JP2007161751A - 内装用無機質仕上塗材組成物 - Google Patents

内装用無機質仕上塗材組成物 Download PDF

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洋一 川口
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Abstract

【課題】 コテ塗りや吹付け等による施工性に優れ且つ薄塗りができ、常温の固化で充分な強度が得られ、乾燥収縮を小さくしてヒビ割れがなく、耐熱性及び耐火性に優れると同時に良好な吸放湿性を有し、VOCのような室内汚染物質を発生しない内装用無機質仕上塗材を提供する。
【解決手段】 焼成珪藻土、粘土、骨材、ポルトランドセメント、石膏プラスター、ドロマイトプラスター、膨張性セメント混和材、糊材を含む仕上塗材組成物であり、焼成珪藻土と粘土の合計100重量部に対して骨材が50〜140重量部及びポルトランドセメントが7〜40重量部であり、且つポルトランドセメント100重量部に対して糊材が1〜4重量部である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、コテ塗り若しくは吹付けで建築物に施工する内装用の無機質仕上塗材に関する。
夏場に高温多湿となる日本においては、構造的には通風に配慮すると共に、材質的には木材、土壁等の調湿性を有する材料を使用した家屋が伝統的に利用されてきた。このような家屋は、その施工方法のほか、土壁や木質系建材の有する吸放湿性能によって居室内の湿度を調整し、結露や極度な乾燥を防いできた。
しかし、このような伝統的な家屋は、木材資源の枯渇や職人の高齢化や職人の減少といった問題に加え、材料が可燃性であること、シロアリ等の害虫や木材腐朽菌等による腐食の問題を抱えていた。その対策として、近年、新建材の開発が進み、各種新建材が多用されるようになった。これらの新建材は、施工性、耐火性、耐久性、更には遮音性能に優れたものである。
また、近年では空調機器の発達に伴い、断熱性能の向上、省エネルギー対策といった観点から、建築物の気密性を向上させることも要求されている。しかし、これら新建材を用いた家屋等は、特に夏場における空調機器使用下では断熱性能や気密性能を発揮するが、その一方で調湿機能が十分ではなく、空調を使用しない季節に発生する結露が新たな問題となっている。結露の発生は、建物の耐久性や快適性を損なうばかりでなく、人体に悪影響を及ぼすカビやダニを発生させるという問題も引き起こす。
この結露の問題に対しては、空調機を継続使用することで対応することもできる。しかしながら、建屋の形状や仕切りの方法によっては分割された居室空間毎に空調設備を必要とする可能性があるうえ、動力を必要とするのでコストのみならず、昨今問題となっている環境面への影響も踏まえると好ましくはない。
更に、建築物の機密性が高まったことにより、これらの新建材や家具に使用される接着剤等から発生するVOC(揮発性有機化合物;volatile organic compound)で室内空気が汚染されやすくなり、シックハウス症候群の原因として大きな問題となっている。
このようなことから最近では、VOCの発生がなく、調湿機能を持たせた建材が多数開発されている。例えば、特許第3220951号公報には、消石灰及び珪藻土を主成分とし、無機質混和剤、骨材、増粘剤を含み、接着補助剤として再乳化型粉末樹脂を用いた仕上げ塗材が提案されている。この仕上げ塗材は、殆どが無機質材料と天然有機物から構成されるため揮発性有機化合物は発生しない。また、その調湿機能により、施工後もカビ等の発生を抑制できるという特徴を備えている。しかしながら、この仕上げ塗材には水硬性材料が含まれていないため、塗膜の強度が不足するという欠点があった。
また、特許第3460077号公報には、粉末状消石灰、白セメント及び粉末状焼成白色珪藻土を主成分とし、助剤としてアクリル系樹脂を含有する建材用組成物が記載されている。この建材用組成物は、刷毛塗り、ローラー塗り、吹き付け等による施工時に塗材のダレが生じることがなく、珪藻土が含まれるため施工後の調湿作用も備えている。しかしながら、気硬性材料が消石灰のみであるため施工時の作業性が低く、塗膜の強度と施工性を同時に満足させることができないという欠点があった。
更に、特開2002−167524号公報には、施工後の塗膜強度を改良するために、水硬性材料のポルトランドセメントと共に2種類以上の気硬性材料を含み、粉末樹脂等を助剤として含有する塗材用原料組成物が提案されている。しかしながら、この塗材用原料組成物は樹脂分等を含むため、耐熱性及び耐火性の向上と言う点では満足すべきものではなかった。
特許第3220951号公報 特許第3460077号公報 特開2002−167524号公報
本発明は、上記した従来の事情に鑑み、コテ塗りや吹付け等による施工性に優れ且つ薄塗りができ、常温の固化で充分な強度が得られ、乾燥収縮を小さくしてヒビ割れの発生を低減できると共に、耐熱性及び耐火性に優れると同時に良好な吸放湿性を有し、VOCのような室内汚染物質を発生しない内装用無機質仕上塗材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明が提供する建築物内装用無機質仕上塗材組成物は、焼成珪藻土、粘土、骨材、ポルトランドセメント、石膏プラスター、ドロマイトプラスター、膨張性セメント混和材、糊材を含み、焼成珪藻土と粘土の合計100重量部に対して骨材が50〜140重量部及びポルトランドセメントが7〜40重量部であり、且つポルトランドセメント100重量部に対して糊材が1〜4重量部であることを特徴とする。
上記本発明の建築物内装用無機質仕上塗材組成物においては、前記粘土の配合比が、粘土/(焼成珪藻土+粘土)で5〜30重量%であることが好ましい。また、前記骨材が粒径0.01〜1.0mmの珪砂とパーライトからなり、且つ骨材全体の15〜85重量%がパーライトであることが好ましい。
更に、上記本発明の建築物内装用無機質仕上塗材組成物においては、前記石膏プラスターとドロマイトプラスターの合計の配合比は、ポルトランドセメント100重量部に対して2〜12重量部であることが好ましい。また、前記膨張性セメント混和材の配合比は、ポルトランドセメント100重量部に対して5〜30重量部であることが好ましい。
本発明によれば、コテ塗りや吹付け等による施工性に優れていて、薄塗りすることができ、常温の固化で充分な強度が得られ、乾燥収縮が小さいためにヒビ割れの抑制が可能な内装用無機質仕上塗材組成物を提供することができる。しかも、この内装用無機質仕上塗材組成物を用いることによって、ヒビ割れの発生はなく、優れた耐熱性及び耐火性を備え、吸放湿性に優れると共に、VOCのような室内汚染物質を発生しない内装用仕上塗装を施すことができる。
本発明の内装用無機質仕上塗材組成物は、珪藻土、粘土、骨材、ポルトランドセメント、石膏プラスター、ドロマイトプラスター、膨張性セメント混和材及び糊材で構成され、これに水を加えて混練することにより施工性に優れた塗材混練物とすることができる。
本発明において、無機質仕上塗材組成物に用いる焼成珪藻土は、微小な細孔を有し、防水性と吸放湿性に優れた材料であって、珪藻土を例えば1000℃以下で焼成したものが好適に使用できる。このような焼成珪藻土は、従来から酒やビールのろ過材、耐火材及び吸着・脱臭材などとして使用されている。
使用する粘土としては、結晶の層間に水が入ることにより膨張する膨張性粘土鉱物のモンモリロナイトを主成分とするベントナイトや、バーミキュライト、ハロイサイトが望ましい。これらの粘土は水で混練することにより増粘作用を発揮するので、施工時の伸びが良くなり、吹付け時のダレも減る。また、適量の粘土を添加することによって、塗材の乾燥時間調整や強度向上に寄与すると共に、微小な細孔を有する粘土が珪藻土粒子間を埋めることによって、塗材の吸放湿性能も向上することが分った。
仕上塗材組成物に使用する粘土の配合比を、粘土/(珪藻土+粘土)で5〜30重量%とすることにより、施工時のコテ運びが格段に楽になるだけでなく、吹付け時のダレも少なくなることが分った。上記粘土の配合比が5重量%未満ではコテ塗り性や特性について顕著な改善が見られず、また30重量%を超えると塗材の乾燥収縮が大きくなり、クラックが発生しやすくなると共に、相対的に珪藻土の配合量が減るために吸放湿性が悪化する。
骨材としては、珪砂やパーライト等の天然及び人工の骨材を用いることができる。これらの骨材は、粒径が0.01〜1.0mmのものを、粒径分布を適宜変化させて用いることが好ましい。特に、粒径毎に市販されている左官用珪砂は、粒径分布を適宜変化させることができるため使いやすい。骨材の粒径が1.0mmを超えると、基材の上を骨材が転がり、数mm程度の薄付仕上げができず、しかも基材と塗材の付着性が損なわれるため、剥落の恐れが生じる。また、骨材の粒径が0.01mm未満では、仕上塗材組成物を水と混合する際に必要な水量が増大するため、乾燥収縮が大きくなり、施工性や塗材強度が低下する。
骨材の配合比は、(珪藻土+粘土)の100重量部に対し、50〜140重量部の範囲が好ましい。上記骨材の配合比が50重量部未満では、仕上塗材組成物の比重が低くなり、強度が低下しやすい。また、上記骨材の配合比が180重量部を超えると、相対的に珪藻土の配合量が低下するため、吸放湿性が低下する傾向にある。
また、上記骨材としては、珪砂とパーライトの混合物を使用することが好ましい。パーライトは施工時のコテ運びを良好にすると共に、発泡体であるために断熱性も期待されるからである。その場合、上記した骨材の配合比50〜140重量部の内、パーライト量を15〜85重量%とすることが好ましい。パーライトが85重量%を超えると、仕上塗材組成物の比重が低くなり強度が低下する。また、パーライトが15重量%未満では、塗り付け時のコテ運びが悪くなる。
ポルトランドセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント等が使用できる。ポルトランドセメントは水和反応によりCSHゲルを生成し、これが珪藻土と骨材間の結合材として中長期の強度発現に寄与する。
ポルトランドセメントの使用量は、(珪藻土+粘土)の100重量部に対し、7〜40重量部の範囲が好ましい。ポルトランドセメントが40重量部を超えると、コテ運びが重くなり、ダレを生じて施工性を低下させてしまうだけでなく、収縮によるヒビ割れが発生しやすくなる。また、仕上げ表面の土壁の風合いが損なわれることになる。ポルトランドセメントが7重量部未満では、強度と付着強度が低下する傾向にあるため好ましくない。
石膏プラスターは、急速な水和反応により嵩の大きい二水セッコウの針状結晶を生成するが、これは施工時の塗材のダレを防止し、塗膜の初期強度を発現させると共に、セメントの水和収縮に対する収縮低減材として作用する。また、ドロマイトプラスターは、施工後に空気中の炭酸ガスと反応して炭酸塩の結晶を生成し、長期の強度を発現する結合材として作用する。石膏プラスターとしては、α型半水セッコウ品、β型半水セッコウ品、及び無水セッコウ品が使用できる。また、石膏プラスターとドロマイトプラスターを混合して使用する他に、石膏プラスターと消石灰とドロマイトプラスターとからなる混合石膏プラスターを使用することもできる。
石膏プラスターとドロマイトプラスターを合わせた使用量は、ポルトランドセメント100重量部に対し2〜12重量部の範囲が好ましい。石膏プラスターとドロマイトプラスターの合計使用量が12重量部を超えると、塗材混練物の形成に適した水分量が多くなり、成形及び施工性が悪化する。また、2重量部未満では塗材にダレが生じ、また収縮が大きくなると共に、長期強度が低下しやすくなるため好ましくない。
膨張性セメント混和材は、水和反応により嵩の大きいエトリンガイトの針状結晶や消石灰の板状結晶を硬化体の空隙に生成させることにより、収縮低減材及び防水材として作用する。膨張性セメント混和材の使用量は、ポルトランドセメント100重量部に対し、5〜30重量部の範囲が好ましい。膨張性セメント混和材の使用量が30重量部を超えると、膨張圧が大きすぎるために塗膜の強度が低下する。また、膨張性セメント混和材の使用量が5重量部未満では、収縮が大きくなる傾向にあるため好ましくない。
本発明で使用する糊材は、仕上塗材組成物の保水性を向上させ、ドライアウト対策材として作用する。また、糊材は、仕上塗材組成物を用いて形成した塗膜の強度を向上させ、長さ変化を抑える効果もある。かかる糊材としては、左官材に用いられている粉つのまた、ぎんなんそう等の天然素材や、モルタルでも用いられているメチルセルロースが一般的である。
上記糊材の使用量は、ポルトランドセメント100重量部に対し、1〜4重量部の範囲が好ましい。糊材の使用量が1重量部未満では、使用による改善効果が顕著に現れない。また、使用量が4重量部を超えると、硬化不良を起こしやすくなり、更にコテ運びも悪くなるため好ましくない。
上記した各成分からなる本発明の仕上塗材組成物においては、無機質の原材料を使用することで耐熱性及び耐火性を向上させ、焼成珪藻土、粘土、膨張性セメント混和材の使用により防水性と吸放湿性を向上させ、珪砂、ポルトランドセメント、ドロマイトプラスターの使用により常温固化と充分な強度を発現させ、石膏プラスター、膨張性セメント混和材の使用により乾燥収縮率を小さくし、且つ粘土、パーライト、石膏プラスターの使用によりコテ塗り若しくは吹付けの施工性を向上させることができる。
本発明の仕上塗材組成物は、水を加えて混練することにより、施工性に優れた塗材混練物とすることができる。この塗材混練物は、コテ塗り、刷毛塗り、ローラー塗り、若しくは吹付け等によって施工することにより、薄塗りが可能であると共に、乾燥収縮によるヒビ割れがなく、常温で固化することができる。
本発明の仕上塗材組成物を用いて得られる仕上塗装は、強度及び吸放湿性に優れ、吸放湿性に優れると共に、VOCのような室内汚染物質を発生しない。従って、内装建材として使用することにより、居住空間を快適な湿度に調整すると共に、VOCや悪臭を吸着して居住区間のVOCや悪臭の濃度を低減することが可能である。また、接着保護剤としての最乳化型粉末樹脂や、補強材としての繊維やパルプを含まないため、耐熱性及び耐火性にも優れている。
[実施例1]
珪藻土として昭和化学(株)製のラジオライトファインフローA(商品名)を81重量部、粘土として(株)ホージュン製の榛名(商品名)を19重量部、骨材として左官用珪砂5号を113重量部と粒径0.01〜0.5mmのパーライトを25重量部、市販の普通ポルトランドセメントを9重量部、石膏プラスターとして吉野石膏(株)製のB−YNNプラスター(商品名)を0.5重量部、ドロマイトプラスターとして田源石灰工業(株)製のドロマイトプラスターを0.5重量部、膨張性セメント混和材として電気化学工業(株)製のデンカCSA♯10(商品名)を2重量部、及び糊材のメチルセルロースとして松本油脂製薬(株)のマーポローズエース(商品名)0.3重量部を混合して、本発明の試料1の仕上塗材組成物を得た。
この試料1の仕上塗材組成物の主な成分の配合を下記表1に示した。また、主な成分の配合比として、(焼成珪藻土+粘土)100重量部に対する骨材の割合である骨材比、(焼成珪藻土+粘土)100重量部に対するポルトランドセメントの割合であるセメント比、ポルトランドセメント100重量部に対する石膏プラスターとドロマイトプラスターの合計の割合であるプラスター比、ポルトランドセメント100重量部に対する膨張性セメント混和材の割合である混和材比、及びポルトランドセメント100重量部に対する糊材の割合である糊材比を、それぞれ下記表2に示した。
この試料1の仕上塗材組成物に水を加えて混練し、得られた塗材混練物を石膏ボード製の試験用型枠にコテ塗りし、そのまま常温で固化させて試料1の仕上塗膜を得た。得られた仕上塗膜を試料1の試験体とし、試験実施まで20℃、相対湿度90%で養生した後、吸放湿性試験、曲げ強度試験、圧縮強度試験、長さ変化試験に供した。また、施工時の作業性についても評価した。得られた結果を下記表3に示した。
吸放湿性試験はJIS A 6909に規定の方法により実施した。即ち、縦30cm×横30cm×厚さ3mmの試験体の側面及び背面にエポキシ樹脂を塗布した後、23℃、相対湿度45%で48時間保持して恒量とし、次に同じ試験体を試験槽で23℃、相対湿度90%で24時間保持した後、再度23℃、相対湿度45%で24時間保持することを1サイクルとし、これを2サイクル繰り返した。各サイクルでの重量増減を求めて平均し、平方メートル当たりの吸放湿量として算出した。尚、JIS A 6909の規定によれば、吸放湿量が70g/m以上を合格とし、それ未満は不合格とする。
また、曲げ強度、圧縮強度、及び長さ変化は、JIS A 6916に規定の方法により実施した。曲げ強度の判定は0.20MPa以上を合格とし、それ未満は不合格とした。また、圧縮強度は1.0MPa以上を合格とし、それ未満は不合格とした。更に、長さ変化は0.45%以下を合格とし、それを超えるものは不合格とした。尚、コテ塗りの際の作業性は、塗材混練物を左官職人の手で型枠に厚さ3mmにコテ塗りし、その際の感触が良好か、普通か、悪いかを評価した。
[実施例2]
実施例1で用いた珪藻土を70重量部、粘土を30重量部、珪砂を21重量部、パーライトを105重量部、普通ポルトランドセメントを21重量部、石膏プラスターを0.25重量部、ドロマイトプラスターを0.25重量部、膨張性セメント混和材を1重量部、メチルセルロースを0.8重量部とした以外は、上記実施例1と同様にして、試料2の仕上塗材組成物を得た。
この試料2の仕上塗材組成物の組成を下記表1に、及び仕上塗材組成物の主な成分の配合を下記表2に示す。また、上記実施例1と同様にして試料2の試験体を作製し、実施例1と同様に評価した結果を下記表3に示した。
[実施例3]
実施例1で用いた珪藻土を85重量部、粘土を15重量部、珪砂を19重量部、パーライトを94重量部、普通ポルトランドセメントを31重量部、石膏プラスターを0.5重量部、ドロマイトプラスターを0.5重量部、膨張性セメント混和材を5重量部、メチルセルロースを0.6重量部とした以外は、上記実施例1と同様にして、試料3の仕上塗材組成物を得た。
この試料3の仕上塗材組成物の組成を下記表1に、及び仕上塗材組成物の主な成分の配合を下記表2に示す。また、上記実施例1と同様にして試料3の試験体を作製し、実施例1と同様に評価した結果を下記表3に示した。
[実施例4]
実施例1で用いた珪藻土を81重量部、粘土を19重量部、珪砂を17重量部、パーライトを83重量部、普通ポルトランドセメントを40重量部、石膏プラスターを1.5重量部、ドロマイトプラスターを1.5重量部、膨張性セメント混和材を7重量部、メチルセルロースを1.2重量部とした以外は、上記実施例1と同様にして、試料4の仕上塗材組成物を得た。
この試料4の仕上塗材組成物の組成を下記表1に、及び仕上塗材組成物の主な成分の配合を下記表2に示す。また、上記実施例1と同様にして試料4の試験体を作製し、実施例1と同様に評価した結果を下記表3に示した。
[実施例5]
実施例1で用いた珪藻土を95重量部、粘土を5重量部、珪砂を41重量部、パーライトを9重量部、普通ポルトランドセメントを31重量部、石膏プラスターを0.5重量部、ドロマイトプラスターを0.5重量部、膨張性セメント混和材を9重量部、メチルセルロースを0.4重量部とした以外は、上記実施例1と同様にして、試料5の仕上塗材組成物を得た。
この試料5の仕上塗材組成物の組成を下記表1に、及び仕上塗材組成物の主な成分の配合を下記表2に示す。また、上記実施例1と同様にして試料5の試験体を作製し、実施例1と同様に評価した結果を下記表3に示した。
[比較例1]
実施例1で用いた珪藻土を81重量部、粘土を19重量部、珪砂を20重量部、パーライトを124重量部、普通ポルトランドセメントを10重量部、石膏プラスターを0.5重量部、ドロマイトプラスターを0.5重量部、膨張性セメント混和材を0.3重量部、メチルセルロースを0.3重量部とした以外は、上記実施例1と同様にして、試料6の仕上塗材組成物を得た。
この試料6の仕上塗材組成物の組成を下記表1に、及び仕上塗材組成物の主な成分の配合を下記表2に示す。また、上記実施例1と同様にして試料6の試験体を作製し、実施例1と同様に評価した結果を下記表3に示した。
[比較例2]
実施例1で用いた珪藻土を100重量部(粘土の添加なし)、珪砂を41重量部、パーライトを84重量部、普通ポルトランドセメントを20重量部、石膏プラスターを1重量部、ドロマイトプラスターを1重量部、膨張性セメント混和材を7重量部、メチルセルロースを1重量部とした以外は、上記実施例1と同様にして、試料7の仕上塗材組成物を得た。
この試料7の仕上塗材組成物の組成を下記表1に、及び仕上塗材組成物の主な成分の配合を下記表2に示す。また、上記実施例1と同様にして試料7の試験体を作製し、実施例1と同様に評価した結果を下記表3に示した。
[比較例3]
実施例1で用いた珪藻土を65重量部、粘土を35重量部、珪砂を19重量部、パーライトを94重量部、普通ポルトランドセメントを45重量部(石膏プラスターとドロマイトプラスターの添加なし)、膨張性セメント混和材を5重量部(糊材の添加なし)とした以外は、上記実施例1と同様にして、試料8の仕上塗材組成物を得た。
この試料8の仕上塗材組成物の組成を下記表1に、及び仕上塗材組成物の主な成分の配合を下記表2に示す。また、上記実施例1と同様にして試料8の試験体を作製し、実施例1と同様に評価した結果を下記表3に示した。
[比較例4]
実施例1で用いた珪藻土を81重量部、粘土を19重量部、珪砂を42重量部、パーライトを6重量部、普通ポルトランドセメントを6重量部、石膏プラスターを0.5重量部、ドロマイトプラスターを0.5重量部、膨張性セメント混和材を1.2重量部、メチルセルロースを0.3重量部とした以外は、上記実施例1と同様にして、試料9の仕上塗材組成物を得た。
この試料9の仕上塗材組成物の組成を下記表1に、及び仕上塗材組成物の主な成分の配合を下記表2に示す。また、上記実施例1と同様にして試料9の試験体を作製し、実施例1と同様に評価した結果を下記表3に示した。
Figure 2007161751
Figure 2007161751
Figure 2007161751
上記の結果から分るように、実施例1〜6における試料1〜6の仕上塗材組成物は、製品物性には若干のバラツキはあるが、内装用仕上げ塗材として必要な吸放湿性能と強度を有し、長さ変化も小さく、且つコテ塗りの作業性も良好ないし普通であることから、全て使用可能なものであった。
具体的には、実施例4の試料4は、原料成分の混合量が最も望ましい範囲内にあるため、内装仕上塗材として吸放湿性や強度等十分な物性を有し、コテ塗り等の作業性にも優れている。この試料4に対して試料1は、セメントが少ない代わりに骨材、特に珪砂が多いので、コテ塗り時の伸びが若干悪くなり、また強度も少し低下している。また、試料2は、試料1に比べてセメントと粘土が多くなり、パーライトの比率も上がっているため、コテ塗り時の伸びは良く且つ軽くなるが、粘土が多いために粘りが強くなってコテ離れが若干悪くなった。また、試料2は、珪藻土の含有量が試料1及び4より少ないため、吸放湿性能が若干劣り、またセメントに対して膨張性セメント混和材が少ないため長さ変化が若干大きくなった。
試料3では、試料4に比べて石膏プラスターとドロマイトプラスター、糊材のメチルロースが少ないため、強度とコテ塗りの作業性が若干劣っているが、それ以外の項目は良好である。また、試料3は試料2よりも粘土が少ないため、コテ塗り作業性は試料2より向上した。試料5では、試料4に比べて珪藻土が多くなり、吸放湿性能は向上したが、強度が若干低下し、長さ変化も大きくなった。また、試料5は試料4より粘土が少なく、パーライトも少ないので、試料4よりもコテ塗り時の伸びが若干劣り、重くなった。
一方、比較例である試料6は、試料1に比べて骨材の珪砂が少ないため比重が下がり、また曲げ強度が若干低下し、圧縮強度は不合格のレベルであった。また、セメントに対して膨張性セメント混和材が少ないため、長さ変化も不合格のレベルまで悪化した。更に、試料6は、パーライトが増えたため、コテ塗り性は軽くなるが粘りがなくなり、伸びもよくなかった。
比較例の試料7は、粘土を添加せず、膨張性セメント混和材及び糊材の量を増加してある。その結果、セメントに対して膨張性セメント混和材の量が多すぎるため、曲げ強度並びに長さ変化が不合格レベルにまで悪化した。また、粘土を添加しなかったため、吸放湿性が不合格レベルとなり、コテ塗り時の作業性も悪化した。
比較例の試料8は、セメントが多く、しかも石膏プラスター、ドロマイトプラスター、糊材の添加がないため、コテ塗り時にダレ生じた。また、粘土が多いため添加水量が増加し、長さ変化が不合格レベルにまで悪化した。更に、試料9は、骨材とセメントが少ないため、強度及び長さ変化が不合格レベルにまで悪化した。また、石膏プラスターとドロマイトプラスターの合計がセメントに対して多いため、コテ塗り時に使用する水量が多くなり、施工性が悪化した。

Claims (5)

  1. 焼成珪藻土、粘土、骨材、ポルトランドセメント、石膏プラスター、ドロマイトプラスター、膨張性セメント混和材、糊材を含み、焼成珪藻土と粘土の合計100重量部に対して骨材が50〜140重量部及びポルトランドセメントが7〜40重量部であり、且つポルトランドセメント100重量部に対して糊材が1〜4重量部であることを特徴とする内装用無機質仕上塗材組成物。
  2. 前記粘土の配合比が、粘土/(焼成珪藻土+粘土)で5〜30重量%であることを特徴とする、請求項1に記載の内装用無機質仕上塗材組成物。
  3. 前記石膏プラスターとドロマイトプラスターの合計の配合比が、ポルトランドセメント100重量部に対して2〜12重量部であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の内装用無機質仕上塗材組成物。
  4. 前記膨張性セメント混和材の配合比が、ポルトランドセメント100重量部に対して5〜30重量部であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の内装用無機質仕上塗材組成物。
  5. 前記骨材が粒径0.01〜1.0mmの珪砂とパーライトからなり、且つ骨材全体の15〜85重量%がパーライトであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の建築物内装用無機質仕上塗材組成物。

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