JP2007159634A - 使い捨て紙おむつ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】おむつ本体部のトップシートに形成した取り付け用孔から係止用シート材が露出されてなる第1係止要素と、前記吸収パッドの外面に前記係止用シート材に対して係合する第2係止要素とを、係合させることによって吸収パッドをおむつ本体部に着脱自在に止着するようにした、使い捨て紙おむつにより解決される。
【選択図】図4
Description
このような欠点を回避するために、おむつ本体の両側部のフラップの内面が対向する面に接着剤を設けて、両接着部に補助吸収パッドの両側部の下面を接着して保持するようになった、補助パッドを使用するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、補助用パッドが上下左右にずれ動くことを防ぐように、おむつ本体の内方に向って開口可能な一対のポケットにパッドを収めるようにした使い捨ておむつがある(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1の発明は、フラップの内面において接着剤により吸収パッドを固定して、フラップの間に挟むようになっているが、フラップ自体は立ち上がり,ギャザーを形成することを目的とする以上、パッドを挟んで固定するという機能と、立ち上がりギャザーを形成するという機能とは相反し矛盾するものであるから、必然的に固定は不十分である。
また、特許文献2の発明では、パッドの両側部をおむつの長手方向に形成された一対のポケットに収めて上下方向のずれを防ぐようになっているが、これでは、おむつ本来の機能、すなわち脚部からの漏れなどを防ぐことが困難である。
<請求項1記載の発明>
透液性トップシートと不透液性バックシートとの間に係止用シート材が介在されているおむつ本体部と、
前記おむつ本体部の透液性トップシート側面に着脱自在に止着される、内部に体液を吸収保持する吸収パッドと、を備え、
前記透液性トップシートに取り付け用孔が形成され、この取り付け用孔から前記係止用シート材が露出されて、第1係止要素を構成し、
前記吸収パッドの外面に、前記係止用シート材に対して係合する第2係止要素が形成され、
この第2係止要素と前記第1係止要素との係合によって、吸収パッドがおむつ本体部に着脱自在に止着される、ことを特徴とする使い捨て紙おむつ。
構造が簡易であるとともに、吸収パッドの着脱が容易となる。また、適当位置に吸収パッドを位置せしめることが容易となる。
透液性トップシートと不透液性バックシートとの間に係止用シート材が介在されているおむつ本体部と、
前記おむつ本体部の透液性トップシート側面に着脱自在に止着される、内部に体液を吸収保持する吸収パッドと、を備え、
前記透液性トップシートに前後方向に沿って間隔を空けて複数個整列配置された取り付け用孔が形成され、この貫通孔から前記係止用シート材が露出されて、第1係止要素を構成し、
前記吸収パッドの外面に、前記係止用シート材に対して係合する第2係止要素が形成され、
この第2係止要素と前記第1係止要素との係合によって、吸収パッドがおむつ本体部に着脱自在に止着される、ことを特徴とする使い捨て紙おむつ。
使用者個人に応じた所定の適宜位置に吸収パッドを簡易に配置して止着することができるとともに、配置後にずれが生ずることがない。
前記係止用シート材が、体液の吸収性および/または拡散性を有する請求項1または2記載の使い捨て紙おむつ。
吸収パッドから漏れた体液を、吸収保持あるいは拡散させることにより、おむつ本体から外部に漏れないようにすることができる。
吸収パッドに二以上の第2係止要素を備え、その二以上の第2係止要素の複数個が、複数の第1係止要素のそれぞれに対して係合するように構成されている、請求項2または3記載の使い捨て紙おむつ。
係止部が複数となるので、おむつ本体部と吸収パッドとの止着性が高まり、使用時に吸収パッドがおむつ本体部からずれたり脱落したりしにくくなる。
前記第1係止要素と第2係止要素とが、メカニカルファスナーである請求項1〜4の何れか1項に記載の使い捨て紙おむつ。
メカニカルファスナーにより、安価にかつ容易に着脱自在に止着することができるようになる。
第2係止要素が、雄スファスナーである請求項5記載の使い捨て紙おむつ。
おむつ本体部よりも剛性の高い吸収パッドに雄ファスナーを設けることにより、おむつ本体部の柔らかさが損なわれず使用感に優れるものとなる。
透液性トップシートに形成された取り付け用孔が、正面視で円形または方形である請求項1〜6の何れか1項に記載の使い捨て紙おむつ。
適宜の位置を視認しやすく、所望の位置に確実に取り付けできるようになる。
前記係止用シート材が不織布である請求項1〜7の何れか1項に記載の使い捨て紙おむつ。
安価にかつ容易に製造ができる。
前記係止用シート材が、多孔性フィルムシートの一方面に不織布を積層接着した積層材であり、この積層材の不織布シート面が透液性トップシート側となるようにして、前記透液性トップシートと不透液性バックシートとの間に介在されている、請求項1〜7の何れか1項に記載の使い捨て紙おむつ。
不織布がフィルムシートに接着されているので、吸収パッドの離脱時に取り付け用孔から不織布が不必要に引き出されることが防止される。
前記透液性トップシートと前記係止用シート材とが、前記取り付け用孔の周縁において接着されている請求項1〜9の何れか1項に記載の使い捨て紙おむつ。
係止用シートが、透液性トップシートの取り付け用孔周縁に接着されているので、例えば、吸収パッドの離脱にともなって係止用シート材が取り付け用孔から外部に必要以上に引き出されることが防止される。
前記係止用シート材が透液性トップシートと異なる色に着色されている請求項1〜10の何れか1項に記載の使い捨て紙おむつ。
第1係止要素が視認しやすくなる。
<第1の実施の形態>
本形態の使い捨て紙おむつZは、おむつ本体部X1と、このおむつ本体部X1の肌当接面側に着脱自在に止着される、吸収パッドY1とを備える。
次いで、第2の実施の形態について説明する。図10におむつ本体部X2、図11に吸収パッドY2の正面図を示すように、本形態では、透液性トップシート1に形成された取り付け用孔2H,2Hが、幅方向に間隔を開けて二列形成されている態様である。それに応じて、吸収パッドY2に形成した第2係止要素14,14も、その幅と同幅間隔で幅方向に二列形成されている。本形態では、第2係止要素14,14…は縦二個×二列の計4個であるが、例えば、縦3個×2列の合計6個であってもよい。
透液性トップシート1、係止用シート材3、不透液性バックシート2や吸収パッドYのその他の構成については、第1の実施の形態と同様の構成をとることができる。
本形態では、排尿口、排便口、径血口などデリケートな部位に当接する、吸収パッドの中央部分やおむつ本体部の幅方向中央部分に、比較的剛性の高いメカニカルファスナーが配置されない態様となるので、使用感に優れるようになる。また、第1係止要素と第2係止要素との係止点の増加により吸収パッドY2とおむつ本体部X1との係合力が強まり、特に側部方向へ吸収パッドY2がずれにくくなる。
第3の実施の形態は、図12に示すおむつ本体部の正面図、図13に示す吸収パッドY3の正面図から明らかなとおり、第2の実施の形態における取り付け用孔の形状を枡形から円形に変更した態様である。それに応じて、吸収パッドY3に形成した第2係止要素14,14…も円形とされている。
透液性トップシート1、係止用シート材3、不透液性バックシート2や吸収パッドY3のその他の構成については、第2の実施の形態と同様であるので省略する。
本形態では、取り付け用孔2H,2Hが円形であり角部がないことから、係合に用いられなかった取り付け用孔2H,2Hが肌へ接触したときの違和感が小さい。
第4の実施の形態は、図14に示すおむつ本体部の正面図、図15に示すそのXV−XV断面図に示されるとおり、透液性トップシート1と係止用シート材3とが、取り付け用孔2H,2Hの周縁でホットメルト接着剤5により接着されている形態である。接着領域は、取り付け用孔2Hの端縁から概ね1〜10mm程度の範囲が適する。1mm未満であると、不織布をトップシートに定着する力が弱く、10mmを超えると、ホットメルト接着剤によるごわつき感が感じられるようになる。
透液性トップシート1、係止用シート材3、不透液性バックシート2のその他の構成や吸収パッドの構成については、第1の実施の形態と同様である。
本形態では、取り付け用孔2H,2Hの周縁で透液性トップシート1と係止用シート材3とが接着されているため、吸収パッドの交換時あるいは位置調整時など、一旦吸収パッドをおむつ本体部に止着したのちおむつ本体部X4の再使用を前提としつつ吸収パッドをおむつ本体部から離脱させたさいに、吸収パッドの雄ファスナーに引きずられて係止用シート材3を構成する不織布3の繊維が取り付け用孔2Hから引き出されて第1係止要素表面が荒れることが防止される。従って、再接着時にも吸収パッドと紙おむつ本体部(第1係止要素と第2係止要素)との止着力の低下がなく、しっかりと吸収パッドをおむつ本体部に止着することができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるわけではない。例えば、おむつ本体部X1〜X5は、図示されたもの以外にも止着テープ式紙おむつ等の吸収性物品において用いられる糸ゴムなどの弾性伸縮部材を各所に配する技術を用いることができることはいうまでもない。また、透液性トップシート、不透液性バックシート、係止用シート材の適宜位置での接着、表面シート、吸収体、裏面シートの適宜位置での接着は、ホットメルト接着剤等による既知の接着技術を用いればよい。さらに、上記形態では、第1係止要素と第2係止要素との係止は、メカニカルファスナー機構によるものであったが、例えば、第1係止要素と第2係止要素とを弱粘着材としてこれらが接着するように構成することもできる。
ここで、上記第1〜4の形態では、止着テープ式のおむつ本体部を例に示したが、おむつ本体部は、腰部開口部およびレッグ開口部を備えたいわゆるパンツ型とすることもできる。
また、上記第1〜4の形態では、取り付け用孔2Hが、複数個整列配置された形態であるが、おむつ本体部の適当位置に一つのみ配された形態とすることもできる。
Claims (11)
- 透液性トップシートと不透液性バックシートとの間に係止用シート材が介在されているおむつ本体部と、
前記おむつ本体部の透液性トップシート側面に着脱自在に止着される、内部に体液を吸収保持する吸収パッドと、を備え、
前記透液性トップシートに取り付け用孔が形成され、この取り付け用孔から前記係止用シート材が露出されて、第1係止要素を構成し、
前記吸収パッドの外面に、前記係止用シート材に対して係合する第2係止要素が形成され、
この第2係止要素と前記第1係止要素との係合によって、吸収パッドがおむつ本体部に着脱自在に止着される、ことを特徴とする使い捨て紙おむつ。 - 透液性トップシートと不透液性バックシートとの間に係止用シート材が介在されているおむつ本体部と、
前記おむつ本体部の透液性トップシート側面に着脱自在に止着される、内部に体液を吸収保持する吸収パッドと、を備え、
前記透液性トップシートに前後方向に沿って間隔を空けて複数個整列配置された取り付け用孔が形成され、この取り付け用孔から前記係止用シート材が露出されて、第1係止要素を構成し、
前記吸収パッドの外面に、前記係止用シート材に対して係合する第2係止要素が形成され、
この第2係止要素と前記第1係止要素との係合によって、吸収パッドがおむつ本体部に着脱自在に止着される、ことを特徴とする使い捨て紙おむつ。 - 前記係止用シート材が、体液の吸収性および/または拡散性を有する請求項1または2記載の使い捨て紙おむつ。
- 吸収パッドに二以上の第2係止要素を備え、その二以上の第2係止要素の複数個が、複数の第1係止要素のそれぞれに対して係合するように構成されている、請求項2または3記載の使い捨て紙おむつ。
- 前記第1係止要素と第2係止要素とが、メカニカルファスナーである請求項1〜4の何れか1項に記載の使い捨て紙おむつ。
- 第2係止要素が、雄スファスナーである請求項5記載の使い捨て紙おむつ。
- 透液性トップシートに形成された取り付け用孔が、正面視で円形または方形である請求項1〜6の何れか1項に記載の使い捨て紙おむつ。
- 前記係止用シート材が不織布である請求項1〜7の何れか1項に記載の使い捨て紙おむつ。
- 前記係止用シート材が、多孔性フィルムシートの一方面に不織布を積層接着した積層材であり、この積層材の不織布シート面が透液性トップシート側となるようにして、前記透液性トップシートと不透液性バックシートとの間に介在されている、請求項1〜7の何れか1項に記載の使い捨て紙おむつ。
- 前記透液性トップシートと前記係止用シート材とが、前記取り付け用孔の周縁において接着されている請求項1〜9の何れか1項に記載の使い捨て紙おむつ。
- 前記係止用シート材が透液性トップシートと異なる色に着色されている請求項1〜10の何れか1項に記載の使い捨て紙おむつ。
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