JP2007156724A - Icカード通信検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
ICカードを上下方向及び水平方向へ容易に移動させながら、再現性の高い通信検査を行うことが可能なICカード通信検査装置を提供すること。
【解決手段】
ICカード通信検査装置100は、メインベース103上に垂直移動機構101及び水平移動機構102を有する。垂直移動機構101は、ICカード固定部3乃至アーム1を支持するアーム支持部15を、ラック&ピニオン機構でなる昇降部20により昇降させるとともに、アーム支持部15に対して錘6によって逆力を付加することでアーム支持部15及び昇降部20に掛かる重量を軽減している。また水平移動機構102は、X軸移動プレート23及びY軸移動プレート25を、各移動プレート下面に設けられた移動軸に係合するX軸移動レバー21及びY軸移動レバー22により、てこの原理を利用して水平方向に移動させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、非接触式のICカード及びリーダライタの通信性能を検査することが可能な検査装置に関する。
従来から、非接触IC(Integrated Circuit)カードを利用して様々な情報のやり取りを行うICカードシステムが提案されている。当該非接触ICカードは、ICチップとアンテナコイルとを有し、リーダライタと無線通信を行なうことが可能となっている。このような非接触ICカードとしては、例えば本発明の出願人であるソニー株式会社が開発した非接触ICカード技術であるFeliCa(登録商標)を採用したICカード等があり、例えば交通機関の改札システムや電子マネーシステム等に利用されている。また、ICカードの他の形態として、例えば物流分野においては、カード状のRFID(Radio Frequency Identification)タグを利用した商品識別・管理システムも提案されている。
ところで、このような非接触ICカード及びICカードシステムを開発するにあたっては、非接触ICカードとリーダライタとの間の通信性能(例えば通信可能距離)を検査しておく必要がある。このような通信検査を行う装置として、下記特許文献1には、所定の共振周波数のコイル状のタグアンテナを有するRFIDタグを設置可能なRFIDタグ設置台と、当該RFIDタグにリーダライタアンテナを介して上記共振周波数によりデータを送受信可能なリーダライタを有する検査装置が開示されている。当該検査装置においては、RFIDタグ設置台をねじ軸の回転により上下にスライドさせて、リーダライタアンテナに対するRFIDタグ設置台の高さ、すなわちZ軸方向におけるリーダライタとRFIDタグとの距離を可変とすることで、リーダライタアンテナとRFIDタグとの最大通信距離を測定することが可能となっている。
また、この他にも、ICカードの通信検査装置において、ICカード設置台をZ軸方向にスライド可能に設けるとともに、リーダライタを設置するためのリーダライタ設置台を設けて、当該リーダライタ設置台を水平方向(X、Y軸各方向)へスライド可能にすることで、3次元方向におけるリーダライタとICカードとの通信距離を測定可能としたものも存在する。
特開2005−202881号公報(段落[0018]、図1等)
ところで、非接触ICカードとリーダライタとの間の通信検査を行うためには、当該通信が金属の影響を受けないように、非接触ICカードとリーダライタの周囲の所定の距離(例えば300mm以内)に金属が存在しないことが条件となる。しかしながら、ICカード設置台の上下方向への移動のためには、移動軸を設ける必要があり、当該移動軸には金属部品を用いざるをえない。従って、金属部品を用いた上下移動機構からICカードを上記所定の距離以上離すために、例えば、ICカード設置台と上下移動機構とを、当該所定の距離以上の長さを有するアームで連結することとなる。
しかしながら、上述した従来の検査装置においては、上記アームの長さを大きくすると、上下移動機構がICカード設置台の重量を支えることが困難となり、上下方向への移動も困難となる。
また、上記リーダライタ設置台には、リーダライタとして、リーダライタアンテナを有するノート型PC(Personal Computer)のような比較的体積の大きい機器を設置する場合も考えられる。そのような体積の大きい機器を設置するためにリーダライタ設置台の面積を大きくすると、当該リーダライタ設置台の自重と摩擦抵抗とにより、X軸及びY軸方向への移動が困難となる。
更に、検査にあたっては、ICカード設置台に設置するICカードの水平方向における設置角度を変えて検査を行う必要もあるが、従来の検査装置においては、ICカードを検査実施者がICカード設置台上で任意に水平方向へ回転させていたため、設置角度において検査実施者によって誤差が生じ、再現性が低くなるという問題もあった。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、ICカードを上下方向及び水平方向へ容易に移動させながら、再現性の高い通信検査を行うことが可能なICカード通信検査装置を提供することにある。
上述の課題を解決するため、本発明のICカード通信検査装置は、ICカードを設置可能なICカード設置部と、前記ICカードと無線通信を行うことが可能なリーダライタを設置可能なリーダライタ設置部と、前記ICカード設置部を支持するアームと、当該アームを支持するアーム支持部と、当該アーム支持部を昇降させることで前記ICカードを垂直方向へ移動させる昇降部と、当該昇降するアーム支持部に対して重力に逆らう方向に力を付加する逆力発生源とを有する垂直移動機構とを具備する。
ここで上記ICカードとは、例えばFeliCa(登録商標)カード等の非接触式のICカードである。また「重力とは逆らう方向」とは、重力方向の真逆方向でなくとも構わない。上記昇降部は、例えばいわゆるラック&ピニオン機構やネジ等でアーム支持部を昇降させる。また上記逆力発生源は、例えば錘、バネ、マグネット等である。
この構成によれば、上記逆力発生源により、上記アームの重量により上記アーム支持部に掛かる負担を軽減することができ、ICカードの垂直方向への移動を容易に行なうことができる。
上記ICカード通信検査装置において、前記逆力発生源は、一端に前記アーム支持部が接続され、他端に錘が接続されたベルトと、当該ベルトが掛け渡されたプーリとを有していてもよい。
これにより、上記錘によって上記アーム支持部を支えることで、アーム支持部に掛かる重量を軽減して、ICカードの垂直方向への移動を容易に行なうことができる。
上記ICカード通信検査装置において、前記垂直移動機構は、前記錘が前記垂直方向に移動するための通路となる管状部材を有していてもよい。
これにより、ICカードが垂直方向に移動する場合には、上記錘が管状部材内を移動するため、アーム支持部等に接触または衝突する等して、ICカードの垂直方向への移動ができなくなったり、アーム支持部等が破損したりするのを防ぐことができる。
上記ICカード通信検査装置において、前記リーダライタ設置部は、前記リーダライタを略水平面内での第1の方向へ移動させる第1の水平移動機構と、前記リーダライタを前記第1の方向と略直交する第2の方向に移動させる第2の水平移動機構とを有していても構わない。
これにより、リーダライタを水平方向へ移動させることで、上記垂直方向のみならず、水平方向への上記ICカードの相対位置の移動が可能となり、通信検査をより多様な条件で行うことができる。
上記ICカード通信検査装置において、前記第1の水平移動機構は、上面に前記リーダライタが設置される第1のプレートと、前記第1のプレートの下方に設けられ、当該第1のプレートを前記第1の方向へ移動可能に支持する第2のプレートと、前記第1のプレートの前記第1の方向への移動を補助する第1の移動補助機構とを有し、前記第2の水平移動機構は、前記第2のプレートの下方に設けられ、当該第2のプレートを支持する第3のプレートと、前記第3のプレートの下方に設けられ、当該第3のプレートを前記第2の方向へ前記第1のプレート及び第2のプレートとともに移動可能に支持する第4のプレートと、前記第3のプレートの前記第2の方向への移動を補助する第2の移動補助機構とを有していても構わない。
上記第1のプレート及び第3のプレートは、例えば第1のプレート及び第3のプレートの下面に設けられた凸部と、第2のプレート及び第4のプレートの上面に設けられたガイドレールとによって上記第1の方向及び第2の方向へ移動する。もちろん、第1のプレート及び第3のプレートにガイドレールが、第2のプレート及び第4のプレートに凸部が設けられていても構わない。また上記第1及び第2の移動補助機構は、例えば上記第1及び第3のプレートの移動力を付勢するためのレバーや、上記凸部に設けられたローラ(車輪)等である。当該移動補助機構により、大きな力を必要とせずとも容易にリーダライタを水平方向に移動させることができる。
上記ICカード通信検査装置において、前記第1の移動補助機構は、前記第1のプレートの下面から前記第2のプレートの上面方向へ突出するように設けられた第1の移動軸と、前記第2のプレートの上面から前記第1のプレートの下面方向へ突出するように設けられた第1の回動軸と、前記第1の回動軸に回動自在に係合する第1の回動軸受け部を一端に有し、当該第1の回動軸受け部に回動力を付与するための第1の把持部を他端に有し、前記第1の回動軸受け部と前記第1の把持部との間に、前記第1の移動軸に係合しつつ前記回動力をてこの原理により前記第1のプレートの前記第1の方向への移動力に変換する第1の移動軸受け部を有する第1のレバーとを有し、前記第2の移動補助機構は、前記第3のプレートの下面から前記第4のプレートの上面方向へ突出するように設けられた第2の移動軸と、前記第4のプレートの上面から前記第3のプレートの下面方向へ突出するように設けられた第2の回動軸と、前記第2の回動軸に回動自在に係合する第2の回動軸受け部を一端に有し、当該第2の回動軸受け部に回動力を付与するための第2の把持部を他端に有し、前記第2の回動軸受け部と前記第2の把持部との間に、前記第2の移動軸に係合しつつ前記回動力をてこの原理により前記第3のプレートの前記第2の方向への移動力に変換する第2の移動軸受け部を有する第2のレバーとを有していてもよい。
これにより、第1のレバー及び第2のレバーを設けることで、てこの原理を利用して各レバーの回動力を第1のプレート及び第2のプレートの移動力に変換して、リーダライタを第1の方向及び第2の方向へより容易に移動させることができる。この場合、上記第1の回動軸及び第2の回動軸が支点、第1の把持部及び第2の把持部が力点、第1の移動軸及び第2の移動軸が作用点となる。
上記ICカード通信検査装置において、前記ICカードは主面を有し、前記ICカード設置部は、前記ICカードの前記主面を前記略水平面と略平行に設置可能であるとともに、前記主面を前記略水平面内で90度毎角度を変更して設置可能であってもよい。
これにより、どの操作者によっても、ICカードの設置角度を確実に90度毎に変更して再現性の高い検査を行うことが可能となる。
上記ICカード通信検査装置において、前記ICカード設置部は、前記アームに支持されるベースと、前記ICカードを固定可能であるとともに、前記ICカードが前記略水平面と略平行となるように、かつ、前記ICカードが前記水平面内で前記ベースに90度毎に角度を変更可能なように着脱自在なICカード固定部材とを有していても構わない。
これにより、ICカード固定部材を前記ベースに着脱自在とすることで、ICカードの角度の変更をより確実かつ容易に行なうことができる。
上記ICカード通信検査装置において、前記ICカード固定部材は、前記ICカードの前記主面に当接可能な枠形状を有していてもよい。
これにより、上記ICカード固定部材を枠形状とすることで、ICカードを例えばプレートに固定する場合に比べて、リーダライタから発せられる搬送波がICカードを通過する際の障害物を極力排し、当該搬送波の周波数に影響を及ぼす当該障害物の誘電率を極力1に近づけて、より正確な検査を行うことができる。
上記ICカード通信検査装置において、前記昇降部は、前記アーム支持部に接続され、ラックギア及び凸部を有する可動プレートと、前記ラックギアに係合しつつ回転可能なピニオンギアを有する昇降ハンドル部と、前記可動プレートの前記凸部と係合しつつ前記ピニオンギアの回転に応じて前記可動部を前記垂直方向に案内するガイドレールを有する固定プレートとを有し、前記垂直移動機構は、前記固定プレートと係合して当該固定プレートを支持する支持部を有し、当該支持部に上記垂直方向から所定の力が加わった場合に当該係合を解除可能な昇降部支持機構を有していてもよい。
これにより、前記昇降部の降下により前記ICカード設置部が前記リーダライタと接触した場合に、ICカード設置部が過降してリーダライタを押し潰してしまったり、それによりアームやアーム支持部に負荷が掛かって破損したりするのを防ぐことができる。
上記ICカード通信検査装置において、前記垂直移動機構及び前記水平移動機構を着脱自在に設置する基台を更に具備していても構わない。
これにより、リーダライタの大きさ等に応じて垂直移動機構または水平移動機構と基台との間にスペーサを挟む等して、垂直移動機構及び水平移動機構の高さを調節しながらより柔軟に検査を行うことができる。
本発明によれば、ICカードを上下方向及び水平方向へ容易に移動させながら、再現性の高い通信検査を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるICカード通信検査装置100の外観を示した斜視図、図2は図1のICカード通信検査装置100の透過斜視図、図3は図1のICカード通信検査装置100の透過平面図である。当該ICカード通信検査装置100は、非接触式のICカードとリーダライタとの間の通信性能を、両者間の距離を変更する等して検査することが可能な装置である。
これらの図に示すように、ICカード通信検査装置100は、メインベース103と、当該メインベース103上に設けられた垂直移動機構101及び水平移動機構102とで構成されている。
まず、垂直移動機構101について説明する。垂直移動機構101は、検査対象のICカードを固定するためのICカード固定部3と、当該ICカード固定部3を着脱可能に支持するICカード固定部ベース2とを有している。当該ICカード固定部3の詳細については後述する。当該ICカード固定部ベース2は、2本のアーム1(アーム1a及びアーム1b)に例えば螺着により支持されており、当該アーム1は、アーム支持部15に例えば螺着により支持されている。
図1及び図3に示すように、アーム支持部15は、アーム1a及びアーム1bにそれぞれ螺着により接続されたアームサイドプレート15a及びアームサイドプレート15bを有している。また図2に示すように、アーム支持部15は、上記アームサイドプレート15aと15bとを連結するように螺着により接続された、上下各2枚、計4枚の連結プレート15c、15d、15e及び15fを有している。
当該各連結プレート15c〜15fの略中央には軸穴が設けられている。連結プレート15c及びその下方の連結プレート15eの各軸穴には、後述する昇降部20によりアーム支持部15が昇降する際の昇降軸16が貫設され、連結プレート15d及びその下方の連結プレート15fの各軸穴には、昇降軸17が貫設されている。
昇降軸16及び昇降軸17の各端部は、垂直移動機構101のトップベース13及びボトムベース14により例えば軸受けを介して支持されている。またトップベース13及びボトムベース14は、左側(図1及び図2における手前側)のサイドベース19a及び右側(同奥側)のサイドベース19bに例えば螺着により支持されている。
アーム支持部15のアームサイドプレート15aには、当該アーム支持部を垂直方向へ昇降させる昇降部20が例えば螺着により接続されている。図4は、当該昇降部20の詳細を示した透過斜視図である。
昇降部20は、例えばいわゆるラック&ピニオン機構で実現される。具体的には、図1及び図4に示すように、昇降部20は、ラック部10、ピニオン部9、昇降ハンドル部8、ストッパ11及びストッパ固定部12とで構成される。
ラック部10は、そのプレート状のベースに凸部10aを有し、当該凸部10aの表面にはラックギア10bが形成されている。
ピニオン部9はシャフト9aを有し、当該シャフト9aの表面には、上記ラック部10のラックギア10bと係合するピニオンギア(図示せず)が形成されている。またピニオン部9は、上記シャフト9aを回転自在に支持するとともに上記ラック部10の凸部10aに係合しつつラック部10を垂直方向へ案内する凹部9bを有している。
昇降ハンドル部8は、一端で上記ピニオン部9のシャフト9aに係合するアーム部8aと、当該アーム部8aの他端から突出するように係合するシャフト状のハンドル部8bとを有する。アーム部8aはハンドル部8bに加えられた回動力をてこの原理により増大してピニオン部9に伝える。
ストッパ11は、一端にテーパー部11aを有するプレート状部材であり、上記ピニオン部9に例えば螺着により接続される。ストッパ11は、当該ピニオン部9と、それに係合するラック部10及び昇降ハンドル部8を支持するとともに、ラック部10の下降動作の範囲を所定の位置で規制する。当該規制動作の詳細については後述する。
ストッパ固定部12は、凹形状を有し、上記ストッパ11のテーパー部11aを支持する。具体的には、図4に示すように、ストッパ11は下端のテーパー部11aに貫通孔11bを有し、ストッパ固定部12は、当該貫通孔11bの両端にそれぞれ係合するボールプランジャ12a及びボールプランジャ12bを有する。当該ボールプランジャ12a及び12bは、中空のネジにコイルバネを内蔵し、当該コイルバネに付勢された微細なボールをネジの先端に回転自在に設けたものである。当該各ボールプランジャ12a及び12bの各ボールが上記貫通孔11bの両端部に係合することで、ストッパ11がストッパ固定部12に固定される。これにより、ストッパ固定部12はストッパ11及びそれが支持するラック部10、ピニオン部9及び昇降ハンドル部8の重量を支える。当該ボールプランジャ12a及び12bの詳細については後述する。
そして、図3に示すように、上記ラック部10と、アーム支持部15の上記アームサイドプレート15aは、昇降部連結プレート18を介して例えば螺着により接続されている。これにより、昇降部20はアーム支持部15を昇降可能に支持する。すなわち、操作者が上記昇降ハンドル部8を回すと、ピニオン部9のピニオンギアの回転がそれと係合するラック部10のラックギア10bに伝わり、ラック部10が垂直方向へ移動することで、それに接続されたアーム支持部15が上記昇降軸16及び昇降軸17に案内されて昇降することが可能となっている。このとき、アーム支持部15の重量は、昇降部20の上記ストッパ固定部12に掛かることとなる。
また図1及び図4に示すように、上記サイドベース19aには、昇降部20による昇降位置を調節するための目盛りを有するスケール10dが設けられ、昇降部20のラック部10の下方側面には、上記スケール10dの目盛りを指示するためのスケール指針10cが設けられている。ICカード通信検査装置100の操作者は、上記昇降ハンドル部8により昇降部20を昇降させる際に、スケール指針10cが指す当該スケール10d上の目盛りを見ながら高さを調節する。
図1及び図2に示すように、トップベース13上には、2個の滑車を有するプーリ4が設けられており、当該プーリ4にはベルト5が架け渡されている。当該ベルト5の一端は、アーム支持部15の連結プレート15cに接続され、ベルト5の他端は、円柱状の錘6に接続されている。当該錘6は、パイプ状の錘カバー7内に昇降自在に収められている。アーム支持部15の昇降の際には、当該アーム支持部15の昇降に伴って上記プーリ4の滑車が回動してベルト5が搬送されることで、当該錘6が上記錘カバー7内を通路としてアーム支持部15とは逆方向に移動可能となっている。これにより、錘6は、当該アーム支持部15に対して常に重力に逆らう方向に力を付加することで、アーム支持部15に掛かるアーム1、ICカード固定部ベース2及びICカード固定部3の重量と、アーム支持部15の自重、更にはアーム支持部15に接続された昇降部20の重量を軽減することができる。
また、図2及び図3に示すように、錘カバー7はアーム支持部15の各連結プレート15c〜15fの間を通るように設けられている。錘6は、当該錘カバー7内を移動することで、アーム支持部15の各部材等に接触することなくスムーズに移動することができるようになっている。
ところで、上記水平移動機構102に設置されるリーダライタとICカードとは、電磁誘導による通信を行うため、磁束が金属の影響を受けないように、リーダライタとICカード40との近傍(四方300mm)には金属が存在しないようにする必要がある。そこで、本実施形態においては、垂直移動機構101のうち、アーム1、ICカード固定部ベース2、ICカード固定部3及びそれらの接続部材(例えばネジ)は例えばフェノール樹脂等の樹脂製とし、それ以外のアーム支持部15、昇降部20、各種プレート及びそれらの接続部材等は金属製としている。
次に、上記ICカード固定部3について詳述する。図5は、ICカード固定部3の詳細を示した斜視図であり、図6は図5の透過斜視図であり、図7は、ICカード固定部3をICカード固定部ベース2へ装着する際の様子を示した斜視図である。また図8はICカード固定部3の角度を90度変更してICカード固定部3へ装着した場合を示した斜視図である。
図5及び図6に示すように、ICカード固定部3は、八角形状の上枠41、矩形状の下枠42及びそれらを連結して支持する支柱43a、43b、43c及び43dから成る。
上枠41は、その8辺のうち4辺が下枠42及び4本の支柱43から水平方向へ張り出すように設けられており、当該4辺にはそれぞれ装着孔41a、41b、41c及び41dが設けられている。また下枠42は、4辺の寸法がICカード40と略同一寸法に設計されており、ICカード40は下枠42の底面側から例えば吸着パッドや粘着テープ等によって固定される。
図6及び図7に示すように、ICカード固定部ベース2には、装着突起2a及び2bが設けられている。ICカード固定部3は、当該装着突起2a及び2bがICカード固定部3の上枠41の装着孔41a及び41bとそれぞれ係合するように、図7の矢印A方向に載置されることで、ICカード固定部ベース2へ装着される。
更に、図8に示すように、ICカード固定部3は、上枠41の装着孔41c及び41dが上記装着突起2a及び2bに係合するようにICカード固定部ベース2へ装着することで、上記図5〜図7の場合と比較して、その水平方向における角度を90度変更して装着することができる。当該角度変更の際には、装着孔41c及び41dと上記装着突起2a及び2bにより装着位置が固定されるため、操作者によって装着角度に誤差が発生するようなこともなく、より正確な条件の下、通信検査を行うことが可能となる。
ところで、上述したように、リーダライタとICカード40との近傍には金属が存在しないことが条件となるため、水平移動機構102、ICカード固定部3、ICカード固定部3及びアーム1は樹脂製としている。
しかしながら、ICカード40とリーダライタとの通信においては、上記金属による磁束への影響以外に、ICカード40及びリーダライタの近傍に存在する物体の誘電率が影響する。上記樹脂の誘電率はそれほど高くはないが、1ではなく、例えば上記フェノール樹脂の場合4.5という誘電率を有している。リーダライタから発せられる搬送波は、ICカード40の主面に略垂直な方向から当たってICカード40を通過するため、フェノール樹脂製のICカード固定部3がプレート状であると、当該フェノール樹脂の誘電率が、ICカード40を通過した搬送波の周波数に多少の影響を及ぼしてしまう。そこで、本実施形態においては上述したようにICカード固定部3を上枠41及び下枠42という枠体で構成することで、誘電率をなるべく1に近づけて、誘電率の影響を極力排除し、より正確な通信検査を可能としている。
また、ICカード固定部3は、上述したように上枠41と下枠42とを支柱43で連結しているため、ICカード固定部ベース2に対して、ICカード40がICカード固定部ベース2から下方へ突出するように装着される。これにより、ICカード固定部3は、水平移動機構102へ載置されたリーダライタの形状が例えば凹形状であった場合にも、その凹部分に入り込んで当該凹部分の底面に接触するまで(すなわち、リーダライタとICカード40との間の距離が0となるまで)下降して検査を行うことが可能となる。
次に、水平移動機構102について説明する。当該水平移動機構102は、X軸移動機構102aとY軸移動機構102bとから構成される。図9は、水平移動機構102をX軸移動機構102aとY軸移動機構bとに分解した様子を示した透過斜視図である。
同図に示すように、水平移動機構102は、X軸移動機構102aと、当該X軸移動機構102aと同一物を水平方向に90度回転させたY軸移動機構102bとを上下に重ねた構成となっている。両者は例えば螺着により接続される。
X軸移動機構102aは、最上部に設けられ、上面にリーダライタが載置されるX軸移動プレート23と、当該X軸移動プレート23の下方に設けられ、当該X軸移動プレート23を同図X軸方向へ移動可能に支持するX軸固定プレート24と、当該両プレートの間に設けられたX軸移動レバー21を有する。
またY軸移動機構102bも同様に、最上部に設けられたY軸移動プレート25と、当該Y軸移動プレートの下方に設けられ、当該Y軸移動プレート25を同図Y軸方向へ移動可能に支持するY軸固定プレート26と、当該両プレートの間に設けられたY軸移動レバー22とを有する。
上述したようにX軸移動機構102aとY軸移動機構102bとは同一物を90度回転させて重ねたものであるため、以下、X軸移動機構102aのみについて図示して詳細に説明し、Y軸移動機構102bの各部についてはX軸移動機構102aの対応箇所と同一の構成及び機能を有するものとする。
図10は、X軸移動機構102aを分解した様子を示した透過斜視図である。同図に示すように、X軸移動機構102aのX軸移動プレート23には、X軸方向へ延びたX軸ガイドプレート23bが下面から突出するように設けられ、一方X軸固定プレート24には当該X軸ガイドプレート23bと係合しつつ当該X軸ガイドプレート23bをX軸方向へ案内するX軸ガイドレール24bが設けられている。
またX軸移動プレート23の下面にはT字状の凹部23aが形成され、当該凹部23aの略中央から突出するようにX軸移動軸32が設けられている。一方、X軸固定プレート24の上面には山形状の凹部24aが形成され、当該凹部24aの頂点付近から突出するようにX軸回動軸31が設けられている。
そして、X軸移動レバー21の一端には、上記X軸回動軸31に対して回動自在に係合するX軸回動軸受け部21bが設けられ、X軸移動レバー21の中央付近には上記X軸移動軸32と係合する略楕円形状のX軸移動軸受け部21cが設けられている。またX軸移動レバー21の他端には把持部21aが設けられている。
当該X軸移動レバー21は、操作者が把持部21aを持って水平方向に力を加えることで、上記X軸回動軸31を中心に上記凹部23a及び凹部24a内を回動することが可能である。そしてこの回動に伴って、X軸移動レバー21のX軸移動軸受け部21cにX軸移動プレート23のX軸移動軸32が係合しつつ移動することで、X軸移動プレート23が上記X軸ガイドレール24bに案内されてX軸方向へ移動することとなる。当該X軸移動プレート23の移動動作の詳細については後述する。
上述したようにY軸移動機構102bも上記X軸移動機構102aと同様の構成を有し、Y軸移動レバー22の回動によりY軸移動プレート25をY軸方向へ移動させることが可能となっている。当該Y軸移動プレート25の移動動作の詳細についても後述する。
また、図示しないが、X軸移動機構102a及びY軸移動機構102bは、上記垂直移動機構101が有するスケール10d及びスケール指針10cと同様のスケール及びスケール指針を有している。当該スケールは例えばX軸固定プレート24及びY軸移動プレート25に設けられ、スケール指針は例えばX軸移動プレート23及びY軸移動プレート25に設けられる。
なお、以上説明した垂直移動機構101及び水平移動機構102は、それぞれメインベース103に対して着脱自在に設けられている。これにより、リーダライタの大きさに応じて、例えば垂直移動機構101または水平移動機構102とメインベース103との間にスペーサを挟む等して、垂直方向の相対的な移動可能範囲を変更することが可能となっている。
次に、以上のような構成を有するICカード通信検査装置100の動作を説明する。
まず、垂直移動機構101の動作について説明する。図11は、上記アーム支持部15が垂直方向へ移動する際の昇降部20の動作状態の遷移を示した斜視図である。なお説明の便宜上、同図においては、昇降ハンドル部8は図示していない。ICカード固定部3にはICカード40が固定されており、水平移動機構102のX軸移動プレート23上には、当該ICカード40と通信可能なリーダライタ50が設置されている。
同図(a)は、アーム1が下方に位置している状態を示している。この状態から、操作者が昇降ハンドル部8を反時計回り(同図矢印A方向)に回転させると、当該回転がピニオン部9のピニオンギアの回転がラック部10の凸部10aに形成されたラックギア10bに伝達され、同図(b)に示すようにラック部10が上昇する。これにより、ラック部10に接続されたアーム支持部15が昇降軸16及び昇降軸17に案内されて上昇し、当該アーム支持部15に接続されたアーム1が上昇することで、その先端のICカード固定部3も上昇する。
逆に操作者が昇降ハンドル部8を時計回りに回した場合には、ラック部10が下降し、アーム支持部15に接続されたアーム1及びICカード固定部3も下降する。当該動作により、ICカードの垂直方向(Z軸方向)の高さを変更することが可能となる。
図12は、上記図11のように垂直移動機構101が昇降動作を行う場合のアーム1、アーム支持部15及び錘6の動作の様子を側面側から概略的に示した状態遷移図である。同図(a)は図11の(a)のようにラック部10が低い位置にある状態、同図(b)は図11の(b)のようにラック部10が上昇した状態を示している。
図12の(a)に示す状態においては、錘6は垂直方向においてアーム支持部15よりも高い位置にあり、ベルト5及びプーリ4を介してアーム支持部15に対して、当該アーム支持部15を引っ張るように、重力に逆らう方向の力(逆力)を加えている。当該逆力が、アーム1、ICカード固定部ベース2、ICカード固定部3、アーム支持部15及び昇降部20の各重量と、ラック部10の凸部10aとピニオン部9の凹部との摩擦係数、及びラックギアとピニオンギアとの摩擦係数の和と釣り合っている。
この状態から、操作者が昇降ハンドル部8を反時計回りに回すと、同図(b)に示すように、アーム支持部15が上昇するのに伴って錘6は錘カバー7内を下降する。この場合においても、錘6はアーム支持部15に対して逆力を加えているため、当該逆力が、ラック部10の上昇動作、すなわち昇降ハンドル部8の回転動作を補助することとなる。
逆に操作者が昇降ハンドル部8を時計回りに回転させた場合には、アーム支持部15が下降するのに伴って錘6は錘カバー7内を上昇する。この場合には、錘6の上記逆力は、アーム支持部15の下降動作を抑制するように働く。これによりアーム支持部15の過降を防ぐこともできる。
ところで、ICカード40とリーダライタ50との通信検査においては、ICカード40とリーダライタ50との間の距離が0の場合、すなわち、ICカード40とリーダライタ50とが接触した状態についても検査を行う必要がある。しかし、ICカード40とリーダライタ50とが接触した状態で、操作者が更にICカード40が下降する方向に昇降ハンドル部8を回してしまった場合には、ICカード固定部3とX軸移動プレート23との間にリーダライタ50を挟み込んで押圧してしまい、リーダライタ50を傷つけたり、破壊させてしまったりする危険性がある。そこで、本実施形態においては、上記ストッパ11によりリーダライタ50の挟み込みを防止することとしている。
図13は、ラック部10が下降し過ぎた場合の昇降部20の動作を示した図であり、図14は、この場合のストッパ11の動作を示した断面図である。図13(a)及び図14(a)に示すように、通常、ラック部10が下降する場合には、ストッパ固定部12のボールプランジャ12a及び12bの各ボール12c及び12dが、各コイルバネ12e及び12fに付勢されてストッパ11の貫通孔11bに係合してストッパ11及び昇降部20全体を支持している。
この状態から、操作者が昇降ハンドル部8を時計回りに回して、ラック部10が、ICカード40が水平移動機構102のX軸移動プレート23上に載置されたリーダライタ50に接触するまで下降し、そこから更に下降した場合、ICカード固定部3がリーダライタ50を押圧する。すると、当該押圧力に対抗するリーダライタ50の反発力が、アーム支持部15へ伝わり、更には昇降部20にも伝わることで、ストッパ11を上昇させようとする力が働く。当該ストッパ11の上昇により、図14(b)に示すように、ストッパ11の貫通孔11bの位置が上昇するのに伴って、当該貫通孔11bに係合していた各ボール12c及び12dが内側へ押されて、各コイルバネ12e及び12fの付勢力に抗してボールプランジャ12a及び12bの各内側へ入り込む。そうすると、図13(b)及び図14(c)に示すように、各ボール12c及び12dが貫通孔11bから外れてストッパ11が解放され、各コイルバネの付勢力も加わって、上昇する。
以上の動作によりストッパ11が解放されることで、ICカード40がリーダライタ50に接触して挟んだ状態から操作者が昇降ハンドル部8を更に時計回りに回しても、ストッパ11が上昇するため、ICカード40によるリーダライタ50の押圧が抑制される。これにより、ICカード40及びICカード固定部3がリーダライタ50を押圧してリーダライタ50を押し潰して破損させることを防止することができる。また、当該押圧力によりアーム支持部15に強い力が加わって破損したりすることも防ぐことができる。
以上の動作により、ICカード40とリーダライタ50の垂直方向における相対距離を容易に変更させて通信検査を行うことができる。
次に、水平移動機構102の動作について説明する。なお、上述したように、水平移動機構102のX軸移動機構102aとY軸移動機構102bとは同一物を角度を90度変えて重ねた構成となっており、各機構の動作も同様であるため、ここではX軸移動機構102aの動作についてのみ図示して説明する。図15は、当該X軸移動機構102aの動作を示した図である。同図(a−1)、(b−1)及び(c−1)は透過斜視図であり、同図(a−2)、(b−2)及び(c−2)は平面図である。
同図(a−1)及び(a−2)は、X軸移動機構102aのX軸移動プレート23が移動していないニュートラル位置の状態(X軸移動レバー21が動かされていない状態)を示している。この状態から、操作者が当該X軸移動レバー21の把持部21aを持って反時計回り方向(同図矢印A方向)へ力を加えると、同図(b−1)及び(b−2)に示すように、X軸移動レバー21がX軸回動軸31を中心に反時計回り方向(上記矢印A方向)へ回動するとともに、X軸移動プレート23下面に設けられたX軸移動軸32が、回動するX軸移動レバー21のX軸移動軸受け部21cに係合しつつ移動することで、X軸移動プレート23がX軸ガイドレール24bに沿って同図矢印X1方向へ移動する。
また、操作者が同様にX軸移動レバー21を時計回り方向(同図(a−1)及び(a−2)の矢印B方向)へ回動させると、同図(c−1)及び(c−2)に示すように、X軸移動軸32がX軸移動軸受け部21cに係合しつつ移動し、X軸移動プレート23がX軸ガイドレール24bに沿って同図X2方向へ移動する。
すなわち、X軸移動機構102aにおいては、てこの原理を利用し、上記X軸回動軸31を支点、上記把持部21aを力点、X軸移動軸32を作用点として、大きな力を加えなくとも容易にX軸移動プレート23を移動させることが可能となっている。これにより、X軸移動プレート23上に設置されたリーダライタ50とICカード40とのX軸方向における相対距離を変更させることができる。なお、X軸移動レバー21のX軸移動軸受け部21cを楕円形状に形成しているため、X軸移動レバー21の回動運動を、X軸移動プレート23の直線運動にスムーズに変換することができる。
上述したように、Y軸移動機構102bも上記X軸移動機構102aと同様の動作により、Y軸移動レバー22を回動させて、てこの原理によりY軸移動プレート25を上記Y軸方向に移動させ、リーダライタ50とICカード40とのY軸方向における相対距離を変更させることができる。なお、Y軸移動プレート25は、移動する際には、その上面に積層されたX軸固定プレート24及びX軸移動プレート23も支持しながら共に移動させることとなる。
以上の動作により、ICカード40とリーダライタ50の水平方向における相対距離を容易に変更させて通信検査を行うことができる。
図16は、上記のようにしてICカード40とリーダライタ50との垂直方向及び水平方向における相対距離を変更して通信検査を行う場合の、通信結果を記録する様子を示した図である。
同図に示すように、リーダライタ50は通信結果の記録及び分析用のパーソナルコンピュータ60と例えばUSB(Universal Serial Bus)ケーブルにより接続されている。操作者は、垂直移動機構101の上記スケール10d及びスケール指針10cを見ながら、昇降ハンドル部8を操作してICカード40を昇降させ、また水平移動機構102のスケール及びスケール指針を見ながらX軸移動レバー21及びY軸移動レバー22を操作し、リーダライタ50の水平方向の位置を変更する。パーソナルコンピュータ60には通信距離検査のための専用プログラムがインストールされており、ディスプレイ61には、上記垂直方向及び水平方向におけるICカード40とリーダライタ50との相対距離を種々変更させたそれぞれの場合について、リーダライタ50がICカード40と通信できたか否かの判定結果が○と×で表示される。なお、リーダライタ50とICカード40との通信には例えば13.56MHzの周波数帯が利用される。上記判定結果は各結果の検査距離とともに記録され、リーダライタ50の性能評価と開発に利用される。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
上記第1実施形態においては、ICカード固定部3は枠型形状であったが、ICカード固定部3の形状は枠型に限定されるものではなく、種々変更を加えることができる。
図17は、本実施形態におけるICカード通信検査装置200の、ICカード固定部70及びICカード固定部ベース80の外観を示した斜視図であり、図18は、ICカード固定部70をICカード固定部ベース80へ装着する際の様子を示した図である。
なお、本実施形態のICカード通信検査装置200は、上記ICカード固定部70及びICカード固定部ベース80以外の部分については、上記第1実施形態で説明したICカード通信検査装置100の各部と同様の構成及び機能を有するものとし、当該部分の説明は省略する。
図17及び図18に示すように、ICカード固定部70は、ICカード固定部ベース80に着脱自在に設けられる。ICカード固定部70は、略正方形状に形成されたプレート状の本体の4側面にそれぞれ切り欠き部71a、71b、71c及び71dを有する。また図18に示すように、ICカード固定部70の裏面の4隅には、上記各切り欠き部71を挟むように段差部72a、72b、72c及び72dが形成されている。また当該裏面中央部には、吸着パッド73が設けられている。
またICカード固定部ベース80は、両アーム1a及び1bに例えば螺着により接続されている。またそのプレート状の本体の先端には、略正方形状にくり抜かれた孔が形成されており、当該孔の4側面には、上記ICカード固定部70の各切り欠き部71に対応するように切り欠き部81a、81b、81c及び81dが設けられている。また当該孔の4隅には、上記ICカード固定部70の裏面の各段差部72に対応するように段差部82a、82b、82c及び82dが設けられている。
図18に示すように、ICカード40は上記吸着パッド73に貼付されることで裏面に固定され、同図矢印Aに示すように、裏面の各段差部72をICカード固定部ベース80の各段差部82と係合するように嵌め込むことで装着される。このとき、操作者はICカード固定部70の各切り欠き部71を指で把持することで、ICカード固定部ベース80に容易に嵌め込んで装着することができる。
またICカード固定部70をICカード固定部ベース80に装着した場合には、ICカード固定部70の上面とICカード固定部ベース80の上面とは略同一面となる。当該同一面を形成しているか否かを確認することで、ICカード固定部70が正しく設置されていない状態を容易に発見することができる。またこの状態において上記ICカード固定部70の各切り欠き部71は、ICカード固定部ベース80の各切り欠き部81とともに矩形の孔を形成する。ICカード固定部70を取り外す際には、当該形成された孔部分に指を入れてICカード固定部70を把持することで、容易に取り外すことができる。
また、ICカード固定部70の4辺及びICカード固定部ベース80の孔の4側面は、それぞれ全て同一の長さ及び形状に形成されているため、ICカード固定部70の裏面にICカード40が固定された状態で、ICカード40の水平方向における角度を90度毎に変更して設置することができる。当該角度の変更は、ICカード固定部70の4隅の段差部72をICカード固定部ベース80の孔の4隅の各段差部82に合わせて嵌め込むことで確実に行うことができるため、操作者によって角度の変更に誤差が生じることもなく、再現性の高い検査が可能となる。
なお、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上述の2つの実施形態においては、垂直移動機構101の昇降部20はいわゆるラック&ピニオン機構によってアーム支持部15を昇降させていたが、ネジ軸等によって昇降させても勿論構わない。
また上述の2つの実施形態においては、水平移動機構102は、X軸移動プレート23及びY軸移動プレート25を各ガイドプレートと各ガイドレールとによって移動させていたが、例えばガイドプレートの代わりにローラを設けるようにしても構わない。
上述の2の実施形態においては、アーム支持部15をベルト5によって錘6と接続し、プーリ4を介してアーム支持部15に対して逆力を付加していたが、当該逆力付加手段は錘のみに限定されるものではなく、例えばバネやゴム等の弾性体や、磁石等を用いて実現しても構わない。
本発明の第1実施形態におけるICカード通信検査装置100の外観を示した斜視図である。 第1実施形態におけるICカード通信検査装置100の透過斜視図である。 第1実施形態におけるICカード通信検査装置100の透過平面図である。 第1実施形態における昇降部20の詳細を示した透過斜視図である。 第1実施形態におけるICカード固定部3の詳細を示した斜視図である。 図5に示したICカード固定部3の透過斜視図である。 第1実施形態においてICカード固定部3をICカード固定部ベース2へ装着する際の様子を示した図である。 第1実施形態においてICカード固定部3の角度を90度変更してICカード固定部3へ装着した様子を示した図である。 第1実施形態において水平移動機構102をX軸移動機構102aとY軸移動機構bとに分解した様子を示した透過斜視図である。 図9のX軸移動機構102aを分解した様子を示した透過斜視図である。 第1実施形態においてアーム支持部15が垂直方向へ移動する際の昇降部20の状態の遷移を示した斜視図である。 図11において垂直移動機構101が昇降動作を行う場合のアーム1、アーム支持部15及び錘6の状態の遷移を側面側から概略的に示した図である。 第1実施形態における垂直移動機構101の昇降動作において、ラック部10が下降し過ぎた場合の昇降20の動作を示した図である。 図13におけるストッパ11の動作を示した断面図である。 第1実施形態におけるX軸移動機構102aの動作を示した図である。 第1実施形態において、ICカード40とリーダライタ50との相対距離を変更して通信検査を行い、通信結果を記録する様子を示した図である。 本発明の第2実施形態におけるICカード通信検査装置200の、ICカード固定部70及びICカード固定部ベース80の外観を示した斜視図である。 第2実施形態においてICカード固定部70をICカード固定部ベース80へ装着する際の様子を示した図である。
符号の説明
1…アーム
2,80…ICカード固定部ベース
3,70…ICカード固定部
4…プーリ
5…ベルト
6…錘
7…錘カバー
8…昇降ハンドル部
9…ピニオン部
10…ラック部
11…ストッパ
12…ストッパ固定部
12a,12b…ボールプランジャ
15…アーム支持部
16,17…昇降軸
18…昇降部連結プレート
20…昇降部
21…X軸移動レバー
21a…把持部
21b…X軸回動軸受け部
21c…X軸移動軸受け部
22…Y軸移動レバー
22a…把持部
22b…Y軸回動軸受け部
22c…Y軸移動軸受け部
23…X軸移動プレート
23b…X軸ガイドプレート
24…X軸固定プレート
24b…X軸ガイドレール
25…Y軸移動プレート
25b…Y軸ガイドプレート
26…Y軸固定プレート
26b…Y軸ガイドレール
31…X軸回動軸
32…X軸移動軸
33…Y軸回動軸
34…Y軸移動軸
40…ICカード
41…上枠
42…下枠
43…支柱
50…リーダライタ
60…パーソナルコンピュータ
100,200…ICカード通信検査装置
101…垂直移動機構
102…水平移動機構
102a…X軸移動機構
102b…Y軸移動機構
103…メインベース

Claims (11)

  1. ICカードを設置可能なICカード設置部と、
    前記ICカードと無線通信を行うことが可能なリーダライタを設置可能なリーダライタ設置部と、
    前記ICカード設置部を支持するアームと、当該アームを支持するアーム支持部と、当該アーム支持部を昇降させることで前記ICカードを垂直方向へ移動させる昇降部と、当該昇降するアーム支持部に対して重力に逆らう方向に力を付加する逆力発生源とを有する垂直移動機構と
    を具備することを特徴とするICカード通信検査装置。
  2. 請求項1に記載のICカード通信検査装置において、
    前記逆力発生源は、一端に前記アーム支持部が接続され、他端に錘が接続されたベルトと、当該ベルトが掛け渡されたプーリとを有する
    ことを特徴とするICカード通信検査装置。
  3. 請求項2に記載のICカード通信検査装置において、
    前記垂直移動機構は、前記錘が前記垂直方向に移動するための通路となる管状部材を有することを特徴とするICカード通信検査装置。
  4. 請求項1に記載のICカード通信検査装置において、
    前記リーダライタ設置部は、前記リーダライタを略水平面内での第1の方向へ移動させる第1の水平移動機構と、前記リーダライタを前記第1の方向と略直交する第2の方向に移動させる第2の水平移動機構とを有することを特徴とするICカード通信検査装置。
  5. 請求項4に記載のICカード通信検査装置において、
    前記第1の水平移動機構は、
    上面に前記リーダライタが設置される第1のプレートと、
    前記第1のプレートの下方に設けられ、当該第1のプレートを前記第1の方向へ移動可能に支持する第2のプレートと、
    前記第1のプレートの前記第1の方向への移動を補助する第1の移動補助機構と
    を有し、
    前記第2の水平移動機構は、
    前記第2のプレートの下方に設けられ、当該第2のプレートを支持する第3のプレートと、
    前記第3のプレートの下方に設けられ、当該第3のプレートを前記第2の方向へ前記第1のプレート及び第2のプレートとともに移動可能に支持する第4のプレートと、
    前記第3のプレートの前記第2の方向への移動を補助する第2の移動補助機構と
    を有する
    ことを特徴とするICカード通信検査装置。
  6. 請求項5に記載のICカード通信検査装置において、
    前記第1の移動補助機構は、
    前記第1のプレートの下面から前記第2のプレートの上面方向へ突出するように設けられた第1の移動軸と、
    前記第2のプレートの上面から前記第1のプレートの下面方向へ突出するように設けられた第1の回動軸と、
    前記第1の回動軸に回動自在に係合する第1の回動軸受け部を一端に有し、当該第1の回動軸受け部に回動力を付与するための第1の把持部を他端に有し、前記第1の回動軸受け部と前記第1の把持部との間に、前記第1の移動軸に係合しつつ前記回動力をてこの原理により前記第1のプレートの前記第1の方向への移動力に変換する第1の移動軸受け部を有する第1のレバーと
    を有し、
    前記第2の移動補助機構は、
    前記第3のプレートの下面から前記第4のプレートの上面方向へ突出するように設けられた第2の移動軸と、
    前記第4のプレートの上面から前記第3のプレートの下面方向へ突出するように設けられた第2の回動軸と、
    前記第2の回動軸に回動自在に係合する第2の回動軸受け部を一端に有し、当該第2の回動軸受け部に回動力を付与するための第2の把持部を他端に有し、前記第2の回動軸受け部と前記第2の把持部との間に、前記第2の移動軸に係合しつつ前記回動力をてこの原理により前記第3のプレートの前記第2の方向への移動力に変換する第2の移動軸受け部を有する第2のレバーと
    を有する
    ことを特徴とするICカード通信検査装置。
  7. 請求項1に記載のICカード通信検査装置において、
    前記ICカードは主面を有し、
    前記ICカード設置部は、前記ICカードの前記主面を前記略水平面と略平行に設置可能であるとともに、前記主面を前記略水平面内で90度毎角度を変更して設置可能であることを特徴とするICカード通信検査装置。
  8. 請求項7に記載のICカード通信検査装置において、
    前記ICカード設置部は、前記アームに支持されるベースと、前記ICカードを固定可能であるとともに、前記ICカードが前記略水平面と略平行となるように、かつ、前記ICカードが前記水平面内で前記ベースに90度毎に角度を変更可能なように着脱自在なICカード固定部材とを有する
    ことを特徴とするICカード通信検査装置。
  9. 請求項8に記載のICカード通信検査装置において、
    前記ICカード固定部材は、前記ICカードの前記主面に当接可能な枠形状を有することを特徴とするICカード通信検査装置。
  10. 請求項1に記載のICカード通信検査装置において、
    前記昇降部は、
    前記アーム支持部に接続され、ラックギア及び凸部を有する可動プレートと、
    前記ラックギアに係合しつつ回転可能なピニオンギアを有する昇降ハンドル部と、
    前記可動プレートの前記凸部と係合しつつ前記ピニオンギアの回転に応じて前記可動プレートを前記垂直方向に案内するガイドレールを有する固定プレートとを有し、
    前記垂直移動機構は、前記固定プレートと係合して当該固定プレートを支持する支持部を有し、当該支持部に上記垂直方向から所定の力が加わった場合に当該係合を解除可能な昇降部支持機構を有する
    ことを特徴とするICカード通信検査装置。
  11. 請求項4に記載のICカード通信検査装置において、
    前記垂直移動機構及び前記水平移動機構を着脱自在に設置する基台を更に具備することを特徴とするICカード通信検査装置。
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