JP2007156466A - 高速応答マイクロ機械装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】好適なディスプレイおよび印刷のための高コントラスト空間光変調器を提供すること。
【解決手段】反射性上表面と、伝導表面部分を有する下表面(103)と、下表面上の開口部を有する第1のキャビティ、基板部分における第2のキャビティ、および第2のキャビティ上の膜を有する基板部分とを備えるミラープレート(102)を含む空間光変調器が提供される。その変調器は、上表面、上表面と接続するヒンジ支持ポスト(105)、ヒンジ支持ポストによって支持され、ミラープレートと接続し、ミラープレートの回転を容易にするヒンジ構成部品を備える基板(300)を含む。ヒンジ構成部品は第1のキャビティ内部へと延びる。垂直着地チップ(222)は、ミラープレートの基板部分における第2のキャビティ上の膜と接触し、所定の方向にてミラープレートの回転を停止させるように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は空間光変調器に関する。
過去15年から20年にわたり、マイクロミラーベースの空間光変調器(SLM)技術は、ますます多くの技術的発展を経験し、ディスプレイ産業においてより多くの支持を得てきた。デバイスは、静電トルクを有するねじれヒンジの周りのアレイにおける個々のマイクロミラープレートを傾斜させることによって操作され、入射光を所定の射出方向へと偏向させる。より一般的なデジタルモード操作において、マイクロミラーにおいて、個々のミラーを選択的に回転させることによって、光が「オン」または「オフ」にされ、特定の着地地点にて機械的に停止され、偏向角度の精度を保証する。機能的なマクロアレイは、表面接触接着を克服し、ロボット工学および信頼性を保証するために、機械的な停止における弱い接触固着力、および、タイミングを制御するための高性能な静電トルクを必要とする。ディスプレイ用途における高性能な空間光変調器は、高い輝度および高いコントラスト比での動画画像を生成する。
動画用途における初期のSLMは、映像の低い輝度および低いコントラスト比の不利益を被っていた。以前のSLMの設計は、通常、ピクセルの低いアクティブ反射領域に関するフィルレシオ(例えば、それぞれのピクセルにおけるアクティブ反射領域と非アクティブ領域との間のレシオ)を有する。SLMのアレイにおけるそれぞれのピクセルの周りの大きな非アクティブ領域は、低い光結合性能および低い輝度という結果となる。そのアレイにおけるこれらの非アクティブ領域からの拡散された光は、動画画像のコントラストに悪影響を与える回折パターンを形成する。マイクロアレイベースのSLMの低下されたコントラスト比の別の主なソースは、アレイにおける、入射光の照明と直角であるそれぞれのミラーの2つのストレートエッジからの拡散された光の回折である。従来の方形ミラー設計において、直交の入射光は、動作中、アレイにおけるそれぞれのミラーの直交したストレートの前縁および後縁によって直接に拡散される。その拡散された光は、回折パターンを生成し、その回折された光の多くは、映写レンズによって集められる。明るい回折パターンは、映し出された動画画像の高いコントラストを不鮮明にしてしまう。
マイクロミラーベースのSLMの一つのタイプは、Texas Instrumentsによって開発された、Digital Mirror Device(DMD)であり、Hornbeckにて述べられている。最も最近のインプリメンテーションは、ヨークプレートの最上層における固定された剛性支持ポストを経由して吊されるマイクロミラープレートを含む。ヨークプレートはさらに、アドレス電極の上方に、ねじれヒンジの対および水平着地チップの2つの対からなる。アドレス電極上の電位によって制御されるヨークプレートおよびミラープレート上の静電力によって、両方のプレートの双方向の回転が生じる。二重プレート構造は下にある回路網およびヒンジ機構を覆う、ほぼ平面のミラー表面を提供するために用いられ、許容可能なコントラスト比を達成するための一方法である。
しかしながら、ヒンジヨークプレートの上方においてミラープレートを上昇させた垂直ミラー支持ポストは、DMDのコントラスト比に2つの悪影響を有する。第1に、大きな窪み(ミラー支持ポストの形成によって生じる)が、現在の設計におけるミラーの中心に存在し、入射光を拡散させ、光学的な効率が低下する。第2に、二重プレートの回転によって、DMD表面に沿ったミラーの反射表面の水平方向への位置ずれが生じ、動作中に、マイクロミラーの水平の振動という結果になる。ミラーの水平移動は、アレイにおけるミラー間において、さらに大きいギャップが設計されることを必要とし、アクティブな反射領域に関するフィルレシオをさらに低下させる。例えば、各方向上のミラーの回転が12度である場合、ミラーとヨークとの間において、1ミクロン毎に離れていくと、各方向上において、水平方向への0.2ミクロンの位置ずれという結果になる。つまり、隣接したミラー間における0.4ミクロン以上のさらなるギャップ間隔は、水平方向への位置ずれを収容するために、ミラー支持ポストの1ミクロン毎の長さに必要とされる。
ヨーク構造は、底部の電極およびヨークとミラーとの間における静電結合の静電効率を制限する。特に、着地位置において、電極およびヨークとミラーとの間において、角度クロスオーバー変化(angular cross over transition)を可能にするために、高電位バイアスを必要とする。二重プレート構造は入射光を拡散させ、動画画像のコントラスト比を低下させる。
別の反射SLMは、アドレス回路網を含む下部の基板の上方に保持された上部光透過基板を含む。一つ以上の静電的に偏向可能な素子は、上部基板から2つのヒンジポストによって吊される。動作中、個々のミラーは選択的に偏向され、上部透過基板へ入射する光を空間的に変調するのに役立ち、次いで、光が反射され、その上部透過基板を逆方向に介する。動作ストップ部材は、ミラーが底部の制御基板を閉じてしまわないように、反射性の偏向可能な素子に付着され得る。その代わり、その動作ストップ部材は、上部透過基板に支えられ、その結果、反射する偏向可能な素子の偏向角度を制限する。
そのような最上部の吊り下げミラー設計において、ミラー吊り下げポストおよび機械的なストップ部材は照明の光に完全に晒され、アクティブな反射領域フィルレシオおよび光学的効率を低下させ、光の拡散を増加させる。反射ミラー表面の平滑化を制御することもまた困難であり、それは堆積されたアルミ膜とLPCVD窒化シリコン層との間に挟まれる。堆積フィルム品質は、反射アルミ表面の粗さを決定する。ミラーの粗さを補正するために、後の研磨はなされ得ない。
前述にて検討された従来技術のデバイスにおける弱点を克服するために、ディスプレイおよび印刷のための高コントラスト空間光変調器は、高い静電効率および低い表面固着制御基板を用いて、高アクティブ反射領域フィルレシオおよび非回折マイクロミラーアレイを結合することによって形成される。一局面において、本発明は、空間光変調器に関し、その空間光変調器は、反射性上表面と、伝導表面部分を有する下表面と、下表面上の開口部を有する第1のキャビティ、基板部分における第2のキャビティ、および第2のキャビティ上の膜を有する基板部分とを備えるミラープレート;上表面と、上表面と接続するヒンジ支持ポストと、ヒンジ支持ポストによって支持され、ミラープレートと接続し、ミラープレートの回転を容易にするヒンジ構成部品とを備える基板であって、ヒンジ構成部品は、第1のキャビティ内部へと延び、ミラープレートの回転を容易にするように構成されている、基板;ならびに、基板の上表面と接続する垂直着地チップであって、垂直着地チップは、ミラープレートの基板部分における第2のキャビティ上の膜と接触し、所定の方向にてミラープレートの回転を停止させるように構成されている、垂直着地チップ、を備える。
別の局面において、本発明は空間光変調器に関し、その空間光変調器は、複数のミラープレートの二次元アレイであって、それぞれのミラープレートが、反射性上表面と、伝導表面部分を有する下表面と、下表面上の開口部を有する一つ以上の第1のキャビティ、基板部分における一つ以上の第2のキャビティ、および第2のキャビティ上の膜を有する基板部分とを備える、複数のミラープレートの二次元アレイ;上表面と、上表面上の複数の電極と、上表面上の複数のヒンジ支持ポストと、ヒンジ支持ポストのうちの一つによってそれぞれ支持される複数のヒンジ構成部品とを備える基板であって、ヒンジ構成部品のそれぞれは、二次元アレイにおけるミラープレートのうちの一つの基板部分における第1のキャビティのうちの一つの内部に延び、ミラープレートの回転を容易にするように構成されている、基板;ならびに、基板の上表面と接続する複数の垂直着地チップであって、電圧が、基板上の電極のうちの一つと、ミラープレートの下表面における伝導表面部分との間に印加される場合に、垂直着地チップのそれぞれは、ミラープレートのうちの一つの基板部分における第2のキャビティ上の膜のうちの一つと接触し、一つ以上の所定の方向にてミラープレートの回転を停止させるように構成されている、複数の垂直着地チップ、を備える。
さらに別の局面において、本発明は、空間光変調器を形成する方法に関し、その空間光変調器は、下表面上の開口部を有する第1のキャビティ、第2のキャビティ、および、第2のキャビティ上の膜を有するミラープレートと、基板の上表面と接続するヒンジ支持ポストと、ヒンジ支持ポストによって支持され、ミラープレートと接続し、ミラープレートの回転を容易にする、ヒンジ構成部品であって、ヒンジ構成部品は、第1のキャビティ内部に延び、ミラープレートの回転を容易にするように構成されている、ヒンジ構成部品と、基板の上表面と接続する着地チップであって、着地チップは、ミラープレートの基板部分における第2のキャビティ上の膜と接触し、ミラープレートの回転を所定の方向にて停止させるように構成されている、着地チップとを含む。
その方法は、基板上の第1の犠牲材料を堆積して、第1の犠牲層を形成することと、第1の犠牲層をパターニングして、第1の犠牲層において複数の穴を形成することと、第1の材料を堆積して、第1の犠牲層における複数の穴において、ヒンジ支持ポストおよび着地チップを形成することと、第2の電気機械材料を堆積して、第1の犠牲層および第1の材料上の第2の電気機械層を形成することと、第2の電気機械層をパターニングして、ヒンジ構成部品およびヒンジ構成部品の周りの空隙を形成することと、第2の電気機械層上の第2の犠牲層を堆積することと、第2の犠牲材料をパターニングして、ヒンジ構成部品の最上部上に第1のスペーサおよび第2のスペーサを形成することであって、第2のスペーサから、第2のキャビティおよび膜がミラープレートにおいて形成される、ことと、第2の犠牲層を硬化することと、第2の犠牲材料上に第3の電気機械材料を堆積して、第3の電気機械層を形成することであって、第3の電気機械層からミラープレートが形成される、ことと、第3の電気機械層をパターニングして、ミラープレートの周りを形成することと、第1の犠牲材料および第2の犠牲材料を取り除いて、第2のキャビティおよび第2のキャビティ上の膜、基板と接続するヒンジ支持ポスト、ヒンジ支持ポストによって支持され、ミラープレートと接続するヒンジ構成部品、ならびに、基板の上表面と接続する着地チップ、を有するミラープレートを形成することとを包含する。
そのシステムのインプリメンテーションは、以下の一つ以上を含み得る。ミラープレートの基板部分における第1のキャビティとそれに関連するヒンジ構成部品は、間隔がそのヒンジ構成部品と第1のキャビティにおける表面との間において形成されて、ミラープレートの回転を可能にするように構成され得る。空間光変調器はさらに基板の上表面上の電極をさらに含み得る。電圧が、基板上の電極と、ミラープレートの下表面における伝導表面部分との間において印加される場合に、垂直着地チップは、ミラープレートの基板部分における第2のキャビティ上の膜と接触し得て、所定の方向にてミラープレートの回転を停止させるように構成され得る。ミラープレートが、電圧によって生成された静電力によって引き出され、垂直着地チップによって停止された場合、ミラープレートの基板部分における第2のキャビティ上の膜は垂直着地チップによって変形されるように構成されている。膜は、変形を復元するように構成され得、垂直着地チップに対して弾性力を生成するように構成され得る。膜は、ミラープレートの基板部分における第2のキャビティを部分的に覆い、ミラープレートの下表面において、第2のキャビティにおける開口部を残すことができる。膜は、チタニウム、タンタル、タングステン、モリブデン、それらの合金、シリコン、アモルファスシリコン、ポリシリコン、および窒化シリコンより選択される材料を含み得る。ミラープレートの基板部分の第2のキャビティ上の膜は、ミラープレートの基板部分と実質的に同一の材料を含み得る。基板は、二つのヒンジ構成部品であって、それぞれがヒンジ支持ポストによって支持される二つのヒンジ構成部品を備え得、ヒンジ構成部品のそれぞれが、ミラープレートの基板部分における第1のキャビティ内部に延びるように構成され得る。ミラープレートは、二つの第1のキャビティプレートに配置された二つのヒンジ構成部品によって規定された軸の周りを回転するように構成されている。基板は、上表面上の第1の電極および第2の電極を備え得る。ミラープレートの基板部分は、それぞれ膜によって少なくとも部分的に覆われた二つ以上の第2のキャビティを備え得る。第1の電圧が第1の電極とミラープレートの下表面における伝導表面部分との間に印加される場合、ミラープレートは、第1の方向に回転するように構成され得、第2の電圧が第2の電極と、ミラープレートの下表面における伝導表面部分との間に印加される場合、ミラープレートは、第2の方向に回転するように構成されている。垂直着地チップの第1のチップは、第2のキャビティの一つのキャビティ上の第1の膜と接触することによってミラープレートが第1の方向に回転するのを停止させるように構成され得、垂直着地チップの第2のチップは、第2のキャビティの別のキャビティ上の第2の膜と接触することによってミラープレートが第2の方向に回転するのを停止させるように構成され得る。ミラープレート、ヒンジ構成部品、またはヒンジ支持ポストは、アルミニウム、シリコン、アモルファスシリコン、ポリシリコン、およびアルミニウム−シリコン合金より選択された材料を含み得る。
実施形態は以下の利点の一つ以上を含み得る。開示されたシステムおよび方法は、高アクティブ反射領域フィルレシオを有する空間光変調器(SLM)を提供する。ねじれヒンジの対はキャビティ内部にまで延びて、ミラープレートの下部分の一部となり、反射表面の下において最短距離を保持して、所定の角度回転のための間隔のみを可能にする。アレイ中のミラープレートは、二つのポストによって支持されるねじれヒンジの対によって吊されて、ミラープレートがミラープレートにおける軸に沿って回転することを可能にする。クロスオーバー変化の間の、個々のミラーの水平方向への位置ずれを取り除くことによって、アレイにおける隣接したミラー間の間隔は著しく減少し、その結果、非常に高アクティブ反射領域フィルレシオのSLMとなる。
開示されたシステムおよび手段は、ミラー基板の固着を防ぎ、マイクロミラーの応答時間を増加させる方法を提供する。垂直着地チップの対は制御基板の表面上に形成される。これらの垂直着地チップは、機械的停止の間、ミラーの接触領域を減少し、機械的着地動作の信頼性を改善する。より重要なことに、これらの着地チップは、ミラーアレイの共通バイアス303上において、シャープな双極性パルス電圧を印加することによってミラー着地の分離を可能にする。双極性パルスによって生成された電気機械的通電の運動エネルギーは、変形されたミラーヒンジおよび変形された着地チップにおいて保存された弾性ゆがみエネルギーに変換され、後に解放され、着地チップから分離するミラーを跳ね上げ、反発させる。
着地チップとミラープレートとの間のスティクションはさらに、ミラープレートの下側に形成されたキャビティ上のブリッジされた膜によって低下され得る。ミラープレートが、ミラープレートの低い伝導表面と基板上の一つ以上の電極との間において印加される電圧の下での電気力によって駆動される場合、着地チップは膜と接触して、ミラープレートを所定の方向にて停止させる。ミラープレート上に生じた電気力は、膜においてゆがみを生成し、膜において、それにより機械的電位エネルギーを保存する。機械的ポテンシャルエネルギーは解放されて、電圧が取り除かれるか、反転される場合、反発力を生成する。
さらに、膜とマイクロ着地チップとの間における表面接触固着は、デバイス構造内の反スティクション層をコーティングすることによって著しく減少される。ミラープレートはそれゆえ、迅速に、ある方向から別の方向へと傾斜し得る。システム応答時間は改善される。
開示されたシステムおよび方法は、動画表示および印刷物、ディスプレイ、印刷、マスクレス・フォトリソグラフィにおけるフォトパターニング、ならびに、異なる光ファイバチャネル間において光信号を導くフォトニックスイッチなど、広範な用途と互換性を有する。
本発明は複数の実施形態を参照して具体的に示され、記載されているが、形態および詳細における様々な変更が本発明の精神および範囲から逸脱することなくなされ得ることを当業者は理解する。
本発明は、さらに、以下の手段を提供する。
(項目1)
反射性上表面と、伝導表面部分を有する下表面と、該下表面上の開口部を有する第1のキャビティ、基板部分における第2のキャビティ、および該第2のキャビティ上の膜を有する基板部分とを備えるミラープレートと、
上表面と、該上表面と接続するヒンジ支持ポストと、該ヒンジ支持ポストによって支持され、該ミラープレートと接続し、該ミラープレートの回転を容易にするヒンジ構成部品とを備える基板であって、該ヒンジ構成部品は、該第1のキャビティ内部へと延び、該ミラープレートの回転を容易にするように構成されている、基板と、
該基板の該上表面と接続する垂直着地チップであって、該垂直着地チップは、該ミラープレートの該基板部分における該第2のキャビティ上の該膜と接触し、所定の方向にて該ミラープレートの回転を停止させるように構成されている、垂直着地チップと
を備える、空間光変調器。
(項目2)
前記基板の前記上表面上の電極をさらに備える、項目1に記載の空間光変調器。
(項目3)
電圧が、前記基板上の電極と、前記ミラープレートの前記下表面における前記伝導表面部分との間において印加される場合に、前記垂直着地チップは、該ミラープレートの前記基板部分における前記第2のキャビティ上の前記膜と接触し、所定の方向にて該ミラープレートの回転を停止させるように構成されている、項目2に記載の空間光変調器。
(項目4)
前記ミラープレートが、前記電圧によって生成された静電力によって引き出され、前記垂直着地チップによって停止された場合、該ミラープレートの前記基板部分における前記第2のキャビティ上の前記膜は、前記垂直着地チップによって変形されるように構成されている、項目3に記載の空間光変調器。
(項目5)
前記膜は、前記変形を復元するように構成され、前記垂直着地チップに対して弾性力を生成するように構成されている、項目4に記載の空間光変調器。
(項目6)
前記膜は、前記ミラープレートの前記基板部分における前記第2のキャビティを部分的に覆い、該ミラープレートの前記下表面において、該第2のキャビティにおける開口部を残す、項目1に記載の空間光変調器。
(項目7)
前記膜は、チタニウム、タンタル、タングステン、モリブデン、それらの合金、シリコン、アモルファスシリコン、ポリシリコン、および窒化シリコンより選択される材料を含む、項目1に記載の空間光変調器。
(項目8)
前記ミラープレートの前記基板部分の前記第2のキャビティ上の前記膜は、該ミラープレートの該基板部分と実質的に同一の材料を含む、項目1に記載の空間光変調器。
(項目9)
前記第2のキャビティ上の前記膜および前記ヒンジ構成部品は、実質的に同一の材料組成を含む、項目1に記載の空間光変調器。
(項目10)
前記第2のキャビティ上の前記膜および前記ヒンジ構成部品は、前記ミラープレートの前記基板部分における材料組成とは異なる材料組成を含む、項目9に記載の空間光変調器。
(項目11)
前記基板は、二つのヒンジ支持ポスト、およびそれぞれが該ヒンジ支持ポストのうちの一つによって支持される二つのヒンジ構成部品を備え、該ヒンジ構成部品のそれぞれが、前記ミラープレートの前記基板部分における、対応する第1のキャビティ内部に延びるように構成されている、項目1に記載の空間光変調器。
(項目12)
前記ミラープレートは、前記対応する第1のキャビティに配置された前記二つのヒンジ構成部品によって規定された軸の周りを回転するように構成されている、項目11に記載の空間光変調器。
(項目13)
前記基板は、前記上表面上の第1の電極および第2の電極を備える、項目1に記載の空間光変調器。
(項目14)
前記ミラープレートの前記基板部分は、それぞれ膜によって少なくとも部分的に覆われた二つの第2のキャビティを備える、項目13に記載の空間光変調器。
(項目15)
第1の電圧が前記第1の電極と、前記ミラープレートの前記下表面における前記伝導表面との間に印加される場合、該ミラープレートは、第1の方向に回転するように構成され、第2の電圧が前記第2の電極と、該ミラープレートの該下表面における該伝導表面部分との間に印加される場合、該ミラープレートは、第2の方向に回転するように構成されている、項目14に記載の空間光変調器。
(項目16)
前記垂直着地チップの第1のチップは、前記第2のキャビティのうちの第1のキャビティ上の第1の膜と接触することによって前記ミラープレートが前記第1の方向に回転するのを停止させるように構成され、該垂直着地チップの第2のチップは、該第2のキャビティのうちの第2のキャビティ上の第2の膜と接触することによって該ミラープレートが前記第2の方向に回転するのを停止させるように構成されている、項目15に記載の空間光変調器。
(項目17)
前記ミラープレート、前記ヒンジ構成部品、または前記ヒンジ支持ポストは、アルミニウム、シリコン、アモルファスシリコン、ポリシリコン、およびアルミニウム−シリコン合金より選択された材料を含む、項目1に記載の空間光変調器。
(項目18)
複数のミラープレートの二次元アレイであって、各ミラープレートが、反射性上表面と、伝導表面部分を有する下表面と、該下表面上の開口部を有する一つ以上の第1のキャビティ、基板部分における一つ以上の第2のキャビティ、および該第2のキャビティ上の膜を有する基板部分とを備える、複数のミラープレートの二次元アレイと、
上表面と、該上表面上の複数の電極と、該上表面上の複数のヒンジ支持ポスト、該ヒンジ支持ポストのうちの一つによってそれぞれ支持される複数のヒンジ構成部品とを備える基板であって、該ヒンジ構成部品のそれぞれは、該二次元アレイにおける該ミラープレートのうちの一つの該基板部分における該第1のキャビティのうちの一つ内部へと延び、該ミラープレートの回転を容易にするように構成されている、基板と、
該基板の該上表面と接続する複数の垂直着地チップであって、該基板上の電極のうちの一つと、該ミラープレートの該下表面における該伝導表面部分との間に電圧が印加される場合に、該垂直着地チップのそれぞれは、該ミラープレートのうちの一つの該基板部分における該第2のキャビティ上の該膜のうちの一つと接触し、所定の方向にて該ミラープレートの回転を停止させるように構成されている、複数の垂直着地チップと
を備える、空間光変調器。
(項目19)
前記複数の電極のうちの一つ以上の電極は前記ミラープレートのそれぞれの下に配置され、前記電圧が、前記基板上の電極のうちの一つと、該ミラープレートの前記下表面における前記伝導表面部分との間に印加される場合に、該ミラープレートが回転する、項目18に記載の空間光変調器。
(項目20)
前記複数の電極は、前記二次元アレイにおける前記ミラープレートのうちの一つに対応する前記上表面上の第1の電極および第2の電極を備え、該ミラープレートは、第1の電圧が、該第1の電極と、該ミラープレートの前記下表面における前記伝導表面部分との間に印加される場合に、第1の方向に回転するように構成され、第2の電圧が、該第2の電極と、該ミラープレートの該下表面における前記伝導表面部分との間に印加される場合に、第2の方向に回転するように構成されている、項目18に記載の空間光変調器。
(項目21)
前記膜は、チタニウム、タンタル、タングステン、モリブデン、それらの合金、シリコン、アモルファスシリコン、ポリシリコン、および窒化シリコンより選択される材料を含む、項目18に記載の空間光変調器。
(項目22)
前記第2のキャビティ上の前記膜および前記ヒンジ構成部品は、実質的に同一の材料組成を含む、項目18に記載の空間光変調器。
(項目23)
前記第2のキャビティ上の前記膜および前記ヒンジ構成部品は、前記ミラープレートの前記基板部分における材料組成とは異なる材料組成を含む、項目22に記載の空間光変調器。
(項目24)
下表面上に開口部を有する第1のキャビティ、第2のキャビティ、および、該第2のキャビティ上の膜を有するミラープレートと、基板の上表面と接続するヒンジ支持ポストと、該ヒンジ支持ポストによって支持され、該ミラープレートと接続し、該ミラープレートの回転を容易にする、ヒンジ構成部品であって、該ヒンジ構成部品は、該第1のキャビティ内部に延び、該ミラープレートの回転を容易にするように構成されている、ヒンジ構成部品と、該基板の該上表面と接続する着地チップであって、該着地チップは、該ミラープレートの該基板部分における該第2のキャビティ上の該膜と接触し、該ミラープレートの回転を所定の方向にて停止させるように構成されている、着地チップとを含む空間光変調器を形成する方法であって、
該基板上の第1の犠牲材料を堆積して、第1の犠牲層を形成することと、
該第1の犠牲層をパターニングして、該第1の犠牲層において複数の穴を形成することと、
第1の材料を堆積して、該第1の犠牲層における該複数の穴において、ヒンジ支持ポストおよび着地チップを形成することと、
第2の材料を堆積して、該第1の犠牲層および該第1の材料上に第2の層を形成することと、
該第2の層をパターニングして、ヒンジ構成部品および該ヒンジ構成部品の周りの空隙を形成することと、
該第2の層上に第2の犠牲層を堆積することと、
該第2の犠牲材料をパターニングして、該ヒンジ構成部品の最上部上に第1のスペーサ、および第2のスペーサを形成することであって、該第2のスペーサから該第2のキャビティおよび該膜が該ミラープレートにおいて形成される、ことと、
該第2の犠牲材料上に第3の材料を堆積して、第3の電気機械層を形成することであって、該ミラープレートが形成される、ことと、
該第3の層をパターニングして、該ミラープレートの周りを形成することと、
該第1の犠牲材料および該第2の犠牲材料を取り除いて、該第2のキャビティおよび該第2のキャビティ上の該膜を有するミラープレートと、該基板と接続するヒンジ支持ポストと、該ヒンジ支持ポストによって支持され、該ミラープレートと接続するヒンジ構成部品と、該基板の該上表面と接続する該着地チップとを形成することと
を包含する、方法。
様々な図面における類似した参照番号および記号表示は同様の要素を示す。
表示および印刷のための高コントラスト空間光変調器(SLM)は、高アクティブ反射領域フィルレシオと、高い静電効率および低い表面接着制御基板を有する非回折マイクロアレイとを結合することによって形成される。本発明の一実施形態に従った空間光変調器の一部の断面図が図1aに示され、入射角θiで、照明401の志向性光411は、マイクロミラーアレイの垂線方向に対して、θoの角度にて偏向される(参照番号412)。デジタル動作モードにおいて、この構成は通常、「オン」位置と呼ばれる。図1bは、空間光変調器の同様の部分の断面図であるが、ミラープレートは、ヒンジ106のもう一方の側の下にある別の電極に向かって回転されている。同様の志向性光411は参照番号412の方向へ偏向され、より大きな角度のθiおよびθoとなるが、それは、ミラープレート102の面積、およびミラー103の下部表面と着地チップ222との間の空隙間隔によってあらかじめ決められており、次いで、光吸収体402へ射出される。
本発明の別の実施形態に従い、高コントラストSLMは三つの主要部分から構成される。それらは、制御回路網の底部分、複数のステップ電極、マイクロ着地チップ、およびヒンジ支持ポストの中間部分、ならびに、隠れたねじれヒンジおよびキャビティを有する複数のミラーに覆われた上部分である。
底部分は、アドレス回路網を有するウエハ基板300であり、SLMのマイクロミラーアレイにおける各ミラーの動作を選択的に制御する。アドレス回路網は、メモリセルのアレイ、および通信信号のためのワード線/ビット線インターコネクトを備える。シリコンウエハ基板上の電気アドレス回路網は、標準のCMOS技術を用いて形成され得、低密度メモリアレイと類似する。
高コントラストSLMの中間部分は、アレイ状のステップ電極221、着地チップ222、ヒンジ支持ポスト105、および支持フレーム202によって形成される。本発明におけるマルチレベルステップ電極221は、角度クロスオーバー変化の間、静電トルクの静電結合効率を改善するように設計されている。電極221表面をヒンジ106領域付近に上昇させることによって、ミラープレート103と電極221との間の空隙間隔は事実上狭くなる。静電引力はミラーと電極との間における距離の2乗に反比例するゆえに、この効果は、ミラーがその着地位置にまで傾斜される場合に、明らかになる。アナログモードにおいて動作している場合、高効率静電結合は、空間光変調器における個々のマイクロミラーの傾斜角度のより精密で安定した制御を可能にする。デジタルモードにおいては、動作するために、アドレス回路網におけるより低い駆動電位を必要とする。第1のレベル電極221と第2のものとの高さの差は0.2ミクロンから3ミクロンの間にて変化し得、第1のレベル電極とミラープレートとの間の空隙の相対的な高さに依存する。
制御基板の表面上において、固定された垂直着地チップ222aおよび222bの対は、形成時における単純さのために、第2のレベル電極221と同じ高さを有するように設計されている。固定された垂直チップ222aおよび222bの対は二つの機能を有する。垂直マイクロチップは、所定の角度において、それぞれの角度クロスオーバー変化を精密に着地させるために、ミラーに対して繊細な機械的着地を提供する。制御基板の表面上に固定された着地チップ222を追加することは、ロボット工学動作を向上させ、デバイスの信頼性を延ばす。これらの垂直着地チップ222の第2の機能は、ミラー103とその接触ストップ部材222との間の分離を容易にすることを可能にするメカニズムを提供していることであり、SLMのデジタル動作間における接触表面固着を効果的に取り除く。例えば、角度クロスオーバー変化を開始するために、シャープな双極性パルス電圧Vbはバイアス電極303に印加され、その電極は、通常は、ねじれヒンジ106および支持ポスト105を介して、それぞれのミラープレート103に接続されている。双極性バイアスVbによって確立された電位は、ヒンジ106の両側において静電力を向上させる。この強化は、空隙間隔における大きな差のために、着地位置における二つの側においては同等ではない。ミラープレート103aおよび103bの下表面上のバイアス電圧Vbの増加はミラー102が回転する方向に、それほど影響を与えないが、ミラープレート102全体における静電力Fのシャープな増加は、電気機械的な運動エネルギーを、変形されたミラーヒンジ106および変形されたミラー着地チップ222aまたは222bに保存された弾性ひずみエネルギーへと変換することによってダイナミックな励振を提供する。双極性パルスが共通のバイアスVb上に解放された後、変形された着地チップ222aまたは222bおよび変形されたミラーヒンジ106の弾性ひずみエネルギーは、ミラープレートが着地チップ222aまたは222bから跳ね上がり、反発するので、ミラープレートの運動エネルギーへと変換し戻される。静止状態に対するミラープレートのこの摂動は、ある状態から別の状態へのミラープレート103の角度クロスオーバー変化を、より小さいアドレス電位Vaにて可能にする。
制御基板300の表面上のヒンジ支持ポスト202はミラー支持ポスト105の対の機械的安定性を強化するように設計され、静電電位を局所的に保持する。簡便さのために、支持フレーム202の高さは、第1のレベル電極221と同じであるように設計されている。ミラープレート103の固定されたサイズを用いて、ヒンジ支持ポスト105の対の高さはマイクロミラーアレイの最大偏向角度θを決定する。
高コントラストSLMの上部分は、ミラープレート103の上表面上の平坦な光反射層102および下部分にあるキャビティの下のねじれヒンジ106の対を有するマイクロミラーアレイによって完全に覆われる。ミラープレート103におけるねじれヒンジ106の対は、ミラープレート103の一部として形成され、反射表面下において、最短距離を保持され、所定の角度回転に対する隙間のみを可能にする。ヒンジ回転軸106と上反射表面102との間の距離を最小化することによって、空間光変調器は、角度変化の間、それぞれのミラーの水平方向への位置ずれを効果的に取り除く。本発明に従うと、SLMのアレイにおける隣接したミラー間の隙間は、0.2ミクロン未満にまで低下され得、現在における、マイクロミラーアレイの最高のアクティブ反射領域フィルレシオを達成している。
マイクロ偏向デバイスに用いられる材料は、好適には、適切な硬度、弾力性、および応力を有し、導電性があり、安定したものである。理想的には、電気機械的な材料などの単一の材料は、ミラープレート103の剛性、および破損することなくたわむのに十分な強度を有するねじれヒンジ106の柔軟性の両方を保証する。さらに、マイクロミラーアレイを構築することに用いられる全ての材料は、制御基板における既成の回路網を破損することのない、通常の形成工程の温度である、400℃の下で、処理される必要がある。
図1aおよび図1bに示されたインプリメンテーションにおいて、ミラープレート102は3つの層を含む。反射最上層103aは、アルミニウムからなり、通常、600オングストロームの厚さである。中間層103bは、例えば、アモルファスシリコンなどのシリコンベース材料からなり、通常、2000〜5000オングストロームの厚さである。底層103cは、チタニウムからなり、通常、600オングストロームの厚さである。図1aおよび図1bに見られ得るように、ヒンジ106は、底層103cの一部としてインプリメントされ得る。ミラープレート102は以下で記載されるように形成され得る。
本発明の別の実施形態に従い、ミラープレート103、ねじれヒンジ106、および支持ポスト105の材料は、アルミニウム、シリコン、ポリシリコン、アモルファスシリコン、およびアルミニウム−シリコン合金、ならびに、それらの合金などの、アルミニウム−シリコンベースの電気機械材料からなる。堆積は、500℃以下の温度の制御されたチャンバにおいて、アルミニウムまたはシリコンのいずれか、あるいはアルミニウムおよびシリコンの両方を含む単一の標的をPVDマグネトロンスパッタリングすることによって達成される。同様の構造層もまた、PECVDによって形成され得る。
本発明の別の実施形態に従い、ミラープレート103、ねじれヒンジ106、および支持ポスト105の材料は、チタニウム、タンタル、タングステン、モリブデン、それらのシリコン化合物、およびそれらの合金などの耐熱金属ベースの電気機械材料からなる。耐熱金属およびそれらのシリコン化合物は、CMOS半導体処理と互換性を有し、比較的良い機械的属性を有する。これらの材料は、PVD、CVD、およびPECVDによって堆積され得る。光反射率は、アルミニウム、金、またはそれらの合金など(ミラープレート103の表面上の用途に依存する)の、金属の薄いフィルム層102をさらにPVD堆積することによって向上され得る。
偏向された動画画像の高コントラスト比を達成するために、マイクロミラーアレイから任意の拡散された光は低下されるべきであるか、または取り除かれるべきである。最も一般的な干渉は、個々のミラーの前縁および後縁から照明が拡散されることによって生じる回折パターンに由来する。その回折の問題に対する解決策は、回折パターンの強度を弱め、それぞれのピクセルの非アクティブ領域からの拡散された光を、投射瞳(projection pupil)から離れた、異なる方向に向けることである。一つの方法は、45度の入射角411を、方形ミラー102ピクセルの縁へ向けることであり、それは時に、斜め(diagonal)ヒンジ、または斜め照明構成と呼ばれる。図2は、斜め照明システムを用いたそれぞれ方形のミラー102を有するミラーアレイの一部の最上部を示す斜視図である。アレイにおけるミラーのヒンジ106は、ミラーの二つの対向する隅に沿って斜め方向に組み立てられ、照明の光411と直角に組み立てられている。斜めヒンジ軸を有する方形ミラーの利点は、前縁および後縁からの拡散された光を45度、投射瞳403から離れて偏向する能力である。不利な点は、SLMの縁に対して、投射(projection)プリズムアセンブリを傾斜させる必要があることである。従来の長方形のTIRプリズムシステムが、それぞれのミラー102によって選択された、「オン」の光と「オフ」の光を分離するために用いられる場合、斜め照明は低い光結合効率を有する。ねじれた集光スポットは、全てのアクティブピクセルアレイを覆うために、長方形のマイクロミラーアレイ表面のサイズよりも大きい照明を必要とする。より大きな長方形TIRプリズムは投写ディスプレイのコスト、サイズ、および重さを増加させる。
斜め照明構成を用いた投射システムのための制御回路網基板の一部の最上部の斜視図が図3に示される。ステップ電極221の対は斜めに配置され、ミラープレート103への静電結合の静電効率を改善する。二つのマイクロチップ211aおよび211bは、ミラー103の機械的着地のための着地ストップ部材として動作し、傾斜角度θの精度を保証し、接触スティクションを克服する。高バネ定数の材料からなり、これらのマイクロチップ222aおよび222bは着地バネとして動作し、ミラーが閉じた(snap down)場合に接触領域を減少させる。二段ステップ電極221の縁におけるこれらのマイクロチップ222の第2の機能はそれらのバネ効果であり、チップ自体をミラープレート103から分離する。シャープな双極性パルス電位Vbが、ミラーアレイの共通バイアス303を介してミラー103に印加される場合、ミラープレート103全体の静電力Fのシャープな増加は、電気機械的運動エネルギーを、変形されたミラーヒンジ106に保存された弾性ひずみエネルギーへと変換することによってダイナミックな励振を提供する。弾性ひずみエネルギーは、プレートが着地チップ222から跳ね上がり、反発するので、ミラープレート103の運動エネルギーへと逆に変換される。
SLMにおけるミラーの直線型縁または角型縁の周期的アレイは、固定された角度にて照明411を拡散させることによって投射された画像のコントラストを低下させる傾向がある回折パターンを生成する。アレイにおけるミラーの曲線(curvature)型の前縁および後縁は、ミラーの縁において、照明411の様々な拡散角度のために、より弱い回折パターンを生成する。本発明の別の実施形態に従い、直角照明光学システムを維持する一方で、投射瞳への回折強度の低下は、長方形ミラーの直線または固定された角度の角型縁を、反対の凹部および拡張部を有する、少なくとも一つまたは一連の曲線型前縁および後縁と置き換えることである。入射照明411と直角である前縁および後縁における曲線を形成することは、回折強度を弱め、投射システムに直接回折される拡散光の大部分を減少させる。
直角照明は、高い光学システム結合効率を有し、より安い費用、より小さなサイズ、およびより明るいTIRプリズムを必要とする。しかしながら、ミラーの前縁および後縁の両方から拡散された光は、投射瞳403に直線的に拡散されるゆえに、SLMのコントラスト比を低下する回折パターンを生成する。図4は、直角照明構成を用いた投射システムのための長方形ミラーを用いたミラーアレイの一部の最上部の斜視図を示す。ねじれヒンジ106は、ミラーの前縁および後縁と平行しており、照明411の光に対して直角である。それゆえ、SLMのミラーピクセルは、直角に照明される。図4において、アレイにおけるそれぞれのミラーは、前縁の拡張部および後縁の凹部において、一連の曲線を有する。その原理とは、曲線縁が拡散された光の回折強度を弱め、さらに、光投射瞳403から離れ、様々な角度において、拡散された光の大部分を回折するというものである。それぞれのミラーの前縁および後縁の曲率半径rは、選択された曲線の数に依存して変化し得る。曲率半径rが小さければ小さいほど、回折低下の効果はより顕著になる。回折低下の効果を最大にするために、本発明の別の実施形態に従い、一連の小さい曲率半径rは、アレイにおけるそれぞれのミラーの前縁および後縁を形成するように設計される。曲線の数は、ミラーピクセルのサイズに依存し得、10ミクロン平方のミラーピクセルでは、それぞれの前縁および後縁上にて2〜4の曲線があり、現在の製造能力の範囲内で、低い回折としての最適な結果を提供する。
図5は、直角照明411構成を用いた投射システムのための制御回路網基板300の一部の最上部を示す斜視図である。従来の平坦な電極とは異なり、ヒンジ軸付近の制御基板300の表面の上方に隆起している二段ステップの電極221は、平面ミラープレート103と底部の電極221との間の実効的な空隙間隔を狭め、ミラープレート103の静電結合の静電効率を著しく向上する。ステップ電極221に対するレベルの数は1〜10の間で変化し得る。しかしながら、ステップ電極221に対するレベルの数が大きいほど、デバイスの形成はより複雑および費用のかかるものとなる。実用的な数は2〜3である。図5はまた、制御基板300の表面と直角の方向を向いたマイクロチップ222からなる機械的着地のストップ部材を示す。これらのチップ222は、角度クロスオーバー変化の着地動作間の機械的停止を提供する。ステップ電極221の縁におけるマイクロチップ222は、接触表面固着をさらに克服するために、着地チップとして動作する。この低電圧駆動および高性能マイクロミラーアレイの設計により、マイクロミラーの全体でより大きな偏向角度(|θ|>15度)の動作を可能にし、SLMの輝度およびコントラスト比を向上させる。
この反射空間光変調器の別の利点は、ミラープレート103の下部分におけるキャビティの下にねじれヒンジ106を配置することによって、実現可能な最高のアクティブ反射領域フィルレシオを生成することであり、角度クロスオーバー変化の間、ミラー103の水平方向への位置ずれをほぼ完全に取り除く。4曲線の前縁および後縁を用いた回折強度を低下するために設計されたミラーアレイの一部の拡大背面図は、直角照明411構成を有する投射システムのために、図6に示される。再び、ねじれヒンジ106の対は、ミラーの下部分103の一部として二つのキャビティの下に配置され、支持フレーム202の最上部の上において、支持ポスト105の対によって支持される。ヒンジ支持ポスト105の対は、断面において、ねじれヒンジバー106の幅よりもさらに大きい幅Wを有する。ヒンジ106の軸とミラーの反射表面との間の距離は最小に保たれているゆえに、高アクティブ反射領域フィルレシオは、水平方向への位置ずれを懸念することなく、最密の個々のミラーピクセルによって達成される。本発明の一つにおいて、ミラーピクセルサイズ(a×b)は約10ミクロン×10ミクロンであり、曲率半径rは約2.5ミクロンである。
図7は、ミラープレート103の下部分におけるキャビティの下のねじれヒンジ106およびそれらの支持ポスト105を示す、ミラープレートの一部の拡大背面図である。最適な性能を達成するために最も重要なことは、ねじれヒンジ106が作成されるキャビティにおいて最小の空隙Gを維持することである。ヒンジ106の寸法は、ミラー102のサイズに依存して変化する。本発明において、それぞれのねじれヒンジ106の寸法は、約0.1×0.2×3.5ミクロンであり、支持ポスト105は、各面が約1.0ミクロンの幅のWを有する方形断面を有する。支持ポスト105の最上部の表面は、ミラープレート103の下部分としてのキャビティの下でもあるゆえに、そのキャビティにおける空隙Gは、所定の角度θにおいて、より大きなヒンジ支持ポスト105と接触することなく、ミラープレート103の角度回転を収容するのに十分高い必要がある。ミラーが、ヒンジ支持ポスト105と接触することなく所定の角度θを回転するためには、ねじれヒンジ106が配置されるキャビティの空隙は、G=0.5×W×SIN(θ)よりも大きくなければならず、ここでWはヒンジ支持ポスト105の断面幅である。
図8は、一方向において15度回転する場合における、ミラープレート103のねじれヒンジ106の周りの最小空隙間隔Gを示す図である。その計算は、キャビティにおけるねじれヒンジ106の空隙間隔GはG=0.13Wよりも大きくなければならないことを示す。方形ヒンジ支持ポスト105の各面の幅Wが1.0ミクロンである場合、キャビティにおける空隙間隔Gは0.13ミクロンよりも大きいべきである。角度変化動作の間に水平方向への位置ずれがなければ、マイクロミラーアレイにおける個々のミラー間の水平間隔は0.2ミクロン未満に低下され得、本発明に従ったSLMにおいて、96%のアクティブ反射領域フィルレシオを導いた。
本発明の別の実施形態に従い、高コントラスト空間光変調器の形成は、標準のCMOS技術を用いて、4つの順次のセクションに分割される。第1は、表面上の支持フレームおよび第1のレベル電極のアレイを有する制御シリコンウエハ基板を形成することであり、その基板は、そのウエハにおけるアドレス回路網の中のメモリセルと接続され、低密度メモリアレイと類似する。第2は、制御基板の表面上において、複数の第2のレベル電極、複数のマイクロ着地チップ、および複数のヒンジ支持ポストを形成することである。第3は、支持ポストのそれぞれの対の上に隠れたヒンジを有する複数のミラーを形成することである。最後に、形成されたウエハは、残りの犠牲材料を最終的に取り除く前に、個々の空間光変調デバイスのダイに分離される。
高コントラスト空間光変調器の形成プロセスフロー図の一つの好適な実施形態は図9に示される。形成プロセスは、共通の半導体技術を用いた制御基板として、複数のメモリセルおよび信号を通信するためのワード線/ビット線インターコネクト構造を有するCMOS回路網ウエハを形成することから始まる(参照番号810)。複数の第1のレベル電極および支持フレームは、制御基板におけるアドレスノードを開放(opening up)する回路網のパッシベーション層を介して複数のビアをパターニングすることによって形成される(参照番号820)。続く電気機械層に対する接着を向上させるために、ビアおよび接触開口部は、2000ワットのRF、または2トールの全圧のマイクロ波プラズマ(40:1:5の比率にて、O、CF、およびHOガスの混合物、5分以下で、約250℃の温度にて)にさらされる。電気機械層は、選択された充てんビアの材料に依存して、物理気相成長法(PVD)またはプラズマ化学気相成長法(PECVD)によって堆積され、制御基板の表面上において電極層を形成する(参照番号821)。電気機械層はパターニングされ、異方性エッチングされ、複数の電極および複数の支持フレームを形成する(参照番号822)。部分的に形成されたウエハはテストされ(参照番号823)、さらなる処理に進む前に、電気的な機能性が確かめられる。
本発明の好適な実施形態に従い、電気機械層は、アルミニウムメタライゼーションであり、それは、純アルミニウム、チタニウム、タングステン、モリブデン膜、Al/ポリSi複合材料、Al−Cu合金、またはAl−Si合金の形態をとり得る。これらのメタライゼーションのそれぞれは僅かに異なるエッチング特性を有する一方で、それらは全て、Alのプラズマエッチングにおいて類似した化学的性質にてエッチングされ得る。本発明において、二段プロセスが実行され、アルミニウムメタライゼーション層を異方性エッチングする。第1に、ウエハは誘導結合プラズマにおいてエッチングされ、同時に、それぞれ、100sccm、20sccm、および20sccmのフローレートにて、BCl、Cl、およびArの混合物を流す。動作圧力は、10〜50mトールの範囲であり、誘導結合プラズマのバイアス電力は300ワットであり、ソース電力は1000ワットである。エッチングプロセスの間、ウエハは、1トールの圧力にて、20sccmの背面のヘリウムガスの流れを用いて冷却される。Alパターンは、エッチングチャンバから周囲空気へと単純には取り除かれ得ないゆえに、Al表面をクリーニングおよびパッシベーションするために、第2の酸素プラズマ処置のステップが実行されなければならない。パッシベーションプロセスにおいて、部分的に形成されたウエハの表面は、2000ワットのRF、または2トールの圧力のマイクロ波プラズマ(HO気相、3000sccm、5分以下で、約250℃の温度にて)にさらされる。
本発明の別の実施形態に従い、電気機械層はシリコンメタライゼーションであり、それは、ポリシリコン、ポリサイド、またはシリサイドの形態をとり得る。これらの電気機械層のそれぞれは僅かに異なるエッチング特性を有する一方で、それら全ては、ポリシリコンのプラズマエッチングにおいて類似する化学的性質においてエッチングされ得る。ポリシリコンの異方性エッチングは、Cl、BCl、CF、NF、SF、HBr、および、それらとAr、N、O、およびHとの混合物などの、ClおよびFベースの原料を用いて達成され得る。本発明において、ポリシリコン層またはシリサイド層(WSix、またはTiSix、あるいはTaSi)は、誘導結合プラズマにおいてエッチングされ、同時に、それぞれ、100sccm、50sccm、20sccm、および10sccmのフローレートにて、Cl、BCl、HBr、およびHeOのガスを流す。別の実施形態において、ポリサイド層は、反応性イオンエッチングチャンバにおいて異方性エッチングされ、それぞれ、50sccm、40sccm、40sccm、および10sccmのフローレートにて、Cl、SF、HBr、およびHeOのガスを流している。両方の場合において、動作圧力は、10〜30mトールの範囲であり、誘導結合プラズマのバイアス電力は100ワットであり、ソース電力は1200ワットである。エッチングプロセスの間、ウエハは、1トールの圧力にて、20sccmの背面のヘリウムガスの流れを用いて冷却される。典型的なエッチングレートは、毎分9000オングストロームに達し得る。
静電効率を改善し、マイクロミラーアレイの角度クロスオーバー変化の間のスティクションを低下するために、複数の第2のレベル電極および複数のマイクロ着地チップが、制御基板の表面上に形成される。第1に、犠牲材料の層は、部分的に形成されたウエハの表面上において、所定の厚さにて堆積される(参照番号830)。犠牲材料がフォトレジストである場合、その層は表面上にスピンコートされる。それが有機ポリマーである場合、その層はPECVDによって堆積される。続く形成に備えるために、犠牲層は、その層を紫外線光にさらし、さらに、約3分間、CFプラズマにさらし、約2時間、約150℃にてその層をベーキングし、最後に、約1分間、酸素プラズマにその層をさらすことによって、硬化させる必要がある。第2に、犠牲層はパターニングされ、複数の第2のレベル電極、複数の着地チップ、および複数の支持ポストに対するビアおよび接触開口部を形成する(参照番号831)。第3に、第2の電気機械層は、複数の第2のレベル電極、複数の着地チップ、および支持ポストを形成するために、選択された材料に依存して、PVDまたはPECVDによって堆積される。最後に、第2の電気機械層は、化学機械研磨(CMP)によって所定の厚さに平坦化される(参照番号833)。第2のレベル電極およびマイクロ着地チップの好適な高さは1ミクロン未満である。
隆起したマルチレベルステップ電極およびマイクロ着地チップがCMOS制御回路網基板上に形成されると、支持ポストのそれぞれの対の上にある隠れたヒンジを有する複数のミラーが形成される。そのプロセスは部分的に形成されたウエハの表面上において、所定の厚さにて、犠牲材料を堆積することから開始される(参照番号840)。次いで、犠牲層はパターニングされ、複数のヒンジ支持ポストに対してビアを形成する(参照番号841)。その犠牲層は、ビアを充てんし、ねじれヒンジおよびミラーの一部に対して薄い層を形成するために選択される材料に依存して、PVDまたはPECVDによって電気機械材料を堆積する前に、さらに硬化される(参照番号842)。電気機械層はCMPによって所定の厚さへと平坦化される(参照番号843)。電気機械層はパターニングされ、複数の開口部、複数のねじれヒンジを形成する(参照番号850)。ミラープレートの下部分において複数のキャビティを形成し、そのキャビティの下に配置された複数のねじれヒンジを形成するために、犠牲材料はさらに堆積され、ねじれヒンジの周りの空隙を満たし、ヒンジの最上部上において所定の厚さにて薄い層を形成する(参照番号851)。好適な厚さは、G=0.5×W×SIN(θ)よりも僅かに大きく、ここでWは、ヒンジ支持ポスト105の断面幅である。犠牲層はパターニングされ、それぞれのねじれヒンジの最上部上において複数のスペーサを形成する(参照番号852)。さらなる電気機械材料が堆積され、部分的に形成されたウエハの表面を覆う(参照番号853)。電気機械層は、複数の開口部をパターニングし、個々のミラープレート間の複数の空隙を形成する(参照番号870)前に、CMPによって所定の厚さへと平坦化される(参照番号854)。ミラー表面の反射は、アルミニウム、金、およびそれらの組み合わせからなる群より選択された、400オングストローム以下の厚さの反射層をPVD堆積することによって向上され得る(参照番号860)。
形成されたウエハを個々の空間光変調デバイスダイへと分離するために、犠牲材料の厚い層は、保護のために、形成されたウエハ表面を覆うために堆積される(参照番号880)。次いで、形成されたウエハは、スクライビングおよび分裂(breaking)によって個々のダイを分離する(参照番号882)前に部分的に切断(saw)される(参照番号881)。空間光変調器デバイスダイは、残りの犠牲材料をRFまたはマイクロ波プラズマストライピング(striping)する前に、ワイヤボンディングおよびインターコネクトを有するチップベースに取り付けられる(参照番号883)。SLMデバイスダイは、光学機能テストの前に、ミラープレートと電極および着地チップの表面との間におけるインターフェースにおいて、潤滑剤のPECVDコーティングにさらす(参照番号885)ことによってさらに滑らかにされる(参照番号886)。最後に、SLMデバイスは、ガラス窓の縁(glass window lip)で密閉され(参照番号887)、信頼性および堅牢な品質制御のためのバーンインプロセスへ送られる(参照番号888)。
マイクロミラーアレイのデジタル動作における主要な問題の一つは、機械的着地位置におけるマイクロミラーの高いスティクションである。表面接触固着は、制御回路網の静電力を越えて増加し得、湿度環境において、スティクションによる故障をデバイスに生じさせる。ミラープレート103と着地チップ222との間の接触固着を減少させ、角度クロスオーバー変化による接触と衝撃の間におけるインターフェースの機械的磨耗による質の低下から保護するために、薄い潤滑コーティングが、ミラープレート103の下部分上において、ならびに、電極221および着地チップ222の表面上において、堆積される。選択された潤滑剤は、熱的に安定し、低い蒸気圧で、マイクロミラーアレイデバイスを形成するメタライゼーションおよび電気機械材料と反応しないべきである。
本発明の実施形態において、過フッ化炭化水素の薄い膜が、ミラープレートの下部分の表面、ならびに、電極および着地チップの表面上にコーティングされる。SLMデバイスダイは、CFなどの過フッ化炭化水素のプラズマに対して、約200℃の基板温度にて、5分未満の時間、さらされる。表面103上のフッ素は、ミラープレートのインターフェース、ならびに下部電極および着地チップに対して、水の吸着または付着から保護するのに役立ち、着地動作間において、ミラーのスティクションにおける湿度の影響を取り除く。ミラープレート103と下部電極221および着地チップ222との間のインターフェースにおける過フッ化炭化水素膜をコーティングすることは、露出表面付近に存在するフッ素原子のために、水に対する十分な反発性能を提供する。
本発明の別の実施形態において、ペルフルオロポリエーテル(PEPE)またはPEPEの混合物、あるいはフォスファジン(phosphazine)の誘導体は、ミラープレート103と、下部電極221および着地チップ222との間のインターフェースにおいて、5分未満の時間、約200℃の基板温度にて、PECVDによって堆積される。PEPE分子は1×10−6〜1×10−11atmの範囲における総蒸気圧力を有する。潤滑膜の厚さは1000オングストローム未満である。メタライゼーションまたは電気機械層の表面上における固着および潤滑性能を改善するために、リン酸エステルは、金属表面との類似性のために選択され得る。
高コントラスト空間光変調器を形成するための、それぞれのプロセスのさらなる詳細な記載が、一連の断面図において示される。図10〜図13は、複数の支持フレーム、およびアドレス回路網におけるメモリセルに接続される複数の第1のレベル電極を形成するための一つの方法示す、空間光変調器の一部の断面側面図である。図14〜図17は、複数の支持ポスト、複数の第2のレベル電極、および、制御基板の表面上の着地チップを形成するための一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図である。図18〜図20は、複数のねじれヒンジおよび支持フレーム上の支持部を形成する一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図である。図21〜図23は、複数の隠れたヒンジを有するミラープレートを形成する一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図である。図23〜図26は、反射ミラーを形成し、マイクロミラーアレイの個々のミラーを解放する一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図である。
図10は、標準のCMOS形成技術を用いた後の、制御シリコンウエハ基板600を示す。一実施形態において、制御基板における制御回路網は、メモリセルのアレイ、および通信信号のためのワード線/ビット線のインターコネクトを含む。アドレス機能を実行する電気回路網を作るための多くの異なる方法が存在する。周知のDRAM、SRAM、およびラッチデバイスもまた、アドレス機能を実行し得る。ミラープレート102領域は、半導体スケール上にて比較的大きくあり得(例えば、ミラープレート102は100平方ミクロンよりも大きな領域を有し得る)、複合回路網は、マイクロミラー102の下に形成され得る。回路網は、時系列的なピクセル情報を保存する保存バッファ、および、パル幅変調変換を実行する回路網を含むことが見込まれるが、それらに限定されない。
通常のCMOS形成プロセスにおいて、制御シリコンウエハ基板は、酸化シリコンまたは窒化シリコンなどのパッシベーション層601に覆われる。パッシベートされた制御基板600は、パターニングされ、異方性エッチングされ、アドレス回路網において、ワード線/ビット線インターコネクトに接続されるビア621を形成し、これは図11に示されている。本発明の別の実施形態に従い、酸化シリコンまたは窒化シリコンなどの誘電性材料の異方性エッチングは、CおよびCHFベースの原料ならびにHeおよびOを用いたそれらの混合物にて達成される。一つの好適な、高選択性誘電性エッチングプロセスは、100mトールの全圧にて、10:10:5:2の比率においてC、CHF、He、およびOの混合物(1200ワットの誘電性ソース電力および600ワットのバイアス電力)を流す。ウエハは、2トールの圧力にて、20sccmの背面のヘリウムガスの流れを用いて冷却される。典型的な酸化シリコンのエッチングレートは、毎分8000オングストロームに達し得る。
次に、図12は、電気機械層602が、選択された電気機械材料に依存して、PVDまたはPECVDによって堆積されることを示す。この電気機械層602は、ヒンジ支持フレーム202、およびそれぞれのマイクロミラー102に対応する第1のレベル電極221を規定するためにパターニングされ、これは図12に示されている。パターニングした電気機械層602は、以下のプロセスによって実行される。第1に、フォトレジストの層はスピンコートされ、基板表面を覆う。フォトレジスト層は、標準のフォトリソグラフィに露出され、所定のパターンを形成するように現象される。電気機械層は異方性エッチングされ、複数のビアおよび開口部を形成する。いったんビアおよび開口部が形成されると、部分的に形成されたウエハは、表面および開口部内から残留物を取り除くことによってクリーンにされる。これは、2000ワットのRF、または2トールの全圧のマイクロ波プラズマ(40:1:5の比率にて、O、CF、およびHOガスの混合物、5分未満で、約250℃の温度にて)にさらすことによって達成される。最後に、電気機械層の表面は、2000ワットのRF、または2トールの圧力のマイクロ波プラズマ(3000sccmのHO気相、3分未満で、約250℃の温度にて)にさらすことによってパッシベートされる。
次のステップは、部分的に形成されたウエハの表面上において、複数の第2のレベル電極221、複数のマイクロ着地チップ222、および支持ポスト105を形成することである。ミクロンの厚さの犠牲材料604は基板表面上に堆積され、それは、スピンコートされたフォトレジストまたは有機ポリマーのPECVDであり得、図13に示されている。犠牲層604は、一連の熱プラズマ処置によって硬化され、材料の構造を、疎水性状態からポリマーの親水性状態へと転換する。第1に、犠牲層604は、紫外線光にさらされ、次いで、約3分間、CFプラズマにさらされ、約1分間、犠牲層を酸素プラズマにさらする前に、約2時間、150℃にて犠牲層をベーキングすることが続く。一部の場合においては、シリコン、ボロン、またはリン光体イオンのKeVエネルギーを犠牲層に埋め込むことは、犠牲層604をさらに硬化させる。
次に、犠牲層604は、図15に示されるように、第2のレベル電極632、マイクロ着地チップ633、および支持ポスト631に対して複数のビアおよび接触開口部を形成するためにパターニングされる。次の電気機械層に対する接着を向上させるために、ビアおよび接触開口部は、2000ワットのRF、または2トールの全圧のマイクロ波プラズマ(40:1:5の比率にて、O、CF、およびHOガスの混合物、5分未満で、約250℃の温度にて)にさらされる。電気機械材料603はビアおよび接触開口部を充てんするために堆積される。その充てんは、選択される材料に依存し、PECVDまたはPVDのいずれかによってなされる。アルミニウム、チタニウム、タングステン、モリブデン、およびそれらの合金の群から選択される材料に対して、PVDは半導体産業における一般的な堆積方法である。シリコン、ポリシリコン、シリサイド、ポリサイド、タングステン、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される材料に対しては、PECVDが堆積の方法として選択される。部分的に形成されたウエハは、図16に示されるように、1ミクロンより僅かに薄い、所定の厚さに、CMPによってさらに平坦化される。
CMP平坦化の後、図17は、犠牲材料604の別の層がブランケット表面上において、所定の厚さにまでスピンコートされ、ねじれヒンジの下の空隙スペーサを形成するように硬化されることを示す。犠牲層604は図18に示されるように、ヒンジ支持ポスト641に対する複数のビアまたは接触開口部を形成するようにパターニングされる。図19において、電気機械材料は、ビアを充てんし、表面上のねじれヒンジ層605を形成するために堆積される。このヒンジ層605は、所定の厚さにまでCMPによって平坦化される。ここで形成される電気機械層605の厚さは、後に、ねじれヒンジバーの厚さおよびミラーの機械的性能を決定する。
部分的に形成されたウエハは、図20に示されるように、パターニングされ、異方性エッチングされ、電気機械層605において、複数のねじれヒンジ106を形成する。さらなる犠牲材料604は、図21に示されるように、それぞれのヒンジを囲む開口部643を充てんし、表面上の所定の厚さを有する薄い層604を形成するために堆積される。この層604の厚さは、それぞれのねじれヒンジ106の最上部上のスペーサの高さを規定する。犠牲層604は、図22に示されるように、それぞれのねじれヒンジ106の最上部上の複数のスペーサを形成するためにパターニングされる。支持ポスト642の最上部表面はまた、ミラープレート103の下部分として、キャビティの下にあるゆえに、そのキャビティにおける空隙Gは、所定の角度θにて、より大きなヒンジ支持ポスト105と接触することなく、ミラープレート103の角度回転を収容するのに十分に高い必要がある。ミラーがヒンジ支持ポスト105と接触することなく、所定の角度θを回転するためには、ねじれヒンジ106が配置されるキャビティの空隙は、G=0.5×W×SIN(θ)よりも大きくなければならず、ここでWは、ヒンジ支持ポスト105の断面幅である。本発明では、アレイ内の各ミラーは、各方向に15度回転し得る。その計算は、キャビティにおけるねじれヒンジ106の空隙間隔GはG=0.13Wよりも大きくなければならないことを示す。方形ヒンジ支持ポスト105の各面の幅Wが1.0ミクロンである場合、キャビティにおける空隙間隔Gは0.13ミクロンよりも大きいべきである。
ミラープレート103の下部分において、それぞれのキャビティの下にねじれヒンジ106を有するミラーを形成するために、さらなる電気機械材料605は、図23に示されるように、複数の犠牲スペーサを覆うように堆積される。一部の場合において、化学機械研磨(CMP)プロセスが追加され、電気機械層605の平坦な反射表面が、個々のミラーを形成するためのエッチングの前に達成されていることを保証する。電気機械層605全体の厚さは、最終的に形成されるミラープレート103と、最終的にはほぼ同じ厚さである。図23において、部分的に形成されたウエハの表面は、ミラープレート103の所定の厚さへと、CMPによって平坦化される。本発明において、ミラープレート605の厚さは0.3〜0.5ミクロンの間である。電気機械材料が、アルミニウムまたはその金属合金である場合、ミラーの反射性は、殆どのディスプレイ用途に対して十分に高い。一部の他の電気機械材料に対して、または他の用途に対して、ミラー表面の反射性は、図24に示されるように、アルミニウム、金、それらの合金、およびそれらの組み合わせからなる群より選択された、400オングストロームまたはそれ未満の厚さの反射表面606の堆積によって向上され得る。電気機械層の反射表面606は、次いで、パターニングされ、異方性エッチングされ、図25に示されるように、複数の個々のミラーを形成する。
図26は、残りの犠牲材料604が取り除かれ、機能的なマイクロミラーアレイベースの空間光変調器を形成するために、残留物が、アレイにおけるそれぞれの個々のミラー間の複数の空隙を介してクリーニングにされる。実際の製造環境において、映像ディスプレイ用途に対する機能的な空間光変調器を提供する前に、さらなるプロセスが必要とされる。電気機械層605の反射表面606がパターニングされ、異方性エッチングされ、複数の個々のミラーを形成した後、さらなる犠牲材料604が堆積され、形成されたウエハ表面を覆う。犠牲層604の層によって保護されたその表面を有し、形成されたウエハは、個々のデバイスダイを形成するために、共通の半導体パッケージングプロセスを経由する。パッケージングプロセスにおいて、スクライビングおよび分裂によって個々のダイを分離する(参照番号882)前に、形成されたウエハは部分的に切断される(参照番号881)。空間光変調器デバイスダイは、残りの犠牲材料604およびその構造における残留物をストライピングする(参照番号883)前に、ワイヤボンディングおよびインターコネクトを用いてチップベースに取り付けられる(参照番号884)。クリーニングは、2000ワットのRF、または2トールの全圧のマイクロ波プラズマ(40:1:5の比率にて、O、CF、およびHOガスの混合物、5分、未満で、約250℃の温度にて)にさらすことによって達成される。最後に、電気機械層の表面およびメタライゼーション構造は、2000ワットのRF、または2トールの圧力のマイクロ波プラズマ(3000sccmのHO気相、3分未満で、約250℃の温度にて)にさらすことによってパッシベートされる。
SLMデバイスダイは、プラズマクリーニングおよび電気光学機能テスト(参照番号886)の前に、5分未満の時間、約200℃の温度にて、過フッ化炭化水素のPECVDにさらすことによって開いた構造の内側における反固スティクションがさらにコーティングされる(参照番号885)。最後に、SLMデバイスは、ガラス窓の縁で密閉され(参照番号887)、信頼性および堅牢な品質制御のためのバーンインプロセスへ送られる(参照番号888)。
本発明は特に、複数の実施形態を参照して示され、記載されているが、形式および詳細における様々な変更が、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書においてなされ得ることは当業者によって理解される。例えば、同様の3次元多層構造は、犠牲層をパターニングし、ビアをエッチングするのではなく、電気機械層をパターニングし、エッチングすることによって構築され得る。
図27は、下表面1010上の反スティクション特性を有するマイクロミラープレート1000の底面図である。図28は、マイクロミラープレートの底面透視図である。下表面1010の少なくとも一部は伝導性である。その伝導表面は、電圧が、下表面1010と制御基板上の電極との間に印加され得るように、電気回路に接続される。キャビティ1021および1031の対は、マイクロミラープレート1000の裏面に形成される。ねじれヒンジ1020および1030の対は、それぞれ、キャビティ1020および1030内に延びる。ねじれヒンジ1020および1030は、それぞれ、ヒンジ1023および1033を介して、マイクロミラープレート1000の本体と接続され、ヒンジ支持ポスト1025および1035は制御基板1150に接続される。
ねじれヒンジ1020は、ねじれヒンジ1020に対するミラープレート1000の回転または傾斜を可能にするために、空隙によってキャビティ1021の壁から分離される。細長ヒンジブリッジ1023は、一端でねじれヒンジ1021と接続され、他端でマイクロミラープレート1000の本体と接続される。ヒンジブリッジ1023の側面は、ヒンジブリッジ1023の最上部表面の上のチャネル1022および空隙によって、マイクロミラープレート1000の本体から分離される。同様に、ねじれヒンジ1030は、空隙によってキャビティ1031の壁から分離される。細長ヒンジブリッジ1033は、一端でねじれヒンジ1031と接続され、他端でマイクロミラープレート1000の本体と接続される。ヒンジブリッジ1033の側面は、ヒンジブリッジ1033の最上部表面の上のチャネル1032および空隙によって、マイクロミラープレート1000の本体から分離される。
図28に示されるように、ねじれヒンジ1020および1030は、制御基板に固定されたヒンジ支持ポストに接続される。以前に検討されたように、制御基板上の電極と、ミラープレート1000の伝導性の下表面1010との間における電圧によって生成された静電力によって、マイクロミラープレート1000にトルクが印加される場合、マイクロミラープレート1000は、2つのねじれヒンジ1020および1030によって規定される対角軸の周りにおいて傾斜し得、細長ヒンジブリッジ1023および1033において、ねじれによる歪みを生成する。マイクロミラープレートは、図1aおよび図1bに示されるように、電気的に誘導されたトルクによって、制御基板に固定されたマイクロチップ211aおよび211bに対する2つの角度位置にて保持され得る。したがって、入射光波は2つ以上の方向に、マイクロミラー1000の最上部の反射表面によって反射され得る。
SLMデバイスへの取り組みは、停止位置に対してマイクロミラープレートが接触スティクションすることを克服し、SLMデバイスにおける高速応答を可能にすることである。マイクロミラープレートの下表面と着地チップ1240の先端との間における接触スティクションは、減速し得るか、マイクロミラープレートは、駆動電力が取り除かれるか破棄された後に、そのオリジナルの角度位置へと戻らないようにする。接触スティクションは、ファン・デル・ワールス力、および、接触表面間にて閉じ込められた蒸気によって生成される毛管作用力によって生じ得る。
この接触スティクション問題と取り組むために、マイクロミラープレート1000は、2つの追加的なキャビティ1041および1051を含む。キャビティ1041は、一つ以上の開口部1042を残しておく膜1040によって部分的に覆われ得る。同様に、膜1050は、キャビティ1051上をブリッジする。膜1050は、キャビティ1051を部分的に覆い、一つ以上の開口部を残す。膜1040および1050は、着地チップ1240のうちの一つが、ミラープレート1000が回転した場合に、膜1040および1050のうちの一つと接触するように配置される。
キャビティ1041および1051、ならびに膜1040および1050は、キャビティ1021および1031、ならびにねじれヒンジ1021および1031と同様の処理ステップによって形成され得る。キャビティ1041および1051は、空隙を膜1040および1050の内側にしておく犠牲材料を取り除くことによって形成され得る。膜1040および1050は、チタニウム、タンタル、タングステン、モリブデン、またはそれらの材料の合金からなる層によって形成され得る。膜1040および1050はまた、シリコン、アモルファスシリコン、ポリシリコン、または窒化シリコンからなり得る。一実施形態において、膜1040および1050は、マイクロミラープレート1000の本体と実質的に同様の材料組成を含み得る。
キャビティ1041および1051は、膜1040および1050によって、開口部1042および1052を介して、犠牲材料の層を取り除くことによって形成され得る。例えば、犠牲材料は、フォトレジスト材料の層であり得る。一実施形態において、犠牲材料の層は、以前に記載したように、キャビティ1021および1031を形成するための犠牲層と同様の層として、パターニングおよび堆積される。膜1040および1050は、ねじれヒンジ1021および1031と同様の堆積材料の層から形成され得る。反スティクション特性およびねじれヒンジの同時形成は、製造時の複雑さおよび生産コストを減少させ、処理能力を増加させる利点を有する。
図29〜図34は、一つ以上の隠れたヒンジが配置されている第1のキャビティ、および膜によって部分的に覆われている第2のキャビティを有するミラープレートを形成するプロセスを示す、空間光変調器の一部の断面側面図である。その断面は、図27において、線A−A’に沿って表される。図29〜図34に示される処理ステップは、キャビティ1041および1051、ならびに膜1040および1050を含む追加的な反固着特性を除いて、図21〜図26に示されるものと同様である。特に、図29を参照すると、犠牲材料604がヒンジ層605上に堆積される前に、開口部1042および1052は、ヒンジ層605においてパターニングされ、エッチングされる(開口部1042および1052は、図29〜図34における断面図においては不可視である)。図30において示されるように、犠牲材料604が堆積された後、キャビティ1041および1051が形成される位置において、犠牲材料部分604aおよび604bを、開口部1042および1052の内部に、および、ねじれヒンジ層605の上にしておくようにパターニングされる。電気機械層608が堆積される場合、図31において、犠牲材料の2つのポケット604aおよび604bは、ねじれヒンジ層605の表面上の電気機械層608において形成される。反射層606は、図32において、ねじれヒンジ層605上に堆積される。電気機械層の反射層606は次いでパターニングされる。アパーチャは、図33に示されるように、複数の個々のミラーを規定するために、反射層606、電気機械層608、およびねじれヒンジ層605を介して、犠牲層604に異方性エッチングされる。犠牲材料は、図34において取り除かれ、ヒンジ層605における開口部1042および1052、ならびに、その開口部1042および1052の上方における電気機械層608内のキャビティ1041および1051を形成する。膜1040および1050は残り、キャビティ1041および1051をブリッジする。
図35は、マイクロミラープレート1100および制御基板1150における様々な層の拡張斜視図である。マイクロミラープレート1100は、反射層1110、プレート層1120、スペーサ層1130、およびヒンジ膜層1140を含む。反スティクションのための第2のキャビティおよびねじれヒンジのためのスペース層が、スペーサ層1120において形成される。ねじれヒンジ1020および1030、ならびに膜1040および1050は、ヒンジ膜層1140において形成される。制御基板1150は、ヒンジ支持ポスト1025および1035、ステップ電極1160、および上述されたような他の構成要素を含む。制御基板上の着地チップ1240は、それぞれの膜1140および1150に合わされる。
図36は、図27における線A−A’に沿った断面において、傾斜角度位置での、マイクロミラープレート1200の拡大図を示す。マイクロミラープレート1200は、基板部分1211、反射性最上部表面層1210、キャビティ1212、およびキャビティ1212をブリッジする膜1220を含む。マイクロミラープレート1200の傾斜は、静電力によって駆動され得る。制御基板1230に固定された着地チップ1240は、膜1220と接触することによって、マイクロミラープレート1200の傾斜を停止するように構成される。マイクロミラープレート1200上に働かされる下向きの静電力は、膜1220および着地チップ1240の両方における変形を生成する。その結果、膜1220は、変形された膜位置1221へと歪められる(破線によって表され、その歪みは、明瞭さのために、図36において誇張されている)。
着地チップ1240はまた、歪められた着地チップ位置1241へと曲げられる(破線において、その歪みは、明瞭さのために、図36において誇張されている)。膜1220の変形は、膜1220において、機械的位置エネルギーを保存する。膜1220に保存された位置エネルギーは、その電圧がマイクロミラープレートの伝導性底表面と、制御基板上の電極との間において取り除かれるかまたは反転される場合、着地チップ1240の先端に対して押す弾力を生成するように、解放され得る。同様に、曲げられた着地チップ1240はまた、駆動静電力が取り除かれるか、または反転された場合、マイクロミラープレート1200を押しやるために解放され得る機械的位置エネルギーを保存する。個々の着地チップまたは着地チップ総合のいずれかからの位置エネルギーの解放という、この性能は、接触表面における接触スティクションを克服し、着地チップ1240と膜1220との間の急速な分離を可能にするのに役立つ。
開示されたSLMデバイスは、ミラープレートの回転を停止するために、基板に接合される単一の着地チップを含み得る。ミラープレートは、キャビティ、およびミラープレートの下側上にあるキャビティ上の膜を含み得る。上述のように、ミラープレートが着地プレートに対する静電力によって回転される場合、膜は着地チップと接触し得、ミラープレートの回転を停止させる。膜が着地チップと接触するミラープレートの方向は、光変調のためのミラープレートの一つの角度位置を規定する。着地チップと膜との間の接触は、変形された膜および曲げられた着地チップの弾性エネルギーを保存する。弾性力の解放は、ミラープレートが別の静電力によって着地チップから離れるように回転された場合、着地チップとミラープレートとの間の接触スティクションを克服するのに役立つ。ミラーは水平方向または別の角度方向へと傾斜され得、そのミラープレートによって、光変調の第2の状態を規定する。
本明細書において記載された本発明の実施形態および全ての機能的動作は、デジタル電気回路網においてインプリメントされ得るか、あるいはコンピュータソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアにおいてインプリメントされ得、本明細書に開示される構造物およびそれらの構造的均等物、またはそれらの組み合わせを含む。本発明の実施形態は、データ処理装置の動作による実行または動作をするための実行のために、一つ以上のコンピュータプログラム製品、例えば、機械可読格納デバイス、機械可読格納媒体、メモリデバイス、または機械可読伝搬信号など、コンピュータ可読媒体上にてエンコードされる、すなわち、コンピュータプログラム命令の一つ以上のモジュールとしてインプリメントされ得る。「データ処理装置」との用語は、例えば、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、あるいはマルチプロセッサまたは複数のコンピュータなどを含む、データを処理するための全ての装置、デバイス、および機械を包含する。その装置は、ハードウェアに加えて、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、またはそれらの組み合わせを構成するコードなど、当該のコンピュータプログラムのための実行環境を作成するコードを含み得る。伝搬信号は、例えば、機械によって生成された電気信号、光信号、または電磁信号などの、人工的に生成された信号であり、適切な受信器装置へ送信するための情報をエンコードするために生成される。
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしてもまた知られる)は、コンパイラ型言語またはインタープリタ型言語を含む、任意の形式のプログラミング言語において書かれ得、独立型プログラムまたはモジュールとして、または、構成要素またはサブルーチン、あるいはコンピュータ環境において用いられるのに適切な他のユニットを含んだ任意の形態において配備され得る。コンピュータプログラムは、ファイルシステムにおけるファイルに対応する必要はない。プログラムは、当該のプログラムに専用の単一のファイル、または複数の同等のファイル(例えば、一つ以上のモジュール、サブプログラム、またはコードの一部などを格納するファイル)において、他のプログラムまたはデータ(例えば、マークアップ言語文書において格納された一つ以上のスクリプト)を保持するファイルの一部において格納され得る。コンピュータプログラムは、一つの場所に配置されているか、または複数のサイトに亘って分配されており、通信ネットワークによって相互接続されている、一つのコンピュータまたは複数のコンピュータ上にて実行されるように配置され得る。
本明細書において記載されるプロセスおよびロジックフローは、入力データに基づいて動作し、出力を生成することによって機能を実行するための、一つ以上のコンピュータプログラムを実行する一つ以上のプログラマブルプロセッサによって実行され得る。プロセスおよびロジックフローはまた、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)または、ASIC(特定用途向け集積回路)などの特別な目的のロジック回路網によって実行され得、また、これら回路網としてインプリメントされ得る。
コンピュータプログラムの実行のために適切なプロセッサは、例えば、汎用および特殊目的用マイクロプロセッサの両方、あるいは、任意の種類のデジタルコンピュータの任意の一つ以上のプロセッサを含む。一般的には、プロセッサは、読出し専用メモリまたはランダムアクセスメモリ、あるいはそれらの両方から、命令およびデータを受け取る。コンピュータの必須要素は、命令を実行するためのプロセッサ、ならびに、命令およびデータを格納するための一つ以上のメモリデバイスである。一般に、コンピュータはまた、例えば、磁気ディスク、磁気光学ディスク、または光学ディスクなど、データを格納するための一つ以上の大容量記憶装置デバイスを含むか、あるいは、これらデバイスにデータを受信またはこれらデバイスから送信、あるいはその両方をするよう動作可能に結合される。しかしながら、コンピュータはそのようなデバイスを有する必要はない。さらに、コンピュータは、いくつか例を挙げれば、例えば、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、携帯音楽プレーヤ、全地球測位システム(GPS)受信機などの別のデバイスに組み込まれ得る。コンピュータプログラム命令およびデータを具体化するために適切な情報キャリアは、不揮発性メモリのあらゆる形態を含み、半導体メモリデバイス、例えば、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイス、磁気ディスク、例えば、内部ハードディスクまたはリムーバブルディスク、磁気光学ディスク、ならびに、CD−ROMおよびDVD−ROMディスクを含む。プロセッサおよびメモリは、特定目的のロジック回路網によって補完され得るか、または組み込まれ得る。本発明は好適な実施形態に関して記載されている。しかしながら、本発明は、表され、記載された実施形態に限定されない。そうではなく、本発明の範囲は、添付の請求の範囲によって規定される。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。
反射性上表面と、伝導表面部分を有する下表面と、下表面上の開口部を有する第1のキャビティ、基板部分における第2のキャビティ、および第2のキャビティ上の膜を有する基板部分とを備えるミラープレートを含む空間光変調器が提供される。その変調器は、上表面、上表面と接続するヒンジ支持ポスト、ヒンジ支持ポストによって支持され、ミラープレートと接続し、ミラープレートの回転を容易にするヒンジ構成部品を備える基板を含む。ヒンジ構成部品は第1のキャビティ内部へと延びる。垂直着地チップは、ミラープレートの基板部分における第2のキャビティ上の膜と接触し、所定の方向にてミラープレートの回転を停止させるように構成される。
図1aは、照明を「オン」状態に偏向する本発明の一実施形態に従った、空間光変調器の一部の断面図を示す。図1bは、照明を「オフ」状態に偏向する本発明の一実施形態に従った、空間光変調器の一部の断面図を示す。 斜め照明構成を用いた投射システムのための方形ミラーのアレイの一部の最上部を示す斜視図である。 斜め照明構成を用いた投射システムのための制御回路網基板の一部の最上部の斜視図である。 直角照明構成を用いた投射システムのための、各ミラーが一連の曲線型の前縁および後縁を有するミラーアレイの一部の最上部の斜視図を示す。 直角照明構成を用いた投射システムのための制御回路網基板の一部の最上部を示す斜視図である。 直角照明構成を用いた投射システムのための、各ミラーが一連の曲線型の前縁および後縁を有するミラーアレイの一部の拡大背面図である。 ミラープレートの下部分におけるキャビティの下のねじれヒンジおよびそれらの支持ポストを示す斜視図である。 一方向において15度回転する場合、ミラープレートのねじれヒンジ周りの最小空隙間隔を示す図である。 高コントラスト空間光変調器の形成プロセスフロー図である。 複数の支持フレームおよび回路網におけるメモリセルに接続される複数の第1のレベル電極を形成するための一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図である。 複数の支持フレームおよび回路網におけるメモリセルに接続される複数の第1のレベル電極を形成するための一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図である。 複数の支持フレームおよび回路網におけるメモリセルに接続される複数の第1のレベル電極を形成するための一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図である。 複数の支持フレームおよび回路網におけるメモリセルに接続される複数の第1のレベル電極を形成するための一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図である。 複数の支持ポスト、複数の第2のレベル電極、および、制御基板の表面上の着地チップを形成するための一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図である。 複数の支持ポスト、複数の第2のレベル電極、および、制御基板の表面上の着地チップを形成するための一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図である。 複数の支持ポスト、複数の第2のレベル電極、および、制御基板の表面上の着地チップを形成するための一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図である。 複数の支持ポスト、複数の第2のレベル電極、および、制御基板の表面上の着地チップを形成するための一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図である。 複数のねじれヒンジおよび支持フレーム上の支持部を形成する一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図。 複数のねじれヒンジおよび支持フレーム上の支持部を形成する一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図。 複数のねじれヒンジおよび支持フレーム上の支持部を形成する一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図。 複数の隠れたヒンジを有するミラープレートを形成する一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図。 複数の隠れたヒンジを有するミラープレートを形成する一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図。 複数の隠れたヒンジを有するミラープレートを形成する一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図。 反射ミラーを形成し、マイクロミラーアレイの個々のミラーを解放する一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図。 反射ミラーを形成し、マイクロミラーアレイの個々のミラーを解放する一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図。 反射ミラーを形成し、マイクロミラーアレイの個々のミラーを解放する一つの方法を示す、空間光変調器の一部の断面側面図。 反固着特性を有するマイクロミラープレートの底面図。 マイクロミラープレートの底面透視図。 一つ以上の隠れたヒンジおよび膜によって部分的に覆われている第2のキャビティを有するミラープレートを形成するプロセスを示す、空間光変調器の一部の断面側面図。 一つ以上の隠れたヒンジおよび膜によって部分的に覆われている第2のキャビティを有するミラープレートを形成するプロセスを示す、空間光変調器の一部の断面側面図。 一つ以上の隠れたヒンジおよび膜によって部分的に覆われている第2のキャビティを有するミラープレートを形成するプロセスを示す、空間光変調器の一部の断面側面図。 反射ミラーを形成し、一つ以上の隠れたヒンジおよび膜によって部分的に覆われている第2のキャビティを有するミラープレートを解放するプロセスを示す、空間光変調器の一部の断面側面図。 反射ミラーを形成し、一つ以上の隠れたヒンジおよび膜によって部分的に覆われている第2のキャビティを有するミラープレートを解放するプロセスを示す、空間光変調器の一部の断面側面図。 反射ミラーを形成し、一つ以上の隠れたヒンジおよび膜によって部分的に覆われている第2のキャビティを有するミラープレートを解放するプロセスを示す、空間光変調器の一部の断面側面図。 マイクロミラープレートおよび制御基板における展開斜視図。 制御基板と接続する着地チップと接触するマイクロミラープレートの拡大断面図。
符号の説明
102 ミラープレート
103 下表面
105 ヒンジ支持ポスト
222 垂直着地チップ
300 基板

Claims (24)

  1. 反射性上表面と、伝導表面部分を有する下表面と、該下表面上の開口部を有する第1のキャビティ、基板部分における第2のキャビティ、および該第2のキャビティ上の膜を有する基板部分とを備えるミラープレートと、
    上表面と、該上表面と接続するヒンジ支持ポストと、該ヒンジ支持ポストによって支持され、該ミラープレートと接続し、該ミラープレートの回転を容易にするヒンジ構成部品とを備える基板であって、該ヒンジ構成部品は、該第1のキャビティ内部へと延び、該ミラープレートの回転を容易にするように構成されている、基板と、
    該基板の該上表面と接続する垂直着地チップであって、該垂直着地チップは、該ミラープレートの該基板部分における該第2のキャビティ上の該膜と接触し、所定の方向にて該ミラープレートの回転を停止させるように構成されている、垂直着地チップと
    を備える、空間光変調器。
  2. 前記基板の前記上表面上の電極をさらに備える、請求項1に記載の空間光変調器。
  3. 電圧が、前記基板上の電極と、前記ミラープレートの前記下表面における前記伝導表面部分との間において印加される場合に、前記垂直着地チップは、該ミラープレートの前記基板部分における前記第2のキャビティ上の前記膜と接触し、所定の方向にて該ミラープレートの回転を停止させるように構成されている、請求項2に記載の空間光変調器。
  4. 前記ミラープレートが、前記電圧によって生成された静電力によって引き出され、前記垂直着地チップによって停止された場合、該ミラープレートの前記基板部分における前記第2のキャビティ上の前記膜は、前記垂直着地チップによって変形されるように構成されている、請求項3に記載の空間光変調器。
  5. 前記膜は、前記変形を復元するように構成され、前記垂直着地チップに対して弾性力を生成するように構成されている、請求項4に記載の空間光変調器。
  6. 前記膜は、前記ミラープレートの前記基板部分における前記第2のキャビティを部分的に覆い、該ミラープレートの前記下表面において、該第2のキャビティにおける開口部を残す、請求項1に記載の空間光変調器。
  7. 前記膜は、チタニウム、タンタル、タングステン、モリブデン、それらの合金、シリコン、アモルファスシリコン、ポリシリコン、および窒化シリコンより選択される材料を含む、請求項1に記載の空間光変調器。
  8. 前記ミラープレートの前記基板部分の前記第2のキャビティ上の前記膜は、該ミラープレートの該基板部分と実質的に同一の材料を含む、請求項1に記載の空間光変調器。
  9. 前記第2のキャビティ上の前記膜および前記ヒンジ構成部品は、実質的に同一の材料組成を含む、請求項1に記載の空間光変調器。
  10. 前記第2のキャビティ上の前記膜および前記ヒンジ構成部品は、前記ミラープレートの前記基板部分における材料組成とは異なる材料組成を含む、請求項9に記載の空間光変調器。
  11. 前記基板は、二つのヒンジ支持ポスト、およびそれぞれが該ヒンジ支持ポストのうちの一つによって支持される二つのヒンジ構成部品を備え、該ヒンジ構成部品のそれぞれが、前記ミラープレートの前記基板部分における、対応する第1のキャビティ内部に延びるように構成されている、請求項1に記載の空間光変調器。
  12. 前記ミラープレートは、前記対応する第1のキャビティに配置された前記二つのヒンジ構成部品によって規定された軸の周りを回転するように構成されている、請求項11に記載の空間光変調器。
  13. 前記基板は、前記上表面上の第1の電極および第2の電極を備える、請求項1に記載の空間光変調器。
  14. 前記ミラープレートの前記基板部分は、それぞれ膜によって少なくとも部分的に覆われた二つの第2のキャビティを備える、請求項13に記載の空間光変調器。
  15. 第1の電圧が前記第1の電極と、前記ミラープレートの前記下表面における前記伝導表面との間に印加される場合、該ミラープレートは、第1の方向に回転するように構成され、第2の電圧が前記第2の電極と、該ミラープレートの該下表面における該伝導表面部分との間に印加される場合、該ミラープレートは、第2の方向に回転するように構成されている、請求項14に記載の空間光変調器。
  16. 前記垂直着地チップの第1のチップは、前記第2のキャビティのうちの第1のキャビティ上の第1の膜と接触することによって前記ミラープレートが前記第1の方向に回転するのを停止させるように構成され、該垂直着地チップの第2のチップは、該第2のキャビティのうちの第2のキャビティ上の第2の膜と接触することによって該ミラープレートが前記第2の方向に回転するのを停止させるように構成されている、請求項15に記載の空間光変調器。
  17. 前記ミラープレート、前記ヒンジ構成部品、または前記ヒンジ支持ポストは、アルミニウム、シリコン、アモルファスシリコン、ポリシリコン、およびアルミニウム−シリコン合金より選択された材料を含む、請求項1に記載の空間光変調器。
  18. 複数のミラープレートの二次元アレイであって、各ミラープレートが、反射性上表面と、伝導表面部分を有する下表面と、該下表面上の開口部を有する一つ以上の第1のキャビティ、基板部分における一つ以上の第2のキャビティ、および該第2のキャビティ上の膜を有する基板部分とを備える、複数のミラープレートの二次元アレイと、
    上表面と、該上表面上の複数の電極と、該上表面上の複数のヒンジ支持ポスト、該ヒンジ支持ポストのうちの一つによってそれぞれ支持される複数のヒンジ構成部品とを備える基板であって、該ヒンジ構成部品のそれぞれは、該二次元アレイにおける該ミラープレートのうちの一つの該基板部分における該第1のキャビティのうちの一つ内部へと延び、該ミラープレートの回転を容易にするように構成されている、基板と、
    該基板の該上表面と接続する複数の垂直着地チップであって、該基板上の電極のうちの一つと、該ミラープレートの該下表面における該伝導表面部分との間に電圧が印加される場合に、該垂直着地チップのそれぞれは、該ミラープレートのうちの一つの該基板部分における該第2のキャビティ上の該膜のうちの一つと接触し、所定の方向にて該ミラープレートの回転を停止させるように構成されている、複数の垂直着地チップと
    を備える、空間光変調器。
  19. 前記複数の電極のうちの一つ以上の電極は前記ミラープレートのそれぞれの下に配置され、前記電圧が、前記基板上の電極のうちの一つと、該ミラープレートの前記下表面における前記伝導表面部分との間に印加される場合に、該ミラープレートが回転する、請求項18に記載の空間光変調器。
  20. 前記複数の電極は、前記二次元アレイにおける前記ミラープレートのうちの一つに対応する前記上表面上の第1の電極および第2の電極を備え、該ミラープレートは、第1の電圧が、該第1の電極と、該ミラープレートの前記下表面における前記伝導表面部分との間に印加される場合に、第1の方向に回転するように構成され、第2の電圧が、該第2の電極と、該ミラープレートの該下表面における前記伝導表面部分との間に印加される場合に、第2の方向に回転するように構成されている、請求項18に記載の空間光変調器。
  21. 前記膜は、チタニウム、タンタル、タングステン、モリブデン、それらの合金、シリコン、アモルファスシリコン、ポリシリコン、および窒化シリコンより選択される材料を含む、請求項18に記載の空間光変調器。
  22. 前記第2のキャビティ上の前記膜および前記ヒンジ構成部品は、実質的に同一の材料組成を含む、請求項18に記載の空間光変調器。
  23. 前記第2のキャビティ上の前記膜および前記ヒンジ構成部品は、前記ミラープレートの前記基板部分における材料組成とは異なる材料組成を含む、請求項22に記載の空間光変調器。
  24. 下表面上に開口部を有する第1のキャビティ、第2のキャビティ、および、該第2のキャビティ上の膜を有するミラープレートと、基板の上表面と接続するヒンジ支持ポストと、該ヒンジ支持ポストによって支持され、該ミラープレートと接続し、該ミラープレートの回転を容易にする、ヒンジ構成部品であって、該ヒンジ構成部品は、該第1のキャビティ内部に延び、該ミラープレートの回転を容易にするように構成されている、ヒンジ構成部品と、該基板の該上表面と接続する着地チップであって、該着地チップは、該ミラープレートの該基板部分における該第2のキャビティ上の該膜と接触し、該ミラープレートの回転を所定の方向にて停止させるように構成されている、着地チップとを含む空間光変調器を形成する方法であって、
    該基板上の第1の犠牲材料を堆積して、第1の犠牲層を形成することと、
    該第1の犠牲層をパターニングして、該第1の犠牲層において複数の穴を形成することと、
    第1の材料を堆積して、該第1の犠牲層における該複数の穴において、ヒンジ支持ポストおよび着地チップを形成することと、
    第2の材料を堆積して、該第1の犠牲層および該第1の材料上に第2の層を形成することと、
    該第2の層をパターニングして、ヒンジ構成部品および該ヒンジ構成部品の周りの空隙を形成することと、
    該第2の層上に第2の犠牲層を堆積することと、
    該第2の犠牲材料をパターニングして、該ヒンジ構成部品の最上部上に第1のスペーサ、および第2のスペーサを形成することであって、該第2のスペーサから該第2のキャビティおよび該膜が該ミラープレートにおいて形成される、ことと、
    該第2の犠牲材料上に第3の材料を堆積して、第3の電気機械層を形成することであって、該ミラープレートが形成される、ことと、
    該第3の層をパターニングして、該ミラープレートの周りを形成することと、
    該第1の犠牲材料および該第2の犠牲材料を取り除いて、該第2のキャビティおよび該第2のキャビティ上の該膜を有するミラープレートと、該基板と接続するヒンジ支持ポストと、該ヒンジ支持ポストによって支持され、該ミラープレートと接続するヒンジ構成部品と、該基板の該上表面と接続する該着地チップとを形成することと
    を包含する、方法。
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