JP2007155578A - 溶接品質検査装置、溶接品質検査方法、およびプログラム - Google Patents

溶接品質検査装置、溶接品質検査方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】従来の溶接品質検査装置においては、溶接部の適切な検査ができないという課題があった。
【解決手段】溶接部の一以上の領域についての画像の情報である溶接画像情報を取得する溶接画像情報取得部107と、溶接画像情報取得部107が取得した溶接画像情報の輝度の情報である輝度情報を取得する輝度情報取得部108と、輝度情報取得部108が取得した輝度情報に基づいて、溶接部の溶接の状態を判定する溶接判定部109とを具備するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶接箇所の品質を検査するための溶接品質検査装置等に関するものである。
従来の溶接品質検査装置としては、製造ラインから溶接された部材を抜き取り、部材同士を引き剥がした際の強度を測定することで溶接の状態が良好であるか否かを判定していた。しかしながら、このような検査では、溶接箇所を破壊してしまうこととなるため、検査のために抜き取られた製品等が破壊されてしまうという課題や、全数検査を行なうことができない、という課題があった。
このような課題を解決するための検査装置として、例えば、溶接部に形成される溶接線の変色部の色の幅や形状に基づいて、溶接部の引っ張り強度を推定するものが、引用文献1に開示されている。
また、特許文献2に、フラッシュ溶接を行なった場合の、溶接点における被溶接部材の表面の色に基づいて溶接時の入熱量を判定する技術が開示されている。この技術は、溶接部の表面が、フラッシュ溶接の入熱により酸化して、青色に変化することに着目したものである。具体的には、この技術においては、溶接箇所の青色を、センサーを用いて検出し、その色を基準値と比較することで溶接時の入熱量を判定している。
また、溶接部に発色材を塗布した後に溶接を行なって発色させることにより、溶接ビードの輪郭を鮮明化させて、溶接部を検査しやすくしたものが、引用文献3に開示されている。
特許第2786806号明細書(第1頁、第1図等) 特許第3186721号明細書(第1頁、第1図等) 特許第2504032号明細書(第1頁、第1図等)
しかしながら、特許文献1に示すような従来の溶接品質検査装置においては、変色部の幅や形状に基づいて溶接部の引っ張り強度を推定するため、引っ張り強度の推定は、変色部の形状に依存している。このため、溶接部の形状が例えば直線形状以外の形状に変わってしまうと、変色部の形状も直線形状以外の形状となるため、十分な引っ張り強度が得られることを示す変色部の幅や形状等が、溶接部が直線形状である場合とは変わってしまう。その結果、溶接部が直線形状である場合において適用できた検査のための設定では、適切に溶接部の検査ができなくなるという課題があった。また、直線形状以外の形状の溶接部の引っ張り強度を推定するためには、変色部のどの部分の幅や形状の情報を取得するか、また、その幅や形状がどのような条件を満たせば、引っ張り強度が十分であるとするか等を検証して設定しなければならず、作業が複雑化するという課題があった。
また、特許文献2に示すような従来の溶接品質検査装置においては、色の変化量により溶接部の入熱量を判定するものであるため、上記特許文献1のように、溶接部の形状等に依存せずに、溶接部の入熱量を判定することが可能である。しかしながら、青色等の特定の色の変化を検出することで入熱量を判定するため、溶接部の状態を適切に検査することが困難であった。例えば、従来の溶接品質検査装置においては、溶接箇所の色が、入熱により青色以外の色へ変化し得る材料等を用いたり、青色等の特定の色に変化しにくいような環境下において溶接を行なった場合や、青色等の特定の色に変化しにくいような溶接の方法では、溶接部の状態を判定できなかった。
また、特許文献3に示すような従来の溶接品質検査装置においては、色の変化を目視により判定することとなるため、判定がばらつき、精度の高い検査が行なえないという課題があった。さらに、発色材等を塗布する必要があるため、製造工程等が複雑化するとともに、溶接部に不要な着色を行なうこととなり、製品として利用できなくなる恐れがあった。
本発明の溶接品質検査装置は、溶接部の一以上の領域についての画像の情報である溶接画像情報を取得する溶接画像情報取得部と、前記溶接画像情報の輝度の情報である輝度情報を取得する輝度情報取得部と、前記輝度情報に基づいて、前記溶接部の溶接の状態を判定する溶接判定部と、前記溶接判定部が判定した溶接の状態の判定結果を出力する出力部とを具備する溶接品質検査装置である。
かかる構成により、溶接部の特定の色の変化に依存することなく、溶接部の状態を適切に検査することが可能となる。
また、本発明の溶接品質検査装置は、前記溶接品質検査装置において、前記溶接部およびその近傍領域の画像情報である領域画像情報を取得する領域画像情報取得部と、所定のパターンを指定する情報であるパターン情報が格納され得るパターン格納部と、前記領域画像情報の中から、前記パターン情報が指定するパターンに合致する画像を検出するパターン検出部と、前記領域画像情報内の、前記パターンに合致する画像に対して所定の位置関係にある一以上の領域を、前記溶接画像情報取得部が溶接画像情報を取得する領域である溶接取得領域に設定する領域設定部とを、さらに具備し、前記溶接画像情報取得部は、前記領域画像情報から、前記溶接取得領域内の画像情報である溶接画像情報を取得する溶接品質検査装置である。
かかる構成により、溶接部の溶接画像情報を取得する位置を正確に設定でき、溶接部の状態を適切に検査することが可能となる。
また、本発明の溶接品質検査装置は、前記溶接品質検査装置において、前記パターンに合致する画像と前記溶接取得領域との位置関係を指定する位置関係情報が格納され得る位置関係情報格納部をさらに具備し、前記領域設定部は、前記位置関係情報に基づいて、前記溶接取得領域を設定する溶接品質検査装置である。
かかる構成により、位置関係情報を変更することで、溶接画像情報を取得する位置を容易に変更できる。
また、本発明の溶接品質検査装置は、前記溶接品質検査装置において、前記領域画像情報は、カラー画像の画像情報であり、当該領域画像情報を、グレースケール画像に変換するグレースケール変換部をさらに具備し、前記溶接画像情報取得部は、前記グレースケール画像に変換した領域画像情報から、溶接画像情報を取得する溶接品質検査装置である。
かかる構成により、例えば、一般的に普及しているカラー撮像素子を備えたデジタルスチルカメラ等を撮像デバイス等として利用することが可能となる。このため、すでにカラーのカメラを持っていた場合、それを有効利用できる。また、画像を別途目視で検査する場合、カラーの方が見やすいことから、領域画像情報を目視用の画像情報と兼用することができる。
また、本発明の溶接品質検査装置は、前記溶接品質検査装置において、前記溶接部の近傍に位置する非溶接部の一以上の領域についての画像の情報である非溶接画像情報を取得する非溶接画像情報取得部と、前記非溶接画像情報の輝度の情報である非溶接輝度情報を取得する非溶接輝度情報取得部と、前記輝度情報を、前記非溶接輝度情報に基づいて補正する輝度情報補正部とをさらに具備し、前記溶接判定部は、前記輝度情報補正部が補正した前記輝度情報に基づいて溶接部の溶接の状態を判定する溶接品質検査装置である。
かかる構成により、非溶接部の輝度情報により、溶接部の輝度情報を補正することができ、被溶接材料の色等の影響を打ち消すことができ、溶接部の状態を高精度に検査することができる。
また、本発明の溶接品質検査装置は、前記溶接品質検査装置において、前記領域画像情報内の、前記パターンに合致する画像に対して所定の位置関係にある一以上の領域を、前記溶接部の近傍に位置する非溶接部の一以上の領域についての画像の情報である非溶接画像情報を取得する領域である非溶接取得領域に設定する非溶接領域設定部と、前記領域画像情報から、前記非溶接取得領域内の非溶接画像情報を取得する非溶接画像情報取得部と、前記非溶接画像情報の輝度の情報である非溶接輝度情報を取得する非溶接輝度情報取得部と、前記輝度情報を、前記非溶接輝度情報に基づいて補正する輝度情報補正部とをさらに具備し、前記溶接判定部は、前記輝度情報補正部が補正した前記輝度情報に基づいて溶接部の溶接の状態を判定する溶接品質検査装置である。
かかる構成により、非溶接部の非溶接画像情報を取得する位置を正確に設定でき、溶接部の状態を適切に検査することが可能となる。
また、本発明の溶接品質検査装置は、前記溶接品質検査装置において、前記パターンに合致する画像と前記非溶接取得領域との位置関係を指定する非溶接位置関係情報が格納され得る非溶接位置関係情報格納部をさらに具備し、前記非溶接領域設定部は、前記非溶接位置関係情報に基づいて、前記非溶接取得領域を設定する溶接品質検査装置である。
かかる構成により、非溶接位置関係情報を変更することで、溶接画像情報を取得する位置を容易に変更できる。
また、本発明の溶接品質検査装置は、前記溶接品質検査装置において、前記領域画像情報は、カラー画像の画像情報であり、当該領域画像情報を、グレースケール画像に変換するグレースケール変換部をさらに具備し、前記溶接画像情報取得部は、前記グレースケール画像に変換した領域画像情報から、溶接画像情報を取得し、前記非溶接画像情報取得部は、前記グレースケール画像に変換した領域画像情報から、非溶接画像情報を取得する溶接品質検査装置である。
かかる構成により、例えば、一般的に普及しているカラー撮像素子を備えたデジタルカメラ等を撮像デバイス等として利用することが可能となる。
また、本発明の溶接品質検査装置は、前記溶接品質検査装置において、前記非溶接画像情報は複数の画素により構成され、前記非溶接輝度情報取得部は、前記非溶接画像情報を構成する複数の画素の輝度情報の平均である非溶接輝度情報を取得する溶接品質検査装置である。
かかる構成により、非溶接部の複数の部分の非溶接輝度情報を利用して溶接部の輝度情報を補正して溶接部の状態を判定することができ、信頼性の高い検査が実現できる。
また、本発明の溶接品質検査装置は、前記溶接品質検査装置において、前記溶接画像情報は複数の画素により構成され、前記輝度情報取得部は、前記溶接画像情報を構成する複数の画素の輝度情報の平均を取得する溶接品質検査装置である。
かかる構成により、溶接部の複数の部分の輝度情報に基づいて、溶接部の状態を判定することができ、信頼性の高い検査が実現できる。
また、本発明の溶接品質検査装置は、溶接装置の状態を判定する溶接品質検査装置であって、前記溶接装置により溶接された複数の溶接部に対して、各溶接部の一以上の領域についての画像の情報である溶接画像情報を、取得する溶接画像情報取得部と、前記複数の溶接部のそれぞれから取得される溶接画像情報の輝度の情報である輝度情報を取得する輝度情報取得部と、前記複数の溶接部の輝度情報に基づいて、前記溶接装置の状態を判定する状態判定部と、前記状態判定部が判定した溶接装置の状態の判定結果を出力する出力部とを具備する溶接品質検査装置である。
かかる構成により、溶接部の特定の色の変化に依存することなく、溶接装置の状態を適切に検査することが可能となる。
また、本発明の溶接品質検査装置は、前記溶接品質検査装置において、前記複数の溶接部の近傍に位置する非溶接部の一以上の領域についての画像の情報である非溶接画像情報を取得する非溶接画像情報取得部と、前記非溶接画像情報の輝度の情報である非溶接輝度情報を取得する非溶接輝度情報取得部と、前記複数の溶接部の輝度情報を、前記非溶接輝度情報に基づいて補正する輝度情報補正部とをさらに具備し、前記状態判定部は、前記輝度情報補正部が補正した前記複数の溶接部の輝度情報に基づいて、溶接装置の状態を判定する溶接品質検査装置である。
かかる構成により、より高精度に溶接装置の状態を検査することができる。
本発明による溶接品質検査装置等によれば、溶接部の状態を適切に検査することが可能となる。
以下、溶接品質検査装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における溶接品質検査装置のブロック図である。
溶接品質検査装置10は、領域画像情報取得部101、グレースケール変換部102、パターン検出部103、パターン格納部104、位置関係情報格納部105、領域設定部106、溶接画像情報取得部107、輝度情報取得部108、溶接判定部109、および出力部110を具備する。
領域画像情報取得部101は、溶接部およびその近傍領域の画像情報である領域画像情報を取得する。溶接部とは、溶接の対象となる部品が、溶接により他の部品に接合された溶接箇所、もしくは溶接の対象となる部品の溶接箇所とその近傍のことである。ここで述べる溶接は、フラッシュ溶接や、アーク溶接等、どのような溶接であってもよい。また、溶接部の近傍領域とは、溶接部の周辺の領域のことであり、ここでは特に、溶接部を特定可能な形状を有する部材等を含む領域であることが好ましい。領域画像情報取得部101は、例えば、レンズと、CCDやCMOSセンサー等のフォトダイオードを備えた撮像素子とを備えており、レンズを介して撮像素子に入射される光を、撮像素子において光電変換により電気信号に変換し、この電気信号をデジタル信号に変換して領域画像情報を得る。また、領域画像情報取得部101は、上述したようなレンズや撮像素子等を備える代わりに、溶接品質検査装置10の外部の、上述したようなレンズや撮像素子等を備えた画像を撮影するためのデバイスである撮像デバイス(図示せず)から送信される、電気信号に変換された画像の信号を受信して、この受信した信号をデジタル変換して領域画像情報を取得してもよい。このような撮像デバイスとしては、デジタルカメラやスキャナ等が利用可能である。また、領域画像情報取得部101は、他の装置(図示せず)から送信される領域画像情報を受信してもよい。また、領域画像情報取得部101は、メモリ等の記憶媒体(図示せず)から領域画像情報を読み出してもよい。ここでは、例として、領域画像情報取得部101が取得する領域画像情報が、カラーの画像情報である場合について説明するが、取得する領域画像情報は、グレースケールの画像情報であってもよい。なお、グレースケールの画像情報を取得する場合は、カラーの撮像素子ではなくモノクロの撮像素子を使用すればよい。この場合、カラーの撮像素子と比べて、コストが安い、処理速度が速いなどのメリットがある。また、領域画像情報取得部101がグレースケールの画像情報を取得する場合は、後述するグレースケール変換部102が不要となる。領域画像情報取得部101が一つの領域から取得する領域画像情報の画素数は、多いほうが品質を検査する精度を向上させるうえで好ましいが、画素数が多すぎると、データ量が増え、処理速度が低下するため、用途に合わせて適宜設定することが好ましい。領域画像情報取得部101は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。領域画像情報取得部101の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。また、領域画像情報取得部101はレンズや、CCD等の撮像素子等を備えていていもよい。また、領域画像情報取得部101はレンズや撮像素子の動作等を制御するためのドライバ等を有していてもよい。
グレースケール変換部102は、領域画像情報取得部101が取得した領域画像情報を、グレースケール画像に変換する。グレースケール変換部102は、領域画像情報を、256階調のグレースケール画像に変換することが好ましいが、用途によっては256階調よりも低い階調、例えば16階調等のグレースケール画像に変換してもよい。また、階調数は、256より多くてもよい。また、溶接の状態を評価する精度が、高精度でなくてもよい場合には、2階調のグレースケール画像、すなわち白黒画像に変換してもよい。カラー画像を、グレースケール画像に変換するための構成や処理については公知技術であるので、詳細な説明は省略する。グレースケール変換部102は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。グレースケール変換部102の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、領域画像情報取得部101が取得した領域画像情報がグレースケール画像であれば、グレースケール変換部102は省略してもよい。
パターン検出部103は、領域画像情報の中から、後述するパターン情報が指定するパターンに合致する画像を検出する。ここでは、例としてグレースケール変換部102がグレースケール画像に変換した領域画像情報の中から、パターン情報が指定するパターンに合致する画像を検出する。ただし、グレースケール画像に変換されていない領域画像情報からパターン情報が指定するパターンに合致する画像を検出してもよい。ここで述べる合致とは、例えば、パターン情報が示すパターンと領域画像情報内の画像との類似度が所定の閾値以上であるということである。なお、類似度を取得する技術は公知技術であるので説明は省略する。また、パターン情報が示すパターンと領域画像情報内の画像とが完全に一致することや部分一致することを合致と判断するようにしてもよい。また、パターンに合致すると推定されたことも、ここでは合致とみなす。パターン検出部103が、どのようなパターン検出のアルゴリズム等を用いて、パターンに合致する画像を領域画像情報から検出するかは問わない。パターン検出は、例えば、パターン情報が、所定の形状の輪郭を定義する画像情報であった場合、領域画像情報内の画像の輪郭を定義する画像情報を、画素間の輝度の違いに基づいて取得し、この輪郭が、パターン情報が定義する輪郭と合致する場合、領域画像情報内のこの輪郭内に含まれる画像を、パターン情報が指定するパターンに合致する画像として検出する。なお、画像情報の中から、予め設定されているパターンに合致する画像を検出する処理やその処理に利用されるアルゴリズム等については、公知技術であるので詳細な説明は省略する。パターン検出部103は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。パターン検出部103の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
パターン格納部104には、所定のパターンを指定する情報であるパターン情報が格納される。所定のパターンとは、領域画像情報の中から溶接部を検出するために利用するパターンである。例えば、溶接部、あるいは溶接部の近傍に位置する部材等の形状に合致する形状を指定するパターンである。パターン情報は、溶接部の近傍に位置する部材等のグレースケール画像やカラー画像等の画像情報であってもよいし、溶接部の近傍に位置する部材等の輪郭を指定するビットマップ画像情報やベクトル情報等であってもよい。また、溶接部の近傍に位置する部材等の輪郭上の複数の座標を指定する情報であっても良い。パターン格納部104は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。不揮発性の記録媒体でも、揮発性の記録媒体でも良い。
位置関係情報格納部105には、パターン格納部104に格納されているパターン情報が指定するパターンに合致する画像と、後述する溶接画像情報取得部107が、後述する溶接画像情報を取得する領域画像情報内の一以上の領域と、の位置関係を指定する位置関係情報がさらに格納され得る。位置関係情報は、例えば、上述したパターン情報に対する溶接部上の一以上の領域の相対的な位置を指定する座標の情報と、その領域のサイズを指定する情報との組み合わせである。また、パターン情報に対して所定の位置関係にある、溶接部の一以上の領域の輪郭を示すベクトル情報等であってもよい。位置関係情報格納部105は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。不揮発性の記録媒体でも、揮発性の記録媒体でも良い。
領域設定部106は、領域画像情報内の、パターンに合致する画像に対して所定の位置関係にある一以上の領域を、後述する溶接画像情報取得部107が溶接画像情報を取得する領域である溶接取得領域に設定する。具体的には、領域設定部106は、溶接取得領域の輪郭を示す座標の情報やベクトル情報を、領域画像情報に対して設定する。ここで述べる「設定する」とは、例えば、溶接取得領域を指定するための座標の情報等をメモリ等の記憶媒体に書き込むことである。「所定の位置関係にある領域」とは、例えば、パターン情報が示すパターンに合致する画像が位置する領域等の、どのような位置関係の領域であってもよい。なお、ここでは例として、溶接取得領域は、上述した位置関係情報により指定される領域であるとする。具体的には、領域設定部106は、パターン検出部103が検出したパターンに合致する画像の位置と、位置関係情報と、により特定される領域を、溶接取得領域に設定するものとする。領域設定部106が設定する情報は、例えば、溶接取得領域の座標の情報や、サイズの情報等である。領域設定部106は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。領域設定部106の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
溶接画像情報取得部107は、溶接部の一以上の領域についての画像の情報である溶接画像情報を取得する。「溶接画像情報を取得する」とは、具体的には、溶接部の一以上の領域を構成する画素の情報を取得することである。ただし、例えば、溶接部の一以上の領域を構成する画素についての輝度やグレースケール値やRGB値等の一部の情報だけを取得することもここでは含む。溶接画像情報取得部107が溶接画像情報を、どのように取得するかは問わない。例えば、溶接画像情報取得部107が、領域画像情報取得部101と同様に、レンズとCCDやCMOSセンサー等のフォトダイオードを備えた撮像素子とを備えるようにして、溶接部の一以上の領域の画像を撮像することで、溶接部の一以上の領域についての画像情報である溶接画像情報を取得するようにしてもよい。また、他の撮像デバイス等から送信された、溶接部の一以上の領域についての画像を電気信号に変換した信号を受信して、この受信した信号をデジタル変換して溶接画像情報を取得してもよい。また、溶接画像情報取得部107は、他の装置(図示せず)から送信される溶接画像情報を受信してもよい。これらの場合、領域画像情報取得部101やグレースケール変換部102、パターン検出部103、パターン格納部104、位置関係情報格納部105、領域設定部106等は省略することも可能である。なお、ここでは、例として溶接画像情報取得部107が、グレースケール変換部102によりグレースケール化された領域画像情報から、溶接画像情報を取得する場合について説明する。具体的には、溶接画像情報取得部107は、グレースケール化された領域画像情報から、領域設定部106が設定する溶接取得領域内の画像情報である溶接画像情報を取得する。なお、領域画像情報内における溶接部の位置が常にほぼ一定であれば、領域設定部106で溶接画像情報を取得する領域を設定する代わりに、領域画像情報が示す画像全体の領域と溶接画像情報を取得するための一以上の領域との位置関係を定義する情報等を格納しており、この情報に基づいて、領域画像情報から溶接画像情報を取得してもよい。溶接画像情報取得部107は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。溶接画像情報取得部107の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。また、溶接画像情報取得部107はレンズや、CCD等の撮像素子等を備えていていもよい。また、溶接画像情報取得部107はレンズや撮像素子の動作等を制御するためのドライバ等を有していてもよい。
輝度情報取得部108は、溶接画像情報の輝度の情報である輝度情報を取得する。輝度情報取得部108が1つの溶接部について取得する輝度情報は、通常は、1つであるが、複数であっても良い。輝度情報取得部108は、例えば、溶接画像情報がグレースケールの画像情報であれば、その階調を示す値であるグレースケール値を輝度情報として取得する。また、輝度情報取得部108は、溶接画像がカラーの画像情報、例えばRGBカラーモデル等の画像情報であれば、RGBの各チャンネルの階調の値から、例えば、(0.3×R)+(0.59×G)+(0.11×B)(ただし、R、G、Bは、それぞれRGBチャンネルの階調の値)等の式を用いて算出してもよい。また、溶接画像情報が2以上の複数の画素により構成されている場合、輝度情報取得部108は、溶接画像情報内のこれらの複数の画素を代表するような1つの輝度情報を取得する。輝度情報取得部108が、どのように溶接画像情報を代表する輝度情報を取得するかは問わない。例えば、溶接画像情報内を代表する輝度情報として、溶接画像情報を構成する複数の画素の輝度の平均値等を取得してもよい。また、溶接画像情報から、任意にサンプリングした所定数の画素の輝度の値を平均化した値を、溶接画像情報内を代表する輝度情報としてもよい。また、溶接画像情報内を代表する輝度情報を取得する手法として、平均の代わりに加重平均等の統計処理手法を用いてもよい。また、溶接画像情報が溶接部の複数の領域から取得されたものである場合、輝度情報取得部108は、例えば、各領域を代表する輝度情報を取得し、それらの平均を、溶接画像情報全体の輝度情報として取得してもよい。輝度情報取得部108は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。輝度情報取得部108の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
溶接判定部109は、輝度情報に基づいて、溶接部の溶接の状態を判定する。具体的には、輝度情報取得部108が取得した輝度情報が所定の条件を満たすか否かにより、溶接部の溶接の状態が良好であるか、否か等を判定する。「所定の条件」とは、例えば、輝度情報が所定の閾値以上であるか、以下であるかという条件である。例えば、輝度情報が、予め設定された閾値以下であれば、溶接部の溶接の状態が良好であると判定し、閾値より大きければ不良であると判定してもよい。また、閾値を複数設定し、三段階以上の段階に溶接の状態を判定してもよい。閾値は、例えば、溶接の状態と、輝度情報との関係を調べるための実験結果やシミュレーション結果等に基づいて設定される。この閾値は、例えば、図示しないメモリやハードディスク等の記憶媒体に格納され得る。また、上記のような閾値により、溶接の状態を判定する代わりに、予め設定された演算式等に輝度情報を与えるようにし、その演算結果により、溶接の状態を判定してもよい。溶接判定部109は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。溶接判定部109の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
出力部110は、溶接判定部109が判定した溶接の状態の判定結果を出力する。また、出力部110は、パターン検出部103が、パターンに合致する画像を検出できなかった場合に、画像が検出できなかったことを示す出力を行なうようにしても良い。出力部110は、ディスプレイやプリンタ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。出力部は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。出力とは、ディスプレイへの表示、プリンタへの印字、外部の装置への送信等を含む概念である。さらに、出力とは、メモリやハードディスク等の記憶媒体への判定結果の蓄積も含む概念である。なお、出力部110の出力先となる処理部(図示せず)において、溶接の状態の判定結果に応じた処理、例えば、溶接の状態が不良である製品を製造ラインからイジェクトする処理等を行なうようにしてもよい。あるいは、この出力部110の出力先において、溶接の不良箇所を検出する処理を行なうようにしてもよい。
次に、溶接品質検査装置の動作について図2のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS200)領域画像情報取得部101は、領域画像情報を取得するか否かを判断する。領域画像情報取得部101は、例えば、外部の装置や、溶接品質検査装置10内の他の処理部等から領域画像情報を取得する指示を受け付けた場合に、領域画像情報を取得することを判断する。また、領域画像情報の取得の対象となる溶接された部材が、撮像可能な状態にあること、例えば撮像可能な位置にあることを位置検出用等のセンサー等で検知したことをトリガーとして、領域画像情報を取得することを決定してもよい。領域画像情報を取得する場合、ステップS201へ進み、取得しない場合、ステップS200へ戻る。
(ステップS201)領域画像情報取得部101は、領域画像情報を取得する。
(ステップS202)グレースケール変換部102は、ステップS200において取得した領域画像情報をグレースケールの画像情報に変換する。なお、カラーの画像情報をグレースケールの画像情報に変換する処理は公知技術であるので説明は省略する。なお、ステップS200において取得した領域画像情報がグレースケールの画像情報である場合は、このステップS202は不要である。
(ステップS203)パターン検出部103は、パターン格納部104からパターン情報を取得する。
(ステップS204)パターン検出部103は、ステップS203において取得したパターン情報を用いて、ステップS202でグレースケールに変換した領域画像情報から、このパターン情報が指定するパターンに合致する画像の検出を行なう。なお、パターンに合致する画像の検出を行なう処理は、公知技術であるので、ここでは説明を省略する。
(ステップS205)パターン検出部103は、ステップS203において取得したパターン情報が指定するパターンに合致する画像が検出されたか否かを判定する。検出された場合、ステップS206へ進む。検出されなかった場合、ステップS211へ進む。
(ステップS206)領域設定部106は、位置関係情報格納部105に格納されている位置関係情報と、ステップS205において検出したパターンに合致する画像の位置とに基づいて、溶接画像情報を取得するための一以上の領域である溶接取得領域を、グレースケール化した領域画像情報内に設定する。例えば、位置関係情報がパターン画像の配置される位置に対する、溶接取得領域の位置の相対的な座標と、溶接取得領域の形状とを指定する情報である場合、ステップS205において検出したパターンに合致する画像と領域画像情報内の溶接取得領域との位置関係が、位置関係情報が指定するパターン画像の配置される位置と溶接取得領域の位置との関係と同じとなり、かつ領域画像情報に設定される溶接取得領域の形状が、位置関係情報が指定する溶接取得領域の形状となるように、溶接取得領域を領域画像情報内に設定する。
(ステップS207)溶接画像情報取得部107は、グレースケール化した領域画像情報内のステップS206において設定した溶接取得領域内から、溶接画像情報を取得する。
(ステップS208)輝度情報取得部108は、ステップS207において取得した溶接画像情報から、溶接画像情報の輝度情報を取得する。
(ステップS209)溶接判定部109は、ステップS208において取得した輝度情報が所定の条件を満たすか否かにより、溶接部の溶接の状態を判定する。ここでは、例として、予め設定されている閾値と、輝度情報である溶接画像情報を代表する輝度の値とを比較して、輝度の値が、閾値以下であれば、ステップS210に進み、閾値より大きければ、ステップS212へ進む。なお、閾値以下か否かを判定する代わりに、閾値未満であるか否かを判定するようにしてもよい。
(ステップS210)出力部110は、溶接の状態が良好であることを示す判定結果を、出力する。そして、ステップS200に戻る。
(ステップS211)出力部110は、パターンに合致する画像が領域指定情報内に検出できなかったことを示す出力、ここでは例えばエラー出力を行い、ステップS200に戻る。
(ステップS212)出力部110は、溶接の状態が良好でないことを示す判定結果を、出力する。そして、ステップS200に戻る。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、具体例について説明する。
図3は、本実施の形態に係る溶接品質検査装置の構成例を示す概略図である。ここでは、領域画像情報取得部101が撮像デバイスとして、撮像部1011を備えているものとする。撮像部1011は、例えば、デジタルスチルカメラである。また、撮像部1011のレンズ1011aの周囲には、照明装置1012が設けられているものとする。撮像部1011は、被溶接部材300の溶接部が撮影可能なように、溶接部にレンズ1011aを向けて配置されているものとする。また、ここでは、被溶接部材300が、撮像部1011により撮影可能な位置に配置されたことを検知する被溶接部材検出部150が設けられている。被溶接部材検出部150は、例えば、光電センサー等の通常の位置検出に利用可能なセンサー等である。被溶接部材検出部150は、溶接品質検査装置10に接続されており、被溶接部材300が、撮影可能な領域に配置された場合に、被溶接部材300を検出したことを示す情報を溶接品質検査装置10に出力するものとする。被溶接部材300は、例えば、下部に突起部3011を有する被溶接部材301が、溶接により、この突起部3011において、被溶接部材302上に接合されているものとする。すなわち、ここでは、突起部3011が溶接部となっている。この溶接は、例えば、被溶接部材301と被溶接部材302との間に電流を流すことで、突起部3011に電流が流れ、突起部3011が加熱されることにより行なわれたものであるとする。また、被溶接部材300の材料は金属であるとする。なお、図3においては、説明のため、溶接品質検査装置10と非溶接部材301の縮尺は異なるものとしている。
まず、被溶接部材300が、撮像部1011により撮影可能な領域内に配置されると、被溶接部材検出部150が被溶接部材300を検出して、検出したことを示す信号を溶接品質検査装置10に送信する。
溶接品質検査装置10の領域画像情報取得部101は、被溶接部材検出部150から送信された被溶接部材300を検出したことを示す信号を受信したことをトリガーとして、撮像部1011を用いて、被溶接部材300の側面の画像を撮影し、溶接部である突起部3011を含めた被溶接部材300全体のカラーの領域画像情報を取得する。
次に、グレースケール変換部102は、領域画像情報取得部101が取得した領域画像情報を、256階調のグレースケールの画像情報に変換する。変換により得られたグレースケールの領域画像情報400は、図4に示すようになる。なお、突起部3011、すなわち溶接部の幅および高さは約2mmであるとする。
図5は、パターン格納部104に格納されているパターン情報を模式的に示す図である。パターン情報500は、ここでは、被溶接部材301の代表的な側面を撮影したグレースケール画像であるとする。
パターン検出部103は、グレースケールに変換した領域画像情報400内において、図5に示すようなパターン情報500が示す画像に合致する画像を検出する。グレースケールに変換した領域画像情報400内において、パターン情報500が示す画像に合致する画像を検出するアルゴリズム等については公知技術であるので説明は省略する。ここでは、図6に示すように、パターン情報500の示すパターンであるグレースケール画像に、グレースケール化された領域画像情報内400の、被溶接部材301近傍の画像が合致すると判断され、このパターン情報500が示す画像に重なる領域の画像が、パターン情報が示すパターンに合致する画像として検出される。なお、図6では、パターン情報500が示す画像を、説明上、点線で示している。
図7は、位置関係情報格納部105に格納されている位置関係情報を模式的に示す図である。ここでは、例として、位置関係情報は、パターン情報500に合致する画像が配置される領域画像情報400上の領域501と、溶接取得領域が設定される領域700との対応関係を示す情報である。具体的には、位置関係情報は、図7に示すような溶接取得領域が設定される領域700の左上隅の、領域501の位置に対する相対的な座標と、溶接取得領域の高さおよび幅を指定する情報とにより構成されているものとする。
領域設定部106は、図7に示すような位置関係情報に基づいて、グレースケール化された領域画像情報内のパターン情報500が示す画像に合致する画像上に、図7の領域501を配置されるようにした場合の、グレースケール化された領域画像情報内の図7の領域700に対応する領域を、領域画像情報の溶接取得領域に設定する。具体的には、領域設定部106は、図7の位置関係情報が示すパターン画像が配置される領域501を、パターン検出部103で検出したパターンに合致する画像に重ねる場合に行なわれる座標変換と、同じ座標変換を、図7の位置関係情報が指定する溶接取得領域が設定される領域700の左上隅の相対的な座標に対して行なった場合に得られる座標を、領域画像情報上の溶接取得領域の位置を示す座標として設定し、位置関係情報が指定する溶接取得領域700の形状、具体的には高さおよび幅を、領域画像情報に設定される溶接取得領域の形状、すなわち高さおよび幅として設定する。ここでは、領域設定部106は、グレースケール化された領域画像情報400上に、図8に示すような溶接取得領域800を設定する。
溶接画像情報取得部107は、図8に示す溶接取得領域800内の画像情報、ここでは例として、各画素のグレースケールの階調の値であるグレースケール値を、溶接画像情報として取得する。そして、輝度情報取得部108は、溶接画像情報取得部107が取得した各画素のグレースケール値の平均を算出する。グレースケール値は、輝度に相当する値であることから、この平均値を、溶接画像情報の輝度情報とする。なお、ここでは、グレースケールの値の範囲は、「0」から「255」までとし、「0」が最も輝度が低い、すなわち暗いものとし、「255」が最も輝度が高い、すなわち明るいものとする。
溶接判定部109は、メモリ等に格納されている閾値を取得し、この閾値と、輝度情報取得部108が取得した輝度情報が示す輝度の値とを比較して、溶接部の溶接の状態が良好であるか否かを判定する。値の異なる2つの閾値を用いて、輝度情報取得部108が取得した輝度情報が、この2つの閾値により設定される範囲内の値である場合にのみ、溶接部の溶接の状態が良好であると判定してもよい。このようにすることにより、溶接が不十分な場合に加えて、過剰な溶接が行なわれた場合についても、溶接部の溶接が不良であると判定することが可能となる。
ここで、この具体例において用いた被溶接部材300とは、大きさ等がほぼ同じであるが、若干異なる形状の複数の被溶接部材に対して、この具体例と同様の処理を行なって得た溶接部の輝度情報と、被溶接部材の溶接部を引き剥がす方向に、3段階で強度を上げながら引っ張った場合に溶接部が引き剥がれた時点の引っ張り強度と、その引っ張り強度で溶接部が引き剥がれたサンプルの発生数との関係を、図9に示す。グラフ91は、溶接の強度が大、すなわち、引っ張り強度が3.15kgfで溶接部が引き剥がれたサンプルについてのグラフであり、グラフ92は、溶接の強度が中、すなわち、引っ張り強度が1.81kgfで溶接部が引き剥がれたサンプルについてのグラフであり、グラフ93は、溶接の強度が小、すなわち、引っ張り強度が1.15kgfで溶接部が引き剥がれたサンプルについてのグラフである。
図9に示すように、溶接部の輝度の平均値が下がると、溶接の強度が強くなることがわかる。従って、複数のサンプルについて、このような実験を予め行なって、溶接部の溶接強度と、溶接領域情報から取得される輝度情報との関係を求めることにより、溶接部の溶接の状況を判定するために用いる閾値を設定することが可能である。
この具体例においては、予め、閾値を「50」に設定しておいたとする。溶接判定部109は、輝度情報取得部108が取得した輝度情報が、50以下であれば、被溶接部材300の溶接部の溶接の状態が良好であると判定する。また、50より大きければ、溶接部の溶接の状態が良好でないと判定する。なお、溶接の状態の判定結果は、良好であるか否かという判定結果に限るものではなく、溶接の状態の判定結果は、例えば溶接の強度が高い状態であるか否か等の判定結果であっても良い。出力部110は、溶接判定部109の判定結果として、例えば「溶接部の溶接は正常です。」や、「溶接部の溶接が異常の可能性があります。」等の表示を、ディスプレイ等に行なう。
以上、本実施の形態によれば、溶接部の1以上の領域の画像情報である溶接画像情報を取得し、この溶接画像情報の輝度情報を取得し、この輝度情報に基づいて、溶接部の溶接の状態を判定するようにしたので、特定の色の変換に依存せずに溶接部の状態を判定することができ、溶接方法や溶接材料等を問わずに、溶接部の状態を適切に検査することが可能となる。
また、パターン検出部103が、所定のパターンに合致する画像を領域画像情報内において検出し、この検出結果に基づいて、溶接画像情報を取得する領域を決定したので、領域画像情報の溶接部から、溶接画像情報を精度良くかつ容易に取得することが可能となる。
また、本実施の形態においては、溶接部の溶接の状態の判定が、輝度情報に基づいて行なわれるため、溶接部の幅や形状に依存せず、溶接部がどのような形状であっても、溶接画像領域を取得するための一以上の領域を変更するだけで、容易に溶接部の溶接の状態を判定することが可能となる。
また、領域画像情報をグレースケール変換部102においてグレースケール化し、そのグレースケール化した領域画像情報を用いて溶接画像情報を取得する領域を設定したり、輝度情報を取得したりするようにしたので、処理対象となるデータ量を削減することができ、処理の高速化を図ることができる。また、高性能なプロセッサ等を使用する必要がなく、溶接品質検査装置のコストを削減できる。
なお、本実施の形態において、溶接画像情報取得部107が、撮像デバイス等を備えるようにし、溶接部の1以上の領域の画像情報である溶接画像情報を、領域画像情報等を用いずに、直接取得するようにしてもよい。このような構成とする場合、領域画像情報取得部や、グレースケール変換部102、パターン検出部103、パターン格納部104、位置関係情報格納部105、領域設定部106等を省略することが可能となる。ただし、溶接部が微細である場合、溶接画像情報を取得する際の撮像デバイスと被溶接部材との位置あわせ等を高精度に行なう必要がある。かかることは他の実施の形態においても同様である。
また、パターン情報が指定するパターンが、溶接画像情報を取得する領域と同じ領域を指定する情報であった場合、パターンと一致する画像を、そのまま溶接画像情報として取得するようにすればよい。また、この場合、領域設定部106は省略して良い。かかることは他の実施の形態においても同様である。
また、本実施の形態においては、グレースケール変換部102においてグレースケール化した領域画像情報からパターン検出部がパターンを検出したり、輝度情報取得部が輝度情報を取得するようにしたが、これらの処理を行なうプロセッサ等が高速かつデータ量の多い処理が可能なものであれば、グレースケール変換せずに、カラー画像に対してパターンの検出や輝度情報を取得する処理等を行なうようにしてもよい。かかることは他の実施の形態においても同様である。
(実施の形態2)
本実施の形態に係る溶接品質検査装置は、上記実施の形態1に係る溶接品質検査装置において、溶接部の近傍に位置する非溶接部の1以上の領域の輝度情報を取得し、この輝度情報により、溶接領域情報の輝度情報を補正するようにしたものである。
図10は、本実施の形態における溶接品質検査装置のブロック図である。
溶接品質検査装置20は、領域画像情報取得部101、グレースケール変換部102、パターン検出部103、パターン格納部104、位置関係情報格納部105、領域設定部106、溶接画像情報取得部107、輝度情報取得部108、溶接判定部109、出力部110、非溶接位置関係情報格納部200、非溶接領域設定部201、非溶接画像情報取得部202、非溶接輝度情報取得部203、および輝度情報補正部204を具備する。領域画像情報取得部101、グレースケール変換部102、パターン検出部103、パターン格納部104、領域設定部106、溶接画像情報取得部107、輝度情報取得部108、溶接判定部109、出力部110、および位置関係情報格納部105の構成については、実施の形態1と同様であるので、説明は省略する。ただし、ここでは、溶接判定部109は、輝度情報補正部204が補正した輝度情報に基づいて、溶接部の溶接の状態を判定するものとする。
非溶接位置関係情報格納部200には、パターン格納部104に格納されているパターン情報が指定するパターンに合致する画像と、後述する非溶接画像情報取得部201が、後述する非溶接画像情報を取得する領域画像情報内の一以上の領域と、の位置関係を指定する位置関係情報がさらに格納され得る。非溶接位置関係情報は、例えば、上述したパターン情報に対する溶接部上の一以上の領域の相対的な位置を指定する座標の情報と、その領域のサイズを指定する情報との組み合わせである。また、パターン情報に対して所定の位置関係にある、溶接部の一以上の領域の輪郭を示すベクトル情報等であってもよい。非溶接位置関係情報格納部200は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。不揮発性の記録媒体でも、揮発性の記録媒体でも良い。
非溶接領域設定部201は、領域画像情報内の、パターン情報が指定するパターンに合致する画像に対して所定の位置関係にある一以上の領域を、溶接部の近傍に位置する非溶接部の一以上の領域についての画像の情報である非溶接画像情報を取得する領域である非溶接取得領域に設定する。「非溶接部」とは、溶接された部材等の溶接部以外の部分のことである。「非溶接部」は、溶接部を有する部材の、溶接部以外の部分であってもよいし、溶接部を有する部材の背景等の、溶接部を有する部材以外の部分であってもよい。ただし、溶接部の輝度を、溶接部を有する材料の色の違いにより補正するためには、非溶接部は、溶接された部材の溶接部以外の部分であることが好ましい。「非溶接画像情報」は、非溶接部の一以上の領域についての画像の情報であり、具体的には、溶接部の近傍に位置する溶接部以外の領域の画像情報である。「所定の位置関係にある領域」とは、どのような位置関係の領域であってもよい。例えば、上述したパターン情報が示すパターンに合致する画像が位置する領域であってもよい。なお、ここでは例として、溶接取得領域は、上述した位置関係情報により指定される領域であるとする。具体的には、非溶接領域設定部201は、パターン検出部103が検出したパターンに合致する画像の位置と、非溶接位置関係情報と、により特定される領域を、非溶接取得領域に設定するものとする。ここで述べる「設定する」とは、例えば、非溶接取得領域を指定するための座標の情報等をメモリ等の記憶媒体に書き込むことである。非溶接領域設定部201が設定する情報は、例えば、非溶接取得領域の座標の情報や、サイズの情報等である。非溶接領域設定部201が設定する情報は、非溶接取得領域の輪郭を示すベクトル情報であってもよい。非溶接領域設定部201は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。非溶接領域設定部201の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
非溶接画像情報取得部202は、非溶接部の一以上の領域についての画像の情報である非溶接画像情報を取得する。「非溶接画像情報を取得する」とは、具体的には、非溶接部の一以上の領域を構成する画素の情報を取得することである。ただし、例えば、非溶接部の一以上の領域についての輝度やRGB値等の一部の情報だけを取得することもここでは含む。非溶接画像情報取得部202が非溶接画像情報を、どのように取得するかは問わない。例えば、非溶接画像情報取得部202が、領域画像情報取得部101と同様に、レンズとCCDやCMOSセンサー等のフォトダイオードを備えた撮像素子とを備えるようにして、非溶接部の一以上の領域についての画像情報である非溶接画像情報を取得するようにしてもよい。また、他の撮像デバイス等から送信された、非溶接部の一以上の領域についての画像を電気信号に変換した信号を受信して、この受信した信号をデジタル変換して非溶接画像情報を取得してもよい。また、非溶接画像情報取得部202は、他の装置(図示せず)から送信される非溶接画像情報を受信してもよいし、メモリ(図示せず)等から非溶接画像情報を読み出してもよい。これらの場合、領域画像情報取得部101やグレースケール変換部102、パターン検出部103、パターン格納部104、位置関係情報格納部105、領域設定部106、非溶接位置関係情報格納部200、非溶接領域設定部201等は省略することも可能である。なお、ここでは、例として非溶接画像情報取得部202が、グレースケール変換部102によりグレースケール化された領域画像情報から、非溶接画像情報を取得する場合について説明する。具体的には、非溶接画像情報取得部202は、グレースケール化された領域画像情報のうちの、非溶接領域設定部201により設定される非溶接取得領域内の画像情報を、非溶接画像情報として取得する。なお、領域画像情報内における非溶接部の位置が常にほぼ一定であれば、領域画像情報内における非溶接部の一以上の領域の位置関係を定義する情報等を用意し、この情報に基づいて、領域画像情報から、非溶接画像情報を取得してもよい。非溶接画像情報取得部202は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。非溶接画像情報取得部202の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。また、非溶接画像情報取得部202はレンズや、CCD等の撮像素子等を備えていていもよい。また、非溶接画像情報取得部202はレンズや撮像素子の動作等を制御するためのドライバ等を有していてもよい。
非溶接輝度情報取得部203は、非溶接画像情報の輝度の情報である非溶接輝度情報を取得する。例えば、非溶接画像情報が2以上の複数の画素により構成されている場合、非溶接輝度情報取得部203は、非溶接画像情報内のこれらの複数の画素を代表するような1つの輝度情報を取得する。具体的には、非溶接画像情報内を代表する輝度情報として、非溶接画像情報を構成する複数の画素の輝度の平均値等を取得してもよい。なお、非溶接輝度情報取得部203の構成は、輝度情報を求める対象となる画像情報が、非溶接画像情報であることを除けば、輝度情報取得部108と同様であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
輝度情報補正部204は、輝度情報取得部108が取得した輝度情報を、非溶接輝度情報取得部203が取得した非溶接輝度情報に基づいて補正する。具体的には、輝度情報補正部204は、非溶接部の一以上の領域の輝度に対する、溶接部の一以上の領域の相対的な輝度を示す輝度情報を算出するための補正を行なう。例えば、輝度情報および非溶接輝度情報が輝度を示す値であれば、輝度情報補正部204は、輝度情報から非溶接輝度情報を減算して得られた値やその絶対値等を、補正した輝度情報として取得する。また、単に減算するのではなく、撮像デバイスの特性に応じた係数等を減算の前後に、輝度情報や、非溶接輝度情報、あるいは減算により得られた輝度情報に、適宜乗算するようにしてもよい。また、非溶接輝度情報の値が基準となる値、例えば溶接が行なわれていない場合の非溶接部材の輝度情報の値となるように、非溶接輝度情報と溶接輝度情報との値を補正してもよい。輝度情報補正部204は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。輝度情報補正部204の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
次に、溶接品質検査装置の動作について図11のフローチャートを用いて説明する。なお、図11のフローチャートにおいて、図2と同一符号は同一または相当する処理を示しており、詳細な説明は省略する。
(ステップS1101)非溶接領域設定部201は、非溶接位置関係情報格納部201に格納されている非溶接位置関係情報に基づいて、非溶接取得領域を、グレースケール化した領域画像情報内に設定する。なお、非溶接領域設定部201が非溶接取得領域を設定する処理は、ステップS206等において説明した領域設定部106が位置関係情報に基づいて溶接取得領域を設定する処理と同様である。
(ステップS1102)非溶接画像情報取得部202は、グレースケール化した領域画像情報内のステップS1101において設定した非溶接取得領域内から、非溶接画像情報を取得する。
(ステップS1103)非溶接輝度情報取得部203は、ステップS1102において取得した非溶接画像情報から、非溶接画像情報の非溶接輝度情報を取得する。
(ステップS1104)輝度情報補正部204は、ステップS208において取得した輝度情報を、ステップS1103において取得した非溶接輝度情報により補正する。そして、ステップS209に進む。なお、ステップS209においては、この補正した輝度情報に基づいて、溶接部の溶接の状態が判定される。
なお、図11において、ステップS1101からステップS1104までの処理を、ステップS205とステップS206との処理の間の処理としてもよい。
なお、図11のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
以下、具体例について説明する。
本実施の形態に係る溶接品質検査装置の構成例は、図3において、溶接品質検査装置10の代わりに、溶接品質検査装置20を設けるようにしたものである。
被溶接部材300が、撮像部1011により撮影可能な領域内に配置されることにより、図4に示すようなグレースケール化された領域画像情報が取得され、図5に示すようなパターン情報を用いて、図6に示すように、パターン情報500が示す画像に合致する画像が、領域画像情報内に検出される処理については、上記実施の形態1と同様である。
また、図7に示すような位置関係情報格納部105に格納されている位置関係情報に基づいて、図7の領域700に対応するグレースケール化された領域画像情報400内の領域を、溶接取得領域に設定し、この溶接取得領域から溶接画像情報取得部107が溶接画像情報を取得し、輝度情報取得部108がこの溶接画像情報の輝度情報を取得する処理についても、上記実施の形態1と同様である。
図12は、非溶接位置関係情報格納部200に格納されている非溶接位置関係情報を模式的に示す図である。ここでは、例として、非溶接位置関係情報は、パターン情報500に合致する画像が配置される領域画像情報上の領域501に対する、非溶接画像情報を取得する非溶接取得領域を設定するための情報である。具体的には、非溶接位置関係情報は、図12に示すような非溶接取得領域を設定するための領域1200の左上隅の、領域501の位置に対する相対的な座標と、非溶接取得領域の高さおよび幅を指定する情報とにより構成されているものとする。
非溶接領域設定部201は、図12に示すような非溶接位置関係情報に基づいて、グレースケール化された領域画像情報内のパターン情報500が示す画像に合致する画像上に、図12の領域501を配置されるようにした場合における、グレースケール化された領域画像情報400内の、図12の非溶接取得領域を設定する領域1200に対応する領域を、非溶接画像情報を取得する非溶接取得領域に設定する。ここでは、非溶接領域設定部201は、図13に示すように、グレースケール化された領域画像情報400上に非溶接取得領域1300を設定する。
非溶接画像情報取得部202は、図13に示す非溶接取得領域1300内の画像情報、ここでは特に、各画素のグレースケール値を、非溶接画像情報として取得する。そして、非溶接輝度情報取得部203は、非溶接画像情報取得部202が取得した各画素のグレースケール値の平均を算出する。グレースケール値は、輝度に相当する値であることから、この平均値を、非溶接画像情報の輝度情報とする。
輝度情報補正部204は、輝度情報取得部108が算出した輝度情報から、非溶接輝度情報取得部203が算出した非溶接輝度情報を減算した値の絶対値を求めることで、補正した輝度情報を得る。例えば、輝度情報取得部108が算出した輝度情報が「30」で、非溶接輝度情報が「160」であれば、補正した輝度情報は「130」となる。
溶接判定部109は、予め実験等により設定され、メモリ等に格納されている閾値を取得し、この閾値と輝度情報補正部204が取得した、補正した輝度情報とを比較して、溶接部の溶接の状態が良好であるか否かを判定する。例えば、ここでは、閾値が「100」に設定されていたとすると、輝度情報補正部204が取得した補正した輝度情報が例えば「85」であれば、この補正した輝度情報は、閾値未満となるため、溶接部の溶接の状態が良好でない、と判定される。そして、この判定結果が、出力部110から出力される。なお、通常は、非溶接部の輝度と溶接部の輝度の差が大きいほうが、溶接による輝度の変化度が大きいことから、良好な溶接と判断できる。
以上、本実施の形態においては、輝度情報取得部108が取得した溶接部の1以上の領域の輝度情報を、非溶接輝度情報取得部203が取得した非溶接部の1以上の領域の輝度の情報である非溶接輝度情報を用いて補正し、この補正した輝度情報により、溶接判定部109が溶接部の溶接の状態を判定するようにしたので、上記実施の形態1と同様に、特定の色の変換に依存せずに溶接部の状態を判定することができ、溶接方法や溶接材料等を問わずに、溶接部の状態を適切に検査することが可能となる。
さらに、非溶接輝度情報を用いて輝度情報を補正して、被溶接材料の材料色のばらつきや、撮像デバイスが非溶接部材を撮影するための照明の明るさの変動等による領域画像情報全体の明るさのばらつきによる影響を抑えることが可能となり、より高精度に溶接部の溶接の状態を判定することが可能となる。
例えば、溶接前の被溶接材料自体の色が暗いものと明るいものとにおいて、溶接部の輝度情報が同じである場合、溶接前の被溶接材料の色が明るいもののほうが、輝度の変化の度合いが大きいと考えられ、溶接の強度も高いと考えられる。つまり、非溶接材料の色のばらつきが大きい場合等には、非溶接材料の本来の色等を考慮せずに、実施の形態1のように溶接部だけの輝度情報と閾値とを比較しても、溶接の強度を正確に検査できないことが考えられる。これに対し、本実施の形態2においては、非溶接輝度情報により非溶接材料の溶接前の色の差を打ち消す補正を行なった輝度情報を用いて、溶接部の溶接の状態を判定することにより、溶接部の溶接の状態をより正確に判定することが可能となる。
また、上記実施の形態1と同様に、パターン検出部103が、所定のパターンに合致する画像を領域画像情報内において検出し、この検出結果に基づいて、溶接画像情報を取得する領域を決定したので、領域画像情報の溶接部から、溶接画像情報を精度良くかつ容易に取得することが可能となる。
また、上記実施の形態1と同様に、領域画像情報をグレースケール変換部102においてグレースケール化し、そのグレースケール化した領域画像情報を用いて溶接画像情報を取得する領域を設定したり、輝度情報を取得したりするようにしたので、処理対象となるデータ量を削減することができ、処理の高速化を図ることができる。また、高性能なプロセッサ等を使用する必要がなく、溶接品質検査装置のコストを削減できる。
(実施の形態3)
本実施の形態3に係る溶接品質検査装置は、上記実施の形態1の溶接品質検査装置の構成を用いて、溶接部の判定結果に基づいて、溶接を行なう溶接装置の状態を判定できるようにしたものである。
図14は、本実施の形態における溶接品質検査装置のブロック図である。
溶接品質検査装置30は、領域画像情報取得部101、グレースケール変換部102、パターン検出部103、パターン格納部104、位置関係情報格納部105、領域設定部106、溶接画像情報取得部107、輝度情報取得部108、出力部110、および状態判定部130を具備する。
領域画像情報取得部101、グレースケール変換部102、パターン検出部103、パターン格納部104、位置関係情報格納部105、領域設定部106、溶接画像情報取得部107、輝度情報取得部108、および出力部110の構成については、上記実施の形態1と同様であるので説明は省略する。ただし、領域画像情報取得部101は、図示しない溶接装置により溶接された複数の溶接部、具体的には複数の非溶接部材の溶接部、についての領域画像情報を取得する。また、この複数の溶接部から取得される各領域画像情報に対して、グレースケール変換部102、パターン検出部103、領域設定部106、溶接画像情報取得部107、輝度情報取得部108は、上記実施の形態1において説明したようなそれぞれの処理を実行するものとする。また、出力部110は、状態判定部130の判定結果を出力するものとする。
状態判定部130は、輝度情報取得部108が取得した複数の溶接部の輝度情報に基づいて、溶接装置の溶接の状態を判定する。具体的には、輝度情報取得部108が取得した複数の溶接部の輝度情報が予め設定されている所定の条件を満たすか否かを判定することにより、溶接装置の溶接の状態が正常であるか否か等を判定する。例えば、予め設定された閾値以上となる輝度情報が、所定数以上カウントされた場合に、溶接装置の状態が異常であると判定してもよい。また、閾値以上の値となる輝度情報が所定数だけ連続して発生した場合に、溶接装置の状態が異常であると判定してもよい。また、輝度情報の値の変化を、複数の輝度情報の値に基づいて所定の統計処理や、所定の演算を用いて予測し、その予測結果が、輝度情報が閾値以上となることを示した時点で、溶接装置に異常が発生する可能性があることを判定してもよい。この場合、どのような演算や統計処理を行なうかは問わない。また、閾値を複数設定し、三段階以上の段階に溶接装置の状態を判定してもよい。閾値は、例えば、溶接の状態と、輝度情報との関係を調べるための実験結果やシミュレーション結果等に基づいて設定される。この閾値は、例えば、図示しないメモリやハードディスク等の記憶媒体に格納され得る。また、状態判定部130は、統計処理等に利用するために、輝度情報取得部108が取得した複数の溶接部の輝度情報を、適宜、輝度情報を、メモリ等の記憶媒体に蓄積させてもよい。状態判定部130は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。状態判定部130の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
次に、溶接品質検査装置の動作について図15のフローチャートを用いて説明する。なお、図15において、図2と同一符号は同一または相当する処理を示しており、詳細な説明は省略する。なお、ステップS201において、領域画像情報の取得対象とする被溶接部材は、毎回異なる部材であるとする。
(ステップS1501)状態判定部130は、カウンターKに1を代入する。
(ステップS1502)状態判定部130は、ステップS208において取得した輝度情報が、所定の条件を満たすか否かを判定する。ここでは、例として、予め設定されている閾値未満であるか否かを判定する。閾値未満であれば、ステップS200へ戻り、閾値以上であれば、ステップS1502へ進む。
(ステップS1503)状態判定部130は、カウンターKを1インクリメントする。
(ステップS1504)状態判定部130は、カウンターKが、予め設定されている所定数M(Mは正の整数)未満であるか否かを判定する。所定数M未満であれば、ステップS200に戻り、所定数M以上であれば、ステップS1505へ進む。
(ステップS1505)出力部110は、溶接装置(図示せず)に異常が発生したことを出力する。そして、処理を終了する。
次に、具体例について説明する。
本実施の形態に係る溶接品質検査装置の構成例は、図3において、溶接品質検査装置10の代わりに、溶接品質検査装置30を設けるようにしたものである。
被溶接部材300が、撮像部1011により撮影可能な領域内に配置されることにより、図4に示すようなグレースケール化された領域画像情報が取得される処理や、図5に示すようなパターン情報を用いて、図6に示すように、パターン情報500が示す画像に合致する画像が、領域画像情報内に検出される処理については、上記実施の形態1と同様である。
また、図7に示すような位置関係情報格納部105に格納されている位置関係情報に基づいて、図7の領域700に対応するグレースケール化された領域画像情報内の領域を、溶接画像情報を取得する領域に設定し、この領域から溶接画像情報取得部107が溶接画像情報を取得し、輝度情報取得部108がこの溶接画像情報の輝度情報を取得する処理についても、上記実施の形態1と同様である。
図16に、複数の被溶接部材を、順次、溶接装置を用いて溶接した後、得られた溶接部の輝度情報を本実施の形態の溶接品質検査装置により取得していった場合における、輝度情報と、溶接の開始からの経過時間との関係を説明するための図である。図において、横軸は経過時間を示し、縦軸は輝度情報を示す。輝度情報は、ここでは特に256階調のグレースケール値で表している。なお、この図は、溶接装置の異常を判定する処理を説明するために作成したものであり、実測データとは異なる。
図16に示すように、通常、溶接装置による溶接が繰り返されると、溶接装置に劣化等が生じ、溶接部の溶接の状態が劣化し、溶接部の輝度が高く、すなわち、溶接部が明るくなる。特に、溶接部の輝度が高い状態が続くと、溶接部の溶接の状態の劣化の原因が、非溶接部材の色等のばらつき等の影響による一時的なものではなく、溶接装置の劣化である可能性が高くなる。
このことから、この具体例においては、溶接装置による溶接が実施された順番順に、溶接部から輝度情報を取得し、この輝度情報が、溶接部を正常であると判断するための閾値以上となった数を順次カウントしていき、その値が、所定数M以上となった時点で、溶接装置が異常であることを示す出力、例えば、「溶接装置に異常が発生した可能性があります。」という表示、等を行ない、処理を終了する。この閾値は、上記実施の形態1と同様に実験やシミュレーション等により設定される。
なお、非溶接部材の色等のばらつきにより輝度情報が閾値より大きくなる溶接部が存在したとしても、所定数Mの値を調整することで、この溶接部の輝度情報が閾値以上であることを判定した直後に、誤って、溶接装置が異常であると判定しないようにすることができる。所定値Mの値は、例えば、溶接装置の平均的な寿命等を考慮して設定される。
以上、本実施の形態によれば、複数の溶接部から取得した、溶接画像情報の輝度情報に基づいて溶接装置の状態を判定する状態判定部を備えたので、溶接部の溶接の状態から、溶接装置の劣化や故障等の状態を、精度よく判定することが可能となるとともに、溶接部が不良である製品の製造を防ぐことが可能となる。
なお、ここでは、溶接画像情報の輝度情報が閾値以上の溶接部が、所定数M以上となった場合に、溶接装置が異常であると判定するようにしたが、他の判定処理等により、溶接装置が異常であるか否かを判定するようにしてもよい。例えば、上記実施の形態の具体例において、溶接部の輝度情報の値を、順次、経時的にグラフ等にプロットしていくことで、溶接装置の状態の傾向を管理することが可能となり、このようなグラフから、溶接装置のメンテナンス時期等を判定することが可能となる。また、不良品の単位時間当たりの発生率を求めるようにし、発生率が所定の閾値以上となった場合に、溶接装置のメンテナンス等を行なうことを警告するようにしてもよい。
また、本実施の形態3にかかる状態判定部130を、図17に示すように、図10に示した溶接品質検査装置20において、溶接判定部109の代わりに適用するようにしてもよい。これにより、溶接画像情報の輝度情報を、非溶接画像情報の非溶接輝度情報により補正することができ、高精度に溶接装置の状態を判定することが可能となる。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、上記各実施の形態における溶接品質検査装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータに、溶接部の一以上の領域についての画像の情報である溶接画像情報を取得する溶接画像情報取得ステップと、前記溶接画像情報の輝度の情報である輝度情報を取得する輝度情報取得ステップと、前記輝度情報に基づいて、前記溶接部の溶接の状態を判定する溶接判定ステップと、前記溶接判定ステップにおいて判定した溶接の状態の判定結果を出力する出力ステップとを実行させるためのプログラムである。
また、このプログラムは、コンピュータに、溶接装置の状態を判定させるためのプログラムであって、コンピュータに、前記溶接装置により溶接された複数の溶接部に対して、各溶接部の一以上の領域についての画像の情報である溶接画像情報を、取得する溶接画像情報取得ステップと、前記複数の溶接部のそれぞれから取得される溶接画像情報の輝度の情報である輝度情報を取得する輝度情報取得ステップと、前記複数の溶接部の輝度情報に基づいて、前記溶接装置の状態を判定する状態判定ステップと、前記状態判定ステップで判定した溶接装置の状態の判定結果を出力する出力ステップとを実行させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
なお、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
以上のように、本発明にかかる溶接品質検査装置等は、溶接部の溶接の状態を検査する検査装置等として適しており、特に、非溶接材料等を破壊せずに溶接部の状態等を検査可能な検査装置等として有用である。
実施の形態1における溶接品質検査装置のブロック図 同動作について説明するフローチャート 同概略図 同領域画像情報を示す図 同パターン情報を示す図 同パターンに合致する画像を検出している状態を示す図 同位置関係情報を示す図 同位置関係情報により、溶接取得領域を設定している状態を示す図 同溶接部の輝度情報と、溶接部を引き剥がすための引っ張り強度と、溶接部が引き剥がれたサンプルの個数との関係を示す図 実施の形態2における溶接品質検査装置のブロック図 同動作について説明するフローチャート 同非溶接位置関係情報を示す図 同非溶接位置関係情報により、非溶接取得領域を設定している状態を示す図 実施の形態3における溶接品質検査装置のブロック図 同動作について説明するフローチャート 同輝度情報と、溶接の開始からの経過時間との関係を説明する図 同変形例のブロック図
符号の説明
10、20、30 溶接品質検査装置
30 溶接部材
91〜93 グラフ
101 領域画像情報取得部
102 グレースケール変換部
103 パターン検出部
104 パターン格納部
105 位置関係情報格納部
106 領域設定部
107 溶接画像情報取得部
108 輝度情報取得部
109 溶接判定部
110 出力部
130 状態判定部
150 被溶接部材検出部
200 非溶接位置関係情報格納部
201 非溶接領域設定部
202 非溶接画像情報取得部
203 非溶接輝度情報取得部
204 輝度情報補正部
300 被溶接部材
301 被溶接部材
302 被溶接部材
500 パターン情報
501、700,1200 領域
800 溶接取得領域
1011a レンズ
1011 撮像部
1012 照明装置
1300 非溶接取得領域
3011 突起部

Claims (16)

  1. 溶接部の一以上の領域についての画像の情報である溶接画像情報を取得する溶接画像情報取得部と、
    前記溶接画像情報の輝度の情報である輝度情報を取得する輝度情報取得部と、
    前記輝度情報に基づいて、前記溶接部の溶接の状態を判定する溶接判定部と、
    前記溶接判定部が判定した溶接の状態の判定結果を出力する出力部とを具備する溶接品質検査装置。
  2. 前記溶接部およびその近傍領域の画像情報である領域画像情報を取得する領域画像情報取得部と、
    所定のパターンを指定する情報であるパターン情報が格納され得るパターン格納部と、
    前記領域画像情報の中から、前記パターン情報が指定するパターンに合致する画像を検出するパターン検出部と、
    前記領域画像情報内の、前記パターンに合致する画像に対して所定の位置関係にある一以上の領域を、前記溶接画像情報取得部が溶接画像情報を取得する領域である溶接取得領域に設定する領域設定部とを、さらに具備し、
    前記溶接画像情報取得部は、前記領域画像情報から、前記溶接取得領域内の画像情報である溶接画像情報を取得する請求項1記載の溶接品質検査装置。
  3. 前記パターンに合致する画像と前記溶接取得領域との位置関係を指定する位置関係情報が格納され得る位置関係情報格納部をさらに備え、
    前記領域設定部は、前記位置関係情報に基づいて、前記溶接取得領域を設定する請求項2記載の溶接品質検査装置。
  4. 前記領域画像情報は、カラー画像の画像情報であり、
    当該領域画像情報を、グレースケール画像に変換するグレースケール変換部をさらに具備し、
    前記溶接画像情報取得部は、前記グレースケール画像に変換した領域画像情報から、溶接画像情報を取得する請求項2または請求項3いずれか記載の溶接品質検査装置。
  5. 前記溶接部の近傍に位置する非溶接部の一以上の領域についての画像の情報である非溶接画像情報を取得する非溶接画像情報取得部と、
    前記非溶接画像情報の輝度の情報である非溶接輝度情報を取得する非溶接輝度情報取得部と、
    前記輝度情報を、前記非溶接輝度情報に基づいて補正する輝度情報補正部とをさらに具備し、
    前記溶接判定部は、前記輝度情報補正部が補正した前記輝度情報に基づいて溶接部の溶接の状態を判定する請求項1記載の溶接品質検査装置。
  6. 前記領域画像情報内の、前記パターンに合致する画像に対して所定の位置関係にある一以上の領域を、前記溶接部の近傍に位置する非溶接部の一以上の領域についての画像の情報である非溶接画像情報を取得する領域である非溶接取得領域に設定する非溶接領域設定部と、
    前記領域画像情報から、前記非溶接取得領域内の非溶接画像情報を取得する非溶接画像情報取得部と、
    前記非溶接画像情報の輝度の情報である非溶接輝度情報を取得する非溶接輝度情報取得部と、
    前記輝度情報を、前記非溶接輝度情報に基づいて補正する輝度情報補正部とをさらに具備し、
    前記溶接判定部は、前記輝度情報補正部が補正した前記輝度情報に基づいて溶接部の溶接の状態を判定する請求項2または請求項3いずれか記載の溶接品質検査装置。
  7. 前記パターンに合致する画像と前記非溶接取得領域との位置関係を指定する非溶接位置関係情報が格納され得る非溶接位置関係情報格納部をさらに具備し、
    前記非溶接領域設定部は、前記非溶接位置関係情報に基づいて、前記非溶接取得領域を設定する請求項6記載の溶接品質検査装置。
  8. 前記領域画像情報は、カラー画像の画像情報であり、
    当該領域画像情報を、グレースケール画像に変換するグレースケール変換部をさらに具備し、
    前記溶接画像情報取得部は、前記グレースケール画像に変換した領域画像情報から、溶接画像情報を取得し、
    前記非溶接画像情報取得部は、前記グレースケール画像に変換した領域画像情報から、非溶接画像情報を取得する請求項6または請求項7いずれか記載の溶接品質検査装置。
  9. 前記非溶接画像情報は複数の画素により構成され、
    前記非溶接輝度情報取得部は、前記非溶接画像情報を構成する複数の画素の輝度情報の平均である非溶接輝度情報を取得する請求項5から請求項8いずれか記載の溶接品質検査装置。
  10. 前記溶接画像情報は複数の画素により構成され、
    前記輝度情報取得部は、前記溶接画像情報を構成する複数の画素の輝度情報の平均を取得する請求項1から請求項9いずれか記載の溶接品質検査装置。
  11. 溶接装置の状態を判定する溶接品質検査装置であって、
    前記溶接装置により溶接された複数の溶接部に対して、各溶接部の一以上の領域についての画像の情報である溶接画像情報を、取得する溶接画像情報取得部と、
    前記複数の溶接部のそれぞれから取得される溶接画像情報の輝度の情報である輝度情報を取得する輝度情報取得部と、
    前記複数の溶接部の輝度情報に基づいて、前記溶接装置の状態を判定する状態判定部と、
    前記状態判定部が判定した溶接装置の状態の判定結果を出力する出力部とを具備する溶接品質検査装置。
  12. 前記複数の溶接部の近傍に位置する非溶接部の一以上の領域についての画像の情報である非溶接画像情報を取得する非溶接画像情報取得部と、
    前記非溶接画像情報の輝度の情報である非溶接輝度情報を取得する非溶接輝度情報取得部と、
    前記複数の溶接部の輝度情報を、前記非溶接輝度情報に基づいて補正する輝度情報補正部とをさらに具備し、
    前記状態判定部は、前記輝度情報補正部が補正した前記複数の溶接部の輝度情報に基づいて、溶接装置の状態を判定する請求項11記載の溶接品質検査装置。
  13. 溶接部の一以上の領域についての画像の情報である溶接画像情報を取得する溶接画像情報取得ステップと、
    前記溶接画像情報の輝度の情報である輝度情報を取得する輝度情報取得ステップと、
    前記輝度情報に基づいて、前記溶接部の溶接の状態を判定する溶接判定ステップと、
    前記溶接判定ステップにおいて判定した溶接の状態の判定結果を出力する出力ステップとを具備する溶接品質検査方法。
  14. 溶接装置の状態を判定する溶接品質検査方法であって、
    前記溶接装置により溶接された複数の溶接部に対して、各溶接部の一以上の領域についての画像の情報である溶接画像情報を、取得する溶接画像情報取得ステップと、
    前記複数の溶接部のそれぞれから取得される溶接画像情報の輝度の情報である輝度情報を取得する輝度情報取得ステップと、
    前記複数の溶接部の輝度情報に基づいて、前記溶接装置の状態を判定する状態判定ステップと、
    前記状態判定ステップで判定した溶接装置の状態の判定結果を出力する出力ステップとを具備する溶接品質検査方法。
  15. コンピュータに、
    溶接部の一以上の領域についての画像の情報である溶接画像情報を取得する溶接画像情報取得ステップと、
    前記溶接画像情報の輝度の情報である輝度情報を取得する輝度情報取得ステップと、
    前記輝度情報に基づいて、前記溶接部の溶接の状態を判定する溶接判定ステップと、
    前記溶接判定ステップにおいて判定した溶接の状態の判定結果を出力する出力ステップとを実行させるためのプログラム。
  16. コンピュータに、溶接装置の状態を判定させるためのプログラムであって、
    コンピュータに、
    前記溶接装置により溶接された複数の溶接部に対して、各溶接部の一以上の領域についての画像の情報である溶接画像情報を、取得する溶接画像情報取得ステップと、
    前記複数の溶接部のそれぞれから取得される溶接画像情報の輝度の情報である輝度情報を取得する輝度情報取得ステップと、
    前記複数の溶接部の輝度情報に基づいて、前記溶接装置の状態を判定する状態判定ステップと、
    前記状態判定ステップで判定した溶接装置の状態の判定結果を出力する出力ステップとを実行させるためのプログラム。
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