JP2007152759A - 印刷用裏移り防止パウダー - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷機において、棒積み状態となる紙の表面に噴霧する裏写り防止パウダーの量を減少させる。
【解決手段】印刷用裏写り防止パウダーに、誘電体、圧電体、焦電体又は強誘電体から成る分極粒子を混合する。噴霧過程において帯電したパウダーは、これら分極粒子の異極面に引き寄せられ、その面で電荷が中和されるとともに、周辺環境へのパウダーの飛散を抑制して、環境悪化を低減する。また、中和された面が、帯電部分を有する紙の表面に影響されないで紙面に到達する為、単位面積当たりの噴霧量の不均一性を緩和し、噴霧するパウダーの量、及び余剰のパウダーの量を減少させることができる。

Description

本発明は、印刷機における裏移り防止パウダーに関する。
枚葉印刷機において、刷り上りの紙は上下方向に堆積され、いわゆる棒積み状態となる。しかし、このままの状態では、未乾燥のインキによって、上に積まれた刷り上りの紙の裏面にインキが裏移りする。場合によって、強く付着すると刷り上りの紙同士がくっついてしまうこともある(ブロッキングと呼ぶ)。その為、刷り上りの紙が排出され棒積みされる直前に、裏移り防止パウダーを印刷面に噴霧し、刷り上りの紙同士の間にパウダーの粒子径に応じた隙間をつくることにより、インキと紙の裏面が触れないようにして裏移りを防止する。
印刷されたインキの膜厚は、一色あたり約1μm前後が標準とされている。一方、紙面の凸凹は、紙の品質によって多種多様であるため、パウダーの粒子径は、この紙の凸凹の大きさに左右される。通常、インキの膜厚よりも遥かに大きな粒子径のパウダーが使用され、印刷物によっては、30μm前後の粒子径のパウダーが使用される事がある。パウダーの材料には比重1.5前後の植物性のものが多く使用されている。
パウダーはスプレー装置を用いて印刷面に噴霧する。噴霧量は、紙面単位面積当たり最少必要量を均一に噴霧する場合が最少となる。しかし、実際にはこの最少量よりも多く噴霧しなければ、裏移りが起き、ブロッキングが生じてしまう。
噴霧するパウダーの量が過剰であれば、紙面に付着しない余剰のパウダーが、それだけ発生することとなり、このことに起因して問題が発生する。例えば、余剰のパウダーが周囲に飛散することにより、作業環境が悪化する。そして、仕上がった印刷物にツヤがなくなる。また、飛散した余剰のパウダーが機械に付着してしまうため、保守整備に手間を要し、印刷コストが増大してしまう。更に、印刷の後工程でプレスコート、ニスコート、フィルムコート等の表面加工を施す場合には、パウダーが存在しない状態で加工をする必要があるので、製品製造工程にパウダー除去工程を組み込まなければならず、コストが増大してしまう。
そこで、これまで、この余剰のパウダーを処理するための技術が開発されてきた。この技術に関する先行文献として、例えば特許文献1には、オフセット枚葉機において、余剰のブロッキング防止用パウダーが印刷機の内部及び外部に飛散することを防止するための飛散防止カバーに関する技術が開示されている。また、特許文献2には、印刷機において過剰に吹き付けられたパウダーを集塵し、再利用することを目的とした、印刷機用集塵装置に関する技術が開示されている。
特開2001-001497号公報([0006]〜[0007]) 特開平09-057945号公報([0007]〜[0010])
スプレー装置の均一噴霧能力の不足、速い印刷速度(例えば、1秒間に3枚印刷するという速い速度)からくる紙面上の空気の巻き込み、搬送中の紙くせや紙ジワを修正する為の機構等により、パウダーを噴霧する紙面の雰囲気は擾乱状態にある。そのため、パウダーは周囲に飛散し、紙面上の単位面積当たりの必要噴霧量を十分供給する事が出来なくなることが、過剰な量のパウダーを噴霧しなければならない原因となる。
更に、紙及びパウダーの静電気による帯電が原因となってパウダーの飛散が更に促進され、しかも、帯電の仕方が不均一である為に、紙面に到達するパウダーの単位面積当たりの噴霧量も不均一となり、紙面に極端にパウダーの少ない部分が生じる。この部分の裏移りを防止する為に、このパウダー量の最も少ない部分を基準にして、必要以上に過剰な量を噴霧しなければならなくなる。
噴霧量は、大概は、試し刷りで決められる。
そこで、パウダー中に静電気が発生することを防止し、噴霧するパウダーの量を減少させるために、静電除去装置や加湿器が設けられることがある。しかし、これらの装置はそれぞれ次のような問題を有している。静電除去装置は、電極に高圧を印加して正又は負のイオンを発生させ、パウダー中に存在する静電気を電気的に中和させる装置であるが、この装置に使用される電極は粉塵に弱く、メンテナンスを十分に行わなければその効果を得ることができない。そして、印加される電圧が高圧であるために出火等の危険性もあり、管理が容易ではない。加湿器は、印刷機の設置された室内全体、もしくは印刷機全体を高湿度に保持しなければならず、環境管理が困難である。
このように、上記文献に記載されている技術を含め、余剰の裏写り防止用パウダーを処理する技術やパウダーに発生する静電気を除去する技術が開発されてきたものの、何れの場合も実施に伴う管理負担が増大していた。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、印刷機の管理負担を増大させることなく、裏写りを防止しつつ、パウダー噴霧量を減少させ余剰のパウダーの飛散を減少させて、周囲環境の悪化の抑制を図ることである。
上記課題を解決するために、本願発明者は、印刷機におけるこの裏写り防止パウダー及び紙の帯電を効果的且つ容易に防止する方法に関して鋭意検討を重ねた結果、隙間形成粒子と、誘電体、圧電体、焦電体又は強誘電体から成る分極粒子とを含む裏写り防止パウダーを用いることに想到した。
本願において、隙間形成粒子とは、刷り上りの紙の表面に散布されることにより刷り上りの紙同士の間に隙間を形成するための粒子をいう。隙間形成粒子には、従来より裏写り防止パウダーとして用いられている粒子をそのまま用いることができる。
発明の実施の形態及び効果
パウダー及び紙の帯電現象は、周知の事実であるが、帯電プロセス及び帯電した電荷の極性までは詳しく把握されていない。
紙の帯電プロセスの主なものは、印刷機に紙を供給するフィーダー部において重ねられた紙を一枚一枚取り出す時に紙同士が擦れるときの摩擦帯電、印刷工程において、各種ローラーに挟まれて移動する過程でローラーから引き剥がされて起きる剥離帯電、ブランケットから紙にインキが転写される際にブランケットからインキが剥離する時の剥離帯電、紙くせや紙ジワの修正する為の加圧空気との噴出帯電や摩擦帯電、最後に印刷の終了した紙を積み上げるデリバリー部のデリバリー胴から剥がされる時の剥離帯電等がある。
一方、パウダーについては、パウダー収納容器から紙面に噴霧されるまでの過程において帯電する。収納容器内では攪拌時の混合帯電、攪拌帯電が起き、噴霧量を定量する箇所での粉砕帯電、摩擦帯電、加圧空気による輸送経路では、チューブ壁との衝突帯電、噴出帯電、摩擦帯電、ノズル内での衝突帯電、噴出帯電がある。
これら帯電したパウダーが、帯電した紙面に噴霧されことになる。
更に、紙及びパウダーに帯電した電荷の極性は、十分把握されていない。よく知られている帯電列が示すように、擦り合う物質の組み合わせによって、同じ物質であっても帯電する電荷の極性が正負逆になる事がある。
<帯電列の一例>
『+』 アセテート、ガラス、人毛、ナイロン、ウール、毛皮、Al、ポリエステル、紙、木綿、Fe、アセテートファイバー、[Ni・Cu・Ag]、[真鍮(黄銅)・SUS]、ゴム、アクリル、ポリエチレンフォーム、ポリウレタンフォーム、サラン、ポリプロピレン、ポリエチレン、塩ビ、KELF、テフロン(登録商標) 『−』
一方、紙質、パウダー材質、印刷機及びパウダーを散布するスプレー装置を構成する機器の特に静電気に関わる箇所の材質は多種多様である。そのため、同じパウダーを用いたとしても、そのパウダーが帯電する電荷の極性は、これらの材質に応じて正負のいずれも取りうる。
いずれにしても、パウダーが、スプレー装置の僅か数mmφのノズル口から約100mm離れた紙面に向けて大気に噴霧されるとき、パウダーが、ある一方の極性に帯電している場合、ノズルの物理的構造と吐出圧力による拡散角に加えて、パウダー同士の同極帯電による反発のクーロン力によって拡散角が更に広がり、紙面に到達する迄に、必要な場所以外へのパウダーの飛散量はそれだけ増える事になる。経験的にいっても、同じ条件であっても、表面に撥水性のコーティングを施したパウダーの場合、飛散により周囲の汚れる度合いが多く、コーティングを施さない親水性のパウダーの場合、周囲の汚れる度合いが少ないのは、空気との摩擦抵抗の違いも考えられるが、明らかに、パウダーの表面絶縁抵抗の違いによる静電気の帯電量による違いもある。紙面にパウダーが降り注ぐ時、紙面に帯電した極性とパウダーに帯電した極性によっては、パウダーを引き寄せたり、弾き飛ばしたりして、仮にスプレー装置で均一に散布したとしても、紙面上で不均一な散布となる。更には、紙面の帯電が均一な帯電でない為に、その不均一散布は、拡大される。この静電気による影響を除去する事を困難にしている要因に、帯電する電荷の極性と帯電量を特定する事の困難さがある。
そこで、本発明では、隙間形成粒子と、誘電体、圧電体、焦電体又は強誘電体から成る分極粒子と、を含む裏写り防止パウダーを用いる。
分極粒子の表面には分極により正負一対の電荷が現れるため、隙間形成粒子は上述の散布の過程において正負のいずれの極性に帯電したとしても、クーロン力によって分極粒子のいずれか一方の極に引き付けられて吸着する。分極粒子に隙間形成粒子が吸着した部分は電気的に中和される。
一方、分極粒子の反対側の極の電荷は中和されず、その極性は分極粒子間で同じである。そのため、隙間形成粒子が吸着した分極粒子同士は引き付けられない。
従来より、印刷用裏写り防止パウダーの粒度分布は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置の実測例をみると、数μmから数十μmの光散乱相当径範囲に亘って分布している。即ち、従来の印刷用裏写り防止パウダーの粒径は、前記測定装置による実測例によれば半値幅で約10〜30μmである。この従来の印刷用裏写り防止パウダーでの経験上、粒子径の小さいもの程、必要以上に遠くまで飛散し易く、周囲環境を汚す原因になることが分かっている。本発明の印刷用裏写り防止パウダーは、隙間形成粒子が分極粒子に付着することにより粒径が実質的に大きくなるため、パウダー全体の飛散を低減する方向に作用すると考えられる。
隙間形成粒子を吸着した分極粒子の極は、反対側の端面に比して隙間形成粒子の分だけ質量が大きくなる。空気抵抗の存在により、質量が大きい吸着部側が下側になって飛ぶことになる。そのため、隙間形成粒子を吸着した分極粒子は、電気的に中和した吸着部側を帯電した紙面側に向けるため、紙面が正負のいずれに帯電していてもクーロン力の影響を受け難く、軌跡を曲げられ難い。そのため、紙面上での裏写り防止パウダーの分布の不均一性を緩和することができる。
このように紙面上のパウダーの不均一性を緩和することができるため、パウダーの不足する部分が生じないように過剰なパウダーを噴霧する必要がなくなり、噴霧量を削減することができる。そのため、裏写りを防止しつつ、印刷機の管理負担を増大させることがなく周囲の環境の悪化を抑制することができる。
なお、分極粒子が隙間形成粒子を吸着して粒径や質量が変化することによる上述の効果を十分に得るために、本発明の印刷用裏移り防止パウダーは、粒子径が隙間形成粒子と略等しい分極粒子を含むことが望ましい。また、印刷用裏写り防止パウダー中の分極粒子の含有量を1重量%以上とすることが望ましい。一方、帯電防止効果は10重量%程度の含有量で十分であり、これ以上添加しても裏写り防止パウダーのコストを押し上げるのみならず、パウダーが重くなりすぎるため散布装置の設定変更を要するようになる。また、散布装置の摩耗等に影響を与える恐れもある。
分極粒子には、各種の誘電体材料を用いることができる。
誘電体は、ある条件が整うと電気双極子を形成して誘電分極をおこし、ある面に正の電荷が現れ反対の面に負の電荷が現れるものである。誘電体には圧電気性を持った圧電体が含まれ、圧電体には焦電性を持った焦電体が含まれ、焦電体には強誘電性を持った強誘電体が含まれる。
パウダーは、紙幅全体に噴霧する為に加圧空気によって分配器で分配され、チューブで輸送され、ノズル部で方向変換され、ノズル口で圧縮されて噴霧される、という過程で多頻度に亘って物理的な力を受ける。パウダー中に圧電体が含まれる場合には、これらの力により圧電体に分極を生じさせることができる。
また、パウダーを輸送する加圧空気はその供給システムの都合上、周囲よりも高い温度となる。実測の一例として、周囲温度31.4℃に対して40℃に昇温する場合があり、パウダーは、紙面に到達するまでの間に室温からある値に昇温した環境に晒されることになる。パウダー中に焦電体が含まれる場合には、この昇温により焦電体の自発分極が大きくなる。

Claims (3)

  1. 隙間形成粒子と、
    誘電体、圧電体、焦電体又は強誘電体から成る分極粒子と、
    を含むことを特徴とする印刷用裏移り防止パウダー。
  2. 粒子径が隙間形成粒子と略等しい分極粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載の印刷用裏移り防止パウダー。
  3. 分極粒子を1〜10重量%含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷用裏移り防止パウダー。
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