JP2007152520A - インサート式ドリル及びインサート - Google Patents

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Abstract

【課題】インサートをインサート取付座に簡単に、かつ、確実に装着できるとともに、インサートが安定して装着されて切刃の振れを抑制することができるインサート式ドリル及びこれに装着されるインサートを提供する。
【解決手段】ドリル本体の先端部に凹溝状をなすインサート取付座が形成され、該インサート取付座に、一対のクランプ面とクランプネジとが具備され、前記インサート取付座に被押圧面22Aを備えたインサート21が挿入され、クランプネジによってクランプ面を近接させることにより、インサート21が挟持されるインサート式ドリルであって、前記クランプ面には、インサート21の挿入方向Uと平行に延びる嵌合溝部が形成され、インサート21の被押圧面22Aには、前記嵌合溝部に嵌合される突条部30が形成されており、突条部30の挿入方向U前方側には、突条部30を前記嵌合溝部へと案内するガイド部31が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドリル本体の先端側に、先端に切刃を有するインサートを着脱可能に装着したインサート式ドリル及びこのインサート式ドリルに使用されるインサートに関する。
従来、被切削材に穴開け加工を施す切削工具として、ドリル本体の先端側に、先端に切刃を有するインサートを着脱可能に装着したインサート式ドリルが使用されている。このインサート式ドリルでは、被切削材の切削によって切刃が損耗した場合に、インサートのみを交換して使用でき、ドリルの使用コストの低減を図ることができるものである。(特許文献1及び特許文献2参照。)。
この種のインサート式ドリルにおいては、軸線回りに回転される概略円柱状をなすドリル本体の先端に、ドリル本体後端側に向けて凹んだ凹溝状をなすインサート取付座が形成されている。このインサート取付座の内面には、ドリル本体先端側を向いてドリル本体の軸線に直交する底面と、この底面に交差しつつドリル本体の径方向内側を向くように軸線を挟んで互いに対向するように配置されてインサートを挟持する一対のクランプ面とが形成されており、この一対のクランプ面を互いに近接するように弾性変形させるクランプネジが具備されている。このクランプ面には、インサートの挿入方向と平行に延びる嵌合溝部が複数形成されている。
このインサート取付座に、切刃を有するインサートが装着される。従来のインサートの一例を図5に示す。このインサート1は、超硬合金等の硬質材料で構成され、外形が概略五角形平板状をなしており、この五角形面2の一部に、前記クランプ面と対向配置される被押圧面2Aが形成されている。
インサート1の五角形面2の中央部からインサート1後端側(図5において上側)に向けてU字状に切り欠かれたU字溝3が形成されており、このU字溝3が、前記クランプネジが挿通されるクランプネジ挿通部とされている。
インサート1の五角形面2のうち、前記被押圧面2AのU字溝3を挟んだ反対側の領域は、このインサート1がインサート取付座に装着された際にドリル回転方向前方側を向くように配置される部分がすくい面2Bとされている。このすくい面2Bとインサート1の先端面4との交差稜線部、つまり、すくい面2Bの先端側辺稜部に、切刃5が形成されている。
そして、被押圧面2Aには、インサート1を前記インサート取付座に挿入する際の挿入方向Uと平行に延びる突条部6が複数形成されている。
被押圧面2Aのインサート1後端側部分(挿入方向U前方側部分)では、突条部6の高さが挿入方向U前方側に向かうにしたがい漸次低くなるように形成されており、被押圧面2Aのインサート1の後端面8近傍は、突条部6のない傾斜平面7とされている。
このようなインサート1が、ドリル本体先端側に形成されたインサート取付座に挿入され、クランプネジによってインサート取付座の一対のクランプ面が互いに近接するように弾性変形させられてインサート1の被押圧面2Aを押圧することにより、インサート1が挟持されて固定される。
このように構成されたインサート式ドリルは、軸線O回りに回転されるとともに、軸線O方向に送りを与えられて、被切削材に加工穴を形成するように切削加工を施すものである。
特開2005−169572号公報 特開2004−330391号公報
ところで、従来のインサート式ドリルにおいては、インサートをインサート取付座に挿入する際に、インサート取付座のクランプ面に形成された嵌合溝部に、インサートの被押圧面に形成された突条部を嵌入するように位置調整する必要があり、不慣れな作業者には若干の時間を要した。また、作業者によってインサートの装着状態がばらつくといった問題があった。
例えば、挿入方向に対して僅かに傾斜した方向から挿入すると、突条部を嵌合溝部にスムーズに嵌入することができなくなる。ここで、インサートを過剰な力で挿入した場合には、インサートの後端面とインサート取付座の底面とが当接されずに装着されてしまう。このようにインサートが装着された状態で切削加工すると、切削抵抗を十分に受けることができずにインサートの切刃に振れが生じ、インサートが欠損してしまうおそれがあった。特に、被切削材が難削材である場合には、切削抵抗が大きくなってインサートが欠損し易くなるため、このインサート式ドリルを使用することができない場合があった。
また、前述のようにインサートを過剰な力で挿入した場合には、嵌合溝部や突条部が変形してしまい、このドリル本体やインサートを再度使用することができなくなるおそれがあった。
さらに、インサートの位置が安定しないために、加工穴を精度良く形成することができなくなるといった問題があった。
特に、図5に示すように、被押圧面のインサート後端面近傍部分が、突条部のない傾斜平面とされている場合には、インサート取付座内において、突条部が配列されている方向(挿入方向Uに対して直交する方向)にインサートが移動し易くなり、突条部と嵌合溝部との位置合わせが困難となってしまうといった問題があった。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、インサートをインサート取付座に簡単に、かつ、確実に装着できるとともに、インサートが安定して装着されて切刃の振れを抑制することができるインサート式ドリル及びこれに使用されるインサートを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、軸線回りに回転されるドリル本体の先端部に、該ドリル本体の先端面に開口する凹溝状をなすインサート取付座が形成され、該インサート取付座には、一対のクランプ面と、該クランプ面を互いに近接するように弾性変形させるクランプネジとが具備されており、前記インサート取付座に、先端に切刃を有するとともに前記クランプ面に対向配置される一対の被押圧面を備えたインサートが挿入され、前記クランプネジによって前記クランプ面を互いに近接させることにより、前記インサートが挟持されて固定されるインサート式ドリルであって、前記インサート取付座に具備された前記クランプ面には、前記インサートの挿入方向と平行に延びる嵌合溝部が形成され、前記インサートの前記被押圧面には、前記挿入方向と平行に延びて、前記嵌合溝部と嵌合可能な突条部が形成されており、前記突条部の前記挿入方向前方側には、前記突条部を前記嵌合溝部へと案内するガイド部が設けられていることを特徴としている。
この構成のインサート式ドリルによれば、インサートの被押圧面に形成された突条部の挿入方向前方側部分にガイド部が形成されているので、インサートをインサート取付座に挿入する際に、このガイド部によって、インサートの突条部が、インサート取付座のクランプ面に形成された嵌合溝部へと案内され、突条部を嵌合溝部へと確実に嵌入させることができる。
したがって、インサートの挿入を簡単にかつ確実に行うことができ、インサート装着作業に要する時間を削減することができる。また、簡単にインサートを装着できるので、作業者によるインサートの装着状態のばらつきを抑えることができる。さらに、嵌合溝部と突条部とが確実に嵌合されるので、インサートの位置が安定して固定され、切削抵抗によるインサートの切刃の振れを防止でき、加工穴を精度良く形成することができる。
また、前記ガイド部を、前記突条部の幅が前記挿入方向前方側に向かうにしたがい漸次縮小するように形成することにより、インサートを挿入する際に、前記突条部を嵌合溝部へと嵌入し易くなり、突条部と嵌合溝部とを確実に嵌合させることができる。
また、前記被押圧面の前記挿入方向前方側部分において、前記突条部の高さを、前記挿入方向前方側に向かうにしたがい漸次低くなるように形成することにより、凹溝状をなすインサート取付座にインサートを挿入する際に、突条部がインサート取付座のドリル本体先端側開口部端面、つまり、クランプ面のドリル本体先端側辺稜部近傍に衝突することがなく、インサートの挿入を容易に行うことができる。
さらに、前記インサートに、前記クランプネジが挿通されるネジ挿通部を形成し、該ネジ挿通部を、前記インサートの前記挿入方向前方側部分が閉じられた孔部とすることにより、従来のインサートのようにネジ挿通部をU字溝状に形成したものに比べて、ネジ挿通部を形成するためにインサートを切り欠く部分を小さくでき、このインサートの強度を確保することができる。
このため、例えば、切刃によって生成した切屑がインサート後端側へと運ばれて、この切屑がネジ挿通部近傍に噛み込まれた際にインサートが破損することを防止でき、このインサートの寿命延長を図ることができる。
また、本発明に係るインサートは、前記インサートの前記被押圧面に形成された前記突条部の前記挿入方向前方側に、前記クランプ面に形成された前記嵌合溝へと前記突条部を案内するガイド部が設けられていることを特徴としている。
この構成のインサートでは、ドリル本体に形成されたインサート取付座に、簡単にかつ確実に挿入することができる。
このように本発明によれば、インサートをインサート取付座に簡単に、かつ、確実に装着できるとともに、インサートが安定して装着されて切刃の振れを抑制することができるインサート式ドリル及びこれに使用されるインサートを提供することができる。
以下に、本発明の実施形態であるインサート式ドリルについて添付した図面を参照にして説明する。図1及び図2に、本発明の実施形態であるインサートを示す。また、図3及び図4に、本発明の実施形態であるインサート式ドリルを示す
このインサート式ドリル10は、図3に示すように、軸線O回りに回転されて概略円柱状をなすドリル本体11と、このドリル本体11の先端側に着脱可能に装着されるインサート21とで構成されている。
ドリル本体11の外周には、図3及び図4に示すように、ドリル本体11の先端面に開口してドリル本体11後端側に向かうにしたがいドリル回転方向T後方側に向けてねじれる一対の切屑排出溝12が軸線Oを挟んで180°回転対称に形成されている。
このドリル本体11の先端部13には、ドリル本体11の先端面に開口してドリル本体11後端側に凹むような凹溝状のインサート取付座14が、軸線Oを通る直径方向に延びるように形成されている。
このインサート取付座14は、軸線O方向先端側を向いて軸線Oに直交する底面14Aと、この底面14Aから屹立するとともに、互いに平行かつ軸線Oに平行で、ドリル本体11の先端面に交差する一対のクランプ面14Bとを備えており、底面14Aとクランプ面14Bとに沿った側面視において、ドリル本体11の先端面に向けて「コ」の字状に開口するように形成されている。
詳述すると、インサート取付座14は、ドリル本体11の先端部13において、切屑排出溝12の先端側におけるドリル回転方向T前方側を向く壁面同士の間が、軸線Oを通る直径方向に切り欠かれるようにして形成されたものであり、その延在方向M(軸線Oに対する直径方向)の両端側部分において、切屑排出溝12にそれぞれ連通させられている。
また、このような凹溝状のインサート取付座14がドリル本体11の先端部13に形成されることによって、ドリル本体11の先端部13は、第1先端部13Aと第2先端部13Bとに2分割されることになり、これら第1先端部13Aと第2先端部13Bとの間には、インサート取付座14における底面14Aが位置させられ、かつ、第1先端部13A側にインサート取付座14における一対のクランプ面14Bのうちの一方が位置させられ、第2先端部13B側に一対のクランプ面14Bのうちの他方が位置させられている。
また、ドリル本体11の先端面には、この先端面と切屑排出溝12におけるドリル回転方向T後方側を向く壁面との交差稜線部が切り欠かれるようにして、後述するインサート21のシンニング面26と連続する本体側シンニング面15が形成されており、ドリル本体11の先端面に交差するインサート取付座14における一対のクランプ面14Bは、これら本体側シンニング面15にも交差するようにされている。
ここで、インサート取付座14における一対のクランプ面14Bのそれぞれには、軸線O方向に沿って延びる複数の嵌合溝部16が、軸線Oに直交する方向に所定間隔で配列されていて、軸線Oに直交する断面が波形状をなすように形成されている。ここで、これら一対のクランプ面14Bのそれぞれにおいて、本体側シンニング面15の軸線O方向後端側に連なる部分(先端側が本体側シンニング面15に交差する部分)には、前記嵌合溝部16が形成されておらず平面状に形成されている。
ドリル本体11を軸線O方向の先端側から見た場合には、図4に示すように、一対のクランプ面14Bと本体側シンニング面15との交差稜線部が、それぞれ直線状をなし、かつ、一対のクランプ面14Bと本体側シンニング面15を除いた先端面との交差稜線部が、複数の嵌合溝部16によって波形状をなしている。
また、ドリル本体11の先端部13には、後述するクランプネジ40をねじ込むための挿通孔が形成されている。この挿通孔は、図4に示すL方向に延びるように、つまり、インサート取付座14を交差して軸線Oを通る直径方向に延びて先端部13を貫通するように形成されており、その外周側端部がそれぞれ第1先端部13Aの外周面及び第2先端部13Bの外周面に開口されている。
なお、挿通孔は、インサート取付座14と同様に、軸線Oを通る直径方向に延びるように形成されているが、その延在方向Lは、軸線O方向の先端側から見て図4に示すように、インサート取付座14の延在方向Mに直交する方向であるインサート取付座14の幅方向Nと平行ではなく、このインサート取付座14の幅方向Nに対して傾斜するように構成されている。
また、ドリル本体11には、図3に示すように、軸線Oに沿って延びる切削油孔17が穿設されており、この切削油孔17に連通してドリル本体11先端側及びドリル本体11径方向外側に向けて延びる切削油供給孔18が形成されている。
次に、インサート取付座14に装着されるインサート21について説明する。インサート21は、超硬合金等の硬質材料によって構成されており、図1及び図2に示すように、その外形は概略五角形平板状をなしている。
この五角形面22の中央部分には、インサート21の厚さ方向に対して斜めに交差するように貫通する貫通孔23が形成されている。この貫通孔23は、後述するクランプネジ40が挿通されるためのクランプネジ挿通部とされており、その内径は、クランプネジ40の外径よりも大きくされている。
このインサート21を前記インサート取付座14に装着した際に、インサート21の一対の五角形面22のうちのドリル回転方向T前方側を向く部分が、すくい面22Bとされ、ドリル回転方向T後方側を向く部分が、インサート取付座14のクランプ面14Bと当接される被押圧面22Aとされている。つまり、インサート21の五角形面22は、軸線O近傍に配置される中央部分に貫通孔23が形成され、この貫通孔23を挟んで、前記すくい面22Bと前記被押圧面22Aが配置されているのである。ここで、被押圧面22Aはすくい面22Bより一段凸となるように段差が設けられている。
このすくい面22Bは、幅方向の中央部分がドリル回転方向T後方側に向けて凹んだ凹曲面状とされており、後端側に向かうにしたがい漸次ドリル回転方向T後方側にねじれるように形成されている。
インサート21の先端面24は、このインサート21がインサート取付座14に装着された状態で、軸線Oから外周側に向かうにしたがい漸次後退する2等辺三角形状をなすように形成されており、この先端面24と前記すくい面22Bとの交差稜線部に、切刃25が形成されている。ここで、前記すくい面22Bが凹曲面状に形成されているので、このインサート21を先端面24側から見た場合において、切刃25は、図2に示すようにドリル回転方向T後方側に凹んだ凹曲線状をなしている。
また、インサート21の先端面24は、切刃25のドリル回転方向T後方側に連なる第1逃げ面24Aと、この第1逃げ面24Aのドリル回転方向T後方側に連なる第2逃げ面24Bとから構成された多段面状をなしている。このため、切刃25には、ドリル回転方向T後方側に向かうにしたがい多段的に大きくなるような逃げが与えられているのである。
すくい面22Bの先端側には、インサート21装着状態において、インサート21の五角形面22においてすくい面22Bとこれ以外の部分とが交差する付近からインサート21の先端面24の中心に位置する軸線Oに近接する位置までの領域が、軸線O方向の先端側に向かうにしたがいドリル回転方向T前方側に向かうように斜めに切り欠かれることによって、切刃25の内周端側に連なるように交差してこの先端面24の中心に位置する軸線Oに向けて延びるとともに、五角形面22におけるすくい面22B以外の部分にまで達するようなシンニング面26が形成されている。
これにより、切刃25の内周端側の部分には、先端面24の中心に位置する軸線Oに向けて延びる略直線状をなすシンニング切刃27が配置されることになる。
また、インサート21における外周側を向く一対の外周面のそれぞれは、ドリル回転方向T前方側がすくい面22Bの外周側辺稜部に交差して、軸線Oを中心とした円弧状をなすマージン部28と、このマージン部28のドリル回転方向T後方側に連なり、マージン部28がなす円弧の半径よりも一段半径の小さな円弧状をなす二番取り面29とから構成されている。
さらに、五角形面22の被押圧面22Aには、インサート21の挿入方向Uと平行に延びる複数の突条部30が、挿入方向Uに直交する方向に所定間隔で配列されるように形成されている。なお、それぞれの被押圧面22Aにおいて、シンニング面26の後端側に連なる部分(先端側がシンニング面26に交差する部分)は、前記突条部30が形成されないで平面状に形成されている。
ここで、本実施形態では、インサート21の挿入方向Uとドリル本体11の軸線O方向とが一致させられており、インサート21の被押圧面22Aに形成された突条部30が、インサート取付座14のクランプ面14Bに形成された嵌合溝部16とが嵌合可能な断面波形状とされている。ただし、この突条部30がなす波形の頂部は、平面状に形成されている。
そして、この被押圧面22Aの挿入方向U前方側(インサート21後端側、図1において上側)部分には、前記突条部30の幅が挿入方向U前方側に向かうにしたがい漸次縮小するようにして形成されたガイド部31が配置されている。さらに、このガイド部31が形成された部分においては、突条部30の高さが挿入方向U前方側に向かうにしたがい漸次低くなるように形成されている。
詳述すると、このガイド部31では、突条部30の前記頂部を挟む両側面に連なってガイド部31を構成する一対のガイド面31A、31Bが、挿入方向U前方側に向かうにしたがい互いに近接するように形成されていて、その幅が漸次縮小し、かつ前記頂部に連なるガイド面31A、31Bの交差稜線が漸次低くなるようにされている。しかも、これら一対のガイド面31A、31Bは、突条部30の幅方向内側に凹となる凹曲面状をなしていて、これにより、ガイド部31における幅の縮小率は挿入方向U前方側に向かうにしたがい漸次小さくなっている。
このような構成とされたインサート21は、ドリル本体11の先端部13に形成された凹溝状をなすインサート取付座14に対し、インサート21の厚さ方向をインサート取付座14の延びる直径方向に直交させた状態で、挿入方向U前方側に向けて(本実施形態では、軸線O方向後端側に向けて)、インサート取付座14内に挿入される。この際には、インサート取付座14のクランプ面14Bに形成された嵌合溝部16に、インサート21の被押圧面22Aに形成された突条部30を嵌入するようにして挿入することになる。
これにより、インサート21の後端面32がインサート取付座14の底面14Aに対向配置させられて互いに密着させられ、かつ、インサート21のすくい面22Bが、それぞれ切屑排出溝12内に開放されてドリル回転方向T前方側に向けられるとともに、インサート21の被押圧面22Aが、インサート取付座14のクランプ面14Bに対向配置させられ、被押圧面22Aに形成された突条部30とクランプ面14Bに形成された嵌合溝部16とが互いに嵌合させられた状態とされている。
このとき、インサート21に形成されたシンニング面26の後端側に連なり平面状に形成された部分(先端側がシンニング面26に交差する部分)は、インサート取付座14のクランプ面14Bのうちで、本体側シンニング面15の後端側に連なり平面状に形成された部分(先端側が本体側シンニング面15に交差する部分)と、それぞれ対向配置させられ、これら平面状に形成された部分の先端側に連なるシンニング面26及び本体側シンニング面15とが連続した状態とされている。
次に、ドリル本体11の先端側に設けられた挿通孔に、クランプネジ40が、インサート取付座14に挿入されたインサート21の貫通孔23を貫通するようにしてねじ込まれる。
これにより、インサート取付座14の一対のクランプ面14Bが互いに近接するようにドリル本体11の先端部13が弾性変形させられて、これら一対のクランプ面14Bがインサート21の被押圧面22Aを強固に押圧した状態となり、互いに嵌合されている突条部30および嵌合溝部16同士も強固に密着させられて、インサート21がインサート取付座14に装着される。
このように構成されたインサート式ドリル10は、軸線O回りに回転されるとともに、軸線O方向に送りを与えられて、被切削材に加工穴を形成するように切削加工を施すものである。
本実施形態であるインサート式ドリル10によれば、インサート21の被押圧面22Aに形成された突条部30の挿入方向U前方側(インサート21後端側)部分に、突条部30の幅が挿入方向U前方側(インサート21後端側)に向かうにしたがい漸次縮小するように形成されたガイド部31が配置されているので、インサート21をインサート取付座14に挿入する際に、このガイド部31によって、インサート21の突条部30が、インサート取付座14のクランプ面14Bに形成された嵌合溝部16へと案内され、突条部30と嵌合溝部16とを確実に嵌合させることができる。
したがって、インサート21の挿入を簡単にかつ確実に行うことができ、インサート21の装着作業に要する時間と労力を大幅に削減することができる。また、簡単にインサート21を装着できるので、作業者によるインサート21の装着状態のばらつきを抑えることができる。さらに、嵌合溝部16と突条部30とが確実に嵌合されるので、インサート21の位置が安定して固定され、切削抵抗によるインサート21の切刃25の振れを防止でき、加工穴を精度良く形成することができる。
また、突条部30の高さが、挿入方向U前方側(インサート21後端側)に向かうにしたがい漸次低くなるように形成されているので、インサート取付座14にインサート21を挿入する際に、突条部30がインサート取付座14のドリル本体11先端側開口部端面、つまり、クランプ面14Bのドリル本体11先端側辺稜部近傍に衝突することがなく、インサート21の挿入を容易に行うことができる。
また、インサート21に具備されるクランプネジ挿通部として、インサート21の厚さ方向に対して傾斜するように貫通した貫通孔23を形成しているので、クランプネジ挿通部をU字溝状に形成した従来のインサートと比較して、クランプネジ挿通部を形成するためにインサート21を切り欠く部分を小さくでき、このインサート21の強度を確保することができる。
したがって、切刃25によって生成した切屑がインサート21後端側へと運ばれ、クランプネジ挿通部近傍に切屑が噛み込まれることによってインサート21が破損することを防止でき、このインサート21の寿命延長を図ることができる。
以上、本発明の実施形態であるインサート式ドリルについて説明したが、本発明はこの実施形態に限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、外形が概略五角形平板状とされたインサートを装着するものとして説明したが、これに限定されることはなく、インサートの形状は任意のものとすることができ、インサート取付座のクランプ面に押圧される被押圧面を有するインサートであればよい。
また、インサート取付座のクランプ面に形成された嵌合凹部を、軸線Oと平行に延びるように形成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、軸線Oに対して傾斜する方向に延びるように形成してもよい。この場合には、インサートの被押圧面に形成された突条部もインサートを装着した状態で軸線Oに対して傾斜する方向に延びるように形成することになる。
本発明の実施形態であるインサートの側面図である。 図1におけるX方向矢視図である。 本発明の実施形態であるインサート式ドリルの側面図である。 図3におけるY方向矢視図である。 従来のインサート式ドリルに装着されるインサートの側面図である。
符号の説明
10 インサート式ドリル
11 ドリル本体
14 インサート取付座
14B クランプ面
16 嵌合溝部
21 インサート
22A 被押圧面
23 貫通孔
25 切刃
30 突条部
31 ガイド部
40 クランプネジ

Claims (5)

  1. 軸線回りに回転されるドリル本体の先端部に、該ドリル本体の先端面に開口する凹溝状をなすインサート取付座が形成され、該インサート取付座には、一対のクランプ面と、該クランプ面を互いに近接するように弾性変形させるクランプネジとが具備されており、
    前記インサート取付座に、先端に切刃を有するとともに前記クランプ面に対向配置される一対の被押圧面を備えたインサートが挿入され、
    前記クランプネジによって前記クランプ面を互いに近接させることにより、前記インサートが挟持されて固定されるインサート式ドリルであって、
    前記インサート取付座に具備された前記クランプ面には、前記インサートの挿入方向と平行に延びる嵌合溝部が形成され、
    前記インサートの前記被押圧面には、前記挿入方向と平行に延びて、前記嵌合溝部と嵌合可能な突条部が形成されており、
    前記突条部の前記挿入方向前方側には、前記突条部を前記嵌合溝部へと案内するガイド部が設けられていることを特徴とするインサート式ドリル。
  2. 前記ガイド部は、前記突条部の幅が前記挿入方向前方側に向かうにしたがい漸次縮小するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のインサート式ドリル。
  3. 前記被押圧面の前記挿入方向前方側部分においては、前記突条部の高さが前記挿入方向前方側に向かうにしたがい漸次低くなるように形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインサート式ドリル。
  4. 前記インサートには、前記クランプネジが挿通されるネジ挿通部が形成されており、該ネジ挿通部は、前記インサートの前記挿入方向前方側部分が閉じられた孔部であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のインサート式ドリル。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載のインサート式ドリルに装着されるインサートであって、
    前記被押圧面に形成された前記突条部の前記挿入方向前方側に、前記突条部を、前記クランプ面に形成された前記嵌合溝へと案内するガイド部が設けられていることを特徴とするインサート。
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