JP2007150165A - 共鳴トンネル現象を利用する半導体装置とその製造方法 - Google Patents

共鳴トンネル現象を利用する半導体装置とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】共鳴トンネル現象を利用するスイッチング用半導体装置であり、ノーマリーオフで作動するものを実現する。
【解決手段】電子障壁層と量子井戸層の繰返し構造を有する半導体下層を備えている。半導体下層の上に、電子障壁層に挟まれた量子井戸層を有する半導体上層を備えている。半導体上層の量子井戸層に電圧を印加するゲート電極を備えている。ゲート電極に電圧を印加しない状態で、半導体上層の量子井戸層の基底エネルギー準位が半導体下層の量子井戸層の基底エネルギー準位よりも高くなるように調整する。基底エネルギー準位が不一致であり共鳴トンネル現象が起きないためノーマリーオフとなる。ゲート電極に電圧を印加すると基底エネルギー準位が一致して共鳴トンネル現象が起きるために、半導体装置はオンする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、共鳴トンネル現象を利用することによってオンオフするスイッチング用半導体装置とその製造方法に関する。
共鳴トンネル現象を利用することによってオンオフする半導体装置が知られている。それを図5に示す。半導体装置50は、第1端子1と第2端子2と第3端子3の3端子を備えている。半導体装置50は、第1端子1に接続されている導電層52bと、導電層52b上に積層されている高抵抗層54bと、高抵抗層54b上に積層されていて導電層56と、導電層56上に積層されている高抵抗層54aと、高抵抗層52a上に積層されている導電層52aを備えている。導電層52aは第2端子2に接続されており、導電層56は第3端子3に接続されている。高抵抗層54bと高抵抗層54aは同じ種類の半導体材料で形成されている。
導電層52aから入射する電子のエネルギーが、導電層56のエネルギー準位と等しいと共鳴トンネル現象が発生し、第1端子と第2端子の電気抵抗が極めて低くなり、導電層52aと導電層52bの間を電流が流れる。第1端子1と第2端子2の間に、電源電圧印加回路とモータ等の電気負荷を接続しておけば、電源電圧印加回路によって電気負荷に通電することができる。
第3端子3に電圧を印加することにより、量子井戸層である導電層56のエネルギー準位を、導電層52aから入射する電子のエネルギーと等しくすることができたり、ずらしたりすることができ、電気負荷への通電を制御することができる。
「超格子ヘテロ構造デバイス」江崎玲於奈、榊裕之著 工業調査会(P430〜432)
従来の半導体装置50は、第3端子3に電圧を印加することによって、第1端子と第2端子間の通電をオンしたりオフしたりすることができる。量子井戸層である導電層56の基底エネルギー準位を予め高くしておけば、ノーマリーオフのスイッチング動作も可能である。しかしながら、このような構造は、導電層56、高抵抗層54a、高抵抗層54bは非常に薄いため、微小信号でしか動作できない。また、第1端子と第2端子の間に高い電圧が印加されると、導電層56、高抵抗層54a、高抵抗層54b破壊してしまうため、高い電圧が印加される半導体装置では使用できない。
本発明では、耐圧を向上させ、かつ半導体がオンしている時は共鳴トンネル現象によって抵抗を下げる半導体装置を実現する。
本発明の半導体装置は、共鳴トンネル現象が発生するとオンし、共鳴トンネル現象が消失するとオフする半導体装置であり、第1主電極と、半導体下層と、半導体上層と、第2主電極と、ゲート電極を備えていている。半導体下層は、第1半導体層と第2半導体層の単位積層構造の少なくとも1単位を有する。半導体上層は、第3半導体層と第4半導体層と第5半導体層の積層構造を有する。第2主電極は、半導体上層の第5半導体層上に形成されており、ゲート電極は、半導体上層の第4半導体層に電圧を印加する。
上記において、第2半導体層のバンドギャップは第1半導体層のバンドギャップよりも狭く、第4半導体層のバンドギャップは第3半導体層のバンドギャップよりも狭く、第4半導体層のバンドギャップは第5半導体層のバンドギャップよりも狭いという関係を満たしている。
本発明の半導体装置は、ゲート電極に電圧が印加されない状態では、第2半導体層の基底エネルギー準位と第4半導体層の基底エネルギー準位は異なっており、ゲート電極に電圧が印加されると、第2半導体層の基底エネルギー準位と第4半導体層の基底エネルギー準位が等しくなることを特徴とする。
上記の半導体装置では、第1半導体層が電子障壁層となり、第2半導体層が量子井戸層となり、第3半導体層が電子障壁層となり、第4半導体層が量子井戸層となり、第5半導体層が電子障壁層となる。第2半導体層の基底エネルギー準位は、上記半導体装置の導電層に存在する自由電子のエネルギー分布内に存在している。
第4半導体層にゲート電圧を印加していない状態では、第4半導体層の基底エネルギー準位は、上記半導体装置の導電層に存在する自由電子のエネルギーよりも高く、第2半導体層の基底エネルギー準位から異なっている。第2半導体層と第4半導体層の基底エネルギー準位が異なっていると、共鳴トンネル現象が起こらないため、主電極間に電圧を印加しても半導体装置はオフしている。上記の半導体装置は、ノーマリーオフタイプである。
第4半導体層に電圧を印加することによって、第4半導体層の基底エネルギー準位を下げることができる。第4半導体層にゲート電圧を印加していくと、第4半導体層の基底エネルギー準位は下がり、第4半導体層の基底エネルギー準位と第2半導体層の基底エネルギー準位が等しくなったときに、共鳴トンネル現象が発生して半導体装置の主電極間に電流が流れる。第4半導体層の基底エネルギー準位と第2半導体層の基底エネルギー準位が等しくなるときの第4半導体層の電圧をゲートオン電圧とする。上記の半導体装置は、ゲート電極にゲートオン電圧を印加することによって、半導体装置はオンする。
上記半導体装置がオンの状態のときに、ゲート電極に印加している電圧をゼロとすると、第4半導体層の基底エネルギー準位と第2半導体層の基底エネルギー準位がずれるために、共鳴トンネル現象が消失し、半導体装置はオフとなる。
半導体下層は、第1半導体層と第2半導体層の単位積層構造の少なくとも1単位を有していればよいが、半導体装置がオフであるときの耐圧を向上させるためには、その単位積層構造は複数単位を有することが好ましい。
複数単位の積層構造を備えていると、半導体装置がオフであるときの耐圧を向上させることができる。その反面、複数単位の積層構造を備えていても半導体装置がオンしているときの抵抗値を低くおさえることができる。
半導体装置を構成する各半導体層の半導体材料に、窒化物半導体を用いることが好ましい。窒化物半導体はバンドギャップが広い半導体材料である。窒化物半導体を各半導体層の半導体材料とすることによって、半導体装置を高耐圧化し、しかも低損失化することができる。
前記窒化物半導体は、一般式がAlGaIn1−X−YN(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦1−X−Y≦1)で表される半導体材料であることが好ましい。
一般式がAlGaIn1−X−YN(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦1−X−Y≦1)で表される窒化物半導体は、XとYの値を選択することによって、半導体層の物性を変化させることができる。すなわち、AlGaIn1−X−YN層を、電子障壁層にしたり量子井戸層にしたりすることができる。また、層構造を原子レベルの精密さで成長させることができる利点がある。
第2半導体層と第4半導体層はGaNであり、第1半導体層と第3半導体層と第5半導体層は、一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される半導体材料であることが好ましい。
第2半導体層と第4半導体層をGaNとし、第1半導体層と第3半導体層と第5半導体層を、一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される半導体材料にすることによって、第2半導体層のバンドギャップが第1半導体層のバンドギャップよりも狭くなる。また、第4半導体層のバンドギャップが第3半導体層のバンドギャップと第5半導体層のバンドギャップのいずれよりも狭くなる。その結果、半導体下層の第1半導体層が電子障壁層となり、第2半導体層が量子井戸層となり、半導体上層の第3半導体層が電子障壁層となり、第4半導体層が量子井戸層となり、第5半導体層が電子障壁層となる。第2半導体層と第4半導体層の基底エネルギー準位を調整することで、共鳴トンネル現象を発生させたり、共鳴トンネル現象を消失させたりすることができる。共鳴トンネル現象を利用して半導体装置をオンオフすることができる。
本発明の1つの具体的な形態では、第5半導体層のアルミニウムの含有比が、第1半導体層のアルミニウムの含有比と第3半導体層のアルミニウムの含有比のいずれよりも大きいことが好ましい。
第5半導体層のアルミニウムの含有比を、第1半導体層のアルミニウムの含有比と第3半導体層のアルミニウムの含有比のいずれよりも大きくすると、第5半導体層の電子障壁が、第1半導体層の電子障壁と第3半導体層の電子障壁のいずれよりも高くなる。第5半導体層と接する第4半導体層の基底エネルギー準位は、第5半導体層の電子障壁に影響され、第2半導体層の基底エネルギー準位よりも高くなる。第5半導体層のアルミニウムの含有比を、第1半導体層のアルミニウムの含有比と第3半導体層のアルミニウムの含有比のいずれよりも大きくすると、第4半導体層の基底エネルギー準位と第2半導体層の基底エネルギー準位が異なる状態にすることができる。第2半導体層と第4半導体層の基底エネルギー準位が異なる状態にすることで、共鳴トンネル現象を利用してオンオフする半導体装置を実現することができる。
本発明の1つの具体的な形態では、第4半導体層の厚みが、第2半導体層の厚みよりも薄いことが好ましい。
第4半導体層の厚みを第2半導体層の厚みよりも薄くすると、第4半導体層の基底エネルギー準位が第2半導体層の基底エネルギー準位よりも高くなる。第2半導体層と第4半導体層の基底エネルギー準位を異なる状態にすることで、共鳴トンネル現象を利用してオンオフする半導体装置を実現することができる。
本発明の1つの具体的な形態では、第5半導体層の厚みが、第1半導体層の厚みと第3半導体層の厚みのいずれよりも厚いことが好ましい。
第5半導体層の厚みを、第1半導体層の厚みと第3半導体層の厚みのいずれよりも厚くすると、第5半導体層と接する第4半導体層の基底エネルギー準位は、電子の閉じ込め効果の高い第5半導体層の電子障壁の影響を受けるために、第2半導体層よりも高くなる。第2半導体層と第4半導体層の基底エネルギー準位を異なる状態にすることによって、共鳴トンネル現象を利用してオンオフする半導体装置であって、ノーマリーオフタイプの半導体装置を実現することができる。
前記半導体装置は、ゲート電圧印加回路と電源電圧印加回路に接続されて用いられる。ゲート電圧印加回路は、ゲート電極に接続される。電源電圧印加回路は、主電極対に接続される。
半導体装置をオンするときは、電源電圧印加回路の電圧をゼロボルトにするとともに、その状態でゲート電圧印加回路の電圧をゲートオン電圧とし、その後に電源電圧印加回路の電圧を増大する。
上記の半導体装置は、主電極対に電圧が印加されている状態でターンオンすることが難しい。半導体装置がオンして主電極対に電圧が印加されていない状態で共鳴トンネル現象が得られるように設計しているからである。そこで、半導体装置をターンオンするためには、主電極対に電圧が印加されていない状態を作りだす必要がある。これは特殊なことでなく、ターンオン時のスイッチング損失を抑えるためによく利用されている手法である。
電源電圧印加回路の電圧をゼロボルトにし、ゲート電極にゲートオン電圧を印加することで、第4半導体層の基底エネルギー準位と第2半導体層の基底エネルギー準位が等しくなる。基底エネルギー準位が等しくなると、共鳴トンネル現象が発生して半導体装置をオンすることができる。共鳴トンネル現象が発生して半導体装置がオンすれば、その後に電源電圧印加回路の電圧を増大させても主電極対間に電圧が印加されていない状態を維持することができる。電源電圧印加回路の電圧を増大させても、半導体装置はオンし続ける。半導体装置をターンオフするためには、ゲート電極にゲートオン電圧を印加することを停止することで、第4半導体層の基底エネルギー準位と第2半導体層の基底エネルギー準位がずれる。基底エネルギー準位がずれると、共鳴トンネル現象が消失し、半導体装置をオフすることができる。
本発明の1つの製造方法では、共鳴トンネル現象を利用する半導体装置を下記の製造方法で製造する。この製造方法は、バンドギャップが広い第1種類の半導体材料を有する第1半導体層と、バンドギャップが狭い第2種類の半導体材料を有する第2半導体層の単位積層構造の少なくとも1単位を有する半導体下層を形成する工程と、その半導体下層の表面に前記第1種類の半導体材料を有する第3半導体層を形成する工程と、その第3半導体層の表面に前記第2種類の半導体材料を有するとともに前記第2半導体層の厚みよりも厚みが薄く調整された第4半導体層を形成する工程と、その第4半導体層の表面に前記第2種類の半導体材料よりもバンドギャップが広い半導体材料を有する第5半導体層を形成する工程と、第4半導体層に直接的又は間接的に接続されているゲート電極を形成する工程を備えている。
上記の製造方法によれば、第4半導体層の基底エネルギー準位が第2半導体層の基底エネルギー準位よりも高く調整された半導体装置を製造することができる。第2半導体層と第4半導体層の基底エネルギー準位を異なった状態にすることで、共鳴トンネル現象を利用してオンオフする半導体装置を製造することができる。
本発明の他の1つの製造方法は下記の工程群を備えている。すなわち、バンドギャップが広い第1種類の半導体材料を有する第1半導体層と、バンドギャップが狭い第2種類の半導体材料を有する第2半導体層の単位積層構造の少なくとも1単位を有する半導体下層を形成する工程と、その半導体下層の表面に前記第1種類の半導体材料を有する第3半導体層を形成する工程と、その第3半導体層の表面に前記第2種類の半導体材料を有する第4半導体層を形成する工程と、その第4半導体層の表面に前記第1種類の半導体材料を有するとともにその厚みが第1半導体層の厚みと第3半導体層の厚みのいずれよりも厚く調整されている第5半導体層を形成する工程と、第4半導体層に直接的又は間接的に接続されているゲート電極を形成する工程を備えている。
上記の製造方法によれば、第5半導体層の厚みは、第1半導体層の厚みと第3半導体層の厚みのいずれよりも厚く調整されており、第5半導体層と接する第4半導体層の基底エネルギー準位は、電子の閉じ込め効果の高い第5半導体層の電子障壁の影響を受け、第2半導体層の基底エネルギー準位よりも高くなる。第2半導体層と第4半導体層の基底エネルギー準位を異なった状態にすることで、共鳴トンネル現象を利用してオンオフする半導体装置を製造することができる。
本発明のさらに他の1つの製造方法は下記の工程群を備えている。すなわち、一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される第1種類の半導体材料を有する第1半導体層と、GaNを有する第2半導体層の単位積層構造の少なくとも1単位を有する半導体下層を形成する工程と、その半導体下層の表面に前記第1種類の半導体材料を有する第3半導体層を形成する工程と、その第3半導体層の表面にGaNを有する第4半導体層を形成する工程と、その第4半導体層の表面に一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表されるとともに前記第1種類の半導体材料のアルミニウムの含有比よりも大きな含有比を有する第3種類の半導体材料を有する第5半導体層を形成する工程と、第4半導体層に直接的又は間接的に接続されているゲート電極を形成する工程を備えている。
第2半導体層と第4半導体層をGaNとし、第1半導体層と第3半導体層と第5半導体層を一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される半導体材料にすることによって、第2半導体層のバンドギャップは、第1半導体層のバンドギャップよりも狭くなり、第4半導体層のバンドギャップは、第3半導体層のバンドギャップと第5半導体層のバンドギャップのいずれよりも狭くなる。その結果、第1半導体層が電子障壁層となり、第2半導体層が量子井戸層となり、第3半導体層が電子障壁層となり、第4半導体層が量子井戸層となり、第5半導体層が電子障壁層となる。第5半導体層のアルミニウムの含有比を、第1半導体層のアルミニウムの含有比と第3半導体層のアルミニウムの含有比のいずれよりも大きくすると、第5半導体層のバンドギャップは、第1半導体層のバンドギャップと第3半導体層のバンドギャップのいずれよりも広くなり、第5半導体層と接する第4半導体層の基底エネルギー準位は、第5半導体層の影響を受け、第2半導体層の基底エネルギー準位よりも高くなる。第2半導体層と第4半導体層の基底エネルギー準位を異なった状態にすることで、共鳴トンネル現象を利用してオンオフする半導体装置を製造することができる。
本発明の半導体装置は、ゲート電極に電圧を印加しない限りオフしているノーマリーオフタイプである。しかも、共鳴トンネル現象を利用することによって低いオン抵抗を得ることができる。必要に応じて、第1半導体層と第2半導体層の単位積層構造の単位数を増大させることができ、必要な耐圧を確保することができる。第1半導体層と第2半導体層の単位積層構造の単位数を増大させても、オン抵抗を低いレベルに維持することができる。
各実施例の主要な特徴を列記する。
(実施形態1)半導体上層の量子井戸層の厚みを、半導体下層の量子井戸層の厚みよりも薄くすることによって、半導体上層の量子井戸層の基底エネルギー準位を、半導体下層の量子井戸層の基底エネルギー準位からずらしている。
(実施形態2)半導体上層の第2端子と接続する電子障壁層の厚みを、半導体上層のもう一方の電子障壁層の厚みと半導体下層の電子障壁層の厚みのいずれよりも厚くすることによって、半導体上層の量子井戸層の基底エネルギー準位を、半導体下層の量子井戸層の基底エネルギー準位からずらしている。
(実施形態3)半導体上層の第2端子と接続する電子障壁層のアルミニウム含有比を、半導体上層のもう一方の電子障壁層のアルミニウム含有比と半導体下層の電子障壁層のアルミニウム含有比のいずれよりも大きくすることによって、半導体上層の量子井戸層の基底エネルギー準位を、半導体下層の量子井戸層の基底エネルギー準位からずらしている。
図面を参照して以下に実施例を詳細に説明する。
(第1実施例)
図1(a)に示す半導体装置10は、ドレイン電極114に接続している第1端子14と、ソース電極112に接続している第2端子12と、ゲート電極116に接続している第3端子16を備えている。第1端子14と第2端子12の間には、電源電圧印加回路22と、モータ等の負荷21が接続されている。第3端子16は、ゲート電圧印加回路24に接続されている。ドレイン電極114はn型GaN基板118の下面に形成され、n型GaN基板118上に半導体下層124が形成されている。
半導体下層124は、一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される電子障壁層120の上に、GaN量子井戸層122が積層されている単位積層121の4単位を備えている。
半導体下層124上に、半導体上層136が積層されている。半導体上層136は、一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される電子障壁層130と、電子障壁層130上に積層されているGaN量子井戸層132と、GaN量子井戸層132上に積層されている一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される電子障壁層134を備えている。GaN量子井戸層132の厚みは、GaN量子井戸層122の厚みよりも薄い。電子障壁層134は、GaN量子井戸層132の表面の一部分に積層されている。
半導体上層136上に、n型GaN基板140が形成され、n型GaN基板140上にソース電極112が形成されている。
さらにGaN量子井戸層132の表面の一部分には絶縁膜144が積層され、絶縁膜144上にゲート電極116が形成されている。
GaN量子井戸層132の基底エネルギー準位は、GaN量子井戸層122の基底エネルギー準位よりも高い。これはGaN量子井戸層132の厚みがGaN量子井戸層122の厚みよりも薄いためである。また、一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される電子障壁層120と、一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される電子障壁層130は相互に同一仕様である。
半導体下層124を構成する単位積層121の単位数は、任意に選択できる。半導体装置10がオフの時に要求される耐圧が高いほど、多くの単位数を用いる。
半導体装置10を使用する際には、ゲート電極116を第3端子16を介してゲート電圧印加回路24に接続する。ゲート電圧印加回路24は、ゲートオン電圧かゼロ電圧のいずれかを第3端子16を介してゲート電極116に印加する。
ドレイン電極114とソース電極112間(すなわち第1端子14と第2端子12間)には、電源電圧印加回路22とモータ等の負荷21が接続される。電源電圧印加回路22は、発生する電源電圧をゼロボルトに調整可能なものである。
半導体装置10は、以下のように作動する。図3に、半導体装置10の各半導体層の基底エネルギー準位を示している。縦方向(紙面上から下方向)に各半導体層に対応する基底エネルギー準位を示している。基底エネルギー準位は、右側に位置しているほど高いことを示している。図示31は、伝導帯31のエネルギーレベルを示している。電子障壁層134と電子障壁層130に挟まれている部分に、GaN量子井戸層132の基底エネルギー準位32が示されている。電子障壁層130と電子障壁層120に挟まれている部分に、GaN量子井戸層122の基底エネルギー準位34が示されている。電子障壁層120ともう1つの電子障壁層120に挟まれている部分にも、GaN量子井戸層122の基底エネルギー準位34が示されている。
図3(a)は、ドレイン電極114とソース電極112の間に電圧差がなく(すなわち
第1端子14と第2端子12の間に電圧差がない)、ゲート電極116の電圧がゼロである状態を示している。GaN量子井戸層132の基底エネルギー準位32は、GaN量子井戸層122の基底エネルギー準位34よりも高い。GaN量子井戸層132とGaN量子井戸層122の基底エネルギー準位が一致していないため、共鳴トンネル現象は起こらない。このとき半導体装置10はオフしている。
図3(b)は、ドレイン電極114とソース電極112の間に電圧差がない(すなわち第1端子14と第2端子12の間に電圧差がない)状態で、ゲート電圧印加回路24がゲート電極116にゲートオン電圧を印加した状態を示している。この状態では、GaN量子井戸層132の基底エネルギー準位32とGaN量子井戸層122の基底エネルギー準位34は一致するため、共鳴トンネル現象が起きる。この結果、半導体装置10はオンする。
電源電圧印加回路22の電圧をゼロに調整した状態でゲート電圧印加回路24がゲートオン電圧を出力すると、半導体装置10はオンする。半導体装置10がオンすれば、電源電圧印加回路22の電圧を増大させることができる。半導体装置10はオンしており、ドレイン電極114とソース電極112の間に電圧差がなく、図3(b)の状態、すなわちGaN量子井戸層132とGaN量子井戸層122の基底エネルギー準位が一致して共鳴トンネル現象が発生する状態が持続する。電源電圧印加回路22の電圧は、負荷21に作用し、モータ等の負荷が運転する。
図3(c)は、電源電圧印加回路22がゼロ以外の電圧を印加している状態で、ゲート電圧印加回路24がゲート電極116に電圧を印加するのを停止した状態を示している。GaN量子井戸層132とGaN量子井戸層122の基底エネルギー準位がずれるために共鳴トンネル現象は消失し、半導体装置10はオフする。
図3(c)の状態でゲート電圧印加回路24がゲート電極116にゲートオン電圧を印加しても、共鳴トンネル現象は発生しない。すなわち、半導体装置10はターンオンしない。しかしながら、電源電圧印加回路22の電圧をゼロすると、図3(a)の状態に復帰する。この状態で、ゲート電圧印加回路24がゲート電極116にゲートオン電圧を印加すれば、共鳴トンネル現象が発生する。すなわち、半導体装置10はターンオンする。
上記のようにして、半導体装置10は、ターンオンしてターンオフするサイクルを繰返す。
図4の縦軸は、半導体装置10に流れるドレイン電流を示し、横軸はゲート電極に印加する電圧を示す。カーブ42のように、ゲート電極に印加する電圧を高くしていくと、ある電圧に達したときにドレイン電流が急速に流れだす。この値は、GaN量子井戸層132の基底エネルギー準位とGaN量子井戸層122の基底エネルギー準位が一致するために必要なゲートオン電圧を指している。
(第2実施例)
図1(b)に示す第2実施例の半導体装置20は、第1実施例の半導体装置10の半導体上層136の部分の構成のみが異なり、他の部分は半導体装置10と同一である。共通する説明は省略し、相違点のみを説明する。
半導体装置20の半導体上層146は、一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される電子障壁層130と、電子障壁層130の上に積層されているGaN量子井戸層132bと、GaN量子井戸層132bの上に積層されている一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される電子障壁層134bを備えている。電子障壁層134bは、GaN量子井戸層132bの表面の一部に積層されている。
GaN量子井戸層132bの厚みは、GaN量子井戸層122の厚みと同じでもかまわないし、GaN量子井戸層122の厚みよりも薄くてもかまわない。電子障壁層134bの厚みは、電子障壁層130の厚みよりも厚い。電子障壁層120と電子障壁層130は相互に同一仕様である
GaN量子井戸層132bの基底エネルギー準位は、GaN量子井戸層122の基底エネルギー準位よりも高い。これは電子障壁層134bの厚みが、電子障壁層130、120よりも厚いためである。電子障壁層134bの厚みを厚くすると、電子障壁層134bの電子の閉じ込め効果は、電子障壁層130の電子の閉じ込め効果より高くなり、GaN量子井戸層132bの基底エネルギー準位は、電子障壁層134bの影響を受け、高くシフトする。よってGaN量子井戸層132bの基底エネルギー準位は、GaN量子井戸層122の基底エネルギー準位よりも高くなる。
半導体装置20は、半導体装置10と同様に作動する。重複説明は省略する。半導体装置10の作動説明のおけるGaN量子井戸層132をGaN量子井戸層132bに読み替えればよい。
(第3実施例)
図1(c)に示す第3実施例の半導体装置30は、第1実施例の半導体装置10と半導体上層136の部分の構成が異なり、他の部分は半導体装置10と同一である。共通する説明は省略し、相違点のみを説明する。
半導体装置30の半導体上層156は、一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される電子障壁層130と、電子障壁層130の上に積層されているGaN量子井戸層132cと、GaN量子井戸層132cの上に積層されている一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される電子障壁層134cを備えている。電子障壁層134cは、GaN量子井戸層132cの表面の一部に積層されている。
GaN量子井戸層132cの厚みは、GaN量子井戸層122の厚みと同じでもかまわないし、GaN量子井戸層122の厚みよりも薄くてもかまわない。
電子障壁層134cのアルミニウム含有比は、電子障壁層130のアルミニウム含有比と電子障壁層120のアルミニウム含有比のいずれよりも大きい。電子障壁層134cのアルミニウム含有比をX1とし、電子障壁層130のアルミニウム含有比をX2とし、電子障壁層120のアルミニウム含有比をX3とすると、X1>X2であり、かつX1>X3である。電子障壁層120と電子障壁層130は相互に同一仕様であるためにX2=X3である。
GaN量子井戸層132cの基底エネルギー準位は、GaN量子井戸層122の基底エネルギー準位よりも高い。これは電子障壁層134cのアルミニウム含有比が、電子障壁層130のアルミニウム含有比と電子障壁層120のアルミニウム含有比のいずれよりも大きいためである。アルミニウム含有比を高くすると、電子障壁層134cのバンドギャップは、電子障壁層130のバンドギャップと電子障壁層120のバンドギャップのいずれよりも広くなる。GaN量子井戸層132cの基底エネルギー準位は、電子障壁層134cの影響を受けて高くシフトする。よってGaN量子井戸層132cの基底エネルギー準位は、GaN量子井戸層122の基底エネルギー準位よりも高くなる。
半導体装置30は、半導体装置10と同様に作動する。重複説明は省略する。半導体装置10の作動説明のおけるGaN量子井戸層132をGaN量子井戸層132cに読み替えればよい。
(製造方法)
次に、前記半導体装置の製造方法の主要な工程を、図2を用いて説明する。
まず、図2(a)に示すように、n型GaN基板118上に、一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される電子障壁層120と、GaN量子井戸層122を順に積層する。単位積層構造121を複数回繰返して積層してもよい。図2は、単位積層構造121を4回繰返して積層した場合を例示している。電子障壁層120とGaN量子井戸層122は、例えばMOCVD法やMBE法によってエピタキシャル成長させて形成する。
次に、半導体下層124の上に、一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される電子障壁層130を形成する。電子障壁層130は、例えばMOCVD法やMBE法によってエピタキシャル成長させて形成する。
次に、図2(b)に示すように、電子障壁層130の上に、GaN量子井戸層162を形成する。GaN量子井戸層162の厚みは、仕様に応じて任意に変化させることができる。GaN量子井戸層162は、例えばMOCVD法やMBE法によってエピタキシャル成長させて形成する。
次に、図3(c)に示すように、GaN量子井戸層162の表面の一部に、ゲート絶縁膜144を形成する。ゲート絶縁膜144は、例えばCVD法によってGaN量子井戸層162の表面に酸化シリコン膜を堆積させ、その後、例えばフォトリソグラフィーとエッチングによって、酸化シリコン膜の一部を除去して形成する。
次に、図3(d)に示すように、ゲート絶縁膜144で覆われていないGaN量子井戸層162上に、一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される電子障壁層164を形成する。電子障壁層164の厚みは、仕様に応じて、電子障壁層130の厚みと電子障壁層120の厚みのいずれよりも厚くすることができる。また、電子障壁層164のアルミニウム含有比は、仕様に応じて、電子障壁層130のアルミニウム含有比と電子障壁層120のアルミニウム含有比のいずれよりも高くすることができる。電子障壁層164は、例えばMOCVD法やMBE法によって、エピタキシャル成長させて形成する。
次に、電子障壁層164上に、n型GaN基板140を形成する。n型GaN基板140は、例えばMOCVD法やMBE法によって、エピタキシャル成長させて形成する。
次に、図3(e)に示すように、ソース電極112と、ドレイン電極114と、ゲート電極116を形成する。各電極は、例えばTi、Al、Ni、Au等から選択される層構造電極を用いることができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
実施例の半導体装置を示す。(a)は第1実施例の半導体装置の断面図を示し、(b)は第2実施例の半導体装置の断面図を示し、(c)は第3実施例の半導体装置の断面図を示す。 実施例の半導体装置の製造過程を示す。(a)〜(e)は、製造過程を経時的に示している。 量子井戸層の基底エネルギー準位を示す。(a)は主電極間電圧とゲート電圧がゼロの状態を示し、(b)は主電極間電圧がゼロでゲート電圧がゲートオン電圧の状態を示し、(c)は主電極間電圧がゼロでなくゲート電圧がゼロの状態を示している。 半導体装置のゲート電圧とドレイン電流の関係を示す。 従来の半導体装置を示す。
符号の説明
10:半導体装置
12:第2端子
14:第1端子
16:第3端子
20:半導体装置
22:電源電圧印加回路
24:ゲート電圧印加回路
30:半導体装置
32:エネルギー準位
34:エネルギー準位
42:電流電圧カーブ
112:ソース電極
114:ドレイン電極
116:ゲート電極
118:基板
120:電子障壁層
121:単位積層構造
122:量子井戸層
124:半導体下層
130:電子障壁層
132,132b、132c:量子井戸層
134,134b、134c:電子障壁層
136:半導体上層
140:基板
146:半導体上層
156:半導体上層
162:量子井戸層
164:電子障壁層
166:半導体上層

Claims (13)

  1. 共鳴トンネル現象を利用する半導体装置であり、
    第1主電極と、
    その第1主電極上に形成されており、第1半導体層と第2半導体層の単位積層構造の少なくとも1単位を有する半導体下層と、
    その半導体下層上に形成されており、第3半導体層と第4半導体層と第5半導体層の積層構造を有する半導体上層と、
    その半導体上層の第5半導体層上に形成されている第2主電極と、
    その半導体上層の第4半導体層に電圧を印加するゲート電極と、
    を備えており、
    第2半導体層のバンドギャップは、第1半導体層のバンドギャップよりも狭く、
    第4半導体層のバンドギャップは、第3半導体層のバンドギャップよりも狭く、
    第4半導体層のバンドギャップは、第5半導体層のバンドギャップよりも狭く、
    前記ゲート電極に電圧が印加されない状態では、第2半導体層の基底エネルギー準位と第4半導体層の基底エネルギー準位は異なっており、
    前記ゲート電極に電圧が印加されると、第2半導体層の基底エネルギー準位と第4半導体層の基底エネルギー準位が等しくなることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記半導体下層が、前記単位積層構造の複数単位を有することを特徴とする請求項1の半導体装置。
  3. 前記各半導体層の半導体材料に、窒化物半導体が用いられていることを特徴とする請求項1又は2の半導体装置。
  4. 前記窒化物半導体は、一般式がAlGaIn1−X−YN(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦1−X−Y≦1)で表される半導体材料であることを特徴とする請求項3の半導体装置。
  5. 前記第2半導体層と前記第4半導体層はGaNであり、
    前記第1半導体層と前記第3半導体層と前記第5半導体層は、一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される半導体材料であることを特徴とする請求項4の半導体装置。
  6. 前記第5半導体層のアルミニウムの含有比は、前記第1半導体層のアルミニウムの含有比と前記第3半導体層のアルミニウムの含有比のいずれよりも大きいことを特徴とする請求項5の半導体装置。
  7. 前記第4半導体層の厚みが、前記第2半導体層の厚みよりも薄いことを特徴とする請求項1〜6のいずれかの半導体装置。
  8. 前記第5半導体層の厚みが、前記第1半導体層の厚みと前記第3半導体層の厚みのいずれよりも厚いことを特徴とする請求項1〜7のいずれかの半導体装置。
  9. 前記ゲート電極に電気的に接続されているゲート電圧印加回路と、前記主電極対に電気的に接続されている電源電圧印加回路を備えており、
    前記半導体装置をオンするときは、前記電源電圧印加回路の電圧をゼロボルトにするとともに、その状態で前記ゲート電圧印加回路の電圧をゲートオン電圧とし、その後に前記電源電圧印加回路の電圧を増大することを特徴とする請求項1の半導体装置。
  10. 共鳴トンネル現象を利用する半導体装置を製造する方法であり、
    バンドギャップが広い第1種類の半導体材料を有する第1半導体層と、バンドギャップが狭い第2種類の半導体材料を有する第2半導体層の単位積層構造の少なくとも1単位を有する半導体下層を形成する工程と、
    その半導体下層の表面に、前記第1種類の半導体材料を有する第3半導体層を形成する工程と、
    その第3半導体層の表面に、前記第2種類の半導体材料を有するとともに、前記第2半導体層の厚みよりも厚みが薄く調整された第4半導体層を形成する工程と、
    その第4半導体層の表面に、前記第2種類の半導体材料よりもバンドギャップが広い半導体材料を有する第5半導体層を形成する工程と、
    第4半導体層に直接的又は間接的に接続されているゲート電極を形成する工程と、
    を備えている製造方法。
  11. 共鳴トンネル現象を利用する半導体装置を製造する方法であり、
    バンドギャップが広い第1種類の半導体材料を有する第1半導体層と、バンドギャップが狭い第2種類の半導体材料を有する第2半導体層の単位積層構造の少なくとも1単位を有する半導体下層を形成する工程と、
    その半導体下層の表面に、前記第1種類の半導体材料を有する第3半導体層を形成する工程と、
    その第3半導体層の表面に、前記第2種類の半導体材料を有する第4半導体層を形成する工程と、
    その第4半導体層の表面に、前記第1種類の半導体材料を有するとともに、その厚みが前記第1半導体層の厚みと前記第3半導体層の厚みのいずれよりも厚く調整されている第5半導体層を形成する工程と、
    第4半導体層に直接的又は間接的に接続されているゲート電極を形成する工程と、
    を備えている製造方法。
  12. 共鳴トンネル現象を利用する半導体装置を製造する方法であり、
    一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表される第1種類の半導体材料を有する第1半導体層と、GaNを有する第2半導体層の単位積層構造の少なくとも1単位を有する半導体下層を形成する工程と、
    その半導体下層の表面に、前記第1種類の半導体材料を有する第3半導体層を形成する工程と、
    その第3半導体層の表面に、GaNを有する第4半導体層を形成する工程と、
    その第4半導体層の表面に、一般式がAlGa1−XN(0<X≦1)で表されるとともに、前記第1種類の半導体材料のアルミニウムの含有比よりも大きな含有比を有する第3種類の半導体材料を有する第5半導体層を形成する工程と、
    第4半導体層に直接的又は間接的に接続されているゲート電極を形成する工程と、
    を備えている製造方法。
  13. 共鳴トンネル現象を利用する半導体装置を制御する方法であり、
    その半導体装置は、下記の要件、即ち、
    第1主電極と、
    その第1主電極上に形成されており、第1半導体層と第2半導体層の単位積層構造の少なくとも1単位を有する半導体下層と、
    その半導体下層上に形成されており、第3半導体層と第4半導体層と第5半導体層の積層構造を有する半導体上層と、
    その半導体上層の第5半導体層上に形成されている第2主電極と、
    その半導体上層の第4半導体層に電圧を印加するゲート電極と、
    を備えており、
    第2半導体層のバンドギャップは、第1半導体層のバンドギャップよりも狭く、
    第4半導体層のバンドギャップは、第3半導体層のバンドギャップよりも狭く、
    第4半導体層のバンドギャップは、第5半導体層のバンドギャップよりも狭いことを特徴としており、
    その半導体装置をターンオンする際には、前記主電極間の電圧をゼロボルトとし、その状態で前記ゲート電極に第2半導体層の基底エネルギー準位と第4半導体層の基底エネルギー準位を等しくする電圧を印加する工程を実施し、
    その半導体装置をターンオフする際には、前記ゲート電極に印加している電圧の印加を停止する工程を実施することを特徴とする半導体装置の制御方法。
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