JP2007149204A - 回折格子、光ピックアップ、光ディスク装置 - Google Patents

回折格子、光ピックアップ、光ディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明は、組み立て工程の安易で、かつまたトラックピッチ変動に強いトラッキングエラー信号検出の手段、およびその手段を実現するための回折格子、光ピックアップ、光ディスク装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
光ビームを出射するレーザ光源と、レーザ光源から出射された光ビームを1本のメイン光ビームと4本のサブ光ビームとに分岐する分岐部と、分岐部で分岐された光ビームを光ディスクに集光する対物レンズと、光ディスクで反射された光ビームを受光する光検出器と、を備える。分岐部は、4本のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置が、メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して光ディスク回転方向の前方又は後方のいずれか一方に配置されるように光ビームを分岐する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ピックアップ、光ピックアップに搭載される回折格子、光ピックアップを搭載した光ディスク装置に関する。
光ディスクのトラッキングエラー信号の検出法として、特許文献1および特許文献2が公開されている。
特許文献1記載の技術は一般に差動プッシュプル法(Differential Push Pull:以下DPPと記す)と呼ばれており、1本のメイン光ビームと、2本のサブ光ビームを光ディスク上に集光し、そのメイン光ビームの照射位置に対し2本のサブ光ビームの照射位置を光ディスク半径方向に案内溝間隔(以下案内溝をトラック、案内溝間隔をトラックピッチと記す)の±1/2開けて配置することでトラッキングエラー信号を検出している。
特許文献2記載の技術は、1本のメイン光ビームと4本のサブ光ビームを光ディスク上に集光し、2対のサブ光ビームを光ディスク半径方向に各々トラックピッチの1/2空け配置することでトラッキングエラー信号を検出している。
特公平4−34212号公報(第6項、第7図) 特開2005−122869号公報(第16項、第4図)
しかしながら、特許文献1および2記載の技術には、光ディスクのトラックピッチが変動した場合に発生するトラッキングエラー信号の振幅変動およびこの振幅変動を解決するための技術は開示されていない。このため、特許文献1および2記載の技術では高精度なトラッキングエラー信号を得ることは困難である。
また、特許文献1および2記載の技術では、サブ光ビームをディスク上で最適な位置に集光させるため、サブ光ビームを発生させる回折格子を高精度に調整して光ピックアップに取り付け、かつ、取り付け後に回折格子の位置が変動しないようにする必要がある。回折格子を調整しない場合、高精度なトラッキングエラー信号を検出できないおそれがあるためである。このため、特許文献1および2記載の技術では、コスト低減する上で非常に重要な組み立て工程の簡素化を図ることが困難である。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、信頼性の高い光ピックアップ、回折格子、光ディスク装置を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明は、光ビームを出射するレーザ光源と、レーザ光源から出射された光ビームを1本のメイン光ビームと4本のサブ光ビームとに分岐する分岐部と、分岐部で分岐された光ビームを光ディスクに集光する対物レンズと、光ディスクで反射された光ビームを受光する光検出器と、を備える。分岐部は、4本のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置が、メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して光ディスク回転方向の前方又は後方のいずれか一方に配置されるように光ビームを分岐する。
また、4本のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、光ディスクのトラックピッチをtとしたとき、それぞれ光ディスクの半径方向にt×0.5の間隔を空けて配置される。
また、4本のサブ光ビームの光ディスク上のそれぞれの集光位置は、0次光ビームの光ディスク上の集光位置に対し、光ディスクの回転方向に略一定の距離離れた位置に配置される。
また、4本のサブ光ビームをそれぞれ第1のサブ光ビーム、第2のサブ光ビーム、第3のサブ光ビーム、第4のサブ光ビームとし、光ディスクのトラックピッチをtとしたとき、第1のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して半径方向に略t×0.25だけ内側に配置され、第2のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して半径方向に略t×0.25だけ外側に配置され、第3のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して半径方向に略t×0.75だけ内側に配置され、第4のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して半径方向に略t×0.75だけ外側に配置される。
また、4本のサブ光ビームをそれぞれ第1のサブ光ビーム、第2のサブ光ビーム、第3のサブ光ビーム、第4のサブ光ビームとし、光ディスクのトラックピッチをtとし、mおよびnを1以上の整数としたとき、第1のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して半径方向に略t×(0.25+m)だけ内側に配置され、第2のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、前記メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して半径方向に略t×(0.25+m)だけ外側に配置され、第3のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、前記メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して半径方向に略t×(0.75+n)だけ内側に配置され、第4のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、前記メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して半径方向に略t×(0.75+n)だけ外側に配置される。
また、メイン光ビームは0次光ビームであり、サブ光ビームは1次回折光ビームである。
また、メイン光ビームは0次光ビームであり、4本のサブ光ビームは4本の+1次回折光ビーム又は4本の−1次回折光ビームである。
本発明によれば、信頼性の高い光ピックアップ、回折格子、光ディスク装置を提供することが可能になる。
本発明の各実施例では、主にBD(ブルーレイディスク)の記録または再生に対応した光ディスク装置、この光ディスクに搭載する光ピックアップ、この光ピックアップに搭載する回折格子を例に説明する。もちろん本発明の各実施例はDVD(デジタルバーサタイルディスク)やCD(コンパクトディスク)などの光ディスクにも適用することが出来る。
以下、図に示す実施例に基づいて詳細に説明するが、これによりこの本発明が限定されるものではない。
本発明における実施例1について図を用いて詳細に説明する。ここではトラックピッチ0.32μmの光ディスク(BD−R)の記録、または再生に対応した光ピックアップにおけるトラッキングエラー信号の検出法について説明する。もちろん本発明はBD−Rに限るものではなく、トラックのある記録対応の光ディスク(例えばBD−REやDVD−R/RWやCD−R/RW)に対応することができる。
図1は実施例1における光ピックアップと光ディスクとその光ディスク上の光スポット配置を示す図である。図1Aは光ディスクと光ピックアップの概略配置図、図1Bが光ディスク上のスポット配置を示すものである。
まず図1Aについて説明する。光ディスク001は中心に小穴があり、通常の光ディスク装置では、スピンドル002に光ディスク001の小穴を介し固定している。スピンドル002は光ディスク001の中心を回転軸にして回転させる機能を持っている。光ディスク001は図中矢印の方向に回転するものとする。光ピックアップ100は光ディスク001の裏側に配置させてあるものとする。点線003は光ディスク001の中心を通り光ディスク001の半径方向に平行な軸である。通常光ピックアップ100は光ディスク装置内部に配備されたレール004上を移動させる機能を備えている。この光ピックアップを光ディスク半径方向に移動させることを一般的にシークと呼ぶ。また通常光ピックアップでは、光ピックアップ100内の対物レンズ101の中心が点線003に沿うようにシークさせている。このようにスピンドル002にて光ディスク001を回転させ、光ピックアップ100を点線003に沿ってシークさせることで、光ディスク001内の全てのデータにアクセスさせることができる。
また光ピックアップ100は、アクチュエータ102に搭載された対物レンズ101により光ピックアップ100より出射した光ビームを光ディスクに集光する機能をもっている。一般的に光ピックアップではこの光ビームを介することで光ディスクの再生や記録を行っている。アクチュエータ102は、図中x方向に対物レンズ101を高速に移動させる機能を有している。これは、光ディスク001が回転しているときのx方向の変動に光ビームを追従させることを目的としている。また、x方向の所望のデータにアクセスする場合、光ピックアップ100のシークでは数十本単位の高精度アクセスが困難なので、対物レンズ101をx方向に移動させることで、所望のデータにアクセスすることができる。このように所望のデータにアクセスするため、対物レンズ101をx方向に移動させることを一般的に対物レンズシフトと呼ぶ。
次に図1Bについて説明する。図1Bは光ディスク001の拡大図であり、対物レンズ101より光ディスク001上に集光させた光スポット形成領域を拡大したものである。BD−Rのような記録型の光ディスクにはトラック104がトラックピッチTP1の間隔で形成されている。なおBD−Rではトラックピッチは0.32μmと規格で決められている。このため、トラックピッチTP1は0.32μmとする。
光ディスク装置ではトラック104内に情報を記録するため、光ビームをトラック104に沿って照射しなければならない。しかし光ディスクが回転すると、光ディスク001の偏芯によりトラック104は図中x方向に変動する。このように変動するトラックに光ビームを追従させることを一般的にトラッキングと言い、そのトラッキングを行うためのエラー信号のことをトラッキングエラー信号と呼ぶ。
さて本実施例では、光ディスク上に図のように5個の光ビーム(a、b、c、d、e)を集光させる。光ビームaをメイン光ビーム、光ビームb、c、d、eはサブ光ビームとする。メイン光ビームaは情報の記録および再生に使用されるだけでなく、トラッキングエラー信号の検出とフォーカシングエラー信号の検出にも使用される。サブ光ビームb、c、d、eは、主にトラッキングエラー信号の検出に使用されるものである。サブ光ビームb、c、d、eは光ディスク半径方向(図中x方向)に各々トラックピッチTP1の1/2(0.16μm)だけ空けて配置させている。このため、サブ光ビームb、cは光ディスク001の半径方向の間隔△1はトラックピッチTP1の1/2(0.16μm)、サブ光ビームd、eは光ディスク001の半径方向の間隔△2はトラックピッチTP1の3/2(0.48μm)となっている。
また、図ではサブ光ビームb、c、d、eはメイン光スポットの光ディスク回転方向に対してメイン光スポットよりも先行する方向に配置してあるが、逆に後行する方向に配置しても良い。もちろん先行および後行する方向両方に配置しても良い。
また、サブ光ビームb、cの光強度(以下パワー)は略一致させ、サブ光ビームd、eのパワーは略一致させ、サブ光ビームb、cのパワーに対してサブ光ビームd、eのパワーを略3分の1とさせると良い。
上述したように光ディスク001上に光ビーム(a、b、c、d、e)を所定の割合のパワーにて配置させることで、高精度なトラッキングエラー信号が検出できる。このことを以下にて説明する。
図2は光ディスク001上の光スポットと、その光スポットから得られるプッシュプル信号を示す図である。光ディスク001上には光ビーム(a、b、c、d、e)を上述したように所定の割合のパワーで配置させている。
光ディスク001の偏芯により光ビーム(a、b、c、d、e)は光ディスク001にあるトラック104をx方向に横切るように変動する。この時、光ビーム(a、b、c、d、e)が光ディスク001から反射した光ビームをx方向に相当する方向に2分割された光検出器(以下ディテクタ)にて差信号を検出すると、トラック104を横切る毎に信号がプラスとマイナスを行ったり来たりする信号が得られる。このような信号をプッシュプル信号という。このようなプッシュプル信号は光ディスク装置では一般的であるため、詳細は割愛する。
さて、メイン光ビームaからは、トラック104を横切るときそのプッシュプル信号が得られる。このメイン光ビームaから得られるプッシュプル信号を以下プッシュプル信号aと記す。また同様にサブ光ビームb、c、d、eから得えられるプッシュプル信号を各々プッシュプル信号とb、c、d、e記す。
サブ光ビームbはメイン光ビームaと較べx方向にトラックピッチTP1の1/4だけ遅れた位置に配置されているため、その分プッシュプル信号bはプッシュプル信号aと比べ1/4だけ位相の遅れた信号として検出される。
サブ光ビームcはメイン光ビームaと較べx方向にトラックピッチTP1の1/4だけ進んだ位置に配置されているため、その分プッシュプル信号cはプッシュプル信号aと比べ1/4だけ位相の進んだ信号として検出される。
サブ光ビームdはメイン光ビームaと較べx方向にトラックピッチTP1の3/4だけ後れた位置に配置されているため、その分プッシュプル信号dはプッシュプル信号aと比べ3/4だけ位相の遅れた信号として検出される。
サブ光ビームeはメイン光ビームaと較べx方向にトラックピッチTP1の3/4だけ後れた位置に配置されているため、その分プッシュプル信号eはプッシュプル信号aと比べ3/4だけ位相の遅れた信号として検出される。
プッシュプル信号の振幅はパワーに比例するものである。このため、サブ光ビームd、eはサブ光ビームb、cに比べパワーが1/3であるため、プッシュプル信号d、eの振幅は、プッシュプル信号b、cに比べ1/3となっている。
図3は図2より検出されたプッシュプル信号a、b、c、d、eからトラッキングエラー信号の検出手段を示す図である。
プッシュプル信号bとcを加算器010にて加算するとプッシュプル信号b+cが得られる。プッシュプル信号bとcの位相が1/2だけずれているため、このプッシュプル信号b+cの振幅は0となる。
プッシュプル信号dとeを加算器020にて加算するとプッシュプル信号d+eが得られる。プッシュプル信号dとeの位相が3/2だけずれているため、このプッシュプル信号d+eの振幅は0となる。
プッシュプル信号b+cとプッシュプル信号d+eを加算器030にて加算するとプッシュプル信号b+c+d+eが得られる。このプッシュプル信号b+c+d+eも振幅が0の信号である。
プッシュプル信号b+c+d+eは係数器040にてk倍される。この係数kはメイン光ビームaとサブ光ビームb、c、d、eの合計のパワーが1:1となるような係数である。
トラッキングエラー信号はプッシュプル信号aとプッシュプル信号b+c+d+eを減算器050にて引き算されたものより検出する。この時のトラッキングエラー信号はプッシュプル信号aと同じ信号となっている。
さて、次に対物レンズシフトさせた場合のトラッキングエラー信号について説明する。
図4は所定の対物レンズシフトしたときのプッシュプル信号a、b、c、d、eから得られるトラッキングエラー信号を示す図である。
所定の対物レンズシフトがあると、2分割されたディテクタの分割線位置と光ビームの中心位置がずれることによりプッシュプル信号には所定のオフセットが発生する。以下では対物レンズシフトによって発生するオフセットのことをDCオフセットと記す。このDCオフセットは光ビームのパワーに比例するものである。
このため、所定の対物レンズシフトさせると、プッシュプル信号aには、図4のようにDCオフセット△aが発生した信号となる。この時のプッシュプル信号aの位相は図3と変わらない。同様にプッシュプル信号b、c、d、eにも各々DCオフセット△b、△c、△d、△eが発生する。またその位相も図3と変わらない。
さて、プッシュプル信号bとcを加算器010にて加算して得られるプッシュプル信号b+cは、DCオフセット△b+△cだけの信号となる。プッシュプル信号bとcの位相が1/2だけずれているため、図3同様プッシュプル信号b+cの振幅は0となる。
プッシュプル信号dとeを加算器020にて加算して得られるプッシュプル信号d+eは、DCオフセット△d+△eだけの信号となる。プッシュプル信号dとeの位相が1/2だけずれているため、図3同様プッシュプル信号d+eの振幅は0となる。
プッシュプル信号b+cとプッシュプル信号d+eを加算器030にて加算して得られるプッシュプル信号b+c+d+eは、DCオフセット△b+△c+△d+△eのみの信号となる。図3同様にプッシュプル信号b+c+d+eも振幅が0の信号である。
プッシュプル信号b+c+d+eは係数器040にてk倍される。この係数kは光ビームaと光ビームb、c、d、eの和のパワーが1:1となるような係数である。このようにパワーが1:1となるように係数を掛けているのは、DCオフセット△aとDCオフセット△b+△c+△d+△eとが等しくなるようにしたものである。
トラッキングエラー信号はプッシュプル信号aとプッシュプル信号b+c+d+eを減算器050にて引き算されたものより検出するため、トラッキングエラー信号はプッシュプル信号aのDCオフセットだけ除去されたプッシュプル信号aと等しくなる。つまり図3で得られるトラッキングエラー信号と図4で得られるトラッキングエラー信号は等しいものになる。
上述したように、対物レンズシフトがあった場合でもDCオフセットのないトラッキングエラー信号を検出することが出来る。
なお、トラッキングサーボでは、トラッキングエラー信号のある所定の出力レベル0の位置から誤差が発生しないように対物レンズをフィードバック制御するため、プッシュプル信号aのようにトラッキングエラー信号にDCオフセットが発生していると、安定したトラッキングができなくなる。
さて、BD−Rのトラックピッチは0.32μmと規格で決められているが、実際に製造される光ディスクはトラックピッチなどがバラツクものである。そこで、次にトラックピッチが変化したときのトラッキングエラー信号について説明する。
図5は光ディスク005上の光スポット配置を示したもので、光ディスク005は光ディスク001とはトラックピッチが異なり、光ディスク005のトラックピッチTP2はトラックピッチTP1に対して2δだけ広い光ディスクを想定したものである。光ディスク上005に集光された光スポットa、b、c、d、eの配置は図1Bと同じであるが、トラックピッチが変わったため、光スポットbとc、dとeの間隔△1と△2は式1、2のようになる。式1、2より光スポットbとc、dとeの間隔△1と△2は各々δ、3δだけ誤差が発生することが分かる。
△1=1÷2×TP1=1÷2×TP2+δ (TP2=TP1+2×δ) (式1)
△2=3÷2×TP1=3÷2×TP2+3δ (式2)

さて、図6は図5のようにトラックピッチが2δだけ変化した光ディスク005より検出されたプッシュプル信号a、b、c、d、eより得られるトラッキングエラー信号を示す図である。
プッシュプル信号bとcを加算器010にて加算するとプッシュプル信号b+cが得られる。プッシュプル信号bとcの位相が1/2+δだけずれているため、このプッシュプル信号b+cは振幅が0とならず、振幅Aの信号となる。
プッシュプル信号dとeを加算器020にて加算するとプッシュプル信号d+eが得られる。プッシュプル信号dとeの位相が3/2+3δだけずれているため、このプッシュプル信号d+eも振幅が0とならず、振幅Bの信号となり、位相はプッシュプル信号b、cと較べて180度反転した信号である。
例えば、光ビームb、c、d、eのパワーが全て等しいとすると、プッシュプル信号b+cに対して、プッシュプル信号d+eは位相に3倍誤差があるので、振幅Aに較べ3倍大きくなる。しかし本実施例のように光ビームb、cに対して光ビームd、eのパワーを1/3とすると、振幅Aと振幅Bがほぼ等しくなる。
このため、プッシュプル信号b+cとプッシュプル信号d+eを加算器030にて加算すると、各々振幅が等しく位相が反転しているため、得られるプッシュプル信号b+c+d+eは振幅が0の信号となる。
プッシュプル信号b+c+d+eは係数器040にてk倍される。この係数kは光ビームaと光ビームb、c、d、eの和のパワーが1:1となるような係数である。
トラッキングエラー信号はプッシュプル信号aとプッシュプル信号b+c+d+eを減算器050にて引き算されたものより検出する。この時のトラッキングエラー信号はプッシュプル信号b+c+d+eの振幅が0のため、プッシュプル信号aと同じ振幅となっている。
以上説明したように、本実施例では、光ディスクのトラックピッチがわずかに変化しても安定したトラッキングエラー信号が得られる。
なお、特許文献2のように光ビームa、b、cのみ、光ディスクへ照射する構成では、トラックピッチが変動すると、プッシュプル信号b+cに振幅が発生するため、トラッキングエラー信号の振幅が変動するため、安定したトラッキングエラー信号の検出が困難になる。
また、サブ光ビームb、c、d、eを形成するのに回折格子を使用する場合、その回折格子の光ピックアップへの取り付け前後位置が変わると、トラックピッチに対する光スポットb、c、d、eの間隔が変動する。上述したように本実施例では、光スポットb、c、d、eの間隔が変化した場合においても安定したトラッキングエラー信号を検出することができる。言い換えると本実施例は、サブ光ビームを形成する回折格子の光ピックアップへの取り付け前後位置誤差に強い構成と言うことが出来る。このため、回折格子を調整することなく光ピックアップに搭載できるという効果が得られる。
図7はトラックピッチ変化に対するトラッキングエラー信号の振幅をシミュレーションしたグラフである。横軸はトラックピッチ、縦軸がトラッキングエラー信号の振幅であり、トラックピッチ0.32μmの時のトラッキングエラー信号の振幅を1として、規格化した規格化振幅である。光ディスクはBD−Rを想定しているため、中心のトラックピッチを0.32μmとした。実線150は本実施例のトラッキングエラー信号、破線151は特許文献2のトラッキングエラー信号の振幅を示している。
特許文献2(破線151)では、トラックピッチの変化に伴い、トラッキングエラー信号の振幅は変化し、トラックピッチが±0.2μm変動するとトラッキングエラー信号の振幅は±2割程度変動する。それに対し、本実施例(実線150)は±0.2μm程度の変化では、ほぼ変動しないと言うことが出来る。
このように、本実施例のトラッキングエラー信号検出法では、トラックピッチが変動したときでも、安定したトラッキングエラー信号を検出することが出来る。
次に光ディスクに偏芯が有る場合のトラッキングエラー信号について説明する。図8は偏芯が有る場合の光ディスク001上のトラックと光スポットとの関係を図示したものである。図1Bと異なり、偏芯があると、ある瞬間には図7のようにトラックが角度θでz軸周りに傾くことになる。光ディスクへ集光している光ビームは変化せず、光ディスクだけが、回転により角度θ傾くことになるので、光ディスク上に集光された光ビーム(a、b、c、d、e)は図2の配置と変わらない。実線120は、光ピックアップのシーク方向と平行な直線である。偏芯が無い場合、トラック104は軸120と直交している。偏芯0の状態では(実線120の軸上)、サブ光ビームbとc、サブ光ビームdとeの間隔は△1と△2と一致する。しかし、偏芯がある状態では、トラックが傾くことにより、トラックピッチに対して、サブ光ビームbとc、サブ光ビームdとeの間隔は見かけ上△3、△4に変化することになる。つまり、△3、△4は△1、△2の方向余弦(COSIN)だけ小さくなることを意味する。なお、偏芯有無の状態の差△3−△1に比べ、△4−△2は3倍変化する。これは、△2よりも△1の方が3倍長いためである。
しかし前述したように本実施例では、トラックピッチが変動したときでも安定したトラッキングエラー信号を検出できるので、このように見かけ上のトラックピッチ変動に対しても安定したトラッキングエラー信号を検出することが出来る。つまり、本実施例では、光ディスクの偏芯によるトラック傾きがあっても安定したトラッキングエラー信号を検出することが出来る効果がある。
以上より、レーザ光源と、レーザ光源から出射した光ビームを1本のメイン光ビームと複数のサブ光ビームに分岐する分岐手段と、メイン光ビームとサブ光ビームを光ディスクに集光する対物レンズと、メイン光ビームとサブ光ビームの光ディスクからの反射光ビームを受光する光検出器とを備えた光ピックアップにおいて、分岐手段は4個のサブ光ビームに分岐させ、光ディスク上に対物レンズにより集光させた4個のサブ光ビームの集光位置は、光ディスク上に集光させたメイン光ビームの集光位置よりも光ディスク回転方向の前方または後方に配置させ、メイン光ビームの光ディスク上の集光位置と光ディスク上に対物レンズにより集光させた4個のサブ光ビームの各集光位置との間隔は、各々略一致した間隔で配置させ、光ディスク上に対物レンズにより集光させた4個のサブ光ビームの各集光位置は、nを整数、光ディスクの案内溝間隔をtとしたとき、光ディスク半径方向にt×0.5だけ各々間隔を空け配置させ、かつまた、4個のサブ光ビームは、各々異なる光強度で前記対物レンズにより光ディスク上に集光させ、光ディスク上に集光させたメイン光ビームに対し光ディスク回転方向の前方または後方に集光させた4個のサブ光ビームのうち、光ディスク半径方向で最も内周に近い前方または後方のサブ光ビームと、光ディスク半径方向で最も外周に近い前方または後方のサブ光ビームは光強度が略一致しており、その光強度をIとすると、その他のサブ光ビームの光強度は各々略3×Iとすることで、対物レンズシフト、光ディスクの偏芯、光ディスクのトラックピッチ変動などの外乱要因があっても、良好なトラッキングエラー信号を検出することが出来る。
実施例2では実施例1のトラッキングエラー信号を検出するための光ピックアップについて説明する。一例としてBD−Rの記録および再生に対応した光ピックアップについて説明する。もちろん本発明はBD−Rに限るものではなく、案内溝のある記録型の他の光ディスクに対応することができる。
図9は光ピックアップ100の概略構成を示した図である。図中の1点鎖線は光ビームの光路を示したものである。点線003は光ピックアップ100のシーク方向と一致する軸である。通常BDの記録または再生には、波長405nm帯の半導体レーザを用いる。このため半導体レーザ200からは、波長約405nmの光ビームが発散光として出射される。半導体レーザ200から出射した光ビームは分岐素子201に入射する。分岐素子201は回折格子を想定しており、分岐素子201により光ビームは5本に分岐される。分岐素子201の詳細については後で説明する。分岐素子201を透過した光ビームはビームスプリッタ202を反射し、コリメートレンズ203により略平行な光ビームに変換される。なお一部の光ビームはビームスプリッタ202を透過しフロントモニタ210に入射する。一般的にBD−Rなどの記録型の光ディスクに情報を記録する場合、光ディスクの記録面に所定のパワーを照射させるため、半導体レーザのパワーを高精度に制御する必要がある。このため、フロントモニタ210は記録型の光ディスクに信号を記録する際に、半導体レーザ200のパワーの変化を検出し、半導体レーザ200の駆動回路(図示せず)にフィードバックされる。
コリメートレンズ203を出射した光ビームは、ビームエキスパンダ204に入射する。ビームエキスパンダ204は、2つのレンズ205、206を搭載している。レンズ205は平行な光ビームを発散光ビームに広げる働きがあり、レンズ206はその発散光ビームを再び略平行な光ビームに変換する働きがある。また、レンズ206は、光軸に沿って(図中y方向)平行に移動する機能を持っている。このため、レンズ206がレンズ205に近づく方向に移動すると、レンズ206からは弱発散光ビームが出射し、逆にレンズ206が205から遠ざかる方向に移動すると、レンズ206からは弱収束光ビームが出射する。このようにビームエキスパンダ204から出射する光ビームは、所望の発散、収束状態とすることができる。BDでは、光ディスクのカバー層の厚み誤差により球面収差が大きく発生するが、ビームエキスパンダ204にて、光ビームの発散、収束状態を変えることで、カバー層の厚み誤差による球面収差を補償することができる。
ビームエキスパンダ204を出射した光ビームは立ち上げミラー207で図中z軸方向に反射され、アクチュエータ102に搭載された対物レンズ101により光ディスク上に集光照射され、実施例1で説明したように光ディスク上に5個の集光スポットを形成する。光ディスクにより光ビームは反射し、対物レンズ101、立ち上げミラー207、ビームエキスパンダ204、コリメートレンズ203、ビームスプリッタ202、検出レンズ208を経てディテクタ209に到達する。検出レンズ208は光ビームが透過するとき所定の非点収差が与えられ、フォーカシングエラー信号の検出に使用される。また、検出レンズ208は非点収差の方向を任意の方向に回転させると同時にディテクタ209上での集光スポットの大きさを決める働きもある。ディテクタ209に導かれた光ビームは、光ディスク上に記録されている情報信号の検出と、トラッキングエラー信号およびフォーカシングエラー信号など光ディスク上に集光照射された集光スポットの位置制御信号の検出に使用される。
また、図9においては、立ち上げミラー207からディテクタ209に至る光路、およびレーザ光源200からビームスプリッタ202にいたる光路とは直進した構成をとっているが、同光路中にミラーやプリズム等の光学部品を配置して光路を折り曲げた構成であってもなんら構わない。
次に図10を用いて光ビームを5本に分岐する方法について説明する。図10Aは分岐素子201の概略構成を示す図である。図はビームスプリッタ202側から見た図である。分岐素子200は光ビームを回折する回折格子であり、光ビームの出射面には4個の領域250、251、252、253があり、各々の領域には等しい間隔で、異なる角度でブレーズ化された格子溝が形成されている。なおy方向は光ディスク上の半径方向に相当する方向である。図のようにy方向に垂直に4個の領域を設けることで、対物レンズシフトによる強度分布の差がないという効果がある。
なお、通常の溝構造の回折格子では、±1次回折光ビームが発生するが、ブレーズ化された格子溝からは、+1次回折光ビームのみを発生させることが出来る。
図10Bは分岐素子201により光ビームの分岐の概略を示した図である。光ビーム260の光線中心が領域250と領域251との境界と一致するように分岐素子201に入射させる。入射した光ビーム260は回折されず透過する光ビーム261と、領域250にて分岐された回折光ビーム262と、領域251にて分岐された回折光ビーム263と、領域252にて分岐された回折光ビーム264と、領域253にて分岐された回折光ビーム265の5本の光ビームに分岐させることができる。
ここで検出した5個の光ビームのうち光ビーム261によりメイン光スポットaを形成し、回折光ビーム262によりサブ光スポットbを形成し、回折光ビーム263によりサブ光スポットcを形成し、回折光ビーム264によりサブ光スポットdを形成し、回折光ビーム265によりサブ光スポットeを形成する。
領域250と領域251のz方向の長さを等しくL1とする。また領域252と領域253のz方向の長さを等しくL2とする。このとき、入射する光ビームのパワーをz方向に8分割する領域を考えたときに、L1の長さは3個分に相当し、L2の長さは1個分に相当するように設定すると、サブ光スポットb、cのパワーと、サブ光スポットd、eのパワーとを等しくすることができ、かつサブ光スポットd、eのパワーはサブ光スポットb、cのパワーの1/3にすることが出来る。
このように。図10Aのような構成の分岐素子を用いることで、実施例1で説明したトラッキングエラー信号を検出することが出来る。
このような分岐素子を用いることで分岐素子の回転調整が必要なくなり、光ピックアップの組み立て工程を早くできる。
図11はディテクタ209の検出面を図示したものである。ディテクタ209は2個の受光領域300と301がある。受光領域300は4個の検出面A、B、C、Dがあり光ビーム261を受光する、受光領域301は検出面E、Fがり、回折光ビーム262、263、264、265を受光する。なお、トラッキングエラー信号は、式3の演算により検出し、フォーカスエラー信号は式4の演算により検出し、光ディスクの情報は式5の演算により検出する。
TES=(A+D)−(B+C)−k×(E―F) (式3)
FES=(A+C)−(B+D) (式4)
RF=A+B+C+D (式5)

本実施例のトラッキングエラー信号検出方式では、ディテクタ209の検出面を6個とすることができ、回路規模の少ない簡素で安価なディテクタを実現することが出来る。
なお、本実施例では、光ディスク上に照射した各光ビームのプッシュプル信号を検出できる構成ならば、検出器のパターンも上記したものに限るものではない。
また、フォーカシングエラー信号の検出に非点収差検出方式を用いることで、図11のように複数のサブ光ビームを1個の検出面で検出でき、簡素な検出面で出力ピン数の少ないディテクタを実現できるという効果も得られる。
上記より、回折格子は、回折格子に入射する光ビームの照射面を所定の方向に短冊状に4個の領域に分割させ、その4個の領域には等間隔の格子溝を各々形成させ、4個の領域の格子溝は異なる角度を持たせ形成させ、4個の領域は、回折格子に入射する光ビームの照射面における光ビームの中心を通る所定の方向の中心線に対して内側の2個の幅を等しく、外側の2個の幅を等しくさせ、内側の2個の領域と外側の2個の領域とは異なる角度の格子溝を形成させ、またその格子溝を鋸状のブレーズ化格子溝とすることで、本実施例のトラッキングエラー信号を検出するための光ビームに分岐することが出来る。
実施例3では実施例2で記載した方法とは異なる方法で光ビームを5本に分岐する方法について説明する。
図12は実施例3における光ビームを5本に分岐する手段の概略を図示したものであり、実施例3においては、実施例2の分岐素子201の格子面パターンが異なるものである。図12Aは分岐素子201の概略構成を示す図である。図はビームスプリッタ202側から見た図である。分岐素子200は光ビームを回折する回折格子であり、光ビームの出射面には8個の領域271から279があり、各々の領域には等しい間隔で、ブレーズ化された格子溝が形成されている。格子溝の角度は、領域271と274は同じ角度であり、領域272と273は同じ角度であり、領域275と279は同じ角度であり、領域276と278は同じ角度である。なおy方向は光ディスク上の半径方向に相当する方向である。図のようにy方向に垂直に4個の領域を設けることで、対物レンズシフトによる強度分布の差がないという効果がある。
図12Bは分岐素子201により光ビームの分岐の概略を示した図である。光ビーム260の光線中心が領域271と領域272との境界と一致するように分岐素子201に入射させる。入射した光ビーム260は回折されず透過する光ビーム261と、領域271にて分岐された回折光ビーム281と、領域272にて分岐された回折光ビーム282と、領域273にて分岐された回折光ビーム283と、領域274にて分岐された回折光ビーム284と、領域275にて分岐された回折光ビーム285と、領域276にて分岐された回折光ビーム286と、領域276にて分岐された回折光ビーム286と、領域277にて分岐された回折光ビーム287と、領域278にて分岐された回折光ビーム288との9本の光ビームに分岐させることができる。この時、領域271と274の格子溝角度が等しいため、回折光ビーム281と284は同じ方向に回折され、サブ光ビーム291を形成する。領域272と273の格子溝角度が等しいため、回折光ビーム282と283は同じ方向に回折され、サブ光ビーム292を形成する。領域275と279の格子溝角度が等しいため、回折光ビーム285と289は同じ方向に回折され、サブ光ビーム293を形成する。領域276と277の格子溝角度が等しいため、回折光ビーム286と287は同じ方向に回折され、サブ光ビーム294を形成する。
ここで検出した光ビームのうち光ビーム261によりメイン光スポットaを形成し、サブ光ビーム291によりサブ光スポットbを形成し、サブ光ビーム292によりサブ光スポットcを形成し、サブ光ビーム293によりサブ光スポットdを形成し、サブ光ビーム294によりサブ光スポットeを形成する。
領域271、272、273、274のz方向の長さを等しくL3する。また領域275、276、277、278のz方向の長さを等しくL4とする。このとき、入射する光ビームのパワーをz方向に16分割する領域を考えたときに、L1の長さは3個分に相当し、L2の長さは1個分に相当するように設定すると、サブ光スポットb、cのパワーと、サブ光スポットd、eのパワーとを等しくすることができ、かつサブ光スポットd、eのパワーはサブ光スポットb、cのパワーの1/3にすることが出来る。
このように。図10Aのような構成の分岐素子を用いることで、実施例1で説明したトラッキングエラー信号を検出することが出来る。
実施例3では、光ビーム260の光線中心が領域271と領域272との境界と一致するように分岐素子201に入射させているが、回折格子を光ピックアップに搭載するときのz方向の取り付け位置誤差があっても、例えば、回折光ビーム282のパワーが増え、回折光ビーム283のパワーが減るが、サブ光ビーム292のパワーは一定であるといえる。つまり、実施例2の分岐素子に比べ、z方向に分割数を増やしたことで、回折格子を光ピックアップに搭載するときのz方向の取り付け位置誤差の影響を受けにくくなるため、z方向の取り付け調整を省けるという効果が得られる。
このような分岐素子を用いることで分岐素子を調整する必要がなくなり、光ピックアップの組み立て工程を早くすることができるという効果が得られる。
上記より、回折格子は、回折格子に入射する光ビームの照射面を所定の方向に短冊状に8個の領域に分割させ、8個の領域には等間隔の格子溝を各々形成させ、8個の領域の格子溝は異なる角度を持たせ形成させ、その8個の領域は、回折格子に入射する光ビームの照射面における光ビームの中心を通る所定の方向の中心線に対して内側の4個の幅を等しく、外側の4個の幅を等しくさせ、内側の4個の領域と外側の4個の領域とは異なる角度の格子溝を形成させ、その格子溝をブレーズ格子とすることで、本実施例のトラッキングエラー信号を検出することができる。
実施例4では実施例1で記載した光ディスク上の光スポット配置の変形例について説明する。
図13は、実施例4における光ディスク001上に集光させた光スポット形成領域を拡大したものである。光ディスク001はBD−Rを想定している。光ディスク上に図のようにメイン光ビームa以外に8個のサブ光ビーム(b1、c1、d1、e1、b2、c2、d2、e2)を集光させる。サブ光ビーム(b1、c1、d1、e1、b2、c2、d2、e2)は、主にトラッキングエラー信号の検出に使用されるものである。サブ光ビーム(b1、c1、d1、e1)は光ディスク半径方向(図中x方向)に各々トラックピッチT1の1/2(0.16μm)だけ空けて配置させている。このため、b1とc1のは光ディスク001の半径方向の間隔δ1はトラックピッチT1の1/2(0.16μm)、d1とe1は光ディスク001の半径方向の間隔δ2はトラックピッチT1の3/2(0.48μm)となっている。
サブ光ビーム(b2、c2、d2、e2)も光ディスク半径方向(図中x方向)に各々トラックピッチT1の1/2(0.16μm)だけ空けて配置させている。このため、b2とc2は光ディスク001の半径方向の間隔△1はトラックピッチT1の1/2(0.16μm)、d2とe2は光ディスク001の半径方向の間隔△2はトラックピッチT1の3/2(0.48μm)となっている。
また、図ではサブ光ビーム(b1、c1、d1、e1)はメイン光スポットの光ディスク回転方向に対してメイン光スポットよりも先行する方向に配置し、サブ光ビーム(b2、c2、d2、e2)はメイン光スポットの光ディスク回転方向に対してメイン光スポットよりも後行する方向に配置してあるが、逆方向に配置しても問題ない。図のように光ディスク上に光ビームを集光した場合、サブ光ビームb1とc1のパワーは略一致させ、サブ光ビームd1とe1のパワーは略一致させ、サブ光ビームb1とc1のパワーに対してサブ光ビームd1とe1のパワーを略3分の1とさせると良い。また、サブ光ビームb2とc2のパワーは略一致させ、サブ光ビームd2とe2のパワーは略一致させ、サブ光ビームb2とc2のパワーに対してサブ光ビームd2とe2のパワーを略3分の1とさせると良い。
上述したように光ディスク001上に光ビーム(a、b1、c1、d1、e1、b2、c2、d2、e2)を所定の割合のパワーにて配置させると、サブ光ビーム(b1、c1、d1、e1)とサブ光ビーム(b2、c2、d2、e2)からは各々から実施例1で説明したのと同様のプッシュプル信号を検出することができる。つまり図13のように光ディスク上に光スポットを配置しても実施例1で説明したのと同じトラッキングエラー信号を検出することが出来る。
また、実施例1に対し、実施例4のようにサブ光ビームはメイン光スポットの光ディスク回転方向に対してメイン光スポットよりも先行する方向と後行する方向の両方に配置したことで、光ディスクの傷、指紋、ゴミなどによるトラッキングの脱輪しにくいという効果が得られる。
次に実施例4の光ディスク上のスポットを形成する分岐素子について説明する。図14は、実施例4の光ディスク上のスポットを形成する分岐素子の概略を図示したものである。
図14はビームスプリッタ202側から分岐素子201を見た図である。分岐素子201は光ビームを回折する回折格子であり、回折格子の格子溝パターンは図10Aで示したものと同じであるが、実施例1の分岐素子はブレーズ化された格子溝であるのに対し、実施例4の分岐素子は通常の格子溝である。
図14Bは分岐素子201により光ビームの分岐の概略を示した図である。光ビーム260の光線中心が領域250と領域251との境界と一致するように分岐素子201に入射させる。入射した光ビーム260は回折されず透過する光ビーム261と、領域250にて分岐された+1次回折光ビーム311とー1次回折光ビーム312、領域251にて分岐された+1次回折光ビーム313とー1次回折光ビーム314と、領域252にて分岐された+1次回折光ビーム315とー1次回折光ビーム316と、領域253にて分岐された+1次回折光ビーム317とー1次回折光ビーム318の9本の光ビームに分岐させることができる。
ここで検出した9本の光ビームのうち光ビーム261によりメイン光スポットaを形成し、+1次回折光ビーム311によりサブ光スポットb1を形成し、+1次回折光ビーム313によりサブ光スポットc1を形成し、+1次回折光ビーム315によりサブ光スポットd1を形成し、+1次回折光ビーム317によりサブ光スポットe1を形成し、―1次回折光ビーム312によりサブ光スポットb2を形成し、―1次回折光ビーム314によりサブ光スポットc2を形成し、―1次回折光ビーム316によりサブ光スポットd2を形成し、―1次回折光ビーム318によりサブ光スポットe2を形成する。
このように。図10Aのような構成の分岐素子を用いることで、実施例1で説明したトラッキングエラー信号を検出することが出来る。
このような分岐素子を用いることで分岐素子の回転調整が必要なくなり、光ピックアップの組み立て工程を早くできる。
図15は実施例4におけるディテクタ400の検出面を図示したものである。ディテクタ400は従来使われている光ピックアップで汎用のディテクタである。ディテクタ400は3個の受光領域401、402、403がある。受光領域401は4個の検出面A、B、C、Dがあり光ビーム261を受光する、受光領域402は検出面E1、F1があり、+1次回折光ビーム311、313、315、317を受光する。受光領域403は検出面E2、F2があり、ー1次回折光ビーム312、314、316、318を受光する。なお、トラッキングエラー信号は、式6の演算により検出する。
TES=(A+D)−(B+C)−k×((E1―F1)+(E2−F2)) (式6)

実施例4の光ディスク上スポット配置とすることで、このトラッキングエラー信号検出方式では、従来の光ピックアップで汎用のディテクタを使用することができる。
また、フォーカシングエラー信号の検出に非点収差検出方式を用いることで、図15のように複数のサブ光ビームを1個の検出面で検出でき、簡素な検出面で出力ピン数の少ないディテクタを実現できるという効果も得られる。
上記より、回折格子は、回折格子に入射する光ビームの照射面を所定の方向に短冊状に4個の領域に分割させ、4個の領域には等間隔の格子溝を各々形成させ、4個の領域の格子溝は異なる角度を持たせ形成させ、その4個の領域は、回折格子に入射する光ビームの照射面における光ビームの中心を通る所定の方向の中心線に対して内側の2個の幅を等しく、外側の2個の幅を等しくさせ、内側の2個の領域と外側の2個の領域とは異なる角度の格子溝を形成させることで、このトラッキングエラー信号を検出するための光ビームに分岐することが出来る。
実施例5では、トラッキングエラー信号を用いた光ピックアップについて説明する。図16は光ピックアップの概観を図示したものである。図16Aは従来の光ピックアップの概観図であり、図16Bは本実施例の光ピックアップの概観図である。
まず図16Aについて説明する。従来のトラッキング方式では、シーク軸003と対物レンズ101の中心を高精度で合わせなければならなかった。これは、従来のトラッキングエラー信号検出方式では、シーク軸と対物レンズの中心とがずれていると、光ディスク内周と外周で光ディスクのトラック角度が変化するため、トラッキングエラー信号の振幅が大きく変動してしまうという問題があったためである。このため、シャフト004の中間付近に対物レンズを配置するのが一般的であった。しかしシャフト004の中間付近に配置すると、光学設計領域455が小さくなってしまい、光学部品を各々小さくせざるを得なかった。光学部品が小さいと、部品の取り付け精度が厳しくなり、かつレーザ光源などの発熱部品の熱が光ピックアップの片側だけで発生するため、光ピックアップの変形により光学性能が劣化してしまうため、量産性が上がらず、低コスト化を妨げる要因となっていた。
なお、光学設計領域とは、光学部品が搭載可能な領域を意味する。特にノートパソコンなどに搭載する薄型光ピックアップでは、対物レンズを搭載したアクチュエータとレールの間にしか部品を配置することが出来ず、光学設計領域が小さい。
図16Bの本実施例のトラッキングエラー方式を用いた光ピックアップでは、実施例1で説明したようにトラック角度の変化に対しトラッキングエラー信号の振幅は変動しないので、対物レンズの取り付け位置はシャフト004の間ならばほぼ任意の位置に配置することができる。このため、例えばシーク軸とは平行な軸450の位置に対物レンズを取り付けても良い。このように対物レンズをシーク軸よりもシャフトに近い側に取り付けると、光学設計領域456が従来の光ピックアップよりも大きく取れることが分かる。このため、光学部品を大きくできるため、部品の取り付け精度を緩和することが出来る。さらに、発熱に寄与する光学部品をシーク軸の中心付近に配置することで、光ピックアップ全体的に熱を均等に伝達することができ、光ピックアップの変形を小さくすることができる。このため、従来低コスト化を妨げる要因となっていた、光学性能の劣化と取り付け精度を緩和できる効果が得られる。
実施例6では実施例1のトラッキングエラー信号を検出するための光ピックアップについて説明する。実施例2とは異なりCD、DVD、BDの3個のメディアに対応可能な光ピックアップについて説明する。
図17は光ピックアップ500の概略構成を示した図である。図中の1点鎖線は光ビームの光路を示したものである。点線495は光ディスクの中心を通り光ピックアップ500のシーク軸と一致する線である。
まずBDの光学系について説明する。BDレーザ501からは、波長約405nmの光ビームが発散光として出射される。BDレーザ501から出射した光ビームは分岐素子502に入射する。分岐素子502は実施例2にて記述した回折格子を想定しており、分岐素子502により光ビームは5本に分岐される。分岐素子502を透過した光ビームはビームスプリッタ503を反射し、コリメートレンズ504により略平行な光ビームに変換される。なお一部の光ビームはビームスプリッタ503を透過しBDフロントモニタ513に入射する。一般的にBD−Rなどの記録型の光ディスクに情報を記録する場合、光ディスクの記録面に所定のパワーを照射させるため、半導体レーザのパワーを高精度に制御する必要がある。このため、フロントモニタ513は記録型の光ディスクに信号を記録する際に、BDレーザ501のパワーの変化を検出し、BDレーザ501の駆動回路(図示せず)にフィードバックされる。
コリメートレンズ504を出射した光ビームは、ビームエキスパンダ505に入射する。ビームエキスパンダ505は、光ビームの発散、収束状態を変えることで、カバー層の厚み誤差による球面収差を補償することに使用される。
ビームエキスパンダ505を出射した光ビームは立ち上げミラー506で図中z軸方向に反射され、アクチュエータ507に搭載されたBD対物レンズ508により光ディスク上に集光照射され、実施例1で説明したように光ディスク上に5個の集光スポットを形成する。この時BD対物レンズは光ディスクの中心を通る点線495とは異なる位置に配置されている。このような配置では、従来のトラッキングエラー信号の検出法を用いると、高精度なトラッキングエラー信号を得ることが出来なかったが、本実施例を用いると、図17に示すような光学構成を実現することが出来る。
なお、DVDとCDの対物レンズを光ディスクの中心を通る点線495に合わせたことで、フォーカシングエラー信号の生成に差動非点収差方式を採用することができ、DVD−RAMにおけるフォーカスエラー信号へのトラッキングエラー信号の漏れこみを除去でき良好なフォーカシングエラー信号の検出が可能となるという効果が得られる。
光ディスクにより光ビームは反射し、BD対物レンズ508、立ち上げミラー506、ビームエキスパンダ505、コリメートレンズ504、ビームスプリッタ503、ミラー510、検出レンズ511を経てディテクタ512に到達する。検出レンズ511は光ビームが透過するとき所定の非点収差が与えられ、フォーカシングエラー信号の検出に使用される。また、検出レンズ511は非点収差の方向を任意の方向に回転させると同時にディテクタ512上での集光スポットの大きさを決める働きもある。ディテクタ512に導かれた光ビームは、光ディスク上に記録されている情報信号の検出と、トラッキングエラー信号およびフォーカシングエラー信号など光ディスク上に集光照射された集光スポットの位置制御信号の検出に使用される。
次にDVDの光学系について説明する。通常DVDの記録または再生には、波長660nm帯の半導体レーザを用いる。このためDVDレーザ520からは、波長約660nmの光ビームが発散光として出射される。DVDレーザ521から出射した光ビームは補正レンズ521に入射する。DVDとCDは一般的に最適な光学倍率(=コリメートレンズの焦点距離/対物レンズの焦点距離)が異なるため、補正レンズ521はコリメートレンズ525との組み合わせにより、最適なDVDの光学倍率に変換するために配置されている。補正レンズ521を出射した光ビームは分岐素子522に入射する。分岐素子522は実施例2にて記述した回折格子を想定しており、分岐素子522により光ビームは5本に分岐される。分岐素子522を透過した光ビームはビームスプリッタ523、ビームスプリッタ524を反射し、コリメートレンズ525により略平行な光ビームに変換される。なお一部の光ビームはビームスプリッタ524を透過しフロントモニタ531に入射する。一般的にDVD−Rなどの記録型の光ディスクに情報を記録する場合も、光ディスクの記録面に所定のパワーを照射させるため、半導体レーザのパワーを高精度に制御する必要がある。このため、フロントモニタ531は記録型の光ディスクに信号を記録する際に、DVDレーザ540のパワーの変化を検出し、DVDレーザ520の駆動回路(図示せず)にフィードバックされる。
コリメートレンズ525を出射した光ビームは、立ち上げミラー526で図中z軸方向に反射され、アクチュエータ527に搭載されたDVDとCDの互換対物レンズ528により光ディスク上に集光照射され、実施例1で説明したように光ディスク上に5個の集光スポットを形成する。DVDの光学系では、互換対物レンズ528は光ディスクの中心を通る点線495と一致する位置に配置されている。本実施例では、前述したトラッキングエラー信号検出法を使用することを想定したが、互換対物レンズ528を点線405と一致させているため、その他のトラッキングエラー信号検出法を用いてもなんら構わない。
なお、互換対物レンズは波長の異なるDVDとCDの光ビームを各々所定の光ディスク上で絞る機能があり、一般的なDVDとCDの互換光ピックアップに良く用いられている。
光ディスクにより光ビームは反射し、互換対物レンズ528、立ち上げミラー526、コリメートレンズ525、ビームスプリッタ524、検出レンズ529を経てディテクタ530に到達する。ビームスプリッタ524を光ビームが収束状態で透過するとき所定の非点収差が与えられ、フォーカシングエラー信号の検出に使用される。また、検出レンズ524は非点収差の方向を任意の方向に回転させると同時にディテクタ530上での集光スポットの大きさを決める働きもある。ディテクタ530に導かれた光ビームは、光ディスク上に記録されている情報信号の検出と、トラッキングエラー信号およびフォーカシングエラー信号など光ディスク上に集光照射された集光スポットの位置制御信号の検出に使用される。
次にCDの光学系について説明する。通常CDの記録または再生には、波長785nm帯の半導体レーザを用いる。このためCDレーザ540からは、波長約785nmの光ビームが発散光として出射される。CDレーザ540から出射した光ビームは補正レンズ541に入射する。上述したようにDVDとCDは一般的に最適な光学倍率が異なるため、補正レンズ541はコリメートレンズ525との組み合わせにより、最適なCDの光学倍率に変換するために配置されている。補正レンズ541を出射した光ビームは分岐素子542に入射する。分岐素子542は実施例2にて記述した回折格子を想定しており、分岐素子542により光ビームは5本に分岐される。分岐素子542を透過した光ビームはビームスプリッタ523を透過し、ビームスプリッタ524を反射し、コリメートレンズ525により略平行な光ビームに変換される。なお一部の光ビームはビームスプリッタ524を透過しフロントモニタ531に入射する。一般的にCD−Rなどの記録型の光ディスクに情報を記録する場合も、光ディスクの記録面に所定のパワーを照射させるため、半導体レーザのパワーを高精度に制御する必要がある。このため、フロントモニタ531は記録型の光ディスクに信号を記録する際に、CDレーザ540のパワーの変化を検出し、CDレーザ540の駆動回路(図示せず)にフィードバックされる。
コリメートレンズ525を出射した光ビームは、立ち上げミラー526で図中z軸方向に反射され、アクチュエータ527に搭載されたDVDとCDの互換対物レンズ528により光ディスク上に集光照射され、実施例1で説明したように光ディスク上に5個の集光スポットを形成する。DVDの光学系では、互換対物レンズ528は光ディスクの中心を通る点線495と一致する位置に配置されている。本実施例では、前述したトラッキングエラー信号検出法を使用することを想定したが、互換対物レンズ528を点線405と一致させているため、その他のトラッキングエラー信号検出法を用いてもなんら構わない。
なお、互換対物レンズは波長の異なるDVDとCDの光ビームを各々所定の光ディスク上で絞る機能があり、一般的なDVDとCDの互換光ピックアップに良く用いられている。
光ディスクにより光ビームは反射し、互換対物レンズ528、立ち上げミラー526、コリメートレンズ525、ビームスプリッタ524、検出レンズ529を経てディテクタ530に到達する。ビームスプリッタ524を光ビームが収束状態で透過するとき所定の非点収差が与えられ、フォーカシングエラー信号の検出に使用される。また、検出レンズ524は非点収差の方向を任意の方向に回転させると同時にディテクタ530上での集光スポットの大きさを決める働きもある。ディテクタ530に導かれた光ビームは、光ディスク上に記録されている情報信号の検出と、トラッキングエラー信号およびフォーカシングエラー信号など光ディスク上に集光照射された集光スポットの位置制御信号の検出に使用される。
波長の異なるDVDとCDとBDの光ビームを各々所定の光ディスクに集光させる3個の波長を互換させる対物レンズは作製が非常に困難である。このため、DVDとCDとBDの対物レンズを光ディスクの中心と一致した点線495上に配置することが出来なかった。また、従来のトラッキングエラー検出法では、2個のレンズを図17のように配置することが出来なかった。しかし本実施例を用いることで、DVDとCDとBDの互換光ピックアップを実現することが出来るようになる。
なお、図17においては、例えば、立ち上げミラー526からディテクタ530に至る光路や、レーザ光源540からフロントモニタ531にいたる光路とは直進した構成をとっているが、同光路中にミラーやプリズム等の光学部品を配置して光路を折り曲げた構成であってもなんら構わない。
実施例7では、光ピックアップ100を搭載した、光ディスク装置999について説明する。図18に光ピックアップ100を搭載した記録および再生用光ディスク装置999の概略ブロック図を示す。光ピックアップ100から検出された信号は光ディスク装置999内に配備されたサーボ信号検出回路072、フロントモニタ用回路073、情報信号再生回路078に送られる。サーボ信号検出回路072では、これら検出信号から各光ディスクに適したフォーカシングエラー信号やトラッキングエラー信号、球面収差エラー信号が検出され、検出されたサーボ信号はコントロール回路080から必要に応じて、アクチュエータ駆動回路071、ビームエキスパンダ駆動回路076へ送られ光ピックアップ100内の対物レンズアクチュエータ、ビームエキスパンダを駆動し、対物レンズおよびビームエキスパンダの位置制御を行う。フロントモニタ用回路073では、フロントモニタからの検出信号からレーザ光源のパワーモニタ信号を検出し、これをもとにレーザ光源制御回路074を駆動し光ディスク001上のパワーを正確に制御する。また情報信号再生回路078では前記検出信号から光ディスク100に記録された情報信号が再生され、その情報信号は情報信号出力端子081へ出力される。
また記録情報が記録情報入力端子082から入力されると、記録情報信号変換回路079で所定のレーザ駆動用記録信号に変換される。このレーザ駆動用記録信号はコントロール回路080に送られ、レーザ光源制御回路074を駆動させレーザ光源のパワー制御を行い、光ディスク100に記録信号を記録する。なお、このコントロール回路080にはアクセス制御回路075とスピンドルモータ駆動回路082が接続されており、それぞれ光ピックアップ100のアクセス方向の位置制御や光ディスク100のスピンドルモータ002の回転制御が行われる。
なお各実施例では、トラッキングエラー信号の検出を実現するための回折格子の格子溝パターン(図10A、図12A、図14A)を説明したが、回折格子の格子溝パターンは本実施例に限るものでなく、図1Bや図13のような光ディスク上のスポットを形成できる格子溝パターンならばなんら構わない。
実施例1における光ピックアップと光ディスクとその光ディスク上の光スポット配置を示す図である。 実施例1におけるトラッキングエラー信号を説明する図である。 実施例1におけるトラッキングエラー信号を説明する図である。 実施例1におけるトラッキングエラー信号を説明する図である。 実施例1におけるトラックピッチが変わったときの光ディスク上のスポット配置を示す図である。 実施例1におけるトラッキングエラー信号を説明する図である。 実施例1におけるトラックピッチの変化とトラッキングエラー信号振幅の関係を示したグラフである。 実施例1におけるトラックが傾いたときの光ディスク上のスポット配置を示す図である。 実施例2における光ピックアップを説明する図である。 実施例2における分岐素子を説明する図である。 実施例2におけるディテクタを説明する図である。 実施例3における分岐素子を説明する図である。 実施例3における光ディスク上のスポット配置を示す図である。 実施例4における分岐素子を説明する図である。 実施例4におけるディテクタを説明する図である。 実施例5における光ピックアップの対物レンズ位置を説明する図である。 実施例6における光ピックアップを説明する図である。 実施例7における光ディスク装置を説明する図である。
符号の説明
001・・・光ディスク、100・・・光ピックアップ、104・・・トラック、a・・・メイン光スポット、b・・・サブ光スポットb、c・・・サブ光スポットc、d・・・サブ光スポットd、e・・・サブ光スポットe。

Claims (19)

  1. 光ビームを出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射された光ビームを1本のメイン光ビームと4本のサブ光ビームとに分岐する分岐部と、
    前記分岐部で分岐された光ビームを光ディスクに集光する対物レンズと、
    前記光ディスクで反射された光ビームを受光する光検出器と、を備え、
    前記分岐部は、前記4本のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置が、前記メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して光ディスク回転方向の前方又は後方のいずれか一方に配置されるように光ビームを分岐することを特徴とする光ピックアップ。
  2. 請求項1記載の光ピックアップにおいて、
    前記4本のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、光ディスクのトラックピッチをtとしたとき、それぞれ光ディスクの半径方向にt×0.5の間隔を空けて配置されたことを特徴とする光ピックアップ。
  3. 請求項1記載の光ピックアップにおいて、
    前記4本のサブ光ビームの光ディスク上のそれぞれの集光位置は、前記0次光ビームの光ディスク上の集光位置に対し、光ディスクの回転方向に略一定の距離離れた位置に配置されることを特徴とする光ピックアップ。
  4. 請求項1記載の光ピックアップにおいて、
    前記4本のサブ光ビームをそれぞれ第1のサブ光ビーム、第2のサブ光ビーム、第3のサブ光ビーム、第4のサブ光ビームとし、光ディスクのトラックピッチをtとしたとき、
    前記第1のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、前記メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して半径方向に略t×0.25だけ内側に配置され、
    前記第2のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、前記メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して半径方向に略t×0.25だけ外側に配置され、
    前記第3のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、前記メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して半径方向に略t×0.75だけ内側に配置され、
    前記第4のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、前記メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して半径方向に略t×0.75だけ外側に配置されたことを特徴とする光ピックアップ。
  5. 請求項1記載の光ピックアップにおいて、
    前記4本のサブ光ビームをそれぞれ第1のサブ光ビーム、第2のサブ光ビーム、第3のサブ光ビーム、第4のサブ光ビームとし、光ディスクのトラックピッチをtとし、mおよびnを1以上の整数としたとき、
    前記第1のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、前記メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して半径方向に略t×(0.25+m)だけ内側に配置され、
    前記第2のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、前記メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して半径方向に略t×(0.25+m)だけ外側に配置され、
    前記第3のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、前記メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して半径方向に略t×(0.75+n)だけ内側に配置され、
    前記第4のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置は、前記メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して半径方向に略t×(0.75+n)だけ外側に配置されたことを特徴とする光ピックアップ。
  6. 請求項4又は5記載の光ピックアップにおいて、
    前記第1のサブ光ビームおよび前記第2のサブ光ビームの光量は略同一であり、
    前記第3のサブ光ビームおよび前記第4のサブ光ビームの光量は略同一であり、
    前記第1のサブ光ビームおよび前記第2のサブ光ビームの光量は、前記第3のサブ光ビームおよび前記第4のサブ光ビームの光量の略3倍であることを特徴とする光ピックアップ。
  7. 請求項4又は5記載の光ピックアップにおいて、
    前記メイン光ビームは0次光ビームであり、
    前記サブ光ビームは1次回折光ビームであることを特徴とする光ピックアップ。
  8. 請求項4又は5記載の光ピックアップにおいて、
    前記メイン光ビームは0次光ビームであり、
    前記4本のサブ光ビームは4本の+1次回折光ビーム又は4本の−1次回折光ビームであることを特徴とする光ピックアップ。
  9. 光ビームを出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射された光ビームを1本のメイン光ビームと8本のサブ光ビームとに分岐する分岐部と、
    前記分岐部で分岐された光ビームを光ディスクに集光する対物レンズと、
    前記光ディスクで反射された光ビームを受光する光検出器と、を備え、
    前記分岐部は、前記8本のサブ光ビームのうち4本のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置が、前記メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して光ディスク回転方向の前方に配置され、前記8本のサブ光ビームのうち他の4本のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置が、前記メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して光ディスク回転方向の後方に配置されるように光ビームを分岐することを特徴とする光ピックアップ。
  10. 請求項1から9の何れか記載の光ピックアップにおいて、
    前記光検出器は、前記メイン光ビームの光ディスクで反射された光ビームと、前記サブ光ビームの光ディスクで反射された光ビームとをそれぞれ受光する少なくとも2個の検出領域を有し、
    前記2個の検出領域は、それぞれ光ディスクのトラック方向に沿って分割された2個の検出面を少なくとも備え、
    前記検出領域毎に、前記2個の検出面から独立に検出された信号の差からプッシュプル方式によりトラッキングエラー信号を生成可能な信号を出力することを特徴とする光ピックアップ。
  11. 入射された光ビームを複数に分岐する回折格子であって、
    回折格子に入射する光ビームの照射面を所定の方向に短冊状に4個の領域に分割し、前記4個の領域には等間隔の格子溝をそれぞれ形成させ、前記4個の領域の格子溝がそれぞれ異なる角度を備えるように形成されたことを特徴とする回折格子。
  12. 請求項11記載の回折格子であって、
    前記4個の領域は、回折格子に入射する光ビームの照射面における光ビームの中心を通る所定の方向の中心線に対して内側の2個の幅を等しく、外側の2個の幅を等しくさせ、前記内側の2個の領域と前記外側の2個の領域とは異なる角度の格子溝を形成させたことを特徴とする回折格子。
  13. 入射された光ビームを複数に分岐する回折格子であって、
    回折格子に入射する光ビームの照射面を所定の方向に短冊状に8個の領域に分割し、前記8個の領域には等間隔の格子溝をそれぞれ形成させ、前記8個の領域の格子溝がそれぞれ異なる角度を備えるように形成されたことを特徴とする回折格子。
  14. 請求項13記載の回折格子であって、
    前記8個の領域は、回折格子に入射する光ビームの照射面における光ビームの中心を通る所定の方向の中心線に対して内側の4個の幅を等しく、外側の4個の幅を等しくさせ、前記内側の4個の領域と前記外側の4個の領域とは異なる角度の格子溝を形成させたことを特徴とする回折格子。
  15. 請求項11から14の何れか記載の回折格子であって、前記格子溝を鋸状のブレーズ化格子溝としたことを特徴とする回折格子。
  16. 光ビームを出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射された光ビームを1本のメイン光ビームと4本のサブ光ビームとに分岐する請求項11から14の何れか記載の回折格子と、
    前記分岐部で分岐された光ビームを光ディスクに集光する対物レンズと、
    前記光ディスクで反射された光ビームを受光する光検出器と、を備え、
    前記回折格子は、前記4本のサブ光ビームの光ディスク上の集光位置が、前記メイン光ビームの光ディスク上の集光位置に対して光ディスク回転方向の前方又は後方のいずれか一方に配置されるように光ビームを分岐することを特徴とする光ピックアップ。
  17. 請求項1から10の何れか記載の光ピックアップにおいて、
    フォーカスエラー信号の検出に非点収差を用いることを特徴とする光ピックアップ。
  18. 請求項1から10の何れか記載の光ピックアップと、
    前記光ピックアップから出力された信号からフォーカス誤差信号又はトラッキング誤差信号を生成するサーボ信号生成部と、
    前記光ピックアップから出力された信号から光ディスクに記録された情報信号を再生する情報信号再生部と、を備えることを特徴とする光ディスク装置。
  19. 請求項1から10の何れか記載の光ピックアップと、
    前記光ピックアップの光検出器から出力した信号を用いて前記対物レンズを駆動するアクチュエータと、
    前記アクチュエータを制御するアクチュエータ制御部と、を備えることを特徴とする光ディスク装置。
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