JP2007148550A - 自動販売機の商品搬出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】主構成を共通化して長さの異なる商品に対応した各商品通路に取り付けることができる汎用性を備えた自動販売機の商品搬出装置を提供する。
【解決手段】基板61の左右外方に延出する延出部654,674を有したペダル65およびフラッパ67を備える。このため、長手方向が比較的長い商品Gに対応して形成した商品通路53に対しては、延出部654,674を有するペダル65およびフラッパ67を採用して長手方向が比較的長い商品Gを適宜保持する。一方、長手方向が比較的短い商品Gに対応して形成した商品通路53に対しては、延出部654,674を有さないペダルおよびを採用して長手方向が比較的短い商品Gを適宜保持する。この結果、商品Gの長手方向に対応して形成した商品通路53の幅に応じて、ペダル65およびフラッパ67以外の主構成を同じくした商品搬出装置6を採用できる。
【選択図】 図8

Description

本発明は、商品通路に収納された商品を1つずつ切り出して搬出する自動販売機の商品搬出装置に関するものである。
自動販売機の商品収納棚装置として、収納する商品の長さに応じて移動可能とした移動側板と、移動側板の移動方向で対向して固定した固定側板とを備えた商品通路を有し、この商品通路の商品搬出口の内部にて固定側板の側に偏位して商品搬出装置を取り付けたものがある。この自動販売機の商品収納棚装置では、比較的短い商品の長さに応じて移動側板を固定側板に向けて移動した場合に、固定側板の側に偏位して取り付けた商品搬出装置によって当該商品の保持および搬出を行うので、商品詰まりを生じることなく搬出できる(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−77445号公報
一般に、長さの異なる商品に対応して当該商品の保持および搬出を行うには、上記特許文献1に参照する発明は好適である。この場合、商品搬出装置は共通である。ところが、移動側板は、部品点数が多く組み立てコストや部品コストが嵩むこともあり、全ての商品通路に設けることは困難である。そこで、移動側板を設けることなく各長さの商品専用の商品通路をそれぞれ設け、この商品通路に商品搬出装置を取り付けることがある。
しかし、比較的長い商品専用の商品通路に取り付ける商品搬出装置は、各側板間の寸法に合わせて大きい寸法となる一方、比較的短い商品専用の商品通路に取り付ける商品搬出装置は、各側板間の寸法に合わせて小さい寸法となる。この場合、長さの異なる商品に対応した専用の商品通路に各々取り付ける商品搬出装置が共通でないため、商品搬出装置に係るコストが嵩むことになる。
本発明は、上記実情に鑑みて、主構成を共通化して長さの異なる商品に対応した各商品通路に取り付けることができる汎用性を備えた自動販売機の商品搬出装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係る自動販売機の商品搬出装置は、商品の短手方向に対応する前後壁および商品の長手方向に対応する左右壁を有して商品を順次並べて収納する商品通路と、当該商品通路の排出口の部位で左右壁の間で前後壁の一方をなす基板と、当該基板に配置してあり商品通路内に進出して商品通路に収納された商品を保持する一方で商品通路から退避して前記商品の保持を解放する保持部とを有した自動販売機の商品搬出装置において、前記保持部は前記基板の左右外方に延出する延出部を有していることを特徴とする。
本発明に係る自動販売機の商品搬出装置は、長手方向が比較的長い商品に対応して形成した商品通路に対しては、延出部を有する保持部を採用して、長手方向が比較的長い商品を適宜保持する。一方、長手方向が比較的短い商品に対応して形成した商品通路に対しては、延出部を有さない保持部を採用して、長手方向が比較的短い商品を適宜保持する。このように、商品の長手方向に対応して形成した商品通路の幅に応じて、保持部以外の構成を同じくした商品搬出装置を採用する。したがって、基板の左右外方に延出する延出部を有した保持部を有したことにより、保持部以外の主構成を共通化して、長さの異なる商品に対応して形成した各商品通路に取り付けられる汎用性を備えることができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る自動販売機の商品搬出装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態である商品搬出装置を適用した自動販売機を示したものである。ここで例示する自動販売機は、缶入り飲料やペットボトル入り飲料等の商品Gを冷却、もしくは加熱した状態で販売するもので、本体キャビネット1、外扉2および内扉3を備えている。
本体キャビネット1は、複数の鋼板を適宜組み合わせることによって前面が開口した箱状に構成したもので、その内部に断熱構造の商品収容庫11を有している。外扉2は、本体キャビネット1の前面開口を覆うためのもので、本体キャビネット1の一側縁部に開閉可能に配設してある。図には明示していないが、この外扉2の前面には、ディスプレイウィンドウ、商品選択押ボタン、紙幣挿通口、硬貨投入口、返却レバー、金額表示器、硬貨返却口、商品取出口21等々、商品Gを販売する際に必要となる構成が設けてある。内扉3は、商品収容庫11の前面開口を覆うための断熱扉であり、外扉2よりも内方となる位置において本体キャビネット1の一側縁部に開閉可能に配設してある。この内扉3の下方部には、商品Gを商品収容庫11の外部に搬出するための商品搬出口31が設けてある。
また、上記自動販売機には、商品収容庫11の内部に商品シュータ12が設けてあり、この商品シュータ12よりも下方となる領域(以下、「熱交換領域」という)に温度調整ユニット4が配設してある一方、商品シュータ12よりも上方となる領域(以下、「商品収納領域」という)に複数の商品ラック5が配設してある。
商品シュータ12は、商品ラック5から払い出された商品Gを内扉3の商品搬出口31に案内するためプレート状部材であり、手前側に向けて下方に傾斜する態様で配設してある。図には明示していないが、この商品シュータ12には、熱交換領域と商品収納領域との間を連通させる通気孔が多数穿設してある。
温度調整ユニット4は、商品収容庫11の内部雰囲気を所望の温度状態に維持するためのもので、冷凍サイクル41の蒸発器41a、電熱ヒータ42および送風ファン43を備えて構成してある。この温度調整ユニット4においては、例えば冷凍サイクル41を運転した状態で送風ファン43を駆動すると、蒸発器41aにおいて冷却された空気が商品シュータ12の通気孔を通じて上方に送給されるため、商品収納領域を低温状態に維持することができる。一方、電熱ヒータ42に通電した状態で送風ファン43を駆動すると、電熱ヒータ42によって加熱された空気が商品シュータ12の通気孔を通じて上方に送給されるため、商品収納領域を高温状態に維持することができる。尚、冷凍サイクル41の圧縮機41b、凝縮器41cおよび膨張弁41dは、いずれも商品収容庫11の外部となる部位に配設してある。
商品ラック5は、商品Gの長手方向に対応して対向する左右側板(左右壁)51の間にセグメントと称される湾曲形状の案内部材52を配設することによって蛇行状に構成した商品通路53を備え、商品通路53の内部に上下方向に沿って複数の商品Gを収納するものである。商品通路53には、それぞれの上端部にトップトレイ54が設けてある一方、それぞれの下端部に商品搬出装置6が設けてある。なお、図1では、1つの商品ラック5に2つの商品通路53を並設し、当該商品ラック5を3つ連結して商品通路53を6連並設した例を示してある。
トップトレイ54は、商品収容庫11の前面開口から投入された商品Gを商品通路53の上端開口に案内するためのプレート状部材であり、商品通路53の上端から手前側に向けて漸次上方に傾斜する態様で配設してある。
商品搬出装置6は、商品通路53の下端部であって当該商品通路53の排出口の部位に取り付けてあり、商品Gの挙動を制御することにより、販売待機状態においては商品通路53に商品Gを収納する一方、販売指令が与えられた場合には対応する商品Gを1つずつ商品シュータ12に払い出すように機能するものである。
図2は本発明に係る商品搬出装置を示す側断面図、図3は図2に示す商品搬出装置の正面斜視図、図4は図2に示す商品搬出装置の背面斜視図である。
商品搬出装置6は、商品Gの長手方向に対応する左右側板(左右壁)51の間に配置してあり、図2〜図4に示すように商品通路53の前後壁の一方をなす基板61を備えている。また、前後壁の他方には通路幅規定板62が設けてあり、商品Gの短手方向に対応する態様で基板61と通路幅規定板62とを互いに対向して配置してある。ここで、商品Gの短手方向とは例えば缶入り飲料の場合の径方向(差し渡し方向)を指し、商品Gの長手方向とは例えば缶入り飲料の場合の上下方向を指す。本実施の形態における商品通路53では、商品Gを横向きにして収納するため、左右側板51の間隔が商品Gの長手方向に対応し、前後壁61,62の間隔が商品Gの短手方向に対応することになる。
基板61には、商品通路53の内外に通じる開口部61aが設けてある。また、基板61には、商品通路53側に突出するガイド突起61bが開口部61aの上方の位置に設けてある。さらに、基板61には、商品搬出装置6を商品通路53に取り付けるため、左右側板51の間に架設した上下ピン7a,7b(図4に一点鎖線で示す)に係合する係合部61c,61dを上下端部に有している。上方の係合部61cは、上ピン7aを挟むように設けてある。下方の係合部61dは、その一部が可撓性を有して下ピン7bを掴むように設けてある。すなわち、基板61(商品搬出装置6)は、上方の係合部61cで上ピン7aを挟みつつ、下方の係合部61dで下ピン7bを掴むことによって商品通路53の排出口の部位に取り付けられる。
上記基板61には、軸受部材63、リンク部材64、第一保持部としてのペダル65、回動ストッパ66、第二保持部としてのフラッパ67および売切検出手段68が設けてあって商品搬出装置6が構成してある。
図2〜図4に示すように、軸受部材63は、対をなして構成してあり、それぞれ基板61における開口部61aの上端縁と下端縁との間に架かって上下方向に延在して互いに平行に設けてある。各軸受部材63は、互いに対向配置してあってリンク部材64、ペダル65、回動ストッパ66およびフラッパ67に関わる各軸を支持している。なお、各軸受部材63は、上記各軸を支持する構成をほぼ対称の構成としてある。
軸受部材63には、上下方向に延在する長溝631および長溝632が設けてある。長溝631は軸受部材63の上側に設けてあり、長溝632は軸受部材63の下側に設けてある。各軸受部材63において、長溝631同士、長溝632同士は、それぞれ対向して配置してある。そして、各長溝631には、リンク部材64に関わる上リンク軸101が上下方向に移動可能に支持してある。また、各長溝632には、リンク部材64に関わる下リンク軸102が上下方向に移動可能に支持してある。上リンク軸101と下リンク軸102とは、互いに平行に設けてある。
また、各軸受部材63には、上下方向のほぼ中央の位置に支軸穴633が設けてある。各軸受部材63において、支軸穴633同士は、それぞれ対向して配置してある。そして、各支軸穴633には、ペダル65に関わるペダル軸103が挿通してある。このペダル軸103は、上リンク軸101および下リンク軸102と平行に配置してあって、基板61の開口部61aにおける上下方向のほぼ中央部に位置し、当該開口部61aの側方に渡る態様で開口部61aの両側縁に支持してある。
また、各軸受部材63には、下端位置に、支軸穴634が設けてある。各軸受部材63において、支軸穴634同士は、それぞれ対向して配置してある。そして、各支軸穴634には、回動ストッパ66に関わる回動ストッパ軸104が支持してある。回動ストッパ軸104は、上リンク軸101、下リンク軸102およびペダル軸103と平行に配置してあって、その一端が基板61における開口部61aの一側縁に固定してある。
さらに、各軸受部材63には、上下方向のほぼ中央の位置であって支軸穴633の上方の位置に支軸穴635が設けてある。各軸受部材63において、支軸穴635同士は、それぞれ対向して配置してある。そして、各支軸穴635には、フラッパ67に関わるフラッパ軸105が支持してある。このフラッパ軸105は、基板61の開口部61aにおける上下方向のほぼ中央部に位置し、当該開口部61aの側方に渡る態様で開口部61aの両側縁に支持してある。
図2〜図4に示すようにリンク部材64は、駆動手段としてのソレノイド69に対して係合してある。ソレノイド69は、基板61における商品通路53の外側位置であって開口部61aの上方の位置に配置してある。ソレノイド69は、プランジャ69aを下方に向けて設けてある。プランジャ69aは、ソレノイド69が通電されることによって上方に引かれる。
リンク部材64は、板体からなり、基板61における商品通路53の外側位置であって開口部61aの位置に上下方向に渡って設けてある。リンク部材64は、その上端がプランジャ69aに取り付けてある。このリンク部材64には、上記上リンク軸101に係合する上係合部641が設けてある。上係合部641は、上リンク軸101を上下方向に移動できるように設けてある。また、リンク部材64には、上記下リンク軸102に係合する下係合部642が設けてある。さらに、リンク部材64の下端部には、コイルバネなどからなる弾性手段としてのリンクバネ643が取り付けてある。リンクバネ643は、下リンク軸102と回動ストッパ軸104との間に取り付けてあって基板61に固定した回動ストッパ軸104を介してリンク部材64を下方に向けて常に付勢する。
図2〜図4に示すようにペダル65は、基板61の開口部61aを側方に向けて渡り、上記ペダル軸103に回動可能に支持してある。ペダル65は、ペダル軸103を中心として回動して、基板61の開口部61aを開放する態様で商品通路53内に進出する進出位置と、開口部61aを閉塞する態様で商品通路53から退く退避位置との間を移動可能に設けてある。また、ペダル軸103には、捩りコイルバネからなる弾性手段としてのペダルバネ103aが巻装してある。ペダル65は、ペダルバネ103aの弾性付勢力によって進出位置に向けて常に付勢されている。
ペダル65は、進出位置においてその上面が商品Gを保持する保持面651として形成してあり、その下側にはペダル軸103の軸線方向に対向する2つの軸受台652が設けてある。各軸受台652には、ペダル軸103の軸線方向に互いに対向する異形溝653がそれぞれ設けてある。異形溝653は、ペダル65が進出位置にある形態で、上下方向に延在して設けた第一案内面653aと、当該第一案内面653aの上端からペダル軸103に向かって保持面651とほぼ平行に設けた第二案内面653bと、当該第二案内面653bのペダル軸103側の端部から第一案内面653aの下端側に向かって延在して設けた第三案内面653cと、第一案内面653aの下端側に切欠が設けてあることで下方に向けて形成した当接面653dとを有してなる。なお、異形溝653は、本実施の形態において各軸受台652の対向する面に凹設してあるが、各軸受台652を貫通して設けてあってもよい。
また、図3および図4に示すように第一保持部としてのペダル65は、基板61の左右外方に延出する延出部654を有している。延出部654は、基板61の開口部61aから外れて基板61の側縁よりも外側に延出する部分であり、上記保持面651を有している。なお、延出部654は、図3および図4においてペダル65の左右両端部に設けて示してあるが、ペダル65の左右端部のいずれか一方のみに設けてあってもよい。
図2〜図4に示すように回動ストッパ66は、上記各軸受部材63の間に介在してあり、上記回動ストッパ軸104に回動可能に支持してある。回動ストッパ66は、回動ストッパ軸104を中心として回動して、商品通路53内に進出する進出位置と、商品通路53から退く退避位置との間に移動可能に設けてある。回動ストッパ軸104には、捩りコイルバネからなる弾性手段としての回動ストッパバネ104aが巻装してある。回動ストッパ66は、回動ストッパバネ104aの弾性付勢力によって進出位置に向けて常に付勢されている。
回動ストッパ66には、商品通路53内に進出する先端部において側方に延出する支持軸106が設けてある。支持軸106は、上リンク軸101、下リンク軸102、ペダル軸103、回動ストッパ軸104およびフラッパ軸105と平行に配置してある。この支持軸106は、両端部がペダル65における各軸受台652の異形溝653に係合する。また、回動ストッパ66には、進出位置において下リンク軸102に係合可能に設けたロック溝661が設けてある。回動ストッパ66は、ロック溝661が下リンク軸102に係合している状態で進出位置を維持される。
図2〜図4に示すようにフラッパ67は、上記フラッパ軸105に回動可能に支持してある。フラッパ67は、フラッパ軸105を中心として回動して、基板61の開口部61aを開放する態様で商品通路53内に進出する進出位置と、開口部61aを閉塞する態様で商品通路53から退く退避位置との間に移動可能に設けてある。フラッパ軸105には、捩りコイルバネからなる弾性手段としてのフラッパバネ105aが巻装してある。フラッパ67は、フラッパバネ105aの弾性付勢力によって退避位置に向けて常に付勢されている。
フラッパ67は、進出位置において商品通路53内に延出する先端側の面が商品Gを保持する先端面671として形成してある。また、フラッパ67には、退避位置において上記上リンク軸101を内装する凹溝672が設けてある。この凹溝672には、フラッパ67が退避位置と進出位置とに至る間の過程で上リンク軸101が摺接する摺接面672aが設けてある。また、フラッパ67には、フラッパ軸105に支持された軸受部分の近傍において、商品通路53側に向けて突出する当接凸部673が設けてある。
また、図3および図4に示すように第二保持部としてのフラッパ67は、基板61の左右外方に延出する延出部674を有している。延出部674は、基板61の開口部61aから外れて基板61の側縁よりも外側に延出する部分であり、上記先端面671を有している。なお、延出部674は、図3および図4においてフラッパ67の左右両端部に設けて示してあるが、フラッパ67の左右端部のいずれか一方のみに設けてあってもよい。
図2〜図4に示すように売切検出手段68は、基板61において開口部61aの上方の位置であってソレノイド69に並んで配置してある。売切検出手段68は、検出片681と、当該検出片681によってON/OFFされるスイッチ682とを有している。
検出片681は、その上端に回動軸681aが設けてあり、この回動軸681aを介して基板61側に支承してある。そして、検出片681は、回動軸681aの周りに回動して、商品通路53内に進出する進出位置(図2に一転鎖線で示す)と、商品通路53から退避する退避位置(図2に実線で示す)との間に移動可能に設けてある。この検出片681は、基板61側に設けた検出片バネ683に係合しており、当該検出片バネ683の弾性付勢力によって進出位置に向けて常に付勢されている。また、検出片681の上端には、回動軸681aを間において商品通路53の外側に延在するアーム681bが一体に設けてある。
スイッチ682は、基板61において商品通路53の外側位置に設けてある。このスイッチ682は、本実施の形態ではノーマリオフ型を採用してある。図2に示すようにスイッチ682は、検出片681が退避位置にあるとき、アーム681bがアクチュエータ682aから離間することによってOFF状態になる(図2に実線で示す)。また、スイッチ682は、検出片681が進出位置にあるときに、アーム681bがアクチュエータ682aを押すことによってON状態になる(図2に一点鎖線で示す)。
なお、図4に示すように上述した軸受部材63、リンク部材64、回動ストッパ66およびソレノイド69は、商品搬出装置6においてペダル軸103およびフラッパ軸105の軸方向で一側寄りに配置してある。これは、図1に示すように2つの商品通路53の境に2つの商品搬出装置6を配置する場合に、各商品搬出装置6同士を背合わせにして配置するが、背合わせにした各商品搬出装置6の相互の軸受部材63、リンク部材64、回動ストッパ66およびソレノイド69の構成が当接干渉しないようにして、これにより背合わせにした各商品搬出装置6の小型化を図ってスペース効率をよくするためである。また、2つの商品搬出装置6同士を背合わせにして配置するとき、退避位置にある相互のフラッパ67の先端面671同士が当接干渉する自体を防止するために、当該先端面671の部位を櫛歯状に形成してある。当然フラッパ67の延出部674においても同様に形成してある。
上述した商品搬出装置の動作について図2および図5〜図7に基づいて説明する。
まず、図2に示す形態は、販売待機状態である。販売待機状態は、ソレノイド69が通電されていない状態であって、リンク部材64がリンクバネ643によって下方に付勢されている状態である。すなわち、上リンク軸101が軸受部材63の長溝631に沿って下方に移動し、下リンク軸102が軸受部材63の長溝632に沿って下方に移動している。この販売待機状態において、ペダル65は、ペダルバネ103aの弾性付勢力によって進出位置にある。さらに、ペダル65は、保持面651に商品通路53の最下位置にある商品Gが当接していることで商品Gの荷重を受けている。また、販売待機状態において、回動ストッパ66は、回動ストッパバネ104aの弾性付勢力によって進出位置にある。さらに、回動ストッパ66は、支持軸106がペダル65における異形溝653の当接面653dに当接していることでペダル65にかかる商品Gの荷重を受けている。さらにまた、回動ストッパ66は、ロック溝661に下リンク軸102が嵌合していることによってリンク部材64に係止されて自身の進出位置が維持されている。これにより、回動ストッパ66は、ペダル65の進出位置を維持してペダル65の退避位置への移動を阻止している。また、販売待機状態において、フラッパ67は、フラッパバネ105aの弾性付勢力によって退避位置にある。すなわち、販売待機状態では、回動ストッパ66によって進出位置を維持されているペダル65の保持面651に商品通路53の最下位置にある商品Gが保持されていることにともなって全ての商品Gが保持されている。また、販売待機状態では、フラッパ67が退避位置にあるので商品Gには関与していない。
次に、商品搬出装置6は、自動販売機の販売指令に応じて図5〜図7に示すように商品Gの搬出を行う。図5に示すように販売指令に応じてソレノイド69が通電されると、プランジャ69aを介してリンク部材64がリンクバネ643の弾性付勢力に抗して上方に引き上げられる。すると、下リンク軸102が回動ストッパ66のロック溝661から外れる。下リンク軸102がロック溝661から外れると、回動ストッパ66は、回動ストッパ軸104を中心として退避位置への移動を許可される。ここで、回動ストッパ66によって進出位置が維持されているペダル65には、商品Gの荷重がかかっている。すなわち、回動ストッパ66が退避位置への移動を許可されたことによって、ペダル65もペダル軸103を中心として退避位置への移動を許可されて商品Gの荷重によってペダルバネ103aの弾性付勢力に抗して退避位置に向けて移動する。この結果、回動ストッパ66の支持軸106がペダル65の当接面653dとの当接から外れて第一案内面653aに接触する。
次に、図6に示すようにソレノイド69が引き続き通電されて、リンク部材64がリンクバネ643の弾性付勢力に抗してさらに上方に引き上げられる。すると、商品Gの荷重によってペダル65がペダルバネ103aの弾性付勢力に抗して退避位置に向けてさらに移動する。このペダル65に移動にともなって、回動ストッパ66は、支持軸106がペダル65の第一案内面653aから続いて第二案内面653bに摺接して案内されて回動ストッパバネ104aの弾性付勢力に抗して退避位置に向けて移動する。
次に、図7に示すようにソレノイド69が引き続き通電されて、リンク部材64がリンクバネ643の弾性付勢力に抗して最も上方に引き上げられる。すると、商品Gの荷重によってペダル65が退避位置に至る。このペダル65に移動にともなって、回動ストッパ66は、支持軸106がペダル65の第二案内面653bに摺接して案内されて退避位置に至る。このとき、最下位置にある商品Gは、ペダル65の保持面651と通路幅規定板62との間を通過できる場合に、商品搬出装置6の下側から離脱して自動販売機の商品取出口(図示せず)に至る。
また、図5〜図7に示すように販売待機状態から、リンク部材64が上方に引き上げられると、上リンク軸101は、リンク部材64の上係合部641によって上方に引き上げられて、フラッパ67の凹溝672から離脱するように当該凹溝672の摺接面672aに摺接する。すると、フラッパ67は、上方に移動する上リンク軸101によって摺接面672aが押されることでフラッパ軸105を中心としてフラッパバネ105aの弾性付勢力に抗して進出位置に向けて移動する。フラッパ67は、ソレノイド69が通電されている間は、摺接面672aに上リンク軸101が当接していることによって進出位置を維持される。そして、進出位置に至るフラッパ67は、先端面671が下から2番目位置にある商品Gに当接して、当該先端面671と通路幅規定板62との間で2番目位置の商品Gを保持する。この結果、最下位置の商品Gのみが搬出されることになる。
最後に、最下位置の商品Gが搬出されると、進出位置にあるフラッパ67によって下から2番目位置の商品Gが保持されているため、ペダル65は、商品Gの荷重から解放される。すると、ペダル65がペダルバネ103aの弾性付勢力によって進出位置に向かって移動するとともに、回動ストッパ66が回動ストッパバネ104aの弾性付勢力によって進出位置に向かって移動する。そして、進出位置に戻った回動ストッパ66の支持軸106に当接面653dが当接する(図2参照)。これにより、ペダル65は、進出位置を維持されて回動ストッパ66によって退避位置への移動を阻止される。
また、最下位置の商品Gが搬出されると、図示しない商品搬出検知手段が商品Gの搬出を検知することによってソレノイド69の通電が切られる。すなわち、リンク部材64がリンクバネ643の弾性付勢力によって下方に移動する。すると、下リンク軸102は、リンク部材64の下係合部642によって下方に押し下げられて、軸受部材63の長溝632に沿って下方に移動する。この結果、下リンク軸102が回動ストッパ66のロック溝661に嵌合して、ペダル65および回動ストッパ66が進出位置(図2に示す販売待機状態の位置)に戻る。
一方、ソレノイド69の通電が切られて、リンク部材64がリンクバネ643の弾性付勢力によって下方に移動すると、上リンク軸101は、リンク部材64の上係合部641によって下方に押し下げられて、軸受部材63の長溝631に沿って下方に移動する。この結果、フラッパ67が、上リンク軸101から解放されてフラッパバネ105aの弾性付勢力によって退避位置(図2に示す販売待機状態の位置)に戻る。そして、フラッパ67で保持していた下から2番目位置にあった商品Gが解放されて、進出位置に戻っているペダル65の保持面651に至る。
なお、上述した商品搬出動作において、売切検出手段68は、検出片681が下から2番目の商品Gによって検出片バネ683の弾性付勢力に抗して退避位置に押されている。このため、スイッチ682がOFF状態とされて販売できる商品Gがあることが検出される。このように、売切検出手段68は、商品通路53に少なくとも下から2番目位置の商品Gが存在する場合に、販売できる商品Gがあることを検出する。一方、商品通路53に最下位置の商品Gだけが収納されている場合、売切検出手段68は、検出片681を押す商品Gがないため、当該検出片681が検出片バネ683の弾性付勢力によって進出位置に至る。このため、スイッチ682がアーム681bで押されてON状態とされて販売できる商品Gがないことが検出される。
ところで、上述した商品搬出装置6を商品通路53に取り付けるには、図8に示すように左右側板51の間に架設した上ピン7aに対して基板61の上端部に設けた上方の係合部61cを係合し、同様に左右側板51の間に架設した下ピン7bに対して基板61の下端部に設けた上方の係合部61dを係合する。
ここで、本実施の形態における商品搬出装置6は、ペダル65に基板61の左右外方に延出する延出部654を有し、フラッパ67に基板61の左右外方に延出する延出部674を有している。そこで、基板61の側縁と商品通路53の側板51との間にスペーサ8を介在して、商品搬出装置6の基板61が上下ピン7a,7bに沿う移動を規制する。このため、左右側板51の間の幅H1の間において、基板61は幅H1よりも小さい幅hであるが、保持部であるペダル65およびフラッパ67は、延出部654,674を含み左右側板51の間の幅H1に対応した幅を有することになる。この左右側板51の間の幅H1は、長手方向が比較的長い商品G(例えば500ミリリットル缶など)に対応して形成してある。すなわち、延出部654,674を有するペダル65およびフラッパ67は、長手方向が比較的長い商品G(例えば500ミリリットル缶など)を適宜保持する。
一方、図9に示すように長手方向が比較的短い商品G(例えば350ミリリットル缶など)に対応して形成した左右側板51の間の幅H2の商品通路53に対しては、上記幅hの基板61を用いた商品搬出装置6を取り付ける。この基板61の幅hは、商品通路53の左右側板51の間の幅H2とほぼ同じ幅である。この場合、保持部であるペダル65’およびフラッパ67’は、延出部654,674を有さず、基板61の開口部61a内に収まる従前から知られている形態のものを採用する。すなわち、延出部654,674を有さないペダル65’およびフラッパ67’は、長手方向が比較的短い商品G(例えば350ミリリットル缶など)を適宜保持する。
このように、本実施の形態における自動販売機の商品搬出装置6は、長手方向が比較的長い商品G(例えば500ミリリットル缶など)に対応して形成した商品通路53に対しては、延出部654,674を有するペダル65およびフラッパ67を採用して、長手方向が比較的長い商品Gを適宜保持する。一方、長手方向が比較的短い商品G(例えば350ミリリットル缶など)に対応して形成した商品通路53に対しては、延出部654,674を有さないペダル65’およびフラッパ67’を採用して、長手方向が比較的短い商品Gを適宜保持する。この結果、商品Gの長手方向に対応して形成した商品通路53の幅に応じて、ペダル65,65’およびフラッパ67,67’以外の主構成を同じくした商品搬出装置6を採用することが可能になる。
したがって、上述した自動販売機の商品搬出装置では、基板61の左右外方に延出する延出部654,674を有した保持部としてのペダル65およびフラッパ67を有したことにより、ペダル65およびフラッパ67以外の主構成を共通化して、長さの異なる商品に対応して形成した各商品通路53に取り付けられる汎用性を備えることが可能になる。
なお、上述した実施の形態では、第一保持部としてのペダル65をペダル軸103に支持し、第二保持部としてのフラッパ67をフラッパ軸105に支持した構成であるが、これに限らず、図には明示しないがペダル65およびフラッパ67を1つの軸に支持した構成としてもよい。さらに、上述した実施の形態では、第一保持部としてのペダル65と第二保持部としてのフラッパ67とをそれぞれ別に有し、販売待機状態においてペダル65によって最下位置の商品Gを保持し、販売状態においてフラッパ67によって下から2番目位置の商品Gを保持する構成としてあるが、これに限らず、図には明示しないがペダル65およびフラッパ67を一体にした保持部としてもよい。
本発明の実施の形態である商品搬出装置を適用した自動販売機を示す概略断面図である。 商品搬出装置を示す断面図である。 商品搬出装置を示す正面から視た斜視図である。 商品搬出装置を示す背面から視た斜視図である。 商品搬出装置の動作図である。 商品搬出装置の動作図である。 商品搬出装置の動作図である。 商品搬出装置を商品通路に取り付けた状態を示す正面図である。 商品搬出装置を商品通路に取り付けた状態を示す正面図である。
符号の説明
5 商品ラック
51 側板
53 商品通路
6 商品搬出装置
61 基板
61a 開口部
61b ガイド突起
61c,61d 係合部
62 通路幅規定板
63 軸受部材
64 リンク部材
65 ペダル
651 保持面
652 軸受台
653 異形溝
653a 第一案内面
653b 第二案内面
653c 第三案内面
653d 当接面
654 延出部
66 回動ストッパ
67 フラッパ
671 先端面
672 凹溝
672a 摺接面
673 当接凸部
674 延出部
68 売切検出手段
69 ソレノイド
69a プランジャ
101 上リンク軸
102 下リンク軸
103 ペダル軸
103a ペダルバネ
104 回動ストッパ軸
104a 回動ストッパバネ
105 フラッパ軸
105a フラッパバネ
106 支持軸
7a 上ピン
7b 下ピン
8 スペーサ
G 商品
h 幅
H1 幅
H2 幅

Claims (1)

  1. 商品の短手方向に対応する前後壁および商品の長手方向に対応する左右壁を有して商品を順次並べて収納する商品通路と、当該商品通路の排出口の部位で左右壁の間で前後壁の一方をなす基板と、当該基板に配置してあり商品通路内に進出して商品通路に収納された商品を保持する一方で商品通路から退避して前記商品の保持を解放する保持部とを有した自動販売機の商品搬出装置において、
    前記保持部は前記基板の左右外方に延出する延出部を有していることを特徴とする自動販売機の商品搬出装置。
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