JP2007144250A - 微粒化装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】原料スラリーが高粘度のものであっても良好に処理できる微粒化装置、また従来よりデッドボリュウムが少なく、作業効率を向上し得る微粒化装置の提供。
【解決手段】原料タンクから給液されてくる原料スラリーを加圧して排出する増圧機と、該増圧機から配管を介して送られてくる高圧原料スラリーを高速噴射流として受け入れて該噴射流の衝突エネルギーにより原料スラリー中の原料粒子の微粒化処理を行うための衝突空間を内部に有する衝突チャンバーとを備えた微粒化装置において、原料タンクに、原料スラリーを加圧して増圧機へ供給する加圧手段を備えているものとした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、原料スラリーをノズルから高速噴射した際の衝突エネルギーにより原料スラリー中の原料粒子の微粒化を行うための微粒化装置に関するものである。
従来から、材料物質の衝突、粉砕による微粒化または乳化や微細粒子の分散などの流体の均質化を行うための微粒化装置として、増圧機で原料スラリーを加圧して高圧噴射流とし、固定板やボール等の対象へ噴射衝突させたり噴流同士で衝突させるなどの衝突エネルギーを利用したものが用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
このような微粒化装置では、例えば図5に示すように増圧機23として高圧プランジャポンプを利用したものがあり、原料タンク22に原料スラリーを投入し、給液ポンプ25を介して原料スラリーを増圧機23へ送り、シリンダ内を往復移動する高圧プランジャによってその原料スラリーが吸引され、高圧で排出される。
増圧機23から送られる高圧原料スラリーは、衝突チャンバー24内でノズルから高圧噴射流として噴射され、該噴射流が固定板やボール等の衝突対象に衝突されたり噴流同士を衝突させることによって原料スラリー中に含まれる原料粒子の微粒子化、分散化、乳化等がなされる。このような衝突処理後の原料スラリーは、通常所望の粒径が得られるまで再び高圧噴射、衝突、という処理工程を繰り返すために熱交換器26で冷却された後回収されて原料タンク22に戻される。
特開平10−36738号公報
上記のような従来の微粒化装置においては、原料スラリーを原料タンクから増圧機へ送るための給液ポンプとしてダイヤフラムポンプが使われている。これは、原料スラリーを吸引して押し出すダイヤフラムを駆動するための駆動部分がダイヤフラム自身によって原料スラリーから遮断でき、駆動部への固形物の浸入が回避できるためである。
しかしながら、原料スラリーが、例えば1000mPa・s以上という高粘度のものであると、ダイヤフラムポンプでは性能上給液が行えず、実質的に微粒化処理ができないという問題があった。
また、原料タンクと給液ポンプとの間は配管ホースで繋がれているため、粘度が200mPa・s以上のものは、タンク壁面にへばり付いて給液ポンプが空気を吸い込みやすい状態となってしまう。空気を吸い込んでしまうと、以降の増圧機が良好に作動せず、原料スラリーの高圧噴射が困難になってしまう。しかしながら、微粒化装置での分散処理等が望まれる種々の製品、特に食品では、例えば粘度100〜1000mPa・sのものとして中濃ソース相当のもの、粘度1000〜2000mPa・sのものとしてケチャップ相当のもの、2000Pa・s以上のものとしてマヨネーズ、ハチミツ、水飴等に相当するものなど、多くの高粘度液体の処理が必要とされている。
また、原料タンクからダイヤフラムポンプ、増圧機までを繋ぐ配管ホース内およびダイヤフラム本体内に存在する原料スラリーがデッドボリュウムとなってしまうが、装置の駆動には、全配管を含む装置内を処理液で満たす必要があるため、前記デッドボリュウム+α、現行装置の一例では装置駆動のための最低必要量としてまず800mLもの処理液が、本来所望の処理量に加算されなければならず、その分、作業効率が低下する。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、原料スラリーが高粘度のものであっても良好に処理できる微粒化装置を提供することにある。また本発明は、従来よりデッドボリュウムが少なく、作業効率を向上し得る微粒化装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る微粒化装置は、原料スラリーを収納する原料タンクと、該タンクから給液された原料スラリーを加圧して排出する増圧機と、該増圧機から配管を介して送られてくる高圧原料スラリーを高速噴射流として受け入れて該噴射流の衝突エネルギーにより原料スラリー中の原料粒子の微粒化処理を行うための衝突空間を内部に有する衝突チャンバーと、を備えた微粒化装置において、前記原料タンクは、原料スラリーを加圧して前記増圧機へ供給する加圧手段を備えているものである。
請求項2に記載の発明に係る微粒化装置は、請求項1に記載の微粒化装置において、前記原料タンクはシリンダー形状を有するものであり、前記加圧手段は、前記原料タンク内を往復摺動可能に設けられたピストン部材と、該ピストン部材を移動させて原料スラリーを原料タンクから押し出す駆動手段とを備えているものである。
請求項3に記載の発明に係る微粒化装置は、請求項2に記載の微粒化装置において、前記駆動手段は、前記ピストン部材を上方から押圧する流体を前記原料タンク内に供給する流体供給機構を備えているものである。
請求項4に記載の発明に係る微粒化装置は、請求項2に記載の微粒化装置において、前記ピストン部材は、該ピストン部材下方の原料タンク内部に原料スラリーを導入する原料スラリー供給手段を有するものである。
請求項5に記載の発明に係る微粒化装置は、請求項4に記載の微粒化装置において、前記原料タンクと前記衝突チャンバーとの間には、該衝突チャンバーから排出されてくる衝突処理後の原料スラリーを原料タンクに回収するための回収配管が配設されており、前記原料スラリー供給手段は、前記ピストン部材を貫通状態で下端が前記原料タンク内に開口する貫通管を備え、この貫通管の上端に、前記回収配管と前記貫通管または原料取り出し配管とを互いに切換可能に連通する切換弁が配置されているものである。
本発明の微粒化装置においては、原料タンクに、原料スラリーを加圧して増圧機へ給液する加圧手段を備えたことにより、原料タンクと増圧機との間にダイヤフラムポンプ等の給液ポンプを備える必要がなくなるため、ダイアフラムポンプ使用時に給液が困難であった粘性の高い原料スラリーも良好に給液できて微粒化処理が行えると共に、装置駆動に必要な処理液を含むデッドボリュウムを大幅に低減でき、従来に比べて作業効率が格段に向上するという効果がある。
本発明の微粒化装置は、原料タンク内の原料スラリーを増圧機で加圧して配管を介して高圧原料スラリーとして衝突チャンバーへ送り、チャンバー内部の衝突空間にて高速噴射流として噴射させ、その衝突エネルギーにより原料スラリー中の原料粒子の微粒化処理を行い、衝突チャンバーから排出されてくる衝突処理後の原料スラリーを回収配管を介して原料タンクに回収するものであり、原料タンクに、原料スラリーを加圧して増圧機へ供給する加圧手段を備えたものであるため、従来の微粒化装置に用いられていたようなダイヤフラムポンプ等の給液ポンプを必要としない。
従って、本発明の微粒化装置においては、原料タンク内の原料スラリーを増圧機へ加圧して送るための給液ポンプが必要なくなるため、ダイアフラムポンプ使用時に給液が困難であった粘性の高い原料スラリーも原料タンクから直接的に増圧機へ送って処理できる。また、ダイヤフラムポンプが不要であるのに加え、原料タンクと増圧機との間の配管も短くできるため、装置駆動に必要な処理液を含むデッドボリュウムを大幅に低減でき、従来に比べて作業効率は向上する。
本発明の原料タンクに備えられる加圧手段としては、原料タンクをシリンダー形状を有するものとして、この原料タンク内に往復摺動可能に設けられたピストン部材を駆動手段により移動させて原料スラリーを原料タンクから押し出す構成が簡便である。このピストン部材の摺動によって原料スラリーを押し出して増圧機へ給液する場合には、原料タンク壁面にへばり付く高粘度の原料スラリーも良好に押し出すことができ、エアを取り込んで増圧機側の作動不良を起こすことも無くなり、衝突チャンバーにおける高速噴射を良好に維持できる。また、ピストン部材の先端部形状を原料タンク底部内形状に合致させることによって原料タンク内の原料スラリーをほとんど残さずに原料タンクから送り出せる。
ピストン部材を摺動させる駆動手段としては、ピストン部材を上方から押圧する流体を原料タンク内に供給する流体供給機構が挙げられる。具体的には、流体としてエア等の気体圧を用いるのが簡便である。この場合、従来の給液ポンプを駆動させるための気体供給機構を利用すれば従来の装置からの設計変更が少なくて済む。
なお、本発明のピストン部材用の駆動手段には、上記のような流体供給機構に限らず、例えば、スプリングを利用した機械的機構など、ピストン部材を原料タンク内で摺動させることのできる機構であれば種々のものが採用可能であるが、上記気体圧を利用したものなど、できるだけ設計が簡便で装置の大型化やコスト高が抑えられるものが望ましい。
なお、ピストン部材で原料タンク内に収容された原料スラリーを増圧機へ押し出す場合、ピストン部材が原料タンクを蓋のように覆ってしまうため、原料スラリーの給液、微粒化処理はバッチ工程となり、繰り返し処理を行うには、前の処理工程を終了した後にピストン部材を原料タンクから取り外してから処理済みの原料スラリーを投入し、再びピストン部材を原料タンクに装着するという作業を行ったり、また 原料タンク側に原料スラリー供給手段を別に設ける必要があった。
そこで、ピストン部材に、該ピストン部材下方の原料タンク内部に原料スラリーを導入する原料スラリー供給手段を設けておけば、原料タンク側に原料スラリー供給手段を設けなくてもピストン部材を取り外すことなく該ピストン部材の供給手段を介して原料スラリーを原料タンク内に導入でき、繰り返し処理がより簡便に効率的に行える。
また、原料タンクと衝突チャンバーとの間に衝突チャンバーから排出される衝突処理後の原料スラリーを原料タンクに回収するための回収配管を配設する場合、この回収配管を前記原料スラリー供給手段に連結すれば、原料タンクから増圧機への原料スラリーの給液、衝突チャンバー内での高速噴射、微粒化処理、原料スラリーの原料タンクへの回収、次の給液、という一連の循環工程を連続的に行うことができ、作業工程全体がより効率的になる。
具体的な原料スラリー供給手段としては、ピストン部材を貫通状態で下端が前記原料タンク内に開口する貫通管を備える構成が簡便である。この貫通管を介せば、ピストン部材を原料タンクから取り外すことなく原料スラリーをピストン部材下方の原料タンク内部へ導入することができる。この貫通管を衝突チャンバーからの回収配管に連通すれば、衝突処理済みの原料スラリーを直接的に原料タンクに回収して直ちに次の処理工程を連続的に繰り返すことができる。なお、貫通管の下端を放射方向に分岐させて複数個の開口をピストン部材下面上で分散して設ければ、原料スラリーを原料タンク内に均一に偏りなく導入しつつ、均一に押し出し給液することができる。
また、バッチ式の処理工程にて、原料タンク内の原料スラリーが全て給液されて処理が完了するまで次の原料スラリーの投入がなされない場合には、ピストン部材は原料タンク内の原料スラリーの量に応じて原料タンク内を摺動し、これに伴って貫通管も原料タンク内を上下方向に移動するため、外部から視認できる貫通管の原料タンクに対する相対位置関係に基づいて、原料タンク内の原料スラリーのおおよその量を計ることができる。
一方、原料スラリーを衝突チャンバーから原料タンクへ循環させながら連続的に繰り返し処理を行う場合には、原料タンク内では常に原料スラリーはある程度の量が維持されるため、処理工程中はピストン部材および貫通管の位置はほとんど変化しない。従って、原料スラリーの循環による連続処理工程においては、時間によって所望の原料粒子粒径が得られるように処理工程を管理する。
連続繰り返し衝突処理工程によって、原料粒子が所望の粒径になる、或いは分散状態が得られれば原料タンク回収後の処理済み液を取り出すが、貫通管の上端に切換弁を配置し、この貫通管と回収配管との連通状態から回収配管と原料取り出し配管との連通状態へ切換れば、処理液の取り出しもピストン部材を取り外すことなく行える。また、当初の原料スラリーの原料タンクへの供給やバッチ式繰り返し工程における原料スラリーの再投入についても、この切換弁と貫通管とを利用してピストン部材を取り外すことなく行うことが可能である。
また、以上のような貫通管と切換弁の配置により、本願発明の微粒化装置は閉鎖回路とすることができるため、空気に触れると変質する原料の処理にも対応することができる。この場合、ピストン部材の駆動機構として気体供給機構を用いる場合、気体にエアの代わりに窒素ガス等を用いれば良い。
また、本発明における微粒化装置では、加圧手段を備えた原料タンクを複数個配置し、各タンクと増圧機および回収配管とを必要数の切換弁を介して選択的に切換可能に連通させる構成とすれば、各切換弁を適宜切り換えることによって、各原料タンクに収容された原料スラリーに対して、交互に或いは順次、衝突処理を行うことができる。従って、一つの微粒化装置で、原料タンク数分の多バッチ相当の原料スラリーを処理することが可能となり、製品の生産効率向上を図ることができる。
なお、本発明で云う微粒化とは、原料スラリーに含まれる原料粒子の単なる粉砕微細化だけでなく、乳化、分散化を含むものである。
本発明の第1の実施例として、加圧手段として、エア圧により駆動されるピストン部材によって原料タンク内の原料スラリーを増圧機へ押し出し給液する機構を備えた場合の微粒化装置を図1〜図3に示す。図1は本実施例による微粒化装置の全体を示す概略構成図であり、図2は本微粒化装置の原料タンクおよび加圧手段の概略構成図であり、(a)は原料タンクの縦側断面図、(b)はタンク内のピストンを底面側から見た概略平面図である。図3は、本微粒化装置による微粒化処理工程の各過程を説明する模式図である。
本微粒化装置1は、基本的構成は図5に示す従来の微粒化装置と共通するものである。即ち、本微粒化装置1は、原料スラリーが収納される原料タンク2と、原料タンク2から給液された原料スラリーを加圧する高圧プランジャポンプからなる増圧機3と、増圧機3から配管を介して送られてくる高圧原料スラリーを高圧噴射流として受け入れて衝突空間にてノズルから噴射し、ボールや衝突板に対する衝突、あるいは噴射流同士の衝突により原料スラリー中の原料粒子の微粒化を行う衝突チャンバー4とから主に構成されるものである。
本実施例の微粒化装置1においては、原料タンク2を加圧手段を備えた加圧タンクとすることによって、原料タンク2と増圧機3との間にダイヤフラムポンプ等の給液ポンプを必要とせず、両者間の配管を従来より大幅に短くすることができた。これにより、本装置では、ダイヤフラムポンプを用いていた場合に比べて大幅にデッドボリュウムが低減できた。
また、本装置1では、原料タンク2はシリンダー形状を有しており、先端形状がタンク底面内形状にほぼ合致したピストン部材10がその原料タンク2内に往復摺動可能に配置されている。原料タンク2は、上部開口が密閉可能に覆う蓋16で閉じられるが、該密閉蓋16には、気体供給機構(不図示)からエアが送られてくる加圧エア入口17が設けられており、この加圧エア入口17を介して密閉状態の原料タンク2内に供給されるエアの圧力によりピストン部材10が原料タンク底面側へ押圧され、ピストン部材10の下方の原料スラリーは原料タンク2から増圧機3側へ押し出されていく。
増圧機3では、シリンダ内を往復移動する高圧プランジャによってその原料スラリーが吸引され、高圧で排出されるが、この加圧されて送られる高圧原料スラリーは、衝突チャンバー4内でノズル(不図示)から高圧噴射流として噴射され、該噴射流が固定板や回転ボール等の衝突対象に衝突されたり噴流同士を衝突させることによって原料スラリー中に含まれる原料粒子の微粒子化、分散化、乳化等がなされる。この衝突処理後の原料スラリーは、回収配管5を介して、途中熱交換器6で冷却されてから再び原料タンク2へ戻され、次の給液、高圧噴射、衝突、という処理工程が所望の原料粒子粒径となるまで繰り返される。
本実施例においては、ピストン部材10には、該ピストン部材10を貫通状態で下端がピストン部材10の下面で開口する原料スラリー導入用の貫通管12が設けられており、貫通管12の下端を分岐させてピストン部材10の下面中央の開口13および該下面周縁部に等角度間隔位置に4つの開口14を配置されるものとした。これにより、ピストン部材10を取り外すことなく貫通管12から原料スラリーがピストン部材10下部の原料タンク2内に導入されるが、前記下端側の分岐により偏り無くほぼ均一に原料スラリーが導入されていき、ピストン部材10の下降摺動に伴って均一に押圧されて一定な押し出し給液が行われる。
なお、貫通管12の上部は、Oリング等のシール部材により原料タンク2内の密閉状態を維持可能な状態で蓋16を貫通しており、この蓋16に対して貫通管12がピストン部材10の摺動に伴い上下方向に摺動可能となっている。
また、貫通管12の上端には3方向切換弁11が装着されており、この切換弁11によって、衝突チャンバー4から延び、衝突チャンバー4から排出される衝突処理済み原料スラリーを回収する回収配管5と貫通管12(A→C)と、または回収配管5と原料取り出し配管15と(A→B)を互いに切換可能に連通できる。
従って、回収配管5と貫通管12との連通状態に切り換えれば、原料タンク2から増圧機3への原料スラリーの給液、衝突チャンバー4内での高速噴射、微粒化処理、原料スラリーの原料タンクへ2の回収、次の給液、という原料スラリーの繰り返し衝突処理工程をピストン部材10の着脱の必要なく循環工程で連続的に行うことができ、作業工程全体がより効率的になる。
以上のような構成を備えた本実施例による微粒化装置1を用いて微粒化処理テストを原料スラリー循環による連続工程で行った場合を図3をもって以下に説明する。まず、ピストン部材10を取り外した状態の原料タンク2に、粘度1000〜3000mPa・sの従来では処理が困難であった比較的高粘度の原料スラリーを300〜800mL投入し、3方向切換弁11を貫通管12と回収配管5とを連通させるA→C接続状態にしてからピストン部材10を原料タンク2内に挿入する。このとき、原料タンク2の上方からエアを抜きながら蓋16を閉めていき、ピストン部材10の底面が原料スラリーの液面に接触する程度の位置に調整して蓋16を原料タンク2の上部にクランプで固定する。
以上の初期設定の後、図3(a)に示すように、3方向切換弁11を切り換えて回収配管5を原料取り出し配管15に連通させるA→B接続状態とする。この状態で気体供給機構を駆動して原料タンク2内へエアを送りながら、50MPa以下の低圧にて所定の時間間隔で増圧機3の2台の高圧プランジャポンプの動作を切換ながらの強制運転を行うことにより回路内を原料スラリーを満たしていく。衝突チャンバー4から回収配管5、3方向切換弁11を介して原料取り出し配管15から原料スラリーが取り出せるようになるまで原料スラリーで満たされたら装置運転を停止する。
次に、図3(b)に示すように、3方向切換弁11を再び切り換えて回収配管5と貫通管12とを連通させた状態(A→C接続状態)として、装置運転を行う(運転条件:98〜245MPa)。原料タンク2内に送られるエアの圧力により、ピストン部材10は原料タンク2内の原料スラリーを原料タンク2から押し出し、チェックバルブを介して増圧機3へ給液される。増圧機3で加圧された原料スラリーは、チェックバルブを通過して衝突チャンバー4へ送られ、該チャンバー内で衝突処理された後、回収配管5へ排出される。衝突処理後の原料スラリーは、回収配管途中の熱交換器で冷却される。
冷却後の原料スラリーは、回収配管5から3方向切換弁11と貫通管12を介して原料タンク2内へ戻る。そこで再びピストン部材10によって原料タンク2から増圧機3へ押し出され、加圧されて衝突チャンバー4へ供給され、衝突処理後に回収配管5によって途中熱交換器で冷却されてから貫通管12を介して原料タンク2内に回収されて再び増圧機3へ押し出されるという循環工程で繰り返し衝突処理が連続的に行われる。
なお、このような連続処理工程では、原料スラリーは、衝突チャンバー4から回収配管5を介して常時原料タンク2内へ戻り、処理工程中は原料タンク2内でのピストン部材10の位置はほとんど変化することがないため、所望の原料粒子粒径が得られるまでの連続処理操作の管理はその処理時間によって行う。
所定の処理時間を経た時点で、装置運転を停止する。次いで、最終工程として、図3(c)に示すように、3方向切換弁11を切り換えて回収配管5を原料取り出し配管15に連通させるA→B接続状態とし、エアの供給を行いながら約50MPaの低圧で強制運転を行う。これによって原料タンク2内ではピストン部材10が下降していき、原料スラリーは、衝突チャンバー4から回収配管5を経て原料取り出し配管15へ送られ、回収用容器に回収される。図3(d)に示すように、ピストン部材10が原料タンク2内の底面まで下がり切り、ほとんどの原料スラリーが回収できたら、強制運転を停止する。
以上のような原料スラリーを原料取り出し配管15から取り出し回収したら、最後に、回路内に残った原料スラリーを以下の工程で回収する。即ち、回路から衝突チャンバー4を外した状態で低圧(約50MPa以下)強制運転することによって増圧機3内に残った原料スラリーを回収できる。また、配管ホースや衝突チャンバー4内に残っている原料スラリーは、エアガンを用いて押し出すことにより回収できる。
また、回路内に残った原料スラリーをより確実に回収するためには、処理済みの原料スラリーに混ざってもよい液体を用いて強制運転を行い、その液体を原料タンク2から回路内を一巡させれば、回路内の残留原料スラリーを押し出して回収することができる。この時の使用液体量は、デッドボリュウム量で良い。
上記のような本微粒化装置1による原料スラリーを循環させる連続処理工程は、衝突処理を多数回繰り返し行う必要のある原料スラリーに対して、効率的に所望の微粒化原料スラリーが得られるが、原料によっては、衝突処理が1回〜数回程度の少数回で済む場合には、上記のような連続処理に限らずバッチ式で行っても良い。この場合、衝突チャンバー4を通過後、熱交換器6にて冷却し回収配管5を通って原料取り出し配管15を介して原料スラリーを回収する。回収済み原料スラリーをまだ衝突処理が必要な場合にピストン部材10を取り外した原料タンク2内に再び投入し、ピストン部材10を装着し直してから装置を駆動して原料タンク2内にエアを供給しながら衝突処理を行えば良い。
以上の如く、原料スラリーの循環による連続処理工程においても、バッチ式処理工程においても、本実施例の微粒化装置1によれば、高粘度の原料スラリーの微粒化処理工程を、給液時のエアの取り込みや原料タンク2壁面へのへばり付きもなくスムーズに繰り返し行うことができた。
なお、処理液の入れ替えや増圧機の分解・再組立の際に高圧回路内にエアが入り込むことがあるため、運転前には、高圧回路内のエア抜き作業を行う必要もある。従来の給液ポンプを用いていた場合のエア抜き作業は、原料タンク内に液体を投入し、増圧機の両高圧プランジャを前進させた状態で給液ポンプにより液体を送りながら配管途中の開閉孔を開けて所定時間液をこぼし、その後に孔を閉めて強制運転していた。この工程は空気が抜けたと判断できるまで繰り返して行われるものであり、手間がかかって作業効率の向上を阻む要因となり得るものであった。
これに対して、本実施例の微粒化装置では、運転前に回路内のエアを抜く作業としては、原料タンク2内に液体を入れて3方向切換弁11により回収配管5と貫通管12とを連通させた状態で強制運転するという簡便な工程で済み、給液ポンプでのエア抜き工程分が省かれて従来より作業が簡便となり、作業効率の向上が図れる。
なお、以上の実施例においては、加圧手段を備えた原料タンクを一つ備えた微粒化装置について説明したが、本発明における微粒化装置では、加圧手段を備えた原料タンクを2つ以上備え、各タンクと増圧機側との配管連結を切換弁で切換ながら衝突処理工程をパス管理しながら行うことも可能である。
本発明の第2実施例として、エア圧がかけられるピストン部材(10A,10B)がそれぞれ装着された二つの原料タンク(2A,2B)を備えた微粒化装置18を図4に示す。本微粒化装置18においては、3方向切換弁19xを介して第1の原料タンク2Aと第2の原料タンク2Bとが増圧機3側への配管と選択的に切換可能に連通されており、また衝突チャンバー4からの回収配管5Aは、3方向切換弁19yを介して原料取り出し配管15と原料タンク側の回収配管5Bの一方とに選択的に切換可能に連通されており、さらに回収配管5Bの他方が3方向切換弁19zを介して第1の原料タンク2Aと第2の原料タンク2Bの各貫通管に選択的に切換可能に連通されている。
従って、まず3方向切換弁19xによって第1の原料タンク2Aと増圧機3側とを連通させると共に、3方向切換弁19yの切り換えにより回収配管5Aをタンク側の回収配管5Bと連通させ、さらに3方向切換弁19zを切り換えて回収配管5Bを第1の原料タンク2Aの貫通管に連通させた状態として、本装置18を運転する。
第1の原料タンク2A内に投入されていた原料スラリーは、増圧機3へ押し出されて加圧され、衝突チャンバー4内で衝突処理が行われ、その衝突処理後の原料スラリーは熱交換器6を経て冷却後にまた第1の原料タンク2A内に戻すことができる。また、3方向切換弁19yを切り換えて回収配管5Aを原料取り出し配管15に連通させておけば、衝突処理後の冷却された原料スラリーを装置外へ取り出し回収することができる。
このように第1の原料タンク2A内の原料スラリーの衝突処理が終了した後、3方向切換弁19xを切り換えて第2の原料タンク2Bを増圧機3側へ連通させると共に、3方向切換弁19yの切り換えによりを回収配管5Aをタンク側の回収配管5Bと連通させ、さらに3方向切換弁19zを切り換えて回収配管5Bを第2の原料タンク2Bの貫通管に連通させた状態として本装置18を運転する。
これにより、第2の原料タンク2B内に投入されていた原料スラリーの衝突処理が行われ、その衝突処理後の原料スラリーは熱交換器6を経て冷却後にまた第2の原料タンク2B内に戻すことができ、また、3方向切換弁15を切り換えて回収配管5Aを原料取り出し配管15に連通させておけば、衝突処理後の冷却された原料スラリーを装置外へ取り出し回収することができる。
以上のように3つの3方向切換弁(19x,19y,19z)を適宜切り換えて行けば、第1の原料タンク2Aの原料スラリーと第2の原料タンク2Bの原料スラリーに対して交互に衝突処理を行うことができる。同様に、それぞれ加圧手段を備えた原料タンクを3つ以上配置し、それぞれ3方向切換弁を用いて増圧機3側および回収配管5側との切換を行う構成とすることによって、その原料タンク数分の多バッチ相当の原料スラリーに対して順次衝突処理を行うこともでき、同一ロットとして多量の処理製品を高効率で生産することが可能となる。
なお、上記のような複数の原料タンクを備えた微粒化装置では、同一バッチの原料スラリーを衝突処理後に他方の原料タンクへ交互に回収して衝突処理を繰り返す方法を採用することもできる。例えば、図4に示す第1の原料タンクAと第2の原料タンクBの2つを備えた微粒化装置18では、まず第1の原料タンクAから供給された原料スラリーを衝突チャンバー4における衝突処理後に第2の原料タンクBに回収していき、第1の原料タンクA内から原料スラリーが全て押し出されたら、第2の原料タンクBから増圧機3側への原料スラリーの供給、衝突処理を行い、処理後の原料スラリーを再び第1の原料タンクAに回収する。
このように原料スラリーを異なる原料タンクに交互に回収しながら衝突処理を繰り返す方法を採用すれば、前述のような同一原料タンクでの連続回収、処理工程において時間により処理管理を行っていた場合では処理前と処理後の原料スラリーが混在することによって全ての原料スラリーが厳密に均一に衝突処理されるように管理することが難しいのに対して、時間による衝突処理管理を行う必要なく衝突回数による管理ができるため、厳密に均一な衝突処理が簡便により効率的に行える。
本発明の第1の実施例による微粒化装置の概略構成図である。 図1の微粒化装置の原料タンクおよび加圧手段の概略構成図であり、(a)は原料タンクの縦側断面図、(b)はタンク内のピストンを底面側から見た概略平面図である。 本微粒化装置を用いた微粒化処理工程の各過程をそれぞれ示す模式図である。 本発明の第2の実施例による原料タンクを2つ備えた微粒化装置の概略構成図であり、(a)は第1の原料タンク内の原料スラリーの処理を行う際の状態を示す模式図、(b)は第2の原料タンク内の原料スラリーの処理を行う際の状態を示す模式図である。 従来の微粒化装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
1,18,21:微粒化装置
2,2A,2B,22:原料タンク
3,23:増圧機
4,24:衝突チャンバー
5,5A,5B:回収配管
6,25:熱交換器
10,10A,10B:ピストン部材
11:3方向切換弁
12:貫通管
13,14:開口
15:原料取り出し配管
16:蓋
17:加圧エア入口
19x,19y,19z:3方向切換弁
25:給液ポンプ(ダイヤフラムポンプ)

Claims (5)

  1. 原料スラリーを収納する原料タンクと、該タンクから給液された原料スラリーを加圧して排出する増圧機と、該増圧機から配管を介して送られてくる高圧原料スラリーを高速噴射流として受け入れて該噴射流の衝突エネルギーにより原料スラリー中の原料粒子の微粒化処理を行うための衝突空間を内部に有する衝突チャンバーと、を備えた微粒化装置において、
    前記原料タンクは、原料スラリーを加圧して前記増圧機へ供給する加圧手段を備えていることを特徴とする微粒化装置。
  2. 前記原料タンクはシリンダー形状を有するものであり、
    前記加圧手段は、前記原料タンク内を往復摺動可能に設けられたピストン部材と、該ピストン部材を移動させて原料スラリーを原料タンクから押し出す駆動手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の微粒化装置。
  3. 前記駆動手段は、前記ピストン部材を上方から押圧する流体を前記原料タンク内に供給する流体供給機構を備えていることを特徴とする請求項2に記載の微粒化装置。
  4. 前記ピストン部材は、該ピストン部材下方の原料タンク内部に原料スラリーを導入する原料スラリー供給手段を有することを特徴とする請求項2に記載の微粒化装置。
  5. 前記原料タンクと前記衝突チャンバーとの間には、該衝突チャンバーから排出されてくる衝突処理後の原料スラリーを原料タンクに回収するための回収配管が配設されており、
    前記原料スラリー供給手段は、前記ピストン部材を貫通状態で下端が前記原料タンク内に開口する貫通管を備え、
    この貫通管の上端に、前記回収配管と前記貫通管または原料取り出し配管とを互いに切換可能に連通する切換弁が配置されていることを特徴とする請求項4に記載の微粒化装置。
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