JP2007137554A - エレベーターの終端階強制減速装置 - Google Patents

エレベーターの終端階強制減速装置 Download PDF

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Abstract

【課題】構造を簡素化してコストダウンを図るとともに、籠の位置および走行速度を精度よく検出することができるエレベーターの終端階強制減速装置を提供する。
【解決手段】昇降路1の終端付近に被検出プレート11を設けるとともに、籠5の上部には近接センサ12を設ける。近接センサ12は籠5の走行に伴って上下方向に移動し、昇降路1の終端付近にて被検出プレート11を検出することにより籠5の位置を検出する。過速監視装置30は近接センサ12の検出動作時間と被検出プレート11の長さから籠5の平均実速度Vsを算出し、その平均実速度Vsが予め設定された設定速度Vnよりも高速であることを条件に減速指令36aを出力して籠5を強制的に減速させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、昇降路内を走行する籠が昇降路の終端付近に接近したとき、通常の着床装置等が万が一機能しなかった場合に、これらとは別に作動して籠を強制的に減速させるエレベーターの終端階強制減速装置に関する。
従来の終端階強制減速装置は昇降路の終端付近に籠が接近したことを検出するとともに、その籠位置における籠の走行速度を検出し、その走行速度が所定の速度よりも高速であった場合に例えば非常止め装置や電磁ブレーキ等を動作させて籠を減速または停止させるものである。
籠の位置および速度を検出するための手段としては、籠に連結された無端状のガバナロープにより駆動され且つ籠の走行に伴って回転するガバナの回転部の回転をロータリエンコーダによって検出し、所定の演算処理を行なうことで籠の位置および走行速度を検出する技術が特許文献1に記載されている。また、特許文献2には、籠に設けられた位置検出スイッチが昇降路の終端付近に設けられたカムと係合したことによって籠位置を検出し、その籠位置における籠の走行速度を上記ロータリエンコーダによって検出する技術が記載されている。
特開2001−354372号公報 特開2002−128414号公報
特許文献1に記載の技術では、籠の運動をガバナロープを介してガバナの回転部の回転運動に変換するため、ガバナロープとそのガバナロープが巻き掛けられたガバナのシーブとの間のすべり等によって、検出される籠の位置および走行速度に誤差を生じる恐れがあり、確実な動作を要求される安全装置に用いる上で好ましくない。
また、特許文献2に記載の技術では、特許文献1に記載の技術と同様にロータリエンコーダによって検出される籠の走行速度に誤差を生じる恐れがある上に、ロータリエンコーダに加えて位置検出スイッチおよびカムを設置する必要があるため、構造が複雑となりコスト的に不利となる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、構造を簡素化してコストダウンを図るとともに、籠の位置および走行速度を精度よく検出することができるエレベーターの終端階強制減速装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、昇降路の終端付近および籠のうちいずれか一方に上記籠の走行方向に沿って設けられ、過速検出区間に相当する長さを有する近接体と、上記昇降路の終端付近および上記籠のうちの他方に設けられ、上記近接体を被検出体として上記籠が過速検出区間に進入した時に検出区間進入信号を、同じく上記籠が過速検出区間を退出した時に検出区間退出信号をそれぞれ出力する近接センサと、上記過速検出区間における上記籠の設定速度が予め記憶設定されていて、その過速検出区間における上記籠の実速度が設定速度を超えた場合に減速手段に対して減速指令を与えて上記籠を減速させる過速監視手段と、を備えていて、上記過速監視手段は、近接センサからの検出区間進入信号および検出区間退出信号に基づいて上記籠が過速検出区間を通過するのに要した通過時間を内蔵するタイマー部にて算出した上で上記籠の過速検出区間通過時の実速度を算出し、この実速度と上記設定速度との比較判定結果に応じて減速手段に対する減速指令を出力するようになっていることを特徴としている。
ここで、過速検出区間内における上記籠の実測度の算出方法としては、例えば請求項2に記載のように、上記過速監視手段が上記籠の設定速度のほか上記籠の走行方向での過速検出区間の長さを記憶していて、上記籠の走行方向での過速検出区間の長さおよびその通過時間から上記籠の過速検出区間通過時の実測度を算出するものとする。
したがって、少なくとも請求項1に記載の発明では、籠が過速検出区間に進入および退出した時に近接センサが近接体を被検出体として直接的に籠位置を検出することとなる。また、過速監視手段がタイマー部を内蔵することで、籠が過速検出区間に進入および退出した時に近接センサが出力する検出区間進入信号および検出区間退出信号を基にして籠が過速検出区間を通過するのに要した通過時間を算出することが可能となり、その通過時間から過速検出区間内での籠の走行速度を算出することができる。
より好ましくは請求項3に記載のように、昇降路の上下終端付近にそれぞれ近接体を設けるとともに、上記籠に単一の近接センサを設けると、上記籠が昇降路の上下終端付近に接近した時の籠位置および籠の走行速度を単一の近接センサにて検出することが可能となる。
また、請求項4に記載の発明は、昇降路の終端付近および籠のうちのいずれか一方に上記籠の走行方向に沿って複数設けられ、それぞれが対応する各過速検出区間に相当する長さを有している近接体と、上記昇降路の終端付近および上記籠のうちの他方に設けられ、上記近接体を被検出体として上記籠が各過速検出区間に進入した時に検出区間進入信号を、同じく上記籠が各過速検出区間を退出した時に検出区間退出信号をそれぞれ出力する近接センサと、上記各過速検出区間にて共通の通過基準時間が予め記憶設定されていて、上記籠が過速検出区間を通過するのに要した時間が通過基準時間よりも小さい場合に減速手段に対して減速指令を与えて上記籠を減速させる過速監視手段と、を備えていて、各過速検出区間の長さは、その過速検出区間から昇降路終端までの距離が短いものほど段階的に小さくなるように設定されているとともに、上記過速監視手段は、近接センサからの検出区間進入信号および検出区間退出信号に基づいて上記籠が過速検出区間を通過するのに要した通過時間を内蔵するタイマー部にて算出し、この通過時間と上記通過基準時間との比較判定結果に応じて減速手段に対する減速指令を出力するようになっていることを特徴としている。
この場合において、各過速検出区間における通過基準時間は、例えば請求項5に記載のように、各過速検出区間ごとに予め定められた設定速度にて上記籠が各過速検出区間を通過するのに要する時間とするとともに、その通過基準時間が各過速検出区間で同一となるように各過速検出区間の長さを設定する。
したがって、少なくとも請求項4に記載の発明では、請求項1に記載の発明と同様に昇降路終端付近に設けられた複数の過速検出区間に籠が進入および退出した時に籠位置を直接的に検出するとともに、タイマー部にて籠が各過速検出区間を通過するのに要した時間を算出する。そして、請求項1に記載の発明で過速監視手段にて過速検出区間内における籠の走行速度と設定速度とを比較判定するのに変えて、籠が各過速検出区間を通過する度に籠が各過速検出区間を通過するのに要した通過時間と通過基準時間とを過速監視手段にて比較判定することとなる。また、各過速検出区間で通過基準時間は共通であるため、複数ある過速検出区間のうちどの過速検出区間に籠が進入および退出したのかを過速監視手段が認識する必要はなく、実質的に籠の走行方向での過速検出区間の長さが小さいほど過速検出区間内において過速監視手段が許容する籠の走行速度は低速であるものとなる。ここで、各過速検出区間の長さをその過速検出区間から昇降路終端までの距離が短いものほど小さくなるように設定されているため、各過速検出区間において過速監視手段が許容する籠の走行速度は昇降路の終端に近いものほど低速となることとなる。
また、請求項6に記載の発明のように、昇降路の上下終端付近にそれぞれ複数の近接体を設けるとともに、上記籠に単一の近接センサを設けると、単一の近接センサによって昇降路内の複数箇所で籠の走行速度を監視することが可能となる。
請求項1に記載の発明によれば、籠の位置およびその籠位置における籠の走行速度を直接的に検出するため、それらを精度よく検出することができる上に、近接センサが籠位置センサとしての機能と走行速度センサとしての機能を併せ持つこととなるので構造が簡素化され、コスト的に有利となる。
また、請求項4に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、上記通過時間から籠の実速度を算出する必要がなくなるため、過速監視手段の応答性が向上するほか、複数ある過速検出区間のうちどの過速検出区間に籠が進入および退出したのかを過速監視手段が認識する必要がないため、終端階強制減速装置の構造がより簡素化されてよりコスト的に有利となるメリットがある。
図1は本発明の好適な実施の形態を示す図であって、エレベーターの終端階強制減速装置の構成を示す概念図である。
図1に示すように、エレベーターはトラクション形のロープ式エレベーターであって、昇降路1上部に設けられた機械室2に巻上機3が設置されており、巻上機3の駆動シーブ3aに巻き掛けられた主ロープ4の一端に籠5が、他端につり合いおもり6がいわゆるつるべ式にそれぞれ吊り下げられている。
エレベーターの運行は制御装置7によって管理されていて、その制御装置7からの駆動制御信号7aに基づいて駆動装置8が駆動指令信号8aを巻上機3に出力し、駆動シーブ3aの回転を制止していた巻上機3の図示外の電磁ブレーキを開放するとともに巻上機3の図示外の電動機にて駆動シーブ3aを回転駆動する。これに伴って駆動シーブ3aと主ロープ4との間の摩擦駆動力により籠5およびつり合いおもり6が昇降路1内を図示外のガイドレールに沿って上下方向に走行する。また、昇降路1のうちピット9の底面には籠5およびつり合いおもり6に対応する位置にそれぞれ緩衝器10が設けられていて、この緩衝器10の許容衝突速度はエレベーターの定格速度以下に設定されている。
昇降路1の上下終端付近には籠5の走行方向で所定の検出区間長さLsを有する過速検出区間Sがそれぞれ予め設定されていて、過速検出区間S内における昇降路1の壁面には籠5の走行方向に沿って検出区間長さLsを有する近接体たる被検出プレート11がそれぞれ取り付けられている。また、籠5の上部には単一の近接センサ12を備えていて、近接センサ12は籠5の走行とともに上下方向に移動する。例えば、籠5が走行中に昇降路1の終端に接近して過速検出区間Sに進入すると、近接センサ12が被検出プレート11を被検出体として検出動作する。また、籠5が過速検出区間Sから退出すると近接センサ12が復帰動作する。
図2は図1における要部拡大図であって、特に図1のA部の詳細を示す斜視図である。
より詳細には図1および図2に示すように、近接センサ12はいわゆる溝形のものであり、籠5が最下階201に向かって走行して過速検出区間Sに進入すると、近接センサ12の検出範囲となる溝部12c内に被検出プレート11が進入し、近接センサ12は検出動作して過速監視手段である過速監視装置30に対して検出区間進入信号12aを出力する。一方で、籠5が最下階201に向かってさらに走行して過速検出区間Sから退出すると、近接センサ12の溝部12cから被検出プレート11が退出し、近接センサ12は復帰動作して過速監視装置30に対して検出区間退出信号12bを出力する。なお、籠5が昇降路1の最上階101に向かって走行する場合においても同様である。
検出区間進入信号12aおよび検出区間退出信号12bは図1に示すように過速監視装置30のタイマー部31に取り込まれる。タイマー部31は検出区間進入信号12aを取り込むとタイムカウントを開始するとともに検出区間退出信号12bを取り込むとタイムカウントを停止し、籠5が過速検出区間Sを通過するのに要した通過時間Tsを算出してその通過時間Tsを過速監視装置30の実測度演算部32に出力する。実速度演算部32は過速監視装置30の検出区間長さ記憶部33が記憶している検出区間長さLsを取り込むとともに、その検出区間長さLsを通過時間Tsで除することで過速検出区間S内における籠5の平均実速度Vsを算出し、その平均実速度Vsを過速監視装置30の比較判定部35に出力する。比較判定部35は過速監視装置30の設定速度記憶部34に予め記憶設定されている設定速度Vnを取り込むとともにその設定速度Vnと平均実速度Vsの値の大小を判定する。判定の結果、平均実速度Vsが設定速度Vnを超える場合には、比較判定部35が過速監視装置30の減速指令出力部36に対して過速信号35aを出力し、減速指令出力部36は過速信号35aを取り込むと、制御装置7の減速手段たる駆動制御信号遮断部7bに対して減速指令36aを出力する。駆動制御信号遮断部7bは減速指令36aを取り込むと、駆動制御信号7aの出力を強制的に遮断して駆動装置8からの駆動指令信号8aの出力を断つ。駆動装置8からの駆動指令信号8aの出力が断たれると、巻上機3の図示外の電動機による駆動シーブ3aの駆動が停止するとともに、図示外の電磁ブレーキにより駆動シーブ3aの回転が制止されて籠5が停止する。ここで、設定速度Vnは緩衝器10の許容衝突速度よりも低速に設定してある。
図3は昇降路1の終端付近における籠5の走行速度特性を示すグラフであって、図3におけるBは通常の着床装置の動作による籠の走行速度特性線を示し、Cは終点スイッチの動作による籠の走行速度特性線を示している。
以上のように構成したエレベーターの終端階強制減速装置では、図3に示すように、籠5が最下階201に向けて走行中にエレベーターの定格速度Vaにて通常減速開始点P1を通過すると通常の着床装置によって籠5は走行速度特性線Bに沿って減速し、最下階位置P2で停止する。しかし、通常の着床装置の故障等により通常減速開始点P1を通過後も籠5が減速せずに終点スイッチ動作点P3を籠5が通過した場合には、終点スイッチの動作により走行速度特性線Cに沿って籠5が減速し、最下階位置P2で停止する。なお、走行速度特性線Bまたは走行速度特性線Cに沿って籠5が減速および停止した場合には、過速検出区間S内における籠5の平均実速度Vsが設定速度Vnよりも低速であるため、過速監視装置30の比較判定部35から過速信号35aが出力されることはない。しかしながら、通常の着床装置および終点スイッチの故障等によって、万が一過速検出区間S内での籠5の平均実速度Vsが設定速度Vnよりも高速である場合には、籠5が過速検出区間Sを退出した時点でその異常が検出され、籠5は強制的に減速されることとなる。また、設定速度Vnは緩衝器10の許容衝突速度よりも低速に設定してあるため、籠5が緩衝器10の許容衝突速度を超える速度で緩衝器10に衝突することはない。なお、籠5が最上階101に向けて走行する場合においても同様であり、つり合いおもり6が緩衝器10の許容衝突速度を超える速度で緩衝器10に衝突することもない。
したがって、上記のように構成されたエレベーターの終端階強制減速装置によれば、籠5が過速検出区間Sに進入および退出した時に、籠5の位置を近接センサ12により直接的に検出する上に、籠5の位置を直接的に検出して近接センサ12から出力された検出区間進入信号12aおよび検出区間進入信号12bを基にして過速監視装置30が過速検出区間S内における籠5の平均実速度Vsを算出するので、籠5の位置およびその位置における籠5の走行速度を精度よく検出することができる。その上、単一の近接センサ12が昇降路1の上下終端付近における籠5の位置センサおよび走行速度センサとしての機能を併せ持つため、終端階強制減速装置の構造が簡素化されコスト的にも有利となるほか、昇降路1内における終端階強制減速装置の設置スペースを小さくすることができる上に、終端階強制減速装置の故障要因を低減することができるメリットがある。
なお、過速検出区間S内での籠5の平均実速度Vsが設定速度Vnを超える場合における籠5の減速手段として巻上機3への駆動指令信号8aの出力を断つものとしたが、減速手段としてはこれに限られるものではなく、例えば非常止め装置を動作させることにより籠5を減速させてもよい。
また、本実施の形態では籠5に近接センサ12を、昇降路1の壁面に被検出プレート11をそれぞれ設けたが、籠5に被検出プレート11を、昇降路1の壁面に近接スイッチ12をそれぞれ設けてもよい。
さらに、本実施の形態では終端階強制減速装置をトラクション形のロープ式エレベーターに適用したが、例えば油圧式等の他の方式のエレベーターに適用することも可能である。
図4は本発明の第2の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態における過速検出区間Sを昇降路1の上下終端付近にそれぞれ複数設けたものである。なお、図4において図1と同様または相当部分には同一の符号を付してある。
図4に示すように昇降路1の上下終端付近には、第一過速検出区間S1と第二過速検出区間S2および第三過速検出区間S3がそれぞれ予め設定されていて、昇降路1の壁面には第一過速検出区間S1に相当する第一被検出プレート11aと第二過速検出区間S2に相当する第二被検出プレート11bおよび第三過速検出区間S3に相当する第三被検出プレート11cが近接体としてそれぞれ設けられている。
また、各過速検出区間S1,S2,S3には、第一過速検出区間S1に対応する第一設定速度Vn1と第二過速検出区間S2に対応する第二設定速度Vn2および第三過速検出区間S3に対応する第三設定速度Vn3がそれぞれ予め設定されており、各設定速度Vn1,Vn2,Vn3はそれぞれが対応する各過速検出区間S1,S2,S3から昇降路1の終端までの距離が短いものほど低速となり、且つ最も昇降路1の終端に近い第三過速検出区間S3に対応する第三設定速度Vn3が緩衝器10の許容衝突速度よりも低速となるように設定されている。
さらに、各過速検出区間S1,S2,S3をそれぞれに対応する各設定速度Vn1,Vn2,Vn3にて通過するのに要する時間として各過速検出区間S1,S2,S3で共通の通過基準時間Tnが予め設定されていて、第一過速検出区間S1の第一検出区間長さLs1と第二過速検出区間S2の第二検出区間長さLs2および第三過速検出区間S3の第三検出区間長さLs3は、通過基準時間Tnが各過速検出区間S1,S2,S3で同一となるように設定されている。すなわち、各検出区間長さLs1,Ls2,Ls3はそれぞれに対応する各設定速度Vs1,Vs2,Vs3と通過基準時間Tnとの積であって、各検出区間長さLs1,Ls2,Ls3はそれぞれが対応する各過速検出区間S1,S2,S3から昇降路1の終端までの距離が短いものほど段階的に小さくなるように設定されている。
各過速検出区間S1,S2,S3に籠5が進入および退出すると、その度に近接センサ12がそれぞれに対応する各被検出プレート11a,11b,11cを被検出体として検出動作および復帰動作して検出区間進入信号12aおよび検出区間退出信号12bを過速監視装置40のタイマー部41に対して出力し、籠5が第一過速検出区間S1を通過するのに要した第一通過時間Ts1と籠5が第二過速検出区間S2を通過するのに要した第二通過時間Ts2および籠5が第三過速検出区間S3を通過するのに要した第三通過時間Ts3を第1の実施の形態と同様にタイマー部41が算出して比較判定部42に対して出力する。そして、比較判定部42は各通過時間Ts1,Ts2,Ts3を取り込む度に各通過時間Ts1,Ts2,Ts3と通過基準時間記憶部43に予め記憶設定されている通過基準時間Tnとの大小を比較し、各通過時間Ts1,Ts2,Ts3のほうが小さい場合、すなわち各過速検出区間S1,S2,S3における籠の実速度がそれぞれに対応する各設定速度Vn1,Vn2,Vn3よりも高速である場合には、比較判定部42が減速指令出力部44に対して過速信号42aを出力し、減速指令出力部44が制御装置7の駆動制御信号遮断部7bに対して減速指令44aを出力して第1の実施の形態と同様に籠5を強制的に減速させることとなる。
図5は昇降路1の終端付近における籠5の走行速度特性を示すグラフであって、図3と同様または相当部分には同一の符号を付してある。
したがって、上記第2の実施の形態におけるエレベーターの強制減速装置では、
図5に示すように、籠5が最下階201に向かって定格速度Vaにて走行中に通常の着床装置または終点スイッチが正常に動作した場合には第1の実施の形態の場合と同様に、籠5は通常減速開始点P1または終点スイッチ動作点P3から走行速度特性線Bまたは走行速度特性線Cに沿って減速し、最下階位置P2で停止する。また、通常の着床装置および終点スイッチの故障等によって、万が一各過速検出区間S1,S2,S3内での籠5の平均実速度がそれぞれに対応する各設定速度Vn1,Vn2,Vn3よりも高速である場合には、籠5が各過速検出区間S1,S2,S3から退出した時にその異常が検出され、籠5は強制的に減速されることとなる。また、昇降路1の終端に最も近い第三過速検出区間S3の設定速度Vn3は緩衝器10の許容衝突速度以下に設定されているため、籠5が緩衝器10の許容衝突速度を超える速度で緩衝器10に衝突することはない。なお、籠5が最上階101に向けて走行する場合においても同様であり、つり合いおもり6が緩衝器10の許容衝突速度を超える速度で緩衝器10の衝突することもない。
上記のように構成したエレベーターの終端階強制減速装置によれば、第1の実施の形態における効果に加えて、通過時間Ts1,Ts2,Ts3から籠5の平均実速度を算出する必要がないため、過速監視装置40の応答性が向上する上に、過速監視装置40がより簡素化されてコスト的に有利となる。また、各過速検出区間S1,S2,S3のうちどの過速検出区間に籠5が進入および退出したのかを過速監視装置40が認識する必要がないため、単一の近接センサ12で各過速検出区間S1,S2,S3における籠5の走行状態を監視することができ、より構造が簡素化されてコスト的に有利となるメリットがある。
第1の実施の形態におけるエレベーターの終端階強制減速装置の構成を示す概念図。 図1におけるA部の詳細を示す拡大斜視図。 図1における昇降路の終端付近での籠の走行速度特性を示すグラフ。 第2の実施の形態におけるエレベーターの終端階強制減速装置の構成を示す概念図。 図4における昇降路の終端付近での籠の走行速度特性を示すグラフ。
符号の説明
1…昇降路
5…籠
7b…駆動制御信号遮断部(減速手段)
11…被検出プレート(近接体)
11a…第一被検出プレート(近接体)
11b…第二被検出プレート(近接体)
11c…第三被検出プレート(近接体)
12…近接センサ
12a…検出区間進入信号
12b…検出区間退出信号
30…過速監視装置(過速監視手段)
31…タイマー部
36a…減速指令
40…過速監視装置(過速監視手段)
41…タイマー部
44a…減速指令
S…過速検出区間
S1…第一過速検出区間
S2…第二過速検出区間
S3…第三過速検出区間
Vn…設定速度
Vn1…第一設定速度
Vn2…第二設定速度
Vn3…第三設定速度
Vs…平均実速度
Tn…通過基準時間
Ts…通過時間
Ts1…第一通過時間
Ts2…第二通過時間
Ts3…第三通過時間
Ls…検出区間長さ
Ls1…第一検出区間長さ
Ls2…第二検出区間長さ
Ls3…第三検出区間長さ

Claims (6)

  1. 昇降路の終端付近および籠のうちいずれか一方に上記籠の走行方向に沿って設けられ、過速検出区間に相当する長さを有する近接体と、
    上記昇降路の終端付近および上記籠のうちの他方に設けられ、上記近接体を被検出体として上記籠が過速検出区間に進入した時に検出区間進入信号を、同じく上記籠が過速検出区間を退出した時に検出区間退出信号をそれぞれ出力する近接センサと、
    上記過速検出区間における上記籠の設定速度が予め記憶設定されていて、その過速検出区間における上記籠の実速度が設定速度を超えた場合に減速手段に対して減速指令を与えて上記籠を減速させる過速監視手段と、
    を備えていて、
    上記過速監視手段は、近接センサからの検出区間進入信号および検出区間退出信号に基づいて上記籠が過速検出区間を通過するのに要した通過時間を内蔵するタイマー部にて算出した上で上記籠の過速検出区間通過時の実速度を算出し、この実速度と上記設定速度との比較判定結果に応じて減速手段に対する減速指令を出力するようになっていることを特徴とするエレベーターの終端階強制減速装置。
  2. 上記過速監視手段は、上記籠の設定速度のほか上記籠の走行方向での過速検出区間の長さを記憶していて、上記籠の走行方向での過速検出区間の長さおよびその通過時間から上記籠の過速検出区間通過時の実測度を算出することを特徴とする請求項1に記載のエレベーターの終端階強制減速装置。
  3. 昇降路の上下終端付近にそれぞれ近接体が設けられているとともに、上記籠に単一の近接センサが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のエレベーターの終端階強制減速装置。
  4. 昇降路の終端付近および籠のうちのいずれか一方に上記籠の走行方向に沿って複数設けられ、それぞれが対応する各過速検出区間に相当する長さを有している近接体と、
    上記昇降路の終端付近および上記籠のうちの他方に設けられ、上記近接体を被検出体として上記籠が各過速検出区間に進入した時に検出区間進入信号を、同じく上記籠が各過速検出区間を退出した時に検出区間退出信号をそれぞれ出力する近接センサと、
    上記各過速検出区間にて共通の通過基準時間が予め記憶設定されていて、上記籠が過速検出区間を通過するのに要した時間が通過基準時間よりも小さい場合に減速手段に対して減速指令を与えて上記籠を減速させる過速監視手段と、
    を備えていて、
    各過速検出区間の長さは、その過速検出区間から昇降路終端までの距離が短いものほど段階的に小さくなるように設定されているとともに、
    上記過速監視手段は、近接センサからの検出区間進入信号および検出区間退出信号に基づいて上記籠が過速検出区間を通過するのに要した通過時間を内蔵するタイマー部にて算出し、この通過時間と上記通過基準時間との比較判定結果に応じて減速手段に対する減速指令を出力するようになっていることを特徴とするエレベーターの終端階強制減速装置。
  5. 各過速検出区間ごとに予め定められた設定速度にて上記籠が各過速検出区間を通過するのに要する時間を通過基準時間としているとともに、その通過基準時間が各過速検出区間で同一となるように各過速検出区間の長さを設定していることを特徴とする請求項4に記載のエレベーターの終端階強制減速装置。
  6. 昇降路の上下終端付近にそれぞれ複数の近接体が設けられているとともに、上記籠に単一の近接センサが設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載のエレベーターの終端階強制減速装置。
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