JP2007136703A - パターン形成方法および液滴吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

パターン形成方法および液滴吐出ヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】保護基板と加工対象との間の樹脂中の気泡を効率的に除去することが可能なパターン形成方法および液滴吐出ヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】一方の面上に液滴を吐出するための駆動素子を含む複数の構造体が設けられた板状の母材10'の、他方の面に対してドライエッチングを施すことによりインクジェット式記録ヘッド1を製造する方法であって、複数の構造体の間の空間に、樹脂材料38を塗布する第1の工程と、樹脂材料38を介して保護基板39を貼着する第2の工程と、真空中で、前記他方の面に対してドライエッチングを施すことにより複数のインク室12とインク供給部14を形成する第3の工程と、保護基板39、樹脂材料38を除去する第4の工程を有し、保護基板39は、母材10'前記 一方の面と向かい合う面上に複数の溝が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、真空中でのパターン形成方法および液滴吐出ヘッドの製造方法に関するものである。
板状の母材に対して所定の処理を施すことにより所定の形状を有する基板を製造する方法として、近年、電子デバイスの小型化、低消費電力化および高性能化等に伴って、ドライエッチング法が注目されている。
このドライエッチング法では、母材上に、所定パターンのレジスト層を形成し、このレジスト層をマスクとして用いて、母材を所定形状のものにエッチング(加工)することが行われている。
エッチングによりパターンを形成する面(表面)の反対側の面(裏面)に構造物が設けられている場合には、それらの構造物の保護のため、裏面に接着樹脂を充填し、接着樹脂を介して保護基板を貼りあわせてからエッチング等を行う場合がある。加工対象の基板に保護基板を貼りあわせる技術については、例えば特許文献1に開示されている。
しかし、保護基板を貼りあわせる際に接着樹脂中に気泡が入ってしまい、ドライエッチングのような真空プロセスでは、接着樹脂中の気泡が破裂して基板が破損することがある。また、ドライエッチングでは、エッチングに伴う母材の温度上昇によりエッチングレートが変化するのを防止するため、裏面側から母材を冷却するのが一般的であるが、接着樹脂中に気泡が混入していると、冷却不足を起こす場合がある。
保護基板の貼りあわせを真空中で行うことにより、気泡の混入を防ぐ方法もあるが、完全に防止できるわけではない。
また、このような問題は、化学的気相成長法(CVD法)においても同様に生じている。
特開2005−191550号公報
本発明の目的は、保護基板と基板との間の樹脂中の気泡を効率的に除去することが可能なパターン形成方法および液滴吐出ヘッドの製造方法を提供することである。
本発明のパターン形成方法は、基材の第1の面に、樹脂材料を塗布する第1の工程と、前記樹脂材料を介して保護基板を貼着する第2の工程と、前記第1の面に対向する第2の面に、真空中で所定の処理を施すことによりパターンを形成する第3の工程と、前記保護基板と前記樹脂材料を除去する第4の工程を有し、前記保護基板は、前記第1の面と向かい合う面上に複数の溝が設けられているものである。
これにより、保護基板を樹脂材料に接触させた際に、保護基板と樹脂材料の間、および樹脂材料中の気泡が溝を通して除去されやすくなる。
また、前記溝の幅は0.5mm〜5mmであることが望ましい。
本発明のパターン形成方法は、基材の第1の面に、樹脂材料を塗布する第1の工程と、前記樹脂材料を介して保護基板を貼着する第2の工程と、前記第1の面に対向する第2の面に、真空中で所定の処理を施すことによりパターンを形成する第3の工程と、前記保護基板と前記樹脂材料を除去する第4の工程を有し、前記保護基板は、前記第1の面と向かい合う面から裏側の面に向けて複数の貫通孔が設けられているものである。
これにより、保護基板を樹脂材料に接触させた際に、保護基板と樹脂材料の間、および樹脂材料中の気泡が貫通孔を通して除去されやすくなる。
また、前記貫通孔の径は、0.1mm〜1mmであることが望ましい。
前記所定の処理は、例えば化学的気相成長法(CVD法)等による成膜またはエッチングである。
また、前記第2の工程は真空中で行うことが望ましい。これにより、気泡の除去効果がさらに向上する。
本発明の液滴吐出ヘッドの製造方法は、第1の面上に液滴を吐出するための駆動素子を含む複数の構造体が設けられた板状の母材の、前記第1の面に対向する第2の面に対してドライエッチングを施すことにより液滴吐出ヘッドを製造する液滴吐出ヘッドの製造方法であって、前記複数の構造体の間の空間に、樹脂材料を塗布する第1の工程と、前記樹脂材料を介して保護基板を貼着する第2の工程と、真空中で、前記第2面に対してドライエッチングを施すことにより複数のインク室とインク供給部を形成する第3の工程と、前記保護基板、前記樹脂材料を除去する第4の工程を有し、前記保護基板は、前記第1の面と向かい合う面上に複数の溝が設けられているものである。
これにより、保護基板を樹脂材料に接触させた際に、保護基板と樹脂材料の間、および樹脂材料中の気泡が溝を通して除去されやすくなる。
また、前記溝の幅は0.5mm〜5mmであることが望ましい。
本発明の液滴吐出ヘッドの製造方法は、第1の面上に液滴を吐出するための駆動素子を含む複数の構造体が設けられた板状の母材の、前記第1の面に対向する第2の面に対してドライエッチングを施すことにより液滴吐出ヘッドを製造する液滴吐出ヘッドの製造方法であって、前記複数の構造体の間の空間に、樹脂材料を塗布する第1の工程と、前記樹脂材料を介して保護基板を貼着する第2の工程と、真空中で、前記第2面に対してドライエッチングを施すことにより複数のインク室とインク供給部を形成する第3の工程と、前記保護基板、前記樹脂材料を除去する第4の工程を有し、前記保護基板は、前記第1の面と向かい合う面から裏側の面に向けて複数の貫通孔が設けられているものである。
これにより、保護基板を樹脂材料に接触させた際に、保護基板と樹脂材料の間、および樹脂材料中の気泡が貫通孔を通して除去されやすくなる。
また、前記貫通孔の径は、0.1mm〜1mmであることが望ましい。
前記第2の工程は真空中で行うことが望ましい。これにより、気泡の除去効果がさらに向上する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
実施の形態1では、本発明のパターン形成方法および液滴吐出ヘッドの製造方法をインクジェット式記録ヘッドの製造に適用する。
図1は、液滴吐出ヘッドを備えたインクジェット式記録ヘッド1の分解斜視図であり、図2は、図1に示すインクジェット式記録ヘッド1をA方向から見た断面図である。
インクジェット式記録ヘッド1は、図3に示すような、インクジェットプリンタ2に備えられている。
インクジェットプリンタ2の装置本体22の内部には、往復動するヘッドユニット23を備える印刷装置24と、記録用紙Pを1枚ずつ印刷装置24に送り込む給紙装置25と、印刷装置24および給紙装置25を制御する制御部26が備えられている。
制御部26の制御により、給紙装置25は記録用紙Pを一枚ずつ間欠送りする。この記録用紙Pは、ヘッドユニット23の下部近傍を通過する。このとき、ヘッドユニット23が記録用紙Pの送り方向とほぼ直交する方向に往復移動して、記録用紙Pへの印刷が行なわれる。すなわち、ヘッドユニット23の往復動と記録用紙Pの間欠送りとが、印刷における主走査および副走査となって、インクジェット方式の印刷が行なわれる。
ヘッドユニット23は、インクジェット式記録ヘッド1、インクジェット式記録ヘッド1にインクを供給するインクカートリッジ231、インクジェット式記録ヘッド1およびインクカートリッジ231を搭載するキャリッジ232を有している。
ヘッドユニット23の往復動の際に、インクジェット式記録ヘッド1から適宜インクが吐出され、記録用紙Pへの印刷が行われる。
図1および図2を用いて、インクジェット式記録ヘッド1について説明する。
インクジェット式記録ヘッド1は、ノズルプレート320、流路形成基板10、弾性膜50、弾性膜50上に設けられた圧電素子300、リザーバ形成基板30、リザーバ形成基板30上に設けられた駆動IC120を備えている。なお、インクジェット式記録ヘッド1は、ピエゾジェット式ヘッドである。
流路形成基板10には、複数のインク室(圧力発生室)12が並設されている。また、インク室12の長手方向外側の領域には、連通部13が形成され、連通部13と各インク室12とが、各インク室12に設けられたインク供給路14を介して連通されている。
なお、連通部13は、リザーバ形成基板30に設けられたリザーバ部31と連通して個別のインク室12にインクを供給する共通のインク室として機能するリザーバ100の一部を構成する。
流路形成基板10の開口面側には、絶縁膜51を介して、インク室12のインク供給路14とは反対側の端部近傍で、各インク室12に対応して連通するノズル孔321がそれぞれ穿設されたノズルプレート320が、接着剤や熱溶着フィルム等を介して固着(貼着)されている。
一方、このような流路形成基板10の開口面とは反対側の面には、上述したように、弾性膜50が設けられ、弾性膜50上には、絶縁体膜55が形成されている。
さらに、この絶縁体膜55上には、下電極膜60、圧電体層70、上電極膜80が積層され、液滴の吐出を制御する圧電素子300を構成している。
また、下電極膜60は、インク室12の列の外側の領域で流路形成基板10の端部近傍まで延設されている。そして、その先端部が後述する駆動IC120から延設された接続配線130を接続する接続部を構成している。
上電極膜80のノズル孔321側の端部近傍には、リード電極90が接続されている。このリード電極90は、流路形成基板10の端部近傍まで延設されており、その先端部が、下電極膜60と同様に、接続配線130を接続する接続部を構成している。
また、流路形成基板10の圧電素子300が設けられている面側と、リザーバ100の一部を構成するリザーバ部31を備えるリザーバ形成基板30とは、例えば、エポキシ系の接着剤のような接合部剤で構成される接着剤層35を介して接着(固着)されている。
このリザーバ部31は、リザーバ形成基板30の厚さ方向に貫通するとともに、インク室12の幅方向に亘って形成されており、前述のように流路形成基板10の連通部13と連通されて各インク室12のリザーバ100を構成している。
リザーバ形成基板30の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300の振動を阻害しない程度の空間が確保可能な圧電素子保持部32が設けられている。
さらに、リザーバ形成基板30上には、封止膜41および固定板42で構成されるコンプライアンス基板40が接合されている。
インクジェット式記録ヘッド1では、図示しない外部インク供給手段からインクを取り込み、リザーバ100からノズル孔321に至るまで内部をインクで満たした後、駆動IC120からの記録信号により、各インク室12に対応するそれぞれの下電極膜60と上電極膜80との間に電圧を印加する。これにより、弾性膜50、絶縁体膜55、下電極膜60および圧電体層70にたわみが生じ、すなわち、振動板にたわみが生じることにより、各インク室12内の圧力が瞬間的に高まり、その結果、ノズル孔321からインク滴が吐出する。
1回のインクの吐出が終了すると、駆動IC120は、下電極膜60と上電極膜80との間への電圧の印加を停止する。これにより、圧電素子300は、ほぼ元の形状に戻り、インク室12の容積が増大する。なお、このとき、インクには、インクカートリッジ231からノズル孔321へ向かう圧力(正方向への圧力)が作用している。このため、空気がノズル孔321からインク室12へ入り込むことが防止され、インクの吐出量に見合った量のインクがリザーバ100からインク室12へ供給される。
このようにして、インクジェット式記録ヘッド1において、印刷させたい位置の圧電素子300に、駆動IC120を介して電圧を印加すること、すなわち、吐出信号を順次入力することにより、任意の(所望の)文字や図形等を印刷することができる。
次に、本発明のパターン形成方法および液滴吐出ヘッドの製造方法を、インクジェット式記録ヘッド1の製造への適用を例に説明する。
図4(a)は、インクジェット式記録ヘッド1の製造過程において、流路形成基板10の母材10'の圧電素子300が設けられている面と、リザーバ形成基板30とが接着剤層35により接着されている状態を示している。この状態からドライエッチング法を用いて、母材10'に、インク室12と、インク供給路14および連通部13により構成される凹部とを形成し、流路形成基板10が得られる。この母材10'の加工(エッチング)工程に、本発明のパターン形成方法および液滴吐出ヘッドの製造方法が適用される。母材10'としては、例えばドライエッチング可能なシリコン単結晶基板が用いられる。
まず、図4(b)に示すように、複数の構造体同士の間に形成される空間37を埋めるように樹脂材料38を塗布する(第1の工程)。
なお、樹脂材料38は、空間37および母材10'を覆うように充填されていてもよいし、空間37の一部に充填されていてもよい。また、樹脂材料38は、後工程において、空間37からの除去を比較的容易に行うことができる。
なお、樹脂材料38としては、例えば、ポリイミド系樹脂、ポリパラキシリレン、ベンゾシクロブテン、ポリビニルフェノール、ノボラック樹脂のような芳香族系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のようなフッ素系樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)のようなアクリル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテンのようなポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられる他、ネガ型およびポジ型のレジスト材料が挙げられる。
また、樹脂材料38の塗布は、例えば、樹脂材料を含む溶液または分散液を空間37に塗布(供給)した後、溶媒または分散媒を除去することにより行うことができる。
樹脂材料38を含む溶液または分散液を塗布する方法としては、例えば、インクジェット法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法のような各種塗布法が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
樹脂材料38を溶液または分散媒を調製する際に用いる溶媒または分散媒としては、例えば、硝酸、硫酸、アンモニア、過酸化水素、水、二硫化炭素、四塩化炭素、エチレンカーボネイト等の無機溶媒や、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルイソプロピルケトン(MIPK)、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール(DEG)、グリセリン等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、テトラヒドロピラン(THP)、アニソール、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)、ジエチレングリコールエチルエーテル(カルビトール)等のエーテル系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、フェニルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、メチルピロリドン等の芳香族複素環化合物系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)等のアミド系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化合物系溶媒、酢酸エチル、酢酸メチル、ギ酸エチル等のエステル系溶媒、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スルホラン等の硫黄化合物系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等のニトリル系溶媒、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸系溶媒のような各種有機溶媒、または、これらを含む混合溶媒等が挙げられる。
また、樹脂材料38を塗布する際の雰囲気は、大気圧下であってもよいが、減圧下であるのが好ましい。これにより、空間37中に樹脂材料38を確実に入り込ませて、気泡が残存するのを好適に防止または抑制することができる。
具体的には、雰囲気の圧力は、1〜10Pa程度であるのが好ましく、4〜6Pa程度であるのがより好ましい。これにより、前述したような効果をより確実に発揮させることができる。なお、樹脂材料38を塗布した後に減圧しても同様の効果を得ることが可能である。
次に、図4(c)に示すように、保護基板39を樹脂材料38に接触(接合)させて貼りあわせる(第2の工程)。
図5(a)は、保護基板39の貼りあわせ面の形状を模式的に示す図、図5(b)は図5(a)のA−A’線での断面図、図5(c)は図5(a)のB−B’線での断面図である。図に示すように、保護基板39の貼りあわせ面の全面には溝が設けられている。
保護基板39を樹脂材料38に接触させた際、保護基板39と樹脂材料38の間や樹脂材料38中に混入している気泡は、溝内を通って溝の端部から外部へ除去されやすくなっている。なお、溝の幅を0.5mm〜5mmとすることにより、より効率的に気泡を除去することができる。
また、図6(a)は、保護基板39の他の例の貼りあわせ面の形状を模式的に示す図、図6(b)は図6(a)のA−A’線での断面図である。図に示すように、保護基板39の張り合わせ面の全面に、裏側の面まで貫通する貫通孔が設けられている。
保護基板39を樹脂材料38に接触させた際、保護基板39と樹脂材料38の間や樹脂材料38中に混入している気泡は、貫通孔を通して外部へ除去されやすくなっている。また、貫通孔の径を0.1mm〜1mmとすることにより、より効率的に気泡を除去することができる。
なお、貫通孔を設ける位置は、母材10’の形状に合わせて配置しても良い。
後述するように、流路形成基板10の加工(ドライエッチング)は真空中で行われるが、保護基板39の貼りあわせも真空中で行ってもよい。これにより、気泡の除去効果がさらに向上する。
また、保護基板39の貼りあわせを行った後、樹脂材料38を乾燥させて固める。なお、樹脂材料38の種類によっては乾燥するタイミングは保護基板39の貼り合わせの前に行う場合もある。乾燥する方法はホットプレート、オーブンなどの方法があるが、その他の方法でも良い。
また、保護基板39の材料は特に限定されないが、例えば、ガラスを用いることができる。また、金属材料を用いれば、静電チャックを利用して真空チャンバ内に固定することができる。
次に、図7(a)に示すように、絶縁膜51上に、インク室12、連通部13およびインク供給路14を形成する領域に対応した開口部を有するレジスト層(マスク)56を形成する。
レジスト層56は、例えば、フォトリソグラフィー法等により得ることができる。
具体的には、絶縁膜51上に、レジスト材料を塗布(供給)した後、インク室12、連通部13およびインク供給路14の形状に対応したフォトマスクを介してこのレジスト材料を、i線、紫外線および電子線等により露光・現像することにより得ることができる。
レジスト材料としてはネガ型およびポジ型のレジスト材料が挙げられ、ネガ型のレジスト材料として、ロジン−重クロム酸塩、ポリビニルアルコール(PVA)−重クロム酸塩、セラック−重クロム酸塩、カゼイン−重クロム酸塩、PVA−ジアゾ、アクリル系フォトレジスト等のような水溶性フォトレジスト、ポリケイ皮酸ビニル、環化ゴム−アジド、ポリビニルシンナミリデンアセタート、ポリケイ皮酸β−ビニロキシエチルエステル等のような油溶性フォトレジスト等が挙げられる。
また、ポジ型のレジスト材料としては、o−ナフトキノンジアジド等のような油溶性フォトレジスト等が挙げられる。
また、レジスト材料を塗布する方法としては、樹脂材料39を塗布する方法と同様のものを用いることができる。
次に、図7(b)に示すように、真空チャンバ内で母材10'をドライエッチング法によって加工し、インク室12、連通部13およびインク供給部14で構成される凹部を形成して流路形成基板10を得る(第3の工程)。
ドライエッチング法は、チャンバと、チャンバ内にプラズマ発生用ガスを導入するための第1の導入バルブと、母材10'を冷却する冷却媒体ガスを導入するための第2の導入バルブと、チャンバ内に対向するように設けられた一対の電極と、一方の電極側に設置された母材10'を冷却媒体ガスが通過可能な連通孔を通じて冷却する冷却板と、母材10'を固定するための設置台とを備えたドライエッチング装置を用いて行うものである。
すなわち、ドライエッチング法は、一方の電極と保護基板39とが対向するように母材10'を設置台にセットし、チャンバ内を減圧する。そして、第2の導入バルブから導入した冷却媒体ガスを母材10'の下側に吹き付けて冷却板および冷却媒体ガスの温度を伝えて冷却し、かつ、第1の導入バルブから導入したプラズマ発生用ガスを一対の電極間に供給した状態で、この電極間に高周波電圧を印加するものである。これにより、電極間でプラズマが発生し、これにより生じたイオンや電子がレジスト層56を備える母材10'の上面に衝突することにより凹部が形成され、流路形成基板10が得られる。
次に、図7(c)に示すように、レジスト層56、保護基板39、樹脂材料38を同時または個別に除去する(第4の工程)。
なお、レジスト層56の構成材料、および樹脂材料38の構成材料として、それぞれ、前述したようなもののうち、ほぼ同様の化学的性質を有するものや、同一のものを選択した場合には、レジスト層56および樹脂材料38を同時に除去することができる。
このようなレジスト層56および樹脂材料38の除去は、例えば、大気圧または減圧下において酸素プラズマやオゾン蒸気に晒すこと、または、これらのものを溶解し得るアセトン、アルキルベンゼンスルホン酸のようなレジスト剥離液に浸漬することにより、レジスト層56および樹脂材料38の全てまたはその一部を液状化することにより行うことができる。
次に、絶縁膜51を介して、ノズルプレート320を流路形成基板10を接合する。
さらに、リザーバ形成基板30上に駆動IC120を実装すると共に、コンプライアンス基板40を接合する。さらに、駆動IC120と下電極膜60およびリード電極90の接続部との間を、ワイヤボンディングすることにより接続配線130を形成する。
以上のような工程を経て、インクジェット式記録ヘッド1が製造される。
なお、インクジェット式記録ヘッド1は、上述したような製造方法により1つずつ形成されるものであってもよいし、ウェハ上に、同時に多数形成した後、分割することにより得られるものであってもよい。
また、本発明のパターン形成方法は、本実施形態のようにインクジェット式記録ヘッド1の製造に適用できる他、例えば、振動子、センサーおよびジャイロ等の製造方法に適用することができる。
以上、本発明のパターン形成方法および液滴吐出ヘッドの製造方法を、実施の形態1に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、本発明のパターン形成方法および液滴吐出ヘッドの製造方法は、ドライエッチング法により板状の母材をエッチングして基板を製造する際に適用することができる他、例えば、化学的気相成長法(CVD法)により板状の母材に成膜して基板を製造する際等に適用することができる。
以上のように、本発明のパターン形成方法および液滴吐出ヘッドの製造方法をインクジェット式記録ヘッド1に適用したことにより、保護基板39を樹脂材料38に接触させた際に、保護基板38と樹脂材料39の間、および樹脂材料39中の気泡を効率よく除去することが可能となる。これにより、ドライエッチングのような真空プロセスにおいて、樹脂材料39中の気泡が破裂してインクジェット式記録ヘッド1を形成する構造体が破損することを防ぐことができる。また、ドライエッチングでは、エッチングに伴う母材の温度上昇によりエッチングレートが変化するのを防止するため、裏面側から母材を冷却するのが一般的であるが、樹脂材料39中の気泡を除去することにより、気泡の混入による冷却不足を防止することができる。
図1は、液滴吐出ヘッドを備えたインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。 図2は、図1に示すインクジェット式記録ヘッドをA方向から見た断面図である。 図3は、インクジェット式記録ヘッドを備えたインクジェットプリンタの概略図である。 図4(a)〜(c)は、実施の形態1によるインクジェット式記録ヘッドの製造方法を示す図である。 図5(a)は、実施の形態1による保護基板の貼りあわせ面の形状を示す図、図5(b)は図5(a)のA−A'線での断面図、図5(c)は図5(a)のB−B'線での断面図である。 図6(a)は、実施の形態1の他の例による保護基板の貼りあわせ面の形状を示す図、図6(b)は図6(a)のA−A'線での断面図である。 図7(a)〜(c)は、実施の形態1によるインクジェット式記録ヘッドの製造方法を示す図である。
符号の説明
1……インクジェット式記録ヘッド 10'……母材 10……流路形成基板 12……インク室 13……連通部 14……インク供給路 320……ノズルプレート 321……ノズル孔 30……リザーバ形成基板 31……リザーバ部 32……圧電素子保持部 35……接着剤層 37……空間 38……樹脂材料 39……保護基板 40……コンプライアンス基板 41……封止膜 42……固定板 50……弾性膜 51……絶縁膜 55……絶縁体膜 56……レジスト層 60……下電極膜 70……圧電体層 80……上電極膜 90……リード電極 100……リザーバ 120……駆動IC 130……接続配線 300……圧電素子 2……インクジェットプリンタ 22……装置本体 23……ヘッドユニット 231……インクカートリッジ 232……キャリッジ 24……印刷装置 25……給紙装置26……制御部 P……記録用紙

Claims (11)

  1. 基材の第1の面に、樹脂材料を塗布する第1の工程と、
    前記樹脂材料を介して保護基板を貼着する第2の工程と、
    前記第1の面に対向する第2の面に、真空中で所定の処理を施すことによりパターンを形成する第3の工程と、
    前記保護基板と前記樹脂材料を除去する第4の工程を有し、
    前記保護基板は、前記第1の面と向かい合う面上に複数の溝が設けられていることを特徴とするパターン形成方法。
  2. 前記溝の幅は0.5mm〜5mmである、請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 基材の第1の面に、樹脂材料を塗布する第1の工程と、
    前記樹脂材料を介して保護基板を貼着する第2の工程と、
    前記第1の面に対向する第2の面に、真空中で所定の処理を施すことによりパターンを形成する第3の工程と、
    前記保護基板と前記樹脂材料を除去する第4の工程を有し、
    前記保護基板は、前記第1の面と向かい合う面から裏側の面に向けて複数の貫通孔が設けられていることを特徴とするパターン形成方法。
  4. 前記貫通孔の径は、0.1mm〜1mmである、請求項3に記載のパターン形成方法。
  5. 前記所定の処理は、成膜またはエッチングである、請求項1から請求項4のいずれかに記載のパターン形成方法。
  6. 前記第2の工程は真空中で行われる、請求項1から請求項5のいずれかに記載のパターン形成方法。
  7. 第1の面上に液滴を吐出するための駆動素子を含む複数の構造体が設けられた板状の母材の、前記第1の面に対向する第2の面に対してドライエッチングを施すことにより液滴吐出ヘッドを製造する液滴吐出ヘッドの製造方法であって、
    前記複数の構造体の間の空間に、樹脂材料を塗布する第1の工程と、
    前記樹脂材料を介して保護基板を貼着する第2の工程と、
    真空中で、前記第2の面に対してドライエッチングを施すことにより複数のインク室とインク供給部を形成する第3の工程と、
    前記保護基板、前記樹脂材料を除去する第4の工程を有し、
    前記保護基板は、前記第1の面と向かい合う面上に複数の溝が設けられていることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  8. 前記溝の幅は0.5mm〜5mmである、請求項7に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  9. 第1の面上に液滴を吐出するための駆動素子を含む複数の構造体が設けられた板状の母材の、前記第1の面に対向する第2の面に対してドライエッチングを施すことにより液滴吐出ヘッドを製造する液滴吐出ヘッドの製造方法であって、
    前記複数の構造体の間の空間に、樹脂材料を塗布する第1の工程と、
    前記樹脂材料を介して保護基板を貼着する第2の工程と、
    真空中で、前記第2の面に対してドライエッチングを施すことにより複数のインク室とインク供給部を形成する第3の工程と、
    前記保護基板、前記樹脂材料を除去する第4の工程を有し、
    前記保護基板は、前記第1の面と向かい合う面から裏側の面に向けて複数の貫通孔が設けられていることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  10. 前記貫通孔の径は、0.1mm〜1mmである、請求項9に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  11. 前記第2の工程は真空中で行われる、請求項7から請求項10のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。

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