JP2007135859A - 在宅健康管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】一人暮らしの老人などの健康状態をより簡易な方法でモニターするシステムを提供すること。
【解決手段】上記課題は、モニター対象者の在宅での健康状態を管理する在宅健康管理システムであって、(a)モニター対象者の健康情報を入力する手段、(b)入力された健康情報を記憶する手段、及び(c)記憶された健康情報データを健康情報管理装置に送信するデータ送信手段を有する健康情報データ入力・送信装置と、(d)上記データ送信手段から送信される健康情報データを受信する健康情報データ受信手段、(e)その健康情報データ受信手段から受信するデータを記憶する健康情報データ記憶手段、及び(f)その健康情報データ記憶手段に記憶される健康情報データを所定のフォーマットの報告書データに変換する手段を有する健康情報管理装置を備えることを特徴とする在宅健康管理システムによって解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、一人暮らしの老人などの健康状態をモニター及び管理するシステムに関する。
近年、高齢化に伴い一人暮らしの高齢者の人口が増加しており、社会的な問題となっている。特に、過疎化が進む田舎での高齢者の一人暮らしが増加している。家族、親戚、その地域の福祉担当者は、そのような一人暮らしの老人の健康を日常的にモニターし、管理することが必要である。
一人暮らしの高齢者の健康状態をモニターするために、種々のシステムが開発されている。
例えば、特開2001−178688号公報(特許文献1)には、健康管理委託者の自宅に設置された入力装置と、契約医療機関に設置されたサーバーを公衆回線、専用線、CATV回線等の通信回線を介して接続した在宅健康管理システムが開示されている。この在宅健康管理システムにおいては、委託者が感じる日々の体調データを健康管理のチェックデータとして、入力・送信させ、医療機関の端末機において監視するとともに個別のデーターベースとして蓄積するようにした体調有訴のデータを対象とする在宅健康管理システムが開示されている。
また、特開2001−61794号公報(特許文献2)には、バイタルデータを測定して通信回線網に送信する被看護者用端末と、前記通信回線網に送信されたバイタルデータを収集して保存するネットワークデータベースセンタと、前記通信回線網を介して前記ネットワークデータベースセンタにアクセス可能な看護者用端末とを備えていることを特徴とする在宅看護における健康管理データ収集システムが開示されている。
さらに、特開2003−141667号公報(特許文献3)には、居住者宅でのガスおよび/または水道の使用状況を検出し、検出された使用状況を、居住者の健康時における生活パターンを反映したガスおよび/または水道の健康時使用パターンと比較し、検出された使用状況が前記健康時使用パターンと乖離している場合には、居住者に異常が発生している旨の異常発生通報を、予め定められている通報先に対して行うことを特徴とする居住者の健康異常通報方法が記載されている。
特開2001−178688号公報 特開2001−61794号公報 特開2003−141667号公報
上記のように種々の在宅健康管理システムが開発されている。しかし、従来の遠隔地よりモニター対象者をモニターする方法は、一般的に高価であり、このためまだその普及は進んでいない。また、モニター対象者の健康状態情報の入力などがそのモニター対象者の手を煩わせる場合は、必要な情報を的確に取得できないという問題もある。
そこで、一人暮らしの老人などの健康状態をより簡易な方法でモニターするシステムの開発が求められている。
上記のような状況に鑑み、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、宅配サービスの従業員などが所定の地域に宅配サービスに出向いたときに、あるいは、宅配サービス業者の暇な時間帯にその地域内のモニター対象者の健康情報データを取得し、その情報を所定の健康情報管理装置に伝送することによって、より簡易で安価に一人暮らしの高齢者などの健康状態をモニター・管理できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下に記載する、在宅健康管理システム、在宅健康状態モニター装置などを提供する。
(1)モニター対象者の在宅での健康状態を管理する在宅健康管理システムであって、
(a)モニター対象者の健康情報を入力する手段、(b)入力された健康情報を記憶する手段、及び(c)記憶された健康情報データを健康情報管理装置に送信するデータ送信手段を有する健康情報データ入力・送信装置と、
(d)上記データ送信手段から送信される健康情報データを受信する健康情報データ受信手段、(e)その健康情報データ受信手段から受信するデータを記憶する健康情報データ記憶手段、及び(f)その健康情報データ記憶手段に記憶される健康情報データを所定のフォーマットの報告書データに変換する手段を有する健康情報管理装置を備えることを特徴とする在宅健康管理システム。
(2)上記健康情報管理装置が、さらに、(g)上記報告書データを画面に表示する表示手段を備える、上記(1)に記載の健康管理システム。
(3)上記健康情報管理装置が、さらに、(h)上記報告書データを依頼者に送信する手段を備える、上記(2)に記載の健康管理システム。
(4)前記健康情報データ入力・送信装置が携帯型情報入力・送信端末である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の健康管理システム。
(5)モニター対象者の健康情報が、巡回員がモニター対象者に面接することによって取得される情報である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の健康管理システム。
(6)モニター対象者の健康情報が、モニター対象者の住居に設置された健康情報モニター装置から取得される情報である、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の健康管理システム。
(7)モニター対象者の健康情報が、水の使用量を計測する手段、ガスの使用量を計測する手段及び電気の使用量を計測する手段から選択される一種以上の健康情報モニター装置から取得される基本生活情報である、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の健康管理システム。
(8)モニター対象者の健康情報が、ドアの開閉数を記録する手段、電気製品の使用状態を記録する手段、一定場所の通過頻度を記録する手段、健康状態測定機器の測定データを記録する手段、及びベッドの使用状態を記録する手段から選択される一種以上の健康状態モニター手段から取得される個別生活情報である、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の健康管理システム。
(9)モニター対象者の健康状態をモニターするための健康状態モニター装置であって、ドアの開閉数を記録する手段、電気製品の使用状態を記録する手段、一定場所の通過頻度を記録する手段、健康状態測定機器の測定データを記録する手段、ベッドの使用状態を記録する手段、水の使用量を記録する手段、ガスの使用量を記録する手段、及び電気の使用量を記録する手段から選択される一種以上の健康状態モニター手段と、その健康状態モニター手段に記録される健康状態情報を視認し得るように表示する健康状態情報表示手段とを備えることを特徴とする健康状態モニター装置。
(10)さらに、上記健康状態モニター手段に記録される健康状態情報を視認し得るように表示する健康状態情報表示手段とを備える、上記(9)に記載の健康状態モニター装置。
(11)前記ドアの開閉数を記録する手段が、玄関のドア、トイレのドア、冷蔵庫のドア及び寝室のドアから選択される一種以上のドアの開閉数を記録する上記(9)に記載の健康状態モニター装置。
(12)前記電気製品の使用状態を記録する手段が、電灯、テレビ、電話機、電気ポット、コーヒーメーカー、洗濯機、電子レンジ、PC、電動トイレ、及び風呂から選択される一種以上の電気製品の使用状態を記録する上記(9)に記載の健康状態モニター装置。
(13)前記一定場所の通過頻度を記録する手段が、人感センサーによって一定場所の通過頻度を計測・記録する手段である上記(9)に記載の健康状態モニター装置。
(14)前記健康状態測定機器の測定データを記録する手段の健康状態測定機器が、体重計、血圧計及び血糖値測定計から選択される一種以上の測定機器である上記(9)に記載の健康状態モニター装置。
(15)さらにカメラによってモニター対象者を視覚的にモニターする手段を備える上記(9)に記載の健康状態モニター装置。
本発明によれば、一人暮らしの老人などの健康状態をより簡易な方法でモニターすることができる在宅健康管理システムを提供することができる。また、本発明の在宅健康管理システムによれば、モニター対象者の操作を必要としないので、より正確にその健康状態をモニターすることができるという利点もある。
本発明は、一人暮らしの高齢者、認知症患者等のモニター対象者の在宅での健康状態を管理する在宅健康管理システムである。本発明のシステムは、(a)モニター対象者の健康情報を入力する手段、(b)入力された健康情報を記憶する手段、及び(c)記憶された健康情報データを健康情報管理装置に送信するデータ送信手段を有する健康情報データ入力・送信装置と、(d)上記データ送信手段から送信される健康情報データを受信する健康情報データ受信手段、(e)その健康情報データ受信手段から受信するデータを記憶する健康情報データ記憶手段、及び(f)その健康情報データ記憶手段に記憶される健康情報データを所定のフォーマットの報告書データに変換する手段を有する健康情報管理装置を備えることを特徴とする。
本発明で対象とする健康状態のモニター対象者は、その日々の健康状態をモニターすることが必要な者である。本発明で対象とするモニター対象者は、これに限定されないが、例えば、一人暮らしをしている高齢者、一人暮らしをしている認知症患者などである。「一人暮らし」は、家族の旅行時などに一時的に一人暮らしとなる場合を含む。これらのモニター対象者は、自己の健康状態を自分で管理できない場合があり、また、体調不良時に自力で病院にいくことができない場合もある。そこで、本発明に係る健康管理システムは、これらのモニター対象者の健康状態をモニターし、その健康状態を依頼者に報告することによって、健康状態が悪化する前に医師の診察を受けるなどの対応をできるようにするものである。
以下、本発明の在宅健康管理システムの一実施態様を図面に基づいて説明する。
1.在宅健康管理システムの概要
図1は、本発明のシステムの概要を説明する図である。図1において、健康情報データ入力・送信装置100、健康情報管理装置200、依頼者の端末300などは、無線又は有線回線400(例えば、ネットワーク回線、電話回線などの無線回線、又はLAN、USBケーブルなどの有線回線)によって接続される。健康情報データ入力・送信装置100によって取得される健康情報データは、上記のような回線を介して健康情報管理装置200に伝送される。健康情報データは、直接、モニター対象者と面談することによって取得することもできるし、後述する健康情報モニター装置500(不図示)から取得することもできる。健康情報の取得は、モニター対象者の自宅を巡回する巡回員によって取得される。この巡回員は、健康情報を取得するための専属の巡回員であってもいい。しかし、宅配寿司、宅配ピザ、出前のそばやなどの従業員がランチまたは晩御飯以外の暇な時間を有効に使って、モニター対象者の自宅を巡回して必要情報を取得することにすれば、費用対効果上のメリットを期待することができる。
健康情報管理装置200においては、上記健康情報データをその記憶装置に記憶するとともに必要に応じて所定のフォーマットの健康情報報告書データに変換する。その健康情報報告書データは、自動または手動で定期又は不定期に依頼者の端末300に送信される。依頼者の端末300は、特に限定されず、例えば、PC、PDA、携帯電話などの電子データを受信することができる装置である。必要に応じて、健康情報データは、健康情報データ入力・送信装置100から、直接、依頼者の端末300に送信することもできる。この場合は、健康情報データ入力・送信装置100に入力される生データを依頼者の端末300に送信してもよいし、健康情報データ入力・送信装置100において健康情報データを加工した後に、依頼者の端末300に送信することもできる。
また、本システムにおいては、健康情報報告書(またはそのデータ)を、医療機関、介護サービス提供会社などに送信し、必要に応じて、健康状態モニター対象者に、そのような医療機関、介護サービス提供会社などから医療サービスあるいは介護サービスを提供するようにしてもよい。このような健康情報報告書(またはそのデータ)を、定期的又は不定期的に、医療機関または介護サービス提供会社に送信するようにし、その医療機関または介護サービス提供会社がモニター対象者の健康状態をモニターするようにしてもよい。この場合、モニター対象者に異常が見られた場合に、モニター対象者に必要な医療サービスまたは介護サービスを提供すると共に、依頼者に必要な報告(例えば、モニター対象者の病状と提供された介護サービスに関する報告)をするようにしてもよい。
以下、健康情報データ入力・送信装置100、健康情報管理装置200、健康情報モニター装置500などについて説明する。
2.健康情報データ入力・送信装置
本発明の健康情報データ入力・送信装置は、(a)モニター対象者の健康情報を入力する手段、(b)入力された健康情報を記憶する手段、及び(c)記憶された健康情報データを健康情報管理装置に送信するデータ送信手段を有する。ここで、図2に、本発明で用いる健康情報データ入力・送信装置100の概要を示す。
図2に示されるように、健康情報データ入力・送信装置100は、CPU101、モニター対象者の健康情報を入力する手段102、入力された健康情報を記憶する手段103、入力した情報を視認するための情報表示手段104、記憶された健康情報データを健康情報管理装置に送信するデータ送信手段105などを有する。健康情報を入力する手段102、健康情報を記憶する手段103、情報表示手段104、情報送信手段105などは、CPU101に電気的に接続されており、CUP101によって制御される。
モニター対象者の健康情報を入力する手段102としては、特に限定されないが、例えば、文字、数字、記号などを入力するためのキーボード、電子ペンなどによってデータを入力するキーパッドなどが挙げられる。入力された健康情報を記憶する手段103は、入力された情報を一時的または恒久的に記憶できる装置であれば特に限定されず、例えば、RAM、ROM、HDD装置、フロッピー(登録商標)ディスク装置、SD装置、フラッシュメモリ装置などが例示される。記憶された健康情報データを健康情報管理装置に送信するデータ送信手段105としては、例えば、モデムなどの汎用の無線送信装置、エッジ(商標)・携帯電話などの電話会社によって提供される無線送信装置などが挙げられる。本発明では無線送信手段が好ましいが、有線による送信手段であってもよい。
本発明の健康情報データ入力・送信装置100は、好ましくは情報表示手段104として、その入力情報などを視認できるように液晶画面などのモニターを備える。本発明の入力・送信装置100は、好ましくは、健康情報入力用に予め設計された専用端末である。専用端末を用いる場合は、入力に必要な情報項目を表示する複数の画面を連続的に表示できるようにしておき、必要な情報を画面の指示に基づいて入力することができるようにしておくと便宜的である。なお、本発明の健康情報データ入力・送信装置100としては、モバイルPC(ノート型パソコン)、電子メール機能を有する携帯電話で代替することもできる。
3.健康情報管理装置
本発明で用いる健康管理装置は、(d)上記データ送信手段から送信される健康情報データを受信する健康情報データ受信手段、(e)その健康情報データ受信手段から受信するデータを記憶する健康情報データ記憶手段、及び(f)その健康情報データ記憶手段に記憶される健康情報データを所定のフォーマットの報告書データに変換する手段を有する。
本発明で用いる健康情報管理装置は、さらに、(g)上記報告書データを画面に表示する表示手段、及び(h)上記報告書データを依頼者に送信する手段を備える。
図3に、本発明で用いる健康情報管理装置200の概要を示す。図3に示されるように、健康情報管理装置200は、CPU201、情報受信手段202、情報記憶手段203、情報表示手段204、報告書作成手段(報告書データへの変換手段)205、情報送信手段206などを備えている。情報受信手段202、情報記憶手段203、情報表示手段204、報告書作成手段205、情報送信手段206などは、CPU201に電気的に接続され、CPU201によって制御されている。情報受信手段202は、健康情報データ入力・送信装置100の情報送信手段104に対応する受信装置である。情報記憶手段203は、入力された情報を一時的または恒久的に記憶できる装置であれば特に限定されず、例えば、RAM、ROM、HDD装置、フロッピー(登録商標)ディスク装置などが例示される。情報表示手段204は、入力された情報データ、送信するための情報データなどを視認するためのもので、例えば、CRT、液晶表示装置などのモニターである。
報告書作成手段205は、受信した健康情報データを、依頼者に送信する健康報告書データに変換するための手段である。このような変換手段は、文字情報、イメージデータなどを所定の書式に変換するための手段(具体的には、コンピュータプログラム)であり、当業者であれば容易に設計することができる。健康報告書データは、例えば、この報告書作成のための特定の文書データ、あるいは、MS−WORD(商標)、一太郎(商標)などの既存のワープロソフトによる文書データなどで作成することができる。図4に、モニター対象者の健康状態について報告するための報告書フォーマットの一例を示す。図4に示す報告書フォーマットにおいては、「健康状態モニター報告書」という表題で、日付、報告書の宛
先、
モニター対象者の氏名、年齢など、巡回者の面談による健康情報(本人の自己診断、巡回者の観察による概観、その他(巡回者の観察によるコメント欄))、
基本生活情報(水道使用量、ガス使用量、電気使用量など)、
個別健康情報(玄関のドアの開閉頻度、トイレのドアの開閉頻度、所定場所の通過頻度など)が記載されている。
なお、図4に示す報告書のように、巡回者が巡回した際に、モニター対象者の顔写真などを撮影して報告書に掲載すれば、依頼者はモニター対象者の健康状態をより正確に把握できるというメリットがある。これらのデータは、各健康情報データと報告書のデータ表示欄とを予めデータ番号などで関連付けておくことによって、健康情報データを、健康情報管理装置に伝送後、直ちに上記所定のフォーマットの報告書データに変換することが可能である。これらの報告書データは、健康情報管理装置200の情報送信手段206によって、依頼者の端末(PC、PDA、携帯電話など)300に送信することができる。その報告書のデータ送信手段200は、汎用の電子メールソフトウエア(例えば、アウトルック(商標))を使用することによって可能である。また、必要に応じて、健康情報管理装置200をインターネットなどのネットワーク上のウェッブサイトに連結し、定期的にそのウエッブサイトの報告書閲覧ページの情報を更新しておくようにしてもよい。この場合、依頼者は、自ら、そのウエッブサイトにアクセスして、モニター対象者の健康状態モニター報告書を随時閲覧することができる。この場合は、モニター対象者のプライバシー保護のため、通常、パスワードを設定したり、ウエッブサイトにアクセスできるユーザを限定するなどの方策がとられる。
4.健康状態モニター装置
本発明の在宅健康管理システムにおいては、モニター対象者の健康状態に関する情報は、巡回員が直接モニター対象者と面談することによって取得することもできるし、モニター対象者の自宅に設置した健康状態モニター装置を介して取得することもできる。
図5に、本発明で用いることができる健康状態モニター装置の概要を示す。図5に示されるように、健康状態モニター装置500は、1種以上のセンサー501と、センサー感知情報受信部502、センサー感知情報記憶部503、センサー感知情報表示部504、センサー感知情報送信部505、電源部506などを有している本体507を含む。センサー感知情報受信部502、センサー感知情報記憶部503、センサー感知情報表示部504、センサー感知情報送信部505などは、図示していないCPUによって制御される。このような健康状態モニター装置500によれば、各センサー501が検知した情報が、センサー感知情報受信部502から入力され、センサー感知情報記憶部503に一時的に記憶される。センサー感知情報記憶部503に記憶された情報は、操作パネル(不図示)の所定の操作により、センサー感知情報表示部504に表示することができる。このような健康状態モニター装置は、検知する対象・情報、記憶する情報などが特定されれば、当業者には容易に設計することができる。
健康状態モニター装置本体500、あるいは、そのセンサー感知情報表示部504及び操作パネル(不図示)をモニター対象者の自宅の外部に設置しておけば、巡回者は、モニター対象者を煩わせることなく、必要な健康状態情報を取得することができる。また、健康状態モニター装置本体500をモニター対象者の自宅内に設置した場合であっても、そのセンサー感知情報送信部505を介して外部から必要情報を取得できるようにすることも可能である。
なお、上記センサー501は、健康状態を検知し得るセンサーであれば特に限定されないが、例えば、ドアの開閉数を記録する手段、電気製品の使用状態を記録する手段、一定場所の通過頻度を記録する手段、健康状態測定機器の測定データを記録する手段、ベッドの使用状態を記録する手段、水の使用量を記録する手段などを例示することができる。上記ドアの開閉数を記録する手段は、玄関のドア、トイレのドア、冷蔵庫のドア、寝室のドア、風呂のドアなどから選択される一種以上のドアの開閉数を記録する装置であってもよい。上記製品の使用状態を記録する手段は、電灯、テレビ、電話機、電気ポット、コーヒーメーカー、洗濯機、電子レンジ、PC、電動トイレ、及び風呂から選択される一種以上の電気製品の使用状態を記録する装置であってもよい。上記一定場所の通過頻度を記録する手段は、人感センサーによって一定場所の通過頻度を計測・記録する装置であってもよい。通過頻度を計測する場所としては、例えば、寝室の出入り口、居間の出入り口、風呂の出入り口など、モニター対象者の健康状態を推測し易い場所が選択される。上記健康状態測定機器は、特に限定されないが、例えば、体重計、血圧計、及び血糖値測定計から選択される一種以上の測定機器であってもよい。本発明の健康状態モニター装置は、さらにカメラによってモニター対象者を視覚的にモニターする装置を備えていてもよい。
5.本発明の在宅健康管理システムの使用方法
まず、健康情報データ入力・送信装置100を携帯した巡回員が、モニター対象者の自宅に訪問し、モニター対象者の健康状態などの必要情報を取得する。巡回員は健康モニター調査専門の巡回員であってもよいし、宅配サービスを行う宅配会社の従業員であってもよい。宅配サービス会社としては、例えば、宅配寿司、宅配ピザ、宅配中華、宅急便(登録商標)などのある商品またはサービスを自宅まで届けることを生業とする業者のことをいう。宅配寿司、宅配ピザなどの従業員はランチタイム、晩御飯の時間以外は時間的に余裕があるので、そのような時間帯にモニター対象者の自宅を訪問すると効率がいい。巡回員は、種々の方法によってモニター対象者の健康状態情報を入手することができる。最も簡易な方法は、直接モニター対象者と話しをしてモニター対象者の健康状態について確認する方法である。この場合は、健康状態について、あらかじめ必要項目を決めておけば、健康状態の確認を効率よくかつ均質に行うことができる。そのような健康状態確認項目としては、例えば、(1)一般的な体調の程度、(2)体温、(3)体重、(4)睡眠状態などを挙げることができる。
また、モニター対象者と面談する場合は、モニター対象者が嫌がる場合もあるし、逆に、モニター対象者と長話となり、業務効率が悪くなる場合も想定される。したがって、事前にモニター対象者の自宅に、上記したような健康状態モニター装置500を設置しておき、その健康状態モニター手段(センサー501)に記録された情報を取得することもできる。そのような健康状態モニター装置500は上述したとおりである。モニターする健康状態の指標となる項目については、依頼者との契約内容・費用などに応じて適宜調整することができる。最も簡易な指標となり得る健康情報データは、水道計、ガスメータ、電気メータなどから得られる水道、ガス、電気などの使用量に関する基本生活情報データである。これらのデータから、直接、モニター対象者の健康状態を知ることはできないが、これらの使用量が極度に少ないか、極度に多い場合はモニター対象者に何らかの異常があると推察することができる。さらに、依頼者との契約内容・費用などの加算額に応じて、ドアの開閉数を記録する装置、電気製品の使用状態を記録する装置、一定場所の通過頻度を記録する装置、健康状態測定機器の測定データを記録する装置、ベッドの使用状態を記録する装置などからの個別健康状態情報データを取得する。
巡回員は、上記のようにして取得したモニター対象者の健康状態情報を、携帯型情報入力・送信端末装置100に入力する。そのように入力された情報は、好ましくは、すぐにその健康状態情報データを、健康情報管理装置200に伝送する。このデータの伝送は、好ましくは、無線によって行う。場合によっては、携帯型情報入力・送信端末装置100を健康情報管理装置200に有線(例えば、USBケーブル)で接続し、必要情報を伝送することもできる。健康情報管理装置200は、上記のようにして健康情報データを受信し、その記憶装置203に記憶される。本発明においては、好ましくは、この情報を健康情報管理報告書の形態に変換する手段(報告書作成手段205)によって報告書データに変換する。そして、報告書データを、契約内容にしたがって、依頼者に送信する。報告書データは、例えば、電子メールのソフトウエアを利用して、依頼者のPC、携帯電話などに送信することができる。この報告書データは、ホームページ上に表示できるようにしておけば、依頼者は随時健康情報を確認することができる。
また、本システムにおいては、健康情報報告書(またはそのデータ)を、医療機関、介護サービス提供会社などに送信し、必要に応じて、健康状態モニター対象者に、そのような医療機関、介護サービス提供会社などから医療サービスあるいは介護サービスを提供するようにしてもよい。このような健康情報報告書(またはそのデータ)を、定期的又は不定期的に、医療機関または介護サービス提供会社に送信するようにし、その医療機関または介護サービス提供会社がモニター対象者の健康状態をモニターするようにしてもよい。この場合、モニター対象者に異常が見られた場合に、モニター対象者に必要な医療サービスまたは介護サービスを提供すると共に、依頼者に必要な報告(例えば、モニター対象者の病状と提供された介護サービスに関する報告)をするようにしてもよい。
本発明によれば、一人暮らしの高齢者、認知症患者などの在宅での健康状態をより簡易な方法でモニターするシステムを提供することができる。また、本発明の在宅健康管理システムによれば、モニター対象者の操作を必要としないので、より正確にその健康状態をモニターすることができるという利点がある。
このような本発明の在宅健康管理システムは、一人暮らしの高齢者、認知症患者などの在宅介護分野において有用に実施することができる。
図1は本発明の在宅管理システムの概要を説明する図である。 図2は本発明で用いる健康情報データ入力・送信装置100の概要を示す図である。 図3は本発明で用いる健康情報管理装置の概要を示す図である。 図4はモニター対象者の健康状態について報告するための報告書フォーマットの一例を示す図である。 図5は本発明で用いることができる健康状態モニター装置の概要を示す図である。
符号の説明
100 健康情報データ入力・送信装置
101 CPU
102 健康情報入力手段
103 健康情報記憶手段
104 情報表示手段
105 データ送信手段
200 健康情報管理装置
201 CPU
202 情報受信手段
203 情報記憶手段
204 情報表示手段
205 報告書作成手段(報告書データへの変換手段)
206 情報送信手段
300 依頼者の端末
400 無線又は有線回線
500 健康状態モニター装置
501 センサー
502 センサー感知情報受信部
503 センサー感知情報記憶部
504 センサー感知情報表示部
505 センサー感知情報送信部
506 電源部
507 本体

Claims (15)

  1. モニター対象者の在宅での健康状態を管理する在宅健康管理システムであって、
    (a)モニター対象者の健康情報を入力する手段、(b)入力された健康情報を記憶する手段、及び(c)記憶された健康情報データを健康情報管理装置に送信するデータ送信手段を有する健康情報データ入力・送信装置と、
    (d)上記データ送信手段から送信される健康情報データを受信する健康情報データ受信手段、(e)その健康情報データ受信手段から受信するデータを記憶する健康情報データ記憶手段、及び(f)その健康情報データ記憶手段に記憶される健康情報データを所定のフォーマットの報告書データに変換する手段を有する健康情報管理装置を備えることを特徴とする在宅健康管理システム。
  2. 上記健康情報管理装置が、さらに、(g)上記報告書データを画面に表示する表示手段を備える、前記請求項1に記載の健康管理システム。
  3. 上記健康情報管理装置が、さらに、(h)上記報告書データを依頼者に送信する手段を備える、前記請求項2に記載の健康管理システム。
  4. 前記健康情報データ入力・送信装置が携帯型情報入力・送信端末である、前記請求項1〜3のいずれかに記載の健康管理システム。
  5. モニター対象者の健康情報が、巡回員がモニター対象者に面接することによって取得される情報である、前記請求項1〜4のいずれかに記載の健康管理システム。
  6. モニター対象者の健康情報が、モニター対象者の住居に設置された健康情報モニター装置から取得される情報である、前記請求項1〜5のいずれかに記載の健康管理システム。
  7. モニター対象者の健康情報が、水の使用量を計測する手段、ガスの使用量を計測する手段及び電気の使用量を計測する手段から選択される一種以上の健康情報モニター装置から取得される基本生活情報である、前記請求項1〜6のいずれかに記載の健康管理システム。
  8. モニター対象者の健康情報が、ドアの開閉数を記録する手段、電気製品の使用状態を記録する手段、一定場所の通過頻度を記録する手段、健康状態測定機器の測定データを記録する手段、及びベッドの使用状態を記録する手段から選択される一種以上の健康状態モニター手段から取得される個別生活情報である、前記請求項1〜7のいずれかに記載の健康管理システム。
  9. モニター対象者の健康状態をモニターするための健康状態モニター装置であって、ドアの開閉数を記録する手段、電気製品の使用状態を記録する手段、一定場所の通過頻度を記録する手段、健康状態測定機器の測定データを記録する手段、ベッドの使用状態を記録する手段、水の使用量を記録する手段、ガスの使用量を記録する手段、及び電気の使用量を記録する手段から選択される一種以上の健康状態モニター手段と、その健康状態モニター手段に記録される健康状態情報を視認し得るように表示する健康状態情報表示手段とを備えることを特徴とする健康状態モニター装置。
  10. さらに、上記健康状態モニター手段に記録される健康状態情報を視認し得るように表示する健康状態情報表示手段とを備える、前記請求項9に記載の健康状態モニター装置。
  11. 前記ドアの開閉数を記録する手段が、玄関のドア、トイレのドア、冷蔵庫のドア及び寝室のドアから選択される一種以上のドアの開閉数を記録する前記請求項9に記載の健康状態モニター装置。
  12. 前記電気製品の使用状態を記録する手段が、電灯、テレビ、電話機、電気ポット、コーヒーメーカー、洗濯機、電子レンジ、PC、電動トイレ、及び風呂から選択される一種以上の電気製品の使用状態を記録する前記請求項9に記載の健康状態モニター装置。
  13. 前記一定場所の通過頻度を記録する手段が、人感センサーによって一定場所の通過頻度を計測・記録する手段である前記請求項9に記載の健康状態モニター装置。
  14. 前記健康状態測定機器の測定データを記録する手段の健康状態測定機器が、体重計、血圧計及び血糖値測定計から選択される一種以上の測定機器である前記請求項9に記載の健康状態モニター装置。
  15. さらにカメラによってモニター対象者を視覚的にモニターする手段を備える前記請求項9に記載の健康状態モニター装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009254817A (ja) * 2008-04-15 2009-11-05 General Electric Co <Ge> 人の認知能力を監視するシステム及び方法
WO2011052302A1 (ja) * 2009-10-29 2011-05-05 コニカミノルタセンシング株式会社 生体情報測定装置
JP2015527095A (ja) * 2012-06-12 2015-09-17 シー.ラフィン・アンド・カンパニー・プロプリエタリー・リミテッドC. Rafin & Co Pty Ltd 健康及びセキュリティの管理を容易にする方法及び装置

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