JP2007133297A - 偏光分離素子、偏光変換装置及びプロジェクタ - Google Patents

偏光分離素子、偏光変換装置及びプロジェクタ Download PDF

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JP2007133297A JP2005328488A JP2005328488A JP2007133297A JP 2007133297 A JP2007133297 A JP 2007133297A JP 2005328488 A JP2005328488 A JP 2005328488A JP 2005328488 A JP2005328488 A JP 2005328488A JP 2007133297 A JP2007133297 A JP 2007133297A
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Kasho Sekiguchi
歌省 関口
Toshiaki Hashizume
俊明 橋爪
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Abstract

【課題】バランスのとれた射出光を形成することができる偏光変換装置及びこれを用いる
ことにより画面左右のコントラスト差が解消されたプロジェクタを提供すること。
【解決手段】入射光ILのうち、基本入射角度で入射する入射光IL0のみだけでなく、
入射光IL1及び入射光IL2についても偏光分離膜2においてP偏光の高い透過率を保
ち、かつ、入射光IL1と入射光IL2との透過特性差についてバランスの取れた構造を
有することにより、光利用効率が高く、かつ、バランスのとれた射出光を形成する偏光変
換装置1を提供することができる。また、これを用いることにより画面左右のコントラス
ト差が解消されたプロジェクタを提供することが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、入射された光の偏光成分を分離する偏光分離素子と、これを備える偏光変換
装置及びプロジェクタに関する。
光利用効率の高い投射型表示装置を提供するために、偏光分離膜の透過・反射特性や、
あるいは、反射膜の反射特性を向上させることで偏光変換素子の特性を向上させる技術が
知られている(特許文献1参照)。
特開平11−242118号公報
しかしながら、これまでの技術においては、偏光変換素子に入射する光のうち、主に偏
光分離膜に入射角45°で入射する入射光の所定の偏光の透過特性に注意が向けられてい
たものの、入射角45°+α°の入射光と入射角45°−α°の入射光とでは該所定の偏
光の透過特性が異なるため、偏光変換素子で形成され、射出される光は、全体としてのバ
ランスが必ずしも取れておらず、そのままプロジェクタ等の光学機器に用いると、投射画
面の左右にコントラスト差が生じる可能性があるという問題がある。
そこで、本発明は、基本となる入射角に対して所定の角度範囲で入射する入射光からバ
ランスのとれた射出光を形成することができる偏光変換装置及びこれを用いることにより
画面左右のコントラスト差が解消されたプロジェクタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る偏光分離素子は、基本入射角度を基準として
正側及び負側に振れる振れ角度の範囲で入射する入射光を、第1の偏光を透過し第2の偏
光を反射して第1の偏光と第2の偏光とに分離し、入射光のうち、基本入射角度に対して
正側に所定の角度振れた角度をもって入射する第1の入射光の第1の偏光の透過率特性と
、基本入射角度に対して負側に所定の角度振れた角度をもって入射する第2の入射光の第
1の偏光の透過率特性との、基本入射角度で入射する入射光の第1の偏光の透過率特性に
対する差が、可視光波長領域においてバランスがとられている。
上記偏光分離素子では、基本入射角度に対して所定の範囲で正側及び負側の双方に振れ
る振れ角度の範囲で入射光が入射し、該基本入射角度で入射した入射光の第1の偏光の透
過率特性と該基本入射角度から所定の角度正側または負側に振れた角度で入射した入射光
の第1の偏光の透過率特性とに差があったとしても、基本入射角度から所定の角度正側に
振れた角度で偏光分離素子に入射した入射光の第1の偏光の透過率特性と基本入射角度か
ら該所定の角度負側に振れた角度で偏光分離素子に入射した入射光の第1の偏光の透過率
特性とのバランスがとられている。すなわち、この場合、当該入射光が基本入射角度を中
心とした対称性を有し、この対称性に応じて第1及び第2入射光について所望の透過特性
を有する当該偏光分離素子を形成することが可能となる。従って、上記偏光分離素子は、
基本入射角度から該所定の角度正側に振れた角度で入射した入射光の第1の偏光の透過率
特性と基本入射角度から該所定の角度負側に振れた角度で入射した入射光の第1の偏光の
透過率特性との差を低減する構造となっている。従って、偏光分離素子の第1の偏光の透
過率特性は基本入射角に対する所定の角度範囲内において正負の振られ方向に依存しない
ため、形成される光を、全体としてのバランスがとれたものにすることができる。
また、本発明の偏光分離素子の具体的な態様として、第1の偏光に関する透過率特性に
ついては、可視光波長領域中の少なくとも1箇所の所定波長領域における第1の入射光お
よび第2の入射光のそれぞれの第1の偏光の透過率の平均値の差が略ゼロであることとす
る。これにより、所望の波長領域において第1の入射光と第2の入射光との偏光分離素子
のおける第1の偏光の透過率特性の相違を十分抑制することができる。
また、本発明の偏光分離素子の具体的な態様として、第1の偏光に関する透過率特性に
ついては、可視光波長領域における第1及び第2の入射光のそれぞれの第1の偏光の透過
率の平均値の差が2%以内である。これにより、偏光分離素子における当該可視光波長領
域全体としての基本入射角度で入射する入射光の該透過率特性に対する第1及び第2の入
射光の第1の偏光の透過率特性のバランスを保ち、良好な光を得ることができる。
また、本発明の偏光分離素子の具体的な態様として、第1の偏光に関する透過率特性に
ついては、可視光波長領域における第1の入射光と第2の入射光との同一波長での第1の
偏光の透過率の差が6%以内である。これにより、偏光分離素子における当該可視光波長
領域における各波長での基本入射角度で入射する入射光の該透過率特性に対する第1及び
第2の入射光の第1の偏光の透過率特性のバランスを保ち、良好な光を得ることができる
また、本発明の偏光分離素子の具体的な態様として、第1の偏光に関する透過率特性に
ついては、基本入射角度で入射した入射光の第1の偏光の透過率の平均値に対する第2の
入射光の第1の偏光の透過率の平均値との差がそれぞれ5%以内である。これにより、偏
光分離素子において、可視光波長領域における基本入射角度で入射した入射光の第1の偏
光の透過率のみならず、上記振れ角度を有して入射した入射光についても十分な透過率を
得られる。
また、本発明の偏光分離素子の具体的な態様として、第1の偏光に関する透過率特性は
、第1及び第2の入射光の第1の偏光の透過率が、それぞれ可視光波長領域全域で所定値
以上である。これにより、光利用効率が高くなり、十分な明るさを有する光を得ることが
できる。
また、本発明の偏光変換装置の具体的な態様として、基本入射角度が、45°である。
これにより、基本入射角度で入射した光の反射成分を直角に反射する最適な態様の一つと
なる。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る偏光変換装置は、基本入射角度を基準
として正側及び負側に振れる振れ角度の範囲で入射する入射光を、第1の偏光を透過し第
2の偏光を反射して第1の偏光と第2の偏光とに分離する上記いずれかの偏光分離素子と
、第1及び第2の偏光のいずれか一方の偏光方向を他方の偏光方向に変換する位相差板と
、偏光分離素子で反射された前記第2の偏光の光路を変換する反射素子とを備える。これ
により、偏光分離素子の第1の偏光の透過率特性は基本入射角に対する所定の角度範囲内
において正負の振られ方向に依存しないため、偏光変換装置において入射光から形成され
る射出光を、全体としてのバランスがとれたもの、さらには光利用効率が高く、十分な明
るさを有するものにすることができる。従って、例えば、当該偏光変換装置をプロジェク
タの照明光形成に用いた場合、画面左右でのコントラスト差の発生を抑制することができ
る。
また、本発明の偏光変換装置の具体的な態様として、反射素子が、偏光分離素子と同一
構造を有する。これにより、上記第2の偏光の光路は、上記第1の偏光の光路と同じ方向
に変換される。また、この場合、上記反射素子は、上記偏光分離素子と同等の性質を有す
るものとなり、当該反射素子への入射光に対しても振れ角の影響の少ない透過・反射特性
を有するものとすることができる。
また、上記課題を解決するために、本発明に係るプロジェクタは、光源光を発生する光
源と、光源光を均一化するとともに、上記いずれかの偏光変換装置を有し、偏光方向を揃
えて照明光として形成し、射出する照明光学系と、照明光学系からの照明光を変調し、像
光を形成する光変調装置と、光変調装置で形成された像光を投射する投射光学系とを備え
る。これにより、照明光学系から射出される照明光は、バランスのとれたものとなり、こ
のような照明光学系を用いることで、本発明に係るプロジェクタは、画面左右のコントラ
スト差が解消された画像の投射を可能にする。
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態に係る偏光変換装置1を説明するための平面図である。本実施形
態に係る偏光変換装置1は、プリズム体10、11と、偏光分離素子である偏光分離膜2
と、位相差板3と、反射素子である反射膜4と、マスク5とを備える。
プリズム体10、11は、ともに透光性の部材であり、それぞれ底面(図1における紙
面に対して平行な面)が平行四辺形である四角柱形状をなしている。プリズム体10、1
1は、交互に連なることで偏光変換装置1の四角い厚板状の外形を形成する。尚、ここで
、上記各四角柱形状のプリズムの底面の形状である平行四辺形は、2つの合同な直角二等
辺三角形を組み合わせた形状からなるものである。
偏光分離膜2は、隣接するプリズム体10、11の間に入射光ILに対して45°傾斜
して配置される誘電体多層膜からなる偏光分離素子である。偏光分離膜2は、入射光IL
の光束に含まれるP偏光光束及びS偏光光束のうち、一方の偏光光束を透過し、他方の偏
光光束を反射する。ここでは、偏光分離膜2は、偏光変換装置1に入射した入射光ILの
偏光成分のうち、P偏光(第1の偏光)を透過により第1偏光PPとして分離し、S偏光
(第2の偏光)を反射により第2偏光SSとして分離するものとする(詳しくは後述する
)。
位相差板3は、プリズム体11の射出側に設けられており、半波長位相差板として、偏
光分離膜2によって分離されたS偏光とP偏光とのうちいずれか一方の偏光方向を他方の
偏光方向に変換する。本実施形態の位相差板3は、偏光分離膜2を透過したP偏光である
第1偏光PPをS偏光に変換する。
反射膜4は、隣接するプリズム体10、11の間に入射光ILに対して45°傾斜して
配置される誘電体多層膜からなる光路変換部材である。反射膜4は、偏光分離膜2により
反射された第2偏光SSを第1偏光PPと平行な方向に反射することで光路を変換させる
。これにより、第1偏光PPと第2偏光SSとは同一方向に射出される。
マスク5は、プリズム体11の入射側に設けられており、遮光板として不要な光を遮断
する。
以上において、偏光分離膜2と反射膜4とは、複数個が連なるプリズム体10、11が
相互に接着される斜面部分に交互に設けられている。これにより、偏光分離膜2と反射膜
4とはプリズム体10,11を介して互いに対面する平行な面として形成される。つまり
、偏光変換装置1は、偏光ビームスプリッタを一列に配置して接合したPBSアレイとな
っている。尚、交互に配置されたプリズム体10、11のうち一方のプリズム体11の射
出面のみに設けた位相差板3は偏光変換装置1の射出面にストライプ状に貼付され、プリ
ズム体11の入射面のみに設けたマスク5は偏光変換装置1の入射側面にストライプ状に
貼付された状態となっている。
以下、光路を辿って本実施形態における偏光変換装置1の動作について説明する。まず
、偏光変換装置1の入射面ISより入射した入射光ILは、偏光分離膜2により偏光成分
ごとに分離される。つまり、入射光ILのうち、P偏光である第1偏光PPは偏光分離膜
2を透過する一方、S偏光である第2偏光SSは、偏光分離膜2により反射される。この
際、不要な光がマスク5により遮断されている。
次に、偏光分離膜2を透過した第1偏光PPは、位相差板3により特定方向の位相が反
転し、S偏光として射出される。一方、偏光分離膜2により反射された第2偏光SSは、
反射膜4によって曲折され、第1偏光PPの射出方向に、位相は変わることなくS偏光と
して射出面ESから射出される。
以上により、偏光変換装置1に入射した入射光ILは、すべての偏光光束の偏光方向が
S偏光に揃えられた射出光ELとし同一方向に射出される。尚、逆に、位相差板3をプリ
ズム体10の射出面のみに設け、射出光ELをP偏光に揃えることも可能である。
図2は、入射光ILの偏光分離膜2での分離についてより詳しく説明するための平面図
である。図1では、入射光ILとして入射面ISに対して垂直に入射する基本光を示した
が、実際に偏光変換装置1へ入射する光はこれに限られず、垂直に入射するも基本光に対
してある程度の角度の幅、つまり所定幅の振れ角度で斜め方向から入射するものも存在す
る。そこで、図2を参照して偏光変換装置1に入射する入射光についてさらに詳しく説明
する。なお、図2の入射光ILのうち、図1のように入射面ISに対して垂直に入射する
基本光を入射光IL0、斜め方向から入射するもので、入射光IL0より偏光分離膜2へ
の入射角度が大きい第1の入射光を入射光IL1、入射光IL0より偏光分離膜2への入
射角度が小さい第2の入射光を入射光IL2とし、それぞれ実線、点線及び一点鎖線で示
すものとする。
まず、基準となる入射光IL0の偏光分離膜2への入射角度を基本入射角度θで表すこ
ととする。本実施形態では、偏光分離膜2が入射面ISに対して45°の平面上に形成さ
れているので、基本入射角度θは45°である。
これに対し、入射光IL1の偏光分離膜2への入射角度は、基本入射角度θよりも大き
い。つまり、基本入射角度θに対して正側に振れている。この基本入射角度θに対し正側
に振れた分の角度を振れ角度α°で表すものとする。従って、この場合、入射光IL1の
偏光分離膜2への入射角度は、θ+α°と表される。一方、入射光IL2の偏光分離膜2
への入射角度は、基本入射角度θよりも小さい。つまり、基本入射角度θに対して負側に
振れた角度で入射する。ここでは特に、負側への振れ角度が、入射光IL1の振れ角度α
°に等しいものとする。従って、この場合、入射光IL2の偏光分離膜2への入射角度は
θ−α°で表されることになる。以上のような設定とした場合、図2のように、入射光I
L1と入射光IL2とは、入射光IL0を中心として左右に対称で入射するものとなる。
基本入射角度θ=45°で偏光分離膜2に入射した入射光IL0は、図1において既述
のように、偏光成分のうち第1偏光PPは偏光分離膜2を透過する。一方、第2偏光SS
は偏光分離膜2で垂直方向に反射され、さらに、反射膜4においても垂直方向に反射され
、射出される。
これに対し、入射光IL1、IL2は、図2のように、それぞれ振れ角度α°の分入射
光IL0よりも正或いは負の方向に傾斜して偏光分離膜2に入射する。入射後は、入射光
IL0と同様、偏光成分のうち第1偏光PPは偏光分離膜2を透過し、第2偏光SSは偏
光分離膜2で反射され、さらに、反射膜4においても反射され、射出される。尚、ここで
、一般には、基本光である入射光IL0の透過・反射に重点をおいて当該偏光分離の構成
を行っているため、入射光IL1、IL2の透過率・反射率は、必ずしも入射光IL0の
透過率・反射率程には高くはない。
以下、偏光分離膜2における第1偏光PPについての透過特性について一実施例を用い
てさらに詳しく説明する。
表1は、図2の偏光分離膜2の具体的な一実施例として用いられる誘電体多層膜の各層
の膜厚を説明するためのものである。本実施例の偏光分離膜は、積層された誘電体多層膜
により構成され、特に、2種類の物質が交互に積層された多層構造(不図示)となってい
る。
Figure 2007133297
表1にあるように、当該多層構造は、層数が41層からなっており、基板に対し比較的
小さい屈折率を有するL層と、比較的大きい屈折率を有するH層とが交互に積層されるこ
とにより形成されている。本実施例では、L層の物質としてMgFを、H層の物質とし
てOM−6(キヤノンオプトロン社製)を用いている。尚、最上層には被覆層としてSi
を用いている。各層の膜厚及び各物質の屈折率は、表1に示すとおり波長550nm
の入射光に対してそれぞれ、OM−6層が1.74、MgF層が1.38、SiO
が1.47である。表1に示す構成をとることにより、種々の透過特性を有する偏光分離
膜を形成することが可能となる。以下表1において示された偏光分離膜の特性についてグ
ラフを用いて説明する。
図3は、表1に示された偏光分離膜2への入射光の入射角度ごとのP偏光透過率特性を
表したグラフである。グラフの横軸は、入射光の光波長領域を示しており、本実施例では
、可視光波長領域として400nm〜700nmの波長帯を選択している。グラフの縦軸
は、P偏光透過率を示している。
本実施例では、図2における基本入射角度θを、既に説明したようにθ=45°とし、
所定の角度の振れ角度α°をα°=3.2°としている。つまり、入射光IL0の入射角
度45°を基準として、入射光IL1の入射角度が48.2°、入射光IL2の入射角度
が41.8°となっており、振れ角度について正方向への振れ幅と負方向への振れ幅とが
等しいものとしている。
グラフはそれぞれ、実線が入射光IL0すなわち入射角度45°、点線が入射光IL1
すなわち入射角度48.2°、一点鎖線が入射光IL2すなわち入射角度41.8°のも
のを示している。
グラフから読み取れるように、まず、従来同様、本実施例においては、入射光IL0に
ついて可視光波長領域全域において高い透過率を保っている。しかし、本実施例では、そ
れだけでなく、さらに、入射光IL1及び入射光IL2の各々のP偏光の透過率について
も、可視光波長領域全域にわたって所定値以上(ここでは92%以上)を保つ構成として
いる。つまり、偏光分離膜に対して最適となる基本の角度(ここでは最も一般的な45°
)で入射する光に対してだけでなく、それ以外の角度で入射する光に対しても適切な偏光
分離を行うための考慮がなされた構成となっている。例えば、入射角度41.8°である
入射光IL2のP偏光透過率の平均値と入射光IL0のP偏光透過率の平均値との差が5
%以内となるような構成となっている。同様に、入射角度48.2°である入射光IL1
のP偏光透過率の平均値と入射光IL0のP偏光透過率の平均値との差が5%以内となる
ような構成となっている。
図4は、比較例として、従来型の偏光分離膜の一例についての入射角度ごとのP偏光透
過率を示すグラフである。グラフの定義は、図3と同様であるから説明を省略する。
グラフから、当該従来型の比較例においては、基本入射角度である45°のみ考慮され
それ以外の入射角が考慮されないで設計されている。結果的に、基本入射角度の入射光に
対しては、P偏光の高い透過率を保つ構成となっているものの、それ以外の角度で入射す
る光に対しては、透過率が相対的に低い。また、さらに、基本入射角に対し正側から入射
するものと負側から入射するものとの間での透過率の落ち具合についてバランスが取れて
いないことも読み取れる。
これに対し、本実施例における偏光分離膜では、入射光IL1及び入射光IL2のそれ
ぞれのP偏光透過率と、基本の入射光たる基本光IL0のP偏光透過率との差である透過
特性差についても予め加味され、高い透過率を保つだけでなく、さらに、可視光波長領域
での入射光IL1及び入射光IL2の透過率の基本光IL0の透過率に対する落ち具合に
ついても互いのバランスがとれたものとなっている。
偏光分離膜2における入射光IL1及び入射光IL2の基本光IL0に対する透過特性
差についてバランスがとれている状態として、一つには、入射光IL1及び入射光IL2
の可視光波長領域でのP偏光透過率の平均値の差により定める場合が考えられる。本実施
例では、可視光波長領域でのP偏光透過率の入射光IL1の平均値と入射光IL2の平均
値との差を2%以内とする構成になっている。
また、偏光分離膜2における入射光IL1及び入射光IL2の基本光IL0に対する透
過特性差についてバランスがとれている状態としてこの他にも、例えば、偏光分離膜2に
おけるP偏光の透過率特性を、可視光波長領域における入射光IL1及び入射光IL2互
いの同一波長での透過率の差により定めることも考えられる。本実施例では、可視光波長
領域での同一波長における入射光IL1の透過率と入射光IL2の透過率の差が6%以内
となるように構成されており、十分バランスの取れたものとなっている。
また、偏光分離膜2における入射光IL1及び入射光IL2の基本光IL0に対する透
過特性差についてバランスがとれている状態として、例えば、偏光分離膜2におけるP偏
光の透過率特性を、可視光波長領域中の少なくとも1箇所の所定波長領域における入射光
IL1のP偏光の透過率の平均値と入射光IL2のP偏光の透過率の平均値との差が略ゼ
ロであることとする。例えば、可視光波長領域全体において偏光分離膜2の入射光IL1
の透過率の平均値と入射光IL2の透過率の平均率との差を略ゼロにするには偏光分離膜
2の構成が非常に複雑になり実現性が困難である。しかし、偏光分離膜2に入射する入射
光のうち光量が多い波長領域における入射光IL1の透過率の平均値と入射光IL2の透
過率の平均率との差を略ゼロとするようにすれば、偏光分離膜2の構成を非常に複雑にす
ることなく偏光分離膜2における入射光IL1と入射光IL2とのP偏光の透過率特性の
差を効率的に緩和することが可能となる。たとえば、本実施形態において、偏光分離膜2
への入射する光のうち500〔nm〕〜600〔nm〕における入射光IL1のP偏光の
透過率の平均値と入射光IL2のP変更の透過率の平均値との差が略ゼロとなっている。
本実施例による偏光分離膜2を組み込むことにより、所望のバランスのとれた射出光を
形成できる偏光変換装置1が構成可能となる。
以上本実施形態に係る偏光変換装置1について説明したが、本実施形態は上記によるも
のに限られない。特に、上記実施例に示した偏光分離膜は一例であり、これ以外の構成の
ものであっても当該偏光変換装置の偏光分離膜として使用可能であり、これは当該偏光変
換装置が用いられる使用・用途に応じて構成の変更等を適宜行うことにより適用可能であ
る。
また、例えば、本実施例では、偏光分離膜2におけるP偏光の透過特性のみに着目して
いるが、S偏光の透過特性についても同様の考慮がなされた構造であってもよい。さらに
は、各偏光の反射特性についても同様の考慮がなされた構造であってもよい。この場合、
第1偏光PPのみならず、第2偏光SSについても考慮された構造とすることが可能であ
る。
また、本実施形態では、振れ角度α°について正方向への振れ幅と負方向への振れ幅と
を等しいものとしているが、例えば、偏光分離膜2に入射する光自体の主な光の振れ幅が
基本入射角度に対して正側にα’°内、負側にα’’°内と正側と負側とで異なっている
のならば、それに伴って基本入射角に対する振れ角度が正側にα’°振れた入射角の光の
P偏光の透過率特性と負側にα’’°振れた入射角の光のP偏光の透過率特性ととの差が緩
和されるように偏光分離膜2を構成し振れ幅が正側と負側とで異なっていてもよい。
尚、本実施形態において、反射膜4は、単に第2偏光SSを反射する反射素子であり、
当該反射により光路を変換する誘電体多層膜からなる光路変換部材としているが、当該誘
電体多層膜も、偏光分離膜2と同一の誘電体多層膜からなる多層構造であってもよい。
いずれにおいても、入射光ILのうち、基本入射角度θで入射する入射光IL0のみだ
けでなく、入射光IL1及び入射光IL2についても偏光分離膜2においてP偏光の高い
透過率を保つ、或いは、S偏光の高い反射率を保ち、かつ、入射光IL1と入射光IL2
とのP編光の透過特性差やS偏光の反射率の差について所望のバランスの取れた構造を有
することにより、光利用効率が高く、かつ、バランスのとれた射出光を形成することがで
きる。
尚、本実施形態では、基本入射角度θを45°としているが、基本入射角度θの値は4
5°以外であっても構わない。
〔第2実施形態〕
図5は、本発明の第2実施形態に係るプロジェクタ100の光学系を示す模式図である
。このプロジェクタ100は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学
像を形成し、この光学像をスクリーン上に拡大投射する光学機器であり、光源ランプユニ
ット20、照明光学系30、色分離装置40、光変調部60、クロスダイクロイックプリ
ズム70、及び投射光学系80を備えて構成される。
光源ランプユニット20は、光源ランプ21から周囲に放射された光束を集めて射出し
、照明光学系30等を介して光変調部60を照明するための光源であり、発光管である光
源ランプ21と、光源ランプ21から射出された光源光を反射する楕円の凹面鏡22と、
凹面鏡22で反射された光源光をコリメートする凹レンズ23とを備える。この光源ラン
プユニット20において、光源ランプ21から射出された光源光は、凹面鏡22及び凹レ
ンズ23を経て平行化され、前方側すなわち照明光学系30側に射出される。なお、上述
した楕円の凹面鏡22に代えて、放物面等の各種凹面鏡を用いることができる。放物面の
凹面鏡を用いた場合、凹面鏡22の後段に凹レンズ23等を設けなくとも、光源ランプユ
ニット20から平行光束を射出させることが可能となる。
照明光学系30は、光源ランプユニット20から射出された光束を複数の部分光束に分
割し、これら複数の光束を対象とする照明領域に重畳して入射させ、この照明領域の面内
照度を均一化するための光学系であり、第1レンズアレイ31、第2レンズアレイ32、
偏光変換装置101、及び重畳レンズ35を備えている。
第1レンズアレイ31は、光源ランプユニット20から射出された光束を複数の部分光
束に分割する光束分割光学素子としての機能を有し、システム光軸OAと直交する面内に
マトリックス状に配列される複数の小レンズを備えて構成される。各小レンズの輪郭形状
は、後述する光変調部60を構成する液晶パネル61b,61g,61rの画像形成領域
の形状とほぼ相似形をなすように設定されている。第2レンズアレイ32は、前述した第
1レンズアレイ31により分割された複数の部分光束を集光する光学素子であり、第1レ
ンズアレイ31と同様にシステム光軸OAに直交する面内にマトリックス状に配列される
複数の小レンズを備えているが、集光を目的としているため、各小レンズの輪郭形状が液
晶パネル61b,61g,61rの画像形成領域の形状と対応している必要はない。
偏光変換装置101は、第1実施形態で述べた偏光変換装置1(図1参照)の構成によ
るPBSアレイで形成された偏光変換装置であり、第2レンズアレイ32を経た各部分光
束の偏光方向を一方向の直線偏光に揃える役割を有する。偏光変換装置101は、システ
ム光軸OAを基準とし、これに対して図1を用いて説明した偏光分離膜2及び反射膜4を
交互に傾斜配置で配列した構成となっている。つまり、図1等で示した入射光IL0は、
光軸OAに平行である。偏光変換装置101は、既述のように、すべての偏光光束の偏光
方向を揃え、これにより、光源ランプユニット20から射出される光束を、一方向の偏光
光束に揃えることができ、光変調部60で利用する光源光の利用率を向上させることがで
きる。
重畳レンズ35は、第1レンズアレイ31、第2レンズアレイ32、及び偏光変換装置
101を経た複数の部分光束を集光して、液晶パネル61b,61g,61rの画像形成
領域上に重畳させて入射させるための光学素子である。この重畳レンズ35から射出され
た光束は、均一化されつつ次段の色分離装置40に射出される。つまり、両レンズアレイ
31,32と重畳レンズ35とを経た照明光は、以下に詳述する色分離装置40を経て、
光変調部60の照明領域すなわち各色の液晶パネル61b,61g,61rの画像形成領
域を均一に重畳照明する。
色分離装置40は、第1及び第2ダイクロイックミラー41a,41b、反射ミラー4
2a,42b,42c、コンデンサレンズ43r,43b,43g、及びリレーレンズ4
5,46を備える。これらのうち、第1及び第2ダイクロイックミラー41a,41bを
含んで構成される色分離光学系は、照明光を、青(B)色光、緑(G)色光、及び赤(R
)色光の3つの光束に分離する。各ダイクロイックミラー41a,41bは、透明基板上
に、所定の波長領域の光束を反射し他の波長領域の光束を透過する波長選択作用を有する
誘電体多層膜を形成することによって得た光学素子であり、システム光軸OAに対してと
もに傾斜した状態で配置される。第1ダイクロイックミラー41aは、赤・青・緑(R・
G・B)の3色のうち青色光LBを反射し、緑色光LGと赤色光LRとを透過させる。ま
た、第2ダイクロイックミラー41bは、入射した緑色光LG及び赤色光LRのうち緑色
光LGを反射し赤色光LRを透過させる。色分離装置40の射出側に設けられた各色用の
コンデンサレンズ43r,43b,43gは、第2レンズアレイ32から射出され光変調
部60に入射する各部分光束が、それぞれの主光線に対して平行な光となるように設けら
れている。一対のリレーレンズ45,46は、青色用の第1光路OP1や緑色用の第2光
路OP2よりも相対的に長い赤色用の第3光路OP3上に配置されている。これらのリレ
ーレンズ45,46は、入射側の第1のリレーレンズ45の直前に形成された像を、ほぼ
そのまま射出側のコンデンサレンズ43rに伝達することにより、光の拡散等による光の
利用効率の低下を防止している。
この色分離装置40において、光源ランプユニット20から照明光学系30を経て入射
した照明光は、まず第1ダイクロイックミラー41aに入射する。第1ダイクロイックミ
ラー41aで反射された青色光LBは、第1光路OP1に導かれ、反射ミラー42aを経
て最終段のコンデンサレンズ43bに入射する。また、第1ダイクロイックミラー41a
を透過して第2ダイクロイックミラー41bで反射された緑色光LGは、第2光路OP2
に導かれ最終段のコンデンサレンズ43gに入射する。さらに、第2ダイクロイックミラ
ー41bを通過した赤色光LRは、第3光路OP3に導かれ、反射ミラー42b,42c
やリレーレンズ45,46を経て最終段のコンデンサレンズ43rに入射する。
光変調部60は、3色の照明光LB,LG,LRがそれぞれ入射する3つの液晶パネル
(液晶表示パネル)61b,61g,61rと、各液晶パネル61b,61g,61rを
挟むように配置される3組の偏光フィルタ62b,62g,62rとを備える。ここで、
例えば青色光LB用の液晶パネル61bと、これを挟む一対の偏光フィルタ62b,62
bとは、照明光を画像情報に基づいて2次元的に輝度変調するための液晶ライトバルブを
構成する。同様に、緑色光LG用の液晶パネル61gと、対応する偏光フィルタ62g,
62gも、液晶ライトバルブを構成し、赤色光LR用の液晶パネル61rと、偏光フィル
タ62r,62rも、液晶ライトバルブを構成する。各液晶パネル61b,61g,61
rは、一対の透明なガラス基板間に電気光学物質である液晶を密閉封入したものであり、
例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた画像信号に従って、
それぞれに入射した偏光光束の偏光方向を変調する。
この光変調部60において、第1光路OP1に導かれた青色光LBは、コンデンサレン
ズ43bを介して液晶パネル61bの位置に設けた照明領域に入射し液晶パネル61b内
の画像形成領域を照明する。第2光路OP2に導かれた緑色光LGは、コンデンサレンズ
43gを介して液晶パネル61gの位置に設けた照明領域に入射し液晶パネル61g内の
画像形成領域を照明する。第3光路OP3に導かれた赤色光LRは、リレーレンズ45,
46及びコンデンサレンズ43rを介して液晶パネル61rの位置に設けた照明領域に入
射し液晶パネル61r内の画像形成領域を照明する。各液晶パネル61b,61g,61
rは、入射した照明光の偏光方向の空間的分布を変化させるための非発光で透過型の光変
調装置である。各液晶パネル61b,61g,61rにそれぞれ入射した各色光LB,L
G,LRは、各液晶パネル61b,61g,61rに電気的信号として入力された駆動信
号或いは制御信号に応じて、画素単位で偏光状態が調整される。その際、偏光フィルタ6
2b,62g,62rによって、各液晶パネル61b,61g,61rに入射する照明光
の偏光方向が調整されるとともに、各液晶パネル61b,61g,61rから射出される
光から所定の偏光方向の変調光が取り出される。
クロスダイクロイックプリズム70は、射出側偏光板61b,61g,61rから射出
された各色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光合成光学系である
。このクロスダイクロイックプリズム70は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視
略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、X字状に交差する一対の
誘電体多層膜71,72が形成されている。一方の第1誘電体多層膜71は青色光を反射
し、他方の第2誘電体多層膜72は赤色光を反射する。このクロスダイクロイックプリズ
ム70は、液晶パネル61bからの青色光LBを第1誘電体多層膜71で反射して進行方
向右側に射出させ、液晶パネル61gからの緑色光LGを第1及び第2誘電体多層膜71
,72を介して直進・射出させ、液晶パネル61rからの赤色光LRを第2誘電体多層膜
72で反射して進行方向左側に射出させる。
このようにクロスダイクロイックプリズム70で合成された像光は、拡大投影レンズと
しての投射光学系80を経て、適当な拡大率でスクリーン(不図示)にカラー画像として
投射される。
本実施形態において、第1実施形態の偏光変換装置1を照明光学系30の偏光変換装置
101として用いることにより、光束偏光方向を、一方向に揃えることができ、光源光の
利用率を向上させることができるとともに、さらに、射出させる光束を投射画面の左右に
コントラスト差を生じる原因とならないものとすることができる。つまり、図2に示す偏
光分離膜2を透過した入射光IL1が画面右側部を照射する光となるならば、入射光IL
2が画面左側部を照射する光となるので、入射光IL1と入射光IL2とのP偏光の透過
率特性の差が緩和された偏光分離膜2を有する本実施形態1で述べた偏光変換装置1を備
えたプロジェクタ10は、画面左右のコントラスト差が解消されたプロジェクタとするこ
とが可能となる。
また、図5において、偏光変換装置101は、通常の偏光変換装置と異なり、図1に示
す偏光変換装置1を一つだけ用いた構成としているが、これに代えて従来同様に、図6に
示す偏光変換装置201のような、システム光軸OAに対して左右対称に一対の偏光変換
装置1を組み合わせた構成としてもよい。
尚、本実施形態では、偏光変換装置1を用いているため、画面左右のコントラスト差が
予め抑制されている。従って、偏光変換装置201のような構成は必ずしも必要ではない
。偏光変換装置101を用いた場合、偏光変換装置201を用いた場合よりも安価なプロ
ジェクタを提供することが可能となる。
尚、本実施形態では、三板式のプロジェクタにより説明をしたが、これに限らず、例え
ば、単板式のプロジェクタに対しても同様に本発明の偏光変換装置を用いることは可能で
ある。また、上記実施形態では、透過型のプロジェクタに本発明を適用した場合の例につ
いて説明したが、本発明は、反射型プロジェクタにも適用することが可能である。ここで
、「透過型」とは、液晶パネル等を含むライトバルブが光を透過するタイプであることを
意味しており、「反射型」とは、ライトバルブが光を反射するタイプであることを意味し
ている。
さらに、この発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲において種々の態様において実施することが可能であり、プロジェクタ以外にも偏光
を含む光源を有する照明装置等に適用可能である。
第1実施形態に係る偏光変換装置を説明するための平面図である。 入射光の偏光分離膜での分離についてより詳しく説明するための平面図である。 偏光分離膜での入射光のP偏光透過率の一実施例を示すグラフである。 本実施例の比較例についてのP偏光透過率を示すグラフである。 第2実施形態に係るプロジェクタの光学系を示す模式図である。 第2実施形態に係る偏光変換装置を説明するための平面図である。
符号の説明
1、101、201…偏光変換装置、 2…偏光分離膜、 3…位相差板、 4…反射
膜、 100…プロジェクタ、 20…光源ランプユニット、 30…照明光学系、 4
0…色分離装置、 60…光変調部、 70…クロスダイクロイックプリズム、 80…
投射光学系、 IL、IL0、IL1、IL2…入射光

Claims (10)

  1. 基本入射角度を基準として正側及び負側に振れる振れ角度の範囲で入射する入射光を、
    第1の偏光を透過し第2の偏光を反射して前記第1の偏光と前記第2の偏光とに分離し、
    前記入射光のうち、前記基本入射角度に対して正側に所定の角度振れた角度をもって入射
    する第1の入射光の前記第1の偏光の透過率特性と、前記基本入射角度に対して負側に前
    記所定の角度振れた角度をもって入射する第2の入射光の前記第1の偏光の透過率特性と
    の、前記基本入射角度で入射する入射光の前記第1の偏光の透過率特性に対する差が、可
    視光波長領域においてバランスがとられていることを特徴とする偏光分離素子。
  2. 前記第1の偏光に関する透過率特性は、前記可視光波長領域中の少なくとも1箇所の所
    定波長領域における前記第1の入射光および前記第2の入射光のそれぞれの前記第1の偏
    光の透過率の平均値の差が略ゼロであることを特徴とする請求項1記載の偏光分離素子。
  3. 前記第1の偏光に関する透過率特性は、前記可視光波長領域における前記第1及び第2
    の入射光のそれぞれの前記第1の偏光の透過率の平均値の差が2%以内であることを特徴
    とする請求項1記載及び請求項2のいずれか一項記載の偏光分離素子。
  4. 前記第1の偏光に関する透過率特性は、前記可視光波長領域における前記第1の入射光
    と第2の入射光との同一波長での前記第1の偏光の透過率の差が6%以内であることを特
    徴とする請求項1及び請求項3のいずれか一項記載の偏光分離素子。
  5. 前記第1の偏光に関する透過率特性は、前記可視光波長領域で前記基本入射角度で入射
    した入射光の前記第1の偏光の透過率の平均値に対する前記第2の入射光の前記第1の偏
    光の透過率の平均値との差は、それぞれ5%以内であることを特徴とする請求項2から請
    求項4のいずれか一項記載の偏光分離素子。
  6. 前記第1の偏光に関する透過率特性は、前記第1及び第2の入射光の前記第1の偏光の
    透過率が、それぞれ前記可視光波長領域全域で所定値以上であることを特徴とする請求項
    1から請求項5のいずれか一項記載の偏光分離素子。
  7. 前記基本入射角度は、45°であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか
    一項記載の偏光分離素子。
  8. 基本入射角度を基準として正側及び負側に振れる振れ角度の範囲で入射する入射光を、
    第1の偏光を透過し第2の偏光を反射して前記第1の偏光と前記第2の偏光とに分離する
    偏光分離素子と、
    前記第1及び第2の偏光のいずれか一方の偏光方向を他方の偏光方向に変換する位相差
    板と、
    前記偏光分離素子で反射された前記第2の偏光の光路を変換する反射素子と
    を備える偏光変換装置において、
    前記偏光分離素子は請求項1から請求項1から請求項7のいずれか一項記載の偏光分離
    素子であることを特徴とする偏光変換装置。
  9. 前記反射素子は、請求項1から請求項7のいずれか一項記載の偏光分離素子と同一構造
    を有することを特徴とする請求項8記載の偏光変換装置。
  10. 光源光を発生する光源と、
    前記光源光を均一化するとともに、請求項8及び請求項9のいずれか一項記載の偏光変
    換装置を有し、偏光方向を揃えて照明光として形成し、射出する照明光学系と、
    前記照明光学系からの照明光を変調し、像光を形成する光変調装置と、
    前記光変調装置で形成された像光を投射する投射光学系と
    を備えることを特徴とするプロジェクタ。
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