JP2007129904A - マツタケ子実体の人工栽培用培地、およびそのための基本培地もしくは同追加液体培地、ならびにそれらによるマツタケ子実体の人工栽培方法 - Google Patents

マツタケ子実体の人工栽培用培地、およびそのための基本培地もしくは同追加液体培地、ならびにそれらによるマツタケ子実体の人工栽培方法 Download PDF

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Abstract


【課題】 マツタケの人工栽培技術に対し、永年に亘って培ってきた知見と新たな発想とを生かし、新規なマツタケ子実体の人工栽培用培地、およびそのための基本培地もしくは同追加液体培地、ならびにそれらによるマツタケ子実体の人工栽培方法を実現する。
【解決手段】 馬鈴薯の煮汁に対し,グルコースなどマツタケ菌糸の成長を促す有効成分の夫々が適量加えられた調製煮汁を吸着材に吸収、付着させられたものに、松の生葉と同生実、天然石灰石を夫々適量混入してなるものとし、それらの適量を透明栽培袋に装填、殺菌してなる基本培地と、前記調製煮汁に、フルクトースその他マツタケ菌糸から同子実体への成長を促す有効成分の夫々を適量加えた上、pH5ないし6に調製、殺菌してなる追加液体培地とからなるものとしたマツタケ子実体の人工栽培用培地である。
【選択図】 図4

Description

この発明は、未だ研究が継続して実用段階にまでは至っていないといわれるマツタケの人工栽培に関するものであり、その原泉であるマツタケ子実体を人工栽培するために欠くことのできない基本培地と追加液体培地、ならびにそれらによるマツタケ子実体の人工栽培方法に直接関係している分野は固よりのこと、それら人工栽培に必要となる各種資材、材料の製造、販売に携わる分野や、それらを処理する機械、器具およびそれらのための金属材料、プラスチック等各種素材に係わる分野、それら機械、器具に組み込まれる電子分品やそれらを集積した制御機器の分野、各種計測器の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった分野から、それら成果物や関連商品を試験、展示、販売、輸出入ならびに使用する分野、将又、それら目的遂行に伴って発生するゴミ屑などを回収、運搬する回収、輸送の分野、ゴミ屑などを効率的に再生利用するリサイクル分野、そして現時点では想定できない新たな分野にまでと、関係しない技術分野はない程である。
(着目点)
「土瓶蒸し」や「松茸ご飯」など秋の味覚、食材として日本人には欠かせないマツタケ(キシメジ科のきのこ)も、その乱獲に加え、高度成長期の勢いで山林地帯にまで開発の手が延び過ぎてしまったこと、合わせてマツクイムシ(マツノザイセンチュウ)によって多大の被害を受け続けていて最適な発生地となる松林そのものが枯渇化していること、更には、科学技術の進展に伴い松の葉など落ち葉を燃料に利用する生活習慣も略消え失せてしまった結果、松林が有ってもそれらの土地は腐葉土化して肥沃になり過ぎ、マツタケ発生に適さない環境へと変化してしまったことなど、幾つかの悪条件が複合的に重なり、松茸生産量が年間平均7,250tにも達していた昭和元年〜同20年(昭和16年のピーク時には単年で12,000t超)から以降は、その後の昭和21年〜同30年で年間平均4,569tへと、更に下った昭和41年〜同45年には1,000t/年をも下回り、遂に平成12年以降には年間平均100t、平成14年のそれでは到頭52t(以上の数値は、吉村文彦著「ここまで来た!松茸栽培」第22頁の記載による。)へと、略壊滅的な落ち込み方を示している。
ひと頃程の経済成長度は無くなったといえ、豊かな生活を送れるようになった多くの消費者は、時節毎に味わうことのできる食材を求めては日々堪能する楽しみ方ができる程の経済力を身に付けたことから、秋といえばその食材、それも高級食材としてのマツタケに対する思いを益々昂揚させるような御時世となってきており、それら需要に応えるべくして店頭には、国産品に比べて香りなど品質が落ちるとされる韓国や北朝鮮、中国、アメリカ、カナダなどといった外国産(国内消費量の80〜85%)のものが、今では稀少価値が高過ぎて到底庶民には手が出ない国産品に代わって相当安価な価格帯で並べられ、かろうじて窮状を取り繕ってはいるものの、それら消費者といえども、できることなら香り豊かで品質の良い国産ものの食味に預かりたいとする願いは捨て難く、それら国民的な願望とでもいうべき課題を放置する筈もなく、こうした窮状に陥る前の100年ものの以前から、官民による多くの研究者がマツタケの人工栽培に関する開発、研究に挑戦し続け、ここに来てそれは一層加速してきており、その間様々な手法の提案がなされてその確証を追認しようとしてきているものの、今までのところでは、人工的手法によってマツタケ子実体原基までには到達し得たものがない訳ではないが、それから子実体初期にまで確実に繰り返し成長し得るようにし、マツタケ人工栽培への端緒を開く技術的手段が得られたとする報告は聞いていない。
(従来の技術)
マツタケをはじめとする菌根性きのこ類は、マツ科、ブナ科などの樹木の毛根と菌根を形成し、通常は土壌中に生息するが、子孫保存のため、その一部が環境の整う春先や夏から初冬にかけて地表にきのこの子実体を形成し、胞子を形成して空中飛散や小動物などによって生育場所を移動し、生育に適した環境を広げていくことになる。
マツタケは、共生している樹木から同化産物を供給されて生きていると考えられており、樹木、特に赤松の細い根にマツタケの菌糸がまとわりついてできる菌根を通してマツタケが受け取る栄養源が、寄主である主に松が光合成でつくったグルコース、マンノース、フルクトース、マルトースなどの炭水化物であるということについては、これまでの研究成果として既に公知となっている。しかし、その各種の糖などの利用量については未だ不明とされる外、菌根という特別な根について、例えばそれが樹木の側にどのような利点をもたらしているのか、いないのかといったことその他解明されないことは多く、それがマツタケの人工栽培を難しいものとしている。
現時点では、マツタケは尾根筋などの日当たりと風通しとが良く、乾燥気味で土壌中の養分の少ない松林を好み、マツタケ菌糸が細菌に弱いことから、雑菌類の繁殖が盛んな落葉などの腐食が厚くたまって腐葉土化しているところには生え難く、赤土(痩せた土)の層でなければ生息し得ないものであることが突き止められており、赤土の層の上20ないし30cm位のところで、餌となる太さ1mm前後のマツの根が大量にところにマツタケ菌糸は生息可能で、その場所での菌糸体の活性度が高いとそれらが土壌と混合状となって大きな「シロ」を形成することとなって、それがマツタケ発生の絶対条件であるという生態までは判明していることから、既存の松林を手入れしてマツタケが生え易い環境づくりをするという発生促進施業だけは着実に進められてきており、岩手県岩泉まつたけ研究所など各地で林地栽培が実践されてはいるものの、発生促進施業は、いわば「荒れ地を開墾して畑を作る作業」に勤しんでいるだけであって、折角作った畑でもマツタケの種を播く技術が未だ完成されていない以上、確実にマツタケを増やせるという訳にはいかず、したがって、発生促進施業だけでは実効を見るまでに至っていないのが実情と言える。
このように、マツタケをはじめとする菌根性きのこ類は人工増殖が難しく、当のマツタケは勿論のこと、シメジ類(但し、ホンシメジを除く。)やイグチ類やアンズタケ類などは、長い間に亘って懸命に人工栽培に向けた研究がなされてきたものの日の目を見ず、どうしても天然産の採取に限られてきており、それらの中、漸く菌糸の培養が子実体(きのこ)形成にまで達したのはホンシメジぐらいであり、例えば、2001年9月30日、農文協発行「キノコ栽培全科」(大森清寿ら編)の記載の外、特公平8−4427号「ホンシメジの人工栽培方法及びそのための培地」や特開2001−120059「ホンシメジの人工栽培方法」発明、特開2002−247917「ホンシメジの人工栽培方法及びホンシメジの人工栽培用混合培地」発明にその成果が開示されているとおりである。
しかし、それら開示された技術、例えば、上記特公平8−4427号「ホンシメジの人工栽培方法及びそのための培地」発明にあるような「麦を含む培地」を技術的要件としたり、あるいは特開2001−120059公報に記載の「ホンシメジの人工栽培方法」発明における「フスマ、コーンスターチ、オガクズの内少なくとも一種以上を必須成分として含み、更に各種微量ミネラル、即ち亜鉛、銅、クロム、ヨウ素、コバルト、セレン、マンガン、モリブデン、フッ素、ニッケル、スズ、バナジウムなどの内少なくとも一種以上を必須成分とする」としたものや、特開2002−247917公報に記載されている「ホンシメジの人工栽培方法及びホンシメジの人工栽培用混合培地」発明にある「麦類又は合成培地を全く含まず(用いず)、トウモロコシ粉(コーンミール)と広葉樹のおが屑を主成分とする混合培地を用いる」とした要件を技術的手段としたり、それらに基づいた理論によってマツタケ子実体の人工栽培を試みても再現性は難しい。
そこで、菌根性きのこ類の中のマツタケに絞ってその人工栽培を目指した提案も、これまでに幾つかなされていて、例えば特開平9−63号公報に記載された「松茸の種菌培養方法及び栽培方法」発明[段落0007「而して、好ましくは、山土、松林の土などの松茸の培養に適した土壌に所要量の白土、腐葉土を混合し、これにビタミン、ミネラル、糖分等を含有せしめてポリプロピレン袋などのポリ容器に入れて密封し、常圧で殺菌処理したものを培地とし、……」とした記載箇所]や、特開平10−215678号公報に記載の「菌根菌の子実体の人工栽培方法」発明の[段落0015「……上記培地は、腐葉土、オガクズ、フスマ、およびリグニンからなる培地である。」とした記載箇所]の外、特開2002−218843公報記載の「マツタケの人工シロ形成方法」発明の[段落0038「……自然環境から採取した土、人為的に作成した人工基質(例えば、土:バーミキュライト=1:1)のいずれも使用することができる。本発明の実施例においては、関東ローム層を母材とする黒色土(黒ぼく土)を使用した。」とした記載箇所]、特開2004−65225公報に記載されている「マツタケの種菌作成法」発明の[段落0006「そこで、パルプ、ピートモス、バーミキュライト、細片紙、砕木粒、大鋸屑、米ヌカ、フスマ等を含まずに、「シロ」と同一の土壌だけに水及び各種栄養素を混ぜ合わせて培地とし、……」とした記載箇所]、そして特開2005−124491公報「マツタケ栽培容器セット、マツタケの栽培用培地およびマツタケの栽培方法」発明における[段落0010「……塩酸などを含む弱酸性の寒天などからなる固体培地と、前記固体培地と前記栽培容器の底面の間に配置した鉄粉、孔あき鉄板などの鉄材料とを含有していることを特徴としている。」とした記載箇所]などに、マツタケに特定した人工栽培方法やそのための培地に関する報告を見い出すことができる。
それら開示のある情報は、何れも従前から取り上げられている素材、即ち「寒天培地の外、パルプ、ピートモス、バーミキュライト、オガクズ、チップ、細片紙、米ヌカ、フスマ等」を、単に組合せを変えて採用するか、上記特開2004−65225公報発明のように、態々それら周知または公知の素材を避け、松茸の培養に適した土壌を単独でか、ビタミン類その他何か有効成分を混入して培地とするかするようにしたものばかりであって、所謂従前からの手法の域を脱し切れておらず、事実、それらがその提案以降、現時点までに実用化に向けて何がしかでも成果を上げているという経過を耳にすることはなく、再現性その他に課題を残したままになっているのではないかと予想される。
(1)特公平8−4427号公報 (2)特開平10−215678号公報 (3)特開2001−120059公報 (4)特開2002−218843公報 (5)特開2002−247917公報 (6)特開2004−65225公報 (7)特開2005−124491公報 (1)2001年9月30日、農文協発行「キノコ栽培全科」(大森清寿ら編) (2)2004年9月7日、(株)トロント発行「ここまで来た!松茸栽培」(吉村文彦著)
(問題意識)
この発明は、上述してきたのようなマツタケの人工栽培技術の実情に大いに感心を抱き、既に報告されている技術内容を隈無く追跡、検討してその結果に疑問を抱き、未だにマツタケ子実体原基から子実体へ成長させる技術が見出せないでいるのは、その培地と培養、増殖とに係わる技術が従前までの伝統的な理論に拘泥し過ぎていて、それら既成概念から抜けだせないでいる結果にあるものとみて、従来タブー視されていたような手段をも含めて新たな理論に基づく人工栽培技術を見い出さない限り、この難問を突破できないものとの確信を抱き、その信念の下にマツタケの人工栽培技術の確立に取り組むこととしたものである。
(発明の目的)
そこで、本願発明者、出願人は、微生物学・栄養学に携わる者の一人として多大の関心事であったマツタケの人工栽培技術に対し、永年に亘って培ってきた知見と新たな発想とを生かして再現性ある栽培技術を実現させることはできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを試験、続行してきた結果、今回、遂に新規なマツタケの人工栽培技術を見い出し、その実現化に成功したものであり、以下では、その成果物であるマツタケの子実体を写し出した写真、およびそれに至ったこの発明を代表する実施例と共に、マツタケ子実体の人工栽培用培地、およびそのための基本培地もしくは同追加液体培地、ならびにそれらによるマツタケ子実体の人工栽培方法の構成を詳述していくこととする。
(発明の構成)
この発明のマツタケ子実体の人工栽培用培地、およびそのための基本培地もしくは同追加液体培地の構成は、基本的に次のような構成からなるものである。
即ち、皮を剥いた馬鈴薯を水と共に煮沸、冷却したものをガーゼで包み、強制的な濾し方によってより多くの澱粉粒子を混入するようにして濃度を高め、乾物重量比2ないし5%となるようにした煮汁に対し,グルコースなどマツタケ菌糸の成長を促す有効成分の夫々を適量加えた上、pH5ないし6に調製したもの(以下、「調製煮汁」という。)とし、それらが、ビスコースやマツタケ山の土壌を成形加工した多孔質素材等吸着材に吸収、付着させられたものに、松の生葉と同生実、天然石灰石を夫々適量混入してなるものとし、それらの適量を透明栽培袋に装填、殺菌してなる基本培地と、前記調製煮汁に、フルクトースその他マツタケ菌糸から同子実体への成長を促す有効成分の夫々を適量加えた上、pH5ないし6に調製、殺菌してなる追加液体培地とからなるものとした構成を要旨とするマツタケ子実体の人工栽培用培地である。
(関連する発明2)
この基本的なマツタケ子実体の人工栽培用培地に関連し、この発明には、その一部を構成する基本培地も包含しており、その構成は、マツタケ子実体の人工栽培用培地の基本培地における調製煮汁が、ビスコースやマツタケ山の土壌を成形加工した多孔質素材等吸着材に吸収、付着させられたものに、松の生葉と同生実、天然石灰石を夫々適量混入してなるものとし、それらの適量をポリプロピレン袋などの透明栽培袋に装填、殺菌してなるものとした、マツタケ子実体の人工栽培用培地に用いる基本培地である。
同様に、この発明の基本をなすマツタケ子実体の人工栽培用培地としての基本培地における調製煮汁に、フルクトースその他マツタケ菌糸から同子実体への成長を促す有効成分の夫々を適量加えた上、pH5ないし6に調製、殺菌してなるものとしたマツタケ子実体の人工栽培用培地のための追加液体培地が含まれている。
(関連する発明3)
上述のとおりのマツタケ子実体の人工栽培用培地、またはそのための基本培地もしくは同追加液体培地に加え、この発明には、それらによるマツタケ子実体の人工栽培方法が含まれていて、その構成は次のようになる。
即ち、この発明の基礎をなすものとして上述したマツタケ栽培用の基本培地を詰めたポリプロピレン袋などの透明栽培袋に適当な小孔を開けた上、それよりも大きなフィルター付栽培袋に入れて殺菌した後、マツタケ原基を作り易い特殊菌(例えばTm−T,Tm−I等)を植菌したものを室温21〜27℃下で2〜5か月間培養して活性な菌塊を発生させ、子実体原基を確認し得た後に、室温13〜18℃,湿度80〜95%,照度100〜500Lxで3〜10時間/日の照射の条件下とし,CO2濃度0.1%以下を確保するために新鮮な除菌空気を適宜間隔で送風し得るようにした発生室に移し、それら子実体原基を目視してその成長度を見計らった適時毎に、請求項3ないし5何れか記載のマツタケ栽培用の追加液体培地を数回に亘って添加するようにした構成を要旨とするマツタケ子実体の人工栽培方法がそれである。
以上のとおりの構成からなるこの発明のマツタケ子実体の人工栽培用培地、およびそのための基本培地もしくは同追加液体培地は、これまでマツタケ子実体としては勿論のこと、マツタケを含む菌根性きのこ類の人工増殖用としては全く知られていないか、知られていても予想もされず、また実施されたことのない組成、割合を構成とする極めて新規なものでありながら、比較的容易に実現可能な構成からなるものであり、しかもその新規な構成による基本培地と同追加液体培地からなるマツタケ子実体の人工栽培用培地を使用した、これまた新規且つ実施容易性を備えるマツタケ子実体の人工栽培方法により、これまでに達成することができなかった再現性で、顕微鏡写真(図1ないし4)に明らかにされているとおりの人工的にマツタケ子実体原基からマツタケ子実体にまで生育し得ることに確証を得たものであり、我が国の食文化に欠くことのできないマツタケの工業生産に可能性を有していることは確実であることから、これまで長年に亘って悲願とされてきたマツタケ人工栽培の実用化に向け、確実な一歩を約束するものになり得るという顕著な特徴を備えている。
上記したとおりの構成からなるこの発明のマツタケ子実体の人工栽培用培地、およびそのための基本培地もしくは同追加液体培地、ならびにそれらによるマツタケ子実体の人工栽培方法を実施するに際しての最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
先ず、この発明における煮汁は、皮を剥き1cm角に切った馬鈴薯(男爵芋が澱粉価20%相当以上、ボーメ比重1.11以上であり、この澱粉価等の点からメイクイーンその他の品種よりも特に望ましい。)400gを水1・と共に1時間程煮沸、冷却したものをガーゼで包み、そのままの状態で単に自然濾過したものとするのではなく、強く手で扱くようにするなど強制的な濾し方によってより多くの澱粉粒子を混入するようにして濃度を高め、乾物重量比2ないし5%(但し、上限については必ずしも5%に制限されるとは言い切れず、今後の解明に負うところが強い。)となるようにしたものとすべきである。
この性状の煮汁を採用することは、マツタケ菌糸が成長過程で非常に時間を掛けてではあるものの澱粉を極めて微量ずつ資化しながら成長しているとの新規な知見に基づくもので、その長い時間の間において、従前から知られるとおり、馬鈴薯澱粉は、マツタケ菌のグルコシダーゼにより、ブドウ糖(グルコース)等になってマツタケの生長に資しているものと推測するものであり、従来知られてきた一時的な栄養源としているとする理論からは凡そ懸け離れているものの、実験で幾度となく繰り返してその確証を得たものであり、事実、きのこ業界で公知となっているポテトデキストロース寒天培地粉末を使ったマツタケ改変寒天培地として知られる「寺下培地」(日本応用きのこ学会誌Vol.8〈2000〉第16頁その他の記載。)中の商品名「PDA培地」(日水製薬製や栄研化学製などのものがある。)の場合、その成分は、水1・中の馬鈴薯組成4.0g、即ち、0.4%であり、この値は乾物重量(水分測定は、105℃、3時間法による。)比に換算すると0.38%に相当しているが この発明の「澱粉粒子を混入するようにして濃度を高め、乾物重量比2ないし5%」とする乾物重量比の値は、それら従前知られた値からすると実に5.2倍以上もの濃度であって、当業者間においては全く実施されたことのない、というよりも無謀視されていたといっても過言ではない領域による煮汁における澱粉濃度を採用するものである。
調製煮汁は、マツタケ菌糸の成長を促す主とした有効成分として、グルコース2%,乾燥酵母0.5%,(NHHPO(燐酸水素二アンモニウム)または(NH(酒石酸アンモニウム)0.09%,KHPO(燐酸二水素カリウム)0.09%,MgSO・7HO(硫酸マグネシウム七水和物)0.09%,サンパールCP0.5%,イノシトールとニコチン酸とを各0.02%,ビタミンBとBとを各0.01%、葉酸0.005%を目安とし、それらを上記高濃度とした煮汁に添加するよう調整したものによって成果を得たものであるが、マツタケ菌糸の成長を促す主な有効成分は、列挙以外のもので、例えば、大きな子実体発現遺伝子に作用すると考えられる酵素その他を想定でき、今後の研究に委ねられる外、夫々の分量についても、必ずしもそれらに限定されてはおらず、それら数値の前後を更に詳細に追試することにより、新たな分量の組合せが有り得るものと想定している。
この発明のマツタケ子実体の人工栽培用培地、またはそのための基本培地では、上記のとおりの分量毎としたマツタケ菌糸の成長を促す主な有効成分を加えて用意した調製煮汁を、ビスコースやマツタケ山の土壌を成形加工した多孔質素材等吸着材に吸収、付着させる必要があり、その割合は、吸着材100mlに対して50ないし80ml程度の割合で吸収、付着させ、余りに湿潤気味になり過ぎないよう注意したものとすればよく、それら吸着材に有効成分等を吸収、付着させた後、松の生葉10gと同生実5g、それに天然石灰石5g以下(それを超えた値のものにすると望ましくないが、マツタケ植菌時に入れるとすれば比較的影響は少ない。)を夫々混入するような組成、割合のものとするのが望ましいといえる。
吸着材としてのビスコースは、セロファンの原料であるビスコース(構成成分はセルロースと水分)を成形加工して多孔質の球状またはシート状としたものにより、マツタケ山の土壌は、天然のマツタケ山の土壌を微粉末に粉砕し、造粒機で約φ2mmに成形加工して多孔質素材としたものによっている。
なお、調製煮汁は、全てがこれら吸着材へ吸収される訳ではなく、その中の不溶解の澱粉や乾燥酵母は吸着材内部まで入れずにビスコースや土壌粒子の表面に残留状となって付着した状態に止まっており、それがマツタケ子実体後半の生育に有効と考えられる。
一方、この発明のマツタケ子実体の人工栽培用培地で欠かせないもう一方の追加液体培地とするため、前記した調製煮汁に混入されることとなるマツタケ菌糸から同子実体への成長を促す主な有効成分としては、フルクトース1%、マルトースあるいはマンノースやマンニトール、トレハロースの中の何れか1%、ペプトン0.1%、(NH0.1%、アルギニンとグルタミン酸ナトリウム一水和物とアスパラギン酸とを各0.1%、ビタミンBとBとを各0.01%、葉酸0.005%、栄養補助食品用ビタミンB群0.6g、マルチミネラル0.75g、はちみつ10g、EDTA37mg、および植物ホルモン(例えばα−ナフチル酢酸やジベレリンなど)の適量を目安として採用し、それらによってこの発明としての成果が得られたものの、上記マツタケ菌糸の成長を促す主な有効成分には、ここに列挙以外のもので、例えば、前記したように、大きな子実体発現遺伝子に作用すると考えられる酵素その他が想定でき、同様にこれらその他の有効成分についても今後の研究に委ねられるところであり、また夫々の分量についても必ずしもそれらに限定されてはおらず、それら数値の前後を更に詳細に分析、追試することも必要であり、その結果によっては新たな分量の組合せも有り得るものと想定される。
なお、栄養補助食品用ビタミンB群としては、麦芽糖の外、パントテン酸、ビタミンB,B,B,B12等がバランスよく含まれているものとして成分表示がなされている市販品(例えば、小林製薬株式会社販売による商品名「ビタミンB群」)を採用するものとし、マルチミネラルには、例えば、市販品である株式会社ダイエーDTS販売の、商品名「マルチミネラル」であって、Mg,セレン等が人体に優しい比率で配合されているものであり、はちみつは、その中の主な糖分がグルコースやフルクトースを含む炭水化物と、水分約20%から構成されるものであり、EDTAとは、「太田培地」中のアセチルアセトンに代えてキレート剤を使用したものである。また、植物ホルモンのα−ナフチル酢酸やジベレリンとは、いずれも植物バイオテクノロジーで使用し、マツタケ子実体の生長を大きく促進するものと考えられ、例えば、 IAA(インドール酢酸),NAA(α−ナフチル酢酸),KI(カイネチン)、ジベレリンなどであり、その効果を実証した。
基本培地を詰める透明栽培袋には、耐熱性ポリプロピレン製の透明な栽培袋で、マツタケ原基の発生数を調整してマツタケの人工子実体を選択的に発生し得るよう基本培地に向けた適宜個数からなる小孔を穿ってなる栽培袋とするものであり、専らこの発明のために新規なものとして開発したものである。そして、これら基本培地の適量が納められた透明栽培袋は、それらを収容可能とする大きさで、一穴フィルターまたは二穴フィルター付きの同質素材からなる透明栽培袋に収容し、この大きい方の透明栽培袋によって無菌状態が確保されるようにしたマツタケ子実体原基およびその子実体の培養、生育を図ることとなる。
栽培中の大きな透明栽培袋内CO濃度は、高濃度になると生育が抑制されるか、奇形子実体になることから、0.1%以下、望ましくは、5〜600ppmが維持されるよう、新鮮な無菌空気を送付するようにしなければならない。
なお、これらの工程中には、完備された設備による場合に省略できるものもあり、したがって上記した工程に必ずしも拘束されるものではない。
なお、マツタケ子実体原基を作り易い特殊菌とは、発明者が国内天然マツタケから分離したTm−T,Tm−I等を総称しており、マツタケ人工子実体原基やその子実体を発生し易い菌株のことであり、菌根性きのこ類はセルラーゼ酵素活性が無いか微弱で、おが屑などのセルロースを糖分に変えて利用できないと言われていたが、これら菌株は、長期培養中にセルラーゼが働いていることからして、前掲の「寺下培地」で知られる寺下らの供試広葉樹由来のマツタケ菌J−1株に近いようである。
追加液体培地は、マツタケ原基の大きさ等を考慮して適量(目安としては10〜50ml)を数回添加、即ち、上記した透明栽培袋の外から内部に成育中の培養基の大きさを目視によって確認した上、マイクロポンプを使い、透明栽培袋に差し込んであるホースから間歇的に送液するなど適宜手段によって補給するようにしなければならない。
以下、この発明を代表する実施例について詳述し、この発明のマツタケ子実体の人工栽培用培地、およびそのための基本培地もしくは同追加液体培地、ならびにそれらによるマツタケ子実体の人工栽培方法の構成が、より一層明確に把握できるようにする。
この発明を代表するマツタケの栽培方法の一実施例について説示すると、次のとおりのものとなる。
この発明のマツタケ子実体の人工栽培用培地は、基本培地と追加液体培地とから成り立っている。
先ず、マツタケ菌糸の成長を促す主とした有効成分として、グルコース2%,乾燥酵母0.5%,燐酸水素二アンモニウムまたは酒石酸アンモニウム0.09%,燐酸二水素カリウム0.09%,硫酸マグネシウム七水和物0.09%,サンパールCP0.5%,イノシトールとニコチン酸とを各0.02%,ビタミンBとBとを各0.01%、葉酸0.005%としたものとし、予め用意した煮汁、即ち、皮を剥き1cm角に切った男爵芋400gを水と共に1時間程煮沸、冷却したものをガーゼで包み、そのままの状態で単に自然濾過したものとするのではなく、強く手で扱くようにするなど強制的な濾し方によってより多くの澱粉粒子を混入するようにして濃度を高め、乾物重量比2以上とした煮汁に混入して1・となし、pH5〜6に調製してなる調整培地とした上、ビスコースやマツタケ山の土壌を成形加工した多孔質素材等に吸収、付着させると共に,松葉(生)約10g、松実(生)約5g、天然石灰石約5gを所定の耐熱性ポリプロピレン製透明栽培袋に入れて殺菌した基本培地とする。
ビスコースを成形加工した多孔質な材質は、市販品を使用している。また、マツタケ山の土壌は、発明者が成形・加工したものを用いた。更にマツタケ菌株については、発明者が天然産マツタケから分離した菌株Tm−TやTm−N等を使用しているが、市販されている菌株からスクリーニングした菌株を使用するようにしても差し支えはない。
このようにして基本培地を所定の如く所定量詰め込んでなる透明栽培袋に、その基本培地に向けて小さな孔を穿け、マツタケ原基の発生をそれら孔からのものに適宜調整し得るようにした状態にした上、それらよりも大きくて同質の栽培袋等の透明容器に詰め、その中で滅菌できるようにしてから、オートクレーブ(121℃,30〜60分間)で予定どおり滅菌後、上記したマツタケ菌株を植菌した。
その後、外側の21ないし27℃に温度を管理して2ないし5ケ月間に亘って培養すると活性な菌塊ができる。
次いで、透明栽培袋越しに目視することによって子実体原基を確認した後、室温13〜18℃、湿度80〜95%、照度100〜500Lx.で3〜10時間/日の照射、CO濃度を0.1%以下となるよう事前に調整、用意してある発生室に移す。
その後、子実体原基の状況を見ては、培養基の成長度合いに応じ、新鮮な除菌空気中で滅菌した追加液体培地を数回添加する。
このときに用いることとなる追加液体培地は、先に基本培地を作る際に得てある調製煮汁に、マツタケ菌糸から同子実体への成長を促す主な有効成分として、フルクトース1%、マルトースあるいはマンノースやマンニトール、トレハロースの中の何れか1%、ペプトン0.1%、酒石酸アンモニウム60.1%、アルギニンとグルタミン酸ナトリウム一水和物とアスパラギン酸とを各0.1%、ビタミンBとBとを各0.01%、葉酸0.005%、栄養補助食品用ビタミンB群0.6g、マルチミネラル0.75g、はちみつ10g、EDTA37mg、およびジベレリンなどの植物ホルモンの適量を目安として混入したものである。
そして、引き続き同条件で用心深く培養を続けることにより、デジタルカメラで捕らえた写真やCCDカメラで捕らえた映像をブラウン管にモニターし、マクロ写真に納めた写真による図1ないし4に明瞭に写し出されているとおり、小さいが輪郭のはっきりしたマツタケの人工子実体の柄(ヘイ)およびその頭部にできかけの傘とに成長したマツタケ子実体が、2002年から、2003年、2004年、2005年のものとして四年間もの長きに亘って培養を繰り返してはその都度再現性を注意深く観察、確認し続けてきた結果、遂にこの発明の有効性を実証し得たものである。
この培養基を大きくスケールアップ,即ち共同研究者などの協力を得てより大型で充実した設備の下で実施しさえすれば、再現性があって実用化の間違いない人工マツタケの栽培が保証されることとなるであろう。
図面は、この発明を実施した結果得られたマツタケ子実体を撮影した写真であって、夫々年次を違えて用意したものによる。
2002年10月30日にCCDカメラで捕らえたマツタケ子実体の写真である。 2003年 3月25日にCCDカメラで捕らえたマツタケ子実体の写真である。 2004年 4月26日にCCDカメラで捕らえたマツタケ子実体の写真である。 2005年11月 5日にデジタルカメラで捕らえたマツタケ子実体の写真である。

Claims (8)

  1. 皮を剥いた馬鈴薯を水と共に煮沸、冷却したものをガーゼで包み、強制的な濾し方によってより多くの澱粉粒子を混入するようにして濃度を高め、乾物重量比2ないし5%となるようにした煮汁に対し,グルコースなどマツタケ菌糸の成長を促す有効成分の夫々を適量加えた上、pH5ないし6に調製したもの(以下、「調製煮汁」という。)とし、それらが、ビスコースやマツタケ山の土壌を成形加工した多孔質素材等吸着材に吸収、付着させられたものに、松の生葉と同生実、天然石灰石を夫々適量混入してなるものとし、それらの適量を透明栽培袋に装填、殺菌してなる基本培地と、前記調製煮汁に、フルクトースその他マツタケ菌糸から同子実体への成長を促す有効成分の夫々を適量加えた上、pH5ないし6に調製、殺菌してなる追加液体培地とからなるものとしたことを特徴とするマツタケ子実体の人工栽培用培地。
  2. 請求項1の基本培地における調製煮汁が、ビスコースやマツタケ山の土壌を成形加工した多孔質素材等吸着材に吸収、付着させられたものに、松の生葉と同生実、天然石灰石を夫々適量混入してなるものとし、それらの適量をポリプロピレン袋などの透明栽培袋に装填、殺菌してなるものとした、請求項1記載のマツタケ子実体の人工栽培用培地に用いる基本培地。
  3. 請求項1の基本培地における調製煮汁に、フルクトースその他マツタケ菌糸から同子実体への成長を促す主な有効成分の夫々を適量加えた上、pH5ないし6に調製、殺菌してなるものとした、請求項1記載のマツタケ子実体の人工栽培用培地に用いる追加液体培地。
  4. 煮汁は、皮を剥き1cm角に切った馬鈴薯400gを水1・と共に1時間程煮沸、冷却したものをガーゼで包み、強制的な濾し方によってより多くの澱粉粒子を混入するようにして濃度を高めてなるものとした、請求項1ないし3何れか記載のマツタケ子実体の人工栽培用培地、またはそのための基本培地もしくは同追加液体培地。
  5. 調製煮汁は、マツタケ菌糸の成長を促す主な有効成分を、グルコース2%,乾燥酵母0.5%,(NHHPOまたは(NH0.09%,KHPO0.09%,MgSO・7HO0.09%,サンパールCP0.5%,イノシトールとニコチン酸とを各0.02%,ビタミンBとBとを各0.01%、葉酸0.005%として煮汁に添加されるようにした、請求項1ないし4何れか記載のマツタケ子実体の人工栽培用培地、またはそのための基本培地もしくは同追加液体培地。
  6. 調製煮汁が、ビスコースやマツタケ山の土壌を成形加工した多孔質素材等吸着材100mlに対して50ないし80mlの割合で吸収、付着させられた上、それらに松の生葉10gと同生実5g、それに天然石灰石5g以下を夫々混入してなるような組成、割合のものとなし、それらの適量をポリプロピレン袋などの透明栽培袋に装填、殺菌してなるものとした、請求項1ないし5何れか記載のマツタケ子実体の人工栽培用培地、またはそのための基本培地。
  7. マツタケ菌糸から同子実体への成長を促す主な有効成分は、フルクトース1%、マルトースあるいはマンノースやマンニトール、トレハロースの中の何れか1%、ペプトン0.1%、酒石酸アンモニウム0.1%、アルギニンとグルタミン酸ナトリウム一水和物とアスパラギン酸とを各0.1%、ビタミンBとBとを各0.01%、葉酸0.005%、栄養補助食品用ビタミンB群0.6g、マルチミネラル0.75g、はちみつ10g、EDTA37mg、およびジベレリンなど植物ホルモンの適量であって、それらが調製煮汁に夫々加えられて1・にしてなるものとした、請求項1、請求項3ないし5何れか記載のマツタケ子実体の人工栽培用培地、またはそのための追加液体培地。
  8. 請求項2、4または5何れか記載のマツタケ栽培用の基本培地を詰めたポリプロピレン袋などの透明栽培袋に適当な小孔を開けた上、それよりも大きなフィルター付栽培袋に入れて殺菌した後、マツタケ原基を作り易い特殊菌(例えばTm−T、Tm−I等)を植菌したものを室温21〜27℃下で2〜5か月間程度培養して活性な菌塊を発生させ、子実体原基を確認し得た後に、室温13〜18℃、湿度80〜95%、照度100〜500Lx.で3〜10時間/日の照射の条件下とし、CO濃度0.1%以下を確保するために新鮮な除菌空気を適宜間隔で送風し得るようにした発生室に移し、それら子実体原基を目視してその成長度を見計らった適時毎に、請求項3ないし5何れか記載のマツタケ栽培用の追加液体培地を数回に亘って添加するか、マイクロポンプで送液するかするようにしたことを特徴とするマツタケ子実体の人工栽培方法。



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