JP2007127290A - 熱利用システム - Google Patents

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Abstract

【課題】放射冷却による冷熱および太陽熱による温熱を効率よく利用できる自然エネルギーの低コストな熱利用システムを提供する。
【解決手段】放射冷却による冷熱または太陽熱による温熱を蓄熱するスカイラジエター101と、前記蓄熱手段で蓄熱した熱を利用するための熱交換器103と、スカイラジエター101の蓄熱を熱交換器103へ搬送する熱搬送媒体とから構成され、熱交換器103は空調機のファン111による強制通風式の室外用熱交換器108の風上側で設置されるので、低コストで空調機のようなヒートポンプ106の省エネルギーが行える。
【選択図】図1

Description

本発明は、自然エネルギーの熱を空気調和機の熱源に利用するための熱利用システムに関するものである。
古くから、特許文献1に見られるように、ヒートポンプへの自然エネルギー利用による省エネ技術が従来から知られており、特に、最近では、二酸化炭素排出抑制などの環境保護の観点からこのような技術が注目を集めつつある。
このような熱利用システムの一例として、先の特許文献1と同様である最近の特許としては、夏場の夜間における放射冷却の冷熱を、昼間のヒートポンプによる冷房時の凝縮器となる室外機の冷却に利用し、冬場は昼間の太陽熱をヒートポンプの暖房時の蒸発器となる室外機の加熱に利用することで、ヒートポンプの高効率化を行う例が挙げられる(例えば、特許文献2参照)。
図3は、従来の熱利用システムの一例である太陽熱/放射冷却複合利用高効率ヒートポンプシステムの構成図である。
この太陽熱/放射冷却複合利用高効率ヒートポンプシステムの主要部分は、ヒートポンプ本体1(コンプレッサ、四方弁およびキャピラリーチューブを備えた周知の構成)、汎用インバータ2、2台のプレート式熱交換器3より構成される。
さらに、CPC型スカイラジエター4、CPC型ソーラーコレクタ5、メインタンク6とサブタンク7、および雨水タンク8、各種ポンプ9、バルブ10より構成される。
そして、メインタンク6およびサブタンク7内の加熱あるいは冷却された水が、暖・冷房および給湯に利用される。
空気調和機における蒸発器および凝縮器としての熱交換器には、従来の空気熱源ヒートポンプに使用されているフィンチューブ式熱交換器に替えて、熱交換率の良いプレート式熱交換器3が通常用いられている。
また、運転条件に応じて効率の良い運転を行うために汎用インバータ2が設けられ、プレート式熱交換器3の採用と合わせて一層の効率改善を実現している。
また、システムのCOPを向上する目的で2つの蓄熱槽6、7による定温度熱源を利用している。さらに、ヒートポンプサイクルにおいてCOPを向上させるためには、冷房時においては高温側熱源温度を下げること、暖房時においては低温側熱源温度を上げることが重要であり、蓄熱槽の利用がヒートポンプシステムの高効率化に直接つながる。
スカイラジエター(SR)モードは、夏季運転モードの中で最も一般的な運転モードで、メインタンク6の熱を、ヒートポンプ1を介して北面屋根上のCPC型スカイラジエター4から放射冷却現象を利用して直接宇宙空間(大気中)に棄てている。運転は深夜電力を利用して行われ、排熱を大気中に放出しないために環境への負荷が小さいという特徴を有する。また、プレート式熱交換器3で直接熱交換してCPC型スカイラジエター4に循環することにより効率の向上を図っている。
夏季運転モードの中で比較的急速冷却に対応できる雨水タンク(RT)モードは、メインタンク6の熱を、ヒートポンプ1を介して雨水タンク8に棄てている。断熱していない雨水タンク8は、地中に放熱しているために常に低温を保っており、放熱効率はよいが、容量が小さいために短時間運転しかできない。この例では、雨水タンク8の代わりに、地中コイルやボアホールパイプ等も同様に熱源とすることができる。また、タンクやパイプの周りにフィンを付けて伝熱性能を向上することもできる。
夏季運転モードの1つとしては、主にメインタンク温度が高く、サブタンク温度が低い中間期(春)に利用されるサブタンク(ST)モードで、前記メインタンクの熱を、ヒートポンプ1を介してサブタンク7に棄てている。サブタンク7を、暖房用および給湯用熱源として利用している春先に、メインタンク6を冷却しながらサブタンク7の加熱も兼ねている点(二重効用)に特徴がある。
冬季運転モード(WINモード)は、南面屋根上のCPC型ソーラーコレクタ5および雨水タンク8の熱交換によってサブタンク7を加熱し、このサブタンク7を熱源としてヒートポンプ1によってメインタンク6に熱を汲み上げる。ヒートポンプ1の運転は深夜電力を用いて行われ、サブタンク7の温度がかなり低くなるため、翌朝の集熱効率が大きくなる点に特徴を有する。
このようにして、特にエネルギー需要の大きい住宅、また東京・大阪などヒートアイランドが大きな問題となる地域の住宅において、そのエネルギー消費の緩和に大きく寄与することが期待でき、また昨今のエネルギー、環境問題の対策の1つとしてさらに取り入れられる可能性がある。
特開昭63−65240号公報 特開2001−185778号公報
しかしながら、従来の発明では、システムが複雑であり、設置する場合に設置工事コストが高くなる。このことから、新築住宅等の新設時の導入に適し、既設住宅などに設置する場合の導入が困難である。
特に、賃貸住宅などへの導入は、家主の許可が必要であり、また、転宅時の移設に関しても費用が高くなるだけでなく、賃貸住宅では賃貸物件、つまり、家主が所有している部分に関しては借り入れ時と同等に戻して返却する初期復帰による返却が一般的であるため、この部分についても費用がかかる。
このように、従来システムは、既設設備(空気調和機等)への導入時には多額の費用を要するものであった。
更に、太陽熱の温熱を蓄熱する温熱蓄熱用の手段と、放射冷却による冷熱を蓄熱する冷熱蓄熱の手段とが別体で設置されていることから、装置コストは一層高価となる。
また、特に、空気調和機への蓄熱利用に関しては、蓄熱した熱を利用した後でも更に、空気調和機の運転が行われている場合や、天候変動により蓄熱量が少ない場合などには、空気調和機における蓄熱利用側の熱交換器における熱交換が悪くなり、空気調和機の空調能力不足を生じる可能性があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、放射冷却等による冷熱または太陽熱による温熱により冷却あるいは加熱された蓄熱材を収容することによって蓄熱する蓄熱手段と、前記蓄熱手段で蓄熱した熱を利用するための利用手段と、前記蓄熱手段内の蓄熱材を前記利用手段へ搬送する熱搬送手段を具備する熱搬送システムを備え、前記利用手段内の前記蓄熱材を、伝熱流体を介してヒートポンプシステムを構成する熱源側熱交換器と熱交換させるようにしたものである。
かかることにより、既設あるいは新設を問わず、独立した所謂一般家屋に設置されるセパレート型空気調和機、ヒートポンプ式給湯装置等のヒートポンプシステムと前記熱搬送システムとの熱交換が可能となり、安価にして熱搬送システムの蓄熱をヒートポンプ熱源に利用できる。
さらに、前記ヒートポンプシステムは、前記熱搬送システムの蓄熱を利用した運転と、前記熱搬送システムの蓄熱不足時には、ヒートポンプシステムの単独とする運転も可能となり、利便性がはかれる。
本発明によれば、前記熱搬送システムでの蓄熱を、これと独立した空気調和機、あるいはヒートポンプ式給湯装置等のヒートポンプシステムの熱源として利用できるため、前記ヒートポンプシステムの省エネ運転を行うことができる。
また、ヒートポンプシステムである空気調和機、あるいはヒートポンプ式給湯装置等の室外機(熱源側熱交換器)に、ダクト等の通風路手段を介して前記熱搬送システムの利用手段を空気熱交換させるように接続すればよいため、ヒートポンプシステムが既設であっても新設であっても比較的容易に熱搬送システムとヒートポンプシステムの室外機(熱源側熱交換器)を熱交換可能に設置することができ、その工事も容易かつ低コストで行える。
さらに、温熱蓄熱と冷熱蓄熱を、熱搬送システムの同じ蓄熱手段で行うため、システムを小型化かつ簡素化でき、一層既設住宅への設置が容易かつ低コストで行える。
また、独立したヒートポンプシステムの蓄熱利用側の熱交換器、つまり、熱源側熱交換器(室外機)において、熱搬送システムの蓄熱した熱量を全て使用した後や、蓄熱量が少なかった場合においても、前記ヒートポンプシステムは独立しての運転が可能となり、外気との熱交換によって通常の能力は確保できるため、空調、給湯等の作用に支障を来たすこともない。
請求項1に記載の熱利用システムは、放射冷却等による冷熱または太陽熱による温熱により冷却あるいは加熱された蓄熱材を収容することによって蓄熱する蓄熱手段と、前記蓄熱手段で蓄熱した熱を利用するための利用手段と、前記蓄熱手段内の蓄熱材を前記利用手段へ搬送する熱搬送手段を具備する熱搬送システムを備え、前記利用手段内の前記蓄熱材を、伝熱流体を介してヒートポンプシステムを構成する熱源側熱交換器と熱交換させるものである。
かかる構成とすることにより、前記熱搬送システムの蓄熱を前記ヒートポンプシステムの熱源として利用できるため、ヒートポンプシステムの冷却作用あるいは加熱作用の効率をさらに高めることができる。
請求項2に記載の発明は、前記熱源側熱交換器を強制空冷式とし、また前記伝熱流体を空気とし、さらに前記利用手段を前記熱源側熱交換器の風上側に設置し、前記強制空冷による空気流によって前記利用手段と前記熱源側熱交換器を熱交換させるものである。
かかる構成とすることにより、空気流を介して前記ヒートポンプシステムと前記熱搬送システムを熱的に結ぶため、前記各システムを独立して設置することができ、その結果、個々の工事が独立して行え、工事が容易かつ低コストで行える。また、前記各システムが独立していることから、前記熱搬送システムを既設のヒートポンプシステムと熱的に結び、システム化することも可能となり、既設のヒートポンプシステムの消費エネルギー効率を向上させることができる。
請求項3に記載の発明は、前記利用手段と前記熱源側熱交換器の間に、前記利用手段を通過した空気流を前記熱源側熱交換器へ導く通風路手段を設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記熱搬送システムの蓄熱を、前記利用手段から通風路手段を介してヒートポンプシステムの熱源側熱交換器へ供給できるため、前記ヒートポンプシステムが既設の関係から、熱搬送システムと距離がある場合であっても、前記通風路手段により、利用システムの熱を前記ヒートポンプシステムの熱源側熱交換器へ導くことができ、システムの消費エネルギー効率の向上がはかれる。
請求項4に記載の発明は、前記蓄熱手段を、冷熱蓄熱時は外気温より低温で蓄熱し、温熱蓄熱時は外気温より高温で蓄熱するスカイラジエターとしたものである。
かかる構成とすることにより、冷熱蓄熱時は、外気温より低温で蓄熱し、温熱蓄熱時は外気温より高温で蓄熱するため、ヒートポンプシステムにおける前記蓄熱の低温利用時は、ヒートポンプシステムの低温化機能が一層発揮でき、また前記蓄熱の高温利用時は、前記ヒートポンプシステムの高温化機能が一層発揮できるため、ヒートポンプシステムの消費エネルギー効率を一層向上することができる。
請求項5に記載の発明は、前記熱搬送システムと前記ヒートポンプシステムを独立して運転する独立モードと、前記両者を連動運転する連動運転モードに切換える運転制御する制御手段を備えたものである。
かかる構成とすることにより、必要に応じて前記熱搬送システムの蓄熱をヒートポンプシステムの熱源としての利用、あるいは別の用途への利用に活用でき、利便性が高まるとともに、前記熱搬送システムにおける蓄熱した熱量を全て前記ヒートポンプシステムで使用した後や、蓄熱量が少なかった場合においても、前記ヒートポンプシステムは、単独運転が行えるため、通常のヒートポンプシステム能力は確保され、能力不足になることが抑制できる。
請求項6に記載の発明は、前記ヒートポンプシステムを、大気を熱源とする空気調和機、あるいは給湯装置としたもので、空気調和機の場合であれば、大気温度を熱源とした冷暖房作用と熱搬送システムの蓄熱を熱源とした冷暖房作用が行え、また給湯装置の場合は、大気の熱量と蓄熱による熱量の双方の熱を利用しての給湯が行え、さらに大気と蓄熱の状況に応じて使い分けて熱を利用することができ、効率の向上がはかれるものである。
請求項7に記載の発明は、前記ヒートポンプシステムの熱源側熱交換器に送風手段を設け、この送風手段により前記通風路手段を介して前記熱搬送システムにおける利用手段および前記熱源側熱交換器に気流を生じさせるようにしたものである。
かかる構成とすることにより、送風手段をヒートポンプシステムが備える既設の送風機とすることができ、別途送風機の追加も必要なく、システム構成の簡素化がはかれるものである。
請求項8に記載の発明は、前記通風路手段の一部に、前記通風路手段の内部と外部を連通する通気路を設けたもので、適量に外気を通風路手段に導入することができるため、前記通風路が多少長くても前記送風手段にかかる負荷を抑制できる。
請求項9に記載の発明は、前記制御手段により、日没後もしくは夜間に前記熱搬送システムの蓄熱材を前記スカイラジエターへ供給するもので、かかることにより、前記蓄熱材は、昼間の熱影響を受けることが少なくなり、一層夜間の放熱作用によって低温に冷却され、その結果、低温の蓄熱が可能となり、ヒートポンプシステムが低温を熱源とする場合に有効となる。
請求項10に記載の発明は、前記制御手段により、日の出後もしくは日中に前記熱搬送システムの蓄熱材を前記スカイラジエターへ供給するもので、かかることにより、前記蓄熱材は、昼間の太陽熱によって一層高温に加熱され、その結果、高温の蓄熱が可能となり、ヒートポンプシステムが高温を熱源とする場合に有効となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、従来と同一構成及び差異がない部分については、詳細な説明を省略する。また、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本実施の形態1における熱利用システムの構成図である。本実施の形態においては、ヒートポンプシステムを、周知の構成からなる既設のセパレート型空気調和機の場合として説明する。
図1に示すように、スカイラジエター101は、内部を後述する蓄熱材(図示せず)が流れるもので、内部に前記蓄熱材が存在する状態において、夜間の場合は放射冷却により蓄熱材を冷却して冷熱をその蓄熱材に蓄え、昼間は太陽光により蓄熱材を加熱して温熱をその蓄熱材に蓄えるためのものであり、通常は家屋の屋根等日当たりのよい場所に設置され、内部に入口と出口間において落差が生じるように傾斜して取付けられている。
保存手段102は、スカイラジエター101よりも下方に位置し、スカイラジエター101により熱が蓄熱された蓄熱材を一時的に貯留して保存するもので、具体的には内部に設けられた蓄熱材(図示せず)と外部との熱交換を抑制するために周知の手段を講じて断熱構造とされた密閉容器より構成されている。保存手段102の上部には、スカイラジエター101の下端に連結された配管105bが設けられ、スカイラジエター101内の蓄熱材の流通が行えるように施されている。
熱交換器103は、保存手段102内に貯留された蓄熱材に蓄熱している熱を外部へ伝熱させるもので、保存手段102内の蓄熱材が流入するように一端が保存手段102の下部に連結され、他端は、ポンプ104の入口側に接続されている。
ポンプ104は、前記蓄熱された熱を利用した後の蓄熱材を、再度蓄熱させるためにスカイラジエター101に戻す作用と、前述の如く保存手段102に一時保存された蓄熱材を、熱交換器103に流通させる作用を行うための動力源である。このポンプ104は、液体やガスを強制循環できる構成のものであり、その吐出側は、傾斜して取付けられたスカイラジエター101の上方端部に、配管を介して接続されている。
電磁式の開閉弁105aは、スカイラジエター101と保存手段102を連結した配管105bの途中に設けられており、スカイラジエター101の近傍に取付けられている。配管105bは、立ち上がり勾配はなく上方のスカイラジエター101から保存手段102まで下方に傾斜した配管である。
また、電磁式の開閉弁105cは、開閉弁105aと同様にスカイラジエター101から保存手段102まで配管105dの経路途中に取付けられている。配管105dは、スカイラジエター101の下端より高い位置を形成する立ち上がり経路を有しており、その最上端位置は、スカイラジエター101の上端以上の位置にあり、開閉弁105cはその最上端より下方に折返した位置でかつ保存手段102側に取付けられている。
かかる構成により、開閉弁105cと配管105dは、開閉弁105aと配管105bをバイパスした回路を構成している。
電磁式の三方弁115は、ポンプ104とスカイラジエター101の間に設けられ、通常は、ポンプ104とスカイラジエター101を連通しており、必要に応じてポンプ104との連通から大気とスカイラジエター101の連通に切換える。
三方弁115とポンプ104の間には、貯留タンク116が設けられている。この貯留タンク116は、屋外に位置していることが好ましく、ポンプ104の駆動により、保存手段102から熱交換器103を通過した蓄熱材を、スカイラジエター101へ供給する前で一時的に溜めておくもので、これにより、ポンプ104の動作によって蓄熱材が直ちにスカイラジエター101へ流入することはない。したがって、貯留タンク116の容量としては、熱交換器103の容積を含む貯留タンク116までの配管経路容積とほぼ等しい容量が好ましい。
流通制御弁117は、保存手段102と熱交換器103の間に設けられており、保存手段102内にある蓄熱材の熱交換器103への流通を制御する。
スカイラジエター101、保存手段102、流通制御弁117、熱交換器103、ポンプ104、貯留タンク116および開閉弁105a、105cと各配管105b、105d、さらに三方弁115を、図1の如く環状に連結することによって、熱搬送システム113の蓄熱材循環回路が形成されている。
したがって、ポンプ104の運転との兼合いにより、蓄熱材は、スカイラジエター101から開閉弁105aあるいは開閉弁105cを経て保存手段102、流通制御弁117、熱交換器103、ポンプ104、スカイラジエター101と一方向に循環する。
ここで、本実施の形態で使用される蓄熱材は、例えば、株式会社フタバ化学の商品名「エッカ」(登録商標)等で知られるように、第1の温度T1で液体であり、その第1の温度T1を越える温度になると固体(ゲル)状となり、さらに高温化して第2の温度以上で再び液体となる蓄熱材を用いている。
本実施の形態においては、説明の便宜上第1の温度を20℃とし、第2の温度を30℃とした場合について説明する。そして、前記蓄熱材は、前記各温度によって液状、あるいはゲル状と変化する。前記第1の温度、第2の温度は、前記蓄熱材の特性を変更することにより、用途等に応じて変更することが可能である。
ヒートポンプシステム(以下、空気調和機と称す)106は、内部に冷媒を封入し、冷暖房を行う空気調和機の冷凍サイクルを形成している。前記冷凍サイクルは、周知の如く圧縮機107、室外用熱交換器(熱源側熱交換器)108、減圧手段109、室内用熱交換器(利用側熱交換器)110を機能的かつ環状に配管した通常の蒸気圧縮サイクルである。
圧縮機107は往復式圧縮機、ロータリー式、スクロール等の圧縮機でよく、また、室外用熱交換器108は、ファン111による強制空冷式であって周知の構成である。また、減圧手段109は、周知の如くキャピラリーチューブ、膨張弁等が採用されている。
空気調和機106は既設の空気調和機で、周知のセパレート型であり、圧縮機107、室外用熱交換器108、ファン111は、室外機112内部に設置され、この室外機112は屋外に設置されている。また室内用熱交換器110は、室内機として構成され、室内に設置されている。
さらに、熱搬送システム113を構成する熱交換器103は、室外機112に設けられた室外用熱交換器108の風上側に設置されており、室外用熱交換器108のファン111の送風作用を利用して大気中の空気と熱交換するように配置されている。
制御装置114は、熱搬送システム113と空気調和機106の運転を制御するもので、具体的には、熱搬送システム113を構成するポンプ104、開閉弁105a、105c、三方弁115、流通制御弁117、および空気調和機106を構成する圧縮機107、ファン110等の運転を制御する。
以上のように構成された熱利用システムについて、以下その動作を説明する。
まず、夏場において、夜間蓄熱した冷熱を、空気調和機106による昼間の冷房に利用することにより、空気調和機106の省エネルギー化や冷房能力の向上をはかる場合について説明する。
ここで、室内温度等に起因する空気調和機106の具体的な温度制御運転等については、周知の内容でよく、また本発明の要旨に直接関係しないため、説明を省略する。
また、熱搬送システム113には、スカイラジエター101内に、蓄熱材が充填されている状態から説明を行う。
スカイラジエター101内の蓄熱材は、夜間の大気放熱によって冷却され、第1の温度以下に冷却されているため、液体状態にある。
すなわち、スカイラジエター101に充満した蓄熱材は、放射冷却作用により外部に熱を奪われ、冷却される。このとき、例えば、蓄熱材初期の温度が35℃(308K)で、外気温度が25℃である場合は、外気への放熱に加えて、天空に見える宇宙の−270℃(3K)との輻射伝熱により蓄熱材は冷却される。
ここで、外気との熱交換より輻射伝熱による熱交換が良ければ外気より低温となる。つまり、蓄熱材が低温化した場合の外気からの吸熱に比較して、天空と蓄熱材との輻射伝熱が前記吸熱に勝るかバランスすることで、前記蓄熱材を外気より低温化できる。このようにして、蓄熱材は、夜間スカイラジエター101内において18℃まで冷却されて蓄熱される。
制御装置114は、例えば自身が備える時計機能等によって所定の時刻(例えば蓄熱材が太陽熱の影響を受けない日の出時刻)を検出すると、直ちに、開閉弁105aおよび開閉弁105cを開放する。そして略同時に三方弁115を大気と連通する側に切換える。
その結果、スカイラジエター101内にある液状の蓄熱材は、自重(重力)により保存手段102内へ流入し、スカイラジエター101内は空気で満たされる。
ここで、必要に応じて保存手段102の適宜箇所に、保存手段102内の空気を抜くための例えば穴、あるいは周知のバルブ等からなる空気抜き機構(図示せず)を設けることにより、蓄熱材の保存手段102への流入および、保存手段102から熱交換器103への流出が円滑となる。
また、保存手段102は、断熱構造であるため、保存中における外気との熱交換による蓄熱材の熱変動は抑制される。
したがって、保存手段102の内部は、第1の温度以下である18℃の液状の蓄熱材で満たされている。
そして、制御装置114により、開閉弁105a、105cを閉じ、三方弁115を熱搬送システム113の閉ループが形成されるように切換え動作させて蓄熱材の保存手段102への一時保存が完了する。
次に、空気調和機106が冷房運転されると、圧縮機107からの冷媒は、室外用熱交換器108から減圧手段109へ流れ、ここで減圧されて室内用熱交換器110へ流れ、居室内の吸熱を行い、圧縮機107へ戻る流れを繰り返す。これによって、周知の如く居室内の冷房が行われる。
この空気調和機106の運転に合わせて、制御装置114は、流通制御弁117を開放し、そしてポンプ104を作動させる。これにより、熱搬送システム113における約18℃の蓄熱材は、熱交換器103へ流れ、ここで空気調和機106の室外用熱交換器108の熱源として供される。
具体的には、ポンプ104の作動により、保存手段102内の蓄熱材が熱交換器103へ流れ、ここで蓄熱材自身の蓄冷熱がファン111による空気流と熱交換し、空気調和機106の室外用熱交換器108と熱交換する空気の温度を低下させる。そして、熱交換器103を通過し、熱交換を終えた蓄熱材は、ポンプ104によって貯留タンク116内に送り込まれ、ここで一時的に溜められる。
このように、空気調和機106による冷房運転は、通常の外気と熱交換する場合に比べて、室外用熱交換器が冷熱を蓄熱した外気より低い温度の蓄熱材温度と熱交換するので、外気との熱交換時に比べて冷媒は一層低温となり、その結果、凝縮圧力が低くなると共に、過冷却を増加させて減圧手段109から室内用熱交換器110での蒸発作用が大きくなる。この蒸発作用によって室内用熱交換器110の吸熱作用も大きくなり、その結果、冷房能力が一層高まる。
また、前記蓄熱材は、前記熱交換によってその温度が変化するため、液体から固体(ゲル状)に、そして再び液体に変化する。
このとき、外気が35℃で、例えば、通常の外気との熱交換の場合の凝縮温度が45℃であるとすると、蓄熱材における第1の温度である潜熱温度を20℃、第2の温度である潜熱温度を30℃としているので、熱交換器103が外気を冷却する温度としては、潜熱域である第1の温度である20℃と第2の温度である30℃が主な温度となり、室外用熱交換器108への主たる通風温度は20℃と30℃の平均温度である25℃となる。このとき、35℃が主たる温度となる。前述した熱交換器103から室外用熱交換器108への通風温度や凝縮温度は,通風風量や熱交換器面積、熱交換器型式などにより変化するが、ここでは、このように仮定する。
このように、蓄熱材はポンプ104によって貯留タンク116へ供給されるが、貯留タンク116の容量を、熱交換器103の容積を含む貯留タンク116までの配管経路容積とほぼ等しい容量としているため、蓄熱材は、スカイラジエター101へ供給されることはない。
したがって、前記蓄熱材は、日中において太陽熱により、スカイラジエター101内で不必要に加熱されることはなく、次回の蓄熱作用(夜間における放熱)が効率よく行われる。また、必要に応じて貯留タンク116に内部の空気を抜くための穴、あるいは周知のバルブ等からなる空気抜き機構(図示せず)を設けることにより、蓄熱材の貯留タンク116内への流入が円滑となる。
そして、再び日没(夜間)となれば、前述の如く制御装置114によって流通制御弁117および開閉弁105aを閉じ、開閉弁105cを開放し、ポンプ104を作動させる。これにより、貯留タンク116内の蓄熱材は、スカイラジエター101へ供給される。
なお、前述の如く、スカイレジエター101と保存手段102および貯留タンク116の各容積容量を略等しく設定すれば、蓄熱材のスカイラジエター101から保存手段102への保存、および保存手段102から貯留タンク116への移動、さらに貯留タンク116からスカイラジエター101への供給において、いずれか(特にスカイラジエター101)に蓄熱材が残存して太陽熱の影響を受け、次回の蓄冷作用に時間がかかる等のロスを発生させることが抑制できる。
また、上述の冷房運転中において、保存手段102に蓄熱されていた蓄冷の熱量を使い切ったかどうかは、熱交換器103の入口と出口にそれぞれ設けた温度センサ(いずれも図示せず)によって検出した温度差によって検知できる。すなわち、前記両温度センサによる検出温度の差が所定値以下となった場合が、蓄熱材による蓄冷熱がなくなった場合であり、その状態を検知したときは、制御装置114により、ポンプ104を停止し、空気調和機106を自身のヒートポンプ作用で冷房を行う。すなわち、ファン111の作動で室外機用熱交換器108は外気と熱交換し、従来と同様に空気調和機106の単独空転により冷房能力は確保され、継続して冷房が行われる。
以上のように、蓄冷熱を利用した冷房運転は、冷房時の凝縮圧力低下による圧縮比低減により、圧縮機の入力が低下するので省エネルギーとなる。さらに、過冷却を増加できるので大きな冷房(冷却)能力が得られる。
以下、上述の作用を繰り返すことにより、効率のよい冷房運転が必要な季節、期間にわたって行える。
次に、冬場において、昼間に蓄熱した温熱を、空気調和機106による夜間の暖房時に利用することにより、空気調和機106の省エネルギー化、および暖房能力の向上を行う場合について説明する。ここで、暖房の場合は、周知の如く冷凍サイクル中に、冷媒流路を切換える切換え弁を設ける構成が一般的であるが、本実施の形態においては、便宜上空気調和機106の冷凍サイクル構成は図1に示す構成のままとし、冷媒の流れを逆にして説明する。
なお、夏場に夜間蓄熱した冷熱を、空気調和機106の昼間の冷房に利用した場合での説明と同一構成及び差異がない部分については、詳細な説明を省略する。
例えば、制御装置114により、日の出に合わせて流通制御弁117および開閉弁105aを閉じ、開閉弁105cを開放した後にポンプ104を作動させる。これにより、貯留タンク116内の蓄熱材は、スカイラジエター101へ供給される。スカイラジエター101内が蓄熱材で充満されると、開閉弁105cが閉じられ、ポンプ104の作動も停止する。
この動作は、冬場であることから蓄熱材は外気によって20℃以下に保たれており、液状態であることから、スカイラジエター101への供給動作が可能となっている。
そして、スカイラジエター101内に供給され、内部に充満した蓄熱材は、太陽熱により加熱され、液体からゲル状に変化し、第2の温度を超えて再び液体となる。このとき、前記蓄熱材は、スカイラジエター101内における外気との熱交換作用により、太陽熱輻射による熱交換加熱が良好であるので外気より高温となる。
その後、日没前のように、前記高温に蓄熱された蓄熱材の温度が所定温度以下に下がらないときを見計らって開閉弁105a、105cを開放し、また三方弁115を大気側に切換えることにより、温熱を蓄熱した蓄熱材は、スカイラジエター101から重力によって保存手段102に流動する。
その後、夜間にヒートポンプ106が暖房作動すると、制御装置114によりポンプ104が作動し、開閉弁105aは閉じられ、開閉弁105cが開放され、流通制御弁117が開放される。
その結果、ポンプ104の動作により、保存手段102に保存されていた温熱蓄熱された蓄熱材が熱交換器103へ流通する。
これと同時に、空気調和機106は、周知の暖房作動を行う。すなわち、圧縮機107が冷媒を圧縮して空気調和機106内部の冷媒循環が開始され、室内用熱交換器110が冷媒の凝縮器として機能し高温となる。そして、室内用熱交換器110で居室内の空気と熱交換することで、居室内空気を高温化し、冷媒は低温化して減圧手段109へ流れ、ここで減圧して室外用熱交換器108へ流通する。
そして、室外用熱交換器108で冷媒が蒸発し、低温化してガスとなり圧縮機107に吸入される。
このような冷媒循環サイクルで暖房が継続される。
上述の如く空気調和機106による暖房時において、室外用熱交換器108では、ファン111の作動により、外気は熱交換器103を通過する際に熱交換作用によって昇温され、この熱交換作用により内部の蓄冷材は冷却される。
この昇温された外気は、室外用熱交換器108に通風され、室外用熱交換器108内部の低温冷媒と熱交換して、通風空気は低温化し、冷媒は昇温して蒸発する。
上述の如く空気調和機106による暖房時において、室外用熱交換器108では、熱交換器103に流通する温熱を蓄熱した蓄熱材と熱交換することで、冷媒の蒸発温度が高温化し、蓄熱材は低温化する。
これは、通常の外気と熱交換する場合に比べ、温熱を蓄熱した外気より高温の蓄熱材と熱交換するため、通常外気との熱交換時に比べて冷媒の蒸発温度は高温となり、蒸発圧力が高くなる。
例えば、外気が5℃であれば、通常の外気との熱交換なら蒸発温度は5℃未満となるが、太陽熱で35℃以上に蓄熱された蓄熱材と熱交換するので、蒸発温度は約15℃の温度になる。
そして、冷媒と熱交換した蓄熱材は2つ潜熱域を過ぎてさらに温度を上昇させ、すなわち液体から固体(ゲル状)に変化し、再び液体となって熱交換器103より流出し、ポンプ104を経て貯留タンク116内に貯留される。
そして、再び日の出となれば前述の如く制御装置114によって流通制御弁117および開閉弁105aを閉じ、開閉弁105cを開放し、ポンプ104を作動させる。これにより、貯留タンク116内の蓄熱材は、スカイラジエター101へ供給される。
このようにして、保存手段102で温熱が蓄熱された蓄熱材は、熱交換器103で温熱が利用されて低温化し、一旦貯留タンク116に貯留された後にスカイラジエター101に供給され、次の日の暖房利用として昼間の温熱蓄熱に備えられる。
また、上述の暖房運転中において、保存手段102に蓄熱されていた蓄温の熱量を使い切ったかどうかは、冷房時と同様に熱交換器103の入口と出口にそれぞれ設けた温度センサ(いずれも図示せず)によって検出した温度差によって検知できる。すなわち、前記両温度センサによる検出温度の差が所定値以下となった場合が、蓄熱材による蓄温熱がなくなった場合であり、その状態を検知したときは、制御装置114により、ポンプ104を停止し、空気調和機106を自身のヒートポンプ作用で暖房を行う。すなわち、ファン111の作動で室外用熱交換器108は外気と熱交換し、従来と同様に空気調和機106の単独空転により暖房能力は確保され、継続して暖房が行われる。
以上のように、暖房時においては、熱搬送システム113の蓄熱を利用しての暖房であり、空気調和機106における冷凍サイクルの蒸発圧力低下による圧縮比低減により、圧縮機107の入力が低下するので省エネルギーとなる。
以上のように、空気調和機106の省エネルギーを行えることに加えて、空気調和機106を構成する室外機112の室外用熱交換器108と、利用手段である熱交換器103との熱交換は、空気を介して実施されるため、熱搬送システム113の設置が容易なことから低コストとなる。
さらに、蓄熱した熱量を全て使用した後や、蓄熱量が少なかった場合においても、ファン111により外気との熱交換が行われるため、通常の空気調和機106の能力は確保され、空調能力の不足になることが抑制できる。
特に、空気調和機106が既設の場合は、既設の室外機112のファン111による通風吸入側に熱交換器103を設置するだけでよく、またスペース条件が悪い場合であっても、室外機112を移動させて前述の如く熱搬送システム113の熱交換器103の熱が室外機112の室外用熱交換器108で利用できるように配置すればよく、作業に融通性があり、作業の簡素化がはかれる。しかも、熱搬送システム113の導入時に、専用の空気調和機106を導入する必要がなく、より低コストとなると共に、汎用性が広がる。
また、熱蓄熱と冷熱蓄熱を同じ蓄熱手段であるスカイラジエター101で行うことで、システムを簡素化でき、この点においても低コスト、省スペースとなる。
(実施の形態2)
次に、図2に基づき本発明の実施の形態2について説明する。ここで、先の実施の形態1と同じ構成要件については、同一の符号を付し、また先の実施の形態1と同じ動作については、説明を省略し、異なる内容を中心に説明する。
同図において、先の実施の形態1と異なる部分は、熱搬送システム113の熱交換器103と空気調和機106における室外用熱交換器108の間に、通風路手段であるダクト120を設けた点である。
ダクト120は、一端が熱交換器103に開口し、他端が室外用熱交換器108の空気流入側に開口している。
したがって、室外機112のファン111を運転することにより、熱交換器103で熱交換された外気は、ダクト120内を通り、室外用熱交換器108へ流れ、ここで熱交換され、空気調和機106の熱源として利用される。
また、ダクト120における熱交換器103と室外用熱交換器108の間には、複数の外気連通穴121が設けられており、ファン111による吸込み面積を確保している。
かかる構成とすることにより、熱交換器103と室外用熱交換器108に、若干の距離がある場合であっても、ダクト120により、熱交換器103の熱を空気調和機106の熱源側熱交換器、すなわち室外用熱交換器108へ効率よく導くことができ、システムの消費エネルギー効率の向上がはかれる。
また、ダクト120は、外気連通穴121を設けているため、この外気連通穴121より一部外気も吸入するため、ファン111による通風抵抗の増加を抑制し、また何らかの要因で熱交換器103側に通風抵抗が生じた場合においても、熱交換作用が行え、最低限の空調が行えるものである。
なお、上記の各実施の形態においては、ヒートポンプシステムとして、空気調和機の場合について説明したが、同様のヒートポンプの原理で高温の給湯を創出する周知の構成からなるヒートポンプ式給湯装置についても、同様に実施できる。
例えば、熱源側熱交換器を図1、図2室外用熱交換器108に相当させ、冷媒の流れを暖房サイクルと同じ流れにすれば、利用側熱交換器(図1、図2の室内用熱交換器に相当)で高温が得られ、これを熱源に給水タンク内で水と熱交換させることによって高温の給湯が得られる。
以上のように、本発明にかかる熱利用システムは、低コストで自然現象におけるエネルギー源を利用可能または価値の高いエネルギーとして回収利用するため、用途としてヒートポンプ応用システムとの組合せに適しており、省エネルギー等で大きな効果が期待できる。
本発明の実施の形態1における熱利用システムの構成図 本発明の実施の形態2における熱利用システムの構成図 従来の熱利用システムの構成図
符号の説明
101 スカイラジエター
102 保存手段
103 熱交換器(利用手段)
104 ポンプ
105a 開閉弁
105c 開閉弁
106 空気調和機(ヒートポンプシステム)
107 圧縮機
108 室外用熱交換器
110 室内用熱交換器
111 ファン
112 室外機
113 熱搬送システム
114 制御装置
120 ダクト(通風路手段)
121 外気連通穴(通気路)

Claims (10)

  1. 放射冷却等による冷熱または太陽熱による温熱により冷却あるいは加熱された蓄熱材を収容することによって蓄熱する蓄熱手段と、前記蓄熱手段で蓄熱した熱を利用するための利用手段と、前記蓄熱手段内の蓄熱材を前記利用手段へ搬送する熱搬送手段を具備する熱搬送システムを備え、前記利用手段内の前記蓄熱材を、伝熱流体を介してヒートポンプシステムを構成する熱源側熱交換器と熱交換させる熱利用システム。
  2. 前記熱源側熱交換器を強制空冷式とし、また前記伝熱流体を空気とし、さらに前記利用手段を前記熱源側熱交換器の風上側に設置し、前記強制空冷による空気流によって前記利用手段と前記熱源側熱交換器を熱交換させる請求項1に記載の熱利用システム。
  3. 前記利用手段と前記熱源側熱交換器の間に、前記利用手段を通過した空気流を前記熱源側熱交換器へ導く通風路手段を設けた請求項2に記載の熱利用システム。
  4. 前記蓄熱手段を、冷熱蓄熱時は外気温より低温で蓄熱し、温熱蓄熱時は外気温より高温で蓄熱するスカイラジエターとした請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の熱利用システム。
  5. 前記熱搬送システムと前記ヒートポンプシステムを独立して運転する独立モードと、前記両者を連動運転する連動運転モードに切換える運転制御する制御手段を備えた請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の熱利用システム。
  6. 前記ヒートポンプシステムを、大気を熱源とする空気調和機、あるいは給湯装置とした請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の熱利用システム。
  7. 前記ヒートポンプシステムの熱源側熱交換器に送風手段を設け、この送風手段により前記通風路手段を介して前記熱搬送システムにおける利用手段および前記熱源側熱交換器に気流を生じさせるようにした請求項1から6のいずれか一項に記載の熱利用システム。
  8. 前記通風路手段の一部に、前記通風路手段の内部と外部を連通する通気路を設けた請求項3から請求項7のいずれか一項に記載の熱利用システム。
  9. 前記制御手段により、日没後もしくは夜間に前記熱搬送システムの蓄熱材を前記スカイラジエターへ供給する請求項5から請求項8のいずれか一項に記載の熱利用システム。
  10. 前記制御手段により、日の出後もしくは日中に前記熱搬送システムの蓄熱材を前記スカイラジエターへ供給する請求項5から請求項8のいずれか一項に記載の熱利用システム。
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