JP2007126875A - 蝶番 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、軸芯が軸筒部に固定されていない形式の蝶番に生じる、軸芯のせり上がりを防止し、蝶番の外観上の美観を保つことを課題とするものである。
【解決手段】上記課題を解決するため、本発明は、軸芯5が、扉側の羽根板2の上方軸筒部6と、外枠側の羽根板3の下方軸筒部7とを連結しており、両羽根板2,3が、軸芯5を介して互いに回動することができる蝶番1において、軸芯5が、上下方向に移動可能に上方軸筒部6によって支持される構造となっており、上方軸筒部6が、下方軸筒部7に対して1°の傾きを有する場合に、前記軸芯5の下端25が下方軸筒部7の内壁に接触しないように軸芯5の下方軸筒部7への挿入長さDを設定するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、蝶番の軸芯の「せり上がり」(扉の開閉とともに、軸芯が上方に少しずつ抜け上がること)を防止することができる蝶番に関するものである。
各々軸筒部を備えた左右一対の羽根板が軸芯を介して回動可能に連結された扉用の蝶番は、通常、軸芯がどちらか一方の軸筒部に固定され、且つ、一定の長さだけ軸筒部から突出している。そして、突出した軸芯を他方の軸筒部に自由に抜き差しできる構成となっている。この構成の蝶番は、扉を設置する際、又は扉を取り外す際には、一方の軸筒部から突出している軸芯の長さ以上に扉を持ち上げなければならず、扉上縁と天井との距離が、一方の軸筒部から他方の軸筒部側へ突出している軸芯の長さよりも短い場合には使用することができない。
また、通常、扉には二つ以上の蝶番が使用されているが、従来、扉上縁と天井との距離が、軸筒部から突出している軸芯の長さよりも短い場合には、上用と下用の二種類の蝶番が使用されていた。そして、上用の蝶番として、左右の羽根板それぞれの軸筒部を重ね合わせた後に軸芯を差し込む形式の蝶番や、下記の特許文献1及び特許文献2に記載されているように、軸芯が一方の軸筒部に保持されており、扉設置の際には軸芯を退避させて軸筒部から突出する長さを短くし、扉設置後に軸芯を他方の軸筒部側に押し戻す形式の蝶番が使用されていた。また、この場合、下用の蝶番としては、軸芯がどちらか一方の軸筒部に固定され、且つ、一定の長さだけ軸筒部から突出しており、突出した軸芯を他方の軸筒部に自由に抜き差しできる構成のものが使用される。
特許文献1及び特許文献2に開示されている蝶番では、軸芯を抜き去らずに、扉を少し持ち上げるだけで扉の設置及び取り外しをすることができる。
特開平8−189247号公報 実開平7−10335号公報
上記の上用の蝶番においては、軸芯が軸筒部に固定されていないため、軸芯は軸筒部の長手方向に移動が可能である。そして、当該形式の蝶番を一定期間使用した場合には、軸芯が上方に少しずつ移動する、いわゆる「せり上がり」という現象がしばしば見受けられる。せり上がりが起きる原因については以下のように考えられている。
図5(a)〜(e)は、従来の蝶番の部分断面図である。蝶番は、軸芯5が上方軸筒部6と下方軸筒部7の両方に挿入された構成を備えている。上方軸筒部6は図示しない扉に固着される羽根板と一体に構成されており、下方軸筒部7は、対応する外枠(図示せず)に固着される羽根板と一体に構成されている。図5(a)に示すように、軸芯5と上方軸筒部6及び下方軸筒部7の内壁との間にはわずかな隙間28が形成されている。これは、軸芯5の挿入及び軸芯5の上下移動を容易にするためのものである。ここで、外枠に扉を設置した状態では、上方軸筒部6は、扉の荷重によって、図5(a)〜(e)に示すモーメント荷重Mを受ける。上方軸筒部6と下方軸筒部7とは一体ではなく、軸芯5と下方軸筒部7の内壁との間には隙間28があるため、前記モーメント荷重Mにより上方軸筒部6と軸芯5は図5(b)のように横に移動する。そして、軸芯5が下方軸筒部7の内壁と接すると、上方軸筒部6及び軸芯5は傾き始める。そして、傾き動作は、図5(c)に示すように、軸芯5の下端25が下方軸筒部7の内壁と接するか、又は、一定の角度になると停止する。その結果、前者の場合、扉の開閉時の衝撃により、扉が上方に移動すると、図5(d)に示すように、扉に取り付けられた扉側羽根板、上方軸筒部6及び軸芯5も上方に移動する。その後、図5(e)に示すように、上方軸筒部6は、扉とともに下方に移動するが、軸芯5の下端25は下方軸筒部7の内壁と当接しているため、軸芯5のみは下方に移動しない。このため、軸芯5は上方軸筒部6の上端からせり上がってしまう。
ここで、後者の場合において、前記一定の角度は、同時に使用される他の蝶番との関係によって決まる。前記モーメント荷重Mは、他の蝶番にも作用するからである。よって、他の蝶番の軸芯によりモーメント荷重Mが支えられている場合には、上述の上方軸筒部6及び軸芯5の傾き動作は停止することとなる。
上方軸筒部6が下方軸筒部7に対して1°以上の傾き30を有する場合、当該傾き30を視認することができる。そのため、通常、このような場合には、蝶番の取り付け位置を変えるなどの調整が行われる。よって、実際に扉が設置されている状態において、蝶番の上方軸筒部6が下方軸筒部7に対して1°以上の傾き30となることは、ほとんどないと考えられる。
通常、扉が設置されている状態では、軸芯は軸筒部の中に納められ、外部からは見えないようになっており、蝶番自身もそのようにデザインされている。しかし、せり上がりが生じると軸芯が軸筒部の上方に突出することとなるため、扉を含めた、外観上の美観を損なうこととなる。また、せり上がりの長さが大きいと、扉の下方から力が加わった場合などに、軸芯が軸筒部から抜け出すおそれがある。
従来の軸芯5の外径と下方軸筒部7の内径は、寸法公差を考慮して設計されている。したがって、軸芯5が下方軸筒部7に対して少しでも傾斜すると軸芯5の下端25がたとえ面取り加工されていても、当接してしまう。そこで、軸芯5の外径に対して、下方軸筒部7の内径を1mm以上の隙間が空くようにすると、今度は、蝶番としての機能を果たさなくなる。
そこで本発明は、軸芯が軸筒部に固定されていない形式の蝶番に生じる、軸芯のせり上がりを防止し、蝶番の外観上の美観を保つことを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、軸芯が、扉側の羽根板の上方軸筒部と、外枠側の羽根板の下方軸筒部とを連結しており、両羽根板が、軸芯を介して互いに回動することができる蝶番において、軸芯が、上下方向に移動可能に上方軸筒部によって支持される構造となっており、上方軸筒部が、下方軸筒部に対して1°の傾きを有する場合に、前記軸芯の下端が下方軸筒部の内壁に接触しないようにした。
これにより、上方軸筒部が下方軸筒部に対して1°の傾きを有する場合において、軸芯の下端が下方軸筒部の内壁と接触せず、軸芯のせり上がりを防止することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、上方軸筒部が、下方軸筒部に対して1°の傾きを有する場合に、前記軸芯の下端が下方軸筒部の内壁に接触しないように軸芯の外径、軸芯の下方軸筒部への挿入長さ又は下方軸筒部の内径を設定することとした。
これにより、軸芯のせり上がりを防止するのに好適な、軸芯及び軸筒部の寸法を決定することができる。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、上方軸筒部が、下方軸筒部に対して1°を超えて2°までの範囲の傾きを有する場合に、前記軸芯の下端が下方軸筒部の内壁に接触するように軸芯の外径、軸芯の下方軸筒部への挿入長さ又は下方軸筒部の内径を設定することとした。
これにより、下方軸筒部に対する上方軸筒部の傾き動作が、1°を超えて2°までの範囲内で停止することとなる。これは、軸芯の下方軸筒部への挿入長さが極端に短くなったり、軸芯の外径と下方軸筒部の内径との差が大きくなり過ぎることを回避できる。すなわち、好適な軸芯及び軸筒部の寸法を決定することができる。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかの発明において、軸芯の下端が面取り加工されていることを特徴とするものである。
これにより、面取り加工を施していない場合よりも、軸芯が、下方軸筒部の内壁と当接する地点が上方となるため、軸芯の挿入長さを長くすることができる。
請求項5の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかの発明において、前記軸芯が、上方軸筒部に対して、上限位置まで移動した際に、軸芯が、上方軸筒部の下側に所定長さだけ突出するようにしたものである。
これにより、扉を設置する際あるいは取り外す際には、扉を上記所定長さ分だけ持ち上げればよい。また、軸芯が所定長さだけ下方軸筒部に挿入されているため、不意の外力が働いても外枠から扉が外れるということもない。
請求項6の発明は、請求項1〜請求項5いずれかの発明において、上限位置にある軸芯に、所定の外力を作用させることにより、前記軸芯を下方に移動させることができるようにしたものである。
これにより、軸芯を引き上げて、上限位置で軸芯を停止させることができる。このため、作業者が、手で軸芯の位置を保持し続けることなく扉の外枠への設置作業を行うことができる。そして、扉設置後、軸芯を押して(所定の外力を作用させて)、軸芯を上方軸筒部及び下方軸筒部に収容することができる。
本発明の蝶番は、扉の傾斜が目視確認できる程度まで達しても、軸芯のせり上がりを防止することができるため、蝶番の外観上の美観を保つことができる。
本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1(a)は、本発明にかかる蝶番1の分解正面図である。図1(b)は、本発明にかかる蝶番1の正面図である。図1(a),(b)に示すように、蝶番1は、扉に取り付けられる扉用羽根板2(扉側の羽根板)、外枠に取り付けられる外枠用羽根板3(外枠側の羽根板)、両羽根板2,3を回動可能に連結する軸芯5(枢軸)によって構成される。扉用羽根板2には上方軸筒部6が設けられており、外枠用羽根板3には下方軸筒部7が設けられている。また、上方軸筒部6の下端には軸芯5の自由落下を防止するためのリングカバー8が嵌合されている。また、本実施形態の蝶番1は、扉側羽根板2の内部に図示しないカム又は歯車が内蔵されていて、扉側羽根板を前後左右に移動させて微調整することができる。
図2は、図1のII−II断面図である。図2に示すように、上方軸筒部6には空隙10が設けられている。上方軸筒部6は扉用羽根板2の一部を曲げて形成されているが、上方軸筒部6と扉用羽根板2とを別個に形成し、これらを溶接により一体化させてもよい。
軸芯5の表面には、上方軸筒部6の空隙10内に収容可能な大きさの回り止め突起11が設けられている。上方軸筒部6の空隙10に回り止め突起11を位置合わせして、軸芯5を上方軸筒部6に挿入する。上方軸筒部6に挿入した軸芯5の下端25がリングカバー8の底面13から所定の長さdだけ突出しているとき(すなわち、図1(a)に示すように、軸芯5が上限位置にあるとき)に、回り止め突起11が上方軸筒部6の上端12より下になるようにする。
リングカバー8の底面13より突出している軸芯5の長さdを短くするほど、扉の取り付け又は取り外しの際に、あまり扉を持ち上げる必要がなくなり作業性が向上する。しかし、全く軸芯5が突出していない状態(長さdがゼロの状態)にすると、扉の取り付け中又は取り外し中に、不意の外力が作用して扉が外れるおそれがあり、安定性がなくなるため、却って作業性が低下する。そのため、蝶番1の寸法に応じて、適当な長さdを確保することが好ましい。
また、上方軸筒部6の空隙10に面する位置には、抜け止め膨出部15,16が設けられている。抜け止め膨出部15は、回り止め突起11の上方に設けてあり、抜け止め膨出部16は、回り止め突起11の下方に設けてある。すなわち、抜け止め膨出部15,16の間に回り止め突起11が配置されている。抜け止め膨出部15,16は、例えば、上方軸筒部6の外側よりプレス機によるポンチ作業などにより形成することができる。
抜け止め膨出部15,16は、空隙10内における軸芯5(回り止め突起11)の上下移動を制限している。
軸芯5の回り止め突起11が上方抜け止め膨出部15に当接したときの、リングカバー8の底面13からの軸芯5の突出長さが前述の長さdとなるように、上方抜け止め膨出部15は上方軸筒部6に設けられている。また、軸芯5の回り止め突起11が下方抜け止め膨出部16に当接したときに、軸芯5の上端26が上方軸筒部上端12より下になるように、下方抜け止め膨出部16は上方軸筒部6に設けられている。
この結果、軸芯5は上方軸筒部6内の一定区間(上方抜け止め膨出部15と下方抜け止め膨出部16の間)を移動することができるが、両抜け止め膨出部15,16によりそれ以上の移動は制限されることとなる。このため、軸芯5と上方軸筒部6は一体となり分離することはできない。
図3は、リングカバー8の斜視図である。図3に示すように、リングカバー8は内向きのフランジ部17を備えた環状の嵌合壁18を備えている。図3に示すように、嵌合壁18のフランジ部17より上部には、切欠部20が設けられている。リングカバー8を上方軸筒部6の下端21に嵌合する際に、図1(a)に示すように、扉用羽根板2が当該切欠部20に嵌め込まれる。フランジ部17は、軸芯孔22を形成している。軸芯孔22の内径は、軸芯5をきっちり挿入できる大きさであり、軸芯5を軸芯孔22に通すと、軸芯孔22が軸芯5と接触する。このため、軸芯5には常時一定の抵抗力が働き、軸芯5の落下を防止することができる。その結果、軸芯5に軸芯方向の外力を加えた場合にのみ軸芯5を移動させることができる。
扉用羽根板2及び外枠用羽根板3には、複数のビス孔27が形成されている。これらのビス孔27を介して、固定ビスにより、扉用羽根板2は扉に固定され,外枠用羽根板3は外枠に固定される。なお、アルミ等の金属製の扉及び外枠については、ビス穴を設ける必要があるが、木材などのように固定ビスをねじ込んで羽根板を固定することができる材質であればその必要はない。
本実施形態の蝶番1は、軸芯5の外径、軸芯5の下方軸筒部7への挿入長さD又は下方軸筒部7の内径に特徴がある。リングカバー8と下方軸筒部7との間に隙間がなく、軸芯5を、回り止め突起11が下方抜け止め膨出部16に当たるまで(下限位置まで)押し下げた状態で、上方軸筒部6と下方軸筒部7の傾きが1°を超えて2°までの範囲内のいずれかで、軸芯5の下端25が下方軸筒部7の内壁に接する。ただし、蝶番の機能を確保するためには、1.5°までの範囲内で、軸芯5の下端25が下方軸筒部7の内壁に接することがより好ましい。
図4(a)〜(c)は、本発明にかかる蝶番1の部分断面図である。図4(a)に示すように、本発明にかかる蝶番1において、上方軸筒部6と下方軸筒部7の傾きが1°の範囲の場合には、軸芯5の下端25は、下方軸筒部7の内壁に接することはない。図4(b)に示すように、扉の開閉時の衝撃により、扉が上方に移動した場合、上方軸筒部6の下方抜け止め膨出部16が軸芯5の回り止め突起11に当たっているため、軸芯5も上方軸筒部6とともに上方に移動する。ここで、本発明にかかる蝶番1においては、図4(c)に示すように、軸芯5の下端25が下方軸筒部7の内壁に当接していないため、軸芯5は、上方軸筒部6とともに下方に移動する。このため、軸芯5が上方に押し上げられることはなく、軸芯5のせり上がりを防止することができる。
次に、本実施形態の蝶番1による、扉の設置方法について説明する。扉を外枠に設置する際には、軸芯5を、回り止め突起11が上方抜け止め膨出部15に当たるまで(上限位置まで)引き上げ、リングカバー8の底面13から突出している軸芯5の長さを所定の長さdとする。軸芯5はリングカバー8によって下方への移動が制限されるため、扉の設置作業中に軸芯5が落下することがない。よって、作業者が、手で軸芯5の位置を保持することなく扉の設置作業を行うことができる。そして、リングカバー8の底面13から突出している軸芯5を下方軸筒部7に挿入する。このとき、軸芯5の長さを所定の長さdとしているため、軸芯5を下方軸筒部7に挿入する際に、扉をそれほど持ち上げる必要はない。また、軸芯5の下部が上方軸筒部6より下側に長さdだけ突出しているため、作業中、不意の外力が働いても扉が外枠から外れるということもない。その後、軸芯5の上端26を下方に押して、軸芯5を上方軸筒部6及び下方軸筒部7に収容し、軸芯5が外部からは見えないようにする。
そして、扉を一旦設置した後、建て付けに問題がないかの確認が行われる。その結果、扉の傾きや外枠の歪み等のために、建て付けに問題が生じていることが判明した場合には、蝶番1の位置を変えるなどの調整が行われる。扉を設置している状態で、蝶番1の上方軸筒部6が下方軸筒部7に対して1°以上の傾きとなると、傾きが目視で明らかに判明するので直ちに再設置される。よって、実際には、1°以上傾くことはない。1°とは、外観上、傾きを目視することができる角度として経験的に見出された数値である。
扉の設置時の蝶番1においては、図1(b)に示すように、軸芯5の回り止め突起11が下方抜け止め膨出部16に当接し、リングカバー8の底面13からの軸芯5の突出長さが下方軸筒部7への挿入長さDとなっている。本発明では、上方軸筒部6が下方軸筒部7に対して1°の傾きを有する場合に、下方軸筒部7に挿入された軸芯の下端25が下方軸筒部7の内壁に接触しないように、挿入長さDを決定している。挿入長さDは、下方軸筒部7の内径、軸芯5の外径、及び上方軸筒部6が下方軸筒部7に対して有する傾きの大きさ(1°)と相対的な関係にある。よって、これらの要素(軸芯5の下方軸筒部7への挿入長さD、軸芯5の外径、下方軸筒部7の内径)は、その他それぞれの要素に基づき幾何学的方法によって決定してもよいし、また、様々な蝶番について実際に開閉試験を行い、その試験結果により決定してもよい。
なお、所定の長さdは、任意に設定することができるが、例えば、3〜7ミリメートルとすることができる。
外枠に扉を設置した状態、すなわち、蝶番1の下方軸筒部7に対して軸芯5を備えた上方軸筒部6を装着した状態において、上述した軸芯5の下方軸筒部7への挿入長さD、軸芯5の外径r、及び下方軸筒部7の内径Xの関係を図4(d)を参照しながら具体的な寸法をもって、以下で説明する。
D、r、Xの各寸法を次のとおりに設定する。
D=14mm、r=8mm、X=8.3mm
この場合の下方軸筒部7に対する軸芯5の許容される傾斜角度Yは、1.2°となる。ちなみに、通常は、軸芯5の下端25には、面取り加工Cが施される。
軸芯5の下端25を面取り加工C(C=0.5〜2.0mm)を施した場合の傾斜角度Yは、以下のようになる。
C=0.5の場合、Y=1.28°
C=1.0の場合、Y=1.33°
C=1.5の場合、Y=1.39°
C=2.0の場合、Y=1.44°
(a)は、本発明にかかる蝶番の分解正面図であり、(b)は、本発明にかかる蝶番の正面図である。 図1のII‐II断面図である。 リングカバーの斜視図である。 (a)は、上部軸筒部がモーメント荷重を受け、上部軸筒部及び軸芯が傾いた状態における、本発明にかかる蝶番の部分断面図であり、(b)は、(a)の状態から、扉が上方に移動した場合における、本発明にかかる蝶番の部分断面図であり、(c)は、(b)の状態から扉が下方に移動した場合における、本発明にかかる蝶番の部分断面図であり、(d)は、本発明にかかる蝶番の部分断面図である。 (a)は、上部軸筒部がモーメント荷重を受ける直前の従来の蝶番の部分断面図であり、(b)は、上部軸筒部がモーメント荷重を受け、上部軸筒部が横に移動した状態における、従来の蝶番の部分断面図であり、(c)は、上部軸筒部がモーメント荷重を受け、上部軸筒部及び軸芯が傾いた状態における、従来の蝶番の部分断面図であり、(d)は、(c)の状態から、扉が上方に移動した場合における、従来の蝶番の部分断面図であり、(e)は、(d)の状態から、扉が下方に移動した場合における、従来の蝶番の部分断面図である。
符号の説明
1 蝶番
2 扉用羽根板
3 外枠用羽根板
5 軸芯
6 上方軸筒部
7 下方軸筒部
25 軸芯下端

Claims (6)

  1. 軸芯が、扉側の羽根板の上方軸筒部と、外枠側の羽根板の下方軸筒部とを連結しており、両羽根板が、軸芯を介して互いに回動することができる蝶番において、軸芯が、上下方向に移動可能に上方軸筒部によって支持される構造となっており、上方軸筒部が、下方軸筒部に対して1°の傾きを有する場合に、前記軸芯の下端が下方軸筒部の内壁に接触しないことを特徴とする蝶番。
  2. 上方軸筒部が、下方軸筒部に対して1°の傾きを有する場合に、前記軸芯の下端が下方軸筒部の内壁に接触しないように軸芯の外径、軸芯の下方軸筒部への挿入長さ又は下方軸筒部の内径が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の蝶番。
  3. 上方軸筒部が、下方軸筒部に対して1°を超えて2°までの範囲の傾きを有する場合に、前記軸芯の下端が下方軸筒部の内壁に接触するように軸芯の外径、軸芯の下方軸筒部への挿入長さ又は下方軸筒部の内径が設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の蝶番。
  4. 軸芯の下端が面取り加工されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の蝶番。
  5. 前記軸芯が、上方軸筒部に対して、上限位置まで移動した際に、軸芯が、上方軸筒部の下側から所定長さだけ突出することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の蝶番。
  6. 上限位置にある軸芯に、所定の外力を作用させることにより、前記軸芯を下方に移動させることができることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の蝶番。
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