JP2007121026A - 腐食検査方法 - Google Patents

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正明 藤原
Kazuhiko Okada
和彦 岡田
Koichi Murayama
公一 村山
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Abstract

【課題】被覆材で被覆された多様な被測定物の腐食を、被覆材を外すことなく非破壊で確実に検査することができる腐食検査方法を提供する。
【解決手段】被覆材により被覆された被検査物の腐食を検査する腐食検査方法である。高速中性子を放出する中性子線源により被覆材表面から高速中性子を注入し、熱中性子を検出する熱中性子検出器により被覆材表面から放出された熱中性子を計数して熱中性子計数値を測定する。その後、基準の熱中性子計数値に対する熱中性子計数値の計数値比を求める。その後、計数値比が所定のしきい値よりも高い場合には、被覆材に被覆された被検査物に腐食があると判断する。
【選択図】図4

Description

本発明は被覆材により被覆された被検査物の腐食を検査する腐食検査方法に関する。特に、機器、配管等の被検査物を被覆した断熱材等の被覆材が結露等により性能低下や劣化をした場合に、機器、配管等の被検査物の外面腐食を、被覆材を外すことなく検査する腐食検査方法に関する。
稼動後30年以上を経過した製油所等のプラントにおいては、従来問題にならなかった速度の遅い腐食劣化によって寿命時期に近づいた設備が増え、そういう観点からの総点検が必要な時期に来ている。そのような総点検が必要とされるもののひとつに、保温材等で被覆された機器や配管等の外面腐食の問題がある。この形態の劣化は、速度は遅いが対象が広範囲に存在し、また、現時点では、内面腐食のようなメカニズムに基づく対象の絞込みができていない。
このため、総点検をおこなうためには、広範囲において足場組立、保温材解体、腐食検査、保温材復旧、足場解体という一連の作業を行わなければならず、膨大なコストを必要とする。そこで、保温材等で被覆された機器や配管等の外面腐食を、保温材を外すことなく非破壊で検査することができれば、コストを大幅に削減することができる。
保温材等で被覆された機器や配管等の外面腐食が発生するメカニズムとしては、断熱材、保温材中に水分や湿気を含んだ場合、熱伝導率が変化するため、保温、断熱性能が低下し、大きなエネルギーロスとなるばかりか、その水分によって、断熱材により被覆されている機器や配管等の外面が腐食・劣化する。
そこで、本願発明者等は、断熱材、保温材等の被覆材中に含まれる水分や湿気の量を検出することができれば、被覆された機器や配管等の外面腐食を検査することができることに思い至った。
断熱材中の水分量を測定する従来の方法としては、電気伝導度を測定することによる方法(特許文献1)や、熱画像撮影と含水部の電気伝導度測定を組み合わせて含水率を測定する方法(特許文献2)が提案されている。
また、中性子線源から放出される速中性子が水素原子と衝突したとき、反射による減速で熱中性子に変化する性質を利用した中性子水分計についての種々の技術(特許文献3)が提案されている。
また、中性子水分計を使用した技術としては、コンクリートやモルタルの含水率を測定する技術(特許文献4)や、スラリー状流体の密度と含水率を測定する方法(特許文献5)、LPG輸送配管の保温材の含水量を測定する方法(特許文献6)等が提案されている。
特開2005−156382号公報 特許第3088571号公報 特開平3-210453号公報 特開平7-198629号公報 特開平7-260664号公報 特公平7-58253号公報
しかしながら、腐食を検査する機器や配管等の被測定物には様々な種類があり、それを被覆する保温材や断熱材等の材質や厚さ等の被覆方法も様々であり、上述した断熱材等の含水量を測定する方法だけでは、多種多様な被測定物の腐食を確実に検査することができなかった。
本発明の目的は、被覆材で被覆された多様な被測定物の腐食を、被覆材を外すことなく非破壊で確実に検査することができる腐食検査方法を提供することにある。
上記目的は、被覆材により被覆された被検査物の腐食を検査する腐食検査方法であって、高速中性子を放出する中性子線源により前記被覆材表面から高速中性子を注入し、熱中性子を検出する熱中性子検出器により前記被覆材表面から放出された熱中性子を計数して熱中性子計数値を測定する工程と、基準の熱中性子計数値に対する前記熱中性子計数値の計数値比を求める工程と、前記計数値比が所定のしきい値よりも高い場合には、前記被覆材に被覆された前記被検査物に腐食があると判断する工程とを有することを特徴とする腐食検査方法によって達成される。
上述した腐食検査方法において、前記計数値比を求める工程では、検査すべき複数の検査箇所と、各検査箇所における基準の熱中性子計数値とが対応づけられた表に基づいて、基準の熱中性子計数値に対する検査箇所での熱中性子計数値との計数値比を求めるようにしてもよい。
上述した腐食検査方法において、前記腐食を判断する工程における前記所定のしきい値は1.8であるようにしてもよい。
以上の通り、本発明によれば、高速中性子を放出する中性子線源により被覆材表面から高速中性子を注入し、熱中性子を検出する熱中性子検出器により被覆材表面から放出された熱中性子を計数して熱中性子計数値を測定し、基準の熱中性子計数値に対する熱中性子計数値の計数値比を求め、計数値比が所定のしきい値よりも高い場合には、被覆材に被覆された被検査物に腐食があると判断するようにしたので、種々の厚さの被覆材で被覆された多種多様な被測定物の腐食を、被覆材を外すことなく非破壊で確実に検査することができる。また、本発明によれば、安価で簡便に腐食検査を行うことができるので、幅広い箇所にて腐食検査が可能となり、検査漏れや不具合箇所の発見が遅れることによるトラブルを未然に防止できる。
[一実施形態]
本発明の一実施形態による腐食検査方法について図面を用いて説明する。
本実施形態の腐食検査方法は、断熱材、保温材等の被覆材で被覆された機器や配管等の被検査物の外面腐食を検査するものである。断熱材、保温材等の被覆材中に含まれる水分や湿気の量を検出することができれば、被覆された機器や配管等の外面腐食を検査することができるとの知見に基づいて、本実施形態では、断熱材、保温材等の被覆材中に含まれる水分や湿気の量を検出する。
本実施形態の腐食検査方法では、中性子線源から放出される高速中性子が水素原子と衝突したとき、反射による減速で熱中性子に変化する性質を利用した中性子水分計を用いる。
中性子水分計20は、図1に示すように、ポール26の先端に測定部21が設けられている。測定部21は、円筒形状の被測定部分に適合するように、断面が浅いコの字形状をしている。測定部21の内側中央には、高速中性子を放出する中性子線源22が設けられている。中性子線源22は252Cfから構成されている。中性子線源22の両側には、熱中性子を検出する熱中性子検出器24が設けられている。熱中性子検出器24はBFから構成されている。
操作者がポール26を保持する箇所にはコントロールスイッチ部28が設けられている。
中性子水分計20を制御するために、制御部30と記憶部32と表示部34が設けられている。中性子水分計20の中性子線源22と熱中性子検出器24は、コントロールスイッチ部28を介して、制御部30に接続されている。
制御部30は、記憶部32に記憶されたデータベースに基づいて、中性子水分計20の中性子線源22と熱中性子検出器24を制御する。検査結果は、表示部34に表示されると共に記憶部32のデータベースに記憶される。
なお、制御部30や、記憶部32、表示部34を、中性子水分計20専用の装置として構成してもよいが、汎用のパソコン等を用意して、制御部30や、記憶部32、表示部34を構成してもよい。
中性子水分計20により腐食検査をしようとする場合には、図1に示すように、腐食を測定しようとする箇所の配管10を被覆した保温材12の表面に、中性子水分計20の測定部21を接触させる。
中性子水分計20の測定原理について、図2及び図3を用いて説明する。図2は測定部分を拡大して示した断面図であり、図2(a)は配管10の長手方向と平行な方向の断面図であり、図2(b)は配管10の長手方向に垂直な方向の断面図である。
測定部21の内側中央に設けられた中性子線源22から高速中性子が放出される。放出された高速中性子は、保温材12内の原子に衝突する。高速中性子が水素原子に衝突すると、図3(a)に示すように、衝突した高速中性子は熱中性子となって反射される。高速中性子が水素原子以外の原子に衝突すると、図3(b)に示すように、衝突した高速中性子は熱中性子に変化せず高速中性子のまま反射される。
したがって、熱中性子検出器24により熱中性子を計数すれば、保温材12内にある水素原子を定量的に検出できる。保温材12内に水分14があると、水(HO)には水素原子が含まれているので、水素原子の検出を介して水分14を定量的に検出できる。
中性子線源22から放出された高速中性子は所定距離(例えば、150mm)しか到達しないので、保温材12内の一部領域内に存在する水分(水素原子)だけを検出する。例えば、図2(a)、図2(b)に一点鎖線で示した保温材12内の領域内に存在する水分だけを検出する。
高速中性子の到達距離は、中性子線源の強度により異なるが、例えば、線源強度1.1ベクレル(Bq)の252Cfを使用した場合、測定範囲は中性子線源を中心として半径150mmの範囲内である。
なお、図2(a)、図2(b)では、保温材12の厚さが高速中性子の到達距離よりも大きいので、保温材12内の領域だけの水分が検出されたが、保温材12の厚さが高速中性子の到達距離よりも小さい場合には、配管10内に流れる液体等の流体に含まれる水分(水素原子)までも検出されることになる。
次に、本実施形態の腐食検査方法について、図4及び図5を用いて説明する。図4は本実施形態の腐食検査方法のフローチャートであり、図5は本実施形態の腐食検査方法で用いる基準熱中性子計数値テーブルを示す図である。
中性子水分計20を用いることにより、上述したように、その中性子線源22から高速中性子の到達距離内に存在する水素原子を定量的に検出することができる。
しかしながら、中性子水分計20の測定値には、保温材12中に含まれる水分の水素原子によるものの他に、保温材12の構成成分の水素原子によるものも含まれる。保温材12の厚さが薄い場合には、配管10内の液体等によるものも含まれる。したがって、中性子水分計20の測定値から保温材12中に含まれる水分量を定量的に正確に測定することはできない。
また、保温材12中に含まれる水分量が同じであっても、保温材12の材質や厚さ、形状や、配管10の設置位置や、配管10内を流れる流体の種類、温度等の様々な要素により、配管10の腐食に与える影響は異なる。
そこで、本実施形態では、各検査箇所に対して、配管10の腐食の与える影響の基準となる基準熱中性子計数値を定め、図5に示すような基準熱中性子計数値テーブルを前もって用意して、記憶部32に記憶する。
基準熱中性子計数値テーブルは、複数の検査箇所に対して、検査箇所No.、配管の直径、基準熱中性子計数値、保温材厚さ、配管設置方向、管内流体、温度、配管材料、保温材材料の各項目が定められている。
例えば、図5の基準熱中性子計数値テーブルに示すように、検査箇所No.「1」の検査箇所(配管の直径が「3/4インチ」、保温材厚さが「30mm」、配管設置方向が「水平」、管内流体が「高級アルコール」、温度が「30℃」、配管材料が「STPG370」、保温材材料が「ロックウール保温材(石綿)」)では、基準熱中性子計数値が「15930」となる。
また、検査箇所No.「11」の検査箇所(配管の直径が「8インチ」、保温材厚さが「50mm」、配管設置方向が「水平」、管内流体が「減圧軽油」、温度が「121℃」、配管材料が「STPG370」、保温材材料が「ケイ酸カルシウム(JIS2号)」)では、基準熱中性子計数値が「5990」となる。
基準熱中性子計数値テーブルにおける基準熱中性子計数値は次のようにして定めた。ある検査箇所において配管10を被覆する保温材12を外し、それを新しい保温材12に交換した直後に、中性子水分計20により測定した熱中性子計数値である。なお、保温材12を交換していない検査箇所については、同様な条件の検査箇所における基準熱中性子計数値を用いている。
次に、本実施形態の腐食検査方法の詳細について図4のフローチャートを参照して説明する。
まず、中性子水分計20を用いて、検査箇所における配管10の保温材12表面から高速中性子を注入し、保温材12表面から放出された熱中性子を計数して熱中性子計数値(A)を求める(ステップS01)。
次に、記憶部32に記憶された基準熱中性子計数値テーブルを参照して、その検査箇所における基準熱中性子計数値(B)を読み出し、制御部30により、基準熱中性子計数値(B)に対する熱中性子計数値(A)の計数値比(C=A/B)を演算する(ステップS02)。
次に、基準熱中性子計数値(B)に対する熱中性子計数値(A)の計数値比(C)が所定のしきい値より高いか否かを判断する(ステップS03)。
本実施形態では所定のしきい値を「1.8」とした。すなわち、保温材12に含まれる水分量が、新しい保温材12に含まれる水分量の1.8倍になると、配管10が腐食している可能性が非常に高いと判断する。
ステップS03により、計数値比(C)が所定のしきい値(1.8)より高いと判断されると、配管10に腐食ありとされ(ステップS04)、その検査箇所を腐食点検が必要な箇所として登録する。
ステップS03により、計数値比(C)が所定のしきい値(1.8)以下であると判断されると、配管10に腐食なしとされ(ステップS05)、その検査箇所を腐食点検が不必要な箇所として登録する。
腐食点検の要・不要の登録は、記憶部32に記憶された基準熱中性子計数値テーブルに登録してもよい。
このようにして全ての検査箇所に対して本実施形態の腐食検査方法を実行すると、腐食点検が必要な箇所がわかるので、その後、腐食点検が必要な箇所に対してのみ、保温材解体、腐食検査、保温材復旧という一連の作業を行うようにすればよいので、従来よりも大幅なコスト削減が可能となる。
なお、ステップS02以降の処理については、検査した現場で測定直後に実行してもよいが、各検査箇所での熱中性子計数値を記憶しておき、後でまとめて処理してもよい。
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、保温材に被覆された配管の腐食を検査したが、その他の機器、塔、槽、熱交換器、タンク等の被検査物の腐食検査にも本発明を適用することができる。また、その他の断熱材、グラスウール、発砲ポリスチレン、発砲ポリエチレン、ウレタンフォーム、フェルト等の被覆材に被覆された被検査物の腐食検査にも本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、腐食を判断する際の所定のしきい値を「1.8」としたが、被検査物の種類、断熱材の材質等によっては、予め腐食程度と計数値比の相関データを蓄積し、その蓄積データに基づいてしきい値を決定する。
複数の検査箇所に対して、本実施形態の腐食検査方法を実施し、腐食点検の要・不要の判断にかかわらず、全ての検査箇所について、保温材解体、腐食検査、保温材復旧という一連の作業を行い、配管10の腐食深さを測定した。
[実施例1]
検査箇所No.「1」(配管の直径が「3/4インチ」、保温材厚さが「30mm」、配管設置方向が「水平」、管内流体が「高級アルコール」、温度が「30℃」、配管材料が「STPG370」、保温材材料が「ロックウール保温材(石綿)」)について熱中性子を計数したところ、熱中性子計数値(A)は「43850」であった。基準熱中性子計数値(B)が「15930」であるので、計数値比(C)は「2.75」であった。保温材を解体して腐食深さを測定したところ「1.2mm」であった。
[実施例2]
検査箇所No.「2」(配管の直径が「2インチ」、保温材厚さが「30mm」、配管設置方向が「水平」、管内流体が「重質軽油」、温度が「59℃」、配管材料が「STPG370」、保温材材料が「ロックウール保温材(石綿)」)について熱中性子を計数したところ、熱中性子計数値(A)は「4690」であった。基準熱中性子計数値(B)が「1320」であるので、計数値比(C)は「3.55」であった。保温材を解体して腐食深さを測定したところ「0.5mm」であった。
[実施例3]
検査箇所No.「3」(配管の直径が「3インチ」、保温材厚さが「40mm」、配管設置方向が「水平」、管内流体が「重質軽油」、温度が「60℃」、配管材料が「STPG370」、保温材材料が「ロックウール保温材(石綿)」)について熱中性子を計数したところ、熱中性子計数値(A)は「8560」であった。基準熱中性子計数値(B)が「1663」であるので、計数値比(C)は「5.15」であった。保温材を解体して腐食深さを測定したところ「0.8mm」であった。
[実施例4]
検査箇所No.「4」(配管の直径が「3インチ」、保温材厚さが「40mm」、配管設置方向が「水平」、管内流体が「重質軽油」、温度が「60℃」、配管材料が「STPG370」、保温材材料が「ロックウール保温材(石綿)」)について熱中性子を計数したところ、熱中性子計数値(A)は「8800」であった。基準熱中性子計数値(B)が「4388」であるので、計数値比(C)は「2.01」であった。保温材を解体して腐食深さを測定したところ「0.8mm」であった。
[実施例5]
検査箇所No.「5」(配管の直径が「3インチ」、保温材厚さが「30mm」、配管設置方向が「水平」、管内流体が「プライン」、温度が「65℃」、配管材料が「STPG370」、保温材材料が「ケイ酸カルシウム(JIS2号)」)について熱中性子を計数したところ、熱中性子計数値(A)は「10387」であった。基準熱中性子計数値(B)が「5745」であるので、計数値比(C)は「1.81」であった。保温材を解体して腐食深さを測定したところ「0.7mm」であった。
[実施例6]
検査箇所No.「6」(配管の直径が「3インチ」、保温材厚さが「30mm」、配管設置方向が「水平」、管内流体が「プライン」、温度が「65℃」、配管材料が「STPG370」、保温材材料が「ケイ酸カルシウム(JIS2号)」)について熱中性子を計数したところ、熱中性子計数値(A)は「14297」であった。基準熱中性子計数値(B)が「5745」であるので、計数値比(C)は「2.49」であった。保温材を解体して腐食深さを測定したところ「1.6mm」であった。
[実施例7]
検査箇所No.「7」(配管の直径が「3インチ」、保温材厚さが「30mm」、配管設置方向が「水平」、管内流体が「プライン」、温度が「65℃」、配管材料が「STPG370」、保温材材料が「ケイ酸カルシウム(JIS2号)」)について熱中性子を計数したところ、熱中性子計数値(A)は「18675」であった。基準熱中性子計数値(B)が「5745」であるので、計数値比(C)は「3.25」であった。保温材を解体して腐食深さを測定したところ「1.9mm」であった。
[実施例8]
検査箇所No.「8」(配管の直径が「3インチ」、保温材厚さが「40mm」、配管設置方向が「垂直」、管内流体が「硫黄」、温度が「120℃」、配管材料が「STPG370」、保温材材料が「ケイ酸カルシウム(JIS2号)」)について熱中性子を計数したところ、熱中性子計数値(A)は「3940」であった。基準熱中性子計数値(B)が「1073」であるので、計数値比(C)は「3.67」であった。保温材を解体して腐食深さを測定したところ「1.0mm」であった。
[実施例9]
検査箇所No.「9」(配管の直径が「4インチ」、保温材厚さが「50mm」、配管設置方向が「水平」、管内流体が「熱炭酸カリ水溶液」、温度が「50℃」、配管材料が「STPG370」、保温材材料が「ケイ酸カルシウム(JIS2号)」)について熱中性子を計数したところ、熱中性子計数値(A)は「3570」であった。基準熱中性子計数値(B)が「1425」であるので、計数値比(C)は「2.51」であった。保温材を解体して腐食深さを測定したところ「1.3mm」であった。
[実施例10]
検査箇所No.「10」(配管の直径が「6インチ」、保温材厚さが「40mm」、配管設置方向が「水平」、管内流体が「軽質軽油」、温度が「70℃」、配管材料が「STPG370」、保温材材料が「ケイ酸カルシウム(JIS2号)」)について熱中性子を計数したところ、熱中性子計数値(A)は「6833」であった。基準熱中性子計数値(B)が「6671」であるので、計数値比(C)は「1.02」であった。保温材を解体して腐食深さを測定したところ「0.1mm」であった。
[実施例11]
検査箇所No.「11」(配管の直径が「8インチ」、保温材厚さが「50mm」、配管設置方向が「水平」、管内流体が「減圧軽油」、温度が「121℃」、配管材料が「STPG370」、保温材材料が「ケイ酸カルシウム(JIS2号)」)について熱中性子を計数したところ、熱中性子計数値(A)は「5628」であった。基準熱中性子計数値(B)が「5990」であるので、計数値比(C)は「0.94」であった。保温材を解体して腐食深さを測定したところ「0.1mm」であった。
Figure 2007121026
実施例1〜11をまとめて表1に示す。表1は腐食点検が必要ありと判断された検査箇所No.1〜9と、腐食点検が不要と判断された検査箇所No.10、11のデータを示している。
実施例1〜11とその他の実施例を図6に示す。
図6のグラフは腐食深さ(mm)と計数値比(C=B/A)の関係を示すもので、実施例1〜11の検査箇所と、その他の腐食点検が不要と判断された検査箇所についてプロットしている。
計数値比(C=B/A)が所定のしきい値「1.8」より大きい検査箇所では、腐食深さが0.5mm以上あったのに対し、計数値比(C=B/A)が所定のしきい値「1.8」以下の検査箇所では、腐食深さが0.1mm程度しかなかった。その結果、本発明の腐食検査方法により被検査物である配管の腐食が確実に検査できることがわかった。
本発明の一実施形態による腐食検査方法における中性子水分計の使用方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態による腐食検査方法における水分測定方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態による腐食検査方法における中性子水分計の測定原理を説明するための図である。 本発明の一実施形態による腐食検査方法のフローチャートである。 本発明の一実施形態による腐食検査方法における基準熱中性子計数値テーブルを示す図である。 本発明の実施例による配管の腐食深さ(mm)と計数値比(C=B/A)の関係を示すグラフである。
符号の説明
10…配管
12…保温材
14…水分
20…中性子水分計
21…測定部
22…中性子線源
24…熱中性子検出器
26…ポール
28…コントロールスイッチ部
30…制御部
32…記憶部
34…表示部

Claims (3)

  1. 被覆材により被覆された被検査物の腐食を検査する腐食検査方法であって、
    高速中性子を放出する中性子線源により前記被覆材表面から高速中性子を注入し、熱中性子を検出する熱中性子検出器により前記被覆材表面から放出された熱中性子を計数して熱中性子計数値を測定する工程と、
    基準の熱中性子計数値に対する前記熱中性子計数値の計数値比を求める工程と、
    前記計数値比が所定のしきい値よりも高い場合には、前記被覆材に被覆された前記被検査物に腐食があると判断する工程と
    を有することを特徴とする腐食検査方法。
  2. 請求項1記載の腐食検査方法において、
    前記計数値比を求める工程では、
    検査すべき複数の検査箇所と、各検査箇所における基準の熱中性子計数値とが対応づけられた表に基づいて、基準の熱中性子計数値に対する検査箇所での熱中性子計数値との計数値比を求める
    ことを特徴とする腐食検査方法。
  3. 請求項1又は2記載の腐食検査方法において、
    前記腐食を判断する工程における前記所定のしきい値は1.8である
    ことを特徴とする腐食検査方法。
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