JP2007119934A - 木質系バイオマスからリグニンを分離する方法 - Google Patents

木質系バイオマスからリグニンを分離する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007119934A
JP2007119934A JP2005310741A JP2005310741A JP2007119934A JP 2007119934 A JP2007119934 A JP 2007119934A JP 2005310741 A JP2005310741 A JP 2005310741A JP 2005310741 A JP2005310741 A JP 2005310741A JP 2007119934 A JP2007119934 A JP 2007119934A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lignin
biomass
woody biomass
water
cellulose
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005310741A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Bando
博 坂東
Yasuaki Maeda
泰昭 前田
Yoshio Tsujino
喜夫 辻野
Toma Maricela
マリセラ トーマ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka University NUC
Osaka Prefecture University
Original Assignee
Osaka University NUC
Osaka Prefecture University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka University NUC, Osaka Prefecture University filed Critical Osaka University NUC
Priority to JP2005310741A priority Critical patent/JP2007119934A/ja
Publication of JP2007119934A publication Critical patent/JP2007119934A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/78Recycling of wood or furniture waste

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Extraction Or Liquid Replacement (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

【課題】排水処理の必要な薬品等を用いることなく、省エネルギーで環境にもやさしい、木質系バイオマスからリグニンを分離する方法を提供する。
【解決手段】粉砕した木質系バイオマスを水中に分散させ、この懸濁液に超音波を照射することにより、バイオマス中のリグニンを水に溶解させ抽出する。この方法により、木質系バイオマスの中から水溶性のリグニンを容易に分離することができるとともに、非水溶性であるセルロースおよびヘミセルロースを、短時間で効率的に精製することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、植物系および木質系バイオマスからリグニンを分離する方法に関し、更に詳しくは、薬品や複雑な装置等を用いることなく、環境への負荷が少ないリグニンの分離方法に関する。
例えば、間伐材,竹,農業廃棄物等の植物系バイオマスは、年間1.2億トンにも上ると推計されているが、利用法の検討は進んでおらず、燃焼させて熱エネルギーとして回収する方法、コークスやバイオマス炭などの燃料として再生する方法や、バイオマスを乾留・分離することにより、可燃性成分をガス化あるいは液化させて回収・利用する方法等が提案されてはいるものの、依然としてそのほとんどが焼却処理されているのが現状である(例えば、特許文献1〜6等を参照。)。
一方、これらの植物系バイオマスの中でも、特に木質系のバイオマスは、セルロース,ヘミセルロースおよびリグニンを主成分とすることから、これらの中からリグニンを効率的に抽出(分離・除去)し、残りのセルロースとヘミセルロースを精製できれば、資源の再利用および環境保護の観点からも有効であると考えられている(例えば、特許文献7〜9等を参照。)
特開2005−180746号公報 特開2004−359898号公報 特開2005−126573号公報 特開2005−89519号公報 特開2005−146185号公報 特開2004−261696号公報 特表2005−506461号公報 特開平6−108392号公報 特開2005−179785号公報
ところで、以上のような木質系バイオマスからセルロースおよびヘミセルロースを分離する方法としては、製紙用パルプの漂白(脱リグニン化)工程と同様、バイオマスを機械的手法により粉砕して得られたチップをアルカリ蒸解させ、リグニン成分を取り除く方法が用いられている。
しかしながら、このような従来のリグニン成分を除去する方法は、設備が大掛かりで多大なエネルギーを消費するとともに、薬液の廃液処理のための施設等も必要となることから、工程が大規模となってしまい、環境への負荷も大きいという問題があった。
本発明は、上記する課題に対処するためになされたものであり、排水処理の必要な薬品等を用いることなく、省エネルギーで環境にもやさしい、木質系バイオマスからリグニンを分離する方法を提供することを目的としている。
前記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、粉砕した木質系バイオマスを水中に分散させ、この懸濁液に超音波を照射することにより、バイオマス中のリグニンを水に溶解させ抽出することを特徴とする木質系バイオマスからリグニンを分離する方法である。
バイオマスから分離されるセルロースおよびヘミセルロースは、環境にやさしいバイオエタノール等の原料として注目されている。しかしながら、木質系バイオマスからセルロースおよびヘミセルロースを分離する従来の方法は、再生されるエネルギーより遥かに多くのエネルギーが必要とされ、環境への負荷も大きかった。そこで、本発明者は、このような現状を鑑み、セルロースおよびヘミセルロースを、省エネルギーかつ環境にやさしい方法で、効率的に精製する方法を鋭意検討した結果、上記のような方法を見出した。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、排水処理が必要な薬品や多大なエネルギーを用いることなく、木質系バイオマスの中から水溶性のリグニンを容易に分離することができるとともに、非水溶性であるセルロースおよびヘミセルロースを、効果的に精製することが可能となる。
また、本発明の分離方法は、リグニンが水系に溶解しているだけであるため、薬品を用いる従来のリグニン成分を除去する方法に比べ、リグニン成分を容易に回収・再利用を行なうことができるというメリットもある。
なお、使用する木質系バイオマスとしては、なるべく新しい(すなわち、放置された時間が短いもの)が望ましい。なぜならば、リグニンは、径時によりセルロース等と反応して、非水溶性のリグノセルロースを形成する場合があるからである。また、原料となるバイオマスとしては、木質系バイオマスの他にも、セルロースおよびヘミセルロース成分を多く含む植物系バイオマス等も利用することも可能である。
ここで、前記超音波を照射する振動子が、前記懸濁液中に吊り下げられている構成を好適に採用することができる(請求項2)。
懸濁液に対する超音波の照射方法は、種々の様式が考えられるが、前記超音波を照射する振動子を懸濁液の略中央に吊り下げた場合、この懸濁液に対流が発生し、超音波をバイオマス全体に満遍なく照射することができる。従って、請求項2に記載の発明によれば、バイオマス中のリグニンを、効率的に短時間で溶解させることが可能になる。
以上のように、本発明の木質系バイオマスからリグニンを分離する方法によれば、排水処理が必要な薬品や多大なエネルギーを用いることなく、木質系バイオマスの中からリグニンが容易に抽出され、セルロースおよびヘミセルロースを効率的に精製することができる。
以下、図面を参照しつつこの発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態における木質系バイオマスからリグニンを分離する方法を示す概略構成図である。
本実施形態で用いる木質系バイオマスには、間伐材,竹,農業廃棄物等のセルロース,ヘミセルロースおよびリグニンを主成分とするバイオマスが用いられる。これらのバイオマスは、予め粉砕され、チップ状とされたものである。なお、バイオマスチップは、なるべく細かな形状の方が、効率良くリグニンを分離できるが、それを粉砕する方法は、特に限定されるものではない。ミルなどを用いた機械的な粉砕等、従来公知の方法を用いれば良い。
次に、このバイオマスのチップを容器1に任意量投入し、更に水を加えて分散させ、バイオマスの懸濁液Lとする。この時、バイオマスの分散性を向上させる助剤等(例えば、水酸化ナトリウム希釈水溶液など)を加えても良い。ただし、この助剤は、使用後の排水処理等を必要としない物質であることが望ましい。
そして、懸濁液Lが入れられた容器1の略中央に、図示しない超音波発信器に繋がる振動子2を投入し、懸濁液Lに所定の時間超音波を照射する。なお、この時に照射する超音波の周波数は、懸濁液Lに対流が生じる程度に調整しながら行なわれる。その周波数は、容器1の大きさやバイオマスチップの濃度等にも拠るが、20〜40kHzが好ましいことが実験室レベルにおいて確認されている。
以上のような方法において、竹を原料とする粉砕品(チップ)を用いて行なった試験では、機械的手法により粉砕されたチップの場合、15分程度の超音波の照射により、バイオマス中のリグニンが溶解し、非水溶性のセルロースが容器の底部に沈殿する現象が観察された。
従って、本実施形態における方法によれば、排水処理が必要な薬品や多大なエネルギーを用いることなく、木質系バイオマスの中から水溶性のリグニンを容易に分離することができる。また、木質系バイオマス中の非水溶性セルロースおよびヘミセルロースを、短時間で効率的に精製することが可能となる。
なお、水に溶解したリグニンは、蒸発・乾燥等の工程を経て、容易に回収することができる。また、回収されたリグニンは、例えば、段ボール原紙の強度強化用途(特開2003−301400号公報を参照)など、多方面に無駄なく利用することができる。
本発明の実施形態における木質系バイオマスからリグニンを分離する方法の概略構成図である。
符号の説明
1 容器
2 振動子(超音波発信器)
L バイオマスと水の懸濁液

Claims (2)

  1. 粉砕した木質系バイオマスを水中に分散させ、この懸濁液に超音波を照射することにより、バイオマス中のリグニンを水に溶解させ抽出することを特徴とする木質系バイオマスからリグニンを分離する方法。
  2. 前記超音波を照射する振動子が、前記懸濁液中に吊り下げられていることを特徴とする請求項1に記載の木質系バイオマスからリグニンを分離する方法。
JP2005310741A 2005-10-26 2005-10-26 木質系バイオマスからリグニンを分離する方法 Pending JP2007119934A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005310741A JP2007119934A (ja) 2005-10-26 2005-10-26 木質系バイオマスからリグニンを分離する方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005310741A JP2007119934A (ja) 2005-10-26 2005-10-26 木質系バイオマスからリグニンを分離する方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007119934A true JP2007119934A (ja) 2007-05-17

Family

ID=38144063

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005310741A Pending JP2007119934A (ja) 2005-10-26 2005-10-26 木質系バイオマスからリグニンを分離する方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007119934A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009160564A (ja) * 2008-01-08 2009-07-23 Ns Tekku:Kk 廃水浄化処理用基材ならびにその製造方法
KR101170052B1 (ko) 2010-12-17 2012-08-01 한국수력원자력 주식회사 방사선 조사를 이용한 리그닌의 추출방법
CN109355960A (zh) * 2018-10-11 2019-02-19 中国林业科学研究院林产化学工业研究所 一种木片超声波辅助化学浸渍的制浆漂白方法
JP2019129771A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 学校法人福岡大学 セルロース含有材料の製造方法およびバイオエタノールの製造方法、ならびに、リグニン含有グリセリンおよびその製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009160564A (ja) * 2008-01-08 2009-07-23 Ns Tekku:Kk 廃水浄化処理用基材ならびにその製造方法
KR101170052B1 (ko) 2010-12-17 2012-08-01 한국수력원자력 주식회사 방사선 조사를 이용한 리그닌의 추출방법
JP2019129771A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 学校法人福岡大学 セルロース含有材料の製造方法およびバイオエタノールの製造方法、ならびに、リグニン含有グリセリンおよびその製造方法
JP7013009B2 (ja) 2018-01-31 2022-02-15 学校法人福岡大学 セルロース含有材料の製造方法およびバイオエタノールの製造方法、ならびに、リグニン含有グリセリンの製造方法
CN109355960A (zh) * 2018-10-11 2019-02-19 中国林业科学研究院林产化学工业研究所 一种木片超声波辅助化学浸渍的制浆漂白方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4999650B2 (ja) 有機性廃棄物のメタン発酵処理方法及びメタン発酵処理システム
JP4958166B2 (ja) 酸素存在下におけるアルコールによる植物系バイオマスの処理方法
CA1328932C (en) Anaerobic digestion process
JPWO2008108506A1 (ja) 硫化物を含有しない黒液の処理方法
JP5875922B2 (ja) セルロース含有廃棄物の糖化方法
JP2010042604A (ja) 亜臨界状態による木材の繊維を線維固形分としての分離方法
JP2010041923A (ja) 酵素糖化方法ならびにエタノール製造方法
BR112016030896B1 (pt) Método para tratamento de lodo biológico
JP2007119934A (ja) 木質系バイオマスからリグニンを分離する方法
US11613484B2 (en) Organics recovery from dry fraction
JP2008043902A (ja) バイオマス資源の高効率利用方法
JP5662724B2 (ja) 木質系バイオマスの糖化方法
CN100595375C (zh) 非木本植物材料的化学机械脱硅
KR101745525B1 (ko) 바이오매스 연속 처리장치 및 이를 이용하여 바이오매스를 연속적으로 처리하는 방법
JPH1177007A (ja) 有機性廃棄物の嫌気性消化方法
JP5564309B2 (ja) 廃棄物由来バイオマス原料の調製方法
US10960401B2 (en) Process for the decomposition of biomass material
JP2010234233A (ja) 有機汚泥処理方法
JP3687901B2 (ja) 有機性廃棄物のメタン発酵処理方法と装置
JP2007283234A (ja) 建築廃材から有害金属成分を除去する方法
JP4435079B2 (ja) 接着剤・塗料・金属類その他の夾雑物を含む建築木質廃材の処理方法
JP6443290B2 (ja) 脱墨古紙パルプの製造方法
JP2006281087A (ja) 有機性廃棄物の処理方法
JP3915217B2 (ja) 有機性廃棄物の処理装置
JP6910038B1 (ja) 古紙処理方法およびこれに用いる処理溶媒