JP2007118674A - 運転整理支援システム、および、運転整理支援方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転整理業務において、当日乱れの影響により駅/プラットフォームに滞留している乗客数を把握しつつ、運行乱れの早期回復、乗客の利便性を踏まえた回復ダイヤグラムの作成を支援する
【解決手段】改札装置より乗客の入出記録を運転整理サーバに蓄積し、そのデータに基づいて、現在時刻における乗客数と、それ以降の乗客数の変動を列車の回復ダイヤに合わせて計算し、各駅での滞留乗客数と列車の乗車率をシミュレーションして、その結果を指令員が利用する運転整理端末にダイヤグラムと共に表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、運転整理支援システム、および、運転整理支援方法に係り、運転整理業務において、運行乱れの影響により駅に滞留することとなった乗客数を把握するのに好適な運転整理支援システム、および、運転整理支援方法に関する。
天候や地震、事故などによる交通ダイヤグラム(以下、単に「ダイヤ」ともいう)の乱れを正常な状態へと戻す運転整理業務においては、机上において矛盾なく走行が可能な列車運行ダイヤを検討するだけでなく、駅や車両基地などの現場の情報を逐一知ることが正確な復旧案を作成するためには欠かさないものとなっている。
しかしながら、現場からの情報は電話やFAXが中心で、伝わる情報間には脈略がないため、指令員は情報を統合化して必要な情報を判断した後に、ダイヤ図と重ね合わせて復旧案を検討しなければならない。そのため、運転整理業務において、特に大規模な乱れが生じた場合では指令員への負荷が大きなものとなっているという問題点があった。
このような問題を解決する技術として、以下の特許文献1がある。この特許文献1は、天候、駅混雑情報、車庫情報などを基に現在時刻以降の列車運行状況をシミュレーションし、列車の遅延状況に応じて、運転整理画面にて列車スジを色分けして指令員へと提示することで運転整理業務を支援する技術を開示している。
特開2000−1168号公報
しかしながら、この特許文献1に記載した技術においては、乗客の情報というのは駅混雑情報として列車スジの乱れ度合いへと反映されているだけで、指令員は駅毎の混雑状況を定量的に把握することができない。そのため、列車運行の早期回復だけでなく、乗客の利便性を重視した整理案を作成するためには、指令員に対する情報が十分であるとはいえない。
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、その目的は、運転整理業務において、当日乱れの影響により現在時刻において駅/プラットフォームに滞留している乗客数と、現在時刻以降において駅/プラットフォームに滞留する乗客数をシミュレーションすることで、運行乱れの早期回復だけでなく、乗客の利便性を踏まえた回復ダイヤの作成を支援する運転整理支援システムを提供することにある。
本発明の運転整理支援システムは、乗客の入出力記録をおこなう改札装置と、各列車のダイヤグラムと各駅での滞留乗客数と各列車の乗車率とを表示する運転整理端末と、それらの改札装置および運転整理端末とデータの送受信をおこなって、受信したデータに基づき各駅での滞留乗客数と各列車の乗車率のシミュレーションをおこなう運転整理サーバとを備えている。そして、それらの改札装置と運転整理端末と運転整理サーバとはネットワークにより接続されている。
改札装置では、乗車駅と降車駅を含む乗客の入出記録を取得し、その乗客の入出力記録を定期的タイミングで運転整理サーバに送信する。
運転整理サーバは、改札装置より受信した入出力記録に基づき、乗車駅と降車駅毎に対応する乗客数を示す乗客数テーブルに値を設定し、それらの乗客数テーブルに設定された値と列車の各駅における着時刻、発時刻とに基づき、ある時刻における各駅での滞留乗客数と各駅発での列車の乗車率を計算して、運転整理端末に送信する。
運転整理端末は、ダイヤグラム上に各駅での滞留乗客数、各列車の乗車率を表示する。
これにより、運転整理業務の指令員は、乗客の滞留状況を把握することが可能となるので、乱れを早期に回復するだけでなく乗客の利便性も踏まえた運転整理案を作成することができる。
本発明によれば、運転整理業務において、当日乱れの影響により現在時刻において駅/プラットフォームに滞留している乗客数と、現在時刻以降において駅/プラットフォームに滞留する乗客数をシミュレーションすることで、運行乱れの早期回復だけでなく、乗客の利便性を踏まえた回復ダイヤの作成を支援する運転整理支援システムを提供することができる。
以下、本発明に係る一実施形態を、図1ないし図8を用いて説明する。
本実施形態では、鉄道運行システムにおける運転整理支援システムを適用対象として、説明するものとする。すなわち、乗客は、各駅で乗車券を購入しその駅の改札装置から入場する通常みられる運行システムである。
先ず、図1を用いて本発明の一実施形態に係る運転整理支援システムのシステム構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る運転整理支援システムのシステム構成図である。
この図1では、本実施形態の各部の構成と情報の流れを表している。
本実施形態の運転整理支援システムは、運転整理サーバ1100と複数の運転整理端末1200と、乗客の入出記録を取得して、それを運転整理サーバへ送信する改札装置1300がネットワークにより接続されている。
運転整理サーバ1100は、処理装置、処理装置に接続される記憶装置、磁気ディスク等の外部記憶装置を備えた計算機である。外部記憶装置および記憶装置には、各駅に設置された改札装置1300より送信される入出記録を管理する改札情報テーブル1180、各駅の乗客数を示す乗客数テーブル1170、当日ダイヤの情報を管理する列車情報テーブル1190が記憶される。
処理装置では、記憶装置に蓄えられたテーブルを参照し各機能を達成するプログラムを実行することにより処理をおこなう。
運転整理サーバ1100は、改札情報受信部1110、改札情報処理部1120、乗客流動予想部1130、描画部1140、描画情報送信部1150、時刻管理部1160を備える。
改札情報受信部1110は、改札装置1300より送信された入出記録を受信する部分である。改札情報処理部1120は、改札情報テーブル1180に記憶された入出記録を編集/加工する部分である。乗客流動予想部1130は、現在時刻以降における各駅の乗客の推移をシミュレーションする部分である。描画部1140は、シミュレーション結果をモニタ表示用データにする部分である。描画情報送信部1150は、表示用データを運転整理端末1200に送信する部分である。時刻管理部1160は、時刻を管理する部分である。
運転整理端末1200は、当日の運行乱れの修正のために指令員が使用する計算機装置である。一般的には、キーボードやポインティングデバイスからなる入力装置とディスプレイ装置である表示装置を装備する。計算機内部には処理装置、記憶装置を備えており、運転整理サーバ1100が作成した表示用データを表示装置上に描画する表示部1210を備えている。
改札装置1300は、各駅の改札機として配備されたものである。改札装置1300では列車乗客の入出が発生するつど、カード、切符などの入力情報によって、その乗客の入出記録を取得して運転整理サーバ1100へと送信する。
次に、本実施形態の運転整理支援システムの処理の流れの概要と情報の流れについて説明する。
改札装置1300では、列車を利用する乗客が改札を通過するつど、入出記録を取得し、運転整理サーバ1100に送信する。改札機装置1300からの送信タイミングは、入出記録を取得したリアルタイムなタイミングとする場合や、入出記録が一定数蓄積したタイミングとする場合などが考えられる。本実施例においては、一定数蓄積したタイミングにより送信することにする。
そして、運転整理サーバ1100では、改札装置1300が送信した入出記録を改札情報受信部1110により受信し、改札情報テーブル1180に記憶する。
運転整理サーバ1100の改札情報処理部1120では、改札情報テーブル1180のデータに基づいて乗客数テーブル1170のデータの集計をおこなう。
乗客流予想部1130では、乗客数テーブル1170と、列車情報テーブル1190より、現在時刻以降の乗客数の変動をシミュレーションする。これによって、各駅に滞留する乗客数と列車における乗車率を計算する。
そして、描画部1140では乗客流予想部1130で算出した値より運転整理端末1200で表示する画像情報を作成する。
最後に、運転整理サーバ1100の描画部1140で作成された画像情報を運転整理サーバ1100の画像情報送信部1150により運転整理端末1200に送信し、運転整理端末1200の表示部1200で画像情報を表示装置上に表示する。
次に、図2および図5を用いて本発明の運転整理支援システムに用いられるデータ構造について説明する。
図2は、改札装置1300が取得する入出記録2100を示す図である。
図3は、改札情報テーブル1180を示す図である。
図4は、乗客数テーブル1170を示す図である。
図5は、列車情報テーブル1190を示す図である。
入出記録2100は、図2に示されるように、乗客の改札通過(入場)時間を示す通過時間2110と、その乗客の入場駅を示す乗車駅2120、その乗客が改札を出場する予定の駅を示す降車駅2130のフィールドを有する。本図においては、通過時間が14:00であり、A駅で乗車し、C駅で降車を予定する乗客の入出記録を示している。
改札情報テーブル1180は、入出記録2100を図1の運転整理サーバ1100内に保持するためのテーブルであり、図3に示されるように、乗客の改札通過(入場)時間を示す通過時間2210と、その乗客の入場駅を示す乗車駅2220、その乗客が改札を出場する予定の駅を示す降車駅2230、このレコードが運転整理サーバ1100の改札情報処理部1120によって処理されたか否かを示す処理済フラグ2240のフィールドを有する。
改札情報受信部1110では、入出記録2100を改札装置1300から受信し、改札情報処理部1120は、通過時間2110、乗車駅2120、降車駅2130のフィールドの値を、それぞれ改札情報テーブル1180の通過時間2210、乗車駅2220、降車駅2230のフィールドに設定し、処理済フラグ2240をOFFに設定する。
乗客数テーブル1170は、図4に示すように、テーブルの縦軸3100は乗車駅を示し、横軸3200が降車駅を示している。図4に設定されている値は、縦軸3100の駅で乗車し横軸3200の駅で降車する乗客数を示している。
例えば、この図4の例では、A駅で100人の乗客が乗車し、その内で、30人はB駅で降車し、40人はC駅で降車し、30人はD駅で降車することを示している。
乗客数の値は、図3の改札情報テーブル1180のデータより算出され、改札情報テーブル1180内より処理済フラグ2240の値がOFFとなっているレコードを探索して、取得したレコードの乗車駅2220と降車駅2230に該当する乗客数テーブル1170中の乗客数の値を+1インクリメントするとともに、改札情報テーブル1180の該当するレコードの処理済フラグ2240の値をONに更新する。
列車情報テーブル1190は、各列車の情報とその列車の運行により変動する駅での待機乗客数を示すためのテーブルであり、図5に示されるように、列車の管理番号を示す列車番号4110、列車に備わっている座席数4120、ある時点における列車の乗客数の予想値を示す予想乗車数4130と、列車の発着する駅を示す到着駅4140と、その到着駅のおける列車の到着時刻を示す着時刻4150、発その到着駅からの発車時刻を示す発時刻4160と、到着駅4140において列車を降りる乗客数の予想値を示す予想降車数4170と、到着駅4140において、列車が定員一杯となり、乗車することができなかった乗客数を示す待機乗客数4180と、列車が到着駅4140を発車した時点における列車の乗車率4190のフィールドを有する。ここで、乗車率4190の定義は、予想乗車数4130を座席数4120で割った値である。また、ある駅に滞留する乗客数は、その駅を到着駅4140とするレコードの待機乗客数4180の総和となることに留意する。
本図の例では、列車番号が1レ、座席数800、B駅、C駅、D駅を発着する列車のレコードと、列車番号が2レ、座席数600、でB駅、C駅、D駅を発着する列車のレコードを示している。なお、予想乗車数4130、予想降車数4170、待機乗客数4180、乗車率4190の値は図1の乗客流予想部1130において処理された値が入力されるので、未処理のレコードの値については本図で示すように空白値が入力されている。
次に、図6および図7を用いて本発明の運転整理支援システムに用いられるデータ構造について説明する。
図6は、運転整理支援システムの乗客流動予想部の処理を示すフローチャートである。
図7は、列車情報テーブル1190の一部の値を具体例として示した図である。
先ず、図1の時刻管理部1160より現在時刻を取得し、基準時刻として設定する(ステップ5110)。なお、以下の説明においては13:30が現在時刻/基準時刻であり、検索の限界の時刻として設定する終了時刻は24:00とする。
図5に示した列車情報テーブル1190より着時刻4150が基準時刻となるレコードAを検索し(ステップ5120)、そのようなレコードAが存在するか否かを判定し(ステップ5130)、存在していればステップ5140へと処理を進め、存在していない場合にはステップ5200へと処理を進める。
本例においては基準時刻が13:30であるので、図5に示したレコードの値より、列車番号1レ、到着駅B駅がレコードAとして取得されるので、ステップ5140に処理が進む。
次に、レコード内で着時刻4150が基準時刻となる駅を予想対象駅として設定する(ステップ5140)。本例ではB駅が予想対象駅として設定される。
次に、取得したレコードの予想対象駅の予想降車数4170を、予想乗車数H4130より引く(ステップ5150)。すなわち、これは列車1レの乗客がB駅で降車する人数を、乗車している人数より減らす処理である。
そして、図4の乗客数テーブル1170より予想対象駅を乗車駅としてもつレコードBを取得し、レコードB内の各駅の乗客数の総和を計算し、乗車数Xとする(ステップ5160)。すなわち、これは列車1レの乗客がB駅で乗車する人数である。本例では予想対象駅はB駅であるので図3のレコード3120がレコードBとして取得され、レコードB内のC駅での乗車数 40およびD駅での乗車数 20を加算した値60を乗車数Xとする。
なお、本実施形態においては、13:30分を越えないときまでに改札装置1300を通過した乗客は、全て列車1レの乗客になるモデルを採用しているが、現実の駅では、改札装置とプラットホームまでかかる時間があるためそれを考慮して、例えば、5分の猶予時間をみて、13:25分までに改札装置1300を通過した乗客が列車1レの乗客になるモデルを採用してもよい。
次に、取得したレコードの座席数4120が、ステップ5160で算出した乗車数Xと予想乗車数4130を足した値の大小の判定をおこない(ステップ5170)、座席数4120が大きい場合には処理をステップ5180へと進め、小さい場合には処理をステップ5210へと進める。
座席数4120が大きい場合とは、列車1レがB駅で待機している乗客を全て吸収し、待機乗客数が0になることを示している。
また、座席数4120が小さい場合とは、列車1レが満席で、乗車率が1(すなわち、100%)であり、B駅には待機している乗客があることを示している。
次に、ステップ5160にて乗客数テーブル1170より取得したレコードBの各駅の乗車数をレコードAの各駅の予想降車数S4170に加算する(ステップ5180)。本例ではレコードBのC駅での乗車数40を、レコードAの到着駅4140 C駅の予想降車数4170へと加算し、レコードBのD駅での乗車数20を、レコードAの到着駅4140 D駅の予想降車数4170へと加算する。そして、レコードBの各駅の乗客数を0にする(ステップ5190)。
例えば、座席数4120が大きい場合で、B駅で列車1レに全て乗客が乗れたときには、列車情報テーブルの関連する値は、図7(a)に示すようになる。図4によりB駅での予想降車数4170は、30([A駅乗車、B駅降車] 、ここで[A駅乗車、B駅降車]は、図4の乗客数テーブルにおいて、A駅で乗車して(3110)、B駅で降車する(3220)人数を表すものとする。以下同じ)、C駅での予想降車数4170は、80([A駅乗車、C駅降車]と[B駅乗車、C駅降車])、D駅での予想降車数4170は、50([A駅乗車、D駅降車]と[B駅乗車、D駅降車])であり、また、B駅での待機乗客数は、0になる。
次に、レコードAの到着駅4140が予想対象駅となる待機乗客数4180の値を設定する(ステップ5250)。待機乗客数4180の値は、すでにステップ5240で更新している乗車数Xを設定する。本例では到着駅4140がB駅となるレコードの待機乗客数4180に、ステップ5240にて更新した乗客数Xの値0を設定する。
次に、レコードAの予想乗車数4130と乗車率4190を更新する(ステップ5190)。予想乗車数4130は、レコードA内に含まれる各駅の予想降車数4170の総和であり、乗車率4190は予想乗車数4130を座席数4120で割った値とする。
図7(a)に示した例では、予想乗車数4170はB駅の予想降車数4170の30とC駅の予想降車数4170の80、D駅の予想降車数4170の50の総和である160が値となり、乗車率4190は予想乗車数4130の160を座席数4120の800で割った0.2が値として設定される。
次に、基準時刻が終了時刻であるかを判定し(ステップ5270)、基準時刻である場合には処理を終了し、それ以外である場合にはステップ5200へと処理を戻す。本例では基準時刻が13:30、終了時刻は24:00となるのでステップ5200へと処理が戻る。ステップ5200では基準時刻にα分を加算し、処理をステップ5120へと戻す。なお、この加算するα分は、十分に小さく列車情報テーブル1190の着時刻4150にすべてマッチするように取る。図5の値に示したように、1分間隔で設定されているときには、α=1に取る。
一方、ステップ5170において、座席数4120が乗客数Xと予想乗車数4140より小さい場合には、すなわち、レコードBで示す駅にいる乗客数がレコードAに示す列車に乗り切らないとき(乗車率が1を超える場合)、レコードAで示す列車に、レコードBで示す駅にて乗車する乗客数を、列車の降車駅ごとに示した乗車数見込Yを設定する(ステップ5210)。例えば、レコードAで示す列車に、あと30人乗れる場合(レコードAの予想乗車数4130が770の場合)、レコードBのC駅での乗車数見込とD駅での乗車数見込の総和は30となる値となるように設定する。
設定方法は様々あるが、駅毎の乗車比率を基にする場合には、C駅とD駅で2:1となるのでC駅の乗車数見込は20、D駅での乗車数見込は10と設定する。
次に、レコードBの各駅の乗客数よりステップ5210で設定した乗車数見込みYの値を引く(ステップ5220)。
レコードBのC駅での乗車数40よりC駅の乗車数見込20を引き、D駅での乗客数20よりD駅の乗車数見込20を引く。
次に、レコードAの各駅の予想降車数Sに乗車数見込みYを加算する(ステップ5230)。これは、列車に乗った乗客の数を、その駅での降車数としてカウントするためである。
次に、レコードBの各駅の乗客数よりステップ5210で設定した乗車数見込みYの値を引いた値により、レコードBを更新する(ステップ5240)。
例えば、座席数4120が小さい場合で、B駅で列車1レに待機していた乗客が全て乗れなかったときには、列車情報テーブルの関連する値は、図7(b)に示すようになる。図4によりB駅での予想降車数4170は、30([A駅乗車、B駅降車])、C駅での予想降車数4170は、60([A駅乗車、C駅降車]とB駅乗車でC駅降車見込みとして配分した20)、D駅での予想降車数4170は、40([A駅乗車、D駅降車]とB駅乗車でD駅降車とした配分した10)であり、また、B駅での待機乗客数は、30になる([B駅乗車、C駅降車]と[B駅乗車、D駅降車]から、乗車した30を引いたもの)。
以下は、ステップ5170でYESのときと同様に、ステップ5250とステップ5260をおこない、ステップ5270以降のループ処理を繰り返す。
本処理を繰り返すことにより現在時刻以降に着発する列車情報テーブル1190内のレコード全てが対象として処理され、処理対象のレコードが示す列車が通過後に、列車に乗れず駅に滞留することとなった乗客数と、列車の乗車率を算出することができる。
最後に、運転整理端末1200に表示されるシミュレーションの結果の画面を説明する。
図8は、運転整理端末1200に表示されるシミュレーションの結果の画面を示す図である。
図8(a)に示されるように、この画面では、縦軸に駅、横軸に時間をとり、列車のダイヤを線分で示した通常の画像(ダイヤ図)に加え、現在時刻線6100と駅線の交差点には図1の改札装置1300の入出記録より取得した各駅での乗客数を示し、それ以降の時刻では、図1の乗客流予想部1130にて取得した乗客数の推移を列車の線分に合わせて表示する。本例では乗客数を棒の高さとして示しており、棒グラフ6200は1レがA駅を通過後の乗客数を、棒グラフ6300は2レが通過後の乗客数を示している。また、列車の線分の太さや色を用いて列車の乗車率を反映して表示する。本例では、線分6400は乗車率が100%であるので、太線で表示され、線分6500は、乗車率が高くない値であるので細線で表示されることにしている。
また、図8(b)は、図8(a)で示されている状態より、列車1レが車両故障などで急遽運休となった場合を示している。この場合、列車1レの運行によって推移するはずであった乗客が流動せず、列車2レの運行まで乗客推移が発生しないことを示している。
本発明の一実施形態に係る運転整理支援システムのシステム構成図である。 改札装置1300が取得する入出記録2100を示す図である。 改札情報テーブル1180を示す図である。 乗客数テーブル1170を示す図である。 列車情報テーブル1190を示す図である。 運転整理支援システムの乗客流動予想部の処理を示すフローチャートである。 列車情報テーブル1190の一部の値を具体例として示した図である。 運転整理端末1200に表示されるシミュレーションの結果の画面を示す図である。
符号の説明
1100…運転整理サーバ、1200…運転整理端末、1300…改札装置、1110…改札情報受信部、1120…改札情報処理部、1130…乗客流予想部、1140…描画部、1150…描画情報送信部、1160…時刻管理部、1170…乗客数テーブル、1180…改札情報テーブル、1190…列車情報テーブル、1210…表示部。

Claims (9)

  1. 乗客の入出力記録をおこなう改札装置と、
    各列車のダイヤグラムと各駅での滞留乗客数と各列車の乗車率とを表示する運転整理端末と、
    前記改札装置および前記運転整理端末とデータの送受信をおこなって、受信したデータに基づき各駅での滞留乗客数と各列車の乗車率のシミュレーションをおこなう運転整理サーバとを有し、
    前記改札装置と前記運転整理端末と前記運転整理サーバがネットワークにより接続された運転整理支援システムにおいて、
    前記改札装置は、乗車駅と降車駅を含む乗客の入出記録を取得し、その乗客の入出力記録を所定のタイミングで前記運転整理サーバに送信し、
    前記運転整理サーバは、
    前記改札装置より受信した入出力記録に基づき、乗車駅と降車駅毎に対応する乗客数を示す乗客数テーブルに値を設定し、
    前記乗客数テーブルに設定された値と列車の各駅における着時刻、発時刻とに基づき、ある時刻における各駅での滞留乗客数と各駅発での列車の乗車率を計算し、
    前記ある時刻における各駅での滞留乗客数と各駅間における列車の乗車率を前記運転整理端末に送信し、
    前記運転整理端末は、前記運転整理サーバより受信したある時刻における各駅での滞留乗客数と各駅間における列車の乗車率を表示することを特徴とする運転整理支援システム。
  2. 前記ある時刻における各駅での滞留乗客数と各駅発での列車の乗車率を計算するに際して、ある列車が前記ある時刻以降の着時刻を有する駅に対応する滞留乗客数を、その駅発におけるその列車の乗車率に応じて減少させることより、その駅での滞留乗客数を計算することを特徴とする請求項1記載の運転整理支援システム。
  3. 前記ある時刻における各駅での滞留乗客数と各駅発での列車の乗車率を計算するに際して、前記ある時刻以降の着時刻を持つ駅におけるある列車の乗車率を、その列車の乗車率の上限を超えない範囲でその駅の滞留乗客数を列車の乗客数として加算することにより、増加させることによって、その駅を発するときのその列車の乗車率を計算することを特徴とする請求項1記載の運転整理支援システム。
  4. 前記運転整理端末は、ダイヤグラムの各列車の着発駅を示す線分に対し、前記線分が示す着発駅における前記滞留乗客数を表示することを特徴とする請求項1記載の運転整理支援システム。
  5. 前記運転整理端末は、ダイヤグラムの各列車の駅間走行を示す線分に対し、前記線分が示す駅間における乗車率の情報を表示することを特徴とする請求項1記載の運転整理支援システム。
  6. 前記運転整理端末は、ダイヤグラム上にある時刻を示す線分を表示し、前記線分と各駅を示す線分の交差点において、その時刻における滞留乗客数を表示することを特徴とする請求項1記載の運転整理システム。
  7. 改札装置と運転整理端末と運転整理サーバとを有し、それらがネットワークにより接続された運転整理支援システムの運転整理支援方法において、
    前記改札装置が、乗車駅と降車駅を含む乗客の入出記録を取得し、その乗客の入出力記録を所定のタイミングで前記運転整理サーバに送信するステップと、
    前記運転整理サーバが、前記改札装置より受信した入出力記録に基づき、乗車駅と降車駅毎に対応する乗客数を示す乗客数テーブルに値を設定するステップと、
    前記運転整理サーバが、前記乗客数テーブルに設定された値と列車の各駅における着時刻、発時刻とに基づき、ある時刻における各駅での滞留乗客数と各駅発での列車の乗車率を計算するステップと、
    前記運転整理サーバが、前記計算されたある時刻における各駅での滞留乗客数と各駅間における列車の乗車率を前記運転整理端末に送信するステップと、
    前記運転整理端末が、前記運転整理サーバより受信したある時刻における各駅での滞留乗客数と各駅間における列車の乗車率とを表示するステップとを有することを特徴とする運転整理支援方法。
  8. 乗客の入出力記録をおこなう改札装置と、各列車のダイヤグラムと各駅での滞留乗客数と各列車の乗車率とを表示する運転整理端末とにネットワークにより接続され、前記改札装置および前記運転整理端末とデータの送受信をおこなって、受信したデータに基づき各駅での滞留乗客数と各列車の乗車率のシミュレーションをおこなう運転整理サーバにおいて、
    前記改札装置で取得された乗車駅と降車駅を含む乗客の入出記録を所定のタイミングで受信する手段と、
    前記改札装置より受信した入出力記録に基づき、乗車駅と降車駅毎に対応する乗客数を示す乗客数テーブルに値を設定する手段と、
    前記乗客数テーブルに設定された値と列車の各駅における着時刻、発時刻とに基づき、ある時刻における各駅での滞留乗客数と各駅発での列車の乗車率を計算する手段と、
    前記ある時刻における各駅での滞留乗客数と各駅間における列車の乗車率を前記運転整理端末に送信する手段とを有することを特徴とする運転整理サーバ。
  9. 運転整理サーバによる運転整理支援方法において、
    この運転整理サーバは、乗客の入出力記録をおこなう改札装置と、各列車のダイヤグラムと各駅での滞留乗客数と各列車の乗車率とを表示する運転整理端末とにネットワークにより接続され、前記改札装置および前記運転整理端末とデータの送受信をおこなって、受信したデータに基づき各駅での滞留乗客数と各列車の乗車率のシミュレーションをおこなう運転整理サーバであって、
    前記改札装置で取得された乗車駅と降車駅を含む乗客の入出記録を所定のタイミングで受信するステップと、
    前記改札装置より受信した入出力記録に基づき、乗車駅と降車駅毎に対応する乗客数を示す乗客数テーブルに値を設定するステップと、
    前記乗客数テーブルに設定された値と列車の各駅における着時刻、発時刻とに基づき、ある時刻における各駅での滞留乗客数と各駅発での列車の乗車率を計算するステップと、
    前記ある時刻における各駅での滞留乗客数と各駅間における列車の乗車率を前記運転整理端末に送信するステップとを有することを特徴とする運転整理サーバによる運転整理支援方法。
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