JP2007116889A - インチワーム駆動によるアクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】組み立てや配線が簡単で、移動速度が早く、振動を低減することができ、小型化を図ることができるインチワーム駆動によるアクチュエータを提供する。
【解決手段】インチワーム駆動によるアクチュエータであって、
シャフト1と、該シャフトに篏合された薄肉パイプ2と、該薄肉パイプの外側に形成された圧電材3と、該圧電材の外側に形成された電極6、7、8と、を有し、
前記電極への印加電圧を制御し、前記シャフトの軸方向に薄肉パイプを収縮させることによって前記圧電材の変位を拡大させ、該薄肉パイプを該シャフトの軸方向に移動させるように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】インチワーム駆動によるアクチュエータであって、
シャフト1と、該シャフトに篏合された薄肉パイプ2と、該薄肉パイプの外側に形成された圧電材3と、該圧電材の外側に形成された電極6、7、8と、を有し、
前記電極への印加電圧を制御し、前記シャフトの軸方向に薄肉パイプを収縮させることによって前記圧電材の変位を拡大させ、該薄肉パイプを該シャフトの軸方向に移動させるように構成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、インチワーム駆動によるアクチュエータに関し、特にナノメートルオーダーの微細な移動分解能を有し、ミリメートルオーダーの大きなストロークを持つインチワーム駆動によるアクチュエータに関する。
従来において、固定部材に対して2つのクランプ機構を有し、その間を伸縮機構で結合し、クランプ機構と伸縮機構を同期させて駆動することにより移動するアクチュエータ、いわゆるインチワーム機構が知られている。
このようなインチワーム機構として、例えば、特許文献1では図17に示すようなインチワーム機構により構成した表面電位計が開示されている。
それは、固定された丸棒113に、所定間隔に配された電圧制御により前記丸棒に対してクランプすることが可能な第1の円筒型圧電素子114aと第2の円筒型圧電素子114bとを備えている。
また、この第1の円筒型圧電素子114aと第2の円筒型圧電素子114bとの間には、これら円筒型圧電素子と結合可能で電圧制御によって前記丸棒の軸方向に長さを変えることが可能な第3の円筒型圧電素子114cが配されている。
このように構成されたインチワーム機構は、つぎのように動作する。
i.第1のクランプ機構114aをクランプし、第2のクランプ機構114bをアンクランプ(つまり開放)する。
ii.伸縮機構114cを伸ばす。
iii.第2のクランプ機構114bをクランプし、第1のクランプ機構114aをアンクランプする。
iv.伸縮機構114cを縮める。
v.再びiに戻る。
以上のi〜vの動作を繰り返し行うことにより、丸棒113の軸方向への移動を可能とするアクチュエータが構成されている。
このようなインチワーム機構として、例えば、特許文献1では図17に示すようなインチワーム機構により構成した表面電位計が開示されている。
それは、固定された丸棒113に、所定間隔に配された電圧制御により前記丸棒に対してクランプすることが可能な第1の円筒型圧電素子114aと第2の円筒型圧電素子114bとを備えている。
また、この第1の円筒型圧電素子114aと第2の円筒型圧電素子114bとの間には、これら円筒型圧電素子と結合可能で電圧制御によって前記丸棒の軸方向に長さを変えることが可能な第3の円筒型圧電素子114cが配されている。
このように構成されたインチワーム機構は、つぎのように動作する。
i.第1のクランプ機構114aをクランプし、第2のクランプ機構114bをアンクランプ(つまり開放)する。
ii.伸縮機構114cを伸ばす。
iii.第2のクランプ機構114bをクランプし、第1のクランプ機構114aをアンクランプする。
iv.伸縮機構114cを縮める。
v.再びiに戻る。
以上のi〜vの動作を繰り返し行うことにより、丸棒113の軸方向への移動を可能とするアクチュエータが構成されている。
また別の従来例として、例えば、特許文献2では図18に示すようなインチワームアクチュエータが開示されている。このアクチュエータはシャフト21に対し、2つの圧電素子221、223からなるクランプ機構とその間を接続する伸縮機構222によって構成されている。その構成及び動作は、基本的には特許文献1と略同様であるので説明を省略する。
特開平5−297041号公報
特許第3368567号公報
以上のように、2つのクランプ機構を有し、その間を伸縮機構で結合し、クランプ機構と伸縮機構を同期させて駆動することにより移動するインチワーム機構は、すでに様々な分野に応用されているが、つぎの(1)〜(4)ような問題を有している。
(1)構造が複雑なため、組立が困難である。
従来のインチワーム機構では、圧電素子で構成する2つのクランプ機構、およびその間をつなぎ、軸方向に伸縮する圧電素子で構成した伸縮機構からなっていた。特にクランプ機構と伸縮機構を構成する圧電素子の変形方向が異なるため、異なる圧電素子、すなわち、シャフトの半径方向に収縮するクランプ機構用の圧電素子と、軸方向に伸縮する圧電素子とで、2種類の圧電素子が必要である。
従ってこの部分はどうしても3つの構成要素に分割されており、その組立の工程が必要となる。
例えばこの機構を実際に製作するには概略、次の工程が必要である。
i.2つのクランプ機構を製作する工程。
ii.中央の伸縮機構を製作する工程。
iii.2つのクランプ機構と中央の伸縮機構を結合する結合工程。
iv.シャフトに篏合させる篏合工程。
以上の工程において、特に、iiiの結合工程とivの篏合工程は、微細な部品を精密に位置決めし、固定する必要があり、複雑な組立作業が必要となる。
そのため、超小型アクチュエータを実現しようとしたとき、非常に微細な部品の組立が必要となることから、部品の把持、部品相対位置の計測法、等がきわめて困難となる。
したがって、従来のインチワームの構成では、実質的に小型化が困難であり、また組立作業が複雑であることから、製作コストを下げることも難しい。
(2)圧電素子の配置が複雑なため、配線が複雑である。
従来のインチワーム機構では、圧電素子で構成する2つのクランプ機構、およびその間をつなぎ、軸方向に伸縮する圧電素子で構成した伸縮機構からなっていた。
これら圧電素子は2つの面に電極を有し、その間に高電圧をかけることによって変形する素子である。
したがって、従来例では配線の数が1つの素子に対して2つ、合計6本もの配線が必要となる。しかも伸縮方向の異なる3つの圧電素子なので、配線すべき電極の方向も異なる。
このようなことから、従来例では配線作業そのものが複雑であり、コストを下げることが困難である。
(3)移動速度が遅い。
インチワーム機構の移動は、両端のクランプ機構と中央の伸縮機構を繰り返し駆動して行う。
この繰り返し周波数が一定の時を考えた場合、移動速度は中央の伸縮機構が一回の動作で伸縮できる距離によって決まる。
従来例ではこのような軸方向に伸縮可能な圧電素子を使用しているが、一般に圧電素子の伸縮量は小さいため移動速度はどうしても遅くなってしまう。
特に、軸方向に対し、圧電素子の変位拡大機構が無いことから、従来例では移動速度が遅くなる。
(4)移動時の振動が大きく、精密用途での使用が困難である。
インチワーム機構の移動は両端のクランプ機構と中央の伸縮機構を繰り返し駆動して行う。
この繰り返し周波数に応じて間欠的に移動するため、同じ周波数で周囲の部品に振動を伝えることになる。
このような移動時の振動が大きいと精密用途での使用が困難となる。例えば、小型カメラのレンズ駆動に応用する場合、レンズを移動しているときには振動のために、ピントが合わず、いつもぼやけた絵しか写らないといった事態が想定される。
また、別の例として、顕微鏡下で動く微細針の移動機構に応用した場合、移動中に針の先端が振動するため、試料と衝突、あるいは試料を傷つけてしまうといった事態が想定される。
このような高精度が要求される分野に使用するアクチュエータでは振動が小さいことが重要なポイントとなっている。
(1)構造が複雑なため、組立が困難である。
従来のインチワーム機構では、圧電素子で構成する2つのクランプ機構、およびその間をつなぎ、軸方向に伸縮する圧電素子で構成した伸縮機構からなっていた。特にクランプ機構と伸縮機構を構成する圧電素子の変形方向が異なるため、異なる圧電素子、すなわち、シャフトの半径方向に収縮するクランプ機構用の圧電素子と、軸方向に伸縮する圧電素子とで、2種類の圧電素子が必要である。
従ってこの部分はどうしても3つの構成要素に分割されており、その組立の工程が必要となる。
例えばこの機構を実際に製作するには概略、次の工程が必要である。
i.2つのクランプ機構を製作する工程。
ii.中央の伸縮機構を製作する工程。
iii.2つのクランプ機構と中央の伸縮機構を結合する結合工程。
iv.シャフトに篏合させる篏合工程。
以上の工程において、特に、iiiの結合工程とivの篏合工程は、微細な部品を精密に位置決めし、固定する必要があり、複雑な組立作業が必要となる。
そのため、超小型アクチュエータを実現しようとしたとき、非常に微細な部品の組立が必要となることから、部品の把持、部品相対位置の計測法、等がきわめて困難となる。
したがって、従来のインチワームの構成では、実質的に小型化が困難であり、また組立作業が複雑であることから、製作コストを下げることも難しい。
(2)圧電素子の配置が複雑なため、配線が複雑である。
従来のインチワーム機構では、圧電素子で構成する2つのクランプ機構、およびその間をつなぎ、軸方向に伸縮する圧電素子で構成した伸縮機構からなっていた。
これら圧電素子は2つの面に電極を有し、その間に高電圧をかけることによって変形する素子である。
したがって、従来例では配線の数が1つの素子に対して2つ、合計6本もの配線が必要となる。しかも伸縮方向の異なる3つの圧電素子なので、配線すべき電極の方向も異なる。
このようなことから、従来例では配線作業そのものが複雑であり、コストを下げることが困難である。
(3)移動速度が遅い。
インチワーム機構の移動は、両端のクランプ機構と中央の伸縮機構を繰り返し駆動して行う。
この繰り返し周波数が一定の時を考えた場合、移動速度は中央の伸縮機構が一回の動作で伸縮できる距離によって決まる。
従来例ではこのような軸方向に伸縮可能な圧電素子を使用しているが、一般に圧電素子の伸縮量は小さいため移動速度はどうしても遅くなってしまう。
特に、軸方向に対し、圧電素子の変位拡大機構が無いことから、従来例では移動速度が遅くなる。
(4)移動時の振動が大きく、精密用途での使用が困難である。
インチワーム機構の移動は両端のクランプ機構と中央の伸縮機構を繰り返し駆動して行う。
この繰り返し周波数に応じて間欠的に移動するため、同じ周波数で周囲の部品に振動を伝えることになる。
このような移動時の振動が大きいと精密用途での使用が困難となる。例えば、小型カメラのレンズ駆動に応用する場合、レンズを移動しているときには振動のために、ピントが合わず、いつもぼやけた絵しか写らないといった事態が想定される。
また、別の例として、顕微鏡下で動く微細針の移動機構に応用した場合、移動中に針の先端が振動するため、試料と衝突、あるいは試料を傷つけてしまうといった事態が想定される。
このような高精度が要求される分野に使用するアクチュエータでは振動が小さいことが重要なポイントとなっている。
本発明は、上記課題に鑑み、組み立てや配線が簡単で、移動速度が早く、振動を低減することができ、小型化を図ることができるインチワーム駆動によるアクチュエータを提供することを目的とするものである。
本発明は上記課題を解決するため、つぎのように構成したインチワーム駆動によるアクチュエータを提供するものである。
すなわち、本発明のインチワーム駆動によるアクチュエータは、
シャフトと、該シャフトに篏合された薄肉パイプと、該薄肉パイプの外側に形成された圧電材と、該圧電材の外側に形成された電極と、を有し、
前記電極への印加電圧を制御し、前記シャフトの軸方向に薄肉パイプを収縮させることによって前記圧電材の変位を拡大させ、該薄肉パイプを該シャフトの軸方向に移動させることを特徴としている。
また、その電極構成としては、前記薄肉パイプの外側に形成された圧電材の両端部と中央部の3箇所に設けられた円管状電極で構成することができる。
これにより、軸方向に大きく変位させることが可能となり、1回のストロークを大きくすることができるから、従来のものより移動速度を向上させることができる。また、個々の部品の組立工程を省略し、しかも配線を簡単にし、小型化することができる。
また、本発明のインチワーム駆動によるアクチュエータは、前記圧電材は、前記3箇所の電極のうち、中央の電極と、両端の電極とで逆符号の直流高電圧の印加によって分極処理されていることを特徴としている。
これにより、両端部分では収縮することによりクランプ機能を実現することができ、中央では半径方向への拡張により軸方向への変形機能を実現することができる。その結果、電源回路は単一極性ですむため、回路が簡便になりコストを下げることができる。
また、本発明のインチワーム駆動によるアクチュエータは、前記薄肉パイプは、中央部分の直径と両端部分の直径とが、異なる直径を有することを特徴としている。
これにより、圧電素子の変形量をより拡大することができ、移動速度をスピードアップすることが可能となる。
また、本発明のインチワーム駆動によるアクチュエータは、前記薄肉パイプとシャフトの間に、耐磨耗部材を有することを特徴としている。
これにより、アクチュエータの寿命を向上させることが可能となる。
また、本発明のインチワーム駆動によるアクチュエータは、前記圧電材の膜は、前記円管状電極の境界において分割されていることを特徴としている。
これにより、アクチュエータの寿命を向上させることが可能となる。また、薄肉パイプの剛性だけになるのでより多く変形させることが可能となり、アクチュエータの移動速度をスピードアップすることができる。
また、本発明のインチワーム駆動によるアクチュエータは、前記円管状電極の境界および中央の電極の中心部において、前記圧電材および前記薄肉パイプに溝が形成されていることを特徴としている。
これにより、一回の動作で大きく移動させることが可能となり、アクチュエータの移動速度をスピードアップすることができる。
また、本発明のインチワーム駆動によるアクチュエータは、前記薄肉パイプと前記圧電材との間に絶縁膜を有することを特徴としている。
これにより、電源の配線が薄肉パイプと絶縁されるため、アクチュエータ本体、例えば薄肉パイプやシャフトと電源とを電気的に切り離すことができる。
また、本発明のインチワーム駆動によるアクチュエータは、前記円管状電極のうち、中央の電極がさらに2つに分割されていることを特徴としている。
これにより、伸縮機構が1つの場合には間欠的な動作になっていたところを、連続的な動作が可能となり、移動時の振動を低減することができる。
すなわち、本発明のインチワーム駆動によるアクチュエータは、
シャフトと、該シャフトに篏合された薄肉パイプと、該薄肉パイプの外側に形成された圧電材と、該圧電材の外側に形成された電極と、を有し、
前記電極への印加電圧を制御し、前記シャフトの軸方向に薄肉パイプを収縮させることによって前記圧電材の変位を拡大させ、該薄肉パイプを該シャフトの軸方向に移動させることを特徴としている。
また、その電極構成としては、前記薄肉パイプの外側に形成された圧電材の両端部と中央部の3箇所に設けられた円管状電極で構成することができる。
これにより、軸方向に大きく変位させることが可能となり、1回のストロークを大きくすることができるから、従来のものより移動速度を向上させることができる。また、個々の部品の組立工程を省略し、しかも配線を簡単にし、小型化することができる。
また、本発明のインチワーム駆動によるアクチュエータは、前記圧電材は、前記3箇所の電極のうち、中央の電極と、両端の電極とで逆符号の直流高電圧の印加によって分極処理されていることを特徴としている。
これにより、両端部分では収縮することによりクランプ機能を実現することができ、中央では半径方向への拡張により軸方向への変形機能を実現することができる。その結果、電源回路は単一極性ですむため、回路が簡便になりコストを下げることができる。
また、本発明のインチワーム駆動によるアクチュエータは、前記薄肉パイプは、中央部分の直径と両端部分の直径とが、異なる直径を有することを特徴としている。
これにより、圧電素子の変形量をより拡大することができ、移動速度をスピードアップすることが可能となる。
また、本発明のインチワーム駆動によるアクチュエータは、前記薄肉パイプとシャフトの間に、耐磨耗部材を有することを特徴としている。
これにより、アクチュエータの寿命を向上させることが可能となる。
また、本発明のインチワーム駆動によるアクチュエータは、前記圧電材の膜は、前記円管状電極の境界において分割されていることを特徴としている。
これにより、アクチュエータの寿命を向上させることが可能となる。また、薄肉パイプの剛性だけになるのでより多く変形させることが可能となり、アクチュエータの移動速度をスピードアップすることができる。
また、本発明のインチワーム駆動によるアクチュエータは、前記円管状電極の境界および中央の電極の中心部において、前記圧電材および前記薄肉パイプに溝が形成されていることを特徴としている。
これにより、一回の動作で大きく移動させることが可能となり、アクチュエータの移動速度をスピードアップすることができる。
また、本発明のインチワーム駆動によるアクチュエータは、前記薄肉パイプと前記圧電材との間に絶縁膜を有することを特徴としている。
これにより、電源の配線が薄肉パイプと絶縁されるため、アクチュエータ本体、例えば薄肉パイプやシャフトと電源とを電気的に切り離すことができる。
また、本発明のインチワーム駆動によるアクチュエータは、前記円管状電極のうち、中央の電極がさらに2つに分割されていることを特徴としている。
これにより、伸縮機構が1つの場合には間欠的な動作になっていたところを、連続的な動作が可能となり、移動時の振動を低減することができる。
本発明によれば、組み立てや配線が簡単で、移動速度が早く、振動を低減することができ、小型化を図ることができるインチワーム駆動によるアクチュエータを実現することができる。
以下に、本発明の実施形態について説明する。
[実施形態1]
本発明の実施形態1においては、本発明を適用したインチワーム駆動によるアクチュエータの構成例について説明する。
図1に、本実施形態におけるインチワーム駆動によるアクチュエータの概略構成を示す。
図1において、1はシャフト、2は薄肉パイプであり、3は第1の圧電素子である。
6は第1の電極、7は第3の電極、8は第2の電極であり、9は電圧制御回路、10はフランジである。また、11は移動方向を示している。
本実施形態においては、シャフト1に篏合して薄肉パイプ2が設けられる。
薄肉パイプ2にはフランジ10を固定して設ける。このフランジはアクチュエータの動きを伝える部分である。このフランジ10が先ほどのシャフト1に対して移動する。
薄肉パイプ2の外側に圧電材3を形成する。円管状の圧電材3を形成する方法は、ゾルゲル法や、微粒子を吹き付ける方式が知られている。
また、圧電材は大きな圧電定数をもった結晶性の物質で、例えばニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛などが知られているる。
特にチタン酸ジルコン酸鉛は通称PZTと呼ばれアクチュエータやセンサーを構成する材料として多用されている。
圧電材3の外側に第1の電極6、第2の電極8、第3の電極7を円管状に形成する。この円管状の電極を形成するにはリソグラフィによる方法が可能である。
なお、薄肉パイプ2は圧電材の伸縮に従って、図のように中央部が膨らんだり、周辺部では収縮しなければならないため、例えばステンレスなどの金属で製作する。
一方、シャフトは薄肉パイプとの摩擦係数が高く、磨耗しにくい材料が好ましいが、例えばステンレスや酸化アルミニウムなどのセラミックで製作する。
[実施形態1]
本発明の実施形態1においては、本発明を適用したインチワーム駆動によるアクチュエータの構成例について説明する。
図1に、本実施形態におけるインチワーム駆動によるアクチュエータの概略構成を示す。
図1において、1はシャフト、2は薄肉パイプであり、3は第1の圧電素子である。
6は第1の電極、7は第3の電極、8は第2の電極であり、9は電圧制御回路、10はフランジである。また、11は移動方向を示している。
本実施形態においては、シャフト1に篏合して薄肉パイプ2が設けられる。
薄肉パイプ2にはフランジ10を固定して設ける。このフランジはアクチュエータの動きを伝える部分である。このフランジ10が先ほどのシャフト1に対して移動する。
薄肉パイプ2の外側に圧電材3を形成する。円管状の圧電材3を形成する方法は、ゾルゲル法や、微粒子を吹き付ける方式が知られている。
また、圧電材は大きな圧電定数をもった結晶性の物質で、例えばニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛などが知られているる。
特にチタン酸ジルコン酸鉛は通称PZTと呼ばれアクチュエータやセンサーを構成する材料として多用されている。
圧電材3の外側に第1の電極6、第2の電極8、第3の電極7を円管状に形成する。この円管状の電極を形成するにはリソグラフィによる方法が可能である。
なお、薄肉パイプ2は圧電材の伸縮に従って、図のように中央部が膨らんだり、周辺部では収縮しなければならないため、例えばステンレスなどの金属で製作する。
一方、シャフトは薄肉パイプとの摩擦係数が高く、磨耗しにくい材料が好ましいが、例えばステンレスや酸化アルミニウムなどのセラミックで製作する。
つぎに、図1に示された構成のもとで、パイプ2と電極間に直流高電圧をかけ、圧電材を分極処理してインチワーム動作を行わせるようにするのであるが、まず、ここで分極処理の手法について説明する。
図2に、円筒状の圧電材について分極処理を説明する図を示す。
図2において、101は円筒状の圧電材であり、両端に電極102、103を接続し、電極の間に直流の高い電圧、例えば圧電材の厚さ1mmあたり数kVといった高い直流電圧を印加する。
この電圧によって生じた強力な電界により、圧電材に含まれる微細な結晶区の軸が非可逆的に変化し、圧電材全体として図2の104に示すように分極する。
こうし分極処理された圧電材は電圧に応じて変形するようになる。
図3にその変形の様子を示す。図では変形を誇張して表示している。電圧Vを印加することにより、分極している方向に縮む。
また、それと直交する横方向については反対に引き伸ばされる。そして電圧の向きを逆にすると、変形の向きも逆になる。すなわち、分極の方向には引き伸ばされ、それと直交する方向については縮む。
図2に、円筒状の圧電材について分極処理を説明する図を示す。
図2において、101は円筒状の圧電材であり、両端に電極102、103を接続し、電極の間に直流の高い電圧、例えば圧電材の厚さ1mmあたり数kVといった高い直流電圧を印加する。
この電圧によって生じた強力な電界により、圧電材に含まれる微細な結晶区の軸が非可逆的に変化し、圧電材全体として図2の104に示すように分極する。
こうし分極処理された圧電材は電圧に応じて変形するようになる。
図3にその変形の様子を示す。図では変形を誇張して表示している。電圧Vを印加することにより、分極している方向に縮む。
また、それと直交する横方向については反対に引き伸ばされる。そして電圧の向きを逆にすると、変形の向きも逆になる。すなわち、分極の方向には引き伸ばされ、それと直交する方向については縮む。
次に同じ原理を円管状の圧電材について説明する。
図4に、円管状の圧電材について分極処理を説明する図を示す。
図4おいて101は円管状の圧電材であり、外側と内側に電極102、103をつけ、電極の間に直流高電圧を印加する。この電圧によって生じた強力な電界により圧電材は円管の半径方向に分極する。
こうし分極処理された圧電材は電圧に応じて変形するようになる。
図5にその変形の様子を示す。先程と同様、図では変形を誇張して表示している。
電圧Vを印加することにより、分極の方向、すなわち円管の厚み方向(a方向)に縮む。また、円管の半径方向(b方向)と、それと直交する円管の軸方向(c方向)については反対に伸びる。そして電圧の向きを逆にすると、変形の向きも逆になる。
すなわち、厚み方向には伸び、半径方向及びそれと直交する円管の軸方向については縮む。それぞれの長さの変化量はもとのサイズに応じて大小が決まる。例えば薄肉で短い圧電材、すなわち円管の厚み方向、軸方向の長さが小さく、円管の半径方向の長さを大きくすればほぼ円管の半径方向の変化となる。また圧電材の形を変更しても、そこに接続する電極の形を変更しても同様である。
図4に、円管状の圧電材について分極処理を説明する図を示す。
図4おいて101は円管状の圧電材であり、外側と内側に電極102、103をつけ、電極の間に直流高電圧を印加する。この電圧によって生じた強力な電界により圧電材は円管の半径方向に分極する。
こうし分極処理された圧電材は電圧に応じて変形するようになる。
図5にその変形の様子を示す。先程と同様、図では変形を誇張して表示している。
電圧Vを印加することにより、分極の方向、すなわち円管の厚み方向(a方向)に縮む。また、円管の半径方向(b方向)と、それと直交する円管の軸方向(c方向)については反対に伸びる。そして電圧の向きを逆にすると、変形の向きも逆になる。
すなわち、厚み方向には伸び、半径方向及びそれと直交する円管の軸方向については縮む。それぞれの長さの変化量はもとのサイズに応じて大小が決まる。例えば薄肉で短い圧電材、すなわち円管の厚み方向、軸方向の長さが小さく、円管の半径方向の長さを大きくすればほぼ円管の半径方向の変化となる。また圧電材の形を変更しても、そこに接続する電極の形を変更しても同様である。
本実施形態では、このような分極処理に際し、薄肉パイプ2上に圧電材で製作した膜を有し、圧電材上に形成した電極を形成する。この電極とパイプの間に円管状態の圧電材を挟んだ構造において、パイプと電極の間に高電圧を印加して、つぎのように圧電材を分極処理する。
分極に際して使用する電源の極性はプラスでもマイナスでも可能だが、ここではマイナスで説明する。
本実施形態では薄肉パイプ2をグランド、すなわちゼロボルトとして、3つの電極に同じマイナスの高電圧をかけることにより、分極処理を行う。こうして分極処理された円管状の圧電材は、電圧に応じて分極方向に伸縮するため、電圧とパイプの間の電圧に応じて圧電材の膜が伸び縮みする。この原理は図5で説明したものと同じである。
薄肉パイプは薄いため剛性が低く、密着している圧電材の変形に従って、変形する。
圧電材が半径方向に縮むと薄肉パイプも半径方向に縮む。薄肉パイプはシャフトに篏合しているので、薄肉パイプは収縮し、シャフトにきつくクランプされることになる。これはインチワームのクランプ機構として機能を発揮する。
反対に圧電材が半径方向に伸びると薄肉パイプも半径方向に拡大する。円管の厚み方向には縮み軸方向には伸びるが、それぞれの長さの変化量は元のサイズに応じてその伸びる量が決定する。円管の厚み、および電極の軸方向の長さを小さくし、円管の半径方向の長さを大きくすればほぼ円管の半径方向の変化となりインチワームの伸縮機構として機能を発揮する。
分極に際して使用する電源の極性はプラスでもマイナスでも可能だが、ここではマイナスで説明する。
本実施形態では薄肉パイプ2をグランド、すなわちゼロボルトとして、3つの電極に同じマイナスの高電圧をかけることにより、分極処理を行う。こうして分極処理された円管状の圧電材は、電圧に応じて分極方向に伸縮するため、電圧とパイプの間の電圧に応じて圧電材の膜が伸び縮みする。この原理は図5で説明したものと同じである。
薄肉パイプは薄いため剛性が低く、密着している圧電材の変形に従って、変形する。
圧電材が半径方向に縮むと薄肉パイプも半径方向に縮む。薄肉パイプはシャフトに篏合しているので、薄肉パイプは収縮し、シャフトにきつくクランプされることになる。これはインチワームのクランプ機構として機能を発揮する。
反対に圧電材が半径方向に伸びると薄肉パイプも半径方向に拡大する。円管の厚み方向には縮み軸方向には伸びるが、それぞれの長さの変化量は元のサイズに応じてその伸びる量が決定する。円管の厚み、および電極の軸方向の長さを小さくし、円管の半径方向の長さを大きくすればほぼ円管の半径方向の変化となりインチワームの伸縮機構として機能を発揮する。
本実施形態では3箇所に電極を設けているので、両端の電極に円管を収縮する方向の電圧を印加することにより、両端のクランプ機能が実現できる。また中央の電極に円管を拡大する方向の電圧を印加することにより、伸縮機能が実現できる。
従来例で説明したように、これらがインチワーム機構の基本構成要素であり、この構成によってインチワーム動作を実現できる。
円管に圧電材の膜を形成する方法として、ゾルゲル法やチタン酸ジルコン酸鉛の微粒子を吹き付ける方法が知られている。
いずれも圧電材を形成したい部分のみを露出したマスクを薄肉パイプ上に描画し、圧電材の膜を形成する。
また、電極についても同様であり、電極形成したい部分のみを露出したマスクを用いるリソグラフィ技術による電極の製作方法が知られている。
従来例で説明したように、これらがインチワーム機構の基本構成要素であり、この構成によってインチワーム動作を実現できる。
円管に圧電材の膜を形成する方法として、ゾルゲル法やチタン酸ジルコン酸鉛の微粒子を吹き付ける方法が知られている。
いずれも圧電材を形成したい部分のみを露出したマスクを薄肉パイプ上に描画し、圧電材の膜を形成する。
また、電極についても同様であり、電極形成したい部分のみを露出したマスクを用いるリソグラフィ技術による電極の製作方法が知られている。
このように、従来例では異なる方向に分極させた圧電材料を組立てる方式が用いられていたのに対し、本実施形態によれば、円筒面への成膜のプロセスだけでインチワームアクチュエータを構成することができる。
この方式は、従来の組立の方式に対してシンプルであり、しかも極微細加工が可能なリソグラフィ技術を応用して製作可能なので超小型アクチュエータを実現することができる。
また、中央の電極の長さを長くすれば当然円管の軸方向の変形も大きくなるが、この作用はつぎのように大きな変形を実現できる。
すなわち、円管状の薄肉パイプは圧電材により半径方向に拡大されるが両端のクランプ部については拡大されないため、中央電極の付近だけが広がり、両端が縮まった樽形になる。従って単純に円筒が軸方向に縮む場合よりも、軸方向に大きく縮む。
この方式は、従来の組立の方式に対してシンプルであり、しかも極微細加工が可能なリソグラフィ技術を応用して製作可能なので超小型アクチュエータを実現することができる。
また、中央の電極の長さを長くすれば当然円管の軸方向の変形も大きくなるが、この作用はつぎのように大きな変形を実現できる。
すなわち、円管状の薄肉パイプは圧電材により半径方向に拡大されるが両端のクランプ部については拡大されないため、中央電極の付近だけが広がり、両端が縮まった樽形になる。従って単純に円筒が軸方向に縮む場合よりも、軸方向に大きく縮む。
図6に、この作用を説明する図を示す。図6は変形する前、および樽型に変形した後の薄肉円管の断面を示している。
変形前の薄肉円管の長さをL0とする。また、説明を簡単にするために変形は図のように曲率半径Rの樽型に変形したとする。
また、半径方向の変形量をh、軸方向の長さをLとする。
以上のもとで、半径方向の変形量hは、次の式(1)のように表すことができる。
変形前の薄肉円管の長さをL0とする。また、説明を簡単にするために変形は図のように曲率半径Rの樽型に変形したとする。
また、半径方向の変形量をh、軸方向の長さをLとする。
以上のもとで、半径方向の変形量hは、次の式(1)のように表すことができる。
この式は、中央部分の変形量hと、軸方向の長さLとの関連を表している。
横軸をh/L0、縦軸をL/L0とし、これをグラフにすると図7を得る。
図からわかるように、樽型の中央部分の変形量hが増加するに従って長さLが急激に小さくなっている。
こうして、圧電素子の変位だけにたよっていた従来のインチワーム機構よりも、本実施形態の上記構成によれば、軸方向に大きく変位させることが可能となる。
その結果、1回のストロークが大きくなるので移動速度を従来例に対して向上させることができる。
横軸をh/L0、縦軸をL/L0とし、これをグラフにすると図7を得る。
図からわかるように、樽型の中央部分の変形量hが増加するに従って長さLが急激に小さくなっている。
こうして、圧電素子の変位だけにたよっていた従来のインチワーム機構よりも、本実施形態の上記構成によれば、軸方向に大きく変位させることが可能となる。
その結果、1回のストロークが大きくなるので移動速度を従来例に対して向上させることができる。
第1の電極6、第2の電極8、第3の電極7、および薄肉パイプ2を電圧制御回路9に接続する。
電圧制御回路9は第1、第2、第3の電極への電圧、V1、V2、V3の電圧を制御し、アクチュエータを動作させる。
図8に、アクチュエータを動作させる際の電圧の制御方法(タイミングチャート)について説明する図を示す。
図8において、横軸は時間軸で、縦軸は3つの電圧を示している。
図中、電圧の矢印は起点がグランドレベルを表し、方向がプラスの方向を表す。また、前述した分極処理により、電圧の極性はプラスの時、円管状の圧電材は半径方向に収縮する。反対に電圧の極性がマイナスの時、円管状の圧電材は半径方向に拡大する。
まずT1の初期状態では電圧V1と電圧V3がグランド、電圧V2のみプラスの電圧にセットする。
すると、第2の電極8付近で圧電材が収縮するため、薄肉パイプ2もそれに従って、第2の電極付近で半径方向に収縮し、シャフト1に対してクランプされる。つぎに、T1からT2にかけて、電圧V3をグランドレベルからマイナス側に下げる。
すると、第3の電極7付近の圧電材が半径方向に拡大し、これにつれて薄肉パイプ2も半径方向に拡大する。
ここで注意すべきは、薄肉パイプの両端は拡大しないため、図1のように電極7の中央部が樽状に変形する。
この変形は薄肉パイプを軸方向に、さらに大きく収縮させる。
従って従来例のような圧電材のみの変形に対し、本実施の形態ではパイプが樽状に変形することを利用した結果、大きな収縮量を実現することができる。
この薄肉パイプの軸方向の収縮により、フランジ10は移動方向11へ移動する。
電圧制御回路9は第1、第2、第3の電極への電圧、V1、V2、V3の電圧を制御し、アクチュエータを動作させる。
図8に、アクチュエータを動作させる際の電圧の制御方法(タイミングチャート)について説明する図を示す。
図8において、横軸は時間軸で、縦軸は3つの電圧を示している。
図中、電圧の矢印は起点がグランドレベルを表し、方向がプラスの方向を表す。また、前述した分極処理により、電圧の極性はプラスの時、円管状の圧電材は半径方向に収縮する。反対に電圧の極性がマイナスの時、円管状の圧電材は半径方向に拡大する。
まずT1の初期状態では電圧V1と電圧V3がグランド、電圧V2のみプラスの電圧にセットする。
すると、第2の電極8付近で圧電材が収縮するため、薄肉パイプ2もそれに従って、第2の電極付近で半径方向に収縮し、シャフト1に対してクランプされる。つぎに、T1からT2にかけて、電圧V3をグランドレベルからマイナス側に下げる。
すると、第3の電極7付近の圧電材が半径方向に拡大し、これにつれて薄肉パイプ2も半径方向に拡大する。
ここで注意すべきは、薄肉パイプの両端は拡大しないため、図1のように電極7の中央部が樽状に変形する。
この変形は薄肉パイプを軸方向に、さらに大きく収縮させる。
従って従来例のような圧電材のみの変形に対し、本実施の形態ではパイプが樽状に変形することを利用した結果、大きな収縮量を実現することができる。
この薄肉パイプの軸方向の収縮により、フランジ10は移動方向11へ移動する。
つぎに、T2では、今度はV1に電圧をかけ、V2の電圧をグランドに戻す。
すると、こんどは第1の電極6付近で圧電材が収縮するため、薄肉パイプもそれに従って、第1の電極付近で収縮し、シャフト1に対してクランプされる。
つぎに、T2からT3にかけて電圧V3をグランドに戻す。これで第3の電極7付近において、圧電材の変形はもとにもどり、その結果収縮していた薄肉パイプ中央部分が伸びて元に戻る。
この間、第1の電極付近でクランプされているのでフランジ10はシャフト1に対して動かない。
この1回のサイクルで薄肉パイプが収縮したぶんだけフランジ10が矢印11の方向に進んだことになる。
T4では再びT1に戻り、連続動作させれば、大きなストロークを移動させることができる。
また、逆方向への移動はタイミングの入れ替えによって可能である。すなわち、図8のタイミングチャートを逆向きにたどればよい。
圧電材3に含まれる原子が、電極材6、7、8あるいは薄肉パイプ2に拡散するのを避けるため、両者の間に複数の物質、例えばインジウムや白金などの金属でバリア層を形成するようにしてもよい。
すると、こんどは第1の電極6付近で圧電材が収縮するため、薄肉パイプもそれに従って、第1の電極付近で収縮し、シャフト1に対してクランプされる。
つぎに、T2からT3にかけて電圧V3をグランドに戻す。これで第3の電極7付近において、圧電材の変形はもとにもどり、その結果収縮していた薄肉パイプ中央部分が伸びて元に戻る。
この間、第1の電極付近でクランプされているのでフランジ10はシャフト1に対して動かない。
この1回のサイクルで薄肉パイプが収縮したぶんだけフランジ10が矢印11の方向に進んだことになる。
T4では再びT1に戻り、連続動作させれば、大きなストロークを移動させることができる。
また、逆方向への移動はタイミングの入れ替えによって可能である。すなわち、図8のタイミングチャートを逆向きにたどればよい。
圧電材3に含まれる原子が、電極材6、7、8あるいは薄肉パイプ2に拡散するのを避けるため、両者の間に複数の物質、例えばインジウムや白金などの金属でバリア層を形成するようにしてもよい。
[実施形態2]
本発明の実施形態2においては、分極処理の極性を異ならせた構成例について説明する。
実施形態1とは分極処理の極性が異なるだけで、その他は基本的に同じであるから、重複する部分の説明は省略する。
本実施の形態においては、圧電材の分極処理を次のように行う。
図1において、パイプ2と電極間に直流高電圧をかけ、圧電材を分極処理する。分極に使用する電源の極性はプラスでもマイナスでも可能だが、ここではマイナスで説明する。
本実施形態では薄肉パイプ2をグランド、すなわちゼロボルトとして、第1の電極6と第2の電極8にはマイナスの高電圧をかけ、第3の電極7にはプラスの高電圧をかけることにより、分極処理を行う。
こうして分極処理された円管状の圧電材料はプラスの電圧が印加されたとき、第1の電極と第2の電極では収縮がおこり、クランプ機能を実現することができ、第3の電極では拡大がおこり、軸方向への変形機能を実現することができる。
本発明の実施形態2においては、分極処理の極性を異ならせた構成例について説明する。
実施形態1とは分極処理の極性が異なるだけで、その他は基本的に同じであるから、重複する部分の説明は省略する。
本実施の形態においては、圧電材の分極処理を次のように行う。
図1において、パイプ2と電極間に直流高電圧をかけ、圧電材を分極処理する。分極に使用する電源の極性はプラスでもマイナスでも可能だが、ここではマイナスで説明する。
本実施形態では薄肉パイプ2をグランド、すなわちゼロボルトとして、第1の電極6と第2の電極8にはマイナスの高電圧をかけ、第3の電極7にはプラスの高電圧をかけることにより、分極処理を行う。
こうして分極処理された円管状の圧電材料はプラスの電圧が印加されたとき、第1の電極と第2の電極では収縮がおこり、クランプ機能を実現することができ、第3の電極では拡大がおこり、軸方向への変形機能を実現することができる。
以上の構成において、電圧制御回路9の動作について説明する。
図9に、アクチュエータを動作させる際の電圧の制御方法(タイミングチャート)について説明する図を示す。
図9において、横軸は時間軸で、縦軸は3つの電圧を示している。図中、電圧の矢印は起点がグランドレベルを表し、方向がプラスの方向を表す。
まずT1の初期状態では電圧V1と電圧V3がグランド、電圧V2のみプラスの電圧にセットする。
すると第2の電極付近で圧電材が収縮するため、薄肉パイプ2もそれに従って、第2の電極付近で半径方向に収縮し、シャフト1に対してクランプされる。
つぎに、T1からT2にかけて、電圧V3をグランドレベルからプラス側に上げる。
すると、第3の電極7付近の圧電材が半径方向に拡大し、これにつれて薄肉パイプ2も半径方向に拡大、樽状に変形して軸方向に収縮する。
この薄肉パイプの軸方向の収縮により、フランジ10は移動方向11へ移動する。
図9に、アクチュエータを動作させる際の電圧の制御方法(タイミングチャート)について説明する図を示す。
図9において、横軸は時間軸で、縦軸は3つの電圧を示している。図中、電圧の矢印は起点がグランドレベルを表し、方向がプラスの方向を表す。
まずT1の初期状態では電圧V1と電圧V3がグランド、電圧V2のみプラスの電圧にセットする。
すると第2の電極付近で圧電材が収縮するため、薄肉パイプ2もそれに従って、第2の電極付近で半径方向に収縮し、シャフト1に対してクランプされる。
つぎに、T1からT2にかけて、電圧V3をグランドレベルからプラス側に上げる。
すると、第3の電極7付近の圧電材が半径方向に拡大し、これにつれて薄肉パイプ2も半径方向に拡大、樽状に変形して軸方向に収縮する。
この薄肉パイプの軸方向の収縮により、フランジ10は移動方向11へ移動する。
つぎに、T2では、今度はV1に電圧をかけ、V2の電圧をグランドに戻す。
すると、こんどは第1の電極付近で圧電材が収縮するため、薄肉パイプもそれに従って、第1の電極付近で収縮し、シャフト1に対してクランプされる。
つぎに、T2からT3にかけて電圧V3をグランドに戻す。これで第3の電極7付近において、圧電材の変形はもとにもどり、その結果収縮していた薄肉パイプ中央部分が伸びて元に戻る。
この間、第1の電極付近でクランプされているのでフランジ10はシャフト1に対して動かない。
この1回のサイクルで薄肉パイプが収縮したぶんだけフランジ10が矢印11の方向に進んだことになる。
T4では再びT1に戻り、連続動作させれば、大きなストロークを移動させることができる。
また、逆方向への移動はタイミングの入れ替えによって可能である。すなわち、図9のタイミングチャートを逆向きにたどればよい。
本実施の形態によれば、電源回路は単一極性ですむため、回路が簡便になり、コストを下げることが可能となる。
すると、こんどは第1の電極付近で圧電材が収縮するため、薄肉パイプもそれに従って、第1の電極付近で収縮し、シャフト1に対してクランプされる。
つぎに、T2からT3にかけて電圧V3をグランドに戻す。これで第3の電極7付近において、圧電材の変形はもとにもどり、その結果収縮していた薄肉パイプ中央部分が伸びて元に戻る。
この間、第1の電極付近でクランプされているのでフランジ10はシャフト1に対して動かない。
この1回のサイクルで薄肉パイプが収縮したぶんだけフランジ10が矢印11の方向に進んだことになる。
T4では再びT1に戻り、連続動作させれば、大きなストロークを移動させることができる。
また、逆方向への移動はタイミングの入れ替えによって可能である。すなわち、図9のタイミングチャートを逆向きにたどればよい。
本実施の形態によれば、電源回路は単一極性ですむため、回路が簡便になり、コストを下げることが可能となる。
[実施形態3]
本発明の実施形態3においては、薄肉パイプの中央付近の直径が両端部分の直径に対して、あらかじめ大きくした構成例について説明する。
実施形態1とは薄肉パイプの中央付近の直径が両端部分の直径に対して、あらかじめ大きくした構成が異なるだけで、その他は基本的に同じであるから、重複する部分の説明は省略する。
前述したように、樽型に変形するときの、中央部分の変形量hと、軸方向の変形量Lとの関連は、もとの長さをL0として、式7で表され、これをグラフにすると図7のようになる。
図から明らかなように、樽型の中央部分の変形量hが増加するに従って長さLが急激に小さくなっている。
従って、樽型の変形がまったくないところからhを変化させるときよりも、あらかじめ大きなhのところからhを変化させたほうが、軸方向の長さLが大きく変化する。
その結果、本実施形態によれば、より大きな軸方向の変位が得られ、さらに高速移動が可能となる。
また、実施形態1では、前述したように薄肉パイプはまっすぐな円管であることから、圧電材を収縮する方向に変形させるとシャフトをクランプすることになる。
これに対して、本実施の形態では薄肉パイプがあらかじめ樽型になっているので、圧電材を拡大する向きに変形させるのではなく、収縮する向きに変形させても良い。
その結果、中央部の圧電材を収縮するむきの電圧をかけても良いので、単一極性の電源回路で構成することができ、さらにコストを下げることが可能となる。
本発明の実施形態3においては、薄肉パイプの中央付近の直径が両端部分の直径に対して、あらかじめ大きくした構成例について説明する。
実施形態1とは薄肉パイプの中央付近の直径が両端部分の直径に対して、あらかじめ大きくした構成が異なるだけで、その他は基本的に同じであるから、重複する部分の説明は省略する。
前述したように、樽型に変形するときの、中央部分の変形量hと、軸方向の変形量Lとの関連は、もとの長さをL0として、式7で表され、これをグラフにすると図7のようになる。
図から明らかなように、樽型の中央部分の変形量hが増加するに従って長さLが急激に小さくなっている。
従って、樽型の変形がまったくないところからhを変化させるときよりも、あらかじめ大きなhのところからhを変化させたほうが、軸方向の長さLが大きく変化する。
その結果、本実施形態によれば、より大きな軸方向の変位が得られ、さらに高速移動が可能となる。
また、実施形態1では、前述したように薄肉パイプはまっすぐな円管であることから、圧電材を収縮する方向に変形させるとシャフトをクランプすることになる。
これに対して、本実施の形態では薄肉パイプがあらかじめ樽型になっているので、圧電材を拡大する向きに変形させるのではなく、収縮する向きに変形させても良い。
その結果、中央部の圧電材を収縮するむきの電圧をかけても良いので、単一極性の電源回路で構成することができ、さらにコストを下げることが可能となる。
[実施形態4]
本発明の実施形態4においては、薄肉パイプとシャフトの間に耐磨耗部材を有する構成例について説明する。
実施形態1とは薄肉パイプとシャフトの間に耐磨耗部材を有するようにした構成が異なるだけで、その他は基本的に同じであるから、重複する部分の説明は省略する。
図10に、本発明の実施形態における薄肉パイプとシャフトの間に耐磨耗部材を有する構成を示す。
図10において、前記薄肉パイプの内面に固定し、薄肉パイプとシャフトの間に耐磨耗部材12を有する構成とすることにより、アクチュエータの寿命を延ばすことができる。
また、本実施形態では、耐磨耗部材12の厚さがあるので、薄肉パイプ2の中央部が収縮してもシャフト1に接触しないように、構成することができる。
こうすれば、中央部の圧電材を収縮するむきの電圧をかけても薄肉パイプとシャフトが接触しないようにできる。
その結果、単一極性の電源回路で構成することが可能となり、コストを下げることができる。
本発明の実施形態4においては、薄肉パイプとシャフトの間に耐磨耗部材を有する構成例について説明する。
実施形態1とは薄肉パイプとシャフトの間に耐磨耗部材を有するようにした構成が異なるだけで、その他は基本的に同じであるから、重複する部分の説明は省略する。
図10に、本発明の実施形態における薄肉パイプとシャフトの間に耐磨耗部材を有する構成を示す。
図10において、前記薄肉パイプの内面に固定し、薄肉パイプとシャフトの間に耐磨耗部材12を有する構成とすることにより、アクチュエータの寿命を延ばすことができる。
また、本実施形態では、耐磨耗部材12の厚さがあるので、薄肉パイプ2の中央部が収縮してもシャフト1に接触しないように、構成することができる。
こうすれば、中央部の圧電材を収縮するむきの電圧をかけても薄肉パイプとシャフトが接触しないようにできる。
その結果、単一極性の電源回路で構成することが可能となり、コストを下げることができる。
[実施形態5]
本発明の実施形態5においては、圧電材の膜を分割した構成例について説明する。
実施形態1とは圧電材の膜を分割した構成が異なるだけで、その他は基本的に同じであるから、重複する部分の説明は省略する。
図11に、本実施形態における圧電材の膜を分割した構成を説明する図を示す。図11において、シャフト1を設け、シャフト1に篏合して薄肉パイプ2を設ける。
薄肉パイプは圧電材の伸縮に従って、図のように中央部が膨らんだり、周辺部では収縮しなければならないため、例えばステンレスなどの金属で製作する。
一方、シャフトは薄肉パイプとの摩擦係数が高く、磨耗しにくい材料が好ましいが、例えばステンレスや酸化アルミニウムなどのセラミックで製作する。
薄肉パイプ2にはフランジ10を固定して設ける。このフランジはアクチュエータの動きを伝える部分である。このフランジ10が先ほどのシャフト1に対して移動する。
薄肉パイプの外側の3箇所に、圧電材3、4、5を形成する。このような円管状の圧電材を形成する方法は、ゾルゲル法や、微粒子を吹き付ける方式が知られており、マスクを用いて一度に製作することが可能である。
圧電材3の外側に第1の電極6、第2の電極8、第3の電極7を円管状に形成する。
本発明の実施形態5においては、圧電材の膜を分割した構成例について説明する。
実施形態1とは圧電材の膜を分割した構成が異なるだけで、その他は基本的に同じであるから、重複する部分の説明は省略する。
図11に、本実施形態における圧電材の膜を分割した構成を説明する図を示す。図11において、シャフト1を設け、シャフト1に篏合して薄肉パイプ2を設ける。
薄肉パイプは圧電材の伸縮に従って、図のように中央部が膨らんだり、周辺部では収縮しなければならないため、例えばステンレスなどの金属で製作する。
一方、シャフトは薄肉パイプとの摩擦係数が高く、磨耗しにくい材料が好ましいが、例えばステンレスや酸化アルミニウムなどのセラミックで製作する。
薄肉パイプ2にはフランジ10を固定して設ける。このフランジはアクチュエータの動きを伝える部分である。このフランジ10が先ほどのシャフト1に対して移動する。
薄肉パイプの外側の3箇所に、圧電材3、4、5を形成する。このような円管状の圧電材を形成する方法は、ゾルゲル法や、微粒子を吹き付ける方式が知られており、マスクを用いて一度に製作することが可能である。
圧電材3の外側に第1の電極6、第2の電極8、第3の電極7を円管状に形成する。
以上の本実施形態によれば、圧電材の破損を防止が可能となり、制御回路自体を簡単な構成とすることが可能となる。
すなわち、一般に圧電材料のヤング率は低くない。従って比較的曲がりにくい材料である。また一種のセラミックであることから、変形によって破損しやすい材料でもある。
特に、中央の電極に電圧をかけたとき、周辺部において歪みが大きくなることが予想される。
本実施形態のように、歪みが大きくなりそうな部分、3箇所の圧電材の境界において、圧電材が無い構造とすることにより、圧電材の破損を防止できる。
また、圧電材がないことにより、薄肉パイプが、より容易に変形する。従って低い電圧でも駆動することが可能となるため、少ないパワーで同じ制御性能が得られ、低電圧回路ですむので制御回路自体も簡単になる。
また、本実施の形態では、あらかじめ薄肉パイプに溝を設けてから圧電材と電極を構成する製作方法を説明したが、薄肉パイプに圧電材と電極を形成してから、加工して溝を設ける製作方法でも、同じ構造を製作できる。
この溝の加工方法としては、機械的な切削加工のほか、レーザー加工などを用いることができる。
すなわち、一般に圧電材料のヤング率は低くない。従って比較的曲がりにくい材料である。また一種のセラミックであることから、変形によって破損しやすい材料でもある。
特に、中央の電極に電圧をかけたとき、周辺部において歪みが大きくなることが予想される。
本実施形態のように、歪みが大きくなりそうな部分、3箇所の圧電材の境界において、圧電材が無い構造とすることにより、圧電材の破損を防止できる。
また、圧電材がないことにより、薄肉パイプが、より容易に変形する。従って低い電圧でも駆動することが可能となるため、少ないパワーで同じ制御性能が得られ、低電圧回路ですむので制御回路自体も簡単になる。
また、本実施の形態では、あらかじめ薄肉パイプに溝を設けてから圧電材と電極を構成する製作方法を説明したが、薄肉パイプに圧電材と電極を形成してから、加工して溝を設ける製作方法でも、同じ構造を製作できる。
この溝の加工方法としては、機械的な切削加工のほか、レーザー加工などを用いることができる。
[実施形態6]
本発明の実施形態6においては、3箇所の電極の境界において、薄肉パイプに溝を入れた構成例について説明する。
実施形態1とは圧電材の膜を分割した構成が異なるだけで、その他は基本的に同じであるから、重複する部分の説明は省略する。
図12に本実施の形態における3箇所の電極の境界において、薄肉パイプに溝を入れた構成を示す。
図12において、シャフト1を設け、シャフト1に篏合して薄肉パイプ2を設ける。
薄肉パイプは圧電材の伸縮に従って、図のように中央部が膨らんだり、周辺部では収縮しなければならないため、例えばステンレスなどの金属で製作する。
また、この薄肉パイプは柔軟に屈曲するように3箇所において溝部13が形成されている。
薄肉パイプ2にはフランジ10を固定して設ける。このフランジはアクチュエータの動きを伝える部分である。このフランジ10が先ほどのシャフト1に対して移動する。
薄肉パイプの外側の4箇所に圧電材3、4a、4b、5を形成する。このような円管状の圧電材を形成する方法は、ゾルゲル法や、微粒子を吹き付ける方式が知られており、マスクを用いて一度に製作することが可能である。
圧電材3の外側に第1の電極6、第2の電極8、第3の電極7a、第4の電極7bを円管状に形成する。
この円管状の電極を形成するにはリソグラフィによる方法が可能である。
また、第3、第4の電極は図のように短絡配線する。
本発明の実施形態6においては、3箇所の電極の境界において、薄肉パイプに溝を入れた構成例について説明する。
実施形態1とは圧電材の膜を分割した構成が異なるだけで、その他は基本的に同じであるから、重複する部分の説明は省略する。
図12に本実施の形態における3箇所の電極の境界において、薄肉パイプに溝を入れた構成を示す。
図12において、シャフト1を設け、シャフト1に篏合して薄肉パイプ2を設ける。
薄肉パイプは圧電材の伸縮に従って、図のように中央部が膨らんだり、周辺部では収縮しなければならないため、例えばステンレスなどの金属で製作する。
また、この薄肉パイプは柔軟に屈曲するように3箇所において溝部13が形成されている。
薄肉パイプ2にはフランジ10を固定して設ける。このフランジはアクチュエータの動きを伝える部分である。このフランジ10が先ほどのシャフト1に対して移動する。
薄肉パイプの外側の4箇所に圧電材3、4a、4b、5を形成する。このような円管状の圧電材を形成する方法は、ゾルゲル法や、微粒子を吹き付ける方式が知られており、マスクを用いて一度に製作することが可能である。
圧電材3の外側に第1の電極6、第2の電極8、第3の電極7a、第4の電極7bを円管状に形成する。
この円管状の電極を形成するにはリソグラフィによる方法が可能である。
また、第3、第4の電極は図のように短絡配線する。
以上の本実施形態によれば、圧電材の破損防止が可能となり、制御回路自体を簡単な構成とすることが可能となる。
すなわち、一般に圧電材料のヤング率は低くない。従って比較的曲がりにくい材料である。
また、一種のセラミックであることから、変形によって破損しやすい材料でもある。
特に、中央の電極に電圧をかけたとき、周辺部において歪みが大きくなることが予想される。
本実施形態のように、歪みが大きくなりそうな部分、3箇所の圧電材の境界において、圧電材が無い構造とすることにより、圧電材の破損を防止できる。
また、圧電材がないことに加え、薄肉パイプには溝が形成されているので、薄肉パイプが、より容易に変形する。
従って、低い電圧でも駆動することが可能となるため、少ないパワーで同じ制御性能が得られ、低電圧回路ですむので制御回路自体も簡単になる。
また、本実施形態ではあらかじめ薄肉パイプに溝を設けてから圧電材と電極を構成する製作方法を説明したが、薄肉パイプに圧電材と電極を形成してから、加工して溝を設ける製作方法でも、同じ構造を製作できる。
この溝の加工方法としては、機械的な切削加工のほか、レーザー加工などを用いることができる。
すなわち、一般に圧電材料のヤング率は低くない。従って比較的曲がりにくい材料である。
また、一種のセラミックであることから、変形によって破損しやすい材料でもある。
特に、中央の電極に電圧をかけたとき、周辺部において歪みが大きくなることが予想される。
本実施形態のように、歪みが大きくなりそうな部分、3箇所の圧電材の境界において、圧電材が無い構造とすることにより、圧電材の破損を防止できる。
また、圧電材がないことに加え、薄肉パイプには溝が形成されているので、薄肉パイプが、より容易に変形する。
従って、低い電圧でも駆動することが可能となるため、少ないパワーで同じ制御性能が得られ、低電圧回路ですむので制御回路自体も簡単になる。
また、本実施形態ではあらかじめ薄肉パイプに溝を設けてから圧電材と電極を構成する製作方法を説明したが、薄肉パイプに圧電材と電極を形成してから、加工して溝を設ける製作方法でも、同じ構造を製作できる。
この溝の加工方法としては、機械的な切削加工のほか、レーザー加工などを用いることができる。
[実施形態7]
本発明の実施形態7においては、薄肉パイプの外側に絶縁膜14を形成し、その外側に導電性のグランド電極15を形成した構成例について説明する。
実施形態1とは薄肉パイプの外側に絶縁膜14を形成し、その外側に導電性のグランド電極15を形成した構成が異なるだけで、その他は基本的に同じであるから、重複する部分の説明は省略する。
図13に、本実施形態における薄肉パイプの外側に絶縁膜14を形成し、その外側に導電性のグランド電極15を形成した構成を示す。
本実施形態によれば、薄肉パイプはシャフトに接触しており、両方を金属で構成すると電気的には電源のグランドラインと、図示していないアクチュエータが取り付く本体とは電気的に接続されることになる。
圧電素子を駆動する電源は比較的高電圧が必要であるので、その電源とアクチュエータが取り付く装置が電気的に接続されているのは感電の心配がある。
また、グランドループを形成するといったノイズの問題を考えても両者を絶縁するのが好ましい。
本実施形態によれば、電源のグランドラインと、薄肉パイプとを絶縁することが可能となる。
本発明の実施形態7においては、薄肉パイプの外側に絶縁膜14を形成し、その外側に導電性のグランド電極15を形成した構成例について説明する。
実施形態1とは薄肉パイプの外側に絶縁膜14を形成し、その外側に導電性のグランド電極15を形成した構成が異なるだけで、その他は基本的に同じであるから、重複する部分の説明は省略する。
図13に、本実施形態における薄肉パイプの外側に絶縁膜14を形成し、その外側に導電性のグランド電極15を形成した構成を示す。
本実施形態によれば、薄肉パイプはシャフトに接触しており、両方を金属で構成すると電気的には電源のグランドラインと、図示していないアクチュエータが取り付く本体とは電気的に接続されることになる。
圧電素子を駆動する電源は比較的高電圧が必要であるので、その電源とアクチュエータが取り付く装置が電気的に接続されているのは感電の心配がある。
また、グランドループを形成するといったノイズの問題を考えても両者を絶縁するのが好ましい。
本実施形態によれば、電源のグランドラインと、薄肉パイプとを絶縁することが可能となる。
[実施形態8]
本発明の実施形態8においては、軸方向に伸縮する部分を2つ設けた構成例について説明する。
実施形態1とは軸方向に伸縮する部分を2つ設けた構成が異なるだけで、その他は基本的に同じであるから、重複する部分の説明は省略する。
図14に、本実施形態における軸方向に伸縮する部分を2つ設けた構成を示す。図14において、シャフト1を設け、シャフト1に篏合して薄肉パイプ2を設ける。
薄肉パイプは圧電材の伸縮に従って、図のように中央部が膨らんだり、周辺部では収縮しなければならないため、例えばステンレスなどの金属で製作する。
一方、シャフトは薄肉パイプとの摩擦係数が高く、磨耗しにくい材料が好ましいが、例えばステンレスや酸化アルミニウムなどのセラミックで製作する。薄肉パイプ2にはフランジ10を固定して設ける。
このフランジはアクチュエータの動きを伝える部分である。このフランジ10が先ほどのシャフト1に対して移動する。
薄肉パイプの外側に圧電材3、4a、4b、5を形成する。円管状の圧電材3を形成する方法は、ゾルゲル法や、微粒子を吹き付ける方式が知られている。
圧電材3の外側に第1の電極6、第2の電極8、第3の電極7a、第4の電極7b、を円管状に形成する。この円管状の電極を形成するにはリソグラフィによる方法が可能である。
第1の電極6、第2の電極8、第3の電極7a、第4の電極7b、および薄肉パイプ2を電圧制御回路9に接続する。
電圧制御回路9は第1、第2、第3、第4の電極への電圧、V1、V2、V3a、V3bの電圧を制御し、アクチュエータを動作させる。
圧電材の分極処理の方向は実施形態1の説明と同じとする。すなわち、電圧の極性がプラスの時、円管状の圧電材は半径方向に収縮する。
反対に電圧の極性がマイナスの時、円管状の圧電材は半径方向に拡大する。
本発明の実施形態8においては、軸方向に伸縮する部分を2つ設けた構成例について説明する。
実施形態1とは軸方向に伸縮する部分を2つ設けた構成が異なるだけで、その他は基本的に同じであるから、重複する部分の説明は省略する。
図14に、本実施形態における軸方向に伸縮する部分を2つ設けた構成を示す。図14において、シャフト1を設け、シャフト1に篏合して薄肉パイプ2を設ける。
薄肉パイプは圧電材の伸縮に従って、図のように中央部が膨らんだり、周辺部では収縮しなければならないため、例えばステンレスなどの金属で製作する。
一方、シャフトは薄肉パイプとの摩擦係数が高く、磨耗しにくい材料が好ましいが、例えばステンレスや酸化アルミニウムなどのセラミックで製作する。薄肉パイプ2にはフランジ10を固定して設ける。
このフランジはアクチュエータの動きを伝える部分である。このフランジ10が先ほどのシャフト1に対して移動する。
薄肉パイプの外側に圧電材3、4a、4b、5を形成する。円管状の圧電材3を形成する方法は、ゾルゲル法や、微粒子を吹き付ける方式が知られている。
圧電材3の外側に第1の電極6、第2の電極8、第3の電極7a、第4の電極7b、を円管状に形成する。この円管状の電極を形成するにはリソグラフィによる方法が可能である。
第1の電極6、第2の電極8、第3の電極7a、第4の電極7b、および薄肉パイプ2を電圧制御回路9に接続する。
電圧制御回路9は第1、第2、第3、第4の電極への電圧、V1、V2、V3a、V3bの電圧を制御し、アクチュエータを動作させる。
圧電材の分極処理の方向は実施形態1の説明と同じとする。すなわち、電圧の極性がプラスの時、円管状の圧電材は半径方向に収縮する。
反対に電圧の極性がマイナスの時、円管状の圧電材は半径方向に拡大する。
以上の構成において、電圧制御回路9の動作について説明する。
図15に、本実施形態におけるアクチュエータを動作させる際の電圧の制御方法(タイミングチャート)を説明する図を示す。
図中、横軸は時間軸で、縦軸は4つの電圧を示している。また、電圧の矢印は起点がグランドレベルを表し、方向がプラスの方向を表す。
まず、T1の初期状態では、電圧V1、V3a、V3bをグランド、電圧V2をプラスの電圧にセットする。
すると、第2の電極8では圧電材が収縮するため、薄肉パイプ2もそれに従って、第2の電極付近で半径方向に収縮し、シャフト1に対してクランプされる。
つぎに、T1からT2にかけて、電圧V3bをグランドレベルからマイナス側に下げる。
すると、第4の電極7b付近の圧電材が半径方向に拡大し、これにつれて薄肉パイプ2も半径方向に拡大する。
しかし、クランプされているのはフランジを挟んで違う側なので、フランジの動きには影響しない。
図15に、本実施形態におけるアクチュエータを動作させる際の電圧の制御方法(タイミングチャート)を説明する図を示す。
図中、横軸は時間軸で、縦軸は4つの電圧を示している。また、電圧の矢印は起点がグランドレベルを表し、方向がプラスの方向を表す。
まず、T1の初期状態では、電圧V1、V3a、V3bをグランド、電圧V2をプラスの電圧にセットする。
すると、第2の電極8では圧電材が収縮するため、薄肉パイプ2もそれに従って、第2の電極付近で半径方向に収縮し、シャフト1に対してクランプされる。
つぎに、T1からT2にかけて、電圧V3bをグランドレベルからマイナス側に下げる。
すると、第4の電極7b付近の圧電材が半径方向に拡大し、これにつれて薄肉パイプ2も半径方向に拡大する。
しかし、クランプされているのはフランジを挟んで違う側なので、フランジの動きには影響しない。
つぎに、T1からT3にかけて、電圧V3aをグランドレベルからマイナス側に下げる。
すると、第3の電極7a付近の圧電材が半径方向に拡大し、これにつれて薄肉パイプ2も半径方向に拡大する。
第2の電極付近でシャフト1と薄肉パイプはクランプされているため、この軸方向の収縮により、薄肉パイプ2に固定されているフランジ10は図14に示した11の方向に移動する。
つぎに、T3では、今度はV1に電圧をかけ、V2の電圧をグランドに戻す。
すると、こんどは第1の電極6付近で圧電材が収縮するため、薄肉パイプもそれに従って、第1の電極付近で収縮し、シャフト1に対してクランプされる。
つぎに、T3からT4にかけて電圧V3aをグランドに戻す。これで第3の電極7a付近において、圧電材の変形はもとにもどり、その結果収縮していた薄肉パイプ中央部分が伸びて元に戻る。
しかし、クランプされているのはフランジを挟んで違う側なので、フランジの動きには影響しない。
すると、第3の電極7a付近の圧電材が半径方向に拡大し、これにつれて薄肉パイプ2も半径方向に拡大する。
第2の電極付近でシャフト1と薄肉パイプはクランプされているため、この軸方向の収縮により、薄肉パイプ2に固定されているフランジ10は図14に示した11の方向に移動する。
つぎに、T3では、今度はV1に電圧をかけ、V2の電圧をグランドに戻す。
すると、こんどは第1の電極6付近で圧電材が収縮するため、薄肉パイプもそれに従って、第1の電極付近で収縮し、シャフト1に対してクランプされる。
つぎに、T3からT4にかけて電圧V3aをグランドに戻す。これで第3の電極7a付近において、圧電材の変形はもとにもどり、その結果収縮していた薄肉パイプ中央部分が伸びて元に戻る。
しかし、クランプされているのはフランジを挟んで違う側なので、フランジの動きには影響しない。
つぎに、T3からT5にかけて電圧V3bをグランドに戻す。これで第3の電極7付近において、圧電材の変形はもとにもどり、その結果収縮していた薄肉パイプ中央部分が伸びて元に戻る。
この間、第1の電極6付近でクランプされているのでフランジ10はシャフト1に対して図14に示した11の方向に移動する。
この1回のサイクルで電極7aおよび電極7b付近で薄肉パイプが軸方向に収縮したぶんだけフランジ10が矢印11の方向に進んだことになる。
また、実施形態1のように間欠的な動きではなくフランジ10は途切れることなく11の方向に進む。
T5では、再びT1に戻り、連続動作させれば、大きなストロークを移動させることができる。
また、逆方向への移動はタイミングの入れ替えによって可能である。すなわち、図15のタイミングチャートを逆向きにたどればよい。
本実施の形態によれば、連続動作が可能となるため、振動しない駆動が可能となる。このことは前述したように特に精密な移動が必要な応用分野において重要である。
この間、第1の電極6付近でクランプされているのでフランジ10はシャフト1に対して図14に示した11の方向に移動する。
この1回のサイクルで電極7aおよび電極7b付近で薄肉パイプが軸方向に収縮したぶんだけフランジ10が矢印11の方向に進んだことになる。
また、実施形態1のように間欠的な動きではなくフランジ10は途切れることなく11の方向に進む。
T5では、再びT1に戻り、連続動作させれば、大きなストロークを移動させることができる。
また、逆方向への移動はタイミングの入れ替えによって可能である。すなわち、図15のタイミングチャートを逆向きにたどればよい。
本実施の形態によれば、連続動作が可能となるため、振動しない駆動が可能となる。このことは前述したように特に精密な移動が必要な応用分野において重要である。
[実施形態9]
本発明の実施形態9においては、図16に示すように、本発明の実施形態3で説明した薄肉パイプの中央付近の直径が、つぎのような糸巻き型にされている。すなわち、上記薄肉パイプの中央付近の直径が、両端部分の直径に対してあらかじめ大きくした樽型とは逆に、薄肉パイプの中央付近の直径が両端部分の直径に対してあらかじめ小さくし、糸巻き型にされている。
また、薄肉パイプとシャフトの間に耐磨耗部材を有する構成例である実施形態4とは薄肉パイプの中央付近の直径が両端部分の直径に対して、あらかじめ小さくした構成が異なるだけで、その他は基本的に同じであるから、重複する部分の説明は省略する。
本発明の実施形態9においては、図16に示すように、本発明の実施形態3で説明した薄肉パイプの中央付近の直径が、つぎのような糸巻き型にされている。すなわち、上記薄肉パイプの中央付近の直径が、両端部分の直径に対してあらかじめ大きくした樽型とは逆に、薄肉パイプの中央付近の直径が両端部分の直径に対してあらかじめ小さくし、糸巻き型にされている。
また、薄肉パイプとシャフトの間に耐磨耗部材を有する構成例である実施形態4とは薄肉パイプの中央付近の直径が両端部分の直径に対して、あらかじめ小さくした構成が異なるだけで、その他は基本的に同じであるから、重複する部分の説明は省略する。
本実施の形態によれば、圧電材が半径方向に縮む方向に変形させると薄肉パイプも半径方向に縮む。
また、この時圧電材は軸方向にも縮む。それぞれの長さの変化量は元のサイズに応じてその伸びる量が決定するので、電極の軸方向の長さを大きくすることができ、大きな圧電材を使うことができるのでさらに強い発生力を得ることができる。
また、この時圧電材は軸方向にも縮む。それぞれの長さの変化量は元のサイズに応じてその伸びる量が決定するので、電極の軸方向の長さを大きくすることができ、大きな圧電材を使うことができるのでさらに強い発生力を得ることができる。
1:シャフト
2:パイプ
3:第1の圧電材
4:第3の圧電材
5:第2の圧電材
6:第1の電極
7:第3の電極
8:第2の電極
9:電圧制御回路
10:フランジ
11:移動方向
2:パイプ
3:第1の圧電材
4:第3の圧電材
5:第2の圧電材
6:第1の電極
7:第3の電極
8:第2の電極
9:電圧制御回路
10:フランジ
11:移動方向
Claims (9)
- インチワーム駆動によるアクチュエータであって、
シャフトと、該シャフトに篏合された薄肉パイプと、該薄肉パイプの外側に形成された圧電材と、該圧電材の外側に形成された電極と、を有し、
前記電極への印加電圧を制御し、前記シャフトの軸方向に薄肉パイプを収縮させることによって前記圧電材の変位を拡大させ、該薄肉パイプを該シャフトの軸方向に移動させることを特徴とするインチワーム駆動によるアクチュエータ。 - 前記電極が、前記薄肉パイプの外側に形成された圧電材の両端部と中央部の3箇所に設けられた円管状電極で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインチワーム駆動によるアクチュエータ。
- 前記圧電材は、前記3箇所の電極のうち、中央の電極と、両端の電極とで逆符号の直流高電圧の印加によって分極処理されていることを特徴とする請求項2に記載のインチワーム駆動によるアクチュエータ。
- 前記薄肉パイプは、中央部分の直径と両端部分の直径とが、異なる直径を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインチワーム駆動によるアクチュエータ。
- 前記薄肉パイプとシャフトの間に、耐磨耗部材を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインチワーム駆動によるアクチュエータ。
- 前記圧電材の膜は、前記円管状電極の境界において分割されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインチワーム駆動によるアクチュエータ。
- 前記円管状電極の境界および中央の電極の中心部において、前記圧電材および前記薄肉パイプに溝が形成されていることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載のインチワーム駆動によるアクチュエータ。
- 前記薄肉パイプと前記圧電材との間に絶縁膜を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のインチワーム駆動によるアクチュエータ。
- 前記円管状電極のうち、中央の電極がさらに2つに分割されていることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載のインチワーム駆動によるアクチュエータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006255333A JP2007116889A (ja) | 2005-09-22 | 2006-09-21 | インチワーム駆動によるアクチュエータ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005276888 | 2005-09-22 | ||
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=38098546
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JP (1) | JP2007116889A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009050146A (ja) * | 2007-07-20 | 2009-03-05 | Canon Inc | アクチュエータ |
KR101042203B1 (ko) * | 2009-01-21 | 2011-06-20 | 임대순 | 압전모터 |
JP2011528857A (ja) * | 2008-07-22 | 2011-11-24 | カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー | アクチュエータおよび投影露光システム |
CN104467517A (zh) * | 2014-11-03 | 2015-03-25 | 孙亚飞 | 压电复合管驱动装置及压电复合管驱动装置的制造方法 |
JP2017505600A (ja) * | 2014-01-28 | 2017-02-16 | 浙江大学 | フレキシブルスマートパワー構造 |
-
2006
- 2006-09-21 JP JP2006255333A patent/JP2007116889A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009050146A (ja) * | 2007-07-20 | 2009-03-05 | Canon Inc | アクチュエータ |
JP2011528857A (ja) * | 2008-07-22 | 2011-11-24 | カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー | アクチュエータおよび投影露光システム |
KR101042203B1 (ko) * | 2009-01-21 | 2011-06-20 | 임대순 | 압전모터 |
JP2017505600A (ja) * | 2014-01-28 | 2017-02-16 | 浙江大学 | フレキシブルスマートパワー構造 |
CN104467517A (zh) * | 2014-11-03 | 2015-03-25 | 孙亚飞 | 压电复合管驱动装置及压电复合管驱动装置的制造方法 |
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