JP2007116833A - Ipmモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】要求されている場合には大きなトルクを発生できる一方、ロータが外力によって高速に回転されたときの誘起電圧を低減できるようなIPMモータを提供する。
【解決手段】本発明によるIPMモータは、ロータ11と、ロータ11に対向するステータ12とを具備する。ロータ11は、ロータ鉄心17と、界磁磁石13とを含む。前記界磁磁石13の1極は、複数の永久磁石19、20で構成されている。ロータ鉄心17は、ロータ鉄心本体17bと、複数の永久磁石19、20の外側に位置する外側部分17aと、複数の永久磁石19、20の間を通過して外側部分17aをロータ鉄心本体17bに連結するブリッジ部分17cとを備えている。前記ロータ11の周方向における前記ブリッジ部分17cの幅は、複数の永久磁石19、20の前記周方向における幅の和の0.05倍以上である。
【選択図】図2

Description

本発明は、IPM(Internal Permanent Magnet)モータに関する。
ロータ鉄心の内部に永久磁石が埋め込まれた構造を有するIPMモータは、体積あたりの出力トルクが大きく、且つ、弱め界磁制御によって高速運転が可能であるという特徴を有している。このような特徴から、IPMモータは、電気自動車の駆動用モータへの応用が検討されている。なお、「モータ」という用語は、動力を発生するために使用可能な回転電機を意味しており、「モータ」という用語の使用によって本発明のIPMモータが発電機としても使用されることが排除されていると解釈されてはならない。
IPMモータの永久磁石の位置は、IPMモータの特性に大きな影響を及ぼす。出願人は、特開2000−153033号公報において永久磁石をロータ側面の近傍に位置させることによってマグネットトルクを増大させる技術を提案している。加えて、特開平11−275784も永久磁石をロータ側面の近傍に位置させることが好適であることを開示している。
しかしながら、永久磁石をロータ側面の近傍に位置させることは、ロータの機械的強度に影響し得る。IPMモータでは、ロータ鉄心の一部分(外側部分)が永久磁石の外側に位置している。永久磁石がロータ側面の近傍に位置していると、ロータ鉄心の外側部分と中心部分とを接続する接続部の幅が小さくなり、ロータ鉄心の外側部分及び永久磁石を保持する機械的強度が低下する。これは、特に、高速でIPMモータが運転される場合に問題になり得る。
このような問題に対処するために、実開平7−11849号公報、及び特開2005−6484号公報は、界磁の一極を複数の永久磁石で構成し、その複数の永久磁石の間に外側部分と中心部分とを接続するブリッジを設ける技術を開示している。このブリッジは複数の永久磁石が発生する磁束が漏れる経路となることから、一般に、ブリッジの幅は機械的強度が許す限り小さくされる。
IPMモータの電気自動車への応用において考慮すべきもう一つの事項は、IPMモータにトルクの発生が要求されていないときにも、ロータが外力によって高速に回転されるときにはIPMモータに弱め界磁電流を供給する必要があることである。例えば、パラレルハイブリッド電気自動車では、IPMモータのロータはエンジンに機械的に結合されているため、パラレルハイブリッド電気自動車がエンジンによって駆動される場合にはロータがエンジンによって回転される。ロータがエンジンによって回転されると、電機子巻線に誘起電圧が発生し、この誘起電圧は、ロータの回転数が高くなるほど高くなる。誘起電圧が過剰に高くなると、IPMモータを駆動するインバータやバッテリが損傷する可能性がある。したがって、IPMモータ自体にはトルクの発生を要求されていない場合でも、ロータが外力によって高速に回転される場合には、IPMモータに弱め界磁電流を供給して誘起電圧を低減する必要がある。弱め界磁電流は、トルクの発生に寄与せず、むしろ、鉄損による損失を増加させる。これは、電気自動車の効率を低下させるため好ましくない。
電機子巻線に発生する誘起電圧は、永久磁石が電機子巻線に鎖交させる磁束に依存するから、飽和磁化が小さい永久磁石を採用し、永久磁石が発生する磁束を少なくすることによって誘起電圧を低減することも考えられるかもしれない。しかし、このようなアプローチは、IPMモータが発生可能な最大のトルクを低減させるため好ましくないことは明らかである。
このような背景から、要求されている場合には大きなトルクを発生するできる一方、ロータが外力によって高速に回転されたときの誘起電圧を低減できるようなIPMモータの提供が望まれている。
特開2000−153033号公報 特開平11−275784号公報 実開平7−11849号公報 特開2005−6484号公報
したがって、本発明の目的は、要求されている場合には大きなトルクを発生できる一方、ロータが外力によって高速に回転されたときの誘起電圧を低減できるようなIPMモータを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、以下に述べられる手段を採用する。その手段を構成する技術的事項の記述には、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]の記載との対応関係を明らかにするために、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号が付加されている。但し、付加された番号・符号は、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲を限定的に解釈するために用いてはならない。
本発明によるIPMモータは、ロータ(11)と、ロータ(11)に対向するステータ(12)とを具備する。ロータ(11)は、ロータ鉄心(17)と、界磁(13)とを含む。前記界磁(13)の1極は、複数の永久磁石(19、20)で構成されている。前記ロータ鉄心(17)は、ロータ鉄心本体(17b)と、複数の永久磁石(19、20)の外側に位置する外側部分(17a)と、複数の永久磁石(19、20)の間を通過して外側部分(17a)をロータ鉄心本体(17b)に連結するブリッジ部分(17c)とを備えている。ロータ(11)の周方向におけるブリッジ部分(17c)の幅は、複数の永久磁石(19、20)の周方向における幅の和の0.05倍以上である。
このような構成のIPMモータでは、大きなトルクが要求されておらず、駆動電流が小さい状態では、永久磁石(19、20)が発生した磁束のうちの相当の量がブリッジ部分(17c)を介して漏れるため、ステータ(12)に鎖交する磁束が少ない。従って、誘起電圧を小さくできる。その一方で、大きなトルクが要求され、大きな駆動電流が供給される場合には、駆動電流による起磁力によってブリッジ部分(17c)に漏れる磁束が少なくなり、永久磁石(19、20)が発生した磁束の多くがステータ(12)に鎖交する。従って、要求されている場合には大きなトルクを発生することができる。
ロータ(11)の周方向におけるブリッジ部分(17c)の幅は、複数の永久磁石(19、20)の周方向における幅の和の0.10倍以上であることが好適であり、0.20倍以上であることが一層に好適である。
また、最大トルクの減少を抑制するためには、ロータ(11)の周方向におけるブリッジ部分(17c)の幅は、複数の永久磁石(19、20)の周方向における幅の0.50倍以下であることが好ましい。
当該IPMモータが、3相電力で駆動され、界磁(13)の極数はnであり、ステータ(12)が、n本の電機子歯(14)と、電機子歯(14)のそれぞれに集中巻で巻きつけられた電機子巻線(18)と、隣接する2つの電機子歯(14)の間に形成されたn個のスロット(15)を有する場合には、前記n、nは、下記組み合わせ:
=12,n=9,
=14,n=12,
=16,n=12,
=20,n=15,
=20,n=18,
=24,n=18,
=26,n=24,
=28,n=24,
=30,n=27.
から選択されることが好ましい。
一方、当該IPMモータが、5相電力で駆動される場合には、前記n、nは、下記組み合わせ:
=12,n=10,
=14,n=10,
=22,n=20,
=24,n=20,
=26,n=20,
=28,n=20.
から選択されることが好ましい。
他の観点において、本発明によるIPMモータは、ロータ(11)と、電機子巻線(18)を備えるステータ(12)とを具備する。ロータ(11)は、ロータ鉄心(17)と、界磁(13)とを含む。界磁(13)の1極は、複数の永久磁石(19、20)で構成されている。ロータ鉄心(17)は、ロータ鉄心本体(17b)と、複数の永久磁石(19、20)の外側に位置する外側部分(17a)と、複数の永久磁石(19、20)の間を通過して外側部分(17a)をロータ鉄心本体(17b)に連結するブリッジ部分(17c)とを備えている。ロータ(11)の周方向におけるブリッジ部分(17c)の幅は、電機子巻線(18)に駆動電流が流されていない状態において複数の永久磁石(19、20)が発生する磁束の10%以上がブリッジ部分(17c)を通過するように決定されている。好適には、前記ロータ(11)の周方向におけるブリッジ部分(17c)の幅は、電機子巻線(18)に駆動電流が流されていない状態において複数の永久磁石(19、20)が発生する磁束の20%以上がブリッジ部分(17c)を通過するように決定されていることが好ましく、30%以上がブリッジ部分(17c)を通過するように決定されていることが一層に好ましい。
本発明によれば、要求されている場合には大きなトルクを発生できる一方、ロータが外力によって高速に回転されたときの誘起電圧を低減できるようなIPMモータを提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るIPMモータ10の構成を示す断面図である。IPMモータ10は、ロータ11とステータ12とを備えている。ステータ12は、ロータ11のロータ側面11aに対向している。ステータ12は、電磁的作用によってロータ11にトルクを与え、ロータ11を中心軸11bの周りに回転させる。IPMモータ10は、外部から動力を供給することにより発電機としても機能する。
本実施気の形態のIPMモータ10は、14極12スロット構造を採用している。即ち、ロータ11には14極の界磁磁石13が設けられ、ステータ12には、12本の電機子歯14〜1412が設けられ、隣接する2つの電機子歯の間に12個のスロット15が形成されている。以下において、電機子歯14〜1412は、互いに区別される必要がない場合には電機子歯14と表記される。隣接する2つの界磁磁石13は、互いに逆の方向の磁力線を発生する、即ち、隣接する2つの界磁磁石13の極性は逆である。電機子歯14は、同一円周上に等間隔に配置されている。ロータ11は、シャフト16とロータ鉄心17とを含む。シャフト16は、図示されない軸受によって回転可能に支持されている。ロータ鉄心17は、シャフト16に固定的に接合され、シャフト16と同体に回転する。ロータ鉄心17は、珪素鋼板のような磁性材料で形成されている。
電機子歯14〜1412には、それぞれ、電機子巻線18〜1812が集中巻で巻かれている。ステータ12の内側に回転磁界を発生するために、電機子巻線18〜1812には、三相の電機子電流が供給される。詳細には、電機子巻線18、18、18、18には、U相電流が供給され、電機子巻線18、18、18、1810には、V相電流が供給され、電機子巻線18、18、1811、1812には、W相電流が供給される。電機子巻線18、18、18、18、18、1812は、第1方向に(例えば、時計周りに)電機子電流が流れるように巻かれており、電機子巻線18、18、18、18、1810、1811は、第1方向と逆の第2方向に(例えば、反時計周りに)電機子電流が流れるように巻かれている。電機子巻線18〜1812は、互いに区別される必要がない場合には、電機子巻線18と表記される。
図2は、ロータ11の表面部の構造を示す拡大図である。界磁磁石13のそれぞれは、ロータ11の円周方向に並んだ同一極性を有する2つの永久磁石19、20から構成されている。即ち、界磁の一極は、2つの永久磁石19、20から構成されている。永久磁石19、20は、ロータ鉄心17に設けられた開口に挿入されている。永久磁石19、20は、ロータ11の半径方向の外側に磁極面19a、20aを有し、半径方向の内側に磁極面19b、20bを有する。磁極面19a、20aは同一平面上にあり、及び磁極面19b、20bは同一平面上にある。永久磁石19、20が発生する磁束は、磁極面19a、19b、20a、20bから半径方向に放射される。一の界磁磁石13に含まれる一組の永久磁石19、20は、同一の方向に磁力線を発生する、即ち、同一の極性を有する。
永久磁石19、20は、ロータ側面11aの近傍に設けられている。このような構造は、永久磁石19、20が発生する磁束の多くを電機子巻線18に鎖交させ、マグネットトルクを増大させる。その一方で、永久磁石19、20がロータ側面11aの近傍に位置する構造では、発生するリラクタンストルクは小さくなる。即ち、本実施形態のIPMモータは、一般的なIPMモータとは異なり、その出力トルクの主成分はマグネットトルクであり、リラクタンストルクは補助的に使用されるに過ぎない。しかし、発明者の検討によれば、IPMモータであっても、マグネットトルクを最大限に利用する構成は、全体としての出力トルクを増大させるため好適である。
隣接する2つの界磁磁石13の間には、V字型の溝21が設けられている。溝21は、永久磁石19、20が発生する磁束が、(永久磁石19、20の間ではなく)永久磁石19、20の外側を通過して漏れることを抑制し、マグネットトルクの増大に寄与する。
永久磁石19、20は、ロータ側面11aの近傍に設けられるが、永久磁石19、20は電機子歯14に直接に対向しているわけではない;ロータ鉄心17には、永久磁石19、20の半径方向外側に位置する部分17a(外側部分17a)が設けられる。この外側部分17aの存在は、弱め界磁制御を容易にするために重要である。外側部分17aの存在は、d軸インダクタンスLdを増加させ、少ないd軸電流Idで弱め界磁制御を行うことを可能にする。
永久磁石19、20の間には、外側部分17aをロータ鉄心本体17bに機械的に連結するブリッジ部分17cが通されている。このブリッジ部分17cの役割は、2つある。一つは、ロータ11の機械的強度を向上させることである。本実施形態では、永久磁石19、20がロータ側面11aの近傍に設けられているため、永久磁石19、20の隅部とロータ側面11aとの間のロータ鉄心17の厚みが薄い。これは、外側部分17a及び永久磁石19、20を保持する上で問題になり得る。ブリッジ部分17cは、外側部分17aをロータ鉄心本体17bに機械的に強固に結合し、ロータ11の機械的強度を有効に向上させる。
ブリッジ部分17cのもう一つの役割は、IPMモータ10に高トルクの出力が要求されていない場合に、永久磁石19、20が発生する磁束を、ブリッジ部分17cを介して積極的に漏洩させることである;図2の矢印は、永久磁石19、20が発生する磁束の方向を示していることに留意されたい。このような設計は、通常に採用されている手法と相反するものである。一般的には、ブリッジ部分は漏れ磁束の経路になるため、ブリッジ部分は細く設計される。発明者が知り得る限りにおいて、界磁の一極が2つの永久磁石で構成されるような公知のIPMモータでは、ブリッジ部分の幅は、最大でも、該2つの永久磁石の幅の和の2〜4%であり、また、公知のIPMモータでは、ブリッジ部分を介して漏れる漏れ磁束は、永久磁石が発生する磁束全体の5%以下である。本実施形態のIPMモータ10は、逆に、ブリッジ部分17cの幅を積極的に増大させることにより、永久磁石19、20が発生する磁束を積極的に漏洩させる。このような構成は、IPMモータ10に要求される出力トルクが小さい状態でロータ11が外力によって高速に回転される場合の誘起電圧を低減し、必要な弱め界磁電流の大きさを有効に低減させることができる。
ブリッジ部分17cの幅が大きいことは、漏れ磁束を増大させ、従って、IPMモータ10の最大トルクに悪影響を及ぼすと考えられるかもしれない;しかしながら、発明者の検討によれば、これは正しくない。発明者の重要な発見の一つは、永久磁石19、20の間に設けられているブリッジ部分17cの幅が大きくても、そのことがマグネットトルクの最大値に及ぼす影響は大きくないことである。これは、大きなトルクを発生するために電機子巻線18に大きな駆動電流が流されている場合には、ブリッジ部分17cを通過する漏れ磁束と反対方向の起磁力が発生し、漏れ磁束が自動的に小さくなることに起因している。
図3は、電機子巻線18に大きな駆動電流が流されているときに発生する起磁力の方向を示す概念図である。電機子巻線18に大きな駆動電流が流されると、この駆動電流は、ある界磁磁石13からそれに対向する電機子歯14、電機子歯14に隣接する電機子歯14i+1、及び界磁磁石13に隣接する界磁磁石13i+1を通って界磁磁石13に戻る経路に沿った起磁力を発生させる。この起磁力は、永久磁石19、20が発生した磁束がブリッジ部分17cを通過することを阻害し、永久磁石19、20が発生した磁束のほぼ全部を電機子歯14に鎖交させる。したがって、ブリッジ部分17cの幅が大きくても、最大の出力トルクに及ぼす影響は小さい。
このように、永久磁石19、20の間に設けられているブリッジ部分17cの幅が大きい構造は、要求されている場合には大きなトルクを発生できる一方で、ロータ11が外力によって高速に回転される場合の誘起電圧を低減し、必要な弱め界磁電流の大きさを有効に低減させることができる。
図4を参照して、小さいトルクの出力しか要求されていないときの誘起電圧を低減させるためには、ブリッジ部分17cの(周方向の)幅c(即ち、最も接近する位置における永久磁石19、20の間の距離)は、下記式を満足させることが好ましい:
c≧0.05・(a+b).
ここで、a、bは、それぞれ、永久磁石19、20の(周方向の)幅である。公知のIPMモータでは、2つの永久磁石の間のブリッジ部分の幅は、上述のように、永久磁石の幅の和の0.02〜0.04倍(2%〜4%)以下であることに留意されたい。
誘起電圧を充分に低減させるためには、ブリッジ部分17cの幅cは、0.10×(a+b)以上であることが一層に好ましく、0.20×(a+b)以上であることが更に好ましい。
一実施形態では、永久磁石19、20の幅a+bの和は、20mm〜30mmである。この場合、ブリッジ部分17cの幅cは、2.0mm以上であることが好ましく、3.0mm以上であることが更に好ましい。
一方、IPMモータ10の最大トルクの過剰な減少を避けるためには、ブリッジ部分17cの幅cは、0.50×(a+b)以下であることが好ましい。
また、小さいトルクの出力しか要求されていない場合(即ち、駆動電流が小さい場合)の誘起電圧を低減させるためには、ブリッジ部分17cの幅cは、無負荷状態(即ち、電機子巻線18に駆動電流が流されていない状態)で永久磁石19、20が発生した磁束の10%以上がブリッジ部分17cを通過して漏洩するように決定されていることが好ましい。公知のIPMモータでは、ブリッジ部分を介して漏れる漏れ磁束は、出願人が知る限りにおいて、永久磁石が発生する磁束全体の5%以下であることに留意されたい。より好適には、ブリッジ部分17cの幅cは、無負荷状態で永久磁石19、20が発生した磁束の20%以上がブリッジ部分17cを通過して漏洩するように決定されていることが好ましく、30%以上がブリッジ部分17cを通過して漏洩するように決定されていることが一層に好ましい。
図3に示されているような経路(即ち、界磁磁石13からそれに対向する電機子歯14、電機子歯14に隣接する電機子歯14i+1、及び界磁磁石13に隣接する界磁磁石13i+1を通って界磁磁石13に戻る経路)で起磁力を発生させるためには、IPMモータ10の極数とスロット数(即ち、電機子歯の数)が重要な役割をする。好適には、電機子巻線18が集中巻で電機子歯14に巻きつけられており、界磁の極数nがスロットの数nよりも大きく、且つ、極数nとスロットの数nとの差が小さいことが好ましい。このような構成は、多くの数の界磁磁石13を電機子歯14に正対させ、図3に示されているような経路で起磁力を発生させるために好適である。界磁の極数nがスロットの数nの数よりも少ない構成は、一の電機子歯14に複数の界磁磁石13を正対させ、上述した経路で起磁力を発生させるために好適でない。
具体的には、IPMモータ10が3相電力で駆動される場合には、下記の極数nとスロットの数nの組み合わせが好適である:
=12,n=9,
=14,n=12,
=16,n=12,
=20,n=15,
=20,n=18,
=24,n=18,
=26,n=24,
=28,n=24,
=30,n=27.
IPMモータ10は、5相電力で駆動されることも可能である。この場合には、下記の極数nとスロットの数nの組み合わせが好適である:
=12,n=10,
=14,n=10,
=22,n=20,
=24,n=20,
=26,n=20,
=28,n=20.
図1は、本発明による一実施形態に係るIPMモータの構成を示す断面図である。 図2は、本実施形態のロータの表面部の構成を示す拡大図である。 図3は、駆動電流が流されたときの起磁力の経路を示す概念図である。 図4は、本実施形態に係るIPMモータのロータ鉄心のブリッジ部分の構成を示す断面図である。
符号の説明
10:IPMモータ
11:ロータ
12:ステータ
13:界磁磁石
14:電機子歯
15:スロット
16:シャフト
17:ロータ鉄心
18:電機子巻線
19、20:永久磁石
21:溝

Claims (9)

  1. ロータと、
    前記ロータに対向するステータ
    とを具備し、
    前記ロータは、
    ロータ鉄心と、
    界磁
    とを含み、
    前記界磁の1極は、複数の永久磁石で構成され、
    前記ロータ鉄心は、
    ロータ鉄心本体と、
    前記複数の永久磁石の外側に位置する外側部分と、
    前記複数の永久磁石の間を通過して前記外側部分を前記ロータ鉄心本体に連結するブリッジ部分
    とを備え、
    前記ロータの周方向における前記ブリッジ部分の幅は、前記複数の永久磁石の前記周方向における幅の和の0.05倍以上である
    IPMモータ。
  2. 請求項1に記載のIPMモータであって、
    前記ロータの周方向における前記ブリッジ部分の幅は、前記複数の永久磁石の前記周方向における幅の和の0.10倍以上である
    IPMモータ。
  3. 請求項1に記載のIPMモータであって、
    前記ロータの周方向における前記ブリッジ部分の幅は、前記複数の永久磁石の前記周方向における幅の0.20倍以上である
    IPMモータ。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のIPMモータであって、
    前記ロータの周方向における前記ブリッジ部分の幅は、前記複数の永久磁石の前記周方向における幅の0.50倍以下である
    IPMモータ。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のIPMモータであって、
    当該IPMモータは、3相電力で駆動され、
    前記界磁の極数はnであり、
    前記ステータは、n本の電機子歯と、前記電機子歯のそれぞれに集中巻で巻きつけられた電機子巻線と、隣接する2つの前記電機子歯の間に形成されたn個のスロットを有し、
    前記n、nは、下記組み合わせ:
    =12,n=9,
    =14,n=12,
    =16,n=12,
    =20,n=15,
    =20,n=18,
    =24,n=18,
    =26,n=24,
    =28,n=24,
    =30,n=27.
    から選択された
    IPMモータ。
  6. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のIPMモータであって、
    当該IPMモータは、5相電力で駆動され、
    前記界磁の極数はnであり、
    前記ステータは、n本の電機子歯と、前記電機子歯のそれぞれに集中巻で巻きつけられた電機子巻線と、隣接する2つの前記電機子歯の間に形成されたn個のスロットを有し、
    前記n、nは、下記組み合わせ:
    =12,n=10,
    =14,n=10,
    =22,n=20,
    =24,n=20,
    =26,n=20,
    =28,n=20.
    から選択された
    IPMモータ。
  7. ロータと、
    電機子巻線を備えるステータ
    とを具備し、
    前記ロータは、
    ロータ鉄心と、
    界磁
    とを含み、
    前記界磁の1極は、複数の永久磁石で構成され、
    前記ロータ鉄心は、
    ロータ鉄心本体と、
    前記複数の永久磁石の外側に位置する外側部分と、
    前記複数の永久磁石の間を通過して前記外側部分を前記ロータ鉄心本体に連結するブリッジ部分
    とを備え、
    前記ロータの周方向における前記ブリッジ部分の幅は、前記電機子巻線に駆動電流が流されていない状態において前記複数の永久磁石が発生する磁束の10%以上が前記ブリッジ部分を通過するように決定されている
    IPMモータ。
  8. 請求項7に記載のIPMモータであって、
    前記ロータの周方向における前記ブリッジ部分の幅は、前記電機子巻線に駆動電流が流されていない状態において前記複数の永久磁石が発生する磁束の20%以上が前記ブリッジ部分を通過するように決定されている
    IPMモータ。
  9. 請求項8に記載のIPMモータであって、
    前記ロータの周方向における前記ブリッジ部分の幅は、前記電機子巻線に駆動電流が流されていない状態において前記複数の永久磁石が発生する磁束の30%以上が前記ブリッジ部分を通過するように決定されている
    IPMモータ。
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