JP2007116360A - 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および、コンピュータ読取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】カラーで印刷される画像を地紋と合成して出力する際に、地紋が目立つように地紋の画像データを生成する画像処理装置および画像処理方法を提供する。
【解決手段】画像50が地紋を付加されて印刷出力される場合、まず、「あ」という文字を構成するデータの位置情報がピックアップされ、そして、ピックアップされた位置についてのCMYKの色情報量(VC,VM,VY,VK)が算出され、さらに、その反対色の色情報(VCX,VMX,VYX,VKX)が算出される。そして、画像60として示されるような、「コピー厳禁」という文字列を隠し文字を持つ地紋のデータが、(VCX,VMX,VYX,VKX)という色情報を持つように生成される。そして、画像50と画像60が合成された画像70が、印刷出力される。
【選択図】図4
【解決手段】画像50が地紋を付加されて印刷出力される場合、まず、「あ」という文字を構成するデータの位置情報がピックアップされ、そして、ピックアップされた位置についてのCMYKの色情報量(VC,VM,VY,VK)が算出され、さらに、その反対色の色情報(VCX,VMX,VYX,VKX)が算出される。そして、画像60として示されるような、「コピー厳禁」という文字列を隠し文字を持つ地紋のデータが、(VCX,VMX,VYX,VKX)という色情報を持つように生成される。そして、画像50と画像60が合成された画像70が、印刷出力される。
【選択図】図4
Description
本発明は、画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および、コンピュータ読取り可能な記録媒体に関し、特に、カラーの画像データを生成することのできる画像処理装置および画像処理方法に関する。
従来から、画像処理装置において、カラーの原稿に対応してカラーの画像データを生成する技術が種々開示されている。
たとえば、特許文献1では、カラー画面に表示された画像データの画面印刷用の色変換の際に、背景色が黒色の画面上では目立っていても白黒に印刷すると背景色とのコントラストが小さくなって判別しにくくなる色について、ディザリング処理される前に表示色の色変換を行なう技術が開示されている。
一方、画像処理装置においてコピー防止のための行なわれる地紋印刷に関しても、種々の技術が開示されている。
たとえば、特許文献2では、プリンタを含むネットワークにおいて、当該ネットワークに接続可能な端末から印刷データがプリンタに送信されると、当該ネットワークのサーバが当該端末のユーザ名が予め登録されているか否かを判断し、当該ユーザ名に対応した地紋を入れてプリンタに印刷させる技術が開示されている。
そして、従来の画像処理装置では、カラーの画像データに対しても地紋を入れて印刷処理を行なうために、地紋の画像データを生成して、元の画像データに付加されることがあった。このように付加される地紋の画像としては、たとえば、「コピー厳禁」等のように、ユーザに対して元の画像の複製を心理的に抑制するための文字列(隠し文字)等を含む画像があった。
特開2000−333031号公報
特開2004−78752号公報
しかしながら、従来の画像処理装置では、カラー印刷された画像の複写を行なったときに浮かび上がってくる「コピー厳禁」等の地紋の画像が、元の画像の中で目立ちにくい場合があった。
これにより、上記のように、地紋が元の画像の複製を心理的に抑制するために印刷されても、その効果を十分に発揮することができない場合があった。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、カラーで印刷される画像を地紋と合成して出力する際に、地紋が目立つように地紋の画像データを生成する画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および、コンピュータ読取り可能な記録媒体を提供することである。
本発明に従った画像処理装置は、所定の画像データを読出す画像読出部と、前記所定の画像データに対して、画像データの存在する第1の領域と画像データが存在しない第2の領域に分割する領域分割部と、前記第1の領域の全体的な色情報を判定する色判定部と、前記第1の領域の全体的な色情報に基づく色の反対色または当該反対色の同系色の色情報で地紋データを生成する地紋データ生成部と、前記所定の画像データと前記地紋データとを合成するデータ合成部とを含むことを特徴とする。
また、本発明に従った画像処理装置では、前記所定の画像データは、位置情報と色情報量の数値とを有するラスタデータであり、前記領域分割部は、所定の画像データの各画素の色情報量に基づいて、前記所定の画像データを前記第1の領域と前記第2の領域に分割することが好ましい。
また、本発明に従った画像処理装置では、前記色判定部は、CMYKの色成分で前記第1の領域の色情報を判定することにより、各色成分の色情報量(VC,VM,VY,VK)を算出し、前記地紋データ生成部は、前記第1の領域のCMYKの各色成分の有色画素数をnC,nM,nY,nKとした場合、前記第1の領域の色情報に基づく色の反対色のCMYKの色成分の情報量(VCX,VMX,VYX,VKX)を、以下の式(1)〜式(4)に基づいて算出することが好ましい。
VCX=100−VC/nC …(1)
VMX=100−VM/nM …(2)
VYX=100−VY/nY …(3)
VKX=100−VK/nK …(4)
また、本発明に従った画像処理装置では、前記色判定部は、前記所定の画像データの中の前記第1の領域のすべての画像データを利用して、前記第1の領域の色情報を算出することが好ましい。
VMX=100−VM/nM …(2)
VYX=100−VY/nY …(3)
VKX=100−VK/nK …(4)
また、本発明に従った画像処理装置では、前記色判定部は、前記所定の画像データの中の前記第1の領域のすべての画像データを利用して、前記第1の領域の色情報を算出することが好ましい。
また、本発明に従った画像処理装置では、前記地紋データ生成部は、地紋の潜像部分および背景部分を互いにドット密度の異なるドットパターンで構成することが好ましい。
また、本発明に従った画像処理装置では、前記地紋データ生成部は、地紋の潜像部分および背景部分を互いに線密度の異なるハッチングパターンで構成することが好ましい。
また、本発明に従った画像処理装置では、前記地紋データ生成部は、地紋の潜像部分および背景部分の、いずれか一方をドットパターンで構成し、他方をハッチングパターンで構成することが好ましい。
本発明に従った画像処理方法は、所定の画像データを読出すステップと、前記所定の画像データに対して、画像データの存在する第1の領域と画像データが存在しない第2の領域に分割するステップと、前記第1の領域の色情報を判定するステップと、前記第1の領域の色情報に基づく色の反対色または当該反対色の同系色の色情報で地紋データを生成するステップと、前記所定の画像データと前記生成した地紋データとを合成するステップとを含むことを特徴とする。
本発明に従った画像処理プログラムは、所定の画像データを、地紋を付加して出力するための画像データを生成するための画像処理プログラムであって、コンピュータに、所定の画像データを読出すステップと、前記所定の画像データに対して、画像データの存在する第1の領域と画像データが存在しない第2の領域に分割するステップと、前記第1の領域の色情報を判定するステップと、前記第1の領域の色情報に基づく色の反対色または当該反対色の同系色の色情報で地紋データを生成するステップと、前記所定の画像データと前記生成した地紋データとを合成するステップとを実行させることを特徴とする。
本発明に従ったコンピュータ読取り可能な記録媒体は、本発明に従った画像処理プログラムを記録していることを特徴とする。
本発明によると、所定の画像データと地紋とを合成して出力しようとする場合、所定の画像データの対応する画像(元画像)にその全体的な色に対する反対色またはその反対色に似たような色で構成される地紋が合成された画像が出力用の画像として生成される。
これにより、出力用の画像を複写したとき、元画像に対して複写抑制効果のある地紋を目立つように付加できる。
以下に、本発明の画像処理装置の一実施の形態であるMFP(Multi Function Peripherals)について説明する。
図1は、本実施の形態のMFPのハードウェア構成を示す図である。
図1を参照して、MFPは、装置全体の制御を行なう制御部101と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)103と、プログラムや定数などを記憶するROM(Read Only Memory)105と、画像データなどを記憶するための記憶部107と、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の記録媒体に対して情報の記録および再生を行なうメディアドライブ109と、ユーザからの操作を受付ける操作パネル130と、画像データを読取るためのスキャナ120と、用紙に対して画像データのプリントを行なうプリンタ110と、MFP100内での構成要素同士の通信およびMFP100に対して外部に存在する機器との通信を制御する通信部117とを備えている。
図1を参照して、MFPは、装置全体の制御を行なう制御部101と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)103と、プログラムや定数などを記憶するROM(Read Only Memory)105と、画像データなどを記憶するための記憶部107と、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の記録媒体に対して情報の記録および再生を行なうメディアドライブ109と、ユーザからの操作を受付ける操作パネル130と、画像データを読取るためのスキャナ120と、用紙に対して画像データのプリントを行なうプリンタ110と、MFP100内での構成要素同士の通信およびMFP100に対して外部に存在する機器との通信を制御する通信部117とを備えている。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)を含む。また、通信部117は、LAN(ローカルエリアネットワーク)カードやモデムカード等によって構成される。
操作パネル130は、ユーザに対してMFP100の状態やコマンドの選択肢を表示するための表示画面131と、入力キー132とを備えている。表示画面131と入力キー132は、液晶ディスプレイとその上に載置されるタッチパネルとで構成することも可能である。
本実施の形態のMFPは、外部からの送信されることによって、または、スキャナ120においてスキャン動作が行なわれることによって、RAM103または記憶部107にファイルを格納することができる。また、本実施の形態のMFPは、格納されたファイルを、外部の装置からの指示や入力キー132に対する操作に基づいて、プリンタ110から印刷出力させることができる。
なお、本実施の形態のMFPは、ファイルを印刷出力する際に、外部の装置やユーザからの指示に基づいて、当該ファイルの画像に地紋の画像を付加することができる。
次に、本実施の形態のMFPにおいて、指定されたファイルを、地紋の画像を付加して出力する際に制御部101が実行する処理(隠し文字印刷処理)について、当該処理のフローチャートである図2を参照して説明する。
隠し文字印刷処理では、制御部101は、ステップS10で、RAM103または記憶部107から出力するように指定されたファイルの画像データを読出す。
次に、制御部101は、ステップS20で、地紋の画像データを生成する。地紋の画像データが生成される際の詳細な処理内容については後述する。
次に、制御部101は、ステップS30で、指定されたファイルの画像とステップS20で生成した地紋の画像とを合成する。
そして、制御部101は、ステップS40で、ステップS30で合成したデータをプリンタ110に出力させて、処理を終了する。
図3は、図2のステップS20(地紋生成処理)のサブルーチンのフローチャートである。
地紋生成処理では、制御部101は、まずステップS210で、指定されたファイルを、画像データが存在する領域と存在しない領域とに分割する。なお、指定されたファイルの画像を、以下適宜「元画像」と呼ぶ。
次に、ステップS220で、制御部101は、ステップS210で画像データが存在すると判断した領域において、色情報量をCMYKの各色成分の色情報量に分割する。なお、Cはシアンを、Mはマゼンタを、Yはイエローを、Kはブラックをそれぞれ意味する。
次に、ステップS230で、制御部101は、指定されたファイルについて、CMYKの各色について、画像データの色情報量の分析を行なう。これにより、指定されたファイルの、ステップS220で画像データが存在すると判断された領域における画像データについての、CMYKの各色について、色情報量が算出される。具体的には、ここでは、画像データが存在すると判断された領域において、各色についての色情報量の総和が算出される。以下、CMYKそれぞれの色情報量の総和を、それぞれ、VC,VM,VY,VKとする。VC,VM,VY,VKは、一般的には8bitとされる。
次に、ステップS240で、制御部101は、ステップS230で算出した各色成分の色情報量に基づいて元画像全体の色情報を判定する。具体的には、元画像全体の色情報として、ステップS230で算出した各色成分の色情報量の総和が利用されることにより、(VC,VM,VY,VK)という形式の判定結果が導出される。
次に、ステップS250で、制御部101は、ステップS240で導出した元画像全体の色情報の判定結果に基づいて、地紋の画像データを作成するための色情報(地紋用の色情報)を決定する。地紋用の色情報は、具体的には、以下の式(1)〜式(4)に基づいて、CMYKの各色成分の色情報量を決定する。なお、以下の式(1)〜式(4)におけるVCX,VMX,VYX,VKXは、それぞれ、地紋の画像データに利用されるCMYKの色情報量である。
また、nC,nM,nY,nKは、元画像におけるCMYKのそれぞれの画像データが存在すると判断された領域における有色画素数の総数であり、具体的には、元画像の画像データが存在すると判断された領域における各画素のビット数と画素数との積である。
VCX=(nC−VC)/nC×100 …(1)
VMX=(nM−VM)/nM×100 …(2)
VYX=(nY−VY)/nY×100 …(3)
VKX=(nK−VK)/nK×100 …(4)
このようにして求められた地紋用の色情報に基づく色は、元画像全体の色情報に基づく色の反対色となる。
VMX=(nM−VM)/nM×100 …(2)
VYX=(nY−VY)/nY×100 …(3)
VKX=(nK−VK)/nK×100 …(4)
このようにして求められた地紋用の色情報に基づく色は、元画像全体の色情報に基づく色の反対色となる。
なお、上記した式(1)〜式(4)が適用されるのは、VC,VM,VY,VKのいずれもが0ではない場合である。これ以外の場合のVCX,VMX,VYX,VKXについては、以下に説明する。
上記以外の場合としては、次の(I)〜(III)の場合分けが考えられる。そして、(I)および(II)の場合では、VCX,VMX,VYX,VKXは、以下に示されるように、求めることができる。ただし、(III)の場合については、VCX,VMX,VYX,VKXは求められない。
(I) VC≠0,VM≠0,VY≠0,および,VK=0の場合
VCX=(nC−VC)/nC×100 …(5)
VMX=(nM−VM)/nM×100 …(6)
VYX=(nY−VY)/nY×100 …(7)
VKX=0 …(8)
(II) VC=0,VM=0,VY=0,および,VK≠0の場合
VCX=0 …(9)
VMX=0 …(10)
VYX=0 …(11)
VKX=(nK−VK)/nK×100 …(12)
(III) VC=0,VM=0,VY=0,および,VK=0の場合
VCX,VMX,VYX,VKXは求められない。
VCX=(nC−VC)/nC×100 …(5)
VMX=(nM−VM)/nM×100 …(6)
VYX=(nY−VY)/nY×100 …(7)
VKX=0 …(8)
(II) VC=0,VM=0,VY=0,および,VK≠0の場合
VCX=0 …(9)
VMX=0 …(10)
VYX=0 …(11)
VKX=(nK−VK)/nK×100 …(12)
(III) VC=0,VM=0,VY=0,および,VK=0の場合
VCX,VMX,VYX,VKXは求められない。
再度図3を参照して、ステップS260では、制御部101は、地紋データの色情報としてステップS250で求めた色情報を当てはめることにより、地紋データを作成して、リターンする。
以上説明した本実施の形態によると、或る画像データを、地紋の画像を付加して印刷出力する際には、まず、当該或る画像の中の画像データが存在する領域の全体的な色情報が求められる。つまり、或る画像データの全体的な色調が求められる。そして、或る画像データの全体的な色調が求められると、その反対色が求められる。そして、求められた反対色で、地紋データが生成される。そして、或る画像データに、生成された地紋データが合成されたものが、印刷出力される。
たとえば、或る画像データが、図4(A)に画像50として示されるような「あ」という文字が複数配列された画像に対応した画像データである場合、まず、或る画像データにおいて、「あ」という文字を構成するデータの位置情報がピックアップされ、そして、ピックアップされた位置についての(VC,VM,VY,VK)が算出される。
そして、算出された(VC,VM,VY,VK)に基づいて(VCX,VMX,VYX,VKX)が算出される。
そして、図4(B)に画像60として示されるような、「コピー厳禁」という文字列を隠し文字を持つ地紋のデータが、(VCX,VMX,VYX,VKX)という色情報を持つように生成される。
そして、画像50と画像60が合成された、図4(C)として示される画像70が、印刷出力される。
以上説明した本実施の形態では、元画像のデータの中の画像データを有する位置の色情報量が分析されることによって、元画像全体の色情報が算出される。このことから、元画像の画像データは、各画素の属性として、位置座標とCMYK系等の各色情報量を数値とを備えるラスタデータであることが好ましい。そして、制御部101は、各画素の色情報量を上記した式(1)〜式(4)等を利用して、地紋の画像データに利用される色情報量を決定する。
なお、以上説明した本実施の形態では、色情報量の元となる表色系としてCMYK表色系を採用して説明を行なっていたが、本発明が対象とする表色系はこれに限定されず、他の表色系であっても良い。以下に、他の表色系が採用された場合の、地紋の画像データに利用される色情報量の決定の態様について説明する。
他の表色系が採用された場合の一例として、RGB表色系が採用された場合について説明する。まず、元画像全体の各色成分の色情報量の総和(VR,VG,VB)が算出される。元画像全体の色情報量の総和とは、CMYK系に関して上記したように、元画像中の画像データが存在する領域におけるRGBの各色成分の色情報量の総和である。VRは、R(レッド)成分の色情報量の総和であり、VGは、G(グリーン)成分の色情報量の総和であり、VBは、B(ブルー)成分の色情報量の総和である。
そして、VR,VG,VBを利用して、次の式(13)〜式(15)に従って、地紋の画像データに利用される各色成分の色情報量(VRX,VGX,VBX)が算出される。
VRX=2n−VR …(13)
VGX=2n−VG …(14)
VBX=2n−VB …(15)
式(13)〜式(15)中のnは、整数であり、「8」という値をとることが一般的である。また、VR,VG,VBは、それぞれnbitの色情報量である。
VGX=2n−VG …(14)
VBX=2n−VB …(15)
式(13)〜式(15)中のnは、整数であり、「8」という値をとることが一般的である。また、VR,VG,VBは、それぞれnbitの色情報量である。
次に、他の表色系が採用された場合の他の例として、Lab表色系が採用された場合について説明する。なお、Lab表色系は、UCS(Uniform Color Space)の一つである。
まず、元画像中の画像データが存在する領域の明度と色相と彩度の平均値が算出され、そして、算出結果に対応するL,a,bが算出される。算出された値は、VL,Va,Vbと表記する。
そして、VL,Va,Vbを利用して、次の式(16)〜式(19)に従って、地紋の画像データに利用される色情報量(VLX,VaX,VbX)が算出される。VLX,VaX,VbXは、地紋の画像データの色を特定するための、L,a,bの各値である。
VLX=VL …(16)
VaX=−Va …(17)
VbX=−Vb …(18)
式(16)〜式(18)から理解されるように、Lab表色系では、元画像中の画像データの色情報に対して、明度が同じで、色相についてのLab座標系の逆側の位置にある座標に対応する色情報が、地紋の画像データの色とされる。
VaX=−Va …(17)
VbX=−Vb …(18)
式(16)〜式(18)から理解されるように、Lab表色系では、元画像中の画像データの色情報に対して、明度が同じで、色相についてのLab座標系の逆側の位置にある座標に対応する色情報が、地紋の画像データの色とされる。
また、以上説明した本実施の形態では、地紋データの色情報(VCX,VMX,VYX,VKX)は、式(1)〜式(4)に従って、元画像全体の色情報の反対色を算出することによって求められたが、必ずしもこのようにして求められる必要は無い。
たとえば、図5に示すように、VC,VM,VY,VKの値の組み合わせに対応した色情報C(1)〜C(n)がROM105等に格納され、そして、C(1)〜C(n)を用いた、元画像全体の色情報と地紋用の色情報の対応関係が図6に示すような表形式でROM105等に格納され、これらの表を利用して、元画像の色情報に対応した地紋用の色情報が決定されても良い。
また、色情報C(1)〜C(n)に対応する各色成分の色情報量((VC,VM,VY,VK)または(VCX,VMX,VYX,VKX))の値は、ある程度その値に幅を持つように格納されていても良い。つまり、たとえば、ステップS250で決定される地紋用の色情報は、元画像の色情報の反対色そのものの色情報に限定されず、当該反対色と同系色の色情報であっても良い。
つまり、本発明では、地紋は、たとえば、印刷出力された画像が複写された際に潜像部分が元画像に対して目立って見えるような色であれば、元画像全体の色の反対色に似た色(当該反対色の同系色)で構成されていても良い。
なお、同系色とは、たとえば、CMYK表色系であれば、VCX,VMX,VYX,VKXが、それぞれ、以下に示すように、nC,nM,nY,nKに対して±10%の範囲で変更されて特定される色とすることができる。
VCXの同系色:VCX±nC×0.1
VMXの同系色:VMX±nC×0.1
VYXの同系色:VYX±nC×0.1
VKXの同系色:VKX±nC×0.1
また、RGB表色系であれば、同系色は、以下に示すように、VRX,VGX,VBXに対して±8bitの範囲内で変更されて特定される色とすることができる。
VMXの同系色:VMX±nC×0.1
VYXの同系色:VYX±nC×0.1
VKXの同系色:VKX±nC×0.1
また、RGB表色系であれば、同系色は、以下に示すように、VRX,VGX,VBXに対して±8bitの範囲内で変更されて特定される色とすることができる。
VRXの同系色:2n−VR±8
VGXの同系色:2n−VG±8
VBXの同系色:2n−VB±8
また、Lab表色系であれば、同系色は、Lab座標系における座標(VLX,VaX,VbX)の、原点からの距離が同じで、ab平面内で±30°の範囲にある座標で特定される色とすることができる。なお、このような範囲にある座標を、図7を参照して詳細に説明する。図7には、Lab座標系が示されている。座標(VLX,VaX,VbX)は、座標(VL,Va,Vb)に対して、ab平面において原点と点対称の位置に存在する。原点と座標(VLX,VaX,VbX)を結ぶ線分をL1とし、線分L1と同じ長さを有し、一端を原点に位置し、ab平面上で線分L1に対して30°回転した状態にある線分をそれぞれL2,L3とする。この場合、上記のような範囲にある座標は、座標(VLX,VaX,VbX)を通り、線分L2の他端から線分L3の他端に延びる弧LS上にある座標と言える。
VGXの同系色:2n−VG±8
VBXの同系色:2n−VB±8
また、Lab表色系であれば、同系色は、Lab座標系における座標(VLX,VaX,VbX)の、原点からの距離が同じで、ab平面内で±30°の範囲にある座標で特定される色とすることができる。なお、このような範囲にある座標を、図7を参照して詳細に説明する。図7には、Lab座標系が示されている。座標(VLX,VaX,VbX)は、座標(VL,Va,Vb)に対して、ab平面において原点と点対称の位置に存在する。原点と座標(VLX,VaX,VbX)を結ぶ線分をL1とし、線分L1と同じ長さを有し、一端を原点に位置し、ab平面上で線分L1に対して30°回転した状態にある線分をそれぞれL2,L3とする。この場合、上記のような範囲にある座標は、座標(VLX,VaX,VbX)を通り、線分L2の他端から線分L3の他端に延びる弧LS上にある座標と言える。
また、本実施の形態では、元画像を地紋と合成して出力するための、地紋データの生成および元画像と地紋の画像データの合成が、MFPにおいて、つまり、印刷出力をする機能を備えた装置において行なわれたが、本発明の画像処理装置は、必ずしも印刷出力をする機能を備えていなくとも良い。つまり、MFPのような印刷出力をする機能を有する装置に対して印刷出力のための画像を送信する装置、具体的には、パーソナルコンピュータのようなMFPにネットワーク等を介して接続された装置によって、本発明の画像処理装置が構成されても良い。
また、以上説明した本実施の形態では、地紋は、文字列を隠し文字として含むような部分(潜像部分)とそれに対する背景の部分(背景部分)とから構成される。なお、地紋の潜像部分は、記号やキャラクタ画像等であっても良く、地紋の潜像部分を構成する部分は文字列である必要は無い。
また、以上説明した本実施の形態では、制御部101は、記憶部107またはROM105等の、MFPに固定された記憶装置に記憶されたプログラムに基づいて、図2および図3を用いて説明した処理を実行したが、本発明はこのような構成に限定されない。制御部101は、メディアドライブ109を介してMFPに対して着脱可能な記録媒体に記録されたプログラムを読込んで実行することにより、上記の処理を実行するように構成されていても良い。
また、以上説明した本実施の形態では、制御部101は、元画像において、その全体的な色情報を求めたが、一部分、たとえば、元画像の中の、隠し文字が印刷される位置の近傍のみの画像データを利用して、VC,VM,VY,VKを算出しても良い。
また、地紋の潜像部分と背景部分とは、単位面積あたりのドット個数(ドット密度)の異なるドットパターンによって構成されても良いし、単位面積あたりの線数(線密度)の異なるハッチングパターンによって構成されても良いし、また、そのいずれか一方がドットパターンで構成され他方がハッチングパターンで構成されても良い。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
101 制御部、103 RAM、105 ROM、107 記憶部、109 メディアドライブ、110 プリンタ、117 通信部、120 スキャナ、130 操作パネル、131 表示画面、132 入力画面。
Claims (10)
- 所定の画像データを読出す画像読出部と、
前記所定の画像データに対して、画像データの存在する第1の領域と画像データが存在しない第2の領域に分割する領域分割部と、
前記第1の領域の色情報を判定する色判定部と、
前記第1の領域の色情報に基づく色の反対色または当該反対色の同系色の色情報で地紋データを生成する地紋データ生成部と、
前記所定の画像データと前記地紋データとを合成するデータ合成部とを含む、画像処理装置。 - 前記所定の画像データは、位置情報と色情報量の数値とを有するラスタデータであり、
前記領域分割部は、所定の画像データの各画素の色情報量に基づいて、前記所定の画像データを前記第1の領域と前記第2の領域に分割する、請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記色判定部は、CMYKの色成分で前記第1の領域の色情報を判定することにより、各色成分の色情報量(VC,VM,VY,VK)を算出し、
前記地紋データ生成部は、前記第1の領域のCMYKの各色成分の有色画素数をnC,nM,nY,nKとした場合、前記第1の領域の色情報に基づく色の反対色のCMYKの色成分の情報量(VCX,VMX,VYX,VKX)を、以下の式(1)〜式(4)
VCX=100−VC/nC …(1)
VMX=100−VM/nM …(2)
VYX=100−VY/nY …(3)
VKX=100−VK/nK …(4)
に基づいて算出する、請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記色判定部は、前記所定の画像データの中の前記第1の領域のすべての画像データを利用して、前記第1の領域の色情報を算出する、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記地紋データ生成部は、地紋の潜像部分および背景部分を互いにドット密度の異なるドットパターンで構成する、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記地紋データ生成部は、地紋の潜像部分および背景部分を互いに線密度の異なるハッチングパターンで構成する、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記地紋データ生成部は、地紋の潜像部分および背景部分の、いずれか一方をドットパターンで構成し、他方をハッチングパターンで構成する、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像処理装置。
- 所定の画像データを読出すステップと、
前記所定の画像データに対して、画像データの存在する第1の領域と画像データが存在しない第2の領域に分割するステップと、
前記第1の領域の色情報を判定するステップと、
前記第1の領域の色情報に基づく色の反対色または当該反対色の同系色の色情報で地紋データを生成するステップと、
前記所定の画像データと前記生成した地紋データとを合成するステップとを含む、画像処理方法。 - 所定の画像データを、地紋を付加して出力するための画像データを生成するための画像処理プログラムであって、コンピュータに、
所定の画像データを読出すステップと、
前記所定の画像データに対して、画像データの存在する第1の領域と画像データが存在しない第2の領域に分割するステップと、
前記第1の領域の色情報を判定するステップと、
前記第1の領域の色情報に基づく色の反対色または当該反対色の同系色の色情報で地紋データを生成するステップと、
前記所定の画像データと前記生成した地紋データとを合成するステップとを実行させる、画像処理プログラム。 - 請求項9に記載の画像処理プログラムを記録した、コンピュータが読取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005304667A JP2007116360A (ja) | 2005-10-19 | 2005-10-19 | 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および、コンピュータ読取り可能な記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005304667A JP2007116360A (ja) | 2005-10-19 | 2005-10-19 | 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および、コンピュータ読取り可能な記録媒体 |
Publications (1)
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ID=38098166
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JP (1) | JP2007116360A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011098064A (ja) * | 2009-11-06 | 2011-05-19 | Daito Giken:Kk | 遊技台 |
-
2005
- 2005-10-19 JP JP2005304667A patent/JP2007116360A/ja not_active Withdrawn
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