JP2007115796A - 測定装置及び方法、露光装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

測定装置及び方法、露光装置、並びにデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高精度に被検光学系の収差を測定することができる測定装置を提供する。
【解決手段】光源からの露光光を用いて光学系を介して被露光体を露光する露光装置に使用され、前記光学系の波面収差を測定する測定装置であって、前記露光光とは波長域の異なる少なくとも2種類の非露光光を発生させる光源装置と、前記露光光を用いて前記光学系を測定した第1の測定結果と、前記2種類の非露光光を用いて前記光学系を測定した第2の測定結果との対応関係を記憶する記憶部とを有することを特徴とする測定装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、測定装置及び方法、露光装置、並びにデバイス製造方法に係り、特にリソグラフィー工程で微細なパターンが形成されたマイクロデバイスを製造する際に用いる露光装置の測定装置及び方法、露光装置、並びにデバイス製造方法に関する。
近年の微細加工と経済性の要求から、露光装置には、解像度と経済性の一層の向上が要求されている。高解像度を達成するために、紫外線光よりも更に波長の短い、波長20nm以下のEUV光(extreme ultraviolet光)を用いた縮小投影光学系が開発されている。更に、高解像度を達成するために、露光装置に使用される縮小投影光学系は、露光装置に組み込まれる前に収差測定装置によって収差を測定され、測定結果に基づいて光学素子(多層膜ミラー)の光学性能を調整されて組み込まれる。係る収差測定装置としては、ピンホール及び回折格子からの回折光を用いるPDI(Point Diffraction Interferrometer)を使用する収差測定装置がある。この場合、PDIを使用する収差測定装置は、光の干渉縞を計測するため、輝度の高い光源を用いることが望ましい。そこで、PDI法で使用される光源としては、例えば、高い輝度を有する光源としてSOR(Synchrotron Orbital Radiation)が使用される。
また、投影光学系が露光装置に組み込まれる前には、移動などによって多層膜ミラーが変動したり、時間によって酸化したり、汚染物質が多層膜ミラーに付着したりする。また、二層の膜が相互に拡散することにより、二層との間に拡散層が発生する。そのため、組み込み後に、再度、多層膜ミラーの収差が測定され、光学性能が調整される。この場合、収差測定の光源としてSOR光源を使用したいが、SOR光源は、非常に大がかりで高価であるため、経済的に問題がある。そのため、露光に使用されるEUV光源を収差測定の光源として流用することが提案されている(例えば、特許文献1参照のこと)。しかし、EUV光源を収差測定装置に使用すると収差測定に必要な輝度を得ることができない。そこで、可視光や紫外光を使用した収差測定装置が提案されている(例えば、特許文献2参照のこと)。
特開2000−100697号公報 特開2002−195913号公報
しかしながら、多層膜ミラーは、EUV光用に多層膜の膜厚や材料が決定されているので、可視光や紫外光等の露光波長以外の光を使用する特許文献2では、正確な計測ができない。
更に、投影光学系は、搬送中に収差が発生する場合がある。その場合、単純に多層膜ミラーの位置ずれが原因であれば、予め計測された位置情報に基づいて補正することができる。しかし、投影光学系の収差の原因は、多層膜ミラーの位置ずれだけでなく、多層膜ミラーの表面に付着した汚染物質や、多層膜の酸化によるものもある。従って、収差の原因を特定することが難しかった。それにより、高精度に投影光学系の収差を測定することが難しく、投影光学系の補正も十分にすることができなかった。その結果、露光装置の解像度が低下してしまう可能性があった。
そこで、本発明は、高精度に被検光学系の収差を測定することができる測定装置及び方法、露光装置、並びにデバイス製造方法を提供することを例示的な目的とする。
本発明の一側面としての測定装置は、光源からの露光光を用いて光学系を介して被露光体を露光する露光装置に使用され、前記光学系の波面収差を測定する測定装置であって、前記露光光とは波長域の異なる少なくとも2種類の非露光光を発生させる光源装置と、前記露光光を用いて前記光学系を測定した第1の測定結果と、前記2種類の非露光光を用いて前記光学系を測定した第2の測定結果との対応関係を記憶する記憶部とを有することを特徴とする。
本発明の別の側面としての測定方法は、光源からの露光光を用いて光学系を介して被露光体を露光する露光装置に使用され、前記光学系の波面収差を測定する測定方法であって、前記露光光とは波長域の異なる少なくとも2種類の非露光光を用いて前記光学系を測定する測定ステップと、前記露光光を用いて前記光学系を測定した第1の測定結果と、前記少なくとも2種類の非露光光を用いて前記光学系を測定した第2の測定結果との対応関係に基づいて、前記光学系の補正量を算出する算出ステップと、前記補正量に基づいて前記光学系を調整する調整ステップとを有することを特徴とする。
本発明の別の側面としての測定方法は、光源からの露光光を用いて光学系を介して被露光体を露光する露光装置に使用され、前記光学系の波面収差を測定する測定方法であって、前記露光光とは波長域の異なる少なくとも2種類の非露光光を使用して測定する測定ステップと、前記露光光を用いて前記光学系を測定した第1の測定結果と、前記2種類の非露光光を用いて前記光学系を測定した第2の測定結果との対応関係に基づいて、前記測定ステップの測定結果から前記光学系の補正量を算出する算出ステップとを有することを特徴とする。
本発明の別の側面としての露光装置は、マスクに形成されたパターンを光学系を介して被露光体に露光する露光装置であって、前記光学系に露光光を射出する第1のモードと、当該第1のモードとは異なる少なくとも2種類の非露光光を射出する第2のモードと有する光源装置と、前記光学系の光学性能を検出する検出器と、前記露光光を用いて前記光学系を測定した第1の測定結果と、前記2種類の非露光光を用いて前記光学系を測定した第2の測定結果との対応関係を記憶する記憶部と、前記第2のモードで光源から射出された光を用いて前記光学系の光学性能を検出し、前記第1のモードで前記光源から射出された光を用いて被露光体を露光することを特徴とする。
本発明の別の側面としてのデバイス製造方法は、上述の露光装置を用いて被露光体を露光するステップと、当該露光された被露光体を現像するステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、高精度に被検光学系の収差を測定することができる測定装置及び方法、露光装置、並びにデバイス製造方法を提供することができる。
以下、図1を参照して、本発明の収差測定装置100を有する露光装置1について説明する。ここで、図1は、本発明の例示的な露光装置1の構成図である。
露光装置1は、マスク20上のパターンを被露光体40に露光する場合と、投影光学系30の波面収差を計測する場合とを切り替えることができる。この場合、露光装置1は、マスク20上のパターンを被露光体40に露光する場合には、後述する照明装置10を使用して、露光を行う。また、露光装置1は、投影光学系30の波面収差を計測する場合には、後述する光源装置110を使用する。この場合、露光装置1は、後述するマスクステージ25とウェハステージ45を移動させて、後述するピンホール板120及び140をマスクステージ25とウェハステージ45の位置に配置する。露光装置1は、露光用の照明光としてEUV光(例えば、波長13.4nm)を用いる。また、露光装置1、例えば、ステップ・アンド・スキャン方式又はステップ・アンド・リピート方式でマスク20に形成された回路パターンを被露光体40に露光する投影露光装置である。かかる露光装置は、サブミクロンやクオーターミクロン以下のリソグラフィー工程に好適であり、以下、本実施形態ではステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(「スキャナー」とも呼ばれる。)を例に説明する。ここで、「ステップ・アンド・スキャン方式」とは、マスクに対してウェハを連続的にスキャン(走査)してマスクパターンをウェハに露光すると共に、1ショットの露光終了後ウェハをステップ移動して、次の露光領域に移動する露光方法である。「ステップ・アンド・リピート方式」は、ウェハの一括露光ごとにウェハをステップ移動して次のショットの露光領域に移動する露光方法である。
図1を参照するに、露光装置1は、照明装置10と、マスク20と、マスク20を載置するマスクステージ25と、投影光学系30と、被露光体40と、被露光体40を載置するウェハステージ45とを有する。また、露光装置1は、更に、図示しないアライメント検出機構及びフォーカス位置検出機構と、収差測定装置100とを有する。
また、図1に示すように、EUV光は、大気に対する透過率が低く、残留ガス(高分子有機ガスなど)成分との反応によりコンタミを生成してしまう。そのため、少なくとも、EUV光が通る光路中(即ち、光学系全体)は真空雰囲気VCとなっている。
照明装置10は、投影光学系30の円弧状の視野に対する円弧状のEUV光(例えば、波長13.4nm)によりマスク20を照明する照明装置であって、EUV光源12と、照明光学系14とを有する。尚、照明装置10は、後述する投影光学系30に露光光を射出する第1のモードで行われる。
EUV光源12は、例えば、レーザープラズマ光源が用いられる。これは、真空容器中のターゲット材に高強度のパルスレーザー光を照射し、高温のプラズマを発生させ、これから放射される、例えば、波長13nm程度のEUV光を利用するものである。ターゲット材としては、金属膜、ガスジェット、液滴などが用いられる。放射されるEUV光の平均強度を高くするためにはパルスレーザーの繰り返し周波数は高い方がよく、通常数kHzの繰り返し周波数で運転される。
照明光学系14は、ミラーから構成され、EUV光源12からの光をマスク20に照射する。本実施形態では、照明光学系14は、一枚のミラーにより構成されているが、一枚に限定されるものではない。
マスク20は、反射型マスクで、その上には転写されるべき回路パターン(又は像)が形成され、マスクステージに支持及び駆動されている。マスク20から発せられた回折光は、投影光学系30で反射されて被露光体40上に投影される。マスク20と被露光体40とは、光学的に共役の関係に配置される。露光装置1は、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置であるため、マスク20と被露光体40を走査することによりマスク20のパターンを被露光体40上に縮小投影する。
マスクステージ25は、マスク20を支持して図示しない移動機構に接続されている。マスクステージ25は、当業界周知のいかなる構造をも適用することができる。図示しない移動機構は、リニアモーターなどで構成され、少なくともX方向にマスクステージ25を駆動することでマスク20を移動することができる。露光装置1は、マスク20と被露光体40を同期した状態で走査する。ここで、マスク20又は被露光体40面内で走査方向をX、それに垂直な方向をY、マスク20又は被露光体40面内に垂直な方向をZとする。
投影光学系30は、複数の反射ミラー(即ち、多層膜ミラー)31及び32を用いて、マスク20面上のパターンを像面である被露光体40上に縮小投影する。本実施形態では、投影光学系30は、説明を容易にするために2枚の中抜けのミラーにより構成されている。しかしながら、収差を十分少なくし、露光に使用される領域を拡大するためには、投影光学系30は、3枚以上8枚以下のミラーで構成されていることが好ましい。
被露光体40は、本実施形態ではウェハであるが、液晶基板その他の被露光体を広く含む。被露光体40には、フォトレジストが塗布されている。フォトレジスト塗布工程は、前処理と、密着性向上剤塗布処理と、フォトレジスト塗布処理と、プリベーク処理とを含む。前処理は、洗浄、乾燥などを含む。密着性向上剤塗布処理は、フォトレジストと下地との密着性を高めるための表面改質(即ち、界面活性剤塗布による疎水性化)処理である。この場合、表面改質処理は、HMDS(Hexamethyl−disilazane)などの有機膜をコート又は蒸気処理する。プリベークは、ベーキング(焼成)工程であるが現像後のそれよりもソフトであり、溶剤を除去する。
ウェハステージ45は、図示しないウェハチャックによって被露光体40を支持する。ウェハステージ45は、例えば、リニアモーターを利用してXYZ方向に被露光体40を移動する。マスク20と被露光体40は、同期して走査される。また、マスクステージ25の位置とウェハステージ45との位置は、例えば、レーザー干渉計などにより監視され、両者は一定の速度比率で駆動される。
アライメント検出機構は、マスク20の位置と投影光学系30の光軸との位置関係、及び、被露光体40の位置と投影光学系30の光軸との位置関係を計測する。それにより、アライメント検出機構は、マスク20の投影像が被露光体40の所定の位置に一致するようにマスクステージ25及びウェハステージ45の位置と角度を設定する。
フォーカス位置検出機構は、被露光体40面でZ方向のフォーカス位置を計測し、ウェハステージ45の位置及び角度を制御することによって、露光中、常時被露光体40面を投影光学系30による結像位置に保つ。
収差測定装置100は、投影光学系30の収差を測定する。この場合、収差測定装置100は、後述するピンホール板120及び140をマスクステージ25とウェハステージ45の位置に移動させ、光源装置110を使用して測定する。収差測定時の収差測定装置100は、図2のような構成となる。
以下、図2を参照して、収差測定装置100を説明する。ここで、図2は、収差測定装置100を示す構成図である。収差測定装置100は、本実施形態においては、PDI(Point Diffraction Interferometer)を使用して、波面計測を行っている。そのため、収差測定装置100は、光源装置110と、ピンホール板120及び140と、回折格子130と、撮像部150と、制御部160と、記憶部170とを有する。
光源装置110は、露光光と波長域の異なる少なくとも2種類の非露光光を発生させる。つまり、光源装置110は、露光光以外である紫外光、可視光及び赤外光等の波長領域から少なくとも2つの光を生成する。尚、光源装置110は、上述した第1のモードとは異なる少なくとも2種類の非露光光を射出する第2のモードで行われる。この場合、本実施例のように、異なる光源装置を用いて露光光と非露光光とを生成してよいし、同じ光源装置で生成条件を変更して露光光と非露光光とを生成してもよい。
光源装置110は、光ファーバー111及び112と、光学系113及び114と、折り曲げミラー115とを有する。光ファイバー111は、波長λの光を光学系113に導き、光ファイバー112は、波長λの光を光学系114に導く。従って、光ファイバー111及び112の他端には図示しない光源部が配置される。光学系113及び114は、光ファイバー111及び112から導入された光を後述するピンホール板120に導く。また、光学系113及び114は、レンズのみならずミラーも使用することができる。折り曲げミラー115は、光学系113又は114からの光をピンホール板120に導く。このため、折り曲げミラー115は、可動可能に保持される。また、折り曲げミラー115の向きを変えることによって、光ファイバー113からの光もピンホール板120に導入することができる。尚、折り曲げミラー115は、光の波長に合わせた表面処理が両面に施されていてもよい。
ピンホール板120は、球面波を作る機能を有し、露光時のレチクル20の位置に配置され、ピンホールが形成されている。ピンホール板120のピンホールの大きさは、波長程度から波長の十数倍程度となっている。
回折格子140は、光を0次光と1次光に分割する。回折格子140は、ピンホール板120と投影光学系30との間に配置される。
ピンホール板140は、球面波を作る機能を有し、露光時のウェハ40の位置に配置され、図3に示すように、0次光Aの結像する位置にピンホール141が形成されている。ピンホール141の大きさは、波長程度かそれ以下となっている。更に、ピンホール板140は、1次光Bの結像する位置に開口142が形成されている。そのため、投影光学系30の波面収差の情報をもった光(1次光)Bは、そのまま開口142を通過し、0次光Aと干渉し、撮像部150上に干渉縞を形成させる。ここで、図3は、ピンホール板140の拡大断面図である。
撮像部150は、0次光Aと1次光Bとの干渉縞を撮像する。撮像部150は、図4に示すような、干渉縞を撮像する。この場合、投影光学系30のミラー31及び32が中抜けの構造であるため、干渉縞も図4(a)のような中抜けの干渉縞が撮像される。一方、投影光学系30を3枚以上8枚以下のミラーで構成した場合、図4(b)のような中抜けのない干渉縞が撮像される。撮像された干渉縞は、制御部160に伝達される。ここで、図4は、投影光学系30の干渉縞を示す図である。
制御部160は、撮像部150からの情報を後述する記憶部170に収納された情報と比較し、投影光学系30の補正量を算出する。この場合、制御部160は、対応関係に基づいて補正量を算出し、投影光学系30を図示しない駆動装置によって補正させる。そのため、制御部160は、算出部としての機能も兼ね備えている。また、制御部160は、撮像部150及び記憶部170と図示しない駆動装置と電気的に接続されている。
記憶部170は、露光光を用いて投影光学系30を測定した第1の測定結果と、少なくとも2種類の非露光光を用いて投影光学系30を測定した第2の測定結果との対応関係を記憶する。この場合、第1の測定結果と第2の測定結果は、投影光学系30が露光装置1に組み込まれる前に測定される。尚、第1の測定、第2の測定及びこれらの対応関係については、以下で詳述する。
尚、光源装置110、ピンホール板120及び140は、不図示のステージ上に設置されており、移動可能である。また、回折格子130及び撮像部150も十分な大きさでない場合は、移動可能であってもよい。
以下、図5を参照して、測定方法500について説明する。ここで、図5は、測定方法500を示すフローチャートである。
露光光とは波長域の異なる少なくとも2種類の非露光光を用いて投影光学系30を測定する(ステップ502)。ここでは、まず、波長λの光で投影光学系30の波面収差を測定する。この場合、波長λの光は、光ファイバ111及び光学系113を介して、折り曲げミラー115に入射し、ピンホール板120を照射する。ここでは、折り曲げミラー115を可動させて、波長λの光をピンホール板120へ導入させる。その後、波長λの光は、ピンホール板120によって球面波となり、回折格子130によって0次光と1次光に分割される。分割された光は、投影光学系30を通過し、ピンホール板140に導入され、撮像部150によって撮像される。撮像された干渉縞に基づいて、投影光学系30の波面収差を測定する。
そして、波長λの光で投影光学系30の波面収差を測定する。この場合、波長λの光は、光ファイバ112及び光学系114を介して、折り曲げミラー115に入射し、ピンホール板120を照射する。ここでは、折り曲げミラー115は、図2に示すような角度で、波長λの光をピンホール板120へ導入させる。その後、波長λの光は、ピンホール板120によって球面波となり、回折格子130によって0次光と1次光に分割される。分割された光は、投影光学系30を通過し、ピンホール板140に導入され、撮像部150によって撮像される。撮像された干渉縞に基づいて、投影光学系30の波面収差を測定する。
更に、複数の要因があると判断すれば、波長λ及びλと異なる非露光光を用いて投影光学系30を測定する。つまり、波長λの光で投影光学系30の波面収差を測定する。この場合、波長λの光は、図示しない光ファイバ及び光学系を介して、折り曲げミラー115に入射し、ピンホール板120を照射する。ここでは、折り曲げミラー115を可動させて、波長λの光をピンホール板120へ導入させる。その後、波長λの光は、ピンホール板120によって球面波となり、回折格子130によって0次光と1次光に分割される。分割された光は、投影光学系30を通過し、ピンホール板140に導入され、撮像部150によって撮像される。撮像された干渉縞に基づいて、投影光学系30の波面収差を測定する。
次に、露光光を用いて投影光学系30を測定した第1の測定結果と、少なくとも2種類の非露光光を用いて投影光学系30を測定した第2の測定結果との対応関係に基づいて、投影光学系30の補正量を算出する。つまり、予め算出されている対応関係に基づいて、ステップ502で測定された測定結果から補正量を算出する(ステップ504)。この場合、第1の測定結果及び第2の測定結果は、投影光学系30の組立工程時に使用される後述する計測装置200によって測定される。そして、第1の測定結果の値と第2の測定結果の値との対応する関係を示すデータベースを予め作成しておく。その結果、例えば、ステップ502で測定された測定結果に対応する第2の測定結果が分れば、第1の測定結果を求めることができる。そのため、SOR光源を使用せずに投影光学系30の補正量を算出することができるので、経済的に優れている。また、露光光λを使用せずに非露光光λ、λ及びλを使用して投影光学系30の補正量を算出することができるので、収差測定に必要な輝度を得ることができる。それにより、高精度な収差測定が可能となる。尚、第1の測定、第2の測定については後で詳述する。
尚、第2の測定結果は、非露光光を用いて投影光学系30を測定した複数の測定結果からなる。つまり、投影光学系30の収差の原因の数によって第2の測定結果の数が決定される。従って、例えば、多層膜の酸化のみ発生する場合又は、多層膜にカーボン等の不純物の付着のみ発生する場合には、第2の測定結果は、波長λ及びλの2種類の非露光光で測定された2つの測定結果を有する。また、多層膜の酸化及び不純物の付着が同時に発生するが、その割合が一定の場合においても、第2の測定結果は、波長λ及びλの2種類の非露光光で測定された2つの測定結果を有する。
また、多層膜の酸化及び不純物の付着が同時に発生し、多層膜ミラー面内でその割合が変化している場合には、第2の測定結果は、波長λ、λ及びλの3種類の非露光光で測定された3つの測定結果を有する。
更に、これらの原因の他に、ミラーの形状が応力の緩和などで変化した場合には、第2の測定結果は、波長λ、λ、λ及びλの4種類の非露光光で測定された4つの測定結果を有する。
それにより、第1の測定結果と第2の連立方程式により、これらの原因がもつズレ量を算出することができる。
最後に、ステップ504で算出した補正量に基づいて投影光学系30を調整する(ステップ506)。調整においては、図示しない駆動装置が投影光学系30の補正を行う。この場合、第1の測定結果に対応する補正量に基づいて投影光学系30を補正する。
以下、図6を参照して、投影光学系30の組立工程時に使用される計測装置200について説明する。ここで、図6は、収差測定装置200の構成図である。収差測定装置200は、本実施形態においては、PDI(Point Diffraction Interferometer)を使用して、波面計測を行っている。そのため、収差測定装置200は、光源装置210と、ピンホール板220及び240と、回折格子230と、撮像部250と、制御部260と、記憶部270とを有する。
光源装置210は、露光光と同一の波長の光を発生させる。また、光源装置210は、露光光と波長域の異なる少なくとも2種類の非露光光を発生させる。つまり、光源装置210は、露光波長の光だけでなく、露光光以外である紫外光、可視光及び赤外光等の波長領域から少なくとも2種類の光を生成する。光源装置210は、光源211と、光学系212及び213と、光ファイバー214及び215と、光学系216及び217とを有する。尚、光源装置210は、露光波長の光を生成する装置と、非露光光を生成する装置とを分離して形成してもよい。
光源211は、露光波長λの光を発生させる。この場合、光源211は、後述するピンホール板220及び240のピンホールの径が小さく、光量が少なくなるため、輝度の高い光源が必要となる。そのため、本実施形態では、光源として、例えば、SOR光源を使用する。また、光源211は、必要な輝度が確保されるのであれば、EUV光を発生させるプラズマであっても、中間集光点と呼ばれるプラズマから発光したEUV光を集光した2次光源でもよい。
光学系212及び213は、光源211からの光をピンホール板220に導く機能を有し、ミラーから構成される。
光ファイバー214は、波長λの光を光学系216に導き、光ファイバー215は、波長λの光を光学系217に導く。従って、光ファイバー214及び215の他端には図示しない光源部が配置される。
光学系216及び217は、光ファイバー214及び215から導入された光を後述するピンホール板220に導く。また、光学系216及び217は、ミラーのみならずレンズも使用することができる。更に、この場合、光学系216及び217との間に図示しない折り曲げミラーが配置されており、光ファイバー214及び215からの光を切り替えてピンホール板220に導く。このため、折り曲げミラーは、可動可能に保持される。また、折り曲げミラーの向きを変えることによって、光ファイバー214からの光もピンホール板220に導入することができる。尚、折り曲げミラーは、光の波長に合わせた表面処理が両面に施されていてもよい。また、光源装置210は、それぞれの波長λ、λ及びλの光を切り替えて照射することができる。
ピンホール板220は、球面波を作る機能を有し、露光時のレチクル20の位置に配置され、ピンホールが形成されている。ピンホール板220は、ピンホール板221及び222を有する。これらのピンホール板221及び222は、それぞれ測定光に応じて切り替え可能に配置されている。ピンホール板221は、露光光の波長で投影光学系30を測定する場合に使用される。ピンホール板221のピンホールの径は、投影光学系30の解像限界、即ち、露光波長を像側の開口数で割った値の0.5乃至0.8倍程度の大きさに投影倍率の逆数を掛けた大きさであり、150−300nm程度である。また、ピンホール板222は、露光光と波長域の異なる非露光波長の光で投影光学系30を測定する場合に使用される。ピンホール板222のピンホールの径は、波長程度から波長の十数倍程度となっている。
回折格子230は、光を0次光と1次光に分割する。回折格子230は、ピンホール板220と投影光学系30との間に配置される。
ピンホール板240は、球面波を作る機能を有し、露光時のウェハ40の位置に配置され、0次光の結像する位置にピンホールが形成されている。ピンホール板240は、ピンホール板241及び242を有する。これらのピンホール板241及び242は、それぞれ測定光に応じて切り替え可能に配置されている。ピンホール板241は、露光光の波長で投影光学系30を測定する場合に使用される。ピンホール板241のピンホールの径は、露光波長の光が、そのピンホールを通過した後に、球面波となっている必要があるので、投影光学系30の解像限界程度、即ち、30−60nm程度である。また、ピンホール板242は、露光光と波長域の異なる非露光波長の光で投影光学系30を測定する場合に使用される。ピンホール板242のピンホールの大きさは、波長程度かそれ以下となっている。更に、ピンホール板240は、1次光の結像する位置に開口が形成されている。そのため、投影光学系30の波面収差の情報をもった光(1次光)は、そのまま開口を通過し、0次光と干渉し、撮像部250上に干渉縞を形成させる。
撮像部250は、0次光と1次光との干渉縞を撮像する。撮像部250は、図7に示すような、干渉縞を撮像する。この場合、撮像部250での干渉縞は、図7のようになる。ここで、図7は、投影光学系30を透過した光の干渉縞を示す平面図である。図7(a)は、露光波長λの光を用いて投影光学系30を測定した場合の干渉縞である。図7(b)は、波長λの光を用いて投影光学系30を測定した場合の干渉縞である。図7(c)は、波長λの光を用いて投影光学系30を測定した場合の干渉縞である。撮像された干渉縞は、制御部260に伝達される。尚、撮像部250は、本実施形態では、CCDを使用し、露光波長の光を用いて波面収差計測を行う場合、背面照射型CCDを使用することができる。
本実施形態では、投影光学系が組み立てられるときに、露光波長λを用いて波面収差を計測して、波面収差を十分に小さくするように投影光学系30が調整されている。そのため、投影光学系30の組み立て後は、露光波長での波面収差は、十分に小さくなっている。この場合、EUV光用の多層膜ミラーは、少なくとも2種類の屈折率の異なる物質からなる交互層である。しかしながら、EUV光用の多層膜ミラーは、層の拡散を防ぐと共に面粗さを減少させるための中間層が交互層との間に配置されたり、基本的な構成物質である2種類の物質の膜厚比が異なったりする。また、EUV光用の多層膜ミラーは、設計誤差なども含む場合がある。そのため、露光波長以外の波長λ及びλで計測した場合には、図7(b)及び(c)に示すような干渉縞が得られる。
制御部260は、撮像部250からの情報に基づいて投影光学系30を制御する。この場合、制御部260は、補正量を算出し、投影光学系30を図示しない駆動装置によって補正させる。また、制御部260は、撮像部250及び記憶部270と図示しない駆動装置と電気的に接続されている。更に、制御部260は、光源装置210からの光の切り替えモードを制御する。また、制御部260は、光の切り替えと同時にピンホール板220及び240の切り替えも制御する。具体的には、制御部260は、露光光用のピンホール板221及び241を非露光光用のピンホール板242及び222に切り替えを図示しない駆動部に指示する。
記憶部270は、露光光を用いて投影光学系30を測定した第1の測定結果と、2種類の露光光を用いて投影光学系30を測定した第2の測定結果との対応関係を記憶する。
尚、光源装置210、ピンホール板220及び240は、不図示のステージ上に設置されており、移動可能である。また、回折格子230及び撮像部250も十分な大きさでない場合は、移動可能であってもよい。
以下、図8を参照して、測定方法600について説明する。ここで、図8は、測定方法600を示すフローチャートである。
まず、条件設定を行う(ステップ602)。つまり、投影光学系30の収差の原因の数を特定する。この場合、多層膜ミラーが製造された直後の状態が基準となる。つまり、製造直後の多層膜ミラーと、実際に使用された多層膜ミラーとの変化状態に基づいて条件設定を行う。例えば、条件としては、多層膜ミラーを一定期間使用した後に多層膜ミラーにある分布でカーボンのコンタミが付着した状態や、ある分布で酸化した状態や、ある分布で酸化してコンタミが付着した状態等が考慮される。また、これらの条件は、同一状態であっても使用期間が異なっている場合は、異なる条件として考慮される。
次に、露光光と波長域の同じ光で投影光学系30を測定する。つまり、波長λの光で投影光学系30の波面収差を測定する(ステップ604)。この場合、ステップ602で測定された結果は、第1の測定結果となる。ここでは、光源211から出射した波長λのEUV光は、光学系212及び213を介して、ピンホール板221を照射する。その後、波長λの光は、ピンホール板221によって球面波となり、回折格子230によって0次光と1次光に分割される。分割された光は、投影光学系30を通過し、ピンホール板241に導入され、撮像部250によって撮像される。撮像された干渉縞に基づいて、投影光学系30の波面収差を測定する。
そして、投影光学系30が所望の光学性能であるか否かを判断する(ステップ606)。ここで、所望の光学性能を満たさない場合、投影光学系30を補正する(ステップ608)。ここでは、制御部260は、第1の測定結果に基づいて、投影光学系30の補正量を算出し、図示しない駆動部に補正を指示する。その後、ステップ604へ戻り、再度、波長λの光で投影光学系30の波面収差を測定する。この場合、ステップ604乃至608の測定は、投影光学系30の補正が完了するまで、複数回行われる。そして、所望の光学性能が所望の値となったら、次のステップへ進む。
次に、第1の測定結果を記憶する。この場合、第1の測定結果は、ステップ604で測定した全ての結果であってもよいし、最終的な測定結果のみだけでもよい。
次に、露光光と波長域の異なる非露光波長の光で投影光学系を測定する。つまり、第2の測定結果を算出する(ステップ610)。ここでは、ステップ602の条件設定での収差の原因の数によって、用いる光の数が異なる。従って、本実施例では、第2の測定結果は、露光光と波長域の異なる3つの非露光波長の光で測定した測定結果を有する。そのため、波長λの光で投影光学系30の波面収差を測定する。ここでは、波長λの光は、光ファイバ214及び光学系216を介して、図示しない折り曲げミラーに入射し、ピンホール板222を照射する。そして、波長λの光を使用する場合、折り曲げミラーを可動させて、波長λの光をピンホール板222へ導入させる。また、この場合、ピンホール板222は、ピンホール板221と交換されている。その後、波長λの光は、ピンホール板222によって球面波となり、回折格子230によって0次光と1次光に分割される。分割された光は、投影光学系30を通過し、ピンホール板242に導入され、撮像部250によって撮像される。撮像された干渉縞に基づいて、投影光学系30の波面収差を測定する。この場合、ピンホール板242は、ピンホール板241と交換されている。
次に、波長λの光で投影光学系30の波面収差を測定する。ここでは、波長λの光は、光ファイバ215及び光学系217を介して、図示しない折り曲げミラーに入射し、ピンホール板222を照射する。そして、波長λの光を使用する場合、折り曲げミラーを可動させて、波長λの光をピンホール板222へ導入させる。また、この場合も、ピンホール板222は、ピンホール板221と交換されている。その後、波長λの光は、ピンホール板222によって球面波となり、回折格子230によって0次光と1次光に分割される。分割された光は、投影光学系30を通過し、ピンホール板242に導入され、撮像部250によって撮像される。撮像された干渉縞に基づいて、投影光学系30の波面収差を測定する。この場合、ピンホール板242は、ピンホール板241と交換されている。
更に、複数の要因があると判断すれば、波長λの光で投影光学系30の波面収差を測定する。ここでは、波長λの光は、図示しない光ファイバ及び光学系を介して、図示しない折り曲げミラーに入射し、ピンホール板222を照射する。そして、波長λの光を使用する場合、折り曲げミラーを可動させて、波長λの光をピンホール板222へ導入させる。また、この場合も、ピンホール板222は、ピンホール板221と交換されている。その後、波長λの光は、ピンホール板222によって球面波となり、回折格子230によって0次光と1次光に分割される。分割された光は、投影光学系30を通過し、ピンホール板242に導入され、撮像部250によって撮像される。撮像された干渉縞に基づいて、投影光学系30の波面収差を測定する。この場合、ピンホール板242は、ピンホール板241と交換されている。
そして、ステップ610で測定した第2の測定結果を記憶する。この場合、第2の測定結果は、波長λ、λ、λの光を用いて測定した結果をさす。
ステップ604で測定した第1の測定結果と、ステップ610で測定した第2の測定結果との対応関係を記憶する(ステップ612)。ここでは、第1の測定結果と、波長λの光を用いて測定した結果との対応関係を記憶する。また、第1の測定結果と、波長λの光を用いて測定した結果との対応関係を記憶する。更に、第1の測定結果と、波長λの光を用いて測定した結果との対応関係も記憶する。そして、波長λ、λ、λの光を用いて測定したそれぞれ結果との対応関係も記憶する。
最後に、ステップ602で設定した条件の要素を全て含んでいるかを判断する(ステップ614)。全て含んでいる場合、データベースの作成を終了する。全て含んでいない場合、ステップ602に戻り、再び条件を設定する。
以下、図9を参照して、測定方法700について説明する。ここで、図9は、測定方法700を示すフローチャートである。本実施例では、投影光学系30の収差をシミュレーションによって算出する。
まず、条件設定を行う(ステップ702)。つまり、投影光学系30の収差の原因の数を特定する。この場合、所望の状態で製造される多層膜ミラーが基準となる。つまり、所望の多層膜ミラーと、複数の要因により変化した多層膜ミラーとの変化状態に基づいて条件設定を行う。例えば、条件としては、多層膜ミラーを一定期間使用した後に多層膜ミラーにある分布でカーボンのコンタミが付着した状態や、ある分布で酸化した状態や、ある分布で酸化してコンタミが付着した状態が考慮される。また、これらの条件は、同一状態であっても使用期間が異なっている場合は、異なる条件として考慮される。
次に、所望の投影光学系を設定する(ステップ704)。この場合、ステップ702の条件設定に基づいて、シミュレーションによって露光波長λでの波面収差が最小となる投影光学系を設定する。
そして、露光光と波長域の同じ光を使用して測定した場合の投影光学系の波面収差を計算する(ステップ706)。この場合、ステップ706で計算された結果は、第1の計算結果となる。そして、第1の計算結果を記憶する。
次に、露光光と波長域の異なる非露光波長の光を使用して測定した場合の投影光学系の波面収差を計算する(ステップ708)。ここでは、ステップ702の条件設定での収差の原因の数によって、計算する数が異なる。従って、本実施例では、第2の計算結果は、露光光と波長域の異なる3つの非露光波長の光を使用した場合の3つの計算結果を有する。そのため、波長λの光を使用した場合の投影光学系の波面収差を計算する。次に、波長λの光を使用した場合の投影光学系の波面収差を計算する。更に、複数の要因があると判断すれば、波長λの光を使用した場合の投影光学系の波面収差を計算する。
そして、ステップ708で計算した第2の計算結果を記憶する。この場合、第2の計算結果は、波長λ、λ、λの光が用いられた場合について計算された計算結果をさす。
ステップ706で計算した第1の計算結果と、ステップ708で計算した第2の計算結果との対応関係を記憶する(ステップ710)。ここでは、第1の計算結果と、波長λの光が使用された場合の計算結果との対応関係を記憶する。また、第1の計算結果と、波長λの光が使用された場合の計算結果との対応関係を記憶する。更に、第1の測定結果と、波長λの光が使用された場合の計算結果との対応関係も記憶する。そして、波長λ、λ、λの光が使用された場合のそれぞれの計算結果との対応関係も記憶する。
最後に、ステップ702で設定した条件の要素を全て含んでいるかを判断する(ステップ712)。全て含んでいる場合、データベースの作成を終了する。全て含んでいない場合、ステップ702に戻り、再び条件を設定する。
ここで、図10及び図11は、波長に対する多層膜ミラーの波面の変化を示すグラフである。詳述すると、図10では、Ruのキャップ層を持つMo/Si多層膜の上に、カーボンが1nm付着した場合の波長の変化を示している。図11では、最上層がSiのMo/Si多層膜において、最上層の0.5nmが酸化してSiO2になった場合の波長の変化を示している。本実施形態では、露光波長λが13.5nm、非露光波長λが488nm、非露光波長λが532nm及び非露光波長λが633nmとなっている。例えば、図10の場合、露光波長λの光を用いて投影光学系30の収差を測定した場合の変化の値が0.12nmであれば、非露光波長λの光での対応する値は、0.09nmである。また、非露光波長λの光での対応する値は、0.09nmである。更に、非露光波長λの光での対応する値は、0.12nmである。
このように、複数の波長に対する波面の変化の対応関係を記憶させることにより、露光波長λで測定しなくても、残りの非露光波長λ、λ及びλを測定するだけで、投影光学系30の補正量を算出することができる。
従って、予め対応関係を算出していれば、複数の要因によって波面収差が発生しても、高精度に投影光学系の収差を測定して補正することができる。
尚、第1の測定結果の値と第2の測定結果の値との対応する関係を示すデータベースを予め作成しておくことも可能である。また、シミュレーションなどによりデータベースを予め作成することも可能である。
更には、露光装置1で使用される投影光学系30の経時変化を予めデータベース化することで、露光中でも非露光光だけで収差測定を行うことができる。
この場合、記憶された比較関係あるいはデータベースを用いることにより、投影光学系30の多層膜の構造が若干変化した場合においても、少なくとも2種類の非露光光で波面収差計測を行なうことができる。それにより、露光光を使用しなくても最適な状態に投影光学系30を補正することが可能となる。
尚、本実施例において、干渉縞を計測するための検出器としてCCDを用いたが画像を計測する検出器であれば、CCDでなくとも良いことは言うまでも無い。また、本実施例においては、PDIの方式において0次光と1次光の干渉を用いたが、1次光と−1次光を干渉させるという方式でも良いことは明らかである。さらに、説明を明確にするために、本実施例では波面収差計測にPDI法を用いたが、その他の方法も実施可能である。例えば、フィゾー型の干渉計や、LDI(Line Diffraction Interferometer)を使用した方法、シアリング干渉法、シャック・ハルトマン法などでも良い。この場合、LDIを使用した方法とは、LDIのような投影光学系を通って投影光学系の収差を含んだ収束光と球面波の参照光とを干渉させる方法である。また、シアリング干渉法とは、投影光学系の中で若干異なった光路を通って来た光同士を干渉させる方法である。シャック・ハルトマン法とは、複数のレンズを用いて集光位置から波面を直接求める方法などで良いことも明らかである。
以下、図12及び13に示すグラフを用いて、投影光学系30の測定方法600について詳述する。ここで、図12及び図13は、図7での断面A−A´の波面の変化を示す断面図である。
ここで、Aは露光波長λで測定した波面の断面の変化を示し、Bは非露光波長λで測定した波面の断面の変化を示し、Cは非露光波長λで測定した波面の断面の変化を示している。この場合、波面Aは、変化していないため、投影光学系30を調整する必要がない。また、投影光学系30が露光装置1に組み込まれた場合は、露光波長λで測定しないため、波面Aを求めることができない。そこで、波面B及び波面Cが図12の状態であると、投影光学系30は、良好な光学性能であると判断される。
次に、図13に示すように、露光波長λが突出している場合、投影光学系30の補正が行われる。ここで、A´は露光波長λで測定した波面の断面の変化を示し、B´は非露光波長λで測定した波面の断面の変化を示す。C´は非露光波長λで測定した波面の断面の変化を示し、D´は非露光波長λで測定した波面の断面の変化を示す。投影光学系30の補正は、波面A´が直線になるまで行われる。また、これらの測定結果は、常に記憶部270に記録され、データベースとして管理される。そして、波面A´が直線になった値での、波面B´、C´及びD´も記憶部270に記録される。また、投影光学系30が露光装置1に組み込まれた場合は、露光波長λで測定しないため、波面A´を求めることができない。そのため、投影光学系30は、波面A´が直線になった値での波面B´、C´及びD´の値になるように補正される。
露光において、照明装置10から射出されたEUV光は、真空環境に配置された光学素子によって、レチクル20を照明し、レチクル20面上のパターンを被露光体50面上に結像する。本実施例では、投影光学系30が収差測定装置100によって高精度に測定されて、補正されているため、露光装置1の解像度を向上させることができる。
次に、図14及び図15を参照して、上述の露光装置1を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図14は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、それが出荷(ステップ7)される。
図15は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置1によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施形態のデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明の露光装置を示す概略構成図である。 図1に示す露光装置の収差測定装置を示す概略構成図である。 図2に示す収差測定装置のピンホール板の概略拡大断面図である。 図2の収差測定装置によって測定された投影光学系の干渉縞を示す図である。 図2に示す収差測定装置の測定方法を示すフローチャートである。 投影光学系の組み立て工程で使用される収差測定装置の概略構成図である。 図1に示す投影光学系を透過した光の干渉縞を示す概略平面図である。 図6に示す収差測定装置の測定方法を示すフローチャートである。 図6に示す収差測定装置の別の測定方法を示すフローチャートである。 波長に対する多層膜ミラーの波面の変化を示すグラフである。 波長に対する多層膜ミラーの波面の変化を示すグラフである。 図7に示す干渉縞の断面の波面の変化を示す概略断面図である。 図7に示す干渉縞の断面の波面の変化を示す概略断面図である。 図1に示す本発明の露光装置を使用したデバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。 図14に示すフローチャートのステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。
符号の説明
1 露光装置
10 照明装置
20 マスク
25 マスクステージ
30 投影光学系
40 被露光体
45 ウェハステージ
100 収差測定装置
110 光源装置
120 ピンホール板
130 回折格子
140 ピンホール板
150 撮像部
160 制御部
170 記憶部
200 収差測定装置
210 光源装置
220 ピンホール板
230 回折格子
240 ピンホール板
250 撮像部
260 制御部
270 記憶部

Claims (8)

  1. 光源からの露光光を用いて光学系を介して被露光体を露光する露光装置に使用され、前記光学系の波面収差を測定する測定装置であって、
    前記露光光とは波長域の異なる少なくとも2種類の非露光光を発生させる光源装置と、
    前記露光光を用いて前記光学系を測定した第1の測定結果と、前記2種類の非露光光を用いて前記光学系を測定した第2の測定結果との対応関係を記憶する記憶部とを有することを特徴とする測定装置。
  2. 前記 測定装置は、前記対応関係に基づいて前記光学系の補正量を算出する算出部とを更に有することを特徴とする請求項1記載の測定装置。
  3. 光源からの露光光を用いて光学系を介して被露光体を露光する露光装置に使用され、前記光学系の波面収差を測定する測定方法であって、
    前記露光光とは波長域の異なる少なくとも2種類の非露光光を用いて前記光学系を測定する測定ステップと、
    前記露光光を用いて前記光学系を測定した第1の測定結果と、前記少なくとも2種類の非露光光を用いて前記光学系を測定した第2の測定結果との対応関係に基づいて、前記光学系の補正量を算出する算出ステップと、
    前記補正量に基づいて前記光学系を調整する調整ステップとを有することを特徴とする測定方法。
  4. 光源からの露光光を用いて光学系を介して被露光体を露光する露光装置に使用され、前記光学系の波面収差を測定する測定方法であって、
    前記露光光とは波長域の異なる少なくとも2種類の非露光光を使用して測定する測定ステップと、
    前記露光光を用いて前記光学系を測定した第1の測定結果と、前記2種類の非露光光を用いて前記光学系を測定した第2の測定結果との対応関係に基づいて、前記測定ステップの測定結果から前記光学系の補正量を算出する算出ステップとを有することを特徴とする測定方法。
  5. 前記対応関係は、前記光学系の反射位相のずれの変化量に対する対応関係であることを特徴とする請求項3又は4記載の測定方法。
  6. マスクに形成されたパターンを光学系を介して被露光体に露光する露光装置であって、
    前記光学系に露光光を射出する第1のモードと、当該第1のモードとは異なる少なくとも2種類の非露光光を射出する第2のモードと有する光源装置と、
    前記光学系の光学性能を検出する検出器と、
    前記露光光を用いて前記光学系を測定した第1の測定結果と、前記2種類の非露光光を用いて前記光学系を測定した第2の測定結果との対応関係を記憶する記憶部と、
    前記第2のモードで光源から射出された光を用いて前記光学系の光学性能を検出し、前記第1のモードで前記光源から射出された光を用いて被露光体を露光することを特徴とする露光装置。
  7. 前記光学系は、多層膜を形成したミラーを少なくとも一枚含むことを特徴とする請求項6記載の露光装置。
  8. 請求項6又は7記載の露光装置を用いて被露光体を露光するステップと、
    当該露光された被露光体を現像するステップとを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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