JP2007115700A - アルカリ電池 - Google Patents

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【課題】負荷特性に優れ、電解液との反応によるガス発生や貯蔵性の低下を防止する一方で、異常発生時の発熱挙動を抑制したアルカリ電池を提供する。
【解決手段】二酸化マンガンおよびニッケル酸化物の少なくとも一方と導電剤と水酸化カリウムを溶解したアルカリ電解液(A)とを含有する正極合剤2、セパレータ3、および亜鉛合金粉末とゲル化剤と水酸化カリウムを溶解したアルカリ電解液(B)とを含有する負極合剤4を外装体内部1に封入することにより作製されるアルカリ電池であって、正極の導電剤として黒鉛を用い、二酸化マンガンおよびニッケル酸化物100質量部に対して黒鉛を6〜8.5質量部とし、負極の亜鉛合金粉末として、200メッシュのふるい目を通過する粉末の割合が4〜40質量%である亜鉛合金粉末を用いることを特徴とするアルカリ電池。
【選択図】図1

Description

本発明は、アルカリ電池に関し、より詳しくは、負荷特性に優れる一方で、異常発生時の発熱挙動を抑制したアルカリ電池に関する。
亜鉛を負極活物質とするアルカリ電池は、各種電子機器の電源として用いられ、その用途に応じて種々の特性が要求されている。特に、近年普及が著しいデジタルカメラにおいては、撮影可能枚数をできるだけ多くするためには、電池の高容量化と大電流放電特性などの負荷特性のさらなる向上が必要であり、その要求を満たすことのできる電池設計が検討されている。
電池の高容量化のためには、活物質の充填量の増加が必要であるが、活物質が放電に有効に利用されなければ容量増に結びつかないため、単に、活物質の充填量を多くするのみでは目的を達することはできない。放電容量は活物質の利用率との兼ね合いで決定されるものであるから、活物質相互の良好な導電性の確保と均質な充填が重要となる。
また、負荷特性の向上には、活物質の反応面積の増加や導電性の向上などが必要となるが、活物質の反応面積の増加に伴い、電解液との反応によるガス発生が生じやすくなるため、負極においては、負極活物質である亜鉛とガス発生を抑制できる添加元素とを合金化させるのが一般的である。
しかしながら、添加元素の含有量の増加により、導電性が低下しやすくなるため、ガス発生の抑制と負荷特性を両立させることは困難である。しかも、自己放電の抑制のために、電解液には亜鉛化合物、特に、酸化亜鉛を含有させるのが一般的であるが、これによっても負荷特性は低下してしまう。
また、たとえ負荷特性に優れる電池を設計できたとしても、以下に示す別の問題が生じるため、実用的な電池とするには解決すべき課題が残されている。すなわち、高温で貯蔵した場合の貯蔵性が悪かったり、電子機器の誤作動や誤って電池を短絡させるなどして電池に過大な電流が流れた際に、電池内で発生する熱により電池が高温となり、電解液の漏出や電池の破裂などの危険性が生じることが問題となる。特に、電池が高容量化、高負荷対応となるほど反応性が高まり、かつ発熱量が大きくなるため、上記問題の解決はより重要となる。
従って、高容量で負荷特性に優れる一方で、貯蔵性に優れ、短絡などの異常発生時には、発熱による急激な温度上昇などの異常挙動が生じにくいアルカリ電池を設計することが求められているのである。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、負荷特性に優れ、電解液との反応によるガス発生や貯蔵性の低下を防止する一方で、異常発生時の発熱挙動を抑制したアルカリ電池を提供するものである。
本発明のアルカリ電池は、二酸化マンガンおよびニッケル酸化物の少なくとも一方と導電剤と水酸化カリウムを溶解したアルカリ電解液(A)とを含有する正極合剤、セパレータ、および亜鉛合金粉末とゲル化剤と水酸化カリウムを溶解したアルカリ電解液(B)とを含有する負極合剤を外装体内部に封入することにより作製されるアルカリ電池であって、正極の導電剤として黒鉛を用い、二酸化マンガンおよびニッケル酸化物100質量部に対して黒鉛を6〜8.5質量部とし、負極の亜鉛合金粉末として、200メッシュのふるい目を通過する粉末の割合が4〜40質量%である亜鉛合金粉末を用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、負荷特性に優れ、電解液との反応によるガス発生や貯蔵性の低下を防止する一方で、異常発生時の発熱挙動を抑制したアルカリ電池を提供することができる。
本発明は、正極合剤の形成において、導電剤として黒鉛を用い、二酸化マンガンおよびニッケル酸化物100質量部に対して黒鉛を6〜8.5質量部とすることを第1の特徴とする。
本発明において、正極合剤は、活物質と導電剤とアルカリ電解液(A)とを混合することにより形成され、正極の活物質として、二酸化マンガン、あるいは、オキシ水酸化ニッケルやそのニッケルの一部が他の元素で置換された化合物に代表されるニッケル酸化物のいずれか一方かあるいはそれらを混合して用いるが、正極活物質である二酸化マンガンおよびニッケル酸化物の合計量100質量部に対し、6質量部以上の割合で黒鉛を混合する。
正極合剤に上記割合で黒鉛を混合することにより、正極合剤全体の導電性が向上し、正極の反応性が高まる。これにより、電池が短絡した場合は、短絡発生直後の段階では過大な短絡電流が流れるが、このときに生じる負極の亜鉛合金粉末の急激な放電反応により、反応を抑制する酸化物層が亜鉛合金粉末表面に一気に形成されることになり、短時間のうちに短絡電流は減少する。このため、放電に伴う発熱は比較的少なくなり、電池の温度上昇が抑制されて、電解液の漏出や電池の破裂などの異常な挙動が生じるのを防ぐことができると考えられる。
一方、正極合剤において、活物質充填量の低下は好ましくないため、黒鉛の割合は、正極活物質である二酸化マンガンおよびニッケル酸化物の合計量100質量部に対し、8.5質量部%以下にする。
正極合剤の形成において用いるアルカリ電解液(A)は、水酸化カリウムを45質量%以上の高濃度で含有することが好ましい。アルカリ電解液(A)の水酸化カリウム濃度を45質量%以上とすることにより均質な混合体が形成され、合剤の高密度での充填や合剤全体の導電性向上を可能とする。従って、電池の高容量設計を実現することができるとともに、負荷特性をより向上させることも可能となる。
ここで、アルカリ電解液(A)として50質量%を超える濃度で水酸化カリウムを含有したアルカリ電解液を用いれば、上記効果がより得られやすくなる他、後述する負極合剤のアルカリ電解液(B)として、より水酸化カリウム濃度の低いものを使用することができるので、本発明においては特に望ましい結果が得られる。
ただし、室温での水酸化カリウムの飽和濃度がおよそ50質量%であることから、これより高い濃度のアルカリ電解液を用いる場合は、合剤の温度管理を行うことが望ましい。すなわち、アルカリ電解液の調製は、通常、水酸化カリウムが溶解しやすいように加温された条件下で行われるため、50質量%を超える濃度の水酸化カリウム水溶液を作製することは容易であるが、合剤の作製を室温付近かそれ以下で行う場合は、その温度での飽和量を超えた水酸化カリウムが析出し、均質な合剤の形成が損なわれる可能性が高い。そのため、電解液が飽和濃度に達しないよう加温雰囲気下で合剤構成物を混合し、正極合剤を作製することが望ましい。温度条件としては、水酸化カリウムの飽和溶解量を高めるため、35℃以上で行うことが望ましく、水分の蒸発により電解液組成が変化するのを防ぐため、70℃以下の温度で行うことが望ましい。また、水酸化カリウム濃度が45〜50質量%である場合も、加温雰囲気下で合剤構成物を混合することにより、構成物の分散性が向上して均質な合剤が形成されやすくなる。
上記以外の構成要素として、正極合剤にカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸塩、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンなどのバインダを少量含有させることもできる。添加量が多いと導電性が低下するなどの弊害が生じるが、少量であれば導電剤と活物質との接触を良好にするので却って好都合である。
本発明は、負極合剤の形成において、亜鉛合金粉末として、200メッシュのふるい目を通過する粉末の割合が4〜40質量%である亜鉛合金粉末を用いることを第2の特徴とする。負極合剤は、亜鉛合金粉末とゲル化剤と水酸化カリウムを溶解したアルカリ電解液(B)とを混合し、ゲル状の混合体として形成されるが、亜鉛合金粉末において、200メッシュのふるい目を通過する粉末の割合が4質量%以上であれば、大電流のパルス放電での特性が向上する。亜鉛合金粉末における200メッシュのふるい目を通過する粉末の割合は、15質量%以上がより望ましく、一方、均質で流動性の良好な負極合剤を形成するためには40質量%以下にすることが望ましい。
また、亜鉛合金粉末の合金元素としてインジウム、ビスマスおよびアルミニウムを含有していることが望ましい。亜鉛合金粉末の表面状態をより好適なものとすることができ、負荷特性や異常発熱の抑制効果に影響をおよぼすだけでなく、亜鉛合金粉末の反応面積を増加させるために微小粒子の割合を多くする場合でも、電解液との反応を抑制しガス発生を防ぐことができるからである。これら元素の含有量としては、インジウム、ビスマスおよびアルミニウムが、それぞれ0.03〜0.07質量%、0.007〜0.025質量%および0.001〜0.004質量%であるのが望ましい。
負極合剤の形成において用いるアルカリ電解液(B)は、水酸化カリウムを35質量%以下の濃度で含有することが好ましい。アルカリ電解液(B)の水酸化カリウム濃度を35質量%以下とすることにより、亜鉛合金粉末表面の酸化物被膜の状態を適切なものとすることができ、アルカリ電解液の伝導度を上げて負荷特性をより向上させ、また、短絡時の初期段階で放電反応が容易に進行するため、前述した異常発熱の抑制効果が得られやすくなると思われる。
また、アルカリ電解液(B)に亜鉛化合物を含有させることによっても、亜鉛合金粉末の表面状態をより好適なものとすることができる。亜鉛化合物としては、酸化亜鉛、ケイ酸亜鉛、チタン酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛などを用いることができ、酸化亜鉛が好適に用いられる。亜鉛化合物の溶解度を高めるためには、アルカリ電解液(B)の水酸化カリウム濃度を20質量%以上とすることが望ましい。なお、正極合剤のアルカリ電解液(A)あるいは後述するアルカリ電解液(C)に亜鉛化合物を含有させることもできる。
上記以外の構成要素として、負極合剤に酸化インジウムなどのインジウム化合物、酸化ビスマスなどのビスマス化合物を少量含有させることもできる。これらの化合物を含有させた場合、亜鉛合金粉末と電解液との反応によるガス発生をより効果的に防ぐことができるが、負荷特性を低下させるおそれがあるので、必要に応じて含有量が決定される。
本発明のアルカリ電池は、上記正極合剤および負極合剤をセパレータと共に外装体内部に封入することにより作製される。ただし、上記正極合剤および負極合剤に含有されるアルカリ電解液のみでは液量が不足する場合が多く、この場合は、さらに電解液を注入してセパレータに吸収させる工程が必要となる。このとき注入されるアルカリ電解液(C)は、20〜40質量%の濃度で水酸化カリウムを溶解させたものが好ましく用いられる。すなわち、前述した短絡時の異常発熱を抑制する効果は、アルカリ電解液(C)の水酸化カリウム濃度にも依存するのであり、できるだけ低い濃度の電解液を用いることが望ましく、35質量%未満であればより好ましい結果が得られる。一方、組み立て後に、電池系内のアルカリ電解液(A)〜(C)は拡散して混じりあい、徐々に一様な電解液に近づいていくが、このとき、アルカリ電解液全体の水酸化カリウムの平均濃度が好適な範囲となるよう、アルカリ電解液(A)〜(C)のそれぞれの水酸化カリウム濃度を調整しておくことが望ましく、アルカリ電解液(C)には20質量%以上の濃度で水酸化カリウムを含有させておくことが望ましい。
また、アルカリ電解液(B)だけでなく(A)および(C)にも亜鉛化合物を含有させれば、電池を高温で貯蔵したときの特性劣化を低減する効果が大きくなる。アルカリ電解液(C)の水酸化カリウム濃度を20質量%以上にしておけば、亜鉛化合物の溶解度が高まるため、亜鉛化合物の添加の面からも好都合である。
上記アルカリ電解液全体の水酸化カリウムの平均濃度としては、30〜37質量%となるように電池を設計するのが望ましい。水酸化カリウム濃度を30質量%以上とすることにより高温で貯蔵した際の貯蔵性が向上し、33.5質量%以上であればより優れた特性が得られる。一方、37質量%以下とすることにより負荷特性が向上し、また、短絡時の異常発熱の抑制効果が得られやすくなるからである。
本発明では、電池の形状などは特に限定されないが、外装体として円筒形の金属製外装缶を用いる場合は、リング状に成形された前記正極合剤を外装缶内部に配置し、その内側にコップ状のセパレータを配置し、次いで、アルカリ電解液(C)を注入してセパレータに吸収させ、さらに前記負極合剤をセパレータの内側の空隙に充填し、これら構成要素を外装缶内部に封入することにより電池が組み立てられる。図2に示されるように、円筒形のアルカリ電池においては、外装缶1の開口端部1aを内方に折り曲げて封口を行った際に、負極端子板207の変形を防ぎ、かつ封口体6を内側から支える指示手段として金属ワッシャ9(円板状の金属板)を用いることが一般に行われているが、封口部分10の占める体積が大きくなってしまうという問題がある。
一方、金属ワッシャをなくし、封口体6を内側から支える指示手段として負極端子板7を利用した図1の電池では、封口部分10の占める体積を減少させることができるので、正極2および負極4の合剤の充填量をより高めることができる反面、電池の高容量化に伴い、短絡時の発熱は一層大きくなる。しかし、このような高容量設計の電池においても、本発明を用いることにより、電池の異常発熱挙動を防ぐことができるので、電池の実用性を高めることができる。
以下において本発明の実施例を説明するが、もちろん本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(参考例1)
電解二酸化マンガン、黒鉛、ポリテトラフルオロエチレン粉末およびアルカリ電解液(A)(酸化亜鉛を2.9質量%含有した56質量%水酸化カリウム水溶液)を87.6:6.7:0.2:5.5の質量比で混合し、正極合剤を作製した。この正極合剤の作製は50℃の温度下で行った。また、上記正極合剤中、二酸化マンガン100質量部に対する黒鉛の割合は7.6質量部であった。
また、インジウム、ビスマスおよびアルミニウムをそれぞれ0.05質量%、0.05質量%および0.005質量%の割合で含有する亜鉛合金粉末、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸およびアルカリ電解液(B)(酸化亜鉛を2.2質量%含有した32質量%水酸化カリウム水溶液)を39:0.2:0.2:18の質量比で混合し、ゲル状の負極合剤を作製した。なお、上記亜鉛合金粉末は、平均粒径が122μmで、80メッシュのふるい目を全て通過し、かつ200メッシュのふるい目を通過しない亜鉛合金粉末であって、その見掛け密度は2.65g/cmであった。
外装体として、封口部分10の厚みが0.25mmで、胴部分20の厚みが0.16mmに加工され、また、電池を落下させたときに正極端子1bのへこみを防ぐために、正極端子部分の缶厚を胴部分20より多少厚くしたキルド鋼板製の単三形アルカリ乾電池用外装缶1を用い、以下のようにしてアルカリ電池を作製した。
上記正極合剤11gを、内径9.1mm、外径13.7mm、高さ41.7mmの円筒状に加圧成形して正極とし、これを上記外装缶1に挿入した。その後、外装缶1の開口端から高さ方向において3.5mmの位置にグルーブを施し、外装缶1と封口体6との密着性を向上させるために、このグルーブ位置まで外装缶1の内側にピッチを塗布した。
次に、厚みが100μmで目付が30g/mのアセタール化ビニロンとテンセルからなる不織布を三重に重ねて筒状に巻き、底部になる部分を折り曲げてこの部分を熱融着し、一端が閉じられたコップ状のセパレータ3とした。このセパレータ3を、外装缶内に挿入された正極1の内側に装填し、さらに、アルカリ電解液(C)(酸化亜鉛を2.2質量%含有した32質量%水酸化カリウム水溶液)1.35gを外装缶内に注入してセパレータ3にしみこませた。次いで、上記負極合剤5.74gをセパレータ3の内側に充填して負極4とし、さらに、ナイロン6−6製の封口体6と組み合わされ、かつ打ち抜き・プレス加工により形成された厚さ0.4mmの負極端子板7(ニッケルメッキ鋼板製)に溶接により取り付けられた負極集電棒5(表面がスズメッキされた真鍮製)を上記負極中央部に差し込み、外装缶1の開口端部1aの外側からスピニング方式によりかしめることにより、図1に示す単3形アルカリ電池を作製した。なお、外装缶1の開口端と負極端子板7との間には、短絡防止のために絶縁板8を装着した。
上記電池において、組み立て後の電池系内のアルカリ電解液は、平均して35質量%の水酸化カリウムを含有していた。
(参考例2)
電解二酸化マンガン、黒鉛、ポリテトラフルオロエチレン粉末およびアルカリ電解液(A)を89.3:5.1:0.2:5.6の質量比で混合し、正極合剤を作製した以外は参考例1と同様にして、単3形アルカリ電池を作製した。この正極合剤において、二酸化マンガン100質量部に対する黒鉛の割合は5.7質量部であった。
(参考例3)
アルカリ電解液(B)および(C)として、酸化亜鉛を2.0質量%含有した30質量%水酸化カリウム水溶液を用いた以外は参考例1と同様にして、単3形アルカリ電池を作製した。組み立て後の電池系内のアルカリ電解液は、平均して33質量%の水酸化カリウムを含有していた。
(実施例1)
負極の亜鉛合金粉末としてインジウム、ビスマスおよびアルミニウムをそれぞれ0.05質量%、0.015質量%および0.003質量%の割合で含有し、平均粒径が200μmで、35メッシュのふるい目を全て通過し、かつ200メッシュのふるい目を通過するものの割合が6質量%であって、見掛け密度が2.9g/cmである亜鉛合金粉末を用いた以外は参考例1と同様にして、単3形アルカリ電池を作製した。
(実施例2)
負極の亜鉛合金粉末として、平均粒径が135μmで、35メッシュのふるい目を全て通過し、かつ200メッシュのふるい目を通過するものの割合が20質量%であって、見掛け密度が2.9g/cmである亜鉛合金粉末を用いた以外は参考例1と同様にして、単3形アルカリ電池を作製した。
以上のようにして作製した実施例および参考例に係る電池各々12個に対し、ベース放電電流を0.5Aとし、30秒間隔で2Aのパルス電流を2秒間流すパルス放電試験を行い、2Aのパルス電流が流れた時点の電圧が1.0V以下に低下するまでに要するパルス放電の回数を測定して平均値を求め、負荷特性を評価した。
また、上記とは別の電池各々12個に対し、電池の外装缶側面の中央部にアルミニウム製のテープで熱伝対を固定し、電池を短絡させたときの外装缶表面温度を測定して平均値を求め、異常発生時の発熱挙動を評価した。このとき、参考例3の電池については電流値の時間変化も測定した。参考例3の電池の短絡電流および外装缶表面温度の短絡開始からの変化を図3に示した。
さらに、別の電池各々24個に対し、まず、12個を1Aの放電電流で放電させて0.9V以下になるまでの放電時間を測定し、その平均時間を保存前の放電時間とし、次に、残り12個を60℃の恒温槽中に20日間保存し、取り出してから1日室温で冷却後、同じく1Aの放電電流で放電させて0.9V以下になるまでの放電時間を測定し、その平均時間を保存後の放電時間とし、保存前の放電時間に対する保存後の放電時間の割合を容量保持率として求め、高温での電池の貯蔵性を評価した。上記パルス放電の回数、外装缶表面温度および容量保持率の測定結果を表1にまとめて示した。なお、ガス発生は特に問題にはならなかった。
Figure 2007115700
表1の結果より明らかなように、本発明の実施例の電池は、負荷特性が優れ、異常発生時の発熱挙動が抑制されており、高温での貯蔵性にも優れていた。
封口体を内側から支える指示手段として負極端子板を利用したアルカリ電池の全体構造を示す断面図である。 従来のアルカリ電池の一般的な構造を示す断面図である。 参考例3のアルカリ電池を短絡させた際の、短絡電流および外装缶表面温度の変化を示すグラフである。
符号の説明
1 外装缶
1a 外装缶の開口端部
2 正極
3 セパレータ
4 負極
5 負極集電棒
6 封口体
7、207 負極端子板
8 絶縁板
9 金属ワッシャ
10 封口部分
20 胴部分

Claims (4)

  1. 二酸化マンガンおよびニッケル酸化物の少なくとも一方と導電剤と水酸化カリウムを溶解したアルカリ電解液(A)とを含有する正極合剤、セパレータ、および亜鉛合金粉末とゲル化剤と水酸化カリウムを溶解したアルカリ電解液(B)とを含有する負極合剤を外装体内部に封入することにより作製されるアルカリ電池であって、
    正極の導電剤として黒鉛を用い、二酸化マンガンおよびニッケル酸化物100質量部に対して黒鉛を6〜8.5質量部とし、
    負極の亜鉛合金粉末として、200メッシュのふるい目を通過する粉末の割合が4〜40質量%である亜鉛合金粉末を用いたことを特徴とするアルカリ電池。
  2. アルカリ電解液(A)およびアルカリ電解液(B)のうち少なくとも1つが亜鉛化合物を含有していることを特徴とする請求項1に記載のアルカリ電池。
  3. 負極の亜鉛合金粉末がインジウム、ビスマスおよびアルミニウムを含有していることを特徴とする請求項1または2に記載のアルカリ電池。
  4. 亜鉛合金粉末に含有されるインジウム、ビスマスおよびアルミニウムの含有量が、それぞれ0.03〜0.07質量%、0.007〜0.025質量%および0.001〜0.004質量%であることを特徴とする請求項3に記載のアルカリ電池。
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