JP2007115484A - 燃料電池システム - Google Patents
燃料電池システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007115484A JP2007115484A JP2005304761A JP2005304761A JP2007115484A JP 2007115484 A JP2007115484 A JP 2007115484A JP 2005304761 A JP2005304761 A JP 2005304761A JP 2005304761 A JP2005304761 A JP 2005304761A JP 2007115484 A JP2007115484 A JP 2007115484A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- fuel
- fuel cell
- fuel gas
- stack
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Fuel Cell (AREA)
Abstract
【課題】 システムの大型化を抑制することが可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】 燃料電池システム1では、燃料電池スタック10の全周囲がスタックケース60によって覆われており、燃料電池スタック10から排出されたガスはスタックケース60内で流速が落ちることとなる。流速が落ちると排ガス中に含まれる密度の高い水分はスタックケース60の下部に溜まり、密度の小さいガスは上部に溜まることとなる。そして、スタックケース60内の上部に溜まったガスはガス排出口61を介して循環配管31に流入し、スタックケース60内の下部に溜まった水は水排出口62を介して水排出配管51に流入することとなる。
【選択図】 図1
【解決手段】 燃料電池システム1では、燃料電池スタック10の全周囲がスタックケース60によって覆われており、燃料電池スタック10から排出されたガスはスタックケース60内で流速が落ちることとなる。流速が落ちると排ガス中に含まれる密度の高い水分はスタックケース60の下部に溜まり、密度の小さいガスは上部に溜まることとなる。そして、スタックケース60内の上部に溜まったガスはガス排出口61を介して循環配管31に流入し、スタックケース60内の下部に溜まった水は水排出口62を介して水排出配管51に流入することとなる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃料電池システムに関する。
従来、燃料電池システムでは、燃料電池スタックの燃料極側から排出されるガス中に含まれる未利用の燃料ガスを利用するため、燃料極側出口から排出されたガスを燃料極側入口に循環させるガス循環ラインが設けられている。また、従来の燃料電池システムでは、燃料極側から排出されるガス中に含まれる水分を除去するため、ガス循環ライン上に気液分離器を設置し、気液分離器においてガス中の水分を除去するようにしている(例えば特許文献1参照)。
特開2002−324561号公報
しかし、従来の燃料電池システムでは、気液分離器をガス循環ライン上に設けているため、スペースをとり、システムの大型化につながってしまうという問題が生じていた。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、システムの大型化を抑制することが可能な燃料電池システムを提供することにある。
本発明の燃料電池システムは、燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させることにより発電を行う燃料電池スタックと、燃料電池スタックの燃料極側出口から排出されたガスを燃料極側入口に循環させるガス循環ラインと、燃料電池スタックの燃料極側出口から排出されたガス中から取り出された水分を外部に排出する水排出ラインと、燃料電池スタックの全周囲を覆うスタックケースとを備えている。さらに、スタックケースは、燃料電池スタックの燃料極側出口よりも上方に、ガス循環ラインに接続されるガス排出口を有すると共に、燃料電池スタックの燃料極側出口よりも下方に、水排出ラインに接続される水排出口を有している。
本発明によれば、スタックケースが燃料電池スタックの全周囲を覆っている。ここで、スタックケースは燃料電池スタックの燃料極側出口流路よりも容積が大きく、燃料電池スタックから排出されたガスはスタックケース内で流速が落ちることとなる。流速が落ちるとガス中に含まれる密度の高い水分はスタックケースの下部に溜まり、密度の小さいガスは上部に溜まることとなる。
また、スタックケースは、燃料電池スタックの燃料極側出口よりも上方にガス排出口を有し、燃料電池スタックの燃料極側出口よりも下方に水排出口を有するため、スタックケース内の上部に溜まったガスはガス排出口を介してガス循環ラインに流入し、スタックケース内の下部に溜まった水は水排出口を介して水排出ラインに流入することとなる。
以上より、本発明ではスタックケースによって水分を除去することが可能となっており、ガス循環ラインに気液分離器を設ける必要がない。従って、システムの大型化を抑制することが可能な燃料電池システムを提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。図1に示すように、燃料電池システム1は、燃料電池スタック10と、燃料ガス供給系20と、ガス循環系30と、ガス排出系40と、水排出系50と、スタックケース60とを備えている。
燃料電池スタック10は、燃料ガス(水素ガス)と酸化剤ガス(酸素)とを反応させることにより発電を行うものであり、水素ガスの供給を受ける燃料極と、酸素を含む空気の供給を受ける酸化剤極とを有している。また、燃料極と酸化剤極とは電解質膜を挟んで重ね合わされて発電セルを構成しており、燃料電池スタック10は、これら発電セルが複数層積層された構造となっている。
燃料ガス供給系20は、燃料電池スタック10の燃料極側に燃料ガスを供給するものであり、高圧水素タンク(燃料ガス貯蔵手段)21と、燃料ガス供給配管(燃料ガス供給ライン)22と、圧力調整弁23とからなっている。高圧水素タンク21は、燃料ガスの供給源となるものであり、燃料電池スタック10の燃料極に供給する燃料ガスを高圧状態で貯蔵しておくものである。燃料ガス供給配管22は一端が高圧水素タンク21に接続され、高圧水素タンク21からの燃料ガスを燃料電池スタック10に導くものである。圧力調整弁23は、燃料ガス供給配管22に設けられ、開度を調整することにより、高圧水素タンク21から燃料電池スタック10の燃料極側に供給される燃料ガスの供給量を制御するものである。また、圧力調整弁23は、燃料ガスの供給量を制御することにより燃料極側の圧力についても制御する構成となっている。
ガス循環系30は、発電に寄与することなく燃料電池スタック10から排出された燃料ガスを再利用するためのものであって、循環配管(ガス循環ライン)31と、循環ポンプ32とからなっている。
循環配管31は、燃料電池スタック10の燃料極側出口から排出されたガスを燃料極側入口に循環させる流路となるものである。循環ポンプ32は、循環配管31上に設けられ、燃料電池スタック10の燃料極側から排出されるガスを燃料極側出口から燃料極側入口に循環させる動力源となるものである。
ガス排出系40は、燃料電池スタック10の燃料極側から排出されたガスを外部に排出するものであり、燃料ガス排出配管41と、パージ弁42とを備えている。燃料ガス排出配管41は、循環配管31と外部とを接続し、燃料極側の排ガスを外部に導くための流路となるものである。パージ弁42は、燃料ガス排出配管41に設けられ、開度を調整することにより、燃料極側のオフガスの排出量を制御するものである。
水排出系50は、水分を含んだ状態のガスが冷却されることにより生じる凝縮水を外部に排出するものであり、水を外部に排出する水排出配管(水排出ライン)51を有している。また、水排出系50は、不図示の水貯蔵部と開閉弁とを有し、凝縮された水を水貯蔵部に蓄え、水貯蔵部に蓄えられる水の量が所定水量を超えると開閉弁が開いて、水を外部に排出するようになっている。
スタックケース60は、燃料電池スタック10の全周囲を覆って燃料電池スタック10を収納する筐体である。また、スタックケース60は、循環配管31に接続されるガス排出口61と、水排出配管51に接続される水排出口62とを有している。このガス排出口61は、燃料電池スタック10の燃料極側出口よりも鉛直上方側に設けられており、水排出口62は、燃料電池スタック10の燃料極側出口よりも鉛直下方側に設けられている。
また、ガス排出口61及び水排出口62は以下の位置に設けられていることが望ましい。すなわち、燃料極側出口を基点とした場合、ガス排出口61及び水排出口62は、燃料極側出口から排出されるガスの排出方向に伸びる基点からの直線上以外の位置に設けられていることが望ましい。
次に、第1本実施形態に係る燃料電池システム1の動作を説明する。まず、圧力調整弁23が開けられると、高圧水素タンク21からの燃料ガスが燃料ガス供給配管22を通じて燃料電池スタック10に至る。
燃料電池スタック10では発電により燃料ガスが消費されるが、燃料ガスの一部は発電に利用されることなく排出される。また、発電過程において水が生成されるため、燃料電池スタック10の燃料極側出口から排出されるガスには多くの水分が含まれており、水分を多く含むガスがスタックケース60内に流入する。
スタックケース60は燃料電池スタック10の燃料極側出口流路よりも容積が大きいため、スタックケース60内に流入したガスはスタックケース60内で流速が落ちることとなる。流速が落ちるとガス中に含まれる密度の高い水分はスタックケース60の下部に溜まり、密度の小さいガスは上部に溜まる。
また、スタックケース60は、燃料電池スタック10の燃料極側出口よりも上方にガス排出口61を有し、燃料電池スタック10の燃料極側出口よりも下方に水排出口62を有するため、スタックケース60内の上部に溜まったガスはガス排出口61を介して循環配管51に流入し、スタックケース60内の下部に溜まった水は水排出口62を介して水排出配管51に流入することとなる。すなわち、第1実施形態ではスタックケース60によって水分が除去されることとなる。
その後、循環配管31に流入したガスは循環ポンプ32によって循環され、再度燃料電池スタック10に流入することとなる。一方、水排出配管51に流入した水は、所定水量以上水貯蔵部に貯蔵されると外部に排出されることとなる。
このようにして、第1実施形態に係る燃料電池システム1によれば、スタックケース60が燃料電池スタック10の全周囲を覆っている。ここで、スタックケース60は燃料電池スタック10の燃料極側出口流路よりも容積が大きく、燃料電池スタック10から排出されたガスはスタックケース60内で流速が落ちることとなる。流速が落ちるとガス中に含まれる密度の高い水分はスタックケース60の下部に溜まり、密度の小さいガスは上部に溜まることとなる。
また、スタックケース60は、燃料電池スタック10の燃料極側出口よりも上方にガス排出口61を有し、燃料電池スタック10の燃料極側出口よりも下方に水排出口62を有するため、スタックケース60内の上部に溜まったガスはガス排出口61を介して循環配管31に流入し、スタックケース60内の下部に溜まった水は水排出口62を介して水排出配管51に流入することとなる。
以上より、第1実施形態ではスタックケース60によって水分を除去することが可能となっており、循環配管31に気液分離器を設ける必要がない。従って、システムの大型化を抑制することが可能な燃料電池システムを提供することができる。
また、燃料極側出口を基点とした場合、ガス排出口61及び水排出口62は、燃料極側出口から排出されるガスの排出方向に伸びる基点からの直線上以外の位置に設けられている。これにより、燃料極側出口から排出されたガスが直接的にガス排出口61や水排出口62に向かうことなく、スタックケース内において好適にガスの流速を落とすことができる。
なお、第1実施形態では、ガス排出口61及び水排出口62の双方が、上記基点からの直線上以外の位置に設けられているが、これに限らず、ガス排出口61及び水排出口62の少なくとも一方が上記基点からの直線上以外の位置に設けられていてもよい。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態に係る燃料電池システムは、第1実施形態のものと同様であるが、一部が第1実施形態のものと異なっている。以下、第1実施形態との相違点について説明する。
図2は、本発明の第2実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。図2に示すように、第2実施形態において燃料ガス供給配管22は、一部がスタックケース60を貫通して配置されている。具体的に説明すると、燃料ガス供給配管22は、途中でメイン配管22aと分岐配管(分岐ライン)22bとに分岐されている。メイン配管22aはスタックケース60を貫通することなく燃料ガスを燃料電池スタック10にまで導く構成となっており、分岐配管22bはスタックケース60内を貫通して燃料ガスを燃料電池スタック10まで導く構成となっている。
さらに、第2実施形態に係る燃料電池システム2は、新たに制御バルブ(流動制御手段)70と、第1温度センサ(ガス温度検出手段)81と、第2温度センサ(環境温度検出手段)82と、コントローラ90とを有している。
制御バルブ70は、分岐配管22bに設けられ、開度を調整することにより、燃料ガスを分岐配管22bに流したり、分岐配管22bに流れる燃料ガスを遮断したりするものである。
第1温度センサ81は、スタックケース60から循環配管31に流れ込むガスの温度を検出するものであり、スタックケース60のガス排出口61の近傍に設けられている。第2温度センサ82は、燃料電池システム2の周囲の環境温度を検出するものである。ここで、環境温度とは、外気温度とは微妙に異なり、燃料電池システム2が置かれている周囲の温度であり、外気温度が一定であっても燃料電池システム2の運転による発熱によって環境温度は変化することとなる。
コントローラ90は、上記第1温度センサ81及び第2温度センサ82により検出された温度に従って制御バルブ70を制御して、分岐配管22bに燃料ガスを流したり、その流れを遮断したりするものである。
具体的に説明すると、コントローラ90は、システム起動時において第2温度センサ82により検出された温度が予め設定された低温起動温度以下である場合に、制御バルブ70を閉じて燃料ガスを分岐配管22bに流すことを禁止している。ここで、低温起動温度とは、燃料電池システム2において暖機を要すると判断される温度である。すなわち、コントローラ90は、システム起動時において環境温度が暖機を要する低温起動温度以下である場合に分岐配管22bに燃料ガスを流すと、暖機を阻害することになってしまうため、このような場合には、燃料ガスを流さないように禁止して、暖機を阻害しないようにしている。
また、コントローラ90は、第1温度センサ81により検出された温度が予め定められた所定温度以上である場合に、制御バルブ70を開いて燃料ガスを分岐配管22bに流すこととしている。ここで、所定温度は、循環配管31に流れ込むガスが循環配管31において冷やされて凝縮水が多量に生じてしまうと予測される温度である。すなわち、コントローラ90は、循環配管31に流れ込むガスの温度が所定温度以上であり、循環配管31において冷やされて凝縮水が多量に生じてしまうと予測される場合に、燃料ガスを分岐配管22bに流すこととしている。これにより、スタックケース60内のガスは、高圧水素タンク21からの低温の燃料ガスによって冷却され、高温のまま循環配管31に流れ込むことが防止される。故に、凝縮水の発生を抑制することができる。
なお、より望ましくは第1温度センサ81により検出された温度のみならず、第2温度センサ82により検出される環境温度を考慮するとよい。すなわち、コントローラ90は、第1温度センサ81により検出された温度が第2温度センサ82により検出された温度よりも規定温度以上高い場合に、制御バルブ70を制御して燃料ガスを分岐配管22bに流すこととしている。凝縮水は循環配管31に流れ込むガスの温度と環境温度との差が大きいほど多量に発生するためである。このように、コントローラ90は、凝縮水が多量に発生し易い状況において、燃料ガスを分岐配管22bに流すことで、凝縮水の発生量を抑制する。特に、本実施形態では、凝縮水が多量に発生して循環ポンプ32の負荷が高まり、循環ポンプ32の駆動に要する消費電力量が高くなってしまうことを防止することができる。
さらに、コントローラ90が上記の凝縮水量を推定する機能を有し、推定した凝縮水量が一定量以上である場合に、燃料ガスを分岐配管22bに流すようにしてもよい。これによっても、凝縮水が多量に発生する状況において凝縮水の発生量を抑制することができる。
次に、第2実施形態に係る燃料電池システム2の動作を説明する。図3は、第2実施形態に係る燃料電池システム2の動作を示すフローチャートである。まず、燃料電池システム2が起動すると、図3に示すフローチャートが実行され、コントローラ90が第2温度センサ82からの信号値を入力する(ST1)。次に、コントローラ90は、第2温度センサ82により検出された環境温度が低温起動温度以下であるか否かを判断する(ST2)。
環境温度が低温起動温度以下であると判断した場合(ST2:YES)、コントローラ90は、制御バルブ70を閉じる(ST3)。このように、制御バルブ70を閉じることで、低温の燃料ガスを分岐配管22bに流すことなく、早期の暖機を行うようにしている。次いで、コントローラ90は、暖機終了か否かを判断する(ST4)。ここで、暖機終了でないと判断した場合(ST4:NO)、暖機終了と判断するまでこの処理を繰り返すこととなる。一方、暖機終了と判断した場合(ST4:YES)、処理はステップST6に移行する。
ところで、第2温度センサ82により検出された環境温度が低温起動温度以下でないと判断した場合(ST2:NO)、コントローラ90は、制御バルブ70を開ける(ST5)。そして、処理はステップST6に移行する。
ステップST6においてコントローラ90は、第1及び第2温度センサ81,82からの信号値を入力する(ST6)。次いで、コントローラ90は、第1温度センサ81により検出されたガス温度が、第2温度センサ82により検出された環境温度よりも規定温度以上高いか否かを判断する(ST7)。
ここで、ガス温度が環境温度よりも規定温度以上高くないと判断された場合(ST7:NO)、コントローラ90は制御バルブ70を閉じ(ST8)、処理はステップST11に移行する。
一方、ガス温度が環境温度よりも規定温度以上高いと判断した場合(ST7:YES)、コントローラ90は、制御バルブ70を開ける(ST9)。このように、制御バルブ70を開けることで、循環配管31に流れ込んだガスが冷やされて凝縮水が多量に発生しないように、スタックケース60内のガスを冷却することができる。
次いで、コントローラ90は、再度ガス温度が環境温度よりも規定温度以上高いか否かを判断する(ST10)。ガス温度が環境温度よりも規定温度以上高いと判断した場合(ST10:YES)、高くないと判断されるまで、この処理が繰り返される。一方、ガス温度が環境温度よりも規定温度以上高くないと判断された場合(ST10:NO)、処理はステップST11に移行する。
ステップST11において、コントローラ90は、システム停止か否かを判断する(ST11)。停止でないと判断した場合(ST11:NO)、処理はステップST6に移行する。他方、システム停止であると判断した場合(ST11:YES)、図3に示す処理は終了することとなる。
このようにして、第2実施形態に係る燃料電池システム2によれば、第1実施形態と同様に、システムの大型化を抑制することが可能な燃料電池システムを提供することができる。また、スタックケース内において好適にガスの流速を落とすことができる。
さらに、第2実施形態によれば、燃料ガス供給配管22は一端が高圧水素タンク21に接続されているため、高圧水素タンク21により高温高圧状態で貯蔵される燃料ガスは燃料ガス供給配管22においては膨張し低温となる。また、燃料ガス供給配管22の少なくとも一部はスタックケースを貫通して配置されているため、低温の燃料ガスがスタックケース60内のガスを冷却することとなる。これにより、スタックケース60内で燃料極側出口から排出されたガスを冷却し、好適に水を凝縮してガス中から除去することができる。
また、燃料ガス供給配管22は、スタックケース60内を貫通することなく燃料ガスを燃料電池スタックまで導くメイン配管22aと、スタックケース内を貫通して燃料ガスを燃料電池スタックまで導く分岐配管22bとからなる。このため、スタックケース60内のガスを冷却する必要がない場合には、メイン配管22aにより燃料ガスを燃料電池スタック10に供給することが可能となり、スタックケース60内のガス温度を調整することができる。
特に、分岐配管22bは、スタックケース60内のガスを冷却するために、配管表面積が大きくすることが望ましく、配管が細く且つ長くなる傾向にある。このため、燃料ガスの圧力損失が大きくなり、分岐配管22bを通じて燃料ガスを燃料電池スタック10に供給することが困難となってしまうが、メイン配管22aと分岐配管22bとを設けた燃料電池システム2では、メイン配管22aを通じて燃料ガスを供給することで、好適に燃料ガスを燃料電池スタック10に供給することができる。
また、スタックケース60から循環配管31に流れ込むガスの温度が予め定められた所定温度以上である場合に、燃料ガスを分岐配管22bに流すこととしている。このため、循環配管31において凝縮水が多量に発生してしまう場合に、燃料ガスを分岐配管22bに流すこととなり、循環配管31に流れ込むガスの温度を低下させ、凝縮水の発生を抑制することができる。
また、システム起動時においてシステム周囲の環境温度が予め設定された低温起動温度以下である場合に、燃料ガスを分岐配管22bに流すことを禁止している。システム起動時において周囲の環境温度が低い場合、燃料電池スタックの暖機を行う必要がある。このため、環境温度が低温である場合に燃料ガスを分岐配管22bに流すと、暖機を阻害することとなってしまう。従って、予め設定された低温起動温度以下である場合に燃料ガスが分岐配管22bに流れないように禁止することで、暖機を阻害しないようにすることができる。
また、循環配管31に流れ込むガスの温度がシステム周囲の環境温度よりも規定温度以上高い場合に、燃料ガスを分岐配管22bに流すこととしている。ここで、両者の温度差が大きいと、スタックケース60から循環配管31に流れ込んだガスが冷却されて凝縮水が多量に発生し易い。このため、凝縮水が多量に発生し易い状況において、燃料ガスを分岐配管22bに流すことで、循環配管31に流れ込むガスの温度を低下させ、凝縮水の発生量を抑制することができる。特に、本実施形態では、凝縮水が多量に発生して循環ポンプ32の負荷が高まり、循環ポンプ32の駆動に要する消費電力量が高くなってしまうことを防止することができる。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態に係る燃料電池システムは、第1実施形態のものと同様であるが、一部が第1実施形態のものと異なっている。以下、第1実施形態との相違点について説明する。
図4は、本発明の第3実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。図4に示すように、第3実施形態では、分岐配管22bが燃料ガス供給配管22から分岐され、高圧水素タンク21からの燃料ガスをスタックケース60内に導くように構成されている。すなわち、第3実施形態において分岐配管22bは、第2実施形態のようにスタックケース60を貫通しているのでなく、他端がスタックケース60に接続されてスタックケース60内に燃料ガスを導入させるようになっている。
また、第3実施形態において燃料電池システム3は、第2実施形態と同様に、分岐配管22b上に制御バルブ(圧力調整手段)70を有し、スタックケース60内への燃料ガスの供給量を調整するようになっている。また、制御バルブ70は、燃料ガスの供給量を調整することにより、スタックケース60内の圧力についても調整する構成となっている。
また、第3実施形態において燃料電池システム3は、圧力センサ(第1圧力検出手段)100を備えている。圧力センサ100は、スタックケース60内に設けられ、スタックケース60内の圧力を検出するものである。
さらに、第3実施形態において燃料電池システム3はコントローラ(第2圧力検出手段)90を備えており、コントローラ90は、各種運転状況から、燃料電池スタック10の燃料極側出口の圧力を推定して検出する構成となっている。このコントローラ90は、圧力センサ100により検出されたスタックケース60内の圧力の情報を入力し、スタックケース60内の圧力が、推定した燃料極側出口の圧力よりも小さくなるように、制御バルブ70を調整する。これにより、スタックケース60内のガスが燃料電池スタック10内に逆流することを防止するようにしている。
次に、第3実施形態に係る燃料電池システム3の動作を説明する。図5は、第3実施形態に係る燃料電池システム3の動作を示すフローチャートである。図5に示すように、コントローラ90は、圧力センサ100からの信号値を入力する(ST21)。次いで、コントローラ90は、燃料電池スタック10の燃料極側出口の圧力を推定する(ST22)。
そして、コントローラ90は、燃料電池スタック10の燃料極側出口圧力が圧力センサ100により検出されたスタックケース60内の圧力より大きいか否かを判断する(ST23)。ここで、燃料極側出口圧力がスタックケース60内の圧力より大きいと判断した場合(ST23:YES)、図5に示す処理は終了することとなる。
一方、燃料極側出口圧力がスタックケース60内の圧力より大きくないと判断した場合(ST23:NO)、コントローラ90は、制御バルブ70を制御して、燃料極側出口圧力がスタックケース60内の圧力より大きくなるように調圧する(ST24)。その後、図5に示す処理は終了することとなる。
このようにして、第3実施形態に係る燃料電池システム3によれば、第1実施形態と同様に、システムの大型化を抑制することが可能な燃料電池システムを提供することができる。また、スタックケース内において好適にガスの流速を落とすことができる。
さらに、第3実施形態によれば、分岐配管22bが燃料ガスをスタックケース60内に導くため、低温の燃料ガスがスタックケース60内のガスを冷却することとなる。これにより、スタックケース60内で燃料極側出口から排出されたガスを冷却し、好適に水を凝縮してガス中から除去することができる。さらに、分岐配管22bを通じて湿度が低い高圧水素タンク21からの燃料ガスがスタックケース60内に供給されることとなり、スタックケース60内での水の生成量を抑制することができる。また、燃料電池スタック10から排出されたガスは容積が大きいスタックケース60内で圧力が低下し、その後循環配管31に流入することとなるため、このスタックケース60により圧力損失が大きくなり、ガスの循環量が低下してしまう。ところが、分岐配管22bを通じてスタックケース60内に流入する燃料ガスはスタックケース60内の圧力よりも高く、高い圧力の燃料ガスを供給することで、スタックケース60内の圧力を高め、ガスの循環流量の低下を抑制することができる。
また、スタックケース60内の圧力が燃料電池スタック10の燃料極側出口の圧力よりも小さくなるように圧力を調整することとしている。これにより、スタックケース60内のガスが燃料電池スタック10内に逆流することを防止することができる。なお、第3実施形態では、コントローラ90が燃料極側出口の圧力を推定していたが、これに限らず、燃料極側出口の圧力を検出する圧力センサを備えていてもよい。さらに、コントローラ90は、スタックケース60内の圧力を燃料極側出口の圧力よりも小さくするにあたり、制御バルブ70を制御してスタックケース60内の圧力を調整することとしていたが、これに限らず、燃料極側出口の圧力を調整してもよいし、双方を調整してもよい。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
1〜3…燃料電池システム
10…燃料電池スタック
20…燃料ガス供給系
21…高圧水素タンク(燃料ガス貯蔵手段)
22…燃料ガス供給配管(燃料ガス供給ライン)
22a…メイン配管(メインライン)
22b…分岐配管(分岐ライン)
23…圧力調整弁
30…ガス循環系
31…循環配管(ガス循環ライン)
32…循環ポンプ
40…ガス排出系
41…燃料ガス排出配管
42…パージ弁
50…水排出系
51…水排出配管(水排出ライン)
60…スタックケース
61…ガス排出口
62…水排出口
70…制御バルブ(流動制御手段、圧力調整手段)
81…第1温度センサ(ガス温度検出手段)
82…第2温度センサ(環境温度検出手段)
90…コントローラ(第2圧力検出手段)
100…圧力センサ(第1圧力検出手段)
10…燃料電池スタック
20…燃料ガス供給系
21…高圧水素タンク(燃料ガス貯蔵手段)
22…燃料ガス供給配管(燃料ガス供給ライン)
22a…メイン配管(メインライン)
22b…分岐配管(分岐ライン)
23…圧力調整弁
30…ガス循環系
31…循環配管(ガス循環ライン)
32…循環ポンプ
40…ガス排出系
41…燃料ガス排出配管
42…パージ弁
50…水排出系
51…水排出配管(水排出ライン)
60…スタックケース
61…ガス排出口
62…水排出口
70…制御バルブ(流動制御手段、圧力調整手段)
81…第1温度センサ(ガス温度検出手段)
82…第2温度センサ(環境温度検出手段)
90…コントローラ(第2圧力検出手段)
100…圧力センサ(第1圧力検出手段)
Claims (9)
- 燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させることにより発電を行う燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックの燃料極側出口から排出されたガスを燃料極側入口に循環させるガス循環ラインと、
前記燃料電池スタックの燃料極側出口から排出されたガス中から取り出された水分を外部に排出する水排出ラインと、
前記燃料電池スタックの全周囲を覆うスタックケースと、を備え、
前記スタックケースは、前記燃料電池スタックの燃料極側出口よりも上方に、前記ガス循環ラインに接続されるガス排出口を有すると共に、前記燃料電池スタックの燃料極側出口よりも下方に、前記水排出ラインに接続される水排出口を有する
ことを特徴とする燃料電池システム。 - 前記ガス排出口及び前記水排出口の少なくとも一方は、前記燃料極側出口を基点とした場合、前記燃料極側出口から排出されるガスの排出方向に伸びる基点からの直線上以外の位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
- 燃料ガスの貯蔵源となる燃料ガス貯蔵手段と、
一端が前記燃料ガス貯蔵手段に接続され、前記燃料ガス貯蔵手段からの燃料ガスを前記燃料電池スタックに導く燃料ガス供給ラインと、をさらに備え、
前記燃料ガス供給ラインの少なくとも一部は、前記スタックケースを貫通して配置されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の燃料電池システム。 - 前記燃料ガス供給ラインは、前記スタックケースを貫通することなく燃料ガスを前記燃料電池スタックまで導くメインラインと、前記スタックケース内を貫通して燃料ガスを前記燃料電池スタックまで導く分岐ラインとからなることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
- 燃料ガスの貯蔵源となる燃料ガス貯蔵手段と、
一端が前記燃料ガス貯蔵手段に接続され、前記燃料ガス貯蔵手段からの燃料ガスを前記スタックケースを貫通することなく前記燃料電池スタックに導く燃料ガス供給ラインと、
前記燃料ガス供給ラインから分岐され、燃料ガスをスタックケース内に導く分岐ラインと、
をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の燃料電池システム。 - 燃料ガスを前記分岐ラインに流したり前記分岐ラインに流れる燃料ガスを遮断したりすることが可能な流動制御手段と、
前記スタックケースから前記ガス循環ラインに流れ込むガスの温度を検出するガス温度検出手段と、をさらに備え、
前記流動制御手段は、前記ガス温度検出手段により検出された温度が予め定められた所定温度以上である場合に、燃料ガスを前記分岐ラインに流す
ことを特徴とする請求項4または請求項5のいずれかに記載の燃料電池システム。 - 燃料ガスを前記分岐ラインに流したり前記分岐ラインに流れる燃料ガスを遮断したりすることが可能な流動制御手段と、
システム周囲の環境温度を検出する環境温度検出手段と、をさらに備え、
前記流動制御手段は、システム起動時において前記環境温度検出手段により検出された温度が予め設定された低温起動温度以下である場合に、燃料ガスを前記分岐ラインに流すこと禁止する
ことを特徴とする請求項4または請求項5のいずれかに記載の燃料電池システム。 - 燃料ガスを前記分岐ラインに流したり前記分岐ラインに流れる燃料ガスを遮断したりすることが可能な流動制御手段と、
前記スタックケースから前記ガス循環ラインに流れ込むガスの温度を検出するガス温度検出手段と、
システム周囲の環境温度を検出する環境温度検出手段と、をさらに備え、
前記流動制御手段は、前記ガス温度検出手段により検出された温度が前記環境温度検出手段により検出された温度よりも規定温度以上高い場合に、燃料ガスを前記分岐ラインに流す
ことを特徴とする請求項4または請求項5のいずれかに記載の燃料電池システム。 - スタックケース内の圧力を検出する第1圧力検出手段と、
前記燃料電池スタックの燃料極側出口の圧力を検出する第2圧力検出手段と、
前記第1圧力検出手段により検出された圧力が前記第2圧力検出手段により検出された圧力よりも小さくなるように圧力を調整する圧力調整手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005304761A JP2007115484A (ja) | 2005-10-19 | 2005-10-19 | 燃料電池システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005304761A JP2007115484A (ja) | 2005-10-19 | 2005-10-19 | 燃料電池システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007115484A true JP2007115484A (ja) | 2007-05-10 |
Family
ID=38097488
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005304761A Pending JP2007115484A (ja) | 2005-10-19 | 2005-10-19 | 燃料電池システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007115484A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100837913B1 (ko) | 2007-05-14 | 2008-06-13 | 현대자동차주식회사 | 냉시동성 개선을 위한 연료전지 스택 보온 시스템 |
-
2005
- 2005-10-19 JP JP2005304761A patent/JP2007115484A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100837913B1 (ko) | 2007-05-14 | 2008-06-13 | 현대자동차주식회사 | 냉시동성 개선을 위한 연료전지 스택 보온 시스템 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4844107B2 (ja) | 燃料電池システム | |
KR20080112475A (ko) | 연료전지용 캐소드의 카본 부식억제장치 | |
JP2009289540A (ja) | 燃料電池システム及びその運転方法 | |
KR102614135B1 (ko) | 연료전지의 공기 공급 제어방법 및 제어시스템 | |
US20080131741A1 (en) | Fuel Cell System | |
KR101082080B1 (ko) | 연료 전지 시스템 및 연료 전지 시스템이 탑재된 차량 | |
JP2004273427A (ja) | 燃料電池システム | |
JP4872231B2 (ja) | 燃料電池システム | |
JP4844352B2 (ja) | 燃料電池システムの制御装置 | |
EP2299528B1 (en) | Fuel cell system | |
JP5168719B2 (ja) | 燃料電池システム | |
JP2007115460A (ja) | 燃料電池システム | |
JP2007305334A (ja) | 燃料電池システム | |
JP2006351318A (ja) | 燃料電池システム | |
JP2007115484A (ja) | 燃料電池システム | |
JP2007012556A (ja) | 燃料電池システム | |
JP2006252920A (ja) | 燃料電池システム | |
JP2007184199A (ja) | 燃料電池システム | |
JP4940573B2 (ja) | 燃料ガス供給装置 | |
JP4816878B2 (ja) | 燃料電池システム | |
JP5470815B2 (ja) | 燃料電池システム | |
JP2007280755A (ja) | 燃料電池システム及びその運転方法並びに移動体 | |
JP2005071751A (ja) | 燃料電池システム | |
JP2006294497A (ja) | 燃料電池システム | |
JP2009076261A (ja) | 燃料電池システム及びその起動方法 |