JP2007114951A - カード通信システム,リーダライタ及びicカード - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リーダライタ11は、通信可能な範囲に存在しているICカード13に対して、ICカード14を送信先として指定するための特定情報を含むカード間通信コマンドを送信し、そのコマンドを受信したICカード13が、自身のアドレス並びにICカード14のアドレスと送信データを含むデータ送信コマンドをリーダライタ11に送信すると、そのコマンドをICカード14に転送する。
【選択図】図1
Description
例えば、図10に示すように、リーダライタ1(RW)と2つのICカード2(C1),3(C2)が存在する場合、リーダライタ1は、上位装置4より処理開始要求が与えられるとアンチコリジョン処理を行った後、ICカード2に対してデータ要求コマンドを送信し、ICカード2がそのコマンドに対するレスポンスをリーダライタ1に返す。そのレスポンスには、ICカード2の送信データが含まれている。
以上のように、カード間通信の処理手順は複雑とならざるを得ず、処理に要する時間が長くなったり、リーダライタの開発コストが上昇するといった問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、2つのICカードがリーダライタを介して通信を行う場合の手順をより簡単にすることができるカード通信システム、並びにそのシステムに使用されるリーダライタ及びICカードを提供することにある。
即ち、カード間通信コマンドを受信した送信元カードは、データ送信コマンドをリーダライタに送信することで自発的にカード間通信を開始する。そして、リーダライタは、上記コマンドで指定された送信先カードに対して送信元カードの特定情報及び送信データを送信するので、カード間通信の全てを主導して行う場合に比較して、リーダライタの構成をより簡単にすることができる。
即ち、カード通知コマンドを受信したカードは、送信先カードを自身で決定し、データ送信コマンドをリーダライタに送信することで自発的にカード間通信を開始する。そして、リーダライタは、上記コマンドで指定された送信先カードに対して送信元カードの特定情報及び送信データを送信するので、請求項1と同様に、カード間通信の全てを主導して行う場合に比較して、リーダライタの構成をより簡単にすることができる。
請求項8記載のカード通信システムによれば、請求項6における認証が成功すると、以降のカード間通信を暗号化して行うので、請求項7と同様に通信の秘匿性を向上させることができる。
以下、本発明の第1実施例について図1乃至図5を参照して説明する。図3は、カード通信システムの構成を示す図である。リーダライタ(RW)11は、上位装置12より出力される処理開始要求が与えられると、通信可能なエリア内に存在するICカードと通信するようになっている。そして、本実施例では、リーダライタ11の通信可能エリア内に2つのICカード13(C1),14(C2)が存在する場合に、それらのカード間における通信(データ交換)を、リーダライタ11を経由して行う。
制御回路15によって出力される送信データは送信回路17において符号化されると、更に符号化データによる搬送波の変調が行われ、被変調信号がアンテナ18に出力される。アンテナ18を構成するコイルには共振コンデンサ19が並列に接続されており、被変調信号は、アンテナ18より電波信号として外部に送信される。また、アンテナ18には、受信回路20の入力端子が接続されており、その受信回路20には、アンテナ18によって受信された電波信号が入力される。受信回路20においては、復調処理及び復号化処理が行なわれ、復号された受信データは制御回路15に出力される。
変調回路26は、受信した搬送波を分周した副搬送波を制御回路24が出力する応答データによって変調する。アンテナ21に対しては、負荷変調回路27を構成する抵抗及びスイッチの直列回路が並列に接続されている。そして、変調回路26より出力される副搬送波の被変調信号により負荷変調回路27のスイッチがオンオフされることで搬送波が負荷変調され、応答(レスポンス)が返信される。
この場合、送信元アドレスはリーダライタ11のアドレス、送信先アドレスはICカード13に割り当てたアドレス(特定情報)となって、ICカード13が上記コマンドを受信することになる。また、送信先カードはICカード14の特定情報(アドレス:C2)となる。即ち、リーダライタ11は、ICカード13に対してICカード14との間で通信を行うことを指示する。
また、図2(d)には、フレーム中における「コマンド」と「ステータス」との相違を示す。例えば両者のサイズが夫々1バイトである場合に、MSBとなる第7ビットが「1」であれば「コマンド」を示し、第7ビットが「0」であれば「ステータス」を示すことになる。そして、それに続く第6ビット〜第0ビットがコマンドコード若しくはステータスコードとなっている。
即ち、カード間通信コマンドを受信したICカード13は、データ送信コマンドをリーダライタ11に送信することで自発的にカード間通信を開始し、リーダライタ11は、上記コマンドで指定されたICカード14に対してICカード13のアドレス及び送信データを送信するので、カード間通信の全てを主導して行う場合に比較して構成をより簡単にすることができる。
図6及び図7は本発明の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。図6は、第1実施例における図1相当図である。第2実施例の基本的構成は第1実施例と同様であるが、カード間通信の処理手順が若干異なっている。即ち、プロセス(3)においては、リーダライタ11が「カード間通信コマンド」に替えて、「カード通知コマンド」をICカード13に送信する。
但し、プロセス(7)において、送信元となるICカード13は、カード通知コマンドより得たカードの特定情報から、送信先カードをICカード14とすることを自発的に(例えば制御回路24のプログラム等により)決定した上で、データ送信コマンドを送信する。
即ち、カード通知コマンドを受信したICカード13は、送信先カードを自身で決定し、データ送信コマンドを送信することで自発的にカード間通信を開始する。そして、リーダライタ11は、上記コマンドで指定されたICカード14に対してICカード13の特定情報及び送信データを送信するので、カード間通信の全てを主導して行う場合に比較して、リーダライタ11の構成をより簡単にすることができる。
図8及び図9は本発明の第3実施例を示すものであり、第1,第2実施例と異なる部分についてのみ説明する。第3実施例では、ICカード13,14がカード間通信を行うにあたり、相互認証処理を行うと共に通信を暗号化して行う場合を示す。即ち、図8に示すプロセス(1),(2)は第1,第2実施例と同様に行い、プロセス(3)については、第1実施例におけるカード間通信開始処理、若しくは第2実施例におけるカード通知処理の何れかを行えば良い。
そして、ICカード13が、上記コマンドを正常に受信したことを示すレスポンスをリーダライタ11に返すと(5)、それ以降にICカード13は、自身が主導して相互(外部,内部)認証処理及び暗号通信処理を行なう。先ず、ICカード13は、外部認証を行うため送信先をICカード14に指定して、「乱数発生コマンド」をリーダライタ11に送信する(6)。そのコマンドは、第1,第2実施例におけるデータ送信コマンドと同様に、リーダライタ11で中継されてICカード14に送信される(7)。
そして、外部認証及び内部認証が成功すると、内部認証に使用した乱数を暗号鍵として暗号化し通信を行う。その場合、送信データ本体のみを暗号化して、送信先アドレス、送信元アドレス、EDCなどは暗号化しないことで、リーダライタ11を介して行う通信は可能になると共に、通信データの盗聴や改ざんを困難にして通信の秘匿性を向上させることができる。
リーダライタの通信可能エリアに存在するICカードは、3つ以上あっても良い。その場合でも、任意の2つのICカードの間におけるカード間通信を同様に行えば良い。
リーダライタは、上位装置より与えられる処理要求に応じて動作するものに限らず、リーダライタ単体で自律的に通信処理を行なうものであっても良い。
特定情報は、ICカード固有のIDであっても良い。
第3実施例において、相互認証処理と暗号通信処理との何れか一方だけを行っても良い。また、暗号通信に使用する暗号鍵は、必ずしも認証で利用した乱数を使用する必要はない。
Claims (10)
- リーダライタからICカードに対して非接触で動作電力を供給し通信を行うもので、複数のICカードがリーダライタと通信可能な範囲に存在している場合、前記リーダライタは、アンチコリジョン処理を実行することで前記複数のICカードを特定するための特定情報を取得してそれらを識別するカード通信システムにおいて、
前記リーダライタは、前記複数のカードの内、何れかに対して、その他のカードを送信先として指定するための特定情報と共にカード間通信の開始を指示するカード間通信コマンドを送信し、
前記カード間通信コマンドを受信したカードは、自身並びに送信先カードの特定情報、及び送信データを含むデータ送信コマンドを前記リーダライタに送信し、
前記リーダライタは、前記データ送信コマンドを受信すると、当該コマンドに含まれている送信先カードに対して、当該送信先カード並びに送信元カードの特定情報、及び送信データを送信することを特徴とするカード通信システム。 - リーダライタからICカードに対して非接触で動作電力を供給し通信を行うもので、複数のICカードがリーダライタと通信可能な範囲に存在している場合、前記リーダライタは、アンチコリジョン処理を実行することで前記複数のICカードを特定するための特定情報を取得してそれらを識別するカード通信システムにおいて、
前記リーダライタは、前記複数のカードの内、何れかに対して、識別した前記複数のカードの特定情報を含むカード通知コマンド送信し、
前記カード通知コマンドを受信したカードが他のカードとの通信を開始する場合は、自身並びに送信先カードの特定情報、及び送信データを含むデータ送信コマンドを前記リーダライタに送信し、
前記リーダライタは、前記データ送信コマンドを受信すると、当該コマンドに含まれている送信先カードに対して、当該送信先カード並びに送信元カードの特定情報、及び送信データを送信することを特徴とするカード通信システム。 - 前記リーダライタは、前記データ送信コマンドを受信すると、当該コマンドに含まれているデータを自身で解釈することなく、前記送信先カードに送信することを特徴とする請求項1又は2記載のカード通信システム。
- 前記送信先カードは、前記リーダライタによって送信されたデータを受信すると、自身並びに送信元カードの特定情報、及び応答データを含むデータ送信レスポンスを前記リーダライタに送信し、
前記リーダライタは、前記データ送信レスポンスを受信すると、当該レスポンスに含まれている送信元カードに対して、当該送信先カード並びに送信元カードの特定情報、及び応答データを送信することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のカード通信システム。 - 前記リーダライタは、前記データ送信レスポンスを受信すると、当該レスポンスに含まれているデータを自身で解釈することなく、前記送信元カードに送信することを特徴とする請求項4記載のカード通信システム。
- 前記送信元カードと前記送信先カードとが、前記リーダライタを介してカード間通信を開始しようとする場合は、その通信に先立ち両カード間において相互認証処理を行ない、その認証が成功した場合に前記カード間通信を行うことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のカード通信システム。
- 前記送信元カードと前記送信先カードとが、前記リーダライタを介してカード間通信を行う場合は、その通信を暗号化して行うことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のカード通信システム。
- 前記認証が成功すると、以降のカード間通信を暗号化して行うことを特徴とする請求項6記載のカード通信システム。
- 請求項1乃至8の何れかに記載のカード通信システムに使用されることを特徴とするリーダライタ。
- 請求項1乃至8の何れかに記載のカード通信システムに使用されることを特徴とするICカード。
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