JP4017901B2 - 非接触式icカードシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチック・カード等に集積回路(IC)が埋め込まれた記憶媒体(以下、ICカードという)と、このICカードに対し、非接触で読み取り及び書き込みを行うリーダライタとを含むICカードシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のICカードシステムは、入力部、記憶部及び処理部を有するICカードと、このICカードのデータを読み取り、書き込むリーダライタとを備え、このリーダライタから処理対象のICカードに対してデータの送受信を行い、前記ICカードに対してデータの読み取り、書き込みを行うものであった(特開平5‐266273号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のICカードシステムでは、ICカードとICカードシステムとの間でデータの送受信を行っているために、当該ICカードの有する機能や権限を任意に設定し、ICカードの種類またはICカードの使用者によって異なる機能、異なる権限のサービスを提供することが難しいという問題があった。
【0004】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、ICカードの種類またはICカードの使用者によって異なる機能、異なる権限のサービスを提供できるICカードシステムを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の非接触式ICカードシステムは、リーダライタに与えるべき読み書き権限を含む情報を記憶する第1の記憶手段、及び、前記読み書き権限を含む第1の信号を第2のICカードに送信する第1の送信手段を有する第1のICカードと、前記リーダライタによる読み書き対象の情報を記憶する第2の記憶手段、前記第1のICカードから送信された前記第1の信号を受信する第2の受信手段、及び、前記読み書き権限に応じて第2の記憶手段に記憶された情報を含む第2の信号を前記リーダライタに送信する第2の送信手段を有する前記第2のICカードと、前記第2のICカードから送信された前記第2の信号を受信する第3の受信手段を有する前記リーダライタと、を設けた構成を有している。
この構成により、リーダライタから読み書き要求があった場合に、権限カード(第1のICカード)のデータを確認し、前記権限カードの権限に従い、データカード(第2のICカード)のデータを送受信することとなる。したがって、前記権限カードの権限を適宜設定することにより、権限カード及びデータカードの使用者によって異なる機能、異なる権限のサービスを提供できることとなる。
【0006】
参考として、本発明の非接触式ICカードシステムは、リーダライタによる読み書き対象の情報の一部を記憶する第1の記憶手段、この読み書き対象の情報の一部を含む第1の信号を前記リーダライタに送信する第1の送信手段、及び、前記リーダライタから送信された読み書き要求を含む第2の信号を受信する第1の受信手段を有する第1のICカードと、前記リーダライタによる読み書き対象の情報の一部を記憶する第2の記憶手段、この読み書き対象の情報の一部を含む第3の信号を前記リーダライタに送信する第2の送信手段、及び、第2の信号を受信する第2の受信手段を有する第2のICカードと、第1のICカード及び第2のICカードに第2の信号を送信する第3の送信手段、第1のICカード及び第2のICカードと非接触で、この第1のICカード及び第2のICカードからそれぞれ送信された第1の信号及び第3の信号を受信する第3の受信手段、及び、第1の信号による前記読み書き対象の情報の一部と第3の信号による前記読み書き対象の情報の一部とを合成して前記読み書き対象の情報の全部を取得する情報合成手段を有する前記リーダライタとを設けた構成を有している。この構成により、リーダライタからの要求に対し、複数のICカードがレスポンスをそれぞれ部分的に返答し、リーダライタでは、全てのICカードの部分的レスポンスを合成し、一つの応答データとすることとなる。したがって、複数のICカードが揃わなければ、データの読み取りができないために、ICカードを紛失した場合等に、そのICカードが不正使用されるのを防止できることとなる。
【0007】
また、参考として、本発明の非接触式ICカードシステムは、リーダライタから第2のICカードに対して送信された読み書き要求を含む第1の信号を第1の周波数で受信するとともに、データカードからリードライタ3に対して送信された読み書き対象の情報を含む第2の信号を第2の周波数で受信する第1の受信手段、及び、第1の信号を中継して第2のICカードへ送信する場合に第1の周波数から第2の周波数へ変換して送信するとともに、第2の信号を中継してリードライタへ送信する場合に第2の周波数から第1の周波数へ変換して送信する第1の送信手段を有する第1のICカードと、リーダライタによる読み書き対象の情報を記憶する記憶手段、第1のICカードを中継してリーダライタに第2の信号を第2の周波数で送信する第2の送信手段、及び、リーダライタから第1のICカードを中継して送信された第1の信号を第2の周波数で受信する第2の受信手段を有する第2のICカードと、第1のICカード及び第2のICカードと非接触で、第1のICカードを中継して第2のICカードに対し、第1の信号を第1の周波数で送信する第3の送信手段、及び、第2のICカードから第1のICカードを中継して送信された第2の信号を第1の周波数で受信する第3の受信手段を有する前記リーダライタとを設けた構成を有している。この構成により、複数のICカードのうち1枚のICカード(データカード)から送信された電磁波信号を他のICカード(中継カード)で受信し、この中継カードで前記電磁波信号の第1の周波数をこれと異なる第2の周波数に変換して送信し、リーダライタでは第2の周波数で送信された電磁波信号を受信することにより、データを送信するデータカードとリーダライタとが異なる周波数で通信できることとなる。したがって、複数枚のICカードをセットで機能させることにより、1枚のICカードを紛失したときに紛失カードの不正使用を抑制でき、セキュリティ性が向上することとなる。
【0008】
さらに、参考として、本発明の非接触式ICカードシステムは、リーダライタから第2のICカードに対して送信された読み書き要求を含む第1の信号を受信して復号化するとともに、第2のICカードから前記リードライタに対して送信された読み書き対象の情報を含む第2の信号を受信して復号化する第1の受信手段、及び、第1の信号を中継して第2のICカードへ送信する場合に、復号化された第1の信号を第2の符号化方式で符号化して送信するとともに、第2の信号を中継して前記リードライタへ送信する場合に、復号化された第2の信号を第1の符号化方式で符号化して送信する第1の送信手段を有する第1のICカードと、前記リーダライタによる読み書き対象の情報を記憶する記憶手段、第2の信号に含まれる読み書き対象の情報を第2の符号化方式で符号化し、第1のICカードを中継してリーダライタに対し、符号化された第2の信号を送信する第2の送信手段、及び、前記リーダライタから第1のICカードを中継して送信された第1の信号を受信して復号化する第2の受信手段を有する第2のICカードと、第1のICカード及び第2のICカードと非接触で、第1の信号に含まれる読み書き要求を含む情報を第1の符号化方式で符号化し、第1のICカードを中継して第2のICカードに対し、符号化された第1の信号を送信する第3の送信手段、及び、第2のICカードから第1のICカードを中継して送信された第2の信号を受信して復号化する第3の受信手段を有する前記リーダライタとを設けた構成を有している。この構成により、複数のICカードのうち1枚のICカード(データカード)から放射された電磁波信号を他のICカード(中継カード)が中継受信して復号化し、この中継カードがさらに異なる符号化方式で符号化して送出することにより、データカードとリーダライタとで異なる符号化方式により通信できることとなる。したがって、複数枚のICカードをセットで機能させることにより、1枚のICカードの紛失時に紛失カードの不正使用を抑制でき、セキュリティ性が向上することとなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
[第1の実施の形態]
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態の非接触式ICカードシステムは、リーダライタ3に与えるべき読み書き権限を含む情報を記憶するメモリ16、データカード2に対し、前記読み書き権限(権限データ)を含む第1の信号を送信するアンテナ11、送信回路12及び制御回路15、及び、リーダライタ3からの読み書き要求を含む第2の信号を受信するアンテナ11、受信回路13及び制御回路15を有する権限カード1と、リーダライタ3による読み書き対象の情報を記憶するメモリ26、権限カード1から送信された第1の信号を受信するアンテナ21、受信回路23及び制御回路25、及び、リーダライタ3に対し、前記読み書き権限に応じてメモリ26に記憶された情報を含む第3の信号を送信するアンテナ21、送信回路22及び制御回路25を有するデータカード2と、権限カード1及びデータカード2に対し、メモリ26に記憶された情報の読み書き要求を含む第2の信号を送信するアンテナ35、送信回路32及び制御回路31、及び、データカード2と非接触で、このデータカード2から送信された第3の信号を受信するアンテナ35、受信回路33及び制御回路31を有するリーダライタ3と、を設けたものである。
【0010】
図1において、権限カード1は、データカード2及びリーダライタ3との間で電磁波信号を送受信するアンテナ11と、制御回路15で生成された信号(メモリ16から読み出された読み書き権限情報(以下、権限データともいう)を表す信号を含む)を変調及び増幅し、電磁波としてアンテナ11に送信する送信回路12と、アンテナ21からの電磁波信号を復調及び増幅する受信回路13と、アンテナ21で受信されたリーダライタ3からの受信電磁波を電圧に変換して電源を受給する電源回路14と、メモリ16の情報を読み出し、書き込むとともに、送信回路12、受信回路13等の動作を制御する制御回路15と、データカード2に送信すべき権限データを記憶しているメモリ16とを備えたICカードである。この権限データは、リーダライタ3がデータカード2に対して読み書きしてよいデータ、換言すれば、データカード2がリーダライタ3に対して読み書き処理を許可するデータを示すものである。
【0011】
データカード2は、権限カード1及びリーダライタ3との間で電磁波信号を送受信するアンテナ21と、制御回路25で生成された信号(メモリ26から読み出された情報を表す信号を含む)を変調及び増幅し、電磁波としてアンテナ21に送信する送信回路22と、アンテナ21からの電磁波信号を復調及び増幅する受信回路23と、アンテナ21で受信されたリーダライタ3からの受信電磁波を電圧に変換して電源を受給する電源回路24と、メモリ26の情報を読み出し、書き込むとともに、送信回路22、受信回路23等の動作を制御する制御回路25と、リーダライタ3からの読み書き要求の対象となる情報を記憶しているメモリ26とを備えたICカードである。
【0012】
リーダライタ3は、制御回路31で生成され、送信回路32で変調及び増幅された信号を電磁波として権限カード1、データカード2を含むICカードに対して送信するとともに、権限カード1、データカード2を含むICカードからの電磁波信号を受信するアンテナ35と、制御回路35で生成された信号を変調増幅し、電磁波としてアンテナ35に送信する送信回路32と、アンテナ35で受信された権限カード1、データカード2を含むICカードからの信号を復調及び増幅する受信回路33と、データカード2から送信されたデータを記憶するメモリ34と、メモリ34に対して情報の読み出し、書き込みを行うとともに、権限カード1、データカード2を含むICカードに対する読み書き要求を含む信号を生成し、送信回路32、受信回路33等の動作を制御する制御回路31とを備えたものである。また、リーダライタ3には、権限カード1、データカード2を含むICカードが通信範囲内にあることを検知する検知手段を備えている。この検知手段は、ICカードがリーダライタ3のスリットに挿入されたときに、マイクロスイッチ等の機構的なスイッチでICカードの有無を検出する構成、あるいはフォトスイッチのように光学的にICカードの有無を検出する構成を有している。
【0013】
次に、図2を参照しながら本実施の形態の非接触式ICカードシステムの動作を説明する。図2に、リーダライタ3の動作(a)、権限カード1の動作(b)、データカード2の動作(c)をそれぞれ示す。
【0014】
まず、リーダライタ3は、権限カード1、データカード2を含むICカードが通信範囲内にあることを検出すると(ステップS101のYES)、データカード2に対する読み書き要求を含むコマンド信号を生成し、送信回路32及びアンテナ35により電磁波として送信する(ステップS102)。
【0015】
一方、権限カード1は、リーダライタ3のアンテナ35による電界に入ると(ステップS111のYES)、データカード1の正当な使用者の権限の内容を示す権限データをメモリ16から読み出し、この権限データを含む信号を送信回路12及びアンテナ11により電磁波としてデータカード2に対して送信する(ステップS112)。
【0016】
次いで、データカード2は、リーダライタ3からデータの読み書き命令を含むコマンド信号を受信した場合に(ステップS121)、権限カード1から送信された権限データにより、リーダライタ3から読み書き処理を要求されたデータが、読み書きしてもよいデータであるか否かを判断し(ステップS122のYES、S123のYES)、この判断の結果によりリーダライタ3に対する当該データの読み書き処理を許可するか(ステップS125)、または禁止する(ステップS126)。
【0017】
一方、リーダライタ3は、前述の読み書き要求に対してデータカード2から肯定応答があった場合に(ステップS103のYES)、読み書き処理を実行する(ステップS104)。
【0018】
以上のように、本発明の第1の実施の形態の非接触式ICカードシステムは、リーダライタ3に与えるべき読み書き権限を含む情報を記憶するメモリ16(第1の記憶手段に含まれる)、データカード2(第2のICカードに含まれる)に対し、前記読み書き権限(権限データ)を含む第1の信号を送信するアンテナ11、送信回路12及び制御回路15(第1の送信手段に含まれる)、及び、リーダライタ3からの読み書き要求を含む第2の信号を受信するアンテナ11、受信回路13及び制御回路15(第1の受信手段に含まれる)を有する権限カード1(第1のICカードに含まれる)と、リーダライタ3による読み書き対象の情報を記憶するメモリ26(第2の記憶手段に含まれる)、権限カード1から送信された第1の信号を受信するアンテナ21、受信回路23及び制御回路25(第2の受信手段に含まれる)、及び、リーダライタ3に対し、前記読み書き権限に応じてメモリ26に記憶された情報を含む第3の信号を送信するアンテナ21、送信回路22及び制御回路25(第2の送信手段に含まれる)を有するデータカード2と、権限カード1及びデータカード2に対し、メモリ26に記憶された情報の読み書き要求を含む第2の信号を送信するアンテナ35、送信回路32及び制御回路31(第3の送信手段に含まれる)、及び、データカード2と非接触で、このデータカード2から送信された第1の信号を受信するアンテナ35、受信回路33及び制御回路31(第3の受信手段に含まれる)を有するリーダライタ3とを設けているので、権限カード1とデータカード2を用意し、権限カード1の内容に従ってデータカード2の読み書きを制限することにより、権限カード1の有無、種類によって異なる機能をカード使用者に提供できる。
【0019】
なお、上記実施の形態ではカード使用者の権限を判断する手段としてデータカード2を用いた場合について説明したが、本発明はデータカード2のほかに、リーダライタ3などを用いても同様の効果が得られるものである。
【0020】
[第2の実施の形態]
図3は本発明の第2の実施の形態の要部ブロック図を示す。これは第1の実施の形態とは、さらに複数枚のICカード4、5、6を設け、ICカード6のデータの読み書きに必要な手順の情報を分割してICカード4、5に保持し、分割された手順ごとに担当するICカード4、5を変更することにより、全てのICカード4、5、6が揃わなければ、ICカード6のデータの読み書きができないように構成した点が相違している。この構成によれば、ICカード6のデータの読み書きに必要な手順を分割し、複数枚のICカード4、5、6の組を恰も1枚のICカードのように機能させることにより、不正使用を抑制することができるという効果も得られる。
【0021】
図3において、ICカード4は、リーダライタ3との間で電磁波信号を送受信するアンテナ41と、制御回路45で生成された信号を変調及び増幅する送信回路42と、アンテナ41からの電磁波信号を復調及び増幅する受信回路43と、アンテナ41で受信されたリーダライタ3からの受信電磁波を電圧に変換して電源を受給する電源回路44と、メモリ46の情報を読み出すとともに、メモリ46に情報を書き込む制御回路45と、リーダライタ3に対する存在確認応答に使用される情報が記憶されているメモリ46とを備えたものである。ここでは、ICカード5のアンテナ51、送信回路52、受信回路53、電源回路54及び制御回路55は、ICカード4のアンテナ41、送信回路42、受信回路43、電源回路44及び制御回路45に準じた構成を有している。また、ICカード5のメモリ56には、リーダライタ3に対する認証応答に使用される情報が記憶されている。ICカード6のアンテナ61、送信回路62、受信回路63、電源回路64及び制御回路65は、ICカード4のアンテナ41、送信回路42、受信回路43、電源回路44及び制御回路45に準じた構成を有している。また、ICカード6のメモリ66には、リーダライタ3に対する応答データが記憶されている。なお、リーダライタ3は、第1の実施の形態と概ね同様の構成を有している。
【0022】
次に、本実施の形態のICカードシステムの動作を説明する。
ICカード6に対するデータの読み出し、書き込みを行うときの通常の手順では、まず、リーダライタ3は、ICカードの有無確認のための存在確認コマンドを送信し、この存在確認コマンドに対してICカード4がレスポンス(存在確認応答)を返送する。次いで、このレスポンスを受け取ったリーダライタ3は、ICカードに対する認証要求を送信し、この認証要求に対してICカード5がレスポンス(認証応答)を返送する。次いで、このレスポンスを受け取ったリーダライタ3は、このレスポンスに暗号処理等を施してICカードを認証し、続いてICカード5から送信されたデータに所定の処理を施し、ICカード5に送信することによってICカード5はリーダライタ3の認証を行う。こうして認証が成立すると、リーダライタ3からICカードに対するデータの読み書き要求が送信され、この読み書き要求に対してICカード6が応答データを返送する。なお、本実施の形態に第1の実施の形態を適用し、存在確認応答及び認証応答がなされた後に、第1の実施の形態に示す権限データによるリーダライタ3の処理権限を限定してデータ応答を行うように構成してもよい。この構成では、例えばICカード4、5のいずれかが権限データを記憶している権限カード1(図1に示す)に相当し、ICカード6がデータカード2(図1に示す)に相当する。
【0023】
[第3の実施の形態]
図4は本発明の第3の実施の形態の要部ブロック図を示す。これは第1の実施の形態とは、さらにリーダライタ3による読み書き対象の情報の一部を記憶するメモリ76(第1の記憶手段に含まれる)、リーダライタ3に対し、前記読み書き対象の情報の一部を含む第1の信号を送信するアンテナ71、送信回路72及び制御回路75(第1の送信手段に含まれる)、及び、リーダライタ3からの読み書き要求を含む第2の信号を受信するアンテナ71、受信回路73及び制御回路75(第1の受信手段に含まれる)を有するICカード7(第1のICカードに含まれる)と、リーダライタ3による読み書き対象の情報の一部を記憶するメモリ86(第2の記憶手段に含まれる)、リーダライタ3に対し、前記読み書き対象の情報の一部を含む第3の信号を送信するアンテナ81、送信回路82及び制御回路85(第2の送信手段に含まれる)、及び、第2の信号を受信するアンテナ81、受信回路83及び制御回路85(第2の受信手段に含まれる)を有するICカード8(第2のICカードに含まれる)と、ICカード7及びICカード8に対し、第2の信号を送信するアンテナ35、送信回路32及び制御回路31(第3の送信手段に含まれる)、ICカード7及びICカード8と非接触で、このICカード7及びICカード8からそれぞれ送信された第1の信号及び第3の信号を受信するアンテナ35、受信回路33及び制御回路31(第3の受信手段に含まれる)、及び、第1の信号による前記読み書き対象の情報の一部と第3の信号による前記読み書き対象の情報の一部とを合成して前記読み書き対象の情報の全部を取得する制御回路31及びメモリ34(情報合成手段に含まれる)を有するリーダライタとを設けた点が相違している。この構成によれば、複数のICカード7、8からリードライタ3に対して応答データを部分的に返し、この部分的な応答データをリードライタ3で合成して受信データとすることで、複数のICカードをセットで機能させ、不正使用を抑制できるという効果も得られる。
【0024】
図4において、ICカード7は、リーダライタ3との間で電磁波信号を送受信するアンテナ71と、制御回路75で生成された信号(メモリ76から読み出された応答データを含む信号等)を変調及び増幅し、電磁波としてアンテナ71に送信する送信回路72と、アンテナ71からの電磁波信号を復調及び増幅する受信回路73と、アンテナ71で受信されたリーダライタ3からの受信電磁波を電圧に変換して電源を受給する電源回路74と、メモリ76のデータを読み出し、書き込むとともに、送信回路72、受信回路73等の動作を制御する制御回路75と、リーダライタ3からの読み書き要求に対する応答データ(8ビットデータの下位4ビット(LSB)分を含む)を記憶しているメモリ76とを備えたものである。
【0025】
ICカード8は、リーダライタ3との間で電磁波信号を送受信するアンテナ81と、制御回路85で生成された信号(メモリ86から読み出された応答データを含む信号等)を変調及び増幅し、電磁波としてアンテナ81に送信する送信回路82と、アンテナ81からの電磁波信号を復調及び増幅する受信回路83と、アンテナ81で受信されたリーダライタ3からの受信電磁波を電圧に変換して電源を受給する電源回路84と、メモリ86のデータを読み出し、書き込むとともに、送信回路82、受信回路83等の動作を制御する制御回路85と、リーダライタ3からの読み書き要求に対する応答データ(8ビットデータの上位4ビット(MSB)分を含む)を記憶しているメモリ86とを備えたものである。
【0026】
なお、リーダライタ3は、制御回路31及びメモリ34により、ICカード7、8からそれぞれ送信された応答データの前半部と後半部とを合成して前記応答データを取得する点を除き、第1の実施の形態と概ね同様の構成を有しているために、同一構成には同一符号を付与して説明を省略する。
【0027】
次に、図5を参照しながら本実施の形態のICカードシステムの動作を説明する。図5に、リードライタ3の動作(a)、ICカード7の動作(b)、ICカード8の動作(c)を示す。
【0028】
まず、リーダライタ3は、ICカード7、8を含むICカードが通信範囲内にあることを検出すると(ステップS201のYES)、ICカード7、8に対する読み書き要求などのコマンド信号を生成し、送信回路32及びアンテナ35により電磁波として送信する(ステップS202)。
【0029】
一方、ICカード7はリーダライタ3のアンテナ35による電界に入り、前述のコマンド信号を受信すると(ステップS211のYES)、制御回路75によりメモリ76から応答データを読み出し、8ビットごとの応答データの下位4ビット(LSB)を示す信号を生成して送信回路72及びアンテナ71により電磁波としてリーダライタ3に対して送信する(ステップS212)。
【0030】
また、ICカード8はリーダライタ3のアンテナ35による電界に入り、前述のコマンドを受信すると(ステップS221のYES)、制御回路85によりメモリ86から応答データを読み出し、8ビットごとの応答データの上位4ビット(MSB)を示す信号を生成して送信回路82及びアンテナ81により電磁波としてリーダライタ3に対して返送する(ステップS222)。
【0031】
一方、リーダライタ3は、前述のコマンドに対してICカード7、8から同時に応答(レスポンス)があった場合に(ステップS203)、ICカード7により送信された応答データの下位の0〜3ビットと、ICカード8により送信された応答データの上位の4〜7ビットとを合成し(ステップS204)、8ビットの応答データを取得することによりICカード7、8との間のデータ通信を実行する。
【0032】
[第4の実施の形態]
図6は本発明の第4の実施の形態の要部ブロック図を示す。これは第1の実施の形態とは、さらにリーダライタ3からデータカード10(第2のICカードに含まれる)に対する、読み書き要求を含む第1の信号を第1の周波数で受信するとともに、データカード10からリードライタ3に対する、読み書き対象の情報を含む第2の信号を第2の周波数で受信するアンテナ91、受信回路93及び制御回路95(第1の受信手段に含まれる)、及び、第1の信号を中継してデータカード10へ送信する場合に第1の周波数から第2の周波数へ変換して送信するとともに、第2の信号を中継してリードライタ3へ送信する場合に第2の周波数から第1の周波数へ変換して送信するアンテナ91、送信回路92及び制御回路95(第1の送信手段に含まれる)を有する中継カード9(第1のICカードに含まれる)と、リーダライタ3による読み書き対象の情報を記憶するメモリ106(記憶手段に含まれる)、中継カード9を中継してリーダライタ3に対し、第2の信号を第2の周波数で送信するアンテナ101、送信回路102及び制御回路105(第2の送信手段に含まれる)、及び、リーダライタ3から中継カード9を中継して送信された第1の信号を第2の周波数で受信するアンテナ101、受信回路103及び制御回路105(第2の受信手段に含まれる)を有するデータカード10と、中継カード9及びデータカード10と非接触で、中継カード9を中継してデータカード10に対し、第1の信号を第1の周波数で送信するアンテナ35、送信回路32及び制御回路31(第3の送信手段に含まれる)、及び、データカード10から中継カード9を中継して送信された第2の信号を第1の周波数で受信するアンテナ35、受信回路33及び制御回路31(第3の受信手段に含まれる)を有するリーダライタ3とを設けた点が相違している。この構成によれば、リーダライタ3とデータ応答用のICカード(データカード)10とはそれぞれ異なる周波数で送受信できるという効果も得られる。
【0033】
図6において、中継カード9は、データカード10及びリーダライタ3との間で電磁波信号を中継して送受信するアンテナ91と、データカード10からの応答データ信号を中継し、変調及び増幅して電磁波としてアンテナ91に送信する場合に第1の周波数で送信する一方で、リーダライタ3からのコマンド信号を中継し、変調及び増幅して電磁波としてアンテナ91に送信する場合に第2の周波数で送信する送信回路92と、アンテナ91で受信された電磁波信号を復調及び増幅する受信回路93と、アンテナ91で受信されたリーダライタ3からの受信電磁波を電圧に変換して電源を受給する電源回路94と、メモリ96のデータを読み出し、書き込むとともに、送信回路92、受信回路93等の動作を制御する制御回路95と、この制御回路95により書き込まれたデータを記憶しているメモリ96とを備えたものである。
【0034】
データカード10は、中継カード9との間で電磁波信号を送受信するアンテナ101と、制御回路105で生成された応答データ信号を変調及び増幅して電磁波としてアンテナ101に送信する場合に第2の周波数で送信する送信回路102と、アンテナ101からの電磁波信号を復調及び増幅する受信回路103と、アンテナ101で受信されたリーダライタ3からの受信電磁波を電圧に変換して電源を受給する電源回路104と、メモリ106の応答データを読み出し、書き込むとともに、送信回路102、受信回路103等の動作を制御する制御回路105と、リーダライタ3からの読み書き要求等のコマンド(ここでは、中継カード9により中継されたものを示す。)に対する応答データを記憶しているメモリ106とを備えたものである。
【0035】
なお、リーダライタ3は、第1の周波数で送受信する点を除き、第1の実施の形態と概ね同様の構成を有しているために、同一構成には同一符号を付与して説明を省略する。
【0036】
次に、図7を参照しながら本実施の形態のICカードシステムの動作を説明する。図7に、リードライタ3の動作(a)、中継カード9の動作(b)、データカード10の動作(c)を示す。
【0037】
まず、リーダライタ3は、中継カード9、データカード10を含むICカードが通信範囲内にあることを検出すると(ステップS301のYES)、データカード10に対する読み書き要求等を含むコマンド信号を生成し、送信回路32及びアンテナ35により電磁波として第1の周波数で送信する(ステップS302)。
【0038】
一方、中継カード9はリーダライタ3のアンテナ35による電界に入り、前述のコマンド信号を受信した場合に(ステップS311のYES)、前述のコマンド信号を中継して制御回路95及び送信回路92により第2の周波数に変換し、アンテナ91を介してデータカード10へ送信する(ステップS312)。また、データカード10からリーダライタ3に対する応答データ信号を受信した場合に(ステップS313のYES)、この応答データ信号を中継して制御回路95及び送信回路92により第1の周波数に変換し、アンテナ91を介してリーダライタ3へ送信する(ステップS314)。
【0039】
一方、リーダライタ3は、前述のコマンド信号に対するデータカード10からの応答データ信号(ここでは、中継カード9で中継され、第2の周波数から第1の周波数に変換して送信されたものを示す。)を受信する(ステップS303)。
【0040】
[第5の実施の形態]
本発明の第5の実施の形態のICカードシステムは、第4の実施の形態と概ね同様のハードウェア構成を有しているために、図6を用いるとともに同一構成には同一符号を付与して説明を省略する。
【0041】
本発明の第5の実施の形態のICカードシステムは、第4の実施の形態とは、リーダライタ3からデータカード10(第2のICカードに含まれる)に対する、読み書き要求を含む第1の信号を受信して復号化するとともに、データカード10からリードライタ3に対する、読み書き対象の情報を含む第2の信号を受信して復号化するアンテナ91、受信回路93及び制御回路95(第1の受信手段に含まれる)、及び、第1の信号を中継してデータカード10へ送信する場合に、復号化された第1の信号を第2の符号化方式で符号化して送信するとともに、第2の信号を中継してリードライタ3へ送信する場合に、復号化された第2の信号を第1の符号化方式で符号化して送信するアンテナ91、送信回路92及び制御回路95(第1の送信手段に含まれる)を有する中継カード9(第1のICカードに含まれる)と、リーダライタ3による読み書き対象の情報を記憶するメモリ106(記憶手段に含まれる)、第2の信号に含まれる読み書き対象の情報を第2の符号化方式で符号化し、中継カード9を中継してリーダライタ3に対し、符号化された第2の信号を送信するアンテナ101、送信回路102及び制御回路105(第2の送信手段に含まれる)、及び、リーダライタ3から中継カード9を中継して送信された第1の信号を受信して復号化するアンテナ101、受信回路103及び制御回路105(第2の受信手段に含まれる)を有するデータカード10と、中継カード9及びデータカード10と非接触で、第1の信号に含まれる読み書き要求を含む情報を第1の符号化方式で符号化し、中継カード9を中継してデータカード10に対し、符号化された第1の信号を送信するアンテナ35、送信回路32及び制御回路31(第3の送信手段に含まれる)、及び、データカード10から中継カード9を中継して送信された第2の信号を受信して復号化するアンテナ35、受信回路33及び制御回路31(第3の受信手段に含まれる)を有するリーダライタ3とを設けた点が相違している。この構成によれば、リーダライタ3とデータ応答用のICカード(データカード)10とはそれぞれ異なる符号化方式でデータの送受信を行うことができるという効果も得られる。
【0042】
本実施の形態においては、中継カード9は、データカード10及びリーダライタ3との間で電磁波信号を送受信するアンテナ91と、データカード10からの応答データ信号を中継して送信する場合に、受信回路93で復号化された前記応答データ信号をさらに第1の符号化方式で符号化する一方で、リーダライタ3からのコマンド信号を中継して送信する場合に、受信回路93で復号化された前記コマンド信号をさらに第1の符号化方式で符号化する送信回路92と、アンテナ91で受信された電磁波信号を復調及び増幅するとともに復号化する受信回路93と、アンテナ91を介したリーダライタ3からの受信電磁波を電圧に変換して電源を受給する電源回路94と、メモリ96のデータを読み出し、書き込むとともに、送信回路92、受信回路93等の動作を制御する制御回路95と、この制御回路95により書き込まれたデータを記憶しているメモリ96とを備えたものである。
【0043】
データカード10は、中継カード9との間で電磁波信号を送受信するアンテナ101と、制御回路105で生成された応答データ信号を変調及び増幅するとともに第2の符号化方式で符号化し、電磁波としてアンテナ101に送信する送信回路102と、アンテナ101からの電磁波信号を復調及び増幅するとともに復号化する受信回路103と、アンテナ101で受信されたリーダライタ3からの受信電磁波を電圧に変換して電源を受給する電源回路104と、メモリ106に対してデータを読み出し、書き込むとともに、送信回路102、受信回路103等の動作を制御する制御回路105と、リーダライタ3からの読み書き要求等のコマンド(ここでは、中継カード9で中継されたものを示す。)に対する応答データを記憶しているメモリ106とを備えたものである。
【0044】
なお、リーダライタ3は、読み書き命令等を含む送信データを第1の符号化方式で符号化する点を除き、第1の実施の形態と概ね同様の構成を有しているために、同一構成には同一符号を付与して説明を省略する。
【0045】
次に、図8を参照しながら本実施の形態のICカードシステムの動作を説明する。図8に、リードライタ3の動作(a)、データカード9の動作(b)、データカード10の動作(c)を示す。
【0046】
まず、リーダライタ3は、中継カード9、データカード10を含むICカードが通信範囲内にあることを検出すると(ステップS401のYES)、データカード10に対する読み書き要求等のコマンドを生成し、送信回路32により第1の符号化方式で符号化されたコマンド信号をアンテナ35を介して送信する(ステップS402)。
【0047】
一方、中継カード9は、リーダライタ3のアンテナ35による電界に入り、前述のコマンド信号を受信した場合に(ステップS411のYES)、前述のコマンド信号を中継し、このとき受信回路93により前述のコマンド信号を復号化し、さらに送信回路92により第2の符号化方式で符号化し、アンテナ91を介してデータカード10へ送信する(ステップS412)。また、データカード10からリーダライタ3に対する応答データ信号を受信した場合に(ステップS413のYES)、この応答データ信号を中継し、このとき受信回路93により前述のコマンド信号を復号化し、さらに送信回路92により第1の符号化方式で符号化し、アンテナ91を介してリーダライタ3へ送信する(ステップS414)。
【0048】
一方、リーダライタ3は、前述のコマンド信号に対するデータカード10からの応答データ信号(ここでは、中継カード9で中継され、第2の符号化方式から第1の符号化方式に変換して符号化されたものを示す。)を受信して復号化する(ステップS403)。
【0049】
[第6の実施の形態]
本発明の第6の実施の形態のICカードシステムは、第4の実施の形態と概ね同様のハードウェア構成を有しているために、図6を用いるとともに同一構成には同一符号を付与して説明を省略する。
【0050】
本発明の第6の実施の形態のICカードシステムは、第5の実施の形態とは、リーダライタ3から第1の通信手順により送信された読み書きコマンドに対し、1枚のICカード(中継カード)9が前記読み書きコマンドを表す信号を、第1の通信手順により受信して内容を判別し、他のICカード(データカード)10に対して第2の通信手順により送信する点が相違している。この構成によれば、リーダライタ3と中継カード9、中継カード9とデータカード10とはそれぞれ異なる通信手順(プロトコル)でデータ通信を行うことができるという効果も得られる。
【0051】
本実施の形態においては、中継カード9は、データカード10及びリーダライタ3との間で電磁波信号を送受信するためのアンテナ91と、データカード10からの応答データ信号を中継して変調及び増幅し、電磁波としてアンテナ91へ送信する場合に第1の通信手順(プロトコル)により送信する一方で、リードライタ3からのコマンド信号を中継して変調及び増幅し、電磁波としてアンテナ91へ送信する場合に第2の通信手順(プロトコル)により送信する送信回路92と、アンテナ91からの電磁波信号を復調及び増幅する受信回路93と、アンテナ91を介したリーダライタ3からの受信電磁波を電圧に変換して電源を受給する電源回路94と、メモリ96のデータを読み出し、書き込むとともに、リーダライタ3とデータ通信を行う場合に第1の通信手順を用い、データカード10とデータ通信を行う場合には、第2の通信手順を用いるように、送信回路92及び受信回路93を制御する制御回路95と、この制御回路95により書き込まれたデータを記憶しているメモリ96とを備えたものである。
【0052】
データカード10は、中継カード9との間で電磁波信号を送受信するためのアンテナ101と、制御回路105で生成された応答データ信号を変調及び増幅し、電磁波としてアンテナ101へ送信する場合に第2の通信手順により送信する送信回路102と、アンテナ101により第2の通信手順によって受信された電磁波信号を復調及び増幅する受信回路103と、アンテナ101により受信されたリーダライタ3からの受信電磁波を電圧に変換して電源を受給する電源回路104と、メモリ106の応答データを読み出し、書き込むとともに、中継カード9とデータ通信を行う場合に第2の通信手順を用いるように、送信回路102及び受信回路103を制御する制御回路105と、リーダライタ3からの読み書き要求等のコマンド(ここでは、中継カード9により中継されたものを示す。)に対する応答データを記憶しているメモリ106とを備えたものである。
【0053】
なお、リーダライタ3は、中継カード9との間で第2の通信手順により送受信する点を除き、第1の実施の形態と概ね同様の構成を有しているために、同一構成には同一符号を付与して説明を省略する。
【0054】
次に、本実施の形態のICカードシステムの動作を説明する。
リーダライタ3は、第1の通信手順により、中継カード9に対してカード確認コマンドの発行、再送要求、否定応答(NACK)、肯定応答(ACK)等の信号の返送等を行う。一方、中継カード9では、第1の通信手順によりリーダライタ3から受信したコマンド信号をデータカード10に対し、第1の通信手順とは異なる第2の通信手順によって送信する。データカード10では、第2の通信手順により前記コマンド信号を受信し、これに対する応答データ信号を第2の通信手順により中継カード9に対して送信する。中継カード9では、第2の通信手順によりデータカード10から受信した応答データ信号を第1の通信手順によりリーダライタ3に対して送信する。
【0055】
[第7の実施の形態]
本発明の第7の実施の形態のICカードシステムは、第4の実施の形態と概ね同様のハードウェア構成を有しているために、図6を用いるとともに同一構成には同一符号を付与して説明を省略する。
【0056】
本発明の第7の実施の形態のICカードシステムは、第6の実施の形態とは、リーダライタ3から出力される、第1の暗号化方式で暗号化されたデータに対し、1枚のICカード(中継カード)9がその内容を復号化し、さらに異なる第2の暗号化方式で暗号化を行い、他のICカード(データカード)10に送信する点が相違している。この構成によれば、リーダライタ3とデータカード10とはそれぞれ異なる暗号化方式によりデータ通信を行うことができるという効果も得られる。
【0057】
本実施の形態においては、中継カード9は、データカード10及びリーダライタ3との間で電磁波信号を送受信するためのアンテナ91と、データカード10からの応答データ信号を中継して変調及び増幅し、電磁波としてアンテナ91へ送信する一方で、リードライタ3からのコマンド信号を中継して変調及び増幅し、電磁波としてアンテナ91へ送信する送信回路92と、アンテナ91からの電磁波信号を復調及び増幅する受信回路93と、アンテナ91を介したリーダライタ3からの受信電磁波を電圧に変換して電源を受給する電源回路94と、メモリ96のデータを読み出し、書き込むとともに、リーダライタ3とデータ通信を行う場合に第1の暗号化方式による暗号化処理及び復号化処理を施し、データカード10とデータ通信を行う場合には、第2の暗号化方式による暗号化処理及び復号化処理を施す制御回路95と、この制御回路95により書き込まれたデータを記憶しているメモリ96とを備えたものである。
【0058】
データカード10は、中継カード9との間で電磁波信号を送受信するためのアンテナ101と、制御回路105で第2の暗号化方式により暗号化された応答データ信号を変調及び増幅して中継カード9へ送信する送信回路102と、アンテナ101により受信された電磁波信号を変調及び増幅する受信回路103と、アンテナ101により受信されたリーダライタ3からの受信電磁波を電圧に変換して電源を受給する電源回路104と、メモリ106の応答データを読み出し、書き込むとともに、中継カード9とデータ通信を行う場合に第2の暗号化方式による暗号化及び復号化を施す制御回路105と、リーダライタ3からの読み書き要求等のコマンド(ここでは、中継カード9で中継され、第1の暗号化方式から第2の暗号化方式に変換して暗号化されたものを示す。)に対する応答データを記憶しているメモリ106とを備えたものである。
【0059】
なお、リーダライタ3は、中継カード9に対する送信データを第1の暗号化方式で暗号化し、中継カード9からの受信データを復号化する点を除き、第1の実施の形態と概ね同様の構成を有しているために、同一構成には同一符号を付与して説明を省略する。
【0060】
次に、本実施の形態のICカードシステムの動作を説明する。
まず、リーダライタ3は、中継カード9に対して第1の暗号化方式で暗号化されたコマンド信号を送信する。中継カード9では、前記コマンド信号を受信して復号化し、復号化された前記コマンド信号をさらに第2の暗号化方式で暗号化してからデータカード10に対して送信する。このデータカード10では、受信した前記コマンド信号を復号化し、前記コマンドに対する応答データを含む信号を第2の暗号化方式により暗号化して中継カード9に返送する。この中継カード9では、データカード10から受け取った前記応答データを復号化し、さらに復号化された前記応答データを第1の暗号化方式で暗号化し、暗号化された応答データ信号をリーダライタ3に返送する。
【0061】
以上のように本発明の第4〜第7の実施の形態によれば、複数のICカード(中継カード9、データカード10)を用意し、リーダライタ3とデータカード10との間で直接通信できないように構成し、複数のICカードをセットで機能させることにより、ICカードの不正使用を抑制できる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は第1のICカード(権限カードを含む)から第2のICカード(データカードを含む)に対して権限データを送信し、第2のICカードは、リーダライタから読み書き要求があった場合に、前記権限データにより限定された権限に従い、前記リーダライタとの間でデータを送受信することにより、第1のICカード及び第2のICカードの正当な使用者によって異なる機能、異なる権限のサービスを提供できるという優れた効果を有するICカードシステムを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のICカードシステムを示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施の形態のICカードシステムの動作を示すフローチャート
【図3】本発明の第2の実施の形態のICカードシステムを示すブロック図
【図4】本発明の第3の実施の形態のICカードシステムを示すブロック図
【図5】本発明の第3の実施の形態のICカードシステムの動作を示すフローチャート
【図6】本発明の第4の実施の形態のICカードシステムを示すブロック図
【図7】本発明の第4の実施の形態のICカードシステムの動作を示すフローチャート
【図8】本発明の第5の実施の形態のICカードシステムの動作を示すフローチャート
【符号の説明】
1、2、4、5、6、7、8、9、10 ICカード
3 リーダライタ
11、21、35、41、51、61、71、81、91、101 アンテナ12、22、32、42、52、62、72、82、92、102 送信回路13、23、33、43、53、63、73、83、93、103 受信回路
14、24、44、54、64、74、84、94、104 電源回路
16、26、34、46、56、66、76、86、96、106 メモリ
15、25、31、45、55、65、75、85、95、105 制御回路
Claims (1)
- リーダライタに与えるべき読み書き権限を含む情報を記憶する第1の記憶手段、及び、前記読み書き権限を含む第1の信号を第2のICカードに送信する第1の送信手段を有する第1のICカードと、前記リーダライタによる読み書き対象の情報を記憶する第2の記憶手段、前記第1のICカードから送信された前記第1の信号を受信する第2の受信手段、及び、前記読み書き権限に応じて第2の記憶手段に記憶された情報を含む第2の信号を前記リーダライタに送信する第2の送信手段を有する前記第2のICカードと、前記第2のICカードから送信された前記第2の信号を受信する第3の受信手段を有する前記リーダライタと、を設けたことを特徴とする非接触式ICカードシステム。
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