JP2007114536A - フォトマスクおよびその製造方法、並びにパターン転写方法 - Google Patents

フォトマスクおよびその製造方法、並びにパターン転写方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ハーフピッチ45nmノード以降のフォトリソグラフィにおいて、マスク自身により誘引される露光光の偏光状態の変化を緩和し、良好な微細画像をウェハ上に形成するためのフォトマスク、および簡易なその製造方法、さらに、そのフォトマスクを用いたパターン形成方法を提供する。
【解決手段】透明基板の一主面側にマスクパターンを有するフォトマスクにおいて、前記マスクパターンを含む一主面側が、空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層で覆われていることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体素子のパターン形成に用いられるフォトリソグラフィ技術、特に、高NA露光装置を使用し、露光波長とほぼ同程度のサイズのマスクパターンをウェハ上に縮小転写するハーフピッチ45nmノード以降の最先端のフォトリソグラフィ技術に用いられるフォトマスクおよびその製造方法、並びにパターン転写方法に関する。
65nmノードから45nmノードへと進展する半導体素子の高集積化・超微細化を実現するために、フォトリソグラフィにおいては、露光装置での高解像技術として、レンズの高NA化、液浸露光技術、変形照明搭載露光技術などの開発が急速に進められている。
一方、フォトリソグラフィに用いられるフォトマスク(レチクルとも称する)における解像度向上策としては、光を通過させる部分と遮光する部分で構成された従来のバイナリマスクの微細化、高精度化とともに、光の干渉を利用して解像度向上を図るレベンソン型(渋谷・レベンソン型とも称する)位相シフトマスク、光を透過させる部分と半透過させる部分で構成されたハーフトーン型位相シフトマスク、クロムなどの遮光層を設けないクロムレス型位相シフトマスク、主パターンの両側に解像限界以下の補助パターンを配置した補助パターン型位相シフトマスクなどの位相シフトマスクの開発、実用化が進行している。
超高解像を実現するためのフォトリソグラフィにおいては、微小なサイズのスリットを通る光は、その偏光状態が変わることが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
また、フォトマスクを使用してパターンを転写するフォトリソグラフィ技術においては、パターンをウェハ上に良好に結像するための所定の偏光状態(TE偏光と呼ばれる)があることも知られている(例えば、特許文献1参照。)。
本発明が対象とするハーフピッチ45nmノード以降のフォトリソグラフィでは、例えば、ハーフピッチ45nmノードの半導体素子の4倍体のフォトマスク・パターンが、光源波長である193nm(ArFエキシマレーザの場合)程度になるため、フォトマスクを透過した光が、望ましくない偏光状態(TM偏光と呼ばれる)に変えられてしまい、結像特性が著しく劣化することが想定されるという問題が生じている。実際にフォトマスクを透過する光の偏光状態の変化は、パターンサイズや、パターンの立体構造、パターンを形成する薄膜の光学特性などにより決定される。
そのため、上記のフォトマスクを透過した光が望ましくない偏光(TM偏光)状態となる問題に対処するために、パターン幅に制限をかけて不適切なピッチを避けて設計する方法、または、望ましくない偏光状態を誘引する線幅が存在する場合にはマスク線幅を微調整することで対応する方法、あるいは、マスク材料やパターンの断面形状などの立体構造を変更する方法などが考えられている。
特許第3084847号公報 Andreas Erdmann,Proc.of SPIE vol.5835(2005),pp.69−81,"Mask modeling in the low k1 and polarization effects"
しかしながら、上記のパターン幅に制限をかける方法は、回路パターンの設計自体に制限をかける必要があり設計思想が変わってしまうという問題がある。また、パターンの線幅を微調整する方法は、その処理に莫大な時間がかかり、検証なども含めてマスク製造の大きな負荷になるという問題がある。また、材料や立体構造の変更も、製造工程の大幅な変更になるため、製造負荷が大きいという問題があり、いずれの方法も実用するには大きな障害があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものである。すなわち、ハーフピッチ45nmノード以降のフォトリソグラフィにおいて、マスク自身により誘引される露光光の偏光状態の変化を緩和し、良好な微細画像をウェハ上に形成するためのフォトマスク、および簡易なその製造方法、さらに、そのフォトマスクを用いたパターン形成方法を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係るフォトマスクは、透明基板の一主面側にマスクパターンを有するフォトマスクにおいて、前記マスクパターンを含む一主面側が、空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層で覆われていることを特徴とするものである。
マスクパターン部を空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層で覆うことにより、該薄膜層の屈折率をnとすれば、露光光がマスクパターンのスリットを通過する時の実効的な波長はλ/nとなり、マスクパターンのスリット幅が同じままであっても、露光光が望ましくない偏光を生じ結像特性が著しく劣化するという前記の問題が緩和される。例えば、該薄膜層にSiO2を用いた場合、SiO2のArFエキシマレーザ(波長193nm)での屈折率はおよそ1.5なので、パターン通過時の実効的な波長は129nmとなり、45nmハーフピッチのパターンの場合、偏光状態の変化は問題とならないレベルとなり、良好なパターン転写画像を得ることができる。
請求項2の発明に係るフォトマスクは、請求項1に記載のフォトマスクにおいて、前記透明基板の一主面側にマスクパターンを有するフォトマスクがバイナリマスクであり、前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層が、SiO2を主成分とする薄膜層であることを特徴とするものである。
請求項3の発明に係るフォトマスクは、請求項1に記載のフォトマスクにおいて、前記透明基板の一主面側にマスクパターンを有するフォトマスクがハーフトーン型位相シフトマスクであり、前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層が、SiO2を主成分とする薄膜層であることを特徴とするものである。
請求項4の発明に係るフォトマスクは、請求項1に記載のフォトマスクにおいて、前記透明基板の一主面側にマスクパターンを有するフォトマスクがレベンソン型位相シフトマスクであり、前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層が、SiO2と屈折率の異なる材料よりなる薄膜層であることを特徴とするものである。
請求項5の発明に係るフォトマスクは、請求項1に記載のフォトマスクにおいて、前記透明基板の一主面側にマスクパターンを有するフォトマスクがクロムレス型位相シフトマスクであり、前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層が、SiO2よりも屈折率の高い材料よりなる薄膜層であることを特徴とするものである。
請求項6の発明に係るフォトマスクは、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のフォトマスクにおいて、前記マスクパターンが、クロム系膜、またはモリブデンシリサイド系膜で形成されていることを特徴とするものである。
請求項7の発明に係るフォトマスクは、請求項2または請求項3に記載のフォトマスクにおいて、前記SiO2を主成分とする薄膜層が、真空成膜したSiO2膜、または塗布ガラスを塗布し焼成したSiO2膜、または真空成膜したSiO2膜と塗布ガラスを塗布し焼成したSiO2膜とを2層以上重ねた積層膜、のいずれかの薄膜層であることを特徴とするものである。
請求項8の発明に係るフォトマスクは、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のフォトマスクにおいて、前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層が、CMP法により研磨し平坦化された薄膜層であることを特徴とするものである。
請求項9の発明に係るフォトマスクは、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のフォトマスクにおいて、ハーフピッチ45nmノード以降のマスクパターンを有することを特徴とするものである。
本発明のフォトマスクは、マスクパターンのピッチが細密化し、露光波長とほぼ同じサイズのパターンを縮小転写するハーフピッチ45nmノード以降(すなわち45nm、32nm、22nmノードなど)のリソグラフィにおいて、大きな効果を生じるものである。
請求項10の発明に係るフォトマスクの製造方法は、透明基板の一主面側にマスクパターンを有するフォトマスクの製造方法において、前記透明基板の一主面側にマスクパターンを形成する工程と、前記マスクパターンを含む一主面側に、空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層を形成する工程と、を含むことを特徴とするものである。
請求項11の発明に係るフォトマスクの製造方法は、請求項10に記載のフォトマスクの製造方法において、前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層を、真空成膜法で形成することを特徴とするものである。
請求項12の発明に係るフォトマスクの製造方法は、請求項10に記載のフォトマスクの製造方法において、前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層を、塗布ガラスを塗布し焼成したSiO2膜で形成することを特徴とするものである。
請求項13の発明に係るフォトマスクの製造方法は、請求項10〜請求項12のいずれか1項に記載のフォトマスクの製造方法において、前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層を形成後、該薄膜層をCMP法により研磨し平坦化する工程を含むことを特徴とするものである。
本発明では、薄膜層形成後に薄膜層を研磨し平坦化することにより、フォトマスクを高品質化するものである。
請求項14の発明に係るフォトマスクの製造方法は、請求項10〜請求項13のいずれか1項に記載のフォトマスクの製造方法において、前記CMP法により研磨し平坦化する工程の後、前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層を再度形成する工程を繰り返すことを特徴とするものである。
本発明では、分割成膜や真空成膜法と塗布法との併用を行うことにより、フォトマスクの無欠陥化を図るものである。
請求項15の発明に係るパターン転写方法は、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のフォトマスクを露光装置に設置し、該フォトマスクを用いて露光し、パターン転写を行なうことを特徴とするものである。
本発明のフォトマスクは、パターン設計に制限をかけることがなく、また、マスクパターン線幅調整のための処理が不要であり、マスクパターンを含む一主面側を空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層で覆うことにより、マスク自身により誘引される露光光の偏光状態の変化を緩和し、さらに、従来のマスク製造技術をそのまま使用した形で、微細なマスクパターンの良好な転写を可能とし、ハーフピッチ45nmノード以降の微細パターンをウェハ上に良好にパターン転写できるようになる。
本発明のフォトマスクの製造方法は、従来のバイナリマスクまたは位相シフトマスクを用い、簡単な製造工程を加えることにより、露光時の転写特性に悪影響を与えるマスク自信による偏光状態を緩和することができ、微細パターンを有する高品質なフォトマスクを低コストで製造することが可能となる。
また、本発明のパターン形成方法は、ハーフピッチ45nmノードの微細パターンを193nmの露光でウェハ上に良好にパターン転写することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明のフォトマスクおよびその製造方法、パターン形成方法の実施形態について説明する。
図1、図2および図3は、本発明のフォトマスクの実施形態を示す断面模式図であり、図4、図5、図6および図7は、本発明のフォトマスクの製造方法の実施形態を示す断面模式図である。
(フォトマスク)
(第1の実施形態)
図1に示す本発明のフォトマスク100は、透明基板101の一主面側に所望のマスクパターン102を有し、マスクパターン102を含む一主面側全面が、空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層104で覆われているものである。
本発明において、薄膜層104で覆う前の透明基板101の一主面側に所望のマスクパターン102を有するマスク素材としては、従来のフォトマスクを用いることができ、露光光を通過する部分と遮光する部分で構成したバイナリマスク、露光光を透過させる部分と半透過させる部分で構成されたハーフトーン型位相シフトマスク、シフタの無いスリットを通った露光光とシフタのあるスリットを通った露光光の位相差による光の干渉を用いたレベンソン型位相シフトマスク、遮光層を設けないクロムレス型位相シフトマスクのいずれのフォトマスクも用いることが可能である。
本発明において用いるマスク素材としての従来のフォトマスクとしては、後工程に不良品を渡さないために、あらかじめマスク検査をし、もしも欠陥部があれば修正をし、検査良品であることが好ましい。
本発明において、透明基板101としては、KrFエキシマレーザやArFエキシマレーザなどの短波長の露光光に適したフォトマスク用基板として用いられる光学研磨された合成石英ガラス、蛍石、フッ化カルシウムなどを用いることができるが、通常、多用されており品質が安定している合成石英ガラスがより好ましい。
本発明において、バイナリマスクあるいはレベンソン型位相シフトマスクとして、マスクパターン102に遮光膜を形成するに際し、遮光膜材料としては、クロム系膜、モリブデンシリサイド系膜、タンタル系膜など、通常のマスク材料として使用できる薄膜であれば、いずれも用いることができるが、最も使用実績のあるクロムを主成分としたクロム系膜がマスクのコスト、品質上からより好ましい。クロム系膜は、通常、クロム、酸化クロム、窒化クロム、酸化窒化クロムの中から選ばれる材料の単層膜または2層以上の多層膜が用いられる。例えば、クロム単層膜を遮光膜とした場合には、50nm〜150nm程度の範囲の膜厚で用いられる。
図1には示してないが、レベンソン型位相シフトマスクを用いる場合には、マスクパターン102は、遮光膜とともに、位相効果を生ぜしめるために、例えば、透明基板101の一主面側の所定位置を所定の深さにエッチングしたシフタが併設されている。
本発明において、ハーフトーン型位相シフトマスクとして、マスクパターン102にハーフトーン膜を用いる場合には、ハーフトーン膜材料としては、クロム系膜、モリブデンシリサイド系膜など、通常のハーフトーン型位相シフトマスクのハーフトン膜材料として使用できる薄膜であれば、いずれも用いることができるが、微細パターンにおけるガラス基板との密着性に優れたモリブデンシリサイド系膜が品質上からより好ましい。例えば、モリブデンシリサイド膜をハーフトーン膜とした場合には、60nm〜100nm程度の範囲の膜厚で用いられ、より好ましくは、露光光がKrFエキシマレーザの場合には、80nm〜90nm程度の範囲の膜厚、ArFエキシマレーザの場合には、70nm程度の膜厚が用いられる。
本発明において、露光波長における薄膜層の透過率は、露光時間を短縮するために、少なくとも80%以上が好ましく、より好ましくは90%以上であり、透過率は100%に近いほど好ましい。
本発明において、フォトマスクがバイナリマスクまたはハーフトーン型位相シフトマスクの場合には、マスクパターンを含む一主面側を覆う、空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層104としては、SiO2を主成分とする薄膜層を用いるのが好ましい。SiO2膜は、例えば、ArFエキシマレーザの露光波長である193nmにおいて、屈折率は1.5前後、透過率はほぼ100%である。
上記のSiO2を主成分とする薄膜層104としては、スパッタリング法や真空蒸着法などの真空成膜法によるSiO2膜、または塗布ガラス(SOG:Spin On Glassとも称する。)を塗布し焼成したSiO2膜、または真空成膜したSiO2膜と塗布ガラスを塗布焼成したSiO2膜とを2層以上重ねた積層膜、のいずれかの薄膜層を用いることができる。
上記のSiO2を主成分とする薄膜層104の厚さとしては、150nm〜500nm程度の厚さの範囲が好ましい。厚さが150nm未満であると、下層のマスクパターンの被覆性が不十分となり、露光光の偏光を緩和する効果が不十分であり、一方、厚さが500nmを超えると、SiO2膜の成膜に時間がかかり生産上好ましくなく、また、SiO2膜が光学レンズとして作用してしまうという問題が生じてくるからである。
さらに、本発明においては、空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層104としてSiO2膜を用いることにより、透明基板のSiO2を成分とする石英ガラスとの界面における光の損失を避けることができる。
本発明において、フォトマスクがレベンソン型位相シフトマスクの場合には、透明基板101のSiO2をエッチングして所定の深さに掘ったシフタが用いられるので、マスクパターンを含む一主面側を覆う、空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層104としては、SiO2膜と屈折率が異なる材料、すなわちSiO2膜よりも屈折率が高い材料、またはSiO2膜よりも屈折率が低い材料を用いるのが好ましい。
上記のSiO2膜と屈折率が異なる材料において、空気より屈折率が高く、SiO2膜よりも屈折率が高い材料としては、例えば、Al23、Y23、ZrO2、Ta25、TiO2などが挙げられる。上記の材料は、いずれも水に不溶で耐久性に優れている。上記の材料の中では、短波長の光透過性がよいAl23がより好ましい。これらの材料はスパッタリング法などの真空成膜法により形成することができる。
空気より屈折率が高く、SiO2膜よりも屈折率が低い材料としては、例えば、MgF2が挙げられるが、MgF2は長時間空気中に放置すると僅かだが水蒸気におかされるので、乾燥雰囲気中で取り扱う必要がある。
本発明において、フォトマスクがクロムレス型位相シフトマスクの場合には、マスクパターンを含む一主面側を覆う、空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層104としては、透明基板である合成石英ガラスの成分SiO2よりも屈折率が高い材料が好ましい。例えば、Al23、Y23、ZrO2、Ta25、TiO2などを用いることができる。それらの中でも、短波長の光透過性がよいAl23がより好ましい。これらの材料はスパッタリング法などの真空成膜法により形成することができる。
(第2の実施形態)
図2に示す本発明のフォトマスク200は、透明基板201の一主面側に所望のマスクパターン202を有し、マスクパターン202を含む一主面側が、空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層205で覆われ、薄膜層205はCMP法により研磨されており、薄膜層205表面の平坦化度はより高いものである。
第1の実施形態で説明したように、空気よりも屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層でマスクパターンを含めて透明基板の一主面側を覆った場合に、マスクパターンの段差の影響を受けて、薄膜層表面が十分に平坦化しない場合がある。本実施形態においては、薄膜層表面を化学的機械研磨により平坦化度を高めることにより、マスク自身による偏光状態の変化をより効果的に緩和することができる。
第2の実施形態におけるフォトマスク200は、薄膜層205で覆う前の透明基板201の一主面側に所望のマスクパターン202を有するマスク素材としては、第1の実施形態と同じく従来のフォトマスクを用いることができる。本実施形態におけるフォトマスク200は、空気よりも屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層205の表面が研磨され、より平坦化されている以外は、第1の実施形態におけるフォトマスク100と構成、材料は同じであるので、以後の構成、材料の説明は省略する。
(第3の実施形態)
図3に示す本発明のフォトマスク300は、透明基板301の一主面側に所望のマスクパターン302を有し、マスクパターン302を含む一主面側が、空気よりも屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層305および薄膜層307で覆われている。薄膜層を2層とすることにより、1層の薄膜層のみでは生じやすい薄膜層の異物欠陥などを修正するとともに、薄膜層をより平坦化するものである。
薄膜層305および薄膜層307は、同種の材料を同じ成膜方法で積層したもの、または同種の材料を異なる成膜方法で積層したものを用いることができるが、成膜方法に起因する短所を相互に補う観点から、同種の材料を異なる成膜方法で積層したものがより好ましい。例えば、SiO2を主成分とする薄膜層の場合、第1層目の薄膜層として真空成膜したSiO2膜、第2層目の薄膜層として塗布ガラス(スピンオングラス:SOG)を塗布し焼成したSiO2膜を用いることができる。
上記の薄膜層は2層の積層膜について説明したが、薄膜層は3層以上であってもよい。さらに、積層膜の各層は、それぞれ成膜後にCMP法により研磨し、平坦化されているのがより好ましい。
第3の実施形態におけるフォトマスク300は、薄膜層305および薄膜層307で覆う前の透明基板301の一主面側に所望のマスクパターン302を有するマスク素材としては、第1の実施形態と同じく従来のフォトマスクを用いることができる。
第3の実施形態におけるフォトマスク300は、空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層305および307が2層構造である以外は、第1および第2のフォトマスクの実施形態と材料は同じなので、以後の材料の説明は省略する。
(フォトマスクの製造方法)
次に、本発明のフォトマスクの製造方法の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図4は、図1に示す本発明のフォトマスク100の製造工程を示す断面模式図である。本実施形態のフォトマスクを作製するには、図4(a)に示すように、まず、透明基板101の一主面側にマスクパターン102を形成したフォトマスク103を準備する。
次に、上記のマスクパターン102を含む一主面側に、空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層104を形成し、本発明のフォトマスク100を得る。
薄膜層104としては、SiO2を主成分とする薄膜層を用いるのが好ましい。SiO2を主成分とする薄膜層104は、スパッタリング法や真空蒸着法などの真空成膜法により形成するか、または塗布ガラス(SOG:Spin On Glassとも称する。)を塗布し焼成して形成することができる。
マスク素材がレベンソン型位相シフトマスクまたはクロムレス型位相シフトマスクの場合には、シフタ部として一主面側に凹部が設けられているので、薄膜層104は、スパッタリング法や真空蒸着法などの真空成膜法が用いられ、 マスク素材のシフタ部の深さは、シフタ底面にも薄膜層が成膜されるので、あらかじめ薄膜層の厚さを見込んだ深さに設定しておけばよい。
(第2の実施形態)
図5は、図2に示す本発明のフォトマスク200の製造工程を示す断面模式図である。本実施形態のフォトマスクを作製するには、図5(a)に示すように、まず、透明基板201の一主面側にマスクパターン202を形成したフォトマスク203を準備する。
次に、上記のマスクパターン202を含む一主面側に、空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層204を形成する(図5(b))。薄膜層204は、上述のように、スパッタリング法や真空蒸着法などの真空成膜法により形成するか、または塗布ガラスを塗布し焼成して形成することができる。
次に、 上記の薄膜層204をCMP法により研磨し平坦化して薄膜層205とし、本発明のフォトマスク200を得る(図5(c))。CMP法としては、従来公知の方法、例えば、特許第3484548号公報に記載の方法などを用いることができる。
薄膜層204でマスクパターンを含めて透明基板の一主面側を覆った場合に、マスクパターン202の段差の影響を受けて、薄膜層表面が十分に平坦化しない場合がある。その場合には、薄膜層表面を化学的機械研磨により平坦化度を高め、マスク自身による偏光状態の変化をより効果的に緩和するものである。
(第3の実施形態)
図6は、図3に示す本発明のフォトマスク300の製造工程を示す断面模式図である。本実施形態のフォトマスクを作製するには、図6(a)に示すように、まず、透明基板301の一主面側にマスクパターン302を形成したフォトマスク303を準備する。
次に、上記のマスクパターン302を含む一主面側に、第1層目の空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層304を形成する(図6(b))。薄膜層304は、スパッタリング法や真空蒸着法などの真空成膜法により形成するか、または塗布ガラスを塗布し焼成して形成することができる。
次に、 上記の薄膜層304をCMP法により研磨し平坦化し、薄膜層305とする(図6(c))。
次に、研磨し平坦化した薄膜層305の上に、第2層目の空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層306を形成する(図6(d))。薄膜層306も上述と同じように、スパッタリング法や真空蒸着法などの真空成膜法により形成するか、または塗布ガラスを塗布し焼成して形成する。
薄膜層305および薄膜層306は、同種の材料を同じ成膜方法で積層してもよいし、または同種の材料を異なる成膜方法で積層してもよいが、成膜方法に起因する短所を相互に補う点から、同種の材料を異なる成膜方法で積層する方がより好ましい。
例えば、SiO2を主成分とする薄膜層の場合、第1層目の薄膜層としてSiO2膜を真空成膜し、第2層目の薄膜層として塗布ガラスを塗布し焼成してSiO2膜を形成し、2層膜とすることができる。
次いで、上記の薄膜層306を研磨し、平坦化した薄膜層307とし、本発明のフォトマスク300を得る(図6(e))。
薄膜層305と薄膜層307の厚さは、合わせて150nm〜500nm程度の範囲の厚さとするのが好ましく、薄膜層307を研磨し、平坦化することにより、前記の範囲に入るようにすることができる。
(第4の実施形態)
図7は、図6に示す本発明のフォトマスクの製造工程に関連する製造方法を示す断面模式図であり、本発明の製造方法の特長を説明するものである。
まず、透明基板401の一主面側にマスクパターン402を形成したフォトマスク403を準備する(図7(a))。
次に、上記のマスクパターン402を含む一主面側に、第1層目の空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層404を形成する(図7(b))。このとき、薄膜層404には、異物404aが存在しており、このままではマスク品質を低下させてしまう。
次に、 上記の薄膜層404をCMP法により研磨し平坦化し、薄膜層405とする(図7(c))。薄膜層405には、研磨により異物404aは除去されたが、その跡が欠陥部405aとして残存する。
次に、研磨し平坦化した薄膜層405の上に、第2層目の空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層406を形成する(図7(d))。薄膜層406は、上記の欠陥部405aを埋める。また、図7(d)には、薄膜層406中に新たな異物406aが含まれている場合も例示している。
次いで、上記の薄膜層406を研磨し、第1層目の薄膜層405が露出するまで研磨した場合を示す。薄膜層405の欠陥部405aには薄膜層406の材料が埋め込まれて、欠陥は修正されて欠陥修正部406bとなり、欠陥の無い本発明のフォトマスク400が得られる(図7(e))。
本実施形態の方法によれば、欠陥が修正され良好な転写特性を有するフォトマスクを得ることができる。
上記の説明では、薄膜層405が露出するまで薄膜層406を研磨する場合について述べたが、異物の除去状態に応じて、薄膜層406が残った状態で研磨を止め、薄膜層を2層とすることも可能である。
(パターン転写方法)
本発明によるフォトマスク用いたパターン転写方法は、ウェハ上に感光性レジスト層を形成し、本発明のフォトマスクを露光装置に設置し、該フォトマスクを用いて露光し、感光性レジスト層を現像し、ウェハ上にマスクパターンを転写する方法である。
本発明によれば、フォトマスク自身により誘引されて生じる偏光状態の変化が緩和され、ハーフピッチ45nmノードの微細パターンを193nmの露光でウェハ上に良好にパターン転写することが可能となる。
(実施例1)
透明基板として、厚さ0.25インチで6インチ角の光学研磨された合成石英基板を用いた。この基板上にクロムをスパッタリング法で厚さ100nmに成膜した。次に、成膜したクロム膜上に電子線レジストを塗布し、電子線描画装置によりパターン描画し、レジストを現像し、レジストパターンを形成した。次に、レジストパターンより露出したクロムをドライエッチングし、レジストを剥離除去して、石英基板上に、厚さ100nmのクロムよりなるハーフピッチ45nmのラインアンドスペースのマスクパターン(マスク上では4倍体)を有する従来のバイナリマスクを形成した。
次に、この従来のバイナリマスクのマスクパターンを含む一主面側全面に、DCマグネトロンスパッタリング装置を用い、Arと酸素ガス雰囲気下でSiO2膜を成膜し、厚さ200nmの薄膜層としたフォトマスクを得た。このSiO2膜は、ArFエキシマレーザの露光波長193nmにおいて、屈折率は1.5、透過率はほぼ100%であった。
上記のSiO2膜を薄膜層として設けたフォトマスクをArFエキシマレーザ露光装置に設置し、感光性レジストを塗布したシリコンウェハを露光し、現像したところ、フォトマスク自身により誘引される偏光状態の変化が緩和され、ウェハ上に感光性レジストによるハーフピッチ45nmのラインアンドスペースの良好なパターンが形成された。
(実施例2)
マスク素材として、実施例1と同様のバイナリマスクを用い、この従来のバイナリマスクのマスクパターンを含む一主面側全面に、塗布ガラス(SOG:東京応化工業社製OCD−Type2)をスピンコート法により塗布し、窒素雰囲気中300℃で1時間焼成し、焼成後の膜厚が約200nmのSOG膜を形成し薄膜層とした。
上記のSOG膜を薄膜層として設けたフォトマスクをArFエキシマレーザ露光装置に設置し、感光性レジストを塗布したシリコンウェハを露光し、現像したところ、フォトマスク自身により誘引される偏光状態の変化が緩和され、ウェハ上に感光性レジストによるハーフピッチ45nmのラインアンドスペースの良好なパターンが形成された。
(実施例3)
厚さ0.25インチで6インチ角の合成石英基板上にモリブデンシリサイドをスパッタリング法で厚さ70nmに成膜した。ここで、従来のモリブデンシリサイド系のハーフトーン膜は、パターニングした後、同一膜厚の空気層を通る露光光に対して位相を反転するように材料設計されているのに対し、本実施例では、同一膜厚のSiO2膜を通る露光光に対して位相を反転するように設計している。次に、成膜したモリブデンシリサイド膜上に電子線レジストを塗布し、電子線描画装置によりパターン描画し、レジストを現像し、レジストパターンを形成した。次に、レジストパターンより露出したモリブデンシリサイドをドライエッチングし、レジストを剥離除去して、石英基板上に、厚さ70nmのモリブデンシリサイドよりなるハーフピッチ45nmのラインアンドスペースのマスクパターン(マスク上では4倍体)を有するハーフトーン型位相シフトマスクを形成した。
次に、このハーフトーン型位相シフトマスクのマスクパターンを含む一主面側全面に、DCマグネトロンスパッタリング装置により100nmの厚さにSiO2膜を成膜し、続いて塗布ガラス(東京応化工業社製OCD−Type2)をスピンコート法により塗布し、窒素雰囲気中300℃で1時間焼成し、焼成後の膜厚が約300nmのSOG膜を得た。
次に、CMP装置によりSOG膜表面を研磨し、厚さ100nmのスパッタリングSiO2の上に、研磨後の厚さ200nmのSOG膜が積層され平坦な薄膜層を設けたフォトマスクを得た。
このフォトマスクをArFエキシマレーザ露光装置に設置し、感光性レジストを塗布したシリコンウェハを露光し、現像したところ、実施例1と同様に、フォトマスク自身により誘引される偏光状態の変化が緩和され、ウェハ上に感光性レジストによるハーフピッチ45nmのラインアンドスペースの良好なパターンが形成された。
(実施例4)
マスク素材として、実施例3と同様のハーフトーン型位相シフトマスクを用い、このハーフトーン型位相シフトマスクのマスクパターンを含む一主面側全面に、塗布ガラス(SOG:東京応化工業社製OCD−Type2)をスピンコート法により塗布し、窒素雰囲気中300℃で1時間焼成し、焼成後の膜厚が約300nmのSOG膜を形成した。
次に、CMP装置によりSOG膜表面を研磨し、厚さ200nmの平坦化された薄膜層とし、その上に2層目のSOG膜を塗布し、焼成後に研磨して、2層に積層され平坦化されたSOG膜の膜厚が300nmである薄膜層を設けたフォトマスクを得た。
このフォトマスクをArFエキシマレーザ露光装置に設置し、感光性レジストを塗布したシリコンウェハを露光し、現像したところ、実施例1と同様に、フォトマスク自身により誘引される偏光状態の変化が緩和され、ウェハ上に感光性レジストによるハーフピッチ45nmのラインアンドスペースの良好なパターンが形成された。
(実施例5)
実施例1と同じに、厚さ0.25インチで6インチ角の石英基板上に、電子線リソグラフィ法により、厚さ100nmのクロムよりなるハーフピッチ45nmのラインアンドスペースパターン(マスク上では4倍体)を形成した。次に、シフタ形成のために、このクロムパターン上に2度目の電子線レジストを塗布し、位置合わせした後、電子線描画し、現像後、レジストパターンを形成した。続いて、レジストパターンより露出した基板の石英部分を、フッ化カーボン系のガスを主成分とするエッチングガスでドライエッチングした後、残存するレジストを灰化除去して、厚さ100nmのクロムと石英エッチングしたシフタ部よりなるマスクパターンを有するレベンソン型位相シフトマスクを形成した。シフタ部は、エッチングで掘る深さを変えて、薄膜層成膜後に、最終的に位相差が180度となるようにした。
次に、このレベンソン型位相シフトマスクのマスクパターンを含む一主面側に、スパッタリング法により100nmの厚さにAl23を成膜して薄膜層としたフォトマスクを得た。
このフォトマスクをArFエキシマレーザ露光装置に設置し、感光性レジストを塗布したシリコンウェハを露光し、現像したところ、フォトマスク自身により誘引される偏光状態の変化が緩和され、ウェハ上に感光性レジストによるハーフピッチ45nmのラインアンドスペースの良好なパターンが形成された。
(実施例6)
厚さ0.25インチで6インチ角の石英基板上に、厚さ100nmのクロムを成膜したマスクブランクスを準備し、この上に電子線レジストを塗布し、電子線描画装置によりパターン描画し、レジストを現像し、レジストパターンを形成した。次に、レジストパターンより露出したクロムをドライエッチングし、続いて露出した基板の石英部分を所定の深さにドライエッチングし、レジストを剥離除去し、次に表面のクロムを全てエッチングして除いて、石英よりなるハーフピッチ45nmのラインアンドスペースのマスクパターン(マスク上では4倍体)を有するクロムレス型位相シフトマスクを形成した。石英部分のエッチング深さは、薄膜層成膜後に、最終的に所定の位相シフト効果が生じるようにした。
次に、このクロムレス型位相シフトマスクのマスクパターンを含む一主面側に、スパッタリング法により100nmの厚さにAl23を成膜して薄膜層としたフォトマスクを得た。
このフォトマスクをArFエキシマレーザ露光装置に設置し、感光性レジストを塗布したシリコンウェハを露光し、現像したところ、フォトマスク自身により誘引される偏光状態の変化が緩和され、ウェハ上に感光性レジストによるハーフピッチ45nmのラインアンドスペースの良好なパターンが形成された。
(比較例1)
実施例1で形成したバイナリマスクを、そのままの状態でArFエキシマレーザ露光装置に設置し、感光性レジストを塗布したシリコンウェハを露光し、現像したところ、フォトマスク自身により誘引される望ましくない偏光状態(TM偏光)のために結像特性が劣化し、ハーフピッチ45nmのラインアンドスペースのレジストパターンを解像することができなかった。
(比較例2)
実施例2で形成したハーフトーン型位相シフトマスクマスクを、そのままArFエキシマレーザ露光装置に設置し、感光性レジストを塗布したシリコンウェハを露光し、現像したところ、フォトマスク自身により誘引される望ましくない偏光状態(TM偏光)のために結像特性が劣化し、ハーフピッチ45nmのラインアンドスペースのレジストパターンを解像することができなかった。
本発明のフォトマスクの一実施形態を示す断面模式図である。 本発明のフォトマスクの他の実施形態を示す断面模式図である。 本発明のフォトマスクの別な実施形態を示す断面模式図である。 図1に示す本発明のフォトマスクの製造工程を示す断面模式図である。 図2に示す本発明のフォトマスクの製造工程を示す断面模式図である。 図3に示す本発明のフォトマスクの製造工程を示す断面模式図である。 本発明のフォトマスクの他の製造工程を示す断面模式図である。
符号の説明
100、200、300、400 本発明のフォトマスク
101、201、301、401 透明基板
102、202、302、402 マスクパターン
103、203、303、403 従来のフォトマスク
104、204、304、306、404、406 薄膜層
205、305、307、405 研磨された薄膜層
404a、406a 異物
405a 欠陥部
406b 欠陥修正部



Claims (15)

  1. 透明基板の一主面側にマスクパターンを有するフォトマスクにおいて、前記マスクパターンを含む一主面側が、空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層で覆われていることを特徴とするフォトマスク。
  2. 前記透明基板の一主面側にマスクパターンを有するフォトマスクがバイナリマスクであり、前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層が、SiO2を主成分とする薄膜層であることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。
  3. 前記透明基板の一主面側にマスクパターンを有するフォトマスクがハーフトーン型位相シフトマスクであり、前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層が、SiO2を主成分とする薄膜層であることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。
  4. 前記透明基板の一主面側にマスクパターンを有するフォトマスクがレベンソン型位相シフトマスクであり、前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層が、SiO2と屈折率の異なる材料よりなる薄膜層であることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。
  5. 前記透明基板の一主面側にマスクパターンを有するフォトマスクがクロムレス型位相シフトマスクであり、前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層が、SiO2よりも屈折率の高い材料よりなる薄膜層であることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。
  6. 前記マスクパターンが、クロム系膜、またはモリブデンシリサイド系膜で形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のフォトマスク。
  7. 前記SiO2を主成分とする薄膜層が、真空成膜したSiO2膜、または塗布ガラスを塗布し焼成したSiO2膜、または真空成膜したSiO2膜と塗布ガラスを塗布し焼成したSiO2膜とを2層以上重ねた積層膜、のいずれかの薄膜層であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のフォトマスク。
  8. 前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層が、CMP法により研磨し平坦化された薄膜層であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のフォトマスク。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のフォトマスクが、ハーフピッチ45nmノード以降のマスクパターンを有することを特徴とするフォトマスク。
  10. 透明基板の一主面側にマスクパターンを有するフォトマスクの製造方法において、
    前記透明基板の一主面側にマスクパターンを形成する工程と、
    前記マスクパターンを含む一主面側に、空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とするフォトマスクの製造方法。
  11. 前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層を、真空成膜法で形成することを特徴とする請求項10に記載のフォトマスクの製造方法。
  12. 前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層を、塗布ガラスを塗布し焼成したSiO2膜で形成することを特徴とする請求項10に記載のフォトマスクの製造方法。
  13. 前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層を形成後、該薄膜層をCMP法により研磨し平坦化する工程を含むことを特徴とする請求項10〜請求項12のいずれか1項に記載のフォトマスクの製造方法。
  14. 前記CMP法により研磨し平坦化する工程の後、前記空気より屈折率が高く露光光に対して透過率の高い薄膜層を再度形成する工程を繰り返すことを特徴とする請求項10〜請求項13のいずれか1項に記載のフォトマスクの製造方法。
  15. 請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のフォトマスクを露光装置に設置し、該フォトマスクを用いて露光し、パターン転写を行なうことを特徴とするパターン転写方法。





































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