JP2007111405A - 遊技機システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 遊技者個人ごとの遊技履歴を把握することにより、遊技台に於ける不正を防止すると共に、多額の金額投入者など一定の遊技者に対しては、その投入金額などに応じたきめ細かい還元を行い得る遊技機システムを提供する。
【解決手段】 メダルやパチンコ玉などの遊技具の投入および配当の遊技データを記憶するデータ記憶部10を内蔵または近傍に有する遊技機1と、ホール内にある全遊技機の遊技データを遊技機ごとに管理するホールコンピュータ5とを有しており、さらに、各遊技機1のいずれかの場所または近傍に、遊技者を特定するID記録品4を認識するID検知部3が設けられ、そのID記録品4の検知により遊技機1を動作し得るようにして遊技者ごとの遊技履歴を把握し得るようになっている。
【選択図】 図1
【解決手段】 メダルやパチンコ玉などの遊技具の投入および配当の遊技データを記憶するデータ記憶部10を内蔵または近傍に有する遊技機1と、ホール内にある全遊技機の遊技データを遊技機ごとに管理するホールコンピュータ5とを有しており、さらに、各遊技機1のいずれかの場所または近傍に、遊技者を特定するID記録品4を認識するID検知部3が設けられ、そのID記録品4の検知により遊技機1を動作し得るようにして遊技者ごとの遊技履歴を把握し得るようになっている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、たとえば回胴式遊技機(スロットマシンやパチスロのほか、周囲に絵柄が設けられた回転板の回転や液晶表示装置などによる絵柄を変化させて組み合せる遊技機などを含む;以下同じ)やパチンコなどの遊技場において、遊技者個人の遊技履歴を把握し、サービスの向上を図りやすくすると共に、不正を防止しやすい遊技機システムに関する。さらに詳しくは、遊技の際に個人を特定するIDカードやIDコインなどのID記録品を用いることにより得られる個人情報と、遊技機における稼動状況とを結合させることにより、遊技者個人ごとの遊技機履歴を把握し得る遊技機システムに関する。
たとえばスロットマシンでは、何種類かの絵柄が配列された回胴をたとえば3個並べて回転させ、遊技者が回転する回胴を順次ストップボタンを押すことにより、またはランダムタイマーによって設定された時間後に、各回胴を停止させて、停止した状態での絵柄の組合せに応じて入賞した場合にはメダルなどが排出される構成になっている。そして、遊技機によって、その入賞率の良い台と悪い台とがある。この各遊技機の投入されたメダルやパチンコ玉のような遊技具と入賞により払い出された遊技具の数や、その入賞の種類(たとえばスロットマシンでは、いわゆる大ボーナスまたは大当りとか、普通の当りなどのランクがあり、そのランクにより払出しのメダルの数が異なる)などをその都度ホールコンピュータに送って管理し得る構成になっている(たとえば特許文献1参照)。しかし、このような遊技機ごとによる遊技具の出入りなどを把握していても、不正な遊技をその場で完全に把握することは難しい。
一方、近年小売店などでは、顧客サービスの一環として、ポイントカードやメンバーズカードなどを発行して常連のお客さんに対してサービスを提供し、さらなる利用を促すことが一般的に行われている。遊技場などにおいても、メンバーズカードなどを発行して催しごとなどの案内を顧客に送付するサービスは行われているが、遊技者の遊技に投入する金額は遊技台やそのときの入賞の仕方によって大きく異なり、遊技場においては勿論、遊技者本人でもその金額を把握し難い。そのため、非常に大損をしても遊技場からの還元サービスを受けることができない。
特開平11−114132号公報
前述のように、スロットマシンやパチンコなどの遊技場においては、各遊技台の投入された遊技具および払い出された遊技具の数など遊技の履歴は遊技台ごとに管理することができる。しかし、不正が行われた場合に、誰が不正を行ったかを特定することは困難であり、効果的に不正を取り締まることができないという問題がある。
さらに、小売店におけるポイントカードのように、多く利用した人にその利用に対する還元をすることができないため、大損する人は非常に不愉快な思いをし、健全な娯楽を損ね、ますます不正に走りやすいという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、遊技者個人ごとの遊技履歴を把握することにより、遊技台に於ける不正を防止すると共に、多額の金額投入者など一定の遊技者に対しては、その投入金額などに応じたきめ細かい還元を行い得る遊技機システムを提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、遊技の途中に遊技台を変ったり、遊技を終了して景品と交換したりする場合でも、非常に重いコインやパチンコ玉のような遊技具を持ち運びながら移動しなくてもよい遊技機システムを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、従来の遊技機においても、前述の新システムを簡単に適用することができる遊技機システムを提供することにある。
本発明による遊技機システムは、遊技機と、該遊技機での遊技具の投入および配当のデータを管理するデータ記憶部と、ホール内にある全遊技機の遊技具の投入および配当のデータを遊技機ごとに管理するホールコンピュータとを有する遊技機システムであって、前記遊技機またはその近傍のいずれかの場所に、遊技者を特定するID記録品を認識するID検知部が設けられ、該ID記録品の検知により前記遊技機を動作し得るようにして各遊技機での各遊技者の遊技の開始および終了を前記ID記録品で把握するようにし、該ID記録品のデータと前記遊技機ごとの遊技具の投入および配当のデータとから遊技者ごとの遊技履歴を前記ホールコンピュータで把握し得るようになっている。
ここに遊技具とは、パチンコにおけるパチンコ球やスロットマシンにおけるメダル、コインなど、そのゲームに使用し、または払い出されるものを意味する。また、データ記憶部とは、遊技機に設けられるCPUまたは複数台の遊技機ごとに設けられるターミナルコンピュータなどに記憶する部分を意味し、このデータが各遊技機に設けられるデータ出力部から直接またはターミナルコンピュータを介してホールコンピュータに転送される。さらに、ID記録品とは、たとえばカード状、コイン状、アクセサリーなどにして、住所や氏名などの個人を特定できるデータを内蔵した物品を意味する。
前記遊技機が、実際に遊技具の投入および払出しにより遊技する遊技具使用装置と、遊技具の投入および払出しを行わないで、電気信号のみにより行い、払出しを遊技機に設けられるクレジットの数値で管理し、該クレジットの数値が一定値以上になった場合には、そのオーバーした数値を前記ホールコンピュータで管理する遊技具不使用により遊技する遊技具不使用装置とを具備し、遊技者の選択により前記遊技具使用装置と遊技具不使用装置との切替え装置が設けられる構造にすることができる。実際の遊技具を用いなくてもホールコンピュータにより遊技の履歴を把握することができるためである。この構造にすることにより、遊技者は自分の選択により、実際の遊技具を用いて遊技することもできるし、遊技具を用いないで電気信号のみで遊技することもできる。
前記遊技具が、遊技具の投入および払出しを行わないで、電気信号のみにより行い、払出しを遊技機に設けられるクレジットの数値で管理し、該クレジットの数値が一定値以上になった場合には、そのオーバーした数値を前記ホールコンピュータで管理する遊技具不使用により遊技する遊技具不使用装置を少なくとも有し、該遊技具の投入および払出しの数に相当する数値のみを前記遊技機ごとの前記データ記憶部を介して前記ホールコンピュータにより把握し、清算は前記ID記録品により前記ホールコンピュータのデータにより行うことにより、清算や遊技台の移動の際に重い遊技具を持ち運ばなくてもよく、非常に楽に移動することができる。
前記ID記録品を非接触で検知し得るICチップを用いたもので行うことにより、IDデータなどの不正な書込みなどを行い難く、偽造防止に繋がると共に、遊技の際にも遊技機にかざすだけで相互間の位置関係が完全に一致していなくても認識されるため、非常に簡単に遊技に入ることができる。
前記ID記録品ごとに、一定期間における遊技日数、遊技回数、遊技具の投入数、遊技具の配当数、投入数と配当数の比率、ボーナスゲームの数、ビッグボーナスゲームの数、および遊技機ごとの遊技具配当の設定数の少なくとも1つを記憶する履歴記憶部が前記ホールコンピュータに設けられていることにより、遊技者の一定期間内の遊技履歴などの主要データを把握することができるため、遊技実績に応じた還元サービスを行うことができるため、顧客のリピート率が向上して好ましい。ここに配当の設定数とは、たとえば配当数(OUT)/投入数(IN)の比率を変えたものを6種類程度設定しておいて、そのゲームにどのランク(1〜6)の比率を設定しているかの数値を意味する。
前記ID検知部が前記遊技機の上部に設けられる呼出しランプ枠または遊技機設置台に設けられることにより、従来の遊技機を取り替えることなく、遊技機のデータ出力部との配線のみを取り替えればよいため、非常に安価に本発明の遊技機システムを利用することができる。ここに遊技機設置台とは、グループごとに遊技機を設置する台(一般に島といわれるもの)を意味する。
前記遊技機が回胴式遊技機からなり、該回胴式遊技機の正面部が、順次変化する絵柄を表示する絵柄表示部と、該絵柄表示部の上に設けられる遊技進行状態および絵柄当り配当表の少なくとも1つを表示する上部表示部とがそれぞれ分離して形成されたものを配設することにより形成され、前記ID検知部が前記上部表示部に形成されることにより、絵柄表示部は定期的に交換することが義務付けられているため、その変更をする場合でもID検知部は変更することなくそのまま使用することができるため好ましい。
ここに回胴式遊技機とは、本来のスロットマシンやパチスロ機などのほか、周囲に絵柄が設けられた回転板の回転や液晶表示装置などによる絵柄(文字なども含む)を順次変化させて停止させることにより絵柄を組み合せる遊技機を全て含む意味で使用する。
本発明の遊技機システムによれば、メンバー登録をした遊技者の氏名や住所などを記録したID記録品を遊技する際に必ず遊技機に検知させてから遊技が開始されるシステムになっているため、遊技場側では、誰がどの遊技台でどのように遊技しているか、すなわち投入した金額や配当額、入賞の種類や回数などを正確に把握することができる。その結果、遊技者は不正(遊技具のINに対するOUTの比率の矛盾、配当設定率よりかけ離れたINとOUTの比率などの発生)を一切行うことができず、非常に明朗な遊技場とすることができる。しかも、メンバーごとに、しかも異なる遊技台で遊技したり、異なる日に遊技したりする場合でも、それらのデータを全て把握することができるため、投入した金額に応じて、または何回も遊技を行いながら入賞しない遊技者など、特定のケースをポイント化してそのポイントに応じて、特別景品を提供するとか、たとえば遊技具の投入回数の10%分をサービスとして提供するとか、綿密な還元サービスを行うことができる。なお、メンバー登録をしないでID記録品を有しない場合でも、登録メンバー外の店所有のカード(別に定めたID記録品)を使用することにより、遊技者が誰かの特定はできないが、メンバーカードを有する人と同様に遊技をすることができる。または、ID識別品を検知させないで遊技を開始した場合、別に定めた特定ID番号を設定して、通常のID識別品を有する人と同様に遊技を行うことができるようにすることもできる。
さらに、遊技者個々の遊技履歴がホールコンピュータにより管理されるため、遊技の際にスロットマシンのメダルやパチンコのパチンコ球などの遊技具がなくても、電気信号のみで投入する遊技具および配当により払いだされる遊技具の数を管理することができ、遊技具なしで各遊技台により遊技をすることができる。このような遊技具をなくすることにより、現在各遊技台の間に設けられている遊技具の貸し機をなくすることができ、設備価格として遊技機の約40%を占める貸し機をなくすることができ、さらにその分のスペースに遊技台を増やすことができ、遊技場としては非常に大きなコスト面のメリットがあると共に、遊技者は遊技台を移動する場合でも、重い遊技具を持ち運ぶ必要がなくなる。
さらに、この種の遊技機では、故障などの際に店員を呼ぶ呼出しランプが各遊技機の上部に設けられており、このような呼出しランプが設けられる呼出しランプ枠などにID検知部を設けることにより、遊技機そのものを変更することなく、既存の遊技機に本システムを適用することができ、非常に安価に組み込むことができる。
つぎに、図面を参照しながら本発明の遊技機システムについて説明をする。
本発明の遊技機システムは、図1に一実施形態のブロック図が示されているように、遊技機1での遊技具(たとえばメダルやパチンコ玉)の投入および配当などの遊技データを記憶するCPU(データ記憶部)10を内蔵または近傍に有する遊技機1と、ホール内にある全遊技機の遊技データを遊技機1に設けられるデータ出力部11から受け取り遊技機ごとに管理するホールコンピュータ5とを有しており、本発明では、各遊技機1のいずれかの場所または近傍に、遊技者を特定するID記録品4を認識するID検知部3が設けられ、そのID記録品4の検知により遊技機1を動作し得るようにして(たとえばパチスロのメダルセクタソレノイドのような稼動スイッチ12をオンにする)、各遊技機1での遊技の開始および終了(終了は次の遊技者のID記録品を検知することにより認識できる)をID記録品4で把握するようにすると共に、ID記録品4のID情報と遊技機1ごとの遊技データとが前述のホールコンピュータ5に送られ、ホールコンピュータ5でID情報と遊技データとから遊技者ごとの遊技履歴を把握し得るようになっている。
すなわち、本発明では、遊技をする者は予め自己の氏名、住所、性別など必要事項を遊技店に登録してID記録品を受領し、遊技する際には、まずそのID記録品4を遊技する遊技台Aに検知させなければ遊技台Aは稼動しないようになっている。遊技台Aで検知されたID記録品4のID番号はホールコンピュータ5に送られ、ホールコンピュータ5では遊技台Aで、Xさんが遊技を始めることが認識される。一方、遊技台Aでは、ID記録品4の認識により、たとえばパチスロ機であればメダルセレクトソレノイドがオンになり、メダルの投入を受け付けられるように稼動スイッチ12がオンになり、通常の遊技を行うことができるようになる。遊技は、通常の遊技として行うことができ、たとえばパチスロ機では、CPU10でメダルの投入枚数(1枚か、2枚か、3枚か)、入賞の種類および有無、当りの場合の配当など、種々の遊技進行を司り、一連の遊技のために投入されたメダルの数、入賞の種類、支払ったメダル(配当)の数など、その遊技台での遊技履歴がCPU10に記憶され、そのデーは集中端子板などのデータ出力部11に送られて、データ出力部からそのデータはホールコンピュータ5に送られる。その結果、本発明では、ホールコンピュータ5では、Xさんが遊技台Aで、どれだけメダルを投入して、どれだけの配当を受けたか個人別に把握することができるようになっている。
ID記録品4は、たとえばICカードや磁気カードなどID番号を把握することができるものであれば何でも使用することができ、カードでなくてもコイン形状やアクセサリなどに、たとえばICチップなどを埋め込んだものを使用することもできる。しかし、ICチップを使用したICカードなどは偽造し難いためとくに好ましく、また非接触のICチップを使用したものであれば遊技台にかざすだけで検知することができるため、遊技台に入れっ放しで忘れて盗まれるということがなく、とくに好ましい。また、ICチップを使用する場合、RAM(ランダムアクセスメモリ)とROM(リードオンリーメモリ)の両方のメモリを組み込んだ書換え可能なICカードと、ROMのみのICを内蔵した読取り専用で書換えのできないICカードとがあり、どちらでも使用することが可能である。書換え可能であれば、異なる遊技店でも使用することができるようにすることが可能であり、また、メダルなどの遊技具の購入量を記録してプリペイドカードと兼用することができるというメリットがあるが、書換え不能のICカードなどであれば、一切の不正を防止することができるというメリットがある。なお、遊技店に個人情報を提供してID記録品を受領しない人は、店用ID記録品を借用することにより遊技をすることはできる。
ID検知部3は、ID記録品4の種類により異なるが、たとえばID記録品4として非接触のICカードを用いた場合には、たとえばICカードの電源用として磁場を発生し(電磁誘導)、かつ、ICカードから送られる情報を受信する受信装置を具備し、さらに受信した信号をホールコンピュータ5などに転送するデータ転送装置などを具備するように構成されている。非接触タイプでなければ、たとえば銀行のキャッシュカードなどのように、直接電波または磁場をICカードまたは磁気カードなどに照射して、その応答信号により、認識することができるように構成することができる。
このID検知部3は、遊技機1のどこか、または図2に示されるように、遊技機1の上に設けられる呼出しランプ枠8に設けることもできる。なお、81は呼出しランプで、9はメダル貸し機である。このような呼出しランプ枠8に設けることにより、遊技機1そのものは何ら改造したり、取り替えたりすることなく、既存の遊技場に簡単に本発明のシステムを適用することができる。
遊技機1としては、スロットマシン、パチスロ機、回転体を回転させてスロットマシンなどと同様の絵柄の組合せをする遊技機、液晶などにより複数個の絵柄を変化させてその組合せをする遊技機、パチンコなどの各種の遊技機に適用することができる。遊技機1がパチスロ機の場合の外観構造が図3に示されている。図3には示されていないが、各遊技機1には、前述の図1に示されるように、たとえばCPU10などからなるデータ記憶部と、集中端子板などからなるデータ出力部11が設けられており、そのデータ出力部11から有線または無線でホールコンピュータ5にデータが送られるようになっている。このデータの転送は、各遊技台のデータ出力部11から直接ホールコンピュータ5に送ることもできるが、たとえば図4に示されるように、島ごとの遊技台A〜FのグループやG〜Lのグループにそれぞれ1個のターミナルコンピュータ13が設けられ、そのターミナルコンピュータ13を介してホールコンピュータ5に送られるようにしてもよい。なお、集中端子板などからなるデータ出力部11には、各遊技機1のCPU10から、入出のメダルの数や、大当たり、普通の当りなど入賞の種類別入賞回数などが送られて、そのデータが前述のターミナルコンピュータ13を介してまたは直接ホールコンピュータ5に送られるようになっている。
パチスロ機の場合、図3(a)に正面図が示されるように、その正面に絵柄表示部14と、メダル投入口15a、スタートボタン15b、複数個あるリールごとのストップボタン15cからなる操作部ユニット15と、下部装飾部16と、上部表示部17と、メダル受器18とが設けられている。このメダル投入口15aの内部には、メダルが正規のメダルか不正のメダルかを判別し、正規のメダルであれば受け入れ、不正のメダルであれば返却する切替装置が設けられており、また、メダルを受け入れ可能または不可の状態に切り替えることもできるようになっている。たとえば、3枚で遊技する場合には3枚までの受け入れはできるが、3枚を超えるメダルの受け入れは不可となるようになっている。また、メダルを1枚または2枚で遊技する場合には、スタートボタンの操作でゲームを開始するとそのゲームが終了するまでメダルの投入を受け入れないようにする装置が設けられている。したがって、これらの装置を前述のID検知部3からの信号と連結させることにより、ID検知部3がオンにならないとメダルを投入することができなくすることができ、遊技機の稼動を不可とすることができる。この遊技を開始させる手段は、このような方式にしなくても、たとえばメダルの投入を阻止する手段をメダル投入口15aの近傍に設ける方法でも良い。
選択した枚数のメダルを投入し、スタートボタン15bを押すことにより、たとえば3個のリール23(図3(b)参照)が回転し、リール23に設けられる絵柄が順次変り、ストップボタン15cを順次押すことによりそれぞれのリールが停止して、止まった絵柄の組合せにより入賞かはずれかが定まるようになっている。すなわち、前述のCPU10により、投入されるメダルの数による所定の停止ラインの検出(たとえばメダル1枚の場合にはL1のライン、2枚の場合はさらにL2とL3を加えたライン、3枚の場合はさらにL4とL5を加えたライン)、遊技台1内のリール(回転体)の回転、停止の制御、停止したリールの所定の停止ライン上における停止絵柄の検出、停止した絵柄の組合せが入賞しているか否か、入賞している場合には、その入賞に応じた配当の払出しなどの遊技機の動作を司る一切の手順が行われると共に、その遊技台1のメダルの投入枚数(入の数)、入賞により払い出されたメダルの総量(出の数)、大当りの出た数、大当り以外の入賞の数などの諸データが一時的に記憶され、それらのデータは前述のデータ出力部11に送られるようになっている。その結果が前述のように、これらのデータがデータ出力部11からホールコンピュータ5に送られることは従来のパチスロ機と同じである。
図3に示される例では、図3(b)に側断面図が示されるように、上部表示部17が中央部の絵柄表示部14、操作ユニット部15および下部装飾部16と分離して形成されている。すなわち、メインキャビネット21にリールの組23や、払出機24が収納され、その正面側にパネル枠が設けられることにより、前述の絵柄表示部14、操作ユニット部15、下部装飾部16が現れるように形成されており、その上に上部キャビネット22がねじなどで取り付けられるようになっている。そして、この上部キャビネット22の正面側には上部パネル枠が設けられ、内部の表示部が見えるようになっている。この上部表示部17は、たとえば当りの絵柄の組合せと配当の数や、その他ランプなどによりBB(大当り)状態、SB(小当り)状態などが表示されるが、当りの絵柄の組合せ表示であれば、一定のパネルを貼り付けておけばよいものの、近年表示画面を種々変化させて遊技中の変化を楽しむ傾向にあり、液晶表示などで上部表示画像を変化させる場合も増えている。このような場合、液晶表示装置で変化させても何回も遊技していると飽きが来るため、定期的に変えることが好ましいが、リールなどからなる本体部分は変化する必要がないのに、全体を変えなければならないという無駄が生じている。そのような無駄をなくするために、上部表示部17と絵柄表示部14や下部装飾部16の本体部分とを分離させて上部表示部17のみを適宜変換し得るようになっている。
また、上部表示部はパネルなどで殆ど変更しない場合もあり、一方、遊技基本体は定期的に変更する場合があり、このような場合には、前述のID検知部3をこの上部表示部17に設けておくことにより、ID検知部3は取り替える必要がないため好ましい。しかし、絵柄表示部14など、他の部分にID検知部3を設けることもできるし、前述のように遊技機1とは別に、たとえば呼出しランプ枠や、遊技機設置台などに設けることもできる。
ホールコンピュータ5は、精算所6や管理部7とも接続されており、たとえば遊技者がゲームを終了して精算所に行ってID記録品を提示すれば、そのID記録品を精算所のID検知部(図示せず)で検知させることにより、その遊技者の遊技履歴およびその結果を直ちに把握することができる。そのため、前述のように、メダルなどの遊技具をなくしても、ID記録品を提示するだけで、どれだけの配当(払い戻し)があるかが精算所の店員に直ちに分り、その配当に応じた景品と引き換えをすることができる。勿論、遊技具を用いて遊技を行っている場合でも、遊技具による配当の精算をホールコンピュータのデータで確認することができる。また、配当の遊技具がなくなり、負けた遊技者でも、ID記録品を精算所で提示することにより、その日の遊技具の使用した量など、遊技の履歴が直ちに把握され、その一定の割合で景品を提供したり、その割合をポイント化してそのポイントを次回に繰り越したり、種々のサービスを提供することができる。
また、店の管理者7は、ホールコンピュータ5のデータを読み出すことができるため、遊技台ごとの入賞の仕方を従来と同様に把握することができるのみならず、遊技者と関連付けて把握することができ、後からある遊技台で不正が行われたことが判明した場合でも、誰がその不正を行ったかが直ちに判明し、不正を予防することができる。
なお、遊技具を用いてゲームを行う場合には、メダルなどの遊技具を購入する場合にも、貸し機にID検知部を設けておいて、誰がどの貸し機でどれだけの遊技具を購入したかを把握するようにすることもできる。そして、遊技具の購入実績に応じて、一定の割合でサービスの還元することもできる。一方、前述のように、遊技具がなくて、電気信号だけで遊技を行っても、誰がどれだけ配当を受け取ったか、また、どれだけの遊技権を使用したかをホールコンピュータで完全に把握することができるため、遊技具を完全になくして遊技台を移動するときも、ゲームを終了して精算するときも、遊技者はID記録品を遊技台にかざしたり、精算所で提示したりするだけで、全てを行うことができ、重い遊技具の循環や持ち運びを一切なくすることができる。この場合、ゲームを開始するときは、実際のコインまたはお札を遊技機に投入したり、プリペイドカードから引き落としたりすることにより遊技を始めることができる。または、ID記録品に入金を記録してID記録品からの引き落としでゲームを行うこともできる。これらの場合でも、遊技権の購入実績に応じて一定の還元サービスを行うことができる。遊技具をなくすることによりゲームの興趣が低下する場合には、効果音や遊技機正面の装飾画像を常に変化させるなどにより充分に補うことができる。
以上の例では、パチスロ機について説明をしたが、他の回胴遊技機や回転体などの絵柄を合せる遊技機、パチンコ機などの同様の遊技機を遊技場に多数並置して大勢の人が独自に遊技する遊技場などで同様に適用することができる。
以上のように、本発明によれば、従来の遊技機の遊技台ごとの遊技履歴の管理のみならず、そのデータを利用して、遊技者ごとの投入遊技具の量、配当の量、入賞の種類などをリアルタイムで把握することができ、遊技機への不正アクセスなどによる不正を防止することができると共に、個人の遊技履歴を把握することができるため、きめ細かい遊技者への還元サービスを行うことができ、非常に健全な娯楽場とすることができる。
さらに、遊技具の出入りを確実に把握することができるため、遊技具を用いないで電気信号のみで遊技を行うことができ、パチンコ玉やメダルなどの非常に重い遊技具を遊技場内で回送したり、遊技者が遊技台を変る際に、またはゲームを終了して精算する際に、持ち運びしたりする必要がなく、遊技場および遊技者双方にとって非常に楽になりより一層楽しく遊技をすることができる。とくに遊技場では、遊技具をなくすることにより、スペースの有効利用および遊技具のコストを大幅に削減することができ、その分大幅に遊技者にサービスの還元することができる。
また、遊技機を上部表示部と本体部とで分離できる構造にすることにより、たとえば上部表示部は殆ど変更しないで本体の遊技機部分のみを定期的に変更する場合、本体部分だけの取替えで済むし、逆に遊技機の中心部である本体そのものは変更しないで、装飾部のみを頻繁に取り替えて新装したのと同様の効果を得ることもでき、その遊技機の目的に応じて余り取替えをしない側に、本システムのID検知部を取り付けることにより、少ない費用で本システムを利用することができる。
1 遊技機
3 ID検知部
4 ID記録品
5 ホールコンピュータ
6 精算所
7 管理者
8 呼出しランプ枠
9 貸し機
10 CPU(データ記憶部)
11 データ出力部
12 稼動スイッチ
13 ターミナルコンピュータ
14 絵柄表示部
15 操作部ユニット
16 下部装飾部
17 上部表示部
3 ID検知部
4 ID記録品
5 ホールコンピュータ
6 精算所
7 管理者
8 呼出しランプ枠
9 貸し機
10 CPU(データ記憶部)
11 データ出力部
12 稼動スイッチ
13 ターミナルコンピュータ
14 絵柄表示部
15 操作部ユニット
16 下部装飾部
17 上部表示部
Claims (7)
- 遊技機と、該遊技機での遊技具の投入および配当のデータを管理するデータ記憶部と、ホール内にある全遊技機の遊技具の投入および配当のデータを遊技機ごとに管理するホールコンピュータとを有する遊技機システムであって、前記遊技機またはその近傍のいずれかの場所に、遊技者を特定するID記録品を認識するID検知部が設けられ、該ID記録品の検知により前記遊技機を動作し得るようにして各遊技機での各遊技者の遊技の開始および終了を前記ID記録品で把握するようにし、該ID記録品のデータと前記遊技機ごとの遊技具の投入および配当のデータとから遊技者ごとの遊技履歴を前記ホールコンピュータで把握し得るようにした遊技機システム。
- 前記遊技機が、実際に遊技具の投入および払出しにより遊技する遊技具使用装置と、遊技具の投入および払出しを行わないで、電気信号のみにより行い、払出しを遊技機に設けられるクレジットの数値で管理し、該クレジットの数値が一定値以上になった場合には、そのオーバーした数値を前記ホールコンピュータで管理する遊技具不使用により遊技する遊技具不使用装置とを具備し、遊技者の選択により前記遊技具使用装置と遊技具不使用装置との切替え装置が設けられてなる請求項1記載の遊技機システム。
- 前記遊技具が、遊技具の投入および払出しを行わないで、電気信号のみにより行い、払出しを遊技機に設けられるクレジットの数値で管理し、該クレジットの数値が一定値以上になった場合には、そのオーバーした数値を前記ホールコンピュータで管理する遊技具不使用により遊技する遊技具不使用装置を少なくとも有し、該遊技具の投入および払出しの数に相当する数値のみを前記遊技機ごとの前記データ記憶部を介して前記ホールコンピュータにより把握し、清算は前記ID記録品により前記ホールコンピュータのデータにより行う請求項1または2記載の遊技機システム。
- 前記ID記録品を非接触で検知し得るICチップを用いたもので行う請求項1、2または3記載の遊技機システム。
- 前記ID記録品ごとに、一定期間における遊技日数、遊技回数、遊技具の投入数、遊技具の配当数、投入数と配当数の比率、ボーナスゲームの数、ビッグボーナスゲームの数、および遊技機ごとの遊技具配当の設定数の少なくとも1つを記憶する履歴記憶部が前記ホールコンピュータに設けられてなる請求項1ないし4のいずれか1項記載の遊技機システム。
- 前記ID検知部が前記遊技機の上部に設けられる呼出しランプ枠または遊技機設置台に設けられてなる請求項1ないし5のいずれか1項記載の遊技機システム。
- 前記遊技機が回胴式遊技機からなり、該回胴式遊技機の正面部が、順次変化する絵柄を表示する絵柄表示部と、該絵柄表示部の上に設けられる遊技進行状態および絵柄当り配当表の少なくとも1つを表示する上部表示部とがそれぞれ分離して形成されたものを配設することにより形成され、前記ID検知部が前記上部表示部に形成されてなる請求項1ないし5のいずれか1項記載の遊技機システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005308066A JP2007111405A (ja) | 2005-10-24 | 2005-10-24 | 遊技機システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005308066A JP2007111405A (ja) | 2005-10-24 | 2005-10-24 | 遊技機システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007111405A true JP2007111405A (ja) | 2007-05-10 |
Family
ID=38094114
Family Applications (1)
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JP2005308066A Pending JP2007111405A (ja) | 2005-10-24 | 2005-10-24 | 遊技機システム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2007111405A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016031608A1 (ja) * | 2014-08-28 | 2016-03-03 | 株式会社ユニバーサルエンターテインメント | ゲームシステム、プレーヤトラッキング装置、ゲーミングマシン、およびプログラム |
-
2005
- 2005-10-24 JP JP2005308066A patent/JP2007111405A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2016031608A1 (ja) * | 2014-08-28 | 2016-03-03 | 株式会社ユニバーサルエンターテインメント | ゲームシステム、プレーヤトラッキング装置、ゲーミングマシン、およびプログラム |
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