JP2007111313A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転ドラムを収納した水槽の変位を検知する手段のコストダウンを図ると共に、長期使用に伴う磨耗を低減し、磨耗に起因する騒音を未然に防止できるドラム式洗濯機を実現する。
【解決手段】洗濯物を収容して水平方向又は傾斜方向を回転軸心として回転駆動される回転ドラム2を回転自在に内包して洗濯機筐体内に揺動可能に支持された水槽ユニット7と洗濯機筐体6の基底部73との間に配設されて水槽ユニット7の変位を検知する変位センサ36は、ボビン60の外周に巻回された一次巻線61及び二次巻線62と、前記ボビン60内を水槽ユニット7の変位に対応して進退移動する磁性体42とを備え、一次巻線61及び二次巻線62は樹脂製薄肉容器110及び120内部に収納されたもので、ベランダや風呂場の如く水が飛散する環境でも変位検知手段36に浸水せず、またこれらの簡素化、軽量化により摺動部の磨耗を低減できる。
【選択図】図3

Description

本発明は洗濯物を収納した回転ドラムを回転駆動して洗濯、すすぎ、脱水の各工程を行うドラム式洗濯機に関するものである。
従来、ドラム式洗濯機は回転ドラムをその回転軸心が水平方向あるいは水平方向から前上がりさせた状態にして水槽内に配設されているため、回転ドラム内に洗濯物を収容して回転させると、洗濯物や水が下方に偏りがちになるため振動が発生しやすくなる。
特に、回転ドラムを高速回転させて脱水工程を実施するとき、洗濯工程を終えて水を含んだ洗濯物が回転ドラム内に収容されており、洗濯物の種類や生地あるいは形状によっては、脱水工程の回転によって回転ドラムの偏った位置に集まりやすい状態があり、洗濯物に偏りが生じると回転ドラムを収容する水槽に大きな振動が生じ、洗濯機に異常振動や異常騒音を発生させる。大きな振動が生じた場合には、回転ドラムの回転を一時停止させた後に再回転させる駆動制御や回転ドラムの回転数を減少させる駆動制御などにより洗濯物の偏りを解消させる制御動作が実施されている(例えば、特許文献1参照)。
また、発明者らは、先に、この振動を精度よく検知する変位検知手段を備えたドラム式洗濯機を提案している。図7はそのドラム式洗濯機に用いられている変位検知手段の外観を示す斜視図、図8は同変位検知手段の断面図である。
その検知手段は、上下二つの取付板間の三次元方向距離変位を検出するセンサである。一次巻線と二次巻線とから成る検知コイル部が自在継手を介して下取付板に固定され、一方、上取付板に自在継手を介して固定された変位ロッドをこの検知コイル部の中心軸に設けられたシリンダ体内に進退移動自在に挿入させ、変位ロッド内部に磁性体を挿入したものであり、一種のトランスとして一次コイルに一定の交流電圧を印加し、磁性体の挿入量つまり二つの取付板間の変位量により結合を変化させ、その結果を二次コイルの電圧変化として取り出すものである。
特開平6−170080号公報(第2〜3頁、図1)
しかしながら、前記特許文献1に記載のドラム式洗濯機は、回転ドラムを回転駆動する誘導モータをインバータ制御するインバータ回路の出力電流の変化から振動を検知するという、異常振動を間接的に推定する方法を採用しているため、誘導モータの電流実効値の変化が、洗濯物の偏りが原因となっている場合以外にモータの軸受けなど機械的要素の影響を受け、そのバラツキを踏まえた上で過振動検知の電流設定値を決定しているので、必要以上に過振動警告が出て回転を停止することになる課題があった。
また、洗濯機は雨露に曝されるベランダや、湯水のかかる風呂場に設置されることが一般的であり、寒暖差に起因する結露等も加わり、内部に搭載される部品にも防水構造が必要であり、前記の発明者らが先に提案したドラム式洗濯機もコイルは樹脂モールド体67により被覆保護、防水されているが、その結果、重量増加が原因の弊害が発生している。
その第一が騒音である。回転ドラム内に洗濯物を収納して回転させる際の振動発生時には、洗濯機筐体の基底部に固定された下取付板に対して、水槽ユニットを下方から支持する位置に固定された上取付板は、いわゆる擂粉木運動をするから、図9に誇張して描いた如く、変位ロッド部41に対して検知コイル部40が左右に振れ、両者間の僅かな隙間を隔てて当る際にカタカタと表現される小さな音が観測される。
隙間が小さくなれば音も小さくなるので、大量生産に際しては微妙な金型調節が要求されるが、それに加え、磨耗軽減も必須であり、隙間を形成する両者の表面の平滑性及び材質選定が重要となる。隙間を最小に押さえたとしても、擂粉木運動中は図9に示す様な荷重が加わった状態で変位ロッド部41が出入りし、その全荷重は両者の当接する部分のみに加わる。従って当初は音が小さくても、長年使用していると磨耗により隙間が増大し、音が大きくなるのである。
当業者に良く知られた如く、磨耗はPV値に依存する。圧力Pと速度Vとを考察すると、速度Vは回転ドラムの回転数により決定され、洗濯機の性能を左右するから軽減できない。一方圧力Pは、検知コイル部40が左右に振れて変位ロッド部41に衝突する、図9の状態の時に加わるのであるから、検知コイル部40の質量を減らせばその分だけ低減可能である。質量の大半は樹脂モールド体67の被覆で占められるから、これを省略した上でなおかつ防水機能を有するものが求められるという課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、変位検知手段を備えたドラム式洗濯機において、樹脂モールドを省略した上でなおかつ防水機能を有する洗濯機を提供することを目的としている。
本発明は上記目的を達成するために、ドラム式洗濯機は、洗濯物を収容して水平方向又は傾斜方向を回転軸心として回転駆動される回転ドラムと、この回転ドラムを回転自在に内包して洗濯機筐体内に揺動可能に支持された水槽と、洗濯機の運転動作を制御する制御装置と、前記洗濯機筐体の基底部と水槽との間に配設されて水槽の変位を検知する変位検知手段とを備え、前記変位検知手段は、ボビンの外周に巻回された一次巻線及び二次巻線と、前記ボビン内を水槽の変位に対応して進退移動する磁性体とを備え、前記一次巻線及び二次巻線は樹脂製薄肉容器内部に収納したドラム式洗濯機である。
これにより、変位検知手段の巻線が樹脂製薄肉容器内部に収納されているので、雨露や風呂水の飛散から防護されると共に、薄肉化による摺動部の磨耗減少が図れ、回転ドラムの振動を長期間、安定かつ騒音増大を伴わずに検知するものである。
本発明のドラム式洗濯機は、回転ドラムの振動を長期間、安定かつ騒音増大を伴わずに検知し、振動が少なく、騒音の小さいドラム式洗濯機を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。また、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
図1は本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯機1の要部構成を示す側断面図である。図1において、洗濯機筐体6内には、水槽3内に回転ドラム2を収容し、回転ドラム2の回転軸2aを水槽3の背面に設けられた軸受68で軸支すると共に回転軸2aにドラム駆動モータ5を連結した水槽ユニット7を前上がりの状態に傾斜させて配設している。この水槽ユニット7は、その背面側に軸受68やドラム駆動モータ5などの重量の大きな構成要素が取り付けられているため、重心位置は背面寄りになって不安定な状態になるが、防振ダンパー70により水槽ユニット7をその重心位置より正面側寄りの下方で支持し、水槽3の上部に固定された上部支持金具75と洗濯機筐体6の上面との間に架設した第1のコイルバネ71により水槽ユニット7を正面側に向けて付勢し、更に防振ダンパー70による支持高さ位置より下方の背面と、洗濯機筐体6の背面との間に第2のコイルバネ72を架設することにより、重心位置より正面側寄りで防振ダンパー70により支持された水槽ユニット7が背面側に倒れる状態になることを補正し、制振効果の高い支持構造に構成されている。
前記水槽3内には有底円筒形に形成された回転ドラム2が回転自在に支持され、回転ドラム2は水槽3の背面に取り付けられたドラム駆動モータ5によって回転速度可変及び回転方向切換可能に回転駆動される。また、回転ドラム2は、その回転軸方向が図示するように正面側から背面側に向けて下向き傾斜となるように傾斜配置されているため、洗濯機筐体6の正面側に形成された傾斜面に開閉自在に設けられた扉体9を開くと、回転ドラム2に対して洗濯物を出し入れする作業に際して腰を屈める必要がなく、ドラム式洗濯機1の正面側に余裕のある空間を確保する必要もないので、洗面所などの狭い空間にも設置可能なドラム式洗濯機1に構成することができる。
上記ドラム式洗濯機は、図示省略しているが回転ドラム2内に温風を送風する送風ファンや温風を生成するヒータなどを設けた乾燥機能を備え、洗濯、すすぎ、脱水、乾燥にわたる一連の運転動作を使用者からの指示入力と各部の動作状態監視に基づいて制御する制御装置90が設けられている。
前記制御装置90は、図2に示すように、交流電力31を整流器32により整流し、チョークコイル33及び平滑コンデンサ34からなる平滑回路により平滑化された直流電力を駆動電力として、インバータ回路26によりドラム駆動モータ5を回転駆動すると共に、入力設定手段21から入力される運転指示及び各検知手段により検知される運転状態の監視情報に基づいてドラム駆動モータ5の回転を制御し、負荷駆動手段37により給水弁14、排水弁13、送風ファン17、ヒータ18の動作を制御する。
ドラム駆動モータ5は、3相巻線5a、5b、5cを有するステータと、2極の永久磁石を有するロータとを備え、3つの位置検出素子24a、24b、24cを設けた直流ブラシレスモータとして構成され、スイッチング素子26a〜26fにより構成されたPWM制御インバータ回路26により回転制御される。前記位置検出素子24a、24b、24cが検出するロータ位置検出信号は制御手段20に入力され、このロータ位置検出信号に基づいて駆動回路25によりスイッチング素子26a〜26fのオン/オフ状態をPWM制御することにより、ステータの3相巻線5a、5b、5cに対する通電を制御してロータを所要回転数で回転させる。
上記構成になるドラム式洗濯機1は、扉体9を開いて回転ドラム2内に洗濯物を投入し、洗濯機筐体6の正面側上部に設けられた入力設定手段21から運転コースの選択入力や運転開始入力を行うことにより、指示された運転コースに対応する運転動作を開始し、制御手段20の制御により所要の動作を実行する。回転ドラム2内に投入された洗濯物の量は布量検知手段30によって検知され、制御手段20により洗濯物の量に応じた給水量が得られるように給水弁14の開閉が制御され、水位検知手段16により水槽3内への給水量が監視される。
前記布量検知は、回転ドラム2を所定回転数で立ち上げるときにドラム駆動モータ5が受ける負荷状態に応じてインバータ回路26に流れる電流が変化するので、電流回路と直列に接続された抵抗器28の両端電圧から電流検知回路29により電流量を検知し、布量検知手段30は電流量から洗濯物の量を検知する。尚、布量検知は後述する変位センサ36によって検知することもできるので、抵抗器28及び電流検知回路29によって構成された電流検知手段27は、ドラム駆動モータ5のトルク検出に用いるように構成することもできる。
回転ドラム2内に収容した洗濯物が偏った位置に偏在した状態になると、特に脱水工程において洗濯物の偏りに伴って回転ドラム2に振れ運動が発生し、同時に水槽ユニット7にも振れが生じるので、異常振動や異常騒音が発生する。従って、所定量以上の振れが水槽ユニット7に生じたときには、回転ドラム2の回転駆動を一時停止して再駆動する操作により洗濯物の偏りを解消させる制御や回転ドラム2の回転数を減少させる制御などを行う必要がある。この水槽ユニット7の振れ振動を検知するために、図1に示すように、水槽ユニット7を下方から支持する防振ダンパー70を取り付けた下部支持金具74と洗濯機筐体6の基底部に固定された支持台73との間に変位センサ(変位検知手段)36が取り付けられている。
前記変位センサ36は、図3、図4に示すように、検知コイル部40と、この検知コイル部40内に進退移動自在に構成された変位ロッド部41とを備えて構成されている。この変位センサ36は、検知コイル部40の下端に下方自在継手44を設けた下部取付板46を支持台73に装着し、変位ロッド部41の上端に上方自在継手45を設けた上部取付板47を下部支持金具74に装着することにより、水槽ユニット7の三次元方向への振れに対しても追従して振れによる水槽ユニット7の変位量を検知する。
上記構成になる検知コイル部40のシリンダ体58内に進退移動自在に嵌入される変位ロッド部41は、図3に示すように、ポリアミド樹脂で有底円筒軸状に形成されたロッド体43の中に円柱状に形成されたフェライト(磁性体)42を嵌挿し、その上に非磁性体材料によって形成したスペーサ48を挿入し、スペーサ48上に押圧バネ49を配して一端に上方自在継手45の球状体45aを形成したキャップ50をロッド体43の上端に形成されたネジ部に螺入することにより、フェライト42を一定位置に固定した状態に構成される。このバネ付勢によりフェライト42を所定位置に固定する構造により、樹脂材料であるロッド体43とフェライト42との熱膨張率の差によって変位ロッド体41が変形するのを防止することができる。洗濯機は温度変化が激しいので、このような熱膨張による変形を防止する構造は洗濯機に適用するのに好適なものとなる。
また、フェライト42は原材料物質の粉末を加圧成形して焼結したものであるため、衝撃等によって折損しやすいものであるが、例えロッド体43内で折損したとしても押圧バネ49によって中空部の段差上に押圧されているため、電気的な影響が出ない状態が維持される。従って、フェライト42は必ずしも所定長さのものを適用しなくても、短い長さのものを複数本積み重ねて収納することもでき、規格サイズ品の適用や折損し難い短いサイズの適用など柔軟な対応が可能である。また、押圧バネ49は非磁性体材料によって形成することが望ましく、押圧バネ49が磁性体であるフェライト42の延長部のように作用してフェライト42の長さを規制した効果を損なうことがない。ここでは非磁性体であるスペーサ48を介して押圧バネ49によってフェライト42を付勢しているので、押圧バネ49が磁性体、非磁性体のいずれであってもよく、材料選択の範囲を拡大することができる。また、ロッド体43の内部先端側に空間を設け、その空間から外部に向けて開口する水抜き穴51を形成しておくことにより、温度変化によりロッド体43の内部に結露が生じた場合でも結露水を排出させることができる。
上記構成になる変位ロッド部41のロッド体43は、検知コイル部40のシリンダ体58内に進退移動自在に嵌挿され、ピストンとシリンダとの関係のように動作するので、ロッド体43とシリンダ体58との間の摩擦係数を小さくする必要がある。一般的には摺動部分にグリス等の潤滑材料を塗布することにより摩擦係数の減少が図られるが、塗布された潤滑材料に繊維粉や塵埃が付着しやすく、長期間にわたって性能維持を図ることが困難である。ここでは、ロッド体43とシリンダ体58とを、両者間の摩擦係数が小さく、耐摩耗性のよい材料の組み合わせによって構成している。例えば、一方をポリアセタール、他方をポリアミドによって形成することにより、潤滑材料を用いることなく摺動摩擦が少ない状態が得られ、これらの材料は耐摩耗性にも優れているので、耐久性の向上にも有効である。また、シリンダ体58内にロッド体43が急激に進退移動したとき、シリンダ体58内の空気を圧縮又は膨張させることになるので、それによる変位ロッド部41の加わる進退移動に対する抵抗を排除するために、シリンダ体58の下端側には中空部内から外部に向けて開口する空気抜き穴80を設けることが好適な構造となる。この空気抜き穴80は、シリンダ体58内に侵入した水分や結露水の排出にも有効である。
上記変位センサ36は、図1に示したように水槽ユニット7と洗濯機筐体6の基底部との間に配設されて水槽ユニット7の変位量を検出するが、水槽ユニット7に生じる振れは三次元方向であり、洗濯機筐体6の基底部は一定状態にあるため、水槽ユニット7の振れによって破損したり配設位置から外れたりすることがない取付構造が必要となる。
変位ロッド部41は、図3に示すように、ロッド体43の上端に螺合されたキャップ50の上端に球状体45aを形成し、水槽ユニット7に固定された下部支持金具74に装着される上部取付板47に球状体45aの直径に対応する内径の椀状体45bを形成して、前記球状体45aを椀状体45bに嵌め込んだ上方自在継手45が形成されている。また、検知コイル部40は、シリンダ体58の下端に球状体44aを形成し、洗濯機筐体6の基底部に固定された支持台73に装着される下部取付板46に椀状体44bを形成して、前記球状体44aを椀状体44bに嵌め込んだ下方自在継手44が形成されている。この上下に自在継手を設けた変位センサ36の取付構造により、変位センサ36は水槽ユニット7の振れに対して柔軟に追従し、振れ量に対応する変位ロッド部41の検知コイル部40に対する進退移動量が得られる。
検知コイル部40の本発明の特徴ある構成について、以下に詳細に説明する。図4は検知コイル部40の中心部の分解斜視図、図5は検知コイル部40のボビン60と上下カバー110、120の構成を示す分解側面図である。
検知コイル部40は、ボビン60とOリング102とで構成され、前記変位ロッド部41のロッド体43の外周直径より、僅かに大きい内径の有底円筒容器であるポリアセタール樹脂製のボビン60は、下端の球状体44aと、側面に上から順に3箇所の鍔(つば)59a、59b及び59cが設けられる。一番上の鍔59aには180度対称位置に外側に突き出た一対の爪100を設ける。爪100は上面が略水平、下及び側面が傾斜した三角形断面とする。また、上二つの鍔59a、59bには溝が設けられ、後述する接続部材64の埋設に用いる。下の鍔59cには前記一対の爪100と同一方向に伸びる同じく一対の角柱101を一体成形で設ける。一対の角柱101の先端間距離は、前記一対の爪100の先端間距離より若干小さい値とする。ゴム製のOリング102の内径はボビン60の外径より若干小さい値とし、図示の如くボビン60の上側から圧入される。
図5において、中央にボビン60、この下に下カバー110を、上に上カバー120を配して描かれているのは、ボビン60を上下から二つの樹脂製のカバーで包み込む組立方法を示す為である。ボビン60の、上二つの鍔59a、59bの間には一次巻線61を、2番目の鍔59bと下の鍔59cの間には二次巻線62を巻き、線の端は鍔59a、59bに設けられた前述の溝に埋設された接続部材64に接続される。接続部材64の先端には接続線66が接続され、さらにその先端にはコネクタ65の電極が接続される。前記Oリング102は上の鍔59aの上面に接する位置に取り付けられる。
ポリプロピレン薄肉製の下カバー110は底面111に孔(図示せず)を有し、上に開口(図示せず)を持つ筒容器であり、ボビン60の上の鍔59aから下の鍔59cまでを収納する。上端付近の側面に開けた四角形の孔112が鍔59aの爪100と勘合してボビン60と固定され、この時、図3に示すように、底面111は鍔59cの下面に位置する。下カバー110の上部の右側には突出部113が有り、コネクタ65を収納する。四角形の孔112の下には爪114を設ける。爪114は前記の爪100とほぼ同一の形状であり、図の正面側だけでなく、裏面側にも設ける。
同様にポリプロピレン薄肉製の上カバー120は、前記下カバー110の外形より若干大きい内寸を持つ、下方に開口を持つ容器形状である。上面に円形の突出部121を設け、その中央は前記ボビン60より若干大きい寸法の丸孔(図示せず)を開け、下部の側面に表裏一対の四角形の孔122を開ける。この四角形の孔122は下カバー110の前記爪114と勘合する形状である。
この上カバー120を、前述のボビン60が収納された下カバー110に上から被せ、四角形の孔122と爪114とを係合させた状態は図3の中央から下に描かれた状態である。図3に示す如く、円形の突出部121内にOリング102が圧縮状態で収納される。その結果、上カバー120の上面と、そこを貫通するボビン体60との隙間はOリング102で密封される。
また、コネクタ65は下カバー110と上カバー120とに挟まれた位置にある。つまりボビン60の、上下の鍔59aから59cまでは上下二つのカバー120及び110とで包み込まれ、上下両カバーが重なる部分は全て上カバー120が外側、下カバー110が内側に位置する。従って上下両カバー間に生ずる隙間は全て下方を向いて開口している。また、図3において、シリンダ体58の下部で球状体44aの少し上には空気抜き穴80が開けられる。この図3に示す状態、すなわち変位ロッド部41が検知コイル部40の中心に挿入された状態で、上下二つの取付板46、47により図1に描かれた様にドラム式洗濯機1に組み込まれる。
図6は、図2に示す制御装置の中から変位センサ36周辺のみを抽出した回路図である。変位センサ36の一次巻線61には、二つのオペアンプで形成される三角波発生部130が、それに続くオペアンプとトランジスタから成るバッファー部131を介して接続される。二次巻線62には整流平滑回路部132を経由して第1出力端子133に接続され、また整流平滑回路部132から分岐して一部はオペアンプによる直流増幅部134を経て第2出力端子135に接続される。一次巻線61と二次巻線62とを貫いて描かれた細長い四角形はフェライト42を示し、上側に描かれた七つの円形には直流プラス電源が供給されることを意味する。
以上のように構成した変位センサ36について、その動作、作用を説明する。変位センサ36の一次巻線61には一定の三角波が加えられ、近接して配置された二次巻線62とを貫通してフェライト42が出入りするので、二次巻線62にはフェライト42の出入り量に対応(比例関係を目標として設計される)した電圧の三角波が現れる。この電圧が整流平滑されるので、出力端子133にはフェライト42の出入り量に対応(理想的には比例)した直流が現れる。
変位センサ36は、図1に示したように、防振ダンパー70が取り付けられている下部支持金具74と支持台73との間に装着されるので、この直流電圧は回転ドラム2に投入された洗濯物の量に対応する。つまり布量検知機能を持つ訳である。また、脱水工程において回転ドラム2の前側が大きく旋回運動する擂粉木現象が発生したとき、下部支持金具74と支持台73間距離も同期して伸縮するから、出力端子133には旋回運動と同期した脈流が現れる。つまり脈流の振幅が旋回運動量に対応する、振動検知機能も持つ事になる。
変位センサ36の一次巻線61、二次巻線62及びコネクタ65は、上下カバー110、120で形成される空間内部に収納され、二つのカバーが重なる部分は全周囲にわたり上カバー120が外側、下カバー110が内側に位置するので、上から水がかかっても巻線には達しない。上カバー120の上面には変位ロッド部41が出入りする為の孔が開けられるが、その孔とボビン60との隙間はOリング102で密封されており、ここからも水は浸入しない。
また、ボビン60の内側と変位ロッド41との隙間には水が浸入し得るが、万一侵入しても侵入した水は前記空気抜き穴80から排出されるし、途中に留まっても、発錆や断線等が危惧される部品とは隔離されているから、信頼性の低下にはつながらない。
また一次巻線61と二次巻線62とは同一直径上に巻かれ、しかもボビン60と一体成形で作られた鍔59bの両側に、接近し、安定した距離を隔てて巻かれているので、大量生産によって検知性能のバラツキを小さく押さえることができる。
この結果、従来の変位センサに必要であった被覆用の樹脂モールド体67や、押し上げバネ78、ナット79の位置調節機構などの重量物が省略され、軽量化されているので、図9に誇張して描いた様な状態で上下に出入りする摩擦動作を繰り返しても磨耗を減少させる事ができ、騒音を未然に防げる。従来は前述した様に、騒音低減の為、変位ロッド部41の外側とボビン60の内側との間の隙間を、大量生産開始前に金型の微調整を繰り返し、さらに磨耗低減の為、同金型の同表面を研磨する等、費用と時間が費やされていたが、これらの時間と費用も含め、上記構成物が省略されるので、それに相応するコストダウンが実現できる。
ここで位置調節機構の必要性及び省略の根拠を簡単に説明すると、従来の変位センサでは二次巻線が二つあり、両者の関係を最適にする為に複雑な構成を取らざるを得なくなり、その結果として大量生産時のバラツキ増大を招き、やむなく調節機構を導入したものである。一方本発明では二次巻線を一つとし、図6に示した直流増幅回路134の採用により従来の二つ目の二次巻線の機能を代替したものである。二次巻線を一つにした事により、構成が単純になり、大量生産時のバラツキが低減し、調節機能を省略できたのである。また樹脂モールド体67の被覆を施すと、巻線とボビンとに加熱及び圧力が加わる為、バラツキがさらに拡大し、位置調節がより一層必要となっていたが、本発明によると、この樹脂モールド体67を省略できるので、この点でも実用性の高いドラム式洗濯機を実現できる。
以上のように、本発明にかかるドラム式洗濯機は、ドラム内に投入された洗濯物の量や、洗濯物位置の偏りなどに起因する振動の発生を精度よく検知することができ、その検知に基づく制御により異常振動の発生による騒音を発生させないと共に、長期間の使用を経ても変位検知部分の磨耗が少なく、それに起因する騒音を未然に防止することが可能となるので、衣類の乾燥機能を有した洗濯機等として有用である。
本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯機の要部構成を示す側断面図 同ドラム式洗濯機の制御装置の構成を示す回路図 同ドラム式洗濯機の変位センサの構成を示す断面図 同変位センサの検知コイル部の中心部の分解斜視図 同変位センサの検知コイル部のボビンと上下カバーの構成を示す分解側面図 同変位センサ周辺の回路図 従来のドラム式洗濯機の変位センサの構成を示す斜視図 同変位センサの構成を示す断面図 同変位センサの擂粉木運動時の状況を示す説明図
符号の説明
1 ドラム式洗濯機
2 回転ドラム
3 水槽
5 ドラム駆動モータ
6 洗濯機筐体
7 水槽ユニット
36 変位センサ(変位検知手段)
40 検知コイル部
41 変位ロッド部
42 フェライト(磁性体)
60 ボビン
61 一次巻線
62 二次巻線
90 制御装置
110 下カバー(樹脂製薄肉容器)
120 上カバー(樹脂製薄肉容器)

Claims (4)

  1. 洗濯物を収容して水平方向又は傾斜方向を回転軸心として回転駆動される回転ドラムと、この回転ドラムを回転自在に内包して洗濯機筐体内に揺動可能に支持された水槽と、洗濯機の運転動作を制御する制御装置と、前記洗濯機筐体の基底部と水槽との間に配設されて水槽の変位を検知する変位検知手段とを備え、前記変位検知手段は、ボビンの外周に巻回された一次巻線及び二次巻線と、前記ボビン内を水槽の変位に対応して進退移動する磁性体とを備え、前記一次巻線及び二次巻線を樹脂製薄肉容器内部に収納したドラム式洗濯機。
  2. 樹脂製薄肉容器は、相互の結合部付近の略全周囲において上カバーが下カバーより外側に位置する上下二つのカバーで構成された請求項1記載のドラム式洗濯機。
  3. 磁性体が進退移動するボビンの開口周囲と上カバーとの接合部に、ゴム製Oリングを設けた請求項2記載のドラム式洗濯機。
  4. 巻線の端を規定するボビンの鍔の180度対称位置に一対の爪を設け、前記一対の爪を筒形状である下カバーに設けた一対の孔と勘合させることにより前記ボビンと前記下カバーとを結合させるとともに、前記下カバーの外周側面の180度対称位置にも一対の爪を設け、この一対の爪を上カバーに設けた一対の孔と勘合させることにより前記上カバーと下カバーとを結合させた請求項2記載のドラム式洗濯機。
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