JP2007110683A - 立体映像表示方法及び立体映像表示システム - Google Patents

立体映像表示方法及び立体映像表示システム Download PDF

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Abstract

【課題】一般に流通しているディスプレイと、電子シャッタ付き眼鏡とを組み合わせて、簡便かつ安価な立体映像表示方法を提供すること。
【解決手段】次の映像信号がくるまで直前の映像信号を表示し続ける電子式ディスプレイにおいて、電子式ディスプレイの画面の少なくとも一部に左眼用映像Lと右眼用映像Rとを交互に表示する表示ステップと、少なくとも、左眼用映像Lを左眼の方向へ、右眼用映像Rを右眼の方向へそれぞれ交互に透過させるためのシャッタステップとを有し、シャッタステップでは、左眼の方向と右眼の方向との両方向に対して電子式ディスプレイからの光を一定期間だけ遮光することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、市販の液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、電界放出ディスプレイ(FED)等のディスプレイを用いて、簡便に立体映像の表示を可能とする立体映像表示方法及び立体映像表示システムに関する。
従来、CRTディスプレイを用いて立体映像を認識する方法が種々提案されている(例えば特許文献1参照。)。図19は、従来技術の立体映像表示システム10の構成例を示している。ビデオカセットレコーダー11は、左右の眼にそれぞれ対応した左眼用映像信号と右眼用映像信号とを出力する。電子シャッタ制御装置12を介してCRTディスプレイ13は、左眼用映像と右眼用映像とを交互に表示する。電子シャッタ付き眼鏡14は、CRTディスプレイ13の表示と同期して左右交互に開閉する。これにより、観察者は、電子シャッタ付き眼鏡14を着用してCRT画面を観察することにより、立体映像を認識できる。
米国特許第5,808,588号明細書
近年、フラット・パネル・ディスプレイ(FPD)が広く普及しつつある。特に、パーソナル・コンピュータ(PC)用ディスプレイは、急速にCRTから液晶ディスプレイ(LCD)に置き換わって来ている。
また、家庭用テレビもLCDをはじめ、プラズマ・ディスプレイ(PDP)が急速に普及してきている。さらに、例えば、表面電界ディスプレイ(SED)のようなフィールド・エミッション・ディスプレイ(FED)、有機EL等の表示デバイスも登場してきている。
これらの表示デバイスは、CRTとは異なり、基本的に一度書き込んだ映像は次の映像で上書きするまで保持されている。このため、左眼用映像と右眼用映像とを交互に表示させた場合、一画面の上下に左右両眼の映像が混在することになる。以下、このようなディスプレイを説明の便宜上、適宜「蓄積・上書型ディスプレイ」と呼ぶことにする。
図20の(a)は右眼用映像R、(b)は左眼用映像Lをそれぞれ示している。また、図21の(a)〜(n)は、CRTディスプレイに表示される左眼用映像Lと右眼用映像Rとの2映像分の遷移を時系列的に模式的に示したものである。そして、図22に示すタイミングで電子シャッタ付き眼鏡の左右両眼のシャッタを、左右の映像に対応させて開閉を切り替える。
図22の(a)は、右眼用映像Rと左眼用映像Lとが交互に繰り返し表示されるタイミングを示している。また、図22の(b)、(c)は、それぞれ電子シャッタ付き眼鏡のシャッタの開閉のタイミングを示している。右眼用映像Rが表示されているとき、Ronで示すように、眼鏡の右眼部分は右眼用映像Rからの光を透過させる。このとき、Loffとして、眼鏡の左眼部分は遮光状態となる。同様に、左眼用映像Lが表示されているとき、Lonで示すように、眼鏡の左眼部分は左眼用映像Lからの光を透過させる。このとき、Roffとして、眼鏡の右眼部分は遮光状態となる。
このような動作を繰り返すことにより、人間の眼の残像による効果で、右眼には図20の右眼用映像Rが、左眼には同じく図20の左眼用映像Lが正しく認識される。そして、その視差により観察者には立体映像として認識される。
これに対して、LCD、PDP、FEDに代表される蓄積・上書型ディスプレイにおいては、CRTと異なり、次の映像を書き込む時点で前の映像が消えることなくほぼ保持されている。一般に流通している線順次書き込み方式の蓄積・上書型ディスプレイにおいては、図2に示すような遷移状態で表示される。このため、図22に示すタイミングで電子シャッタ付き眼鏡の左右両眼のシャッタを映像に対応させて開閉を切り替えても、右眼には左右両眼の映像が、左眼にも左右両眼の映像がそれぞれ重なって見えてしまう。このため、観察者は立体映像を正しく認識することができない。このように、LCD、PDP、FEDに代表される蓄積・上書型ディスプレイに対し、従来の電子シャッタ眼鏡を装着してこれを観察しても、左眼用映像と右眼用映像の像が二重にだぶるように見えるため立体映像を認識することはできないので問題である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、一般に流通しているディスプレイ、即ち立体映像表示用に設計された特殊なディスプレイではないものと、電子シャッタ付き眼鏡とを組み合わせて、簡便かつ安価な立体映像表示方法及び立体映像システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、第1の本発明によれば、次の映像信号がくるまで直前の映像信号を表示し続ける電子式ディスプレイにおいて、電子式ディスプレイの画面の少なくとも一部に左眼用映像と右眼用映像とを交互に表示する表示ステップと、少なくとも、左眼用映像を第1の観察方向へ、右眼用映像を第2の観察方向へそれぞれ交互に透過させるためのシャッタステップとを有し、シャッタステップでは、第1の観察方向と第2の観察方向との両方向に対して電子式ディスプレイからの光を一定期間だけ遮光することを特徴とする立体映像表示方法を提供できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、シャッタステップにおいて第1の観察方向と第2の観察方向との両方向に対して電子式ディスプレイからの光を遮光する一定期間は、電子式ディスプレイの画面上で左眼用映像と右眼用映像とが混在している期間であることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、表示ステップでは、左眼用映像と右眼用映像とを電子式ディスプレイの画面の少なくとも一部の所定の領域において交互に表示し、シャッタステップにおいて、第1の観察方向と第2の観察方向との両方向に対して電子式ディスプレイからの光を遮光する一定期間は、電子式ディスプレイの所定の領域で左眼用映像と右眼用映像とが混在している期間であることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、シャッタステップにおいて、第1の観察方向と第2の観察方向との両方向に対して電子式ディスプレイからの光を遮光する一定期間を任意に調整可能であることが望ましい。
また、第2の本発明によれば、左眼用映像と右眼用映像とを画面の少なくとも一部に交互に表示させるための映像信号を出力する映像信号生成部と、出力された映像信号に応じて、次の映像信号がくるまで直前の映像信号を表示し続ける電子式ディスプレイと、少なくとも、左眼用映像を第1の観察方向へ、右眼用映像を第2の観察方向へそれぞれ交互に透過させるためのシャッタ部と、を有する立体映像表示システムであって、シャッタ部は、第1の観察方向と第2の観察方向との両方向に対して電子式ディスプレイからの光を一定期間だけ遮光することを特徴とする立体映像表示システムを提供できる。
また、本発明の好ましい態様によれば、シャッタ部が第1の観察方向と第2の観察方向との両方向に対して遮光する一定期間を任意の値に調整するためのシャッタ制御部をさらに有することが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、シャッタ部は、液晶シャッタ眼鏡であることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、映像信号生成部は、DVD再生装置またはコンピュータであることが望ましい。
また、本発明の好ましい態様によれば、映像信号生成部と電子式ディスプレイとの機能を一つのノート型パーソナル・コンピュータで兼用することが望ましい。
本発明に係る立体映像表示方法によれば、蓄積・上書型ディスプレイを用いて、シャッタステップでは、左眼用映像を第1の観察方向、例えば観察者の左眼の方向へ、右眼用映像を第2の観察方向、例えば観察者の右眼の方向へそれぞれ交互に透過させる。さらに、シャッタステップでは、第1の観察方向と第2の観察方向との両方向に対して電子式ディスプレイからの光を一定期間だけ遮光する。これにより、観察者は、蓄積・上書型ディスプレイを用いたときでも、左眼用映像と右眼用映像とを重複して認識することがない。この結果、観察者は、左眼用映像と右眼用映像とにより、良好な立体映像を観察できる。このように、一般に流通している蓄積・上書型ディスプレイを用いて、簡便かつ安価な立体映像表示方法を提供できる。
以下に、本発明に係る立体映像表示方法及び立体映像表示システムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
(立体映像表示方法)
本発明の実施例1に係る立体映像表示方法について説明する。図1は、本実施例における表示ステップの映像表示タイミングと、シャッタステップのシャッタ開閉タイミングとを示している。
まず、表示ステップでは、次の映像信号がくるまで直前の映像信号を表示し続ける電子式ディスプレイを用いる。このようなディスプレイとしては、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、電界放出ディスプレイ等が挙げられる。そして、図1の(a)に示すように、電子式ディスプレイの画面の少なくとも一部、本実施例では画面全体にわたって、右眼用映像Rと左眼用映像Lとを交互に表示する。
また、シャッタステップでは、少なくとも、左眼用映像Lを観察者の左眼の方向へ、右眼用映像Rを観察者の右眼の方向へそれぞれ交互に透過させる。ここで、観察者の左眼の方向は「第1の観察方向」に、観察者の右眼の方向は「第2の観察方向」にそれぞれ対応する。さらに、シャッタステップでは、左眼方向と右眼方向との両方向に対して電子式ディスプレイからの光を一定期間だけ遮光する。
ここで、図2を用いて、液晶ディスプレイのような蓄積・上書き型ディスプレイの映像表示手順についてさらに説明する。図2は、蓄積・上書き型ディスプレイの表示素子の応答速度がゼロのとき、即ち瞬時に応答するときを仮定して、左眼用映像Lと右眼用映像Rとの2映像分の遷移を模式的に示している。
図2から明らかなように、蓄積・上書き型のディスプレイにおいても、垂直ブランキング期間VBI(Vertical Blanking Interval)付近は左右どちらか一方の映像が単独で表示されている期間がある。例えば、図2の(a)、(n)では右眼用映像Rが、(g)、(h)では左眼用映像Lが、それぞれ単独で表示されている。この単独で表示されている期間のみ対応する眼側の電子シャッタを開(適宜、「on」、「透過」という。)とし、それ以外の期間は両眼とも閉(適宜、「off」、「遮光」という。)とする。これにより、左眼には左眼用映像Lのみ、右眼には右眼用映像Rのみが観察できる。この結果、観察者は立体映像を認識できる。
図3は、通常のNTSC方式の場合について映像表示タイミングとシャッタ開閉タイミングとをより詳細に説明したものである。NTSC方式は、水平方向の走査線数が525本で毎秒30フレームのインターレース方式である。水平走査周波数は15.75kHz、垂直走査周波数は60Hzである。
また、図3においてT1〜T6は、それぞれ以下の内容を示している。
T1:1フレーム期間
T2:垂直同期信号の開始点から映像信号の開始点までの期間
T3:映像信号の期間
T4:垂直ブランキング期間
T5:電子シャッタ付き眼鏡の電子シャッタにおける閉(off)から開(on)への応答時間
T6:電子シャッタ付き眼鏡の電子シャッタにおける開から閉への応答時間
1フレームの初めのフィールドを右眼用の映像、後のフィールドを左眼用の映像に使用する場合、各フレームの最初の垂直同期信号、即ち右眼用映像の垂直同期信号の開始点から時間T2後に右眼用映像信号Rの開始点となる。この時点からそれまで表示されていた左眼用映像Lの上に右眼用映像Rの上書きが始まる。このため、これまでに開いていた電子シャッタ付き眼鏡の左眼のシャッタを閉じておく必要がある。電子シャッタの開から閉への応答時間T6を考慮して、右眼用映像Rの垂直同期信号からT7=T2−T6後に左眼の電子シャッタの信号を閉とする。
次に、右眼用映像信号Rの開始点から時間T3後に右眼用映像信号Rが終了する。このため、この終了点までに電子シャッタ付き眼鏡の右眼のシャッタを開にしておく必要がある。電子シャッタの閉から開への応答時間T5を考慮して、右眼用映像信号Rの垂直同期信号の開始点からT8=T2+T3−T5後に右眼用の電子シャッタの信号を開とする。これを順次繰り返し、左眼用映像Lの垂直同期信号の開始点から時間T7後に右眼の電子シャッタの信号を閉とする。また、左眼用映像Lの垂直同期信号の開始点から時間T8後に左眼の電子シャッタの信号を開とする。
本実施例によれば、左右両眼の電子シャッタを一時的に同時に閉じる期間が、ディスプレイ上に左右の映像が混在する上書き期間である。これにより、観察者は、蓄積・上書型ディスプレイを用いたときでも、左眼用映像Lと右眼用映像Rとを重複して認識することがない。この結果、観察者は、左眼用映像Lと右眼用映像Rとにより、良好な立体映像を観察できる。このように、一般に流通している蓄積・上書型ディスプレイを用いて、簡便かつ安価な立体映像表示方法を提供できる。
(第1の変形例)
次に、実施例1の第1の変形例について説明する。上述したような図1のタイミングで電子シャッタ付き眼鏡の電子シャッタを開閉した場合、電子シャッタが開いている期間が比較的短い。このため、ディスプレイが十分に高輝度でないとき、観察される立体映像を暗く感じてしまう場合がある。
このため、本変形例では、ディスプレイが十分に高輝度ではない場合に、3D(立体)映像を表示する領域を画面の一部に制限する。図4は、3D映像表示領域を制限したときの画面を示している。
図5は、この時の電子シャッタ付き眼鏡における電子シャッタの開閉タイミングを示している。左眼用3D映像の表示領域の上書きが終わり、視差のない2D(平面)映像領域の上書きに入った時点で電子シャッタ付き眼鏡の左眼の電子シャッタを開く。右眼用3D映像の表示領域の上書きに入る段階で左目の電子シャッタを閉じ、この右眼用3D映像の表示領域の上書きを終了した時点で右眼の電子シャッタを開く。これを左右繰り返すことにより、電子シャッタの開いている時間が図1に示す開閉タイミングで制御した場合に比較して長くなる。この結果、観察される映像は明るく感じられるようになる。
図6は、3D表示領域を制限して通常のNTSC方式により表示するときの映像信号タイミングとシャッタ開閉タイミングとを示している。時間T1からT6は、図3と同一の内容である。時間T9は、映像信号の開始点から3D映像表示領域開始点までの期間、時間T10は、3D映像表示領域の期間である。
1フレームの初めのフィールドを右眼用の映像、後のフィールドを左眼用の映像に使用する場合、各フレームの最初の垂直同期信号、即ち右眼用映像Rの垂直同期信号の開始点から時間T2後に右眼用映像信号の開始点となり、ここから更に時間T9後に右眼用映像信号における3D表示領域の開始点となる。この時点からそれまで表示されていた左眼用映像Lの3D表示領域上に右眼用映像Rの3D表示領域の上書きが始まる。このため、これまでに開いていた電子シャッタ付き眼鏡の左眼のシャッタを閉じておく必要がある。
電子シャッタの開から閉への応答時間T6を考慮し、右眼用映像Rの垂直同期信号から時間T11=T2+T9−T6後に左眼の電子シャッタの信号を閉とする。次に、右眼用映像信号の3D表示領域開始点から時間T10後に右眼用映像信号の3D表示領域が終了する。このため、この終了点までに電子シャッタ付き眼鏡の右眼のシャッタを開にしておく必要がある。電子シャッタの閉から開への応答時間T5を考慮して、右眼用映像信号の垂直同期信号の開始点から時間T12=T2+T9+T10−T5後に右眼用の電子シャッタの信号を開とする。これを順次繰り返し、左眼用映像Lの垂直同期信号の開始点から時間T11後に右眼の電子シャッタの信号を閉とする。また、左眼用映像Lの垂直同期信号の開始点から時間T12後に左眼の電子シャッタの信号を開とする。
このようなタイミングにより、NTSC方式の制御による液晶ディスプレイ等において、さらに明るい立体映像を認識することができる。
(第2の変形例)
次に、本実施例の第2の変形例を説明する。上述したような図1のタイミング、または3D映像を表示する領域を画面の一部に制限したときの図5のタイミングで電子シャッタ付き眼鏡の電子シャッタをコントロールする場合、実際は、ディスプレイの表示素子の応答速度の影響を受ける。例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイでは応答速度が一般に遅い。また、ディスプレイが使用しているパネルや機種の相違により、応答速度の影響は異なってくる。本変形例は、ディスプレイの表示素子の応答速度を考慮してシャッタの開閉タイミングを制御するものである。
図2に対応させて、実際の一般的な液晶ディスプレイに表示される映像の遷移を図7に示す。例えば、右眼用映像Rに左眼用映像Lを上書きすると、左眼用映像信号を書き始めたディスプレイ上の位置の画素は、ディスプレイ固有の応答時間を経過した後に、書き込んだ値に対応する所定の輝度になる。このため、図7に示すように、右眼用映像Rと左眼用映像Lの境界には右眼用映像Rから左眼用映像Lに書き変わる途中の領域が存在することになる。
この応答速度はディスプレイに固有の値である。また、同じディスプレイにおいても、応答速度は、書き込んであった映像信号の値と、それに上書きする映像信号の値との組み合わせによってそれぞれ異なってくる。従って、予め観察に用いるディスプレイと電子シャッタ付き眼鏡の電子シャッタの組み合わせが固定でき、また、ディスプレイ上の3D映像を表示する領域が固定できる場合には、ディスプレイの最大応答時間を基準に電子シャッタ付き眼鏡における電子シャッタの開閉タイミングを固定できる。
これに対して、ユーザーが任意で選んだディスプレイを用いる場合、または映像コンテンツに応じて3D映像を表示する領域を可変にする場合には、その組み合わせに応じた電子シャッタの開閉タイミングを設定できるようにしておくことが望ましい。
図8は、この時の電子シャッタ付き眼鏡における電子シャッタの開閉タイミングを示している。左眼用3D映像の表示領域の上書きが終わり、視差のない2D映像領域の上書きに入った時点から応答速度に応じた時間が経過した後、電子シャッタ付き眼鏡の左眼の電子シャッタを開く。
右眼用3D映像の表示領域の上書きに入る段階で左目の電子シャッタを閉じ、この右眼用3D映像の表示領域の上書きを終了し応答速度に応じた時間経過後に右眼の電子シャッタを開く。このような手順を左右の眼に対して繰り返す。図9は、3D映像表示領域を制限し、かつディスプレイの応答速度を考慮したときの画面を示している。
ここで、ディスプレイの応答速度とリフレッシュ・レート、電子シャッタ付き眼鏡の電子シャッタの応答速度、コンテンツの3D映像の表示領域の位置と大きさに応じて、垂直同期信号から電子シャッタ付き眼鏡の電子シャッタを開くまでの時間と、開いている継続時間とを任意に設定、制御できることが望ましい。これにより、一般に市販、流通している幅広いハードウェア、例えばディスプレイとコンテンツに対応することが可能となる。
図10は、NTSC方式により映像表示し、かつディスプレイの応答速度を考慮したときの映像表示タイミングとシャッタ開閉タイミングとを示している。時間T1からT6は図3と同一である。また、時間T9からT11は図6と同一である。時間T13はディスプレイの最大応答時間である。
図6と同様に、1フレームの初めのフィールドを右眼用の映像、後のフィールドを左眼用の映像に使用する。この場合、各フレームの最初の垂直同期信号、即ち右眼用映像Rの垂直同期信号の開始点から時間T11経過後にそれまで表示されていた左眼用映像Lの3D表示領域上に右眼用映像Rの3D表示領域の上書きが始まる。
ここで、ディスプレイの応答時間を考慮して時間T11をより長くすることも実際には多少は可能である。しかしながら、3D表示領域の書き込みに入った時点から徐々に表示が変化しはじめる。このため、電子シャッタを開けている時間は短くなるものの応答時間は無視して図6と同じタイミングで電子シャッタを閉じることが望ましい。
右眼用映像信号の3D表示領域の表示開始点から時間T10後に右眼用映像信号の3D表示領域が終了する。さらに最大応答時間T13経過後にはディスプレイ上の表示も3D表示領域については完了している。このため、この終了点で電子シャッタ付き眼鏡の右眼のシャッタを開にする。電子シャッタの閉から開への応答時間T5を考慮して、右眼用映像信号の垂直同期信号の開始点からT14=T2+T9+T10+T13−T5後に右眼用の電子シャッタの信号を開とする。これを順次繰り返し、左眼用映像Lの垂直同期信号の開始点から時間T11後に右眼の電子シャッタの信号を閉とする。左眼用映像Lの垂直同期信号の開始点から時間T14後に左眼の電子シャッタの信号を開とする。
これにより、NTSC方式により、3D表示領域を制限し、かつディスプレイの応答速度を考慮したときに、簡便に明るい立体映像を認識することができる。
次に、本発明の実施例2に係る立体映像表示システム100について説明する。図11は、立体映像表示システム100の概略構成を示している。DVD(Digital Versatile Disk)プレイヤー101は、奇数フィールドと偶数フィールドをそれぞれ左右の眼用の映像とした3D映像用に作成されたDVDを再生する。DVDプレイヤー101は、映像信号生成部に対応する。DVDプレイヤー101からの映像信号SIは、電子シャッタ制御装置102を経由し、液晶テレビ103に入力される。液晶テレビ103は電子式ディスプレイに対応する。
電子シャッタ制御装置102は、DVDプレイヤー101からの映像信号SIから垂直同期信号SVを取り出し、垂直同期信号SVを検出する。そして、スイッチ105により設定された時間が経過した後、電子シャッタ付き眼鏡104の右眼用の電子シャッタを開とする。さらに、右眼用の電子シャッタを開とした後、スイッチ106により設定した時間が経過したとき電子シャッタ付き眼鏡104の右眼用の電子シャッタを閉とする。そして、次の垂直同期信号SVを検出したとき、同様に今度は電子シャッタ付き眼鏡104の左眼用の電子シャッタについて同じ動作を行う。これを左右順番に繰り返す。また、スイッチ107の切り替えにより、右眼と左眼の処理の順序を逆転させることができる。
次に、本実施例の動作について説明する。NTSC方式でインターレース信号の場合、1秒間に59.94フィールドである。このため、1フィールドあたりブランキング期間も含めて約16.68ミリ秒となる。ここで、図11に示すようにDVDプレイヤー101に液晶テレビ103を接続する。また、電子シャッタ制御装置102に電子シャッタ付き眼鏡104を接続する。
図12は、電子シャッタ付き眼鏡104の開閉タイミングを示している。まず、スイッチ105とスイッチ106を、それぞれ16.68ミリ秒の1/2である8.34ミリ秒前後に予め設定する。DVDプレイヤー101により奇数フィールドと偶数フィールドをそれぞれ左右の眼用の映像とした3D映像用に作成されたDVDを再生する。
次に、電子シャッタ付き眼鏡104を装着して液晶テレビ103を観察すると、正しく立体映像を観察できる部分と、左右の映像が2重に見える部分とが混在して見える。液晶テレビ103の画面の下方に注目し、スイッチ105の値を徐々に大きく調整すると、正しく立体映像が観察できる部分が画面下方に移動し、2重に見えている部分が小さくなって行く。このため、この2重に見えている部分がちょうど略完全に無くなるところでスイッチ105を固定する。
次に、今度は画面の上部に注目し、スイッチ106の値を減らして行く。すると正しく立体映像が観察できる部分が画面上方に広がり、2重に見える部分が小さくなって行く。このため、この2重に見えている部分がちょうど完全に無くなるところでスイッチ106を固定する。ここで、左右の映像の位相が逆転している場合は、スイッチ107により左右の電子シャッタを反転させる。このような手順により、液晶テレビ103の画面全体において正しく立体映像を観察できる状態になる。
なお、上述の調整に使用する映像は、一般の奇数フィールドと偶数フィールドをそれぞれ左右の眼用の映像とした3D映像でも良い。しかしながら、これに限られず調整用専用に作成した映像を用いても良い。このとき、調整はさらに容易となる。
また、本実施例においては、観察者が市販の装置を任意に組み合わせて用いる場合を例に説明している。このため、手動で調整する場合を例示している。これに限られず、予め組み合わせる装置がある程度決まっている場合には、スイッチ105とスイッチ106の値は予め明らかにしておき、定められた数値にセットするだけで良い。さらに、装置の組み合わせが1通りに固定できる場合には、スイッチ105とスイッチ106は省略し回路上で固定の値にすることも可能である。
次に、本発明の実施例3に係る立体映像表示システム200について説明する。図13は、立体映像表示システム200の概略構成を示している。パーソナル・コンピュータ108は、奇数フレームと偶数フレームをそれぞれ左右の眼用の映像とした3D映像用に作成された映像ファイルを再生する。パーソナル・コンピュータ108は映像信号生成部に対応する。パーソナル・コンピュータ108からの映像信号SIは、電子シャッタ制御装置109を経由し、液晶モニタ110に入力される。
電子シャッタ制御装置109は、パーソナル・コンピュータ108からの映像信号から垂直同期信号SVと水平同期信号SHを取り出す。そして、垂直同期信号SVを検出してから、スイッチ111により設定された数量N1の水平同期信号SHを検出したとき、電子シャッタ付き眼鏡104の右眼用の電子シャッタを開とする。さらに、右眼用の電子シャッタを開としてからスイッチ112により設定した数量N2の水平同期信号SHを検出したとき、電子シャッタ付き眼鏡104の右眼用の電子シャッタを閉とする。次の垂直同期信号SVを検出したとき、同じく今度は電子シャッタ付き眼鏡104の左眼用の電子シャッタについて同じ動作を行う。これを左右順番に繰り返す。また、スイッチ113の切り替えにより、右眼と左眼の処理の順序を逆転させることができる。
次に、本実施例の動作について説明する。パーソナル・コンピュータ108から液晶モニタ110への映像信号SIは、大きさ1024×768、リフレッシュ・レートが60Hzに設定してある。また、3D映像を表示するエリアは、図14に示すように全画面の50%で画面の中央部分である。
1フレームあたりのライン数はブランキング期間を除くと768本、3D表示エリアはその半分の384本となる。ここで、図13に示すようにパーソナル・コンピュータ108に液晶モニタ110を接続する。また、電子シャッタ制御装置109に電子シャッタ付き眼鏡104を接続する。
図15は、本実施例における電子シャッタ付き眼鏡104の開閉タイミングを示している。まず、スイッチ111とスイッチ112を384本に予め設定しておく。パーソナル・コンピュータ108により、奇数フレームと偶数フレームをそれぞれ左右の眼用の映像とし、画面の中央50%に3D映像が表示されるように作成された映像ファイルを再生する。
次に、電子シャッタ付き眼鏡104を装着して液晶モニタ110を観察すると、正しく立体映像を観察できる部分と左右の映像が2重に見える部分とが混在して見える。ここで、液晶モニタ110の3D表示エリアの画面下方に注目し、スイッチ111の値を徐々に大きく調整する。すると正しく立体映像が観察できる部分が画面下方に移動し、2重に見えている部分が小さくなって行く。このため、この2重に見えている部分がちょうど略完全に無くなるところでスイッチ111を固定する。
次に、今度は画面の上部に注目し、スイッチ112の値を減らして行く。すると正しく立体映像が観察できる部分が画面上方に広がり、2重に見える部分が小さくなって行く。このため、この2重に見えている部分がちょうど略完全に無くなるところでスイッチ112を固定する。ここで、左右の映像の位相が逆転している場合は、スイッチ113により左右の電子シャッタを反転させる。このような手順により、液晶モニタ110の3D表示エリア全体が正しく立体映像を観察できる状態になる。
なお、前記調整に使用する映像は一般の奇数フレームと偶数フレームをそれぞれ左右の眼用の映像とした3D映像でも良い。しかしながら、これに限られず、調整用専用に作成した映像を用いても良い。このとき、調整はさらに容易となる。
また、本実施例においては、観察者が市販の装置を任意に組み合わせて用いる場合を例に説明している。このため、手動で調整する場合を例示している。これに限られず、予め組み合わせる装置がある程度決まっている場合には、スイッチ111とスイッチ112の値は予め明らかにしておき、定められた数値にセットするだけで良い。さらに、装置の組み合わせが1通りに固定できる場合には、スイッチ111とスイッチ112は省略し回路上で固定の値にすることも可能である。
ここで、図14に示すように、画面上下の2D領域はロゴや解説文等に利用することができる。図14の例では、画面上部に魚の名称、学名を表示する。3D映像表示領域には、魚の立体映像を表示する。画面下部には、表示されている魚の説明文を表示する。これにより、観察者は、あたかも水族館の水槽を覗き込んでいるような感覚で観察できる。また、本実施例は、広告等の表示や操作ガイドを表示するのにも利用できる。これに対して、図16に示すように、画面上部には水面の映像、画面下部には底砂の映像を表示しても良い。これは、積極的に視差を生じさせるような特徴点のない映像を表示する例である。これにより、観察者は、あたかも全画面表示であるかのごとく自然な雰囲気で映像を見ることができる。
次に、本発明の実施例4に係る立体映像表示システム300の概略構成を示している。ノート型パーソナル・コンピュータ114は、3Dグラフィクスファイルから奇数フレームと偶数フレームをそれぞれ左右の眼用の映像として表示する。ノート型パーソナル・コンピュータ114は、映像信号生成部と電子式ディスプレイとの機能を兼用している。
また、ノート型パーソナル・コンピュータ114は、USBインターフェースを介して以下のデータを電子シャッタ制御装置115へ出力する。
(1)垂直同期信号SV
(2)右眼用フレームと左眼用フレームを識別するための信号
(3)電子シャッタ付き眼鏡104の電子シャッタの開遅延時間と開時間
電子シャッタ制御装置115は、USBインターフェースから読み出した電子シャッタ付き眼鏡104の電子シャッタの開遅延時間と開時間とを記憶するメモリ手段を備えている。そして、電子シャッタ制御装置115は、同様にUSBインターフェースから読み出した垂直同期信号SVと右眼用フレームか左眼用フレームかの識別信号を検出してから、予め記憶しておいた電子シャッタの開遅延時間が経過したとき、電子シャッタ付き眼鏡104の識別信号に応じた側の眼の電子シャッタを開とする。さらに、この電子シャッタを開としてから予め記憶しておいた電子シャッタ開時間が経過したとき、電子シャッタ付き眼鏡104の電子シャッタを閉とする。そして、次の垂直同期信号SVを検出したとき、同じく今度は電子シャッタ付き眼鏡104のもう一方の眼用の電子シャッタについて同じ動作を行う。これを左右順番に繰り返す。
次に、本実施例における動作について説明する。ノート型パーソナル・コンピュータ114の内蔵液晶モニタへの表示映像が大きさ1024×768、リフレッシュ・レートが60Hzに設定してある。また、3D映像を表示するエリアが全画面の50%で画面の中央部分である。1フレームあたりの描画時間は、ブランキング期間を含め16.67ミリ秒、3D表示エリアはその半分の8.34ミリ秒となる。ここで、図17に示すようにノート型パーソナル・コンピュータ114に電子シャッタ制御装置115を介して電子シャッタ付き眼鏡104を接続する。
図18は、電子シャッタ付き眼鏡104の開閉タイミングを示している。まず、ノート型パーソナル・コンピュータ114で環境初期設定用のソフトウェアを起動する。これにより、USBインターフェースを通じて電子シャッタの開遅延時間と電子シャッタの開期間としてそれぞれ8.34ミリ秒を電子シャッタ制御装置115に送出する。電子シャッタ制御装置115は、不図示のメモリ手段に、送出された開遅延時間と開期間とを記憶する。
次に、ノート型パーソナル・コンピュータ114で実行されている環境初期設定用ソフトウェアは、調整用のグラフィックス・ファイルから右眼用のフレームと左眼用のフレームを順次作成する。そして、右眼用のフレームと左眼用のフレームを内蔵液晶モニタに表示する。また、ノート型パーソナル・コンピュータ114は、垂直同期信号SVと右眼用フレームか左眼用フレームかの識別信号をUSBインターフェースを通じて電子シャッタ制御装置115に送出する。
次に、観察者は、電子シャッタ付き眼鏡104を装着してノート型パーソナル・コンピュータ114の内蔵液晶モニタを観察する。このとき、3D表示エリアの中で正しく立体映像を観察できる部分と左右の映像が2重に見える部分とが混在して見える。3D表示エリアの下方に注目しながら、ノート型パーソナル・コンピュータ114で実行している環境初期設定用ソフトウェアの電子シャッタの開遅延時間を徐々に大きな値に設定する。次に、電子シャッタの開遅延時間は、USBインターフェースを経由してノート型パーソナル・コンピュータ114から電子シャッタ制御装置115に送出される。
電子シャッタ制御装置115が垂直同期信号SVから電子シャッタを開く時間を長くとる。これにより、正しく立体映像が観察できる部分が画面下方に移動し、2重に見えている部分が小さくなって行く。このため、2重に見えている部分がちょうど略完全に無くなるところで電子シャッタの開遅延時間を固定する。
次に、今度は画面の上部に注目し、ノート型パーソナル・コンピュータ114で実行している環境初期設定用ソフトウェアの電子シャッタの開時間を徐々に小さな値に設定する。次に、その電子シャッタの開時間は、USBインターフェースを経由してノート型パーソナル・コンピュータ114から電子シャッタ制御装置115に送出される。電子シャッタ制御装置115が垂直同期信号SVにより電子シャッタを開いてから閉じるまでの時間を短くする。これにより正しく立体映像が観察できる部分が画面上方に広がり、2重に見える部分が小さくなって行く。このため、この2重に見えている部分がちょうど略完全に無くなるところで電子シャッタ開時間を固定する。このような手順により、内蔵液晶モニタの3D表示エリア全体が正しく立体映像を観察できる状態になる。以上で、環境初期設定を終了する。
また、本実施例においては、観察者が市販の装置を任意に組み合わせて用いる場合を例にとっている。このため、手動で調整する場合を例示している。しかしながら、これに限られず、予め組み合わせられる装置がわかっている場合には、電子シャッタ開遅延時間と電子シャッタ開時間は、単純に表示画素数とリフレッシュ・レート及び3D表示領域から簡単に計算できる。このため、自動的に計算された値をノート型パーソナル・コンピュータ114から電子シャッタ制御装置115に送出することができる。
次に、本発明の実施例5に係る立体映像表示システム400を説明する。図23は、立体映像表示システム400の概略構成を示している。本実施例における電子シャッタ付き眼鏡404の開閉タイミングは、上記各実施例で説明したタイミングと同じである。本実施例では、電子シャッタ付き眼鏡404の開閉タイミングをセンサー402からの信号に基づいて行う点が、上記各実施例と異なる。
本実施例では、液晶モニタ402において、右眼用フレームと左眼用フレームを識別するための判別マーク(フリップマーク)を表示する。図24の(a)は、右眼用フレームを表示している状態を示している。このとき、判別マーク405Rが画面の右端に表示される。図24の(b)は、左眼用フレームを表示している状態を示している。このとき、判別マーク405Lが画面の右端に表示される。
図23に戻って説明を続ける。センサー402を液晶モニタ401の判別マーク405R、405Lの位置に取り付ける。センサー402は、例えば、フォトセンサーである。演算処理回路403は、判別マーク405R、405Lを認識する。この認識技術は、例えば、特開昭63−2497号公報に開示されているような公知な識別手法や回路を用いることができる。例えば、右眼用フレームの判別信号付加回路は、右眼用撮像カメラにより得られた右眼用の映像信号に対して判別信号(判別マーク405R)を付加する。左眼用フレームの判別信号付加回路は、左眼用撮像カメラにより得られた左眼用の映像信号に対して左眼用の判別信号(判別マーク405L)を付加する。そして、左眼用フレームと右眼用フレームとは、交互に切り替えられて表示される。センサー402は、表示されているフレームにおける判別マーク405R、405Lをそれぞれ検出する。なお、判別マーク405R,405Lは、それぞれ左右を区別できるパターンであれば、どのようなパターン形状、パターン色等であっても良い。演算制御回路403は、検出された判別マーク405R、405Lを識別する。そして、演算制御回路403は、電子シャッタ付き眼鏡404の電子シャッタについて判別マーク405R、405Lに基づいて上記各実施例と同様な動作を行う。これを左右順番に繰り返す。
演算制御回路403として、ICやCPUを用いることができる。ICのときは、電子シャッタのタイミング調整は判別マーク405R、405Lの位置調整やICのボリューム調整で行うことができる。また、CPUのときは、電子シャッタのタイミング調整は判別マーク405R、405Lの位置調整やユーザの任意の設定で行うことができる。CPUを用いると、液晶モニタ401の応答特性の個体差に応じて、シャッター開閉等の最適値を記憶しておき、自動判別させることもできる。
さらに、演算処理回路403とコンピュータ(不図示)とを、例えばUSBインターフェースで接続することもできる。これにより、外部から演算処理回路403を通信制御できる。
一般に、電子シャッタの開閉タイミングを制御するときの処理性能が不十分であると、電子シャッタの開閉タイミングと、表示画像との対応がずれてしまう、いわゆる逆視現象を生ずる場合がある。本実施例によれば、表示される画像に基づいて、電子シャッタの開閉のタイミングを確実に制御できる。このため、常に良好な立体映像を観察することができる。
上述したように、本発明によれば、LCD、PDP、FEDに代表される蓄積・上書き型のディスプレイにおいて、電子シャッタ付き眼鏡を用いて立体映像を認識することができる。このため、立体映像表示用に設計された特殊なディスプレイではなく、一般に流通しているディスプレイと電子シャッタ付き眼鏡との組み合わせにより、安価な立体映像装置を提供することができる。また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形例をとることができる。
以上の説明したように、本発明は、蓄積・上書き型のディスプレイを用いるときに有用である。
本発明の実施例1に係る立体映像表示方法の制御タイミングを示す図である。 蓄積・上書き型のディスプレイの映像の遷移状態を示す図である。 実施例1においてNTSC方式を用いるときの制御タイミングを示す図である。 実施例1の第1の変形例における画面の構成を示す図である。 実施例1の第1の変形例における制御タイミングを示す図である。 実施例1の第1の変形例においてNTSC方式を用いるときの制御タイミングを示す図である。 実施例1の第2の変形例における蓄積・上書き型のディスプレイの映像の遷移状態を示す図である。 実施例1の第2の変形例における制御タイミングを示す図である。 実施例1の第2の変形例における画面の構成を示す図である。 実施例1の第2の変形例においてNTSC方式を用いるときの制御タイミングを示す図である。 実施例2の立体映像表示システムの概略構成を示す図である。 実施例2の立体映像表示システムの制御タイミングを示す図である。 実施例3の立体映像表示システムの概略構成を示す図である。 実施例3の画面の構成を示す図である。 実施例3の立体映像表示システムの制御タイミングを示す図である。 実施例3の画面の構成を示す他の図である。 実施例4の立体映像表示システムの概略構成を示す図である。 実施例4の立体映像表示システムの制御タイミングを示す図である。 従来技術の立体映像表示システムの概略構成を示す図である。 左眼用映像と右眼用映像とを示す図である。 CRTディスプレイにおける映像の遷移を示す図である。 従来技術の制御タイミングを示す図である。 実施例5の立体映像表示システムの概略構成を示す図である。 実施例5における判別マークを示す図である。
符号の説明
100 立体映像表示システム
101 DVDプレイヤー
102 電子シャッタ制御装置
103 液晶テレビ
104 電子シャッタ付き眼鏡
105、106、107 スイッチ
108 パーソナル・コンピュータ
109 電子シャッタ制御装置
110 液晶モニタ
111、112、113 スイッチ
114 ノート型パーソナル・コンピュータ
115 電子シャッタ制御装置
200 立体映像表示システム
300 立体映像表示システム
400 立体映像表示システム
401 液晶モニタ
402 センサー
403 演算処理回路
404 電子シャッタ付き眼鏡
405R、405L
10 立体映像表示システム
11 ビデオカセットレコーダ
12 電子シャッタ制御装置
13 CRT
14 電子シャッタ付き眼鏡

Claims (9)

  1. 次の映像信号がくるまで直前の映像信号を表示し続ける電子式ディスプレイにおいて、前記電子式ディスプレイの画面の少なくとも一部に左眼用映像と右眼用映像とを交互に表示する表示ステップと、
    少なくとも、前記左眼用映像を第1の観察方向へ、前記右眼用映像を第2の観察方向へそれぞれ交互に透過させるためのシャッタステップとを有し、
    前記シャッタステップでは、前記第1の観察方向と前記第2の観察方向との両方向に対して前記電子式ディスプレイからの光を一定期間だけ遮光することを特徴とする立体映像表示方法。
  2. 前記シャッタステップにおいて前記第1の観察方向と前記第2の観察方向との両方向に対して前記電子式ディスプレイからの光を遮光する一定期間は、前記電子式ディスプレイの画面上で前記左眼用映像と前記右眼用映像とが混在している期間であることを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示方法。
  3. 前記表示ステップでは、前記左眼用映像と前記右眼用映像とを前記電子式ディスプレイの画面の少なくとも一部の所定の領域において交互に表示し、
    前記シャッタステップにおいて、前記第1の観察方向と前記第2の観察方向との両方向に対して前記電子式ディスプレイからの光を遮光する一定期間は、前記電子式ディスプレイの前記所定の領域で前記左眼用映像と前記右眼用映像とが混在している期間であることを特徴とする請求項1または2に記載の立体映像表示方法。
  4. 前記シャッタステップにおいて、前記第1の観察方向と前記第2の観察方向との両方向に対して前記電子式ディスプレイからの光を遮光する前記一定期間を任意に調整可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の立体映像表示方法。
  5. 左眼用映像と右眼用映像とを画面の少なくとも一部に交互に表示させるための映像信号を出力する映像信号生成部と、
    前記出力された映像信号に応じて、次の映像信号がくるまで直前の映像信号を表示し続ける電子式ディスプレイと、
    少なくとも、前記左眼用映像を第1の観察方向へ、前記右眼用映像を第2の観察方向へそれぞれ交互に透過させるためのシャッタ部と、を有する立体映像表示システムであって、
    前記シャッタ部は、前記第1の観察方向と前記第2の観察方向との両方向に対して前記電子式ディスプレイからの光を一定期間だけ遮光することを特徴とする立体映像表示システム。
  6. 前記シャッタ部が前記第1の観察方向と前記第2の観察方向との両方向に対して遮光する前記一定期間を任意の値に調整するためのシャッタ制御部をさらに有することを特徴とする請求項5に記載の立体映像表示システム。
  7. 前記シャッタ部は、液晶シャッタ眼鏡であることを特徴とする請求項5または6に記載の立体映像表示システム。
  8. 前記映像信号生成部は、DVD再生装置またはコンピュータであることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の立体映像表示システム。
  9. 前記映像信号生成部と前記電子式ディスプレイとの機能を一つのノート型パーソナル・コンピュータで兼用することを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の立体映像表示システム。
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