JP2007107799A - ラジエータのタンク構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 路面凍結防止剤が袴部の上面に滞留するのを防止できるラジエータのタンク構造の提供。
【解決手段】 コア部2の上下にそれぞれ配置されるタンク3,4のうち、少なくとも上側のタンク3が樹脂製で形成され、上側のタンク3の開口外周縁部に外方へ突出する袴部3bが形成されると共に、該袴部3bの底面がシール部材Sを介してコア部2のチューブプレート5に重ねられた状態で、該袴部3bの上面3cが該チューブプレート5の爪部11によって加締められるラジエータ1のタンク構造において、袴部3bの一部上面に外方へ斜め下方に傾斜する排出口3dを形成し、袴部3bの上面に排出口3dへ向かって低くなるようなテーパ部3eを形成した。
【選択図】 図1
【解決手段】 コア部2の上下にそれぞれ配置されるタンク3,4のうち、少なくとも上側のタンク3が樹脂製で形成され、上側のタンク3の開口外周縁部に外方へ突出する袴部3bが形成されると共に、該袴部3bの底面がシール部材Sを介してコア部2のチューブプレート5に重ねられた状態で、該袴部3bの上面3cが該チューブプレート5の爪部11によって加締められるラジエータ1のタンク構造において、袴部3bの一部上面に外方へ斜め下方に傾斜する排出口3dを形成し、袴部3bの上面に排出口3dへ向かって低くなるようなテーパ部3eを形成した。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ラジエータのタンク構造に関する。
従来、コア部の上下にそれぞれ配置されるタンクのうち、少なくとも上側のタンクが樹脂製で形成され、前記上側のタンクの開口外周縁部に外方へ突出する袴部が形成されると共に、該袴部の底面がシール部材を介してコア部のチューブプレートに重ねられた状態で、該袴部の上面が該チューブプレートの爪部によって加締められるラジエータのタンク構造が公知になっている(特許文献1〜3参照)。
特開2002−195781号公報
特開2005−69624号公報
特開平9−126681号公報
しかしながら、従来のラジエータのタンク構造にあっては、車両の走行時に路面凍結防止剤が上側のタンクに掛かった際に、袴部の上面に路面凍結防止剤に含有される塩化カルシウムの水溶液(以下、路面凍結防止剤と略す)が滞留することにより、タンクに亀裂・破損が発生する虞があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、路面凍結防止剤が上側のタンクの袴部の上面に滞留するのを防止できるラジエータのタンク構造を提供することである。
本発明の請求項1記載の発明では、コア部の上下にそれぞれ配置されるタンクのうち、少なくとも上側のタンクが樹脂製で形成され、前記上側のタンクの開口外周縁部に外方へ突出する袴部が形成されると共に、該袴部の底面がシール部材を介してコア部のチューブプレートに重ねられた状態で、該袴部の上面が該チューブプレートの爪部によって加締められるラジエータのタンク構造において、前記袴部の一部上面に外方へ斜め下方に傾斜する排出口を形成し、前記袴部の上面に排出口へ向かって低くなるようなテーパ部を形成したことを特徴とする。
本発明の請求項1記載の発明にあっては、コア部の上下にそれぞれ配置されるタンクのうち、少なくとも上側のタンクが樹脂製で形成され、前記上側のタンクの開口外周縁部に外方へ突出する袴部が形成されると共に、該袴部の底面がシール部材を介してコア部のチューブプレートに重ねられた状態で、該袴部の上面が該チューブプレートの爪部によって加締められるラジエータのタンク構造において、前記袴部の一部上面に外方へ斜め下方に傾斜する排出口を形成し、前記袴部の上面に排出口へ向かって低くなるようなテーパ部を形成したため、袴部の上面に移動した路面凍結防止剤をテーパ部で排出口へ導いて外方へ排出でき、これによって、タンクの亀裂・破損を防止できる。
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
以下、実施例1を説明する。
図1は本発明の実施例1のラジエータの斜視図、図2は同分解正面図、図3は図1の矢視A付近における分解斜視図、図4は同斜視図、図5は図4のS5−S5線における断面図であり、作用を説明する図、図6は本実施例1のタンクの正面図であり、作用を説明する図である。
図1は本発明の実施例1のラジエータの斜視図、図2は同分解正面図、図3は図1の矢視A付近における分解斜視図、図4は同斜視図、図5は図4のS5−S5線における断面図であり、作用を説明する図、図6は本実施例1のタンクの正面図であり、作用を説明する図である。
先ず、全体構成を説明する。
図1、2に示すように、本実施例1のラジエータのタンク構造が採用されたラジエータ1は、コア部2と、コア部2の上側に配置されるタンク3と、コア部2の下側に配置されるタンク4が備えられている。
図1、2に示すように、本実施例1のラジエータのタンク構造が採用されたラジエータ1は、コア部2と、コア部2の上側に配置されるタンク3と、コア部2の下側に配置されるタンク4が備えられている。
コア部2は、後述するタンク3,4が装着される一対のチューブプレート5,6と、該チューブプレート5,6の間に交互に配置された複数のチューブ7及びフィン8と、チューブプレート5,6の両端部同士を連結する一対のレインフォース9,10が備えられている。
図3に示すように、チューブプレート5(6)は、その底部にチューブ7の端部7aが嵌挿固定される他、皿状の外周縁部から上方へ突出した状態で形成された複数の爪部11が形成されている。
チューブ7は、その中央部に柱部12を備える所謂B型の偏平チューブが採用され、その端部7aはそれぞれ対応するチューブプレート5,6の貫通穴に嵌挿固定された状態でろう付け固定されている。なお、柱部12は必ずしも設ける必要はない。
フィン8は、波状に形成された所謂コルゲートフィンが採用され、波の頂部が隣接するチューブ7に当接した状態で共にろう付け固定されている。
なお、コア部2の最外端に位置するフィン8aの頂部はレインフォースに9(10)に当接した状態で共にろう付け固定されている。
なお、コア部2の最外端に位置するフィン8aの頂部はレインフォースに9(10)に当接した状態で共にろう付け固定されている。
レインフォース9,10は、その端部13がそれぞれ対応する対応するチューブプレート5(6)の貫通穴に嵌挿固定された状態で共にろう付け固定されている。
その他、コア部2の全ての構成部材がアルミ製であり、各構成部材の接合部のうちの少なくとも一方にはクラッド層(ブレージングシート)が設けられ、これらは予め仮組された状態で図示を省略する加熱炉で熱処理されることにより一体的にろう付け固定されている。
図3〜5に示すように、タンク3は、ポリアミド樹脂(PA66)とグラファイトを材料とする樹脂製で略椀状の断面形状に形成される他、タンク本体3aの下方に開口した開口外周縁部に、外方へ突出した袴部3bが形成されている。
また、袴部3bの底面がシール部材Sを介してチューブプレート5に重ねられた状態で、該袴部3bの上面がチューブプレート5の爪部11によって加締められることにより、タンク3とチューブプレート5が固定されている。
また、袴部3bの底面がシール部材Sを介してチューブプレート5に重ねられた状態で、該袴部3bの上面がチューブプレート5の爪部11によって加締められることにより、タンク3とチューブプレート5が固定されている。
そして、タンク3の長手方向両側において、袴部3bの車両前方側の上面3cには、外方へ斜め下方に傾斜する排出口3dが形成され、一方、チューブプレート5にはそれぞれ対応する排出口3dを外方と連通状態とする切欠部5aが形成されている。
さらに、図6に示すように、袴部3bの上面3cは、タンク3の長手方向中央部(一点鎖線で図示)を境として各排出口3dへ向かって低くなるようなテーパ部3eが形成されている。
なお、タンク4はタンク3と同様にチューブプレート6に対して加締め固定される他、上述した排出口3d及びテーパ部3eが省略されること以外は同様であるため、その説明は省略する。
さらに、図6に示すように、袴部3bの上面3cは、タンク3の長手方向中央部(一点鎖線で図示)を境として各排出口3dへ向かって低くなるようなテーパ部3eが形成されている。
なお、タンク4はタンク3と同様にチューブプレート6に対して加締め固定される他、上述した排出口3d及びテーパ部3eが省略されること以外は同様であるため、その説明は省略する。
その他、両タンク2,3の長手方向両端部にはそれぞれ車両搭載ピンPが突設される他、タンク3には、流通媒体を流入させるための入力ポートP1が設けられ、一方、タンク4には流通媒体を排出させるための出力ポートP2が設けられている。
次に、作用を説明する。
このように構成されたラジエータ1は、図外のラジエータコアサポートに車両搭載ピンPを介して固定された状態で車両に搭載された後、両ポートP1,P2がエンジン側の接続管に接続される。
そして、入力ポートP1からタンク3に流入した110℃前後の流通媒体が、各チューブ7を介してタンク4に流入する間に車両走行風または図示を省略するファンの強制風と熱交換して80℃前後まで冷却された後、出力ポートP2から排出され、ラジエータとして機能する。
このように構成されたラジエータ1は、図外のラジエータコアサポートに車両搭載ピンPを介して固定された状態で車両に搭載された後、両ポートP1,P2がエンジン側の接続管に接続される。
そして、入力ポートP1からタンク3に流入した110℃前後の流通媒体が、各チューブ7を介してタンク4に流入する間に車両走行風または図示を省略するファンの強制風と熱交換して80℃前後まで冷却された後、出力ポートP2から排出され、ラジエータとして機能する。
ここで、従来の発明にあっては、車両の走行時に路面凍結防止剤が上側のタンクに掛かった際に、袴部の上面に路面凍結防止剤が滞留することにより、タンクに亀裂。破損が発生する虞があった。
しかしながら、本実施例1のラジエータのタンク構造にあっては、図5、6に示すように、タンク3に掛かった路面凍結防止剤(波線矢印で図示)は、その表面を下方に伝って袴部3bの上面3cに移動した後、各テーパ部3eによって各排出口3dに集められながら外方へ排出される。
従って、袴部3bの上面3cに路面凍結防止剤が滞留する虞がなく、タンク3に亀裂・破損が発生するのを防止できる。
次に、効果を説明する。
以上、説明したように、本実施例1のラジエータのタンク構造にあっては、コア部2の上下にそれぞれ配置されるタンク3,4のうち、少なくとも上側のタンク3が樹脂製で形成され、上側のタンク3の開口外周縁部に外方へ突出する袴部3bが形成されると共に、該袴部3bの底面がシール部材Sを介してコア部2のチューブプレート5に重ねられた状態で、該袴部3bの上面3cが該チューブプレート5の爪部11によって加締められるラジエータ1のタンク構造において、袴部3bの一部上面に外方へ斜め下方に傾斜する排出口3dを形成し、袴部3bの上面に排出口3dへ向かって低くなるようなテーパ部3eを形成したため、路面凍結防止剤が袴部3bの上面3cに滞留するのを防止でき、タンク3の亀裂・破損を防止できる。
以上、説明したように、本実施例1のラジエータのタンク構造にあっては、コア部2の上下にそれぞれ配置されるタンク3,4のうち、少なくとも上側のタンク3が樹脂製で形成され、上側のタンク3の開口外周縁部に外方へ突出する袴部3bが形成されると共に、該袴部3bの底面がシール部材Sを介してコア部2のチューブプレート5に重ねられた状態で、該袴部3bの上面3cが該チューブプレート5の爪部11によって加締められるラジエータ1のタンク構造において、袴部3bの一部上面に外方へ斜め下方に傾斜する排出口3dを形成し、袴部3bの上面に排出口3dへ向かって低くなるようなテーパ部3eを形成したため、路面凍結防止剤が袴部3bの上面3cに滞留するのを防止でき、タンク3の亀裂・破損を防止できる。
以下、実施例2を説明する。
図7は本実施例2のタンクの斜視図、図8は図7のS8−S8線における断面図である。
なお、本実施例2のラジエータのタンク構造において、上記実施例1と同じ構成部材については同一の符号を付してその説明は省略し、相違点のみ詳述する。
図7は本実施例2のタンクの斜視図、図8は図7のS8−S8線における断面図である。
なお、本実施例2のラジエータのタンク構造において、上記実施例1と同じ構成部材については同一の符号を付してその説明は省略し、相違点のみ詳述する。
図7、8に示すように、本実施例2のラジエータのタンク構造では、タンク3の袴部3bの車両前方側の上面20に、各排出口3dに向かって低くなるように形成され、且つ、タンク2の長手方向に亘って外方へ斜め下方に向かって傾斜したテーパ部21が形成されている。
これに伴ってテーパ部20に加締められた爪部11等が実施例1に比べて幾分長く形成されている。
また、爪部11の加締め工程時の作業性を考慮して袴部3bの車両前方側の上面20以外の上面22もテーパ部21と同様に形成されているが、この限りではない。
これに伴ってテーパ部20に加締められた爪部11等が実施例1に比べて幾分長く形成されている。
また、爪部11の加締め工程時の作業性を考慮して袴部3bの車両前方側の上面20以外の上面22もテーパ部21と同様に形成されているが、この限りではない。
このように構成されたラジエータのタンク構造では、図8に示すように、タンクに掛かった路面凍結防止剤(波線矢印で図示)は、下方に伝って袴部3bの上面20に移動した後、その殆どがテーパ部21の外方へ向かう傾斜によって直接外方へ落下し、その他の外方へ落下しなかった路面凍結防止剤のみがテーパ部21の各排出口3dへ向かう傾斜によって各排出口3d内に集められた後、外方へ排出される。
従って、袴部3bの上面20に移動した路面凍結防止剤をより効率的に外方へ排出できる。
以上、本実施例を説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、本実施例1では、袴部3bの車両前方側の上面3cに排出口3d及びテーパ部3eを設けたが、さらにこれらを袴部3bの車両後方側の上面や車幅方向側の上面に設けても良い。
また、排出口3d及びテーパ部3eの形成数、形成位置については適宜設定できる他、これらの詳細な形状(例えば、テーパ部3e、21の勾配率等)については適宜設定できる。
例えば、本実施例1では、袴部3bの車両前方側の上面3cに排出口3d及びテーパ部3eを設けたが、さらにこれらを袴部3bの車両後方側の上面や車幅方向側の上面に設けても良い。
また、排出口3d及びテーパ部3eの形成数、形成位置については適宜設定できる他、これらの詳細な形状(例えば、テーパ部3e、21の勾配率等)については適宜設定できる。
P 車両搭載ピン
P1 入力ポート
P2 出力ポート
S シール部材
1 ラジエータ
2 コア部
3、4 タンク
3a タンク本体
3b 袴部
3c、20、22 上面
3d 排出口
3e、21 テーパ部
5、6 チューブプレート
5a 切欠部
7 チューブ
7a (チューブの)端部
8 フィン
8a(最外端の)フィン
9、10 レインフォース
11 爪部
12 柱部
13 (レインフォースの)端部
P1 入力ポート
P2 出力ポート
S シール部材
1 ラジエータ
2 コア部
3、4 タンク
3a タンク本体
3b 袴部
3c、20、22 上面
3d 排出口
3e、21 テーパ部
5、6 チューブプレート
5a 切欠部
7 チューブ
7a (チューブの)端部
8 フィン
8a(最外端の)フィン
9、10 レインフォース
11 爪部
12 柱部
13 (レインフォースの)端部
Claims (1)
- コア部の上下にそれぞれ配置されるタンクのうち、少なくとも上側のタンクが樹脂製で形成され、
前記上側のタンクの開口外周縁部に外方へ突出する袴部が形成されると共に、該袴部の底面がシール部材を介してコア部のチューブプレートに重ねられた状態で、該袴部の上面が該チューブプレートの爪部によって加締められるラジエータのタンク構造において、
前記袴部の一部上面に外方へ斜め下方に傾斜する排出口を形成し、
前記袴部の上面に排出口へ向かって低くなるようなテーパ部を形成したことを特徴とするラジエータのタンク構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005298549A JP2007107799A (ja) | 2005-10-13 | 2005-10-13 | ラジエータのタンク構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005298549A JP2007107799A (ja) | 2005-10-13 | 2005-10-13 | ラジエータのタンク構造 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007107799A true JP2007107799A (ja) | 2007-04-26 |
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ID=38033802
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2048466A2 (en) | 2007-10-11 | 2009-04-15 | Calsonic Kansei Corporation | Heat exchanger with flow accelerating means |
RU2589582C1 (ru) * | 2012-06-08 | 2016-07-10 | Альфа Лаваль Корпорейт Аб | Пластинчатый теплообменник |
WO2017026210A1 (ja) * | 2015-08-07 | 2017-02-16 | 株式会社デンソー | 熱交換器 |
-
2005
- 2005-10-13 JP JP2005298549A patent/JP2007107799A/ja active Pending
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