JP2007107508A - 筒内噴射型内燃機関の制御装置 - Google Patents

筒内噴射型内燃機関の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料噴射弁の先端へのデポジットの付着を抑制しながら、安定した燃焼を行えるように運転モードを制御する筒内噴射型内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】燃焼室2内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁12と、燃料噴射弁から噴射される燃料噴射領域中若しくは該燃料噴射領域近傍に位置する電極部14aを有する点火プラグ14とを備えた筒内噴射型内燃機関1の制御装置において、燃料噴射弁から高圧で燃料を噴射させる高圧モードおよび低圧で燃料を噴射させる低圧モードと、燃料噴射弁による燃料噴射中または燃料噴射直後に点火が行われる第1の燃焼モード(SG燃焼モード)と、第1の燃焼モードよりも燃料噴射タイミングと点火タイミングとの間隔が長い第2の燃焼モードとを有し、低圧モードで第1の燃焼モードである状態が一定期間経過すると、高圧モードで第2の燃焼モードの燃料噴射と点火を行うように制御手段50で切換制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、筒内噴射型内燃機関の制御装置に係り、詳しくは運転状態に応じて燃焼形態を切り替え制御する技術に関する。
燃焼室内に直接燃料を噴射する筒内噴射型内燃機関において、燃料噴射弁を燃焼室上壁の中央部に配設するとともに、点火プラグを電極部が燃料噴射領域中または燃料噴射領域近傍に位置するよう配設し、燃料噴射弁から噴射された燃料が一部気化した燃料噴霧に直接点火して成層燃焼を行う所謂スプレーガイド方式と呼ばれる技術が知られている。
このようなスプレーガイド方式の成層希薄燃焼では、特に低負荷時において、燃料噴射量が少なく、故に噴射期間も短いため、点火のできる時期が短い期間に限られている。したがって、低負荷時では安定燃焼領域は狭く、燃焼の安定性に欠けるという問題がある。そこで、このような燃料噴射弁を燃焼室中央に配置した筒内噴射型内燃機関における他の成層燃焼の形態として、燃料噴射弁から噴射された燃料をピストン頂面に形成したキャビティにより点火プラグの近傍に案内させてから点火を行う、所謂ウォールガイド方式が知られている。
また、燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を備えたエンジンにおいては、燃料が燃料噴射弁の噴孔部に堆積したままになると、燃料中の揮発成分が燃料噴射弁の熱で蒸発し、燃料中の揮発性の低い炭化成分がデポジットとして噴孔部に堆積することが知られている。このようなデポジットの除去する技術として特許文献1では、高負荷連続運転直後の低負荷運転状態においては、所定時間だけアイドル回転数の増大、2回噴射、均質燃焼モードへの切換え、減速時燃料得カットの禁止を行うことで、デポジットの堆積を抑制している。
特開2005−120983
スプレーガイド方式において、内燃機関のアイドル運転時は低圧での燃料噴射でも良好な燃焼を得られる燃費を効果的に向上できるが、アイドル以外の運転領域では高圧で燃料を噴射する方が良好な燃焼を行える。しかしスプレーガイド方式の場合において、低圧噴射による燃焼が継続されると、上記のデポジットが燃料噴射弁に堆積する不具合が発生し、燃料を高圧噴射すると安定燃焼を実現できる点火タイミングが狭くなってしまうという課題がある。
特許文献1においては、燃料噴射弁先端へのデポジットの堆積を抑制しているが、ここでのデポジットの堆積は、高負荷連続運転の直後に起きる燃料噴射弁の温度変化に起因するものを対象としており、低圧燃料噴射でスプレーガイド方式の燃焼を行う場合の問題は何ら考慮されていない。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、燃料噴射弁の先端へのデポジットの堆積を抑制しながら、安定した燃焼を行えるように運転モードを制御する筒内噴射型内燃機関の制御装置を提供することを、その目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明にかかる、燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、該燃料噴射弁から噴射される燃料噴射領域中若しくは該燃料噴射領域近傍に位置する電極部を有する点火プラグと、燃料噴射弁による燃料噴射及び点火プラグの点火時期を制御する制御手段とを備えた筒内噴射型内燃機関の制御装置では、制御手段が、燃料噴射弁から高圧で燃料を噴射させる高圧モードと低圧で燃料を噴射させる低圧モードとを切換可能であるとともに、燃料噴射弁による燃料噴射中または燃料噴射直後に点火プラグによる点火が行われる第1の燃焼モードと、燃料噴射弁による燃料噴射と点火プラグによる点火との間隔が第1の燃焼モードよりも長い第2の燃焼モードとを切換可能に構成され、低圧モードが第1の燃焼モードである状態が一定期間経過すると、高圧モードで第2の燃焼モードの燃料噴射と点火を行うことを特徴としている。
本発明にかかる筒内噴射型内燃機関の制御装置において、第2の燃焼モードでは、燃料噴射弁より噴射された燃料がピストン頂面に形成されたキャビティにより電極部近傍に案内されてきたときに点火プラグによる点火を行うことを特徴としている。
本発明にかかる筒内噴射型内燃機関の制御装置において、第2の燃焼モードでは、吸気行程で燃料噴射弁より燃料が噴射された圧縮上死点近傍で点火プラグにより点火が行われることを特徴としている。
本発明にかかる筒内噴射型内燃機関の制御装置において、第2の燃焼モードは、燃料噴射弁より噴射された燃料がピストン頂面に形成されたキャビティにより電極部近傍に案内されてきたときに点火プラグによる点火を行うウォールガイド燃焼モードと、燃料噴射弁より吸気行程で燃料が噴射された圧縮上死点近傍で点火プラグにより点火が行われる吸気噴射燃焼モードとを有し、制御手段は、低圧モードで第1の燃焼モードである状態が一定期間経過すると、第2の燃焼モードとして前記燃焼室から排出される排気ガスを浄化する触媒の温度が所定温度以上の場合はウォールガイド燃焼モードを選択し、触媒の温度が前記所定温度に満たない場合は吸気噴射燃焼モードを選択することを特徴としている。
本発明にかかる筒内噴射型内燃機関の制御装置において、制御手段は、低圧モードで第1の燃焼モードである状態が一定期間経過して高圧モードで第2の燃焼モードである状態に切換えた後は、所定車速以上の車速が検出されるまで低圧モードで第1の燃焼モードである状態での運転を禁止することを特徴としている。
本発明によれば、燃料噴射弁から高圧で燃料を噴射させる高圧モードと低圧で燃料を噴射させる低圧モードとを切換可能であるとともに、燃料噴射弁による燃料噴射中または燃料噴射直後に点火プラグによる点火が行われる第1の燃焼モードと、燃料噴射弁による燃料噴射と点火プラグによる点火との間隔が第1の燃焼モードよりも長い第2の燃焼モードとを切換可能に構成され、低圧モードが第1の燃焼モードである状態が一定期間経過すると、高圧モードで第2の燃焼モードの燃料噴射と点火を行うので、低圧噴射時に第1の燃焼モードで起こりがちな燃料噴射弁の先端へのデポジットの堆積を効果的に抑制することができるとともに、機関の燃焼の安定も確保することができる。
本発明によれば、第2の燃焼モードは、燃料噴射弁より噴射された燃料がピストン頂面に形成されたキャビティにより電極部近傍に案内されてきたときに点火プラグによる点火を行うウォールガイド燃焼モードと、燃料噴射弁より吸気行程で燃料が噴射された圧縮上死点近傍で点火プラグにより点火が行われる吸気噴射燃焼モードとを有し、制御手段は、低圧モードで第1の燃焼モードである状態が一定期間経過すると、第2の燃焼モードとして前記燃焼室から排出される排気ガスを浄化する触媒の温度が所定温度以上の場合はウォールガイド燃焼モードを選択し、触媒の温度が前記所定温度に満たない場合は吸気噴射燃焼モードを選択するので、触媒温度が所定温度に満たない場合には吸気行程で燃料噴射が行われる。このため、燃焼ガスにより触媒の温度上昇を促進させることができ、触媒温度が所定温度以上の場合には、所謂ウォールガイド方式の燃焼により安定した成層燃焼を行え、燃料消費量を抑えることができる。
本発明によれば、制御手段が、低圧モードで第1の燃焼モードである状態が一定期間経過して高圧モードで第2の燃焼モードである状態に切換えた後は、所定車速以上の車速が検出されるまで低圧モードで第1の燃焼モードである状態での運転を禁止するので、燃料噴射弁の先端へ堆積したデポジットの除去を確実に行え、安定した燃焼を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1に示すように、内燃機関としてのエンジン1の燃焼室2は、シリンダブロック3に形成されている円筒状のシリンダ4と、当該シリンダ4に上下摺動自在に嵌挿されているピストン6の頂面と、シリンダブロック3に載置されているシリンダヘッド8の下面とに囲まれて形成されている。燃焼室2の上壁を形成しているシリンダヘッド8の下面は、2つの斜面10a,10bが鈍角に向かい合った所謂ペントルーフ形状を呈している。
燃焼室2の上壁の中央部分において、一方の斜面10aには燃料噴射弁12が設けられており、他方の斜面10bには点火プラグ14が設けられている。燃料噴射弁12は真下方向よりも若干点火プラグ14の電極部14a側に燃料を噴射するよう指向して配設されている。また、燃料噴射弁12は、当該燃料噴射弁12から噴射される燃料が点火プラグ14側に偏倚するよう構成されている。燃料噴射弁12は、燃料配管64を介してか燃料タンク65内と接続している。燃料タンク65内には燃料が貯留されていて、低圧ポンプ67によって汲み上げられる。低圧ポンプ67と燃料噴射弁12の間の燃料配管には、燃料の圧力を可変する可変燃圧ポンプ68が設けられている。本形態のエンジン1を4気筒とすると、燃料噴射弁12は4つ備えることになるが、これら燃料噴射弁12はデリバリパイプ69にそれぞれ接続されている。
点火プラグ14も真下方向よりも若干燃料噴射弁12側に放電するよう指向している。そして、点火プラグ14は、図2に示すように、電極部14aが燃料噴射弁12から噴射される燃料の噴射領域すなわち燃料噴霧15中若しくはその近傍に位置するように配設されている。また、一方の斜面10aには、図1、図3に示すように燃料噴射弁12の両側に位置して2つの吸気バルブ16a,16bがそれぞれ設けられており、他方の斜面10bには、点火プラグ14の両側に位置して2つの排気バルブ18a,18bがそれぞれ設けられている。
これら吸気バルブ16a,16b及び排気バルブ18a,18bは、上下摺動することでそれぞれシリンダヘッド8内に形成された吸気ポート20及び排気ポート22と燃焼室2との連通と遮断を行うよう構成されている。以下、燃焼室2において、燃料噴射弁12の先端と点火プラグ14の先端を含むシリンダ軸方向の平面を平面Pとし、燃料噴射弁12や吸気バルブ16a,16bが設けられている斜面10a側を吸気側、点火プラグ14や排気バルブ18a,18bが設けられている斜面10b側を排気側として説明する。
燃焼室2の底面を形成しているピストン6の頂面には、図2、図4に示すように、キャビティ30が形成されている。このキャビティ30は、底面32と壁面34から構成された凹形状をなしている。詳しくは、キャビティ30の底面32は、全体として排気側に向かい下方に傾斜している。そして、底面32には、当該底面32の中央部から平面Pに沿い吸気側の壁面34まで延びて周囲より盛り上がった凸部32aが形成されている。これにより、当該凸部32aを囲むようにして凹部32bが形成されており、当該凹部32bは上面視が略U字形状を成している。
図3に示すように、キャビティ30は、周縁が排気側に行くにつれ平面Pに寄っており、開口面積が排気側に行くにつれて狭くなっている。そして、キャビティ30の壁面34は底面32の周縁から滑らかに上方に傾斜した形状をなしている。図1に示すように、排気ポート22は図示しない排気マニホールドを介して排気管と接続されており、この排気管42には排気浄化触媒44が設けられている。排気浄化触媒44は、例えば、HC,COを酸化し、NOxを還元する機能を有する三元触媒である。
排気浄化触媒44には、触媒温度を検出する触媒温度センサ46が設けられている。触媒温度センサ46は制御手段としてのECU50と電気的に接続されている。ECU50は、周知のコンピュータで構成されていて、その入力側にはエンジン水温を検出する水温センサ52と、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ54と、エンジン1の回転速度を検出するエンジン回転速度センサ56と、車速を検出する車速センサ58と、エンジン1の運転状態であるアイドル運転を検出するアイドルスイッチ60と、エンジン1の空燃比を検出する空燃比センサ62が電気的に接続されている。ECU50の出力側には燃料噴射弁12及び点火プラグ14及び可変燃圧ポンプ68が電気的に接続されている。
ECU50は、燃料噴射弁12から高圧で燃料を噴射させる高圧モードと低圧で燃料を噴射させる低圧モードとを可変燃料ポンプ68の作動を制御することで切換可能としている。ECU50は、燃料噴射弁12による圧縮行程での燃料噴射中または燃料噴射直後に点火が行われる第1の燃焼モードとしてのスプレーガイド燃焼モード(以下「SG燃焼モード」と記す)と、SG燃焼モードよりも燃料噴射タイミングと点火タイミングとの間隔が長い第2の燃焼モードと、燃料噴射タイミングと点火タイミングとを制御することにより切換可能としている。本形態において、第2の燃焼モードとは、SG燃焼モード時における燃料噴射と点火の間隔よりも長い間隔で燃料噴射と点火を行うモードのことを指す。本形態では、第2の燃焼モードとして燃料噴射弁12より圧縮行程で噴射された燃料がキャビティ30により電極部14a近傍に案内されてきたときに点火されるウォールガイド燃焼モード(以下「WG燃焼モード」と記す)と、燃料噴射弁12より吸気行程で燃料が噴射され、圧縮上死点で点火される吸気噴射燃焼モードの2つを設定しているが、何れか一方であってもよい。
ECU50には、燃料カット可能な回転数情報、低圧モードの一定期間経過を判断する所定時間情報、リーン運転許可の閾値となる水温情報、所定燃圧情報、触媒温度情報、WG燃焼モードと吸気噴射燃焼モードとの切換え可能となる触媒の所定温度情報、所定車速情報とその経過時間を判断する所定時間情報がそれぞれ図示しないROMに記憶されている。
このように構成された本発明に係る筒内噴射型の火花点火式内燃機関の基本作用を先に説明し、その後にモード切換えについて説明する。図4はSG燃焼モード時における燃焼室2での燃料噴射中の燃料噴霧状態を示し、図5は図4のB−B線に沿う断面図が示されており、図6はWG燃焼モード時における燃料噴射後の燃料の気化が進行した混合気状態を示している。
図4,図5に示すように、ピストン6は圧縮行程後半にあるとき、燃料噴射弁12の先端から点火プラグ14側に偏倚して燃料が噴射される。そして、噴射された燃料は燃料噴霧15となり点火プラグ14の電極部14aの近傍を通り、ピストン6頂面のキャビティ30内の主として排気側に進入する。ここに、燃料噴射弁12からの燃料噴射により形成される燃料噴霧15の形状は、中空状であるのが好ましく、例えば中空のコーン状とされるが、これに限られるものではない。
キャビティ30内に進入した燃料噴霧15は、キャビティ30の底面32が排気側に向かい下方に傾斜し、且つ当該燃料噴霧15が点火プラグ14側に偏倚しているため、キャビティ30の底面32に衝突すると排気側に良好に案内され気化が進行する。また、燃料噴霧15は、底面32に形成された凸部32aに衝突すると、当該凸部32aの両側または排気側へ分散させられる。
そして、図6に示すように、燃料噴霧15は燃料の噴射力により底面32の形状に沿い案内され、排気側の壁面34に向かうとともに壁面34に沿って上方に案内され、案内に伴って気化が進行し混合気15aとしてキャビティ30内から離脱する。このようにキャビティ30内を離脱した混合気15aは、点火プラグ14の電極部14aの周りを囲むように巻き上がる。これにより、電極部14aの周囲には比較的濃い混合気が存在することになる。
実際には、燃料噴霧15は、中空状態であるとともに、キャビティ30の底面32の凸部32aにより両側に分散させられ、底面32の周縁に寄せられるようにして燃焼室2中に巻き上がるため、形成される混合気15aは中央部分では燃料が少なくなっている。これより、電極部14a部分では、混合気15aが過濃な状態とならない。以上のように燃料噴射弁12から燃料が噴射されると、点火時期としては、図4,図5に示すような燃焼噴射中の燃料噴霧15に直接点火を行う所謂スプレーガイド方式(SG燃焼モード)と、図6に示すようなキャビティ30から離脱して電極部14a周辺に集まった混合気15aに点火する所謂ウォールガイド方式(WG燃焼モード)との2つ場合が考えられる。なお、上記ウォールガイド方式は、吸気流動すなわちタンブル流等に依存したものでなく燃料の噴射力により混合気を電極部14a周辺に案内するものが好ましい。つまり吸入空気により生成されるタンブル流等は流動の勢いが比較的弱く、また、流動はエンジン運転条件により変化するため、タンブル流により燃料噴霧を誘導し成層燃焼を安定させるのには乏しい。
ここで図7を参照すると、本発明に係る筒内噴射型の火花点火式内燃機関における負荷条件変更時のスプレーガイド方式(SG燃焼モード)及びウォールガイド方式(WG燃焼モード)の安定燃焼領域の変化を示すグラフが示す。
図7(a)は低負荷時、図7(b)は中負荷時、図7(c)は高負荷時におけるスプレーガイド方式(SG燃焼モード)とウォールガイド方式(WG燃焼モード)の安定燃焼領域が示されており、それぞれ縦軸に点火時期、横軸に噴射時期が示されている。同図に示すように、ウォールガイド方式(WG燃焼モード)の安定燃焼領域は、負荷の変化により安定燃焼領域が変化している。このためウォールガイド方式(WG燃焼モード)では、負荷が変化する過渡時において、エンジン1の回転や負荷に応じて噴射時期、点火時期を変化させる必要が生じる。
それに対して、スプレーガイド方式(SG燃焼モード)の安定燃焼領域は、燃料噴射弁12からの燃料噴射中または燃料噴射直後に点火を行うため、比較的負荷の変化に関わらず一定の安定燃焼領域を維持している。このため、エンジン1の回転や負荷によらず、燃料噴射時期/点火時期一定で運転できる。このように、過渡時において、スプレーガイド方式(SG燃焼モード)は燃焼が安定しているという特徴を有する。また、スプレーガイド方式での燃焼は、低負荷においては必要とする燃料量が少ないことから低燃圧でも成立し、その燃焼安定範囲は、図7(a)に示す如く高燃圧の場合より広い特徴を有する。
一般に吸気噴射燃焼モードにおける燃焼は、空燃比がストイキオとなる燃料噴射が吸気時に行われるとともに、エンジン回転数とアクセル開度などから得られるエンジン負荷に応じて点火時期が最適になるように制御される。このため、その時の燃焼温度は、SG燃焼モードやWG燃焼モードに比べて高温となる。
次に、本発明にかかるモード切換え、特に低負荷、低回転時の1つであるアイドル回転時の制御について図8に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップS1では、触媒温度センサ46から触媒温度、水温センサ52から水温、アクセル開度センサ54からアクセル開度θ、エンジン回転速度センサ56からエンジン回転速度N、車速センサ58から車速V、アイドルスイッチ60からアイドルスイッチ情報、空燃比センサ62から空燃比等の各種検出データを読み込む。ステップS2において、アイドルスイッチ60のオン/オフが判断され、オンしている場合にはステップS3に進む。
ステップS3では、燃料カット回転数情報とエンジン回転数とが比較され、現在のエンジン回転数が燃料カット回転数以下の場合には、燃料噴射可としてステップS4に進み、燃料カット回転数以下でない場合には、ステップS13に進み燃料カットモードを設定する。
ステップS4ではリーン許可水温情報と水温センサ52からの情報とが比較され、リーン許可水温情報よりも水温センサ52で検出した水温が高い場合には、低温による失火の恐れがないものとしてステップS5に進み、リーン許可水温情報に満たない場合には、この制御は実行しない。
ステップS5では、SG圧Lアイドル継続フラグセットが判断され、フラグがセットされている場合には、ステップS6に進み、フラグがセットされていない場合にはこの制御を終える。ステップS6では、燃圧が所定値以下であるか否かが判断され、所定値以下の場合にはステップS7に進んでSG圧Lモード(スプレーガイドモードによるリーン低圧モード)を設定し、所定値以下でない場合には、この制御を終える。また、SG圧Lモードが設定されると、アイドル運転時間の計測が図示しない周知のタイマーで行われる。
ステップS7でSG圧Lモード(スプレーガイドモードによるリーン低圧モードステップ)が設定されると、空燃比が薄いリーン運転であり、点火プラグ14の電極部14a近傍に燃料が近接したタイミングで点火を行うスプレーガイド方式による燃焼モードを実行する。このため、アイドル運転時における燃料消費量を抑えつつも安定した燃焼を行える。
ステップS8では、SG圧Lモード(スプレーガイドモードによるリーン低圧モードステップ)によるアイドル運転の継続時間が所定時間継続したか否かが、設定された所定時間情報と計測時間とから判断される。すなわち図9に示す領域Xの長さが判断される。ここでSG圧Lアイドル運転の継続時間が所定時間継続している場合には、燃料噴射弁12の先端にデポジットが堆積し易くなると判断してステップS9に進み、SG圧Lアイドル運転の継続時間が所定時間継続していない場合には、まだデポジットが堆積しない範囲と判断して、SG圧Lアイドル運転継続する。
ステップS9では、SG圧Lアイドル継続フラグセットをセットして以後のSG圧Lアイドル運転を禁止し、ステップS10に進んで触媒温度を判断する。ここで、触媒温度センサ46で検出された触媒温度が所定温度情報よりも高い場合にはステップS11に進み、触媒温度が所定温度情報よりも低い場合にはステップS12に進む。
ステップS11では、図9に示すように高圧モードとすると共に燃焼モードをWG燃焼モード設定し、リーン運転状態を維持しながらも、より燃焼の安定があり、かつ燃圧の高い噴射と点火時期となる、すなわちSG圧Lモードよりも遅い点火タイミングで高圧の燃料噴射による燃焼が実行される。ステップS12では、図10に示すように高圧モードにすると共に燃焼モードを吸気噴射燃焼モードに設定し、リーン運転状態を解除してより燃焼が安定するとともに燃焼温度の高いストイキオでの燃焼が実行される。
一方、ステップS2において、アイドルスイッチ60のオンしていなければ、ステップS14に進んでオンアイドル制御となる通常の運転状況に対する点火と燃料噴射の制御が行われる。ここでは、リーン運転が可能な低負荷/低回転領域から中負荷/低回転域領域であればリーン運転が実行され、ストイキオ運転が必要な低負荷高回転や、中・高負荷/中・高回転域であればストイキオ運転か実行される。
ステップS15では、現在の車速が所定車速以上で所定時間経過しているか否かが判断され、所定時間経過している場合には、SG圧Lアイドル継続フラグをクリアし、所定速度以上の車速が所定時間経過しない場合にはSG圧Lアイドル継続フラグをクリアしない。
このように本発明によれば、燃料噴射弁12から燃料を低圧で噴射させる低圧モードであると共に、燃料噴射弁12による燃料噴射中または燃料噴射直後に点火が行われるSG圧Lモードである状態が一定期間経過すると、燃圧を高くすると共に燃料噴射と点火の間隔がより長い第2の燃焼モードとなる吸気噴射燃焼モードやWG燃焼モードに切換えられるので、燃圧が低い時に起こりがちな燃料噴射弁12の先端へのデポジットの堆積を抑制することができるとともに、エンジン1の燃焼の安定も確保することができる。
本形態では、第2の燃焼モードとして、吸気噴射燃焼モードとWG燃焼モードの2つのモードが設定され、触媒温度が所定温度(触媒活性温度)以上の場合にはWG燃焼モードを選択し、触媒温度が所定温度に満たない場合は吸気噴射燃焼モードを選択される。このため、触媒温度が所定温度に満たない場合には、吸気行程で燃料噴射が行われるので、燃焼ガスにより触媒44の温度上昇を促進させることができ、燃焼の安定化を図りながら、排気ガス浄化性能を高められると同時に、デポジットの堆積を抑制できる。また、触媒温度が所定温度以上の場合には、リーン運転であっても燃焼が安定するので、SG燃焼よりも高圧なWG燃焼モードにより安定した成層燃焼を行えて燃料消費量を抑えつつもデポジットの堆積を抑制することができる。
本形態によれば、車速が、所定車速を所定時間以上経過しない場合には、第2のモードであるWG燃焼モードあるいは吸気噴射燃焼モードが維持されるので、燃料噴射弁12の先端へ堆積したデポジットの除去を確実に行え、安定した燃焼を得ることができる。
本発明に係る筒内噴射型内燃機関の概略構成図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 図1のピストンの上面視平面図である。 本発明に係る筒内噴射型内燃機関の燃料噴射中の燃料噴霧状態を示す燃焼室の断面図である。 図4のB−B線に沿う断面図である。 本発明に係る筒内噴射型内燃機関の燃料噴射後の燃料噴霧状態を示す燃焼室の断面図である。 本発明に係る筒内噴射型内燃機関における負荷条件変更時のスプレーガイド方式及びウォールガイド方式の安定燃焼領域の変化を示すグラフである。 本発明に係る制御手段によるモード切換えの一形態を示すフローチャートである。 燃焼モードをウォールガイド燃焼モードに切換えたときの特性を示す線図である。 燃焼モードを吸気噴射燃焼モードに切換えたときの特性を示す線図である。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
2 燃焼室内
6 ピストン
12 燃料噴射弁
14 点火プラグ
14a 電極部
30 キャビティ
44 触媒
50 制御手段
66 燃料

Claims (5)

  1. 燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、該燃料噴射弁から噴射される燃料噴射領域中若しくは該燃料噴射領域近傍に位置する電極部を有する点火プラグと、前記燃料噴射弁による燃料噴射及び前記点火プラグの点火時期を制御する制御手段とを備えた筒内噴射型内燃機関の制御装置において、
    前記制御手段は、前記燃料噴射弁から高圧で燃料を噴射させる高圧モードと低圧で燃料を噴射させる低圧モードとを切換可能であるとともに、
    前記燃料噴射弁による燃料噴射中または燃料噴射直後に前記点火プラグによる点火が行われる第1の燃焼モードと、前記燃料噴射弁による燃料噴射と前記点火プラグによる点火との間隔が第1の燃焼モードよりも長い第2の燃焼モードとを切換可能に構成され、
    前記低圧モードが第1の燃焼モードである状態が一定期間経過すると、前記高圧モードで第2の燃焼モードの燃料噴射と点火を行うことを特徴とする筒内噴射型内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1記載の筒内噴射型内燃機関の制御装置において、
    第2の燃焼モードは、前記燃料噴射弁より噴射された燃料がピストン頂面に形成されたキャビティにより前記電極部近傍に案内されてきたときに前記点火プラグによる点火を行うことを特徴とする筒内噴射型内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1記載の筒内噴射型内燃機関の制御装置において、
    第2の燃焼モードは、吸気行程で前記燃料噴射弁より燃料が噴射された圧縮上死点近傍で前記点火プラグにより点火が行われることを特徴とする筒内噴射型内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1記載の筒内噴射型内燃機関の制御装置において、
    第2の燃焼モードは、前記燃料噴射弁より噴射された燃料がピストン頂面に形成されたキャビティにより前記電極部近傍に案内されてきたときに前記点火プラグによる点火を行うウォールガイド燃焼モードと、前記燃料噴射弁より吸気行程で燃料が噴射された圧縮上死点近傍で前記点火プラグにより点火が行われる吸気噴射燃焼モードとを有し、
    前記制御手段は、前記低圧モードで第1の燃焼モードである状態が一定期間経過すると、第2の燃焼モードとして前記燃焼室から排出される排気ガスを浄化する触媒の温度が所定温度以上の場合は前記ウォールガイド燃焼モードを選択し、前記触媒の温度が前記所定温度に満たない場合は前記吸気噴射燃焼モードを選択することを特徴とする筒内噴射型内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか1つに記載の筒内噴射型内燃機関の制御装置において、
    前記制御手段は、前記低圧モードで第1の燃焼モードである状態が一定期間経過して前記高圧モードで第2の燃焼モードである状態に切換えた後は、所定車速以上の車速が検出されるまで前記低圧モードで第1の燃焼モードである状態での運転を禁止することを特徴とする筒内噴射型内燃機関の制御装置。
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