JP2007106640A - 板状基板製造装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 簡単な構成で生成された板状基板の落下を防止し、歩留改善効果を得ることができる板状基板製造装置を提供する。
【解決手段】 たとえばシリコンなどの半導体材料の融液24に下地基板21を搬送しながら浸漬し、下地基板21の成長面35上にシリコンを凝固成長させて板状基板27を製造する板状基板製造装置20には、下地基板21の搬送方向前方側の端部21aおよび搬送方向後方側の端部21bに、落下基板受部材45が設けられる。この落下基板受部材45は、下地基板21の成長面35上に生成され下地基板21の成長面35から離脱して落下する板状基板27を受取ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、板状基板製造装置に関する。
近年、地球環境に対する負荷を軽減するべく、化石燃料を用いる火力発電以外の風力発電、波力発電などの発電方法が種々試みられている。なかでも最も注目され、実用化の先端に位置付けられているのが太陽電池による発電であり、この太陽電池には、その素材として多結晶シリコンが用いられている。
太陽電池に用いられる多結晶シリコンの板状基板を製造する従来の代表的な技術として、不活性ガス雰囲気中でリン(P)またはボロン(B)等のドーパントを添加した高純度シリコンを坩堝中で加熱溶融させ、この融液を鋳型に流し込んで冷却して多結晶インゴットを作製し、多結晶インゴットをワイヤソーまたは内周刃法などでスライスする方法がある。多結晶インゴットから板状基板を製造する方法では、多結晶シリコンインゴットの鋳造工程、スライシング工程など多数の工程を要すること、またスライシング工程でワイヤまたは内周刃の厚み分以上の材料ロスを生じるなど、生産効率、歩留、コスト面において改善課題が多い。
この問題を解決する従来技術として、金属または半導体材料を加熱溶解している坩堝に、下地基板を浸漬させ、かつ連続的に引上げて下地基板の表面に金属または半導体材料を凝固成長させて板状基板を生成する方法が提案されている。この方法によれば、鋳造およびスライシング工程を要することなく、金属または半導体材料の融液からダイレクトに板状基板を作製することができるので、生産効率が向上される。
しかしながら、この板状基板の製造方法においても、下地基板を融液に浸漬して金属または半導体材料を下地基板の表面に凝固成長させた後、下地基板を融液から引上げ、下地基板と下地基板の表面上に生成された板状基板とを、製造装置内において、また製造装置外へ搬出するべく搬送する途中において、生成した板状基板が下地基板から離脱して落下するという問題がしばしば生じ、歩留低下の原因となっている。
この板状基板が下地基板から落下するという問題を解決する従来技術として、下地基板が、板状基板の成長面と、その成長面の周辺部とが異なる基板部材で構成され、周辺部に凹部を有する下地基板が提案されている(特許文献1参照)。
図9は、従来技術における下地基板1と下地基板1の表面上に生成される板状基板2との構成を示す断面図である。従来技術の下地基板1は、板状基板の主たる成長面3を有する第1下地基板4と、成長面3の周辺部を構成し、第1下地基板4とは異なる部材からなる第2および第3下地基板5,6とを含む。特に、下地基板4,5,6が板状基板2を生成するべく坩堝中の融液に浸漬される進行方向である搬送方向(図9中矢符7で示す方向)の前方側に設けられる第2下地基板5には、前方に臨んで突出するように形成される凸部8aと、凸部8aが形成されることによって生じる凹部8bとが形成される。
なお、第1下地基板4は保持基板9に保持され、保持基板9は不図示の搬送浸漬手段に装着される。搬送浸漬手段による保持基板9の搬送方向7への移動と鉛直方向への移動とによって、保持基板9に保持される第1下地基板4が、融液中へ浸漬され、かつ引上げられて搬送される。
下地基板1を、たとえばシリコンの融液に浸漬し、その後引上げて板状基板2を生成するとき、シリコンは、成長面3の表面上で凝固成長するとともに、第2下地基板5の凸部8aに巻付くようにして凹部8bへも回込んで凝固成長する。したがって、生成される板状基板2の搬送方向7に平行な断面形状は、成長面3の付近では平坦な形状であり、当該平坦部分に連なって形成される搬送方向7の前方側部分において鉤型(この鉤型部分を参照符2aで表す)となる。この第2下地基板5の凹凸部8b,8aに巻付いて鉤型部分2aが形成されることによって、板状基板2は、第2下地基板5の凸部8aによって保持されるので、落下が防止される。
このように、第1下地基板4とは異なり凹凸部8b,8aが形成される第2下地基板5を用いて板状基板2に鉤型部分2aを形成することによって、生成された板状基板2の落下防止の目的がある程度達成される。しかしながら、第2下地基板5の凹凸部8b,8aに巻付くように固着した鉤型部分2aを板状基板2の平坦部分と一体に下地基板4,5,6から取り外すことは難しいという問題がある。
また、図10は、従来技術の下地基板1を用いた板状基板2生成の概要を示す図である。坩堝11中に収容されるシリコンの融液12に対して、保持基板9に保持される下地基板1を矢符13に示すように斜め下方に向けて浸漬し、かつ矢符14に示すように斜め上方へ引上げて、下地基板1にシリコンを凝固成長させて板状基板2を生成する。
近年、限りある資源の節減が唱えられており、また装置コンパクト化の要請から板状基板2の厚みが薄くなる傾向にある。板状基板2は、その厚みが薄くなるのに伴って、その絶対強度が低下し、割れが発生し易くなる。したがって、板状基板2に鉤型部分2aを形成することによって、下地基板1による板状基板2の保持を図ったとしても、板状基板2が、平坦部分の重さに耐えることができずに、鉤型部分2aを残して割れを生じて落下し、歩留を充分に改善することができないという問題がある。
特開2004−262732号公報
本発明の目的は、簡単な構成で生成された板状基板の落下を防止し、歩留改善効果を得ることができる板状基板製造装置を提供することである。
本発明は、金属または半導体材料の融液に下地基板を予め定める1方向である搬送方向に搬送しながら浸漬し、下地基板の表面上に金属または半導体材料を凝固成長させて板状基板を製造する板状基板製造装置であって、
下地基板の搬送方向前方側の端部および搬送方向後方側の端部に、下地基板の表面上に生成され下地基板の表面から離脱して落下する板状基板を受ける落下基板受部材が設けられることを特徴とする板状基板製造装置である。
また本発明は、落下基板受部材は、融液に対する撥液性を有する素材によって形成されることを特徴とする。
また本発明は、下地基板の搬送方向前方側の端部に設けられる落下基板受部材には、
下地基板の搬送方向前方側の端面に沿って延び、下地基板の表面上に生成される板状基板を保護する保護部材が、設けられることを特徴とする。
また本発明は、下地基板の搬送方向後方側の端部に設けられる落下基板受部材は、下地基板を臨む側の面が凸状に形成されることを特徴とする。
また本発明は、落下基板受部材は、下地基板に着脱可能に装着されることを特徴とする。
また本発明は、下地基板を保持する保持基板を含み、落下基板受部材は、保持基板に着脱可能に装着されることを特徴とする。
本発明によれば、金属または半導体材料の融液に下地基板を予め定める1方向である搬送方向に搬送しながら浸漬し、下地基板の表面上に金属または半導体材料を凝固成長させて板状基板を製造する板状基板製造装置には、下地基板の搬送方向前方側の端部および搬送方向後方側の端部に、下地基板の表面上に生成され下地基板の表面から離脱して落下する板状基板を受ける落下基板受部材が設けられる。このような落下基板受部材を設けるという簡単な構成で、坩堝に収容される融液から下地基板を引上げて搬送する過程において、下地基板の表面上に生成した板状基板が下地基板から離脱しても、落下基板受部材で板状基板を受止め、落下しないように保持することができるので、板状基板の落下損傷による不良品の発生を未然に防止し、歩留の向上を実現することができる。また本発明の落下基板受部材は、従来の下地基板に付加される落下防止機能部材に比べて、その形状および寸法をコンパクトな大きさにできるので、そのことによって坩堝形状および装置形状まで一層コンパクトにすることができ、エネルギー効率のよい装置を実現することができる。
また本発明によれば、落下基板受部材は、融液に対する撥液性を有する素材によって形成される。ここで、融液に対する撥液性とは、融液が付着しにくく、またたとえ付着したとしても付着部における凝固成長がきわめて緩慢であることをいう。落下基板受部材を融液に対する撥液性を有する素材で形成することによって、落下基板受部材の表面に融液材料が付着しにくく、また凝固成長することが生じにくいので、メインテナンスフリーで繰返し使用することが可能になる。
また本発明によれば、下地基板の搬送方向前方側の端部に設けられる落下基板受部材には、下地基板の搬送方向前方側の端面に沿って延び、下地基板の表面上に生成される板状基板を保護する保護部材が、設けられる。下地基板が融液中へ浸漬されて移動されるとき、また融液から引上げられて搬送されるとき、保護部材が、融液中の浮遊物や不純物、また坩堝の縁部分に落下した板状基板の破片などを、移動方向の前方で排除するので、下地基板の表面上で生成された板状基板が、上記浮遊物および落下した板状基板の破片などの異物と接触することを防止できる。このように、板状基板と異物との接触が防止されることによって、板状基板の損傷および割れの発生が防止されるので、歩留向上効果を得ることができる。
また本発明によれば、下地基板の搬送方向後方側の端部に設けられる落下基板受部材は、下地基板を臨む側の面が凸状に形成される。落下基板受部材は、下地基板が融液に浸漬され、その後引上げられるとき、下地基板と共に動作し、融液をすくい上げるので、その固着成長が起こり易い。この現象は、特に下地基板の搬送方向後方側の端部に設けられる落下基板受部材において発生し易い。そこで、下地基板の搬送方向後方側の端部に設けられる落下基板受部材の下地基板を臨む側の面を凸状として鉛直方向下方に向って傾斜する傾斜面を有するように形成することによって、落下基板受部材がすくい上げた融液を下方へ容易に滴下させることができるので、固着成長が起こることを防止し、メインテナンスフリーで落下基板受部材の繰返し使用が可能になる。
また本発明によれば、落下基板受部材は下地基板に着脱可能に装着されるので、下地基板および落下基板受部材のメンテナンスを容易にすることができる。
また本発明によれば、下地基板を保持する保持基板を含み、落下基板受部材は保持基板に着脱可能に装着されるので、下地基板の構成を単純にすることができ、下地基板のロードアンロードの機構も単純化することができる。また下地基板の構成を単純化してシンプルな形状とすることによって、再加工が容易になり、加工費をコストダウンすることができる。
図1は本発明の実施の第1形態である板状基板製造装置20の構成を簡略して示す側面方向から見た断面図であり、図2は図1に示す板状基板製造装置20に備わる下地基板21まわりの構成を簡略化して示す断面図であり、図3は図2に示す下地基板21まわりの下面図である。
板状基板製造装置20は、大略、チャンバ22と、チャンバ22が形成する内部空間である処理空間23内に設けられて金属または半導体材料の融液24を収容する坩堝25と、坩堝25の周囲に巻きまわされるコイル26と、板状基板27を生成する原板となる下地基板21と、下地基板21を保持し、かつ予め定める1方向である搬送方向へ搬送し、搬送途上において下地基板21を融液24中に浸漬し、引上げる不図示の搬送浸漬手段とを含んで構成される。この板状基板製造装置20は、下地基板21を搬送方向(図1中に示す矢符28方向)に搬送しながら融液24に浸漬し、下地基板21の表面上に金属または半導体材料を凝固成長させて板状基板27を製造することに用いられる。本実施形態では、半導体材料であるシリコンの融液から、板状のシリコン基板を製造する事例について説明する。
チャンバ22は、外観が大略直方体形状を有し、内部が中空の構造体である。チャンバ22は、たとえば鋼製の躯体に図示を省くけれども、アルミナ(Al)などの断熱材が内張りされて、断熱かつ耐火構造を備える。このチャンバ22には、不図示の真空排気手段と不活性ガス供給手段とが付設され、これらによって、チャンバ22の処理空間23を真空雰囲気または不活性ガス雰囲気に保つことができる。
チャンバ22の一方の側壁22a、すなわち下地基板21の搬送方向28における上流側にあたる側壁22aには、チャンバ22の外部にある不図示の搬送装置と、処理空間23内の前記搬送浸漬手段との間で、下地基板21を受渡しするための搬入口31が形成される。この搬入口31には、不図示の開閉自在の扉が設けられ、扉の外方にはさらに副室チャンバが設けられる。この副室チャンバは、チャンバ22と同様に雰囲気調整が可能に構成され、搬入口31と反対側には開閉自在の扉が設けられる。したがって、搬送装置でチャンバ22まで搬送された下地基板21は、まず大気開放された副室チャンバ内へ搬入され、副室チャンバ内を雰囲気調整した後、さらに副室チャンバ内に備わる搬送手段によって搬入口31を通して搬送浸漬手段へ渡される。
チャンバ22の前記一方の側壁22aに対向する他方の側壁22bには、搬入口31と対向する位置に下地基板21と板状基板27とをチャンバ22の外部へ搬出するための搬出口32が形成される。この搬出口32にも、開閉自在の扉とその外方に副室チャンバが設けられる。板状基板27が生成された下地基板21は、搬出口32から副室チャンバを介してもう1つの搬送手段に受渡しされる。
シリコンの融液24を収容する坩堝25は、たとえばグラファイト製の有底容器である。坩堝25は、処理空間23内の下部であって、チャンバ22の底板22c上に設けられる。坩堝25のまわりには、坩堝25の外壁面上に設けられる耐火物33を介して、コイル26が巻きまわされる。コイル26は、高周波誘導コイルであり、高周波制御電源に接続される。高周波制御電源からコイル26に高周波電流を流すことによって、グラファイト製の坩堝25および坩堝25内のシリコンおよびその融液24に誘導電流が発生し、発熱する。融液24の温度は、たとえば放射温度計などの温度センサによって検出され、その検出出力が高周波制御電源に与えられ、高周波電源の制御によって、板状基板27の生成に適した温度になるように調整される。
本発明の板状基板製造装置20は、下地基板21まわりの構成に特徴を有する。融液24に浸漬されて板状基板27を生成する原板となる下地基板21は、たとえばグラファイトまたは石英などからなり、外観がやや扁平な直方体形状を有する。搬送浸漬手段に保持された状態で鉛直下方に臨む下地基板21の下面35に融液24が凝固成長して板状基板27が生成される。以後、下地基板21の下面35を成長面35と呼ぶことがある。
本実施形態では、成長面35は、平面から見た形状が矩形に形成される。成長面35には、成長面35の4つの辺を構成する縁に沿って、辺とほぼ平行に延びて、仕切溝36が形成される。ただし、仕切溝36は、各辺の中央部付近において局所的に溝が途切れるように形成され、この溝が途切れた部分を繋ぎ部37と呼ぶ。成長面35に仕切溝36を形成することによって、凝固成長する板状基板27のバリの成長を抑え、また生成された後の板状基板27の成長面35からの剥離を容易にする。
繋ぎ部37は、成長面35において仕切溝36の内側で融液24が凝固成長して生成される板状基板27と、仕切溝36の外側で融液24が凝固成長して生成される端材38とを、繋ぐ部分となる。板状基板27と端材38とは、下地基板21から一体として剥離し回収されるけれども、繋ぎ部37の幅が狭隘なので繋ぎ部37で破壊することもある。しかしながら、繋ぎ部37が壊れても、仕切溝36の内側に生成される板状基板27が損壊することなく回収できるので、歩留を大きく阻害することがない。
下地基板21は、成長面35の反対側の面39(便宜上裏面39と呼ぶ)に、裏面39から突出して、搬送方向28に平行な断面形状が楔状に形成される係合凸部40が形成される。
板状基板製造装置20には、搬送浸漬手段に接続される部材であって下地基板21を保持する保持基板41が含まれる。保持基板41には、搬送方向28に平行な断面において、係合凸部40に対応する形状に係合凹部42が形成される。下地基板21は、係合凸部40が、保持基板41の係合凹部42に係合されることによって保持される。また係合凸部40と係合凹部42とは、離脱可能に構成される。すなわち、下地基板21は保持基板41に対して着脱自在であり、このことによって、下地基板21は、搬送浸漬手段と他の搬送手段との間で受渡しされる。
上記のように、保持基板41が搬送浸漬手段に接続されるので、保持基板41に保持される下地基板21が、搬送浸漬手段によって、搬送方向28に搬送されるとともに、搬送途上において融液24へ浸漬され、引上げられる。
板状基板製造装置20には、下地基板21の搬送方向前方側の端部21aおよび搬送方向後方側の端部21bに、下地基板21の成長面35上に生成され、下地基板21の成長面35から離脱して落下する板状基板27を受ける落下基板受部材45が設けられる。本実施形態では、搬送方向前方側の端部21aに2個の落下基板受部材45(これらを第1および第2落下基板受部材45a,45bと呼ぶ)が設けられ、搬送方向後方側の端部21bに2個の落下基板受部材45(これらを第3および第4落下基板受部材45c,45dと呼ぶ)が設けられる。
落下基板受部材45は、側面から見た形状が略U字状を有し、融液24に対する撥液性を有する素材、たとえばボロンナイトライド(窒化ホウ素:BN)または窒化ケイ素(SiN)などで形成される。BNまたはSiNは、溶融シリコンが付着しにくく、また付着した場合であっても、付着部分においてシリコンが凝固成長しにくいという特徴がある。
略U字状の形状を有する落下基板受部材45は、搬送方向28に延びる装着部46と、装着部46に連なり約90度屈曲した方向である鉛直下方に延びる連接部47と、連接部47に連なり約90度屈曲した方向であって装着部46と平行な方向へ延びる基板受部48とを含んで構成される。第1〜第4落下基板受部材45a,45b,45c,45dにおける個々の装着部46、連接部47、基板受部48を表す場合には、各落下基板受部材45に対応する同じアルファベットを数字の後に付して表す。なお、落下基板受部材45、装着部46、連接部47、基板受部48を総称する場合には、アルファベットを省いて表す。
落下基板受部材45の基板受部48は、延びる方向の先端部すなわち遊端部へ向かうほど、その幅が狭くなる形状に形成される。このことによって、基板受部48と下地基板21の成長面35との間に対する融液24の浸透を促進することができる。
落下基板受部材45は、装着部46の下面を下地基板21の裏面39に当接し、また連接部47の内面を下地基板21の端面に当接するように配置して、下地基板21に装着される。この落下基板受部材45の下地基板21に対する装着は、ねじ止めによって着脱可能に行われる。すなわち、装着部46に貫通孔49が形成され、落下基板受部材45を上記配置にするとき、下地基板21の裏面39における貫通孔49に対応する位置に、雌ねじ部50が形成される。ねじ部材51を貫通孔49に挿通し、雌ねじ部50に螺合させることによって、落下基板受部材45が下地基板21に装着される。逆に、ねじ部材51を緩めることによって、落下基板受部材45を下地基板21から取り外すことができる。
落下基板受部材45の鉛直方向の寸法は、落下基板受部材45が下地基板21に装着された状態で、基板受部48の下地基板21を臨む側の面と、下地基板21の成長面35との離隔距離G1が、本実施形態では2〜5mmになるように設定される。これは、厚さ0.15〜0.40mmの板状基板27の生成を阻害しない範囲として選定される。ただし、上記離隔距離G1の値は、2〜5mmに限定されるものではなく、生成する板状基板27の厚さ、板状基板27の素材となる融液24の材料の相違、またそれに伴う融液24の温度等によって、適宜設定されることが好ましい。
なお、搬送方向28に直交する方向におけるそれぞれ2個の落下基板受部材45の配置は、板状基板27の搬送方向28に直交する方向である幅方向の寸法に応じて、板状基板27を安定して保持できる位置に適宜配置される。また幅方向における落下基板受部材45の配置個数は、2個に限定されることなく、3個以上であってもよい。
本実施形態の板状基板製造装置20は、下地基板21の搬送方向後方側の端部21bに設けられる第3および第4落下基板受部材45c,45dの基板受部48c,48dに特徴を有する。図4は、第3落下基板受部材45cの基板受部48cを図3の切断面線IV−IVから見た図である。第3および第4落下基板受部材45c,45dの基板受部48c,48dは、下地基板21を臨む側の面55が凸状に形成される。図4では、第3落下基板受部材45cの基板受部材48cを代表例として示す。
落下基板受部材45の基板受部48は、下地基板21が融液24に浸漬され、その後引上げられる下地基板21と共に動作し、融液24をすくい上げるので、その過程において融液24が急激に冷却されて固着成長が起こり易い。この現象は、特に下地基板21の搬送方向後方側の端部21bに設けられる第3および第4落下基板受部材45c,45dにおいて発生し易い。そこで、第3および第4落下基板受部材45c,45dの基板受部48c,48dの下地基板21を臨む側の面55を凸状とし、鉛直方向下方に向って傾斜する傾斜面55a,55bを有するように形成することによって、第3および第4落下基板受部材45c,45dの基板受部48c,48dがすくい上げた融液24を下方へ容易に滴下させることができる。
このことによって、第3および第4落下基板受部材45c,45dに融液24が付着しにくくなり、融液24の固着成長が起こることを防止できるので、第3および第4落下基板受部材45c,45dを常に清浄な状態に保ち、第3および第4落下基板受部材45c,45dをメインテナンスフリーで繰返し使用することが可能になる。なお、基板受部48の下地基板21に臨む面を凸状に形成するのは、第3および第4落下基板受部材45c,45dに限定されるものではなく、第1および第2落下基板受部材45a,45bの基板受部48a,48bも同じ構成としてもよい。
図5は、下地基板21から離脱した板状基板27が落下基板受部材45で受取られている状態を示す図である。下地基板21の表面上に生成された板状基板27は、融液24から引上げられて搬送される途上において自然冷却されるけれども、この冷却過程において、下地基板21と板状基板27との熱膨張率の差などに起因して、板状基板27が下地基板21から剥離して離脱することがある。
しかしながら、板状基板製造装置20によれば、下地基板21には落下基板受部材45が設けられているので、落下基板受部材45が、下地基板21から離脱した板状基板27を受取ることができる。このことによって、板状基板27の端材38の一部が落下することがあっても、板状基板27の本体を落下させることなく良品として回収することができるので、歩留を向上することができる。
図2および図3に戻って、本実施形態の板状基板製造装置20には、下地基板21の搬送方向前方側の端部21aに設けられる第1および第2落下基板受部材45a,45bに、下地基板21の搬送方向前方側の端面56に沿って延び、下地基板21の成長面35上に生成される板状基板27を保護する保護部材57が、設けられる。
保護部材57は、落下基板受部材45と同様のBNまたはSiNなどからなる平板状部材である。保護部材57の平面寸法は、下地基板21の搬送方向前方側の端面56の寸法とほぼ同じ程度、または下地基板21の厚さ方向に下地基板21よりも少し大きくなるように形成されることが好ましい。平板状の保護部材57は、保護部材57の一方の面から突出するように設けられる支持部材58によって第1および第2落下基板受部材45a,45bに装着される。なお、保護部材57と、支持部材58と、第1および第2落下基板受部材45a,45bとは、一体的に形成される1つの部材で構成されてもよい。
下地基板21を坩堝25に収容される融液24中へ浸漬し、融液24中で移動し、融液24から引上げるとき、保護部材57は、常に下地基板21の前を移動することになる。融液24には、定期的にシリコンの供給が行われるので、供給されたシリコンペレットの中には、未溶解の状態で浮遊するものもある。この浮遊物に、下地基板21の成長面35上で成長中の、または成長後の板状基板27が接触することによって、傷を生じたり、場合によっては、き裂または割れを発生したりすることがある。
しかしながら、保護部材57を設けることによって、下地基板21が融液24に浸漬され、また浸漬移動される過程において、保護部材57が、上記浮遊物および融液24中の不純物等を進行方向または横方向に排除するので、下地基板21上に生成される板状基板27が浮遊物および不純物に接触することから保護する。保護部材57を設けることによって、板状基板27の損傷が防止され、品質の安定した板状基板27を製作することが可能になる。
また、坩堝25の縁には、下地基板21から離脱して落下した板状基板27の破片、端材38、板状基板27のバリ等が散在することがあり、これらが、下地基板21上で生成され下地基板21とともに融液24から引上げられる途中の板状基板27に触れ、板状基板27の一部が損壊または全面に割れが発生したりする。保護部材57は、下地基板21の搬送方向前方にあって、坩堝25の縁に散在する板状基板21の破片、端材38、板状基板27のバリ等の異物を排除しながら搬送方向28へ移動するので、下地基板21に密着した状態、または下地基板21から離脱して落下基板受部材45で保持されている状態の板状基板27が、上記異物に接触しないように保護することができる。このことによって、板状基板27の損傷が防止されるので、歩留を向上することができる。
図6は本発明の実施の第2形態である板状基板製造装置に備わる下地基板61まわりの構成を簡略化して示す断面図であり、図7は図6に示す下地基板61まわりの下面図である。本実施形態の板状基板製造装置は、下地基板61まわりを除いて、実施の第1形態の板状基板製造装置20と同じに構成されるので、全体構成図を省くとともに、実施の第1形態の板状基板製造装置20に対応する部分については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施形態の板状基板製造装置において注目すべきは、下地基板61の落下基板受部材45が装着されるべき部分に、切欠部62がそれぞれ形成され、該切欠部62に落下基板受部材45の連接部47が係合するようにして装着されることである。このように、下地基板61に形成される切欠部62に落下基板受部材45を係合するようにして装着することによって、落下基板受部材45が一層安定に装着されるとともに、下地基板61まわりの搬送方向の寸法をわずかにコンパクト化することができる。
図8は、本発明の実施の第3形態である板状基板製造装置に備わる下地基板21まわりの構成を簡略化して示す断面図である。本実施形態の板状基板製造装置は、下地基板21まわりを除いて、実施の第1形態の板状基板製造装置20と同じに構成されるので、全体構成図を省くとともに、実施の第1形態の板状基板製造装置20に対応する部分については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施形態の板状基板製造装置において注目すべきは、落下基板受部材65が、保持基板41に着脱可能に装着されることである。なお、本実施形態では、下地基板21まわりの下面図を省くけれども、落下基板受部材65は、実施の第1および第2形態と同様に、下地基板21の搬送方向前方側端部に2個、搬送方向後方側端部に2個が設けられる。
本実施形態の落下基板受部材65は、その基本形状が、実施の第1および第2形態の落下基板受部材45と同様に略U字状であり、装着部66、連接部67および基板受部68を有する。ただし、落下基板受部材65は、保持基板41に装着され、下地基板21の成長面35へ回込むことができる大きさに形成されるので、装着部66、連接部67および基板受部68の寸法が、第1および第2形態の落下基板受部材45のそれらに比べて長くなるように形成される。
落下基板受部材65は、装着部66の下面を保持基板41の上面41aに当接し、装着部66に連なる連接部67が鉛直下方に延び、連接部67に連なり装着部66と平行な方向に延びる基板受部68が下地基板21の成長面35を臨む位置へ回込むように配置されて、保持基板41に装着される。この落下基板受部材65の保持基板41に対する装着は、ねじ止めによって着脱可能に行われる。
すなわち、装着部66に貫通孔69が形成され、落下基板受部材65を上記配置にするとき、保持基板41の上面41aにおける貫通孔69に対応する位置に、雌ねじ部70が形成される。ねじ部材51を貫通孔69に挿通し、雌ねじ部70に螺合させることによって、落下基板受部材65が保持基板41に装着される。逆に、ねじ部材51を緩めることによって、落下基板受部材65を保持基板41から取り外すことができる。
本実施形態の板状基板製造装置によれば、落下基板受部材65が、下地基板21ではなく保持基板41に着脱可能に装着されるので、下地基板21の構成を単純にすることができ、下地基板21のロードアンロードの機構も単純化することができる。また、下地基板21の構成が単純化されてシンプルな形状になるので、下地基板21の再加工が容易になり、加工費のコストダウンを実現することができる。
以上に述べたように、本実施の形態では、融液の材料がシリコンである場合について例示するけれども、融液の材料はシリコンに限定されることなく、他の半導体材料、たとえばガリウム−ヒ素などであってもよく、また金属材料であってもよい。
本発明の実施の第1形態である板状基板製造装置20の構成を簡略して示す側面方向から見た断面図である。 図1に示す板状基板製造装置20に備わる下地基板21まわりの構成を簡略化して示す断面図である。 図2に示す下地基板21まわりの下面図である。 第3落下基板受部材45cの基板受部48cを図3の切断面線IV−IVから見た図である。 下地基板21から離脱した板状基板27が落下基板受部材45で受取られている状態を示す図である。 本発明の実施の第2形態である板状基板製造装置に備わる下地基板61まわりの構成を簡略化して示す断面図である。 図6に示す下地基板61まわりの下面図である。 本発明の実施の第3形態である板状基板製造装置に備わる下地基板21まわりの構成を簡略化して示す断面図である。 従来技術における下地基板1と下地基板1の表面上に生成される板状基板2との構成を示す断面図である。 従来技術の下地基板1を用いた板状基板2生成の概要を示す図である。
符号の説明
20 板状基板製造装置
21,61 下地基板
22 チャンバ
24 融液
25 坩堝
26 コイル
27 板状基板
35 成長面
36 仕切溝
37 繋ぎ部
38 端材
41 保持基板
45,65 落下基板受部材
57 保護部材
62 切欠部

Claims (6)

  1. 金属または半導体材料の融液に下地基板を予め定める1方向である搬送方向に搬送しながら浸漬し、下地基板の表面上に金属または半導体材料を凝固成長させて板状基板を製造する板状基板製造装置であって、
    下地基板の搬送方向前方側の端部および搬送方向後方側の端部に、下地基板の表面上に生成され下地基板の表面から離脱して落下する板状基板を受ける落下基板受部材が設けられることを特徴とする板状基板製造装置。
  2. 落下基板受部材は、
    融液に対する撥液性を有する素材によって形成されることを特徴とする請求項1記載の板状基板製造装置。
  3. 下地基板の搬送方向前方側の端部に設けられる落下基板受部材には、
    下地基板の搬送方向前方側の端面に沿って延び、下地基板の表面上に生成される板状基板を保護する保護部材が、設けられることを特徴とする請求項1または2記載の板状基板製造装置。
  4. 下地基板の搬送方向後方側の端部に設けられる落下基板受部材は、
    下地基板を臨む側の面が凸状に形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の板状基板製造装置。
  5. 落下基板受部材は、下地基板に着脱可能に装着されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の板状基板製造装置。
  6. 下地基板を保持する保持基板を含み、
    落下基板受部材は、保持基板に着脱可能に装着されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の板状基板製造装置。

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JP2009196830A (ja) * 2008-02-19 2009-09-03 Sharp Corp 析出板製造装置および析出板製造方法

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