JP2007105691A - 水の改質器 - Google Patents

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Abstract

【課題】水道水や湧水を改質して、酸化還元能が低く、またクラスターサイズが小さく生体の細胞レベルで好適な水とする装置の提供。
【解決手段】通水路中に設けられた第1の電極11、第2の電極12、p型ゲルマニウム小粒層14、n型ゲルマニウム小粒層15および通水路外に設けられた直流電圧印加手段とより成る。通水路上流側にある第1の電極11とp型ゲルマニウム小粒層14及び下流側にある第2の電極12とn型ゲルマニウム小粒層15はそれぞれが導電接続され、第1の電極11、p型ゲルマニウム小粒層14と第2の電極12、n型ゲルマニウム小粒層15とは水空間的に分離され、第1の電極11は直流電圧印加手段の正極側に、第2の電極12は負極側に接続されている。さらに、第1の電極11の上流側に負に偏倚された第3の電極13を第1の電極11とは水空間的に分離して設置してもよく、第3の電極13の上流側に通水フィルターを設けてもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゲルマニウムを利用した水の改質器に関する。
水道水は主に河川水を浄化して用いられるが、その安全性と味覚上の問題については以前からいろいろな指摘が行なわれている。給水中に混入する不純物がその主な原因とされるが、配管から混入する錆やスケール、スライム、オイル以外に細菌除去の目的で意識的に混入されるハロゲン系薬剤もカルキ臭やトリハロメタン(発がん物質)等を発生させる。
浄水場から利用者の蛇口にいたる輸水中に発生するこれら水道水の汚染を除去するため、もっとも一般的に用いられているのが浄水器である。浄水器は主にフィルターを利用して汚染物質をトラップする作用を有するもので、逆浸透膜を利用する場合分子量500程度の細菌まで除去することが出来る。この他電磁界の性質を利用してイオン性物質をトラップしようとする試みもある(例えば特許文献1)。この方法では水路に直交磁界を印加するが、磁束密度から計算してもイオンの捕捉率は電界の場合より低く、また通過水分子の電子エネルギー順位が高められて生理活性化するという作用機序はきわめて説得力に乏しい。
フリーラジカルの一種である活性酸素を飲料水中から除去する方法として、近年活性水素(原子状水素)を水に溶存させ、化学反応によって非活性な水分子を生成させる方法としてマグネシウム粉を水に溶解させることが提案されている。
特開平02−131186号公報
水道水の浄化は、従来主に含有不純物を除去する観点から行なわれてきた。汚染物質を除去することは飲料水として最低限必要であるが、水の生理的機能の観点からはそれだけでは十分ではない。水を生理的に好ましく改質し、細胞レベルでの「安全性」と「浸透性」の高い水に再生することが重要である。
「安全性」の観点からは水の酸化還元能、すなわち電子授受の能力を抑制し水に溶解している残留不純物や水収納容器との反応によって生成するフリーラジカルを抑制する必要がある。前記したように逆浸透膜フィルターを利用したり、蒸留したりすれば残留不純物のきわめて少ない純水が得られるが、コストアップになる上いったん精製した水も水の酸化還元能自体は変化しないので時間経過とともに外部からの光や熱の作用で容器と反応してフリーラジカルを生成する。フリーラジカルの存在する水は、体内に入りと細胞膜やミトコンドリアを傷つけ、細胞の老化を引き起こし腫瘍発生の原因になる。また、肌にシミやソバカスなどを作りやすい。
フリーラジカルの抑制方法として近年、活性酸素を飲料水中から除去するとして、活性水素(原子状水素)を水中で発生させるマグネシウム粉が市販されている。マグネシウムを水に投入すると反応して水酸化マグネシウムと共に活性水素が発生するというもので、十数分は平衡濃度以上の水素が水中に存在するとしている。また、同様の目的、すなわち活性酸素と水素を水中で反応させ無害化するとして溶存水素量の多い天然活性水素水(湧水)なる商品も市販されている。しかし、常温1気圧で活性水素が水中に安定に存在するとは考えにくく、また溶存水素が体内で発生するフリーラジカルを効果的に抑制するとは考えにくい。
さらに近年、電気分解水が機能性を示すとして注目されている。電源のマイナス極側に集まる水素イオンH+を含む水を酸性水とよび、その殺菌力を利用するものであるが、上記したようにH+の寿命が比較的短いため体内の細胞内での作用に期待することは出来ない。
一方、水の「浸透性」を高めるには、水のクラスターサイズを縮減することが有効とされる。水のクラスターにはその中心に不純物イオンが存在することが多く、その意味でイオン性不純物を補足することはクラスターサイズの縮減に有効である。
酸化物セラミクスを水中に配置し、輻射する遠赤外線を水分子に吸収させて活性化するなどとする商品も市販されている。多孔質のセラミクスは物理的に細孔を通過する水のクラスター縮減には有効と思われるが、一方、遠赤外線を吸収して活性化した水分子がクラスターの再結集やフリーラジカルの生成を引き起こすことも考えられる。
以上のことから、一旦縮減したクラスターサイズの増大(クラスターの再結集)を防ぐには、処理水の酸化還元能、すなわち反応性を低下させ、イオン活性を妨げることが有効と考えられる。すなわち、従来の水処理技術の発想を越えて水の生理機能を考えた新技術の開発が必要である。
本発明の目的は、水に含有されるイオン性不純物除去により水のクラスターサイズの縮減を行うと共に、処理水の酸化還元能を低下させ、効果的に水の安全性と浸透性を高めることができる水の改質器を提供することである。
本発明は、通水路中の上流側から下流側に順に設けた第1、第2の電極と、
上記第1の電極の下流側にこの電極に接触するように配置したP型ゲルマニウム砂状層と、
上記第2の電極の上流側にこの電極に接触するように配置したN型ゲルマニウム砂状層と、
上記第1の電極に正極、上記第2の電極に負極を接続した直流印加手段と、
を備える水の改質器を開示する。
更に本発明は、通水路中の上流側から下流側に順に設けた第1、第2の電極と、
上記第1の電極の下流側にこの電極に接触するように配置したP型ゲルマニウム砂状層と、
上記第1の電極に正極、上記第2の電極に負極を接続した直流印加手段と、
を備える水の改質を開示する。
更に本発明は、上記第1の電極より上流側に設けた第3の電極と、この第3の電極に負極を接続した第2の直流印加手段と、を備えるものとした水の改質器を開示する。
更に本発明は、流入口と流出口とを持つ容器から成る水の改質器であって、
上記容器は、
流入口からの流入水の径路に設けたP型ゲルマニウム砂状層と、
この砂状層に接触した第1の金属メッシュ電極と、
上記P型ゲルマニウム砂状層からの流出水の径路と上記流出口との間に設けたN型ゲルマニウム砂状層と、
この砂状層に接触した第2の金属メッシュ電極と、
を内部に具えると共に、更に、
上記第1の金属メッシュ電極に正極を接続し、上記第2の金属メッシュ電極に負極を接続した直流印加手段とを具える水の改質器を開示する。
更に本発明は、上記流入口とP型ゲルマニウム砂状層との間に直流負極が印加される第3の金属メッシュ電極を具えるものとした水の改質器を開示する。
本発明によって水道水や湧水の酸化還元能を低下させ、健康に有害なフリーラジカル生成を抑制し、生体浸透性に優れた水を得ることが可能になった。
図1は、本発明の水改質器の実施例図である。図において11は第1の電極、12は第2の電極、13は第3の電極、14はP型ゲルマニウム半導体小粒層(砂状層)、15はN型ゲルマニウム半導体小粒層(砂状層)、16は14と15の間の水路空間(実際は水が充満)を示す。図は、水道水路中に本発明の水改質器が設置されている様子を示し、各電極11〜13は水路外部で直流電圧印加手段(図示せず)に接続されている。このうち11は図示していないが直流印加手段の正極側、12及び13はその負極側に接続されている。
水道水は第3の電極13の上流側(図の左側)より13に流入、通過し、次に第1の電極11に流入、通過後P型ゲルマニウム小粒層(砂状層)14に接触、浸透通過する。そして水路空間16を経てN型ゲルマニウム小粒層(砂状層)15に接触、浸透通過して第2の電極12に流入、通過し改質されて下流側(図の右側)に流出する。
第1の電極11と第2の電極12間に外部から印加された直流電圧の作用で、各ゲルマニウム小粒層(砂状層)14、15はそれぞれ順方向に偏倚され結晶表面からそれぞれ自由正孔h+及び自由電子e−を対向電極方向に放出する(これが14と15間の電極間電流を構成する)。正孔h+の加速放出を容易にし半導体結晶内部にマイナスイオンの侵入を防ぐためには14はP型ゲルマニウムを用いることが望ましく、また同様に電子e−の放出を容易にし結晶内部にプラスイオンの侵入を妨げるため15はN型ゲルマニウムを用いることが望ましい。電界偏倚された結晶粒表面には、厚さ2‐3μmの空乏層(高電界領域)が形成されまた水との界面にショットキー電位障壁が形成されて外部からのイオン侵入を防ぐのである。第1の電極11と第2の電極12間に印加する電圧は、電極間を通過する単位時間の水量にあわせて電極間電流が10μA〜10mAになるように調節する。一方、第1の電極11と第3の電極13間に印加する電圧は、電極間電流がほとんど流れない程度に低くてよい。
水道水は、先ず図1の第3の電極13を通過する際水中に含まれるプラス荷電不純物が電極の電荷で中和されかつ電極13に固定される。次に第1の電極11の上流側(図の左側)でマイナス荷電の不純物が中和され固定される。荷電不純物は化学的に活性であり、配管系と反応してスライム等を生成し、また生体内で危険なフリーラジカルを生成しやすいが、電荷中和されると化学的活性度が大幅に低下し、さらに水のクラスター中心から脱落するためクラスターサイズが縮減する。
荷電不純物の除去された水分子は、次にP型ゲルマニウム半導体小粒層(砂状層)14に浸透通過する際、結晶から放出された自由正孔h+と結合する。すなわち、水分子構成元素の価電子がゲルマニウムの正孔と結合して電位的にゲルマニウムに同化される。ただし、水分子は、正に帯電する。ゲルマニウムの酸化還元能は、水素と同じである。この現象を元素レベルの反応として換言すれば、水分子を構成する水素原子の価電子軌道1sとゲルマニウム原子の価電子軌道4pとがs−p軌道混成により反応するということになる。プラス荷電の正孔とマイナス荷電の電子との結合は、容易に生起する。次に、水分子はN型ゲルマニウム小粒層(砂状層)15近傍および15に浸透通過する際15から放出される自由電子e−と結合する。すなわち水分子構成水素価電子帯に入り込んだのゲルマニウム正孔がs−p軌道混成によりゲルマニウムの電子を捕捉する結果水分子は電気的に中和されると共に水分子の酸化還元能が一層ゲルマニウムに同化するのである。
なお、原水が湧水や井戸水等比較的荷電不純物の少ない場合には、第3の電極13とその印加電源は省略することも出来る。また、ゲルマニウム小粒層(砂状層)は、第1の電極に導電接続されたP型ゲルマニウムのみで第2の電極側のN型ゲルマニウムは、場合によっては省略することも可能である。
常温(25°C)における水溶液系の標準電極電位は、周知のとおり(例えば、電気化学便覧、丸善出版参照)

Ge2++2e−=Ge(s)の反応で標準電極電位E0=0.0000(V)…(1)
2H++2e−=H2(g)の反応で標準電極電位E0=0.00000(V)…(2)

である。これらの式は、水素を基準とした電極反応でゲルマニウムの酸化還元能がゼロであることを示している。式(1)を書き換えると、

Ge2+=Ge(s)−2e−=Ge(s)+2h+…(3)

となる。この式は、図1のP型ゲルマニウム小粒層(砂状層)14の酸化還元能を示している。すなわち、P型ゲルマニウム小粒層(砂状層)14を通過した水分子は、ゲルマニウム正孔による電位交換によって酸化還元能が著しく低下し、容器や人体内でスケールやフリーラジカルを生成する確率が大きく低下するのである。そして、下流のN型ゲルマニウム小粒層(砂状層)15を通過の際捕捉するゲルマニウム電子によって水分子の電荷は中和され、酸化還元能の低い状態が安定的に保たれる。改質水をすぐに利用する場合には15を省略することも出来る。
以下、本発明を実施例に基づき、より詳しく述べる。
図2は、本発明の他の実施例における装置の縦断面構造と電気結線を示す図である。図において1は耐水性容器、2は第1の電極、3は第2の電極、4は第3の電極、5はP型ゲルマニウム小粒層(砂状層)、6はN型ゲルマニウム小粒層、7はカーボンフィルター、8は第1と第2の電極間を偏倚するための直流電源、9は第2と第3の電極間を偏倚するための直流電源である。直流電源8、9(それぞれ電圧E1、E2)によって第1の電極2およびこれに導電接続したP型ゲルマニウム小粒層5は正に、また第2の電極3とこれに導電接続したN型ゲルマニウム小粒層6及び第3の電極4は負に偏倚される。これらバイアス回路にはそれぞれ限流抵抗R1、R2が接続されており、第1及び第2の電極間には、常時10μA〜1mA(電極間を流れる水の抵抗値によって変化)の直流電流が流れるように、また第2及び第3の電極間には実効的に電流が流れない程度に調節されている。
耐水性容器1は絶縁プラスチック製で上流側開口部が水道の蛇口に嵌合固定されるように設計されている。電源を含む電気配線は密閉孔を通して耐水性容器外部に配置されている。水道水は、図示したように上側嵌合部から装置内に流入し、下部から放出される。耐水性容器1は、筒部直径が約4cm、蛇口取り付け部を含む高さが約10cmの円筒形状を有する。
第1〜第3の電極2〜4は金属メッシュ(好ましくは表面金メッキ)製で、耐水性容器1の側壁に固定されている。P型ゲルマニウム小粒層5は最上層が第1の電極2に導電接触するよう底板18で保持される。また、N型ゲルマニウム小粒層6も最下層が第2の電極3と導電接触するよう上板19で固定されている。底板18、上板19は共に有孔非導電性素材、例えば絶縁性プラスチック製メッシュからなる。18、19は共に耐水性容器側壁に固定されている。P型ゲルマニウム小粒層5は、例えばインジウムドープ、キャリア濃度5x1017cm−3、粒径1‐3mmのP型ゲルマニウムを厚さ1cm程度堆積したものである。また、N型ゲルマニウム小粒層6は、例えばリンドープ、キャリア濃度8X1017cm−3、粒径1‐3mmのN型ゲルマニウムを厚さ1cm程度層状にしたものである。
カーボンフィルター7は、スラグ、スラッジなどのトラップとしてこの装置の最上流に設置されており、厚みは0.5cm程度である。材質は、通常使われているもの、例えば活性炭やメッシュなど適当に選ぶことが出来る。このフィルターによってほぼ10μm程度以上のサイズの不純物は除去することが出来る。カーボンフィルター7は第3の電極に接触していてもよいが、第3の電極4と第1の電極2間およびP型ゲルマニウム小粒層5とN型ゲルマニウム小粒層6間は水空間的に分離されていなければならない。
なお、図示した耐水性容器外部の電気配線部は、リード線の一部(防水被覆)を除いて防水性容器内に収納されており、直流電源8、9は乾電池を用いる。
さて、図2の装置を水道蛇口に取り付け、バイアス電源を入れて水を流すと、先ずカーボンフィルター7によって比較的大きな不純物の除去された水道水は、第3の電極4を通過する際プラス荷電の不純物、例えば鉄分やスケールの一因である荷電コロイドなどが4にひきつけられて電荷中和の上大部分が電極4に堆積する。ついで、水道水は第1の電極2の上流側に至り、ここで溶存マイナスイオン、例えば人体に有害なトリハロメタンや残存塩素などは電荷中和の上トラップされる。水は、次いでP型ゲルマニウム小粒層5に浸透通過するが、この際P型ゲルマニウムから放出される正孔と結合する。水分子構成原子の価電子が、結晶から放出時に高い電界エネルギーを持つ正孔を捉えて化学結合し、水の価電子帯にゲルマニウムの正孔が入り込む。これらの過程で、もともと水に残留していた不純物イオンが除去されて水のクラスターサイズが縮減すると共に、水分子は電気化学的に酸化還元能がゲルマニウムに同化する。つまり、著しく酸化還元能が低下する。
ゲルマニウムの正孔を有する水分子は、次にN型ゲルマニウム小粒層6に浸透通過し、第2の電極3を経て装置外に排出される。この過程で、水分子の正孔は、N型ゲルマニウムから放出される高い加速電界を有する自由電子と再結合する。つまり、水分子は電気的に中性になるが、水分子の価電子としてゲルマニウムの電子を有するようになる。この処理水は、したがって、安定的に酸化還元能の低い状態を保つことが出来る。このように電気化学的性質を改質された水は、飲用した場合、細胞浸透性が高く(クラスターサイズが小さい)、かつ生体に有害なフリーラジカルを新たに生成する危険が小さい(酸化還元能がゼロ近似)。このように酸化還元能の異なる水分子は、通過水量全体の10‐30%程度あれば目的を達成することが出来る。装置の通過水をすぐ使用する場合には、N型ゲルマニウム小粒層6を省略することも出来る。
この装置を充分時間使用後、再生する場合には、水道水を逆に通し(排出孔側から通水する)、また直流電源8、9の電圧印加方向を逆にしたまま一定時間通水すればよい。
図2の装置を通過する前と通過後の水道水を常温で手の甲に一滴づつ滴下し、皮膚面と水滴との接触角を測定すると、通過前の水は鋭角(約60度)であるのに対し、通過後の水は鈍角(約130度)を成した。約3分を経過後、通過前の水滴はほぼそのままの形状で皮膚面に残存したが、通過後の水滴は皮内に浸透もしくは皮膚面に拡散して目視できなくなった。これは、図2の装置を通過した水のクラスターサイズが縮減し、細胞浸透性が高まっていることを示す。
図3は、本発明の別の実施例を示す装置構成図である。図における記号は前実施例の場合と同じである。なお、10は加圧ポンプである。7のカーボンフィルターは、上側がカーボン、下側に多孔質のセラミクスが充填されている。
耐水性容器1は、絶縁プラスチック製で三重の同心円筒状の構成となっている。水道水は、加圧ポンプ10で加圧されて耐水性容器1のもっとも内側の筒上部より容器内に入る。カーボンフィルター7で漉された水はこの筒の下層に配置されたP型ゲルマニウム小粒層5に浸透通過する。P型ゲルマニウム小粒層5は第1の電極2に導電接触しており、第1の電極は図示したように限流抵抗RLを経て直流電源8の正極側に接続されているためP型ゲルマニウム層は順方向に偏倚される。したがって高いポテンシアルエネルギーをもつゲルマニウムの自由正孔がゲルマニウム結晶表面に接触或いは近傍を通過する水分子の価電子に結合し、これら水分子は正に帯電する。第1の電極2を通過した水分子は、次にN型ゲルマニウム小粒層6に接触浸透する。6は、図示したように直流電源8の負極側に接続されている第2の電極3と導電接続しているため、N型ゲルマニウムは順方向に偏倚されており、高いポテンシアルエネルギーをもった自由電子がゲルマニウム結晶から放出されてこの層を通過する水分子と化学反応する。この結果、水分子の価電子の一部はゲルマニウムの電子と置き換えられてゲルマニウムの電位に同化し、酸化還元能が著しく低下する。直流電源8の電源電圧は約15V、通電電流値は約1mA、RLは10kΩ程度である。N型ゲルマニウム小粒層6を通過した水分子は第2の電極3を通過し、反転してもっとも外側の筒をとおり、装置外に設けられた貯水タンクに放出される。
尚、第1の電極2をN型ゲルマニウム砂状層5の流出側接触させる例としているが、図1や図2と同様に流入側に設けるやり方もある。
この装置で得られた改質水を市販されている自然活性水素水(湧水)およびマグネシウム粉投入活性水素水(水道水)とその酸化還元能の比較実験を行なった。
1気圧下で各サンプル水をビーカーに取り、2分間煮沸して冷却後水中に含有されたトリハロメタンCHCl3濃度を測定した。未処理の水道水をコントロールとして各サンプル水のトリハロメタン濃度を相対値で示したのが図4である。
水道水には殺菌処理用に塩素が投入されているため、未処理水を煮沸すると数ppm以上のトリハロメタンが生成する。しかし、本発明の装置によって水の酸化還元能を大幅に低下させた結果、トリハロメタン濃度は1/10以下に低下することがわかる。一方、市販のマグネシウム粉で処理した水道水では、若干のトリハロメタン濃度の低下は見られるが、未処理水と大きな差はない。また、地下水である自然活性水素水にも有機物や塩素が若干含まれており、水道水の1/10程度の濃度のトリハロメタンを生成していることがわかる。
以上の実施例は、本発明の装置が効果的に水道水を改質した結果、水の酸化還元能が抑制され、フリーラジカルの生成を抑制し、高浸透性が達成されたことを示している。
マクロな汚れやイオン性不純物の除去された水道水が、ゲルマニウム小粒層(砂状層)を通過する際ゲルマニウム結晶表面から放出されるポテンシアルエネルギーの高い自由正孔と水分子の価電子が結合して電位交換が行なわれ、水分子の電子親和力がゲルマニウムに同化することによって水の酸化還元能が水素レベルに近づく。水中に溶存する水素濃度と異なり、ゲルマニウム同化水分子の性質は長時間に亘って変化しないと考えられるため、この装置で改質した水は飲料水のみならず洗顔や風呂水、或いは美容液成分に用いて好適である。この改質水はフリーラジカルの生成を抑止するため水のクラスターサイズ増大を防ぐ作用もあり、細胞浸透性も高い。さらに細胞内では発生したオキシダントの活性度を低下させ無害化を計る作用もあると考えられる。
前記各実施例においては、直流電圧印加手段として耐水性容器外部に付設した電池電源が用いられた。しかし、本発明はこれにとどまらない。たとえば小規模な改質器においては外部電源を用いず、ゲルマニウム半導体小粒層(砂状層)とこれに導電接続した金電極の電子親和力(化学ポテンシアル)の差を利用した発電を用いることができる。この場合、第1の電極と第2の電極を連結する耐水性容器外の導線(図1または図2の耐水性容器外の電気結線において電池及び限流抵抗を除いた導線部分)は必要である。電子親和力の大きな金電極にN型ゲルマニウムおよびP型ゲルマニウムから自由電子が流入するが、自由電子濃度は圧倒的にN型ゲルマニウム層で高いためこの電子流が支配的になる。したがって、この場合第1の電極(金電極)2に導電接触するゲルマニウム小粒層はn型、第2の電極(金電極)に導電接続するゲルマニウム小粒層はP型である必要がある。すなわち、通水路上流側の第1の電極2を正極、これに接続したN型ゲルマニウム小粒層を負極とする化学電池が起電して電子が耐水性容器1外の導線路を第1の電極2側から第2の電極3側に流れる。電子の流出したN型ゲルマニウムで発生した自由正孔が水分子との界面で電界加速されて水中に放出され、水分子の価電子を捕らえて電位的に同化する。一方、導線を伝って第2の電極3に入った電子流は、P型ゲルマニウム小粒層を経て水中に放出され、正に帯電した水分子を中和しゲルマニウムに電位同化させるのである。
また、以上の実施例では触れなかったが、ゲルマニウム半導体小粒層(砂状層)の導電性について敷衍する。前記実施例では、第1の電極に導電接触しているゲルマニウムはP型、第2の電極に接触しているゲルマニウムの導電型をn型とした。しかし、本発明は、必ずしもこの導電型にこだわらない。要するに、第1及び第2の電極側からそれぞれゲルマニウムの自由正孔及び自由電子が放出されることが重要なのであって、たとえば、ゲルマニウムを逆方向に偏倚することもできる。すなわち、直流電源の正極に接続された第1の電極にはN型ゲルマニウム、電源の負極に接続された第2の電極にはP型ゲルマニウムをそれぞれ導電接続すると、ゲルマニウム小粒層(砂状層)は逆方向に偏倚される。第1の電極材料がゲルマニウムより標準単極電位の高い物質、たとえば金などの貴金属で構成されていれば、標準単極電位差に基づいてN型ゲルマニウムから電子が貴金属電極側に流出し、ゲルマニウム内部に自由正孔が発生する。発生した正孔は水との界面領域に形成されている強い内部電界に加速されて速やかにゲルマニウムより水中に放出される。この放出正孔のポテンシアルは前実施例の場合よりはるかに高く、容易に水分子の価電子と結合する。一方、電源負極に接続されたP型ゲルマニウムからは電源から流入する電子が加速されて結晶界面より水中に放出され、正に帯電した水分子を中和し、ゲルマニウム電位に同化させる。
第1及び第2の電極に接続されたゲルマニウムがアンドープであっても原理的には直流電源の印加電圧を大きくすれば同様の現象が起きると考えられるが、抵抗が高く、また結晶内のキャリア濃度が低いため、水分子との結合割合が低下すると考えられる。
本発明は、主として水道水、井戸水や湧水の電気化学的性質を生体細胞レベルで好ましい水に改質するための水処理装置に関する。
本発明の原理を説明するための図。 実施例の装置縦断面を示す図。 別の実施例の構成を示す図。 図3に示す装置で改質した水道水の一特性を他の水と比較したデータ図であ
符号の説明
1 耐水性容器
2、11 入力書面
3、12 第2の電極
4、13 第3の電極
5、14 P型ゲルマニウム小粒層
6、15 N型ゲルマニウム小粒層
7 カーボンフィルター
8、9 直流電源
10 加圧ポンプ
18 底板
19 上板

Claims (5)

  1. 通水路中の上流側から下流側に順に設けた第1、第2の電極と、
    上記第1の電極の下流側にこの電極に接触するように配置したP型ゲルマニウム砂状層と、
    上記第2の電極の上流側にこの電極に接触するように配置したN型ゲルマニウム砂状層と、
    上記第1の電極に正極、上記第2の電極に負極を接続した直流印加手段と、
    を備える水の改質器。
  2. 通水路中の上流側から下流側に順に設けた第1、第2の電極と、
    上記第1の電極の下流側にこの電極に接触するように配置したP型ゲルマニウム砂状層と、
    上記第1の電極に正極、上記第2の電極に負極を接続した直流印加手段と、
    を備える水の改質器。
  3. 更に、上記第1の電極より上流側に設けた第3の電極と、この第3の電極に負極を接続した第2の直流印加手段と、を備えるものとした請求項1又は2の水の改質器。
  4. 流入口と流出口とを持つ容器から成る水の改質器であって、
    上記容器は、
    流入口からの流入水の径路に設けたP型ゲルマニウム砂状層と、
    この砂状層に接触した第1の金属メッシュ電極と、
    上記P型ゲルマニウム砂状層からの流出水の径路と上記流出口との間に設けたN型ゲルマニウム砂状層と、
    この砂状層に接触した第2の金属メッシュ電極と、
    を内部に具えると共に、更に、
    上記第1の金属メッシュ電極に正極を接続し、上記第2の金属メッシュ電極に負極を接続した直流印加手段とを具える水の改質器。
  5. 上記流入口とP型ゲルマニウム砂状層との間に直流負極が印加される第3の金属メッシュ電極を具えるものとした請求項4の水の改質器。
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