JP2007105028A - 叩き面が分岐するハエ叩き - Google Patents
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Abstract
【課題】平らな床面にいるハエやゴキブリなどの害虫だけでなく、段差のある場所や狭い隙間のある場所に逃げ込んだ害虫をも退治できるハエ叩きを提供する。
【解決手段】ハエ叩きの叩き面を1枚のシートとはせずに、弾性を有する短冊状切片や線状体を複数本並べて叩き面を構成する。このハエ叩きを使用して、段差部分や狭い場所にいる害虫めがけてハエ叩きを振り下ろす。短冊状切片から成る叩き面は段差部分で分岐し、線状体から成る叩き面は狭い隙間の底面で広がり、害虫を退治することができる。
【選択図】図1
【解決手段】ハエ叩きの叩き面を1枚のシートとはせずに、弾性を有する短冊状切片や線状体を複数本並べて叩き面を構成する。このハエ叩きを使用して、段差部分や狭い場所にいる害虫めがけてハエ叩きを振り下ろす。短冊状切片から成る叩き面は段差部分で分岐し、線状体から成る叩き面は狭い隙間の底面で広がり、害虫を退治することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ハエ、ゴキブリその他の害虫を退治するハエ叩きに関するものである。
家屋内に出没するハエ、ゴキブリ、カ、ガなどの昆虫は、あるときは食物に細菌をまき散らし、あるときは人畜の血を吸い、またあるときには部屋中を所かまわず這いまわり飛び回るわずらわしい存在であり、人間にとって歓迎すべからざる害虫である。これら害虫を退治したり追い払う器具としては、従来から殺虫スプレー、蚊取り線香(電気式を含む)、粘着剤塗布シート、ハエ叩きなどが一般に使用されている。
これら退治器具のうち、殺虫スプレーは使用法が簡単で一度に広範囲の害虫を退治できる利点がある反面、台所などの食器や食物などにかかった場合や、噴霧液を人が吸い込んだ場合の人体に及ぼす影響が心配される。蚊取り線香も広範囲にカなどを殺したり寄せ付けない利点はあるが、殺傷力の点では他の器具に比べて多少劣ると思われる。粘着剤塗布シートは昆虫類を待ち伏せして捕獲するもので、退治したい害虫をその場で殺傷できるという即効性はない。これに対してハエ叩きは、人が手に持って害虫を追い回すという原始的な一面はあるものの、「薬液を使用しないため、薬液が食器や食物にかかることによる健康への影響がない」「その場にいる害虫にターゲットを絞り退治できる即効性を持つ」「飛翔性昆虫、歩行性昆虫のどちらもにも有効である」などの利点があり、今回はハエ叩きが持つ利点を大切にしつつ、同時に有する欠点を改善するためにハエ叩きに焦点を当てて出願するものである。
これまでに知られているハエ叩きは、柄の先端に扁平な叩き面を1枚取り付けたものがほとんどで、それを土台として少しずつ改善を加えている。例えば、粘着剤を塗布した叩き面に格子を縦横に張り渡し、その交差部に複数の短い針を設置することにより昆虫をつぶさないようにして捕らえるもの(特許文献1参照)、叩いたハエをつぶさないように叩き面にスポンジをつけたもの(特許文献2参照)、あるいは粘着面で害虫を捕獲後、粘着面を剥離紙で覆い粘着面の保管・再使用に考慮をはらったもの(特許文献3参照)などがある。
実開平05−74276号公報 実開平06−57182号公報 実登3076246号公報
従来知られているハエ叩きは、柄の先端に四角形の叩き面を1枚備えたものがほとんどであるが、いずれのハエ叩きにおいても解決されていない問題点として、ハエ、ゴキブリなどが段差のある床面や狭い隙間に逃げ込んだ場合、従来考えられているハエ叩きでは対応できないという点である。本出願の発明ではこの課題に焦点を当て、より利用範囲の広いハエ叩きを提供しようとするものである。
上記の課題を達成するために請求項1に記載の発明は、弾性を有する複数の短冊状切片または線状体を平行にして横に重ね、一端を固着してなる叩き面を柄の先端に装着したことを特徴とする叩き面が分岐するハエ叩きである。
現在広く一般に使用されているハエ叩きは、柄の先端に一枚の叩き面を取り付けたものである。平らな床面にいる害虫を叩くには何ら支障はないが、例えば段差部分の境目にいるハエやゴキブリを叩こうとしても、叩き面に柔軟性がないため境目の部分にまで叩き面が届かず、ゴキブリなどに逃げられてしまう。この欠点を補うため本出願の発明は、弾性を有する複数の短冊状切片または線状体を平行にして横に重ね、一緒にまとめて固着したものを叩き面とし、それをハエ叩きの柄の先端に装着したものである。
まず短冊状切片について述べると、材質は叩いた場合に変形したり、折れ曲がったり、裂け目ができたり、ちぎれたりしにくい材質が望ましく、荷物梱包用のバンドなどが適する。ただし、これらの条件を満たせば、ビニール、ナイロン、プラスチック、金属、紙など、耐久性があれば材質の如何は問わない。叩き面を構成する切片等の色彩については、一色でもよいが切片ごとに色を変えて目を楽しませることも可能である。
短冊状切片の長さは、柄の先端で固着する部分を除き10cm前後が適当と思われる。あまり長すぎると使用時のスナップが効かず害虫を取り逃がしやすいし、また短すぎても害虫を叩く部分が小さくなり的を外しやすい。切片の幅は、ある程度の弾性強度を必要とするため15mm前後が妥当である。切片の枚数は、切片の幅や重ね具合にもよるが8〜10数枚あれば十分と思われる。
短冊状切片の配列の仕方は幾通りも考えられるが、大きく二つに分けられる。まず一つは、切片を隣同士少しずつ重ねていく方法であり、もう一つは重ねないでお互い触れ合う程度に横に並べていく方法である。これら配列の仕方の実施例を以下に説明する。
実施例1は、図1に示すごとく、まず手に柄を持って叩き面を見た場合、一番右の切片を一番上にし、その左側に来る切片を右の切片の下側に重ねて次々と並べていくやり方である。
実施例2は、これと逆に一番右の切片を一番下にし、その左側に来る切片を右の切片の上側に重ねて次々と並べていくやり方である(図示省略)。
これらの配列方法は平面上にいる害虫を叩くときには何ら問題はないが、例えば段差の下段にいるハエやゴキブリを叩く場合には、前者の配列方法と後者の配列方法とでは差が生じる。すなわち、前者の配列方法のハエ叩きを持ち、段差の上段を右、下段を左に見て段差を叩けば、切片は上段部分と下段部分にうまく分岐して打ち下ろされるため、首尾よくゴキブリを打つことができるが、後者の配列のハエ叩きでは切片部分がお互いの重なりの影響で分岐することができず、ゴキブリを取り逃がす結果となる。これと逆に上段を左、下段を右に見てハエ叩きを使用した場合は、両者のハエ叩きの効果は逆となる。
上記の欠点を補い、段差のどちら側からでも害虫を叩けるようにするために、実施例3として、図4に示すごとく、短冊状切片の配列方法を1枚ずつ交互に上側と下側に変えて重ねていく方法が考えられる。この配列方法だと上段が右にあろうが左にあろうが、切片は上段と下段部分に分岐して害虫を打つことが可能となる。
課題達成のため請求項2に記載の発明は、短冊状切片を柄のある側の重なりを多くして扇状に重ねたことを特徴とする請求項1記載の叩き面が分岐するハエ叩きである。
以上述べた三つの方法は短冊状切片を平行にして横に重ねていく方法であるが、実施例4として、図5に示すごとく、重ね方を平行とせず、柄のある側から見て手前の切片の重なりを多くして扇状に重ねていく方法もある。この重ね方を持つハエ叩きも、基本的には実施例1、実施例2、実施例3の場合と同じ切片の配列が可能であり、効果の点でも似かよるが、柄の保持部から伸びる切片の角度が違う分だけ段差への切片の分岐に微妙に差が出る。
以上の方法はいずれも短冊状切片を重ねて配列する方法で、叩き面の弾性を高める効果があるが、実施例5として、短冊状切片を隣り合う切片同士重ねず、触れ合う程度に横に並べていく方法もある(図示省略)。この場合、各切片は独立して機能するため切片を重ねる場合と比べて叩き面の弾性が少し弱くなるが、叩き面のどの部分においても上下どちらの方向へも分岐が可能となるため、段差のある場所や凹凸のある場所において、叩く方向を選ばずに一様の効果を期待することができる。
以上述べたいずれの実施例においても、複数枚の短冊状切片を1ユニットとしてまとめて固着することは、叩き面を十分機能させるために必要な作業である。ハエ叩きを打ち下ろす衝撃によって切片が抜け落ちたりずれたりすることのないよう、しっかりと固定して留めなければならない。短冊状切片の材質により固着方法は異なるが、接着剤を使用して固着する、電気やガス熱または高周波により溶着する、丈夫な糸でしっかりと縫い付ける、あるいはこれらを併用するなど最適の手段が望ましい。
次は実施例6として、図3や図7に示すごとく、叩き面の構成部品として短冊状切片の代わりに線状体を使用することも可能である。線状体は短冊状切片と比較して、叩く力の方向次第で叩き面の形が上下左右自由に変形する特徴を有する。線状体の数は、少なすぎると叩いたとき線状体間に隙間があきすぎて害虫を取り逃がすことにつながり、逆に多すぎると叩いたときに線状体同士が絡まり叩き面がうまく分岐しない。線状体の材質にもよるが、線状体で構成される叩き面を目の前にかざして前方を透かして見た場合に、容易に前方が見えずしかも叩き面に指を立てた場合に容易に指が突き通るくらいの線状体密度がよい。.
線状体の材質は、植物の繊維や茎、合成樹脂、金属、紐に接着剤等を染み込ませて固めたものなど、材質は問わないが、丈夫で直線を保ちつつ弾性を有し、使用時に互いに絡みにくいものが望ましい。短冊状切片同様、ハエ叩きを使用したときに線状体が抜け落ちたりゆがんだりしないよう、全体を接着剤で固着する、電気・ガスなどの熱や高周波で溶着する、糸でしっかり縛ったり、あるいはこれらの方法を組み合わせるなど、線状体の材質によって最適の方法を選ぶとよい。
線状体で構成された叩き面を有するハエ叩きは、通常に使えば短冊状切片から成る叩き面を有するハエ叩き同様の機能を有するが、その機能に加えて、狭い隙間にゴキブリなどが逃げ込んだ場合、ハエ叩き面を縦にして打ち下ろせば、線状体が隙間内で左右に広がって害虫を捕え、退治できるという機能が付加される。
ハエ叩きの叩き面は、通常、柄の先端に設けた保持部に装着されている。しかし、たまたま狭い隙間に害虫が逃げ込んだ場合などのため、叩き面を着脱式にして短冊状切片と線状体のいずれかを場面に応じて使い分けるようにしても便利である。2本のハエ叩きを用意しなくても済み経済的でもある。
叩き面を着脱可能として保持部に装着する方法としては、嵌め込み式、ネジ止め式、ホック式、圧入式あるいは面ファスナー使用などいずれの方法を採用してもよい。
課題達成のために請求項3に記載の発明は、柄を伸縮、分割または折り畳むことができる請求項1または請求項2記載の叩き面が分岐するハエ叩きである。
ハエ叩きの柄は、軽量で握りやすく、しかも丈夫なものがよく、材質は合成樹脂や金属、竹、木など何でもよい。振り下ろしたときに少ししなるくらいの材質または太さにする方がスナップが効いて使いやすい。
柄の長さは使用時に40〜50cm程度のものが扱いやすいが、長さを変えられる構造にすれば携帯時に短くなって便利である。その方法としては、柄を挿入式にして伸縮可能にする、分割・嵌め込み式にする、あるいは折り畳み式にするなど、いずれの方法を採用してもよい。また、叩き面を覆うカバーを用意すれば、心理的に汚れているイメージがある叩き面を覆うことができ、携帯時には重宝すると思われる。
従来のハエ叩きは、叩き面が平たいシート状のものであったため、平面上またはなだらかなカーブの平面にいる害虫しか叩くことができなかった。しかし本出願の発明は、以上述べてきたごとく構成される叩き面を有するため、ハエ、ゴキブリ等の害虫が段差の下段部分に入ったり窪みのある場所に逃げ込んだ場合でも、叩き面が段差部や凹凸部で分岐したり、床面の微妙な形状変化にも対応してターゲットとする害虫を容易に退治することができる。
害虫が例えば幅数センチの隙間に入り込んだとして、従来のハエ叩きでは対応できなかったが、本出願の発明の叩き面に線状体を使用するハエ叩きを使用すれば、叩き部を縦にして振り下ろすことにより狭い場所にもハエ叩きが入り込め、ゴキブリなどを退治することが可能である。叩き面だけを目的に合わせ取り替えて使用することもできる。
柄の長さを短くすることができれば、例えば離れた場所へハエ叩きを持っていく場合、小さい袋などに入れて持って行けるので持ち運びに便利である。叩き面にカバーをして持ち運べば衛生面でも気にしなくて済む。
本発明のハエ叩きは叩き面が複数の短冊状切片または線状体から構成されているため、各構成部品の色彩を変えることにより、色彩的に美しい模様を持つハエ叩きを提供することができる。
本発明を実際に使用する場合は、平面の床あるいは緩やかな曲面上にいる害虫を叩くときは従来のハエ叩きと同様に使用する。この場合使用するハエ叩きは叩き面1の構成が実施例1〜実施例6のいずれのハエ叩きでもよく、害虫退治効果も似たような効果が期待できる。ハエ叩きの柄4を手に握り、ハエ、ゴキブリ等の害虫を叩くべく、害虫のいるところに近づき短冊状切片2または線状体5から成る叩き面1を振り上げ、害虫の上に振り下ろすことにより、害虫は退治される。
次に、段差の隙間部分に入り込んだハエやゴキブリを叩くときは、叩き面1の短冊状切片2や線状体5の流れ方向が段差の方向と同じになるようにして使用する。こうすることにより、図6で示すごとく短冊状切片2や線状体5は段差部分で分岐し、上段に残る部分と下段に下がる部分とに分かれて下段にいる害虫を退治できる。ただし、実施例1、実施例2、実施例4の叩き面1を有するハエ叩きを使用する場合は、叩き面1の短冊状切片2がうまく分岐するように、段差の上段、下段の方向をよく見て使用する必要がある。
ハエやゴキブリが幅の狭い隙間に入り込んでしまった場合は、従来はそれら害虫を広い場所へ追い出してからハエ叩きを使用する必要があった。本発明の実施例6の叩き面1に線状体5を有するハエ叩きを手に持ち、叩き面1を縦形にして振り下ろせば、図7に示すごとく狭い隙間にもハエ叩きが入り込み、しかも叩いた床面で隙間いっぱいに線状体5が広がるため、害虫は逃げられず退治される。
この場合、図3に示すごとくハエ叩きの叩き面1を着脱式にして、叩き面保持部3に、短冊状切片2または線状体5を固着した固着板6を装着するようにすれば、使用場面に応じて叩き面1を使い分けることができて便利である。
ハエ叩きの柄4を短くすることができる構造にしておけば、柄4を自由に伸縮したり分割したり、または折り畳んで短くして袋等へ入れれば、持ち運び時に邪魔にならなくて便利である。図2はその一実施例である。
1 叩き面
2 短冊状切片
3 叩き面保持部
4 柄
5 線状体
6 固着板
2 短冊状切片
3 叩き面保持部
4 柄
5 線状体
6 固着板
Claims (2)
- 弾性を有する複数の短冊状切片または線状体の一端を固着してなる叩き面を柄の先端に装着したことを特徴とする叩き面が分岐するハエ叩き。
- 柄を伸縮、分割または折り畳むことができる請求項1記載の叩き面が分岐するハエ叩き。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005328070A JP2007105028A (ja) | 2005-10-16 | 2005-10-16 | 叩き面が分岐するハエ叩き |
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JP2005328070A JP2007105028A (ja) | 2005-10-16 | 2005-10-16 | 叩き面が分岐するハエ叩き |
Publications (1)
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JP2007105028A true JP2007105028A (ja) | 2007-04-26 |
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Family Applications (1)
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JP2005328070A Pending JP2007105028A (ja) | 2005-10-16 | 2005-10-16 | 叩き面が分岐するハエ叩き |
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JP (1) | JP2007105028A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102742563A (zh) * | 2012-07-31 | 2012-10-24 | 黄宇 | 扑杀蚊虫帚 |
-
2005
- 2005-10-16 JP JP2005328070A patent/JP2007105028A/ja active Pending
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