JP2007103611A - 半導体装置、半導体装置の製造方法、電気光学装置、および電子機器 - Google Patents

半導体装置、半導体装置の製造方法、電気光学装置、および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】特性に優れた半導体を備える半導体装置、かかる半導体装置を製造し得る半導体装置の製造方法および信頼性の高い電気光学装置、および電子機器を提供すること。
【解決手段】本発明の半導体装置は、第1の基板220と、第1の基板220上に設けられ、シリコンを含む半導体膜314と、第1の基板220の面方向において半導体膜314に隣接して設けられた、層間絶縁膜(第1の絶縁膜)319とを有し、層間絶縁膜319は、SiO(ただし、Xは、1.0〜1.5である。)を含んでいる。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置、半導体装置の製造方法、電気光学装置、および電子機器に関するものである。
例えば、アクティブマトリックス基板を備える電気光学装置には、個々の画素電極に対応して、それぞれスイッチング素子としてトランジスタが設けられている。
これらのトランジスタは、図8に示すように、ソース領域516、ドレイン領域518およびチャネル領域520を備える半導体膜514を有するが、この半導体膜514の形成方法として、例えば、特許文献1には、次のような方法が開示されている。
I:まず、基板510上に島(アイランド)状に半導体膜(多結晶シリコン膜)514を形成する。II:次に、半導体膜514およびこの半導体膜514から露出する基板510を覆うようにゲート絶縁膜526を形成する。III:次に、チャネル領域520を形成する領域に対応するようにゲート絶縁膜526上にゲート電極551を形成する。IV:次に、ゲート電極551をマスクとして用いて、ソース領域516およびドレイン領域518を形成する位置にイオン(n型またはp型不純物)等を注入(ドープ)する。これにより、ソース領域516、ドレイン領域518およびチャネル領域520を備える半導体膜514が形成される。
ここで、このような方法では、ゲート絶縁膜526の半導体膜514の両端部に対応する部分において大きな段差530が形成されることとなる。
このような状態で、トランジスタを形成し、ON/OFFを繰り返して使用すると、ゲート絶縁膜526の段差530の部分から、絶縁破壊やマイグレーション等が生じて、トランジスタのON/OFF比等の特性が低下するという問題がある。
特開平6−260498号公報
本発明の目的は、特性に優れた半導体を備える半導体装置、かかる半導体装置を製造し得る半導体装置の製造方法および信頼性の高い電気光学装置および電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成させる。
本発明の半導体装置は、基板と、
前記基板上に形成されるシリコンを含む半導体膜と、
前記基板上に前記半導体膜と隣接して形成される第1の絶縁膜と、
前記半導体膜および前記第1の絶縁膜上に形成される第2の絶縁膜とを有し、
前記第1の絶縁膜は、SiO(ただし、Xは、1.0〜1.5である。)を含むことを特徴とする。
これにより、例えば、アクティブマトリックス基板に適用した場合において、このアクティブマトリックス基板が備えるトランジスタのON/OFF比等の特性の低下が確実に防止された半導体装置とすることができる。
本発明の半導体装置では、前記半導体膜の平均厚さをA[nm]とし、前記第1の絶縁膜の平均厚さをB[nm]としたとき、B/Aが1.6以下なる関係を満足することが好ましい。
これにより、半導体膜と、例えば第1の絶縁膜である層間絶縁膜との段差が小さいものとすることができる。
本発明の半導体装置では、前記第2の絶縁膜は、ゲート絶縁膜であることが好ましい。
本発明の半導体装置は、前記半導体膜上に形成された前記第2の絶縁膜の少なくとも一部の膜厚と前記第1の絶縁膜上に形成された前記第2の絶縁膜の少なくとも一部の膜厚とが等しいことを特徴とする。
これにより、例えば第2の絶縁膜がゲート絶縁膜である場合、これに生じる段差を小さく抑えることができる。
本発明の半導体装置は、
前記第1の絶縁膜と前記半導体膜との界面において、前記第1の絶縁膜の構成材料と前記半導体膜の構成材料とが交じり合っていることを特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法は、基板上に、ポリシランを主材料として構成されるポリシラン膜を形成する工程と、
前記ポリシラン膜の第1の領域を結晶化させ半導体膜を形成する工程と、
前記ポリシラン膜のうち前記半導体膜が形成されていない第2の領域に対して非酸化性雰囲気中で第1の熱処理を施す工程と、
前記第1の熱処理を施す工程の後、前記第2の領域に対して酸化性雰囲気中で第2の熱処理を施し、前記第2の領域を第1の絶縁膜に変換する工程と、
前記半導体膜および前記第1の絶縁膜上に第2の絶縁膜を形成する工程と、を有し、
前記第1の絶縁膜はSiO(ただし、Xは、1.0〜1.5である。)であることを特徴とする。
これにより、例えば、アクティブマトリックス基板に適用した場合において、このアクティブマトリックス基板が備えるトランジスタのON/OFF比等の特性の低下が防止された半導体装置を確実に得ることができる。
本発明の半導体装置の製造方法では、前記ポリシラン膜を形成する工程における前記ポリシラン膜の膜厚に対し、前記第2の熱処理を施す工程における前記第1の絶縁膜の膜厚は、160%以下であることが好ましい。
これにより、半導体膜と第1の絶縁膜との段差を小さくすることができる。
本発明の半導体装置の製造方法では、前記半導体膜は、前記ポリシラン膜の前記第1の領域に紫外線を照射することにより形成されることが好ましい。
これにより、ポリシランを、より容易かつ確実に結晶性シリコンに変化させることができる。
本発明の半導体装置の製造方法では、前記第1の熱処理を施す際の温度は、前記第2の熱処理を施す際の温度よりも低く設定されることが好ましい。
これにより、形成されるSiOの酸化数Xを、例えば、1.0〜1.5の範囲内となるように比較的容易に制御することができる。
本発明の半導体装置の製造方法では、前記第1の熱処理と、前記第2の熱処理との温度差は、50〜300℃であることが好ましい。
これにより、形成されるSiOの酸化数Xを、例えば、1.0〜1.5の範囲内となるようにより容易に制御することができる。
本発明の半導体装置の製造方法では、前記第1の加熱を施す際の温度は、100〜300℃であることが好ましい。
これにより、SiOの酸化数Xを、例えば、1.0〜1.5の範囲内となるように容易に制御することができる。
本発明の半導体装置の製造方法では、前記第2の加熱を施す際の温度は、300〜450℃であることが好ましい。
これにより、ポリシラン中に残存するSi−H構造を確実にSi−O−Si構造に変化させることができる。
本発明の半導体装置の製造方法では、前記非酸化性雰囲気は、窒素雰囲気であることが好ましい。
これにより、水素原子が欠落したSi同士の間で、Si−Si構造が安定的に形成されることとなる。
本発明の半導体装置の製造方法では、前記酸化性雰囲気は、酸素雰囲気であることが好ましい。
これにより、水素原子が欠落したSi同士の間で、Si−O−Si構造が安定的に形成されることとなる。
本発明の電気光学装置は、本発明の半導体装置を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電気光学装置が得られる。
本発明の電子機器は、本発明の電気光学装置を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
以下、本発明の半導体装置、半導体装置の製造方法、電気光学装置、および電子機器について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
なお、以下では、本発明の半導体装置を、透過型液晶装置(本発明の電気光学装置)が備えるアクティブマトリックス基板に適用した場合を一例として説明する。
<透過型液晶装置の構成>
図1は、透過型液晶装置の構成を示す分解斜視図、図2は、図1に示す透過型液晶装置のトランジスタ付近の拡大縦断面図である。
なお、図1では、図が煩雑となるのを避けるため一部の部材を省略している。また、以下の説明では、図1、図2中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1に示す透過型液晶装置10(以下、単に「液晶装置10」と言う。)は、液晶パネル(表示パネル)20と、バックライト(光源)60とを有している。
この液晶装置10は、バックライト60からの光を液晶パネル20に透過させることにより画像(情報)を表示し得るものである。
液晶パネル20は、互いに対向して配置された第1の基板220と第2の基板230とを有し、これらの第1の基板220と第2の基板230との間には、表示領域を囲むようにしてシール材(図示せず)が設けられている。
そして、これらの第1の基板220、第2の基板230およびシール材により画成される空間には、電気光学物質である液晶が収納され、液晶層(中間層)24が形成されている。すなわち、第1の基板220と第2の基板230との間に、液晶層240が介挿されている。
なお、図示は省略したが、液晶層240の上面および下面には、それぞれ、例えばポリイミド等で構成される配向膜が設けられている。これらの配向膜により液晶層240を構成する液晶分子の配向性(配向方向)が規制されている。
第1の基板220および第2の基板230は、それぞれ、例えば、各種ガラス材料、各種樹脂材料等で構成されている。
第1の基板220は、その上面(液晶層240側の面)221に、マトリックス状(行列状)に配置された複数の画素電極223と、Y方向に延在する信号線224と、X方向に延在する走査線228とが設けられている。
各画素電極223は、透明性(光透過性)を有する透明導電膜により構成され、それぞれ、1つのトランジスタ1を介して、信号線224および走査線228に接続されている。
図2に示すように、トランジスタ1は、第1の基板220上に設けられ、チャネル領域320とソース領域316とドレイン領域318とを備える半導体膜314と、第1の基板220の面方向において半導体膜314に隣接して設けられた層間絶縁膜319と、半導体膜314および層間絶縁膜319を覆うように設けられたゲート絶縁膜326と、ゲート絶縁膜326を覆うように設けられた絶縁膜342と、ゲート絶縁膜326を介してチャネル領域320と対向するように設けられたゲート電極351と、ゲート電極351上方の絶縁膜342上に設けられた導電部356と、ソース領域316上方の絶縁膜342上に設けられ、ソース電極として機能する導電部352と、ドレイン領域318上方の絶縁膜342上に設けられ、ドレイン電極として機能する導電部354と、ゲート電極351と導電部356とを電気的に接続するコンタクトプラグ355と、ソース領域316と導電部352とを電気的に接続するコンタクトプラグ350と、ドレイン領域318と導電部354とを電気的に接続するコンタクトプラグ353とを有している。
なお、導電部354は、画素電極223と電気的に接続するように、一体となって形成されている。また、導電部352および導電部356は、それぞれ、信号線224および走査線228に電気的に接続されている。
信号線224(導電部352)および走査線228(導電部356)は、それぞれ、導電性を有する金属配線膜により構成されている。また、画素電極223(導電部354)は、透明性(光透過性)を有する透明導電膜により構成されている。
画素電極223を構成する透明導電膜は、構成材料の種類等によっても若干異なるが、その比抵抗率が1×10−2Ω・cm以下であるのが好ましく、7×10−3Ω・cm以下であるのがより好ましい。透明導電膜の比抵抗率を前記範囲とすることにより、液晶装置10をより応答速度の速いものとすることができる。
なお、本実施形態では、第1の基板220と、画素電極223と、信号線224と、走査線228と、トランジスタ1とにより、アクティブマトリックス基板(本発明の半導体装置)が構成される。
本発明の半導体装置では、図2に示すように、第1の基板220上に、結晶性シリコンを主材料として構成される半導体膜314と、この第1の基板220の面方向において半導体膜314に隣接して設けられ、SiO(ただし、Xは、1.0〜1.5である。)を主材料として構成される層間絶縁膜319が設けられている。そして、これらの半導体膜314と層間絶縁膜319とは、一体となって形成され、かつ、半導体膜314と層間絶縁膜319との境界部330付近における上面(第1の基板220と反対側の面)は段差が小さい。
また、前述したように、この半導体膜314は、チャネル領域320とソース領域316とドレイン領域318とを有している。
すなわち、半導体膜314は、チャネル領域320の一方の側部にソース領域316が形成され、チャネル領域320の他方の側部にドレイン領域318が形成された構成となっている。
チャネル領域320は、前述したような結晶性シリコンで構成され、ソース領域316およびドレイン領域318は、例えば、イオンが注入(ドープ)された結晶性シリコンで構成される。なお、結晶性シリコンは、多結晶シリコンが好ましい。
この半導体膜314および前記の層間絶縁膜319上には、それらの境界部330を跨るように、絶縁膜(ゲート絶縁膜326、絶縁膜342)が形成されている。このような絶縁膜のうち、チャネル領域320とゲート電極351との間に介在している部分は、チャネル領域320と導電部356との間に生じる電界の経路となるゲート絶縁膜として機能する。
前述したように、半導体膜314と層間絶縁膜319とは、その境界部330付近において上面が段差の小さいものとなっている。このため、この境界部330を跨るように形成されるゲート絶縁膜326も、当該境界部330を挟んだ半導体膜314から層間絶縁膜319にかけての部分において、その厚さの変化が小さい。
ここで、前述したように、ゲート絶縁膜326の段差が大きいと、この段差の部分で剥離が生じ、この状態で、ON/OFFを繰り返して使用すると、この剥離した部分から、絶縁破壊やマイグレーション等が生じて、トランジスタのON/OFF比等の特性が低下してしまう。
これに対して、本発明の半導体装置では、半導体膜314と層間絶縁膜319とが前述したような構成とされているため、ゲート絶縁膜326に段差が生じたとしても、僅かな大きさに抑えることができる。なお、半導体膜314と層間絶縁膜319との製造過程によっては、ゲート絶縁膜326に段差が生じないこともある。これにより、前述したような不都合が生じるのを防止することができ、トランジスタ1のON/OFF比等の特性が低下するのを確実に防止することができる。
また、ゲート絶縁膜326は、その膜厚が半導体膜314から層間絶縁膜319にかけてほぼ一定となることも可能である。すなわち、膜厚が極端に低下する部分が存在しない、あるいは、存在しても非常に僅かであるため、膜厚が薄い箇所が存在することに起因して生じるマイグレーション等をも防止することができる。
ゲート絶縁膜326、絶縁膜342の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、SiO2、TEOS(ケイ酸エチル)、ポリシラザン等のケイ素化合物を用いることができる。
なお、ゲート絶縁膜326、絶縁膜342は、上述した材料の他、例えば樹脂、セラミックス等で構成することもできる。
このようなトランジスタ1において、半導体膜314の平均厚さをA[nm]とし、層間絶縁膜319の平均厚さをB[nm]としたとき、B/Aが1.6以下なる関係を満足するのが好ましく、1.0〜1.4なる関係を満足するのがより好ましい。かかる関係を満足するということは、半導体膜314と層間絶縁膜319との境界部330において実質的に段差が存在しないか、または存在したとしても極めて(問題とならない)程度であることを示しており、トランジスタ1のON/OFF比等の特性が低下するのをより確実に防止することができる。
また、ゲート電極351の構成材料としては、例えば、インジウムティンオキサイド(ITO)、インジウムオキサイド(IO)、酸化スズ(SnO)、アンチモンティンオキサイド(ATO)、インジウムジンクオキサイド(IZO)、Al、Al合金、Cr、Mo、Ta、Ta合金等の導電性材料で構成される。
絶縁膜342上には、導電部352、導電部354、および導電部356が設けられ、これらのものは、それぞれ、ソース領域316、ドレイン領域318、チャネル領域320の上方に形成されている。
ゲート絶縁膜326と絶縁膜342とのソース領域316およびドレイン領域318が形成された領域内には、それぞれ、その厚さ方向に向かって、ソース領域316およびドレイン領域318に連通する孔部(コンタクトホール)が形成されている。
導電部352および導電部354は、それぞれ、この孔部に形成されたコンタクトプラグ350およびコンタクトプラグ353を介して、ソース領域316およびドレイン領域318と電気的に接続されている。
また、ゲート絶縁膜326のゲート電極351が形成された領域内には、その厚さ方向に向かって、ゲート電極351に連通する孔部が形成されている。
導電部356は、この孔部に形成されたコンタクトプラグ355を介して、ゲート電極351と電気的に接続されている。
なお、これらの導電部上には、例えば、SiO、SiN等の材料で構成された、図示しないパッシベーション膜が形成されていてもよい。
また、図1に示すように、第1の基板220の下面には、偏光板225が設けられている。
一方、第2の基板230は、その下面(液晶層240側の面)231に、複数の帯状をなす対向電極232が設けられている。これらの対向電極232は、互いに所定間隔をおいてほぼ平行に配置され、かつ、画素電極223に対向するように配列されている。
画素電極223と対向電極232とが重なる部分(この近傍の部分も含む)が1画素を構成し、これらの電極間で充放電を行うことにより、各画素毎に、液晶層240の液晶が駆動、すなわち、液晶の配向状態が変化する。
対向電極232も、前記画素電極223と同様に、透明性(光透過性)を有する透明導電膜により構成されている。
各対向電極232の下面には、それぞれ、赤(R)、緑(G)、青(B)の有色層(カラーフィルター)233が設けられ、これらの各有色層233がブラックマトリックス234によって仕切られている。
ブラックマトリックス234は、遮光機能を有し、例えば、クロム、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、亜鉛、チタンのような金属、カーボン等を分散した樹脂等で構成されている。
また、第2の基板230の上面には、前記偏光板225とは偏光軸が異なる偏光板235が設けられている。
このような構成の液晶パネル20では、バックライト60から発せられた光は、偏光板225で偏光された後、第1の基板220および各画素電極223を介して、液晶層240に入射する。液晶層240に入射した光は、各画素毎に配向状態が制御された液晶により強度変調される。強度変調された各光は、有色層233、対向電極232および第2の基板230を通過した後、偏光板235で偏光され、外部に出射する。これにより、液晶装置10では、第2の基板230の液晶層240と反対側から、例えば、文字、数字、図形等のカラー画像(動画および静止画の双方を含む)を視認することができる。
次に、アクティブマトリックス基板が備えるトランジスタを製造する方法について説明する。
<トランジスタの製造方法>
図3、図4は、トランジスタの製造方法を示す断面図である。なお、以下の説明では、図3、図4の上側を「上」、下側を「下」として説明する。
[1] まず、図3(a)に示すように、第1の基板220の上にポリシラン膜310を形成する。
ポリシラン膜310は、例えば、CVD法等の気相成膜法や、環状のシリコン鎖を有するシラン化合物を含有する液状材料を塗布した後、加熱・乾燥する方法等により形成することができるが、これらの中でも、後者を用いて形成するのが好ましい。かかる方法によれば、真空装置のような大掛かりな装置を用いることなく比較的容易かつ安価にポリシラン膜を形成することができる。
以下、環状のシリコン鎖を有するシラン化合物を用いてポリシラン膜を形成する場合を代表に説明する。
まず、環状のシリコン鎖を有するシラン化合物を含有する液状材料を用意する。
環状のシリコン鎖を有するシラン化合物としては、例えば、一般式Si2n(式中、Aは、水素原子および/またはハロゲン原子を表し、nは、3以上の整数を表す。)のような環状構造を1つ有するものや、一般式Si2n−2(式中、Aは、水素原子および/またはハロゲン原子を表し、nは、4以上の整数を表す。)のような環状構造を2つ以上有するものが挙げられる。
具体的には、このような環状のシリコン鎖を有するシラン化合物としては、1つの環状構造を有するものとして、例えば、シクロトリシラン、シクロテトラシラン、シクロペンタシラン、シクロヘキサシラン、シクロヘプタシランが挙げられ、2つ以上の環状構造を有するものとして、例えば、1、1'−ビシクロブタシラン、1、1'−ビシクロペンタシラン、1、1'−ビシクロヘキサシラン、1、1'−ビシクロヘプタシラン、1、1'−シクロブタシリルシクロペンタシラン、1、1'−シクロブタシリルシクロヘキサシラン、1、1'−シクロブタシリルシクロヘプタシラン、 1、1'−シクロペンタシリルシクロヘキサシラン、1、1'−シクロペンタシリルシクロヘプタシラン、1、1'−シクロヘキサシリルシクロヘプタシラン、スピロ[2、2]ペンタシラン、スピロ[3、3]ヘプタタシラン、スピロ[4、4]ノナシラン、スピロ[4、5]デカシラン、スピロ[4、6]ウンデカシラン、スピロ[5、5]ウンデカシラン、スピロ[5、6]ウンデカシラン、スピロ[6、6]トリデカシランが挙げられる。
液状材料の調整に用いる溶媒としては、上述したようなシラン化合物を溶解し得るものであればよく、特に限定されるものではないが、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、ジシクロペンタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、デュレン、インデン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、スクワランのような炭化水素系溶媒、ジプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンのようなエーテル系溶媒、プロピレンカーボネート、Y−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシドのような極性溶媒、または、これらを2種以上組み合わせた混合溶媒として用いることができる。
次に、シラン化合物を含有する液状材料を、第1の基板220上に供給(塗布)する。
液状材料を供給する方法としては、例えば、インクジェット法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法のような各種塗布法が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
次に、第1の基板220上に供給された塗布膜を加熱・乾燥する。これにより、液状材料中の溶媒が除去される際に、シラン化合物中に含まれる環状構造が開裂して、図3(a)に示すように、第1の基板上にポリシラン膜310が形成される。
塗布膜を加熱する際の温度は、シラン化合物や溶媒の種類によっても若干異なるが、100〜200℃程度であるのが好ましい。これにより、溶媒を除去しつつ、シラン化合物をポリシランに確実に変化させることができる。
[2] 次に、図3(b)に示すように、フォトマスクを介して活性エネルギー線を、半導体膜314を形成する領域に対して照射する。
これにより、活性エネルギー線が照射された領域のポリシラン膜310に含まれるポリシランが結晶性シリコンに変化することとなり、図3(c)に示すように、結晶性シリコンを主材料として構成される半導体膜314が第1の基板220上に形成される。
活性エネルギー線としては、例えば、赤外線、可視光線、紫外線、X線のような電磁波、電子線、イオンビーム、中性子線およびα線のような粒子線等が挙げられるが、これらの中でも、紫外線を用いるのが好ましい。これにより、ポリシランを、より容易かつ確実に結晶性シリコンに変化させることができる。
活性エネルギー線として紫外線を用いる場合、照射する紫外線の波長は、100〜400nm程度であるのが好ましく、150〜200nm程度であるのがより好ましい。
また、前記紫外線の照射強度は、0.01〜10W/cm程度であるのが好ましく、0.1〜1W/cm程度であるのがより好ましい。
さらに、前記紫外線の照射時間は、0.1〜30分程度であるのが好ましく、1〜15分程度であるのがより好ましい。
なお、この際の照射雰囲気は、酸化性雰囲気、還元性雰囲気、不活性雰囲気、真空または減圧状態下等、いかなる雰囲気であってもよいが、窒素、ヘリウム、アルゴンのような不活性雰囲気であるのが好ましい。
次に、前記照射雰囲気の温度は、0〜100℃程度であるのが好ましく、20〜50℃程度であるのがより好ましい。
紫外線の波長、照射強度、照射時間、照射雰囲気および照射雰囲気の温度を、それぞれ、前記範囲とすることにより、ポリシランを、より確実に結晶性シリコンに変化させることができる。
また、活性エネルギー線の照射に用いる光源としては、低圧あるいは高圧の水銀ランプ、重水素ランプあるいはアルゴン、クリプトン、キセノン等の希ガスの放電光の他、YAGレーザー、アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、XeF、XeCl、XeBr、KrF、KrCl、ArF、ArClなどのエキシマレーザー等を用いることができる。
[3] 次に、この半導体膜314が形成されたポリシラン膜に対して、非酸化性雰囲気中で第1の熱処理を施した後、酸化性雰囲気中で第2の熱処理を施すことにより、図3(d)に示すように、ポリシラン膜の半導体膜314が形成された以外の領域に残存するポリシランをSiO(ただし、Xは、1.0〜1.5である。)に変化させて、層間絶縁膜319を形成する。
ところで、層間絶縁膜319により高い絶縁性を求める場合には、ポリシラン膜に残存するポリシランを二酸化シリコン(SiO)に変化させるのがよい。しかしながら、ポリシランが二酸化シリコンに変化する際には、雰囲気中の酸素原子がポリシランに取り込まれることにより反応が進行するため、容積の増大を伴うこととなる。そのため、第1の基板220上で、ポリシランを二酸化シリコンに変化させると、その膜厚が2倍以上になることが、本発明者の検討により分かっており、層間絶縁膜319と隣接する半導体膜314との境界部330に生じる段差が大きく、層間絶縁膜319および半導体膜314上に形成したゲート絶縁膜326がその段差の影響を強く受け、剥離するなどの不具合を起こすなどの問題があった。
そこで、本発明者は、かかる問題点に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、残存するポリシランをSiO(ただし、Xは、1.0〜1.5である。)に変化させることにより、形成される層間絶縁膜319を、絶縁膜としての機能を十分に維持しつつ、かつ、その膜厚が増大するのを防止または低減して、層間絶縁膜319と半導体膜314との境界部330付近における第1の基板220と反対側の面を段差の小さく、段差が無視できる連続面とし得ることを見出した。
そして、さらに検討を重ねた結果、非酸化性雰囲気中で第1の熱処理を施した後、酸化性雰囲気中で第2の熱処理を施すことにより、残存するポリシランをSiO(ただし、Xは、1.0〜1.5である。)により確実に変化させ得ることをも見出した。
ここで、ポリシラン膜に対して、第1の熱処理を施した後、第2の熱処理を施すことにより、ポリシラン膜の酸化は、次のようにして進行するものと考えられる。
まず、第1の熱処理を非酸化性雰囲気中で行うと、ポリシラン膜中に残存するポリシランに含まれるSi−H構造の一部から水素原子が引き抜かれ、水素原子が欠落したSi同士の間でSi−Si構造が形成される。
このようなSi−Si構造の形成は、比較的遅い反応速度で進行することから、反応の制御を比較的容易に行うことができる。すなわち、ポリシランに残存するSi−H構造の量を比較的容易に制御することができる。
そして、ポリシラン中にSi−H構造が残存した状態で、第2の熱処理として、酸化性雰囲気中での熱処理を施すと、Si−H構造から水素原子が引き抜かれ、その後、水素原子が欠落したSi同士の間でSi−O−Si構造が形成される。その結果、ポリシラン膜の半導体膜314が形成された以外の領域に残存するポリシランを二酸化シリコン(SiO)よりも低い酸化数のシリコン酸化物に変化させることができる。
なお、第1の熱処理を施す際の温度を高くしたり、処理時間を長くしたりすることで、シリコン酸化物の酸化の程度を高くすることができる。また、第1の熱処理を施す際の温度を低くしたり、処理時間を短くしたりすることで、シリコン酸化物の酸化の程度を低くすることができる。
また、第1の熱処理を施す際の温度は、第2の熱処理を施す際の温度よりも低く設定するのが好ましい。これにより、形成されるSiOの酸化数Xを、1.0〜1.5の範囲で比較的容易に制御することができる。
具体的には、第1の熱処理と、第2の熱処理の温度差は、50〜300℃程度であるのが好ましく、100〜200℃程度であるのがより好ましい。これにより、前述したようなSiOの酸化数Xの制御をより容易に行うことができる。
また、第1の熱処理を施す際の温度は、100〜300℃程度であるのが好ましく、200〜250℃程度であるのがより好ましい。これにより、SiOの酸化数Xを、1.0〜1.5の範囲内となるように容易に制御することができる。
非酸化性雰囲気は、窒素、ヘリウムおよびアルゴン等の不活性ガスの雰囲気下であればいかなるものであってもよいが、これらの中でも、特に、窒素雰囲気であるのが好ましい。これにより、水素原子が欠落したSi同士の間で、Si−Si構造が安定的に形成されることとなる。
さらに、第1の熱処理を施す時間は、1〜60分程度であるのが好ましく、1〜30分程度であるのがより好ましい。これにより、SiOの酸化数Xを、1.0〜1.5の範囲内となるようにより容易に制御することができる。
第2の熱処理を施す際の温度は、300〜450℃程度であるのが好ましく、350〜400℃程度であるのがより好ましい。これにより、ポリシラン中に残存するSi−H構造を確実にSi−O−Si構造に変化させることができる。
酸化性雰囲気は、酸素原子を含むガスの雰囲気下であればいかなるものであってもよいが、特に、酸素雰囲気であるのが好ましい。これにより、水素原子が欠落したSi同士の間で、Si−O−Si構造が安定的に形成されることとなる。
さらに、第2の熱処理を施す時間は、10〜120分程度であるのが好ましく、30〜60分程度であるのがより好ましい。これにより、形成される層間絶縁膜319中にSi−H構造が残存するのを確実に防止して、SiOの酸化数Xを、確実に1.0〜1.5の範囲内とすることができる。
このとき、ポリシラン膜310の層間絶縁膜319とすべき領域の体積に対して、当該領域が層間絶縁膜319に変化した後の体積は、その増加率が60%以下であるのが好ましく、10〜40%であるのがより好ましい。これにより、半導体膜314と層間絶縁膜319との境界部330付近において大きな段差が形成されるのをより確実に防止することができる。
なお、図3(d)等において、説明の理解を容易にするため、半導体膜314と層間絶縁膜319とは、その境界において明確な界面を形成しているように示したが、半導体膜314と層間絶縁膜319との界面は、不明確であってもよい。すなわち、半導体膜314と層間絶縁膜319との境界部においては、それらの構成材料が交じり合った状態となっていてもよい。
[4] 次に、図3(e)に示すように、すなわち、半導体膜314および層間絶縁膜319を覆うように、第1コンタクトホール328、329を有するゲート絶縁膜326を形成する。
ゲート絶縁膜326は、例えば、フォトリソグラフィー法等により、第1コンタクトホール328、329を形成する領域にレジスト層を形成した後、このレジスト層をマスクとして用いて、半導体膜314が形成された第1の基板220に液状のゲート絶縁膜形成用材料を塗布法により供給した後、所定の処理を施すことにより得ることができる。
例えば、ゲート絶縁膜326の構成材料の前駆体(以下、単に「前駆体」と言う。)を含有するゲート絶縁膜形成用材料を用いる場合には、前駆体をゲート絶縁膜326の構成材料に変化させる処理を行うようにすればよい。
この処理としては、前駆体の種類に応じて適宜選択され、特に限定されないが、例えば、加熱、紫外線の照射等が挙げられる。
なお、この処理に先立って、ゲート絶縁膜形成用材料の調製に用いた溶媒または分散媒の少なくとも一部を除去するようにしてよい。
具体的には、ゲート絶縁膜326が二酸化ケイ素を主成分とするものである場合、その前駆体としては、例えば、ジクロロシラン、ヘキサクロロジシラン、テトラエトキシシラン、テトラキス(ヒドロカルビルアミノ)シラン、トリス(ヒドロカルビルアミノ)シラン等が挙げられ、酸化性雰囲気中で加熱すること等により、二酸化ケイ素に変化させることができる。
また、例えば、ゲート絶縁膜326の構成材料そのものを含有するゲート絶縁膜形成用材料を用いる場合には、液状材料中の溶媒または分散媒を除去する処理を行うようにすればよい。
溶媒または分散媒を除去する方法としては、例えば、加熱による方法、真空(減圧)乾燥、不活性ガスを吹付ける方法等が挙げられる。
[5] 次に、図3(f)に示すように、形成するチャネル領域320の位置に対応するようにゲート絶縁膜326上にゲート電極351を形成する。
ゲート電極351は、例えば、フォトリソグラフィー法等により、ゲート電極351を形成する領域に開口部を有するレジスト層を形成した後、この開口部に液状のゲート電極形成材料を供給し、例えば、乾燥・焼成することにより形成することができる。
なお、ゲート電極351を形成するための液状のゲート電極形成材料としては、例えば、有機金属化合物等を主成分とするものを用いることができる。
[6] 次に、ゲート電極351をマスクとして用いて、ソース領域316とドレイン領域318とを形成する領域に所定の量のイオン(例えば、p型導電層を形成する場合はB26イオン)の注入を行う。
これにより、図4(g)に示すように、ソース領域316およびドレイン領域318が形成されるとともに、これらの間の領域、すなわち、ゲート電極351の下部に対応する領域にチャネル領域320が形成されることとなる。
[7] 次に、図4(h)に示すように、第1コンタクトホール328および第1コンタクトホール329にそれぞれ連通する第2コンタクトホール344および第2コンタクトホール345と、第2コンタクトホール346とを有する絶縁膜342を形成する。
絶縁膜342は、例えば、フォトリソグラフィー法等により、第2コンタクトホール344、345、346を形成する領域にレジスト層を形成した後、このレジスト層をマスクとして用いて、前記工程[4]で説明したのと同様の方法を用いて形成することができる。
[8] 次に、図4(i)に示すように、第1コンタクトホール328と第2コンタクトホール344、第1コンタクトホール329と第2コンタクトホール345、および、第2コンタクトホール346をそれぞれ埋めるように、コンタクトプラグ350、コンタクトプラグ353、および、コンタクトプラグ355を形成する。
これにより、コンタクトプラグ350とソース領域316とが、コンタクトプラグ353とドレイン領域318とが、コンタクトプラグ355とゲート電極351とが、それぞれ、電気的に接続される。
このような、コンタクトプラグ350、353、355は、まず、各コンタクトホール内を埋めように、かつ、絶縁膜342を覆うようにして、導電性材料を供給した後、導電性材料を絶縁膜342の上面が露出するまで除去することにより形成することができる。
導電性材料としては、ゲート電極351の構成材料と同様のものを用いることができ、導電性材料の供給も、ゲート電極351を形成する際に用いた方法と同様に行うことができる。
また、導電性材料の除去方法としては、例えば、プラズマエッチング、リアクティブイオンエッチング、ビームエッチング、光アシストエッチング等の物理的エッチング法、ウェットエッチング等の化学的エッチング法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
[9] 次に、図4(g)に示すように、絶縁膜342上に、コンタクトプラグ350、コンタクトプラグ353、および、コンタクトプラグ355とが、それぞれ、電気的に接続するように、導電部352、導電部354(画素電極223)および導電部356を形成する。
導電部352、導電部356および導電部354(画素電極223)は、これらを形成する領域に開口部を有するレジスト層を用いて、前記工程[5]で説明したのと同様の方法を用いて形成することができる。
なお、導電部352および導電部356を形成するための材料としては、前述したゲート電極形成材料と同様のものを用いることができる。
また、導電部354(画素電極223)を形成するための材料としては、インジウムティンオキサイド(ITO)、インジウムオキサイド(IO)、酸化スズ(SnO)、アンチモンティンオキサイド(ATO)、インジウムジンクオキサイド(IZO)のような透明性(光透過性)を有する導電性材料を溶解または分散させた溶液または分散液を用いることができる。
さらに、導電部352、354、356を覆うように、二酸化ケイ素、窒化ケイ素(SiN)などで構成されたパッシベーション膜(図示せず)を形成するようにしてもよい。
以上のような工程により、トランジスタ1が形成される。
なお、本実施形態では、本発明の半導体装置をアクティブマトリックス基板に適用した場合について説明したが、半導体素子として、例えば、コンデンサ、フォトダイオード、発光ダイオード、エレクトロルミネッセンス素子やイメージセンサー等に適用することもできる。
<電気光学装置>
本発明の電気光学装置は、上述したような液晶装置10を含め、有機エレクトロルミネッセンス装置、電気泳動表示装置等の電気光学装置に適用することができる。
ここで有機エレクトロルミネッセンス装置とは、上記アクティブマトリックス基板上に有機半導体膜を堆積したものである。
例えば、アクティブマトリックス基板に形成されたトランジスタの画素電極が陽極となり、陽極上に発光層となる有機半導体膜が形成され、その上に陰極が形成されている構造をもつ。
また、電気泳動表示装置とは、上記アクティブマトリックス基板と、例えばマイクロカプセルが塗布された対向基板とを貼り合わせたものである。
<電子機器>
本発明の電気光学装置は、各種電子機器の表示部、あるいは発光部等に用いることができる。
図5は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このパーソナルコンピュータ1100においては、表示ユニット1106が前述の液晶装置(電気光学装置)10を備えている。
図6は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206とともに、前述の液晶装置(電気光学装置)10を表示部に備えている。
図7は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、前述の液晶装置10が表示部に設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
ケースの内部には、回路基板1308が設置されている。この回路基板1308は、撮像信号を格納(記憶)し得るメモリが設置されている。
また、ケース1302の正面側(図示の構成では裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が液晶装置10に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、回路基板1308のメモリに転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示のように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピュータ1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、回路基板1308のメモリに格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピュータ1440に出力される構成になっている。
なお、本発明の電子機器は、図5のパーソナルコンピュータ(モバイル型パーソナルコンピュータ)、図6の携帯電話機、図7のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、テレビや、ビデオカメラ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、タッチパネルを備えた機器(例えば金融機関のキャッシュディスペンサー、自動券売機)、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電表示装置、超音波診断装置、内視鏡用表示装置)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ、その他各種モニタ類、プロジェクター等の投射型表示装置等に適用することができる。
以上、本発明を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、本発明の電気光学装置をレーザープリンタのヘッドの発光素子として用いることもできる。したがって、本発明の電子機器にはレーザープリンタも含まれる。
次に、本発明の具体的な実施例について説明する。
まず、実施例および各比較例のトランジスタを以下のようにして、5個ずつ製造した。
(実施例)
<1> まず、平均厚さ1mmの石英ガラス基板を用意し、水を用いて洗浄した。
次に、この石英ガラス基板上に、スピンコート法により、ポリシランのトルエン溶液を供給して、150℃で加熱・乾燥することにより平均膜厚60nmのポリシラン膜を形成した。
<2> 次に、ArFエキシマレーザーを用い、フォトマスクを介して、紫外線(波長:193nm)をポリシラン膜に対して照射することにより結晶性シリコンを主材料として構成される平均膜厚50nmの半導体膜を形成した。
<3> 次に、半導体膜が形成されたポリシラン膜に対して、第1の熱処理を施した後、第2の熱処理を施すことにより、ポリシラン膜の半導体膜が形成された以外の領域に平均膜厚65nmの層間絶縁膜を形成した。
なお、第1の熱処理および第2の熱処理の各種条件は、以下のとおりである。
<<第1の熱処理>>
・第1の熱処理の温度 :200℃
・第1の熱処理の処理時間 :30分
・第1の熱処理を施す際の雰囲気:窒素雰囲気
<<第2の熱処理>>
・第1の熱処理の温度 :400℃
・第1の熱処理の処理時間 :30分
・第1の熱処理を施す際の雰囲気:酸素雰囲気
なお、形成された層間絶縁膜中に含まれるSiOのXの値を、XPS(X線光電子分光法)により測定したところ、1.2であった。
<4> 次に、前述したような工程[4]〜工程[9]と同様にすることにより、半導体膜および層間絶縁膜上に、ゲート絶縁膜とゲート電極と絶縁膜とコンタクトプラグと導電部とを形成するとともに、半導体膜にソース領域、ドレイン領域およびチャネル領域を形成することにより、図2に示すトランジスタを製造した。
(比較例1)
前記工程<1>先立って、半導体膜を形成する領域に開口部を有するレジスト層を形成し、前記工程<2>の後に、レジスト層を除去することにより、島状の半導体膜を形成した以外、すなわち、層間絶縁膜の形成を省略した以外は、前記実施例と同様にしてトランジスタを製造した。
(比較例2)
前記工程<3>において、第1の熱処理および第2の熱処理を施す際の各種条件を以下のようにして、平均膜厚90nmの層間絶縁膜を形成した以外は、前記実施例と同様にしてトランジスタを製造した。
<<第1の熱処理>>
・第1の熱処理の温度 :80℃
・第1の熱処理の処理時間 :30分
・第1の熱処理を施す際の雰囲気:窒素雰囲気
<<第2の熱処理>>
・第1の熱処理の温度 :300℃
・第1の熱処理の処理時間 :30分
・第1の熱処理を施す際の雰囲気:酸素雰囲気
なお、形成された層間絶縁膜中に含まれるSiOのXの値を、XPS(X線光電子分光法)により測定したところ、1.9であった。
そして、実施例および各比較例のトランジスタについて、ON/OFFを繰り返して使用した後、OFF電流およびON電流の値を測定した。
なお、OFF電流とは、ゲート電圧を印加しないときに、ソース電極とドレイン電極との間に流れる電流の値のことである。また、ON電流とは、ゲート電圧を印加したときに、ソース電極とドレイン電極との間に流れる電流の値のことである。
その結果、実施例のトランジスタでは、OFF電流の絶対値が小さく、ON電流の絶対値が大きいものであり、特性に優れるものであった。
これに対し、各比較例のトランジスタでは、いずれも、OFF電流の値が大きなものとなった。この理由は、ゲート絶縁膜において半導体膜の両端に対応する領域に形成された段差が大きく、この段差の部分から絶縁破壊やマイグレーション等が生じたものと推察された。
透過型液晶装置の構成を示す分解斜視図である。 図1に示す透過型液晶装置のトランジスタ付近の拡大縦断面図である トランジスタの製造方法を示す縦断面図である。 トランジスタの製造方法を示す縦断面図である。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。 従来の方法によって形成されたトランジスタを示す縦断面図である。
符号の説明
1、500……トランジスタ 10……液晶装置 20……液晶パネル 220……第1の基板 221……上面 223……画素電極 224……信号線 225……偏光板 228……走査線 230……第2の基板 231……下面 232……対向電極 233……有色層 234……ブラックマトリックス 235……偏光板 240……液晶層 60……バックライト 310……ポリシラン膜 314、514……半導体膜 316、516……ソース領域 318、518……ドレイン領域 319……層間絶縁膜 320、520……チャネル領域 326……ゲート絶縁膜 328……第1コンタクトホール 329……第1コンタクトホール 330……境界部 342……絶縁膜 344……第2コンタクトホール 345……第2コンタクトホール 346……第2コンタクトホール 350……コンタクトプラグ 351、551……ゲート電極 352……導電部 353……コンタクトプラグ 354……導電部 355……コンタクトプラグ 356……導電部 510……基板 530……段差 1100……パーソナルコンピュータ 1102……キーボード 1104……本体部 1106……表示ユニット 1200……携帯電話機 1202……操作ボタン 1204……受話口 1206……送話口 1300……ディジタルスチルカメラ 1302……ケース(ボディー) 1304……受光ユニット 1306……シャッタボタン 1308……回路基板 1312……ビデオ信号出力端子 1314……データ通信用の入出力端子 1430……テレビモニタ 1440……パーソナルコンピュータ

Claims (16)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成されるシリコンを含む半導体膜と、
    前記基板上に前記半導体膜と隣接して形成される第1の絶縁膜と、
    前記半導体膜および前記第1の絶縁膜上に形成される第2の絶縁膜とを有し、
    前記第1の絶縁膜は、SiO(ただし、Xは、1.0〜1.5である。)を含むことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記半導体膜の平均厚さをA[nm]とし、前記第1の絶縁膜の平均厚さをB[nm]としたとき、B/Aが1.6以下なる関係を満足する請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第2の絶縁膜は、ゲート絶縁膜である請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記半導体膜上に形成された前記第2の絶縁膜の少なくとも一部の膜厚と前記第1の絶縁膜上に形成された前記第2の絶縁膜の少なくとも一部の膜厚とが等しいことを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の半導体装置において、
    前記第1の絶縁膜と前記半導体膜との界面において、前記第1の絶縁膜の構成材料と前記半導体膜の構成材料とが交じり合っていることを特徴とする半導体装置。
  6. 基板上に、ポリシランを主材料として構成されるポリシラン膜を形成する工程と、
    前記ポリシラン膜の第1の領域を結晶化させ半導体膜を形成する工程と、
    前記ポリシラン膜のうち前記半導体膜が形成されていない第2の領域に対して非酸化性雰囲気中で第1の熱処理を施す工程と、
    前記第1の熱処理を施す工程の後、前記第2の領域に対して酸化性雰囲気中で第2の熱処理を施し、前記第2の領域を第1の絶縁膜に変換する工程と、
    前記半導体膜および前記第1の絶縁膜上に第2の絶縁膜を形成する工程と、を有し、
    前記第1の絶縁膜はSiO(ただし、Xは、1.0〜1.5である。)であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 前記ポリシラン膜を形成する工程における前記ポリシラン膜の膜厚に対し、前記第2の熱処理を施す工程における前記第1の絶縁膜の膜厚は、160%以下である請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記半導体膜は、前記ポリシラン膜の前記第1の領域に紫外線を照射することにより形成される請求項6または7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記第1の熱処理を施す際の温度は、前記第2の熱処理を施す際の温度よりも低く設定される請求項6ないし8のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記第1の熱処理と、前記第2の熱処理との温度差は、50〜300℃である請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記第1の加熱を施す際の温度は、100〜300℃である請求項9または10に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記第2の加熱を施す際の温度は、300〜450℃である請求項9ないし11のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記非酸化性雰囲気は、窒素雰囲気である請求項6ないし12のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記酸化性雰囲気は、酸素雰囲気である請求項6ないし13のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  15. 請求項1ないし5のいずれかに記載の半導体装置を備えることを特徴とする電気光学装置。
  16. 請求項15に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010206161A (ja) * 2009-02-04 2010-09-16 Sony Corp 成膜方法および半導体装置の製造方法

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