JP2007103385A - 表示装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、平坦性が悪く表面の濡れ性に分布がある基板であっても、有機導電体層を均一に湿式成膜できる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明は、電極102の上に有機導電体層105を成膜する際に、電極102上に湿式塗布したアクセプタを含む溶液104を水と接触させた後に、有機導電体層105を形成することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネセンス(EL)材料を用いた発光素子で表示部を形成する表示装置の作製方法に関する。
映像表示用ディスプレイは、近代生活には欠かせない情報表示媒体の一つであり、いわゆるテレビモニターに始まり、近年急速に発展した液晶ディスプレイや、今後の発展が期待されている有機ELディスプレイなど、用途に合わせて様々な形態をとる。特に液晶ディスプレイや有機ELディスプレイは、低電圧で駆動できることが特徴であり、省エネルギーの観点からも重要な研究開発課題である。
なかでも有機ELディスプレイは、次世代のフラットパネルディスプレイとして最も注目されている。
有機ELディスプレイに用いられる有機EL材料を用いた発光素子の発光機構は、電極間に発光体を含む薄膜(以下、「電界発光膜」と記す。)を設置して電流を流すことにより、陰極から注入された電子および陽極から注入された正孔が電界発光膜中の発光中心で再結合して分子励起子を形成し、その分子励起子が基底状態に戻る際に放出する光子を利用するものである。
通常、電界発光膜は1μmを下回るほどの薄膜で形成される。また、有機EL材料を用いた発光素子は、電界発光膜そのものが光を放出する自発光型の素子であるため、従来の液晶ディスプレイに用いられているようなバックライトも必要ない。したがって、有機EL材料を用いた発光素子は極めて薄型軽量に作製できることが大きな利点である。
前記したように、有機EL材料を用いた発光素子の発光機構は、電極間に電界発光膜を設置して電流を流すことにより、陰極から注入された電子および陽極から注入された正孔が電界発光膜中の発光中心で再結合して分子励起子を形成し、その分子励起子が基底状態に戻る際に放出する光子を利用するものである。従って、電界発光膜に効率よく正孔と電子を注入することが効率の良い発光素子を作製するための必要条件の一つである。
典型的な有機EL材料を用いた発光素子の動作条件では、元来電気抵抗の高い電界発光膜に100mA/cm前後の電流が注入されている。このような高密度の電流注入を実現するためには、陽極からの正孔注入障壁と陰極からの電子注入障壁を可能な限り小さくする必要がある。すなわち、陰極としては仕事関数の小さな金属を用い、陽極としては逆に仕事関数の大きい金属を選ばなければならない。陰極に関しては、さまざまな金属、あるいは合金を選択することによって、仕事関数を事実上任意に制御することが可能である。これに対し、一般的な有機EL材料を用いた発光素子では、陽極には透明性が求められるため、透明な導電性酸化物に限られるのが現状であり、安定性や透明度、抵抗率などを考慮すると、現時点ではインジウム−錫酸化物(以下、「ITO」と記す)に代表される幾つかの酸化物導電膜を陽極に選ばざるを得ない。
ITO電極は酸化インジウムに錫をドーピング(添加)したものであり、錫はインジウムの置換位置に入る。錫と若干の酸素欠陥がドナーとなり、伝導帯が部分的に満たされることによって導電性が発現する。ITOはスパッタ法やイオンビームスパッタ法、気相成長法などの手法によってガラス上に成膜され、錫のドープ量を適切に選択することによって低抵抗な透明性の高い電極を製造することができる。
しかしながら、ITOの表面は必ずしも平坦ではないために有機EL材料を用いた発光素子に用いられる電界発光膜との接触が悪化する、または電界発光膜にピンホールを生み出すと指摘されている。これが有機EL材料を用いた発光素子劣化の理由の一つと言われている。また、ITO膜の仕事関数は成膜時の履歴や表面処理によってある程度変化させることができるが、このような手法には限界がある。これが正孔注入障壁を低減させることを阻害している。
ITO陽極からの正孔注入障壁を低減させる一つの手法として、ITO膜上にバッファ層を挿入することが知られている。バッファ層のイオン化ポテンシャルを最適化することによって、正孔注入障壁を下げることができる。このようなバッファ層を正孔注入層と言う。正孔注入層として機能する物質としては、大まかに分類すると金属酸化物、低分子有機化合物、および高分子系化合物とに分けられる。高分子系化合物材料としては、ポリアニリン(非特許文献1参照)やポリチオフェン誘導体(非特許文献2参照)などの共役高分子が知られている。前記したポリアニリンやポリチオフェンなどの共役高分子は、それ自体ではほとんど導電性を示さず、アクセプタとしてカンファースルホン酸やポリ(スチレンスルホン酸)などの強酸と混合する、すなわちドーピングすることによって高い導電性が発現される。こうしてドーピングされた導電性共役高分子が正孔注入材料として機能する。
Y.ヤング等、アプライド・フィジックス・レターズ、第64巻、1245頁、1994年 S.A. カーター等、 アプライド・フィジックス・レターズ、第70巻、2067頁、1987年
ドーピングされた導電性共役高分子を正孔注入層として用いることにより、正孔注入障壁が低減し、効率よく正孔が注入され、その結果、有機EL材料を用いた発光素子の効率や寿命が向上し、駆動電圧も低下させることができる。これらの導電性共役高分子は、湿式塗布法やインクジェット法などの手法によって、ITO表面に成膜することができるのが大きな特徴である。
また、これらの導電性共役高分子を、ITOを有する基板表面に対して均一に湿式成膜するために、その基板表面をUVオゾン洗浄、または酸素プラズマ洗浄で親水性とする方法が広く行われている。
しかしながら、複数の有機EL材料を用いた発光素子を各画素とする有機ELディスプレイを作製する際には、その各画素に対応する画素電極(ITOなど)を有する基板上に前述の通りに有機導電体層を形成しようとしても、均一な層が得られないという問題がある。これらの基板、特に薄膜トランジスタ(以下、「TFT」と記す)を搭載した基板では、各画素電極間を絶縁するために電気絶縁性の隔壁が設けられており、そのため平坦性が悪く、基板表面の濡れ性に分布を生じさせてしまう。
基板の濡れ性は、基板表面に滴下された液滴の接触角を測定することによって評価される。液体を固体表面に滴下すると、液体は固体表面に液滴を形成し、この時の液体表面と固体面のなす角を接触角θ(Contact Angleθ)という。また、液体と固体のこの様な現象を濡れ(Wetting)と言う。
基板表面の濡れ性に分布がある場合、導電性共役高分子を塗布した直後、塗布した溶液が水溶性ならば濡れ性の高い部分に塗布溶液が凝集する。このとき生じた不均一性は、スピンでは解消されないことがあり、そのため均一な薄膜が得られない。
したがって本発明の課題は、ドーパントを含む有機導電体層を均一に成膜できない基板に対し、均一に成膜する製造方法を提供することにある。
本発明は、基板の絶縁表面上に、マトリクス状に配置された複数の画素に対応する複数の第1電極を形成する工程と、前記第1電極を囲みかつ前記第1電極の表面より上方に突出した絶縁体隔壁を形成する工程と、前記絶縁体隔壁および前記第1電極の上にアクセプタを含む有機導電体層を形成する工程と、前記有機導電体層の上に電界発光できる有機化合物を含む電界発光層を形成する工程と、前記電界発光層の上に第2電極を形成する工程と、を有する表示装置の製造方法において、前記有機導電体層を形成する工程は、前記アクセプタと同一の物質を含む溶液または分散液を湿式塗布する第一の工程と、前記基板と水とを接触させる第二の工程と、前記有機導電体層を構成する物質の溶液または分散液を湿式塗布する第三の工程と、を有する製造方法を特徴とする。
このように、有機導電体層を構成する物質の溶液または分散液を湿式塗布する工程(前記した第三の工程)の前に、前記した第一の工程と第二の工程を実施することにより、平坦性が悪く、表面の濡れ性に分布がある基板であっても、有機導電体層を均一に湿式成膜することができる。
また特に、前記第一工程における濡れ性の観点から、前記アクセプタとしては、スルホン酸基を有する有機化合物であることが好ましい。
また、上述した第一の工程において、前記アクセプタの溶液または分散液の濃度としては、1wt%以上5wt%以下であることが好ましい。
ところで、上記した本発明の表示装置の製造方法においては、前記有機導電体層は湿式塗布により形成される。したがって、前記有機導電体層として、高分子化合物にアクセプタがドーピングされた物質を用いる場合に、本発明は特に有効である。
本発明は、基板の絶縁表面上に、マトリクス状に配置された複数の画素に対応する複数の第1電極を形成する工程と、前記第1電極を囲み、かつ前記第1電極の表面より上方に突出した絶縁体隔壁を形成する工程と、前記絶縁体隔壁および前記第1電極の上にドナーを含む有機導電体層を形成する工程と、前記有機導電体層の上に電界発光できる有機化合物を含む電界発光層を形成する工程と、前記電界発光層の上に第2電極を形成する工程と、を有する表示装置の製造方法において、前記有機導電体層を形成する工程は、前記ドナーと同一の物質を含む溶液または分散液を湿式塗布する第一の工程と、前記有機導電体層を構成する物質の溶液または分散液を湿式塗布する第二の工程と、を有する製造方法を特徴とする。
このように、有機導電体層を構成する物質の溶液または分散液を湿式塗布する工程(前記した第二の工程)の前に、前記した第一の工程を実施することにより、平坦性が悪く、表面の濡れ性に分布がある基板であっても、有機導電体層を均一に湿式成膜することができる。
また、上述した第一の工程において、前記ドナーの溶液または分散液の濃度としては、1wt%以上5wt%以下であることが好ましい。
ところで、上記した本発明の表示装置の製造方法においては、前記有機導電体層は湿式塗布により形成される。したがって、前記有機導電体層として、高分子化合物にドナーがドーピングされた物質を用いる場合に、本発明は特に有効である。
さらに本発明は、アクティブマトリクス型の表示装置の作製方法において特に有効な手法である。
したがって本発明では、第1電極を形成する工程が、データ信号ラインと、走査信号ラインと、前記データ信号ラインおよび前記走査信号ラインおよび前記第1電極に接続された非線形素子と、を形成する工程をさらに含むことを特徴とする。このとき、前記非線形素子は、互いに接続された薄膜トランジスタとキャパシタとの組み合わせ、または、薄膜トランジスタと前記薄膜トランジスタの寄生のキャパシタとの組み合わせ、を有することが好ましい。
本発明の製造方法により、有機導電体層を簡単な方法で均一に成膜できるので、歩留まりよく、低コストで有機EL材料を用いた発光素子を用いた表示装置を製造することが可能となる。
(実施の形態1)
本発明の表示装置の製造方法の概念図をその断面を示しつつ工程順に図1(A)〜(F)に示す。図1(A)において、基板101上に第1電極102を有し、前記第1電極102を囲む形で絶縁体隔壁103を設けたものが示されている。
第一の工程として、基板101上にアクセプタを含む溶液を湿式塗布したときの断面図を図1(B)に示す。前記アクセプタを含む溶液の層104が、第1電極102、絶縁体隔壁103上に形成される。
なお、前記アクセプタはスルホン酸基を有する有機化合物が好ましい。例えばポリ(スチレンスルホン酸)が挙げられる。また、前記アクセプタを含む溶液は水溶液が好ましい。
次に、第二の工程として、基板101上を水と接触させたあとの断面図を図1(C)に示す。
第三の工程として、基板101上に有機導電体層を構成する物質の溶液または分散液を湿式塗布し、有機導電体層105を形成したときの断面図を図1(D)に示す。
このように、第一の工程および第二の工程を行うことにより、第三の工程で濡れ性の不均一な基板に有機導電体層105を均一に湿式塗布できる。その理由は、例えばアクセプタとしてスルホン酸基を有する有機化合物を用いた場合、スルホン酸基という親水基と有機基からなる疎水基の両方を有しているため、絶縁体隔壁表面の濡れ性をさらに向上させているためと考えられる。
さらに他の理由としては、アクセプタの電子受容性が強いため、第1電極102および絶縁体隔壁103の表面はどちらも酸化され、濡れ性に関わる表面状態がどちらも同様の状態に改質されることが原因と考えられる。この現象は、スルホン酸基を有する有機化合物のみならず、電子受容性を有する物質であれば生じるものと本発明者は考えている。したがって、図1(C)では第二の工程後もアクセプタを含む溶液の層104が残存している形で記載しているが、上述の理由を考慮すれば、必ずしもアクセプタを含む溶液の層104は残存している必要はない。すなわち、第二の工程時に水で全て洗い流したとしても、アクセプタによる表面の改質がなされていればよい。
上述の工程を経た後、有機導電体層105の上に電界発光層106を形成したときの断面図を図1(E)に示す。電界発光層106は蒸着または湿式プロセスにより作成する。なお、前記電界発光層106の構成としては、公知の有機EL材料を用いた発光素子の構造を用いればよい。
電界発光層106の上に第2電極107を形成したときの断面図を図1(F)に示す。第2電極107は、真空蒸着法やEB法で電極となる金属(例としてAlLi合金やMgAg合金等)を成膜すればよい。また第1電極および第2電極のいずれか一方が可視光透過性を有すればよい。
図1で示した製造方法を使用した、有機EL材料を用いた発光素子の製造装置の概念図を図2に示す。以下に、電界発光層を真空蒸着にて形成する例を記す。主に基板を搬送する搬送室、受渡を行う受渡室、各種薄膜を作成する成膜室、封止を行う封止室から構成されている。各室には必要な真空度を達成するための排気装置、あるいはN等のガス雰囲気を生成するための装置が装備されており、また各室間はゲートバルブ等で接続されている。基板搬送は搬送ロボットによって行われる。
最初に、仕込室200に基板201c(画素部、駆動回路部、配線、電極、保護膜等が基板上にあらかじめ作り込まれているものとする)を外部から導入する。典型的には、画素部・駆動回路部にはTFTが用いられる。基板は表を上に向けてセットする。
基板201cを導入した仕込室200は、排気、窒素によるベントを繰り返して窒素雰囲気下にする。仕込室200に導入された基板201cは、搬送ロボット201bによって常圧下(窒素雰囲気)にある搬送室201a内に運ばれ、更にUV処理室203に搬送される。UV処理室203では基板201cに対してUVオゾン処理が行われる。このUVオゾン処理は基板の濡れ性を向上させることを目的としている。
UVオゾン処理が終了した基板は、搬送室201aを経由して、塗布室204に搬送される。常圧下(窒素雰囲気)にある塗布室204にて有機導電体層、具体的には(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)水溶液(以下「PEDOT/PSS」と記す)のようなアクセプタを含む導電性高分子を湿式塗布する。UVオゾン処理だけでは、PEDOT/PSSのようなアクセプタを含む導電性高分子が基板に均一に成膜できない場合がある。そのため、まず前記アクセプタと同一の物質を含む溶液または分散液を湿式塗布する。具体的にはアクセプタであるポリ(スチレンスルホン酸)を含む水溶液をスピン塗布する。スピン塗布が終了したのち基板を純水で処理して、最後にPEDOT/PSSをスピン塗布する。塗布終了後、搬送室201aを経由して、反転および真空ベーク室202へ搬入される。ここでは、基板の反転および真空ベークが行われる。
基板201cは真空ベーク後受渡室206に運ばれる。受渡室206を排気して真空にしたのち、基板201cは常時真空に保たれている搬送室207に運ばれる。搬送室207にも搬送ロボットが搭載されており、各部屋へ基板を搬送する役割を果たす。搬送室207には電界発光層形成を目的とした成膜室が接続されている。フルカラー表示のOLED表示装置を作ることを念頭に置いて、R・G・B各色の発光層を形成するための成膜室208R・208G・208Bが、さらに各色に共通な層、即ちキャリア輸送層やキャリア注入層等を作成するための成膜室209が設置されている。これらの成膜室では一般に真空蒸着法が用いられる。フルカラー発光を得るためには、R・G・B各色の発光を示す発光層がストライプ状、モザイク状、あるいはデルタ状に配列するように、塗り分け用のシャドウマスクを使用して蒸着を行えばよい。
電界発光層の成膜が終了した基板は、受渡室210を経由して、搬送室211へ運ばれる。搬送室211にも搬送ロボットが搭載されており、搬送室211に接続されている各部屋へ基板を搬送する役割を果たす。成膜室212や213では、真空蒸着法やEB法で電極となる金属(例としてAlLi合金やMgAg合金等)が成膜される。酸素プラズマ室214では、基板の端面や周縁部、端子部、陰極と下部配線との接続領域などについた有機導電体層を除去する。酸素プラズマ処理を行う前に、真空蒸着法やEB法で電極となる金属を、有機導電体層を残す領域に成膜すればよい。酸素プラズマ処理後、再度電極となる金属を成膜して、陰極とコンタクトを取ればよい。成膜室215では、表面を保護するためのパッシベーション膜(例としてSiN、SiOx膜等)が、一般にスパッタ法あるいはCVD法で成膜される。
成膜が終了した基板は、受渡室216を経由して、搬送室217へ運ばれる。搬送室217には封止を行うために必要な部屋が複数接続されている。搬送室217にも搬送ロボットが搭載されており、搬送室217に接続されている各部屋へ基板あるいは封止基板を搬送する役割を果たす。
まず、封止を行うための基板を準備する必要がある。そのための部屋が封止ガラス基板準備室218a、及び封止プラスチック基板218bである。
封止ガラス基板準備室218aは、作成したOLEDをガラス封止するための対向ガラスを外部から導入する。必要ならば、OLEDを水から防ぐ乾燥剤を対向ガラスに導入することができる。例えば、シート状の乾燥剤を、あらかじめ研削加工が施してある対向ガラスの研削部分に両面テープ等で貼りつけておけばよい。
一方、封止プラスチック基板準備室218bでは、作成したOLEDをプラスチック封止するための準備を行う。これらの作業に関しては完全に自動化してもよいし、グローブを設置して一部手動で行ってもよい。
準備された封止ガラス基板あるいは封止プラスチック基板はディスペンサ室219に運ばれ、後に基板と貼り合わせるための接着剤(図示しない)が塗布される。本実施の形態では、接着剤として紫外線硬化型のものを用いる。また、必要ならば、OLEDを水から防ぐ乾燥剤(図示しない)を、封止ガラス基板準備室218aにおけるガラス導入時ではなく、ディスペンサ室219内で仕込んでもよい。例えば、シート状の乾燥剤を、あらかじめ研削加工が施してある対向ガラスの研削部分に両面テープ等で貼りつけることができる。こうすれば、乾燥剤を大気中で取り扱う必要がなくなる。これらの作業に関しては、完全に自動化してもよいし、グローブを設置して一部手動で行ってもよい。特に封止プラスチック基板が曲率及び弾性を有する場合は、曲がった状態で接着剤を塗布してもよいし、真っ直ぐ伸ばした状態で塗布してもよい。
成膜を終えた基板、及び接着剤が塗布された封止ガラス基板あるいは封止プラスチック基板は封止および紫外線照射室220へ運ばれ、互いに貼り合わせられる。接着時は適当な治具(図示しない)を用いて加圧する必要がある。曲率及び弾性を有する封止プラスチック基板の場合は真っ直ぐ伸ばした状態で貼りつければよい。これらの作業に関しては、完全に自動化してもよいし、グローブを設置して一部手動で行ってもよい。
次いで、封止および紫外線照射室220で貼り合わせられた基板は接着剤硬化のための紫外線が照射させられる。
封止および紫外線照射室220で接着された基板および封止基板は受渡室221から外部に取り出せばよい。
次に、以下では、電界発光層を湿式プロセスにて形成する例を記す。有機導電体層の形成、およびベーク過程までは上記と同じ方法で行う。反転およびベーク室202でベークされた基板は、基板表面を上に向けた状態で搬送室201aを経由して塗布室205に運ばれる。搬送室205では、ポリ(フェニレンビニレン)、ポリ(フルオレン)に代表される導電性高分子に、長鎖アルキル基などを導入して可溶性を持たせた誘導体の溶液を、スピン塗布またはインクジェット法により成膜する。ここで用いる材料は高分子化合物に限らず、成膜性の高いものであれば低分子有機化合物、有機金属錯体でも構わない。電界発光層を成膜後、搬送室201aを経由して、反転および真空ベーク室202へ搬入される。ここでは、反転および真空ベークが行われる。
電界発光層の上に成膜される金属は、上記に示した同様の方法で成膜すればよい。また封止目的で用いられる基板も、上記と同様の方法で貼り合わせばよい。
(実施の形態2)
基板上に、電子注入電極として作用する金属(例としてAlLi合金やMgAg合金等)を真空蒸着法やEB法で成膜する。次にドナーを含む溶液を湿式塗布する。ドナーとしては、アルキルアンモニウムイオン(例えばテトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等)、またはテトラチアフルバレン(以下「TTF」と記す)が好ましい。最後に前記ドナーを含む導電性高分子を湿式塗布する。前記導電性高分子は、ポリ(アニリン)、ポリ(ピロール)等が好ましい。
電界発光層は、蒸着または湿式塗布により作成すればよい。前記電界発光層の構成としては、公知の有機EL材料を用いた発光素子の構造を用いればよい。正孔注入電極としての陽極には、ITO膜を用いることが好ましい。前記ITO膜はスパッタ、エレクトロンビーム蒸着、イオンプレーティング等の方法で成膜すればよい。
本実施例に用いた基板を図3(A)に、図中A−A’における断面図を図3(B)に示す。ITOの透明電極302がパターニングされたガラス基板301上に、フォトリソグラフィーにより絶縁性隔壁303を形成した。ITOの透明電極302は膜厚100nm、縦300μm横60μmの長方形である。絶縁体隔壁303はアクリル樹脂より形成されており、高さは1.5μmである。
ITOの透明電極302および絶縁体隔壁303を親水化するため、UVオゾン洗浄を行った。次にポリ(スチレンスルホン酸)の1.5 wt%水溶液をスピン塗布した。すぐに基板に純水を塗布し、基板をスピンし水を切った。最後にスピンコート法でPEDOT/PSS水溶液を膜厚60nmとなるように全面に塗布し、80℃、10分間で仮焼成、200℃、1時間で本焼成し、さらに蒸着直前に真空加熱(170℃、加熱30分、冷却30分)を行った。その後大気に触れることなく真空蒸着法で電界発光層305の形成した。
有機導電体層304の上に電界発光層305、陰極306をそれぞれ真空蒸着法で形成した。電界発光層として4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(以下、「TPD」と記す)を50nm 、次いでトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(以下、「Alq」と記す)を50 nm蒸着した。最後に陰極としてAlLi合金100nmを蒸着し有機EL材料を用いた発光素子を製造した。
以上のようにして、本発明の製造方法により有機導電体層を簡単な方法で均一に成膜できるので、歩留まりよく、低コストで有機EL材料を用いた発光素子を製造することが可能となる。
本実施例では、画素部に本発明の製造方法を用いた有機EL材料を用いた発光素子を有する発光装置について図4の断面図を用いて説明する。基板410上には駆動回路部及び画素部が形成されているが、ここでは、駆動回路部であるソース側駆動回路401と、画素部402が示されている。
なお、ソース側駆動回路401はnチャネル型TFT423とpチャネル型TFT424とを組み合わせたCMOS回路が形成される。また、駆動回路を形成するTFTは、公知のCMOS回路、PMOS回路もしくはNMOS回路で形成しても良い。また、本実施例では、基板上に駆動回路を形成したドライバー一体型を示すが、必ずしもその必要はなく、基板上ではなく外部に形成することもできる。
また、画素部402はスイッチング用TFT411と、電流制御用TFT412とそのドレインに電気的に接続された第1の電極413とを含む複数の画素により形成される。なお、第1の電極413の端部を覆って絶縁物414が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより絶縁物414を形成する。
また、カバレッジを良好なものとするため、絶縁物414の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物414の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物414の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物414として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
第1電極413および絶縁物414を親水化するため、UVオゾン洗浄を行う。親水化した後、スピンコート法でPEDOT/PSS水溶液を全面に塗布する。しかし、UV処理だけではPEDOT/PSSのようなアクセプタを含む導電性高分子が基板に均一に成膜できない場合がある。そのため、まず前記アクセプタと同一の物質を含む溶液または分散液を湿式塗布する。具体的にはアクセプタであるポリ(スチレンスルホン酸)を含む水溶液をスピン塗布する。スピン塗布が終了したのち、基板に純水をかけて基板をスピンさせる。最後にPEDOT/PSSをスピン塗布し均一な有機導電体層を形成する。有機導電体層415の上に電界発光層416、および第2電極417がそれぞれ形成され、電界発光素子418が形成される。ここで、陽極として機能する第1電極413に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、ITO膜、インジウム亜鉛酸化物(IZO)膜、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタンとアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等を用いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。
また、電界発光層416は、蒸着マスクを用いた蒸着法、またはインクジェット法によって形成される。電界発光層416には、低分子系材料であっても高分子系材料であっても良い。また、電界発光層416に用いる材料としては、通常、有機化合物を単層もしくは積層で用いる場合が多いが、本発明においては、有機化合物からなる膜の一部に無機化合物を用いる構成も含めることとする。
さらに、電界発光層416上に形成される第2電極(陰極)417に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF、またはCaN)を用いればよい。なお、電界発光層416で生じた光が第2電極417を透過させる場合には、第2電極(陰極)417として、膜厚を薄くした金属薄膜と、透明導電膜(ITO、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In−ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いるのが良い。
以上のようにして本発明の製造方法により、有機導電体層を簡単な方法で均一に成膜できるので、歩留まりよく、低コストで有機EL材料を用いた発光素子を製造することが可能となる。
以上のように、本発明の表示装置の製造方法は、有機導電体層を用いた表示装置を製造することに適用可能である。また、本発明の表示装置の製造方法によって得られた表示装置の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。
本発明の概念を示す図である。 本発明の一実施形態に用いる装置を示す図である。 実施例1における、本発明を実施して作製した有機EL材料を用いた発光素子の構成を示す図である。 実施例2における、本発明を実施して作製した表示装置の構成を示す図である。
符号の説明
101 基板
102 第1電極
103 絶縁体隔壁
104 アクセプタを含む溶液の層
105 有機導電体層
106 電界発光層
107 第2電極

Claims (7)

  1. 基板表面上に電極を形成する工程と、
    前記電極の上に第1のアクセプタを含む溶液または分散液を湿式塗布する工程と、
    前記溶液または分散液を水と接触させる工程と、
    第2のアクセプタを含む溶液または分散液を湿式塗布することにより、前記第2のアクセプタを含む有機導電体層を前記電極の上に形成する工程と、
    前記有機導電体層の上に電界発光できる有機化合物を含む電界発光層を形成する工程と、
    を有することを特徴とする表示装置の製造方法。
  2. 請求項1において、前記第1のアクセプタおよび前記第2のアクセプタは、スルホン酸基を有する有機化合物であることを特徴とする表示装置の製造方法。
  3. 請求項1または2において、前記第2のアクセプタは前記第1のアクセプタと同じ材料であることを特徴とする表示装置の製造方法。
  4. 請求項1、2または3において、前記第1のアクセプタを含む溶液または分散液の濃度は、1wt%以上5wt%以下であることを特徴とする表示装置の製造方法。
  5. 基板表面上に電極を形成する工程と、
    前記電極の上に第1のドナーを含む溶液または分散液を湿式塗布する工程と、
    第2のドナーを含む溶液または分散液を湿式塗布することにより、前記第2のドナーを含む有機導電体層を前記電極の上に形成する工程と、
    前記有機導電体層の上に電界発光できる有機化合物を含む電界発光層を形成する工程と、
    を有することを特徴とする表示装置の製造方法。
  6. 請求項5において、前記第2のドナーは前記第1のドナーと同じ材料であることを特徴とする表示装置の製造方法。
  7. 請求項5または6において、前記ドナーを含む溶液または分散液の濃度は、1wt%以上5wt%以下であることを特徴とする表示装置の製造方法。
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