JP2007102573A - マイクロレギュレータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】弁体形成基板20とベース基板10との間にベース基板10の流入口11を通して流体が充填される流体充填空間40が形成され、弁体形成基板20とベース基板10とで構成されて流体充填空間40を外部と隔てる第1の隔壁に流体の流出口12が形成され、弁体形成基板20と変位空間形成基板30とで構成される第2の隔壁により囲まれた閉鎖空間50に受圧媒体が封入され、第2の隔壁の一部に、流体充填空間40に充填された流体の流体圧を受けて閉鎖空間50の容積が変化するように変形することで弁体部23が流入口11を閉止するように弁体部23に圧力を作用させる圧力伝達手段たる圧力伝達部28が形成されている。
【選択図】図1
Description
P.Cousseau,et al,「Improved Micro-Flow Regulator for Drug delivery System」,Proc. of MEMS 2001,p527-530 A..Debray,et al,「A Passive Gas Regulator for Hydrogen Flow Control」,Proceedings of Power MEMS 2004,November 28-39,2004,p42-45
以下、本実施形態のマイクロレギュレータについて図1を参照しながら説明する。なお、本実施形態のマイクロレギュレータは、例えば、マイクロ燃料電池システムに使用可能なものであり、図2に示すように、燃料タンク70からマイクロ燃料電池80への燃料の供給路上に設けるレギュレータ90として使用することができるが、他の用途への使用も可能である。
以下、本実施形態のマイクロレギュレータについて図4〜図9を参照しながら説明する。
本実施形態のマイクロレギュレータの基本構成は実施形態2と略同じであって、図11に示すように、弁体形成基板20の一表面側に撓み部22および圧力伝達部28を形成し、変位空間形成基板30における弁体形成基板20との対向面に凹所30aを設けることによって変位空間形成基板30と弁体形成基板20との間に閉鎖空間50を形成している点などが相違する。ここに、変位空間形成基板30には、閉鎖空間50を2つの空間に分ける突出部36が凹所30aの内底面から中間フレーム部29に向かって突出しており、突出部36には当該2つの空間を連通させる連通部36aが形成されている。なお、実施形態2と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のマイクロレギュレータの基本構成は実施形態2と略同じであって、実施形態2にて説明した流出口12をベース基板10に設ける代わりに、図12に示すように、流出口12を変位空間形成基板30の厚み方向に貫設し、弁体形成基板20のフレーム部21に、流出口12と連通する貫通孔21aを厚み方向に貫設するとともに、貫通孔21aと第2室とを連通させる凹溝からなる連通部21bを形成している点などが相違する。要するに、本実施形態では、弁体形成基板20とベース基板10と変位空間形成基板30とで第1の隔壁を構成している。弁体形成基板と上述の貫通孔21bは、深堀加工が可能なエッチング装置(例えば、誘導結合型プラズマ型のドライエッチング装置)により形成することができる。なお、実施形態2と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
以下、本実施形態のマイクロレギュレータについて図14〜図17を参照しながら説明する。
本実施形態のマイクロレギュレータの基本構成は実施形態1と略同じであって、図18に示すように、圧力伝達手段たる圧力伝達部28を平板状のダイヤフラムにより形成している点が相違する。ここに、圧力伝達部28の厚さ寸法は撓み部22の厚さ寸法よりも小さく設定してあるが、これら各寸法は特に限定するものではない。他の構成は実施形態2と同じなので、実施形態2と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のマイクロレギュレータの基本構成は実施形態2と略同じであって、図19に示すように、圧力伝達手段たる圧力伝達部28を薄い平板状のダイヤフラムにより形成している点、圧力伝達部28をベース基板10の厚み方向において撓み部22よりもベース基板10に近い側に設けている点が相違する。ここに、圧力伝達部28は上記厚み方向において変位空間形成基板30よりもベース基板10に近い側に設けられている。なお、実施形態2と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のマイクロレギュレータの基本構成は実施形態7と略同じであって、図20に示すように、圧力伝達部28をコルゲート板状に形成している点が相違する。他の構成は実施形態7と同じなので、実施形態7と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のマイクロレギュレータの基本構成は実施形態2と略同じであって、図22に示すように、圧力伝達手段たる圧力伝達部28が金属材料(例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルなど)からなる金属薄膜により構成されている点が相違する。ここに、圧力伝達部28を構成する金属薄膜は、例えば、スパッタ法、蒸着法、めっき法などによって形成すればよい。他の構成は実施形態2と同じなので、実施形態2と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のマイクロレギュレータの基本構成は実施形態2と略同じであって、図23に示すように、流出口12が、弁体形成基板20のフレーム部21に形成されて流体充填空間40の第2室42と外部とを連通させる凹溝により構成されている点が相違する。ここにおいて、流出口12は、弁体形成基板20のフレーム部21におけるベース基板10との対向面に形成されている。他の構成は実施形態2と同じなので、実施形態2と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のマイクロレギュレータの基本構成は実施形態2と略同じであって、図24に示すように、実施形態2にて圧力伝達部28が形成されていた部位に第2室42と閉鎖空間50とを仕切る平板状の仕切部22dが形成され、仕切部22dとベース基板10との間に介在する薄肉部により圧力伝達部28が構成されている点などが相違する。他の構成は実施形態2と同様なので、実施形態2と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のマイクロレギュレータの基本構成は実施形態7と略同じであって、図25に示すように、実施形態7にて圧力伝達部28が形成されていた部位に第2室42と閉鎖空間50とを仕切る平板状の仕切部22dが形成され、圧力伝達部28が仕切部22dにおける変位空間形成基板30との対向面から変位空間形成基板30に向かって突出する形で形成されており、圧力伝達部28の先端面が変位空間形成基板30に接合されている点、流体充填空間40に連通する流出口12が変位空間形成基板30に貫設されている点などが相違する。要するに、本実施形態では、弁体形成基板20とベース基板10と変位空間形成基板30とで第1の隔壁を構成している。なお、実施形態7と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のマイクロレギュレータの基本構成は実施形態2と略同じであって、図26に示すように、流体の流出口12を変位空間形成基板30に貫設するとともに、変位空間形成基板30に貫通孔37を貫設し、変位空間形成基板30の貫通孔37を塞ぐように圧力伝達部28を配設している点などが相違する。また、変位空間形成基板30における流出口12の周部にガラス製若しくは樹脂製の流路管72が固着され、流路管72から分岐したチューブ73を圧力伝達部28の周部に固着している。また、ベース基板10における弁体形成基板20側とは反対側の面には、流入口11の周部にチューブ71が固着されている。したがって、本実施形態では、弁体形成基板20と変位空間形成基板30と圧力伝達部28とで閉鎖空間50を外部と隔てる第2の隔壁を構成している。また、本実施形態において、圧力伝達手段たる圧力伝達部28は、弾性を有する有機薄膜などにより構成すればよく、シリコーン樹脂によるラバーやゴム膜、フッ素樹脂によるラバーやゴム膜などを採用すればよい。なお、実施形態2と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のマイクロレギュレータの基本構成は実施形態13と略同じであって、図28に示すように、変位空間形成基板30における貫通孔37を流出口12の近傍に形成し、チューブからなる流路管72の内径を流出口12および圧力伝達部28が流路管72の開口内に入るようにしている点に特徴がある。なお、実施形態13と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のマイクロレギュレータの基本構成は実施形態13と略同じであって、図29に示すように、圧力伝達手段たる圧力伝達部28を金属材料(アルミニウム、ニッケル、チタン、ステンレス鋼、クロムなど)からなる金属薄膜により形成している点が相違する。ここに、圧力伝達部28の厚さ寸法は、例えば、数μm〜数10μmの範囲で設定すればよい。他の構成は実施形態13と同じなので、実施形態13と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態のマイクロレギュレータの基本構成は実施形態13と略同じであって、図30に示すように、圧力伝達手段たる圧力伝達部28をチューブ73内において流路管72近傍に設けている点が相違する。なお、本実施形態では、弁体形成基板20と変位空間形成基板30とチューブ73と圧力伝達部28とで閉鎖空間50を外部と隔てる第2の隔壁を構成している。また、他の構成は実施形態13と同じなので、実施形態13と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
11 流入口
12 流出口
20 弁体形成基板
21 フレーム部
22 撓み部
23 弁体部
28 圧力伝達部
30 変位空間形成基板
40 流体充填空間
50 閉鎖空間
Claims (11)
- 流体の流入口が厚み方向に貫設されたベース基板と、半導体基板を用いて形成されてベース基板の一表面側に固着された枠状のフレーム部およびフレーム部の内側に配置され流入口を開閉する弁体部およびフレーム部と弁体部とを連続一体に連結し厚み方向に撓み可能なダイヤフラム状の撓み部を一体に有する弁体形成基板と、弁体形成基板におけるベース基板側とは反対側で弁体部の変位を可能とする変位空間を形成する形でフレーム部に固着された変位空間形成基板とを備え、弁体形成基板とベース基板との間に流入口を通して流体が充填される流体充填空間が形成され、少なくとも弁体形成基板とベース基板とで構成されて流体充填空間を外部と隔てる第1の隔壁に流体の流出口が形成され、少なくとも弁体形成基板と変位空間形成基板とで構成される第2の隔壁により囲まれた閉鎖空間に受圧媒体が封入され、第2の隔壁の一部に、流体充填空間に充填された流体の流体圧を受けて閉鎖空間の容積が変化するように変形することで弁体部が流入口を閉止するように弁体部に圧力を作用させる圧力伝達手段が設けられてなることを特徴とするマイクロレギュレータ。
- 前記弁体形成基板は、前記流体充填空間を前記流入口に連通する第1室と前記流出口に連通する第2室とに分ける中間フレーム部を一体に備え、第1室と第2室とを連通させる連通部が形成されてなることを特徴とする請求項1記載のマイクロレギュレータ。
- 前記弁体形成基板は、前記流体充填空間を前記流入口に連通する第1室と前記流出口に連通する第2室とに分ける中間フレーム部を一体に備え、前記圧力伝達手段は、前記弁体形成基板において前記閉鎖空間と第2室とを隔てる部位に設けられてなることを特徴とする請求項1記載のマイクロレギュレータ。
- 前記第1の隔壁が前記弁体形成基板と前記ベース基板と前記変位空間形成基板とで構成されて、前記流出口が前記変位空間形成基板に設けられ、前記弁体形成基板は、前記流体充填空間を前記流入口連通する第1室と前記流出口に連通する第2室とに分ける中間フレーム部を一体に備え、中間フレーム部に、第1室と第2室とを連通させる第1の連通部が形成され、前記フレーム部に、前記流出口と連通する貫通孔が厚み方向に貫設されるとともに、貫通孔と第2室とを連通させる第2の連通部が形成されてなることを特徴とする請求項1記載のマイクロレギュレータ。
- 前記弁体形成基板は、前記流体充填空間を前記流入口に連通する第1室と前記流出口に連通する第2室とに分ける中間フレーム部を一体に備え、中間フレーム部に、第1室と第2室とを連通させる連通部が形成され、中間フレーム部が、前記厚み方向に直交する面内で第1室を全周にわたって囲むように形成され、前記圧力伝達手段が、前記厚み方向に直交する面内で中間フレーム部を全周にわたって囲むように形成されてなることを特徴とする請求項1記載のマイクロレギュレータ。
- 前記圧力伝達手段は、コルゲート板状に形成されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のマイクロレギュレータ。
- 前記圧力伝達手段は、前記弁体形成基板の一部であって前記厚み方向を含む一平面に沿って形成された薄肉部よりなることを特徴とする請求項1記載のマイクロレギュレータ。
- 前記変位空間形成基板が前記第1の隔壁および前記第2の隔壁それぞれの一部を構成し、前記流出口が前記変位空間形成基板に設けられ、前記圧力伝達手段が前記第2の隔壁の一部を兼ねてなることを特徴とする請求項1記載のマイクロレギュレータ。
- 前記変位空間形成基板が前記第1の隔壁および前記第2の隔壁それぞれの一部を構成し、前記流出口が前記変位空間形成基板に設けられ、前記変位空間形成基板において前記撓み部との間に形成される空間に対応する部位に貫通孔が貫設され、前記流出口の周部に固着された流路管と、前記流路管から分岐され前記変位空間形成基板における貫通孔の周部に固着されるチューブとを備え、前記圧力伝達手段は、前記チューブ内に設けられて前記第2の隔壁の一部を兼ねることを特徴とする請求項1記載のマイクロレギュレータ。
- 前記受圧媒体は、不活性ガスからなることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のマイクロレギュレータ。
- 前記受圧媒体は、液体からなることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のマイクロレギュレータ。
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