JP2007101400A - カーボンナノチューブ中の不純物を定量分析する方法 - Google Patents

カーボンナノチューブ中の不純物を定量分析する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 カーボンナノチューブ中の不純物を定量分析する方法を提供する。
【解決手段】 (a)熱重量分析によって、チューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの総量及び巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の総量を定量する工程、(b)透過型電子顕微鏡の格子像から、チューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの量比を求め、これに補正係数をかけることによってそれらの実際の炭素数比を算出する工程、(c)X線回折によって巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の含有量比を求める工程、(d)工程(a)〜(c)よりチューブ間積層黒鉛、巨大結晶体黒鉛及び触媒表面積層黒鉛の含有量を決定する工程、並びに(e)カーボンナノチューブ試料中の触媒量を定量分析する工程を含むことを特徴とする、方法が提供される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、カーボンナノチューブ中の不純物を定量分析する方法に関する。より具体的には、本発明は、カーボンナノチューブを熱処理することによって生成する黒鉛、カーボンナノチューブを熱処理する際にカーボンナノチューブ中に本質的に含まれる金属触媒に関連して生成する黒鉛、及びその金属触媒を含む不純物を定量分析する方法に関する。
近年、燃料電池車における水素貯蔵タンクへの応用が期待されるガス吸蔵材として、炭素を頂点とする六角形を隙間なく敷き詰めてできる二次元構造(グラフェン)で構成されたカーボンナノチューブ(CNT)、特には単層のカーボンナノチューブ(SWNT)が注目されており、他の文献等でもその可能性が示唆されている。しかしながら、現在、市販されている単層カーボンナノチューブは、チューブ径が細く、その内部空間をガスの貯蔵に利用するには適さない場合が多い。したがって、カーボンナノチューブをガス吸蔵材として使用するためには、そのチューブ径を適度なサイズに拡大、すなわち、大径化することが必要である。
不活性ガス等の雰囲気下でカーボンナノチューブを高温処理することにより、カーボンナノチューブを融合させてそのチューブ径を拡大できるということが一般に知られている。しかしながら、この熱処理によってグラファイトなどの新たな不純物が生成されるという問題がある。さらに、カーボンナノチューブは、多くの場合、それを合成する際に使用される金属触媒などの不純物を製品中に含んでいる。
このような熱処理によって生成されるグラファイトとしては、カーボンナノチューブが分解しチューブ間に積層してグラファイト化したもの(以下、チューブ間積層黒鉛と称する)や、カーボンナノチューブ中に本質的に含まれる合成用金属触媒に関連して生成する黒鉛があり、この合成用金属触媒に関連して生成する黒鉛としては、カーボンナノチューブ上に分散していた触媒が熱処理の際に凝集して粒子となり、その後、温度が低下したときに触媒中のカーボンが触媒表面に析出して結晶性の高い黒鉛の膜を形成したもの(以下、触媒表面積層黒鉛と称する)や、この触媒表面積層黒鉛に比べて結晶性の低い巨大な結晶体の黒鉛(以下、巨大結晶体黒鉛と称する)が挙げられる。これらの不純物に関するTEM写真を図1〜図3に示す。図1がチューブ間積層黒鉛(破線部分)、図2が巨大結晶体黒鉛、図3が触媒表面積層黒鉛である。図1において、円形断面として観察されるものが一本一本のカーボンナノチューブのグラフェン断面であり、それらの間で数本の線として観察されるもの(破線部分)が一枚一枚のチューブ間積層黒鉛のグラフェン断面である。これらの不純物を定量分析してその形態や含有量を知ることは、このような不純物の少ないカーボンナノチューブを製造し、さらには製造されるカーボンナノチューブのガス吸蔵材としての性能を高めるための改善指針を与えるのに非常に有用である。
特許文献1では、繊維状カーボン微粒子の純度を定量する方法として、カーボンナノチューブと、不純物である他の炭素同素体とからなる炭素試料を段階的に温度を変えて加熱し、燃焼時に発生した一酸化炭素量及び二酸化炭素量を測定して、各温度で燃焼した炭素同素体の量を算出することにより純度を測定する方法が記載されている。
特開2002−243716号公報
上記のチューブ間積層黒鉛、巨大結晶体黒鉛、触媒表面積層黒鉛、及びカーボンナノチューブは燃焼温度が同じであるか又は近いため、特許文献1で記載されるような燃焼温度による分離は困難であり、また、このような場合には測定精度にも問題が生じる。
そこで、本発明は、カーボンナノチューブ中の不純物、特にはチューブ間積層黒鉛、巨大結晶体黒鉛、触媒表面積層黒鉛、及び合成用金属触媒を含む不純物を定量分析する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の側面によれば、透過型電子顕微鏡によるカーボンナノチューブ試料の格子像から、チューブ間積層黒鉛のグラフェン断面長さの総和とカーボンナノチューブのグラフェン断面の円周長さの総和の比を求め、これに補正係数をかけることによってチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの実際の炭素数比を算出することを特徴とする、カーボンナノチューブ試料に含まれるチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの含有量比を求める方法が提供される。
さらに本発明の第2の側面によれば、(a)熱重量分析によるカーボンナノチューブ試料の重量減少曲線を微分して微分曲線に変換し、この微分曲線を波形分離することによって得られる面積から巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の総量を定量する工程、(b)X線回折によるカーボンナノチューブ試料の回折ピークを波形分離し、波形分離した回折ピークの面積比から巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の含有量比を求める工程、及び(c)工程(a)と工程(b)から巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の含有量を決定する工程を含むことを特徴とする、カーボンナノチューブ試料に含まれる巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛を定量分析する方法が提供される。
さらに本発明の第3の側面によれば、(a)熱重量分析によるカーボンナノチューブ試料の重量減少曲線を微分して微分曲線に変換し、この微分曲線を波形分離することによって得られる面積からチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの総量及び巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の総量を定量する工程、(b)透過型電子顕微鏡によるカーボンナノチューブ試料の格子像から、チューブ間積層黒鉛のグラフェン断面長さの総和とカーボンナノチューブのグラフェン断面の円周長さの総和の比を求め、これに補正係数をかけることによってチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの実際の炭素数比を算出する工程、(c)X線回折によるカーボンナノチューブ試料の回折ピークを波形分離し、波形分離した回折ピークの面積比から巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の含有量比を求める工程、(d)工程(a)〜(c)よりチューブ間積層黒鉛、巨大結晶体黒鉛及び触媒表面積層黒鉛の含有量を決定する工程、並びに(e)カーボンナノチューブ試料中の触媒量を、熱重量分析、SEM−EDX分析又はICP発光分析のいずれかによって定量分析する工程を含むことを特徴とする、カーボンナノチューブ試料に含まれる不純物を定量分析する方法が提供される。
本発明の方法によれば、カーボンナノチューブ中の不純物、特にはチューブ間積層黒鉛、巨大結晶体黒鉛、触媒表面積層黒鉛、及び合成用金属触媒を含む不純物を定量分析することができる。
本発明の方法に従ったカーボンナノチューブ試料に含まれる不純物の定量分析フローチャートを図4に示す。定量分析される不純物は、図1〜図3のTEM写真に示すように、図1のカーボンナノチューブ間の破線部分に示されるチューブ間積層黒鉛(G1)、図2の巨大結晶体黒鉛(G2)、図3の触媒表面に黒鉛の膜が形成された触媒表面積層黒鉛(G3)及び金属触媒である。
カーボンナノチューブ試料に含まれるチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの含有量比を求める本発明の方法は、透過型電子顕微鏡によるカーボンナノチューブ試料の格子像から、チューブ間積層黒鉛のグラフェン断面長さの総和とカーボンナノチューブのグラフェン断面の円周長さの総和の比を求め、これに補正係数をかけることによってチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの実際の炭素数比を算出することを特徴としている。
このチューブ間積層黒鉛は、カーボンナノチューブの熱処理温度が高くなるにつれて生成量が多くなる。また、塩酸や硫酸などの酸処理によってカーボンナノチューブ中に本質的に含まれる金属触媒の一部を除去できることが知られているが、このような処理によってカーボンナノチューブ中に欠陥が導入された場合も、このチューブ間積層黒鉛が多く生成する傾向がある。このような欠陥はアニーリングによって低減することができ、それによってチューブ間積層黒鉛の形成を抑えることができる。この場合には高温で大径化処理を行ってもチューブ間積層黒鉛の形成をある程度抑えることができる。
チューブ間積層黒鉛は、透過型電子顕微鏡(TEM)の格子像からその存在を確認することができるが、この格子像からチューブ間積層黒鉛の含有量を直接定量することはできない。熱重量分析(TGA)を用いても、チューブ間積層黒鉛の燃焼温度は、他の巨大結晶体黒鉛や触媒表面積層黒鉛に比べて低くカーボンナノチューブと重なるため、チューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブを分離することはできない。したがって、チューブ間積層黒鉛を定量することは困難である。この課題を解決するため、本発明は、TEMの格子像からチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの含有量比を決定しようとするものである。
先に記載したように、図1において、円形断面として観察されるものが一本一本のカーボンナノチューブのグラフェン断面であり、それらの間で数本の線として観察されるもの(破線部分)が一枚一枚のチューブ間積層黒鉛のグラフェン断面である。このチューブ間積層黒鉛は、本来カーボンナノチューブであったものが分解し平面状となって積層したものであるから、TEM格子像で確認されるチューブ間積層黒鉛のグラフェン断面は、カーボンナノチューブのチューブ開口の円周に対応している。したがって、TEM格子像中のチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブのそれぞれについて、チューブ間積層黒鉛のグラフェン断面長さの総和とカーボンナノチューブのグラフェン断面の円周長さの総和を求め、その比を求めることによってチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの含有量比を算出することができる。しかしながら、TEM写真においては、その電子線に対するグラフェン面の傾斜によっては、チューブ間積層黒鉛及びカーボンナノチューブを観察できない場合がある。したがって、チューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブのそれぞれについて、TEM格子像によって確認可能な角度範囲を求め、TEM格子像において確認されるチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの存在比から実際の含有量比を決定するための補正係数を求めることが必要である。この補正係数を使用することによって、TEM格子像からチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの実際の含有量比が求められる。
この補正係数は、透過型電子顕微鏡による格子像から測定した不純物黒鉛の面間隔と、この不純物黒鉛のX線回折によって測定した面間隔とから求めた透過型電子顕微鏡の入射電子線と不純物黒鉛のグラフェン面との傾斜角に基づいて算出される。より具体的には、TEM格子像においては、分析される試料はランダムに配向している。理解を容易にするため、チューブ間積層黒鉛の平面に平行な方向をX方向、この平面に垂直な方向をY方向とし、カーボンナノチューブについては、チューブ間積層黒鉛の平面とカーボンナノチューブの軸を平行に配置して、チューブ間積層黒鉛及びカーボンナノチューブそれぞれのグラフェン断面に対面する方向からTEMによって分析した場合を仮定する。この場合、チューブ間積層黒鉛及びカーボンナノチューブそれぞれのX軸方向への傾斜については、それぞれの条件が同じであるため、TEMによる測定可能範囲も同一と考えられる。しかしながら、Y方向への傾斜については、チューブ間積層黒鉛は測定断面が直線であるため、測定方向に対して0〜90°の傾斜範囲でグラフェン断面を測定することが可能である。一方、カーボンナノチューブに関しては、測定断面が円形であるため、測定方向からカーボンナノチューブが一定角度以上傾斜すると、その断面が確認できなくなる。この測定可能な角度範囲は、例えば、以下のように決定される。TEM格子像で確認される結晶性の高い触媒表面積層黒鉛の複数のグラフェン断面について、そのTEM格子像から複数の面間隔d1を測定し、これらの面間隔d1と触媒表面積層黒鉛のX線回折によって決定された面間隔d2とから電子線に対するグラフェン面の傾斜角θを計算する。図5に透過型電子顕微鏡の入射電子線とグラフェン面の傾斜角を示す図と、面間隔d1、面間隔d2及び傾斜角θの関係を表す図を示す。これらの関係式は以下の通りである。
cosθ=d2/d1
このようにして求めた複数の傾斜角θの範囲が、カーボンナノチューブの測定可能な角度範囲となる。例えば、単層のカーボンナノチューブのグラフェン断面は、Y方向に0〜約30°の傾斜角の範囲で測定可能であり、残りの約30〜90°の範囲についてはTEMによっては確認できないため、0〜90°の範囲で測定可能なチューブ間積層黒鉛と比較すると、カーボンナノチューブの量は3分の1に過小評価されることになる。これを考慮して、チューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの実際の炭素数比G1/CNTを求める。すなわち、
G1/CNT=[G1のグラフェン断面長さの総和]/
[CNTのグラフェン断面の円周長さの総和]×1/3
この場合、補正係数は30°/90°=1/3である。この補正係数は一例であり、それは分析されるカーボンナノチューブ試料中のCNTと積層黒鉛の形態やTEM測定条件などによって変化する。一般的には、補正係数は1/2〜1/7の範囲内にある。
さらに、カーボンナノチューブ試料に含まれる巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛を定量分析する本発明の方法は、(a)熱重量分析によるカーボンナノチューブ試料の重量減少曲線を微分して微分曲線に変換し、この微分曲線を波形分離することによって得られる面積から巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の総量を定量する工程、(b)X線回折によるカーボンナノチューブ試料の回折ピークを波形分離し、波形分離した回折ピークの面積比から巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の含有量比を求める工程、及び(c)工程(a)と工程(b)から巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の含有量を決定する工程を含むことを特徴としている。
先に記載した通り、カーボンナノチューブ試料中に不純物として含まれる巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛は、カーボンナノチューブ中に本質的に含まれる合成用金属触媒に関連して生成する黒鉛である。これらの黒鉛は、カーボンナノチューブ中に含まれる触媒に関連して大径化などの熱処理の際に生成する。したがって、このような熱処理の前に、例えば、塩酸や硫酸などの酸処理によってカーボンナノチューブ中に含まれる金属触媒を除去することでその生成を防ぐことができる。しかしながら、この処理によっても触媒を完全には除去できず、数%の触媒が除去されないで残るため、このような不純物が全く生成しないようにすることは困難である。
これらの巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛は、熱重量分析(TGA)によってカーボンナノチューブと分離できるため、それにより巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛を含む不純物の総量を測定することができる。より具体的には、巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛は、TGAによるカーボンナノチューブ試料の重量減少曲線を微分した微分曲線において、カーボンナノチューブとチューブ間積層黒鉛を表すピークの高温側687℃付近にショルダーピークとして観測することができる。非対称性を考慮した波形分離によりこれらのピークを分離してそれぞれのピーク面積を求めることで、カーボンナノチューブとチューブ間積層黒鉛の総量及び巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の総量を測定することができる。しかしながら、巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛のそれぞれをTGAで分離することはできないので、個々の含有量を定量するにはさらなる分析が必要である。先に記載したように、巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛は、それらの結晶性が異なるため、X線回折(XRD)によってそれぞれのピークを検出することができる。より具体的には、カーボンナノチューブ試料のXRDにおいて、より結晶性の高い触媒表面積層黒鉛は、より結晶性の低い巨大結晶体黒鉛に関する回折ピークの高角度側にショルダーピークとして観測することができる。TGAの場合と同様に、非対称性を考慮した波形分離によりこれらのピークを分離し、それぞれのピーク面積の積分値からそれらの比を求め、巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の含有量比を測定することができる。このようにして求めた巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の含有量比と、TGAで測定したそれらの総量とによってそれぞれの含有量を決定することができる。
さらに、カーボンナノチューブ試料に含まれる不純物を定量分析する本発明の方法は、(a)熱重量分析によるカーボンナノチューブ試料の重量減少曲線を微分して微分曲線に変換し、この微分曲線を波形分離することによって得られる面積からチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの総量及び巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の総量を定量する工程、(b)透過型電子顕微鏡によるカーボンナノチューブ試料の格子像から、チューブ間積層黒鉛のグラフェン断面長さの総和とカーボンナノチューブのグラフェン断面の円周長さの総和の比を求め、これに補正係数をかけることによってチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの実際の炭素数比を算出する工程、(c)X線回折によるカーボンナノチューブ試料の回折ピークを波形分離し、波形分離した回折ピークの面積比から巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の含有量比を求める工程、(d)工程(a)〜(c)よりチューブ間積層黒鉛、巨大結晶体黒鉛及び触媒表面積層黒鉛の含有量を決定する工程、並びに(e)カーボンナノチューブ試料中の触媒量を、熱重量分析、SEM−EDX分析又はICP発光分析のいずれかによって定量分析する工程を含むことを特徴としている。
熱処理されたカーボンナノチューブ試料に含まれる不純物としては、上記のチューブ間積層黒鉛、巨大結晶体黒鉛及び触媒表面積層黒鉛のほかに、カーボンナノチューブを合成する際に使用される金属触媒がある。この金属触媒に用いられる金属には、Fe、Ni、Coなどがある。これらの金属触媒の含有量は、その含有量などに応じて当業者に公知の任意の方法により測定することができる。例えば、Feなどの金属触媒の場合、その含有量が約10wt%以上であれば、先のTGAの酸化物残量から酸素成分を除去することで測定することができるが、それ以下になると熱天秤のドリフトの影響が大きくなりTGAでの測定が困難になる。その場合には、エネルギー分散型X線分析装置付走査型電子顕微鏡(SEM−EDX)を使用することができ、さらに約1wt%以下の場合やより高い測定精度が要求される場合にはICP発光分析を使用することができる。この際、カーボンナノチューブの触媒金属は炭素質に覆われており、酸溶解が困難であるため、灰化処理後、アルカリ溶融を行い溶液化する。
したがって、本発明の第3の側面によれば、まず、カーボンナノチューブ試料の熱重量分析によって、チューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの総量と、巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の総量を定量し、次いで、透過型電子顕微鏡によるカーボンナノチューブ試料の格子像から求めたチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの含有量比と、カーボンナノチューブ試料のX線回折によって求めた巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の含有量比とから、カーボンナノチューブ、チューブ間積層黒鉛、巨大結晶体黒鉛、及び触媒表面積層黒鉛それぞれの含有量を決定する。さらに、上記のTGA、SEM−EDX、又はICPのいずれかの分析装置によってカーボンナノチューブ試料中の触媒量を定量する。なお、本明細書では、大径化などの熱処理によって生成する黒鉛について説明しているが、本発明は、これらに限定されるものではなく、上記のチューブ間積層黒鉛、巨大結晶体黒鉛及び触媒表面積層黒鉛を不純物として含む任意のカーボンナノチューブに適用されるものである。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施例では、カーボンナノチューブ試料に含まれる不純物、すなわち、チューブ間積層黒鉛(G1)、巨大結晶体黒鉛(G2)、触媒表面積層黒鉛(G3)及び金属触媒についてその含有量を定量した。カーボンナノチューブ試料には、原料カーボンナノチューブを真空下1700℃の温度で熱処理したものを用いた。原料カーボンナノチューブとして、カーボン・ナノテクノロジーズ社(CNI)のHiPco(High Pressure CO)法によって合成された単層カーボンナノチューブを使用したが、本発明は単層カーボンナノチューブに限定されるものではない。HiPco法は、CVD法の一種であり、Feを合成用の触媒金属として使用している。
図4のフローチャートに従って、図1に示すTEMの格子像から、カーボンナノチューブ試料に含まれるチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの含有量比を求めた。まず、TEMの格子像において、チューブ間積層黒鉛のグラフェン断面長さをそれぞれ測定してそれらの総和を計算し、同様に、カーボンナノチューブの直径を測定してその円周長さを求めそれらの総和を計算した。次いで、これらの比を計算してチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの存在比を求めた。このようにして求めた[チューブ間積層黒鉛のグラフェン断面長さの総和]/[カーボンナノチューブのグラフェン断面の円周長さの総和]の比に、先に記載した補正係数1/3をかけ、チューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの実際の炭素数比G1/CNTを求めたところ、炭素数比G1/CNTは約0.3であった。
次に、TGAとXRDによって、カーボンナノチューブ試料に含まれる巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の含有量を求めた。まず、カーボンナノチューブ試料の熱重量分析を酸化雰囲気気流中で実施し、巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の総量を測定した。図6に熱重量分析の結果を示す。図6は、横軸に温度、縦軸に相対重量及び重量減少率を示し、図中Wで示される曲線はカーボンナノチューブ試料の重量減少曲線を表し、その微分曲線をdW/dTとして表す。
図6の微分曲線における中央のピークは、カーボンナノチューブとチューブ間積層黒鉛の燃焼を表し、このピークの高温側に現れる687℃付近のショルダーピークが、巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の燃焼を表している。この微分曲線について非対称擬フォークト関数による波形分離を行い、破線で示すようにこれらのピークを分離してそれぞれのピーク面積を求め、それにより、カーボンナノチューブとチューブ間積層黒鉛の総量及び巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の総量を決定した。その結果、カーボンナノチューブとチューブ間積層黒鉛の総量は約87wt%、巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の総量は約13wt%であった。
次いで、カーボンナノチューブ試料のX線回折を実施した。図7にその結果を示す。図7は、横軸に回折角、縦軸に回折強度及び積分強度を示し、図面中央の回折ピークがより結晶性の低い巨大結晶体黒鉛、その高角度側のショルダーピークがより結晶性の高い触媒表面積層黒鉛を表す。この回折ピークについて非対称擬フォークト関数による波形分離を行い、破線で示すようにこれらのピークを分離し、それぞれのピーク面積の積分値からそれらの比を求め、巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の含有量比とした。図中、点線で表されるG2とG3の曲線は、波形分離した巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の回折ピークを積分した積分曲線であり、Gtはそれを合計したものである。この結果、巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の含有量比は約11:2であった。
以上、TEMによって求めたチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの含有量比と、TGAによって求めたカーボンナノチューブとチューブ間積層黒鉛の総量及び巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の総量、並びにXRDによって求めた巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の含有量比から、カーボンナノチューブ試料に含まれるカーボンナノチューブ、チューブ間積層黒鉛、巨大結晶体黒鉛、及び触媒表面積層黒鉛それぞれの含有量を決定した。
次いで、カーボンナノチューブ試料を灰化処理した後、アルカリ溶融を行って溶液化し、その溶液をICP発光分析により分析してカーボンナノチューブ試料中のFe含有量を測定した。
これらの分析の結果、カーボンナノチューブ試料の組成は、図8に示すように、単層カーボンナノチューブ(SWNT)が約67wt%、チューブ間積層黒鉛(G1)が約20wt%、巨大結晶体黒鉛(G2)が約11wt%、触媒表面積層黒鉛(G3)が約2wt%、及びFeが約0.4wt%であった。
カーボンナノチューブ間に存在するチューブ間積層黒鉛(破線部分)を示すTEM写真である。 巨大結晶体黒鉛を示すTEM写真である。 触媒表面積層黒鉛を示すTEM写真である。 カーボンナノチューブ試料に含まれる不純物を定量分析するためのフローチャートを示す。 透過型電子顕微鏡の入射電子線とグラフェン面の傾斜角を示す図である。 カーボンナノチューブ試料の熱重量分析を表す図である。 カーボンナノチューブ試料のX線回折を表す図である。 カーボンナノチューブ試料の組成を表す図である。

Claims (3)

  1. 透過型電子顕微鏡によるカーボンナノチューブ試料の格子像から、チューブ間積層黒鉛のグラフェン断面長さの総和とカーボンナノチューブのグラフェン断面の円周長さの総和の比を求め、これに補正係数をかけることによってチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの実際の炭素数比を算出することを特徴とする、カーボンナノチューブ試料に含まれるチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの含有量比を求める方法。
  2. (a)熱重量分析によるカーボンナノチューブ試料の重量減少曲線を微分して微分曲線に変換し、この微分曲線を波形分離することによって得られる面積から巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の総量を定量する工程、
    (b)X線回折によるカーボンナノチューブ試料の回折ピークを波形分離し、波形分離した回折ピークの面積比から巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の含有量比を求める工程、及び
    (c)工程(a)と工程(b)から巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の含有量を決定する工程
    を含むことを特徴とする、カーボンナノチューブ試料に含まれる巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛を定量分析する方法。
  3. (a)熱重量分析によるカーボンナノチューブ試料の重量減少曲線を微分して微分曲線に変換し、この微分曲線を波形分離することによって得られる面積からチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの総量及び巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の総量を定量する工程、
    (b)透過型電子顕微鏡によるカーボンナノチューブ試料の格子像から、チューブ間積層黒鉛のグラフェン断面長さの総和とカーボンナノチューブのグラフェン断面の円周長さの総和の比を求め、これに補正係数をかけることによってチューブ間積層黒鉛とカーボンナノチューブの実際の炭素数比を算出する工程、
    (c)X線回折によるカーボンナノチューブ試料の回折ピークを波形分離し、波形分離した回折ピークの面積比から巨大結晶体黒鉛と触媒表面積層黒鉛の含有量比を求める工程、
    (d)工程(a)〜(c)よりチューブ間積層黒鉛、巨大結晶体黒鉛及び触媒表面積層黒鉛の含有量を決定する工程、並びに
    (e)カーボンナノチューブ試料中の触媒量を、熱重量分析、SEM−EDX分析又はICP発光分析のいずれかによって定量分析する工程
    を含むことを特徴とする、カーボンナノチューブ試料に含まれる不純物を定量分析する方法。
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