JP2007101383A - 路面形状計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の運動の影響を排除して、小さな凹凸や、起伏、うねり等があるような一般的に考えられる路面に対して、絶対的路面形状を正確に計測できるようにすることを目的とする。
【解決手段】車両12が計測対象路面を走行することにより、検出部支持体14がボデーと共に傾いても、水平制御装置が駆動機構を制御し、検出部支持体14を常に水平に維持する。このため、路面形状計測時に車両12の運動の影響を排除することができ、小さな凹凸や、起伏、うねり等があるような一般的に考えられる路面に対して、絶対的路面形状を正確に計測することが可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、路面形状計測装置に関する。
計測対象路面を走行する車両に搭載される路面形状計測装置としては、路面/車両間測定装置と、車両位置検出装置と、データ処理装置とを設けて、路面形状の絶対座標変換を行い、路面形状データを得る装置(特許文献1参照)や、3軸ジャイロセンサと車両位置認知手段と車両方位センサと、該3種のセンサの情報に基づいて走行路面の路面地形を連続的に解析する情報処理手段とを用いる装置が開示されている(特許文献2参照)。
特開平8−29164号公報 特開2003−315038号公報
しかしながら、上記した従来例に係る路面形状計測装置の車両における取付け位置は、通常車輪及びサスペンションに支えられたボデー側、所謂車両のばね上であるため、車両の運動の影響を受け易く、小さな凹凸や、起伏、うねり等があるような一般的に考えられる路面に対しては、絶対的路面形状を正確に計測することが難しかった。
本発明は、上記事実を考慮して、車両の運動の影響を排除して、小さな凹凸や、起伏、うねり等があるような一般的に考えられる路面に対して、絶対的路面形状を正確に計測できるようにすることを目的とする。
請求項1の発明は、計測対象路面を走行する車両に搭載され、該車両の走行方向と交差する方向に路面との距離を検出する検出部が複数設けられた検出部支持体と、該検出部支持体の姿勢角を調節可能に構成された駆動機構と、前記車両に取り付けられたジャイロセンサからの信号に基づき前記駆動機構に対して前記検出部支持体を一定姿勢に支持するための指令信号を送出する水平制御装置と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の路面形状計測装置では、車両が計測対象路面を走行することにより、検出部支持体がボデーと共に傾いても、水平制御装置により駆動機構を制御して、検出部支持体を常に一定姿勢に支持することができる。このため、路面形状計測時に車両の運動の影響を排除することができ、小さな凹凸や、起伏、うねり等があるような一般的に考えられる路面に対して、絶対的路面形状を正確に計測することが可能である。
請求項2の発明は、前記検出部支持体は、請求項1に記載の路面形状計測装置において、前記車両の進行中における検出部支持体設置部の上下方向の加速度を検出する加速度センサを有することを特徴としている。
請求項2に記載の路面形状計測装置では、検出部支持体に、車両の進行中における検出部支持体設置部の上下方向の加速度を検出する加速度センサを設けているので、該加速度センサにより得られる加速度データを二重積分することにより、計測中に加速度センサが通った高さ位置を求めることができる。加速度センサの高さ位置から、該加速度センサと検出部との高低差、及び各検出部により得られたばね上変位成分を含む検出距離を除くことで、絶対的路面形状を得ることが可能である。
請求項3の発明は、請求項2に記載の路面形状計測装置において、前記検出部からのデータ及び前記加速度センサからの信号を解析して、前記計測対象路面の絶対的路面形状データを算出する解析装置を有することを特徴としている。
請求項3に記載の路面形状計測装置では、解析装置により、検出部からのデータ及び加速度センサからの信号の解析及び計測対象路面の絶対的路面形状データの算出を行うことができる。このため、絶対的路面形状の計測を簡便かつ効率的に行うことができる。
請求項4の発明は、請求項3に記載の路面形状計測装置において、前記計測対象路面の第1地点に配置され、直線状の光を発することが可能な発光装置と、前記第1地点から離間した前記計測対象路面の第2地点に配置され、前記発光装置から発せられた前記光を受光して、水準器に基づく水平方向と該光の進行方向とがなす路面傾斜角度を計測する受光装置と、前記第1地点から前記第2地点までの離間距離の水平方向成分及び前記路面傾斜角度に基づき、前記第1地点と前記第2地点との高低差を算出する高低差計測装置と、を有し、前記解析装置は、該高低差も含めた前記第1地点と前記第2地点との間の絶対的路面形状データをも算出することを特徴としている。
請求項4に記載の路面形状計測装置では、まず、計測対象路面の第1地点に配置される発光装置と、計測対象路面の第2地点に配置される受光装置とにより、第1地点から第2地点までの路面傾斜角度が計測される。次に、第1地点から第2地点までの離間距離の水平方向成分及び路面傾斜角度に基づき、高低差計測装置により第1地点と第2地点との高低差が算出される。そして、解析装置が第1地点から第2地点までの路面形状データを算出する際には、該高低差もデータの1種として用いられる。このため、計測対象路面の第1地点から第2地点までの高低差をも考慮した絶対的路面形状を正確に計測することができる。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の路面形状計測装置によれば、路面形状計測時に車両の運動の影響を排除することができ、小さな凹凸や、起伏、うねり等があるような一般的に考えられる路面に対して、絶対的路面形状を正確に計測することができる、という優れた効果が得られる。
請求項2に記載の路面形状計測装置によれば、計測中に加速度センサが通った高さ位置を求めることができ、加速度センサの高さ位置から、該加速度センサと検出部との高低差、及び各検出部により得られたばね上変位成分を含む検出距離を除くことで、絶対的路面形状を得ることができる、という優れた効果が得られる。
請求項3に記載の路面形状計測装置によれば、絶対的路面形状の計測を簡便かつ効率的に行うことができる、という優れた効果が得られる。
請求項4に記載の路面形状計測装置によれば、計測対象路面の第1地点から第2地点までの高低差をも考慮した絶対的路面形状を正確に計測することができる、という優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1,図2において、本実施の形態に係る路面形状計測装置10は、車両12に搭載される検出部支持体14と、駆動機構16と、水平制御装置18(図5)と、加速度センサ20と、解析装置22とを有している。
図1に示されるように、検出部支持体14は、計測対象路面30を走行する車両12に、該車両12の走行方向と交差する方向、例えば車幅方向に配設された棒状の部材であって、図2に示されるように、その長手方向の中央部において、駆動機構16の支持部材24に支持され、車両12のロール方向に揺動自在に構成されている。また、図3に示されるように、検出部支持体14の長手方向に沿って、計測対象路面30との距離を検出する検出部26が複数設けられている。検出部26の番号を添え字iで表すと、i=1〜N番目までの検出部26が検出部支持体14に支持されている。
図4に示されるように、検出部26は、例えばレーザを用いた非接触式の距離検出センサであって、発光部26A及び受光部26Bを有している。図3,図4において、各発光部26Aは、レーザ発射装置28からレーザを供給されて、該レーザを計測対象路面30に対して照射し、受光部26Bは、該計測対象路面30に反射して戻って来たレーザを受光するようになっている。各検出部26における計測対象路面30との距離は、テレメータ32により算出されるようになっている。なお、検出部26は、レーザ式のものに限られず、他の光学式の距離センサであってもよい。レーザ発射装置28及びテレメータ32の設置位置は、検出部支持体14内に限られない。
図2において、駆動機構16は、検出部支持体14の姿勢角θ,φを調節可能に構成されたものであり、水平制御装置18からの指令信号により、第1モータ41及び第2モータ42を夫々作動させて、支持部材24のピッチ方向の姿勢角θ、及び検出部支持体14のロール方向の姿勢角φを夫々調節できるようになっている。
具体的には、支持部材24は、例えば支点34及びガイド部36により、該支点34を中心としてピッチ方向に揺動可能に支持されており、支点34と反対側の端部には扇形のセクターギヤ38が設けられている。第1モータ41には、歯車40が取り付けられており、該歯車40がセクターギヤ38と噛合している。なお、図2では、セクターギヤ38のピッチ円直径が小さいように描かれているが、支点34を中心として支持部材24を揺動させるためには、セクターギヤ38のピッチ円直径の中心を支点34とするか、又は扇形のセクターギヤ38の代わりにラック(図示せず)を用いることが必要である(以下に記載のセクターギヤについても同様)。支持部材24の姿勢角θを調整する際における、該支持部材24の車両前後方向の位置ずれを少なくするためには、支持部材24の揺動中心は、検出部支持体14の車両前後方向の中央とすることが望ましい。
また、検出部支持体14における長手方向の中央部の両側には、例えばベルト44の両端が夫々連結されており、該ベルト44は、第2モータ42に取り付けられたプーリ46に巻き掛けられている。第2モータ42を正逆転させることにより、検出部支持体14をロール方向に揺動させ、姿勢角φを調節できるようになっている。
駆動機構16は、検出部支持体設置部の一例たるケース50内に収容され、検出部支持体14は該ケース50から車幅方向両側に突出している(図1)。ケース50における検出部支持体14の長手方向に中央部付近には、該中央部付近における車両上下方向の加速度を検出する加速度センサ20が取り付けられている。検出部26の下方には遮蔽物がないことが必要であり、このためフロアパネル48には、計測対象路面30に対して検出部26からレーザ光線を発射し、その反射光を受けることができるように、貫通孔48Aが形成されている。なお、検出部支持体14を車外に取り付ける場合には、このような貫通孔48Aは不要である。また、上記した駆動機構16の構成は一例に過ぎず、検出部支持体14の姿勢角θ,φを調節できるものであれば、どのような構成であってもよい。
図5において、水平制御装置18は、車両12(図1)に取り付けられたジャイロセンサ54からの信号、具体的にはジャイロセンサ54が検出した車両12の少なくともピッチ方向及びロール方向の角速度に基づき、駆動機構16に対して検出部支持体14(図1)を一定姿勢、例えば水平に支持するための指令信号を送出する装置である。なお、車両12の姿勢角を検出する手段は、ジャイロセンサ54には限られない。
解析装置22は、検出部26からのデータ及び加速度センサ52からの信号を解析して、計測対象路面30の絶対的路面形状データを算出する、例えばコンピュータである。また、解析装置22は、図9に示される計測対象路面30の高低差HL~も含めた第1地点30Sと第2地点30Eとの間の絶対的路面形状データをも算出できるようになっている。
水平制御装置18や、検出部支持体14に設けられている各検出部26からのデータを記録する記録装置56は、解析装置22と共に、例えば車両12内に設置された制御ユニット60内に収容されている(図1)。
図9において、路面形状の計測の際に、第1地点30Sと第2地点30Eとの高低差HL~を測定する場合には、車両12を2台使用する場合と1台使用する場合が考えられる。車両12と車両72を2台使用する場合には、例えば第1地点30S側の車両12に発光装置62を設置し、第2地点30E側の車両72に受光装置64を設置して、路面傾斜角度λを計測し、第1地点30Sから第2地点30Eまでの離間距離の水平方向成分Lと路面傾斜角度λに基づき、高低差計測装置(図示せず)が高低差HL~を算出するようになっている。高低差HL~は、HL~=L・tanλにより求めることが可能である。高低差計測装置は、例えば図1に示される解析装置22内に組み込まれている。車両12を1台使用して路面形状を計測する場合には、高低差HL~は測量等の他の手段を用いて測定する。高低差HL~の値は、解析装置22による絶対的路面形状データの算出に用いられる。
ここで、図9において、発光装置62は、計測対象路面30の第1地点30S、具体的には該第1地点30Sに配置される車両12に設置して用いられ、直線状の光を発することが可能な装置である。発光装置62は、例えば車両12の前部に取り付けられ、車両前方の任意の角度方向に、例えばレーザ光線を発することができるように構成されている。
受光装置64は、第1地点30Sから離間した計測対象路面30の第2地点30E、例えば該第2地点30Eに配置される車両72に設置して用いられ、発光装置62から発せられた光を受光して、水準器68に基づく水平方向と該光の進行方向とがなす路面傾斜角度λを計測できるようになっている。
具体的には、図6に示されるように、発光装置62では、先端から矢印A方向にレーザ光線を発することが可能な発光部70が支点74により上下方向に揺動可能に支持されている。発光部70の後端には、例えばセクターギヤ76が取り付けられ、該セクターギヤ76には、歯車78が噛合している。歯車78は、支点80により回動可能に支持された軸82に固定され、該軸82の端部には例えばハンドル84が取り付けられている。即ち、ハンドル84を操作することにより、発光部70からのレーザ光線の発射角度を調節することができるようになっている。
また、図7に示されるように、受光装置64では、矢印A方向に進んできたレーザ光線を先端から受けることが可能な受光部86が、基準軸88に対して上下方向に揺動可能に取り付けられると共に、該基準軸88に対する受光部86の相対的な角度を計測可能な角度計90が設けられている。基準軸88は、支点92により支持されており、該支点92を中心として上下方向に揺動可能に構成されている。基準軸88の端部には、例えばセクターギヤ94が取り付けられ、該セクターギヤ94には歯車96が噛合している。歯車96は、支点98により回動可能に支持された軸100に固定され、該軸100の端部には例えばハンドル102が取り付けられている。
基準軸88には、例えば水準器68が取り付けられており、該水準器68を用いながら、ハンドル102を操作することにより、基準軸88を水平状態に調節できるようになっている。角度計90は、基準軸88に対する受光部86の相対的な角度を計測できるので、基準軸88を水平にすることで、受光部86の絶対的な角度、即ち発光装置62からのレーザ光線の絶対的な入力角度を計測することが可能である。
なお、本実施形態では、発光装置62を車両12に設置し、受光装置64を車両72に設置するものとしたが、設置位置はこれに限られるものではなく、発光装置62を例えば第1地点30Sの地上に固定し、受光装置64を第2地点30Eの地上に固定するようにしてもよい。
(作用)
次に、本実施形態に係る路面形状計測装置10の作用、及び該路面形状計測装置10を使用した路面形状の計測手順について説明する。図8は、横軸に時間tを取り、縦軸に車両12の速度Vを取ったタイミングチャート図である。車両12が走行を始める前には、計測開始時点での車両状態における、各検出部26と計測対象路面30との距離(検出距離)li~(0)が計測され(図3)、その平均を取ることにより平均検出距離の初期値z0が計算される。ここで、i=1〜N番目まで検出部26が設けられているものとし、各検出部26での検出距離をli~(0)とすると、平均検出距離の初期値z0は数式1により算出される。
Figure 2007101383
図8においては、高低差HL~の計測区間が計測終了後、即ちt=T以後となっているが、高低差HL~の計測区間は、計測開始前、即ちt=0以前であってもよい。ここでは、図9を参照して、計測開始前に高低差HL~を計測する手順について説明する。図9において、まず発光装置62を備えた車両12を計測対象路面30の第1地点30Sに配置し、受光装置64を備えた車両72を第2地点30Eに配置する。次に発光装置62から受光装置64に向けて矢印A方向にレーザ光線を発射し、該レーザ光線を受光装置64で受光することにより、第1地点30Sから第2地点30Eまでの区間における路面傾斜角度λが求められる。
具体的には、図6に示されるように、発光装置62では、ハンドル84を回すと、歯車78が回転し、該歯車78と噛合しているセクターギヤ76が回動することで、発光部70が支点74を中心として揺動するようになっているので、該ハンドル84を操作して発光部70を上下方向に揺動させることで、レーザ光線の発射方向を調節することができる。
また、図7に示されるように、受光装置64では、ハンドル102を回すと、歯車96が回転し、該歯車96と噛合しているセクターギヤ94が回動することで、基準軸88が支点92を中心として揺動するようになっているので、水準器68で水平状態を確認しながらハンドル102を操作することで、基準軸88を水平状態に設定することができる。
そして、発光部70及び受光部86の角度を夫々調節しながら、最も強くレーザ光線が入力されるようにする。図10において、横軸に角度計90による角度を取り、縦軸に受光したレーザ光線の光の強さを取ると、光の強さが極大になる角度が路面傾斜角度λである。
第1地点30Sと第2地点30Eとの離間距離の水平方向成分Lは、例えば測量や、衛星データを受信することにより現在位置を把握できるGPS(Global Positioning System)等を用いて求めることができる。高低差計測装置は、路面傾斜角度λと、離間距離の水平方向成分Lとを用い、HL~=L・tanλの式により高低差HL~を算出する。
なお、路面傾斜角度λを正確に求めるためには、図6における発光部70の揺動中心と、図7における受光部86の揺動中心とが、図9における車両12,72において、互いに等しい高さ位置に設けられることが望ましい。車両前後方向における発光装置62及び受光装置64の設置位置により、発光部70と受光部86との離間距離の水平方向成分が、第1地点30Sから第2地点30Eまでの離間距離の水平方向成分Lと異なる場合には、適宜補正して計算が行われる。もっとも、離間距離の水平方向成分Lが十分に大きい場合には、これらの誤差は無視することが可能である。
高低差HL~を別途測量等により求める場合には、上記手順により高低差HL~を計測する必要はなく、車両72や発光装置62、受光装置64も不要である。
図11において、計測対象路面30に対する路面形状の計測は、車両12が第1地点30Sから第2地点30Eまでを走行して、図3に示されるように、各検出部26における検出距離li~(t)及び加速度センサ20からの信号を連続的又は所定の単位時間毎に記録装置56(図5)に記録して行く。このとき、図11に示される車両12のピッチ方向の姿勢角θ(図11)や、ロール方向の姿勢角φは、計測対象路面30の状態によって時々刻々と変化するが、本実施形態では、図5に示されるように、ジャイロセンサ54が検出した姿勢角θ,φに基づいて、水平制御装置18が駆動機構16に対して検出部支持体14を水平に維持するための指令信号を送出し、駆動機構16が該指令信号に基づいて第1モータ41及び第2モータ42を作動させて、検出部支持体14を水平に制御する(図2)。
このとき、具体的には、第1モータ41が作動すると、歯車40が回転し、該歯車40と噛合しているセクターギヤ38が回動し、これによって支持部材24が支点34を中心としてピッチ方向(姿勢角θの方向)に揺動する。また、第2モータ42が作動すると、プーリ46が回転し、該プーリ46に巻き掛けられているベルト44が動き、これによって検出部支持体14がロール方向(姿勢角φの方向)に揺動する。
従来は、検出部が車両に固定されてしまっていたため、計測対象路面30に対する距離の計測方向が車両の傾斜に伴って時々刻々と変化してしまい、図12に距離li’(t)として示されているように、鉛直方向に計測した場合とは異なるデータしか得ることができなかった。仮にジャイロセンサを用いて姿勢角の補正を行ったとしても、鉛直方向の距離に換算することはできず、誤差が大きくなってしまっていた。
本実施形態では、上記のように、計測中に検出部支持体14が水平状態に維持されるので、図12に示されるように、計測対象路面30の状態によって車両12の傾きが時々刻々と変化しても、常に鉛直方向で距離li~(t)を正確に計測することができる。
上記のようにして、車両12が第2地点30Eに至るまで計測した後、記録装置56に蓄積された検出距離li~(t)、加速度信号データ、高低差HL~、計測開始前に求めておいた平均検出距離の初期値z0から、解析装置22により絶対的路面形状hi(t)が算出される。ここで、その算出の仕方について説明する。
加速度センサ20により得られた信号にはDC成分が混入しているので、これを除去する必要がある。加速度センサ20の取付け部分における真の絶対変位z(t)は、数式2により表される。
Figure 2007101383
数式2の右辺における第1項は、加速度の計測値を二重積分しており、DC成分を含んだ状態の変位を示す項であり、第2項は該変位からDC成分を除去して真の絶対変位を得るための補正項である。ここでDCは数式3により表される。
Figure 2007101383
数式3において、HL~は計測した高低差である。該数式3を数式2に代入することで、加速度センサ20の取付け部における真の絶対変位z(t)が算出される。
図13において、第1地点30Sの路面(h=0)を基準とした、車載された加速度センサ20の絶対的高さ位置は、真の絶対変位z(t)、平均検出距離の初期値z0、加速度センサ20と検出部26との取付け上の高低差Δl0(図3参照)を用いると、z(t)+z0+Δl0で表される。また、図13において、l0~(t)は、加速度センサ20の直下にある検出部26により検出された検出距離である。従って、加速度センサの位置における絶対的路面形状データh0(t)は、数式4により求められる。
Figure 2007101383
同様にして、各検出部26における絶対的路面形状データhi(t)は、数式5により求められる。
Figure 2007101383
数式5では、絶対的路面形状データが時間tの関数になっているので、図14に示されるように、これを距離xの関数に置き換えると便利である。時間tから距離xへの変換は、車両12の走行速度V(t)(図8参照)を用いて、数式6により行われる。路面傾斜角度λが例えば10°を超える場合には、x(t)の代わりにxs(t)を用いてもよい。
Figure 2007101383
なお、図13において、z(t)をローパスフィルタ(図示せず)に通すことにより、計測対象路面30の大きな起伏、即ちその上を車両12が通ったときに所謂ばね上が上下に揺れないような想定路面形状h0 ̄(t)を得ることができる。このとき用いるローパスフィルタは、ばね上の共振周波数である例えば1乃至2Hzよりもはるかに小さい、例えば0.1Hz程度のカットオフ周波数を有する線形位相フィルタである。この線形位相フィルタは、時間軸遅れの補正が可能である。
上記のように、本実施形態に係る路面形状計測装置10では、路面形状計測時に車両12の運動の影響を排除することができ、小さな凹凸や、起伏、うねり等があるような一般的に考えられる路面に対して、絶対的路面形状を正確に計測することが可能である。
また、検出部支持体14に、車両12の進行中における検出部支持体設置部の上下方向の加速度を検出する加速度センサ20を設けているので、該加速度センサ20により得られる加速度データを二重積分することにより、計測中に加速度センサ20が通った高さ位置z(t)+z0+Δl0を求めることができる。該加速度センサ20の高さ位置から、該加速度センサ20と検出部26との高低差Δl0、及び各検出部26により得られたばね上変位成分を含む検出距離l0~(t)を除くことで、絶対的路面形状を得ることが可能である。
更に、計測対象路面30の第1地点30Sから第2地点30Eまでの高低差HL~をも考慮した絶対的路面形状を正確に計測することができる。
路面形状計測装置が設置された車両の斜視図である。 検出部支持体及び駆動機構を模式的に示す斜視図である。 検出部支持体に設けられた複数の検出部により計測対象路面との距離を検出している状態を示す正面図である。 検出部、レーザ発射装置及びテレメータにおけるレーザや信号の流れを示すブロック図である。 ジャイロセンサからの信号により水平制御装置が駆動機構を作動させて検出部支持体を水平状態に維持し、検出部による検出距離を記録装置に記録するという流れを示すブロック図である。 発光装置を模式的に示す斜視図である。 受光装置を模式的に示す斜視図である。 路面形状測定の流れを時系列的に示す線図である。 発光装置及び受光装置を用いて、計測対象路面の路面傾斜角度を計測し、第1地点と第2地点との高低差を求める状態を示す側面図である。 横軸に受光部の角度を取り、縦軸に受光した光の強さを取って、最も強い光を受けた角度を路面傾斜角度とすることを示す線図である。 第1地点から第2地点へ向かって車両が走行して行き、路面形状を計測して行く状態を示す側面図である。 従来のように検出部が車両に固定されている場合と、本願のように検出部が水平に維持されている場合の、検出距離の違いを示す側面図である。 横軸に計測対象路面の水平方向計測位置を取り、縦軸に第1地点からの高さを取り、加速度センサの高さ位置における変位z(t)+z0+Δl0、検出部の位置での変位z(t)+z0、及び絶対的路面形状データh0(t)の関係を示す線図である。 路面傾斜角度λが小さい場合に用いるx(t)と、λが大きい場合に用いるxs(t)の関係を示す線図である。
符号の説明
10 路面形状計測装置
12 車両
14 検出部支持体
16 駆動機構
18 水平制御装置
20 加速度センサ
22 解析装置
26 検出部
30 計測対象路面
30S 第1地点
30E 第2地点
50 ケース(検出部支持体設置部)
54 ジャイロセンサ
62 発光装置
64 受光装置
68 水準器
72 車両
HL~ 高低差
θ 姿勢角
φ 姿勢角
λ 路面傾斜角度

Claims (4)

  1. 計測対象路面を走行する車両に搭載され、該車両の走行方向と交差する方向に路面との距離を検出する検出部が複数設けられた検出部支持体と、
    該検出部支持体の姿勢角を調節可能に構成された駆動機構と、
    前記車両に取り付けられたジャイロセンサからの信号に基づき前記駆動機構に対して前記検出部支持体を一定姿勢に維持するための指令信号を送出する水平制御装置と、
    を有することを特徴とする路面形状計測装置。
  2. 前記検出部支持体は、前記車両の進行中における検出部支持体設置部の上下方向の加速度を検出する加速度センサを有することを特徴とする請求項1に記載の路面形状計測装置。
  3. 前記検出部からのデータ及び前記加速度センサからの信号を解析して、前記計測対象路面の絶対的路面形状データを算出する解析装置を有することを特徴とする請求項2に記載の路面形状計測装置。
  4. 前記計測対象路面の第1地点に配置され、直線状の光を発することが可能な発光装置と、
    前記第1地点から離間した前記計測対象路面の第2地点に配置され、前記発光装置から発せられた前記光を受光して、水準器に基づく水平方向と該光の進行方向とがなす路面傾斜角度を計測する受光装置と、
    前記第1地点から前記第2地点までの離間距離の水平方向成分及び前記路面傾斜角度に基づき、前記第1地点と前記第2地点との高低差を算出する高低差計測装置と、を有し、
    前記解析装置は、該高低差も含めた前記第1地点と前記第2地点との間の絶対的路面形状データをも算出することを特徴とする請求項3に記載の路面形状計測装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017102538A (ja) * 2015-11-30 2017-06-08 カシオ計算機株式会社 自律移動装置、自律移動方法及びプログラム
CN116623515A (zh) * 2023-07-24 2023-08-22 四川高速公路建设开发集团有限公司 一种高速路面平整度检测系统及方法

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