JP2007100991A - 防護盾および防護システム - Google Patents

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Abstract

【課題】非力な者でも使用できる軽量化を図るなかで、不慣れな者であっても常にその用法に基づいて適切な防護対策を取ることができる防護盾および防護システムの提供。
【解決手段】表面に酸化皮膜層が形成され、かつ、多数の小孔13が設けられたアルミニウム材からなる盾本体部12と、該盾本体部12の周縁部17に着脱自在に嵌着された可撓性金属板片27入りの内襞付き紐状ゴムパッキン体部22と、盾本体部12の内側12aの略中央部に付設された取手部32とを少なくとも備える防護盾11を形成した。また、防護盾11は、外部部材である保持体側に着脱自在に保持させた。該保持体は、防護盾11側を離脱させた際に電源が投入されて即時に警報信号を送信する通報器や、所定のタイムラグのもとで鳴動する警報器を備えており、異常事態の発生を報知できるようになっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、犯罪者等の部外者が学校を含む各種施設内に不法侵入した際に女性教師などのような非力な者であっても防護のために容易に、かつ、効果的に対応することができるようにした防護盾および防護システムに関する技術である。
近時、小学校などへの部外者の侵入事件が多発する傾向にあり、このような部外者の侵入に対する防犯対策としては、校門を閉めたり監視カメラを設置したり警察官による定期巡回を依頼したりするほか、ガードマンを雇用するなどの手法が採用されるようになってきている。
しかし、校門は、これを閉めても簡単に乗り越えて侵入することができ、監視カメラは、その設置箇所の問題や常にモニタリングしていなければならない煩雑さがある。また、警察官による定期巡回は、巡回時間以外の空白時間中をどうするかの問題が、ガードマンの雇用は、費用的に負担が大きくなる問題がそれぞれあった。
このような社会状況を受けて、文部科学省も「学校安全のための方策の再点検について−安全・安心な学校づくりのための文部科学省プロジェクトチーム第一次報告書1−(平成17年3月31日)」をとりまとめるに至っている。
上記報告書は、「各学校の安全対策の再点検のポイント」と「学校と警察の一層の連携の推進」とを骨子とするものであり、特に「各学校の安全対策の再点検のポイント」には、「学校への不審者の侵入に備えた取組」のひとつとして「安全を守るための器具の備え」が示されており、そのなかでは「さすまた、盾、催涙スプレー、ネット、杖などは効果的である」と具体的に提案されている。
つまり、侵入者に対する防護対策としては、侵入者との間に距離をおいて対応することができる、さすまたや催涙スプレーやネット銃などの防具をあらかじめ用意しておくことが有効であるとされている。しかし、さすまたを用いる場合には、1対1での対応が困難であり、複数人で侵入者に対応しなければならない問題がある。また、催涙スプレーを用いる場合には、児童や防護する本人自身もその影響を受けてしまう問題がある。さらに、ネット銃を用いる場合には、火薬や空気圧でネットを正確に飛ばして侵入者の動きを封じる必要があり、捕獲の確実性を考慮するならば少なくとも3台以上を用いて対応する必要があるという問題がある。しかも、催涙スプレーやネット銃は、使用しない場合であっても付属火薬や薬液等の成分効果の維持に寿命があることから、交換のためのランニングコストがかかってしまう問題もある。
ところで、学校内への部外者の侵入は、職員室ではなく教室が圧倒的に多いとされるにもかかわらず、さすまたはともかくとして、催涙スプレーやネット銃は児童によるいたずら等を考慮して職員室内に配備される例が多い。
また、授業中の教室内への侵入者に対する対応としては、通常、教室内への侵入→犯罪者か否かの認識→通報・児童退避(盾・杖・防犯ブザー・笛等の使用が有効)→職員室等からの応援者の到着(通報から数分後)・応戦(さすまた・ネット銃等を使用)→警察官到着(状況にもよるが、通報から15分程度後)という経過を辿ることになる。
したがって、上記経過中には、授業をしている教師が一人でクラスの児童全員を安全な場所へと待避させ、かつ、自らも侵入者から身を守る必要がある。
このような観点からすると、身を守るための盾は、すべての教室内に配備される必要があり、その場合、応援の人々が教室内に到着するまでの間、侵入者を威嚇しつつも、安全な距離を保ちながら児童を教室外へと待避させ、必要ならば応急的な反撃もできる軽くて操作性のよい構造を備えた防護盾が求められることになる。
一方、盾に関しては、従来より各種構造を備えたものが提案されてきており、下記特許文献1に開示されている一例を図10として示す。同図によれば、盾1は、チタン板や透明ポリカーボネイト板などからなる盾本体2の裏面略中央の縦列方向に突設された一対の中空支持部3,3と、これら中空支持部3,3相互間に連結された把持部4とを備え、非常時には身を守る盾として使用し、平常時には盾以外の用途にも供し得るようにして形成されている。
特開2003−225317号公報
また、各中空支持部3内には、催涙ガススプレー缶6が収容されており、該催涙ガススプレー缶5の後端5aを押圧することで盾本体2に穿設されている小孔6から相手側に催涙ガスを吹き付けることができるようになっている。なお、図中の符号7は、不使用時にカタログや小冊子を支持する補助枠を示す。
また、盾に関しては、次の各特許文献にもそれぞれ開示されている。
特開2000−035298号公報 特開2003−065698号公報 特開2003−287398号公報 特開2004−077026号公報 特開2004−293845号公報
これらのうち、特許文献2に開示されている盾は、透明な強化プラスチックからなる軽量な基体部の外側面に主に小型の刃物に対抗するのに適した外縁堤体と、該外縁堤体で囲われた領域に突設された中間堤体や複数個の円柱状突起物を具備させることで、刃物が脇(周縁部)方向へと滑るのを防止しながら使用することができるようになっている。
特許文献3に開示されている盾は、透明プラスチック材からなる取手付きの盾板が、その上下方向と左右方向とに内側に向かって膨出する湾曲面を有しているので、耐衝撃強度を高めつつ、相手側を透視しながら外敵からの刃物等による攻撃を外側の面央部位に導いて防護者が負傷しないようにして使用することができるようになっている。
特許文献4に開示されている盾は、軽量なポリカーボネート樹脂からなる盾基体部と、該盾基体部の内側面に設けた取手部と、噴射器取付手段に取り付けた噴射器の吐出部と連通して外部への吐出が自在に盾基体部に設けた吐出口とを具備させることで、十分な訓練を受けていない者であっても外敵に対しガスを噴射しながら使用することで、効果的に撃退することができるようになっている。
特許文献5に開示されている盾は、金属やプラスチックや木材などからなる盾本体と、該盾本体に設けた取手中にボンベを収納した催涙スプレーと、盾本体に設けた開口部を介して取手とは別ルートとなって催涙ガスを噴射する噴射ノズルとを具備させることで、盾本体で外敵の攻撃に対して防御しながら、取手を握った手の親指でボンベの噴射ボタンを押して催涙ガスを噴射することもできるようになっている。
特許文献6に開示されている盾は、金属やプラスチックや木材など盾本体に設けた開口部にスピーカ部を臨ませて取り付けられた送信機能付きのアラームと、盾本体に設けた取手中にボンベを収納した催涙スプレーと、盾本体に設けた小孔部を介して取手とは別ルートとなって催涙ガスを噴射する噴射ノズルとを具備させることで、アラームに設けた作動ピンを引くだけで大音量を発生させることができるほか、盾本体で外敵の攻撃に対して防御しながら取手を握った手の親指でボンベの噴射ボタンを押して催涙ガスを噴射することもできるようになっている。
しかし、図10に示されている特許文献1の開示技術による場合には、把持部4を一方の手で握った際に、他方の手で催涙ガススプレー缶5の後端5aを押圧しなければならず、緊急時に特に必要となるワンタッチ操作ができない不都合があった。
また、特許文献2の開示技術による場合には、刃物に対抗するのに適した外縁堤体や該外縁堤体で囲われた領域に突設された中間堤体や複数個の円柱状突起物を具備させる必要があることから、基体部自体がそれだけ重くなって操作性が悪くなる不具合があった。
さらに、特許文献3の開示技術による場合には、刃物等による攻撃を外側の面央部位に導いて防護者が負傷しないようにして使用することはできるものの、攻撃的な防護手段を有していない点で問題を残すものであった。
さらにまた、特許文献4の開示技術による場合には、盾基体部に設けた吐出口を介して噴射器の吐出部から噴出させたガスを外敵に噴射することはできるものの、噴射器取付手段側の構造が複雑化して製品コストを上昇させたり、ポリカーボネート樹脂自体のコストが高く、耐用年数も5年とされていることからそのランニングコストも上昇させてしまうなどの問題があった。
一方、特許文献5の開示技術による場合には、取手を握った手の親指でボンベの噴射ボタンを押して催涙ガスを噴射することができる点で、緊急時におけるワンタッチ性には優れているものの、盾本体に設けた開口部を介して取手とは別に催涙ガスを噴射する噴射ノズルを配設しなければならないという構造的な弱点があることから、攻撃を受けた際に該噴射ノズルが破損して使用できなくなるおそれがあるほか、構造もそれだけ複雑化して製品コストを上昇させてしまう問題があった。
また、特許文献6の開示技術による場合には、アラームに設けた作動ピンを引くだけで大音量を発生させることができるので、他者に対する報知性には優れているものの、逆に外敵に無用な刺激を与えて凶暴化させるおそれがあるほか、特許文献5と同様に取手とは別に催涙ガスを噴射する噴射ノズルを配設しなければならず、ワンタッチ操作ができないばかりでなく、攻撃を受けた際に該噴射ノズルが破損して使用できなくなるおそれもあり、さらには、構造もそれだけ複雑化して製品コストを上昇させてしまう問題があった。さらに、特許文献6の開示技術は、送信機能をも有してはいるものの、受信側では発信元をと特定することができず、例えばどの教室(異常事態発生場所)にかけつければよいかを即時には判別することができない不都合もあった。
本発明は、従来からある盾にみられた上記課題に鑑み、非力な者でも使用できる軽量化を図るなかで、不慣れな者であっても常にその用法に基づいてワンタッチで適切な防護対策を取ることができる防護盾および防護システムを提供することに目的がある。
本発明は、上記目的を達成すべくなされたものであり、そのうちの第1の発明(防護盾)は、表面に酸化皮膜層が形成され、かつ、多数の小孔が設けられたアルミニウム材からなる盾本体部と、該盾本体部の周縁部に着脱自在に嵌着された可撓性金属板片入りの内襞付き紐状ゴムパッキン体と、前記盾本体部の内側の略中央部に付設された取手部とで少なくとも構成したことを最も主要な特徴とする。
この場合、前記盾本体部が備える多数の小孔を、前記取手部を囲む該盾本体部の略全周にわたり設けておくことができる。また、前記盾本体部が備える各小孔は、口径が5〜10mmとするのが望ましい。さらに、前記各小孔は、相互に隣り合う行方向と列方向とでの各位置をずらして穿設するのが好ましい。
また、前記盾本体部の内側の適宜位置には、ゴム棒を着脱自在に配設しておくこともできる。前記ゴム棒は、棒本体部の長さ方向での両端部にグリップ部を有し、かつ、これらの各グリップ部にループテープ面を表出させて巻着した一方の面ファスナー部を備え、前記盾本体部は、その内側面の対応部位にフックテープ面を表出させて固着した他方の面ファスナー部を備え、これらの面ファスナー部を介して前記ゴム棒を前記盾本体部側に着脱自在に配設しておくのが望ましい。
さらに、前記盾本体部は、その外周縁に鋸歯状を呈する凹凸部を備えるものであってもよい。また、前記盾本体部を含む総重量を、2kg以下となるようにしておくのが好ましい。さらにまた、前記盾本体部は、外側から内側に向かって膨出する湾曲面を設けて形成することもできる。
前記取手部は、これを把持すると同時に作動するスイッチを有し、該スイッチにより通報器および/または警報器の駆動制御を自在としておくこともできる。また、前記取手部は、2本のスプレー缶が底面相互を突き合わせ、かつ、それぞれの頂端側での噴射ボタンの手指による押圧制御を自在にして収容される中空部を備える把持部と、該把持部の両端側から略90度方向に突曲させて前記盾本体部側に連結される一対の支柱部とで形成され、これら各支柱部は、外敵が嫌う内容物を収納しているそれぞれのスプレー缶に連結させる外挿ノズルを連通させる送出路を有し、該外挿ノズルを介して外敵に対する噴射を自在とするものであってもよい。
一方、第2の発明(防護システム)は、請求項1ないし11のいずれかに記載の防護盾と、該防護盾を保持させるべく壁面などの外部部材に設置される保持体とで構成され、その緊急時に該保持体から人為的にワンタッチで離脱させることで、前記防護盾の使用を自在としたことを最も主要な特徴とする。
この場合、前記保持体は、前記防護盾側を着脱自在に保持する適宜構造のワンタッチ着脱手段を備え、該着脱手段には、前記防護盾を離脱させた際に作動するスイッチを介して起動制御される通報器および/または警報器を具備させておくのが望ましい。これら通報器と警報器とは、前記保持体および/または前記防護盾に具備させ、該防護盾の取手部における前記把持部に設けた前記スイッチの作動によりその起動を制御自在としておくこともできる。
また、前記スイッチを前記把持部または前記保持体に設け、該スイッチの作動により前記通報器からの警報信号の即時送信および/または前記警報器からの所定のタイムラグのもとでの鳴動音の起動を自在とするものであってもよい。さらに、前記把持部に設けたスイッチの作動もしくは前記保持体に設けたスイッチの作動のいずれかに基づいて前記通報器から送信される警報信号により、他所に設置されている回転灯の起動を自在としておくこともできる。
また、個々の設置場所の特定が自在な識別子が各別に付与されて、前記スイッチの作動に基づく異常信号の発信を自在にして前記把持部または前記保持体に具備させた通報器と、前記識別子付きの異常信号を受信する受信装置とを含み、該受信装置には、前記異常信号を受信して駆動する鳴動部と、前記異常信号を受信した際に前記識別子を判別してその発信元である設置場所を特定表示する表示部とを少なくとも具備させておくこともできる。
請求項1に係る第1の発明によれば、一方の手で取手部を把持しながら盾本体部が有する多数の小孔を介して外敵が振り回す刃物の刃先を掛止することができるほか、盾本体部の周縁部から内襞付き紐状ゴムパッキン体を外して他方の手で持って、護身や攻撃のためにあたかも鞭のようにして使用することができる。また、盾本体部は、表面に酸化皮膜層が形成されているので、防刃に有効な滑りよさを確保することができるほか、表面を保護して耐久性を高めることができる。
この場合、請求項2に係る発明によれば、多数の小孔は、前記取手部を囲む盾本体部の略全周にわたり設けられているので、全体重量の軽量化に寄与させることができるほか、個々の小孔を介して刃物の刃先を掛止できるようにすることで防刃性能をそれだけ高めてやることができる。
請求項3に係る発明によれば、の盾本体部は口径が5〜10mmの多数の小孔を備えているので、刃物をその刃先で確実に止めることができ、同時に全体重量の軽量化を図ることもできる。
請求項4に係る発明によれば、各小孔は、相互に隣り合う行方向と列方向とでの各位置をずらして穿設されているので、盾本体部の外側を滑る刃物の刃先をより確実に掛止して周縁部方向へと刃先が流れるのをより効果的に阻止することができる。
請求項5に係る発明によれば、盾本体部の内側にゴム棒が着脱自在に配設されているので、該ゴム棒を空いている他方の手で把持して過剰防衛とならない範囲で護身や攻撃のために好適に使用することができる。また、使用時に持った手に対し衝撃の反動が少なくすることができる。
請求項6に係る発明によれば、ゴム棒は、棒本体部の長さ方向での両端部にループテープ面を表出させて巻着したグリップ部を有しているので、いずれか一方の滑り止めされたグリップ部を把持することで、外敵からの防御や攻撃のために使用することができる。
請求項7に係る発明によれば、盾本体部は、その外周縁に鋸歯状を呈する凹凸部を備えているので、嵌着されている内襞付き紐状ゴムパッキン体を外してこれを鞭状に振り回して使用することにより防御性を高めることができる。しかも、紐状ゴムパッキン体を外して盾本体部の外周縁に表出させた鋸歯状を呈する凹凸部を利用して外敵に対峙することもできるので、外敵に対する攻撃的な威嚇効果をそれだけ高めることができる。
請求項8に係る発明によれば、盾本体部を含む総重量が2kg以下となっているので、たとえば女性などのような非力な者であってもこれを把持して防護のために容易に使用することができる。
請求項9に係る発明によれば、盾本体部は、外側から内側に向かって膨出する湾曲面を有しているので、外敵が所持する刃物を突き刺してきても、湾曲面を介してその刃先を面央部側へと導いて、小孔による刃先の掛止と相俟って外側に滑り出すことを効果的に阻止することができる。
請求項10に係る発明によれば、取手部を把持すると同時に作動するスイッチを有し、該スイッチにより通報器および/または警報器の駆動を制御することができるので、該警報器が発する鳴動音で外敵を威嚇したり、他者に異常事態の発生を報知することができる。
請求項11に係る発明によれば、取手部における各支柱部側から盾本体部の外側へと外挿ノズルを介して各別に外敵に忌避内容物をワンタッチで噴射することができるので、構造を簡素化するなかで、取手部の上下位置の別なく把持しながら外敵を撃退するために効果的に使用することができる。
一方、請求項12に係る第2の発明によれば、上記防護盾と、該防護盾を保持すべく壁面などの外部部材に設置される保持体とで構成されているので、これら防護盾と保持体とをワンセットにして教室を含む個々の室内に各別に配備しておくことで、緊急時に保持体から防護盾を引き離して直ちに使用することができる。また、上記防護盾の保持体は、児童の背丈以上の高さに設置することができるので、児童などが該防護盾に容易には触れることができず、いたずらや誤使用を防ぐことができる。
この場合、請求項13に係る発明によれば、保持体は、防護盾側を着脱自在に保持する着脱手段を備え、該着脱手段には、防護盾を離脱させた際に作動するスイッチを介して起動制御される通報器および/または警報器を具備させてあるので、着脱手段から防護盾を離脱させることにより通報器および/または警報器を起動させて外部に対し異常事態の発生を報知することができる。
また、請求項14に係る発明によれば、通報器と警報器とは、保持体および/または防護盾に具備させ、該防護盾の取手部における把持部に設けたスイッチの作動により起動させることができるので、防護盾を把持するというワンタッチ動作で起動させて外部に対し異常事態の発生を報知することができる。
また、請求項15に係る発明によれば、把持部もしくは保持体に設けたスイッチを作動させることで、該スイッチの作動により前記通報器を即時起動させたり、警報器を所定のタイムラグのもとで鳴動させることができるので、外敵に無用な刺激を与えないうちに身構えて防護体勢に入ることができるほか、その鳴動音により外敵を威嚇したり、通報器に対し異常事態の発生を通報することができる。
さらに、請求項16に係る発明によれば、把持部に設けたスイッチの作動もしくは保持体に設けたスイッチの作動のいずれかに基づいて通報器から送信される警報信号により、他所に設置されている回転灯を起動させることができるので、外敵を刺激する鳴動音を発することなく異常事態の発生を第三者が目視確認できるように報知することもできる。
さらにまた、請求項17に係る発明によれば、個々の設置場所の特定が自在な識別子が各別に付与されている通報器がスイッチの作動に基づいて発信する識別子付きの異常信号を受信する受信装置が、異常信号を受信して駆動する鳴動部と、異常信号を受信した際にその識別子を判別して発信元である設置場所を特定表示する表示部とを備えているので、防護盾の使用と同時に警報を即時に通信するとともに、その際の識別子を判別して表示部に異常事態の発生場所を特定表示することができる。したがって、第三者は、表示部に表示された異常事態の発生場所を目視確認した上で、その現場へといち早く駆けつけることができる。
図1は、本発明のうち、第1の発明に係る防護盾の使用状態を例示する斜視図であり、図2は、図1に示す防護盾の他例の正面図を(a)として、背面図を(b)としてそれぞれ示す。
これらの図によれば、防護盾11の全体は、表面に酸化皮膜層が形成されたアルミニウム材からなる、例えば幅330mm×高さ405mm程度の面サイズの盾本体部12と、該盾本体部12の周縁部17に着脱自在に嵌着された内襞付き紐状ゴムパッキン体22と、盾本体部12の内側12aの略中央部に付設された取手部32と、盾本体部12の内側12aの適宜位置に着脱自在に配設されたゴム棒42とで少なくとも構成されており、その総重量が2kg以下、好ましくは約1kg以下となるようにその板厚が約2mmのものを使用することにより軽量化を図って形成されている。
ところで、盾の防刃性能については、米国司法省研究所の通称NIJ基準(National Institute of Justice)による場合、25J(ジュール)と定められている。J(ジュール)とは、国際単位系(SI)の仕事量・エネルギー・熱量の単位であり、1ジュールは、1ニュートンの力が物体を1m動かすときの仕事量である。一般的な成人男性が体重を乗せて体当たりしたときのエネルギーは、約25J(ジュール)とされている。そこで、本発明者らは、出刃包丁による25J垂直落下試験(出刃包丁に2.5kgのおもりを取り付け、試験箇所から刃先までの高さを1mにし、垂直に自然落下させる試験)を行った。その結果、板厚が2mmのアルミニウム材からなる盾本体部12の場合には、凹みは生じたものの、刃先が貫通することはなかったが、同様の試験を板厚が8mmのベニヤ板に対し行ったところ、刃先が貫通することが確認された。このことからも、板厚が約2mmの盾本体部12は、実用に耐える防刃性能を十分に備えていることが裏付けられている。
この場合、盾本体部12は、相互に隣り合う行方向と列方向とでの各位置をずらして穿設された口径が5〜10mm程度の多数の小孔13を備えている。これらの小孔13は、図1に示すように取手部22が位置する部位の上方と下方との小区画領域の覗き窓のように設けることができるほか、図2に示すように盾本体部12の周縁部17近傍を含む少なくとも取手部32が位置する中央部を除く周面に設けて効果的にその軽量化を図ると同時に、より確実な刃止めを図ることもできる。また、刃先の大きさを考慮しても、口径が5〜10mm程度で確実な刃止めを図ることができる。
盾本体部12は、図3(a)に示されているように、外側12bに向かって膨出する湾曲面15を形成したり、図3(b)に示されているように、その全体が垂直面14となるように形成したり、図3(c)に示されているように、外側12bに向かって膨出する湾曲面15を形成したりすることができる。この場合における湾曲面15または16は、面央部側を最も突出させることでその全体にドーム状に膨出する姿態を付与して形成することもできる。
また、ゴム棒42は、合成ゴムなどの硬度70前後のゴム材からなる例えば直径が25mm程度の適宜長さの棒本体部43と、該棒本体部43の長さ方向での両端部に各別に形成され、それぞれの開放端側に嵌着されたゴムキャップ部45を備えたグリップ部44を有している。
さらに、ゴム棒42は、図2(b)からも明らかなように、各グリップ部44にそのループテープ面46aを表出させて巻着された一方の面ファスナー部46を備えており、盾本体部12の内側12aの対応部位にそのフックテープ面19aを表出させて固着されている他方の面ファスナー部19に対し着脱自在に取り付けることができるようになっている。なお、盾本体12が湾曲面15または16を備えている場合には、それぞれの湾曲形状に対応合致させることができる適宜の着脱構造を採用することができる。例えばその湾曲形状に対応させ、かつ、適宜の嵌合構造を有する介在片20が備える他方の面ファスナー部19に対し、一方の面ファスナー部46を介してゴム棒42を嵌合止着するなどして固着させるようにすることもできる。
図4(a)は、内襞付き紐状ゴムパッキン体22の一例を要部を拡大して示す部分斜視図であり、盾本体部12の周縁部17に被着すべくその長さ方向に形成された溝部4を備え、該溝部24を画成している双方の内側壁面25から溝底24a方向に向けて翼設された一対の内襞26,26を介して抜脱困難に嵌着できるゴム本体部23と、ゴム本体部23内にあたかもステプラーの針のような状態のもとで連続させながら埋設された可撓性金属板片27とで形成されている(たとえば「タキゲン社」製の商品名「ワンタッチパッキン」)。なお、内襞付き紐状ゴムパッキン体22が嵌着される盾本体部12の外周縁側には、図4(b)に示すように三角形の頂点を有してジグザグとなった鋸歯状を呈する凹凸部20をあらかじめ設けておくこともできる。
図5は、取手部32の一例をその一部を切り欠いて示す要部拡大図であり、この例における取手部32は、2本のスプレー缶52が底面52a,52a相互を突き合わせ、かつ、それぞれの頂端側での噴射ボタン53の手指による押圧制御を自在にして収容される中空部34を備える把持部33と、該把持部33の両端側から略90度方向へと突曲させて盾本体部12の内側12aに連結される一対の支柱部36,36とで形成されている。なお、この例においては、支柱部36に設けた螺孔41に対し盾本体部12の外側12bから送り込まれた螺杆材47を螺合させることで一体的に連結されている
また、各支柱部36は、外敵が嫌う内容物を収納しているそれぞれのスプレー缶52が備えるノズル部54側と連通する送出路37を有し、該送出路37側と連通する位置関係にある盾本体部12の通孔18内に外側12bから挿入してノズル部54と連結される外挿ノズル55を介することで、漏れを防止した状態のもとでの外敵に対する噴射を自在に形成されている。
この場合におけるスプレー缶52の収容構造は、中空部34内にてスプレー缶52の底面52a,52a相互が直接当接するように突き合わせて収容したり、図5に示されているように隔壁35を介して間接的に突き合わせて収容したりすることができる。また、隔壁35に代えて警報器や送信器などの適宜の小型電気機器を内蔵させておくこともできる。なお、いずれの場合においても、各スプレー缶52は、把持部33側にねじ止め(図示省略)するなどして抜け落ちないように固定されている。
また、把持部33の中空部34内に収容された各スプレー缶52は、図5に示すように把持部33の両端側に設けた開口部38を介して抜脱困難に配設されたプッシュボタン39を介して噴射ボタン53を押圧したり、開口部38から噴射ボタン53を突出させ、該噴射ボタン53を直に押圧したりできるように配設されている。なお、噴射ボタン53を押圧する際には、ノズル部54も従動することから、そのための余裕空間40を確保しておくのが望ましい。
図6は、第1の発明の他例を示す要部説明図であり、この例における盾本体部12は、警報音を鳴動させる警報器62がその内側12aの適宜位置に固定されている。取手部32は、把持部33を把持した際に警報器62への電源の投入が自在なレバー状のスイッチ33aを盾本体部12との対面側に具備させることで、警報器62の鳴動制御を自在にして把持と同時にワンタッチでのスイッチの作動を可能にして形成されている。この場合、警報器62は、スイッチ投入後、3秒程度のタイムラグのもとで警報音を鳴動させるようにしておくこともできる。
一方、図7は、第2の発明に係る防護システムの一例を示す要部説明図であり、上記防護盾11と、該防護盾11を保持させるべく壁面などの外部部材71に設置される保持体72とで構成されており、その緊急時に該保持体72側から人為的に防護盾11をワンタッチ離脱させることで、直ちにこれを使用することができるようになっている。保持体72の取り付け高さを児童の背丈以上で大人の手が届く約1.5m程度の高さに設けることで、児童などが該防護盾11に簡単には触れられないようにして、いたずらや誤使用を防ぐことができる。
この場合、保持体72は、防護盾11側を着脱自在に保持する適宜構造のワンタッチ着脱手段73を備え、該ワンタッチ着脱手段73には、防護盾11を離脱させた際に作動する図示しないスイッチを介して起動制御される通報器75および/または警報器76を図7に示すように具備させておくことができる。
また、保持体72が備えるワンタッチ着脱手段73は、防護盾11の具体的な形状に対応させるべくそれぞれの形状に応じた適合構造が付与されて形成されている。すなわち、図7に示す例によれば、ワンタッチ着脱手段73は、例えばボールキャッチ、スプリングクリップ、クリップロック、プッシュフック、回転ロックなどにより、防護盾11側の把持部33に対し着脱自在に保持して嵌着される嵌合部74を備えて形成されている。把持体33が磁性体である場合は、センサ付きのマグネットキャッチなどを好適に用いることができ、これにより離脱させた際のセンサ付きスイッチの構成が可能となり都合がよい。着脱をセンシングするスイッチは、これに限らず、トグルマイクロスイッチや近接スイッチなどを用いることもできる。
図8は、図7に示すシステム例の変形例を示す説明図であり、このうちの(a)は、図3(c)に示す防護盾11を例に、(b)は、図3(a)に示す防護盾11を例にそれぞれの取り付け状態を示す。
このうち、図8(a)に示す例によれば、防護盾11は、盾本体部12の外側12bから内側12aへと向かって膨出する湾曲部16を備えており、その把持部33を図7に示すと同様な着脱手段73としての嵌合部74に嵌着させることで保持されている。
また、図8(b)に示す例によれば、防護盾11は、盾本体部12の内側12aから外側12bへと向かって膨出する湾曲部15を備えており、この例における着脱手段73は、盾本体部12の外側12bにあらかじめ付設されている一方の側の面ファスナーを介して防護盾11側を保持すべく保持体72側に配設されている他方の面ファスナーにより形成されている。
図9は、第2の発明に係る防護システムの他例を示す説明図であり、図7および図8に示す防護盾11と、該防護盾11を保持する保持体72のほか、該保持体72が備える着脱手段73から防護盾11を離脱させた際に作動する図示しないスイッチを介して起動制御される通報器75および/または警報器62,76を備えている。なお、これら通報器65,75と警報器62,76とは、保持体72および/または防護盾11に具備させ、該防護盾11の取手部32における把持部33に設けたスイッチ33aの作動によりその起動を制御自在としておくこともできる。
この場合におけるスイッチは、把持部33のスイッチ33aであったり、保持体72に設ける図示しないスイッチとして用意される。そして、該スイッチは、これを作動させることにより、通報器65,75からの警報信号の即時送信および/または警報器62,76からの所定のタイムラグのもとで鳴動音を起動させることができるようになっている。
しかも、把持部33に設けたスイッチ33aの作動もしくは保持体72に設けた図示しないスイッチを作動させることにより、図6、図7および図9に示す通報器65,75から送信される警報信号により、他所に設置されている回転灯84を即時もしくは所定のタイムラグのもとで起動させることができるようになっている。
また、第2の発明は、個々の設置場所の特定が自在なIDなどの識別子を各別に付与して防護盾11側または保持体72に具備させてある通報器65,75がスイッチの作動に基づいて発信する識別子付きの異常信号を発信(送信)する通報器65,75と、受信する受信装置81とを含んで構成することもできる。
この場合、受信装置81は、異常信号を受信して起動する例えばブザーのような鳴動部83と、異常信号を受信した際にその識別子を判別して発信元である設置場所を特定表示してこれを目視確認することができる表示部82とを少なくとも備えて形成されている。
次に、本発明の作用・効果を第1の発明との関係で説明すれば、防護盾11は、軽量であることから、防護者Hが女性のような非力な者であっても一方の手で取手部32の把持部33を把持してこれを容易に持ち運ぶことができる。また、盾本体部12は、口径が5〜10mm程度の多数の小孔13を有しているので、外敵が振り回す刃物の刃先をこれらの小孔13に掛止させることができ、該刃先が周縁部17側に滑って防護者Hが負傷するのを効果的に防止することができる。この場合、小孔13を相互に隣り合う行方向と列方向とでの各位置をずらして穿設しておくならば、刃物の刃先の滑りをより効果的に阻止することができる。しかも、取手部32を囲む盾本体部12の略全周にわたり小孔13を設けてある場合には、刃物の刃先の方向の如何にかかわらず確実に防護することができる。
また、盾本体部12の周縁部13には、可撓性金属板片27入りの内襞付き紐状ゴムパッキン体22が嵌着されているので、該内襞付き紐状ゴムパッキン体22を介して刃物の刃先の滑りを阻止することができる。しかも、内襞付き紐状ゴムパッキン体部22は、盾本体部12側から取り外すこともできるので、護身鞭としても使用することができる。
さらに、盾本体部12には、その内側12aにゴム棒42が着脱自在に配設されているので、防護者Hは、これを持って振り回すことで護身のために外敵からの攻撃を防御したり、攻撃したりすることができる警棒として用いることができる。
また、ゴム棒42が棒本体部43の両端部にループテープ面46aを表出させて巻着したグリップ部44を有している場合には、防護盾11を上下いずれかの方向からの持ち方によらず使用でき、常に確実に滑り止めされたグリップ部44を把持して過剰防衛に陥ることなく、外敵からの防御や攻撃のために使用することができる。しかも、ゴム棒42は、ゴム材を用いて形成されているので、そのしなりを利用して打撃力を増強させることができる。また、使用時に持った手に対し衝撃の反動が少なくすることができる。
さらに、盾本体部12が図3(c)に示すよう外側から内側に向かって膨出する湾曲面16を有している場合には、外敵が所持する刃物を突き刺してきても、湾曲面16を介してその刃先を面央部側へと導くことができるので、小孔13による刃先の掛止と相俟って、周縁部17側へと刃先が滑るのを阻止して、防護者Hが傷付くのを効果的に防止することができる。
また、盾本体部12の外周縁側に図4(b)に示すような鋸歯状を呈する凹凸部20を設けている場合には、嵌着されている内襞付き紐状ゴムパッキン体22を外してこれを鞭状に振り回して使用することにより防御性を高めると同時に、内襞付き紐状ゴムパッキン体22を外して盾本体部12の外周縁に表出させた鋸歯状を呈する凹凸部20を利用して外敵に対峙することもできるので、外敵に対する攻撃的な威嚇効果をそれだけ高めることができる。
しかも、盾本体部12の取手部32の把持部33がその把持時に電源の投入が自在なレバー状のバネスイッチなどからなるスイッチ33aを備えている場合には、取手部32側を把持した際に即時に警報信号を送信して、例えば3秒間遅らせるなどのタイムラグのもとで警報器を鳴動させて外敵を威嚇したり、他者に異常事態の発生を確実に報知することができる。このようなスイッチオンから鳴動するまでの間のタイムラグは、防護者Hが身構える体勢を整えるまで外敵をむやみに刺激しない効果をもたらすことになる。
また、取手部32の把持部33内に2本のスプレー缶52が収容してある場合には、防護盾11を上下いずれの方向にて使用するに際しても、その持ち方の如何によらずワンタッチ操作で噴射ボタン53を押圧して、盾本体部12の通孔18に臨ませた外挿ノズル55から外敵に対し忌避内容物を噴射することができるので、構造を簡素化するなかで外敵撃退に効果的に使用することができる。
また、第2の発明の作用効果を説明すれば、取手部32には、壁面を含む外部部材71が備える保持体72に対しその着脱を自在に形成された把持部33を具備させてあるので、たとえば教室などにおいて児童の手の届かない位置に防護盾11を配備したり、必要なときに簡単に取り外して上記した各種態様のもとで使用することができるほか、その存在を容易に目視確認することができるので外敵に対する威嚇効果をも発揮させることができる。
しかも、保持体72は、防護盾11側を着脱自在に保持するワンタッチ着脱手段73を備え、該ワンタッチ着脱手段73には、防護盾11を離脱させた際に同時に作動するスイッチを介して電源が投入されて起動制御される通報器75および/または警報器62,76を具備させてある。したがって、着脱手段73から防護盾11を離脱させることにより通報器75からは、即時に警報信号が送信され、警報器76からは、所定のタイムラグのもとで鳴動音を発生させることができる。
このため、防護者Hは、外部部材71の保持体72側から防護盾11を引き離してこれを把持して身構えるために必要な所定のタイムラグのもとで警報器76を鳴動させることができるので、より効果的に外敵を威嚇したり他者に異常事態の発生を確実に報知することができる。
しかも、通報器65,75と警報器62,76とを保持体72および/または防護盾11に具備させ、該防護盾11の取手部32における把持部33に設けたスイッチ33aの作動により起動させることができる場合には、防護盾11を把持するというワンタッチ動作で起動させて外部に対し異常事態の発生を報知することができる。
また、把持部33もしくは保持体72に設けたスイッチを作動させることで、該スイッチの作動により通報器75を即時起動させたり、警報器62,76を所定のタイムラグのもとで鳴動させることができるようにしてある場合には、外敵に無用な刺激を与えないうちに身構えて防護体勢に入ることができるほか、その鳴動音により外敵を威嚇したり、通報器75に対し異常事態の発生を通報することができる。
さらに、把持部33に設けたスイッチ33aの作動もしくは保持体72に設けた図示しないスイッチの作動のいずれかに基づいて通報器75から送信される警報信号により、他所に設置されている回転灯84を即時に起動させることができる場合には、外敵を刺激する鳴動音を発することなく異常事態の発生を現場外部の他所の第三者が即時に目視確認できるように報知することができる。本発明における通報器と受信機(装置)との警報信号の通信手段は、有線、無線を問わず、また、他の場所に設置した回転灯、警報器などの場合は、警報信号によらず通報器からの単なるそれらの電源起動の遠隔操作手段であってもよい。
また、個々の設置場所の特定が自在な識別子が各別に付与されている通報器75から送信された識別子付きの信号を受信する受信装置81を備えている場合には、防護盾11の使用と同時に警報を即時に通信するとともに、鳴動部83を鳴動させつつ、その際の識別子を判別して表示部82に異常事態の発生場所を特定表示することができる。したがって、第三者は、表示部82に表示された異常事態の発生場所を目視確認した上で、その現場へといち早く駆けつけることができる。通報器の識別子は、通報器の例えば通信回路内に設けられ、例えば教室数など設置場所数に応じた識別数分だけを有するように例えばビット数に応じたディップスイッチなどで設定することもできる。また、通報器からの異常信号の電送は、有線、無線の別を問わないが、有線の場合、例えば放送設備のスピーカへの配線を共用することもできる。この場合、通報器と受信装置とにローカット・ハイパスフィルターを通して、MHz帯の異常信号を送出/受信できるように通信回路を設計することもできる。
以上は、本発明を図示例に基づいて説明したものであり、その具体的な内容は、本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の変形を加えたものとすることができる。例えば、盾本体部12の形状は、縦長の長方形が望ましいものの、必要によりその他の面形状を呈するものであってもよい。しかも、その際の面サイズは、総重量が2kg以下となるものであれば、板厚を調整することで適宜のサイズに拡縮することができる。
また、スプレー缶52の内容物は、外敵が嫌う忌避性を備えるものでさえあれば、催涙スプレーやマーキング剤など、適宜の組成を含有させたものを用いることができる。なお、支柱部36に設ける送出路37は、貫通孔でなく、外挿ノズル55を溝落としして連通させる凹形の受け溝であってもよい。また、外挿ノズル55は、必要により取手部32の支柱部36内に設けた送出路37を介することなく、盾本体部12の通孔18に対しその外側12bから挿入し、別途設けた別ルートを介してスプレー缶52のノズル部54に連結させるようにすることもできる。
さらに、取手部32は、図示例以外にも、その全体が弓状に湾曲しているものを用いることもできる。また、取手部32の内部は、軽量化の観点から中空とするのが望ましいが、所望により中空としないものであってもよい。
さらに、防護盾11側が備える警報器62や保持体72側が備える警報器76は、スイッチが入った際にたとえば職員室などの他所に設置されている警報器を鳴動させ、受信装置81にも異常信号を送って、該受信装置81の鳴動部83から警報を自動鳴動させ、受信した異常信号の判別機能により対応識別子による異常事態発生場所を特定して、表示部82に表示させることができるようにしておくこともできる。
また、盾本体部12を含む全体重量が2kg以下であって、老若男女を問わず取り扱いが可能な軽量化を達成することができるものでさえあれば、小孔13は、円形に限らず、適宜の非円形を呈するものであってもよい。また、必要により小孔13に代えてその一部以上を凹凸部として形成することもできる。さらに、個々の小孔13の全部もしくは一部は、その全体を貫通させることなく一部に非貫通部を残置させた凹面部を有する状態で形成しておくこともできる。
第1の発明に係る防護盾の使用状態を例示する斜視図。 防護盾の他例についての正面図を(a)として、背面図を(b)としてそれぞれ示す。 盾本体部の平面形状を3パターンに分けて示す説明図。 (a)は、内襞付き紐状ゴムパッキン体の一例を要部を拡大して示す部分斜視図であり、(b)は、該内襞付き紐状ゴムパッキン体を外した際の盾本体部の外周縁側の形状の変形例を示す要部説明図である。 取手部の一例をその一部を切り欠いて示す要部拡大図。 本発明の他例を示す要部説明図。 第2の発明における防護盾の配備状態の一例を示す説明図。 第2の発明における防護盾の配備状態の他例を示す説明図であり、このうちの(a)は、図3(c)に示す防護盾を例に、(b)は、図3(a)に示す防護盾を例にそれぞれ示す。 第2の発明のシステム構成の概要を例示する説明図。 特許文献1に開示されている防護盾の一例を示す全体斜視図。
符号の説明
11 防護盾
12 盾本体部
12a 内側
12b 外側
13 小孔
14 垂直面
15,16 湾曲面
17 周縁部
18 通孔
19 一方の面ファスナー部
19a フックファスナー面
20 凹凸部
22 内襞付き紐状ゴムパッキン体
23 ゴム本体部
24 溝部
24a 溝底
25 内側壁面
26 内襞
27 可撓性金属板片
32 取手部
33 把持部
33a スイッチ
34 中空部
35 隔壁
36 支柱部
37 送出路
38 開口部
39 プッシュボタン
40 余裕空間
41 螺孔
42 警棒
43 棒本体部
44 グリップ部
45 鍔部
46 他方の面ファスナー部
46a ループファスナー面
47 螺杆材
52 スプレー缶
52a 底面
53 噴射ボタン
54 ノズル部
55 外挿ノズル
62 警報器
65 通報器
71 外部部材
72 保持体
73 ワンタッチ着脱手段
74 嵌合部
75 通報器
76 警報器
81 受信装置
82 表示部
83 鳴動部
84 回転灯
H 防護者

Claims (17)

  1. 表面に酸化皮膜層が形成され、かつ、多数の小孔が設けられたアルミニウム材からなる盾本体部と、
    該盾本体部の周縁部に着脱自在に嵌着された可撓性金属板片入りの内襞付き紐状ゴムパッキン体と、
    前記盾本体部の内側の略中央部に付設された取手部とで少なくとも構成したことを特徴とする防護盾。
  2. 前記盾本体部が備える多数の小孔が、前記取手部を囲む該盾本体部の略全周にわたり設けられた請求項1に記載の防護盾。
  3. 前記盾本体部が備える各小孔は、口径が5〜10mmである請求項1または2に記載の防護盾。
  4. 前記各小孔は、相互に隣り合う行方向と列方向とでの各位置をずらして穿設された請求項1ないし3のいずれかに記載の防護盾。
  5. 前記盾本体部の内側の適宜位置には、ゴム棒を着脱自在に配設した請求項1なし4のいずれかに記載の防護盾。
  6. 前記ゴム棒は、棒本体部の長さ方向での両端部にグリップ部を有し、かつ、これらの各グリップ部にループテープ面を表出させて巻着した一方の面ファスナー部を備え、
    前記盾本体部は、その内側面の対応部位にフックテープ面を表出させて固着した他方の面ファスナー部を備え、
    これらの面ファスナー部を介して前記ゴム棒を前記盾本体部側に着脱自在に配設した請求項5に記載の防護盾。
  7. 前記盾本体部は、その外周縁に鋸歯状を呈する凹凸部を備える請求項1ないし6のいずれかに記載の防護盾。
  8. 前記盾本体部を含む総重量が2kg以下である請求項1ないし7のいずれかに記載の防護盾。
  9. 前記盾本体部は、外側から内側に向かって膨出する湾曲面を有する請求項1ないし8のいずれかに記載の防護盾。
  10. 前記取手部は、これを把持すると同時に作動するスイッチを有し、該スイッチにより通報器および/または警報器の駆動制御を自在とした請求項1ないし9のいずれかに記載の防護盾。
  11. 前記取手部は、2本のスプレー缶が底面相互を突き合わせ、かつ、それぞれの頂端側での噴射ボタンの手指による押圧制御を自在にして収容される中空部を備える把持部と、該把持部の両端側から略90度方向に突曲させて前記盾本体部側に連結される一対の支柱部とで形成され、
    これら各支柱部は、外敵が嫌う内容物を収納しているそれぞれのスプレー缶に連結させる外挿ノズルを連通させる送出路を有し、
    該外挿ノズルを介して外敵に対する噴射を自在とした請求項1ないし10のいずれかに記載の防護盾。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載の防護盾と、該防護盾を保持させるべく壁面などの外部部材に設置される保持体とで構成され、
    その緊急時に該保持体から人為的にワンタッチで離脱させることで、前記防護盾の使用を自在としたことを特徴とする防護システム。
  13. 前記保持体は、前記防護盾側を着脱自在に保持する適宜構造のワンタッチ着脱手段を備え、
    該ワンタッチ着脱手段には、前記防護盾を離脱させた際に作動するスイッチを介して起動制御される通報器および/または警報器を具備させた請求項12に記載の防護システム。
  14. これら通報器と警報器とを、前記保持体および/または前記防護盾に具備させ、該防護盾の取手部における前記把持部に設けた前記スイッチの作動によりその起動を制御自在とした請求項11ないし13のいずれかに記載の防護システム。
  15. 前記スイッチを前記把持部または前記保持体に設け、該スイッチの作動により前記通報器からの警報信号の即時送信および/または前記警報器からの所定のタイムラグのもとでの鳴動音の起動を自在とした請求項11ないし14のいずれかに記載の防護システム。
  16. 前記把持部に設けたスイッチの作動もしくは前記保持体に設けたスイッチの作動のいずれかに基づいて前記通報器から発信される警報信号により、他所に設置されている回転灯の起動を自在とした請求項11ないし15のいずれかに記載の防護システム。
  17. 個々の設置場所の特定が自在な識別子が各別に付与されて、前記スイッチの作動に基づく異常信号の発信を自在にして前記把持部または前記保持体に具備させた通報器と、前記識別子付きの異常信号を受信する受信装置とを含み、
    該受信装置には、前記異常信号を受信して駆動する鳴動部と、前記異常信号を受信した際に前記識別子を判別してその発信元である設置場所を特定表示する表示部とを少なくとも具備させた請求項11ないし16のいずれかに記載の防護システム。
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