JP2007100032A - 機能性塗料とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】塗膜にしたときに、当該塗膜が必要とされる各機能を効果的にかつ長期に亘って発揮することができる機能性塗料とその製造方法を提供する。
【解決手段】樹脂溶液100質量部に対し、多孔性無機粉末と機能性無機粉末の混合粉末80〜120質量部を混合して成る機能性塗料であり、樹脂溶液が天然ゴム、合成ゴム、熱可塑性エラストマの少なくとも1種を樹脂材料とし、多孔性無機粉末が活性炭粉末とゼオライト粉末であり、機能性粉末がAg粉末と酸化チタン粉末であることを好適とする。
【選択図】図2
【解決手段】樹脂溶液100質量部に対し、多孔性無機粉末と機能性無機粉末の混合粉末80〜120質量部を混合して成る機能性塗料であり、樹脂溶液が天然ゴム、合成ゴム、熱可塑性エラストマの少なくとも1種を樹脂材料とし、多孔性無機粉末が活性炭粉末とゼオライト粉末であり、機能性粉末がAg粉末と酸化チタン粉末であることを好適とする。
【選択図】図2
Description
本発明は機能性塗料とその製造方法に関し、更に詳しくは、抗菌機能、防カビ機能、消臭機能、調湿機能、帯電抑制機能、塵埃等の付着抑制機能など、生活環境における各種の清浄機能を長期に亘って発揮する機能性塗料とそれを製造する方法に関する。
従来から、塗料は各種構造材の防錆や美観確保を主要な目的として使用されてきたが、最近では、自然環境の保全、人間−地球環境の保全などの観点から環境対応機能が強く要求されている。
例えば、幼児用玩具の塗装に用いる塗料には、人体保護のために、抗菌機能や抗カビ機能を具備していることが好適であり、また室内塗装の場合は、上記した機能に加えて調湿機能も備えて好適な生活環境を保障できる塗料であることが好ましい。
例えば、幼児用玩具の塗装に用いる塗料には、人体保護のために、抗菌機能や抗カビ機能を具備していることが好適であり、また室内塗装の場合は、上記した機能に加えて調湿機能も備えて好適な生活環境を保障できる塗料であることが好ましい。
更には、例えば街路壁の塗装に関しては、自動車が地球環境に大量のNOxを排出することを考えれば、これらNOxを無害化(分解)して大気汚染の進行を防止できるような塗料が要求されることになる。
このようなことから、例えば特定のケイ素化合物を含有する無機塗料に、銀、銅、亜鉛のような抗菌機能を有する金属粒子や、酸化チタン、酸化亜鉛のような光触媒機能を有する酸化物を含有させることにより、柔軟性を有し、長期間抗菌性能を持続する抗菌性無機塗料が提案されている(特許文献1を参照)。
このようなことから、例えば特定のケイ素化合物を含有する無機塗料に、銀、銅、亜鉛のような抗菌機能を有する金属粒子や、酸化チタン、酸化亜鉛のような光触媒機能を有する酸化物を含有させることにより、柔軟性を有し、長期間抗菌性能を持続する抗菌性無機塗料が提案されている(特許文献1を参照)。
また、水性被膜形成材料に、セピオライト、カビ防止剤、抗菌剤などを含有させることにより、結露防止機能と長期の抗菌抗カビ機能を保持する塗料組成物が提案されている(特許文献2を参照)。
更には、銀や銅などの抗菌性金属イオンと結合したゼオライトと、イミダゾール基を有する抗カビ剤とジカルボン酸イミド誘導体と、フラボノイド誘導体を含浸・乾燥したのち微粉末にしたゼオライトをウレタン塗料に配合することにより、抗菌・抗カビ機能と消臭機能を備えた塗料が提案されている(特許文献3を参照)。
特開平8−67835号公報
特開2000−351921号公報
特開平8−188729号公報
更には、銀や銅などの抗菌性金属イオンと結合したゼオライトと、イミダゾール基を有する抗カビ剤とジカルボン酸イミド誘導体と、フラボノイド誘導体を含浸・乾燥したのち微粉末にしたゼオライトをウレタン塗料に配合することにより、抗菌・抗カビ機能と消臭機能を備えた塗料が提案されている(特許文献3を参照)。
ところで、これら機能性塗料は、いずれも、例えば液状樹脂などの塗料基材に目的とする機能を発揮する固体微粉末や液状薬剤の所定量を混合して調製されている。その場合、固体微粉末の多くは無機質材料であり、液状薬剤の多くは有機質材料であるが、一般に、無機質材料は有機質材料に比べて人体に対する安全性も高く、また、有機質材料のように分解・消失が起こりにくいので、調製された塗料が発揮する機能も長期間持続可能であるとされている。
このようなことから、各種機能性塗料の製造に際しては、機能を発揮させる材料として無機質材料を用いることが好ましいとされているが、他方では次のような問題が指摘されている。
すなわち、用いる無機質材料が本来具備している機能が、調製した塗料では充分に発揮されないという問題である。
すなわち、用いる無機質材料が本来具備している機能が、調製した塗料では充分に発揮されないという問題である。
この現象は、従来の塗料では塗布時における作業性や塗布面の衣装性の観点から、一般に、塗料中の樹脂比率を高めているが、そのため、塗膜表面に分布する無機質材料の多くが樹脂で被覆されてしまい、無機質材料の機能が減殺された結果であると考えられる。
また、調製した塗料を塗布したのち乾燥して成膜した塗膜において、環境の雰囲気、温度、湿度などの条件によっては、塗料樹脂の経時劣化や無機質材料と樹脂の熱膨張差に基づく界面間の剥離やクラックの発生、損傷による吸湿性の増大などが起こり、当該塗膜に付与された機能性は低下または消失することがある。
また、調製した塗料を塗布したのち乾燥して成膜した塗膜において、環境の雰囲気、温度、湿度などの条件によっては、塗料樹脂の経時劣化や無機質材料と樹脂の熱膨張差に基づく界面間の剥離やクラックの発生、損傷による吸湿性の増大などが起こり、当該塗膜に付与された機能性は低下または消失することがある。
この現象は、塗料に用いられる樹脂は一般に弾力性に乏しいので、例えば環境温度が変動した場合、樹脂と無機質材料の接触界面に発生する熱膨張差に基づく応力を吸収することができないからであると考えられる。
本発明は、無機質材料を用いて塗膜に所望する機能性を発揮させる機能性塗料における上記した問題を解決し、用いた無機質材料の機能を有効に発揮させることができ、また成膜した塗膜における機能性も長期に亘って保持することができる機能性塗料とその製造方法の提供を目的とする。
本発明は、無機質材料を用いて塗膜に所望する機能性を発揮させる機能性塗料における上記した問題を解決し、用いた無機質材料の機能を有効に発揮させることができ、また成膜した塗膜における機能性も長期に亘って保持することができる機能性塗料とその製造方法の提供を目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明においては、
樹脂溶液100質量部に対し、多孔質無機粉末と機能性無機粉末の混合粉末80〜120質量部を混合して成ることを特徴とする機能性塗料が提供される。
その場合、前記樹脂溶液が、樹脂材料100質量部に対し、少なくとも前記樹脂材料を溶解する溶剤30〜50質量部、および前記混合粉末の分散剤100〜180質量部から成り、
前記樹脂材料が、天然ゴム、合成ゴム、熱可塑性エラストマの群から選ばれる少なくとも1種のゴム弾性を有する材料であり、
前記混合粉末が、前記多孔質無機粉末60〜80質量%と前記機能性無機粉末20〜40質量%から成り、
前記多孔質無機粉末が、活性炭粉末、ゼオライト粉末の群から選ばれる少なくとも1種であり、
前記機能性無機粉末が、Ag粉末、Ag溶液に浸漬したゼオライト粉末の焼成粉末、酸化チタン粉末の群から選ばれる少なくとも1種であることを好適とする機能性塗料が提供される。
樹脂溶液100質量部に対し、多孔質無機粉末と機能性無機粉末の混合粉末80〜120質量部を混合して成ることを特徴とする機能性塗料が提供される。
その場合、前記樹脂溶液が、樹脂材料100質量部に対し、少なくとも前記樹脂材料を溶解する溶剤30〜50質量部、および前記混合粉末の分散剤100〜180質量部から成り、
前記樹脂材料が、天然ゴム、合成ゴム、熱可塑性エラストマの群から選ばれる少なくとも1種のゴム弾性を有する材料であり、
前記混合粉末が、前記多孔質無機粉末60〜80質量%と前記機能性無機粉末20〜40質量%から成り、
前記多孔質無機粉末が、活性炭粉末、ゼオライト粉末の群から選ばれる少なくとも1種であり、
前記機能性無機粉末が、Ag粉末、Ag溶液に浸漬したゼオライト粉末の焼成粉末、酸化チタン粉末の群から選ばれる少なくとも1種であることを好適とする機能性塗料が提供される。
また、本発明においては、
多孔質無機粉末と機能性無機粉末を混合して混合粉末を調製する工程1;
用いる樹脂材料を溶剤に溶解して樹脂原液を調製する工程2;
前記混合粉末と、工程2で用いた前記溶剤と、前記混合粉末の分散剤とを攪拌・混合して前記混合粉末の分散液を調製する工程3;および
前記樹脂原液と前記分散液を混合する工程4;
を備えていることを特徴とする機能性塗料の製造方法が提供される。
多孔質無機粉末と機能性無機粉末を混合して混合粉末を調製する工程1;
用いる樹脂材料を溶剤に溶解して樹脂原液を調製する工程2;
前記混合粉末と、工程2で用いた前記溶剤と、前記混合粉末の分散剤とを攪拌・混合して前記混合粉末の分散液を調製する工程3;および
前記樹脂原液と前記分散液を混合する工程4;
を備えていることを特徴とする機能性塗料の製造方法が提供される。
この塗料の場合、多孔質無機粉末と機能性無機粉末を一旦均質に混合して混合粉末にし、この混合粉末と用いる溶剤と分散材で、一旦、混合粉末の分散液を調製し、そしてこの分散液と、用いる樹脂材料を用いる溶剤で予め溶解して成る樹脂原液とを混合して製造されているので、マトリックスである樹脂材料に多孔質無機粉末と機能性無機粉末が均一に分散し、それぞれの無機粉末は効果的にその機能を発揮することができる。
とくに、多孔質無機粉末として活性炭粉末とゼオライト粉末を用い、機能性無機粉末としてAg粉末と酸化チタン粉末を用いた塗料は、その塗膜が抗菌、抗カビ、消臭、調湿、帯電抑制、塵埃付着抑制の機能を全て備えていて有用である。
本発明の機能性塗料は樹脂溶液と、その中に均一に分散する後述の混合粉末で構成され、全体として液状体である。
樹脂溶液は、この塗料の塗布・乾燥後に固体状の塗膜に転化する樹脂材料と、この樹脂材料を溶解して液状に塗料化することにより塗布作業を可能にするための溶剤と、樹脂溶液に配合される混合粉末における多孔質無機粉末と機能性無機粉末のそれぞれを当該樹脂溶液に均一分散するための分散剤を必須成分として含んでいる。
樹脂溶液は、この塗料の塗布・乾燥後に固体状の塗膜に転化する樹脂材料と、この樹脂材料を溶解して液状に塗料化することにより塗布作業を可能にするための溶剤と、樹脂溶液に配合される混合粉末における多孔質無機粉末と機能性無機粉末のそれぞれを当該樹脂溶液に均一分散するための分散剤を必須成分として含んでいる。
一方、混合粉末は、通気性を有し、したがって一般的には水分や臭気などの吸着機能を備えている多孔質無機粉末と、吸着機能は備えていなくても抗菌、抗カビなどの諸機能は備えている機能性無機粉末を均一に混合したものである。
この塗料は対象物に例えば塗布して使用されるが、塗布された塗料は乾燥過程で溶剤が大気中に揮散していくので、得られた塗膜では、樹脂材料をマトリックスとし、そこに所定量の混合粉末における多孔質無機粉末と機能性無機粉末のそれぞれが均一に分散した状態になっている。
この塗料は対象物に例えば塗布して使用されるが、塗布された塗料は乾燥過程で溶剤が大気中に揮散していくので、得られた塗膜では、樹脂材料をマトリックスとし、そこに所定量の混合粉末における多孔質無機粉末と機能性無機粉末のそれぞれが均一に分散した状態になっている。
樹脂溶液の主成分である樹脂材料としては、従来から塗料材料として用いられているものであれば何であってもよい。例えば、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂やゴム系樹脂をあげることができる。
とくに、ゴム系樹脂は、塗布後に成膜された塗膜が全体としてゴム弾性を有するので、外部から塗膜へ衝撃が加わった場合でも塑性変形してその衝撃を吸収し、また環境温度が変動したときに塑性変形して樹脂材料と混合粉末の接触界面に発生する熱応力も吸収し、もって塗膜に亀裂などが発生することを防止できるという点で有用である。
とくに、ゴム系樹脂は、塗布後に成膜された塗膜が全体としてゴム弾性を有するので、外部から塗膜へ衝撃が加わった場合でも塑性変形してその衝撃を吸収し、また環境温度が変動したときに塑性変形して樹脂材料と混合粉末の接触界面に発生する熱応力も吸収し、もって塗膜に亀裂などが発生することを防止できるという点で有用である。
このようなゴム系樹脂としては、例えば天然ゴム、合成ゴム、スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、塩ビ系、エステル系などの熱可塑性エラストマをあげることができる。
溶剤としては、上記した樹脂材料を溶解できるものであれば何であってもよく、格別限定されるものではない。
また、分散剤は混合粉末における多孔質無機粉末と機能性無機粉末のそれぞれを樹脂溶液に均一分散させるために配合される成分であり、具体的には、各種の表面活性剤が使用される。
溶剤としては、上記した樹脂材料を溶解できるものであれば何であってもよく、格別限定されるものではない。
また、分散剤は混合粉末における多孔質無機粉末と機能性無機粉末のそれぞれを樹脂溶液に均一分散させるために配合される成分であり、具体的には、各種の表面活性剤が使用される。
この樹脂溶液における溶剤と分散剤の配合量は、目的とする塗料の粘度、混合粉末の混合割合との関係で適宜に調整される。
例えば、塗料粘度を下げて塗布性を高めたい場合は、溶剤の配合量を多くすればよい。また、混合粉末を多量に混合したい場合は、その均一分散のために、分散剤の量を多くすることが必要になる。
例えば、塗料粘度を下げて塗布性を高めたい場合は、溶剤の配合量を多くすればよい。また、混合粉末を多量に混合したい場合は、その均一分散のために、分散剤の量を多くすることが必要になる。
このようなことを勘案して、樹脂溶液は、樹脂材料100質量部に対し、溶剤30〜
50質量部、分散剤100〜180質量部に設定すればよい。
混合粉末の一方を構成する多孔質無機粉末としては、例えば活性炭粉末、ゼオライト粉末などをあげることができる。
これらの無機粉末のうち、例えば活性炭粉末は、吸湿機能、消臭機能を発揮するとともに、それ自体が導電性を備えているので、成膜された塗膜に帯電抑制機能を付与して当該塗膜へ環境中の塵埃が付着することを防止できるので好適である。
50質量部、分散剤100〜180質量部に設定すればよい。
混合粉末の一方を構成する多孔質無機粉末としては、例えば活性炭粉末、ゼオライト粉末などをあげることができる。
これらの無機粉末のうち、例えば活性炭粉末は、吸湿機能、消臭機能を発揮するとともに、それ自体が導電性を備えているので、成膜された塗膜に帯電抑制機能を付与して当該塗膜へ環境中の塵埃が付着することを防止できるので好適である。
また、ゼオライト粉末は、粉末の種類によってその細孔の大きさが一定であるため、特定の悪臭源に対する選択的な消臭機能を発揮し、加えて調湿機能も発揮するので好適である。
混合粉末の他方を構成する機能性無機粉末としては、目的とする機能との関係で様々なものを使用することができるが、例えば、Ag粉末、Ag溶液に浸漬したゼオライト粉末の焼成粉末、酸化チタン粉末などをあげることができる。
混合粉末の他方を構成する機能性無機粉末としては、目的とする機能との関係で様々なものを使用することができるが、例えば、Ag粉末、Ag溶液に浸漬したゼオライト粉末の焼成粉末、酸化チタン粉末などをあげることができる。
これら無機粉末において、Ag粉末は、環境中の水分との共存下でイオン化し、その反応性の高いAgイオンによって当該Ag粉末と接触する菌類に対する抗菌・殺菌機能を発揮する。
また、上記した焼成粉末の場合は、ゼオライトの細孔内にAgイオンを安定状態で保持しているので、Agイオンの抗菌・殺菌機能が長期に亘って確保される。このような焼成粉末は、例えば所定濃度の硝酸銀溶液にゼオライト粉末を浸漬してAgイオンを細孔内に選択的に吸着させ、ついで、そのゼオライト粉末を大気中またはN2雰囲気中で焼成することによって調製することができる。
また、上記した焼成粉末の場合は、ゼオライトの細孔内にAgイオンを安定状態で保持しているので、Agイオンの抗菌・殺菌機能が長期に亘って確保される。このような焼成粉末は、例えば所定濃度の硝酸銀溶液にゼオライト粉末を浸漬してAgイオンを細孔内に選択的に吸着させ、ついで、そのゼオライト粉末を大気中またはN2雰囲気中で焼成することによって調製することができる。
また、酸化チタン粉末は、その表面における光触媒作用により、例えばNOxの分解機能や、抗菌機能を発揮する。
本発明の塗料において、樹脂溶液と混合粉末との混合割合は、樹脂溶液100質量部に対し、混合粉末80〜120質量部となるように設定される。
混合粉末が80質量部より少ない場合は、その塗料を塗布して塗膜を成膜したときに、当該塗膜の表面に露出する混合粉末の量が過小となり、そのため、混合粉末が発揮する各種の機能が充分に発揮されなくなる。また逆に、混合粉末が120質量部より多い場合は、そもそもが塗料の粘度が高くなり、塗布作業が円滑に行えなくなると同時に、成膜された塗膜の表面は多量に露出する混合粉末により衣装性が劣化した状態になる。
本発明の塗料において、樹脂溶液と混合粉末との混合割合は、樹脂溶液100質量部に対し、混合粉末80〜120質量部となるように設定される。
混合粉末が80質量部より少ない場合は、その塗料を塗布して塗膜を成膜したときに、当該塗膜の表面に露出する混合粉末の量が過小となり、そのため、混合粉末が発揮する各種の機能が充分に発揮されなくなる。また逆に、混合粉末が120質量部より多い場合は、そもそもが塗料の粘度が高くなり、塗布作業が円滑に行えなくなると同時に、成膜された塗膜の表面は多量に露出する混合粉末により衣装性が劣化した状態になる。
本発明の機能性塗料は次のようにして製造される。
工程1:多孔質無機粉末と機能性無機粉末を混合して混合粉末を製造する。
その場合、各無機粉末は平均粒径で0.5〜2μmのものが選定される。また多孔質無機粉末と機能性無機粉末の混合割合は、塗料に発揮させる目的機能との関係で変化させることになるが、概ね、多孔質無機粉末60〜80質量%、機能性粉末20〜40質量%に設定することが好ましい。このように、多孔質無機粉末の混合割合を多くすることにより、成膜された塗膜では、その表面から内部にかけて多孔質無機粉末が相対的に多量に存在することになり、塗膜の表面から内部にかけていわば多孔質の道が形成され、その結果、塗膜内部に分散する機能性無機粉末もこの多孔質無機粉末を介して環境と接触することになる。そのため、機能性無機粉末が有効利用され、塗膜は長期に亘ってその機能を発揮することができる。
工程1:多孔質無機粉末と機能性無機粉末を混合して混合粉末を製造する。
その場合、各無機粉末は平均粒径で0.5〜2μmのものが選定される。また多孔質無機粉末と機能性無機粉末の混合割合は、塗料に発揮させる目的機能との関係で変化させることになるが、概ね、多孔質無機粉末60〜80質量%、機能性粉末20〜40質量%に設定することが好ましい。このように、多孔質無機粉末の混合割合を多くすることにより、成膜された塗膜では、その表面から内部にかけて多孔質無機粉末が相対的に多量に存在することになり、塗膜の表面から内部にかけていわば多孔質の道が形成され、その結果、塗膜内部に分散する機能性無機粉末もこの多孔質無機粉末を介して環境と接触することになる。そのため、機能性無機粉末が有効利用され、塗膜は長期に亘ってその機能を発揮することができる。
なお、多孔質無機材料として活性炭粉末とゼオライト粉末を選択し、機能性無機粉末としてAg粒子(または含Agゼオライト粉末)の焼成粉末と酸化チタン粉末を選択した場合、これら粉末の混合割合を活性炭粉末35〜50質量%、ゼオライト粉末25〜30質量%、Ag粉末1〜10質量%、酸化チタン粉末19〜30質量%の範囲内に設定すると、得られた塗料は、優れた抗菌・抗カビ・消臭・調湿・帯電抑制の機能を同時に発揮するので好適である。
混合に先立ち、各無機粉末を100〜150℃の例えば大気中またはN2雰囲気中で充分に脱湿・乾燥することが好ましい。
混合は例えば回転羽根付き攪拌機を用い、回転羽根をできるだけ高速回転して行うことが好ましい。多孔質機能粉末と機能性無機粉末のそれぞれが疑集して混合粉末内で偏在することなく、それぞれの無機粉末が均一に混合した状態の混合粉末が得られるからである。
混合は例えば回転羽根付き攪拌機を用い、回転羽根をできるだけ高速回転して行うことが好ましい。多孔質機能粉末と機能性無機粉末のそれぞれが疑集して混合粉末内で偏在することなく、それぞれの無機粉末が均一に混合した状態の混合粉末が得られるからである。
工程2:この工程では、樹脂材料を所定の溶剤で溶解して樹脂原液を製造する。
ここでいう樹脂原液とは、用いる樹脂材料を溶剤に溶解した樹脂液のことを言う。目的とする塗料との関係では、分散剤は配合されておらず、また溶剤の配合量も最終的な樹脂溶液における溶剤の量と異なっている。
ここでいう樹脂原液とは、用いる樹脂材料を溶剤に溶解した樹脂液のことを言う。目的とする塗料との関係では、分散剤は配合されておらず、また溶剤の配合量も最終的な樹脂溶液における溶剤の量と異なっている。
工程3:この工程では、工程1で製造した混合粉末と工程2で用いた溶剤と分散剤を攪拌・混合して、混合粉末の分散液が製造される。
攪拌・混合は例えば回転羽根付きの攪拌機を用い、回転羽根をできるだけ高速回転して行うことが好ましい。混合粉末を構成していた多孔質無機粉末と機能性無機粉末が溶剤中で均質に分散している分散液が得られるからである。
なお、多孔質無機粉末の細孔内の空気をも除去するために、この攪拌混合時には、更に公知の脱泡促進剤を添加してもよい。
また、均質な分散液を調製するためには、混合粉末20〜30質量%、溶剤10〜20質量%、分散剤4〜10質量%の範囲内で各成分を混合することが好ましい。
攪拌・混合は例えば回転羽根付きの攪拌機を用い、回転羽根をできるだけ高速回転して行うことが好ましい。混合粉末を構成していた多孔質無機粉末と機能性無機粉末が溶剤中で均質に分散している分散液が得られるからである。
なお、多孔質無機粉末の細孔内の空気をも除去するために、この攪拌混合時には、更に公知の脱泡促進剤を添加してもよい。
また、均質な分散液を調製するためには、混合粉末20〜30質量%、溶剤10〜20質量%、分散剤4〜10質量%の範囲内で各成分を混合することが好ましい。
工程4:この工程では、工程2で製造した樹脂原液と工程3で製造した混合粉末の分散液を混合し、目的とする塗料が製造される。
混合は例えば回転羽根付き攪拌機を用い、回転羽根を低速回転して両液を緩徐に攪拌して行われる。高速回転で攪拌すると、得られた塗料に気泡が混入することもあるからである。
混合は例えば回転羽根付き攪拌機を用い、回転羽根を低速回転して両液を緩徐に攪拌して行われる。高速回転で攪拌すると、得られた塗料に気泡が混入することもあるからである。
この工程で、樹脂原液と分散液が均一に混合し、その過程で、樹脂原液に溶解している樹脂材料が、樹脂原液中の溶剤と分散液の溶剤が互いに混合しあった溶剤に溶解した状態で樹脂溶液が形成され、そして、そこに混合粉末が均一に分散する。
なお、樹脂原液と分散液の混合割合は、目的とする塗料における樹脂材料と混合粉末との割合によって変化させることになるが、概ね、樹脂原液100質量部に対し、分散液
20〜30質量部に設定する。
なお、樹脂原液と分散液の混合割合は、目的とする塗料における樹脂材料と混合粉末との割合によって変化させることになるが、概ね、樹脂原液100質量部に対し、分散液
20〜30質量部に設定する。
1.塗料の製造
多孔質無機粉末として、活性炭粉末(平均粒径2μm)と、ゼオライト粉末(平均粒径1.2μm)を用意した。
機能性無機粉末として、Ag粒子(平均粒径1μm)と、ルチル型酸化チタン粉末(平均粒径1.5μm)を用意した。
多孔質無機粉末として、活性炭粉末(平均粒径2μm)と、ゼオライト粉末(平均粒径1.2μm)を用意した。
機能性無機粉末として、Ag粒子(平均粒径1μm)と、ルチル型酸化チタン粉末(平均粒径1.5μm)を用意した。
これら4種類の粉末を、回転羽根付き攪拌機の中に、活性炭粉末45質量%、ゼオライト粉末25質量%、Ag粉末5質量%、酸化チタン粉末25質量%の割合で投入し、2時間攪拌して混合粉末100gを調製した(工程1)。
一方、樹脂材料として液状合成ゴムを選定し、ゴム質量1に対して0.6倍質量のシンナーで完全に溶解して150gの樹脂原液を調製した(工程2)。
ついで、混合粉末100質量部に対し、シンナー60質量部と分散剤(アセチレンジオール界面活性剤)30質量部を混合し、回転羽根付き攪拌機を用いて、2時間攪拌・混合して、約170gの混合粉末の分散液を調製した(工程3)。
ついで、樹脂原液と分散液を約1時間緩慢に攪拌して混合した。黒色塗料が得られた。混合粉末の混合割合は樹脂溶液100質量部に対し、100質量部であった。
一方、樹脂材料として液状合成ゴムを選定し、ゴム質量1に対して0.6倍質量のシンナーで完全に溶解して150gの樹脂原液を調製した(工程2)。
ついで、混合粉末100質量部に対し、シンナー60質量部と分散剤(アセチレンジオール界面活性剤)30質量部を混合し、回転羽根付き攪拌機を用いて、2時間攪拌・混合して、約170gの混合粉末の分散液を調製した(工程3)。
ついで、樹脂原液と分散液を約1時間緩慢に攪拌して混合した。黒色塗料が得られた。混合粉末の混合割合は樹脂溶液100質量部に対し、100質量部であった。
2.試片の作製
テフロン被覆板の表面に、上記塗料をロールコータ法で塗布し、更に、60℃の恒温槽に約1.5時間放置して乾燥処理を施して塗膜を成膜したのち剥離して厚み0.2mmの黒色シート(実施例シート)を得た。
比較のために、実施例で用いた合成ゴムのみのシート(比較例シート)を作成した。
なお、実施例シートと比較例シートは、いずれも、ゴム弾性を示し、折り曲げ自在であり、また例えば鋏などで切断することもできた。
テフロン被覆板の表面に、上記塗料をロールコータ法で塗布し、更に、60℃の恒温槽に約1.5時間放置して乾燥処理を施して塗膜を成膜したのち剥離して厚み0.2mmの黒色シート(実施例シート)を得た。
比較のために、実施例で用いた合成ゴムのみのシート(比較例シート)を作成した。
なお、実施例シートと比較例シートは、いずれも、ゴム弾性を示し、折り曲げ自在であり、また例えば鋏などで切断することもできた。
3.特性
(1)シートの外観
実施例シート表面の走査電顕写真を図1に、斜め40°方向からの走査電顕写真を図2にそれぞれ示す。また比較例シート表面の走査電顕写真を図3に示す。
図1と図2から明らかなように、実施例シートの表面では、粒径1〜2μm程度の粉末がほぼ均一に分散している。また、図2から明らかなように、シート表面に分散する粉末の表面積の60〜65%が合成ゴムで覆われた状態になっている。
(1)シートの外観
実施例シート表面の走査電顕写真を図1に、斜め40°方向からの走査電顕写真を図2にそれぞれ示す。また比較例シート表面の走査電顕写真を図3に示す。
図1と図2から明らかなように、実施例シートの表面では、粒径1〜2μm程度の粉末がほぼ均一に分散している。また、図2から明らかなように、シート表面に分散する粉末の表面積の60〜65%が合成ゴムで覆われた状態になっている。
(2)粉末の脱落性
温度60℃、相対湿度92%の恒温槽の中に実施例シートを100時間放置したのち取出し、室温下で、その表面を手動で不織布を用いて数回摩擦したのち、再び表面を走査電顕で撮影した。
表面は図1や図2と変わらなかった。このことから明らかなように、実施例シート内の粉末はマトリックス内に強く確保されていることがわかる。
温度60℃、相対湿度92%の恒温槽の中に実施例シートを100時間放置したのち取出し、室温下で、その表面を手動で不織布を用いて数回摩擦したのち、再び表面を走査電顕で撮影した。
表面は図1や図2と変わらなかった。このことから明らかなように、実施例シート内の粉末はマトリックス内に強く確保されていることがわかる。
(3)相対湿度に対する電気抵抗特性と吸湿特性
成膜直後の実施例シート(表面積100cm2、厚み2mm)とそれを室内に1ヶ月放置したのちの実施例シートにつき、環境の相対湿度を変化させたときの電気抵抗値と重量増加量を測定した。
成膜直後の実施例シート(表面積100cm2、厚み2mm)とそれを室内に1ヶ月放置したのちの実施例シートにつき、環境の相対湿度を変化させたときの電気抵抗値と重量増加量を測定した。
その結果を図4に示した。なお、図中、○、◇印は成膜直後の実施例シートの結果、●、◆印は室内に1ヶ月放置後の実施例シートの結果を示す。
図4から明らかなように、実施例シートは吸湿機能に加え、導電性も備えていて帯電抑制機能を有している。しかも、これらの機能は、室内に1ヶ月放置したのちであっても劣化していない。すなわち、機能は長期に亘って維持されている。
なお、比較例シートに関しても同様の試験を行ったが、電気絶縁性であり、かつ吸湿機能は発揮しなかった。
図4から明らかなように、実施例シートは吸湿機能に加え、導電性も備えていて帯電抑制機能を有している。しかも、これらの機能は、室内に1ヶ月放置したのちであっても劣化していない。すなわち、機能は長期に亘って維持されている。
なお、比較例シートに関しても同様の試験を行ったが、電気絶縁性であり、かつ吸湿機能は発揮しなかった。
(4)吸脱湿性
実施例シート(表面積16cm2)を温度30℃、相対湿度92%の恒温槽の中に2時間放置したのち取出して1分後に全体の質量(W1)を測定した。ついで、このシートを、温度30℃、相対湿度35%の恒温槽の中に2時間放置したのち取出して1分後に全体の質量(W2)を測定した。W1−W2の値が0.5mgであった。
この実施例シートは環境の相対湿度が低下すると脱湿する。すなわち、この実施例シートは調湿機能を備えていることが確認された。
実施例シート(表面積16cm2)を温度30℃、相対湿度92%の恒温槽の中に2時間放置したのち取出して1分後に全体の質量(W1)を測定した。ついで、このシートを、温度30℃、相対湿度35%の恒温槽の中に2時間放置したのち取出して1分後に全体の質量(W2)を測定した。W1−W2の値が0.5mgであった。
この実施例シートは環境の相対湿度が低下すると脱湿する。すなわち、この実施例シートは調湿機能を備えていることが確認された。
(5)耐熱性
実施例シートを、温度120℃の恒温槽中に100時間放置したのち取出して、その表面を走査電顕で観察した。
表面状態は処理前と変わらなかった。また、塑性変形なども認められなかった。この実施例シートは少なくとも120℃の温度に耐えることが判明した。
実施例シートを、温度120℃の恒温槽中に100時間放置したのち取出して、その表面を走査電顕で観察した。
表面状態は処理前と変わらなかった。また、塑性変形なども認められなかった。この実施例シートは少なくとも120℃の温度に耐えることが判明した。
(6)塵埃付着性
清浄な室内に実施例シートとアクリル樹脂板を吊した状態で1ヶ月間放置したのち、走査電顕で表面への塵埃の付着状態を観察した。
実施例シートの表面に塵埃の付着は認められなかった。アクリル樹脂板の表面には、10〜15個/cm2の割合で塵埃が付着していた。この結果から明らかなように、実施例シートは、導電性を備えているので、塵埃付着を抑制する機能を発揮している。
清浄な室内に実施例シートとアクリル樹脂板を吊した状態で1ヶ月間放置したのち、走査電顕で表面への塵埃の付着状態を観察した。
実施例シートの表面に塵埃の付着は認められなかった。アクリル樹脂板の表面には、10〜15個/cm2の割合で塵埃が付着していた。この結果から明らかなように、実施例シートは、導電性を備えているので、塵埃付着を抑制する機能を発揮している。
(7)帯電性
温度20℃、相対湿度45%の環境中で、実施例シートの表面を不織布で摩擦し、1分後に表面電位を静電気電位計で測定した。0.05kV以下であり、実施例シートは静電気が事実上発生しないシートになっている。
(8)消臭性
実施例シートを鋏で靴底形状に加工し、それを靴底に敷いて3日間着用したのち取出し、外観の目視観察と鼻臭判定を行った。
外観の損傷は認められず、臭気もほとんど感じられなかった。
比較のために厚紙で同様の試験を行ったところ、外観は損傷し、また発臭が認められた。
温度20℃、相対湿度45%の環境中で、実施例シートの表面を不織布で摩擦し、1分後に表面電位を静電気電位計で測定した。0.05kV以下であり、実施例シートは静電気が事実上発生しないシートになっている。
(8)消臭性
実施例シートを鋏で靴底形状に加工し、それを靴底に敷いて3日間着用したのち取出し、外観の目視観察と鼻臭判定を行った。
外観の損傷は認められず、臭気もほとんど感じられなかった。
比較のために厚紙で同様の試験を行ったところ、外観は損傷し、また発臭が認められた。
(9)抗カビ性
実施例シートを浴槽壁面に貼着して1ヶ月間放置したのち、その表面を走査電顕で観察した。
試験前の表面状態はほぼ維持されており、またカビ発生は確認できなかった。
(10)抗菌性
実施例シートを浴槽壁面に貼着して1週間放置したのち、その表面を培養処理することなく走査電顕で観察した。
5000倍の倍率での範囲内では、菌体は観察されなかった。
実施例シートを浴槽壁面に貼着して1ヶ月間放置したのち、その表面を走査電顕で観察した。
試験前の表面状態はほぼ維持されており、またカビ発生は確認できなかった。
(10)抗菌性
実施例シートを浴槽壁面に貼着して1週間放置したのち、その表面を培養処理することなく走査電顕で観察した。
5000倍の倍率での範囲内では、菌体は観察されなかった。
4.評価
以上の結果から明らかなように、実施例の塗料で製造したシートは、抗菌、抗カビ、消臭、調湿、帯電抑制、塵埃付着抑制の各機能を全て備え、かつ長期に亘ってこれら機能を維持しており、耐熱性も良好であり、またゴム弾性を有し可撓性に富み、更には鋏加工なども可能になっている。
以上の結果から明らかなように、実施例の塗料で製造したシートは、抗菌、抗カビ、消臭、調湿、帯電抑制、塵埃付着抑制の各機能を全て備え、かつ長期に亘ってこれら機能を維持しており、耐熱性も良好であり、またゴム弾性を有し可撓性に富み、更には鋏加工なども可能になっている。
本発明の機能性塗料は、それで成膜した塗膜が抗菌、抗カビ、消臭、調湿、帯電抑制、塵埃付着抑制などの機能を発揮するので、室内壁床面への塗布、シート加工品の張り付け、保存用梱包材、寝具の中敷などの用途で使用することができる。
Claims (11)
- 樹脂溶液100質量部に対し、多孔質無機粉末と機能性無機粉末の混合粉末80〜120質量部を混合して成ることを特徴とする機能性塗料。
- 前記樹脂溶液が、樹脂材料100質量部に対し、少なくとも前記樹脂材料を溶解する溶剤30〜50質量部、および前記混合粉末の分散剤100〜180質量部から成る請求項1の機能性塗料。
- 前記樹脂材料が、天然ゴム、合成ゴム、熱可塑性エラストマの群から選ばれる少なくとも1種のゴム弾性を有する材料である請求項2の機能性塗料。
- 前記混合粉末が、前記多孔質無機粉末60〜80質量%と前記機能性無機粉末20〜40質量%から成る請求項1の機能性塗料。
- 前記多孔質無機粉末が、活性炭粉末、ゼオライト粉末の群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれかの機能性塗料。
- 前記機能性無機粉末が、Ag粉末、Ag溶液に浸漬したゼオライト粉末の焼成粉末、酸化チタン粉末の群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜5いずれかの機能性塗料。
- 前記樹脂溶液が、天然ゴム、合成ゴム、熱可塑性エラストマの少なくとも1種を樹脂材料とし、前記多孔性無機粉末が、活性炭粉末とゼオライト粉末から成り、かつ、前記機能性粉末が、Ag粉末またはAg溶液に浸漬したゼオライト粉末の焼成粉末と酸化チタン粉末から成る請求項1〜6のいずれかの機能性塗料。
- 多孔質無機粉末と機能性無機粉末を混合して混合粉末を調製する工程1;
用いる樹脂材料を溶剤に溶解して樹脂原液を調製する工程2;
前記混合粉末と、工程2で用いた前記溶剤と、前記混合粉末の分散剤とを攪拌・混合して前記混合粉末の分散液を調製する工程3;および
前記樹脂原液と前記分散液を混合する工程4;
を備えていることを特徴とする機能性塗料の製造方法。 - 前記工程1における前記多孔質無機粉末と前記機能性無機粉末の混合割合を、前記多孔質無機粉末60〜80質量%、前記機能性無機粉末20〜40質量%に設定する請求項8の機能性塗料の製造方法。
- 前記工程3における前記混合粉末と前記溶剤と前記分散剤の混合割合を、用いた樹脂材料100質量部に対し、それぞれ80〜120質量部、30〜50質量部、20〜30質量部に設定する請求項8の機能性塗料の製造方法。
- 前記工程4における前記樹脂原液と前記分散液の混合割合を、前記樹脂原液100質量部に対し、100〜150質量部に設定する請求項8の機能性塗料の製造方法。
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-
2005
- 2005-10-07 JP JP2005295105A patent/JP2007100032A/ja active Pending
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