JP2007098362A - カチオン吸着材とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し、尚且つ強度も高いカチオン吸着材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】水酸化セリウム2と、繊維材とを含有する組成物を一体に多孔質に成型してなるカチオン吸着材であって、4価の水酸化セリウムの水和物、繊維、必要に応じ結合剤を混合し、抄造してシート状の成形体を得る、あるいは短繊維を使って集綿して球状の成形体を得る、シート間に水酸化セリウム水和物もしくは球状成形体を挟持して成形体を得る等によって、カチオン吸着材を製造する。
【選択図】図1
【解決手段】水酸化セリウム2と、繊維材とを含有する組成物を一体に多孔質に成型してなるカチオン吸着材であって、4価の水酸化セリウムの水和物、繊維、必要に応じ結合剤を混合し、抄造してシート状の成形体を得る、あるいは短繊維を使って集綿して球状の成形体を得る、シート間に水酸化セリウム水和物もしくは球状成形体を挟持して成形体を得る等によって、カチオン吸着材を製造する。
【選択図】図1
Description
本発明は、カチオン吸着材とその製造方法に関する。
カチオンを吸着し得る吸着材は、水中で陽イオンの形態をとるもの(例えば、亜ヒ酸イオン(AsO+)、カドミウムイオン(Cd2+)、鉛イオン(Pb2+)、水銀イオン(Hg2+)、6価クロム(Cr6+)、ニッケルイオン(Ni2+)、リチウムイオン(Li+)、銅イオン(Cu2+)、亜鉛イオン(Zn2+)、鉄イオン(Fe2+)、マグネシウムイオン(Mg2+)、ストロンチウムイオン(Sr2+)、バリウムイオン(Ba2+)、マンガンイオン(Mn2+)、タングステンイオン(W6+)、コバルトイオン(Co2+)、アンチモンイオン(Sb2+)、ビスマスイオン(B3+)、ヒ素イオン(As3+)、スズイオン(Sn4+)、モリブデンイオン(Mo4+)、銀イオン(Ag+)、プラチナイオン(Pt+)等が挙げられ、以下、「カチオン群」と称する)の回収等に使用され得る。
従来、このようなカチオン群を吸着可能な吸着材としては、ゼオライトや活性炭が挙げられる。またこの他にも、吸着主材として希土類元素水酸化物(元素周期表の3(3A)族の希土類元素(スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタノイド元素、セリウム(Ce)など)の含水酸化物)の粉粒体を使用して、溶剤型の有機系結合剤で成型する吸着材が知られている。(特許文献1及び2参照)。
特開2004−330012号公報
特開2005−028312号公報
従来、このようなカチオン群を吸着可能な吸着材としては、ゼオライトや活性炭が挙げられる。またこの他にも、吸着主材として希土類元素水酸化物(元素周期表の3(3A)族の希土類元素(スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタノイド元素、セリウム(Ce)など)の含水酸化物)の粉粒体を使用して、溶剤型の有機系結合剤で成型する吸着材が知られている。(特許文献1及び2参照)。
しかしながら、ゼオライトや活性炭は主に物理的吸着で重金属等を固定化するものであるため、複数のカチオンを吸着しようとした場合、それぞれのカチオンのイオン径にあった細孔分布、表面特性を有するものを選択する必要がある。
また一方で、上述の特許文献1及び2に開示されるように、希土類元素含水酸化物を吸着主材とする吸着材が考案されている。しかしながら、この吸着材は、強度に乏しく、使用の際に種々の問題が生じ得る。例えば、この吸着材を、工場排水の浄化等に使用する場合、その水圧や混入した溶剤等の作用で吸着材が脆くなり、吸着主材が吸着材内に担持されずに流出してしまい、そのカチオン吸着能力が低下し得るという問題があった。また、土壌中に使用すると、その土圧により潰れて透水性を失いカチオン吸着能力が低下してしまうという問題が生じていた(尚、その強度を高めるために溶剤型の有機系結合剤の含有量を増やせば、吸着主材が有機系結合剤に埋もれてしまい、この場合もまた吸着能力が低下してしまう)。
また一方で、上述の特許文献1及び2に開示されるように、希土類元素含水酸化物を吸着主材とする吸着材が考案されている。しかしながら、この吸着材は、強度に乏しく、使用の際に種々の問題が生じ得る。例えば、この吸着材を、工場排水の浄化等に使用する場合、その水圧や混入した溶剤等の作用で吸着材が脆くなり、吸着主材が吸着材内に担持されずに流出してしまい、そのカチオン吸着能力が低下し得るという問題があった。また、土壌中に使用すると、その土圧により潰れて透水性を失いカチオン吸着能力が低下してしまうという問題が生じていた(尚、その強度を高めるために溶剤型の有機系結合剤の含有量を増やせば、吸着主材が有機系結合剤に埋もれてしまい、この場合もまた吸着能力が低下してしまう)。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し、尚且つ強度も高い吸着材を製造することが可能なカチオン吸着材及びその製造方法を提供するものである。
本発明の第1特徴構成は、水酸化セリウムと、繊維材とを含有する組成物を一体に多孔質に成型してなるカチオン吸着材である点にある。
〔作用及び効果〕
本発明のカチオン吸着材は、吸着主材として水酸化セリウムを使用しており、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得る。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数種のカチオンを吸着しようとした場合、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がない。尚、水酸化セリウムが、種々のカチオンを吸着し得るという知見は、本発明者らの鋭意研究によって初めて見出されたものである。
さらに、本発明のカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
本発明のカチオン吸着材は、吸着主材として水酸化セリウムを使用しており、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得る。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数種のカチオンを吸着しようとした場合、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がない。尚、水酸化セリウムが、種々のカチオンを吸着し得るという知見は、本発明者らの鋭意研究によって初めて見出されたものである。
さらに、本発明のカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
本発明の第2特徴構成は、前記繊維材が無機繊維であって、その平均繊維径が0.3μm〜20μmであり、その平均長さが0.1mm〜10mmであり、尚且つその密度が0.1g/cm3〜0.8g/cm3である点にある。
〔作用及び効果〕
繊維材が無機繊維であるため、有機繊維を含有する場合と比べて、耐溶剤性、耐薬品性、及び耐熱性がより強化され得る。
尚、本発明のカチオン吸着材を粒状に成型する場合、使用する無機繊維の平均繊維径は0.3μm〜20μmが好ましく、且つその平均長さは、0.1mm〜10mmが好ましい。無機繊維の平均繊維径が約0.3μm未満の場合は、製造コストが著しく高くなり得、また造粒したときに嵩高くなって、その取り扱いが困難となる。一方、無機繊維の平均繊維径が約20μmを超えると、無機繊維が剛直となって絡まり難くなる。
また、無機繊維の平均長さが約0.1mm未満の場合は、無機繊維同士の絡みが弱くなるため、造粒物が容易に割れてしまうなどの問題が生じ易い。一方、平均長さが約10mmを越えると、無機繊維を造粒したときに(無機繊維の造粒方法にもよるが)、巨大な粒ができたり、粒そのものがほとんど形成されなかったりと、造粒物の均一性が損なわれ易い。
また、組成物中の無機繊維密度が0.1g/cm3未満の場合は、水酸化セリウムを保持し難くなると共に、造粒物の強度を維持することができなくなり、一方、無機繊維密度が0.8g/cm3を超える場合は、透水性が悪くなる。
繊維材が無機繊維であるため、有機繊維を含有する場合と比べて、耐溶剤性、耐薬品性、及び耐熱性がより強化され得る。
尚、本発明のカチオン吸着材を粒状に成型する場合、使用する無機繊維の平均繊維径は0.3μm〜20μmが好ましく、且つその平均長さは、0.1mm〜10mmが好ましい。無機繊維の平均繊維径が約0.3μm未満の場合は、製造コストが著しく高くなり得、また造粒したときに嵩高くなって、その取り扱いが困難となる。一方、無機繊維の平均繊維径が約20μmを超えると、無機繊維が剛直となって絡まり難くなる。
また、無機繊維の平均長さが約0.1mm未満の場合は、無機繊維同士の絡みが弱くなるため、造粒物が容易に割れてしまうなどの問題が生じ易い。一方、平均長さが約10mmを越えると、無機繊維を造粒したときに(無機繊維の造粒方法にもよるが)、巨大な粒ができたり、粒そのものがほとんど形成されなかったりと、造粒物の均一性が損なわれ易い。
また、組成物中の無機繊維密度が0.1g/cm3未満の場合は、水酸化セリウムを保持し難くなると共に、造粒物の強度を維持することができなくなり、一方、無機繊維密度が0.8g/cm3を超える場合は、透水性が悪くなる。
本発明の第3特徴構成は、前記組成物が、結合剤をさらに含有する点にある。
〔作用及び効果〕
結合剤をさらに含有することによって、水酸化セリウムが、繊維材と絡み易くなる。その結果、水酸化セリウムは、吸着材内に一層強固に担持され得ると共に、カチオン吸着材自体の強度もより一層向上し得る。
結合剤をさらに含有することによって、水酸化セリウムが、繊維材と絡み易くなる。その結果、水酸化セリウムは、吸着材内に一層強固に担持され得ると共に、カチオン吸着材自体の強度もより一層向上し得る。
本発明の第4特徴構成は、前記水酸化セリウムは、4価の水酸化セリウムの水和物である点にある
〔作用及び効果〕
4価の水酸化セリウムの水和物は、3価の水酸化セリウムの水和物よりも吸着力が強いので、本発明のカチオン吸着材は、3価の水酸化セリウムの水和物を含有するカチオン吸着材よりも高い吸着力を発揮し得る。
〔作用及び効果〕
4価の水酸化セリウムの水和物は、3価の水酸化セリウムの水和物よりも吸着力が強いので、本発明のカチオン吸着材は、3価の水酸化セリウムの水和物を含有するカチオン吸着材よりも高い吸着力を発揮し得る。
本発明の第5特徴構成は、請求項1又は2のいずれか1項に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、前記製造方法は以下の工程:1.繊維材と、水酸化セリウム水和物の粉粒体とを水中に分散させる工程;2.前記水中に分散させた繊維材と、水酸化セリウム水和物の粉粒体とを抄造する工程;3.前記抄造工程により成型された成型品を乾燥する工程;を包含するカチオン吸着材の製造方法である点にある。
〔作用及び効果〕
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
その上、本発明により製造されたカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の粉粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
尚、本発明は、水酸化セリウム水和物の粉粒体と繊維材とを水中に分散させて、公知の抄造技術を用いて容易に成型することが可能であると共に、既設の抄造設備を利用して製造すれば、設備コスト等の削減を図ることもできる。
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
その上、本発明により製造されたカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の粉粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
尚、本発明は、水酸化セリウム水和物の粉粒体と繊維材とを水中に分散させて、公知の抄造技術を用いて容易に成型することが可能であると共に、既設の抄造設備を利用して製造すれば、設備コスト等の削減を図ることもできる。
本発明の第6特徴構成は、請求項3に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、前記製造方法は以下の工程:1.繊維材、水酸化セリウム水和物の粉粒体、及び結合剤を水中に分散させる工程;2.前記水中に分散させた繊維材、水酸化セリウム水和物の粉粒体、及び結合剤を抄造する工程;3.前記抄造工程により成型された成型品を乾燥する工程;を包含するカチオン吸着材の製造方法である点にある。
〔作用及び効果〕
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
さらに、本発明により製造されたカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の紛粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
その上、繊維材と、水酸化セリウム水和物の粉粒体とを水中に分散させる工程において、さらに結合剤を水中に分散させるので、その後の抄造工程において、繊維材と水酸化セリウム水和物の粉粒体とが、結合剤を介することによって、互いに絡み易くなるため、成型し易く、製造時間の短縮化が図れる。さらに、水酸化セリウム水和物の粉粒体が繊維材と絡み易くなる分、水酸化セリウム水和物の粉粒体が、吸着材内に一層強固に担持され得ると共に、カチオン吸着材自体の強度もより一層向上し得る。
尚、本発明は、水酸化セリウム水和物の粉粒体、繊維材、及び結合剤を水中に分散させて、公知の抄造技術を用いて容易に成型することが可能であると共に、既設の抄造設備を利用して製造すれば、設備コスト等の削減を図ることもできる。
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
さらに、本発明により製造されたカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の紛粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
その上、繊維材と、水酸化セリウム水和物の粉粒体とを水中に分散させる工程において、さらに結合剤を水中に分散させるので、その後の抄造工程において、繊維材と水酸化セリウム水和物の粉粒体とが、結合剤を介することによって、互いに絡み易くなるため、成型し易く、製造時間の短縮化が図れる。さらに、水酸化セリウム水和物の粉粒体が繊維材と絡み易くなる分、水酸化セリウム水和物の粉粒体が、吸着材内に一層強固に担持され得ると共に、カチオン吸着材自体の強度もより一層向上し得る。
尚、本発明は、水酸化セリウム水和物の粉粒体、繊維材、及び結合剤を水中に分散させて、公知の抄造技術を用いて容易に成型することが可能であると共に、既設の抄造設備を利用して製造すれば、設備コスト等の削減を図ることもできる。
本発明の第7特徴構成は、請求項1又は2のいずれか1項に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、前記製造方法は以下の工程:1.繊維材を水中に分散させる工程;2.前記水中に分散させた繊維材を抄造する工程;3.前記抄造工程によりシート状に成型された複数枚の成型品の間に水酸化セリウム水和物の粉粒体を挟み込んで一体化する工程;を包含するカチオン吸着材の製造方法である点にある。
〔作用及び効果〕
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
さらに、本発明により製造されたカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の粉粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
その上、本発明は、繊維材を水中に分散させて、公知の抄造技術を用いて容易に成型することが可能であると共に、既設の抄造設備を利用して製造すれば、設備コスト等の削減を図ることもできる。
本発明においては、例えば、シート状に成型された2枚の成型品(繊維材)の間に水酸化セリウム水和物の粉粒体を挟み込み、水酸化セリウム水和物の粉粒体が漏れないように、2枚のシート状成型品の周縁部を封着するなどして一体化すれば、シート状の本発明のカチオン吸着材を製造することができる。また、シート状の成型品が1枚のみの場合でも、その片面に水酸化セリウム水和物の粉粒体を敷いて水酸化セリウム水和物の層を形成し、そうしたシート状のものを内側に巻いていけば、水酸化セリウム水和物の層とシート状成型品(繊維材)の層とが交互に何層にも形成された本発明の筒状の吸着材を製造することも可能である。
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
さらに、本発明により製造されたカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の粉粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
その上、本発明は、繊維材を水中に分散させて、公知の抄造技術を用いて容易に成型することが可能であると共に、既設の抄造設備を利用して製造すれば、設備コスト等の削減を図ることもできる。
本発明においては、例えば、シート状に成型された2枚の成型品(繊維材)の間に水酸化セリウム水和物の粉粒体を挟み込み、水酸化セリウム水和物の粉粒体が漏れないように、2枚のシート状成型品の周縁部を封着するなどして一体化すれば、シート状の本発明のカチオン吸着材を製造することができる。また、シート状の成型品が1枚のみの場合でも、その片面に水酸化セリウム水和物の粉粒体を敷いて水酸化セリウム水和物の層を形成し、そうしたシート状のものを内側に巻いていけば、水酸化セリウム水和物の層とシート状成型品(繊維材)の層とが交互に何層にも形成された本発明の筒状の吸着材を製造することも可能である。
本発明の第8特徴構成は、前記水酸化セリウム水和物の粉粒体は、その粒径の大きさが、前記抄造により成型される成型品の有する平均孔径よりも大きいものを選択使用する請求項5〜7のいずれか1項に記載のカチオン吸着材の製造方法である点にある。
〔作用及び効果〕
水酸化セリウム水和物の粉粒体は、その粒径の大きさが、抄造により成型される成型品の有する平均孔径よりも大きいものを選択使用するので、水酸化セリウム水和物の粉粒体が、前記成型品の有する孔から流出し難くなり、吸着材中にさらにより一層強固に担持され得る。
水酸化セリウム水和物の粉粒体は、その粒径の大きさが、抄造により成型される成型品の有する平均孔径よりも大きいものを選択使用するので、水酸化セリウム水和物の粉粒体が、前記成型品の有する孔から流出し難くなり、吸着材中にさらにより一層強固に担持され得る。
本発明の第9特徴構成は、請求項1又は2のいずれか1項に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、前記製造方法は以下の工程:1.繊維材と、水酸化セリウム水和物の粉粒体とを混合する工程;2.前記繊維材と、水酸化セリウム水和物の粉粒体との混合物を造粒する工程;を包含するカチオン吸着材の製造方法である点にある。
〔作用及び効果〕
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
その上、本発明により製造されたカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の粉粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
尚、本発明は、水酸化セリウム水和物の粉粒体と繊維材とを混合して、公知の造粒技術を用いて容易に成型することが可能であると共に、既設の造粒設備を利用して製造すれば、設備コスト等の削減を図ることもできる。
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
その上、本発明により製造されたカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の粉粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
尚、本発明は、水酸化セリウム水和物の粉粒体と繊維材とを混合して、公知の造粒技術を用いて容易に成型することが可能であると共に、既設の造粒設備を利用して製造すれば、設備コスト等の削減を図ることもできる。
本発明の第10特徴構成は、請求項3に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、前記製造方法は以下の工程:1.繊維材、水酸化セリウム水和物の粉粒体、及び結合剤を混合する工程;2.前記繊維材、水酸化セリウム水和物の粉粒体、及び結合剤との混合物を造粒する工程;を包含するカチオン吸着材の製造方法である点にある。
〔作用及び効果〕
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
さらに、本発明により製造されたカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の粉粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
その上、繊維材、水酸化セリウム水和物の粉粒体、及び結合剤を混合するので、繊維材と水酸化セリウム水和物の粉粒体とが、結合剤を介することによって、互いに絡み易くなるため、成型し易く、製造時間の短縮化が図れる。さらに、水酸化セリウム水和物の粉粒体が繊維材と絡み易くなる分、水酸化セリウム水和物の粉粒体が、吸着材内に一層強固に担持され得ると共に、カチオン吸着材自体の強度もより一層向上し得る。
尚、本発明は、公知の造粒技術を用いて容易に成型することが可能であると共に、既設の造粒設備を利用して製造すれば、設備コスト等の削減を図ることもできる。
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
さらに、本発明により製造されたカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の粉粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
その上、繊維材、水酸化セリウム水和物の粉粒体、及び結合剤を混合するので、繊維材と水酸化セリウム水和物の粉粒体とが、結合剤を介することによって、互いに絡み易くなるため、成型し易く、製造時間の短縮化が図れる。さらに、水酸化セリウム水和物の粉粒体が繊維材と絡み易くなる分、水酸化セリウム水和物の粉粒体が、吸着材内に一層強固に担持され得ると共に、カチオン吸着材自体の強度もより一層向上し得る。
尚、本発明は、公知の造粒技術を用いて容易に成型することが可能であると共に、既設の造粒設備を利用して製造すれば、設備コスト等の削減を図ることもできる。
本発明の第11特徴構成は、請求項1又は2のいずれか1項に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、前記製造方法は以下の工程:1.繊維材と、水酸化セリウム水和物の粉粒体とを混合して綿状化する工程;2.前記綿状化した繊維材と、水酸化セリウム水和物の粉粒体との混合物を集綿する工程;を包含するカチオン吸着材の製造方法である点にある。
〔作用及び効果〕
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
その上、本発明により製造されたカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の粉粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
尚、本発明は、繊維材と、水酸化セリウム水和物の粉粒体とを混合して、公知の綿状化技術を用いて容易に成型することが可能であると共に、既設の集綿装置を利用して製造すれば、設備コスト等の削減を図ることもできる。
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
その上、本発明により製造されたカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の粉粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
尚、本発明は、繊維材と、水酸化セリウム水和物の粉粒体とを混合して、公知の綿状化技術を用いて容易に成型することが可能であると共に、既設の集綿装置を利用して製造すれば、設備コスト等の削減を図ることもできる。
本発明の第12特徴構成は、請求項3に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、前記製造方法は以下の工程:1.繊維材、水酸化セリウム水和物の粉粒体、及び結合剤を混合して綿状化する工程;2.前記綿状化した繊維材、水酸化セリウム水和物の粉粒体、及び結合剤との混合物を集綿する工程;を包含するカチオン吸着材の製造方法である点にある。
〔作用及び効果〕
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
さらに、本発明により製造されたカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の粉粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
その上、繊維材、水酸化セリウム水和物の粉粒体、及び結合剤を混合して綿状化するので、繊維材と水酸化セリウム水和物の粉粒体とが、結合剤を介することによって、互いに絡み易くなるため、成型し易く、製造時間の短縮化が図れる。さらに、水酸化セリウム水和物の粉粒体が繊維材と絡み易くなる分、水酸化セリウム水和物の粉粒体が、吸着材内に一層強固に担持され得ると共に、カチオン吸着材自体の強度もより一層向上し得る。
尚、本発明は、公知の綿状化技術を用いて容易に成型することが可能であると共に、既設の集綿装置を利用して製造すれば、設備コスト等の削減を図ることもできる。
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
さらに、本発明により製造されたカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の粉粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
その上、繊維材、水酸化セリウム水和物の粉粒体、及び結合剤を混合して綿状化するので、繊維材と水酸化セリウム水和物の粉粒体とが、結合剤を介することによって、互いに絡み易くなるため、成型し易く、製造時間の短縮化が図れる。さらに、水酸化セリウム水和物の粉粒体が繊維材と絡み易くなる分、水酸化セリウム水和物の粉粒体が、吸着材内に一層強固に担持され得ると共に、カチオン吸着材自体の強度もより一層向上し得る。
尚、本発明は、公知の綿状化技術を用いて容易に成型することが可能であると共に、既設の集綿装置を利用して製造すれば、設備コスト等の削減を図ることもできる。
本発明の第13特徴構成は、前記繊維材が無機繊維である請求項5〜12のいずれか1項に記載のカチオン吸着材の製造方法である点にある。
〔作用及び効果〕
繊維材が無機繊維であるため、有機繊維と比べて、より耐溶剤性、耐薬品性、及び耐熱性の高いカチオン吸着材を製造することができる。
繊維材が無機繊維であるため、有機繊維と比べて、より耐溶剤性、耐薬品性、及び耐熱性の高いカチオン吸着材を製造することができる。
本発明の第14特徴構成は、請求項1又は2のいずれか1項に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、前記製造方法は以下の工程:1.無機繊維、熱可塑性繊維、及び水酸化セリウム水和物の粉粒体を水中に分散させる工程;2.前記水中に分散させた無機繊維、熱可塑性繊維、及び水酸化セリウム水和物の粉粒体を抄造する工程;3.前記抄造工程により成型された成型品を加熱して、前記熱可塑性繊維の融着により、前記無機繊維を接着一体化して、前記無機繊維間に前記水酸化セリウム水和物の粉粒体を保持する工程;を包含するカチオン吸着材の製造方法である点にある。
〔作用及び効果〕
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
その上、本発明により製造されたカチオン吸着材は、無機繊維を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の粉粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。尚、無機繊維を含有させることで、有機繊維と比べて、より耐溶剤性、耐薬品性、及び耐熱性の高いカチオン吸着材を製造することもできる。
さらに、本発明は、無機繊維、熱可塑性繊維、及び水酸化セリウム水和物の粉粒体を水中に分散させて、公知の抄造技術を用いて容易に成型することが可能であると共に、既設の抄造設備を利用して製造すれば、設備コスト等の削減を図ることもできる。
尚、本発明にて使用する繊維材は無機繊維であるため、前記抄造工程により成型された成型品を加熱することが可能であり、その成型品を加熱すると、熱可塑性繊維の融着により、無機繊維が接着一体化して、その無機繊維間に水酸化セリウム水和物の粉粒体を保持し得るので、水酸化セリウム水和物の粉粒体が、吸着材内に一層強固に担持され得ると共に、カチオン吸着材自体の強度もより一層向上し得る。
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
その上、本発明により製造されたカチオン吸着材は、無機繊維を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の粉粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。尚、無機繊維を含有させることで、有機繊維と比べて、より耐溶剤性、耐薬品性、及び耐熱性の高いカチオン吸着材を製造することもできる。
さらに、本発明は、無機繊維、熱可塑性繊維、及び水酸化セリウム水和物の粉粒体を水中に分散させて、公知の抄造技術を用いて容易に成型することが可能であると共に、既設の抄造設備を利用して製造すれば、設備コスト等の削減を図ることもできる。
尚、本発明にて使用する繊維材は無機繊維であるため、前記抄造工程により成型された成型品を加熱することが可能であり、その成型品を加熱すると、熱可塑性繊維の融着により、無機繊維が接着一体化して、その無機繊維間に水酸化セリウム水和物の粉粒体を保持し得るので、水酸化セリウム水和物の粉粒体が、吸着材内に一層強固に担持され得ると共に、カチオン吸着材自体の強度もより一層向上し得る。
本発明の第15特徴構成は、請求項1又は2のいずれか1項に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、繊維材の織物の間に水酸化セリウム水和物の粉粒体を挟み込んで一体化する工程を包含するカチオン吸着材の製造方法である点にある。
〔作用及び効果〕
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
その上、本発明により製造されたカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の粉粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
尚、本発明においては、既製の繊維材の織物(例えば、芳香族アラミド繊維、テトラフルオロエチレン繊維、ポリイミド繊維等の有機繊維で作られた既製の不織布、平織り、綾織、朱子織した布等)を使用して、容易に製造することができる。例えば、2枚のそうした繊維材の織物の間に、水酸化セリウム水和物の粉粒体を挟み込み、水酸化セリウム水和物の粉粒体が漏れないように、繊維材の織物の周縁部を封着するなどして一体化すれば、シート状のカチオン吸着材を製造することができる。また、繊維材の織物が1枚のみの場合でも、その片面に水酸化セリウム水和物の粉粒体を敷いて水酸化セリウム水和物の層を形成し、それを内側に巻いていけば、水酸化セリウム水和物の層と繊維材の織物の層とが交互に何層にも形成された筒状のカチオン吸着材を製造することも可能である。
本発明によれば、吸着主材として水酸化セリウム水和物の粉粒体を使用しているので、前記カチオン群に対して高く優れた吸着能力を発揮し得るカチオン吸着材を製造することができる。そのため、従来のゼオライトや活性炭のように、複数の成分を吸着しようとした場合、製造の際、それぞれの成分のイオン径にあった細孔分布及び表面特性を有するものを選択しなければならないといった必要がなく、種々のカチオンに対して高い吸着能力を有し得る吸着材を簡便に製造することができる。
その上、本発明により製造されたカチオン吸着材は、繊維材を含有しているので、その補強効果によって高い強度を有し得ると共に、多孔質に成型され易く、水が透水し易い(高い透水性を有する)。従って、本発明のカチオン吸着材を水や土壌中にて使用した場合でも、その水圧や土圧等の作用に耐え、吸着主材(水酸化セリウム水和物の粉粒体)が吸着材内にしっかりと担持されて流出し難くなると共に、透水性も確保されるので、カチオンの吸着能力が低下してしまう虞がない。
尚、本発明においては、既製の繊維材の織物(例えば、芳香族アラミド繊維、テトラフルオロエチレン繊維、ポリイミド繊維等の有機繊維で作られた既製の不織布、平織り、綾織、朱子織した布等)を使用して、容易に製造することができる。例えば、2枚のそうした繊維材の織物の間に、水酸化セリウム水和物の粉粒体を挟み込み、水酸化セリウム水和物の粉粒体が漏れないように、繊維材の織物の周縁部を封着するなどして一体化すれば、シート状のカチオン吸着材を製造することができる。また、繊維材の織物が1枚のみの場合でも、その片面に水酸化セリウム水和物の粉粒体を敷いて水酸化セリウム水和物の層を形成し、それを内側に巻いていけば、水酸化セリウム水和物の層と繊維材の織物の層とが交互に何層にも形成された筒状のカチオン吸着材を製造することも可能である。
〔実施形態〕
本発明のカチオン吸着材について、その製造方法に関する実施形態を示す。
《第1実施形態》
本発明のカチオン吸着材(シート状成型品)は、以下に記載されるような適当な水酸化セリウムの粉粒体及び繊維材、並びに必要に応じて以下に記載されるような適当な結合剤を水中に分散させてスラリーを形成した後(分散工程)、そのスラリーを抄造してシート状物に成型し(抄造工程)、そのシート状物を加熱乾燥(乾燥工程)して製造することができる。
尚、水酸化セリウムの密度としては、0.1g/cm3〜0.8g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.2g/cm3〜0.5g/cm3である。繊維材の密度としては、0.1g/cm3〜0.8g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.2g/cm3〜0.6g/cm3である。結合剤の密度としては、0.01g/cm3〜0.3g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.04g/cm3〜0.2g/cm3である。また、乾燥する温度としては、50℃〜250℃が好ましく、さらにより好ましくは、80℃〜220℃である。前記スラリーをシート状に成型する抄造技術は、公知の抄造技術を用いることができる。
また、シート状の成型品からは、カートリッジフィルター状のカチオン吸着材を製造することもできる(例えば、前述のシート状に成型したものを、透水性を有する適当な芯体(例えば、ポリプロピレン製若しくはポリエチレン製)に巻き回して製造する)。
本発明のカチオン吸着材について、その製造方法に関する実施形態を示す。
《第1実施形態》
本発明のカチオン吸着材(シート状成型品)は、以下に記載されるような適当な水酸化セリウムの粉粒体及び繊維材、並びに必要に応じて以下に記載されるような適当な結合剤を水中に分散させてスラリーを形成した後(分散工程)、そのスラリーを抄造してシート状物に成型し(抄造工程)、そのシート状物を加熱乾燥(乾燥工程)して製造することができる。
尚、水酸化セリウムの密度としては、0.1g/cm3〜0.8g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.2g/cm3〜0.5g/cm3である。繊維材の密度としては、0.1g/cm3〜0.8g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.2g/cm3〜0.6g/cm3である。結合剤の密度としては、0.01g/cm3〜0.3g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.04g/cm3〜0.2g/cm3である。また、乾燥する温度としては、50℃〜250℃が好ましく、さらにより好ましくは、80℃〜220℃である。前記スラリーをシート状に成型する抄造技術は、公知の抄造技術を用いることができる。
また、シート状の成型品からは、カートリッジフィルター状のカチオン吸着材を製造することもできる(例えば、前述のシート状に成型したものを、透水性を有する適当な芯体(例えば、ポリプロピレン製若しくはポリエチレン製)に巻き回して製造する)。
(水酸化セリウム)
本発明に適用可能な水酸化セリウムは、3価の水酸化セリウムもしくはその水和物、又は、4価の水酸化セリウムもしくはその水和物であり、これらを単独でか、あるいは任意に組み合わせて使用することも可能であるが、好ましくは、4価の水酸化セリウムの水和物である。尚、水酸化セリウムは、例えば、亜ヒ酸イオン(AsO+)、カドミウムイオン(Cd2+)、鉛イオン(Pb2+)、水銀イオン(Hg2+)、6価クロム(Cr6+)、ニッケルイオン(Ni2+)、リチウムイオン(Li+)、銅イオン(Cu2+)、亜鉛イオン(Zn2+)、鉄イオン(Fe2+)、マグネシウムイオン(Mg2+)、ストロンチウムイオン(Sr2+)、バリウムイオン(Ba2+)、マンガンイオン(Mn2+)、タングステンイオン(W6+)、コバルトイオン(Co2+)、アンチモンイオン(Sb2+)、ビスマスイオン(B3+)、ヒ素イオン(As3+)、スズイオン(Sn4+)、モリブデンイオン(Mo4+)、銀イオン(Ag+)、プラチナイオン(Pt+)等といった、水中で陽イオンの形態をとる化合物や元素に対して高く優れた吸着能力を発揮し得る。
また、上記各種の水酸化セリウムは、好ましくは、その粒径が、抄造により成型される成型品の有する平均孔径よりも大きいもの(好ましくは、粒径の大きさが0.1μm〜50μmであるもの、さらにより好ましくは、粒径の大きさが1μm〜25μmであるもの)を選択使用する(尚、上記各種の水酸化セリウムを必要に応じて、公知の造粒技術(例えば、転動造粒方法、噴霧乾燥法、圧片造粒法、押し出し成形法、プレス成形法等)を用いて造粒し、前記平均孔径よりもその粒径を大きくしたものを使用しても良い)。
また、水酸化セリウムは800℃以上の高温で処理されると、酸化して酸化セリウムになるため、できるだけ低温で処理されたものが好ましい。また、150℃付近で結合水が脱離し、吸着性能が低下するため、150℃より低温で処理されたものが好ましい。
本発明に適用可能な水酸化セリウムは、3価の水酸化セリウムもしくはその水和物、又は、4価の水酸化セリウムもしくはその水和物であり、これらを単独でか、あるいは任意に組み合わせて使用することも可能であるが、好ましくは、4価の水酸化セリウムの水和物である。尚、水酸化セリウムは、例えば、亜ヒ酸イオン(AsO+)、カドミウムイオン(Cd2+)、鉛イオン(Pb2+)、水銀イオン(Hg2+)、6価クロム(Cr6+)、ニッケルイオン(Ni2+)、リチウムイオン(Li+)、銅イオン(Cu2+)、亜鉛イオン(Zn2+)、鉄イオン(Fe2+)、マグネシウムイオン(Mg2+)、ストロンチウムイオン(Sr2+)、バリウムイオン(Ba2+)、マンガンイオン(Mn2+)、タングステンイオン(W6+)、コバルトイオン(Co2+)、アンチモンイオン(Sb2+)、ビスマスイオン(B3+)、ヒ素イオン(As3+)、スズイオン(Sn4+)、モリブデンイオン(Mo4+)、銀イオン(Ag+)、プラチナイオン(Pt+)等といった、水中で陽イオンの形態をとる化合物や元素に対して高く優れた吸着能力を発揮し得る。
また、上記各種の水酸化セリウムは、好ましくは、その粒径が、抄造により成型される成型品の有する平均孔径よりも大きいもの(好ましくは、粒径の大きさが0.1μm〜50μmであるもの、さらにより好ましくは、粒径の大きさが1μm〜25μmであるもの)を選択使用する(尚、上記各種の水酸化セリウムを必要に応じて、公知の造粒技術(例えば、転動造粒方法、噴霧乾燥法、圧片造粒法、押し出し成形法、プレス成形法等)を用いて造粒し、前記平均孔径よりもその粒径を大きくしたものを使用しても良い)。
また、水酸化セリウムは800℃以上の高温で処理されると、酸化して酸化セリウムになるため、できるだけ低温で処理されたものが好ましい。また、150℃付近で結合水が脱離し、吸着性能が低下するため、150℃より低温で処理されたものが好ましい。
(水酸化セリウム水和物の製法)
炭酸セリウム(III)を酸で溶解し、次いでアルカリで中和する。この製法において、3
価の水酸化セリウム水和物を主成分とするもの(3価の水酸化セリウム水和物と4価の水酸化セリウム水和物との比がおよそ9:1)を得ることが可能である。
また、炭酸セリウム(III)を塩酸、硫酸で処理しその後、NaOH等のアルカリで中和
処理しその後、加熱乾燥する。この製法において、4価の水酸化セリウム水和物を主成分とするもの(3価の水酸化セリウム水和物と4価の水酸化セリウム水和物(2次粒径がおよそ15μm)との比がおよそ5:95)を得ることが可能である。
炭酸セリウム(III)を酸で溶解し、次いでアルカリで中和する。この製法において、3
価の水酸化セリウム水和物を主成分とするもの(3価の水酸化セリウム水和物と4価の水酸化セリウム水和物との比がおよそ9:1)を得ることが可能である。
また、炭酸セリウム(III)を塩酸、硫酸で処理しその後、NaOH等のアルカリで中和
処理しその後、加熱乾燥する。この製法において、4価の水酸化セリウム水和物を主成分とするもの(3価の水酸化セリウム水和物と4価の水酸化セリウム水和物(2次粒径がおよそ15μm)との比がおよそ5:95)を得ることが可能である。
(水酸化セリウムのその他の製法)
また安価な水酸化セリウムとして、酸化セリウムの廃研磨剤を、場合により過酸化水素やヒドロキシアミンで還元させ、その後、塩酸、硫酸で処理しその後、NaOH等のアルカリで中和処理する。この製法において、4価の水酸化セリウム(もしくはその水和物)の含有量が、3価の水酸化セリウム(もしくはその水和物)の含有量よりも多い、水酸化セリウムの混合物を得ることが可能である。
また安価な水酸化セリウムとして、酸化セリウムの廃研磨剤を、場合により過酸化水素やヒドロキシアミンで還元させ、その後、塩酸、硫酸で処理しその後、NaOH等のアルカリで中和処理する。この製法において、4価の水酸化セリウム(もしくはその水和物)の含有量が、3価の水酸化セリウム(もしくはその水和物)の含有量よりも多い、水酸化セリウムの混合物を得ることが可能である。
(繊維材)
本発明に適用可能な繊維材としては、無機繊維(ガラス繊維、ロックウール、カーボン繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、チタン繊維等)、有機繊維(芳香族アラミド繊維、テトラフルオロエチレン繊維、ポリイミド繊維等)が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、水酸化セリウムを担持し得、尚且つ吸着材に多孔質性と適度な強度を付与し得るものであるならばその素材については任意である。また、これらの繊維材を単独か、あるいは任意の組み合わせで使用することも可能である。
本発明に適用可能な繊維材としては、無機繊維(ガラス繊維、ロックウール、カーボン繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、チタン繊維等)、有機繊維(芳香族アラミド繊維、テトラフルオロエチレン繊維、ポリイミド繊維等)が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、水酸化セリウムを担持し得、尚且つ吸着材に多孔質性と適度な強度を付与し得るものであるならばその素材については任意である。また、これらの繊維材を単独か、あるいは任意の組み合わせで使用することも可能である。
(結合剤)
本発明に適用可能な結合剤としては、有機珪素化合物(2官能以上の有機珪素化合物)等が挙げられる。
詳細には、R2SiX2で表される二官能性シランとしては、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルジメチルジメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメトキシジエトキシシラン、β-(3.4-エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
本発明に適用可能な結合剤としては、有機珪素化合物(2官能以上の有機珪素化合物)等が挙げられる。
詳細には、R2SiX2で表される二官能性シランとしては、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、γ-アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルジメチルジメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメトキシジエトキシシラン、β-(3.4-エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
RSiX3で表される三官能性シランとしては、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル(β-メトキシエトキシ)シラン、γ-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β-(3.4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
SiX4で表される四官能性シランの例としては、テトラエチルオルソシリケート、テトラメチルオルトシリケート等が挙げられる。
尚、これらの結合剤を単独か、あるいは任意の組み合わせで使用することも可能である。
尚、これらの結合剤を単独か、あるいは任意の組み合わせで使用することも可能である。
《第2実施形態》
本発明のカチオン吸着材(シート状成型品)は、上述の適当な水酸化セリウムの粉粒体及び無機繊維、並びに以下に記載されるような適当な熱可塑性繊維を水中に分散させてスラリーを形成した後(分散工程)、そのスラリーを抄造してシート状物に成型し(抄造工程)、そのシート状物を適当な条件下において加熱処理して製造する。この加熱処理による熱可塑性繊維の融着によって、無機繊維が接着一体化して、無機繊維間に水酸化セリウムの粉粒体が保持される。
尚、水酸化セリウムの密度としては、0.1g/cm3〜0.8g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.2g/cm3〜0.5g/cm3である。無機繊維の密度としては、0.1g/cm3〜0.8g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.2g/cm3〜0.6g/cm3である。前記スラリーをシート状に成型する抄造技術は、公知の抄造技術を用いることができる。
また、シート状の成型品からは、カートリッジフィルター状のカチオン吸着材を製造することもできる(例えば、前述のシート状に成型したものを、透水性を有する適当な芯体(例えば、ポリプロピレン製若しくはポリエチレン製)に巻き回して製造する)。
本発明のカチオン吸着材(シート状成型品)は、上述の適当な水酸化セリウムの粉粒体及び無機繊維、並びに以下に記載されるような適当な熱可塑性繊維を水中に分散させてスラリーを形成した後(分散工程)、そのスラリーを抄造してシート状物に成型し(抄造工程)、そのシート状物を適当な条件下において加熱処理して製造する。この加熱処理による熱可塑性繊維の融着によって、無機繊維が接着一体化して、無機繊維間に水酸化セリウムの粉粒体が保持される。
尚、水酸化セリウムの密度としては、0.1g/cm3〜0.8g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.2g/cm3〜0.5g/cm3である。無機繊維の密度としては、0.1g/cm3〜0.8g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.2g/cm3〜0.6g/cm3である。前記スラリーをシート状に成型する抄造技術は、公知の抄造技術を用いることができる。
また、シート状の成型品からは、カートリッジフィルター状のカチオン吸着材を製造することもできる(例えば、前述のシート状に成型したものを、透水性を有する適当な芯体(例えば、ポリプロピレン製若しくはポリエチレン製)に巻き回して製造する)。
(熱可塑性繊維)
本発明に適用可能な熱可塑性繊維としては、ポリエステル繊維、アクリル繊維、アセテート・トリアセテート繊維等が挙げられるが、好ましくは、芯部分がポリプロピレン、鞘部分がポリエチレンの2成分から構成される熱融着繊維である。
本発明に適用可能な熱可塑性繊維としては、ポリエステル繊維、アクリル繊維、アセテート・トリアセテート繊維等が挙げられるが、好ましくは、芯部分がポリプロピレン、鞘部分がポリエチレンの2成分から構成される熱融着繊維である。
《第3実施形態》
図1は、本発明の第3実施形態の製造方法により製造される吸着材を示している。
上述の適当な繊維材を水中に分散させてスラリーを形成した後(分散工程)、そのスラリーを抄造してシート状物に成型し(抄造工程)、そのシート状の成型品1を加熱乾燥(乾燥工程)する。
次いで、図1(イ)に示されるように、2枚のシート状成型品1を用いて、その間に上述の適当な水酸化セリウムの粉粒体2を挟み込み、水酸化セリウムの粉粒体2が漏れ出さないようにシート状成型品1の周縁部を適当な接着剤を用いて封着すれば、シート状のカチオン吸着材を製造することができる。尚、図1(イ)に示されるシート状吸着材は、内部を接着して仕切りを設けて複数の空間を形成し、その中に水酸化セリウム粉粒体2を挟み込むように構成されている。
また、図1(ロ)に示されるように、1枚のシート状成型品1の片面全体に水酸化セリウムの粉粒体2を敷いて水酸化セリウム層を形成し、そうしたシート状のものを、透水性を有する筒状の多孔性芯体3(例えば、ポリプロピレン製若しくはポリエチレン製)の周りに巻き付けて接着剤等で固定すれば、水酸化セリウム層とシート状成型品1の繊維材層とが交互に何層にも形成されたカートリッジフィルター状(筒状)の吸着材を製造することも可能である。
尚、本実施形態においては、上述の抄紙したシート状成型品1の代わりに、繊維材の織物(例えば、無機繊維(ガラス繊維、ロックウール、カーボン繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、チタン繊維等)や、有機繊維(芳香族アラミド繊維、テトラフルオロエチレン繊維、ポリイミド繊維等)で作られた既製の不織布、平織り、綾織、朱子織した布等)を用いて、上述と同様にして製造することも可能である。
図1は、本発明の第3実施形態の製造方法により製造される吸着材を示している。
上述の適当な繊維材を水中に分散させてスラリーを形成した後(分散工程)、そのスラリーを抄造してシート状物に成型し(抄造工程)、そのシート状の成型品1を加熱乾燥(乾燥工程)する。
次いで、図1(イ)に示されるように、2枚のシート状成型品1を用いて、その間に上述の適当な水酸化セリウムの粉粒体2を挟み込み、水酸化セリウムの粉粒体2が漏れ出さないようにシート状成型品1の周縁部を適当な接着剤を用いて封着すれば、シート状のカチオン吸着材を製造することができる。尚、図1(イ)に示されるシート状吸着材は、内部を接着して仕切りを設けて複数の空間を形成し、その中に水酸化セリウム粉粒体2を挟み込むように構成されている。
また、図1(ロ)に示されるように、1枚のシート状成型品1の片面全体に水酸化セリウムの粉粒体2を敷いて水酸化セリウム層を形成し、そうしたシート状のものを、透水性を有する筒状の多孔性芯体3(例えば、ポリプロピレン製若しくはポリエチレン製)の周りに巻き付けて接着剤等で固定すれば、水酸化セリウム層とシート状成型品1の繊維材層とが交互に何層にも形成されたカートリッジフィルター状(筒状)の吸着材を製造することも可能である。
尚、本実施形態においては、上述の抄紙したシート状成型品1の代わりに、繊維材の織物(例えば、無機繊維(ガラス繊維、ロックウール、カーボン繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、チタン繊維等)や、有機繊維(芳香族アラミド繊維、テトラフルオロエチレン繊維、ポリイミド繊維等)で作られた既製の不織布、平織り、綾織、朱子織した布等)を用いて、上述と同様にして製造することも可能である。
《第4実施形態》
本発明のカチオン吸着材は、上述の適当な水酸化セリウムの粉粒体及び繊維材、並びに必要に応じて上述の適当な結合剤や適量の水を加えて混合し、公知の造粒技術で造粒して製造する。
尚、水酸化セリウムの密度としては、0.1g/cm3〜0.8g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.2g/cm3〜0.5g/cm3である。繊維材の密度としては、0.1g/cm3〜0.8g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.2g/cm3〜0.6g/cm3である。結合剤の密度としては、0.01g/cm3〜0.3g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.04g/cm3〜0.2g/cm3である。
公知の造粒技術としては、転動造粒方法、振動造粒機法、噴霧乾燥法、圧片造粒、押し出し成型法、プレス成型法が挙げられる。尚、転動造粒方法は、成型体を適切な硬さにし易く、噴霧乾燥法は、細孔の形成が促進されやすい。
また、特に繊維材として上記無機繊維を使用する場合、無機繊維は、その形状を特に限定するものではないが、無機繊維の平均繊維径約0.3μm〜20μm、平均長さ約0.1mm〜10mmが好ましく、さらには平均繊維径約0.5μm〜13μm、平均長さ約0.5mm〜5mmがより好ましい。無機繊維の平均径が約0.3μm未満の場合は、製造コストが著しく高くなり、また造粒したときに嵩高くなって、その取り扱いが困難となる。
一方、無機繊維の平均径が約20μmを超えると、無機繊維が剛直で絡まり難くなる。また、平均長さが約0.1mm未満の場合は、無機繊維同士の絡みが弱くなるため、造粒物が容易に割れてしまうなどの問題が生じ易い。一方、平均長さが約10mmを越えると、無機繊維を造粒したときに(無機繊維の造粒方法にもよるが)、巨大な粒ができたり、粒そのものがほとんど形成されなかったりと、造粒物の均一性が損なわれ易い。
無機繊維の造粒物の形状は、とくに限定されるものではなく、球形、楕円体形、錐形、立方体または直方体等が例示される。しかし、無機繊維を造粒する場合、生産効率を考慮すれば、後述する無機繊維のスラリーを撹拌する、あるいは回転もしくは振動造粒機の利用が有利であることから、無機繊維の造粒物の形状はこれらの形成方法において無為に収束する形状である球形または楕円体が好ましい。
無機繊維を造粒する手段および無機繊維に水酸化セリウムを付着させる手段は、ともに限定されるものではない。例えば、無機繊維を公知の回転造粒機または振動造粒機を用いて造粒する場合に、無機繊維に塗布する多官能有機珪素化合物などを含むコーティング溶液中に水酸化セリウムなどを添加しておくことにより、水酸化セリウムの無機繊維への付着と無機繊維の造粒とを同時に実施することができる。あるいは、水酸化セリウムまたは水酸化セリウムとシランカップリング剤等を含むコーティング溶液中に無機繊維を添加してスラリーとし、これを撹拌して造粒することによっても水酸化セリウムの無機繊維への付着と無機繊維の造粒とを同時に実施することができる。また、無機繊維の造粒物をコーティング溶液中に、所定時間(例えば約1〜24時間)浸漬して、水酸化セリウムまたは水酸化セリウムとシランカップリング剤等を無機繊維に担持させてもよい。
また、液体混合物からの造粒性を改善するために、液体の粘度を増粘させた後で、造粒させることもできる。増粘材として、合成スメクタイトなどの無機層状物なども使用できる。なお、有機溶剤系でも分散、増粘させるために、無機層状物の表面を処理しても良い。
本発明のカチオン吸着材は、上述の適当な水酸化セリウムの粉粒体及び繊維材、並びに必要に応じて上述の適当な結合剤や適量の水を加えて混合し、公知の造粒技術で造粒して製造する。
尚、水酸化セリウムの密度としては、0.1g/cm3〜0.8g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.2g/cm3〜0.5g/cm3である。繊維材の密度としては、0.1g/cm3〜0.8g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.2g/cm3〜0.6g/cm3である。結合剤の密度としては、0.01g/cm3〜0.3g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.04g/cm3〜0.2g/cm3である。
公知の造粒技術としては、転動造粒方法、振動造粒機法、噴霧乾燥法、圧片造粒、押し出し成型法、プレス成型法が挙げられる。尚、転動造粒方法は、成型体を適切な硬さにし易く、噴霧乾燥法は、細孔の形成が促進されやすい。
また、特に繊維材として上記無機繊維を使用する場合、無機繊維は、その形状を特に限定するものではないが、無機繊維の平均繊維径約0.3μm〜20μm、平均長さ約0.1mm〜10mmが好ましく、さらには平均繊維径約0.5μm〜13μm、平均長さ約0.5mm〜5mmがより好ましい。無機繊維の平均径が約0.3μm未満の場合は、製造コストが著しく高くなり、また造粒したときに嵩高くなって、その取り扱いが困難となる。
一方、無機繊維の平均径が約20μmを超えると、無機繊維が剛直で絡まり難くなる。また、平均長さが約0.1mm未満の場合は、無機繊維同士の絡みが弱くなるため、造粒物が容易に割れてしまうなどの問題が生じ易い。一方、平均長さが約10mmを越えると、無機繊維を造粒したときに(無機繊維の造粒方法にもよるが)、巨大な粒ができたり、粒そのものがほとんど形成されなかったりと、造粒物の均一性が損なわれ易い。
無機繊維の造粒物の形状は、とくに限定されるものではなく、球形、楕円体形、錐形、立方体または直方体等が例示される。しかし、無機繊維を造粒する場合、生産効率を考慮すれば、後述する無機繊維のスラリーを撹拌する、あるいは回転もしくは振動造粒機の利用が有利であることから、無機繊維の造粒物の形状はこれらの形成方法において無為に収束する形状である球形または楕円体が好ましい。
無機繊維を造粒する手段および無機繊維に水酸化セリウムを付着させる手段は、ともに限定されるものではない。例えば、無機繊維を公知の回転造粒機または振動造粒機を用いて造粒する場合に、無機繊維に塗布する多官能有機珪素化合物などを含むコーティング溶液中に水酸化セリウムなどを添加しておくことにより、水酸化セリウムの無機繊維への付着と無機繊維の造粒とを同時に実施することができる。あるいは、水酸化セリウムまたは水酸化セリウムとシランカップリング剤等を含むコーティング溶液中に無機繊維を添加してスラリーとし、これを撹拌して造粒することによっても水酸化セリウムの無機繊維への付着と無機繊維の造粒とを同時に実施することができる。また、無機繊維の造粒物をコーティング溶液中に、所定時間(例えば約1〜24時間)浸漬して、水酸化セリウムまたは水酸化セリウムとシランカップリング剤等を無機繊維に担持させてもよい。
また、液体混合物からの造粒性を改善するために、液体の粘度を増粘させた後で、造粒させることもできる。増粘材として、合成スメクタイトなどの無機層状物なども使用できる。なお、有機溶剤系でも分散、増粘させるために、無機層状物の表面を処理しても良い。
《第5実施形態》
本発明のカチオン吸着材は、上述の適当な水酸化セリウムの粉粒体及び繊維材、並びに必要に応じて上述の適当な結合剤を混合して綿状化し、公知の集綿装置を用いて集綿して製造する。
尚、水酸化セリウムの密度としては、0.1g/cm3〜0.8g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.2g/cm3〜0.5g/cm3である。繊維材の密度としては、0.1g/cm3〜0.8g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.2g/cm3〜0.6g/cm3である。結合剤の密度としては、0.01g/cm3〜0.3g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.04g/cm3〜0.2g/cm3である。
本発明のカチオン吸着材は、上述の適当な水酸化セリウムの粉粒体及び繊維材、並びに必要に応じて上述の適当な結合剤を混合して綿状化し、公知の集綿装置を用いて集綿して製造する。
尚、水酸化セリウムの密度としては、0.1g/cm3〜0.8g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.2g/cm3〜0.5g/cm3である。繊維材の密度としては、0.1g/cm3〜0.8g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.2g/cm3〜0.6g/cm3である。結合剤の密度としては、0.01g/cm3〜0.3g/cm3が好ましく、さらにより好ましくは、0.04g/cm3〜0.2g/cm3である。
以下、本発明について、実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
上記第4実施形態の実施例として、マイクロウールCMLF/繊維径2.0−0.6μm(日本板硝子製)と水酸化セリウム(4価)の水和物、適量の水を混ぜ、粒状に成形し、粒状のカチオン吸着材を得た。
マイクロウールCMLF/繊維径0.8μm(日本板硝子製)50重量部
水酸化セリウムの水和物 40重量部
水 20重量部
乾燥:120℃―1時間
(実施例1)
上記第4実施形態の実施例として、マイクロウールCMLF/繊維径2.0−0.6μm(日本板硝子製)と水酸化セリウム(4価)の水和物、適量の水を混ぜ、粒状に成形し、粒状のカチオン吸着材を得た。
マイクロウールCMLF/繊維径0.8μm(日本板硝子製)50重量部
水酸化セリウムの水和物 40重量部
水 20重量部
乾燥:120℃―1時間
(実施例2)
上記第4実施形態の実施例として、精製水に40%の水酸化セリウム(4価)の水和物を分散させ、その中に、結合剤として多官能性有機珪素化合物(メチルトリメトキシシランのオリゴマー)を10%添加し、その後、50%のガラス繊維(1mm以下の長さ)を加え攪拌し、その後、合成スメクタイトを5%添加し増粘させ、造粒し、120℃で1時間乾燥し、粒状のカチオン吸着材が得られた。
上記第4実施形態の実施例として、精製水に40%の水酸化セリウム(4価)の水和物を分散させ、その中に、結合剤として多官能性有機珪素化合物(メチルトリメトキシシランのオリゴマー)を10%添加し、その後、50%のガラス繊維(1mm以下の長さ)を加え攪拌し、その後、合成スメクタイトを5%添加し増粘させ、造粒し、120℃で1時間乾燥し、粒状のカチオン吸着材が得られた。
(実施例3)
上記第5実施形態の実施例として、平均繊維径4μmのCガラス成分からなるガラス繊維(日本無機株式会社製)の短繊維を100重量部、結合剤として多官能性有機珪素化合物(メチルトリメトキシシランのオリゴマー)を20重量部、水酸化セリウム(4価)の水和物の80重量部含む分散液へ含浸させたあと、風乾し、集綿機で集綿し、200℃―1時間 加熱処理し、厚さ30mmの成形体を得た。この集綿体を数mmサイズに切断し、外圧をかけることで、水酸化セリウムの水和物が均一の分散した綿状の球状成形体を得た。
上記第5実施形態の実施例として、平均繊維径4μmのCガラス成分からなるガラス繊維(日本無機株式会社製)の短繊維を100重量部、結合剤として多官能性有機珪素化合物(メチルトリメトキシシランのオリゴマー)を20重量部、水酸化セリウム(4価)の水和物の80重量部含む分散液へ含浸させたあと、風乾し、集綿機で集綿し、200℃―1時間 加熱処理し、厚さ30mmの成形体を得た。この集綿体を数mmサイズに切断し、外圧をかけることで、水酸化セリウムの水和物が均一の分散した綿状の球状成形体を得た。
(実施例4)
上記第4実施形態の実施例として、平均繊維径4μmのCガラス成分からなるガラス繊維(日本無機株式会社製)の短繊維を100重量部、多官能性有機珪素化合物(メチルトリメトキシシランのオリゴマー)を20重量部添加し、水酸化セリウム(4価)の水和物の80重量部を分散液へ含浸させたあと、100℃で乾燥させ、適度の水ガラスを加え、転動造粒方法などの方法で造粒し、200℃以下の温度で数分から数時間加熱処理した。1〜10mmサイズの粒状カチオン吸着材を得た。
上記第4実施形態の実施例として、平均繊維径4μmのCガラス成分からなるガラス繊維(日本無機株式会社製)の短繊維を100重量部、多官能性有機珪素化合物(メチルトリメトキシシランのオリゴマー)を20重量部添加し、水酸化セリウム(4価)の水和物の80重量部を分散液へ含浸させたあと、100℃で乾燥させ、適度の水ガラスを加え、転動造粒方法などの方法で造粒し、200℃以下の温度で数分から数時間加熱処理した。1〜10mmサイズの粒状カチオン吸着材を得た。
(実施例5)
上記第2実施形態の実施例として、平均繊維径4μmのCガラス成分(アルカリ珪酸塩ガラス)からなるガラス繊維50%(日本無機株式会社製)と水酸化セリウム(4価)の水和物を40%、平均繊維径15μmのPP−PE熱可塑性繊維20%(チッソ株式会社製)とを水中に混合、分散させ、通常の抄紙機を用いて抄紙し、秤量150g/m2、厚み0.8mmの湿式不織布からなるフィルター濾材を得、このフィルター濾材を120℃で1時間加熱処理した。これは、最大孔径が80μm、平均孔径が16μmのものである。
上記第2実施形態の実施例として、平均繊維径4μmのCガラス成分(アルカリ珪酸塩ガラス)からなるガラス繊維50%(日本無機株式会社製)と水酸化セリウム(4価)の水和物を40%、平均繊維径15μmのPP−PE熱可塑性繊維20%(チッソ株式会社製)とを水中に混合、分散させ、通常の抄紙機を用いて抄紙し、秤量150g/m2、厚み0.8mmの湿式不織布からなるフィルター濾材を得、このフィルター濾材を120℃で1時間加熱処理した。これは、最大孔径が80μm、平均孔径が16μmのものである。
(実施例6)
上記第1実施形態の実施例として、平均繊維径4μmのCガラス成分からなるガラス繊維60%(日本無機株式会社製)と水酸化セリウム(4価)の水和物を40%とを水中に混合、分散させ、通常の抄紙機を用いて抄紙し、秤量150g/m2、厚み0.8mmの湿式不織布からなるフィルター濾材を得た。これは、最大孔径が80μm、平均孔径が16μmのものである。
上記第1実施形態の実施例として、平均繊維径4μmのCガラス成分からなるガラス繊維60%(日本無機株式会社製)と水酸化セリウム(4価)の水和物を40%とを水中に混合、分散させ、通常の抄紙機を用いて抄紙し、秤量150g/m2、厚み0.8mmの湿式不織布からなるフィルター濾材を得た。これは、最大孔径が80μm、平均孔径が16μmのものである。
(実施例7)
上記第3実施形態の実施例として、平均繊維径4μmのCガラス成分からなるガラス繊維100%(日本無機株式会社製)を水中に混合、分散させ、通常の抄紙機を用いて抄紙し、秤量120g/m2、厚み0.8mmの湿式不織布からなるフィルター濾材を得た。このフィルター濾材2枚を用いて、水酸化セリウム(4価)の水和物をはさみこみ、厚み1.7mmからなる吸着性能を有するフィルター濾材を得た。これは、最大孔径が80μm、平均孔径が16μmのものである。
上記第3実施形態の実施例として、平均繊維径4μmのCガラス成分からなるガラス繊維100%(日本無機株式会社製)を水中に混合、分散させ、通常の抄紙機を用いて抄紙し、秤量120g/m2、厚み0.8mmの湿式不織布からなるフィルター濾材を得た。このフィルター濾材2枚を用いて、水酸化セリウム(4価)の水和物をはさみこみ、厚み1.7mmからなる吸着性能を有するフィルター濾材を得た。これは、最大孔径が80μm、平均孔径が16μmのものである。
(実施例8)
上記第3実施形態の実施例として、芳香族アラミド繊維、テトラフルオロエチレン繊維、ポリイミド繊維で作られた不織布、平織り、綾織、朱子織した布で水酸化セリウム(4価)の水和物を挟みこむことで、吸着機能を有する有機繊維フィルター濾材を得た。単位体積あたりの繊維質と水酸化セリウムの比率は繊維:60%、水酸化セリウム:40%である。
上記第3実施形態の実施例として、芳香族アラミド繊維、テトラフルオロエチレン繊維、ポリイミド繊維で作られた不織布、平織り、綾織、朱子織した布で水酸化セリウム(4価)の水和物を挟みこむことで、吸着機能を有する有機繊維フィルター濾材を得た。単位体積あたりの繊維質と水酸化セリウムの比率は繊維:60%、水酸化セリウム:40%である。
(実施例9)
上記第2実施形態の実施例として、平均繊維径4μmのCガラス成分(アルカリ珪酸塩ガラス)からなるガラス繊維50%(日本無機株式会社製)と水酸化セリウム(4価)の水和物を40%、平均繊維径15μmのPP−PE熱可塑性繊維20%(チッソ株式会社製)とを水中に混合、分散させ、通常の抄紙機を用いて抄紙し、秤量150g/m2、厚み0.8mmの湿式不織布からなるフィルター濾材を得た。次に、ポリプロピレン、ポリエチレン製の芯体に下記濾材を巻き回して円筒状のカートリッジフィルターを得た。円筒状のフィルターサイズは、直径が83mm、長さが250mm。
上記第2実施形態の実施例として、平均繊維径4μmのCガラス成分(アルカリ珪酸塩ガラス)からなるガラス繊維50%(日本無機株式会社製)と水酸化セリウム(4価)の水和物を40%、平均繊維径15μmのPP−PE熱可塑性繊維20%(チッソ株式会社製)とを水中に混合、分散させ、通常の抄紙機を用いて抄紙し、秤量150g/m2、厚み0.8mmの湿式不織布からなるフィルター濾材を得た。次に、ポリプロピレン、ポリエチレン製の芯体に下記濾材を巻き回して円筒状のカートリッジフィルターを得た。円筒状のフィルターサイズは、直径が83mm、長さが250mm。
(実施例10)
上記第3実施形態の実施例として、平均繊維径4μmのCガラス成分からなるガラス繊維100%(日本無機株式会社製)を水中に混合、分散させ、通常の抄紙機を用いて抄紙し、秤量120g/m2、厚み0.8mmの湿式不織布からなるフィルター濾材を得た。このフィルター濾材2枚を用いて水酸化セリウム(4価)の水和物をはさみこみ、厚み1.7mmからなる吸着性能を有するフィルター濾材を得た。次に、ポリプロピレン、ポリエチレン製の芯体に下記濾材を巻き回して円筒状のカートリッジフィルターを得た。円筒状のフィルターサイズは、直径が83mm、長さが250mm。単位体積あたりの繊維質と水酸化セリウムの比率は繊維:60%、水酸化セリウム:40%である。
上記第3実施形態の実施例として、平均繊維径4μmのCガラス成分からなるガラス繊維100%(日本無機株式会社製)を水中に混合、分散させ、通常の抄紙機を用いて抄紙し、秤量120g/m2、厚み0.8mmの湿式不織布からなるフィルター濾材を得た。このフィルター濾材2枚を用いて水酸化セリウム(4価)の水和物をはさみこみ、厚み1.7mmからなる吸着性能を有するフィルター濾材を得た。次に、ポリプロピレン、ポリエチレン製の芯体に下記濾材を巻き回して円筒状のカートリッジフィルターを得た。円筒状のフィルターサイズは、直径が83mm、長さが250mm。単位体積あたりの繊維質と水酸化セリウムの比率は繊維:60%、水酸化セリウム:40%である。
(比較例)
炭酸セリウム(III)を酸で溶解させ、アルカリで中和し、3価の水酸化セリウムの水和物を得た。3価及び4価の水酸化セリウムの水和物の比は、90:10であった。
炭酸セリウム(III)を酸で溶解させ、アルカリで中和し、3価の水酸化セリウムの水和物を得た。3価及び4価の水酸化セリウムの水和物の比は、90:10であった。
(参考例)
炭酸セリウム(III)を塩酸又は硫酸で処理しその後、NaOH等のアルカリで中和処理し
その後、加熱乾燥し、4価の水酸化セリウムの水和物を得た。4価及び3価の水酸化セリウムの水和物の比は、95:5であった。
炭酸セリウム(III)を塩酸又は硫酸で処理しその後、NaOH等のアルカリで中和処理し
その後、加熱乾燥し、4価の水酸化セリウムの水和物を得た。4価及び3価の水酸化セリウムの水和物の比は、95:5であった。
(吸着試験)
1.分析方法
各種金属の分析方法:ICP定量分析
2.使用薬品詳細
・鉛 : 鉛・硝酸(0.1mol/l)溶液
・6価クロム: 2クロム酸カリウム・硝酸(0.01mol/l)溶液
・カドミウム :カドミウム・硝酸(0.1mol/l)溶液
・アンチモン :3酸化アンチモン・塩酸(2.5mol/l)溶液
・白金 :白金・塩酸(1mol/l)溶液
3.評価方法
上記試薬を用いて、50mg/L濃度の各水溶液を調製した。各水溶液25gに対し、上記実施例1〜4、比較例、参考例で作製した吸着材5gを添加し、1時間振とうさせ、吸着剤添加前後での濃度変化を確認した。
同様に、各水溶液25gを、上記実施例5〜8で作製した吸着フィルター濾材を受け皿とし、5g/分の速度で滴下し、吸着フィルター濾剤を通過した液の濃度変化を確認した。
また、上記試薬を用いて、10mg/L濃度の各水溶液を調製した。各水溶液10Lを、上記実施例9〜10で作製した吸着フィルターを、既存の10インチのフィルターカートリッジに取り付け、流速1L/分の速度で透過させ、吸着フィルターを通過した液の濃度変化を確認した。尚、濃度変化による区分を下記のとおりとした。
<判定区分>
ブランク(吸着材による処理をしていない元の水溶液)に対し0〜20%減少・・・1
ブランクに対し20〜40%減少・・・2
ブランクに対し40〜60%減少・・・3
ブランクに対し60〜80%減少・・・4
ブランクに対し80〜100%減少・・・5
結果を以下の表1に示す。
1.分析方法
各種金属の分析方法:ICP定量分析
2.使用薬品詳細
・鉛 : 鉛・硝酸(0.1mol/l)溶液
・6価クロム: 2クロム酸カリウム・硝酸(0.01mol/l)溶液
・カドミウム :カドミウム・硝酸(0.1mol/l)溶液
・アンチモン :3酸化アンチモン・塩酸(2.5mol/l)溶液
・白金 :白金・塩酸(1mol/l)溶液
3.評価方法
上記試薬を用いて、50mg/L濃度の各水溶液を調製した。各水溶液25gに対し、上記実施例1〜4、比較例、参考例で作製した吸着材5gを添加し、1時間振とうさせ、吸着剤添加前後での濃度変化を確認した。
同様に、各水溶液25gを、上記実施例5〜8で作製した吸着フィルター濾材を受け皿とし、5g/分の速度で滴下し、吸着フィルター濾剤を通過した液の濃度変化を確認した。
また、上記試薬を用いて、10mg/L濃度の各水溶液を調製した。各水溶液10Lを、上記実施例9〜10で作製した吸着フィルターを、既存の10インチのフィルターカートリッジに取り付け、流速1L/分の速度で透過させ、吸着フィルターを通過した液の濃度変化を確認した。尚、濃度変化による区分を下記のとおりとした。
<判定区分>
ブランク(吸着材による処理をしていない元の水溶液)に対し0〜20%減少・・・1
ブランクに対し20〜40%減少・・・2
ブランクに対し40〜60%減少・・・3
ブランクに対し60〜80%減少・・・4
ブランクに対し80〜100%減少・・・5
結果を以下の表1に示す。
1 シート状成型品
2 粉粒体(水酸化セリウム水和物)
3 多孔性芯体
2 粉粒体(水酸化セリウム水和物)
3 多孔性芯体
Claims (15)
- 水酸化セリウムと、繊維材とを含有する組成物を一体に多孔質に成型してなるカチオン吸着材。
- 前記繊維材が無機繊維であって、その平均繊維径が0.3μm〜20μmであり、その平均長さが0.1mm〜10mmであり、尚且つその密度が0.1g/cm3〜0.8g/cm3である請求項1に記載のカチオン吸着材。
- 前記組成物が、結合剤をさらに含有する請求項1又は2のいずれか1項に記載のカチオン吸着材。
- 前記水酸化セリウムは、4価の水酸化セリウムの水和物である請求項1〜3のいずれか1項に記載のカチオン吸着材。
- 請求項1又は2のいずれか1項に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、前記製造方法は以下の工程:
1.繊維材と、水酸化セリウム水和物の粉粒体とを水中に分散させる工程;
2.前記水中に分散させた繊維材と、水酸化セリウム水和物の粉粒体とを抄造する工程;
3.前記抄造工程により成型された成型品を乾燥する工程;
を包含するカチオン吸着材の製造方法。 - 請求項3に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、前記製造方法は以下の工程:
1.繊維材、水酸化セリウム水和物の粉粒体、及び結合剤を水中に分散させる工程;
2.前記水中に分散させた繊維材、水酸化セリウム水和物の粉粒体、及び結合剤を抄造する工程;
3.前記抄造工程により成型された成型品を乾燥する工程;
を包含するカチオン吸着材の製造方法 - 請求項1又は2のいずれか1項に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、前記製造方法は以下の工程:
1.繊維材を水中に分散させる工程;
2.前記水中に分散させた繊維材を抄造する工程;
3.前記抄造工程によりシート状に成型された複数枚の成型品の間に水酸化セリウム水和物の粉粒体を挟み込んで一体化する工程;
を包含するカチオン吸着材の製造方法。 - 前記水酸化セリウム水和物の粉粒体は、その粒径の大きさが、前記抄造により成型される成型品の有する平均孔径よりも大きいものを選択使用する請求項5〜7のいずれか1項に記載のカチオン吸着材の製造方法。
- 請求項1又は2のいずれか1項に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、前記製造方法は以下の工程:
1.繊維材と、水酸化セリウム水和物の粉粒体とを混合する工程;
2.前記繊維材と、水酸化セリウム水和物の粉粒体との混合物を造粒する工程;
を包含するカチオン吸着材の製造方法。 - 請求項3に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、前記製造方法は以下の工程:
1.繊維材、水酸化セリウム水和物の粉粒体、及び結合剤を混合する工程;
2.前記繊維材、水酸化セリウム水和物の粉粒体、及び結合剤との混合物を造粒する工程;
を包含するカチオン吸着材の製造方法 - 請求項1又は2のいずれか1項に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、前記製造方法は以下の工程:
1.繊維材と、水酸化セリウム水和物の粉粒体とを混合して綿状化する工程;
2.前記綿状化した繊維材と、水酸化セリウム水和物の粉粒体との混合物を集綿する工程;
を包含するカチオン吸着材の製造方法。 - 請求項3に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、前記製造方法は以下の工程:
1.繊維材、水酸化セリウム水和物の粉粒体、及び結合剤を混合して綿状化する工程;
2.前記綿状化した繊維材、水酸化セリウム水和物の粉粒体、及び結合剤との混合物を集綿する工程;
を包含するカチオン吸着材の製造方法 - 前記繊維材が無機繊維である請求項5〜12のいずれか1項に記載のカチオン吸着材の製造方法。
- 請求項1又は2のいずれか1項に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、前記製造方法は以下の工程:
1.無機繊維、熱可塑性繊維、及び水酸化セリウム水和物の粉粒体を水中に分散させる工程;
2.前記水中に分散させた無機繊維、熱可塑性繊維、及び水酸化セリウム水和物の粉粒体を抄造する工程;
3.前記抄造工程により成型された成型品を加熱して、前記熱可塑性繊維の融着により、前記無機繊維を接着一体化して、前記無機繊維間に前記水酸化セリウム水和物の粉粒体を保持する工程;
を包含するカチオン吸着材の製造方法。 - 請求項1又は2のいずれか1項に記載されるカチオン吸着材の製造方法であって、繊維材の織物の間に水酸化セリウム水和物の粉粒体を挟み込んで一体化する工程を包含するカチオン吸着材の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2005295650A JP2007098362A (ja) | 2005-10-07 | 2005-10-07 | カチオン吸着材とその製造方法 |
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JP2005295650A JP2007098362A (ja) | 2005-10-07 | 2005-10-07 | カチオン吸着材とその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013079846A (ja) * | 2011-10-03 | 2013-05-02 | Makino:Kk | 汚染水の除染方法、汚染土壌の除染方法並びに汚染水又は汚染土壌の除染用吸着材 |
JP2014111256A (ja) * | 2007-10-31 | 2014-06-19 | Molycorp Minerals Llc | 汚染物質を含む流体を処理するための凝集組成物 |
JP2017116407A (ja) * | 2015-12-24 | 2017-06-29 | 株式会社荏原製作所 | 放射性アンチモン、放射性ヨウ素及び放射性ルテニウムの吸着剤、当該吸着剤を用いた放射性廃液の処理方法 |
US9975787B2 (en) | 2014-03-07 | 2018-05-22 | Secure Natural Resources Llc | Removal of arsenic from aqueous streams with cerium (IV) oxide compositions |
CN113750650A (zh) * | 2020-06-05 | 2021-12-07 | 朋乐股份有限公司 | 滤芯的制备方法 |
-
2005
- 2005-10-07 JP JP2005295650A patent/JP2007098362A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014111256A (ja) * | 2007-10-31 | 2014-06-19 | Molycorp Minerals Llc | 汚染物質を含む流体を処理するための凝集組成物 |
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US9975787B2 (en) | 2014-03-07 | 2018-05-22 | Secure Natural Resources Llc | Removal of arsenic from aqueous streams with cerium (IV) oxide compositions |
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US11213799B2 (en) | 2015-12-24 | 2022-01-04 | Ebara Corporation | Adsorbent for radioactive antimony, radioactive iodine and radioactive ruthenium, and treatment method of radioactive waste water using the adsorbent |
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