JP2007097987A - 歯科矯正器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】矯正の進行状態に容易に対応することができ、かつ矯正患者への身体的負担を軽減することができる歯科矯正器具を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る歯科矯正器具は、歯列に固着されたブラケット15と、当該ブラケット15に連結されたワイヤー14とを有し、当該ワイヤー14による牽引力によって歯列を矯正する歯科矯正器具1であって、歯肉に直立した状態で固定されたアンカー・スクリュー11と、ワイヤー14をアンカー・スクリュー11に取付けるためのプレート12とを備え、アンカー・スクリュー11の長手の一端は、直立した状態で歯肉22から突出し、プレート12は、当該アンカー・スクリュー11の突出した部分に遊貫されたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係る歯科矯正器具は、歯列に固着されたブラケット15と、当該ブラケット15に連結されたワイヤー14とを有し、当該ワイヤー14による牽引力によって歯列を矯正する歯科矯正器具1であって、歯肉に直立した状態で固定されたアンカー・スクリュー11と、ワイヤー14をアンカー・スクリュー11に取付けるためのプレート12とを備え、アンカー・スクリュー11の長手の一端は、直立した状態で歯肉22から突出し、プレート12は、当該アンカー・スクリュー11の突出した部分に遊貫されたものである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、歯列を矯正する歯科矯正器具に関する。
従来の歯列不正に対する歯科矯正治療では、矯正用のブラケットを歯牙に取り付け、これらのブラケット間にワイヤーやゴム、バネ等の弾性部材を介在させ、歯牙間に弾性力(矯正力)を発生させることによって、歯牙を移動させる。この移動を最も効率的に生じせしめる力を至適矯正力というが、その大きさは歯牙の形態や大きさに依存し、歯種ごとに異なるとされている。
従来は、この性質を利用して、移動させたい歯牙と移動させたくない歯牙を区別する。すなわち、移動させたくない歯牙を固定源として、いかに適切な力を移動させたい歯牙に作用させるかが、所望の位置に歯牙を移動する上で最大の要因となっている。しかし現実には、反作用力により固定源となるべき歯牙も少なからず移動することから、より確固たる固定源が求められてきた。
従来は、この性質を利用して、移動させたい歯牙と移動させたくない歯牙を区別する。すなわち、移動させたくない歯牙を固定源として、いかに適切な力を移動させたい歯牙に作用させるかが、所望の位置に歯牙を移動する上で最大の要因となっている。しかし現実には、反作用力により固定源となるべき歯牙も少なからず移動することから、より確固たる固定源が求められてきた。
最近、骨折治療用のプレートやスクリュー、あるいはこれらを歯科矯正用に改良したものを矯正力の固定源として用いる試みがなされている(例えば、特許文献1参照)。プレートは、通常、局所麻酔下で数センチに渡って歯肉や粘膜に切開を加え、骨を露出させ、プレートに形成された複数の穴を通して骨にドリリングを行い、2〜3本のスクリューで骨表面に沿うように固定される。その大部分は組織内に埋入されるが、一端は歯肉や粘膜を貫通して口腔内に露出され、弾性部材の取り付け位置として利用される。
矯正用のスクリューもまた局所麻酔下で埋入されるが、通常切開の必要はなく、直接歯肉や粘膜を通して骨にドリリングを行い、直径1〜2mmの小さな穴を開け、そこから骨内にねじ込まれる。その一端は口腔内に露出させた状態とし、弾性部材の取り付け位置として利用される。
これらのスクリューは、適切な術式で埋入されれば、骨と強固に結合し、ほとんど移動することのない絶対的固定源として、大臼歯の圧下や遠心移動等の従来では困難とされてきた歯牙の移動を可能なものとしている。
これらのスクリューは、適切な術式で埋入されれば、骨と強固に結合し、ほとんど移動することのない絶対的固定源として、大臼歯の圧下や遠心移動等の従来では困難とされてきた歯牙の移動を可能なものとしている。
このようにプレートやスクリューによる絶対的固定源の導入は、従来の矯正治療がもつ不確実性を大幅に解消しうる画期的な方法として注目されている。しかしその一方で、いくつかの改善すべき問題点も明らかとなりつつある。例えば、プレートでは、埋入に伴う手術侵襲が大きく、歯肉や粘膜を貫通する部分の炎症による不快症状が頻発するという問題がある。さらに、治療終了後、撤去のために再び同様の手術侵襲を与えることなど、患者の身体的、心理的負担が大きいという欠点がある。
他方、スクリューは手術侵襲や不快症状が少ない反面、固定力はプレートよりも弱く、弾性部材の取り付け部分を延長できない。さらに、十分な固定力を得るためには比較的長いスクリューが必要であり、適応範囲が歯牙と歯牙の間等、骨厚のある部分に限られる。そのため、歯牙の移動に伴って位置を変えて埋入し直す必要があるなど、固定源の位置が限られる欠点がある。
特開2004−174278号公報
このように、従来の歯科矯正器具では、プレートを固定源とした場合には、ワイヤーの固定箇所の位置調整が容易となる代わりに、矯正患者への身体的な負担が大きくなる。さらに、スクリューを固定源とした場合には、矯正患者への身体的な負担を軽減することができるが、ワイヤーの固定箇所の位置調整が困難となる。そのため、矯正の進行状態に応じて行うワイヤーの固定箇所の位置調整と、矯正患者への身体的負担の軽減とを両立することができないという問題点があった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、矯正の進行状態に容易に対応することができ、かつ矯正患者への身体的負担を軽減することができる歯科矯正器具を提供することを目的とする。
本発明に係る歯科矯正器具は、歯列に固着されたブラケットと、当該ブラケットに連結されたワイヤーとを有し、当該ワイヤーによる牽引力によって前記歯列を矯正する歯科矯正器具であって、長寸の形状を有し、歯肉に直立した状態で固定された固定源(例えば、発明を実施するための最良の形態におけるアンカー・スクリュー11)と、前記ワイヤーを前記固定源に取付けるための取付部材(例えば、発明を実施するための最良の形態におけるプレート12)とを備え、前記固定源の長手の一端は、前記直立した状態で前記歯肉から突出し、前記取付部材は、当該固定源の突出した部分に遊貫される貫通孔を有するものである。
このような構成においては、固定源が直立した状態で固定されるので、切開する範囲を小さくすることができる。それとともに、取付部材が固定源に遊貫されているので、取付部材を位置調整することができる。従って、矯正の進行状態に容易に対応することができ、かつ矯正患者への身体的負担を軽減することができる。
さらに、前記取付部材は、前記固定源の突出した部分に着脱可能に取付けられる。この場合には、取付部材を取り外して固定源が貫装される貫通孔を変えることによって、矯正の進行状態に容易に対応することができる。
さらにまた、前記貫通孔は、長寸の形状を有する。この場合には、固定源が所定の貫通孔に貫装された状態で取付部材の位置調整を行うことができる。これによって、取付部材を固定源から取り外すことなく、矯正の進行状態に応じて容易に位置調整することができる。
他方、本発明に係る歯科矯正器具は、歯列に固着されたブラケットと、当該ブラケットに連結されたワイヤーとを有し、当該ワイヤーによる牽引力によって前記歯列を矯正する歯科矯正器具であって、歯肉に直立した状態で固定されたスクリューと、貫通孔が形成され、前記ワイヤーを前記固定源に取付けるためのプレートと、前記スクリューに螺合する第1のナットと、当該第1のナットに対して歯肉側に配設され、前記スクリューに螺合する第2のナットとを備え、前記プレートは、前記スクリューが前記貫通孔に貫装された状態で、前記第1のナットと前記第2のナットとの間に挟み込まれたものである。
このような構成においては、スクリューが直立した状態で固定されるので、切開する範囲を小さくすることができる。それとともに、プレートがスクリューに第1のナットと第2のナットによって取付けられているので、これらナットを螺動させながらプレートを位置調整することができる。従って、矯正の進行状態に容易に対応することができ、かつ矯正患者への身体的負担を軽減することができる。
好適には、前記第2のナットは、前記歯肉側の底部と、当該底部に対して前記歯肉から離れる側の上部とを有し、当該上部は、前記底部よりも大きく、かつ前記貫通孔の幅よりも大きな形状を有する。
さらに、前記第2のナットは、内側に曲面状の凹んだ形状を有する。これによって、支持片と歯肉とが接触したとしても、矯正患者が感じる歯科矯正器具の装着に対する不快感を確実に緩和することができる。
また、前記第2のナットにおける前記歯肉側の底部は、前記固定源を固定するための切開部分に嵌め込まれる。これにより、支持片が切開部分を蓋するので、この切開部分から細菌等が侵入するのを防止することができる。
本発明によれば、矯正の進行状態に容易に対応することができ、かつ矯正患者への身体的負担を軽減することができる歯科矯正器具を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。
まず、図1を用いて、本発明に係る歯科矯正器具の概略について説明する。図1は、本発明に係る歯科矯正器具の概略構成を示す上面図である。
図1に示すように、本発明に係る歯科矯正器具1においては、アンカー・スクリュー11が歯肉22に固定されている。このアンカー・スクリュー11は、プレート12に挟持片13によって固定されている。本発明に係る歯科矯正器具1においては、プレート12が、歯肉22に固定されたアンカー・スクリュー11に着脱可能に取付けられている。
まず、図1を用いて、本発明に係る歯科矯正器具の概略について説明する。図1は、本発明に係る歯科矯正器具の概略構成を示す上面図である。
図1に示すように、本発明に係る歯科矯正器具1においては、アンカー・スクリュー11が歯肉22に固定されている。このアンカー・スクリュー11は、プレート12に挟持片13によって固定されている。本発明に係る歯科矯正器具1においては、プレート12が、歯肉22に固定されたアンカー・スクリュー11に着脱可能に取付けられている。
ワイヤー14は、プレート12に取付けられている。このワイヤー14は、牽引力が発生するように、弾性を有するような所定の形状に加工されている。ワイヤー14は、歯牙21に固着されたブラケット15に固着され、ワイヤー14の牽引力を歯牙に与える。これによって、歯牙21が移動し、歯牙21の矯正が行われる。
続いて、図2を用いて、本発明に係る歯科矯正器具1の詳細に説明する。ここで、適宜図1を用いて説明する。図2に、本発明に係る歯科矯正器具の一構成例が示され、図2(a)はA−A断面図、図2(b)は上面図である。また、ワイヤー14、ブラケット15については、一般の歯科矯正器具で使用されるものと同様であり、図2においては省略している。なお以下においては、当該歯科矯正器具1において、上方とは歯肉22から離れた側のことであり、下方とは歯肉22に近い側のことである。換言すれば、上方・下方とはそれぞれ、歯科矯正器具1が下側歯列に装着された状態における上下に対応している。
図2に示すように、本発明に係る歯科矯正器具1は、アンカー・スクリュー11、プレート12、挟持片13、ワイヤー14、ブラケット15、支持片16を備えている。
アンカー・スクリュー11は、当該歯科矯正器具1の固定源の一例である。詳細には、アンカー・スクリュー11は長寸の固定部材であり、その側面に、螺子溝等の係止手段が形成されている。
アンカー・スクリュー11は、当該歯科矯正器具1の固定源の一例である。詳細には、アンカー・スクリュー11は長寸の固定部材であり、その側面に、螺子溝等の係止手段が形成されている。
プレート12は、ワイヤー14を取付けるための取付部材である。このプレート12は、略板状の部材であり、細長い形状を有する。図2(b)に示すように、プレート12は、貫通孔121を有する。この貫通孔121は、長寸の形状を有し、プレート12の長手方向に延在している。すなわち、貫通孔121は、貫通する方向に対して略直角な方向に広がっている。また、貫通孔121の短手方向の幅は、アンカー・スクリュー11の胴幅(径)と略同じ幅、若しくはこの胴幅よりも大きな幅である。
この貫通孔121の上面には、上側ガイド122が形成されている。換言すれば、貫通孔121周辺のプレート12上面に、窪みが形成されている。この窪みが、上側ガイド122である。この上面ガイド122と同様に、下側ガイド123が、貫通孔121の下面に形成されている。これら上下のガイド122,123はそれぞれ、後述するように、挟持片13、支持片16を位置決めするための位置決め手段として機能する。
また、プレート12は、その側面が窪んだ形状を有する。すなわち、プレート12の側面に、窪み124が複数組形成されている。
また、プレート12は、その側面が窪んだ形状を有する。すなわち、プレート12の側面に、窪み124が複数組形成されている。
挟持片13は、プレート12をアンカー・スクリュー11に固定するための固定部材である。この挟持片13には、アンカー・スクリュー11に螺合するように、アンカー・スクリュー11のネジピッチと略同じピッチで螺子切りされた螺通孔が形成されている。挟持片13の一例として、アンカー・スクリュー11の径に対応したナット等が用いられる。
支持片16は、プレート12を下方から支持するための支持部材である。この支持片16には、挟持片13と同様に、アンカー・スクリュー11に螺合するように、アンカー・スクリュー11のネジピッチと略同じピッチで螺子切りされた螺通孔が形成されている。支持片16の一例として、挟持片13と同様に、アンカー・スクリュー11の径に対応したナット等を用いることができる。
この支持片16は、上部161が底部160よりも大きな形状を有する。より詳細には、支持片16は、内側に曲面状に凹んだ形状を有し、その側面が滑らかな曲面形状となるように加工されている。このような支持片16の上部161は、プレート12の貫通孔121の幅よりも大きな形状を有する。ここで、支持片16の上部161とは上方に配置された支持片16の部分のことであり、その底部160とは下方に配置された支持片16の部分のことである。
この支持片16は、上部161が底部160よりも大きな形状を有する。より詳細には、支持片16は、内側に曲面状に凹んだ形状を有し、その側面が滑らかな曲面形状となるように加工されている。このような支持片16の上部161は、プレート12の貫通孔121の幅よりも大きな形状を有する。ここで、支持片16の上部161とは上方に配置された支持片16の部分のことであり、その底部160とは下方に配置された支持片16の部分のことである。
また、図1に示すように、ワイヤー14は、歯牙21とプレート12とを繋ぐための連繋部材である。ワイヤー14は、この窪み124に取付けられている。すなわち、窪み124は、ワイヤー14を取付けるための取付溝の一例である。このワイヤー14は、弾性を有するような所定の形状に加工されているが、この弾性を有する部分を別部材とすることもできる。
ブラケット15は、歯牙21に固着され、この歯牙21にワイヤー14を固着させるための固着部材である。これらワイヤー14、ブラケット15とは、一般の歯科矯正器具として使用されているものである。
ブラケット15は、歯牙21に固着され、この歯牙21にワイヤー14を固着させるための固着部材である。これらワイヤー14、ブラケット15とは、一般の歯科矯正器具として使用されているものである。
このような歯科矯正器具1において、アンカー・スクリュー11は、その中途部分まで埋め込まれた状態で歯肉22に固定されている。アンカー・スクリュー11側面が螺子切りされているため、アンカー・スクリュー11は、歯肉22に係止され、これによって固定されている。アンカー・スクリュー11は、このような固定状態で、歯肉22から突出している。
支持片16は、アンカー・スクリュー11に可動に取付けられている。詳細には、支持片16は、アンカー・スクリュー11に進退可能に螺通され、アンカー・スクリュー11の中途部分に嵌め込まれている。具体的には、支持片16は、アンカー・スクリュー11が歯肉22に固定された状態で、歯肉22の表面付近に配置されている。より具体的には、支持片16の底部160は、歯肉22の切開部分220に嵌め込まれている。支持片16の上部161は、この状態で、歯肉22表面に露出している。アンカー・スクリュー11が支持片16を貫通するので、歯肉22に固定された状態で、アンカー・スクリュー11の上方に貫通した部分が突出している。
プレート12は、アンカー・スクリュー11の突出した部分に取付けられている。具体的には、アンカー・スクリュー11の突出した部分は、プレート12の貫通孔121に貫装され、より具体的には、プレート12の貫通孔121に遊貫されている。詳細には、プレート12は、支持片16の上部161上に載置され、支持片16によって下方から支持されている。このとき、支持片16の上部161は、貫通孔121周辺のプレート下面に形成された下側ガイド123に嵌め込まれている。このように、プレート12は、アンカー・スクリュー11に遊貫され、支持片16上に載置されることによって、アンカー・スクリュー11に着脱可能に取付けられている。プレート12は、支持片16の上部161が歯肉22表面から露出するので、この取付状態で歯肉22上に配置されている。
挟持片13は、アンカー・スクリュー11に螺着され、プレート12上面で締結されている。このとき、挟持片13の底部は、貫通孔121周辺のプレート上面に形成された上側ガイド122に嵌め込まれている。これによって、挟持片13は、プレート12を支持片16との間で挟持している。従って、プレート12は、挟持片13を緩めたり締めたりすることによって着脱される。図1に示すように、このようにプレート12がアンカー・スクリュー11に固定された状態で、ワイヤー14は、プレート12の窪み124に固定され、それとともにブラケット15に固着されている。
以上のように、本発明に係る歯科矯正器具1においては、固定源としてアンカー・スクリュー11が用いられている。そのため、歯肉22の小さな切開だけで固定源を形成することができる。それ故、本発明に係る歯科矯正器具1を用いて歯列矯正を行う場合には、矯正患者に対する身体的負担を軽減することができる。
さらに、本発明に係る歯科矯正器具1は、ワイヤー14が固着されたプレート12は、固定源となるアンカー・スクリュー11に着脱可能に固定されている。そのため、プレート12をアンカー・スクリュー11から容易に外すことができる。それ故、矯正の進行状態に応じて、プレート12の位置調整を容易に行うことができる。これによって、ワイヤー14の位置を簡便に調整することができる。
このように、本発明に係る歯科矯正器具1によれば、矯正患者への身体的負担を軽減するとともに、矯正の進行状態に応じて容易にワイヤー14を位置調整することができる。
さらに、本発明に係る歯科矯正器具1は、ワイヤー14が固着されたプレート12は、固定源となるアンカー・スクリュー11に着脱可能に固定されている。そのため、プレート12をアンカー・スクリュー11から容易に外すことができる。それ故、矯正の進行状態に応じて、プレート12の位置調整を容易に行うことができる。これによって、ワイヤー14の位置を簡便に調整することができる。
このように、本発明に係る歯科矯正器具1によれば、矯正患者への身体的負担を軽減するとともに、矯正の進行状態に応じて容易にワイヤー14を位置調整することができる。
さらに、プレート12の貫通孔121が長寸の形状を有するので、プレート12の長手方向に容易に位置を変えることができる。それ故、ワイヤー14がプレート12の窪み124に固着された状態で、ワイヤー14の位置を調整することができる。これによって、ワイヤー14を再度外すことなく、プレート12に固着された状態で位置調整することができ、効率よく矯正を行うことができる。
特に、貫通孔121の周辺のプレート12下面に、支持片16が嵌め込まれる下側ガイド123が形成されている。支持片16がこの下側ガイド123に沿って容易に移動することができるので、ワイヤー14の位置調整がより簡便となる。
特に、貫通孔121の周辺のプレート12下面に、支持片16が嵌め込まれる下側ガイド123が形成されている。支持片16がこの下側ガイド123に沿って容易に移動することができるので、ワイヤー14の位置調整がより簡便となる。
さらにまた、ワイヤー14がプレート12に固着された状態でプレート12を微調整することができるので、この状態でワイヤー14の微調整を行うことができる。それ故、外科的手術によって歯肉に打ち込まれたアンカー・スクリュー11を再度抜くことなく、ワイヤー14の取付け精度を容易に向上させることができる。
また、プレート12は、支持片16によって下方から支持され、挟持片13によって固定されている。これによって、支持片16を上下に位置調整することによって、歯肉22からのプレート12の位置を調整することができる。それ故、プレート12は歯肉22に接触しないように配置することが可能となり、矯正患者が感じる歯科矯正器具の装着に対する不快感を緩和することができる。
また、ワイヤー14がプレート12側面の窪み124に取付けられている。これによって、プレート12をアンカー・スクリュー11から取り外すことなく、ワイヤー14の位置を容易に調整することができる。それ故、ワイヤー14の位置調整がより簡便となる。
また、ワイヤー14がプレート12側面の窪み124に取付けられている。これによって、プレート12をアンカー・スクリュー11から取り外すことなく、ワイヤー14の位置を容易に調整することができる。それ故、ワイヤー14の位置調整がより簡便となる。
またさらに、支持片16の側面が滑らかな曲面状の形状を有する。特に、支持片15の底部160が滑らかな曲面状の形状を有する。これによって、切開部分220に嵌めこまれた支持片16は、この切開部分220と良好な状態で接触することができる。それ故、矯正患者が歯科矯正器具の装着に対する不快感を感じるのを確実に緩和することができる。
また、支持片16が切開部分220の蓋として機能するので、この切開部分220から浸入する細菌等を低減することができる。
また、支持片16が切開部分220の蓋として機能するので、この切開部分220から浸入する細菌等を低減することができる。
1…歯科矯正器具、11…アンカー・スクリュー、
12…プレート、121…貫通孔、122…上側ガイド、
123…下側ガイド、124…窪み、
13…挟持片、14…ワイヤー、15…ブラケット、
16…支持片、160…底部、161…上部、
21…歯牙、22…歯肉、220…切開部分
12…プレート、121…貫通孔、122…上側ガイド、
123…下側ガイド、124…窪み、
13…挟持片、14…ワイヤー、15…ブラケット、
16…支持片、160…底部、161…上部、
21…歯牙、22…歯肉、220…切開部分
Claims (7)
- 歯列に固着されたブラケットと、当該ブラケットに連結されたワイヤーとを有し、当該ワイヤーによる牽引力によって前記歯列を矯正する歯科矯正器具であって、
長寸の形状を有し、歯肉に直立した状態で固定された固定源と、
前記ワイヤーを前記固定源に取付けるための取付部材とを備え、
前記固定源の長手の一端は、前記直立した状態で前記歯肉から突出し、
前記取付部材は、当該固定源の突出した部分に遊貫される貫通孔を有する歯科矯正器具。 - 前記取付部材は、前記固定源の突出した部分に着脱可能に取付けられることを特徴とする請求項1記載の歯科矯正器具。
- 前記貫通孔は、長寸の形状を有することを特徴とする請求項1又は2記載の歯科矯正器具。
- 歯列に固着されたブラケットと、当該ブラケットに連結されたワイヤーとを有し、当該ワイヤーによる牽引力によって前記歯列を矯正する歯科矯正器具であって、
歯肉に直立した状態で固定されたスクリューと、
貫通孔が形成され、前記ワイヤーを前記固定源に取付けるためのプレートと、
前記スクリューに螺合する第1のナットと、
当該第1のナットに対して歯肉側に配設され、前記スクリューに螺合する第2のナットとを備え、
前記プレートは、前記スクリューが前記貫通孔に貫装された状態で、前記第1のナットと前記第2のナットとの間に挟み込まれた歯科矯正器具。 - 前記第2のナットは、前記歯肉側の底部と、当該底部に対して前記歯肉から離れる側の上部とを有し、
当該上部は、前記底部よりも大きく、かつ前記貫通孔の幅よりも大きな形状を有することを特徴とする請求項4記載の歯科矯正器具。 - 前記第2のナットは、内側に曲面状の凹んだ形状を有することを特徴とする請求項4又は5記載の歯科矯正器具。
- 前記第2のナットにおける前記歯肉側の底部は、前記固定源を固定するための切開部分に嵌め込まれることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の歯科矯正器具。
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