実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機(弾球遊技機)1を正面からみた正面図である。なお、ここでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、例えば、画像式の遊技機、コイン遊技機、および、スロット機等であってもよい。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、第1の実行条件である第1始動条件の成立(例えば、打球が第1始動入賞口13に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する第1可変表示装置9aと、第2の実行条件である第2始動条件の成立(例えば、打球が第2始動入賞口14に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する第2可変表示装置9bとが設置されている。この実施形態では、第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bはそれぞれ液晶表示装置(LCD)で構成され、左・中・右の3つの表示領域に識別情報が表示制御されるように構成されている。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。
第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bの上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8aおよび第2特別図柄表示器8bが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、停止図柄が確変図柄であるのか非確変図柄であるのかを把握しづらくさせるために、0〜99など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。以下、第1特別図柄表示器8aにおいて可変表示される識別情報を第1特別図柄といい、第2特別図柄表示器8bにおいて可変表示される識別情報を第2特別図柄ということがある。また、第1特別図柄と第2特別図柄とを、特別図柄と総称することがある。
第1可変表示装置9aは、第1特別図柄表示器8aによる特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。また、第2可変表示装置9bは、第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示時間中に、装飾用の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。以下、第1可変表示装置9aにおいて可変表示される識別情報を第1飾り図柄といい、第2可変表示装置9bにおいて可変表示される識別情報を第2飾り図柄ということがある。また、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがある。
第1可変表示装置9aの近傍には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。また、第2可変表示装置9bの近傍には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。なお、この例では、保留記憶数を表示する表示器(特別図柄保留記憶表示器)が第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bとは別個に設けられているが、例えば、第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bの表示領域の一部を特別図柄保留記憶表示領域にしてもよい。その場合には、保留記憶数を表示する表示器をなくすことができる。
また、この実施の形態では、第1特別図柄保留記憶表示器18aは第1特別図柄表示器8aの可変表示についての保留記憶数を表示し、第2特別図柄保留記憶表示器18bは第2特別図柄表示器8bの可変表示についての保留記憶数を表示するように構成されているが、単一の特別図柄保留記憶表示器または特別図柄保留記憶表示領域が設けられ、第1特別図柄表示器8aの可変表示および第2特別図柄表示器8bの可変表示についての保留記憶数(例えば上限値を8とする)をまとめて表示するようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
この実施の形態では、第1始動入賞口13は、第1可変表示装置9aの下方に設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第2可変表示装置9bの下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14の下部にのみ開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれの下部にも開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1始動入賞口13の下方には、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示された場合に生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21aによって開状態とされる第1特別可変入賞球装置が設けられている。第1特別可変入賞球装置は、第1開閉板20aを備え、第1大入賞口を形成する。第1大入賞口に入った遊技球は第1カウントスイッチ23aで検出される。
可変入賞球装置15の下方には、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示された場合に生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21bによって開状態とされる第2特別可変入賞球装置が設けられている。第2特別可変入賞球装置は、第2開閉板20bを備え、第2大入賞口を形成する。第2大入賞口に入った遊技球は第2カウントスイッチ23bで検出される。
第2可変表示装置9bの下方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
なお、この実施の形態では、1つの普通図柄表示器10と1つの可変入賞球装置15が設けられているが、2つの可変入賞球装置を設けた場合に、2つの普通図柄表示器を設けてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。また、左枠ランプ28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1可変表示装置9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始される。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1特別図柄保留記憶表示器18aに表示される保留記憶数を1増やす。
また、遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2可変表示装置9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始される。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2特別図柄保留記憶表示器18bに表示される保留記憶数を1増やす。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示および第1可変表示装置9aにおける第1飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の第1特別図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、一定時間(例えば29秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が第1大入賞口に入賞するまで第1特別可変入賞球装置(第1大入賞口)が開放される。第1大入賞口が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が第1大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。所定個数の遊技球が第1大入賞口に入賞すると、または第1大入賞口が開放されてから一定期間経過すると、継続権が発生し第1特別可変入賞球装置の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば、15ラウンド)許容される。なお、第1大入賞口にV入賞領域を設け、第1大入賞口の開放中に打球がV入賞領域に入賞したことを条件に、継続権が発生するようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動停止時の停止図柄を、確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄)にすることに決定された場合には、次に当りとなる確率が通常状態(通常遊技状態ともいう。)および時短状態(特別図柄および飾り図柄の変動時間が短縮される遊技状態である時間短縮状態、遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態の一例)よりも高い確変状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態の一例)という遊技者にとってさらに有利な状態になる。なお、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて確変状態に制御された場合すなわち確変状態に移行した場合には、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第1始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第2始動入賞にもとづく大当りの判定においても通常状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示および第2可変表示装置9bにおける第2飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の第2特別図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が第2大入賞口に入賞するまで第2特別可変入賞球装置(第2大入賞口)が開放される。なお、第2大入賞口が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が第2大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。所定個数の遊技球が第2大入賞口に入賞すると、または第2大入賞口が開放されてから一定期間経過すると、継続権が発生し第2特別可変入賞球装置の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば、15ラウンド)許容される。なお、第2大入賞口にV入賞領域を設け、第2大入賞口の開放中に打球がV入賞領域に入賞したことを条件に、継続権が発生するようにしてもよい。
第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動停止時の停止図柄を、確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄、例えば「7」など)にすることに決定された場合には、次に大当りとなる確率が通常状態および時短状態における確率よりも高い特別遊技状態に制御される。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態になる。なお、第2特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて大当り遊技状態終了後に特別遊技状態に制御された場合は、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第2始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第1始動入賞にもとづく大当りの判定においても通常状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
特別遊技状態としての確変状態では、上述したように、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおいて可変表示される第1特別図柄および第2特別図柄の停止図柄が当り図柄(特定表示結果:例えば、0〜9のうちの奇数)になる確率が通常状態より高められる。さらに、普通図柄表示器10において、停止図柄が当り図柄になる確率が通常状態より高められるとともに、可変入賞球装置15における開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が通常状態よりも高められ、遊技者にとってさらに有利な状態になる。
なお、確変状態において、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示時間(変動時間)が通常状態よりも短縮されるようにしてもよい。その場合には、頻繁に特別図柄の可変表示が実行されるようになり、そのことからも、所定時間当たりの大当り発生の可能性が高まる。また、確変状態において、普通図柄表示器10における普通図柄の可変表示時間(変動時間)が通常状態よりも短縮されたり、可変入賞球装置15において、開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が通常状態よりも高められるようにしてもよい。その場合には、第2始動入賞口14への始動入賞が起こりやすくなり、所定期間内での第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示回数が増加して第2特別図柄が大当り図柄になる可能性が通常状態よりも高まり、遊技者にとってさらに有利な状態になる。
第1特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときの特別遊技状態と第2特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときの特別遊技状態とで格差をつけるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときの特別遊技状態を確変状態にし、第2特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときの特別遊技状態を時短状態(大当りが発生する確率は高くならないが、特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)にするようにして、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときの方が第2特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときよりも遊技者にとって有利な状態になるように構成してもよい。そのように構成することによって、遊技者に与えられる興趣をさらに向上させることができる。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1可変表示装置9aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2可変表示装置9bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の開始時期および終了時期が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1可変表示装置9aにおいて例えば左中右の飾り図柄が揃った状態で飾り図柄が停止表示される。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2可変表示装置9bにおいて例えば左中右の飾り図柄が揃った状態で飾り図柄が停止表示される。以下、第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bにおいて左中右の飾り図柄が揃った状態で停止表示されることを、飾り図柄の大当り図柄が表示されるというように表現する。
さらに、第1特別図柄表示器8aにおいて確変図柄が停止表示されるときには、第1可変表示装置9aにおいて確変図柄を想起させるような飾り図柄(例えば「7」,「7」,「7」)が停止表示される。第2特別図柄表示器8bにおいて確変図柄が停止表示されるときには、第2可変表示装置9bにおいて確変図柄を想起させるような特別の飾り図柄(例えば「7」,「7」,「7」)が停止表示される。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。この実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した飾り図柄(第1飾り図柄または第2飾り図柄)が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない飾り図柄については可変表示(変動表示)が行われていること、および全てまたは一部の飾り図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
例えば、第1可変表示装置9aまたは第2可変表示装置9bにおける左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には大当り図柄の一部になる飾り図柄(例えば、「7」)が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行われている状態、および表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば、第1可変表示装置9aにおける左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行われ、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行われている状態)がリーチ表示態様またはリーチになる。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と第1可変表示装置9aまたは第2可変表示装置9bにおけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、第1可変表示装置9aまたは第2可変表示装置9bの背景(図柄およびキャラクタとは異なる地の色や模様など)の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第1カウントスイッチ23a、第2始動口スイッチ14a、および第2カウントスイッチ23bからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載され、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、第1特別可変入賞球装置を開閉するソレノイド21a、第2特別可変入賞球装置を開閉するソレノイド21bを遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載され、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ560をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。なお、主基板31には、試験信号を遊技機外部に出力するための試験信号出力回路(図示せず)も設けられている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bの表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bの表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、入出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、入出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、ランプを駆動する信号は、入出力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cなどの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入出力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用CPU101とランプドライバ基板35および音声出力基板70との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bに表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
この実施の形態では、第1可変表示装置9aの表示制御および第2可変表示装置9bの表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bに出力する。なお、可変表示装置の数に対応した数のVDPを演出制御基板80に搭載するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、可変表示装置9を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など)を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70やランプドライバ基板35にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、可変表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。また、第1の演出制御基板と第2の演出制御基板との2つの基板を設けた場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出に関するコマンドは第2の演出制御基板に対して送信され、第2の演出制御基板から第1の演出制御基板に対してコマンドがそのまま送信されたり、加工(例えば、コマンドの形態や内容を変えたり、簡略化したり、必要なコマンドのみを選択)した後に送信されるように構成してもよい。
次に遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。なお、割込みモード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜ステップS15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
バックアップありを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ステップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS93)、その内容に従って演出制御基板80に、電力供給が復旧した旨を示す制御コマンド(電力供給復旧時の初期化コマンドとしての復旧コマンド)が送信されるように制御する(ステップS94)。そして、ステップS15に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド等がある。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り判定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り決定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(大当り決定用乱数発生カウンタ等の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S33の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第1カウントスイッチ23a、第2始動口スイッチ14a、および第2カウントスイッチ23bの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第1特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄始動記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定された出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
図6は、各乱数を示す説明図である。各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2:大当りを発生させる特別図柄を決定する(大当り図柄決定用)
(3)ランダム3: 特別図柄のはずれ図柄を決定する(はずれ図柄決定用)
(4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)(5)ランダム5:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(7)ランダム7:ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
(8)ランダム8:確変状態を終了させるか否か判定する(確変状態終了判定用)
(9)ランダム9:確変回数を決定する(回数決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り判定用乱数、(2)の大当り図柄決定用乱数、(3)のはずれ図柄決定用乱数、(5)の普通図柄当り判定用乱数、(8)の確変状態終了判定用乱数、および(9)の回数決定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(9)の乱数以外の乱数も用いられている。
さらに、CPU56は、第1特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26A)。第1特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第1特別図柄表示器8aや第1特別可変入賞球装置を所定の順序で制御するための第1特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。次いで、CPU56は、第2特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26B)。第2特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第2特別図柄表示器8bや第2特別可変入賞球装置を所定の順序で制御するための第2特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、第2特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。
また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。
次いで、CPU56は、第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bの表示制御に関する演出制御コマンドを送出する処理を行う(飾り図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第1カウントスイッチ23a、第2始動口スイッチ14aおよび第2カウントスイッチ23bの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第1カウントスイッチ23a、第2始動口スイッチ14aおよび第2カウントスイッチ23bのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートのRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値に応じて第1特別図柄の演出表示を行うための第1特別図柄表示制御データを第1特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定するとともに、第2特別図柄プロセスフラグの値に応じて第2特別図柄の演出表示を行うための第2特別図柄表示制御データを第2特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を作成して出力する処理である第1試験端子処理および第2試験端子処理を実行する(ステップS34,S35)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から出力される試験信号は、遊技制御処理において様々に変化する遊技制御の状態、例えば大当り状態や確変状態、時短状態、エラー状態等を示す信号である。これらの信号は、遊技制御処理においてオン/オフされるフラグ(大当りフラグ、確変フラグ、時短フラグ等)の状態に応じて作成される。その後、割込許可状態に設定し(ステップS36)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bの2つの表示器によって第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されるが、CPU56は、2つの表示器において同時に大当りが発生しないような制御を行う。
図7は、大当り判定用乱数と大当り判定値との関係の一例を示す説明図である。CPU56は、所定の時期に、大当り判定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図7に示す大当り判定値に一致すると、大当りとすることに決定する。なお、CPU56は、通常状態では、大当り判定用乱数値と図7における左欄に記載されている数値とを比較し、確変状態では、大当り判定用乱数値と図7における右欄に記載されている数値とを比較する。図7における左欄に記載されている数値は、通常時大当り判定値としてROM54に設定され、図7における右欄に記載されている数値は確変時大当り判定値としてROM54に設定されている。
図8は、この実施の形態で用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図8に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図8に示す例では、第1変動パターン#1〜#10の10種類と、第2変動パターン#1〜#10の10種類とが用いられる。なお、第1変動パターン#1〜#10のそれぞれは、第2変動パターン#1〜#10のそれぞれと同じであるが、演出制御コマンドとして別になっているので、図8において別個に示されている。以下、例えば変動パターン#n(n=1〜10)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
図8に示すように、通常状態において変動パターン#1〜#5が用いられ、確変状態において変動パターン#6〜#10が用いられる。また、通常状態のときである通常時に比べて、確変状態では、はずれ変動(停止図柄が大当り図柄にならず、かつ、リーチにもならない変動)時の変動時間は短い。この実施の形態では、通常時と確変時とで、はずれ変動以外の変動で用いられる変動時間は同じである。すなわち、変動パターン#1〜#4のそれぞれの変動時間は、変動パターン#6〜#9のそれぞれの変動時間と同じである。しかし、変動時間が同じでも、飾り図柄の変動中の表示態様(例えば、キャラクタの種類や表示タイミング、図柄およびキャラクタ以外の可変表示装置における背景の表示の仕方)は異なっている。例えば、変動パターン#1と変動パターン#6とでは飾り図柄の表示態様は異なる。また、特別図柄についても、通常時と確変時とで表示態様(特別図柄の変動速度など)を異ならせるようにしてもよい。さらに、変動パターン#1〜#4の変動時間を、変動パターン#6〜#9の変動時間と異ならせてもよい。
つまり、変動パターン#1と変動パターン#6とで変動時間を異ならせ、変動パターン#2と変動パターン#7とで変動時間を異ならせ、変動パターン#3と変動パターン#8とで変動時間を異ならせ、変動パターン#4と変動パターン#9とで変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、変動パターン#1の変動時間を変動パターン#6の変動時間よりも短くし、変動パターン#2の変動時間を変動パターン#7の変動時間よりも短くし、変動パターン#3の変動時間を変動パターン#8の変動時間よりも短く、変動パターン#4の変動時間を変動パターン#9の変動時間よりも短くしてもよい。
なお、変動パターン#4および変動パターン#9は、後述する強制はずれと判定されたときに使用される。
また、変動パターン#4および変動パターン#9の変動時間(この例では40秒)は、大当りとするときに使用されうる変動パターン#1〜#3および#7〜#9の変動時間よりも長い。
また、図8には示されていないが、時短状態では、例えば、図8に示された変動パターン#1〜#4,#6〜#9の変動時間が短縮(例えば半分に)される。具体的には、変動パターン#1〜#4,#6〜#9のそれぞれに対応した変動パターンであって、時短状態において使用される変動パターンもあるが、図8では記載省略されている。
図9は、特別図柄の停止図柄と、その後に制御される遊技状態との関係の一例を示す説明図である。図9に示す例では、停止図柄が偶数の図柄である場合には、はずれとなり、奇数の図柄である場合には、大当りとなり、特別図柄の変動終了後に大当り遊技状態に移行する。さらに、奇数の図柄のうち「1」、「3」、「5」、「7」である場合には、遊技状態が通常状態から確変状態に変化する。特別図柄の変動終了後に大当り遊技状態に移行するような図柄を大当り図柄という。また、遊技状態が通常状態から確変状態に変化するような図柄を確変図柄という。また、確変図柄ではない大当り図柄を非確変図柄または非確変大当り図柄という。この実施の形態では、第1特別図柄の大当り図柄を決定することによって大当り遊技状態終了後に確変状態(特別遊技状態)と通常状態とのいずれの遊技状態に制御するかが決定される。なお、確変図柄と非確変図柄とを区別せず、単に、大当り図柄とはずれ図柄とに分けてもよい。その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、抽選によって決定した図柄に応じて確変状態に移行させるか否か決定するのではなく、乱数等を用いて確変状態に移行させるか否かの抽選を行う。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りが発生した場合に、大当り遊技が開始された後(例えば、大当り遊技中や大当り遊技の終了時)に、遊技機に設けられている電気部品によって確変大当りの報知を行う。そのように構成した場合には、遊技者は停止図柄から遊技状態の変化を把握することができなくなり報知によって初めて遊技状態の変更を把握することができるので遊技の興趣が向上する。なお、第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bにおいて可変表示および停止表示される飾り図柄は、数字、アルファベット、キャラクタ状の図柄、キャラクタ状の表示物の中に数字等が表示されている図柄、その他どのような図柄であってもよい。
図10は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する第1特別図柄プロセス処理(ステップS26A)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、第1特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aおよび第1特別可変入賞球装置を制御するための処理が実行される。なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS26B)のプログラムも同様に構成される。すなわち、以下の説明において、「第1」を「第2」と読み替え、「第2」を「第1」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。
なお、上述したように、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bの2つの表示器によって第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行される。そして、この実施の形態では、2つの表示器において大当り図柄が導出表示されたことにもとづく大当りが同時に発生しないような制御が行われる。
また、この実施の形態では、遊技状態として通常状態、確変状態および時短状態がある。そして、所定の移行条件が成立することにより、3つの遊技状態のうちのいずれかの遊技状態に移行するように制御される。遊技状態の移行に関する制御は、確変フラグおよび時短フラグのオン/オフ(セット/リセット)にもとづいて行われる。
CPU56は、第1特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち遊技球が第1始動入賞口13に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、保留記憶数が上限値に達していないことを条件に(ステップS312)、保留記憶数を示す第1保留記憶カウンタの値を1増やす(ステップS313)。
なお、第1保留記憶カウンタの値を1増やす際に、CPU56は、大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタの値等を抽出し、それらを、抽出した乱数値として第1保留記憶カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する。保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。なお、大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタや保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
また、第2特別図柄プロセスフラグの値が、第2大当り図柄停止処理〜第2大当り終了処理のいずれかに応じた値である場合には(ステップS314)、ステップS315,S316の処理を実行した後、第1特別図柄プロセス処理を終了する。そうでない場合には、ステップS317,S318の処理を実行した後、内部状態(具体的には、第1特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS300〜S309のうちのいずれかの処理を行う。なお、この実施の形態では、第2大当り図柄停止処理〜第2大当り終了処理に応じた値は連続する値(例えば、6〜9)である。よって、CPU56のステップS314の判定処理を簡易な処理にすることができる。
ステップS315では、CPU56は、第1飾り図柄および第1特別図柄の変動中であって、かつ、第2特別図柄の停止図柄が大当り図柄であったことにもとづく第2大当り遊技(第2大入賞口の所定回の開放)の実行中であるときに、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して中断コマンドを送信したか否か確認する。送信済みの場合(例えば、中断コマンドの送信時に送信済みフラグをセットするようにして、送信済みフラグがセットされていた場合)には処理を終了するが、まだ送信していない場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して中断コマンドを送信した後に処理を終了する(ステップS316)。また、ステップS317では、CPU56は、中断コマンドを送信した後(例えば、中断コマンドの送信時に送信済みフラグをセットするようにして、送信済みフラグがセットされているとき)にステップS317の処理が実行される場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して再開コマンドを送信した後に、ステップS300〜S309のうちのいずれかの処理を行う。なお、CPU56は、第1飾り図柄および第1特別図柄の変動中であるか否か、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS304の処理に応じた値であるか否かによって判定できる。また、第2大当り遊技が実行中であるか否か、第2特別図柄プロセスフラグによって判定できる。
演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101は、中断コマンドを受信すると、第1飾り図柄の変動(可変表示)を中断する。また、再開コマンドを受信すると、第1飾り図柄の変動を再開する。
なお、第1保留記憶カウンタの値を1増やす際に、CPU56は、大当り判定用乱数を生成するためのカウンタの値等を抽出し、それらを、抽出した乱数値として第1保留記憶カウンタの値に対応する第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する。第1保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。なお、大当り判定用乱数を生成するためのカウンタや第1保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
第1特別図柄通常処理(ステップS300):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は第1保留記憶カウンタのカウント値により確認できる。また、第1保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、遊技状態が確変状態であるか否か確認し、確変状態であるときは確変状態の終了の判定を行う。そして、第1保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値に更新する。
第1特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301):第1特別図柄の可変表示の結果、大当りとするか否か(特定表示結果とするか否か)を決定する。大当りとする場合には第1大当りフラグをセットする。また、可変表示後の第1特別図柄の停止図柄を決定する。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値に更新する。なお、第1大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
第1変動パターン設定処理(ステップS302):第1特別図柄の可変表示の変動パターン(ここでは変動時間に相当)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン決定用乱数(表示用乱数の一つ)の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、演出制御基板80に対して、変動パターンを指令する情報(変動パターンコマンドすなわち可変表示パターンコマンド)を送信する。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する。
第1遊技状態移行制御処理(ステップS303):遊技状態が確変状態に移行された後であって、遊技状態が確変状態または時短状態に制御されているときに、確変状態に移行されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の開始回数(状態回数)が所定回数になったか否か確認する。そして、状態回数が所定回数になったことを確認すると、そのときの遊技状態が確変状態から時短状態に移行されているか否か確認し、時短状態に移行されているときは遊技状態を時短状態から通常遊技状態に移行させる移行制御を実行する。また、遊技状態が確変状態に移行された後に、確変状態に移行されてから確変状態における第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の開始回数(確変回数)が所定回数になったか否か確認する。そして、確変回数が所定回数になったことを確認すると、既に状態回数が所定回数になっているか否か確認し、状態回数が所定回数になっているときは遊技状態を確変状態から通常遊技状態に移行させる移行制御を実行し、状態回数が所定回数になっていないときは遊技状態を確変状態から時短状態に移行させる移行制御を実行する。また、確変状態に制御されているときに非確変図柄での大当り(非確変大当りまたは通常大当りという)にすると決定されたことにもとづいて遊技状態が時短状態に移行された後に、時短状態に移行されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の開始回数(時短回数)が所定回数になったか否か確認し、所定回数になったことを確認すると、遊技状態を時短状態から通常遊技状態に移行させる移行制御を実行する。また、第1特別図柄の変動を開始させるとともに、第1変動パターン設定処理で決定された変動パターンにもとづいて、第1特別図柄が可変表示され導出表示されるまでの可変表示時間(変動時間)を第1変動時間タイマにセットした後、第1変動時間タイマをスタートさせる。その後、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値に更新する。
第1特別図柄変動中処理(ステップS304):第1変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS303でセットされた第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS305またはステップS306に応じた値に更新する。なお、特別図柄の表示結果を大当り図柄とすることに決定している場合にステップS306に応じた値に更新し、特別図柄の表示結果を大当り図柄としないことに決定している場合にステップS305に応じた値に更新する。
第1はずれ図柄停止処理(ステップS305):第1特別図柄表示器8aにおける可変表示を停止して停止図柄を表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、飾り図柄停止を示す演出制御コマンド(飾り図柄停止コマンド)を送信する制御を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する。
第1大当り図柄停止処理(ステップS306):第1特別図柄表示器8aにおける可変表示を停止して停止図柄を表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、飾り図柄停止を示す演出制御コマンド(飾り図柄停止コマンド)を送信する制御を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に応じた値に更新する。なお、演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する飾り図柄停止を示す演出制御コマンド(飾り図柄停止コマンド)を受信すると第1可変表示装置9aにおいて第1飾り図柄が停止されるように制御するが、変動時間が経過すると独自に第1飾り図柄の可変表示を停止させるように制御してもよい。
第1大入賞口開放前処理(ステップS307):第1大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタ(例えば第1大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21aを駆動して第1特別可変入賞球装置を開状態にして第1大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって第1大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に応じた値に更新する。
第1大入賞口開放中処理(ステップS308):大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御基板80に送出する制御や第1大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。第1大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に応じた値に更新する。
第1大当り終了処理(ステップS309):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する。
次に、遊技制御手段から演出制御手段に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図11は、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。図11に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンドは、演出制御信号D0〜D7の8本の信号線で主基板31から演出制御基板80に送信される。また、主基板31と演出制御基板80との間には、取込信号(演出制御INT信号)を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
図12に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100から見ると、演出制御INT信号は、演出制御コマンドデータの取り込みの契機となる信号に相当する。
演出制御コマンドは、演出制御用マイクロコンピュータ100が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図12に示された極性と逆極性であってもよい。
図13は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13に示す例において、コマンド8000(H)〜801A(H)は、特別図柄の可変表示に対応して第1可変表示装置9aまたは第2可変表示装置9bにおいて可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8000(H)〜801A(H)のいずれかを受信すると、第1可変表示装置9aまたは第2可変表示装置9bにおいて飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。なお、第1変動パターン指定#1〜#10のコマンドを、8001(H)〜800A(H)とし、第2変動パターン指定#1〜#10のコマンドを、8011(H)〜801A(H)とする。
コマンド9000(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄(第1飾り図柄または第2飾り図柄)の可変表示の表示結果を確変図柄とすることを指定する演出制御コマンド(確変大当り指定コマンド)である。コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を非確変大当り図柄とすることを指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド)である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれ図柄とすることを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド)である。
コマンドA000(H)は、第1飾り図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。コマンドA001(H)は、第2飾り図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。
コマンドA100(H)は、第1可変表示装置9aにおける飾り図柄の可変表示の中断を指示する演出制御コマンドであり、コマンドA101(H)は、第1可変表示装置9aにおける飾り図柄の可変表示の再開を指示する演出制御コマンドである。
コマンドA200(H)は、第2可変表示装置9bにおける飾り図柄の可変表示の中断を指示する演出制御コマンドであり、コマンドA201(H)は、第2可変表示装置9bにおける飾り図柄の可変表示の再開を指示する演出制御コマンドである。
コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。
コマンドD000(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると図13に示された内容に応じて第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bの表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図13に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板31から演出制御基板80に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドや確変状態を示す演出制御コマンド)も主基板31から演出制御基板80に送信される。
図14は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合である。なお、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされておらず、かつ、第1大当り遊技(第1大入賞口を所定回開放)中でもない場合である。
第1特別図柄通常処理において、CPU56は、保留記憶数の値を確認する(ステップS41)。具体的には、第1保留記憶カウンタのカウント値を確認する。
保留記憶数が0でなければ、RAM55の第1保留記憶バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS42)、保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS43)。すなわち、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次に、CPU56は、確変フラグがセットされているか否か確認することによって、現在の遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否か確認する(ステップS44)。確変フラグは、現在の遊技状態が確変状態であること示すデータであり、確変状態を開始するときにセットされ(図21のステップS204参照)、確変状態を終了するときにリセットされる(図14のステップS51、図21のステップS216参照)。
確変フラグがセットされていないときは、CPU56は、ステップS45〜S54の処理を実行せずに、ステップS55に移行する。確変フラグがセットされているときは、CPU56は、乱数バッファ領域から確変状態終了判定用乱数(ランダム8)を読み出し(ステップS45)、確変状態の終了の判定を行う(ステップS46)。すなわち、CPU56は、あらかじめ定められている確変状態終了判定値と確変状態終了判定用乱数値とを比較し、それらが一致したら確変状態を終了させることに決定する。
確変状態を終了させることに決定したときは、CPU56は、確変フラグをリセットして確変状態を終了させる(ステップS51)。そして、CPU56は、状態フラグがセットされているか否か確認する(ステップS52)。なお、ステップS46の判定(抽選)をパンク抽選という。
状態フラグは、確変状態を開始するときにセットされ、確変状態に移行されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)になったとき、また所定回数になる前に大当り図柄を非確変図柄にすることが決定されたときにリセットされるフラグである。
ステップS52において状態フラグがセットされているということは、確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)に達していない状態であることを示している。よって、CPU56は、状態フラグがセットされていることを確認したときは、時短フラグをセットして時短状態を開始させる(ステップS53)。
すなわち、この実施の形態では、パンク抽選の結果が当選(確変状態を終了させる)であれば、確変回数の残り回数だけの可変表示が行われるまで時短状態に制御される。
なお、時短フラグは、現在の遊技状態が時短状態であることを示すデータであり、時短状態を開始するときにセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。また、第1変動パターン設定処理(ステップS302)において、CPU56は、時短フラグがセットされているときには、時短フラグがセットされていないときよりも変動時間の短い変動パターンを選択する。
そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS55)。
図15は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。第1特別図柄停止図柄設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、第2大当りフラグがセットされるか否か確認する(ステップS60)。第2大当りフラグがセットされていれば、強制はずれフラグをセットした後(ステップS66)、ステップS64に移行する。なお、第2大当りフラグは、第2特別図柄プロセス処理において、大当りとすることに決定した場合にセットされる。すなわち、第2大当りフラグがセットされているということは、第2特別図柄表示器8bの表示結果を大当り図柄にすると決定したことを意味する。従って、第2大当りフラグがセットされているということは、第2特別図柄表示器8bの表示結果を大当り図柄にすると決定したことにもとづいて第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動が実行されているか、または、第2特別図柄表示器8bの表示結果を大当り図柄にすると決定したことにもとづいて大当り遊技が実行されていることを意味する。
第2大当りフラグがセットされていない場合には、乱数バッファ領域から大当り判定用乱数を読み出し(ステップS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS62)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図7参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップS63)、ステップS81に移行する。なお、ステップS63では、CPU56は、具体的には、大当り判定用乱数値が図7に示す大当り判定値に一致すると、大当りとすることに決定する。通常状態または時短状態では、大当り判定用乱数値と図7における左欄に記載されている数値とを比較し、確変状態では、大当り判定用乱数値と図7における右欄に記載されている数値とを比較する。また、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aおよび第1可変表示装置9aにおいて停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
大当りとしないことに決定した場合には、CPU56は、乱数バッファ領域からはずれ図柄決定用乱数を読み出し(ステップS64)、はずれ図柄決定用乱数にもとづいてはずれ図柄(この例では偶数図柄)を決定する(ステップS65)。そして、ステップS84に移行する。
ステップS81では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1大当りフラグをセットする。そして、乱数バッファ領域から大当り図柄決定用乱数を読み出し(ステップS82)、大当り図柄決定用乱数にもとづいて大当り図柄(この例では奇数図柄)を決定する(ステップS83)。そして、演出制御基板80に、確変大当りとすることに決定されている場合には確変大当り指定の演出制御コマンド(確変大当り指定コマンド)を送信し、非確変大当りとすることに決定されている場合には通常大当り指定の演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド)を送信し、大当りとすることに決定されていない場合にははずれ指定の演出制御コマンド(はずれ指定コマンド)を送信するように制御した後(ステップS84)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS85)。
図17は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS302)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、CPU56は、乱数バッファ領域から変動パターン決定用乱数を読み出す(ステップS101)。そして、これから開始される第1特別図柄の停止図柄を大当り図柄とすることを示す第1大当りフラグがセットされ、かつ、確変フラグがセットされている場合には(ステップS102,S103)、確変時大当り変動パターンテーブル(図19参照)から変動パターンを選択する(ステップS104)。すなわち、確変時大当り変動パターンテーブルを選択し、さらに、変動パターン決定用乱数に応じた変動パターンを確変時大当り変動パターンテーブルから選択する。そして、ステップS115に移行する。
確変フラグがセットされていない場合には、通常時大当り変動パターンテーブル(図19参照)から変動パターンを選択する(ステップS105)。すなわち、通常時大当り変動パターンテーブルを選択し、さらに、変動パターン決定用乱数に応じた変動パターンを通常時大当り変動パターンテーブルから選択する。そして、ステップS115に移行する。
第1大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、強制はずれフラグがセットされているか否か確認する(ステップS106)。強制はずれフラグがセットされている場合にはステップS111に移行する。
強制はずれフラグがセットされていない場合には、確変フラグがセットされている場合には(ステップS107)、確変時はずれ変動パターンテーブル(図19参照)から変動パターンを選択する(ステップS108)。すなわち、確変時はずれ変動パターンテーブルを選択し、さらに、変動パターン決定用乱数に応じた変動パターンを確変時はずれ変動パターンテーブルから選択する。そして、ステップS115に移行する。
確変フラグがセットされていない場合には、通常時はずれ変動パターンテーブル(図19参照)から変動パターンを選択する(ステップS109)。すなわち、通常時はずれ変動パターンテーブルを選択し、さらに、変動パターン決定用乱数に応じた変動パターンを通常時はずれ変動パターンテーブルから選択する。そして、ステップS115に移行する。
ステップS111では、CPU56は、強制はずれフラグをリセットする。そして、確変フラグがセットされている場合には(ステップS112)、確変時強制はずれ変動パターンテーブル(図19参照)から変動パターンを選択する(ステップS113)。すなわち、確変時強制はずれ変動パターンテーブルを選択し、さらに、変動パターン決定用乱数に応じた変動パターンを確変時強制はずれ変動パターンテーブルから選択する。そして、ステップS115に移行する。
確変フラグがセットされていない場合には、通常時強制はずれ変動パターンテーブル(図19参照)から変動パターンを選択する(ステップS114)。すなわち、通常時強制はずれ変動パターンテーブルを選択し、さらに、変動パターン決定用乱数に応じた変動パターンを通常時強制はずれ変動パターンテーブルから選択する。そして、ステップS115に移行する。
ステップS115では、CPU56は、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、具体的には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1遊技状態移行制御処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS116)。
なお、CPU56は、時短フラグがセットされているときには、時短フラグがセットされていないときよりも変動時間の短い変動パターンを選択する。
図19は、第1変動パターン設定処理で使用される変動パターンテーブルの一例を示す説明図である。変動パターンテーブルは、ROM54に格納されている。図19に示す変動パターンテーブルにおいて、判定値数は、対応する変動パターンを選択することになる判定値の数である。判定値数が多いほど、対応する変動パターンが選択されやすいことを示す。なお、第2特別図柄プロセス処理における第2変動パターン設定処理で使用される変動パターンテーブルも、図19に例示された構成と同様に構成される。ただし、その変動パターンテーブルには、第2変動パターン#1〜#10が設定される。つまり、図19に示す例において、「第1変動パターン」を「第2変動パターン」に置き換えた形式になる。また、第1変動パターン#1〜#10のそれぞれと、第2変動パターン#1〜#10のそれぞれとが同じ変動パターンである場合には、第1変動パターン設定処理で使用される変動パターンテーブルと第2変動パターン設定処理で使用される変動パターンテーブルとを共通のものにしてもよい。
また、図19に示すように、第1変動パターン#4および第1変動パターン#9は、強制フラグがセットされているときに使用される確変時強制はずれ変動パターンテーブルおよび通常時強制はずれ変動パターンテーブルのみにおいて設定されている。すなわち、この実施の形態では、強制フラグがセットされているときにのみ、第1変動パターン#4および第1変動パターン#9が選択可能である。
そして、確変時強制はずれ変動パターンテーブルおよび通常時強制はずれ変動パターンテーブルにおいて、第1変動パターン#4および第1変動パターン#9が選択が選択される確率は、他の変動パターンが選択される確率よりも高い。
なお、図19(A)〜(F)に示された変動パターンテーブルのそれぞれに対応した変動パターンテーブルであって時短状態において使用される変動パターンテーブルもあるが、図19では記載省略されている。また、時短状態において使用される変動パターンテーブルには、時短状態において使用される変動パターンが設定されている。
また、この実施の形態では、強制はずれ(無条件で、すなわち抽選による大当り判定を行わず、抽選結果をはずれにすること)時に用いられる変動パターンテーブル(図19(C),(D))と、非強制はずれ(抽選による大当り判定の結果、はずれに決定されたこと)時に用いられる変動パターンテーブル(図19(E),(F))とを別個に設けたが、それらを共通化してもよい。つまり、強制はずれ/非強制はずれに関わらず、はずれ時に共通に用いられる変動パターンテーブルを設けてもよい。その場合には、CPU56は、例えば、非強制はずれ時に第1変動パターン#4または第1変動パターン#9が選択されたときには、他の変動パターンに変更する。さらに、この実施の形態では、変動パターンテーブルを用いて変動パターンを選択しているが、強制はずれ時に用いられる変動パターンを固定的なものにしてもよい。その場合、例えば、第1変動パターン#4を示すデータおよび第1変動パターン#9を示すデータをROM54に格納し、ステップS113でROM54から第1変動パターン#9を示すデータを読み出し、ステップS114で第1変動パターン#4を示すデータを読み出すようにする。
図20および図21は、第1遊技状態移行制御処理を示すフローチャートである。第1遊技状態移行制御処理において、CPU56は、第1大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS171)。セットされている場合には、ステップS201に移行する。
第1大当りフラグがセットされていない場合すなわちはずれとすることに決定されている場合には、CPU56は、状態フラグがセットされているか否か確認する(ステップS171)。状態フラグがセットされているということは、現在の遊技状態が確変状態または時短状態であることを意味する。状態フラグがセットされていれば、CPU56は、状態回数カウンタの値を−1する(ステップS173)。状態回数は、状態フラグがセットされているときに、確変状態または時短状態を継続可能な第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数を示す。状態回数カウンタは、状態回数をカウントするためのカウンタである。例えば、ステップS46のパンク抽選によって確変状態を終了させる条件が成立した場合に、状態回数カウンタの値が0でなければ、状態回数カウンタの値が示す回数だけ第1特別図柄および第2特別図柄の変動が実行されるまで時短状態が継続する(ただし、非確変大当りが発生した場合を除く)。この実施の形態では、状態回数として例えば100回が確変状態の開始時にセットされる(ステップ203参照)。
そして、CPU56は、状態回数カウンタの値が0であるか否か確認する(ステップS174)。状態回数カウンタの値が0であるということは、遊技状態が確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)に達したことを意味する。CPU56は、状態回数カウンタの値が0であれば、状態フラグをリセットする(ステップS175)。状態回数カウンタの値が0でなければ、ステップS190に移行する。
次いで、CPU56は、時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS176)。時短フラグがセットされているということは、遊技状態が確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が100回に達する前に、所定の移行条件が成立したこと(確変状態終了の判定において確変状態を終了させる旨の決定がされたこと、または確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が確変回数に達したこと)により、遊技状態が確変状態から時短状態に移行されていることを意味する。そして、状態回数カウンタの値が0であるということは、遊技状態が確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)に達したことを意味する。この実施の形態では、可変表示の回数が所定回数に達していれば時短状態を終了させるので、時短フラグがセットされていれば、CPU56は、時短フラグをリセットして遊技状態を通常状態に移行させる(ステップS177)。時短フラグがセットされていなければ、ステップS190に移行する。
ステップS178では、CPU56は、時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされているということは、確変状態に制御されているときに非確変図柄での大当りとなったことによって時短状態に移行され、時短状態が継続している状態であることを意味する。時短フラグがセットされていなければ、ステップS190に移行する。時短フラグがセットされている場合には、CPU56は、変動回数カウンタの値を−1する(ステップS179)。このとき、変動回数カウンタには、時短状態の場合にその状態を継続可能な残り変動回数が設定されている。
次に、CPU56は、変動回数カウンタの値が0であるか否か確認する(ステップS180)。変動回数カウンタの値が0であるということは、遊技状態が確変状態から時短状態に移行されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば50回)に達したことを意味する。そこで、変動回数カウンタの値が0であれば、CPU56は、時短フラグをリセットして遊技状態を時短状態から通常状態に移行させる(ステップS181)。そして、ステップS196に移行する。
ステップS190では、CPU56は、確変フラグがセットされているか否か確認する。確変フラグがセットされていなければ、ステップS196に移行する。確変フラグがセットされていれば、変動回数カウンタの値を−1し(ステップS191)、変動回数カウンタの値が0になったか否か確認する(ステップS192)。
確変フラグがセットされ、かつ、変動回数カウンタの値が0であるということは、遊技状態が確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が確変状態を継続可能な確変回数に達したことを意味する。なお、確変回数は、遊技状態が確変状態になっているときに、あと何回の第1特別図柄および第2特別図柄の変動がなされたら確変状態を終了するかを示す回数(可変表示可能回数)、すなわち、確変状態に移行した後に実行可能な第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数である。この実施の形態では、確変回数は所定の範囲の回数(例えば、50回〜150回)から抽選によって決定される。
変動回数カウンタの値が0になった場合、CPU56は、確変フラグをリセットして確変状態を終了させる(ステップS193)。そして、状態フラグがセットされているか否か確認する(ステップS194)。状態フラグがセットされているということは、確変状態に移行してから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)に達していない場合を意味する。逆に、状態フラグがセットされていないということは、確変状態に移行してから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)以上になっていることを意味する。状態フラグがセットされていれば、CPU56は、時短フラグをセットして時短状態を開始させる(ステップS195)。そして、ステップS196に移行する。
ステップS196では、CPU56は、第1特別図柄の変動を開始する。例えば、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている第1変動時間タイマに、変動パターンの変動時間に応じた値をセットする(ステップS197)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄変動中処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS198)。
ステップS201では、CPU56は、ステップS83で決定された停止図柄が確変図柄(例えば「7」)であるか否か判定する。すなわち、確変大当りとするか否か判定する。なお、この実施の形態では、ステップS83で決定された停止図柄によって確変大当りとするか否か決定されることになるが、例えば、乱数を発生させ、発生させた乱数と判定値とを比較することによって確変大当りとするか否か決定してもよい。
確変大当りとしない場合にはステップS211に移行する。確変大当りとする場合には、CPU56は、状態フラグをセットし(ステップS202)、状態回数カウンタに状態回数として100回をセットする(ステップS203)。そして、確変フラグがセットされていない場合には確変フラグをセットし(ステップS204)、時短フラグがセットされている場合は時短フラグをリセットする(ステップS205)。なお、確変フラグおよび時短フラグは、RAM55に形成されている。
また、CPU56は、所定の範囲(例えば50回から150回の範囲)から抽選によって確変回数を選択する処理を実行する(ステップS206)。ステップS206では、乱数バッファ領域から回数決定用乱数(ランダム9)を読み出し、読み出した回数決定用乱数値に対応する回数を確変回数に決定する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変回数を変動回数カウンタにセットする(ステップS207)。なお、上記のような確変回数の抽選によれば、確変回数として150回(最多確変継続回数)が選ばれる割合が低くなってしまうおそれがあるが、あらかじめ150回の確変回数に対応する回数決定用乱数値を多く設定しておくことによって、確変回数として150回が選ばれる割合を高くすることができる。そして、ステップS196に移行する。
ステップS211では、CPU56は、状態フラグがセットされているか否か確認する。状態フラグがセットされている場合には、状態フラグをリセットし(ステップS212)、状態回数カウンタの値をクリアする(ステップS213)。
なお、この実施の形態では、確変大当りに決定された場合、特別図柄の可変表示が開始されるときに確変フラグがセットされて遊技状態が確変状態に移行するが、可変表示の終了後に、確変フラグをセットして確変状態に移行させるようにしてもよい。そのように制御する場合には、例えば、ステップS201〜S217の処理を、ステップS309の第1大当り終了処理において実行するように構成すればよい。
次いで、CPU56は、確変フラグがセットされているか否か確認する(ステップS214)。確変フラグがセットされていない場合にはステップS218に移行する。確変フラグがセットされている場合には、確変フラグをリセットし(ステップS215)、時短フラグをセットする(ステップS216)。これにより、遊技状態が確変状態から時短状態に移行される。そして、CPU56は、変動回数カウンタに時短回数をセットする(ステップS217)。なお、時短回数は、遊技状態が時短状態になっているときに、あと何回の第1特別図柄および第2特別図柄の変動がなされたら時短状態を終了するかを示す回数(可変表示可能回数)、すなわち、時短状態に移行した後に時短状態が継続可能な第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数である。この実施の形態では、時短回数として例えば50回が設定される。その後、ステップS196に移行する。
ステップS218では、CPU56は、時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされている場合には、CPU56は、時短フラグをリセットする(ステップS219)。よって、遊技状態が時短状態から通常状態に移行される。また、変動回数カウンタの値をクリアする(ステップS220)。そして、ステップS196に移行する。
以上のような処理によって、確変状態において非確変大当りとなることに決定されたときに、遊技状態は時短状態に制御され、時短状態において50回の可変表示を実行可能になる(ステップS214〜S217)。時短状態において非確変大当りとなることに決定されたときに、遊技状態は通常状態に制御される(ステップS218〜S220)。
また、確変状態において状態回数カウンタの値が0にならないうちに変動回数カウンタの値が0になったときには、遊技状態は時短状態に制御される(ステップS190〜S195)。確変状態において状態回数カウンタの値が0になった後に、変動回数カウンタの値が0になったときには、遊技状態が通常状態に制御される(ステップS190〜S194)。時短状態において状態回数カウンタの値が0になった後に、変動回数カウンタの値が0になったときには、遊技状態が通常状態に移行される(ステップS178〜S181)。
次に、第1遊技状態移行制御処理におけるフラグのセット時期およびリセット時期を、図22および図23を用いて説明する。
図22には、確変状態に制御されるときに、ステップS202において状態フラグがセットされ、ステップS203において状態回数カウンタに状態回数として100回がセットされ、また、ステップS204において確変フラグがセットされ、ステップS206において確変回数として150回が抽選によって決定され、ステップS207において変動回数カウンタに150回の回数がセットされた例が示されている。
確変状態に制御されると、CPU56は、状態フラグがセットされることによって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動の開始時に、状態回数カウンタで第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS172,S173)。また、確変フラグがセットされることによって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動の開始時に、変動回数カウンタで第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS191,S192)。なお、図22において、カッコ内の数字は状態回数カウンタのカウント数を示し、カッコ外の数字は変動回数カウンタのカウント数を示す。確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数が100回に達した時点、すなわち、確変フラグがセットされてから100回目の変動を開始する時点で、状態フラグがリセットされる(ステップS174,S175)。CPU56は、状態フラグをリセットしたときに、時短フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS176)。図22に示す例では、時短フラグがセットされていないので、時短フラグのリセットは行われない。すなわち、遊技状態の移行制御は行われない。状態フラグがリセットされると、CPU56は、状態回数カウンタによる第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数のカウントを停止する(ステップS172参照)。
その後も、CPU56は、変動回数カウンタで、第1特別図柄および第2特別図柄の変動が開始される度に、第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS179,S191)。確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数が150回に達した時点、すなわち、確変フラグがセットされてから150回目の変動を開始する時点で、確変フラグがリセットされる(ステップS192,S193)。CPU56は、確変フラグをリセットしたときに、状態フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS194)。図22に示す例では、状態フラグが既にリセットされているので、時短フラグのセットは行われない。すなわち、CPU56は、状態フラグがセットされていないことによって、確変状態に制御されてから100回以上の第1特別図柄および第2特別図柄の変動が行われたことを認識し、時短状態に制御する必要がないと判断し、時短状態に移行する制御を行わない。その結果、遊技状態が確変状態から通常状態に移行される。
図23には、確変状態に制御されるときに、ステップS202において状態フラグがセットされ、ステップS203において状態回数カウンタに状態回数として100回がセットされ、また、ステップS204において確変フラグがセットされ、ステップS206において確変回数として50回が抽選によって決定され、ステップS207おいて変動回数カウンタに50回の回数がセットされた例が示されている。
この場合も、図22に示す例と同様に、状態フラグがセットされることによって、CPU56は、状態回数カウンタで第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントし(ステップS172,S173)、また、確変フラグがセットされることによって、変動回数カウンタが第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS190,S191)。その後、確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数が50回に達した時点で、すなわち、確変フラグがセットされてから50回目の変動を開始する時点で、変動回数カウンタの値が0になると、確変フラグがリセットされる(ステップS192,S193)。CPU56は、確変フラグをリセットしたときに、状態フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS194)。図23に示す例では、状態フラグがまだセットされているので、時短フラグのセットが行われる。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、状態フラグがセットされていることによって、確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動が100回未満であることを認識し、時短状態に制御する必要があると判断して、時短状態に移行する制御を行う。この結果、遊技状態が確変状態から時短状態に移行される。
その後も、CPU56は、状態フラグがセットされていることにもとづいて、第1特別図柄および第2特別図柄の変動が開始される度に、状態回数カウンタで第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS172,S173)。確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数が100回に達した時点、すなわち、確変フラグがセットされてから100回目の変動を開始する時点で状態フラグがリセットされる(ステップS174,S175)。CPU56は、状態フラグをリセットしたときに、時短フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS176)。図23に示す例では、時短フラグがセットされているので、時短フラグのリセットが行われる。その結果、遊技状態が時短状態から通常遊技状態に移行される。
なお、遊技状態が確変状態に制御されているときに、確変状態終了の判定(ステップS46)で確変状態を終了する旨の決定がされ、確変状態から時短状態に移行した場合(ステップS51,S53)についても、図23に示す例が該当する。
例えば、確変状態に制御されるときに、ステップS203において状態回数カウンタに状態回数として100回がセットされ、ステップS206において確変回数として80回が抽選によって決定され、ステップS207において変動回数カウンタに80回の回数がセットされた場合を考える。その場合において、確変状態に制御されてから50回目の変動の開始時に確変状態終了の判定(ステップS46)で確変状態を終了する旨の決定がされると、確変フラグがリセットされるとともに時短フラグがセットされて(ステップステップS51,S53)、遊技状態が確変状態から時短状態に移行される。そして、変動回数カウンタの値がクリアされる(ステップS54)。この場合においても、それ以降、第1特別図柄および第2特別図柄の変動が開始される度に、状態回数カウンタで第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS172,S173)。そして、確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数が100回に達した時点で状態フラグがリセットされる(ステップS174,S175)。そして、時短フラグもリセットされる(ステップS176,S177)。その結果、遊技状態が時短状態から通常状態に移行される。
次に、フラグのセット時期およびリセット時期の他の例を、図24および図25を用いて説明する。
図24に示す例では、現在の遊技状態が確変状態であって確変フラグがセットされている場合において、大当り図柄として非確変図柄(通常大当り図柄)が決定されたとき、確変フラグがリセットされるとともに(ステップS214,S215)、時短フラグがセットされ(ステップS216)、遊技状態が確変状態から時短状態に移行される。従って、その後に行われる第1特別図柄通常処理または第2特別図柄通常処理における大当りの判定は、低確率(時短状態)で行われる。
また、図25に示す例では、現在の遊技状態が時短状態であって時短フラグがセットされている場合において、大当り図柄として非確変図柄(通常大当り図柄)が決定されたとき、時短フラグがリセットされ(ステップS218,S219)、遊技状態が時短状態から通常状態に移行される。
なお、図24に示す例において、第1特別図柄の変動が終了して大当り図柄が停止表示されると大当り遊技(第1大当り遊技)が開始されるが、この実施の形態では、大当り図柄が停止表示されてから第1大当り遊技が終了するまで、第2特別図柄の変動時間の計測は中断される(図10におけるステップS314の判定が「Y」になることによってステップS304の処理が実行されないので。なお、図10には第1特別図柄プロセス処理が示されているが、第2特別図柄プロセス処理も同様に実行されている。)。そして、第1大当り遊技が終了すると、第2特別図柄の変動時間の計測が再開され、変動時間が経過すると第2特別図柄の変動が終了する。
また、この実施の形態では、現在の遊技状態が確変状態であって確変フラグがセットされている場合において、特別図柄の変動開始時に、確変状態の終了条件が成立したときには、確変フラグがリセットされる(例えば、ステップS45〜S47,S51、S191〜S193参照)。例えば、そのときに開始される特別図柄の変動がはずれ変動(停止図柄を大当り図柄としない変動)である場合、その変動中に他方の特別図柄の変動が開始されるときには、大当りとするか否かが低確率で判定される。特別図柄の変動終了時に確変フラグをリセットするように構成した場合には、その変動中に他方の特別図柄の変動が開始されるときには、大当りとするか否かが高確率で判定される。従って、確変状態の終了条件が成立したときに開始される変動の変動時間として変動時間が長いものが選択された場合には、その変動中に他方の特別図柄の変動が開始されるときには、過度に遊技者に有利になる。逆に短い変動時間が選択されたときには、遊技者にとって不利であり、結果として、選択された変動時間により遊技者に有利、不利が生ずる。しかし、この実施の形態では、そのようなことは生じない。また、時短フラグがセットされている場合において、特別図柄の変動開始時に、時短状態の終了条件が成立したときには、時短フラグがリセットされる(例えば、ステップS174〜S177,S178〜S181参照)。例えば、そのときに開始される特別図柄の変動がはずれ変動である場合、その変動中に他方の特別図柄の変動が開始されるときに、通常状態における変動時間が選択される。特別図柄の変動終了時に時短フラグをリセットするように構成した場合には、その変動中に他方の特別図柄の変動が開始されるときに、時短状態における変動時間(通常状態における変動時間よりも短い)が選択される。従って、時短状態の終了条件が成立したときに開始される変動の変動時間として変動時間が長いものが選択された場合には、その変動中に他方の特別図柄の変動が開始されるときには、過度に遊技者に有利になる。逆に短い変動時間が選択されたときには、遊技者にとって不利であり、結果として、選択された変動時間により遊技者に有利、不利が生ずる。しかし、この実施の形態では、そのようなことは生じない。
なお、低確率状態(通常状態)では確変状態に比べて変動時間が長くなるようにした場合、遊技状態が確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が確変状態を継続可能な確変回数(変動回数)に達したときに確変フラグをリセットするように構成しても(S191〜S193参照)、遊技者が、遊技状態が通常状態に移行して特別図柄の変動時間が長くなったことによって遊技状態の変更を把握できてしまうということはない。元々、遊技者は変動回数に制限があることを認識しているからである。
図26は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動中処理(ステップS304)の処理を示すフローチャートである。第1特別図柄変動中処理において、CPU56は、第1変動時間タイマを1減算し(ステップS121)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS122)、第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大当り図柄停止処理(ステップS306)に対応した値に更新し(ステップS123,S124)、第1大当り図柄表示時間タイマをセットする(ステップS125)。第1大当りフラグがセットされていない場合には第1特別図柄プロセスフラグの値を第1はずれ図柄停止処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS126)。第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図27は、第1特別図柄プロセス処理における第1大当り図柄停止処理(ステップS304)の処理を示すフローチャートである。第1大当り図柄停止処理において、CPU56は、第1特別図柄の変動を既に終了させた場合にはステップS143に移行する(ステップS140)。まだ終了させていない場合には、第1特別図柄の変動を終了させる(ステップS141)。例えば、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットする。また、演出制御基板80に対して、第1飾り図柄停止指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS142)。
そして、第1大当り図柄表示時間タイマの値を−1し(ステップS143)、第1大当り図柄表示時間タイマの値が0になった場合には(ステップS144)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放前処理(ステップS307)に対応した値に更新する(ステップS145)。
以上のような第1大当り図柄停止処理によって、第1特別図柄プロセスフラグの値が第1大当り図柄停止処理に応じた値になっている時間が、ステップS125で設定された値に応じた所定時間(例えば、0.6秒)継続する。また、第2特別図柄プロセス処理が実行されるときにも、第2特別図柄プロセスフラグの値が第2大当り図柄停止処理に応じた値になっている時間が、所定時間(例えば、0.6秒)継続する。なお、そのような所定時間を設けることは必須のことではない。
図28は、第1特別図柄プロセス処理における第1はずれ図柄停止処理(ステップS305)の処理を示すフローチャートである。第1はずれ図柄停止処理において、CPU56は、第1特別図柄の変動を終了させる(ステップS151)。例えば、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットする。また、演出制御基板80に対して、第1飾り図柄停止指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS152)。その後、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS153)。
図29は、以上に説明したような遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)の制御例を示すタイミング図である。CPU56は、第2始動口14に遊技球が入賞したことにもとづいて大当りとするか異な否か決定する(すなわち、抽選する)ときに、大当りにすることに決定した場合には、第2大当りフラグをセットする(図16のステップS81参照。図16は第1特別図柄プロセス処理における処理であるが、第2特別図柄プロセス処理でも同様の処理が実行される。)。
図29に示すA〜Dのタイミング(具体的には、変動が開始されるとき)のそれぞれにおいて、CPU56は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止図柄設定処理で、大当り判定用乱数にもとづく抽選処理により大当りとするか否か決定するが(ステップS61,S62,S63参照)、第2大当りフラグがセットされているときには、抽選処理を実行しないようにする(ステップS61,S62,S63の処理をスキップする)。図29に示す例では、B,Cのタイミング(具体的には、変動が開始されるとき)で実行される抽選では、無条件で抽選結果をはずれにする。無条件で抽選結果をはずれにすることが強制はずれである。なお、A,Dのタイミング(具体的には、変動が開始されるとき)で実行される抽選では、第2大当りフラグはセットされていないので、抽選結果が大当りとなることもある。
そして、第2飾り図柄および第2特別図柄の変動時間が終了して大当り図柄が導出表示されるときに、第1飾り図柄および第1特別図柄の変動が停止して停止図柄が導出表示されることが防止される。なぜなら、大当り図柄が第2飾り図柄および第2特別図柄の停止図柄として導出表示されるときには第2特別図柄プロセスフラグの値は第2大当り図柄停止処理に応じた値であり(図18のステップS124参照。図18は第1特別図柄プロセス処理における処理であるが、第2特別図柄プロセス処理でも同様の処理が実行される。)、その場合には、図10に示すステップS314の処理によって、ステップS300〜S309の処理(特に、ステップS304の処理)が実行されず、処理が中断されるからである。つまり、ステップS304の処理が中断されることによって、ステップS121,S122の処理は実行されず、その結果、ステップS141,S142,S151,S152の処理が実行されない。よって、第1特別図柄の変動が停止することはない。また、第1特別図柄の停止図柄として大当り図柄が導出表示されることはない。
なお、第1飾り図柄については、演出制御用マイクロコンピュータ100によって制御される。そして、ステップS316の処理によって、演出制御用マイクロコンピュータ100には中断コマンドが送信され、演出制御用マイクロコンピュータ100における演出制御用CPU101は、中断コマンドを受信すると、第1可変表示装置9aにおける飾り図柄の変動を中断する。また、演出制御用CPU101は、飾り図柄の変動を中断しているときにその旨を報知する。
また、演出制御用CPU101は、飾り図柄の変動を中断しているときに、例えば、第1飾り図柄を揺れ表示させるように制御してもよい。なお、演出制御用CPU101は、第1可変表示装置9aの第1飾り図柄の変動を続行し、その他の表示(キャラクタ等)のみを止めるように制御してもよい。
図30は、第1変動パターン#4および#9の第1飾り図柄の変動態様(特殊変動ともいう。)の一例を示す説明図である。第1変動パターン#4および#9では変動期間(変動時間)中に、図30(A)に示すように、5つの期間(第1期間〜第5期間)において第1飾り図柄を可変表示する。それぞれの期間の間には、停止期間が設けられている。停止期間では、第1飾り図柄のはずれ図柄が仮停止表示される。なお、この実施の形態では、第1変動パターン#4および#9の第1飾り図柄の変動態様を図30に例示された変動態様とするが、図30に例示された変動態様は、第1変動パターン#4および#9とは異なる変動パターンが指定されたときに用いられる変動態様としてもよい。
また、各期間において、第1可変表示装置9aでは、それぞれ異なる予告演出が実行される。例えば、各期間において、異なるキャラクタが第1可変表示装置9aにおいて表示(静止表示または運動表示)される。
そして、図30(B)に示すように、第1変動パターン#4および#9の第1飾り図柄の可変表示が行われているときに可変表示の中断がなされると、可変表示の再開後のそれぞれの期間において、予告演出は実行されなくなる。
なお、図30(B)には、可変表示の再開時に予告演出が中止される例(以降の期間において予告演出を実行しない)が示されているが、以降の期間の間の変動停止期間をなくすことによって、遊技者に、予告演出がなくなったように見せてもよい。
図31および図32は、第1可変表示装置9aと第2可変表示装置9bとにおける飾り図柄の可変表示の一例を示す説明図である。この実施の形態では、第1可変表示装置9aと第2可変表示装置9bとの2つの可変表示装置において、飾り図柄の変動表示を並行して行うことが可能である。図31および図32において、(1)(2)(3)・・・というように番号順に表示状態が遷移する。なお、図31および図32において、飾り図柄としての矢印は、飾り図柄が変動中であることを示す。また、図31および図32には、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bの状態も例示されている。図31および図32に例示するような表示演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られる演出制御コマンドにもとづいて実行される。
図31において、(1)の時点では、2つの可変表示装置9a,9bにおいて第1飾り図柄および第2飾り図柄の変動表示が並行して実行されている。(2)に示すように、第1可変表示装置9aにおける第1飾り図柄の可変表示(変動)が第2可変表示装置9bにおける第2飾り図柄の可変表示よりも先に終了して停止図柄(はずれ図柄)が導出表示されている。第1可変表示装置9aにおいて第1飾り図柄の停止図柄が導出表示されると、第1飾り図柄の可変表示を開始できる状態であるので、CPU56は、次の可変表示についての大当り判定を行う(ステップS62)。大当り判定の結果が大当りであったとする。
その後、第2可変表示装置9bにおける第2飾り図柄の可変表示が終了し、新たな可変表示が開始される例が示されている((3),(4))。また、第2可変表示装置9bにおける第2飾り図柄の可変表示中に、予告演出が実行される例が示されている((5))。
また、(9)の時点で、第1可変表示装置9aにおける第1飾り図柄の可変表示が終了し、大当り図柄が導出表示されている。そのとき、第2可変表示装置9bにおける第2飾り図柄の可変表示は中断される(図10におけるステップS314〜S316参照)。可変表示の中断は、第1大当り遊技が終了するまで継続する((9)〜(12))。第1大当り遊技が終了すると、第2可変表示装置9bにおける第2飾り図柄の可変表示が再開される(図10におけるステップS317,S318参照)。また、第2飾り図柄の可変表示が中断されているときに、第2可変表示装置9bには、はずれ図柄が停止表示され、可変表示(変動)が中断しているだけであって停止図柄が導出表示されている訳ではないことを示す報知表示がなされている。
図33は、CPU56が実行する第1試験端子処理(ステップS34)のプログラムの一例を示すフローチャートである。なお、第2試験端子処理(ステップS35)のプログラムも同様に構成される。すなわち、以下の説明において、「第1」を「第2」と読み替え、「第2」を「第1」と読み替えれば、第2試験端子処理が説明されることになる。
第1試験端子処理において、CPU56は、まず、第1特別図柄プロセス処理にて遊技状態の変更が行われたか否か判定する(ステップS231)。遊技状態の変更の判定は、第1状態変更フラグのセット/リセット(オン/オフ)を確認することによって行われる。すなわち、第1状態変更フラグがセットされていることを確認したときに、遊技状態の変更が行われたと判定し、第1状態変更フラグがリセットされていることを確認したときに、遊技状態の変更が行われていないと判定する。
第1状態変更フラグは、上述した第1特別図柄プロセス処理の説明では説明されていないが、第1特別図柄プロセス処理における遊技状態を変更する処理が実行される際に、つまり、確変フラグや時短フラグがセット/リセットされる際にセットされ、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止処理でリセットされる。具体的には、第1遊技状態移行制御処理のステップS177,S181,S193,S195、S204,S205,S215,S216,S219において確変フラグや時短フラグのセット/リセットの処理が行われて遊技状態が変更されるときに、第1状態変更フラグがセットされる。また、第1特別図柄停止処理において第1状態変更フラグがセットされているか否かの確認処理が行われ、当該フラグがセットされているときにリセットされる。なお、第1特別図柄通常処理においても確変フラグのセットおよび時短フラグのリセットが行われるが(ステップS51,S53)、この実施の形態では、ステップS51,S53では第1状態変更フラグのセットを行わない。
次いで、CPU56は、遊技状態の変更が行われたと判定したときには、状態変更時の第1特別図柄の変動開始を示す試験信号(状態変更時変動開始試験信号)は既に出力されているか否か判定する(ステップS232)。状態変更時変動開始試験信号が出力済か否かは、例えば出力済フラグを確認することによって判定される。CPU56は、状態変更時変動開始試験信号がまだ出力されていないと判定したときは、状態変更時変動開始試験信号を作成する(ステップS233)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値が第1特別図柄変動中処理に対応する値に変わったときに、CPU56は、状態変更時変動開始試験信号を、主基板31に設けられている試験信号出力回路(図2において図示せず)を介して遊技機外部の試験装置に出力する(ステップS234,S235)。なお、このとき、出力済フラグをセットする。
CPU56は、ステップS232で、状態変更時変動開始試験信号が既に出力されていると判定したときは、状態移行中の第1特別図柄の変動終了を示す試験信号(状態変更時変動終了試験信号)を作成する(ステップS236)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値が第1はずれ図柄停止処理または第1大当り図柄停止処理に対応する値に変わったときに、CPU56は、状態変更時変動終了試験信号を試験信号出力回路を介して遊技機外部の試験装置に出力する(ステップS237,S238)。なお、このとき、出力済フラグをリセットする。
このように、大当り決定時に、変動パターン決定時の遊技状態(フラグの状態)と現在の遊技状態とが異なる場合にも、ステップS232〜S238の処理によって遊技状態の変更があった変動の開始時と終了時にその旨を示す信号を送信することにより、正確な遊技状態を示す信号を遊技機外部に出力することができる。なお、確変状態を終了させる旨の決定がされたときも遊技状態が変更されるが、このときは、現在行われている変動の大当り決定時、変動パターン決定時の遊技状態と現在の遊技状態とが異なることがないので(大当り判定が行われる前に確変状態の終了の判定が行われるため)、ステップS232〜S238の処理を行う必要がない。従って、上述したように第1状態変更フラグのセットは行われない。
ステップS231で、遊技状態の変更が行われていないと判定したときには、CPU56は、確変フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS241)。確変フラグがセットされていれば、現在の遊技状態が確変状態であることを示す試験信号を作成する(ステップS242)。確変フラグがセットされていなければ、CPU56は、時短フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS243)。時短フラグがセットされていれば、現在の遊技状態が時短状態であることを示す試験信号を作成する(ステップS244)。時短フラグもセットされていなければ、CPU56は、現在の遊技状態が通常状態であることを示す試験信号を作成する(ステップS245)。
そして、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値が第1特別図柄停止処理を示す値であるか否か確認し(ステップS246)、第1特別図柄停止処理を示す値であれば、現在の遊技状態(確変状態、時短状態または通常遊技状態であること)を示す試験信号を試験信号出力回路を介して遊技機外部の試験装置に出力する(ステップS247)。
そして、CPU56は、上記フラグ以外のその他の遊技状態を示すフラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS248)。例えば、現在の遊技状態が大当り遊技中であることを示す第1大当り遊技中フラグがセットされているかどうかを確認する。その他の遊技状態を示すフラグがセットされていれば、CPU56は、その他の遊技状態を示す試験信号を作成し、作成した試験信号を遊技機外部の試験装置に出力する(ステップS249)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図34は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、第1演出制御プロセス処理を行う(ステップS705A)。第1演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第1演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して第1可変表示装置9aの表示制御を実行する。また、第2演出制御プロセス処理を行う(ステップS705B)。第2演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第2演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して第2可変表示装置9bの表示制御を実行する。さらに、予告決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702に移行する。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13参照)であるのか解析する。
図35は、図34に示されたメイン処理における第1演出制御プロセス処理(ステップS705A)を示すフローチャートである。第1演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、第1演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、第2演出制御プロセス処理(ステップS705B)も、制御対象が第2可変表示装置9bであるという違いはあるが、第1演出制御プロセス処理と同様に構成される。
第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(第1変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。第1変動パターン受信フラグは、演出制御用CPU101が実行するコマンド解析処理で第1変動パターン#1〜#10のいずれか(8001(H)〜800A(H)のいずれか)が受信されたことが確認された場合にセットされる。変動パターンコマンドを受信した場合には、第1飾り図柄の変動態様(変動期間中の飾り図柄の変動速度や、背景,キャラクタの種類、キャラクタの表示開始時期など)を、それぞれの変動パターンに応じてあらかじめ決められている複数種類のうちから選択する。なお、それぞれの変動パターンについて、あらかじめ1種類の変動態様が決められている場合には、受信した変動パターンに応じた変動態様を使用することに決定する。そして、演出制御プロセスフラグの値を第1予告選択処理(ステップS801)に対応した値に更新する。
第1予告選択処理(ステップS801):図30に例示された予告(以下、連続予告ともいう。)演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様を決定する。そして、演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する。なお、第1変動パターン#4および#9以外の第1飾り図柄の変動を実行するときに、例えばキャラクタ画像を用いた予告演出(連続予告以外の予告演出、特別図柄の停止図柄が大当り図柄となること、またはリーチが発生することを事前に報知するための演出)を行うか否かと、行う場合の予告演出の種類を決定するようにしてもよい。その場合には、例えば、第1可変表示装置9aの表示結果が大当り図柄になる場合には、予告演出を行うことに決定する。そのときに、100%の確率で予告演出を実行するのではなく、予告演出する/しないを、乱数を用いて抽選によって決定するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、連続予告以外の予告演出を実行する場合には、第1飾り図柄についての予告演出は、第1可変表示装置9aで実行されるが、遊技の興趣をさらに向上させるために、例えば第2可変表示装置9bの表示結果が大当り図柄になることを第1可変表示装置9aでの演出によって予告するようにしてもよい。その場合には、第1予告選択処理において、例えば、そのときに第2可変表示装置9bで実行されている可変表示の表示結果が大当り図柄になるか否か判定し、大当り図柄になると判定した場合には、予告演出を行うことに決定する。そのときに、100%の確率で予告演出を実行するのではなく、予告演出する/しないを、乱数を用いて抽選によって決定するようにしてもよい。
第1飾り図柄変動開始処理(ステップS802):左中右の飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動中処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
第1飾り図柄変動中処理(ステップS803):変動パターンに応じて決められている変動時間の終了を監視する。また、左右図柄の停止制御を行う。変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄停止処理(ステップS804)に対応した値に更新する。なお、第1飾り図柄変動中処理では、変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングの制御も行う。
第1飾り図柄停止処理(ステップS804):第1飾り図柄の変動を最終停止し停止図柄を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を第1大当り表示処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
第1大当り表示処理(ステップS805):大当り表示の制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を第1大当り遊技中処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
第1大当り遊技中処理(ステップS806):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放前表示や大入賞口開放時表示の演出制御コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。大当り遊技が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図36は、第1予告選択処理(ステップS801)を示すフローチャートである。第1予告選択処理において、演出制御用CPU101は、第1変動パターン#4指定コマンドまたは第1変動パターン#9指定コマンドを受信しているか否か判定する(ステップS811)。いずれかを受信している場合には、予告決定用乱数を抽出し、予告決定用乱数と予告決定テーブルとにもとづいて、連続予告演出を行うか否かと、行う場合の連続予告演出の演出態様を決定する(ステップS812)。
図37は、予告決定テーブルの一例を示す説明図である。図37に示す例では、予告決定用乱数(この例では、0〜7のいずれか)の値が0、1、3または5であれば、予告演出Aという演出態様の連続予告演出を行うことに決定される。また、予告決定用乱数の値が7であれば、予告演出Bという演出態様の連続予告演出を行うことに決定される。そして、予告決定用乱数の値が2または4であれば、連続予告演出を行わないことに決定する。なお、予告演出Aは、第2期間および第4期間(図30参照)において予告演出を行う演出態様であり、予告演出Bは、第1期間〜第5期間(図30参照)において予告演出を行う演出態様である。
なお、図37に示す予告演出の選択方法は一例であって、予告演出として他の態様を使用してもよい。例えば、第1期間〜第5期間(図30参照)のうちの1つの期間のみにおいて予告演出を行う演出態様を用いてもよいし、図30に示されたような複数の期間からなる変動態様を使用せず、通常の変動態様(変動時間中に変動停止期間がない変動態様)において予告演出を含むような変動態様を用いてもよい。さらに、この実施の形態では、複数の期間からなる変動態様は強制はずれとする場合にのみ使用されるが、そうでない場合(例えば、可変表示の表示結果を大当りとする場合)にも使用するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、複数の期間において予告演出を行う場合に、演出制御用CPU101は、各期間において異なるキャラクタが第1可変表示装置9aにおいて表示(静止表示または運動表示)されるように制御するが(図30参照)、各期間において同じキャラクタが表示されるように制御してもよい。さらに、複数の期間(例えば5期間)のうちのいくつかの期間(例えば2期間)では同じキャラクタが表示され、他の期間では異なるキャラクタが表示されるように制御してもよい。
また、演出制御用CPU101は、第1予告選択処理において、複数期間からなる変動態様を用いることに決定した場合に、それぞれの期間の間の停止期間に仮停止表示させるはずれ図柄(仮停止図柄)の種類を例えば抽選によって決定するようにしてもよい。その場合、仮停止識別情報選択手段として動作する演出制御用CPU101は、変動時間が経過したときに停止表示される飾り図柄と同じ図柄を仮停止図柄として決定してもよいが、停止表示される飾り図柄とは異なる飾り図柄を仮停止図柄として決定することが好ましい。さらに、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560で実現される事前決定手段は、可変表示の表示結果を大当り図柄とするか否かを決定しているが、事前決定手段が停止図柄まで決定するように構成されている場合には、演出制御用CPU101は、事前決定手段が決定した停止図柄と同じ図柄を仮停止図柄として決定してもよいが、停止図柄とは異なる飾り図柄を仮停止図柄として決定することが好ましい。さらに、この実施の形態では、複数期間からなる変動態様は、飾り図柄の変動態様として用いられるが、特別図柄についても、複数期間からなる変動態様を用いるようにしてもよい。
図38は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用CPU101は、表示制御実行データにもとづく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。
図38に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じた変動態様のそれぞれに応じて用意されている。さらに、予告演出を実行する場合に演出態様の違いに応じて異なるプロセステーブルが用意されている。すなわち、この実施の形態では、予告演出の演出態様は、選択されたプロセステーブルに設定されているプロセスデータにもとづいて実現される。
図39は、演出制御プロセス処理における第1飾り図柄変動開始処理(ステップS802)を示すフローチャートである。第1飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、使用する飾り図柄の変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS841)。そして、選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS842)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(第1可変表示装置9a、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS843)。例えば、第1可変表示装置9aにおいて変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。そして、変動時間に応じた値を変動時間タイマに設定して変動時間タイマをスタートさせ(ステップS844)、第1演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動中処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS845)。
図40は、第1演出制御プロセス処理における第1飾り図柄変動中処理(ステップS803)を示すフローチャートである。第1飾り図柄変動中処理において演出制御用CPU101は、変動中断フラグがセットされているか否か確認し(ステップS821)、変動中断フラグがセットされていなければ中断コマンドを受信したか否か確認する(ステップS822)。中断コマンドを受信していれば変動中断フラグをセットし(ステップS823)、第1可変表示装置9aにはずれ図柄を停止表示する(ステップS824)。また、図32に示したような報知も表示する(ステップS825、図32における(10)参照)。なお、遊技者に可変表示が継続していることを報知するための表示は、図32に示したような報知に限られず、例えば、飾り図柄を通常とは異なる態様(例えば、表示領域が小さくなっている態様)で可変表示を継続することによって。可変表示が継続していることを報知するようにしてもよい。また、ステップS824の処理で飾り図柄を停止表示させる場合に、演出制御用CPU101は、飾り図柄を完全に停止させるのではなく、飾り図柄をゆれ変動(例えば、上下方向に移動したり戻ったりするような変動が繰り返されること)させるようにしてもよい。
また、ステップS821で変動中断フラグがセットされていることを確認したら、演出制御用CPU101は、再開コマンドを受信したか否か確認する(ステップS835)。再開コマンドを受信していれば、変動中断フラグをリセットするとともに(ステップS836)、第1可変表示装置9aにおいて第1飾り図柄の変動を再開させる(ステップS837)。また、連続予告演出を実行することに決定されている場合に、連続予告演出を実行しないようにするためにプロセステーブルを切り替える(変更する)処理を実行する(ステップS838)。すなわち、連続予告演出を実行しないプロセスデータを含むプロセステーブルを切り替える。再開コマンドを受信していなければ第1飾り図柄変動中処理を終了する。
ステップS822で中断コマンドを受信していないことを確認したら、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを1減算するとともに(ステップS827)、変動時間タイマを1減算する(ステップS828)。プロセスタイマがタイムアップしたら、プロセスデータの切替を行う(ステップS829,S830)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定するとともに、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS831)、第1演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動停止処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS832)。
以上のように、演出制御用CPU101は、第2可変表示装置9bに大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態となったときには、中断コマンドを受信したことにもとづいて変動中断フラグをセットするとともに変動中断処理を行う。そして、再開コマンドを受信するまでステップS827〜S831の処理を実行しないように制御する。すなわち、第1飾り図柄の変動を行わない制御がなされる。
また、強制はずれとされたときには、高い確率で、連続予告演出を伴う変動パターン#4および#9の変動を実行することによって、一種の大当り予告(第2可変表示装置9bの停止図柄が大当り図柄になることの予告)が実現される。変動パターン#4および#9の変動は、第2可変表示装置9bの停止図柄が大当り図柄になることに決定されている場合に実行されるからである。
実施の形態2.
第1の実施の形態(実施の形態1)では、強制はずれ時の特殊変動パターンである変動パターン#4および#9を実行するようにしたが、そのような変動パターンを用いることなく、強制はずれ時の特殊変動パターンを実現することができる。第2の実施の形態(実施の形態2)では、図41に示すように、変動パターン#4は用いられない。なお、図41には通常状態において使用される変動パターンが示されているが、確変状態において用いられる変動パターンにおいて、変動パターン#9は用いられない。そして、強制はずれとされたときに用いられる変動パターンテーブルの内容と大当り判定の結果はずれとされたときに用いられる変動パターンテーブルの内容とを同じにする。または、強制はずれとされたときにも大当り判定の結果はずれとされたときにも、同じ変動パターンテーブルを用いる。
図42は、この実施の形態における第1変動パターン送信処理(図17および図18参照)におけるステップS115の処理を示すフローチャートである。なお、第1変動パターン送信処理におけるステップS115以外の処理は、第1の実施の形態の場合と同様である。ただし、ステップS111の処理をなくし、強制はずれフラグは、例えばステップS115bにおいてリセットされる。
そして、この実施の形態では、ステップS115において、CPU56は、強制はずれフラグがセットされている場合には、変動パターンコマンドとして、81XX(H)を送信する(ステップS115a,115b)。つまり、80XX(H)の「0」の部分を「1」に変更する。また、強制はずれフラグがセットされていない場合には、変動パターンコマンドとして、80XX(H)を送信する(ステップS115a,115c)。80XX(H)は、図13に示された変動パターンコマンドの内容と同じである。81XX(H)は、EXTデータ(XXの部分)は、図13に示された変動パターンコマンドのEXTデータと同じである。また、80XX(H)で特定される変動パターンの変動時間と、81XX(H)で特定される変動パターンの変動時間とは同じである(「XX」が同じとき)。
そして、演出制御用CPU101は、第1予告選択処理において、変動パターン#4指定コマンドまたは変動パターン#9指定コマンドを受信したか否か判定する処理(ステップS811)に代えて、81XX(H)の変動パターンコマンドを受信したか否か判定する。81XX(H)の変動パターンコマンドを受信した場合には、予告決定用乱数にもとづいて、連続予告演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様を決定する。なお、予告決定テーブルの内容は、図37に示されたものとは異なる。
例えば、変動パターン#1,#2,#3,#5,#6,#7,#8,#10のそれぞれに対応して、図37に示されたような予告決定テーブルが用意され、受信した変動パターンコマンドの種類に応じて、対応する予告決定テーブルを用いて、連続予告演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様を決定する。なお、81XX(H)の変動パターンコマンドを受信し、連続予告演出を実行することに決定された場合には、変動態様を図30に示されたような変動態様にする。
このような制御によっても、一種の大当り予告(第2可変表示装置9bの停止図柄が大当り図柄になることの予告)が実現される。81XX(H)の変動パターンコマンドを受信したときに実行される変動態様が、強制はずれ時の特殊変動パターンに相当するからである。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、強制はずれフラグがセットされているときに、常に81XX(H)の変動パターンコマンドを送信するのではなく、抽選によって81XX(H)の変動パターンコマンドを送信するか否か決定するようにしてもよい。その場合、81XX(H)の変動パターンコマンドを送信しないことに決定した場合には、80XX(H)の変動パターンコマンドを送信する。
実施の形態3.
第1の実施の形態および第2の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、強制はずれフラグにもとづいて、強制はずれ時の特殊変動パターンを決定するようにしたが、演出制御用マイクロコンピュータ100が、独自に強制はずれ時の特殊変動パターンを実現するようにしてもよい。
この実施の形態(第3の実施の形態)では、CPU56は、強制はずれフラグをセットしない(ステップS66参照)。また、強制はずれフラグがセットされないので、図17および図18に示されたステップS106,S111〜S114の処理を実行しない。すなわち、強制はずれとされたときにも大当り判定の結果はずれとされたときにも同じ変動パターンテーブルが用いられる。従って、演出制御用CPU101は、強制はずれとされたのか大当り判定の結果はずれとされたのかを区別できない。
そこで、演出制御用CPU101は、図43に示すように、停止図柄を大当り図柄とする第2飾り図柄の変動が実行されている場合には(ステップS811a)、連続予告演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様を決定する(ステップS812)。
停止図柄を大当り図柄とする第2飾り図柄の変動が実行されているか否かは、第2演出制御プロセスフラグの値が第2飾り図柄変動中処理に対応した値であり、かつ、第2変動パターンを指定する演出制御コマンドとともに確変大当り指定コマンドまたは通常大当り指定コマンドが送信されたか否かによって判定できる。
この実施の形態でも、例えば、変動パターン#1,#2,#3,#5,#6,#7,#8,#10のそれぞれに対応して、図37に示されたような予告決定テーブルが用意され、ステップS812では、受信した変動パターンコマンドの種類に応じて、対応する予告決定テーブルを用いて、連続予告演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様を決定する。なお、連続予告演出を実行することに決定された場合には、変動態様を図30に示されたような変動態様にする。また、予告決定テーブルは、強制非特定表示結果決定手段が第1の可変表示装置9aの飾り図柄の表示結果を特定表示結果(大当り図柄)にしないことに決定したときに使用される可変表示態様を示すデータが設定された可変表示態様テーブルに相当することになる。
このような制御によっても、一種の大当り予告(第2可変表示装置9bの停止図柄が大当り図柄になることの予告)が実現される。連続予告演出を伴う変動態様が、強制はずれ時の特殊変動パターンに相当するからである。
実施の形態4.
図44は、第4の実施の形態(実施の形態4)における演出制御用CPU101が実行する第1予告選択処理を示すフローチャートである。第1予告選択処理において、演出制御用CPU101は、停止図柄を大当り図柄とする第2飾り図柄の変動が実行されている場合には(ステップS811a)、受信した変動パターンコマンドが示す変動パターンの変動時間を特定する(ステップS813)。また、第2飾り図柄の変動時間の残り時間を特定する(ステップS814)。第2飾り図柄の変動時間の残り時間は、第2演出制御プロセス制御において用いられている変動時間タイマ(図40参照)の値で特定される。
なお、この実施の形態でも、CPU56は、強制はずれフラグをセットしない(ステップS66参照)。また、強制はずれフラグがセットされないので、図17および図18に示されたステップS106,S111〜S114の処理を実行しない。すなわち、強制はずれとされたときにも大当り判定の結果はずれとされたときにも同じ変動パターンテーブルが用いられる。従って、演出制御用CPU101は、強制はずれとされたのか大当り判定の結果はずれとされたのかを区別できない。
さらに、演出制御用CPU101は、第2飾り図柄の変動時間の残り時間中に、少なくとも2期間(図30参照、例えば、ステップS813で特定した変動時間の2/5)の変動が可能であるか否か判定する(ステップS815)。可能であれば、図30に示されたような連続予告を伴う第1図柄の可変表示を実行することにする(ステップS816)。ただし、少なくとも2期間の可変表示が実行されるが、図30に示された5期間全ての可変表示が実行されるとは限らない。また、ステップS816において、いずれかの1期間または2以上の期間において予告演出を行うか否か抽選によって決定する。具体的には乱数を発生させ、発生された乱数と所定の判定値(予告演出を行う期間に対応して定義されている。)とを比較することによって、いずれかの1期間または2以上の期間において予告演出を行うか否か決定する。
ステップS815で1期間以下の時間でしか可変表示を行うことができないと判定した場合には、その期間において予告演出を行うことが可能であるか否か判定する(ステップS817)。例えば、短期間の特別の予告演出を用意し、その期間よりも第2飾り図柄の変動時間の残り時間が長い場合に予告演出を行うことが可能であるとする。予告演出を行うことが可能である場合には、特別の予告演出を実行することに決定する。
このような制御によっても、一種の大当り予告(第2可変表示装置9bの停止図柄が大当り図柄になることの予告)が実現される。連続予告演出を伴う変動態様が、強制はずれ時の特殊変動パターンに相当し、また、特別の予告演出を伴う変動パターンが強制はずれ時の特殊変動パターンに相当するからである。
なお、ステップS814,S815,S817,S818の処理を実行しないようにしてもよい。その場合には、常に5期間の連続予告を伴う変動パターンによって第1飾り図柄の可変表示が行われることになるが、第1の実施の形態の場合と同様に、第2可変表示装置9bに大当り図柄が導出表示されたときに、以降の期間において予告演出は実行されない。また、常に5期間の連続予告を伴う変動パターンを用いるのではなく、抽選によって通常の変動パターン(連続予告を伴わない変動パターン)を用いるのか連続予告を伴う変動パターンを用いるのかを決定し、かつ、連続予告を伴う変動パターンを用いると決定した場合に、第1の実施の形態の場合と同様に、いずれの期間において予告演出を行うのかを決定するようにしてもよい。また、ステップS815において少なくとも2期間分の時間以上あるか否か判定するのは、変動開始時点と第2可変表示装置9bに大当り図柄が導出表示される時点との間の時間が短いと、遊技者に、連続予告が第2可変表示装置9bに大当り図柄が導出表示されることの予告であることを認識させることができないおそれがあるからである。
実施の形態5.
図45は、第5の実施の形態(実施の形態5)における大当り予告(第2可変表示装置9bの停止図柄が大当り図柄になることの予告)を説明するための説明図である。第2可変表示装置9bにおいて停止図柄が大当り図柄になる可変表示が行われている場合に、第1飾り図柄の可変表示が開始されるときに、演出制御用CPU101は、前回の第1飾り図柄の可変表示中に予告演出(連続予告ではない。例えば、図31(5)に例示されたような予告演出。)が実行されていたことを条件に、今回の可変表示でも予告演出(連続予告ではない。例えば、図31(5)に例示されたような予告演出。)を実行することに決定する。
また、特別の予告演出を用意し、前回の第1飾り図柄の可変表示中に予告演出が実行されていない場合には、今回の可変表示において特別の予告演出をを実行することに決定する。
なお、この実施の形態でも、CPU56は、強制はずれフラグをセットしない(ステップS66参照)。また、強制はずれフラグがセットされないので、図17および図18に示されたステップS106,S111〜S114の処理を実行しない。すなわち、強制はずれとされたときにも大当り判定の結果はずれとされたときにも同じ変動パターンテーブルが用いられる。従って、演出制御用CPU101は、強制はずれとされたのか大当り判定の結果はずれとされたのかを区別できない。
図46は、第5の実施の形態における演出制御用CPU101が実行する第1予告演出処理を示すフローチャートである。予告演出処理において、演出制御用CPU101は、停止図柄を大当り図柄とする第2飾り図柄の変動が実行されている場合には(ステップS811a)、第2飾り図柄の変動時間の残り時間を特定する(ステップS814)。その期間において予告演出を行うことが可能であるか否か判定する(ステップS817)。例えば、図31(5)に例示されたような予告演出の演出期間として決められている時間よりも、第2飾り図柄の変動時間の残り時間が長いか否か判定する。予告演出を行うことが可能である場合には、前回の第1飾り図柄の可変表示(変動)において予告演出が実行されたか否か判定する(ステップS817a)。
なお、図46には示されていないが、演出制御用CPU101は、ステップS811aで停止図柄を大当り図柄とする第2飾り図柄の可変表示が実行されている場合ではないと判定されたときに、例えばキャラクタ画像を用いた図31(5)に例示されたような予告演出(連続予告以外の予告演出、特別図柄の停止図柄が大当り図柄となること、またはリーチが発生することを事前に報知するための演出)を行うか否かと、行う場合の予告演出の種類を決定する。従って、通常の可変表示(停止図柄を大当り図柄とする第2飾り図柄の可変表示が実行されている場合ではないときに開始される第1飾り図柄の可変表示)において、図31(5)に例示されたような予告演出が実行される場合がある。
前回の第1飾り図柄の可変表示において予告演出が実行された場合には、演出制御用CPU101は、前回の可変表示において実行された予告演出の内容に応じた予告演出(例えば、同じ予告演出)を実行することに決定する(ステップS816a)。前回の第1飾り図柄の可変表示において予告演出が実行されていない場合には、あらかじめ決められている特別の予告演出を実行することに決定する(ステップS818a)。
このような制御によっても、一種の大当り予告(第2可変表示装置9bの停止図柄が大当り図柄になることの予告)が実現される。前回の可変表示において実行された予告演出の内容に応じた予告演出または特別の予告演出を伴う変動態様が、強制はずれ時の特殊変動パターンに相当し、また、特別の予告演出を伴う変動パターンが強制はずれ時の特殊変動パターンに相当するからである。
なお、第2〜第5の実施の形態において、主基板31その他の基板のハードウェア構成は、第1の実施の形態におけるハードウェア構成と同じである。
以上のように、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、第2可変表示装置の表示結果を特定表示結果にすると決定したことにもとづいて第2可変表示装置で識別情報の可変表示が実行されているときには、第1可変表示装置の識別情報の可変表示の表示結果を特定表示結果にしないことに決定するように構成されているので、第1可変表示装置において特定表示結果が導出表示されることと、第2可変表示装置において特定表示結果が導出表示されることとが同時に発生しないようにすることができる。
さらに、第2大当り遊技が実行されているときには第1飾り図柄の可変表示が中断されているので、複数の可変表示装置9a,9bの停止図柄が大当り図柄となって同時に大当り遊技状態が発生することを防止できる。
なお、上記の各実施の形態では、強制はずれフラグを用いて、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときには第1特別図柄表示器8aの第1特別図柄の可変表示の表示結果を大当り図柄にしないように制御したが、第1特別図柄表示器8aの第1特別図柄の可変表示の表示結果を大当り図柄にしないようにするための手段は、そのようなものに限られない。例えば、CPU56は、特別図柄の変動開始時に大当りとするか否かの判定を常に行い、第2大当りフラグがセットされ、かつ、第2特別図柄が大当り変動(停止図柄を大当り図柄とする変動)中であるときには、判定結果が大当りである場合には判定結果をはずれに変更するようにしてもよい。また、CPU56は、第2大当りフラグがセットされ、かつ、第2特別図柄が変動中であるときには、大当り判定の処理を実行する前に、乱数バッファに格納されている大当り判定用乱数の値をはずれに相当する値に変更するようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、時短状態は、確変状態の終了後にのみ移行されるように構成されているが、そのような構成に限られず、例えば大当り図柄のうち時短状態になる大当り図柄(時短図柄)を定め、時短状態になる大当り図柄で大当りとなった後に時短状態に制御されるように構成されていてもよい。そのように構成されている場合には、時間状態が、通常遊技状態よりも高い割合で第1事前決定手段および第2事前決定手段により特定表示結果とする旨が決定される特別遊技状態に相当する。また、大当り図柄の全てを時短図柄(すなわち、「1」「2」「5」「7」「9」の全ての図柄を時短図柄)にしてもよい。さらに、確変図柄と時短図柄とは区別されていても重複していてもよい。確変図柄と時短図柄とが重複しているときは、そのような図柄で大当りとなると、確変状態でかつ時短状態に制御されることになる。
また、上記の各実施の形態では、第1飾り図柄および第1特別図柄の変動中であって、かつ、第2特別図柄の停止図柄が大当り図柄であったことにもとづく第2大当り遊技の実行中であるときに、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して中断コマンドを送信して、第1飾り図柄の変動時間の計測を中断したが、他の時点においても、第1飾り図柄の変動時間の計測を中断するようにしてもよい。例えば、パンク抽選(ステップS45,S46参照)によって確変状態を終了させることに決定されたときに、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して中断コマンドを送信して、第1飾り図柄の変動時間の計測を中断させるようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態では、2つの大入賞口が設けられていたが、大入賞口は1つであってもよい。大入賞口は1つである場合には、いずれの可変表示装置において表示結果が大当り図柄になったときでも、その大入賞口が開放される。また、上記の実施の形態では、2つの可変表示装置(第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9b)を設けたが、1つの可変表示装置を設け、表示領域を第1飾り図柄用の表示領域と第1飾り図柄用の表示領域とに分けてもよい。
また、上記の実施の形態では、第1事前決定手段は、第2事前決定手段が可変表示の表示結果を特定表示結果にすると決定したことにもとづいて第2可変表示実行手段が第2の可変表示部で識別情報の可変表示を実行しているときには、抽選手段による抽選処理の実行を禁止するように構成されているので、第1事前決定手段がソフトウェアによって実現されている場合に、抽選処理のプログラムをスキップするだけで抽選処理禁止手段を実現することができ、プログラム容量を増大させないようにすることができる。
また、第1可変表示実行手段は、第1の可変表示部において識別情報の可変表示が実行される可変表示時間を計測する計測手段と、第2の可変表示部において特定表示結果が導出表示されているときに計測手段の計測を中断させる計測中断手段とを含むので、第2の可変表示部において特定表示結果が導出表示されるまでは第1の可変表示部における可変表示を継続でき、第1の可変表示部における可変表示を中断する場合に比べて、早めに第1の可変表示部における可変表示を終了させることができる。よって、可変表示の終了までの時間を長引かせて遊技者に不利益を与えることを防止できる。
また、第2可変表示実行手段は、第2の可変表示部において特定表示結果を導出表示する処理を実行し、当該処理を実行していることを示す実行中データを記憶手段に設定する特定表示結果導出表示手段と、第2の可変表示部において特定表示結果以外の表示結果を導出表示する処理を実行する非特定表示結果導出表示手段とを含み、計測中断手段は、実行中データが設定されていることを検出したときに計測手段の計測を中断させるように構成されているので、計測中断手段は、簡便な処理によって、早めに第1の可変表示部における可変表示を終了させることができる。