JP2007097524A - 含気包装のチルド惣菜の製造方法 - Google Patents

含気包装のチルド惣菜の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ふんわりと盛りつけられた卯の花や白和え等の惣菜類を、チルド惣菜類として流通させ、調理した直後の味に近い風味と食感を呈し、一定期間の貯蔵性を有する安定な容器入り惣菜を、容器変形を起こさずに、殺菌処理することができる含気包装のチルド惣菜の製造方法を提供すること。
【解決手段】惣菜類が含気率40〜60%で充填されている容器に収容された惣菜類を、加圧熱水シャワー式殺菌装置を用いて、加圧下、80〜100℃、20〜60分の条件で殺菌して、チルド卯の花製品やチルド白和え製品を製造する。容器としては、上方開口部を蓋材で密閉したトレーが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、チルド流通、及び販売に好適であると共に、安全かつ円滑に本格的な調理惣菜と同等の高品質の調理惣菜とすることが可能な容器入り含気惣菜類の製造方法に関し、詳しくは、ふんわりと盛りつけられた卯の花や白和え等の惣菜類を、含気式レトルト殺菌機により殺菌し、チルド低温環境下での十分な保存性(賞味期間10〜30日)を有する新しいタイプの含気包装のチルド惣菜の製造方法に関する。
従来、食品等を工場で製造する際に、原料、半製品、食品等をパイプ等の流路により移送し、容器への定量充填が行われており、この流路や流速をコントロールしたり、定量充填するため、回転型充填バルブが用いられていた。この回転型充填バルブは、入口と出口とを備えたバルブチャンバーを構成するケーシングと、該ケーシングのバルブチャンバー内周に沿って回転可能に配置された回転バルブと、該回転バルブを回転させる回転手段とを通常備えている(例えば、特許文献1〜5参照)。
一方、食品によっては、手で盛ったようにふんわりと容器に収容されるように工夫した技術として、内容物充填容器が搬入・搬出される処理ステーションを有する機械ボディと、処理ステーションに搬入された容器の上方に配置されている昇降体と、同容器内に対し下部を進退させうるように昇降体に垂下状に取付けられているほぐし部材と、昇降体の下降にともない同容器内に進入させられたほぐし部材によって同容器内の内容物の中央部が盛り上がった状態になるようにほぐし部材を作動させる作動手段とを備えている食品製造機械(例えば、特許文献6参照)や、また、炒め物の調理の際、塊状となるのを防ぐため、調理材料を収容する筒状の調理容器を備え、この調理容器を加熱しながら軸心廻りに回転させることで、調理容器の内周面で調理材料を炒めるようにした自動炒め装置において、前記調理容器の内周面に、調理容器軸心方向に関して間隔を有し且つ調理容器回転方向前方側に指向させて設けられた複数の攪拌杆を備えた自動炒め装置(例えば、特許文献7参照)が知られている。
最近、電子レンジやオーブンで加熱することにより簡単に調理することができる肉じゃが、中華丼、牛丼、パスタソース等の種々のレトルト食品が数多く上市されている。これらのレトルト食品は、通常レトルトパウチ等の容器に充填された後、レトルト殺菌(加圧加熱)殺菌され、商業的無菌が達成されている。レトルトパウチのようなフィルム包装は微生物の完全遮断が容易なため、レトルト殺菌された食品は、通常、常温保管が可能である。レトルト食品の製造方法については従来より研究されており、例えば、可撓性の耐熱容器に食品を充填した後に不活性ガス又は炭酸ガスを封入してガス置換を行い、含気率が2〜5%となるように密封し、該耐熱容器を殺菌棚に収納して殺菌装置内の熱水中で一定圧力で加圧しながら前記耐熱容器を回転させて殺菌を行うレトルト食品の製造方法(例えば、特許文献8参照)や、包装材料に固形具材を充填して密封殺菌し、その後殺菌済みの液状食材を無菌充填する工程を含む食品の製造方法(例えば、特許文献9参照)が知られている。
また、チルド流通に適する、チルド流通食品の製造法として、例えば、酢酸塩、グリシン、ポリリジン及びプロタミンからなる群から選択される物質を含有する食品原料を、100mlを超える大型パウチに密封し、120℃未満の温度で加熱殺菌処理した後、冷却することを特徴とするチルド食品の製造方法(例えば、特許文献10参照)や、皿状容器に食品を収容し、当該容器の上方開口部を蓋材でシーリングして密閉した形態の容器入り食品であって、(a)食品に100℃以下の加熱殺菌処理を施す、(b)皿状容器を厚み300μ以上の合成樹脂からなる成形容器とする、(c)食品が充填された状態で当該成形容器のヘッドスペースの高さを5〜20mmとする、(d)蓋材及び/又はその上面に当該皿状容器の上方開口部面積の70%以上を占める遮光性材を設ける、という構成を採用することにより、チルド低温環境下での十分な保存性(賞味期間)と品質維持を可能とすると共に、電子レンジで温める等の簡便な調理操作を施すだけで喫食し得るようにした容器入り食品(例えば、特許文献11参照)が知られている。
一般に、包装食品の包装材料として通常用いられるプラスチックは、機械的な強度が弱い点、100℃以上においては軟化、変形しやすいものが多いという欠点を有し、プラスチックの袋に充填した場合の加圧加熱殺菌(レトルト殺菌)の場合にはプラスチックの機械的な強度が弱いことから、加圧加熱殺菌後ただちに常圧にもどして冷却工程に切りかえると、包装容器内部まで冷却が追いつかず、包装容器内部の圧力が高いまま維持されていることから、包装容器は内圧に耐えられずに破裂してしまう。したがって耐熱性の微生物の殺菌のために110〜120℃(140℃で行うハイレトルト殺菌も一部で行われている)の加圧殺菌を行う場合には冷却の工程も加圧状態を保って行わなければならず、そのために温度、圧力を調節しながら冷却する装置が採用されている(例えば、非特許文献1参照)。
特許第3030492号公報 特開2000−335503号公報 特開2001−88806号公報 特開平10−236435号公報 特開平8−301391号公報 特開2000−219202号公報 特開平6−311928号公報 特開平6−225738号公報 特開平10−304854号公報 特開2001−204438号公報 特開平09−107937公報 藤巻正生外4名編「食料工業」、1985年9月25日株式会社恒星社厚生閣発行、第1011頁右欄〜1012頁左欄
トレーに含気包装した卯の花や白和え等の惣菜製品の多くは、通常、惣菜類を容器にふんわりと手盛りした後、単に蓋をすることにより製造されており、殺菌工程がなく、そのため消費期間が1〜2日と短かった。他方、日持ちのする惣菜においては、レトルト殺菌処理をし、長期保存を可能としたレトルトパウチ惣菜(レトルト品)があるが、レトルト殺菌は高温のため、風味へのダメージが大きいという欠点や、惣菜類が収容された含気容器を殺菌(ボイル)すると、容器内部の空気が膨張し、容器の変形や破裂が起きるという欠点があった。本発明の課題は、これらの欠点を改善するため、ふんわりと盛りつけられた惣菜類を、チルド惣菜類として流通させ、調理した直後の味に近い風味と食感を呈し、一定期間の貯蔵性を有する安定な容器入り惣菜を、容器変形を起こさずに、殺菌処理することができる含気包装のチルド惣菜の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、回転型食品充填装置を用いて、卯の花や白和え等の惣菜類を定量的に包装容器に充填し、チルド流通し得る惣菜類の製造・販売を実施してきたが、この充填装置により製造された惣菜類は硬くしまった食感があった。そのため、より自然の手盛り感のあるふんわりとした食感を有し、かつ保存性に優れた惣菜を製造することを基本コンセプトとし、殺菌条件について鋭意研究した結果、惣菜類が含気率40〜60%で充填されている容器に収容された惣菜類を、レトルト殺菌機を用いて、加圧下、80〜100℃、20〜60分の条件で殺菌すると、容器の変形もなく、長期(15日)保存後も優れた風味や食感を維持した惣菜類が得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、(1)惣菜類が含気率30〜70%で充填されている容器に収容された惣菜類を、含気式レトルト殺菌機を用いて、加圧下、80〜100℃、20〜60分の条件で殺菌した後冷却することを特徴とする含気包装のチルド惣菜の製造方法や、(2)惣菜類が含気率40〜60%で充填されている容器に収容された惣菜類を殺菌することを特徴とする上記(1)記載の含気包装のチルド惣菜の製造方法や、(3)含気式レトルト殺菌機として、加圧熱水シャワー式殺菌装置を用いることを特徴とする上記(1)又は(2)記載の含気包装のチルド惣菜の製造方法や、(4)シャワー水温度80〜100℃で5〜20分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.000MPaから0.050〜0.090MPaまで徐々に加圧する予熱工程を有することを特徴とする上記(3)記載の含気包装のチルド惣菜の製造方法や、(5)シャワー水温度80〜100℃で10〜30分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.050〜0.090MPaから0.070〜0.110MPaまで徐々に加圧し、次いでシャワー水温度80〜100℃で10〜30分間処理し、レトルト内圧を0.070〜0.110MPaに維持する殺菌工程を有することを特徴とする上記(3)又は(4)記載の含気包装のチルド惣菜の製造方法や、(6)シャワー水温度30〜50℃で20〜30分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.070〜0.110MPaから0.030〜0.060MPaまで徐々に減圧し、次いでシャワー水温度20〜40℃で0〜10分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.030〜0.060MPaから0.020〜0.040MPaまで徐々に減圧し、最後にシャワー水温度0〜10℃で10〜30分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.020〜0.040MPaから0.000MPaまで徐々に減圧する冷却工程を有することを特徴とする上記(3)〜(5)のいずれか記載の含気包装のチルド惣菜の製造方法や、(7)容器に収容された惣菜類が、上方開口部を蓋材で密閉したトレーに収容された定量された惣菜類であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の含気包装のチルド惣菜の製造方法や、(8)惣菜類が、卯の花、白和え又はひじきであることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の含気包装のチルド惣菜の製造方法に関する。
本発明によると、容器内部の空気が膨張することがないので容器が変形することなく、また、チルド流通用食品として、10〜30日保存できる日持ちのよい容器入り惣菜類とし、しかも、風味へのダメージが少ない高品質のチルド流通用容器入り惣菜類を得ることができる。
本発明の含気包装のチルド惣菜の製造方法としては、惣菜類が含気率30〜70%、好ましくは40〜60%で充填されている容器に収容された惣菜類を、含気式レトルト殺菌機を用いて、加圧下、80〜100℃、20〜60分の条件で殺菌することを特徴とする製法であれば特に制限されず、上記チルド惣菜とは、通常0〜10℃で物流される惣菜類をいい、かかる惣菜類としては、卯の花(おから)、細かく刻んだほうれんそう、こんにゃくを豆腐とあえた白和え、ひじきの煮物、イカの塩辛、糸もずく等の海藻類、ポテトサラダ等を挙げることができる。また、上記含気率とは、包装容器の内容積に占める空気の割合をいう。例えば、卯の花の場合、ふんわりと手で盛り付け充填すると、含気率40〜60%となる。
上記含気式レトルト殺菌機としては、含気包装容器に収容された惣菜類を加圧下、80〜100℃、20〜60分の条件で殺菌することができるように、温度、時間、圧力を精密に調整できる装置であれば、バッチ式か連続式、蒸気式か熱水式、静置式か回転式等、特に制限されないが、バッチ・静置式の加圧熱水シャワー式殺菌装置を好適に例示することができる。レトルト殺菌時や殺菌後の冷却時に、レトルト操作圧が容器内圧にバランスするように設定しておくと、容器の破損は生じることがない。本発明においては、通常100℃を超えて加熱するレトルト殺菌機を用いて、含気率30〜70%、好ましくは40〜60%で充填されている容器に収容された惣菜類を、加圧下(通常のレトルト殺菌に比して低い最高圧)、80〜100℃、20〜60分の条件で殺菌することを大きな特徴とする。
加圧熱水シャワー式殺菌装置を用いる場合、惣菜類が収容された含気包装容器を、シャワー水温度80〜100℃で10〜20分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.000MPaから0.050〜0.090MPaまで徐々に加圧する予熱工程を有することが好ましく、また、シャワー水温度80〜100℃で10〜30分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.050〜0.090MPaから0.070〜0.110MPaまで徐々に加圧し、次いでシャワー水温度80〜100℃で10〜30分間処理し、レトルト内圧を0.070〜0.110MPaに維持する殺菌工程を有することが好ましい。
殺菌が終了した含気包装容器に収容された惣菜類は冷却されるが、加圧熱水シャワー式殺菌装置を用いる場合、惣菜類が収容された含気包装容器を、シャワー水温度30〜50℃で20〜30分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.070〜0.110MPaから0.030〜0.060MPaまで徐々に減圧し、次いでシャワー水温度20〜40℃で0〜10分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.030〜0.060MPaから0.020〜0.040MPaまで徐々に減圧し、最後にシャワー水温度0〜10℃で10〜30分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.020〜0.040MPaから0.000MPaまで徐々に減圧する冷却工程を有することが好ましい。
惣菜類を収容する容器としては特に制限されないが、収容物が惣菜類であることを考慮すると、惣菜の充填に都合が良いこと、容器に収容された惣菜を消費者がすぐにその中身が分ることからして、蓋付きの底の浅いトレー形状の容器が好ましい。蓋をして密封することによりチルド流通において日持ちを良くすることができる。また、容器の材質としては、無味、無臭で安全性(食品衛生法、FDA等)に適合しており、耐熱性や防湿性、酸素遮断性に優れ、強度(シール強度、突刺し、耐圧等) に優れたものが好ましい。具体的には、トレーには、ポリプロピレン/塩化ビニリデン/ポリプロピレンからなるラミネートを、蓋には、ポリエステル/塩化ビニリデン/ポリプロピレンからなるラミネートを挙げることができる。
惣菜類を含気率30〜70%、好ましくは40〜60%で容器に充填する方法としては、手で盛り付けるなど特に制限されないが、定量ソフト充填装置を有利に用いることもできる。かかる定量ソフト充填装置としては、惣菜類の定量手段と定量された惣菜類のほぐし手段とを備え、惣菜類をふんわりと充填しうるように構成されている装置を好適に例示することができる。
上記惣菜類の定量手段としては、ほぼ一定重量の惣菜類を量ることができる手段であればどのような手段でもよいが、ほぼ一定重量の惣菜類を量るときに、本来ふんわりとした惣菜類を圧縮して一定体積とし、この一定体積にすることでほぼ一定重量とする定量手段を用いる場合、特にほぐし効果が端的に発揮できるので、惣菜類を圧縮状態とする定量手段を用いることが好ましい。かかる惣菜類を圧縮状態とする定量手段として、入口ポートと出口ポートとを備えたバルブチャンバーを構成するケーシングと、該ケーシングのバルブチャンバー内周に沿って回転可能に配置された回転バルブと、該回転バルブを回転させる回転手段とを備えた惣菜類の定量充填に用いられる回転型定量バルブを好適に例示することができる。
上記惣菜類の定量充填に用いられる回転型定量バルブとしては、公知の定量充填用回転型充填バルブを含めて用いることができ、バルブチャンバーが径方向の相互に対向する位置に入口ポート(上部)と出口ポート(下部)とを備え、回転バルブが前記入口ポートおよび前記出口ポートに同時に連通可能なシリンダ室を有し、該シリンダ室内をシリンダ軸方向に往復動自在なシャトル型のコマを備えた回転型定量バルブ(以下「回転型定量バルブ(タイプ1)」ということがある)や、バルブチャンバーが径方向の相互に対向する位置に入口ポート(上部)と出口ポート(下部)とを備えるとともに、端壁又は周壁に連通ポート(側部)が設けられ、回転バルブの回転にともない、入口ポート及び出口ポートを交互に連通ポートに接続する直角に曲がった充填物通路が設けられ、ピストンを内蔵しかつピストンのストロークによりバルブチャンバー内に対し惣菜類を導入・排出させる定量シリンダが、連通ポートに連通させられている回転型定量バルブ(以下「回転型定量バルブ(タイプ2)」ということがある)を例示することができる。上記回転型定量バルブとしては回転バルブが球状のボールバルブや回転バルブが円筒状のロータリー(円柱形)バルブを好適に例示することができ、回転手段としては、ロータリーアクチュエーター、サーボモーター等の回転駆動手段を例示することができる。
回転型定量バルブ(タイプ1)においては、コマの両端面を回転バルブの外周面形状に合わせた曲面とするとともに、該コマのシリンダ室内における相対回転を阻止する回転規制手段を設けたものが好ましく、回転規制手段は、例えば、シリンダ室内面に固定され該シリンダ室内面をシリンダ軸方向に沿って一部平面状とする平キーと、該平キーに対応してコマ外周面を一部平面状に切り欠いた切り欠き部とで構成することができ、また、ケーシング側に、コマの少なくともバルブチャンバー出口ポート側への移動を阻止するストッパーを設けたものが好ましい。さらに、一回当たりの充填量を調節可能とするために、例えば、コマを、二つのコマ部材、それらコマ部材を連結する長さ調節ネジとで構成することもできる。
回転型定量バルブ(タイプ1)は、ケーシングのバルブチャンバーの上部入口ポートが、別途設けたポンプの吐出口に連結されており、シリンダ室の一端が入口ポートに連通した位置でポンプにより惣菜類が供給されると、ポンプからの圧力でコマがシリンダ室内を下部出口ポート側へ移動し、シリンダ室内に惣菜類が送り込まれて、その位置から回転バルブが180度回転し、シリンダ室の他端が入口ポートに連通した位置で再びポンプにより惣菜類が供給され、ポンプからの圧力を受けてコマが再び出口ポート側へ移動して、シリンダ室内に惣菜類が送り込まれ、その際、前回送り込まれた惣菜類が出口ポートから送り出され、ほぐし手段によりほぐされることになる。次いで、回転バルブをシリンダ室が入口ポート及び出口ポートに連通するよう略180度反転させて同様に充填する操作を繰り返すことにより定量充填が行われる。
回転型定量バルブ(タイプ2)としては、バルブチャンバーの上部入口ポートが充填物タンクに接続され、下部出口ポートがほぐし手段に接続され、また、定量シリンダの前端部が連通ポートの開口縁部に接続されており、ロータリーバルブ外周面から軸中心まで達するように第1通路(入口ポート接続用)が半径方向に延び、第1通路に対し周方向に90度の間隔をもたされて第2通路(出口ポート接続用)が半径方向に延び、バルブ後端面から前向きに第3通路(連通ポート接続用)が軸方向に延び、第1〜第3通路は、ロータリーバルブの中心部において連通させられたロータリーバルブを備えたものが好ましい。
回転型定量バルブ(タイプ2)は、ロータリバルブを供給位置、すなわち第1通路を入口ポートに接続し、第2通路を閉鎖した状態で、定量ピストンを後退させて導入ストロークさせると、惣菜類が充填物タンクから入口ポート及びロータリバルブを介して定量シリンダ内に導入し、アクチュエータの作動により、ロータリバルブを90度回転させ、第1通路を閉鎖し、第2通路を出口ポートに接続した状態で、ピストンを前進させて排出ストロークさせると、定量シリンダ内の惣菜類は、出口ポートを通じてケーシングから排出され、排出させられた惣菜類はほぐし手段に送られる。次いで、ロータリバルブを入口ポートが連通ポートに連通するよう略90度反転させて、以後同様に充填する操作を繰り返すことにより定量が行われる。
上記のような回転型定量バルブの少なくとも入口ポートに、付勢手段により、その一端部が回転バルブの周面と強制的に当接させられるように装着されている中空筒状のカッター部材を設けることもできる。中空筒状のカッター部材としては、その一端部が回転バルブの周面と面接触する厚みを有するものが好ましく、また、他端がスプリング等の付勢手段を保持しうる程度の厚みを有するものが好ましい。さらに、回転バルブの周面と接するカッター部材の一端部を、入口ポートの中心方向に向かってテーパー形状に形成して当接面が増加する構成(カッター部材の一端部が、正のすくい角を有する構成)とすると、回転バルブの回転時に、惣菜類をスムースにテーパー面に沿って上昇させ、惣菜類が回転バルブ外周面とバルブチャンバー内周面との間にかみ込まれる可能性を低減しうる点で好ましい。また、回転バルブの周面と強制的に当接させるカッター部材の付勢手段としては、スプリング、弾性硬質ゴム等を例示することができるが、強い付勢力が得られる点で、スプリングが好ましい。なお、中空筒状のカッター部材は、バルブチャンバーの入口ポートに加えて、出口ポートにも装着することができる。さらに、回転型定量バルブ(タイプ2)の場合、連通ポートや押し出しポートにも中空筒状のカッター部材を装着することができる。
上記ほぐし手段としては、容器の上方に配置されている昇降体と、同容器内に対し下部を進退させうるように昇降体に垂下状に取付けられているほぐし部材と、昇降体の下降にともない同容器内に進入させられたほぐし部材によって同容器内の内容物の中央部が盛り上がった状態になるようにほぐし部材を作動させる作動手段を備えた特開2000−219202号公報記載の手段、より詳しくは、昇降体に一対の前後動体が容器前後方向中央を挟んで互いに接近・離隔しうるように設けられ、ほぐし部材が、4つのほぐし棒よりなり、各ほぐし棒が、垂直状上取付部および上取付部の軸中心から水平方向に所定距離を隔てた下作動部を有しており、4つのほぐし棒のうち、2つずつのほぐし棒が、それぞれの取付部で各前後動体に左右方向に間隔をおいて回転自在に取付けられ、作動手段によって、両前後動体が接近・離隔させられながら、各ほぐし棒が回転させられるようになされているほぐし手段を好適に例示することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
(含気レトルト殺菌)
バリア性を有するポリプロピレン/塩化ビニリデン/ポリプロピレンからなるトレー本体と、ポリエステル/塩化ビニリデン/ポリプロピレンからなる蓋材からなる容器に、50gの卯の花を手で盛り付けた。含気率50%で収容された卯の花750パックを、加圧熱水シャワー式殺菌装置(TOCS−1200IV型 静置式;株式会社サンプラス製)を用いて、以下のレトルト条件で殺菌を行ったところ、750パックの各容器に何ら変形は認められなかった。
(レトルト条件)
(1) 予熱工程
シャワー水温度92℃で10分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧0.000MPaから0.065MPaまで徐々に加圧。
(2)殺菌工程(その1)
シャワー水温度92℃で20分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.065MPaから0.090MPaまで徐々に加圧。
(3)殺菌工程(その2)
シャワー水温度92℃で25分間処理し、レトルト内圧を0.090MPaに維持。
(4)1次冷却
シャワー水温度0℃で25分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.090MPaから0.040MPaまで徐々に減圧。
(5)2次冷却
シャワー水温度30℃で5分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.040MPaから0.030MPaまで徐々に減圧。
(6)3次冷却
シャワー水温度0℃で20分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.030MPaから0.000MPaまで徐々に減圧。
実施例1の卯の花50gに代えて、にんじん、干ししいたけ、こんにゃくの各細切りの煮物が配合された白和え60gを用いる以外は、実施例1と同様に行った。この場合も、体積が2倍となったふんわりとした(含気率50%)食感を呈する60gの白和え製品を得ることができた。また、殺菌・冷却処理後の750パックの各容器に何ら変形は認められなかった。
実施例1及び実施例2により製造されたチルド卯の花製品及びチルド白和え製品について、微生物検査及び官能検査を行った。
(微生物検査結果)
実施例1及び実施例2により製造されたチルド卯の花製品及びチルド白和え製品について、製造当日、10℃恒温15日保存後、及び10℃恒温30日保存後に、微生物検査(大腸菌群、一般細菌数)を行ったところ、製造当日、10℃恒温15日保存後、及び10℃恒温30日保存後のいずれにおいても、大腸菌群は陰性であり、一般細菌数も未検出という結果が得られ、チルド卯の花製品及びチルド白和え製品共に日持ちが極めてよいことがわかった。
(官能検査結果)
実施例1及び実施例2により製造されたチルド卯の花製品及びチルド白和え製品について、製造当日、及び10℃恒温15日保存後に、官能検査を行った。なお、レトルトパウチに惣菜(卯の花、白和え)を含気充填後、レトルト殺菌(120℃、30分)し、長期保存可能としたレトルトパウチ惣菜を比較例とし、比較例における官能項目の評価をすべて3点とし、それぞれの項目で良い(5点)、やや良い(4点)、同じ(3点)、やや悪い(2点)悪い(1点)の5段階で評価した。結果を表1及び表2に示す。表1及び表2から、実施例1及び実施例2により製造されたチルド卯の花製品及びチルド白和え製品は、製造当日、及び10℃恒温15日保存後のいずれにおいても、比較例のレトルト卯の花製品及びレトルト白和え製品に比して、風味・食感等の点において優れているとの結果が得られた。
Figure 2007097524
Figure 2007097524

Claims (8)

  1. 惣菜類が含気率30〜70%で充填されている容器に収容された惣菜類を、含気式レトルト殺菌機を用いて、加圧下、80〜100℃、20〜60分の条件で殺菌した後冷却することを特徴とする含気包装のチルド惣菜の製造方法。
  2. 惣菜類が含気率40〜60%で充填されている容器に収容された惣菜類を殺菌することを特徴とする請求項1記載の含気包装のチルド惣菜の製造方法。
  3. 含気式レトルト殺菌機として、加圧熱水シャワー式殺菌装置を用いることを特徴とする請求項1又は2記載の含気包装のチルド惣菜の製造方法。
  4. シャワー水温度80〜100℃で5〜20分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.000MPaから0.050〜0.090MPaまで徐々に加圧する予熱工程を有することを特徴とする請求項3記載の含気包装のチルド惣菜の製造方法。
  5. シャワー水温度80〜100℃で10〜30分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.050〜0.090MPaから0.070〜0.110MPaまで徐々に加圧し、次いでシャワー水温度80〜100℃で10〜30分間処理し、レトルト内圧を0.070〜0.110MPaに維持する殺菌工程を有することを特徴とする請求項3又は4記載の含気包装のチルド惣菜の製造方法。
  6. シャワー水温度30〜50℃で20〜30分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.070〜0.110MPaから0.030〜0.060MPaまで徐々に減圧し、次いでシャワー水温度20〜40℃で0〜10分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.030〜0.060MPaから0.020〜0.040MPaまで徐々に減圧し、最後にシャワー水温度0〜10℃で10〜30分間処理し、容器内圧に比例させながら、レトルト内圧を0.020〜0.040MPaから0.000MPaまで徐々に減圧する冷却工程を有することを特徴とする請求項3〜5のいずれか記載の含気包装のチルド惣菜の製造方法。
  7. 容器に収容された惣菜類が、上方開口部を蓋材で密閉したトレーに収容された定量された惣菜類であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の含気包装のチルド惣菜の製造方法。
  8. 惣菜類が、卯の花、白和え又はひじきであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の含気包装のチルド惣菜の製造方法。
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