JP2007097497A - 椎間板変性関連疾患感受性遺伝子およびその用途 - Google Patents

椎間板変性関連疾患感受性遺伝子およびその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】遺伝子診断又は血液診断による椎間板変性関連疾患(椎間板変性症または椎
間板ヘルニアなど)の診断方法及び診断用キットを提供すること。
【解決手段】 被験者より採取されたDNA含有試料において、XI型コラーゲン(1鎖
をコードする遺伝子(COL11A1遺伝子)内に存在する多型であって、一方のアレル頻度
が、任意の椎間板変性関連疾患非罹患集団におけるよりも任意の椎間板変性関連疾患
患者集団において高い多型からなる群より選択される1以上の多型を検出することを
特徴とする、該被験者の椎間板変性関連疾患に対する遺伝的感受性の診断方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、椎間板変性症または椎間板ヘルニアなどの椎間板変性が関与する疾患に
関連する遺伝子及び該遺伝子と相関する該遺伝子内の多型の同定、並びにそれらに基
づく椎間板変性関連疾患の予防・治療、該疾患に対する遺伝的感受性の診断などに関
する。
椎間板変性症や椎間板ヘルニアなどの腰椎椎間板疾患(Lumbar Disc Disease;以下
、「LDD」とも言う)は、腰椎椎間板の変性の結果として起こる、世界的に最もありふ
れた筋骨格疾病の一つである。椎間板は脊椎体と脊椎体の間に存在する円盤状の軟骨
板で、繊維輪と髄核からなっており、衝撃吸収体および椎体運動の支点としての役割
を果たしている。椎間板変性は、二足起立歩行する人類にとって不可避の加齢的変化
であり、早期の変性は20歳台に水分の喪失として始まり、弾力性が失われ、水力学
的構造が破壊される。次いで、髄核の壊死・腐骨が起こり、繊維輪が弱化して亀裂を
生じ、髄核がそこに移動する。
椎間板ヘルニアは、椎間板変性の始まった20〜40歳代の男性に多く、重量物挙
上や身体が捻ったなどの原因で、繊維輪の変性、亀裂などの障害部から髄核が後方ま
たは後側方に突出・脱出して、硬膜、神経根、馬尾神経を圧迫したものをいい、坐骨
神経痛(腰痛および片側性下肢痛)の原因として最も重要な疾患の一つである。腰椎
椎間板ヘルニア(LDH)は45歳未満における行動制限の最も一般的な原因であり、ま
た、長期にわたる悪質な下肢痛のために患者の20%が外科的治療を必要とすること
が、追跡調査により明らかにされている。
従って、椎間板変性およびそれに付随する椎間板ヘルニア等のLDDは、社会的にも重
要な問題となってきている。しかしながら、椎間板変性症や椎間板ヘルニアについて
は、現在のところ、X線検査やmagnetic resonance imaging(MRI)などの画像診断以
外には診断法がなく、また、画像診断は発症前や発症初期には無効であることが多い
。さらに、これらの疾患の治療法としては、対症療法があるのみであり、有効な原因
療法がないのが現状である。
椎間板は、機械的力に耐えるために高度に構造化された細胞外基質を有する。線維
性コラーゲンの高度に配向した網状組織によって伸張強度が得られ(非特許文献1及
び2)、高度に水和化した凝集性プロテオグリカン(PG)が広範な力に耐える。これ
らは、水分子を含有するのに適したメッシュを形成し、さらに機械的力に対する耐性
能力を高めている。従って、細胞外基質の構造的完全性およびこれら成分の生理的均
衡は椎間板の機能にとって重要である。細胞外基質代謝の変動によって椎間板に対す
る機械的負荷が高まり、変性につながる場合がある。
細胞外基質の遺伝子異常は、椎間板変性およびLDDに関与している。トランスジェニ
ックマウスおよびヒト変異の表現型は、細胞外基質遺伝子がLDDに対する感受性遺伝子
の候補であることを示唆している(非特許文献3〜5)。細胞外基質タンパク質をコ
ードする遺伝子とLDDとの相関については幾つかの報告がある(非特許文献6及び7)
。本発明者らは、これまでに、椎間板に豊富に存在する細胞外基質タンパク質である
CILP(cartilage intermediate layer protein;軟骨中間層タンパク質)がLDDに関与
することを見出している(非特許文献5)。しかしながら、11型コラーゲン遺伝子と
椎間板変性関連疾患との関連についてはこれまでの所、報告がない。
Kempson,G.E.,他、Biochem.Biophys.Acta.297, 465-472(1973) Schmidt,M.D., 他、J.Orthop.Res.8, 353-363 (1990) Kimura,T.,他、Int.Orthop. 20, 177-181(1996) Watanabe,H., 他、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A. 94, 6943-6947 (1997) Seki S, 他、A functional SNP in CILP, encoding cartilage intermediate layer protein is associated with susceptibility to lumbar disc disease, Nature Genet 37(6): 607-612, 2005 Annunen, S.,他、Science. 285, 409-412 (1999) Paassilta, P. et al. JAMA. 285, 1843-1849 (2001)
本発明は、遺伝子診断又は血液診断による椎間板変性関連疾患(Degenerative Dis
c Diseases; 以下、DDDとも称する)(椎間板変性症または椎間板ヘルニアなど)の診
断方法及び診断用キットを提供することを解決すべき課題とした。さらに本発明は、
椎間板変性関連疾患の予防・治療剤を提供することを解決すべき課題とした。さらに
本発明は、椎間板変性関連疾患の予防・治療剤のスクリーニング方法を提供すること
を解決すべき課題とした。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討し、XI型コラーゲン(1鎖をコー
ドするCOL11A1遺伝子とLDDとの関連性について調べた。その結果、XI型コラーゲン(1
鎖をコードする遺伝子(COL11A1)と腰椎椎間板疾患との間に有意な関連性が認められ
た。また、COL11A1は椎間板において顕著に発現し、COL11A1の発現はLDH患者の椎間板
で低下し、MRI評価による椎間板変性度と逆相関していることが判明した。さらに、C
OL11A1の発現は、病原性対立遺伝子を含む転写産物ではin vitroおよびin vivoで低下
し、変性速度がより速いことも判明した。本発明はこれらの知見に基づいて完成した
ものである。
即ち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1) 被験者より採取されたDNA含有試料において、XI型コラーゲン(1鎖をコー
ドする遺伝子(COL11A1遺伝子)内に存在する多型であって、一方のアレル頻度が、任
意の椎間板変性関連疾患非罹患集団におけるよりも任意の椎間板変性関連疾患患者集
団において高い多型からなる群より選択される1以上の多型を検出することを特徴と
する、該被験者の椎間板変性関連疾患に対する遺伝的感受性の診断方法。
(2) 多型が、GeneBankアクセッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC099567.2
で表されるCOL11A1遺伝子の塩基配列中の塩基番号219597で示される塩基(当該塩基は
、GeneBankアクセッション番号NM001854.2で表されるCOL11A1遺伝子のcDNAの塩基配列
中の塩基番号4603に対応する)における多型、及び該多型と連鎖不平衡係数D’が0.9
以上の連鎖不平衡状態にある多型からなる群より選択される、(1)に記載の方法。
(3) 多型が、GeneBankアクセッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC099567.2
で表されるCOL11A1遺伝子の塩基配列中の塩基番号193817、194187、219597、及び221
284で示される塩基からなる群より選択される1以上の塩基における多型である、(2
)に記載の方法。
(4) 椎間板変性関連疾患が、椎間板変性症または椎間板ヘルニアである、(1)
から(3)の何れかに記載の方法。
(5) XI型コラーゲン(1鎖をコードする遺伝子(COL11A1遺伝子)内に存在する多型
であって、一方のアレル頻度が、任意の椎間板変性関連疾患非罹患集団におけるより
も任意の椎間板変性関連疾患患者集団において高い多型からなる群より選択される1
以上の多型の各々を検出し得る1組以上の核酸プローブおよび/またはプライマーを
含んでなる、椎間板変性関連疾患に対する遺伝的感受性の診断用キット。
(6) 多型が、GeneBankアクセッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC099567.2
で表されるCOL11A1遺伝子の塩基配列中の塩基番号219597で示される塩基(当該塩基は
、GeneBankアクセッション番号NM001854.2で表されるCOL11A1遺伝子のcDNAの塩基配列
中の塩基番号4603に対応する)における多型、及び該多型と連鎖不平衡係数D’が0.9
以上の連鎖不平衡状態にある多型からなる群より選択される、(5)に記載のキット
(7) 多型が、GeneBankアクセッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC099567.2
で表されるCOL11A1遺伝子の塩基配列中の塩基番号193817、194187、219597、及び221
284で示される塩基からなる群より選択される1以上の塩基における多型である、(6
)に記載のキット。
(8) 核酸プローブが、GeneBankアクセッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC
099567.2で表されるCOL11A1遺伝子の塩基配列中の塩基番号193817、194187、219597、
及び221284からなる群より選択される塩基番号で示される多型部位の塩基を含む、約
15〜約500塩基の連続した塩基配列を含有してなる核酸であり、核酸プライマーが、G
eneBankアクセッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC099567.2で表されるCOL11A1
遺伝子の塩基配列の部分塩基配列であって、上記の群より選択される塩基番号で示さ
れる多型部位の塩基を含む約50〜約1,000塩基の連続した塩基配列を増幅し得る一対の
核酸である、(6)に記載のキット。
(9) 椎間板変性関連疾患が、椎間板変性症または椎間板ヘルニアである、(5)
から(8)の何れかに記載のキット。
(10) 配列番号2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ
酸配列を有する蛋白質またはその部分ペプチドまたはその塩を含有してなる、椎間板
変性関連疾患の予防・治療剤。
(11) XI型コラーゲン(1鎖の発現もしくはRNA安定性を増大する物質を含有してな
る、椎間板変性関連疾患の予防・治療剤。
(12) 椎間板変性関連疾患が、椎間板変性症または椎間板ヘルニアである、(1
0)又は(11)に記載の予防・治療剤。
(13) 配列番号2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ
酸配列を有する蛋白質またはその部分ペプチドまたはその塩に対する抗体を含有して
なる、椎間板変性関連疾患の診断剤。
(14) 配列番号2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ
酸配列を有するポリペプチドをコードする塩基配列またはその一部を有する核酸を含
有してなる、椎間板変性関連疾患の診断剤。
(15) 椎間板変性関連疾患が、椎間板変性症または椎間板ヘルニアである、(1
3)または(14)に記載の診断剤。
(16) 配列番号2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ
酸配列を有する蛋白質またはその部分ペプチドまたはその塩;配列番号2で表される
アミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコ
ードする塩基配列またはその一部を有する核酸;あるいは配列番号2で表されるアミ
ノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を有する蛋白質またはその部分
ペプチドまたはその塩に対する抗体を用いることを特徴とする、椎間板変性関連疾患
の予防・治療剤のスクリーニング方法。
(17) 椎間板変性関連疾患が、椎間板変性症または椎間板ヘルニアである、(1
6)に記載の方法。
本発明によれば、XI型コラーゲン(1鎖をコードする遺伝子(COL11A1遺伝子)の疾患
感受性多型の検査(遺伝子診断、血液診断など)によって、椎間板変性関連疾患の疾
患感受性の診断(例えば、発症前診断、リスク診断及び早期診断など)が可能になる
。さらに本発明によれば、XI型コラーゲンの発現・生理活性を調節することによる椎
間板変性関連疾患の予防・治療薬が提供され、椎間板変性関連疾患の原因治療が可能
になる。さらに本発明によれば、XI型コラーゲンの調節薬のスクリーニング方法が提
供され、椎間板変性関連疾患の予防・治療薬の開発が可能になる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明では、脊椎円板における細胞外基質タンパク質をコードする候補遺伝子の症
例・コントロール相関試験によって、日本人集団におけるXI型コラーゲン遺伝子の1つ
(COL11A1)とLDDとの相関が決定された。COL11A1は椎間板で顕著に発現しているが、
LDD患者の椎間板ではその発現が低下していた。COL11A1の発現量は椎間板変性の程度
と逆相関していた。1つのSNP(c.4603C > T)が最も有意な相関(P = 0.000026)を
示し、この病因性の対立遺伝子を含む転写産物はその安定性の低下によってin vitro
およびin vivoで減少した。これらの知見は、XI型コラーゲンが椎間板の代謝にとって
必須であり、その減少がLDDの原因であることを示している。
XI型コラーゲンは、COL11A1、COL11A2、およびCOL2A1の遺伝子によってそれぞれコ
ードされるα1(XI)、α2(XI)、およびα3(II)の3つのα鎖からなる。この3つの
鎖は、折り込まれて三重らせんのヘテロ3量体となり、プロコラーゲンを形成し、こ
のプロコラーゲンは細胞外基質中に分泌される。ここでプロコラーゲンは成熟XI型コ
ラーゲン分子になり、他の軟骨特異的コラーゲンであるII型およびIX型コラーゲンと
ともに細線維の形成に関与する(Keene,D.R.,他、J Histochem Cytochem. 43, 967-9
79 (1995))。XI型コラーゲンは、軟骨コラーゲン細線維の微量成分であるが、その直
径を調節する。そのN末端の非コラーゲン領域は、それ以後のII型コラーゲン付着を遮
断することによって細線維の側方付加成長を制限する(Blaschke, U.K., 他、J.Biol.
Chem. 275, 10370-10378、及びGregory,K.E.,他、J.Biol.Chem. 275, 11498-11506 (
2000))。XI型コラーゲンはまた、プロテオグリカン凝集体とコラーゲンとの相互作用
にも必須である。XI型コラーゲンは高い親和性でプロテオグリカンに結合するが、こ
の結合はin vivoで軟骨プロテオグリカンをコラーゲン線維網状組織に固定する際に重
要である(Smith, G.N., 他、J.Biol.Chem. 260, 10761-10767(1985))。このように
、XI型コラーゲンは細胞外基質の超分子構造の組織化において重要な役割を担う。
XI型コラーゲンにおける変異は、II型スティックラー症候群(OMIM No.604841)、
マーシャル症候群(OMIM No.54780)、および耳・脊椎・巨大骨端異形成症(OMIM No
.215150)などの各種のヒト軟骨発育不全を引き起こすことが判明している。これらの
障害は、XI型コラーゲン異常症と総称され(Spranger J., Pediatr Radiol. 28, 745
-750(1998))、いずれも椎間板狭窄などの脊椎異常によって合併症をきたす。特にス
ティックラー症候群患者は、脊椎異常および椎間板ヘルニア形成を示す(Rose P.S.
Spine. 26, 403-409 (2001) )。ChoはCOL11A1のフレームシフト変異を有する常染色
体劣性軟骨形成不全マウスであり、同マウスのコラーゲン細線維は正常マウスよりも
極めて肥厚している(Li,Y.他、Cell 80, 423-430 (1995)、及びSeegmiller,R.E.,他
、Connect Tissue Res. 9, 69-77 (1981))。ヒトおよびマウスのこれらの変異により
、XI型コラーゲンが椎間板の完全性にとって重要であることがin vivoで実証されてい
る。
本発明では、感受性SNPが不安定なCOL11A1転写産物を産生することが示された。配
列の変異は、mRNAの安定性にとって重要なシス作用領域を破壊する可能性がある。mR
NAの安定化に関与する数種類のシス作用領域が報告されている(Mullner, E.W.他、C
ell 53, 815-825 (1988))。配列の変異はmRNAの構造変化を引き起こす場合があり、
その結果としてmRNAの安定性が低下するか、あるいは配列の変異によりRNaseに対する
感受性が高まる可能性がある。COL11A1転写産物の減少により、椎間板の細胞外基質に
おけるXI型コラーゲンが減少すると考えられる。そして、細胞外基質の重要な組織体
であるXI型コラーゲンが減少すると、最終的に細胞外基質の分解およびそれに伴う椎
間板組織の変性が引き起こされると考えられる。
本発明のDDDに対する遺伝的感受性の診断方法(以下、単に「本発明の診断方法」と
いう場合がある)は、被験者のCOL11A1遺伝子における多型を検出することを特徴とす
る。
本明細書において「(遺伝子)多型」とは、ゲノムDNA上の1または複数の塩基の変
化(置換、欠失、挿入、転位、逆位等)であって、その変化が集団内に1%以上の頻
度で存在するものをいい、例えば、1個の塩基が他の塩基に置換されたもの(SNP)、
1〜数十塩基が欠失もしくは挿入されたもの(DIP)、2〜数十塩基を1単位とする配
列が繰り返し存在する部位においてその繰り返し回数が異なるもの(繰り返し単位が
2〜4塩基のものをマイクロサテライト多型、数〜数十塩基のものをvariable numbe
r of tandem repeat(VNTR)という)等が挙げられる。本発明の診断方法に利用する
ことができる多型は、下記の条件を満たす限りいずれのタイプのものであってもよい
が、好ましくはSNPである。
本発明の診断方法において利用することができる多型は、
(1)COL11A1遺伝子内に存在する多型であって、
(2)その一方のアレル頻度が、任意のDDD非罹患者集団におけるよりも任意のDDD患者
集団において有意に高いものであれば特に制限されない。
COL11A1遺伝子内に存在する多型としては、例えば、NCBI SNPデータベース(http:/
/www.ncbi.nlm.nih.gov/SNP/)、JSNPデータベース(http://snp.ims.u-tokyo.ac.jp/)
、Applied Biosystemsホームページ(http://www.appliedbiosystems.com/index.cfm)
等に登録された公知多型、あるいはGeneBankアクセッション番号AC093150.4、AL6272
03.7、AC099567.2で表されるCOL11A1遺伝子の塩基配列中の塩基番号193817、194187、
219597、及び221284で示される塩基からなる群より選択される1以上の塩基における
多型等が挙げられる。尚、NCBI Nucleotide(GenBank)データベース上の情報更新に
よる配列不一致の混乱を避けるために、GeneBankアクセッション番号AC093150.4、AL
627203.7、AC099567.2で表されるCOL11A1遺伝子の塩基配列中の塩基番号193801〜221
300に相当する部分配列を配列番号1に示す。これにより、万一AC093150.4、AL62720
3.7、AC099567.2の配列情報が参照不能となった場合でも、AC093150.4、AL627203.7、
AC099567.2における塩基番号を配列番号1で表される塩基番号に換算することにより
、本発明の実施に必要な配列情報の記載は担保される。
なお、AC093150.4、AL627203.7、AC099567.2で表されるCOL11A1遺伝子の塩基配列中
のATG翻訳開始コドンのAが塩基番号1に対応する。
本発明の診断方法において利用することができる多型としては、好ましくは、Gene
Bankアクセッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC099567.2で表されるCOL11A1遺伝
子の塩基配列中の塩基番号219597で示される塩基(当該塩基は、GeneBankアクセッシ
ョン番号NM001854.2で表されるCOL11A1遺伝子のcDNAの塩基配列中の塩基番号4603に対
応する)における多型、及び該多型と連鎖不平衡係数D’が0.9以上の連鎖不平衡状態
にある多型である。ここで「連鎖不平衡係数D'」は、2つのSNPについて第一のSNPの
各アレルを(A,a)、第二のSNPの各アレルを(B,b)とし、4つのハプロタイプ(A
B,Ab,aB,ab)の各頻度をPAB,PAb,PaB,Pabとすると、下記式により得られる。
D'=(PABPab-PAbPaB)/Min[(PAB+PaB)(PaB+Pab),(PAB+PAb)(PAb+Pab)]
[式中、Min[(PAB+PaB)(PaB+Pab),(PAB+PAb)(PAb+Pab)]は、(PAB+PaB)(PaB+Pab)と(PAB+PAb)(PAb+Pab)とのうち、値の小さい方をとることを意味する。]
好ましくは、D'が0.95以上、より好ましくは0.99以上、最も好ましくは1である多
型が挙げられる。
上記多型のうち、一方のアレル頻度が任意のDDD非罹患者集団におけるよりも任意の
DDD患者集団において有意に高いものが、本発明の診断方法に利用することができる。
本明細書においては、以下、かかる多型をDDDマーカー多型という場合もある。
DDD患者集団およびDDD非罹患者集団は、それぞれ統計学上信頼し得る結果を与える
に十分な数からなる集団であれば、その大きさ(サンプル数)、各サンプルの背景(
例えば、出身地、年齢、性別、疾患等)などに特に制限はない。DDDとしては、例えば
、椎間板変性症、椎間板ヘルニア等が挙げられる。また、倫理上、試料提供者のイン
フォームド・コンセントを必要とすることから、DDD非罹患者集団としては、通常、あ
る医療機関におけるDDD以外の患者群、あるいはある地域における集団検診においてD
DDに罹患していないと診断された被験者群などが好ましく用いられる。
COL11A1遺伝子内に存在するDDDマーカー多型としては、例えば、GeneBankアクセッ
ション番号AC093150.4、AL627203.7、AC099567.2で表されるCOL11A1遺伝子の塩基配列
中の塩基番号193817、194187、219597、及び221284で示される塩基からなる群より選
択される1以上の塩基における多型が挙げられる。
本発明の診断方法に利用されるDDDマーカー多型として、特に好ましくは、GeneBan
kアクセッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC099567.2で表されるCOL11A1遺伝子
の塩基配列中の塩基番号219597で示される塩基(当該塩基は、GeneBankアクセッショ
ン番号NM001854.2で表されるCOL11A1遺伝子のcDNAの塩基配列中の塩基番号4603に対応
する)における多型が挙げられる。
本発明の診断方法において検出される多型は、上記した多型のうちのいずれか1つ
であってもよいし、2つ以上であってもよい。
本発明の診断方法において、多型の検出は公知のSNP検出方法のいずれも使用するこ
とができる。古典的な検出方法としては、例えば、被験者の細胞等から抽出したゲノ
ムDNAを試料とし、GenBankアクセッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC099567.2
で表される塩基配列の部分塩基配列であって、上記したいずれかの多型部位の塩基(
好ましくは、GenBankアクセッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC099567.2で表さ
れるCOL11A1遺伝子の塩基配列中の塩基番号193817、194187、219597、及び221284で示
される塩基)を含む約15〜約500塩基の違続した塩基配列を含有してなる核酸をプロー
ブとして用い、例えばWallaceら(Proc. Nat1. Acad. Sci. USA,80,278-282(1983
))の方法に従って、ストリンジェンシーを正確にコントロールしながらハイブリダ
イゼーションを行い、プローブと完全相補的な配列のみを検出する方法や、上記核酸
と上記核酸において多型部位の塩基が他の塩基に置換された核酸のいずれか一方を標
識し、他方を未標識としたミックスプローブを用い、変性温度から徐々に反応温度を
低下させながらハイブリダイゼーションを行い、一方のプローブと完全相補的な配列
を先にハイブリダイズさせ、ミスマッチを有するプローブとの交差反応を防ぐ方法な
どが挙げられる。ここで標識剤としては、例えば、放射性同位元素、酵素、蛍光物質
、発光物質などが用いられる。放射性同位元素としては、例えば、〔125I〕、〔131I〕、
3H〕、〔14C〕などが用いられる。上記酵素としては、安定で比活性の大きなものが
好ましく、例えば、β-ガラクトシダーゼ、β-グルコシダーゼ、アルカリフォスファ
ターゼ、パーオキシダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素などが用いられる。蛍光物質として
は、例えば、フルオレスカミン、フルオレッセンイソチオシアネートなどが用いられ
る。発光物質としては、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシフェリン、ル
シゲニンなどが用いられる。
好ましくは、多型の検出は、例えば、WO 03/023063に記載された種々の方法、例え
ば、RFLP法、PCR-SSCP法、ASOハイブリダイゼーション、ダイレクトシークエンス法、
ARMS法、変性剤濃度勾配ゲル電気泳動法、RNaseA切断法、化学切断法、DOL法、TaqMa
n PCR法、インベーダー法、MALDI-TOF/MS法、TDI法、モレキュラー・ビーコン法、ダ
イナミック・アレルスペシフィック・ハイブリダイゼーション法、パドロック・プロ
ーブ法、UCAN法、DNAチップまたはDNAマイクロアレイを用いた核酸ハイブリダイゼー
ション法、およびECA法などにより実施することができる(WO 03/023063,第17頁第5
行〜第28頁第20行を参照)。以下、代表的な方法として、TaqMan PCR法とインベーダ
ー法について、より詳細に説明する。
(1)TaqMan PCR法
TaqMan PCR法は、蛍光標識したアレル特異的オリゴヌクレオチド(TaqManプローブ
)とTaq DNAポリメラーゼによるPCRとを利用した方法である。TaqManプローブとして
は、GenBankアクセッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC099567.2で表されるCOL
11A1遺伝子の塩基配列の部分塩基配列であって、上記したいずれかの多型部位の塩基
を含む約15〜約30塩基の連続した塩基配列からなるオリゴヌクレオチドが用いられる
。該プローブは、その5'末端がFAMやVICなどの蛍光色素で、3'末端がTAMRAなどのクエ
ンチャー(消光物質)でそれぞれ標識されており、そのままの状態ではクエンチャー
が蛍光エネルギーを吸収するため蛍光は検出されない。プローブは双方のアレルにつ
いて調製し、一括検出のために互いに蛍光波長の異なる蛍光色素(例えば、一方のア
レルをFAM、他方をVIC)で標識することが好ましい。また、TaqManプローブからのPC
R伸長反応が起こらないように3'末端はリン酸化されている。TaqManプローブとハイブ
リダイズする領域を含むゲノムDNAの部分配列を増幅するように設計されたプライマー
およびTaq DNAポリメラーゼとともにPCRを行うと、TaqManプローブが鋳型DNAとハイブ
リダイズし、同時にPCRプライマーからの伸長反応が起こるが、伸長反応が進むとTaq
DNAポリメラーゼの5'ヌクレアーゼ活性によりハイブリダイズしたTaqManプローブが
切断され、蛍光色素が遊離してクエンチャーの影響を受けなくなり、蛍光が検出され
る。鋳型の増幅により蛍光強度は指数関数的に増大する。
例えば、GenBankアクセッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC099567.2で表され
る塩基配列中の塩基番号219597で示される塩基における多型の検出において、当該塩
基を含むアレル特異的オリゴヌクレオチド(約15〜約30塩基長;CアレルはFAMで、Tア
レルはVICでそれぞれ5'末端標識し、3'末端はいずれもTAMRAで標識)をTaqManプロー
ブとして用いた場合、被験者のジェノタイプがCC、あるいはTTであれば、それぞれFA
MあるいはVICの強い蛍光強度を認め、他方の蛍光はほとんど認められない。一方、被
験者のジェノタイプがTCであれば、FAMおよびVIC両方の蛍光が検出される。
(2)インベーダー法
インベーダー法では、TaqMan PCR法と異なり、アレル特異的オリゴヌクレオチド(
アレルプローブ)自体は標識されず、多型部位の塩基の5'側に鋳型DNAと相補性のない
配列(フラップ)を有し、3'側には鋳型に特異的な相補配列を有する。インベーダー
法では、さらに鋳型の多型部位の3'側に特異的な相補配列を有するオリゴヌクレオチ
ド(インベーダープローブ;該プローブの5'末端である多型部位に相当する塩基は任
意である)と、5'側がヘアピン構造をとり得る配列を有し、ヘアピン構造を形成した
際に5'末端の塩基と対をなす塩基から3'側に連続する配列がアレルプローブのフラッ
プと相補的な配列であることを特徴とするFRET(fluorescence resonance energy tr
ansfer)プローブとが用いられる。FRETプローブの5'末端は蛍光標識(例えば、FAMや
VICなど)され、その近傍にはクエンチャー(例えば、TAMRAなど)が結合しており、
そのままの状態(ヘアピン構造)では蛍光は検出されない。
鋳型であるゲノムDNAにアレルプローブおよびインベーダープローブを反応させると
、三者が相補結合した際に多型部位にインベーダープローブの3'末端が侵入する。こ
の多型部位の構造を認識する酵素(cleavase)を用いてアレルプローブの一本鎖部分
(即ち、多型部位の塩基から5'側のフラップ部分)を切り出すと、フラップはFRETプ
ローブと相補的に結合し、フラップの多型部位がFRETプローブのヘアピン構造に侵入
する。この構造をcleavaseが認識して切断することにより、FRETプローブの末端標識
された蛍光色素が遊離してクエンチャーの影響を受けなくなって蛍光が検出される。
多型部位の塩基が鋳型とマッチしないアレルプローブはcleavaseによって切断されな
いが、切断されないアレルプローブもFRETプローブとハイブリダイズすることができ
るので、同様に蛍光が検出される。但し、反応効率が異なるため、多型部位の塩基が
マッチするアレルプローブでは、マッチしないアレルプローブに比べて蛍光強度が顕
著に強い。
通常、3種のプローブおよびcleavaseと反応させる前に、鋳型DNAはアレルプローブ
およびインベーダープローブがハイブリダイズする部分を含む領域を増幅し得るプラ
イマーを用いてPCRにより増幅しておくことが好ましい。
上記のようにして多型を調べた結果、任意のDDD非罹患者集団におけるよりも任意の
DDD患者集団において有意に高いアレルを保有していると判定された場合、特に該アレ
ルについてホモ接合体であると判定された場合には、被験者は当該DDDに対する遺伝的
感受性が高いと診断することができる。例えば、GebBankアクセッション番号AC09315
0.4、AL627203.7、AC099567.2で表されるCOL11A1遺伝子の塩基配列中、
(1)塩基番号193817で示される塩基がCのアレルを保有する場合、
(2)塩基番号194187で示される塩基がGのアレルを保有する場合、
(3)塩基番号219597で示される塩基がTのアレルを保有する場合、
(4)塩基番号221284で示される塩基がTのアレルを保有する場合、
被験者は、DDD、例えば、椎間板変性症、椎間板ヘルニア等に罹患しやすい(感受性で
ある)と診断することができる。
本発明はまた、上記本発明の診断方法に用いるためのキットを提供する。即ち、本
発明の診断用キットは、COL11A1遺伝子内に存在する多型であって、一方のアレル頻度
が、任意のDDD非罹患者集団におけるよりも任意のDDD患者集団において高い多型から
なる群より選択される1以上の多型の各々を検出し得る1組以上の核酸プローブおよ
び/またはプライマーを含むことを特徴とする。
具体的には、本発明の診断用キットに用いられる核酸プローブは、上記本発明の診
断方法において検出すべき多型部位の塩基を含む領域でゲノムDNAとハイブリダイズす
る核酸であり、標的部位に対して特異的であり且つ多型性を容易に検出し得る限りそ
の長さ(ゲノムDNAとハイブリダイズする部分の塩基長)に特に制限はなく、例えば約
15塩基以上、好ましくは約15〜約500塩基、より好ましくは約15〜約200塩基、いっそ
う好ましくは約15〜約50塩基である。
該プローブは、多型性の検出に適した付加的配列(ゲノムDNAと相補的でない配列)
を含んでいてもよい。例えば、上記インベーダー法に用いられるアレルプローブは、
多型部位の塩基の5'末端にフラップと呼ばれる付加的配列を有する。
また、該プローブは、適当な標識剤、例えば、例えば、放射性同位元素(例:125I、
131I、3H、14C等)、酵素(例:β-ガラクトシダーゼ、β-グルコシダーゼ、アルカリフ
ォスファターゼ、パーオキシダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素等)、蛍光物質(例:フル
オレスカミン、フルオレッセンイソチオシアネート等)、発光物質(例:ルミノール
、ルミノール誘導体、ルシフェリン、ルシゲニン等)などで標識されていてもよい。
あるいは、蛍光物質(例:FAM、VIC等)の近傍に該蛍光物質の発する蛍光エネルギー
を吸収するクエンチャー(消光物質)がさらに結合されていてもよい。かかる実施態
様においては、検出反応の際に蛍光物質とクエンチャーとが分離して蛍光が検出され
る。
好ましくは、本発明の診断用キットに用いられる核酸プローブは、GeneBankアクセ
ッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC099567.2で表されるCOL11A1遺伝子の塩基配
列中の塩基番号193817、194187、219597、及び221284からなる群より選択される塩基
番号で示される多型部位、より好ましくは塩基番号219597の塩基を含む、約15〜約50
0塩基、好ましくは約15〜約200塩基、より好ましくは約15〜約50塩基の連続した塩基
配列を含有してなる核酸である。ここで、
(1)塩基番号193817で示される塩基はT又はC、
(2)塩基番号194187で示される塩基はA又はG、
(3)塩基番号219597で示される塩基はC又はT、
(4)塩基番号221284で示される塩基はC又はTであり、
使用する多型検出法に応じて、各多型部位についていずれか一方の塩基を有する核酸
を用いることもできるし、各アレルに対応する塩基を有する2種類の核酸を用いるこ
ともできる。尚、上記インベーダー法に使用されるインベーダープローブについては
、多型部位の塩基(即ち、3'末端の塩基)は任意の塩基でよい。
本発明の診断用キットに用いられる核酸プライマーは、上記本発明の診断方法にお
いて検出すべき多型部位の塩基を含むゲノムDNAの領域を特異的に増幅し得るように設
計されたものであればいかなるものであってもよい。例えば、GenBankアクセッション
番号AC093150.4、AL627203.7、AC099567.2で表される塩基配列の部分塩基配列であっ
て、検出すべき多型部位の塩基より5,側の相補鎖配列の一部にハイブリダイズする、
約15〜約50塩基、好ましくは約15〜約30塩基の塩基配列を含む核酸と、該多型部位の
塩基より3'側の配列の一部にハイブリダイズする、約15〜約50塩基、好ましくは約15
〜約30塩基の塩基配列を含む核酸との組み合わせであり、それらによって増幅される
核酸の断片長が約50〜約1,000塩基、好ましくは約50〜約500塩基、より好ましくは約
50〜約200塩基である、一対の核酸が挙げられる。
該プライマーは、多型性の検出に適した付加的配列(ゲノムDNAと相補的でない配列
)、例えばリンカー配列を含んでいてもよい。
また、該プライマーは、適当な標識剤、例えば、例えば、放射性同位元素(例:125
I、131I、3H、14C等)、酵素(例:β-ガラクトシダーゼ、β-グルコシダーゼ、アルカリ
フォスファターゼ、パーオキシダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素等)、蛍光物質(例:フ
ルオレスカミン、フルオレッセンイソチオシアネート等)、発光物質(例:ルミノー
ル、ルミノール誘導体、ルシフェリン、ルシゲニン等)などで標識されていてもよい
好ましくは、本発明の診断用キットに用いられる核酸プライマーは、GenBankアクセ
ッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC099567.2で表される塩基配列の部分塩基配
列であって、塩基番号193817、194187、219597、及び221284からなる群より選択され
る塩基番号で示される多型部位の塩基、より好ましくは塩基番号219597の塩基を含む
、約50〜約1,000塩基、好ましくは約50〜約500塩基、より好ましくは約50〜約200塩基
の連続した塩基配列を増幅し得る一対の核酸である。
本発明の診断用キットに用いられる核酸プローブまたはプライマーは、DNAであって
もRNAであってもよく、また、一本鎖であっても二本鎖であってもよい。二本鎖の場合
は二本鎖DNA、二本鎖RNA、DNA/RNAハイブリッドのいずれであってもよい。従って、本
明細書においてある塩基配列を有する核酸について記載する場合、特に断らない限り
、該塩基配列を有する一本鎖核酸、該塩基配列と相補的な配列を有する一本鎖核酸、
それらのハイブリッドである二本鎖核酸をすべて包含する意味で用いられていると理
解されるべきである。
上記核酸プローブまたはプライマーは、例えば、AC093150.4、AL627203.7、AC0995
67.2で表される塩基配列の情報に基づいて、DNA/RNA自動合成機を用いて常法に従って
合成することができる。
上記核酸プローブおよび/またはプライマーは、各々別個に(あるいは可能であれ
ば混合した状態で)水もしくは適当な緩衝液(例:TEバッファーなど)中に適当な濃
度(例:2×〜20×濃度で1〜50μMなど)となるように溶解し、約-20℃で保存する
ことができる。
本発明の診断用キットは、多型検出法に応じて、当該方法の実施に必要な他の成分
を構成としてさらに含んでいてもよい。例えば、該キツトがTaqMan PCR法による多型
検出用である場合には、該キットは、10×PCR反応緩衝液、10×MgCl2水溶液、10×dN
TPs水溶液、Taq DNAポリメラーゼ(5U/μL)等をさらに含むことができる。
本発明の診断用キットは、DDD、例えば、椎間板変性症、椎間板ヘルニア等に対する
遺伝的感受性の診断に使用することができる。
本発明はまた、COL11A1の発現および/または活性を調節(例えば、増大)すること
による、椎間板における基質の質または量の異常が関与する疾患、即ち基質の変性も
しくは合成低下が関与する疾患(好ましくはDDD)などの予防および/または治療に関
する。
本発明で用いられるCOL11A1蛋白質は、配列番号:2で表されるアミノ酸配列と同一
もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を有する蛋白質である。該蛋白質は、ヒトもし
くは他の温血動物(例えば、サル、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、マウ
ス、ラット、モルモット、ハムスター、ニワトリなど)の細胞[例えば、肝細胞、脾細
胞、神経細胞、グリア細胞、膵臓β細胞、骨髄細胞、メサンギウム細胞、ランゲルハ
ンス細胞、表皮細胞、上皮細胞、杯細胞、内皮細胞、平滑筋細胞、線維芽細胞、線維
細胞、筋細胞、脂肪細胞、免疫細胞(例:マクロファージ、T細胞、B細胞、ナチュラ
ルキラー細胞、肥満細胞、好中球、好塩基球、好酸球、単球)、巨核球、滑膜細胞、
軟骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細胞もしくは間質細胞、また
はこれら細胞の前駆細胞、幹細胞もしくは癌細胞など]またはそれらの細胞が存在する
あらゆる組織もしくは器官[例えば、脳、脳の各部位(例:嗅球、篇桃核、大脳基底球
、海馬、視床、視床下部、大脳皮質、延髄、小脳)、脊髄、下垂体、胃、膵臓、腎臓
、肝臓、生殖腺、甲状腺、胆嚢、骨髄、副腎、皮膚、筋肉、肺、消化管(例:大腸、
小腸)、血管、心臓、胸腺、脾臓、顎下腺、末梢血、前立腺、睾丸、卵巣、胎盤、子
宮、骨、関節、椎間板、脂肪組織(例:褐色脂肪組織、白色脂肪組織)、骨格筋など
]より単離された天然蛋白質であってもよく、また、後述のように、化学的に、もしく
は無細胞蛋白質合成系を用いて生化学的に合成された蛋白質であってもよい。あるい
は、上記アミノ酸配列をコードする塩基配列を宥する核酸を導入された形質転換体か
ら産生される組換え蛋白質であってもよい。
配列番号:2で表されるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列とは、配列番
号:2で表されるアミノ酸配列と約50%以上、好ましくは約60%以上、より好ましく
は約70%以上、さらに好ましくは約80%以上、特に好ましくは約90%以上、最も好ま
しくは約95%以上の相同性を有するアミノ酸配列であって、該アミノ酸配列を有する
蜜白質が配列番号:2で表されるアミノ酸配列を含有する蛋白質と実質的に同質の活
性を有するような配列をいう。ここで「相同性」とは、当該技術分野において公知の
数学的アルゴリズムを用いて2つのアミノ酸配列をアラインさせた場合の、最適なア
ラインメント(好ましくは、該アルゴリズムは最適なアラインメントのために配列の
一方もしくは両方へのギャップの導入を考慮し得るものである)における、オーバー
ラップする全アミノ酸残基に対する同一アミノ酸および類似アミノ酸残基の割合(%
)を意味する。「類似アミノ酸」とは物理化学的性質において類似したアミノ酸を意
味し、例えば、芳香族アミノ酸(Phe、Trp、Tyr)、脂肪族アミノ酸(Ala、Leu、Ile
、Val)、極性アミノ酸(Gln、Asn)、塩基性アミノ酸(Lys、Arg、His)、酸性アミ
ノ酸(Glu、Asp)、水酸基を有するアミノ酸(Ser、Thr)、側鎖の小さいアミノ酸(
Gly、Ala、Ser、Thr、Met)などの同じグループに分類されるアミノ酸が挙げられる。
このような類似アミノ酸による置換は蛋白質の表現型に変化をもたらさない(即ち、
保存的アミノ酸置換である)ことが予測される。保存的アミノ酸置換の具体例は当該
技術分野で周知であり、種々の文献に記載されている(例えば、Bowieら,Science,
247:1306-1310(1990)を参照)。
アミノ酸配列の相同性を決定するためのアルゴリズムとしては、例えば、Karlinら
,Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90:5873-5877(1993)に記載のアルゴリズム[該アル
ゴリズムはNBLASTおよびXBLASTプログラム(version 2.0)に組み込まれている(Alt
schu1ら,Nucleic Acids Res,25:3389-3402(1997))]、Needlemanら,J. Mol. Bi
ol., 48:444-453(1970)に記載のアルゴリズム[該アルゴリズムはGCGソフトウェアパ
ッケージ中のGAPプログラムに組み込まれている]、MyersおよびMiller,CABIOS,4:11
-17(1988)に記載のアルゴリズム[該アルゴリズムはCGC配列アラインメントソフトウ
ェアパッケージの一部であるALIGNプログラム(version 2.0)に組み込まれている]、
Pearsonら,Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 85:2444-2448(1988)に記載のアルゴリズ
ム[該アルゴリズムはGCGソフトウェアパッケージ中のFASTAプログラムに組み込まれて
いる]等が挙げられるが、それらに限定されない。
実質的に同質の活性における「実質的に同質」とは、それらの性質が定性的に(例
:生理学的に、または薬理学的に)同等であることを意味する。
また、本発明で用いられるCOL11A1としては、例えば、(1)配列番号:2で表され
るアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜30個程度、好ましくは1〜
10個程度、さらに好ましくは1〜5個)のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、(2)配
列番号:2で表されるアミノ酸配列に1または2個以上(好ましくは、1〜30個程度
、好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは1〜5個)のアミノ酸が付加したアミ
ノ酸配列、(3)配列番号:2で表されるアミノ酸配列に1または2個以上(好ましく
は、1〜30個程度、好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは1〜5個)のアミノ
酸が挿入されたアミノ酸配列、(4)配列番号:2で表されるアミノ酸配列中の1また
は2個以上(好ましくは、1〜30個程度、好ましくは1〜10個程度、さらに好ましく
は1〜5個)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、または(5)それ
らを組み合わせたアミノ酸配列を含有する蛋白質であって、配列番号:2で表される
アミノ酸配列を含有する蛋白質と実質的に同質の活性を有する蛋白質も含まれる。
上記のようにアミノ酸配列が挿入、欠失または置換されている場合、その挿入、欠
失または置換の位置は、当該蛋白質の活性を損なわない限り、特に限定されない。
本明細書においてアミノ酸配列により特定される蛋白質は、ペプチド標記の慣例に
従って、左端がN末端(アミノ末端)、右端がC末端(カルボキシル末端)である。配
列番号:2で表されるアミノ酸配列を含有する蛋白質をはじめとする、本発明で用い
られるCOL11A1は、C末端がカルボキシル基(-C00H)、カルボキシレート(-C00-)、
アミド,(-CONH2)またはエステル(-C00R)の何れであってもよい。
ここでエステルにおけるRとしては、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプ
ロピル、n-ブチルなどのC1-6アルキル基、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルな
どのC3-8シクロアルキル基、例えば、フェニル、α-ナフチルなどのC6-12アリール基、例
えば、ベンジル、フェネチルなどのフェニル-C1-2アルキル基もしくはα-ナフチルメチ
ルなどのα-ナフチル-C1-2アルキル基などのC7-14アラルキル基、ピバロイルオキシメチ
ル基などが用いられる。
本発明で用いられる蛋白質がC末端以外にカルボキシル基(またはカルボキシレート
)を有している場合、カルボキシル基がアミド化またはエステル化されているものも
本発明で用いられる蛋白質に含まれる。この場合のエステルとしては、例えば上記し
たC末端のエステルなどが用いられる。
さらに、本発明で用いられる蛋白質には、N末端のアミノ酸残基(例:メチオニン残
基)のアミノ基が保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基などのC1-6アルカノイルな
どのC1-6アシル基など)で保護されているもの、生体内で切断されて生成するN末端の
グルタミン残基がピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基
(例えば-OH、-SH、アミノ基、イミダゾール基、インドール基、グアニジノ基など)
が適当な保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基などのC1-6アルカノイル基などのC
1-6アシル基など)で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖蛋白質
などの複合蛋白質なども含まれる。
本発明で用いられる蛋白質の具体例としては、例えば、配列番号:2で表されるア
ミノ酸配列を有するヒトCOL11A1などがあげられる。
本発明で用いられるCOL11A1の部分ペプチドは、配列番号:2で表されるアミノ酸配
列の部分アミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を有するペプチド
であって、前記した本発明で用いられるCOL11A1と実質的に同質の活性を有するもので
あればいずれのものでもよい。
具体的には、該部分ペプチドとしては、本発明で用いられるCOL11A1の構成アミノ酸
配列のうち少なくとも50個以上、好ましくは70個以上、より好ましくは10O個以上のア
ミノ酸配列を有するペプチドなどが用いられる。
また、本発明で用いられるCOL11A1の部分ペプチドは、(1)そのアミノ酸配列中の
1または2個以上(好ましくは、1〜10個程度、さらに好ましくは1〜5個)のアミ
ノ酸が欠失し、または、(2)そのアミノ酸配列に1または2個以上(好ましくは、1
〜20個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは1〜5個)のアミノ酸
が付加し、または、(3)そのアミノ酸配列に1または2個以上(好ましくは、1〜2
0個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは1〜5個)のアミノ酸が挿
入され、または、(4)そのアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜1
0個程度、より好ましくは1〜5個)のアミノ酸が他のアミノ酸で置換されていてもよ
く、あるいは(5)それらが組み合わされていてもよい。
本発明で用いられるCOL11A1の部分ペプチドは、C末端がカルボキシル基(-C00H)、
カルボキシレート(-C00-)、アミド(-CONH2)またはエステル(-COOR)の何れであっ
てもよい。ここでエステルにおけるRとしては、COL11A1について上記したと同様のも
のが挙げられる。また、該部分ペプチドがC末端以外にカルボキシル基(またはカルボ
キシレート)を有している場合、該カルボキシル基がアミド化またはエステル化され
ているものも本発明で用いられるCOL11A1の部分ペプチドに含まれる。この場合のエス
テルとしては、C末端のエステルと同様のものが例示される。さらに、該部分ペプチド
には、COL11A1の場合と同様に、N末端のアミノ酸残基(例:メチオニン残基)のアミ
ノ基が保護基で保護されているもの、N端側が生体内で切断され生成したグルタミン残
基がピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基が適当な保護
基で保護されているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖ペプチドなどの複合ペ
プチドなども含まれる。
本発明で用いられるCOL11A1またはその部分ペプチドの塩としては、生理学的に許容
される酸(例:無機酸、有機酸)や塩基(例:アルカリ金属塩)などとの塩が用いら
れ、とりわけ生理学的に許容される酸付加塩が好ましい。この様な塩としては、例え
ば、無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機酸(
例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、ク
エン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸)との
塩などが用いられる。
本発明で用いられるCOL11A1またはその塩は、前述したヒトや他の温血動物の細胞ま
たは組織から自体公知の蛋白質の精製方法によって調製することができる。具体的に
は、該動物の租織または細胞をホモジナイズした後、酸などで抽出を行い、該抽出液
を逆相クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーなどのクロマトグラフィ
ーを組み合わせることにより精製単離することができる。
本発明で用いられるCOL11A1もしくは部分ペプチドまたはその塩(以下、「COL11A1
類」と包括的に略記する場合がある)は、公知のペプチド合成法に従って製造するこ
ともできる。
ペプチド合成法は、例えば、菌相合成法、液相合成法のいずれであってもよい。本
発明の蛋白質を構成し得る部分ペプチドもしくはアミノ酸と残余部分とを縮合し、生
成物が保護基を有する場合は保護基を脱離することにより目的とする蛋白質を製造す
ることができる。ここで、縮合や保護基の脱離は、自体公知の方法、例えば、以下の
(1)〜(5)に記載された方法に従って行われる。
(1)M. BodanszkyおよびM. A. Ondetti、ペプチド・シンセシス(Peptide Synthesi
s)、Interscience Publishers, New York(1966年)
(2)SchroederおよびLuebke、ザ・ペプチド(The Peptide), Academic Press,New
York(1965年)
(3)泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、丸善(株)(1975年)
(4)矢島治明および榊原俊平、生化学実験講座1、蛋白質の化学IV、205、(1977年

(5)矢島治明監修、続医薬品の開発、第14巻、ペプチド合成、広川書店
本発明のCOL11A1類の合成には、通常市販の蛋白質合成用樹脂を用いることができる
。そのような樹脂としては、例えば、クロロメチル樹脂、ヒドロキシメチル樹脂、ベ
ンズヒドリルアミン樹脂、アミノメチル樹脂、4-ベンジルオキシベンジルアルコール
樹脂、4-メチルベンズヒドリルアミン樹脂、PAM樹脂、4-ヒドロキシメチルメチルフェ
ニルアセトアミドメチル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、4-(2',4'-ジメトキシフェ
ニル-ヒドロキシメチル)フェノキシ樹脂、4-(2',4'-ジメトキシフェニル-Fmocアミ
ノエチル)フェノキシ樹脂などを挙げることができる。このような樹脂を用い、α-ア
ミノ基と側鎖官能基を適当に保護したアミノ酸を、目的とする蛋白質等の配列通りに
、自体公知の各種縮合方法に従い、樹脂上で縮合させる。反応の最後に樹脂から蚕白
質または部分ペプチドを切り出すと同時に各種保護基を除去し、さらに高希釈溶液中
で分子内ジスルフィド結合形成反応を実施し、目的の蛋白質もしくは部分ペプチドま
たはそれらのアミド体を取得する。
上記した保護アミノ酸の縮合に関しては、蛋白質合成に使用できる各種活性化試薬
を用いることができるが、特に、カルボジイミド類がよい。カルボジイミド類として
は、DCC、N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド、N-エチル-N'-(3-ジメチルアミノプ
ロリル)カルボジイミドなどが用いられる。これらによる活性化にはラセミ化抑制添
加剤(例えば、HOBt,H00Bt)とともに保護アミノ酸を直接樹脂に添加するかまたは、
対称酸無水物またはHOBtエステルあるいはH00Btエステルとしてあらかじめ保護アミノ
酸の活性化を行なった後に樹脂に添加することができる。
保護アミノ酸の活性化や樹脂との縮合に用いられる溶媒としては、蛋白質縮合反応
に使用しうることが知られている溶媒から適宜選択されうる。例えば、N,N-ジメチル
ホルムアミド、N,N-ルジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドンなどの酸アミド類
、塩化メチレン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、トリフルオロエタノー
ルなどのアルコール類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、ピリジン、ジ
オキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリ
ルなどのニトリル類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類あるいはこれらの適
宜の混合物などが用いられる。反応温度は蛋白質結合形成反応に使用され得ることが
知られている範囲から適宜選択され、通常約-20℃〜50℃の範囲から適宜選択される。
活性化されたアミノ酸誘導体は通常1.5〜4倍過剰で用いられる。ニンヒドリン反応を
用いたテストの結果、縮合が不十分な場合には保護基の脱離を行なうことなく縮合反
応を繰り返すことにより十分な縮合を行なうことができる。反応を繰り返しても十分
な縮合が得られないときには、無水酢酸またはアセチルイミダゾールを用いて未反応
アミノ酸をアセチル化することによって、後の反応に影響を与えないようにすること
ができる。
原料の反応に関与すべきでない官能基の保護ならびに保護基、およびその保護基の
脱離、反応に関与する官能基の活性化などは公知の基または公知の手段から適宜選択
しうる。
原料のアミノ基の保護基としては、例えば、Z、Boc、t-ペンチルオキシカルボニル
、イソボルニルオキシカルボニル、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、Cl-Z、Br
-Z、アダマンチルオキシカルボニル、トリフルオロアセチル、フタロイル、ホルミル
、2-ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニルホスフィノチオイル、Fmocなどが用い
られる。
カルボキシル基は、例えば、アルキルエステル化(例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、ブチル、t-ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シク
ロオクチル、2-アダマンチルなどの直鎖状、分枝状もしくは環状アルキルエステル化
)、アラルキルエステル化(例えば、ベンジルエステル、4-ニトロベンジルエステル
、4-メトキシベンジルエステル、4-クロロベンジルエステル、ベンズヒドリルエステ
ル化)、フェナシルエステル化、ベンジルオキシカルボニルヒドラジド化、t-ブトキ
シカルボニルヒドラジド化、トリチルヒドラジド化などによって保護することができ
る。
セリンの水酸基は、例えば、エステル化またはエーテル化によって保護することが
できる。このエステル化に適する基としては、例えば、アセチル基などの低級(C1-6
アルカノイル基、ベンゾイル基などのアロイル基、ベンジルオキシカルボニル基、エ
トキシカルボニル基などの炭酸から誘導される基などが用いられる。また、エーテル
化に適する基としては、例えば、ベンジル基、テトラヒドロピラニル基、t-ブチル基
などである。
チロシンのフェノール性水酸基の保護基としては、例えば、Bzl、C12-Bzl、2-ニト
ロベンジル、Br-Z、t-ブチルなどが用いられる。
ヒスチジンのイミダゾールの保護基としては、例えば、Tos、4-メトキシ-2,3,6-ト
リメチルベンゼンスルホニル、DNP、ベンジルオキシメチル、Bum、Boc、Trt、Fmocな
どが用いられる。
保護基の除去(脱離)方法としては、例えば、Pd-黒あるいはPd-炭素などの触媒の
存在下での水素気流中での接触還元や、また、無水フッ化水素、メタンスルホン酸、
トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸あるいはこれらの混合液などによ
る酸処理や、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ピペリジン、ピペラ
ジンなどによる塩基処理、また液体アンモニア中ナトリウムによる還元なども用いら
れる。上記酸処理による脱離反応は、一般に約-20℃〜40℃の温度で行なわれるが、酸
処理においては、例えば、アニソール、フェノール、チオアニソール、メタクレゾー
ル、パラクレゾール、ジメチルスルフィド、1,4-ブタンジチオール、1,2-エタンジチ
オールなどのようなカチオン捕捉剤の添加が有効である。また、ヒスチジンのイミダ
ゾール保護基として用いられる2,4-ジニトロフェニル基はチオフェノール処理により
除去され、トリプトファンのインドール保護基として用いられるホルミル基は上記の
1,2-エタンジチオール、1,4-ブタンジチオールなどの存在下の酸処理による脱保獲以
外に、希水酸化ナトリウム溶液、希アンモニアなどによるアルカリ処理によっても除
去される。
原料のカルボキシル基の活性化されたものとしては、例えば、対応する酸無水物、
アジド、活性エステル〔アルコール(例えば、ペンタクロロフェノール、2,4,5-トリ
クロロフェノール、2,4-ジニトロフェノール、シアノメチルアルコール、パラニトロ
フェノール、HONB、N-ヒドロキシスクシミド、N-ヒドロキシフタルイミド、HOBt)と
のエステル〕などが用いられる。原料のアミノ基の活性化されたものとしては、例え
ば、対応するリン酸アミドが用いられる。
蛋白質または部分ペプチドのアミド体を得る別の方法としては、例えば、まず、カ
ルボキシ末端アミノ酸のα-カルボキシル基をアミド化して保護した後、アミノ基側に
ペプチド(蛋白質)鎖を所望の鎖長まで延ばした後、該ペプチド鎖のN末端のα-アミ
ノ基の保護基のみを除いた蛋白質または部分ペプチドとC末端のカルボキシル基の保護
基のみを除去した蛋白質または部分ペプチドとを製造し、これらの蛋白質またはペプ
チドを上記したような混合溶媒中で縮合させる。縮合反応の詳細については上記と同
様である。縮合により得られた保護蛋白質またはペプチドを精製した後、上記方法に
よりすべての保護基を除去し、所望の粗蛋白質またはペプチドを得ることができる。
この粗蛋白質またはペプチドは既知の各種精製手段を駆使して精製し、主要画分を凍
結乾燥することで所望の蛋白質またはペプチドのアミド体を得ることができる。
蛋白質またはペプチドのエステル体を得るには、例えば、カルボキシ末端アミノ酸
のα-カルボキシル基を所望のアルコール類と縮合しアミノ酸エステルとした後、蛋白
質またはペプチドのアミド体と同様にして、所望の蛋白質またはペプチドのエステル
体を得ることができる。
本発明で用いられるCOL11A1の部分ペプチドまたはその塩は、上述もしくは後述のい
ずれかの方法により得られるCOL11A1またはその塩を、適当なペプチダーゼで切断する
ことによっても製造することができる。
このようにして得られた本発明のCOL11A1類は、公知の精製法により精製単離するこ
とができる、ここで、精製法としては、例えば、溶媒抽出、蒸留、カラムクロマトグ
ラフィー、液体クロマトグラフィー、再結晶、これらの組み合わせなどが挙げられる
上記方法で得られる蛋白質または部分ペプチドが遊離体である場合には、該遊離体
を公知の方法あるいはそれに準じる方法によって適当な塩に変換することができるし
、逆に蛋白質が塩として得られた場合には、該塩を公知の方法あるいはそれに準じる
方法によって遊離体または他の塩に変換することができる。
本発明のCOL11A1類は、COL11A1またはその部分ペプチドをコードする核酸を含有す
る発現ベクターを導入した形質転換体を培養してCOL11A1類を生成せしめ、得られる培
養物からCOL11A1類を分離・精製することによって製造することもできる。
COL11A1またはその部分ペプチドをコードする核酸としては、前述した本発明で用い
られるCOL11A1のアミノ酸配列もしくはその部分アミノ酸配列をコードする塩基配列を
含有するものであればいかなるものでもよい。該核酸は、DNAであってもRNAであって
もよく、あるいはDNA/RNAキメラであってもよいが、好ましくはDNAが挙げられる。ま
た、該核酸は二本鎖であっても、一本鎖であってもよい。二本鎖の場合は、二本鎖DN
A、二本鎖RNAまたはDNA:RNAのハイブリッドでもよい。
COL11A1またはその部分ペプチドをコードするDNAは、ゲノムDNA、ヒトもしくは他の
温血動物(例えば、サル、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、マウス、ラッ
ト、モルモット、ハムスター、ニワトリなど)の細胞[例えば、肝細胞、脾細胞、神経
細胞、グリア細胞、膵臓β細胞、骨髄細胞、メサンギウム細胞、ランゲルハンス細胞
、表皮細胞、上皮細胞、杯細胞、内皮細胞、平滑筋細胞、線維芽細胞、線維細胞、筋
細胞、脂肪細胞、免疫細胞(例:マクロファージ、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー
細胞、肥満細胞、好中球、好塩基球、好酸球、単球)、巨核球、滑膜細胞、軟骨細胞
、骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細胞もしくは間質細胞、またはこれら
細胞の前駆細胞、幹細胞もしくは癌細胞など]またはそれらの細胞が存在するあらゆる
組織もしくは器官[例えば、脳、脳の各部位(例:嗅球、扁桃核、大脳基底球、海馬、
視床、視床下部、大脳皮質、延髄、小脳)、脊髄、下垂体、胃、膵臓、腎臓、肝臓、
生殖腺、甲状腺、胆嚢、骨髄、副腎、皮膚、筋肉、肺、消化管(例:大腸、小腸)、
血管、心臓、胸腺、脾臓、顎下腺、末梢血、前立腺、睾丸、卵巣、胎盤、子宮、骨、
関節、椎間板、脂肪組織(例:褐色脂肪組織、白色脂肪組織)、骨格筋など]由来のc
DNA、合成DNAなどが挙げられる。COL11A1またはその部分ペプチドをコードするゲノム
DNAおよびcDNAは、上記した細胞・組織より調製したゲノムDNA画分および全RNAもしく
はmRNA画分をそれぞれ鋳型として用い、Polymerase Chain Reaction(以下、「PCR法
」と略称する)およびReverse Transcriptase-PCR(以下、「RT-PCR法」と略称する)
によって直接増幅することもできる。あるいは、COL11A1またはその部分ペプチドをコ
ードするゲノムDNAおよびcDNAは、上記した細胞・組織より調製したゲノムDNAおよび
全RNAもしくはmRNAの断片を適当なベクター中に挿入して調製されるゲノムDNAライブ
ラリーおよびcDNAライブラリーから、コロニーもしくはプラークハイブリダイゼーシ
ョン法またはPCR法などにより、それぞれクローニングすることもできる。ライブラリ
ーに使用するベクターは、バクテリオファージ、プラスミド、コスミド、ファージミ
ドなどいずれであってもよい。
COL11A1をコードするDNAとしては、例えば、配列番号:2で表されるアミノ酸配列
を含有する蛋白質又はそれと実質的に同質の活性を有する蛋白質もしくはペプチドを
コードするDNAなどが挙げられる。また、上記DNAとストリンジェントな条件下でハイ
ブリダイズできるDNAを使用することもできる。例えば、上記DNAの塩基配列と約60%
以上、好ましくは約70%以上、さらに好ましくは約80%以上、特に好ましくは約90%
以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。
本明細書における塩基配列の相同性は、相同性計算アルゴリズムNCBI BLAST (Nati
onal Center for Biotechnology Information Basic Local Alignment Search Tool)
を用い、以下の条件(期待値=10;ギャップを許す;フィルタリング=ON;マッチス
コア=1;ミスマッチスコア=-3)にて計算することができる。塩基配列の相同性を決
定するための他のアルゴリズムとしては、上記したアミノ酸配列の相同性計算アルゴ
リズムが同様に好ましく例示される。
ハイブリダイゼーションは、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法、例えば、
モレキュラー・クローニング(Molecular Cloning)第2版(J. Sambrook et al., Co
ld Spring Harbor Lab. Press, 1989)に記載の方法などに従って行なうことができる
。また、市販のライブラリーを使用する場合、ハイブリダイゼーションは、添付の使
用説明書に記載の方法に従って行なうことができる。ハイブリダイゼーションは、好
ましくは、ストリンジェントな条件に従って行なうことができる。
ストリンジェントな条件としては、例えば、ナトリウム塩濃度が約19〜約40mM、好
ましくは約19〜約20mMで、温度が約50〜約70℃、好ましくは約60〜約65℃の条件等が
挙げられる。特に、ナトリウム塩濃度が約19mMで温度が約65℃の場合が好ましい。当
業者は、ハイブリダイゼーション溶液の塩濃度、ハイブリダイゼーション反応の温度
、プローブ濃度、プローブの長さ、ミスマッチの数、ハイブリダイゼーション反応の
時間、洗浄液の塩濃度、洗浄の温度等を適宜変更することにより、所望のストリンジ
ェンシーに容易に調節することができる。
COL11A1をコードするDNAは、好ましくは配列番号:1で表される塩基配列中コード
領域として示される塩基配列を含有するヒトCOL11A1 cDNA(GenBankアクセッション番
号:NM001854.2;coding sequenceは、319ー5739である)もしくはそのアレル変異体
または他の温血動物(例えば、マウス、ラット、モルモット、ハムスター、ウサギ、
ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウシ、ウマ、トリ、ネコ、イヌ、サル、チンパンジーなど)に
おけるそのオルソログ(ortholog)等の塩基配列を少なくとも含有するDNAである。
COL11A1またはその部分ペプチドをコードするDNAは、該蛋白質またはペプチドをコ
ードする塩基配列の一部分を有する合成DNAプライマーを用いてPCR法によって増幅す
るか、または適当な発現ベクターに組み込んだDNAを、COL11A1の一部あるいは全領域
をコードするDNA断片もしくは合成DNAを標識したものとハイブリダイゼーションさせ
ることによってクローニングすることができる。ハイブリダイゼーションは、例えば
、モレキュラー・クローニング(Molecular C1oning)第2版(前述)に記載の方法な
どに従って行うことができる。また、市販のライブラリーを使用する場合、ハイブリ
ダイゼーションは、該ライブラリーに添付された使用説明書に記載の方法に従って行
うことができる。
DNAの塩基配列は、公知のキット、例えば、MutanTM-super Express Km(宝酒造(株
))、MutanTM-K(宝酒造(株))等を用いて、ODA-LA PCR法、Gapped duplex法、Kun
ke1法等の自体公知の方法あるいはそれらに準じる方法に従って変換することができる
クローン化されたDNAは、目的によりそのまま、または所望により制限酵素で消化す
るか、リンカーを付加した後に、便用することができる。該DNAはその5'末端側に翻訳
開始コドンとしてのATGを有し、また3'末端側には翻訳終止コドンとしてのTAA、TGAま
たはTAGを有していてもよい。これらの翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、適当な合
成DNAアダプターを用いて付加することができる。
上記のCOL11A1またはその部分ペプチドをコードするDNAを含む発現ベクターで宿主
を形質転換し、得られる形質転換体を培養することによって、該蛋白質またはペプチ
ドを製造することができる。
COL11A1またはその部分ペプチドをコードするDNAを含む発現ベクターは、例えば、
COL11A1をコードするDNAから目的とするDNA断片を切り出し、該DNA断片を適当な発現
ベクター中のプロモーターの下流に連結することにより製造することができる。
発現ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミド(例:pBR322, pBR325, pUC12, p
UC13);枯草菌由来のプラスミド(例:pUB110, pTP5, pC194);酵母由来プラスミド
(例:pSH19, pSH15);λファージなどのバクテリオファージ;レトロウイルス, ワ
クシニアウイルス, バキュロウイルスなどの動物ウイルス;pA1-11、pXT1、pRc/CMV、
pRc/RSV、pcDNAI/Neoなどが用いられる。
プロモーターとしては、遺伝子の発現に用いる宿主に対応して適切なプロモーター
であればいかなるものでもよい。
例えば、宿主が動物細胞である場合、SRαプロモーター、SV40プロモーター、LTRプ
ロモーター、CMV(サイトメガロウイルス)プロモーター、HSV-TKプロモーターなどが
用いられる。なかでも、CMVプロモーター、SRαプロモーターなどが好ましい。
宿主がエシェリヒア属菌である場合、trpプロモーター、lacプロモーター、recAプ
ロモーター、λPLプロモーター、Ippプロモーター、T7プロモーターなどが好ましい。
宿主がバチルス属菌である場合、SP01プロモーター、SP02プロモーター、penPプロ
モーターなどが好ましい。
宿主が酵母である場合、PH05プロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモーター、
ADHプロモーターなどが好ましい。
宿主が昆虫細胞である場合、ポリヘドリンプロモーター、P10プロモーターなどが好
ましい。
発現ベクターとしては、上記の他に、所望によりエンハンサー、スプライシングシ
グナル、ポリA付加シグナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以下、SV40oriと略
称する場合がある)などを含有しているものを用いることができる。選択マーカーと
しては、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfrと略称する場合がある)遺伝子
〔メソトレキセート(MTX)耐性〕、アンピシリン耐性遺伝子(以下、Amprと略称する
場合がある)、ネオマイシン耐性遺伝子(以下、Neorと略称する場合がある、G418耐
性)等が挙げられる。特に、dhfr遺伝子欠損チャイニーズハムスター細胞を用い、dh
fr遺伝子を選択マーカーとして使用する場合、目的遺伝子をチミジンを含まない培地
によって選択することもできる。
また、必要に応じて、宿主に合ったシグナル(もしくはプレプロ)配列をコードす
る塩基配列を、COL11A1またはその部分ペプチドをコードするDNAの5'末端側に付加し
てもよい。宿主がエシェリヒア属菌である場合、PhoA・シグナル配列、OmpA・シグナ
ル配列などが;宿主がバチルス属菌である場合、α-アミラーゼ・シグナル配列、サブ
チリシン・シグナル配列などが;宿主が酵母である場合、MFα・シグナル(プレプロ
)配列、SUC2・シグナル配列などが;宿主が動物細胞である場合、インシュリン・シ
グナル(プレプロ)配列、α-インターフェロン・シグナル配列、抗体分子・シグナル
配列などがそれぞれ用いられる。
宿主としては、例えば、エシェリヒア属菌、バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫
、動物細胞などが用いられる。
エシェリヒア属菌としては、例えば、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K1
2・DH1〔プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシ
イズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),60巻, 160(1968)
〕,JM103〔ヌクイレック・アシッズ・リサーチ(Nucleic Acids Research),9巻,
309(1981)〕,JA221〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(Journal
of Molecular Biology), 120巻, 517(1978)〕, HB101〔ジャーナル・オブ・モレキ
ュラー・バイオロジー,41巻, 459(1969)〕,C600〔ジェネティックス(Genetics)
, 39巻, 440(1954)〕などが用いられる。
バチルス属菌としては、例えば、バチルス・サブチルス(Bacillus subtilis)MI1
14〔ジーン(Gene), 24巻, 255(1983)〕, 207-21〔ジャーナル・オブ・バイオケミ
ストリー(Journal Biochemistry), 95巻, 87(1984)〕などが用いられる。
酵母としては、例えば、サッカロマイセス・セレビシェ(Saccharomyces cerevisi
ae)AH22, AH22R-, NA87-11A, DKD-5D, 20B-12、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Sc
hizosacc haromyces pombe)NCYC1913, NCYC2036、ピキア・パストリス(Pichia pas
toris)KM71などが用いられる。
昆虫細胞としては、例えば、ウイルスがAcNPVの場合、夜盗蛾の幼虫由来株化細胞(
Spodoptera frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia niの中腸由来のMG1細胞、Tri
choPlusia niの卵由来のHigh FiveTM細胞、Mamestra brassicae由来の細胞、Estigmen
a acrea申来の細胞などが用いられる。ウイルスがBmNPVの場合、昆虫細胞としては、
蚕由来株化細胞(Bombyx mori N細胞;BmN細胞)などが用いられる。該Sf細胞として
は、例えば、Sf9細胞(ATCC CRL1711)、Sf21細胞(以上、Vaughn, J. L.ら、イン・
ヴィボ(In Vivo), 13, 213-217(1977))などが用いられる。
昆虫としては、例えば、カイコの幼虫などが用いられる〔前田ら、ネイチャー(Na
ture), 315巻, 592(1985)〕。
動物細胞としては、例えば、サル細胞COS-7, Vero、チャイニーズハムスター細胞C
HO(以下、CHO細胞と略記)、dhfr遺伝子欠損チャイニーズハムスター細胞CHO(以下
、CHO(dhfr-)細胞と略記), マウスL細胞, マウスAtT-20, マウスミエローマ細胞,
ラットGH3, ヒトFL細胞などが用いられる。
形質転換は、宿主の種類に応じ、公知の方法に従って実施することができる。
エシェリヒア属菌は、例えば、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンジイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. U
SA),69巻, 2110(1972)やジーン(Gene), 17巻, 107(1982)などに記載の方法に
従って形質転換することができる。
バチルス属菌は、例えば、モレキュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティックス
(Molecular & General Genetics), 168巻, 111(1979)などに記載の方法に従って
形質転換することができる。
酵母は、例えば、メソッズ・イン・エンザイモロジー(Methods in Enzymology),
194巻,182-187(1991)、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・
オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Nat1. Acad. Sci. USA),7
5巻, 1929(1978)などに記載の方法に従って形質転換することができる。
昆虫細胞および昆虫は、例えば、バイオ/テクノロジー(Bio/Technology),6, 47
-55(1988)などに記載の方法に従って形質転換することができる。
動物細胞は、例えば、細胞工学別冊8 新細胞工学実験プロトコール, 263-267(19
95)(秀潤社発行)、ヴィロロジー(Virology),52巻, 456(1973)に記載の方法に
従って形質転換することができる。
形質転換体の培養は、宿主の種類に応じ、公知の方法に従って実施することができ
る。
例えば、宿主がエシェリヒア属菌またはバチルス属菌である形質転換体を培養する
場合、培養に使用される培地としては液体培地が好ましい。また、培地は、形質転換
体の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物などを含有することが好ましい。ここで、
炭素源としては、例えば、グルコース、デキストリン、可溶性澱粉、ショ糖などが;
窒素源としては、例えば、アンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチープ・リカー、
ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆粕、バレイショ抽出液などの無機または有機物
質が;無機物としては、例えば、塩化カルシウム、リン酸二水素ナトリウム、塩化マ
グネシウムなどがそれぞれ挙げられる。また、培地には、酵母エキス、ビタミン類、
生長促進因子などを添加してもよい。培地のpHは、好ましくは約5〜8である。
宿主がエシェリヒア属菌である形質転換体を培養する場合の培地としては、例えば
、グルコース、カザミノ酸を含むM9培地〔ミラー(Miller), ジャーナル・オブ・エ
クスペリメンツ・イン・モレキュラー・ジェネティックス(Journal of Experiments
in Molecular Genetics), 431-433, Cold Spring Harbor Laboratory, New York 1
972〕が好ましい。必要により、プロモーターを効率よく働かせるために、例えば、3
β-インドリルアクリル酸のような薬剤を培地に添加してもよい。
宿主がエシェリヒア属菌である形質転換体の培養は、通常約15〜43℃で、約3〜24
時間行なわれる。必要により、通気や撹拌を行ってもよい。
宿主がバチルス属菌である形質転換体の培養は、通常約30〜40℃で、約6〜24時間
行なわれる。必要により、通気や撹拌を行ってもよい。
宿主が酵母である形質転換体を培養する場合の培地としては、例えば、バークホー
ルダー(Burkholder)最小培地〔Bostian, K. L. ら、プロシージングズ・オブ・ザ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc.
Nat1. Acad. Sci. USA), 77巻, 4505(1980)〕や0.5%カザミノ酸を含有するSD培地
〔Bitter、G. A. ら、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA), 81巻
, 5330(1984)〕などが挙げられる。培地のpHは、好ましくは約5〜8である。培養
は、通常約20℃〜35℃で、約24〜72時間行なわれる。必要に応じて、通気や撹拌を行
ってもよい。
宿主が昆虫細胞または昆虫である形質転換体を培養する場合の培地としては、例え
ばGrace's Insect Medium(Grace, T. C. C.,ネイチャー(Nature),195, 788(1962
))に非動化した10%ウシ血清等の添加物を適宜加えたものなどが用いられる。培地
のpHは、好ましくは約6.2〜6.4である。培養は、通常約27℃で、約3〜5日間行なわ
れる。必要に応じて通気や撹拌を行ってもよい。
宿主が動物細胞である形質転換体を培養する場合の培地としては、例えば、約5〜
20%の胎児牛血清を含むMEM培地〔サイエンス(Science)、122巻, 501(1952)〕,
DMEM培地〔ヴィロロジー(Virology),8巻, 396(1959)〕, RPMI 1640培地〔ジャー
ナル・オブ・ザ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(The Journal of the
American Medical Association), 199巻, 519(1967)〕, 199培地〔プロシージン
グ・オブ・ザ・ソサイエティ・フォー・ザ・バイオロジカル・メディスン(Proceedi
ng of the Society for the Biological Medicine),73巻、1(1950)〕などが用い
られる。培地のpHは、好ましくは約6〜8である。培養は、通常約30℃〜40℃で、約
15〜60時間行なわれる。必要に応じて通気や撹拌を行ってもよい。
以上のようにして、形質転換体の細胞内または細胞外にCOL11A1類を生成させること
ができる。
前記形質転換体を培養して得られる培養物から、COL11A1類を自体公知の方法に従っ
て分離精製することができる。
例えば、COL11A1類を培養菌体あるいは細胞から抽出する場合、培養物から公知の方
法で集めた菌体あるいは細胞を適当な緩衝液に懸濁し、超音波、リゾチームおよび/
または凍結融解などによって菌体あるいは細胞を破壊した後、遠心分離やろ過により
可溶性蛋白質の粗抽出液を得る方法などが適宜用いられる。該緩衝液は、尿素や塩酸
グアニジンなどの蛋白質変性剤や、トリトンX-100TMなどの界面活性剤を含んでいても
よい。一方、COL11A1類が細胞外に分泌される場合は、培養物から遠心分離または濾過
等により培養上清を回収する。
このようにして得られた可溶性画分もしくは培養上清中に含まれるCOL11A1類の単離
精製は、自体公知の方法に従って行うことができる。このような方法としては、塩析
や溶媒沈澱法などの溶解度を利用する方法;透析法、限外ろ過法、ゲルろ過法、およ
びSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動法などの主として分子量の差を利用する方法
;イオン交換クロマトグラフィーなどの荷電の差を利用する方法;アフィニティーク
ロマトグラフィーなどの特異的親和性を利用する方法;逆相高速液体クロマトグラフ
ィーなどの疎水性の差を利用する方法;等電点電気泳動法などの等電点の差を利用す
る方法;などが用いられる。これらの方法は、適宜組み合わせることもできる。
かくして得られるCOL11A1またはその部分ペプチドが遊離体である場合には、自体公
知の方法あるいはそれに準じる方法によって該遊離体を塩に変換することができ、該
蛋白質またはペプチドが塩として得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに
準じる方法により該塩を遊離体または他の塩に変換することができる。
なお、形質転換体が産生するCOL11A1類を、精製前または精製後に適当な蛋白質修飾
酵素を作用させることにより、任意に修飾を加えたり、ポリペプチドを部分的に除去
することもできる。該蛋白質修飾酵素としては、例えば、トリプシン、キモトリプシ
ン、アルギニルエンドペプチダーゼ、プロテインキナーゼ、グリコシダーゼなどが用
いられる。
かくして得られるCOL11A1類の存在は、特異的な抗体を用いたエンザイムイムノアッ
セイやウエスタンブロッティングなどにより確認することができる。
さらに、COL11A1またはその部分ペプチドは、それをコードするDNAに対応するRNAを
鋳型として、ウサギ網状赤血球ライセート、コムギ胚芽ライセート、大腸菌ライセー
トなどからなる無細胞蛋白質翻訳系を用いてインビトロ翻訳することによっても合成
することができる。あるいは、さらにRNAポリメラーゼを含む無細胞転写/翻訳系を用
いて、COL11A1またはその部分ペプチドをコードするDNAを鋳型としても合成すること
ができる。無細胞蛋白質(転写/)翻訳系は市販のものを用いることもできるし、そ
れ自体既知の方法、具体的には大腸菌抽出液はPratt J. M. ら, "Transcription an
d Tranlation", Hames B.D. およびHiggins S. J. 編, IRL Press, Oxford 179-209
(1984)に記載の方法等に準じて調製することもできる。市販の細胞ライセートとし
ては、大腸菌由来のものはE.coli S30 extract system(Promega社製)やRTS 500 Ra
pid Tranlation System(Roche社製)等が挙げられ、ウサギ網状赤血球由来のものは
Rabbit Reticu1ocyte Lysate System(Promega社製)等、さらにコムギ胚芽由来のも
のはPROTEIOSTM(TOYOBO社製)等が挙げられる。このうちコムギ胚芽ライセートを用
いたものが好適である。コムギ胚芽ライセートの作製法としては、例えばJohnston F
. B. ら,Nature, 179, 160-161(1957)あるいはErickson A. H. ら, Me th. Enzym
ol., 96, 38-50(1996)等に記載の方法を用いることができる。
蛋白質合成のためのシステムまたは装置としては、バッチ法(Pratt, J. M. ら(1
984)前述)や、アミノ酸、エネルギー源等を連続的に反応系に供給する連続式無細胞
蛋白質合成システム(Spirin A. S.ら, Science, 242, 1162-1164(1988))、透析法
(木川ら、第21回日本分子生物学会、WID6)、あるいは重層法(PROTEIOSTMWheat ger
m cell-free protein synthesis core kit取扱説明書:TOYOBO社製)等が挙げられる
。さらには、合成反応系に、鋳型のRNA、アミノ酸、エネルギー源等を必要時に供給し
、合成物や分解物を必要時に排出する方法(特開2000-333673)等を用いることができ
る。
「配列番号:2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配
列を含有するポリペプチドをコードする塩基配列またはその一部」、あるいは「該塩
基配列と相補的な塩基配列またはその一部」を含有する核酸とは、前述のCOL11A1また
はその部分ペプチドをコードする核酸だけではなく、コドンの読み枠の合わない部分
塩基配列をも含む意味で用いられる。該核酸はDNAであってもRNAであってもよく、あ
るいはDNA/RNAキメラであってもよい。好ましくはDNAが挙げられる。また、該核酸は
二本鎖であっても、一本鎖であってもよい。二本鎖の場合は、二本鎖DNA、二本鎖RNA
またはDNA:RNAのハイブリッドでもよい。
目的核酸の標的領域と相補的な塩基配列を含む核酸、即ち、目的核酸とハイブリダ
イズすることができる核酸は、該目的核酸に対して「アンチセンス」であるというこ
とができる。一方、目的核酸の標的領域と相同性を有する塩基配列を含む核酸は、該
目的核酸に対して「センス」であるということができる。ここで「相同性を有する」
または「相補的である」とは、塩基配列間で約70%以上、好ましくは約80%以上、よ
り好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上の同一性または相補性を有する
ことをいう。
本発明では、COL11A1またはその部分ペプチドに対する抗体(以下、「抗COL11A1抗
体」と略記する場合がある)を使用する場合がある。抗COL11A1抗体は、COL11A1また
はペプチドに対して特異的親和性を有するものであれば、モノクローナル抗体であっ
てもポリクローナル抗体であってもよい。該抗体は、COL11A1またはその部分ペプチド
を抗原として用い、自体公知の抗体または抗血清の製造法に従って製造することがで
きる。
〔モノクローナル抗体の作製〕
(a)モノクローナル抗体産生細胞の作製
COL11A1またはその部分ペプチドを、哺乳動物に対して、投与により抗体産生が可能
な部位に、それ自体あるいは担体、希釈剤とともに投与する。投与に際して抗体産生
能を高めるため、完全フロイントアジュバントや不完全フロイントアジュバントを投
与してもよい。
投与は通常2〜6週毎に1回ずつ、計2〜10回程度行われる。用いられる哺乳動物と
しては、例えば、サル、ウサギ、イヌ、モルモット、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギ
等が挙げられるが、マウスおよびラットが好ましく用いられる。
例えば、抗原で免疫された哺乳動物、例えばマウスから抗体価の認められた個体を
選択し、最終免疫の2〜5日後に脾臓またはリンパ節を採取し、それらに含まれる抗
体産生細胞を同種または異種動物の骨髄腫細胞と融合させることにより、モノクロー
ナル抗体産生ハイブリドーマを調製することができる。抗血清中の抗体価の測定は、
例えば、後記の標識化COL11A1と抗血清とを反応させた後、抗体に結合した標識剤の活
性を測定することにより行うことができる。融合操作は、既知の方法、例えば、ケー
ラーとミルスタインの方法〔ネイチャー(Nature)、256、495(1975)〕に従い実施
することができる。融合促進剤としては、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)や
センダイウィルスなどが挙げられるが、好ましくはPEGが用いられる。
骨髄腫細胞としては、例えば、NS-1、P3U1、SP2/0、AP-1などの哺乳動物の骨髄腫細
胞が挙げられるが、P3U1が好ましく用いられる。用いられる抗体産生細胞(脾臓細胞
)数と骨髄腫細胞数との好ましい比率は、1:1〜20:1程度であり、PEG(好ましくは
PEG1000〜PEG6000)が10〜80%程度の濃度で添加され、20〜40℃、好ましくは30〜37
℃で1〜10分間インキュベートすることにより効率よく細胞融合を実施できる。
モノクローナル抗体産生ハイブリドーマは、例えば、抗原を直接あるいは担体とと
もに吸着させた固相(例:マイクロプレート)にハイブリドーマ培養上清を添加し、
次に放射性物質や酵素などで標識した抗免疫グロブリン抗体(細胞融合に用いられる
細胞がマウスの場合、抗マウス免疫グロブリン抗体が用いられる)またはプロテイン
Aを加え、固相に結合したモノクローナル抗体を検出する方法;抗免疫グロブリン抗体
またはプロテインAを吸着させた固相にハイブリドーマ培養上清を添加し、放射性物質
や酵素などで標識したCOL11A1を加え、固相に結合したモノクローナル抗体を検出する
方法;などによりスクリーニングすることができる。
モノクローナル抗体の選別は、自体公知あるいはそれに準じる方法に従って行なう
ことができる。モノクローナル抗体の選別は、通常HAT(ヒポキサンチン、アミノプテ
リン、チミジン)を添加した動物細胞用培地で行うことができる。モノクローナル抗
体の選別および育種用培地は、ハイブリドーマが生育できるものならばどのような培
地を用いてもよい。このような培地としては、例えば、1〜20%、好ましくは10〜20
%のウシ胎仔血清を含むRPMI 1640培地、1〜10%のウシ胎仔血清を含むGIT培地(和
光純薬工業(株))あるいはハイブリドーマ培養用無血清培地(SFM-101、日水製薬(
株))などを用いることができる。培養温度は、通常20〜40℃、好ましくは約37℃で
ある。培養時間は、通常5目〜3週間、好ましくは1週間〜2週間である。培養は、
通常5%炭酸ガス下で行うことができる。ハイブリドーマ培養上清の抗体価は、上記
の抗血清中の抗体価の測定と同様にして測定できる。
このようにして得られたモノクローナル抗体は、自体公知の方法、例えば、免疫グ
ロブリンの分離精製法〔例、塩析法、アルコール沈殿法、等電点沈殿法、電気泳動法
、イオン交換体(例:DEAE)による吸脱着法、超遠心法、ゲルろ過法、抗原結合固相
あるいはプロテインAあるいはプロテインGなどの活性吸着剤により抗体のみを採取し
、結合を解離させて抗体を得る特異的精製法〕に従って分離精製することができる。
〔ポリクローナル抗体の作製〕
COL11A1またはその部分ペプチドに対するポリクローナル抗体は、自体公知の方法に
従って製造することができる。例えば、免疫抗原(COL11A1またはその部分ペプチド)
自体、あるいはそれとキャリアー蛋白質との複合体を作製し、上記のモノクローナル
抗体の製造法と同様に哺乳動物に免疫を行い、該免疫動物から抗COL11A1抗体含有物を
採取して、抗体の分離精製を行うことにより製造することができる。
哺乳動物を免疫するために用いられる免疫抗原とキャリアー蛋白質との複合体に関
し、キャリアー蛋白質の種類およびキャリアーとハプテンとの混合比は、キャリアー
に架橋させて免疫したハプテンに対して抗体が効率良くできれば、どのようなものを
どのような比率で架橋させてもよいが、例えば、ウシ血清アルブミンやウシサイログ
ロブリン、ヘモシアニン等を重量比でハプテン1に対し、約0.1〜20、好ましくは約1
〜5の割合でカプリングさせる方法が用いられる。
また、ハプテンとキャリアーのカプリングには、種々の縮合剤、例えばグルタルア
ルデヒドやカルボジイミド、マレイミド活性エステル、チオール基、ジチオビリジル
碁を含有する活性エステル試薬等が用いられる。
縮合生成物は、哺乳動物に対して、抗体産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体
、希釈剤とともに投与される。投与に際して抗体産生能を高めるため、完全フロイン
トアジュバントや不完全フロイントアジュバントを投与してもよい。投与は、通常約
2〜6週毎に1回ずつ、計約3〜10回程度行われる。
ポリクローナル抗体は、上記の方法で免疫された哺乳動物の血液、腹水など、好ま
しくは血液から採取することができる。
抗血清中のポリクローナル抗体価の測定は、上記の抗血清中の抗体価の測定と同様
にして測定できる。ポリクローナル抗体の分離精製は、上記のモノクローナル抗体の
分離精製と同様の免疫グロブリンの分離精製法に従って行うことができる。
COL11A1の部分ペプチドを抗原として用いる場合、そのCOL11A1上の位置は特に限定
されないが、例えば、各種温血動物間でよく保存された領域の部分アミノ酸配列を有
するポリペプチドもしくはオリゴペプチドが挙げられる。特に目的の抗体が中和抗体
である場合には、抗原として用いる部分ペプチドは、COL11A1のN末側81kDaの全部もし
くは一部を含むものであることが好ましい。
上記した(i)COL11A1類、(ii)COL11A1またはその部分ペプチドをコードする核
酸(好ましくは、DNA)、(iii)抗COL11A1抗体は、例えば以下の用途を有する。
(1)椎間板変性関連疾患の予防・治療剤
本発明の実施例で示す通り、本発明の感受性対立遺伝子を含むCOL11A1 のmRNAの発
現量は低下していることから、COL11A1、具体的には、配列番号2で表されるアミノ酸
配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を有する蛋白質またはその部分ペプ
チドまたはその塩、又はXI型コラーゲン(1鎖の発現もしくはRNA安定性を増大する物質
を患者に投与することによって、椎間板変性関連疾患を予防又は治療することができ
る。
したがって、配列番号2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のア
ミノ酸配列を有する蛋白質またはその部分ペプチドまたはその塩、又はXI型コラーゲ
ン(1鎖の発現もしくはRNA安定性を増大する物質を、椎間板変性関連疾患(例えば、椎
間板変性症、椎間板ヘルニアなど)の予防・治療剤として用いることができる。
配列番号2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を
有する蛋白質またはその部分ペプチドまたはその塩、又はXI型コラーゲン(1鎖の発現
もしくはRNA安定性を増大する物質を上記予防・治療剤として使用する場合は、常套手
段に従って製剤化することができる。
例えば、上記物質は、必要に応じて糖衣を施した錠剤、カプセル剤、エリキシル剤
、マイクロカプセル剤などとして経口的に、あるいは水もしくはそれ以外の薬学的に
許容し得る液との無菌性溶液、または懸濁液剤などの注射剤の形で非経口的に使用で
きる。例えば、配列番号2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のア
ミノ酸配列を有する蛋白質またはその部分ペプチドまたはその塩、又はXI型コラーゲ
ン(1鎖の発現もしくはRNA安定性を増大する物質を、生理学的に認められる公知の担体
、香味剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、結合剤などとともに、一般に認めら
れた製剤実施に要求される単位用量形態で混和することによって製造することができ
る。これら製剤における有効成分量は指示された範囲の適当な容量が得られるように
するものである。
錠剤、カプセル剤どに混和することができる添加剤としては、例えば、ゼラチン、
コーンスターチ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性セルロースのよ
うな賦形剤、コーンスターチ、ゼラチン、アルギン酸などのような膨化剤、ステアリ
ン酸マグネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリンのような甘味剤、
ペパーミント、アカモノ油またはチェリーのような香味剤などが用いられる。調剤単
位形態がカプセルである場合には、上記タイプの材料にさらに油脂のような液状担体
を含有することができる。注射のための無菌組成物は注射用水のようなベヒクル中の
活性物質、胡麻油、椰子油などのような天然産出植物油などを溶解または懸濁させる
などの通常の製剤実施に従って処方することができる。注射用の水性液としては、例
えば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液(例えば、D-ソルビトー
ル、D-マンニトール、塩化ナトリウムなど)などが用いられ、適当な溶解補助剤、例
えば、アルコール(例;エタノール)、ポリアルコール(例:プロピレングリコール
、ポリエチレングリコール)、非イオン性界面活性剤(例:ポリソルベート80TM、HC0
-50)などと併用してもよい。油性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いら
れ、溶解補助剤である安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールなどと併用してもよい
また、上記予防・治療剤は、例えば、緩衝剤(例えば、リン酸塩緩衡液、酢酸ナト
リウム緩衝液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカインなど)
、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤(
例えば、ベンジルアルコール、フェノールなど)、酸化防止剤などと配合してもよい
。調製された注射液は通常、適当なアンプルに充填される。
このようにして得られる製剤は安全で低毒性であるので、例えば、ヒトや他の温血
動物(例えば、ラット、マウス、ハムスター、ウサギ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウシ、
ウマ、ネコ、イヌ、サル、チンパンジー、トリなど)に対して投与することができる
配列番号2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を
有する蛋白質またはその部分ペプチドまたはその塩、又はXI型コラーゲン(1鎖の発現
もしくはRNA安定性を増大する物質の投与量は、投与対象、対象臓器、症状、投与方法
などにより差異はあるが、経口投与の場合、例えば、椎間板ヘルニア患者(60kgとし
て)においては、一日につき約O.1〜約100mg、好ましくは約0.1〜約50mg、より好まし
くは約1.0〜約20mg程度が挙げられる。一方、非経口的に投与する場合、例えば注射剤
として投与する場合には、椎間板ヘルニア患者(60kgとして)においては、一日につ
き約0.01〜約30mg、好ましくは約O.1〜約20mg、より好ましくは約O.1〜約10mg程度が
挙げられる。投与対象が他の動物の場合には、ヒト60kg当たりの投与量を該動物の体
重に換算した量を投与することができる。
(2)椎間板変性関連疾患の予防・治療剤のスクリーニング
上記のように、COL11A1の活性を調節(例えば、増大)し得る物質は、椎間板変性関
連疾患の予防・治療に有効である。従って、本発明は、配列番号2で表されるアミノ
酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を有する蛋白質またはその部分ペ
プチドまたはその塩;配列番号2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同
一のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする塩基配列またはその一部を有す
る核酸;あるいは配列番号2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一の
アミノ酸配列を有する蛋白質またはその部分ペプチドまたはその塩に対する抗体をを
用いて、上記疾患の予防・治療物質のスクリーニング方法を提供する。
例えば、本発明によれば、COL11A1類を産生する能力を有する細胞におけるCOL11A1
類の発現を、被験物質の存在下と非存在下で比較することを特徴とする、椎間板変性
関連疾患の予防・治療剤のスクリーニング方法が提供される。
被験物質としては、例えば蛋白質、ペプチド、非ペプチド性化合物、合成化合物、
発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液などが挙げられ、これらの物
質は新規なものであってもよいし、公知のものであってもよい。
上記のスクリーニング法において、COL11A1類の発現を増大させる被験物質を「COL
11A1発現増大物質」として選択することができる。COL11A1発現増大物質は、椎間板変
性関連疾患(例えば、椎間板変性症、椎間板ヘルニアなど)の予防・治療剤として用
いることができる。
COL11A1の発現量は、COL11A1をコードする核酸とストリンジェントな条件下でハイ
ブリダイズし得る核酸(即ち、前記したCOL11A1をコードする塩基配列またはその一部
を含有する核酸(以下、「センスCOL11A1」ともいう)またはCOL11A1をコードする塩
基配列に相補的な塩基配列またはその一部(アンチセンスCOL11A1))を用いてそのm
RNAを検出することにより、転写レベルで測定することもできる。あるいは、該発現量
は、前記した抗COL11A1抗体を用いて蛋白質(ペプチド)を検出することにより、翻訳
レベルで測定することもできる。
従って、より具体的には、本発明は、
(1)COL11A1類を産生する能力を有する細胞を被験物質の存在下および非存在下に培
養し、両条件下におけるCOL11A1類をコードするmRNAの量を、センスもしくはアンチセ
ンスCOL11A1を用いて測定、比較することを特徴とする、椎間板変性関連疾患の予防・
治療剤のスクリーニング方法、および
(2)COL11A1類を産生する能力を有する細胞を被験物質の存在下および非存在下に培
養し、両条件下におけるCOL11A1類の蛋白質(ペプチド)量を、抗COL11A1抗体を用い
て測定、比較することを特徴とする、椎間板基質の質または量の異常が関与する疾患
の予防・治療物質のスクリーニング方法を提供する。
例えば、COL11A1類のmRNA量または蛋白質(ペプチド)量の測定は、具体的には以下
のようにして行うことができる。
(i)正常あるいは疾患モデル非ヒト温血動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、ヒ
ツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サル、トリなど)に対して、薬剤あるいは物理的刺
激などを与える一定時間前(30分前〜24時間前、好ましくは30分前〜12時間前、より
好ましくは1時間前〜6時間前)もしくは一定時間後(30分後〜3日後、好ましくは
1時間後〜2日後、より好ましくは1時間後〜24時間後)、または薬剤あるいは物理
的刺激と同時に被験物質を投与し、投与から一定時間が経過した後、随核、椎間板組
織などを採取する。得られた生体試料に含まれる細胞において発現したCOL11A1のmRN
Aは、例えば、通常の方法により細胞等からmRNAを抽出し、例えば、RT-PCRなどの手法
を用いることにより定量することができ、あるいは自体公知のノーザンブロット解析
により定量することもできる。一方、COL11A1蛋白質量は、ウェスタンブロット解析や
以下に詳細する各種イムノアッセイ法を用いて定量することができる。
(ii)COL11A1またはその部分ペプチドをコードする核酸を導入した形質転換体を上記
の方法に従って作製し、該形質転換体を常法に従って培養する際に被験物質を培地中
に添加し、一定時間培養後、該形質転換体に含まれるCOL11A1類のmRNA量または蛋白質
(ペプチド)量を定量、解析することにより行うことができる。
上記のスクリーニング方法におけるCOL11A1類の量の測定は、具体的には、例えば、
(i)抗COL11A1抗体と、試料液および標識化されたCOL11A1類とを競合的に反応させ
、該抗体に結合した標識化されたCOL11A1類を検出することにより試料液中のCOL11A1
類を定量する方法や、(ii)試料液と、担体上に不溶化した抗COL11A1抗体および標
識化された別の抗COL11A1抗体とを、同時あるいは連続的に反応させた後、不溶化担体
上の標識剤の量(活性)を測定することにより、試料液中のCOL11A1類を定量する方法
等が挙げられる。
上記(ii)の定量法においては、2種の抗体はCOL11A1類の異なる部分を認識する
ものであることが望ましい。例えば、一方の抗体がCOL11A1類のN端部を認識する抗体
であれば、他方の抗体としてCOL11A1類のC端部と反応するものを用いることができる
標識物質を用いる測定法に用いられる標識剤としては、例えば、放射性同位元素、
酵素、蛍光物質、発光物質などが用いられる。放射性同位元素としては、例えば、〔
125I〕、〔131I〕、〔3H〕、〔14C〕などが用いられる。上記酵素としては、安定で比活性
の大きなものが好ましく、例えば、β-ガラクトシダーゼ、β-グルコシダーゼ、アル
カリフォスファターゼ、パーオキシダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素などが用いられる。
蛍光物質としては、例えば、フルオレスカミン、フルオレッセンイソチオシアネート
などが用いられる。発光物質としては、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ル
シフェリン、ルシゲニンなどが用いられる。さらに、抗体あるいは抗原と標識剤との
結合にビオチン-(ストレプト)アビジン系を用いることもできる。
試料液としては、COL11A1類が細胞内に局在する場合は、細胞を適当な緩衝液に懸濁
した後、超音波処理または凍結融解などによって細胞を破壊して得られる細胞破砕液
が、COL11A1類が細胞外に分泌される場合には、細胞培養上清がそれぞれ用いられる。
必要に応じて、破砕液や培養上清からCOL11A1類を分離・精製した後に定量を行っても
よい。また、標識剤の検出が可能である限り、無傷細胞を試料として用いてもよい。
抗COL11A1抗体を用いるCOL11A1類の定量法は、特に制限されるべきものではなく、
試料液中の抗原量に対応した、抗体、抗原もしくは抗体-抗原複合体の量を化学的また
は物理的手段により検出し、これを既知量の抗原を含む標準液を用いて作製した標準
曲線より算出する測定法であれば、いずれの測定法を用いてもよい。例えば、ネフロ
メトリー、競合法、イムノメトリック法およびサンドイッチ法が好適に用いられる。
感度、特異性の点で、例えば、後述するサンドイッチ法を用いるのが好ましい。
抗原あるいは抗体の不溶化にあたっては、物理吸着を用いてもよく、また通常蛋白
質あるいは酵素等を不溶化・固定化するのに用いられる化学結合を用いてもよい。担
体としては、アガロース、デキストラン、セルロースなどの不溶性多糖類、ポリスチ
レン、ポリアクリルアミド、シリコン等の合成樹脂、あるいはガラス等があげられる
サンドイッチ法においては不溶化した抗COL11A1抗体に試料液を反応させ(1次反応
)、さらに標識化した別の抗COL11A1抗体を反応させ(2次反応)た後、不溶化担体上
の標識剤の量もしくは活性を測定することにより、試料液中のCOL11A1類を定量するこ
とができる。1次反応と2次反応は逆の順序で行っても、また、同時に行ってもよいし
、時間をずらして行ってもよい。標識化剤および不溶化の方法は前記のそれらに準じ
ることができる。また、サンドイッチ法による免疫測定法において、固相化抗体ある
いは標識化抗体に用いられる抗体は必ずしも1種類である必要はなく、測定感度を向
上させる等の目的で2種類以上の抗体の混合物を用いてもよい。
抗COL11A1抗体は、サンドイッチ法以外の測定システム、例えば、競合法、イムノメ
トリック法あるいはネフロメトリーなどにも用いることができる。
競合法では、試料液中のCOL11A1類と標識したCOL11A1類とを抗体に対して競合的に
反応させた後、未反応の標識抗原(F)と、抗体と結合した標識抗原(B)とを分離し
(B/F分離)、B、Fいずれかの標識量を測定することにより、試料液中のCOL11A1類を
定量する。本反応法には、抗体として可溶性抗体を用い、ポリエチレングリコールや
前記抗体(1次抗体)に対する2次抗体などを用いてB/F分離を行う液相法、および、
1次抗体として固相化抗体を用いるか(直接法)、あるいは1次抗体は可溶性のもの
を用い、2次抗体として固相化抗体を用いる(間接法)固相化法とが用いられる。
イムノメトリック法では、試料液中のCOL11A1類と固相化したCOL11A1類とを一定量
の標識化抗体に対して競合反応させた後、固相と液相を分離するか、あるいは試料液
中のCOL11A1類と過剰量の標識化抗体とを反応させ、次に固相化したCOL11A1類を加え
て未反応の標識化抗体を固相に結合させた後、固相と液相を分離する。次に、いずれ
かの相の標識量を測定し試料液中の抗原量を定量する。
また、ネフロメトリーでは、ゲル内あるいは溶液中で抗原抗体反応の結果生じた不
溶性の沈降物の量を測定する。試料液中のCOL11A1類の量がわずかであり、少量の沈降
物しか得られない場合にもレーザーの散乱を利用するレーザーネフロメトリーなどが
好適に用いられる。
これら個々の免疫学的測定法を本発明の定量方法に適用するにあたっては、特別の
条件、操作等の設定は必要とされない。それぞれの方法における通常の条件、操作法
に当業者の通常の技術的配慮を加えてCOL11A1類の測定系を構築すればよい。これらの
一般的な技術手段の詳細については、総説、成書などを参照することができる。
例えば、入江 寛編「ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭和49年発行)、入江
寛編「統ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭和54年発行)、石川栄治ら編「酵素免
疫測定法」(医学書院、昭和53年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(第2版
)(医学書院、昭和57年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(第3版)(医学
書院、昭和62年発行)、「Methods in ENZYMOLOGY」Vol. 70(I mm unochemical Techn
iques(Part A))、同書Vol. 73(I mm unochemical Techniques(Part B))、同書V
ol. 74(I mm unochemical Techniques(Part C))、同書Vol. 84(I mm unochemical T
echniques(Part D:Selected Immunoassays))、同書Vol. 92(Immunochemical Tec
hniques(Part E:Monoclonal Antibodies and General Immunoassay Methods))、同
書Vol. 121(Immunochemical Techniques(Part I:Hybridoma Technology and Monoc
lonal Antibodies))(以上、アカデミックプレス社発行)などを参照することがで
きる。
以上のようにして、抗COL11A1抗体を用いることによって、細胞におけるCOL11A1類
の生産量を感度よく定量することができる。
上記のスクリーニング法において、COL11A1類の発現量(mRNA量または蛋白質(ペプ
チド)量)を増大させた物質をCOL11A1発現増大物質として選択することができる。C
OL11A1発現増大物質は、椎間板変性関連疾患(例えば、椎間板変性症、椎間板ヘルニ
ア)などの予防・治療剤として用いることができる。
(3)遺伝子診断剤
COL11A1をコードする塩基配列またはその一部を含有する核酸(センスCOL11A1)、
あるいは該塩基配列と相補的な塩基配列またはその一部を含有する核酸(アンチセン
スCOL11A1)は、プローブ等として便用することにより、ヒトまたは他の温血動物(例
えば、ラット、マウス、ハムスター、ウサギ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウシ、ウマ、ネ
コ、イヌ、サル、チンパンジー、トリなど)におけるCOL11A1をコードするDNAまたは
mRNAの異常(遺伝子異常)を検出することができるので、例えば、該DNAの損傷もしく
は突然変異やmRNAのスプライシング異常あるいは発現低下、あるいは該DNAの増幅やm
RNAの発現上昇などの遺伝子診断剤として有用である。COL11A1をコードする塩基配列
の一部を含有する核酸は、プローブとして必要な長さ(例えば、約15塩基以上)を有
する限り特に制限されず、また、COL11A1の部分ペプチドをコードしている必要もない
センスもしくはアンチセンスCOL11A1を用いる上記の遺伝子診断は、例えば、自体公
知のノーザンハイブリダイゼーション、定量的RT-PCR、PCR-SSCP法、アレル特異的PC
R、PCR-SSOP法、DGGE法、RNaseプロテクション法、PCR-RFLP法などにより実施するこ
とができる。
上記のように、椎間板変性関連疾患に罹患しているか、あるいは将来罹患するリス
クが高い状態にあれば、COL11A1遺伝子の発現が正常な状態に比して低下していると考
えられる。従って、例えば、被験温血動物の細胞から抽出したRNA画分についてのノー
ザンハイブリダイゼーションや定量的RT-PCRの結果、COL11A1遺伝子の発現低下が検出
された場合は、椎間板変性関連疾患(例えば、椎間板変性症、椎間板ヘルニアなど)
の疾患に罹患しているか、あるいは将来罹患する可能性が高いと診断することができ
る。
前記した抗COL11A1抗体は、ヒトまたは他の温血動物(例えば、ラット、マウス、ハ
ムスター、ウサギ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウシ、ウマ、ネコ、イヌ、サル、チンパン
ジー、トリなど)におけるCOL11A1またはその塩の量を測定することができるので、例
えば、該蛋白質の発現低下または発現上昇などの遺伝子診断剤として有用である。イ
ムノアッセイの結果、該試料中のCOL11A1またはその塩の減少が検出された場合は、椎
間板変性関連疾患(例えば、椎間板変性症、椎間板ヘルニアなど)の疾患に罹患して
いるか、あるいは将来罹患する可能性が高いと診断することができる。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって
限定されるものではない。
(A)材料および方法
(1)被験者
患者群として600名(43%が女性)、対照群として745名(60%が女性)を採用し、
すべて日本人とした。LDD群および対照群の平均年齢は、それぞれ36歳(13〜82歳、標
準偏差16歳)および47歳(13〜81歳、標準偏差18歳)だった。全患者が、大腿神経ま
たは坐骨神経に沿って腰部から相応する神経根の皮節に放散する片側痛を3カ月以上
訴えた。全患者が、4方向機能的画像などのX線検査、およびMRI検査(1.5-T画像シス
テムによって得られる矢状方向および軸方向の画像)を受け、椎間板の変性、並びに
椎間板ヘルニア形成を示す陽性のMRI所見を有していた。椎間板変性の程度は、MRIに
よって評価し、Schneidermanの分類に従ってスコア化した(Schneiderman G, 他、 S
pine 12, 276-281 (1987).)。患者は手術後1年以上にわたり追跡検査を受けた。本
試験から、脊柱管狭窄症、脊椎辷り症、脊椎症、滑膜嚢胞、脊髄腫瘍、および外傷を
有する者を除外した。また、肉体重労働者、運転手、ヘビースモーカーなどの職業性
や習慣性のリスク因子(Kawaguchi Y,他、J. Bone Joint Surg. Am. 84-A, 2022-202
8 (2002).)を有する者も除外した。COL11A1の発現解析のために、手術時に切除され
た標本から椎間板組織を採取し、液体窒素で直ちに冷凍した。理化学研究所の遺伝子
多型研究センターおよび参加病院の倫理委員会によって承認されている方法に従い、
各被験者からインフォームド・コンセントを得た。
(2)候補遺伝子相関分析
相関分析のためのスクリーニング法は基本的に既報の通り行ったが(Seki S, 他、
A functional SNP in CILP, encoding cartilage intermediate layer protein is a
ssociated with susceptibility to lumbar disc disease, Nature Genet 37(6): 60
7-612, 2005)、二次スクリーニングでは被験者数を増加させた。米国立バイオテクノ
ロジー情報センター(NCBI)のdbSNPおよび日本人のSNPs(JSNP)データベースに関す
る医科学研究所−科学技術振興事業団のデータベースから、一次スクリーニング用に
試験される候補遺伝子の配列変異を選択した。被験者24名から得たDNAを用いた230kb
領域の直接配列決定によってCOL11A1における別の配列変異を同定した。また、NCBIの
dbSNPおよびJSNPから得たCOL11A1領域(NT_028050)の近辺で24種のSNPを選択した。
被験者の末梢血白血球から遺伝子型決定用のゲノムDNAを抽出し、既報の方法(Kizaw
a H.他、Nat.Genet.37, 138-144 (2005))に従ってSNPの遺伝子型を決定した。
(3)ハプロタイプ構造および統計解析
既報の方法(Tanaka T.他、Am J Hum Genet. 73, 812-822 (2003))に従い、期待値
最大化アルゴリズムとペアワイズLD指数(D'およびΔ)を用いて対照群745名のハプ
ロタイプ頻度を推定した。χ2検定を用いて、対立遺伝子および遺伝子型の頻度を対照
群と患者群とで比較し、オッズ比とその95%信頼区間を算出した。MRIデータ、リアル
タイムPCRデータ、およびmRNA安定性データはスチューデントのt検定を用いて試験し
た。
(4)COL11A1発現の解析
既報の方法(Seki S, 他、A functional SNP in CILP, encoding cartilage inter
mediate layer protein is associated with susceptibility to lumbar disc disea
se, Nature Genet 37(6): 607-612, 2005)に従って全RNAを抽出および精製し、Mult
iscribe逆転写酵素(PE Applied Biosystems)を用いてランダムプライマーによるcD
NA合成を行った。定量的リアルタイムPCRを、ABI PRISM 7700(Applied Biosystems)
およびQuantiTest SYBR Green PCR(QIAGEN)を用いて、メーカーの取扱説明書に従っ
て実施した。転写に関するSNPsの対立遺伝子の差異評価を、同一のエクソン配列プラ
イマーを用いて、ゲノムDNAおよびcDNA由来のPCR産物の直接配列決定によって実施し
た。配列決定は、BigDye Terminator Cycle Sequencing Ready Reaction Kit(Appli
ed Biosystems)を用いてABI PRISM 3700によって実施した。
(5)RNA安定性アッセイ
椎間板のRNAからPCRにより、完全なオープンリーディングフレームを含む約1700塩
基対のCOL11A1 cDNAを増幅した。関連したcSNPを含むCOL11A1 cDNAをpCR-Blunt II-T
OPO(Invitrogen)にクローニングし、その挿入配列を確認した。Hind IIIを用いてベ
クターを消化し、RiboMax Large Scale RNA Production System-T7(Promega)を用い
てCOL11A1 mRNAを転写し、SV Total RNA Isolation Systemによって精製した。リン酸
緩衝化生理食塩水でOUMS-27細胞を洗浄し、抽出緩衝溶液中で再懸濁することによって
、全細胞抽出液を調製した。氷上で30分間培養してから4℃で微小遠心分離した後、
上清を新しいチューブに移し、使用するまで−80℃で保存した。各5μgの合成RNA及び
希釈(1:1,000)した全細胞抽出液を混合し、室温で試験時間(5分間または10分間
)培養し、ホルムアミド色素を添加して反応を停止した。次いで、検体を95℃で5分間
加熱し、直ちに氷上に移した。ノーザンブロット解析により検体のCOL11A1 mRNAを検
出し、Esper-Scanner(Epson)およびAdobe Photoshop 6.0を用いて、そのシグナル強
度を定量した。
10%FBS、50 U/mlペニシリンおよび50μg/mlストレプトマイシンを含有するDMEM/F
12でHEK293細胞を培養した。FuGENE6(Roche)を用いてメーカーの取扱説明書に従っ
て、COL11A1構築物を細胞にトランスフェクションした。トランスフェクションの48時
間後に、細胞を5μg/mlのアクチノマイシンD(シグマ)で24時間処理した。アクチノ
マイシンD添加培養の前後にリアルタイムPCRを用いてCOL11A1の発現を評価した。
(6)11型コラーゲンの免疫組織化学
組織試料の処理及、パラフィン中への包埋はAmeX法で行なった。組織切片の染
色には、脱パラフィンの後、500 U/ml-1の精巣ヒアルロニダーゼ(シグマ社)で37℃
で30分間予め消化した。非免疫蛍光による可視化のために、0.1%アジ化ナトリウムを
含む3%H2O2で室温で5分間処理して内因性のペルオキシダーゼ活性をブロックした。
免疫蛍光による可視化のために、ブロッキング試薬(DakoCytomation )で室温で10分
間処理することによって非特異的標識をブッロクし、次いで、切片をウシ11型コラー
ゲンに対するウサギポリクローナル抗体(1:500)とともに4℃で一晩インキュベート
した。陰性対照の染色として、一次抗体の代わりに切片に非免疫ウサギIgG(DakoCyt
omation)を使用した。切片をトリス緩衝生理食塩水で洗浄した後、西洋ワサビペルオ
キシダーゼ標識ポリマーに結合した二次抗体(Envision+; DakoCytomation)とともに
切片を室温で30分間インキュベートした。再び切片をトリス緩衝生理食塩水で洗浄し
た後、DAB試薬を用いて免疫反応産物を可視化し、ヘマトキシンを用いてそれらを対比
染色した。
(B)結果
(1)候補としてのCOL11A1
本発明者らは、脊椎細胞外基質遺伝子に焦点を当てて、椎間板変性関連疾患感受性
遺伝子の候補遺伝子の探索を行った結果、COL11A1に含まれるSNP(c.3968T > C)にお
いてLDDとの正の相関が認められた。XI型コラーゲンは、椎間板の線維輪と髄核とに存
在することが報告されているが(Oegema,T.R.Jr. Clin.Sports Med. 12, 419-439 (1
993))、LDDにおける重要性は明らかでない。そこで、組織や細胞におけるCOL11A1発
現を定量的リアルタイムPCRによって調べたところ、COL11A1 mRNAは椎間板および軟骨
細胞株において顕著に発現していた(図2a)。COL11A1 mRNAの発現量と種々のLDD表
現型との相関を調べた結果、磁気共鳴画像(MRI)で評価した椎間板変性の程度が、L
DH患者の椎間板におけるCOL11A1発現と逆相関することが判明した(図2a)。これら
の結果は、XI型コラーゲンがLDDの発生機序に関与していることを示している。
(2)病因性の配列変異の同定
病因性の配列変異を同定するため、公的データベースから、およびLDD患者24名の配
列の再決定によって、COL11A1およびその近辺の配列変異を調べた。全部で21種の配列
変異が同定され、そのうち18種類の共通SNPについての相関を試験した。多重試験に対
するボンフェローニ補正後、そのうち7種類のSNPがLDDと有意な相関を示した(表1、
図1a)。COL11A1に含まれるSNP(c.4603C > T)は、最も有意な相関を示した(対立
遺伝子頻度においてP = 2.6×10-5)。対立遺伝子頻度において年齢による有意差はな
く(表2)、同様の相関が性別による分類で認められた(表3)。感受性対立遺伝子
(c.4603T)のホモ接合体は、非感受性対立遺伝子(c.4603C)のホモ接合体及びヘテ
ロ接合体よりも重度の椎間板変性を示した(表4)。
(3)LDH におけるCOL11A1ハプロタイプ解析
10%以上のマイナータイプの対立遺伝子頻度を有するCOL11A1およびその近辺におけ
る18種類のSNPを用いて、その領域の連鎖不平衡(LD)構造を解析し、高度に構造化さ
れたLDブロックを認めた(図1b)。COL11A1は2つのブロックからなり、有意な相関
を示すSNPはブロック2に含まれていた。ブロック2のハプロタイプ構造をさらに解析し
、患者群および対照群の85%以上を含む4種類の共通ハプロタイプを同定した。感受性
対立遺伝子を含むハプロタイプ2は、患者群において過剰に出現した(表5)。
(4)感受性対立遺伝子を含むCOL11A1 mRNAの発現低下
最も有意に相関するSNP(c. 4603C > T)の機能的影響を明らかにするため、この対
立遺伝子についてヘテロ接合の患者4名から得たゲノムDNAおよびcDNAを直接配列決定
し、各対立遺伝子のmRNA発現量を比較した。c.4603C > Tがエクソン−イントロン接合
の近位にあり、ゲノムDNAおよびcDNAについて同一プライマーでは配列決定できなかっ
たので、c. 4603C > Tと完全連鎖するc.4770C > Tを調べた。感受性c.4603C > T対立
遺伝子は発現低下を示した(図3a)。リアルタイムPCRによって対立遺伝子の差を定
量し、in vivoで感受性対立遺伝子の発現低下を確認した(図3b)。
(5)感受性対立遺伝子を含む転写産物の安定性の低下
感受性対立遺伝子の発現低下の原因を調べるため、COL11A1 mRNAの安定性を調べた
。in vitro転写によって作成したmRNAと細胞溶解物とを混合し、ノーザン解析によっ
て細胞の内因性成分によるmRNAの分解を評価した。感受性対立遺伝子を含む転写産物
の分解は、より速かった(図4a,b)。SNPを含むcDNAをトランスフェクションし、
転写阻害剤を添加した培養の前後にリアルタイムPCRによってCOL11A1 mRNAを定量する
ことによって、安定性の低下が確認された(図4c)。
(6)感受性対立遺伝子の遺伝子型とCOL11A1遺伝子の発現量との相関
最も有意に相関するSNP(c. 4603C > T)の機能的影響を明らかにするため、この対
立遺伝子について、ホモ接合(C/CとT/T)、ヘテロ接合(C/T)の患者各4名、計12名か
ら採取した腰椎椎間板変性組織におけるCOL11A1遺伝子の発現量を調べた。COL11A1 m
RNA発現量をリアルタイム PCRにて定量し、同時に定量したGAPDH mRNA量にて補正し、
感受性対立遺伝子の遺伝子型ごとに比較した(図5)。その結果、感受性対立遺伝子
の遺伝子濃度 (gene dosage)に従って、COL11A1遺伝子の発現量が減少し、疾患感受性
アレルc.4603Tのホモの患者では、発現量が有意に(P=0.0072、Kruskal-Walis testに
よる検定)減少していることが明らかになった。
(7)椎間板変性症患者の椎間板における11型コラーゲンの発現の低下
椎間板変性症の椎間板における11型コラーゲンの発現を知るために、正常人と椎間
板変性症患者から椎間板組織を採取し、組織における11型コラーゲンの発現を免疫染
色にて調べた。椎間板変性症組織では、11型コラーゲンの染色が低下していた。正常
では、椎間板組織全体に染色が認められたが、変性椎間板組織では、クラスターを形
成した細胞の周辺にしか、染色が認められなかった(図6)。
図1は、症例・コントロール相関試験および連鎖不平衡(LD)マッピングを示す。(a) はCOL11A1とLDHの関連を示す。補正p値(対立遺伝子1に対する対立遺伝子2)の-log10変換を縦軸にプロットした。(b)は745名の対照群におけるD'とΔによって測定されるCOL11A1およびその近辺でのSNPs間のペアワイズLDを示す。COL11A1部位は2つのLDブロックに分かれる。 図2は、ヒトにおけるCOL11A1 mRNAの発現を示す。(a)は組織および細胞株におけるCOL11A1発現を示す。データは、グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)mRNAに対するCOL11A1 mRNAの比を示す。(b)はLDH患者におけるCOL11A1発現と椎間板変性の程度との逆相関関係を示す(*:P < 0.05、スチューデントのt検定)。椎間板変性の程度はMRIによって評価され、Schneidermanの分類に従ってスコア化されている。 図3は、有意な相関を示す配列変異を含むCOL11A1 mRNAの、in vivo発現における対立遺伝子の差を示す。(a)はc.4603C > Tおよびc.4770C > Tにおける直接配列決定のシークエンス電気泳動を示す。(b)はリアルタイムPCRによって評価した相対的なcDNA発現を示す。 データはcDNAのゲノムDNAに対する比率を示し、またC対立遺伝子の発現は1に変換されている(*:P < 0.05、スチューデントのt検定)。データは3回の測定で平均±S.D.を示す。 図4は、LDDに相関したSNPを含むCOL11A1 mRNAの安定性を示す。(a)はノーザンブロット法によって解析したCOL11A1 mRNAの配列変化を示す。3968C 、4603Tおよび4770Tは、c.3968C 、c.4603Tおよびc.4770Tを伴うCOL11A1 mRNAを示す。(b)は転写産物の変性速度を示す。黒菱形はc.3968C を伴う転写産物を示し、黒三角はc.4603Tを伴う転写産物を示し、黒四角はc.4770Tを伴う転写産物を示す。反応の5分後および10分後の両方で変性速度に有意差が認められた(*:スチューデントのt検定、それぞれP < 0.05)。データは3回の測定で平均±S.D.を示す。(c)はトランスフェクション実験のリアルタイムPCRを示す。COL11A1/Neo基礎値を1に設定した上で、アクチノマイシン処理後の相対比率を示す。c.4603Tを伴う転写産物の安定性は有意に低下した(*:P < 0.05、スチューデントのt検定)。データは3回の測定で平均±S.D.を示す。 図5は、椎間板変性症患者の椎間板における、疾患感受性多型c.4603C>Tの遺伝子型ごとのCOL11A1遺伝子の発現量を示す。横軸は疾患感受性多型c.4603C>Tの遺伝子型、縦軸はGAPDH mRNA量にて補正したCOL11A1 mRNAの発現量。感受性対立遺伝子の遺伝子濃度 (gene dosage)に従って、COL11A1遺伝子の発現量が減少する。疾患感受性アレルc.4603Tのホモの患者では、発現量が有意に減少している。 図6は、免疫染色による正常人と椎間板変性症患者から採取した椎間板組織における11型コラーゲンタンパクの発現を示す。a: 正常組織。b:変性椎間板組織(Schneiderman分類のグレード2)。白棒は、スケール(50 nm)を示す。正常では、椎間板組織全体に染色(茶色)が認められるが、変性椎間板組織では、クラスターを形成した細胞の周辺にしか、染色が認められない。
SEQUENCE LISTING
<110> Riken
<120> Degenerative disc diseases sensitive gene and its use
<130> A51740A
<160> 2
<210> 1
<211> 27500
<212> DNA
<213> Human
<400> 1
ggtcctcctg gggaacctgg ccctgcagta agtatcaggg aaaaatcaag aaattatttt 60
ggagtgaatg tttccaattt ctgtattgtt aataaagaaa aaaaaatcta ataacctaag 120
tgaactccca aaaacagaaa gaaaaagaaa acataaaaag taattgcaaa tgcaggaaaa 180
tccatatagt tggagactat tgcaccaaca ctaagtgatt aagctcttca tgcaacatag 240
gtacaacaat tggattagat tcctagactt tgatgggttg taaaaacaag ttatctgagt 300
agcatcatta ttattatttc aaagttacag gatctttgct tttctgtttc tcttctataa 360
tgcaaatcct atttcaaact ataccatatt tgttcatggt gaaatgattc actgacattg 420
tatactaatg acatcttctt tcttccttat ataaagagca tgctggattt taaatttgat 480
atattaatag tagcagtttt acaaattttt ttgcggagag tgagaggtac cacaatcttt 540
ttaaaaaagg ttaaaagaat ataatgattt tacttgtcca tctgataatt tttctcaaga 600
gatggcctaa catacttttt tcctgataag tagtgtgatt tattgatact gagatatatc 660
ttgcttcata ttttattgcc tcttataggg tcaagatggt gttggtggtg acaagggtga 720
agatggagat cctggtcaac cggtgagtaa atgcactaat ttatttttaa gtttttacat 780
agtctcaagg cattttaatg agataattag aagtaatcag cctttgaaaa acatagctct 840
atgtatatgc acttttttga aagaattatc aaaaaaattt ttgaattccc attaaaaatc 900
aatcttacat ggagtgtttc ttatttgatg taaattaata aacagtattt ataatgaaaa 960
gtgtaatcat attatactaa taaggttgtc acaatatatc aaattcagtt atctatccat 1020
tgtgttaaaa aattaaaatc actaataata ctaaaagcaa agttatttcc tatcattagc 1080
aaaagttatt atcccatcat tagcatgaat tatattaatt gtgaacctaa atgaactctc 1140
aacatagtat aggccttttt aaaaaaaact tgtgaatgat acaggagtgt actttgacca 1200
catttagtta tttagggaga aagtaaggga gggaactcac tttaggagcc aaagacaatg 1260
gtccctcaac acaattttgt ctctggggcc attcccacta gatgctttgc tatcacagat 1320
acaggcttat tctgcataga cagacctgtg gatcatatct cagcatgtgt attagtccat 1380
tctcatactg ctgtgaggta cacaagaatg ggtaatttat aatggaaaga ggtttaattg 1440
actcacaatt ctgcatggct gggaaggcct caggaaactt acaatatggt ggaaggcgaa 1500
gcaagcatgt ctttcttcac atggcagtag gagagaggag tgcaaagtga agggtgaaaa 1560
gccacttatt aaaccatcag atctcgtgag aactcactca ctatcacaag aacagaatgt 1620
gagtaaccac ccccatcact caattacctc ccactgggtc cctctcagga tacatgggga 1680
ttataggaac tacaattcaa gatgagattt gggtagggac acagccaaac catatcagta 1740
tgttatatac aacttggcat agaatgttag tgttgtacaa aaataaattt aaaagtaata 1800
gtattatgtt ttcacatatt tatgtgatat gagcagaatt attaaccata tgattatatt 1860
aattagcatg cctgtttaat gcttgccaga tataaattag cactttttaa taggacacag 1920
ttttaaataa agagaatttg attcactttg ttctaactat aaataatttt accatctaaa 1980
tttaccagct ctaactataa atatctagag gaagtttagg tatctgaaat agggctgaga 2040
ttttccagga aatattgaca tgtggaaatg aagaaagagg gttggtttcc atccagattt 2100
tgaaaattta tgtgggccac aaaataatat ccaattttgt taaaggtatt ttttcacatt 2160
ttatagggtc ctcctggccc atctggtgag gctggcccac caggtcctcc tggaaaacga 2220
gtaagtttct ttaattcttt atttgaaaca tatgctcatt agtcaccatg gataaattta 2280
tataatgtgt gtaagctgca ggcagcatgt tataagaata atgagaaata tcataaatcc 2340
taaaaacaat ttttaaatgt gccaaataat aactaaaata gaacatattc taactatttc 2400
actgtcacaa taaaaatgag aaaaacaact tctacttaaa gagctttcca ctcctctgtg 2460
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ttctaatggt atctttattt caggggtatt tttcacactg aatatcctca cattaaacat 3060
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catttctctt tccaaaaata tatttaattt ataataaaac ttgtctctga aaacaatttg 3180
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tcttagaaag taattggaaa gtgtacatga tttttgatat ccattgcctc tttctgctgt 3360
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acaaaccaag tattgggaag aatgttttca aaaaacagtg aagattatta tgcatggctg 6360
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tccaatctga acaacagagg gagaccctct ctcaagaaaa caaaaagtaa acccaaaaat 7980
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taatttcact gaaaagtaga gaccagaatg ctgttgcatc agaatcagac agaacttgtt 8100
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ttctcattta aaaagcaggc ataataacta atttacaata ctgaagtgag gactaaatta 8220
agaaaatgta tatttaaagc acaaagccta atgcctgaat ctatcagaat ctcaaacagt 8280
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gtgattcttt gacgaaacaa attgttctct tcgtgagtca tacaggctga aacataaaac 16680
agtaaaactc agtgaaaaaa gatatggcta ctgtaacact gaagcttggt cactatcatt 16740
aaatctgtgt gcaaacaaca tgcttgagaa atgcaataaa gtattttgtt gactgggata 16800
ctattcatag gtggagttta ttataggatc tgaggctata cttgatacaa atttgggcaa 16860
aaagtgagaa taaaagactt gccctttaaa ataattcctt actaggtgac ttagttgctt 16920
tatatatata tatatttttt tttcttatgg tagagatttt tgagtgtcat tatccagtaa 16980
tagttaagtg tggagtgatt aatcaaaatg gcaaatcata catatagcac tcgtatgtgt 17040
ggtgagtatt agttaagtcc tgctatatgg tattttaaaa tttattcaaa tgccttttat 17100
cataaatata ttaattatct cagagataga aacatacgca caaagccatc acaactggga 17160
ttcacagttc attcaggaaa aattttggtt attcctttta acaaagatgc cacagcatct 17220
ttggtatgca aagcatacct accaaatatt tcataagttt taaagagatt atttaaactt 17280
tcactgaaga atttaaagat cacttattta gtaactagat aaaagttatc aaattttggt 17340
agatttcaag caggagatga tcagttctgc ccattatctc atcagcttag gaaaagggcc 17400
ccggttgaag caggatcagc tccacatctg taccattact tatgaatatt ctccttagat 17460
atgataaact cataactgcc cagagtcaga gcctggaagg aaaaaatacc ttgccttaat 17520
gtcactctaa aatttgccag agattttttc ttgttatttc agattttccg gtaaatattt 17580
tgacctttct gcagatgaaa taaaaagcac catgctggag atttccttca gctaatatta 17640
aaaataaaac cttctgacat accacctgat ttggcataca aacttttgta tttttgtctt 17700
ttaaataaat gtgagtttac agcgcaagag gacagaataa tttccaaatc ctttaggtaa 17760
agcggaatga taaacatcag aagtgggctg catgggcaca ttccattctg actgcttgtt 17820
ttatggcgag tacttacgat gtgaatataa tgtgtagttt tttcatagct ttaattagtc 17880
ttgacttgtg atatgtaatc tcaatgaaaa tgctacttgg tcttcatgag gtgaggatgg 17940
gcagataaat catcttcaaa atgccattta tggcaattta atgagccttt caactcaact 18000
aagaaagatc tattttagta ggtaattttt aaatcagaat gagaagtaac ttattatggt 18060
tactagttaa ggttatcgac tctagagcca aactcctggg ttcagaaaca atcactacca 18120
cttacttggt ggatgacttt aggaacatta cctttttttt ttttttggct ttaagttctt 18180
catttataaa atgggaatat tgctagcctc tatccagtga tatttctaaa gtttaagtga 18240
gttcaattgg gatatggata tcttctaccc catggggttc ttaagttaat taaatgaatt 18300
gcttgtaaat cacttttata tcaacaatta gcactagtag caccaaatca agaatcatta 18360
aatgaatgaa ataatgataa atatgttgaa aaccaatcaa ttttatattc ttagtggaaa 18420
gtaactaaat ttgacctcat tcatgcatgt gtgtcatcaa taaaccttat gcaagttgtt 18480
gactattaaa gcaaatggaa gagatcaaca agtacaatta tacttagaaa agttagagtg 18540
ttaacatgtt aagtactatg atagactcaa gcagaggata ctagatatac acagagttgg 18600
accatttaaa tgtaatttcc tctagggacc cttccctgtt tagaaatatg atacgattat 18660
taaagaagga acagagaggt gtaagtgtgg ataacacagt ggctgtgaga ttaacgagat 18720
ttggaaattc atagaggttt ctattaatct ctgaaattaa tctgtgtgaa agctataata 18780
ataatacttt ctccatgatg aattttttcc tcattataac atatattcac atccatatcc 18840
aaatctacac aggcttcaat ttgcttatca ttggagttcc acaagtacct attgggtctc 18900
ttttcccctt ctagaagctg cctgtaacta cctactgtat tgtttctact ggtgagataa 18960
agctaccaag acattcccct tttccccacc ttttaaatac aacctagctg ttcagtaagt 19020
acaacttacc tactttcatc tctccagatt ggcagctacc tatttagaca attgaaatat 19080
ctaacagagc atccattaga cacatagata agtttaacaa ttttatagga agtttctgga 19140
tatgaaattc tttggggtag agtaaaacaa actgattttt taaactctta aaatgatttc 19200
tgcttggtgt ctgcccacac tatgttatca gctctactag agtcagatgt gatatagtat 19260
ttatttttta cttgaaaaag tacatatttc acatggtaaa aaacttgttt ataaacatga 19320
attcaacata tatttacatt tgtatatgtg tataggtgta cacacacaca ctcacacaca 19380
ctacaaatgt gtacttagat caccgtatgg aactgaagat tgacaaatag cacataaggg 19440
ttgggcatgg tggctcacgc ctgtaatccc agctactcgg gaggctgagg tgggagaata 19500
gcttgaacct gggaggcgga ggtttcagta agccaagatc acaccattgc actccagcct 19560
gggtgactga gcgagactct gtttcaaaaa taaaaaagat aaatagcaca tatggaagct 19620
aatcaaaagc taaggatgat gatcagccta tataaataac tctattggag tttgtttttt 19680
taagtgggac tctgctagag tcggtataat ataattttat tagggtttct taaaggattt 19740
ttaaaatttt cattagaatt ttgtattggt tgaattatac tactatttta gtagtcaacc 19800
aacattaaat gggaataaga ctgaatgttt cagtatttat ttattgagac agagtctcac 19860
tctatcaccg gggctggagt gcagtggcac aatcacgagt cactacaacc ttgtccttct 19920
aggcttaggt gatcctcccg cctcagcctc tcggttagct ggggctgcag gtttgtgcca 19980
ctgcaccagg ctaatttttg tcatttttag tacagatagg tttttgacag ttgcccaggc 20040
tgctcttgga ctccagggct caagcgatcc atccacctct gtctcccaaa gtgctgggat 20100
tacaggcgtg agccaccaag cctggccaat tgagtgtttt aaagagaaga atgaagatgt 20160
ctaaattcta ccctctgata caaagtcaaa attaaaatga tttagtcact tttaaaacta 20220
aaatgtattt gattttttga agtcagaatt aacatctgtc ttagctttaa ggttttattt 20280
tgttttgttt tgtattcttt taagactcta tttgttttaa tgcagctgaa aaattattca 20340
gcatttatgt tcaaaaaaga ttatttagta ttatcacaca tttctgcttt tgataacaaa 20400
atgttaaata aaatatctga tagcattatt ttttaaacaa taaaaactta aaagatagga 20460
tgggatactg aattagagtt tatttcttta atcctacatt taagttatct gtagacaagg 20520
gtgatatggg tagcattcca caatgattaa aaaggtttaa ataaaaaagc atttgctttt 20580
caccagatta aatattattc cacaatttta tattttaaat aaagtgtagg atctgcagtt 20640
tctttaaatt tcaatgaact agagttttga aatgcagatc aaagcaaata ttccagaaag 20700
tataatactg caggggaaaa tgtttgcttg tgtattctag acacttaaga atgtatcatc 20760
cctgttttcc ttttcacttt attacttatg aattatgtat ttccctgggg gttttcaatt 20820
tacaatatcc gaaagagaaa aatagaaaat atgtatagtt agaataacat ttttatatgc 20880
agagttgatg tttttgatct gtttcaggtt caaagggtta tttataactg ctctcgatat 20940
cataccaatt tctatttcca gctgatgaaa ataaaaactg attttgtttg gcaaactcat 21000
ctttagatgt agtttataat gttaagagag attattagct tagataaatt aatattcatt 21060
atctttaact tcatgaataa tatttatgga aaggattttt aatgcattta aaacacaaat 21120
aatgtctaat atatttttca ctaagcttga gcaattagaa tcactagtag ttcttttctt 21180
gccattttag ctttttctat tagaatggga tgagaaagtt gacaggtatt tatctgtagc 21240
atatctaaaa ctaatgataa taattcaaat ttatattatg cttcactgtt tatacaattt 21300
ttactatgga gagcaaagcc ccagtaatgg ggagataact atatacttga aagtgaattt 21360
gacaatttca ttgtggtctt tttgtctgag atttaacagg gcaggatgat tgtttattct 21420
tatacaaaag agaatgtaac taaattcata taaatttgac tctgaggatt agtaattttc 21480
tccttattag aagattatta ttaagcatat ctacacttaa aactgcatgt gcttgtatga 21540
aaataacttt tgtctgttgt taattgaata atatagggaa attgtccact ttaatactta 21600
gagaattcca aattcagtta tgaattaaaa aacataagta tacctaataa tagtctaaaa 21660
taccattgtt acacaagggc taatttatat taacactatt cttgctcttt cctgatattc 21720
acagttttgg tttgagaagc aggcttcaga aactaaagaa tagggagggc ccatcctcat 21780
tcatgcagca gctctatgag ataggaattg tagtccccag cttgtagatg agaaaactga 21840
agctctattt gtccaattaa tttaagtagc taagaagaga gtttggtatc tatgccagac 21900
cttatctatt ctgaacccat acttttccta gtacatcata ctgcttggat cagatccata 21960
gttcttaagg ctttaaattc acaaaaatta tggaccagga tataatgtgc tgttttacac 22020
tgaagaaata gtgtttccag atagaggaaa atattactca tggtagcctt gtagaagata 22080
caatagtggt gactcatgat gtactttggt aaaaagttaa aacaatttgc tgtcatagag 22140
ccatgatgaa aattattact gaaattataa ttgagctaat tgaattctat caaaataatt 22200
ctaattcata gagaaaccat atgaacagtt tgcttttgtt gctgggtgcc ttaggacttg 22260
cggcaagcag tagtgacata gtgacatatc taggttatcg tggccctaat ttcataagtc 22320
acatataaat cattttttta gcatcagttt cacttccaac agcatctgtt gcctgcgtag 22380
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ctcaaactca tgggttcaag tgaccctcct cccttagcct ctcaagtagc tgggacagca 22620
ggtgcacacc accaattatt ctagtttttg cttttttttt tttttttgta gacaaaatgt 22680
ctcactgtgt tacccaggct ggttgcaaat tcctaggttc aagcggtcct cccacctcag 22740
gctctcaaat tgctaggatt acaggtgtga gccattgtgc ctggcctaga gtacaacaat 22800
ttatagataa aacagtttgt tcgaaagtca tcagtatgaa aatttccttg ggcggggggg 22860
caggacagag ttggttgcta aagtcatgcc ataattttca tagaatgtaa gttaaaagga 22920
taaatgtctt agtctgggac tattaaaaac gttaaattat tgaaatagaa gtatatttat 22980
ataaaaaata aatttcttta ttaatttcat aaatcattta gatatgaggt gcaatttaga 23040
aattacagct gaaagtacca tcttgatgta gtttgtaacg tcttatactt tagcttagag 23100
aaattaatag tcatgatctc taacttcttc atgaataata tacatgcaat attttattgg 23160
gattattaag tattcgtagt atatgtctct ctccagtaat catagtgaag gacatctgat 23220
ttcaagagaa caaagaataa gaattgagat cagaattcag aaaattggcc atggcctaga 23280
agaattacag agttccatgt tttaatttag tatatatagg aattatcttc ttattctata 23340
gaatattatt aggcaaccat tctaacatat acaaatagag gttgttattt aaatacaaac 23400
caaacagtgt attaaaattt tgtctatttt ttttcctgtg gttatcaaag atctattgac 23460
tgttcaaaag tttattgagt tttttcaaaa atgttactaa aaatatcata aacttttaaa 23520
ttcatgtaac ataaaaatgt ttgagtaact ggatatataa tttggaaatc ccttccaaaa 23580
ctagtgtact taaaaattga cactttattc ttaactgaaa agccatataa ccatgttcta 23640
tttctaactt tacattcatt taatcaaaat tatcaatatt atggttacaa attaaaccat 23700
agtgttttaa atatataaat ttacttagaa gccttaaaaa taaagcaaca ttaatcatta 23760
ctattttcaa ctccgtattt tcaaaactaa actaggtctg tgactagtta taggattctc 23820
taattcatac ctactctgtt tttgttttgg ggtttttttt ttgttattat ttagggacct 23880
cctggcttac ctggtctcaa aggtgaccct ggctccaagg gtgaaaaggt gagaataaaa 23940
gaatgtgtta ttaataaaag aatatgcttt tatatactaa tagccctgct tttgcagatt 24000
aaaatcattc aaaagaaaat ttcaaacaat atcttcattc taaccctgaa aaaagcttca 24060
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cagccctaga gtaaataaat tttaaaatat ttaagttaga aaccataaaa attacagttg 25140
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tccaggttta ccagtaagta caagacaaaa taaccttata aggtagggtt aagttacaaa 25560
tataacagag acacaaatgc tccagatttt tatctgtgct tttgcatttg cattttgtag 25620
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ttaattttgc attgaaacct atttaattgc ctcttcttta tttatgtcct ctctcttctt 25740
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atttctctga acttataaga tagacaaaaa gcacattctg ccaaaagtgc tgattttata 25920
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ttcactcttc aaatataaat gccttaattg tatattatag tcttgttttt attatttttt 26040
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tagtgcatta taaagatact aataaaaaca atagtaatag ctaccacttt attaatacta 26220
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ctcccagtgt tggaggctag aagtcctaga acaaggtgtc agcagtgttg gttccttctg 26460
aggtccatgg cggaagggtc tgttctgcac ttctcttctt ggcttgtggt ggctgtcttt 26520
cccctgtgtc tcttcacatt atcttccctc tttgggtgta tctgtgttta aatttctcct 26580
ttttataaga atatcactta tattggatta gggcccactc tagcgatgtt atcttaacta 26640
attatatttt cagtgactgt atttccaaat gggattacat tctgagatac tgagaattag 26700
gacttcaaca ttacaaattt ttgtgggata caattcaacc catgacaata tgataactat 26760
ttgatatagc tctgctcgta atgtaaattc aagtcgggtt gcattgattt taagtttgtt 26820
aatttataat gatttaagtc acacatattt gaagcaaact aatgtgtaca tattttttaa 26880
agtttaatgt tttataatat aaattatcat caaatataat acacagttga ttagatagcg 26940
caatagcttt aaagtgctgt tctaatcctc agagacttta caatctagtt gtggagttag 27000
ggcatataaa tgatgactaa ttaataaaca agagactaac atatataaca tatctacaca 27060
aatctgtgct atattattgt atagataaag ggtgagaaat catctaactt attcacctac 27120
ctcaatatct ccaccaagtt catcatagaa gaatctatga cgtttatata tttataaact 27180
tatcctatag cataaatttt gtagctaatg aaaagctaaa ccaactctaa tttcttataa 27240
caaaaacata accagtaata attaatatct gcagaatatt ccactttatg aaacaattgc 27300
actcacatta tcttctttac agggtccacc tggtgaagtc attcagcctt taccaatctt 27360
gtcctccaaa aaaacgagaa gacatactga aggcatgcaa gcagatgcag atgataatat 27420
tcttgattac tcggatggaa tggaagaaat atttggttcc ctcaattccc tgaaacaaga 27480
cattgagcat atgaaatttc 27500
<210> 2
<211> 1806
<212> PRT
<213> Human
<400> 2
Met Glu Pro Trp Ser Ser Arg Trp Lys Thr Lys Arg Trp Leu Trp Asp
1 5 10 15
Phe Thr Val Thr Thr Leu Ala Leu Thr Phe Leu Phe Gln Ala Arg Glu
20 25 30
Val Arg Gly Ala Ala Pro Val Asp Val Leu Lys Ala Leu Asp Phe His
35 40 45
Asn Ser Pro Glu Gly Ile Ser Lys Thr Thr Gly Phe Cys Thr Asn Arg
50 55 60
Lys Asn Ser Lys Gly Ser Asp Thr Ala Tyr Arg Val Ser Lys Gln Ala
65 70 75 80
Gln Leu Ser Ala Pro Thr Lys Gln Leu Phe Pro Gly Gly Thr Phe Pro
85 90 95
Glu Asp Phe Ser Ile Leu Phe Thr Val Lys Pro Lys Lys Gly Ile Gln
100 105 110
Ser Phe Leu Leu Ser Ile Tyr Asn Glu His Gly Ile Gln Gln Ile Gly
115 120 125
Val Glu Val Gly Arg Ser Pro Val Phe Leu Phe Glu Asp His Thr Gly
130 135 140
Lys Pro Ala Pro Glu Asp Tyr Pro Leu Phe Arg Thr Val Asn Ile Ala
145 150 155 160
Asp Gly Lys Trp His Arg Val Ala Ile Ser Val Glu Lys Lys Thr Val
165 170 175
Thr Met Ile Val Asp Cys Lys Lys Lys Thr Thr Lys Pro Leu Asp Arg
180 185 190
Ser Glu Arg Ala Ile Val Asp Thr Asn Gly Ile Thr Val Phe Gly Thr
195 200 205
Arg Ile Leu Asp Glu Glu Val Phe Glu Gly Asp Ile Gln Gln Phe Leu
210 215 220
Ile Thr Gly Asp Pro Lys Ala Ala Tyr Asp Tyr Cys Glu His Tyr Ser
225 230 235 240
Pro Asp Cys Asp Ser Ser Ala Pro Lys Ala Ala Gln Ala Gln Glu Pro
245 250 255
Gln Ile Asp Glu Tyr Ala Pro Glu Asp Ile Ile Glu Tyr Asp Tyr Glu
260 265 270
Tyr Gly Glu Ala Glu Tyr Lys Glu Ala Glu Ser Val Thr Glu Gly Pro
275 280 285
Thr Val Thr Glu Glu Thr Ile Ala Gln Thr Glu Ala Asn Ile Val Asp
290 295 300
Asp Phe Gln Glu Tyr Asn Tyr Gly Thr Met Glu Ser Tyr Gln Thr Glu
305 310 315 320
Ala Pro Arg His Val Ser Gly Thr Asn Glu Pro Asn Pro Val Glu Glu
325 330 335
Ile Phe Thr Glu Glu Tyr Leu Thr Gly Glu Asp Tyr Asp Ser Gln Arg
340 345 350
Lys Asn Ser Glu Asp Thr Leu Tyr Glu Asn Lys Glu Ile Asp Gly Arg
355 360 365
Asp Ser Asp Leu Leu Val Asp Gly Asp Leu Gly Glu Tyr Asp Phe Tyr
370 375 380
Glu Tyr Lys Glu Tyr Glu Asp Lys Pro Thr Ser Pro Pro Asn Glu Glu
385 390 395 400
Phe Gly Pro Gly Val Pro Ala Glu Thr Asp Ile Thr Glu Thr Ser Ile
405 410 415
Asn Gly His Gly Ala Tyr Gly Glu Lys Gly Gln Lys Gly Glu Pro Ala
420 425 430
Val Val Glu Pro Gly Met Leu Val Glu Gly Pro Pro Gly Pro Ala Gly
435 440 445
Pro Ala Gly Ile Met Gly Pro Pro Gly Leu Gln Gly Pro Thr Gly Pro
450 455 460
Pro Gly Asp Pro Gly Asp Arg Gly Pro Pro Gly Arg Pro Gly Leu Pro
465 470 475 480
Gly Ala Asp Gly Leu Pro Gly Pro Pro Gly Thr Met Leu Met Leu Pro
485 490 495
Phe Arg Tyr Gly Gly Asp Gly Ser Lys Gly Pro Thr Ile Ser Ala Gln
500 505 510
Glu Ala Gln Ala Gln Ala Ile Leu Gln Gln Ala Arg Ile Ala Leu Arg
515 520 525
Gly Pro Pro Gly Pro Met Gly Leu Thr Gly Arg Pro Gly Pro Val Gly
530 535 540
Gly Pro Gly Ser Ser Gly Ala Lys Gly Glu Ser Gly Asp Pro Gly Pro
545 550 555 560
Gln Gly Pro Arg Gly Val Gln Gly Pro Pro Gly Pro Thr Gly Lys Pro
565 570 575
Gly Lys Arg Gly Arg Pro Gly Ala Asp Gly Gly Arg Gly Met Pro Gly
580 585 590
Glu Pro Gly Ala Lys Gly Asp Arg Gly Phe Asp Gly Leu Pro Gly Leu
595 600 605
Pro Gly Asp Lys Gly His Arg Gly Glu Arg Gly Pro Gln Gly Pro Pro
610 615 620
Gly Pro Pro Gly Asp Asp Gly Met Arg Gly Glu Asp Gly Glu Ile Gly
625 630 635 640
Pro Arg Gly Leu Pro Gly Glu Ala Gly Pro Arg Gly Leu Leu Gly Pro
645 650 655
Arg Gly Thr Pro Gly Ala Pro Gly Gln Pro Gly Met Ala Gly Val Asp
660 665 670
Gly Pro Pro Gly Pro Lys Gly Asn Met Gly Pro Gln Gly Glu Pro Gly
675 680 685
Pro Pro Gly Gln Gln Gly Asn Pro Gly Pro Gln Gly Leu Pro Gly Pro
690 695 700
Gln Gly Pro Ile Gly Pro Pro Gly Glu Lys Gly Pro Gln Gly Lys Pro
705 710 715 720
Gly Leu Ala Gly Leu Pro Gly Ala Asp Gly Pro Pro Gly His Pro Gly
725 730 735
Lys Glu Gly Gln Ser Gly Glu Lys Gly Ala Leu Gly Pro Pro Gly Pro
740 745 750
Gln Gly Pro Ile Gly Tyr Pro Gly Pro Arg Gly Val Lys Gly Ala Asp
755 760 765
Gly Val Arg Gly Leu Lys Gly Ser Lys Gly Glu Lys Gly Glu Asp Gly
770 775 780
Phe Pro Gly Phe Lys Gly Asp Met Gly Leu Lys Gly Asp Arg Gly Glu
785 790 795 800
Val Gly Gln Ile Gly Pro Arg Gly Glu Asp Gly Pro Glu Gly Pro Lys
805 810 815
Gly Arg Ala Gly Pro Thr Gly Asp Pro Gly Pro Ser Gly Gln Ala Gly
820 825 830
Glu Lys Gly Lys Leu Gly Val Pro Gly Leu Pro Gly Tyr Pro Gly Arg
835 840 845
Gln Gly Pro Lys Gly Ser Thr Gly Phe Pro Gly Phe Pro Gly Ala Asn
850 855 860
Gly Glu Lys Gly Ala Arg Gly Val Ala Gly Lys Pro Gly Pro Arg Gly
865 870 875 880
Gln Arg Gly Pro Thr Gly Pro Arg Gly Ser Arg Gly Ala Arg Gly Pro
885 890 895
Thr Gly Lys Pro Gly Pro Lys Gly Thr Ser Gly Gly Asp Gly Pro Pro
900 905 910
Gly Pro Pro Gly Glu Arg Gly Pro Gln Gly Pro Gln Gly Pro Val Gly
915 920 925
Phe Pro Gly Pro Lys Gly Pro Pro Gly Pro Pro Gly Arg Met Gly Cys
930 935 940
Pro Gly His Pro Gly Gln Arg Gly Glu Thr Gly Phe Gln Gly Lys Thr
945 950 955 960
Gly Pro Pro Gly Pro Gly Gly Val Val Gly Pro Gln Gly Pro Thr Gly
965 970 975
Glu Thr Gly Pro Ile Gly Glu Arg Gly His Pro Gly Pro Pro Gly Pro
980 985 990
Pro Gly Glu Gln Gly Leu Pro Gly Ala Ala Gly Lys Glu Gly Ala Lys
995 1000 1005
Gly Asp Pro Gly Pro Gln Gly Ile Ser Gly Lys Asp Gly Pro Ala
1010 1015 1020
Gly Leu Arg Gly Phe Pro Gly Glu Arg Gly Leu Pro Gly Ala Gln
1025 1030 1035
Gly Ala Pro Gly Leu Lys Gly Gly Glu Gly Pro Gln Gly Pro Pro
1040 1045 1050
Gly Pro Val Gly Ser Pro Gly Glu Arg Gly Ser Ala Gly Thr Ala
1055 1060 1065
Gly Pro Ile Gly Leu Pro Gly Arg Pro Gly Pro Gln Gly Pro Pro
1070 1075 1080
Gly Pro Ala Gly Glu Lys Gly Ala Pro Gly Glu Lys Gly Pro Gln
1085 1090 1095
Gly Pro Ala Gly Arg Asp Gly Val Gln Gly Pro Val Gly Leu Pro
1100 1105 1110
Gly Pro Ala Gly Pro Ala Gly Ser Pro Gly Glu Asp Gly Asp Lys
1115 1120 1125
Gly Glu Ile Gly Glu Pro Gly Gln Lys Gly Ser Lys Gly Asp Lys
1130 1135 1140
Gly Glu Asn Gly Pro Pro Gly Pro Pro Gly Leu Gln Gly Pro Val
1145 1150 1155
Gly Ala Pro Gly Ile Ala Gly Gly Asp Gly Glu Pro Gly Pro Arg
1160 1165 1170
Gly Gln Gln Gly Met Phe Gly Gln Lys Gly Asp Glu Gly Ala Arg
1175 1180 1185
Gly Phe Pro Gly Pro Pro Gly Pro Ile Gly Leu Gln Gly Leu Pro
1190 1195 1200
Gly Pro Pro Gly Glu Lys Gly Glu Asn Gly Asp Val Gly Pro Trp
1205 1210 1215
Gly Pro Pro Gly Pro Pro Gly Pro Arg Gly Pro Gln Gly Pro Asn
1220 1225 1230
Gly Ala Asp Gly Pro Gln Gly Pro Pro Gly Ser Val Gly Ser Val
1235 1240 1245
Gly Gly Val Gly Glu Lys Gly Glu Pro Gly Glu Ala Gly Asn Pro
1250 1255 1260
Gly Pro Pro Gly Glu Ala Gly Val Gly Gly Pro Lys Gly Glu Arg
1265 1270 1275
Gly Glu Lys Gly Glu Ala Gly Pro Pro Gly Ala Ala Gly Pro Pro
1280 1285 1290
Gly Ala Lys Gly Pro Pro Gly Asp Asp Gly Pro Lys Gly Asn Pro
1295 1300 1305
Gly Pro Val Gly Phe Pro Gly Asp Pro Gly Pro Pro Gly Glu Leu
1310 1315 1320
Gly Pro Ala Gly Gln Asp Gly Val Gly Gly Asp Lys Gly Glu Asp
1325 1330 1335
Gly Asp Pro Gly Gln Pro Gly Pro Pro Gly Pro Ser Gly Glu Ala
1340 1345 1350
Gly Pro Pro Gly Pro Pro Gly Lys Arg Gly Pro Pro Gly Ala Ala
1355 1360 1365
Gly Ala Glu Gly Arg Gln Gly Glu Lys Gly Ala Lys Gly Glu Ala
1370 1375 1380
Gly Ala Glu Gly Pro Pro Gly Lys Thr Gly Pro Val Gly Pro Gln
1385 1390 1395
Gly Pro Ala Gly Lys Pro Gly Pro Glu Gly Leu Arg Gly Ile Pro
1400 1405 1410
Gly Pro Val Gly Glu Gln Gly Leu Pro Gly Ala Ala Gly Gln Asp
1415 1420 1425
Gly Pro Pro Gly Pro Met Gly Pro Pro Gly Leu Pro Gly Leu Lys
1430 1435 1440
Gly Asp Pro Gly Ser Lys Gly Glu Lys Gly His Pro Gly Leu Ile
1445 1450 1455
Gly Leu Ile Gly Pro Pro Gly Glu Gln Gly Glu Lys Gly Asp Arg
1460 1465 1470
Gly Leu Pro Gly Thr Gln Gly Ser Pro Gly Ala Lys Gly Asp Gly
1475 1480 1485
Gly Ile Pro Gly Pro Ala Gly Pro Leu Gly Pro Pro Gly Pro Pro
1490 1495 1500
Gly Leu Pro Gly Pro Gln Gly Pro Lys Gly Asn Lys Gly Ser Thr
1505 1510 1515
Gly Pro Ala Gly Gln Lys Gly Asp Ser Gly Leu Pro Gly Pro Pro
1520 1525 1530
Gly Pro Pro Gly Pro Pro Gly Glu Val Ile Gln Pro Leu Pro Ile
1535 1540 1545
Leu Ser Ser Lys Lys Thr Arg Arg His Thr Glu Gly Met Gln Ala
1550 1555 1560
Asp Ala Asp Asp Asn Ile Leu Asp Tyr Ser Asp Gly Met Glu Glu
1565 1570 1575
Ile Phe Gly Ser Leu Asn Ser Leu Lys Gln Asp Ile Glu His Met
1580 1585 1590
Lys Phe Pro Met Gly Thr Gln Thr Asn Pro Ala Arg Thr Cys Lys
1595 1600 1605
Asp Leu Gln Leu Ser His Pro Asp Phe Pro Asp Gly Glu Tyr Trp
1610 1615 1620
Ile Asp Pro Asn Gln Gly Cys Ser Gly Asp Ser Phe Lys Val Tyr
1625 1630 1635
Cys Asn Phe Thr Ser Gly Gly Glu Thr Cys Ile Tyr Pro Asp Lys
1640 1645 1650
Lys Ser Glu Gly Val Arg Ile Ser Ser Trp Pro Lys Glu Lys Pro
1655 1660 1665
Gly Ser Trp Phe Ser Glu Phe Lys Arg Gly Lys Leu Leu Ser Tyr
1670 1675 1680
Leu Asp Val Glu Gly Asn Ser Ile Asn Met Val Gln Met Thr Phe
1685 1690 1695
Leu Lys Leu Leu Thr Ala Ser Ala Arg Gln Asn Phe Thr Tyr His
1700 1705 1710
Cys His Gln Ser Ala Ala Trp Tyr Asp Val Ser Ser Gly Ser Tyr
1715 1720 1725
Asp Lys Ala Leu Arg Phe Leu Gly Ser Asn Asp Glu Glu Met Ser
1730 1735 1740
Tyr Asp Asn Asn Pro Phe Ile Lys Thr Leu Tyr Asp Gly Cys Thr
1745 1750 1755
Ser Arg Lys Gly Tyr Glu Lys Thr Val Ile Glu Ile Asn Thr Pro
1760 1765 1770
Lys Ile Asp Gln Val Pro Ile Val Asp Val Met Ile Asn Asp Phe
1775 1780 1785
Gly Asp Gln Asn Gln Lys Phe Gly Phe Glu Val Gly Pro Val Cys
1790 1795 1800
Phe Leu Gly
1805

Claims (17)

  1. 被験者より採取されたDNA含有試料において、XI型コラーゲン(1
    鎖をコードする遺伝子(COL11A1遺伝子)内に存在する多型であって、一方のアレル頻
    度が、任意の椎間板変性関連疾患非罹患集団におけるよりも任意の椎間板変性関連疾
    患患者集団において高い多型からなる群より選択される1以上の多型を検出すること
    を特徴とする、該被験者の椎間板変性関連疾患に対する遺伝的感受性の診断方法。
  2. 多型が、GeneBankアクセッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC
    099567.2で表されるCOL11A1遺伝子の塩基配列中の塩基番号219597で示される塩基(当
    該塩基は、GeneBankアクセッション番号NM001854.2で表されるCOL11A1遺伝子のcDNAの
    塩基配列中の塩基番号4603に対応する)における多型、及び該多型と連鎖不平衡係数
    D’が0.9以上の連鎖不平衡状態にある多型からなる群より選択される、請求項1に記
    載の方法。
  3. 多型が、GeneBankアクセッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC
    099567.2で表されるCOL11A1遺伝子の塩基配列中の塩基番号193817、194187、219597、
    及び221284で示される塩基からなる群より選択される1以上の塩基における多型であ
    る、請求項2に記載の方法。
  4. 椎間板変性関連疾患が、椎間板変性症または椎間板ヘルニアである
    、請求項1から3の何れかに記載の方法。
  5. XI型コラーゲン(1鎖をコードする遺伝子(COL11A1遺伝子)内に存在
    する多型であって、一方のアレル頻度が、任意の椎間板変性関連疾患非罹患集団にお
    けるよりも任意の椎間板変性関連疾患患者集団において高い多型からなる群より選択
    される1以上の多型の各々を検出し得る1組以上の核酸プローブおよび/またはプライ
    マーを含んでなる、椎間板変性関連疾患に対する遺伝的感受性の診断用キット。
  6. 多型が、GeneBankアクセッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC
    099567.2で表されるCOL11A1遺伝子の塩基配列中の塩基番号219597で示される塩基(当
    該塩基は、GeneBankアクセッション番号NM001854.2で表されるCOL11A1遺伝子のcDNAの
    塩基配列中の塩基番号4603に対応する)における多型、及び該多型と連鎖不平衡係数
    D’が0.9以上の連鎖不平衡状態にある多型からなる群より選択される、請求項5に記
    載のキット。
  7. 多型が、GeneBankアクセッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC
    099567.2で表されるCOL11A1遺伝子の塩基配列中の塩基番号193817、194187、219597、
    及び221284で示される塩基からなる群より選択される1以上の塩基における多型であ
    る、請求項6に記載のキット。
  8. 核酸プローブが、GeneBankアクセッション番号AC093150.4、AL6272
    03.7、AC099567.2で表されるCOL11A1遺伝子の塩基配列中の塩基番号193817、194187、
    219597、及び221284からなる群より選択される塩基番号で示される多型部位の塩基を
    含む、約15〜約500塩基の連続した塩基配列を含有してなる核酸であり、核酸プライマ
    ーが、GeneBankアクセッション番号AC093150.4、AL627203.7、AC099567.2で表される
    COL11A1遺伝子の塩基配列の部分塩基配列であって、上記の群より選択される塩基番号
    で示される多型部位の塩基を含む約50〜約1,000塩基の連続した塩基配列を増幅し得る
    一対の核酸である、請求項6に記載のキット。
  9. 椎間板変性関連疾患が、椎間板変性症または椎間板ヘルニアである
    、請求項5から8の何れかに記載のキット。
  10. 配列番号2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
    のアミノ酸配列を有する蛋白質またはその部分ペプチドまたはその塩を含有してなる
    、椎間板変性関連疾患の予防・治療剤。
  11. XI型コラーゲン(1鎖の発現もしくはRNA安定性を増大する物質を含
    有してなる、椎間板変性関連疾患の予防・治療剤。
  12. 椎間板変性関連疾患が、椎間板変性症または椎間板ヘルニアであ
    る、請求項10又は11に記載の予防・治療剤。
  13. 配列番号2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
    のアミノ酸配列を有する蛋白質またはその部分ペプチドまたはその塩に対する抗体を
    含有してなる、椎間板変性関連疾患の診断剤。
  14. 配列番号2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
    のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする塩基配列またはその一部を有する
    核酸を含有してなる、椎間板変性関連疾患の診断剤。
  15. 椎間板変性関連疾患が、椎間板変性症または椎間板ヘルニアであ
    る、請求項13または14に記載の診断剤。
  16. 配列番号2で表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
    のアミノ酸配列を有する蛋白質またはその部分ペプチドまたはその塩;配列番号2で
    表されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を有するポリペプ
    チドをコードする塩基配列またはその一部を有する核酸;あるいは配列番号2で表さ
    れるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を有する蛋白質または
    その部分ペプチドまたはその塩に対する抗体を用いることを特徴とする、椎間板変性
    関連疾患の予防・治療剤のスクリーニング方法。
  17. 椎間板変性関連疾患が、椎間板変性症または椎間板ヘルニアであ
    る、請求項16に記載の方法。
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